JP2005514582A - 自動化ハイブリダイゼーション用の試薬および方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は自動化ハイブリダイゼーション用の新規試薬、試薬キットおよび方法を提供する。より詳細には本発明は自動化in situハイブリダイゼーションおよびマイクロアレイでの自動化ハイブリダイゼーションのための試薬、試薬キットおよび方法を提供する。in situハイブリダイゼーションおよびマイクロアレイハイブリダイゼーションのための自動化装置の使用は、かかる労力および時間の量を劇的に減らし、そしてまたプロトコールおよび結果間の一貫性の標準化を促進する。

Description

関連出願との関係
本出願は2001年4月30日に出願された「自動化免役組織化学用およびIn Situハイブリダイゼーションアッセイ用配合物(Automated Immunohistochemical and In Situ Hybridization Assay Formulations)」という表題の米国仮特許出願第60/287,325号の優先権を主張する。本出願は引用により米国仮特許出願第60/287,325号を全部包含する。
本出願は2001年4月30日に出願された「自動化ハイブリダイゼーション用の試薬および方法(Reagents and Methods for Automated Hybridization)」という表題の米国仮特許出願第60/287,324号の優先権を主張する。本出願は引用により米国仮特許出願第60/287,324号を全部包含する。
発明の背景
発明の分野
本発明は医学、遺伝学、生化学および分子生物学の分野に関する。特に本発明は自動化ハイブリダイゼーション用の試薬、試薬キットおよび方法に関する。より詳細には本発明は自動化in situハイブリダイゼーションおよびマイクロアレイでの自動化ハイブリダイゼーション用の試薬、試薬キットおよび方法に関する。
関連技術の説明
核酸ハイブリダイゼーション反応は両DNAおよびRNA分子中の特別なヌクレオチド配列を検出し、そして特性決定するために使用することができる。例えばサザンブロッティングは細胞または組織からのDNAの抽出を含み、そして特定の染色体の遺伝子構造を決定するために使用することができる。同様にノーザンブロッティングは細胞または組織からのRNAの抽出を含み、そして特定のmRNAが特定の組織中に存在するかどうか、およびどのくらい存在するかを決定するために使用することができる。ハイブリダイゼーションにより核酸を検出するためのさらなるアッセイ形式には以下が含まれる:核のラン−オン(run−on)アッセイ;スロットブロットアッセイ;磁気粒子分離;逆ノーザンブロットアッセイ;ドットブロットアッセイ;RNase保護アッセイ;リガーゼ連鎖反応(LCR);ポリメラーゼ連鎖反応(PCR);逆転写酵素−PCR(RT−PCR);ディファレンシャル ディスプレイ(differential display)RT−PCR(DDRT−PCR);in situハイブリダイゼーション;およびより最近では微小組み立て(microfabricated)アレイ(「マイクロアレイ」または「遺伝子チップ」とも呼ばれる)。これらの各形式で使用することができる検出法には、とりわけ放射性標識;酵素標識;化学発光標識;および蛍光標識を含む。
他の使用の中でもin situハイブリダイゼーションは、核酸の細胞中(subcellular)での位置を同定するために有力な技法である。核酸は他の高分子と同様に細胞および組織中で規則正しい位置を占め、有効な情報の大部分は核酸が均一化により抽出される時に失われる。この理由から、核酸プローブを使用して特異的な核酸配列の位置をその場(in situ)でつきとめる、in situハイブリダイゼーション(ISH)と呼ばれる手法が開発された。ISHは細胞中のDNAまたはRNAを分析するために行うことができる。
DNAのISH分析では標識した核酸プローブを、染色体のDNA塩基対を破壊するために大変高いpHまたは高温に簡単に暴露した染色体にハイブリダイズさせる。次いでハイブリダイゼーション工程中にプローブに結合する染色体領域を視覚化する。本来この技法はオートラジオグラフィーにより検出される高度に放射性のDNAプローブを使用して開発された。しかしこの技法の空間的解像度は、DNAプローブを放射的ではなく化学的に標識することにより大きく改善することができる。この目的のために、プローブは修飾された側鎖を含む特別なヌクレオチドを用いて合成し、そしてハイブリダイズしたプローブはこの側鎖を特異的に認識する抗体(または他のリガンド)を用いて検出する。
RNAのin situハイブリダイゼーション法は、細胞および組織中の特別なRNA分子の分布を明らかにすることができる。組織が高pHまたは温度に暴露されない場合では、染色体DNAが二本鎖のままであるのでプローブに結合することができない。組織の代わりに固定されるので、RNAは相補的DNAまたはRNAプローブとハイブリダイズすることができる露出された(exposed)形態のままである。このように異なる遺伝子発現のパターンを組織中で観察することができる。
mRNAのin situハイブリダイゼーションは疾患を研究し、有力な治療標的を同定し、そして候補薬剤を評価するために有用である。例えば胸部、卵巣および他の癌腫の診断は、c−erb2/HER−2/neu原癌遺伝子の存在および発現を測定する技法により容易にすることができる。c−erb2/HER−2/neu原癌遺伝子は、受容体チロシンキナーゼの上皮増殖因子受容体(EGFR)ファミリーの一員である。c−erb2/HER−2/neu原癌遺伝子の増幅および過剰発現は、胸部癌腫の約30%および卵巣癌腫の約20%で見いだされる。非特許文献1。
DNAまたはRNAプローブのいずれかをin situハイブリダイゼーションに使用することができる。典型的には、RNAプローブ(「リボプローブ(riboprobe)」は、目的遺伝子をコードするクローン化cDNAのインビトロ転写により作成される。すなわちリボプローブを作成するためにT7およびT3プロモーターのようなプロモーターにより挟まれたcDNAを含むベクターを持たなければならない。一方で、DNAオリゴヌクレオチドプローブ(「オリゴプローブ」)を、例えば自動化DNA合成器を使用して調製することができる。このように当業者はオリゴプローブを作成するために目的遺伝子の配列を知っている必要があるだけである。in situハイブリダイゼーションのためのオリゴプローブのさらなる利点は、それらがリボプローブよりもより安定であることである。オリゴプローブのさらなる利点は、それらの長さが短いことから標的への接近およびハイブリダイゼーションが容易となり得る点である。オリゴプローブおよびリボプローブに加えて、DNA/RNAハイブリッドプローブ(すなわちデオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドの両方を含むもの)および修飾核酸を含むプローブを、in situハイブリダイゼーションに使用することができる。
in situハイブリダイゼーションの自動化のための装置が最近開発された。例えば特許文献1(これは引用により全部、本明細書に編入する)を参照にされたい。そのような装置はプログラム可能であり、そしてin situハイブリダイゼーションを多数のサンプルについて行うことができるので、たとえ各サンプルが独自の温度パラメーターを必要としても、各サンプルは独自の染色および処理プロトコールにかけられる。さらに脱−蝋(de−waxing)を要するサンプル(例えば腫瘍切片)は、この予備工程を必要としない他のサンプル(例えばスメア)と同時に自動的に処理され得る。このように自動化装置はin situハイブリダイゼーションに係わる労力および時間を劇的に減少し、そしてまたプロトコールの標準化および結果間の一貫性を促進する。
マイクロアレイはガラススライドのような支持体上の小さな面積の特別な位置に印刷された、異なる配列を有する多数の核酸のアレイである。マイクロアレイ上でのハイブリダイゼーション(「マイクロアレイハイブリダイゼーション」)は、他の使用の中でも細胞または組織サンプル中の多くの異なる遺伝子の発現レベルを同時に測定するための有力な技術である。例えばSchena et al.(1996)はマイクロアレイを使用して、ヒトT細胞中の熱ショックおよびホルボールエステル調節遺伝子の異なる発現を定量的に監視した。非特許文献2。同様にHeller et al.(1997)は炎症に関与する選択されたヒト遺伝子の発現、ならびに末梢ヒト血液細胞中で発現した遺伝子をプロファイリングするために、遺伝子チップの使用を示した。非特許文献3。
さらに固体支持体上に固定化されたオリゴヌクレオチドプローブのアレイは、標的核酸中の特異的な核酸配列を決定するために使用されてきた。例えば特許文献2および3、ならびに4は標的核酸分子の完全な核酸配列を提供するために、多数のオリゴヌクレオチドプローブの使用に関する。
さらなるマイクロアレイの使用法は、以下の特許文献にも開示されており、その各々は引用により全部、本明細書に編入する。サザン(特許文献5および6)は、遺伝子多形実験、ゲノムのフィンガープリンティング分析、系統分析、mRNA特性決定、遺伝子発現実験および配列決定を行うためにポリヌクレオチド配列を分析するための装置および方法を開示する。分析されるポリヌクレオチド配列は標識され、そしてポリヌクレオチド配列とのハイブリダイゼーション反応に参加することができるオリゴヌクレオチドのアレイに適用される。Chee(特許文献7)は、ヒト免疫不全ウイルスに由来する標的配列の分析に、固体支持体上に固定化されたオリゴヌクレオチドプローブのアレイを開示する。Wang(特許文献8)は、定量的遺伝子発現分析のための方法を開示し、ここでは末端−標識した標的核酸が、ハイブリダイゼーションパターンを生成するために十分なハイブリダイゼーション条件下で固体支持体の表面に安定に会合しているプローブ分子のアレイと接触させられる。生成したハイブリダイゼーションパターンを使用して末端−標識した標的核酸サンプルの遺伝的プロフィールならびにそれらが由来する生理学的起源に関する定量的情報を得る。Lockhart(特許文献9)は、発育段階および器官の間で高度に異なって発現する、固体支持体上に固定化されたプローブのコレクションを開示する。このプローブを使用して有力な薬剤標的に順位をつけ、疾患の進行および寛解を監視し、そして薬剤代謝を評価することができる。Lockhart(特許文献10)は遺伝子の多様性の発現レベルを監視する方法を開示する。この方法には核酸サンプルのオリゴヌクレオチドプローブの高密度列へのハイブリダイズが関与し、ここで高密度アレイは核酸サンプル中の標的核酸のサブ配列に相補的なオリゴヌクレオチドプローブを含む。Cronin(特許文献11)は高密度の基質が結合したオリゴヌクレオチドアレイ上で核酸ハイブリダイゼーションアッセイを行う方法を開示し、ここでハイブリダイゼーション混合物はイソ安定化(isostabilizing)剤、変性剤または再生促進剤(renaturation accelerant)を含む。
当該技術分野には自動化ハイブリダイゼーション用の試薬および方法が必要である。既存の自動化装置を用いて使用するためのin situハイブリダイゼーションの応用は、いまだに開発されていない。さらにのマイクロアレイの手動操作は単調で退屈であり、しかも時間がかかり、すなわち自動化マイクロアレイハイブリダイゼーション用の方法も必要である。そのようなプロセスの自動化には、医学、遺伝学、生化学および分子生物学の分野において広い応用がある。さらに自動化in situハイブリダイゼーションおよび自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションに使用することができる試薬の必要性もある。さらに自動化in situハイブリダイゼーションおよび自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションに使用する試薬キットの必要性もある。
米国特許第6,296,809号明細書 米国特許第5,202,231号明細書 米国特許第5,002,867号明細書 国際公開第93/17126号パンフレット 米国特許第5,700,637号明細書 米国特許第6,054,270号明細書 米国特許第5,861,242号明細書 米国特許第6,004,755号明細書 米国特許第6,033,860号明細書 米国特許第6,040,138号明細書 米国特許第6,045,996号明細書 Andrecheck et al.(2000)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.97:3444. Schena et al.(1996)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.93:10614 Heller et al.(1997)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.94:2150
発明の簡単な要約
本発明は自動化ハイブリダイゼーション用の試薬、試薬キットおよび方法に関する。より詳細には本発明は自動化in situハイブリダイゼーションおよびマイクロアレイでの自動化ハイブリダイゼーション用の試薬、試薬キットおよび方法に関する。
本発明の1つの組成物は、塩化ナトリウム;リン酸二ナトリウム;リン酸一ナトリウム;EDTA;第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;およびホルマリンを含んでなる。
本発明のさらなる組成物は、クエン酸ナトリウム;クエン酸;細胞コンディショニング用保存剤;および非イオン性界面活性剤を含んでなる。
本発明のさらなる組成物は、塩化ナトリウム;リン酸バッファー;EDTA;および1以上の非イオン性界面活性剤を含んでなる。
本発明のさらなる組成物は、4X〜8XのSSPEおよび8〜12%のスプレッディングエンハンサー(spreading enhancer)用界面活性剤を含んでなる。
本発明のさらなる組成物は、任意の総塩濃度のリン酸バッファー;タンパク質様材料;および非イオン性界面活性剤を含んでなる。
in situハイブリダイゼーションに使用するための本発明の1つの試薬キットは:(a)0.15〜1.5Mの塩化ナトリウム;8〜80mMのリン酸二ナトリウム;2〜20mMのリン酸一ナトリウム;1〜10mMのEDTA;0.0125〜0.125%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.00375〜0.0375%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および10〜40%のホルマリンを含んでなる水性組成物;(b)0.1〜1NのHClを含んでなる水性組成物;および(c)1X〜5XのSSPE;10〜50%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;50〜80%ホルムアミド;および0.01〜1%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。
自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションに使用するための本発明の試薬キットは;(a)4X〜8XのSSPEおよび8〜12%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物;(b)10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%のヤギガンマグロブリン;5〜15%の加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物;(c)2X〜6XのSSPE;17.5〜22.5%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10〜50%ホルムアミドを含んでなる水性組成物;および(d)0.1〜5%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。
本発明の自動化in situハイブリダイゼーションのための方法は:(a)細胞または組織サンプルをプレハイブリダイゼーション溶液に暴露し;(b)サンプルを細胞コンディショニング試薬に暴露し;(c)サンプルをハイブリダイゼーション溶液中の核酸プローブに暴露し;(d)サンプルを洗浄溶液に暴露し;(e)サンプルをハイブリダイゼーション後の固定溶液に暴露し;そして(f)サンプルを、プローブと標的核酸との間のハイブリダイゼーションについて分析することを含んでなり、ここで工程(a)〜(e)は自動化装置を使用して行う。
