JP2005514355A - ビカルタミドを含んでなる医薬製剤 - Google Patents

ビカルタミドを含んでなる医薬製剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン)及び/又はアロマターゼ阻害剤(例、アナストロゾール)をさらに含んでなる、患者への投与用の医薬品に関する。本発明はまた、そのような製剤により提供される上記薬物と抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤の医薬用量に関する。利点は、該薬物のバイオアベイラビリティを高める;4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの血漿濃度における患者間変動性を低下させる;該薬物の保存安定性を高める;及び/又は患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させる一方で、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること、及び/又は予防することである。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、抗エストロゲン又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる、患者への投与用の医薬品に関する。1つの特別な態様において、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。本発明はまた、そのような製剤により提供される4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの1日医薬用量に関する。さらに、本発明は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのバイオアベイラビリティを高めるため;4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの血漿濃度における患者間変動性を低下させるため;又は、患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるための、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとの固体分散体にあるそのような腸溶性ポリマーの使用に関する。
発明の背景
非ステロイド性の抗アンドロゲンであるビカルタミドは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体であり、アストラゼネカ社の商標名、CASODEXTMにより知られている。EP−100172は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド(EP−100172においては、4−シアノ−3−トリフルオロメチル−N−(3−p−フルオロフェニルスルホニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)アニリンと命名されている)を実施例6の表に収載する第8番目の化合物として開示する。対応する構造を式Iに示す:
Figure 2005514355
ビカルタミドは、前立腺癌と戦うために使用することができる。ビカルタミドの抗アンドロゲンとしての特性及び有用性は、B J A Furr et al., Urology, 1996, 47 (Suppl. 1A), 13-25 及び G J C Kolvenbag et al., Urology, 1996, 47 (Suppl. 1A), 70-79 に概説されている。4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、別個
のR及びS−鏡像異性形態で存在し得る。R−鏡像異性体は(−)異性体であり、in vivo で薬理学的に活性な化合物である。鏡像異性体のさらなる詳細については、Tucker and
Chesterton, J. Med. Chem. 31, pp 885-887 (1988) が参考になる。
ラセミ体の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの化学合成がUS4636505に記載されていて、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。R−鏡像異性体は、キラル酸のジアステレオマーエステルの分別晶出又はクロマトグラフィー分離を使用する、ラセミ体からの鏡像異性体の分割又は鏡像異性体の前駆体の分割によって入手することができる。しかしながら、当業者には、鏡像異性体の製造についての定型技術を使用する、他の方法も明らかであろう。例えば、R−鏡像異性体は、単純な結晶化及びクロマトグラフィー分離によって製造してよい(例えば、Wilen and Lochmuller,「光学分割剤の表(Tables of Resolving Agents)」J. Chromatography, 113, 282-302 (1975) 及び E L Eliel,「炭素化合物の立体化学(Stereochemistry of Carbon Compounds)」、マクグローヒル(1962)を参照のこと)。別の方法は、カルボン酸前駆体、3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸の、キラルアミンとのジアステレオマー塩の分別晶出による分割を伴う。上記に引用した Tucker and Chesterton の参考文献は、ラセミ体の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドからのR及びS−鏡像異性体のクロマトグラフィー分離を開示する。この方法は、ラセミ体のR−カンファノイルエステルのクロマトグラフィー分離と、そのR及びS−鏡像異性体への加水分解及び酸化を伴う。この開示は、本発明に使用の鏡像異性体を入手する方法の例示を提供するために、特別に参照により本明細書に組み込まれる。
ビカルタミド(4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体)は、男性において前立腺癌と戦うために、慣用の経口錠剤型で(例えば、50mg及び150mgの1日単独療法の用量で)使用される。ビカルタミドの該患者に対するバイオアベイラビリティは、消化管における該薬物の溶解速度及び溶解性によってある程度決定され、それは消化管の粘膜を通過する吸収に影響を及ぼす。ビカルタミドのある系列の製剤についての相対バイオアベイラビリティは、ビカルタミドの投与からの経過時間に対する血漿ビカルタミド濃度のグラフの曲線下面積(AUC)を決定することによって評価することができる。この薬物の溶解速度及び溶解度が最適値に及ばない(sub-optimal)結果として、慣用の錠剤型で投与されるビカルタミドのバイオアベイラビリティには高い度合いの患者間変動性が観察される。このことは、ある割合の患者において治療効力が最適値に及ばない場合がある。加えて、通常錠剤の投与後に達成可能な最大全身暴露は限定されており(150mgを超える通常錠剤投与量でのような)、ビカルタミド生物学的利用能の著しい減少が存在する。
慣用のビカルタミドに比較して、該薬物のバイオアベイラビリティを高めること、及び/又はビカルタミドの血漿濃度における患者間変動性を低下させることによって、該薬物の吸収における患者間変動性の低下の結果として、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの治療ポテンシャルを拡げることは望ましいであろう。
こうした増加したバイオアベイラビリティは、慣用の製剤で見られるのと同じレベルのバイオアベイラビリティを達成するのに必要とされる4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの1日用量における低下を可能にするのに有用であり得る。
相対的により高いバイオアベイラビリティを達成することのあり得る利益はまた、慣用の製剤で現在治療されるものよりも進んだステージの前立腺癌へ治療を拡げることができることであろう。このことは、例えば4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを単独療法として(即ち、LHRH類似体療法や外科的去勢術と組み合わせずに)使用して、例えば転移性前立腺癌の患者を治療するのに有用であり得る。
別の利点として、ビカルタミドの吸収における患者間変動性の低下の結果として、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの血漿濃度における患者間変動性を低下させることも望ましいであろう。このことは、治療の予測可能性を高め、患者集団における治療の均一性を高めることになろう。
EP−0988863は、一般にほとんど溶けない薬物のバイオアベイラビリティを高める課題を取扱う。4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは特に取り上げられていない。開示された解決手段は、薬物及び非水溶性イオンポリマーの非水溶性複合体を含んでなる製剤を提供することである。特定の種類のポリマーが必要とされているわけではなく、ポリマーはカチオンでもアニオンでもよいが、約80,000Dより高い分子量と約50℃以上のガラス転移温度を有さなければならない。
EP−1027886も、一般にほとんど溶けない薬物のバイオアベイラビリティを高める課題を取扱う。ここでも、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは特に取り上げられていない。開示された解決手段は、低溶解性の薬物とポリマーを含んでなる固体分散体製剤を提供することである。後者は、相対湿度50%で測定するときに少なくとも100℃のガラス転移温度を有する限りにおいて、多くの可能なポリマーのどれでもよい。使用からはっきりと除外されている腸溶性ポリマー(例、グレードHP−50TM、HP−55TM、及びHP−55STMを含む、HPMCPポリマー)もあり、これらのポリマーがいずれも相対湿度50%での平衡時に十分な水分を吸収し、そのそれぞれのガラス転移温度が100℃未満に落ちるためと説明されている。別の腸溶性ポリマーである、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)も、単独で使用するときには除外される。
さらに、ビカルタミドの単剤療法でのヒトへの投与は、血中に循環するテストステロンの量の増加を引き起こすことが観察されてきた。Blackledge et al, (Urology, 1996, 47, Suppl. 1A, pp 44-47) は、基準レベルの全テストステロン量がほぼ2倍になることを開示する。テストステロンのレベルにおいてこうした増加が起こるのは、十分量の抗アンドロゲンがCNSへ接近し、視床下部のアンドロゲン受容体を遮断するときである。アンドロゲンのフィードバックの必然的な不足が視床下部によるLHRHの追加放出を引き起こし、今度はそれが下垂体による黄体形成ホルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出と精巣におけるテストステロンの産生を引き起こす。脂肪や他の組織中のアロマターゼ酵素は、増加した濃度のテストステロンのいくらかをエストラジオールへ変換し、これが血中エストロゲン濃度の増加をもたらす。このことについてのさらなる考察が C
Mahler et al, Clinical Pharmacokinetics, 1998, 34(5), pp 405-417 に提供されている。
不利な効果ももたらされる。即ち、循環エストロゲンのレベルの増加は、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下の副作用の1以上を引き起こす場合がある。女性化乳房に関する考察は、C J Tyrrell, Prostate Cancer and Prostatic Disease
s, 1999, 2(4): pp 167-171 に見出すことができる。
慣用のビカルタミド療法に比べて、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用の低下を伴い、好ましくはまた、以下の目的の少なくとも1つを達成する、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含んでなる医薬品又は製剤を提供することはさらに望ましいであろう。