本発明の自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションのための方法は:(a)マイクロアレイをスプレッディングエンハンサー溶液に暴露し;(b)マイクロアレイをブロッキング溶液に暴露し;(c)マイクロアレイをハイブリダイゼーション溶液中の標的核酸に暴露し;(d)マイクロアレイを洗浄溶液に暴露し;(e)マイクロアレイをマイクロアレイクリーニング溶液に暴露し;そして(f)マイクロアレイを、核酸プローブと核酸標的との間のハイブリダイゼーションについて分析することを含んでなり、ここで工程(a)、(b)、(d)および(e)は自動化装置を使用して行う。
発明の詳細な説明
本発明の方法、試薬およびキットは自動化ハイブリダイゼーション用である。用語「自動化ハイブリダイゼーション(Automated hybridization)」とは、自動化装置の使用が関与するハイブリダイゼーションの方法を称する。自動化ハイブリダイゼーションには限定するわけではないが、自動化in situハイブリダイゼーションおよび自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションを含む。
「プレハイブリダイゼーション溶液(prehybridization solution)」とは、自動化in situハイブリダイゼーションの方法のハイブリダイゼーション工程の前に組織サンプルに適用するために有用な溶液を称する。「プレハイブリダイゼーション溶液」には、「第1のプレハイブリダイゼーション溶液(primary prehybridization solution)」および「第2のプレハイブリダイゼーション溶液(secondary prehybridization solution)」を含む。
「第1のプレハイブリダイゼーション溶液」とは、ハイブリダイゼーション前に組織サンプルを処理するために有用な水性溶液を称し、脱パラフィン化(deparaffinization)後のサンプルを固定することを含む。1つの態様では、第1のプレハイブリダイゼーション溶液は、塩化ナトリウム;リン酸二ナトリウム;リン酸一ナトリウム;EDTA;第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤(first primary prehybridization detergent);第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤(second primary prehybridization detergent);およびホルマリンを含んでなる水溶液である。好適な態様では、第1のプレハイブリダイゼーション溶液は0.15〜1.5Mの塩化ナトリウム;8〜80mMのリン酸二ナトリウム;2〜20mMのリン酸一ナトリウム;1〜10mMのEDTA;0.0125〜0.125%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.00375〜0.0375%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および10〜40%のホルマリンを含んでなる。最も好適な態様では、第1のプレハイブリダイゼーション溶液は0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%のホルマリンを含んでなり、そして「RIBOPREP(商標)」と称する。
「第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤」は、第1プレハイブリダイゼーション溶液の1成分である。好適な態様では、第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤は、オクチルフェノールエチレンオキシド縮合物を含んでなる非イオン性の界面活性剤である。最も好適な態様では、第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)社から得られる、製品番号21123を有し、そして商品名TRITON(商標)X−100で販売されている製品である。TRITON(商標)X−100はユニオンカーバイド(Union Carbide)社の登録商標である。
「第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤」は、第1プレハイブリダイゼーション溶液の別の成分である。好適な態様では、第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤は、分子式C1225(OCHCHOH、n〜23を有するポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含んでなる非イオン性界面活性剤である。最も好適な態様では、第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号858366を有し、そして商品名BRIJ(商標)35で販売されている製品である。BRIJ(商標)35はICIアメリカズ(Americas)社の登録商標である。
「第2のプレハイブリダイゼーション溶液」とは、in situハイブリダイゼーションのプロトコールにおいて第2の前処理試薬として適する塩酸溶液を称する。好適な態様では、第2のプレハイブリダイゼーション溶液は0.1〜1N HClを含んでなる。最も好適な態様では、第2のプレハイブリダイゼーション溶液は0.3N HClを含んでなり、そして「RIBOCLEAR(商標)」と称する。
「細胞コンディショニング試薬(cell conditioning reagent)」とは、in situハイブリダイゼーションの方法においてハイブリダイゼーションの前に細胞サンプルをコンディショニングするために有用な水溶液を称する。例えば細胞コンディショニング試薬には、引用により全部、本明細書に編入する2001年3月7日に出願された米国特許出願第09/800.689号明細書に記載されているものを含む。
「細胞コンディショニング溶液(cell conditioning solution)」は、細胞コンディショニング試薬の1例である。1つの態様では、細胞コンディショニング溶液はクエン酸ナトリウム;クエン酸;「細胞コンディショニング用保存剤」;および非イオン性界面活性剤を含んでなる。好適な態様では非イオン性界面活性剤は「細胞コンディショニング用界面活性剤」である。より好適な態様では、細胞コンディショニング溶液は、0.4〜8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8〜10mMのクエン酸;0.1〜1%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.05〜5%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、細胞コンディショニング用溶液は、8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8mMのクエン酸;0.05%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.1%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなり、そして「RIBOCC(商標)」と称する。
「細胞コンディショニング用保存剤」とは、細胞コンディショニング溶液の1成分である。好適な態様では、細胞コンディショニング用保存剤は5−クロロ−2−メチル−4−イソルチアゾリン−3−オン;2−メチル−4−イソルチアゾリン−3−オン;修飾グリコール;およびアルキルカルボキシレートを含んでなる。より好適な態様では、細胞コンディショニング用保存剤は、2.30%の5−クロロ−2−メチル−4−イソルチアゾリン−3−オン;0.70%の2−メチル−4−イソルチアゾリン−3−オン;94〜95%の修飾グリコール;および2〜3%のアルキルカルボキシレートを含んでなる。最も好適な態様では、細胞コンディショニング用保存剤は2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、カタログ番号48125を有し、そして商品名PROCLIN(商標)300で販売されている製品である。PROCLIN(商標)300はローム アンド ハース(Rohm and Haas)社の登録商標である。
「細胞コンディショニング用界面活性剤」は細胞コンディショニング溶液の別の成分である。好適な態様では、細胞コンディショニング用界面活性剤は、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含んでなる。最も好適な態様では、細胞コンディショニング用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号274348を有し、そして商品名TWEEN(商標)20で販売されている製品である。TWEEN(商標)20はICIアメリカズ社の登録商標である。
「ハイブリダイゼーション溶液」とは、核酸プローブを標的核酸にハイブリダイズさせるために有用な水溶液を称する。「ハイブリダイゼーション溶液」には、「in situハイブリダイゼーション溶液」および「マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液」を含む。
in situハイブリダイゼーション溶液」とは、in situハイブリダイゼーション法において標的核酸にプローブをハイブリダイズさせるために有用な水溶液を称する。1つの態様では、in situハイブリダイゼーション溶液はSSPE;平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;ホルムアミド;および非イオン性界面活性剤を含んでなる。さらなる態様では、中の非イオン性界面活性剤は「in situハイブリダイゼーション用界面活性剤」である。好適な態様では、in situハイブリダイゼーション溶液は、1X〜5XのSSPE;10〜50%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;50〜80%のホルムアミド;および0.01〜1%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、in situハイブリダイゼーション溶液は、2XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;80%のホルムアミド;および0.05%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなり、そして「RIBOHYBE(商標)」と称する。RIBOHYBE(商標)は、引用により全部、本明細書に編入する2001年1月29日に出願された米国特許出願第09/772,123号明細書に開示されている。
in situハイブリダイゼーション用界面活性剤」はin situハイブリダイゼーション溶液の1成分である。好適な態様では、in situハイブリダイゼーション用界面活性剤は分子式C1225(OCHCHOH、n〜23を有するポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含んでなる非イオン性の界面活性剤である。最も好適な態様では、in situハイブリダイゼーション用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号858366を有し、そして商品名BRIJ(商標)35で販売されている製品である。
in situハイブリダイゼーション溶液の別の成分であるSSPEは、多くの生化学法で使用されている普通のバッファーである。SSPEは3MのNaCl;40mMのリン酸一ナトリウム;160mMのリン酸二ナトリウム;および20mMのEDTAを含んでなる。
「マイクロアレイ(microarray)ハイブリダイゼーション溶液」とは、マイクロアレイ上で標的核酸にプローブをハイブリダイズさせるために有用な水溶液を称する。1つの態様では、マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液はSSPE;平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;ホルムアミドを含んでなる。最も好適な態様では、マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液は、6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;10%のホルムアミドを含んでなり、そして「CHIPHYBE(商標)」と称する。CHIPHYBE(商標)は2001年1月29日に出願された米国特許出願第09/772,123号明細書に開示されている。
「洗浄溶液」は、in situハイブリダイゼーション法およびマイクロアレイハイブリダイゼーション法のハイブリダイゼーション工程後にサンプルを洗浄するために有用な水溶液を称する。洗浄溶液はRNAプローブ(リボプローブ)またはDNAプローブ(オリゴプローブ)を使用するいずれかの時、サンプルを洗浄するために有用である。1つの態様では、洗浄溶液は塩化ナトリウム;リン酸バッファー;EDTA;および1以上の非イオン性界面活性剤を含んでなる。好適な態様では、洗浄溶液は2つの非イオン性界面活性剤:「第1洗浄用界面活性剤」および「第2洗浄用界面活性剤」を含んでなる。より好適な態様では、洗浄溶液は、0.1〜0.5Mの塩化ナトリウム;5〜30mMのリン酸二ナトリウム;1〜10mMのリン酸一ナトリウム;0.5〜5mMのEDTA;0.01〜0.1%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0025%〜0.025%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、洗浄溶液は0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2洗浄用界面活性剤を含んでなり、そして「RIBOWASH(商標)」と称する。
「第1洗浄用界面活性剤」は洗浄溶液の1成分である。好適な態様では、第1洗浄用界面活性剤はオクチルフェノールエチレンオキシド縮合物を含んでなる非イオン性の界面活性剤である。最も好適な態様では、第1洗浄用界面活性剤は2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号21123を有し、そして商品名TRITON(商標)X−100で販売されている商品である。
「第2洗浄用界面活性剤」は、洗浄溶液の別の成分である。好適な態様では、第2洗浄用界面活性剤は、分子式C1225(OCHCHOH、n〜23を有するポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含んでなる非イオン性の界面活性剤である。最も好適な態様では、第2洗浄用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号858366を有し、そして商品名BRIJ(商標)35で販売されている製品である。
洗浄溶液を濃縮した状態で包装し、そして配布することが好都合である。濃縮形態の1つの態様では、洗浄溶液は0.5〜2.5Mの塩化ナトリウム;25〜150mMのリン酸二ナトリウム;5〜50mMのリン酸一ナトリウム;2.5〜25mMのEDTA;0.05〜0.5%の第1洗浄界面活性剤;および0.0125〜0.125%の第2洗浄界面活性剤を含んでなる。濃縮形態の最も好適な態様では、洗浄溶液は1.5Mの塩化ナトリウム;80mMのリン酸二ナトリウム;20mMのリン酸一ナトリウム;10mMのEDTA;0.125%の第1洗浄界面活性剤;および0.0375%の第2洗浄界面活性剤を含んでなる。
「ハイブリダイゼーション後の固定溶液(post−hybridization fixing solution)」は、in situハイブリダイゼーションの方法においてハイブリダイゼーション後にサンプルを固定するために有用である。1つの態様では、ハイブリダイゼーション後の固定溶液は、第1のプレハイブリダイゼーション溶液の態様と同一である。好適な態様では、ハイブリダイゼーション後の固定溶液は第1のプレハイブリダイゼーション溶液の好適な態様と同一である。最も好適な態様では、ハイブリダイゼーション後の固定溶液は第1のプレハイブリダイゼーション溶液の最も好適な態様と同一であり、そして「RIBOFIX(商標)」と称する。「RIBOFIX(商標)」は「RIBOPREP(商標)」と同一である。