1つの目的は、ビカルタミドの治療ポテンシャルを高めることによって、慣用のビカルタミド(4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体)の製剤を改善することである。
別の目的は、高められた保存安定性を有する4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド製剤を提供することである。
発明の要約
本発明は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、抗エストロゲン及び/又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる、患者へ粘膜投与するための医薬品を提供することによって上記の目的を達成する。1つの態様において、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。こうした腸溶性ポリマーの1つ又は混合物を使用することができると考慮される。
本発明はまた、患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投与可能な4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの医薬用量を提供し、ここで該用量は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体において25〜600mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、該用量は、抗エストロゲン又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる。1つの態様において、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。さらなる態様において、用量範囲は、10〜1000mgのビカルタミドである。
本発明のさらなる側面は、患者において前立腺癌を治療すること、及び/又はそのリスクを低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される医薬品の製造における、抗エストロゲン又はアロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用に関し、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散
体にあり、そして場合により、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、R−鏡像異性体の形態で提供される。
発明の詳細な説明
本発明者は、上記の目的の少なくとも1つを達成するための可能な手段として、固体分散体製剤を検討することを選択した。
先行技術は、薬物全般のバイオアベイラビリティを高めるために、固体分散体への可能なごく広い範囲のポリマーを教示する。今回、本発明者は、驚くべきことに、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを、特に3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体において製剤化することによって、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの治療ポテンシャルを高めることができることを見出した。非限定的な実施例として、以下のセクションは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの治療ポテンシャルのこうした増加が、他のポリマーでは達成されないことを明示する。
慣用的に、様々な材料が、医薬錠剤、カプセル剤、及び顆粒剤をコートして、錠剤へ圧縮することや、又はカプセル剤を充填することに使用されてきた。60より多い腸溶性コーティング材料について概説する、Schroeter, L C.「錠剤、カプセル剤、及び丸剤のコーティング(Coating of Tablets, Capsules and Pills)」レミントン製薬科学、第13版、1965年、604頁が参考になる。これらには、腸管における侵食に依存するコーティング材料(例、カルナウバ蝋、ステアリン酸、及びパラフィン)と、胃液の破壊作用に抵抗して腸管において崩壊するように設計された腸溶性ポリマーが含まれる。このように、腸溶性ポリマーは、定義上、pH感受性で、イオン化可能な酸基を有する。酸基は、水中では非イオン化状態にあり、故に、ほとんど溶けない。イオン化と、それによる溶解度の増加は腸管において起こるので、このポリマーは胃液の低pH環境(pH1〜3.5)において実質的に溶けないが、腸液のpHでは速やかに溶けるので、この剤形が十二指腸へ中身を空けると、pHの劇的な変化が生じ、酸基のイオン化と溶解性の増加をもたらす。本発明に使用する特別な腸溶性ポリマーは、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーである。1つの実施例において、この範囲の下限は、3.5、4、又は5である。1つの実施例において、この範囲の上限は、5又は5.5である。
当業者が知っているように、ヘンダーソン・ハッセルベルヒの式を使用して、以下の等式に従ってpKを決定することができる:
pK=pH−log(非イオン化ポリマーの濃度/イオン化ポリマーの濃度)
このpK未満の2つのpH単位では、酸基の約1%のみがイオン化し、ポリマーは胃液においてほとんど溶けないであろう。pHが高まるにつれて、イオン化した酸基の割合が増加し、pHが2つの単位によるpKを超えるとき、イオン化した基の割合はほぼ100%となり、ポリマーは腸において溶けることになる。
1つの態様において、腸溶性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースサクシネート−メタクリル酸共重合体、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、メチルセルロースアセテートフタレート、エチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセ
テートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースプロピオネートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースブチレートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートフタレートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、メチルセルロースアセテートトリメリテート、エチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテートサクシネート、セルロースプロピオネートトリメリテート、セルロースブチレートトリメリテート、セルロースアセテートテレフタレート、及びセルロースアセテートイソフタレートより選択される。
用語「ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートポリマー」又はHPMCPの使用は、同一の基本構造特性を共有するポリマーの群を分類するために当業者に知られていて、ヒプロメロースフタレート;メチルヒドロキシプロピルセルロースフタレート;セルロース、1,2−ベンゼンジカルボン酸水素、2−ヒドロキシプロピルメチル;並びに市販のポリマー、HP−55TM、HP−55STM、及びHP−50TM(信越化学工業株式会社、日本、又は指定流通業者より入手可能)のようなポリマーが含まれる。
好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートポリマーは、20kDa〜200kDa、例えば80kDa〜130kDaの分子量(Mw)を有する。1つの態様において、このMwは、150kDa未満、又は100kDa未満である。HP−50、HP−55、及びHP−55Sは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートポリマーの例である。HP−55は、84kDaのMwを有する。HP−55Sは、132kDaのMwを有する。HP−50は、78kDaのMwを有する。HP−55とHP−55SがpH≧5.5で溶けるのに対し、HP−50はpH≧5で溶ける。1つの態様において、ビカルタミドは、HP−50、HP−55、及びHP−55Sより選択される少なくとも1つのポリマーとの固体分散体にある。このように、これらHPMCPポリマーの2以上の混合物を使用することができると考慮される。
HPMCAS(商標名:AQOAT,信越化学工業株式会社、日本、又は指定流通業者より入手可能)は、以下のグレードで入手可能である:AS−LF、AS−MF、AS−HF、AS−LG、AS−MG、及びAS−HG。AS−LグレードはpH≧5.5で溶け、AS−MグレードはpH≧6.0で溶け、AS−HグレードはpH≧6.5で溶ける。1つの態様において、ビカルタミドは、HPMCASグレード、AS−L、AS−M、AS−Hより選択される少なくとも1つのポリマーとの固体分散体にある。このように、これらHPMCASポリマーの2以上の混合物を使用することができると考慮される。
メタクリル酸共重合体は、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルエステルの完全に重合化した共重合体である。グレードA(商品名:EUDRAGITTM L100,ローム・ファルマ又は指定流通業者より入手可能)とグレードB(商品名:EUDRAGITTM S100)が入手可能である。グレードは、フリーカルボキシル基のエステル基に対する比率で異なり、故に、溶解性プロフィールが異なる。A型は約1:1の比を有して、pH≧6で溶ける。B型は約1:2の比を有して、pH≧7で溶ける。別のグレード(EUDRAGITTM L30 D−55)は、pH≧5.5で溶ける。1つの態様において、ビカルタミドは、少なくとも1つのメタクリル酸共重合体との固体分散体にある。このように、これらポリマー(例、グレードA及びB)の2以上の混合物を使用することができると考慮される。
PVAPはpH≧5で溶け、Colorcon社又は指定流通業者より入手可能である。
CAP(FMCコーポレーションより、粉末化製品、AQUATERICTMの一部として入手可能)は、pH≧6.5で可溶化する。
CATは、イーストマン・ファインケミカルズ、チューリヒ、スイスより入手可能である。
用語「固体分散体」は、当該技術分野でよく知られた用語であり、1以上の有効成分が不活性の担体若しくはマトリックスに固体状態で分散していることを意味し、典型的には、しかし絶対ではないが、慣用の溶解(溶融)、溶媒、又は溶解−溶媒の方法によって調製される。この種のアプローチを記載するためにも使用される用語は、固溶体、共蒸発物、及び共沈物である(W. L. Chiou and S. Riegelman,「固体分散系の応用(Applications of Solid Dispersion Systems)」, J, Pharm. Sci. 60: 1281-1302, 1971)。1つの態様において、この分散体は、溶解押出しにより製造される。
4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド:腸溶性ポリマーの好ましい重量比は、1:0.25〜1:10である。より好ましくは、この範囲の下限は、1:0.5、1:0.75、又は1:1である。好ましくは、この範囲の上限は、1:<3、1:3、又は1:5である。比の範囲の例は、1:1〜1:3、又は1:0.25〜1:<3である。
本発明の1つの側面は、患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投与可能な25〜600mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの1日医薬用量を提供し、ここで該用量は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含み、そして場合により、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。好ましくは、該用量は、1000、500、450、400、300、200、150、125、100、75、50mg、又は25mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの上限を含む。1つの態様において、該用量は、450mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含む。この1日、1日1回の用量は、好ましくは、単一単位の形式、例えば錠剤又はカプセル剤で提供される。しかしながら、多用量単位(例、1、2、3、等)も含まれる。