「スプレッディングエンハンサー溶液(spreading enhancer solution)」(SES)は、非特異的ハイブリダイゼーションを減らし、そして自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションの方法において初期のスライド表面適用範囲(coverage)を確実にするために有用である。1つの態様ではSESはバッファー(たとえばSSPE)および非イオン性の界面活性剤を含んでなる。好適な態様では、SESは4X〜8XのSSPEおよび8〜12%の「スプレッディングエンハンサー用界面活性剤」を含んでなる。最も好適な態様では、SESは6XのSSPEおよび10%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなり、そして「CHIPPREP(商標)1」と称する。
「スプレッディングエンハンサー用界面活性剤」はスプレッディングエンハンサー溶液の1成分である。好適な態様では、スプレッディングエンハンサー用界面活性剤はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含んでなる。最も好適な態様では、スプレッディングエンハンサー用界面活性剤は2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号274348を有し、そして商品名TWEEN(商標)20で販売されている製品である。
「ブロッキング溶液(Blocking solution)」は、標識した標的がマイクロアレイ上の核酸に非特異的に結合することを防ぐために有用である。1つの態様では、ブロッキング溶液は任意の総塩濃度のリン酸バッファー;タンパク質様材料(例えばガンマグロブリン、カゼインまたは非特異的結合を遮断するために他の適当な任意のタンパク質);および非イオン性界面活性剤を含んでなる。好適な態様では、ブロッキング溶液は10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%のヤギガンマグロブリン;5〜15%の加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、ブロッキング溶液は75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%ヤギガンマグロブリン;13.4%の加水分解カゼイン;および0.05%の「ブロッキング用界面活性剤」を含んでなり、そして「CHIPPREP(商標)2」と称する。
「ブロッキング用界面活性剤」はブロッキング溶液の1成分である。好適な態様では、ブロッキング用界面活性剤は、分子式C1225(OCHCHOH、n〜23を有するポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含んでなる非イオン性の界面活性剤である。最も好適な態様では、ブロッキング用界面活性剤は、2000、ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から得られる、製品番号858366を有し、そして商品名BRIJ(商標)35で販売されている製品である。
「マイクロアレイクリーニング溶液」はLIQUID COVERSLIP(商標)(例えばそれぞれ引用により全部、本明細書に編入する米国特許第5,225,325号および同第5,418,138号明細書を参照にされたい)を、マイクロアレイハイブリダイゼーション法のハイブリダイゼーションおよび洗浄工程後にマイクロアレイから除去し、これによりマイクロアレイの分析で観察されるバックグラウンドシグナルを下げるために有用である。マイクロアレイクリーニング溶液は水、好ましくは脱イオン水で希釈された「マイクロアレイクリーニング用界面活性剤」を含んでなる。好適な態様では、マイクロアレイクリーニング溶液は、0.1〜5%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、マイクロアレイクリーニング溶液は1%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなり、そして「CHIPCLEAN(商標)」と称する。
「マイクロアレイクリーニング用界面活性剤」はマイクロアレイクリーニング溶液の1成分であり、そしてマイクロアレイからLIQUID COVERSLIP(商標)を効果的に除去する任意の界面活性剤を称する。好適な態様では、マイクロアレイクリーニング界面活性剤は、生分解性のアニオン性および非イオン性表面活性剤を含んでなり、そしてホスフェートを含まない。最も好適な態様では、マイクロアレイクリーニング用界面活性剤は45202、オハイオ州、シンシナティのプロクターアンドギャンブル(Procter & Gamble)社により製造され、2001年に得、UPC番号3700091342、3700030840または3700035986を有し、米国特許第5,990,065号および同第6,069,122号明細書(両方とも引用により本明細書に編入する)に開示され、そして商品名DAWN(商標)で販売されている製品である。DAWN(商標)はプロクターアンドギャンブル社の登録商標である。
「RIBOMAP(商標)」キットは自動化in situハイブリダイゼーション用に設計されているが、in situハイブリダイゼーションの手動法に使用してもよい。RIBOMAP(商標)キットは、ホルマリン−固定またはパラホルムアルデヒド−固定パラフィン−包埋組織切片を含むin situハイブリダイゼーションのプロトコールに使用することができる。さらにRIBOMAP(商標)キットは、RNAプローブ(リボプローブ)またはDNAプローブ(オリゴプローブ)を含むin situハイブリダイゼーションに使用することもできる。1つの態様ではRIBOMAP(商標)キットは、2つのプレハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション溶液およびハイブリダイゼーション後の固定溶液を含んでなる試薬キットである。好適な態様ではRIBOMAP(商標)キットは:(a)0.15〜1.5Mの塩化ナトリウム;8〜80mMのリン酸二ナトリウム;2〜20mMのリン酸一ナトリウム;1〜10mMのEDTA;0.0125〜0.125%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.00375〜0.0375%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および10〜40%のホルマリンを含んでなる水性組成物;(b)0.1〜1NのHClを含んでなる水性組成物;および(c)1X〜5XのSSPE;10〜50%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;50〜80%ホルムアミド;および0.01〜1%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。最も好適な態様ではRIBOMAP(商標)キットは:(a)0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%のホルマリンを含んでなる水性組成物;(b)0.3のHClを含んでなる水性組成物;および(c)2XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;80%ホルムアミド;および0.05%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。
CHIPMAP(商標)キットは自動化マイクロアレイハイブリダイゼーション用に設計されているが、マイクロアレイのハイブリダイゼーションの手動法に使用してもよい。CHIPMAP(商標)キットは、スプレッディングエンハンサー溶液、ブロッキング溶液、マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液およびマイクロアレイクリーニング溶液を含んでなる試薬キットである。好適な態様ではCHIPMAP(商標)キットは:(a)4X〜8XのSSPEおよび8〜12%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物;(b)10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%のヤギガンマグロブリン;5〜15%の加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物;(c)2X〜6XのSSPE;17.5〜22.5%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10〜50%ホルムアミドを含んでなる水性組成物;および(d)0.1〜5%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。最も好適な態様では、CHIPMAP(商標)キットは:(a)6XのSSPEおよび10%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物;(b)75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%のヤギガンマグロブリン;13.4%の加水分解カゼイン;および0.05%のブロッキング用界面活性剤を含んでなる水性組成物;(c)6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%ホルムアミドを含んでなる水性組成物;および(d)1%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる水性組成物を含んでなる。
用語「相補的」および「実質的に相補的」とは、例えば二本鎖DNA分子の2つの鎖間またはオリゴヌクレオチドプライマーと配列決定または増幅される一本鎖核酸上のプライマー結合部位との間のような、2つのヌクレオチドまたは核酸分子間のハイブリダイゼーションまたは塩基の対合を称する。相補的ヌクレオチドは一般にAおよびT(またはAおよびU)、およびCおよびGである。最適に並べられ、そして比較され、そして適当なヌクレオチド挿入または削除を含む1つの鎖のヌクレオチドが、もう1つの鎖のヌクレオチドの少なくとも約80%と、通常は少なくとも約90〜95%と、そしてより好ましくは約98〜100%と対合する時、2つの一本鎖RNAまたはDNA分子は実質的に相補的であると言う。実質的な相補性は、RNAまたはDNA鎖が選択的なハイブリダイゼーション条件下でその相補鎖とハイブリダイズする時に存在する。典型的には選択的なハイブリダイゼーションは、少なくとも14〜25ヌクレオチドの長さ全体にわたり少なくとも65%の相補性、好ましくは少なくとも75%、そしてより好ましくは少なくとも90%の相補性がある時に起こる。例えばM.Kanehisa(1984)Nucleic Acids Res.12:203を参照にされたい。
「二本鎖」核酸とは、例えばDNAのような2つの離れた鎖間、または「一本鎖」核酸の一本鎖内のいずれかに存在する核酸の水素−結合したヘリックス配列を称する。二本鎖ヌクレオチドの100%相補性の形態に加えて、本明細書で使用する二本鎖という用語はStryer,Biochemistry、第3版、ニューヨーク:フリーマンアンド社、1988のような生化学の教科書により完全に記載されている、突出部(bulge)およびループのような構造的特徴を含む形態のものを称することを意味する。
「ストリンジェントな(stringent)ハイブリダイゼーション」条件とは、典型的には約1M未満、より通常には約500mM未満、そして好ましくは約200mM未満の塩濃度を含む。ハイブリダイゼーション温度は最低5℃、しかし典型的には22℃より高く、より典型的には約30℃より高く、そして好ましくは約37℃を越える。より長いフラグメントは特異的ハイブリダイゼーションにより高いハイブリダイゼーション温度が必要かもしれない。塩基組成および相補鎖の長さ、有機溶媒の存在および塩基誤対合の程度を含む他の因子がハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに影響を及ぼすので、パラメーターの組み合わせが任意の1つのパラメーターのみの絶対的尺度よりも重要である。
用語「特異的ハイブリダイゼーション」とは、プローブのポリヌクレオチド(例えば置換、削除および/または付加を含むことができる本発明のポリヌクレオチド)と、特異的な標的ポリヌクレオチド(例えば被検体ポリヌクレオチド)との間のハイブリッドの形成を称し、ここでプローブは特異的な標的ポリヌクレオチドに優先的にハイブリダイズし、そして標的ポリヌクレオチドとは実質的に同一ではない配列からなるポリヌクレオチドには実質的にハイブリダイズしない。しかし当業者は標的ポリヌクレオチドに対する特異的ハイブリダイゼーションに必要な最少のポリヌクレオチドの長さが、例えば:中でもG/C含量、誤対合塩基の位置(もしあれば)、標的ポリヌクレオチド群と比較した配列の独自性(uniqueness)の程度およびポリヌクレオチドの化学的性質(例えばメチルホスホネート骨格またはホスホロチオレート)を含む幾つかの因子に依存するであろうことを認識している。
本発明の試薬およびキットは任意の幾つかの異なる自動化装置を用いて使用することができる。さらに任意の幾つかの自動化装置は本発明の方法で使用することができる。そのような自動化装置には、各々が引用により全部、本明細書に編入される米国特許第5,232,664号明細書(「液体分配器(Liquid Dispenser)」;同第6,093,574号明細書(「自動化生物学反応システム(Automated Biological Reaction Systems)」;および第6,045,759号明細書(「自動化生物学反応システム(Automated Biological Reaction Systems)」;1998年2月27日に出願された米国特許仮出願第60/076,198号明細書(「独立したスライドヒーターを有する自動化分子病理学装置(Automated Molecular Pathology Appratus Having Independent Slide Heaters)」;および1999年2月26日に出願された米国特許出願第09/259,238号明細書(「独立したスライドヒーターを有する自動化分子病理学装置(Automated Molecular Pathology Appratus Having Independent Slide Heaters)」;および1999年2月26日に出願された米国特許出願第09/259,240号明細書(「独立したスライドヒーターを有する自動化分子病理学装置(Automated Molecular Pathology Appratus Having Independent Slide Heaters)」に記載されているようなモデルES(商標)NEXES、およびBENCHMARK(商標)(すべてベンタナメディカルシステムズ(Ventana Medical Systems)社により作られている)を含む。
本発明の方法で、そして本発明の試薬およびキットと使用する最も好適な自動化装置は、アリゾナ州、タクソンのベンタナメディカルシステムズ社から得られ、製品番号750−200を有し、そして商品名DISCOVERY(商標)で販売されている装置である。このDISCOVERY(商標)装置は、引用により全部、本明細書に編入される米国特許第6,296,809号明細書に開示されている。
自動化in situハイブリダイゼーションの方法は、サンプルとして凍結、切片化した組織またはサイトスピン(cytospin)調製物のいずれかを使用して行うことができ、そのいずれもハイブリダイゼーション前に脱パラフィン化(deparaffinization)を必要としない。サイトスピン調製物には例えば組織培養細胞、または脊髄液、尿または他の生物学的流体に由来する細胞を含んでなることができる。あるいは本発明の自動化in situハイブリダイゼーションの方法は、パラフィンに包埋された組織切片(これはハイブリダイゼーション前に脱パラフィン化しなければならない)を使用して行うことができる。