本製剤若しくは用量には追加の賦形剤を含めてよい。例えば、本製剤若しくは用量は、1以上の充填剤、結合剤、崩壊剤、及び/又は滑沢剤を含む場合がある。
好適な充填剤には、例えば、乳糖、糖、デンプン、修飾デンプン、マンニトール、ソルビトール、無機塩、セルロース誘導体(例、微結晶性セルロース、セルロース)、硫酸カルシウム、キシリトール、及びラクチトールが含まれる。
好適な結合剤には、例えば、ポリビニルピロリドン、乳糖、デンプン、修飾デンプン、糖、アカシアゴム、トラガカントゴム、グアーゴム、ペクチン、ロウ結合剤、微結晶性セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、コポリビドン、ゼラチン、及びアルギン酸ナトリウムが含まれる。
好適な崩壊剤には、例えば、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、グリコール酸ナトリウムデンプン、トウモロコシデンプン、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースが含まれる。
好適な滑沢剤には、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルナウバロウ、水素添加植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、及びステアリルフマル酸ナトリウムが含まれる。
加えてよい追加の慣用の賦形剤には、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、シリカフローコンディショナー、抗吸着剤、又は滑り剤(glidants)が含まれる。
使用することができる他の好適な充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、及び追加の賦形剤は、「医薬賦形剤ハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients)」第3版;「工業用製剤の理論と実践(The Theory and Practice of Industrial Pharmacy)」第3版、1986年;「医薬剤形(Pharmaceutical Dosage Forms)」1998年;「現代の製剤学(Modern Pharmaceutics)」第3版、1995年;「レミントン製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」第20版、2000年に記載されている。
好ましくは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、固体分散体の1〜80重量%の量で存在し、そして好ましくは、1〜50重量%(より好ましくは、2〜25%、又は2〜15%)で存在する。
好ましくは、1以上の充填剤が、本製剤若しくは用量の1〜70重量%の量で存在する。
好ましくは、1以上の結合剤が、本製剤若しくは用量の2〜40重量%の量で存在する。
好ましくは、1以上の崩壊剤が、本製剤若しくは用量の0.5〜25重量%、そして特に4〜10重量%の量で存在する。
特別な賦形剤は、結合剤と充填剤の両方として作用するか、又は結合剤、充填剤、及び崩壊剤として作用する場合があると理解される。典型的には、充填剤、結合剤、及び崩壊剤の合わせた量は、例えば、本製剤若しくは用量の1〜90重量%を含む。
好ましくは、1以上の滑沢剤が、本製剤若しくは用量の0.25〜5重量%、そして特に1〜2重量%の量で存在する。
好ましくは、1以上の湿潤剤が、固体分散体の0.1〜5重量%(より好ましくは、1〜2%)の量で固体分散体に存在する。湿潤剤が存在すると、本発明で達成される治療ポテンシャルの増加のさらなる亢進が提供される。好適な湿潤剤の例には、ドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム);ドクサートナトリウム;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばポリソルベート20、40、60、及び80;ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、例えばCremophor RH40TM;及びポロキサマーが含まれる。
固体分散体を調製する方法は当該技術分野で知られていて、典型的には、薬物とポリマーを共通の溶媒に溶かす工程とその溶媒を蒸発させる工程を含む。溶媒は、使用されるポリマーと調製法に従って、定型的に選択してよい。溶媒の例は、アセトン、アセトニトリル/ジクロロメタン、メタノール/ジクロロメタン、アセトン/水、アセトン/エタノール、ジクロロメタン/エタノール、又はエタノール/水である。HP−50では、例えば、最後の4つの溶媒を使用することができる。HPMCASでは、例えば、アセトン、メ
タノール、エタノール/水、及び塩化メチレン/エタノールを使用することができる。メタクリル酸共重合体では、イソプロピルアルコールを使用することができる。ポリビニルアセテートフタレートでは、例えば、メタノール、エタノール、アセトン/メタノール、アセトン/エタノール、及びメタノール/塩化メチレンを使用することができる。CAPでは、例えば、エーテル/アルコール、ケトン(例、アセトン)、エステル、及び環状エーテルを使用することができる。溶媒を蒸発させる方法には、回転蒸発、スプレー乾燥、凍結乾燥、及び薄膜蒸発が含まれる。溶媒制御沈殿、pH制御沈殿、スプレー凍結、溶解押出し、及び超臨界流体技術のような他の技術も使用してよい。
固体分散体へ言及するときに、ある割合の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが使用するポリマーの内部に溶け得るという可能性は排除されないので、正確な比率は、あるとすれば、選択する特別な腸溶性ポリマーに依存するものである。