本明細書で記載するように、本発明の方法、試薬およびキットを用いて使用する特定の組織サンプルは、保存のために種々の不活性材料(例えばパラフィン、セロイジン、寒天、プラスチックまたはアクリル樹脂)に包埋することができる。これらの不活性材料の多くは疎水性であるが、組織化学的および細胞学的応用に使用する試薬は主に親水性である。したがって不活性材料は本発明の方法、試薬およびキットと使用する前に組織サンプルから除去することが必要である。例えばサンプルは使用前に脱パラフィン化することができる。本発明の方法で使用するために適当な脱パラフィン化の方法は、各々が引用により全部、本明細書に編入される2000年11月22日に出願された米国特許出願第09/721,096号明細書および2001年5月11日に出願された米国特許出願第09/853,200号明細書に開示されている。
組織の固定は成功裏のISHアッセイに最も重要な工程の1つである。組織は最適なシグナル対ノイズ比を得るために十分に固定されるべきであることが分かった。サンプルは中性−緩衝化ホルマリン(NBF)またはパラホルムアルデヒド(PFA)のいずれかを用いて室温で最低24時間、処理することが好ましい。本明細書に記載するように、より長い固定時間がより良い結果をもたらすかもしれない。mRNA標的は、室温で最高168時間固定した組織サンプルから成功裏に取り出された。不十分に固定した(underfixed)組織サンプル(4〜24時間)は、48〜168時間固定したサンプルに比べてより低いシグナルおよびより高いバックグラウンド染色を生じた。
固定した組織は標準的なプロトコールを使用して、パラフィン包埋および切片化用に処理することができる。シワの無いパラフィン切片(5mm)は、切片を水浴上にパラフィンの融点よりも約10℃低い温度で浮かべた後、SUPERFROST(商標)PLUSスライド(VWRインターナショナル;カタログ番号48311−703から入手可能)のような適当なガラススライド上に置く。次いでこのスライドはISHアッセイを行う前に風乾する。最大のシグナルを得るために、切片は調製後出来る限りすぐに使用すべきである。組織サンプルが不十分に固定された場合、シグナルは本明細書に記載するようにRIBOPREP(商標)を使用して強化し、そしてバックグラウンド染色を下げることができる。
ISH用のサンプルの調製では、パラフィン組織/細胞切片は脱パラフィン化後にホルマリンに基づく溶液を用いて場合により「再固定」して核酸の損失を防止し、そして自動化装置でのISH中にバックグラウンド染色を下させることができる。組織の過剰固定は、ISH中に検出可能なシグナルを低下させるか、または排除する。自動化ISHでは初期固定時間を上げるとより高いシグナルを生じることが以前に示された。すなわち組織学的設定で古典的に遭遇する不十分な固定を補うために、本発明は脱パラフィン化後の固定を行うさらなる工程を提供してISHにより得られるシグナル強度の上昇を生じる。
1つの態様では、再固定はEZPREP(商標)(ベンダナカタログ番号950−100)の200μlの層に37℃で60分間適用した、水中4%の中性緩衝化ホルマリン(NBF)溶液を使用して行うことができる。この処理は、もとは4、8、16および24時間固定したサンプルの全域でISHにより得られるシグナル(mPS2遺伝子プローブをマウスの胃の組織について使用した)が強化されることにより判明した。別の態様では再固定反応はSSPE−基本バッファー中にNBFを使用して行う。これらのバッファーは以下に記載するようにバックグラウンド染色およびV−BLUE(商標)基質の沈殿を減少することが示された。すなわち固定は、ガラススライドに適用された(手動または自動化分配による)NBF溶液を使用して、脱パラフィン組織サンプルについて行うことができる。例えば100μlのホルマリン溶液(10%〜50%)を残るRIBOWASH(商標)の200μlのバッファー層に希釈し、そして組織サンプルの質に依存して37℃で限定した期間インキューベーションすることができる。
細胞のコンディショニングは本発明の自動化in situハイブリダイゼーションの方法においてハイブリダイゼーション工程の前の任意の工程である。サンプルが固定される程度が、in situハイブリダイゼーション前に必要な細胞コンディショニングの量を決定するだろう。サンプルが軽く固定されている場合、穏やかな細胞のコンディショニング手順が薦められる。しかしサンプルが高度に固定されている場合、重度の細胞のコンディショニング手順が薦められる。例えば細胞のコンディショニングは通常、凍結または固定が良くない組織サンプルには行わない。適当な細胞コンディショニング手順の例は、引用により全部、本明細書に編入する2001年3月7日に出願された米国特許出願第09/800,689号明細書に記載されている。
プロテアーゼ消化は本発明の自動化in situハイブリダイゼーションの方法においてハイブリダイゼーション工程の前のさらに任意の工程である。例えばプロテアーゼ消化はプロテアーゼI、IIまたはIII(ベンダナメディカルシステムズ社;それぞれカタログ番号760−2018、760−2019および760−2020)をサンプルに適用することにより行うことができる。あるいはプロティナーゼKのようなin situハイブリダイゼーションに通常使用される任意の数種のプロテアーゼを使用してもよい。
別の態様では、プローブ洗浄工程後のさらなる固定工程を場合により行ってもよい。このさらなる固定工程は、組織切片をV−BLUE(商標)基質(ベンダナ製品番号760−062)と長時間インキューベーションさせる。例えばインキューベーションは青いバックグラウンド染色を有意に上げることなく最高10時間まで行った。これにより多数の基質の応用が可能となり、シグナルの上昇をもたらす。
自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションは、市販されているマイクロアレイまたは市販のスライド上に使用者が「スポット」を付けたマイクロアレイのいずれかを使用して行うことができる。自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションの方法は、例えば遺伝疾患、ゲノムのフィンガープリンティング、系統分析、配列決定およびmRNA群の分析で既知の突然変異を分析するための手順に使用することができる。
本発明で使用する核酸にはオリゴヌクレオチドおよびcDNA分子、またはそれらのフラグメントを含む。オリゴヌクレオチドは典型的には合成手段で調製された一本鎖DNAまたはRNA分子である。cDNAまたはそれらのフラグメントは単離するか、または市販品から購入することができる。本発明に使用するこれらの核酸は15〜2000ヌクレオチド長であり、好ましくは70〜1500ヌクレオチドであるが、異なる長さの核酸も適当である。適当なオリゴヌクレオチドは、Beaucage and Carruthers(1981)Tetrahedron Lett.22:1859により記載されたホスホラミダイト法により、あるいはMatteucci et al.(1981)J.Am.Chem.Soc.103:3185に従うトリエステル法により、あるいは市販されている自動化オリゴヌクレオチド合成器または大変大規模な固定化ポリマー合成(Very Large Scale Immobilized Polymer Synthesis:VLSIPS(商標))技法のいずれかを使用した他の化学法により調製することができる。
マイクロアレイでは、核酸(例えばオリゴヌクレオチドまたはcDNA)を実質的に固体の支持体に結合させる。好適な態様では、核酸が結合する実質的に固体の支持体は支持フィルムまたは顕微鏡スライドのようなガラス支持体である。プローブ配列のアレイは、引用により本明細書に編入する米国特許第5,143,854号明細書または国際公開第92/10092号パンフレットに開示されている先駆的技術に従い支持体上に構成することができる。フォトリソグラフィックおよび構成技術の組み合わせにより、例えば各プローブ配列(「形状(feature)」)が支持体上の大変小さな面積(「部位」)を占めることを可能とする。幾つかの態様では、この形状の部位はわずか数ミクロンまたは1分子であることもできる。例えば約10〜10の形状がわずか12.8mmの面積中に構成され得る。オリゴヌクレオチドまたはcDNAマイクロアレイを現在製造し、そして市場に出している会社には、アフィマトリックス(Affymetrix)、サンタクラーラ、カリフォルニア州;クロンテック(ClonTech)、パロアルト、カリフォルニア州;コーニング(Corning Inc.)社、コーニング、ニューヨーク州;およびモトローラ(Motorola Inc.)社、バイオチップシステム部門、ノースブロック、イリノイ州がある。
DNAプリントに使用するスライドの表面化学は、アレイの最終結果に大変重大な影響を及ぼす。低いバックグラウンドの蛍光および均一なDNA結合をスライド表面にわたって有するスライドを生産するコーティングの方法論は、大変重要である。本明細書に記載するようなベンダナのDISCOVERY(商標)およびCHIPMAP(商標)システムは、アミノ−シラン、アルデヒドおよびポリリシンコートスライドと適合性がある。以下の供給源からのスライドをシステムで評価し、そして満足の行くように行えることが分かった:
1.クロンテックIおよびII型(カタログ番号7880−1および7881);
2.コーニング(カタログ番号2549);
3.シグマ(カタログ番号P0425);
4.テレケム(Telechem)(カタログ番号CSS100);
5.NEN(カタログ番号MPS620)。
DISCOVERY(商標)装置での混合および洗浄から生じる上昇した動力学により、DNAのガラス支持体への結合が一貫した結果を得るには重要である。DNAはプリント後に表面に強固に結合することが必須である。プリント後の結合を省略すれば、スポットしたプローブの有意な量が洗浄で落ちる危険性は高い。
DISCOVERY(商標)でアレイを流す(run)前に、スライドの製造元が提案するベーキング(baking)/乾燥および架橋結合手順に従うこうとが強く薦められる。またすべてのアレイはDISCOVERY(商標)システムで流す前に走査することが薦められる。これにより流す前にプリント、バックグラウンドまたは傷害事故を有するアレイの同定が可能となる。さらにハイブリダイゼーション前および後の標識したプローブを含むスポットを比較することにより、悪い架橋結合による弱いシグナル、その結果としてプローブDNAを損失を生じるアレイの同定が可能である。
多段階が本発明の自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションの方法を実施するために必要である。マイクロアレイをDISCOVERY(商標)装置のような装置に置き、そして本明細書に記載する条件に暴露する。本明細書に記載する溶液は、装置内のマイクロアレイに適用する。例えばプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーションおよび洗浄用の溶液は、引用により全部、本明細書に編入される米国特許第6,045,759号および同第6,192,945号明細書に記載されているもののような液体分配器(例えば「使用者が充填可能な分配器」)に含まれ、そしてそこから分配器される。本発明の溶液に使用する分配器の型は(in situハイブリダイゼーションまたはマイクロアレイハイブリダイゼーションのいずれでも)重要ではない。マイクロアレイを本明細書に記載した条件下で処理する。特に示さない限り、すべての試薬はベンダナメディカルシステムズ社から得、そしてスライド上で処理されるすべての反応は、LIQUID COVERSLIP(商標)のフィルム下で行って処理中に水の蒸発による損失を防いだ。
界面活性剤は手動のハイブリダイゼーション中にガラススライド上にスポットした核酸に対する標識プローブの非特異的結合を減少させるために、調査者によりハイブリダイゼーション溶液中に使用された。一般にそのような界面活性剤は反応のストリンジェンシーを上げ、それにより非特異的結合の減少をもたらすと考えられている。DISCOVERY(商標)上の核酸アレイをハイブリダイズするこれまでの努力と関連して、界面活性剤はハイブリダイゼーションバッファー中に包含される。これはハイブリダイゼーション反応に良い効果が有ったが、長時間のハイブリダイゼーション(例えば4〜6時間)中に適用範囲(coverage)が低下した。
マイクロアレイハイブリダイゼーション溶液中の塩(2X〜12XのSSPE/SSC)または界面活性剤濃度(1〜20%)を変えることにより、ならびに異なる界面活性剤(例えばTWEEN(商標)80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートを含んでなる非イオン性界面活性剤;ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から製品番号P8074で販売されている)、NP−40(ポリグリコールエーテル表面活性剤を含んでなる非イオン性界面活性剤;ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から製品番号NP−40で販売されている)、または分子式C1225(OCHCHOH、n〜23を有するポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルを含んでなるBRIJ(商標)35非イオン性界面活性剤;ミズーリ州、セントルイスのシグマ−アルドリッチ社から製品番号858366で販売されている)に代えることによりこれらの不利益効果を排除する試みは成功しなかった。しかし界面活性剤により発揮される正の効果が従来からのストリンジェンシー効果を通した非−特異的結合の単なる防止によるのはなく、むしろスポットした核酸の水和を向上すること、または類似のメカニズムであるならば、スライドをハイブリダイゼーション前に界面活性剤で処理することはいくらか有益であるかもしれない。すなわち界面活性剤を含む溶液の使用はプレハイブリダイゼーション工程で使用するために考えられた。
本明細書に記載する「スプレッディングエンハンサー溶液」(SES)は、非特異的ハイブリダイゼーションを減少させ、そして初期のスライド表面の適用範囲を確実とすることが見いだされたような1つの溶液である。1つの態様ではスライドをSESでハイブリダイゼーション前に処理する。この溶液を用いた前処理は、プローブがスポットしたDNAへ結合するバックグラウンド結合を下げ、そしてこれによりシグナル対ノイズ比を上げる。SESを使用する好適な方法では、2滴の溶液(200μl;約3.6XのSSPEおよび4%スプレッディングエンハンサー用界面活性剤の実際のスライド上濃度を生じる)がスライド上に分配され、そして70℃で10分間インキューベーションされる。このハイブリダイゼーション前の処理がスライド面の湿潤性を上昇させ、後の工程中に水溶液による適用範囲を改善し、そしてスライド表面に結合した核酸プローブに対する標識した標的DNA/RNAの接近を増す。さらにハイブリダイゼーション前にスライドをSESで処理すると標識した標的DNA/RNAのスライド表面にスポットされた負の(非−相同的)核酸への結合が低下し、これによりハイブリダイゼーション中に得られるシグナル対ノイズ比を向上させる。
従来は高濃度のタンパク質(例えばBSA、カゼインまたは粉末ミルク)が、免疫組織化学(HIC)、ISH、および膜のブロッティングに使用される試薬の非特異的結合を遮断するために使用されてきた。本発明は長期間のインキューベーション中にスライドの適用範囲を上げることを可能とするスライドのプレハイブリダイゼーションの改善された方法を提供する。記載したアッセイで使用するために、2滴(200μl)のブロッキング溶液をスライドに適用し、続いて室温で30分間インキューベーションする。ブロッキング溶液に含まれるタンパク質は、後にハイブリダイゼーション中に標識した標的DNA/RNAがスライド表面に非特異的に結合することを減少させるために、非特異的荷電および疎水性相互作用を通してスライド表面をコートする。これらの相互作用の非特異的性質により、高温で上昇した動力学的エネルギーがブロッキングの効率を下げる。したがって標識したDNA/RNA標的のスライドへの非特異的結合を下げるためのブロッキング溶液を用いた処理は、この前処理中に自動化装置の個々のスライドヒーターを作動できないようにすることにより周囲温度で行う。30分間のインキューベーション後、スライドをすすいで任意の非結合タンパク質をハイブリダイゼーション前に除去する。
この前処理の元々の意図は、単に標識した標的DNA/RNAがスライドへ非特異的結合することを減少下させることであったが、この溶液の開発中にブロッキング溶液で処理したスライドが長期のハイブリダイゼーションインキューベーション(例えば最大16時間)でハイブリダイゼーションバッファーによるスライド表面に有意により良い適用範囲を保持することが記録された。さらに非特異的結合を遮断するために通常使用されている標準的な5%BSA溶液と比べた時、スライド適用範囲はブロッキング溶液で処理したスライド上がより良かった。均一な適用範囲は一貫したアレイハイブリダイゼーションに必須であり、したがってハイブリダイゼーション前にスライドをブロッキング溶液てき処理することを本発明の自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションのための標準法に包含した。
標準的なハイブリダイゼーションアッセイでは、核酸プローブは非特異的結合が阻害され、そして特異的結合が維持されるように、溶液中の標的配列とハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションバッファーの選択は、アッセイの全体的な感度に重要な因子となり得る。手動によるハイブリダイゼーション用に定められた幾つかの異なるハイブリダイゼーション法が当該技術分野では知られている。例えばEXPRESS−HYB(商標)(クロンテック;パロアルト、カリフォルニア州)のような市販されている溶液が有用である。特定の態様では、ULTRARRAY(商標)ハイブリダイゼーションおよび洗浄試薬(アンビオン(Ambion);オースチン、テキサス州)が有用である(例えばSLIDEHYB(商標)システムを用いて;アンビオン;オースチン、テキサス州)。典型的には初期の変性工程を行ってプローブ(または標的核酸)とマイクロアレイを形成する核酸との間の最適な相互作用を可能とする。
多くはマイクロアレイ上の核酸プローブの標的核酸へのハイブリダイゼーション前に、バッファーを除去し、そしてハイブリダイゼーションバッファー中に標的核酸(例えば加水分解したRNA)を含む溶液に置き換え、そして十分に混合する。次いで標的核酸およびスライド上に固定されたオリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは30分から12時間、42〜60℃でインキューベーションする。次いでハイブリダイゼーションバッファーを除去する。
本発明の自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションの方法に従い、標識した標的溶液を含む十分な量のハイブリダイゼーション溶液がマイクロアレイの表面に加えられる。ハイブリダイゼーション反応は典型的には200ng〜20μgの間の標識した標的核酸を含むハイブリダイゼーション溶液中で行う。本発明のハイブリダイゼーション溶液に使用する硫酸デキストランは、引用により全部、本明細書に編入する2001年1月29日に出願された共有する米国特許出願第09/772,123号明細書に記載されているような約10,000の平均分子量の低分子量の硫酸デキストランである。
ハイブリダイゼーションの後、典型的には標的:プローブハイブリッドの計算された結合特性に依存して、マイクロアレイを高または低ストリンジェンシーの条件下で洗浄する。例えば順次のストリンジェンシー洗浄では、スライドは典型的には1〜3回、0.05X〜1Xの洗浄溶液(例えばRIBOWASH(商標))に変えて、典型的には37〜42℃の温度で、各々2から6分間の間で洗浄する。1つの態様では、第1洗浄は1X洗浄溶液中、第2は0.5X洗浄溶液中、そして第3は0.05X洗浄溶液中であることができる。あるいは洗浄は0.25X洗浄溶液中で行ってもよい。しかし洗浄条件(例えば塩濃度、温度およびインキューベーション時間)が、この方法に使用するプローブおよび標的に依存して変動するだろうということを強調しなければならない。
マイクロアレイへのプローブのハイブリダイゼーションの後、そしてハイブリダイゼーションパターンの分析前に、場合によりスライドからLIQUID COVERSLIP(商標)を除去してもよい。LIQUID COVERSLIP(商標)は自己蛍光(autofluorescence)を生じる点で分析を妨害する。免疫組織化学(IHC)実験からDAWN(商標)食器洗浄剤が効果的なクリーニング剤であることが分かった。最初にスライドは2X SSPE中の5%DAWN(商標)、続いて1X SSPEを使用して清浄化し、そしてEtOHですすいだ。この手順はしばしばアレイ上に残る石鹸質(soapy)のフィルムを生じ、自己蛍光をもたらす。処理を向上させ、そして簡略化するための試みにおいて他のクリーニング溶液を試験した(例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)単独またはDAWN(商標)と組み合わせて)が、成功しなかった。
しかし0.01%〜0.5%の界面活性剤レベルが十分であり、そして5%レベルで観察されるものに比べて自己蛍光の発生を減少することを示す実験を行った。マイクロアレイクリーニング溶液を約40℃に加熱するとその効力が有意に上昇する(すなわち必要な多数の洗浄を減らすことによる)ことも証明された。しかし最終結果の一貫性に有意な変動性が残った。この手順は続いてこの変動性を排除するために自動化した。初期の実験では、脱イオン水中0.1%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤溶液、続いて脱イオン水中での洗浄が処理の自動化を可能とし、そしてクリーニングの一貫性を向上させることが示された。
この手順をDISCOVERY(商標)システムに適合させて、マイクロアレイクリーニング溶液を分配器に入れ、この分配器は次いでマイクロアレイクリーニング溶液を反応バッファー(ベンタナ、カタログ番号760−105)に約1:10(マイクロアレイクリーニング溶液:反応バッファー)の比率で分配し、続いて37℃で2分間、スライドに適用する。この作業順序3回繰り返し、続いて反応バッファー中で2回の最終洗浄を行って残るマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を除去する。この手順によりLIQUID COVERSLIP(商標)の除去が可能となり、自己蛍光を減少させ、そして以前に使用された手動による手順に優るシグナルの一貫性を提供する。
装置からスライドを取り出す時、スライドの裏側を典型的には拭いて残存するLIQUID COVERSLIP(商標)を除去し、そしてスライドを上下逆に反応バッファー中に配置するので、バーコードからのカバースリップはスライドに滴下しない。次いでスライドを反応バッファーで2回、次いで脱イオン水で2回すすぎ、その後にスライドを乾燥させる。好ましくはスライドは窒素銃で乾燥させる。あるいはスライドを遠心により乾燥させてもよいが、この場合は最初に2回、分子等級のEtOHで洗浄するべきであり;イソプロピルアルコールがバックグラウンドを上げ、そしてシグナルを隠す明るい青色のフィルムでスライドをコートする。
以下の実施例は具体的説明の目的にのみ提示し、そして本発明をいかなるようにも限定することを意図せず、そして解釈もされない。当業者は本発明の精神または範囲から逸脱することなく以下について種々の変更を行うことができると認識するだろう。
リボプローブを用いた自動化in situハイブリダイゼーション
組織サンプルを中性−緩衝化ホルマリン(NBF)またはパラホルムアルデヒド(PFA)のいずれかの中で固定し、パラフィンに包埋し、そして5mm切片に切断する。次いでパラフィン切片を顕微鏡スライドに置き、そしてISH技法を使用して1以上の標的について染色する。従来からのISHプロトコールは大変時間がかかり、そして技術を要するものである。しかしいったんスライドが調製されれば、残りのISHプロトコールはDISCOVERY(商標)システムで自動化される。
DISCOVERY(商標)ISHプロトコールには、脱パラフィン化、種々の前処理工程、ハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション後のストリンジェンシー洗浄、および発色的シグナル検出を含む。RIBOMAP(商標)キットは至適な前処理工程用の試薬を供給する。検出はDIG分子のビオチン−標識抗体認識、続いて抗体へのストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ(SA−AP)結合を使用して行う。V−BLUE(商標)基質(ベンタナ製品番号760−062)を使用した発色検出は、アルカリホスファターゼ酵素により触媒される。次にこのスライドをカウンター染色し、そして顕微鏡で評価するためにカバースリップを置く。
mRNA ISHのための好適な方法を以下のようにまとめる:
A.組織調製:採集、NBF/PFA固定、組織プロセッサーを使用した処理、そしてミクロトームを使用した切片化;
B.DISCOVERY(商標)ISHプロトコール:焼成、脱パラフィン化;RIBOPREP(商標)、RIBOCLEAR(商標)、RIBOCC(商標)を使用した前処理、そしてプロテアーゼI、IIまたはIII(ベンタナメディカルシステムズ社:それぞれカタログ番号760−2018、760−2019および760−2020)を使用したプロテアーゼ消化;DIG−標識リボプローブおよびRIBOHYBE(商標)を使用したハイブリダイゼーション;RIBOWASH(商標)の連続希釈を使用したストリンジェンシー洗浄;RIBOFIX(商標)を使用した後処理;サンプルを1次抗体とインキューベーションし、ビオチン−標識抗−DIG抗体および抗体希釈物をインキューベーションし、そして強化V−BLUE(商標)キット(ベンタナメディカルシステムズ社)を使用することによるシグナル検出(SA−AP結合体のインキューベーションおよびV−BLUE(商標)基質インキューベーション);そしてカウンター染色。次いでサンプルを顕微鏡により分析する。
リボプローブは、ロッシュDIG RNA ラベリングキット(SP6/T7)(カタログ番号1175025)およびT3 RNAポリメラーゼ(ロッシュカタログ番号1031163、1000U;またはカタログ番号1011171、5000U)を使用して、リボプローブをジゴキシゲニン(DIG)−UTPで標識することにより調製する。DIG−標識リボプローブの定量的分析は、ロッシュDIG核酸検出キット(カタログ番号1175041)およびロッシュDIG洗浄およびブロックバッファーセット(カタログ番号1585762)を使用して行う。アンチセンスおよびセンスプローブは製造元のプロトコールに従い調製する(www.roche.comで入手可能)。
プローブはRIBOHYBE(商標)中、100ng/mlの最終濃度に希釈し、そしてスライドあたり100μlを使用する。最適プローブ濃度は各プローブについて決定するべきである。このプローブはDISCOVERY(商標)プロトコール中の「マニュアルアプリケーションウェット(Manual Application Wet)」工程を使用してスライドに適用する。プローブは手動で適用され、そして気泡を発生することなくハイブリダイゼーションバッファーと静かに混合される。
抗−DIG抗体(クローンDI−22;シグマカタログ番号B7405)をベンタナ抗体希釈剤(カタログ番号251−018)で1:500に希釈し、そしてベンタナの使用者が充填可能な「抗体」分配器(カタログ番号770−001〜770−050)に充填する。ジャクソン イムノリサーチ(Jackson ImmunoResearch)からのような、1:4000に希釈した他の起源のビオチン−標識抗−DIG抗体も使用することができる(www.jacksonimmuno.com)。
対照は以下のようにも使用する:(1)プローブ対照−センスプローブ;(2)組織対照−標的遺伝子を発現することが知られている対照組織。対照の使用により得られた結果の質が確実となる。組織中のRNA保存は28SrRNA(Cleveland et al.(1980)Cell 20:95)またはベータ−アクチン(Toshii et al.J.Histochem Cytochem 43:321)のような高度に発現する遺伝子を視覚化することにより確認することが好ましい。対照標的を視覚化するためにISHプロトコールを確立した後、このプロトコールを実験標的に使用することができる。
以下はDISCOVERY(商標)ISHシステムを使用するために推薦されるプロトコールを表す。
1.ベーキング:パラフィン切片について予めプログラムする。
2.脱パラフィン化:予めプログラムする。
3.前処理:
a.RIBOPREP(商標):37℃で30分;
b.RIBOCLEAR(商標):37℃で10分;
c.RIBOCC(商標)を使用した細胞コンディショニング;「マイルドCCl」設定;
d.プロテアーゼIIを使用した酵素消化:37℃で2分。
4.ハイブリダイゼーション;
a.プローブの適用:「マニュアルアプリケーションウェット」
b.変性:70℃で10分;
c.RIBOHYBE(商標)を使用したハイブリダイゼーション;高度に発現するmRNAについては60℃で2時間;「中程度」に発現するmRNAについては60℃で6時間;
d.ストリンジェンシー洗浄:RIBOWASH(商標)を用いた2回の洗浄;65℃で6分;
e.後処理:RIBOFIX(商標)、37℃で20分間;
f.シグナル検出:
i.抗−DIG抗体:37℃で20分;
ii.V−BLUE(商標)強化検出キット(ベンタナメディカルシステムズ社;キットの強化SA−AP、強化エンハンサー、強化NBTおよび強化BCIPを自動的に適用するプログラム);高度に発現するmRNAについては基質を2時間インキューベーションし;「中程度」に発現するmRNAについては基質を5時間インキューベーションする。
V−BLUE(商標)反応時間は、シグナル対ノイズバランスに関して使用者の好みに従い調整すべきである。シグナルは数時間まで発色することができるが、バックグラウンドも上昇し続けるかもしれない。ISH用のインキューベーションに至適な時間は、高度に発現する遺伝子について典型的には2時間である。
オリゴプローブを用いた自動化in situハイブリダイゼーション
マウス卵管のホルマリンで固定した、パラフィンに包埋した切片を、前処理工程で以下のRIBOMAP(商標)試薬を用いて処理する:RIBOPREP(試薬)、RIBOCLEAR(試薬)およびRIBOCC(商標)。さらにプロテアーゼI、IIまたはIII(ベンタナメディカルシステムズ社;それぞれカタログ番号760−2018、760−2019および760−2020)をこのプロトコールに使用することができる。
次に組織切片をDIG−標識エストロゲン受容体α(ERα)センスまたはアンチセンスオリゴプローブに、CHIPMAP(商標)システム、CHIPHYBE(商標)(ベンタナメディカルシステムズ)のハイブリダイゼーションバッファーを使用してハイブリダイズさせる。組織切片中のRNA保存の正の対照として、平行して組織切片をDIG−標識28SrRNAアンチセンスオリゴプローブにハイブリダイズさせる(Yoshii et al.(1995)J.Histochem.Cytochem.43:321)。オリゴプローブは常法により合成し、そしてロッシュダイアグノスティックス(Roche Diagnostics)(インディアナポリス、インディアナ州)により製造されたテイリングキット(tailing kit)で標識する。
5時間のハイブリダイゼーションの後、スライドを各々1X〜0.05X RIBOWASH(商標)で1〜3回のストリンジェンシー洗浄で洗浄する。典型的には3回のストリンジェンシー洗浄となり、各々が進行するにつれてより希釈されたRIBOWASH(商標)溶液を用いる。例えば1回目のストリンジェンシー洗浄は1X RIBOWASH(商標)中、2回目は0.5X RIBOWASH(商標)中、そして3回目は0.05X RIBOWASH(商標)中である。各洗浄はハイブリダイゼーションを行う温度よりも約10度高い温度で(例えば47〜60℃の間)、各々約2から約30分間の間で行う。
次いでサンプルをRIBOFIX(商標)試薬で処理し、そしてシグナルは20分間インキューベーションした抗−DIGアルカリホスファターゼ結合第2抗体(シグマ、1:500)、およびアルカリホスファターゼシグナル検出システム(V−BLUE(商標)検出キット)を使用して検出する。すべての前処理、ハイブリダイゼーションおよび洗浄工程はDISCOVERY(商標)装置(ベンタナメディカルシステムズ)で行う。最後にサンプルは顕微鏡で分析する。
図1に示すように、プローブに暴露されなかった切片は有意なシグナルを示さない。しかし28SrRNAアンチセンスオリゴプローブに暴露した切片は豊富なシグナルを示し、マウス卵管切片中のRNAの保存を示す。さらにERαアンチセンスオリゴプローブは、マウス卵管組織切片中のERαmRNAの正しい位置を示した。ところがERαセンスオリゴプローブは予想通り有意なシグナルを示さなかった。卵管中のERαmRNAの位置は公開されたエストロゲン受容体免疫組織化学データとの比較により確認した(Cooke et al.(1997)Proc.Natl.Acad.Sci.USA94:6535)。