本発明の製剤において、少なくともいくらかの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、腸溶性ポリマーとの固体分散体において非結晶型で存在する場合がある。4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを非結晶型で提供することが追加的に有利であるのは、それにより4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの溶解性と溶解速度がさらに高まり、それにより本発明で達成される治療ポテンシャルの増加が亢進されるからである。薬物が非結晶型で存在しているかどうかは、慣用の熱分析又はX線回折法によって決定することができる。1つの態様において、製剤中の少なくとも25%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが非結晶型で存在する。より好ましくは、この量は、少なくとも30%、40%、50%、75%、90%、95%、又は99%である。最も好ましい態様は、製剤中の100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが非結晶型で存在する場合である。この非結晶型は、ビカルタミド薬物全体へ適用されるので、非結晶薬物の比率は、S−鏡像異性体でもR−鏡像異性体でも、またその両方でもよい。
本製剤及び用量は、好ましくは粘膜へ投与可能である、即ち、粘膜を通過する吸収のために粘膜へ投与可能である。この目的のために、好適な投与経路には、吸入による投与、並びに経口、鼻腔内、及び直腸投与が含まれる。経口投与が特に好ましい。当業者は、投与経路に従って、錠剤又は他の製剤の形態を選択することができる。
4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、この化合物がアンドロゲン活性を患者において遮断するので、抗アンドロゲン効果を提供するのに有用である。抗アンドロゲン効果は、癌、例えば前立腺癌を治療するのに有用である。特別な例は、進行性前立腺癌と初期前立腺癌である。抗アンドロゲン効果は、患者における前立腺癌の発生又は再発(例えば、患者を治癒させることを目的とした前立腺切除術又は放射線療法の後で)のリスクを低下させるために、予防に有用であり得る。このことは、前立腺癌へ遺伝的に素因がある男性において特に有用であろう。例えば、家族歴の評価や前立腺特異抗原(PSA)のような特別な血液タンパク質の経時的な測定によって、前立腺癌に罹るリスクに従って患者を分類する、慣用の方法が利用可能である。抗アンドロゲン効果の
他の使用は、前立腺の非悪性疾患(例、良性前立腺過形成又は肥大症)、精巣中毒症、多毛症、及び瘡の治療である。これらの状態は、前立腺癌とともに、本明細書において前立腺障害と呼ぶことにする。
患者は、ヒトの男性、例えば成人であり得るが、他の哺乳動物の治療も考慮される。
本製剤若しくは用量の1つの態様において、>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%、又は≧99%、又はそのくらいの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。好ましい態様において、100%又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。「実質的に100%」は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが純粋なR−鏡像異性体として提供されるか、又は微量(<1%)のS−鏡像異性体が存在することを意味する。以下の実験の部で示すように、本発明においてR−鏡像異性体が優勢であることは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド製剤に良好な保存安定性と亢進した治療ポテンシャルをもたらす。
慣用のビカルタミド医薬品に比べて副作用が低下している、ビカルタミドを含んでなる医薬品を提供するという目的を達成するために、本発明は、患者へ投与用の医薬品を提供し、該製剤は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、該製剤は、抗エストロゲン(例、タモキシフェン又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物、例えばクエン酸タモキシフェン)をさらに含んでなる。こうした腸溶性ポリマーの1つ又は混合物を使用することができると考慮される。好適な固体分散体のさらなる詳細は、上記の一般的な記述において示される(但し、本側面は、R−鏡像異性体の形態で提供される、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドという薬物比の使用に限定されない)。
抗エストロゲンは、エストロゲン活性を予防する。抗エストロゲン効果は、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下、悪心、嘔吐、疲労、及び下痢より選択される副作用を治療する、及び/又は予防するのに有用である。こうした副作用は、抗アンドロゲンの単独療法使用で観察されてきた。好ましくは、副作用は、女性化乳房及び胸部圧痛の一方又は両方である。
抗エストロゲンであるタモキシフェンは、アストラゼネカ社の商品名、NOLVADEXTMにより知られている。タモキシフェンは、1−(p−β−ジメチルアミノエトキシフェニル)−1,2−ジフェニルブト−1−エンのトランス異性体であり、これはUS−4,536,516に開示されている。別名は、(Z)−2−[p−(1,2−ジフェニルブト−1−エニル)フェノキシ]エチルジメチルアミンである。対応する構造を式Iに示す:
Figure 2005514355
好ましくは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドと抗エストロゲンは、それぞれ、25〜350(好ましくは、この範囲の下限は50である;好ましくは、この範囲の上限は300、150、又は50である;この範囲において好適な値は、150又は50である):0.5〜100(好ましくは、この範囲の下限は1、2.5、又は5である;好ましくは、この範囲の上限は40、20、又は10である;この範囲において好適な値は、2.5、5、7.5、8、9、10、15、又は20である)の比において提供される。