DISCOVERY(商標)を用いたin situハイブリダイゼーションのプロトコール
DISCOVERY(商標)ISHプロトコールは、DISCOVERY(商標)システムのコンピューターユニットでDISCOVERY(商標)ISHソフトウェアで作成することができ、以下の通りである:
1.NEXES(商標)ソフトウェアを開く。
2.プロトコールを作成するために、メインスクリーン上の「プロトコール」ボタンをクリックする。「作成/編集プロトコール」および「削除プロトコール」を含むウインドがスクリーン上に現れる。使用者は「作成/編集プロトコール」をクリックして「NEXES(商標)プロトコール−編集者−DISCOVERY(商標)染色モジュール」ウインドを開く。
3.ファイルされた「手順」下で「リサーチISH Blue Plus」手順を選択する。
前処理工程を設定するために:
1.「脱パラフィン化」の隣のチェックボックスをクリックする。
2.「固定剤」の隣のチェックボックスをクリックする。新たなフィールドがスクリーン上に現れる。「低温」フィールドで、「37度C」を選択する。「固定剤」フィールドで、「RIBOPREP(商標)」を選択する。「プラスインキューベーション時間」で「20分」を選択する。
3.「前処理#1」の隣のチェックボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「PT1にEZバッファーを使用する」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「PT1−EZ用にスライドを加熱する」の隣のボックスをクリックする。3つの新たなフィールドがスクリーン上に現れる。「低温」フィールド下で「37度C」を選択する。「前処理」で「RIBOCLEAR(商標)」を選択する。「インキューベーション時間」下で「10分」を選択する。
4.「細胞コンディショニング」の隣のチェックボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「コンディショナー#1」の隣のチェックボックスをクリックする。1つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れ、そして使用者は「マイルドCC1」をクリックする。「標準CC1」について新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる(使用者はこのボックスをクリックしない)。
5.「前処理#2」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「PT2用の反応バッファーを使用する」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「PT2−RBのためにスライドを加熱する」の隣のボックスをクリックする。3つの新たなフィールドがスクリーン上に現れる。「低温」下で「37度C」を選択する。「酵素」下で「プロテアーゼ2」を選択する。使用者は「インキューベーション時間」で「2分」を選択する。
ハイブリダイゼーションおよびストリンジェンシー洗浄条件を選択するために:
1.「プローブ」の横のチェックボックスをクリックする。上記「プローブ」のスクリーン上に2つの新たなチェックボックスが現れ、そして4つの新たなフィールドが現れる。「タイトレーション」の隣のチェックボックスをクリックする。「プローブ自動分配」がスクリーンから消え、そして2つの新たなチェックボックスが「タイトレーション」の下に現れる。「マニュアルアプリケーションウェット」の隣のボックスをクリックする。
2.スクリーン上の「プローブ」パネルは、変性およびハイブリダイゼーション条件を設定するためのものである。「変性」に関する「高温」フィールド下で、「65度C」を選択し、そして「変性インキューベーション時間」下フィールドで「6分」を選択する。「ハイブリダイゼーション」に関する「低温」フィールド下で、「60度C」を選択し、そして「ハイブリダイゼーションインキューベーション時間」フィールド下で「2時間」(高いmRNA発現)または「6時間」(中程度のmRNA発現)を選択する。
3.「ストリンジェンシー洗浄#1」の隣のチェックボックスをクリックする。新しいフィールド「ストリンジェンシー洗浄」および「高温ストリンジェンシー#1」の隣のチェックボックスがスクリーン上に現れる。「ストリンジェンシー洗浄」フィールド下で「0.1X SSC」を選択する。「高温」の隣のチェックボックスは無視し、そして「低温」ウインド下で「60度C」を選択し、そして「インキューベーション時間」のフィールド下で「6分」を選択する。
4.「ストリンジェンシー洗浄#2」について上記の工程3を繰り返す。
5.「固定剤後」の隣のボックスをクリックし、そしてスクリーン上に2つのフィールドが現れる。固定剤の下で、「RIBOFIX(商標)」を選択し、そして「インキューベーション時間」で「20分」を選択する。
抗体インキューベーションおよびV−BLUE(商標)強化キット条件を設定するために:
1.「抗体」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「抗体自動分配」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなチェックボックスがスクリーン上に現れる。「標準Abインキューベーション」の隣のボックスをクリックする。2つの新たなフィールドがスクリーン上に現れる。「抗体」フィールドで、「抗体#1(あなたの抗−DIG抗体を含む分配器に関する番号に相当する)」を選択する。「プラスインキューベーション時間」下で「20分」を選択する。
2.チェックボックスが無い「基質」フィールドでは、「長いインキューベーション時間」で「2時間」(高いmRNA発現)または「5時間」(中程度のmRNA発現)を選択する。
プロトコールを保存するために:
1.「保存(Save As)」ボタンをクリックする。名前およびプロトコール番号に関するフィールドが現れる。プロトコールに関する名前をタイプし、そして適当なボックス中の番号を選択する。「閉じる」ボタンを再度クリックし、そしてプロトコールが保存される。
ラベルを調製し、そしてスライドに貼るために:
1.メインスクリーンの下のツールバーから、バーコード記号をクリックする。「プロトコール」ボタンをクリックする。「DISCOVERY(商標)を選択」プロトコールフィールドで望むプロトコール番号および名前をマークする。印刷したい各プロトコールバーコードラベルについて、「付加>>」ボタンを1回クリックする。閉じる/印刷ボタンをクリックする。「ユーザープロンプト」フィールドからラベル上に示したい任意のさらなる情報を入力する。「印刷」ボタンをクリックする。最後のバーコードが印字された時、「出る」ボタンをクリックする。
2.バーコード(1つまたは複数)をスライド(1つまたは複数)上に配置し、それらを慎重に装置に乗せ、ドアを閉じ、そして「ラン」ボタンをクリックする。「試薬/乗せる試薬皿」ボックスおよび「除去する試薬カップ」ボタンをクリックする。乗せるスライドの番号を入力し、そして「スタートラン」をクリックする。
表1はISH用のDISCOVERY(商標)装置を使用した時に生じる可能性がある問題、およびその可能な解決法を掲げる。
Figure 2005514582
Figure 2005514582
CHIPPREP(商標)1の調製
以下の装置および試薬を使用する:
1.清浄で適切なサイズの混合容器;
2.0.2μmフィルターシステムまたは0.2μmフィルターおよび適切なポンプ装置;
3.調製のサイズに適する混合装置;
4.適切なサイズのクラスAメスシリンダー;
5.電子天秤および計量機;
6.清浄で適切なサイズの保存容器;
7.脱イオン水;
8.20X SSPE(シグマP/N S8140);
9.TWEEN(商標)20(シグマP/N P7949);
以下の工程を行う:
1.清浄で適切なサイズの混合容器に、日付を付け、そして頭文字を付した「CHIPPREP(商標)1イン−プロセス バルク(In−Process−Bulk)」のラベルを貼る。
2.容器の種類およびサイズを記録する;
3.加える脱イオン水の容量を計算して以下のように80%の最終バッチ容量のCHIPPREP(商標)1とする:バッチ容量x0.8=容器に加える脱イオン水の全量。
4.磁気撹拌棒を使用して激しい撹拌を行う;
5.最終濃度が6Xとなるように20X SSPEの必要な容量を以下のように加える:20x6で除算した最終バッチ容量=加える20X SSPEの容量;
6.TWEEN(商標)20(シグマP/N P7949)を以下のように10%の最終濃度になるように加える:最終バッチ容量x0.1=加えるTWEEN(商標)20の容量;
7.少なくとも20分間混合する;
8.溶液に脱イオン水を加えて最終バッチ容量とする;
9.少なくとも30分間混合する;
10.0.2μmフィルターユニットの保存容器に、日付をつけ、そして頭文字を付した「CHIPPREP(商標)1ファイナルバルク」、L/Nのようなラベルで標示する;保存容器の種類およびサイズを記録する;
11.0.45μmフィルターユニットを通して溶液を濾過する;
12.ラベルを付した保存容器に付いている0.2μmフィルターを通して溶液を濾過する;
13.CHIPPREP(商標)1のバルク溶液を室温で保存する。
CHIPPREP(商標)2の調製および使用
1つの態様では、CHIPPREP(商標)2は任意の総塩濃度のリン酸バッファー;タンパク質様材料(例えばガンマグロブリン、カゼイン、または非特異的結合を遮断するために適当な任意の他のタンパク質);および非イオン性界面活性剤を含んでなる。好適な態様では、CHIPPREP(商標)2は、10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%ヤギガンマグロブリン;5〜15%加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる。最も好適な態様では、CHIPPREP(商標)は、75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%ヤギガンマグロブリン;13.4%の加水分解カゼイン;および0.05%BRIJ(商標)35を含んでなる。
記載したアッセイで使用するために、2滴(200μl)をスライドに適用し、続いて室温で30分間インキューベーションする。CHIPPREP(商標)2に含まれるタンパク質は、非特異的荷電および疎水性相互作用を通してスライド表面をコートして、後のハイブリダイゼーション中にスライド表面への標識した標的DNA/RNAの非特異的結合を減少させる。これらの相互作用の非特異的性質により、高温で上昇した動力学エネルギーは、ブロッキングの効率を下げる。したがってスライドへの標識したDNA/RNA標的の非特異的結合を減少するためにCHIPPREP(商標)2を用いた処理は、この前処理中に自動化装置の個々のスライドヒーターを作動できなくすることにより周囲温度で行う。30分間のインキューベーション後、スライドをすすいで任意の非結合タンパク質をハイブリダイゼーション前に除去する。
この前処理の元々の意図は、単に標識した標的DNA/RNAがスライドへ非特異的に結合することを減少下させることであったが、この溶液の開発中にCHIPPREP(商標)2で処理したスライドは長期のハイブリダイゼーションインキューベーション(例えば最大16時間)で、ハイブリダイゼーションバッファーによりスライド表面に有意により良い適用範囲が保持されることが記録された。さらに非特異的結合を遮断するために通常使用されている標準的な5%BSA溶液と比べた時、スライド適用範囲はCHIPPREP(商標)2で処理したスライド上がより良かった。均一な適用範囲は一貫したアレイハイブリダイゼーションに必須である。したがってハイブリダイゼーション前にスライドをCHIPPREP(商標)2で処理することを本発明のDISCOVERY(商標)での標準的マイクロアレイプロトコールに包含した。
CHIPHYBE(商標)の調製
CHIPHYBE(商標)溶液は好ましくは6X SSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%ホルムアミドからなる。脱イオン化ホルムアミドは、20XのSSPE(シグマ製品番号S8140)および平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩(シグマ製品番号D6924)のようにシグマ社(製品番号F9037)から得ることができる。CHIPHYBE(商標)を調製するために必要な装置は以下の通りである:
1.清浄で適切なサイズの混合容器;
2.0.2μmフィルターシステムまたは0.2μmフィルターおよび適切なポンプ装置;
3.調製のサイズに適する混合装置;
4.適切なサイズのクラスAメスシリンダー;
5.電子天秤および計量機;
6.清浄で適切なサイズの保存容器。
ホルムアミド、20XのSSPEおよび硫酸デキストランを適当量の脱イオン水に加えて正しい最終濃度とする。例えばバッチ容量が1リットルならば、400mlの脱イオン水をホルムアミド加えて10%の最終濃度とし(すなわち100mlのシグマ製品番号F9037)、20XのSSPEを6Xの最終濃度にし(すなわち300mlのシグマ製品番号S8140)、および200gの硫酸デキストラン(すなわちシグマ製品番号D−6924)である。次いで最終容量は脱イオン水を混合しながら加えることにより1リットルとする。これらの成分を添加している間、激しい撹拌を行う。次いで溶液はDISCOVERY(商標)自動化ハイブリダイゼーションシステムに適合する液体容器に包装する。
CHIPMAP(商標)キット
DISCOVERY(商標)CHIPMAP(商標)キットは、ベンタナのDISCOVERY(商標)装置を使用してDNAマイクロアレイに対して標識した標的をハイブリダイゼーションさせるための試薬を提供する。
上記のように、アレイの全面にわたり均一にバッファーを広げるための能力は、ガラススライド上でのハイブリダイゼーション反応の自動化に重要である。CHIPMAP(商標)キットに提供されている前処理試薬はアレイの表面を調製し、そして特別に配合したハイブリダイゼーションバッファーと組合わせて標識した標的アレイ表面の均一な適用範囲を確実とする。加えて、これらの試薬はそれらの組み合わせた使用により非特異的結合が下がり、向上したシグナルを生成するように配合された。DISCOVERY(商標)システムでのハイブリダイゼーションプロセスの自動化はスライド毎の変動を下げ、ハイブリダイゼーションの時間を減少し、そしてシグナル対ノイズ比を上げる。
1つの態様では、少なくとも1つの以下の各成分がキットに含まれる:
1.CHIPPREP(商標)1(スプレッディングエンハンサー;周囲の室温で保存);
2.CHIPPREP(商標)2(スプレッディングエンハンサーおよびブロッキング溶液;開封するまで室温で保存、その後は2〜8℃);
3.CHIPHYBE(商標)(ハイブリダイゼーションバッファー、室温で保存);
4.CHIPCLEAN(商標)(アレイクリーニング溶液);
5.(キットは場合により含む)使用者が充填できる分配器
6.使用説明書を含む包装挿入物。
必須ではないが必要なさらなる試薬をキットに含めた:
1.LCS(商標)(ベンタナカタログ番号650−010);
2.EZ PREP(商標)(ベンタナカタログ番号950−100);
3.RIBOWASH(商標)(ベンタナカタログ番号760−105);
4.反応バッファー(ベンタナカタログ番号760−105)。
必要ではあるがベンタナメディカルシステムズ社からは供給されない他の材料:
1.マイクロアレイ;
2.標識した標的;
3.遠心または窒素銃。
CHIPPREP(商標)1、CHIPPREP(商標)2およびCHIPCLEAN(商標)はベンタナの使用者が充填可能な分配器に移される。内容物を移す前に、使用者は分配器に添付されている包装挿入物に提供されている使用説明書を読むべきである。他の使用説明は以下に提供する。
自動化マイクロアレイハイブリダイゼーション用の標的合成およびラベリング
核酸標的の正しい調製およびラベリングは、一環したハイブリダイゼーションの結果に必須である。蛍光的に標識したヌクレオチドを含むヌクレオチド三リン酸(dNTP)ミックスを使用した逆転写は標的ラベリングの常法である。逆転写の出発材料として全RNAまたはポリA RNA(mRNA)のいずれかを使用することができる。
ベンタナのDISCOVERY(商標)システムは直接標識した標的(例えばcy3−dUTPまたはcy5−dUTPのようなシアニンヌクレオチドの包含)および間接的に標識した標的(例えばアミノアリル−dUTPの包含、続いて単官能価のN−ヒドロキシスクシンイミド−活性化蛍光色素cy3またはcy5のカップリングによるラベリング)の両方の使用について評価した。選択したラベリング手順にかかわらず、0.5〜2.0mgの標識した標的を、DISCOVERY(商標)ハイブリダイゼーションシステムでの出発点として各アレイに適用する。
2つの標的−ラベリングプロトコールを薦める。増幅プロトコールは、RNA量が限られ、そして増幅が必要な時に使用する。非−増幅プロトコールは、利用可能なRNA量が限定因子でない時に利用する。増幅プロトコールでは、全RNAを二本鎖cDNA(dscDNA)に転換する。次いでdscDNAはインビトロ転写(すなわち増幅)に供される。次いでインビトロ転写した材料は一本鎖DNA(ssDNA)標識プローブに転換される。次いで標的の品質を分析する。その一方、非−増幅プロトコールでは全RNAを中間の増幅工程無しでssDNA標識プローブに直接転換し、そして標的群の品質を測定する。
インビトロ転写した材料または全RNAが標識したssDNAに転換される工程で(以下の増幅プロトコールの工程3)、同じラベリングプロトコールを使用する。出発材料として4μgのcRNAまたは20μgの全RNAのいずれかを使用し、すべての他の量(ランダムベサマープライマーの量を含む)は同じままである。
適切な標的合成およびラベリングプロトコールの例は以下の通りである。
工程1:二本鎖cDNAの調製
a.ポリdTプライマーを使用した第1鎖cDNA合成
i.10μlの全RNA(5〜10μg)と1μlのT7−(T)24プライマー(100pmol/μl)を混合する;プライマー配列(カスタムプライマー):
GGCCAGTGAATTGTAATACGACTCACTATAGGGAGGCGG−T(24)
ii. 70℃で10分間加熱;氷上に置く。
iii. 氷上でRNA/プライマーミックス:
1)4μlの5X第1鎖バッファー;
2)2μlの0.1mM DTT;
3)1μlの10mM dNTPを加える。
iv. 37℃で2分間インキューベーションする。
v. 2μlのSuperScriptII(SSII)、
を加える。
vi. 37℃で1時間インキューベーションし、そして氷上に置く。
(注記:第1鎖バッファー、0.1mM DTTおよびSSIIはキットとして入手可能である(ギブコ(Gibco)カタログ番号18064−014))。
b.第2鎖cDNA合成
i. PCR機または水浴を16℃に設定する。
ii. 以下を第1鎖の試験管に加える:
1)91μlのギブコの水(ギブコカタログ番号10977)
2)30μlの5X第2鎖バッファー(ギブコカタログ番号10812014)
3)3μlの10mM dNTPミックス(ギブコカタログ番号18427−013)
4)1μlの大腸菌(E.coli)リガーゼ(ギブコカタログ番号18052−019)
5)4μlの大腸菌(E.coli)DNAポリメラーゼI(ギブコカタログ番号18010−017)
6)1μlの大腸菌(E.coli)RNaseH(ギブコカタログ番号18021−014)
iii. 16℃で2時間インキューベーションする。
iv. 10μlの0.5M EDTAを加えることにより反応を停止し、そして氷上に置く。
c.dscDNAの浄化(clean−up)
i. dscDNA反応(150μl)に、等量のフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)(ギブコカタログ番号15593−031)を加え、そして30秒間、ボルテックス混合する。
ii. フェイズロックゲル管(phase lock gel tube)(エッペンドルフ(Eppendorf)5プライムカタログ番号32007953)を1分間、最大速度で遠心する。
iii. cDNAに加えてフェノールミックスをスピンフェイズロックゲル管に加え、そして2分間、14,000rpmで遠心する。
iv. 上相を新しい管に移す(〜150μl)。
v. 113μlの5M MH4Oac(アンビオンカタログ番号90706)を加え、そしてピペットの先端で混合する。
vi. 660μlの100%EtOH(−20℃で保存)(シグマカタログ番号E702−3)を加える。
vii. 上下逆転することにより数回混合し、そして16℃にて14,000rpmで30分間遠心する。
viii.慎重にEtOHを流し(ペレットは見えるはずである)、そしてペレットを500μlの80%EtOH(−20℃で保存)で洗浄する。
ix. 16℃にて14,000rpmで5分間遠心する。
x. EtOHを除去し、そしてペレットを約5分間、風乾する(ペレットは−20℃で保存することができる)。
xi. ペレットを8μlのギブコの水に再懸濁する。
工程2:インビトロ転写
a.アンビオン(Ambion)の Megascript T7キット(アンビオンカタログ番号1334)を使用する
i. 酵素ミックスを除くすべての試薬を入れる。
ii. dNTPミックスを混合する(試験管あたり):
1)2μlの75mM ATP
2)2μlの75mM CTP
3)2μlの75mM GTP
4)2μlの75mM UTP
5)2μlの10X T7バッファー
6)2μlの10X T7酵素ミックス
iii. 12μlのミックスを8μlのcDNAに加え、そして十分に混合する。
iv. PCR装置中で37℃にて6時間インキューベーションし、そして一晩のインキューベーションを行う場合は4℃に維持する。
b.IVT浄化
i.RNA精製用のRNEaseキットを使用し(キアジェン(Qiagen)カタログ番号74104)、そして製品に供給されたプロトコールに従う。
c.cRNAの濃度は、以下の転換式を使用して260/280のOD読み取りにより決定する:A260×希釈因子×40= μg/μl。増幅工程はラベリングに利用できるRNAの量を3〜5倍増加するはずである(5〜10μgの出発材料を用いて)。
工程3:cRNAまたは全細胞RNAのラベリングプロトコール
a.4μgのcRNA(上記プロトコールから)を4μgのランダムへキサマー(オペロンテクノロジーズ(Operon Technologies)カタログ番号SP200−10D)と混合し、そして容量をギブコの水を使用して14μlにする。
b.70℃で10分間インキューベーションし、そして氷上に置く。氷上でcRNA/プライマーミックス:
i. 6μlの5×第1鎖バッファー(ギブコ)
ii. 3μlの0.1M DTT
iii. 0.6μlの50×dNTPミックス(50×dNTPミックス:25mMのdCTP、25mMのdGTPおよび10mMのdTTPの最終濃度:ロッシュカタログ番号1969064;すべてのヌクレオチド保存溶液は100mM)
iv. 1.4μlのギブコ水
v. 1μlのSSII(ギブコ)、
を加える。
c.3mlの1mM cy3−dUTP(100mMの最終(NENカタログ番号NEL578)または1mMのcy5−dUTP(NENカタログ番号577)。
d.42℃で30分間インキューベーションし、そして次に1μlのSSIIを加える。e.42℃でさらに1時間インキューベーションする。
f.サンプルを氷上に置く。
g.RNA分解
i. 試験管あたり1.5μlの1M NaOH、2mMのEDTA溶液(各月に新しくするべき)を加え、そして65℃で10分間インキューベーションする。サンプルを氷上に置く。
h.ssDNAの浄化
i. 500μlの10mM Tris pH7.4を標識したプローブに加え、そしてそれをミイクロコン(microcon)30カラム(ミリポア(Millipore)カタログ42410)に乗せる。
ii. 12,000×gで6分間遠心する(素通りは捨てる)。
iii. ミクロコンカラムを上下逆にして清浄な試験管に入れ、そして1,000×gで1分間遠心して、サンプルを集める。
iv. QiaQuick精製キット(キアジェンカタログ番号28104)を使用し、そして製品に添付されているプロトコールに従う。
工程4:標的の品質の分析
標識した標的を20倍に希釈し、そしてcy3およびcy5についてOD測定を以下のように測定する。cy3プローブに関して、A260およびA550を測定する。A260を使用して工程2に記載したように標的濃度を算出する。A550はラベリング効率の尺度である。典型的なA550は0.4以上高いはずである(20倍の希釈で)。cy5プローブに関しては、A260およびA650を測定する。典型的なA650は0.03以上高いはずである(20倍の希釈で)。
標的が十分な品質であることを確かめた後、ハイブリダイゼーションプロトコールを進める。20μgの全RNAから出発した時、典型的には約5μgの標識した標的が得られる(A260=0.16に等しい)。4μgのcRNAから出発した時、典型的には約2μgの標識した標的が得られる(A260=0.07に等しい)。標的をラベリングした後、普通は約25%の出発材料で終了する。
上記のように標識した標的は,CHIPHYBE(商標)で希釈し、そして以下に記載するアレイに適用する。
工程5:標的の断片化
標識した標的がポリ−dTプライマー(ランダムヘキサマーの代わりに)を使用してmRNAから直接調製される場合、cDNAの長さはランダムプライマーを使用した時よりも有意に長い。大きな長い標的はガラススライドに非特異的に結合する傾向がより高く、分析を妨害し得る「ざらざらした(granular)」バックグラウンドを与える。この問題は標的cDNAを適用する前に断片化することにより克服することができる。したがって大きな標的cDNAを使用している場合、標的の断片化が好ましい。標的の断片化のための工程は以下の通りである。
a.試験管中での混合:RNase/DNaseを含まない79μlの水(ギブコカタログ番号10977);20μlの5×第1鎖バッファー(ギブコカタログ番号18064−014);および1μlのDNaseI(アンビオンカタログ番号2222)
b.1μlの上記ミックスを30μlのプローブに加え、そして37℃で15分間インキューベーションする。
c.95℃で5分間変性させて酵素を変性させ、そして氷上に置く。
DISCOVERY(商標)を使用したマイクロアレイハイブリダイゼーションのプロトコール
システムでの最初のアレイ作動は以下に概説するプロトコールに従うことを薦める。これらの条件下で得られる結果に基づき、次にプロトコールを修飾して特定のアレイの応用に条件を至適するために必要なパラメーターを微調整することができる。DISCOVERY(商標)プラットホームで応用を作動させるために、以下の段階を取る:
1.NEXES(商標)ソフトウェアを開く。
2.メインスクリーンの「プロトコール」ボタンをクリックすることによりプロトコールを作成する。「作成/編集プロトコール」および「削除プロトコール」を含むスクリーン上にボックスが現れる。「作成/編集プロトコール」をクリックして「NEXES(商標)プロトコール−編集者」ウインドを開く。
3.「手順」ウインドで「マイクロアレイ」手順を選択する。
4.CHIPPREP(商標)1および2を順次使用した前処理工程はDISCOVERY(商標)システムで自動的に行われ、そして選択することはできない。
5.ハイブリダイゼーション条件を設定する:「プローブ」の横のボックスをクリックする。上記「プローブ」のスクリーン上に2つの新たなボックスが現れ、そして4つの新たなウインドが現れる。「タイトレーション」の隣のボックスをクリックする(選択したばかりのプローブボックスの上)。「プローブ自動分配」がスクリーンから消え、そして2つの新たなボックスが「タイトレーション」の下に現れる。「マニュアルアプリケーションウェット」の隣のボックスをクリックする。
6.「プローブ」ウインドは変性およびハイブリダイゼーション条件の設定に関する。「変性」に関する「高温」ウインド下で、「70度C」を選択し、そして「変性インキューベーション時間」ウインド下で「6分」を選択する。70℃を越える変性温度で6分間は薦められない。「ハイブリダイゼーション」に関する「低温」フィールド下で、「42度C」を選択し(DNA標的に関しては42℃〜50℃の間に維持するべきである)、そして「ハイブリダイゼーションインキューベーション時間」ウインドで「6時間」を選択する。
7.「ストリンジェンシー洗浄#1」の隣のボックスをクリックする。新しいウインドの「ストリンジェンシー洗浄」および「高温ストリンジェンシー#1」の隣のボックスがスクリーン上に現れる。「ストリンジェンシー洗浄」ウインド下で「1×のSSC」を選択する。「高温」の隣のボックスは無視し、そして「低温」ウインドで「42度C」を選択し、そして「インキューベーション時間」ウインドで「10分」を選択する。
8.「ストリンジェンシー洗浄#2」および「ストリンジェンシー洗浄#3」について上記の工程を繰り返す。
9.「CHIPCLEAN(商標)」の隣のボックスをクリックする。
10.「保存」ボタンをクリックすることによりプロトコールを保存する。プロトコール名およびプロトコール番号に関するウインドが現れる。プロトコールに関する名前をタイプし、そして適当なボックス中の番号を選択する。「閉じる」ボタンを再度クリックし、そしてプロトコールが保存される。
11.ラベルを調製し、およびスライドへの付加は以下の通り:メインスクリーンの下のツールバーから、バーコード記号をクリックする。「プロトコール」ボタンをクリックする。「選択DISCOVERY(商標)」プロトコールウインドで望むプロトコール番号および名前をマークする。印刷したい各プロトコールバーコードラベルについて、「付加>>」ボタンを1回クリックする。「閉じる/印刷」ボタンをクリックする。ラベル上に現れる任意のさらなる情報を、ユーザープロンプトボックスに入力する。「印刷」ボタンをクリックする。最後のバーコードが印字された時、「出る」ボタンをクリックする。次いですべてのバルク溶液の容器が正しく充填されいることを確認する。マイクロアレイ手順を使用して20枚のスライドを流すために、2×SSC容器をRIBOWASH(商標)で完全に充填しなければならない。
12.スライド(1つまたは複数)上にバーコード(1つまたは複数)を配置し、それらを慎重に装置に乗せ、ドアを閉じ、そして「ラン」ボタンをクリックする。「試薬/乗せる試薬皿」ボックスおよび「除去する試薬カップ」ボタンをクリックする。乗せるスライドの番号を入力し、そして「スタートラン」をクリックする。
13.最初にスプレッディングエンハンサー(CHIPPREP(商標)1)そして次にブロッキング溶液(CHIPPREP(商標)2)でのスライドの自動化前処理の後に、標識した標的を手動でスライドに適用する。典型的には0.5〜2μgの標識した標的を200μlのCHIPHYBE(商標)で希釈するべきであり、そしてスライドに適用する。スライド上のバーコードラベルの縁の直下までピペットチップを用いてガラススライドに触れることにより、全溶液をスライドに適用するべきである。次いでハイブリダイゼーション混合物を気泡を回避するように注意しながらスライド上にピペットで加える。これで自動化ハイブリダイゼーションプロトコールが完了する。
14.操作が完了した時、スライドを装置から慎重に取り出し、そしてスライドの裏側をKIMWIPES(商標)(キンバリークラーク(Kimberly−Clark)社)を使用して拭く。次いでスライドはバーコード側を下にして反応バッファー中のスライドホルダーに入れる。次いでスライドは2回変えた反応バッファー中に30回浸し、続いて水中に30回浸し(2つの別れた容器)、次いで窒素銃でアレイ表面の水を吹き飛ばすか、または1000rpmで5分間遠心することによるいずれかで直ちに乾燥させる。乾燥後、スライドは光を遮断した容器に走査するまで保存するべきである。
手動法に対する自動化ハイブリダイゼーションの比較
例として上げた実施例の結果を図2に示す。図では手動による技法に比べてDISCOVERY(商標)装置での自動化ハイブリダイゼーションの優れた感度を示す比較実験の結果を表す。データは8個のマイクロアレイで19種の遺伝子から作成した:4回は手動で作動させ、そして4回は自動化法を使用して行った。図2に示すように、本発明による自動化ハイブリダイゼーションは、試験した19種の遺伝子のほとんどについて手動プロトコールよりも有意に高いシグナル対バックグラウンド比を生じた。
2回の手動ハイブリダイゼーションに対して、DISCOVERY(商標)装置での自動化ハイブリダイゼーションを比較する4つのマイクロアレイ全体の変動係数を以下の表1に示す:
Figure 2005514582
本発明の特定の現在好適な態様を本明細書で記載して来たが、本発明に関連する当業者は記載した態様の変更および修飾を本発明の精神および範囲から逸脱することなく作成することができると考えるだろう。したがって本発明は前記特許請求の範囲により要求される範囲にのみ限定され、そして法適用の範囲となり得ることを意図する。本特許出願で引用したすべての記事、本、特許、特許出願およびその他の参考文献は参考により編入する。
オリゴプローブ28SrRNA(対照)およびERα(試験)を使用した、マウス卵管組織の自動化in situハイブリダイゼーションの結果を示す。 手動の方法に対して、DISCOVERY(商標)システムでの自動化ハイブリダイゼーションの優れた感度を証明する比較実験を結果を表す(シグナル−対−バックグラウンド)。

Claims (38)

  1. 塩化ナトリウム;リン酸二ナトリウム;リン酸一ナトリウム;EDTA;第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;およびホルマリンを含んでなる水性組成物。
  2. 0.15〜1.5Mの塩化ナトリウム;8〜80mMのリン酸二ナトリウム;2〜20mMのリン酸一ナトリウム;1〜10mMのEDTA;0.0125〜0.125%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.00375〜0.0375%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および10〜40%のホルマリンを含んでなる請求項1に記載の組成物。
  3. 0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%のホルマリンを含んでなる請求項2に記載の組成物。
  4. クエン酸ナトリウム;クエン酸;細胞コンディショニング用保存剤;および非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物。
  5. 非イオン性界面活性剤が細胞コンディショニング用界面活性剤である請求項4に記載の組成物。
  6. 0.4〜8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8〜10mMのクエン酸;0.1〜1%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.05〜5%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなる請求項5に記載の組成物。
  7. 8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8mMのクエン酸;0.05%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.1%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなる請求項6に記載の組成物。
  8. 塩化ナトリウム;リン酸バッファー;EDTA;および1以上の非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物。
  9. 非イオン性界面活性剤が第1の洗浄用界面活性剤および第2の洗浄用界面活性剤である請求項8に記載の組成物。
  10. 0.1〜0.5Mの塩化ナトリウム;5〜30mMのリン酸二ナトリウム;1〜10mMのリン酸一ナトリウム;0.5〜5mMのEDTA;0.01〜0.1%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0025〜0.025%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる請求項9に記載の組成物。
  11. 0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる請求項10に記載の組成物。
  12. 0.5〜2.5Mの塩化ナトリウム;25〜150mMのリン酸二ナトリウム;5〜50mMのリン酸一ナトリウム;2.5〜25mMのEDTA;0.05〜0.5%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0125〜0.125%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる請求項9に記載の組成物。
  13. 1.5Mの塩化ナトリウム;80mMのリン酸二ナトリウム;20mMのリン酸一ナトリウム;10mMのEDTA;0.125%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0375%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる請求項12に記載の組成物。
  14. 4X〜8XのSSPEおよび8〜12%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物。
  15. 6XのSSPEおよび10%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる請求項14に記載の組成物。
  16. 任意の総塩濃度のリン酸バッファー;タンパク質様材料および非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物。
  17. 10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%のヤギガンマグロブリン;5〜15%の加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる請求項16に記載の組成物。
  18. 75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%ヤギガンマグロブリン;13.4%の加水分解カゼイン;および0.05%のブロッキング用界面活性剤を含んでなる請求項17に記載の組成物。
  19. (a)0.15〜1.5Mの塩化ナトリウム;8〜80mMのリン酸二ナトリウム;2〜20mMのリン酸一ナトリウム;1〜10mMのEDTA;0.0125〜0.125%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.00375〜0.0375%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および10〜40%のホルマリンを含んでなる水性組成物;
    (b)0.1〜1NのHClを含んでなる水性組成物;および
    (c)1X〜5XのSSPE;10〜50%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;50〜80%ホルムアミド;および0.01〜1%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる水性組成物、
    を含んでなる自動化in situハイブリダイゼーションに使用するための試薬キット。
  20. (a)0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%のホルマリンを含んでなる水性組成物;
    (b)0.3NのHClを含んでなる水性組成物;および
    (c)2XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;80%ホルムアミド;および0.05%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる水性組成物、
    を含んでなる請求項19に記載の試薬キット。
  21. (a)4X〜8XのSSPEおよび8〜12%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物;
    (b)10〜200mMの総塩濃度のリン酸バッファー;0.5〜6%のヤギガンマグロブリン;5〜15%の加水分解カゼイン;および0.005〜1%の非イオン性界面活性剤を含んでなる水性組成物;
    (c)2X〜6XのSSPE;17.5〜22.5%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10〜50%ホルムアミドを含んでなる水性組成物;および
    (d)0.1〜5%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる水性組成物、を含んでなる自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションに使用するための試薬キット。
  22. (a)6XのSSPEおよび10%のスプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる水性組成物;
    (b)75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%のヤギガンマグロブリン;13.4%の加水分解カゼイン;および0.05%のブロッキング用界面活性剤を含んでなる水性組成物;
    (c)6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%ホルムアミドを含んでなる水性組成物;および
    (d)1%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる水性組成物、
    を含んでなる請求項21に記載の試薬キット。
  23. (a)細胞または組織サンプルをプレハイブリダイゼーション溶液に暴露し;
    (b)サンプルを細胞コンディショニング試薬に暴露し;
    (c)サンプルをハイブリダイゼーション溶液中の核酸プローブに暴露し;
    (d)サンプルを洗浄溶液に暴露し;
    (e)サンプルをハイブリダイゼーション後の固定溶液に暴露し;そして
    (f)サンプルをプローブと標的核酸との間のハイブリダイゼーションについて分析する、
    ことを含んでなり、ここで工程(a)〜(e)は自動化装置を使用して行う、自動化in situハイブリダイゼーションのための方法。
  24. プレハイブリダイゼーション溶液が0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%ホルマリンを含んでなる請求項23に記載の方法。
  25. プレハイブリダイゼーション溶液が0.3NのHClを含んでなる請求項23に記載の方法。
  26. 細胞コンディショニング試薬が8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8mMのクエン酸;0.05%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.1%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなる、請求項23に記載の方法。
  27. ハイブリダイゼーション溶液が2XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;80%のホルムアミド;および0.05%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる、請求項23に記載の方法。
  28. ハイブリダイゼーション溶液が6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%のホルムアミドを含んでなる、請求項23に記載の方法。
  29. 洗浄溶液が0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる、請求項23に記載の方法。
  30. (a)細胞または組織サンプルを、0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%ホルマリンを含んでなる組成物に暴露し;
    (b)サンプルを、0.3NのHClを含んでなる組成物に暴露し;
    (c)サンプルを、8.2mMのクエン酸ナトリウム;1.8mMのクエン酸;0.05%の細胞コンディショニング用保存剤;および0.1%の細胞コンディショニング用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;
    (d)サンプルを、2XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;80%のホルムアミド;および0.05%のin situハイブリダイゼーション用界面活性剤を含んでなる組成物中の核酸プローブに暴露し;
    (e)サンプルを、0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;
    (f)サンプルを、0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;0.0075%の第2の主要なプレハイブリダイゼーション用界面活性剤;および30%ホルマリンを含んでなる組成物に暴露し;そして
    (g)サンプルをプローブと標的核酸との間のハイブリダイゼーションについて分析する、
    ことを含んでなり、ここで工程(a)〜(f)は自動化装置を使用して行う請求項23に記載の方法。
  31. (a)マイクロアレイをスプレッディングエンハンサー溶液に暴露し;
    (b)マイクロアレイをブロッキング溶液に暴露し;
    (c)マイクロアレイをハイブリダイゼーション溶液中の標的核酸に暴露し;
    (d)マイクロアレイを洗浄溶液に暴露し;
    (e)マイクロアレイをマイクロアレイクリーニング溶液に暴露し;そして
    (f)マイクロアレイを、核酸プローブと核酸標的との間のハイブリダイゼーションについて分析する、
    ことを含んでなり、ここで工程(a)、(b)、(d)および(e)は自動化装置を使用して行う自動化マイクロアレイハイブリダイゼーションの方法。
  32. スプレッディングエンハンサー溶液が6XのSSPEおよび10%スプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる請求項31に記載の方法。
  33. ブロッキング溶液が75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%ヤギガンマグロブリン;13.4%加水分解カゼイン;および0.05%ブロッキング用界面活性剤を含んでなる請求項31に記載の方法。
  34. ハイブリダイゼーション溶液が6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%のホルムアミドを含んでなる請求項31に記載の方法。
  35. 洗浄溶液が0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる請求項31に記載の方法。
  36. マイクロアレイクリーニング溶液が0.1〜5%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる請求項31に記載の方法。
  37. マイクロアレイクリーニング溶液が1%のマイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる請求項31に記載の方法。
  38. (a)マイクロアレイを、6XのSSPEおよび10%スプレッディングエンハンサー用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;
    (b)マイクロアレイを、75mMのリン酸カリウム;25mMのリン酸ナトリウム;55mMのNaCl;3%ヤギガンマグロブリン;13.4%加水分解カゼイン;および0.05%ブロッキング用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;
    (c)マイクロアレイを、6XのSSPE;20%の平均分子量10,000の硫酸デキストランナトリウム塩;および10%のホルムアミドを含んでなる組成物中の標的核酸に暴露し;
    (d)マイクロアレイを、0.3Mの塩化ナトリウム;16mMのリン酸二ナトリウム;4mMのリン酸一ナトリウム;2mMのEDTA;0.025%の第1の洗浄用界面活性剤;および0.0075%の第2の洗浄用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;
    (e)マイクロアレイを、1%マイクロアレイクリーニング用界面活性剤を含んでなる組成物に暴露し;そして
    (f)マイクロアレイを、核酸プローブと核酸標的との間のハイブリダイゼーションについて分析する、
    ことを含んでなり、ここで工程(a)、(b)、(d)および(e)は自動化装置を使用して行う請求項31に記載の方法。
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