本発明はまた、患者へ粘膜投与用の医薬品を提供し、該製剤は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、該製剤は、アロマターゼ阻害剤(例、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタン、又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物)をさらに含んでなる。こうした腸溶性ポリマーの1つ又は混合物を使用することができると考慮される。好適な固体分散体のさらなる詳細は、上記の一般的な記述において示される。1つの態様において、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。
アロマターゼ阻害剤は、アロマターゼ酵素によるテストステロンのエストラジオールへの変換を阻害する。アロマターゼ阻害剤は、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下、悪心、嘔吐、疲労、及び下痢より選択される副作用を治療する、及び/又は予防するのに有用である。こうした副作用は、抗アンドロゲンの単独療法使用で観察されてきた。好ましくは、副作用は、女性化乳房及び胸部圧痛の一方又は両方である。
アロマターゼ阻害剤であるアナストロゾールは、アストラゼネカ社の商品名、ARIMIDEXTMにより知られている。アナストロゾールは、2,2’−[5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−フェニレン]ジ(2−メチル−プロピオニトリル)として知られ、US再発行、第36,617号に開示されている。別名は、2,2’−ジメチル−2,2’−[5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−フェニレン]ビス(プロピオノニトリル)である。対応する構造を式IIに示す:
Figure 2005514355
アロマターゼ阻害剤であるレトロゾールは、商品名、FEMARATMにより知られている。レトロゾールは、4,4’−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチレン)−ビスベンゾニトリル;1−[ビス(4−シアノフェニル)メチル]−1,2,4−トリアゾール;及び、4−[1−(4−シアノフェニル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル]ベンゾニトリルの別名により知られる。レトロゾールは、US4,978,672に開示されている。対応する構造を式IIIに示す:
Figure 2005514355
アロマターゼ阻害剤であるエキセメスタンは、商品名、AROMASINTMにより知られ、ファルマシア・アップジョンにより販売されている。エキセメスタンは、6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンの別名により知られる。さらに参考になるのは、US−4,808,616とUS−4,904,650である。
好ましくは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとアロマターゼ阻害剤は、それぞれ、25〜350(好ましくは、この範囲の下限は50である;好ましくは、この範囲の上限は300、150、又は50である;この範囲において好適な値は、150,80、又は50である):0.005〜100(好ましくは、この範囲の下限は0.05、又は0.5である;好ましくは、この範囲の上限は50、10、又は1である;最も好ましい範囲は、0.5〜1である;この範囲において好適な値は1である)の比において提供される。
本発明はまた、患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投与可能な25〜600mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフル
オロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの医薬用量を提供し、ここで該用量は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、該用量は、抗エストロゲンをさらに含んでなる。
好適な医薬用量は、0.5〜200mgの抗エストロゲンを有する。好ましくは、この範囲の下限は、1、5、10、15、又は20mgであり;好ましくは、この範囲の上限は、80、60、40、20、又は10mgであり;この範囲において好適な値は、10又は20mgである。本用量若しくは方式は、25〜600mgの化合物、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を有する。好ましくは、この範囲の下限は25mgであり;好ましくは、この範囲の上限は、300、150、又は50mgであり;この範囲において好適な値は、150又は50mgである。1つの例において、用量は、150mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物と、1、2.5、5、7.5、8、9、10、15、又は20mgの抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン)である。
さらに、本発明は、患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投与可能な25〜600mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの医薬用量を提供し、ここで該用量は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、該用量は、アロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる。
好適な医薬用量は、0.005〜200mgのアロマターゼ阻害剤を有する。好ましくは、この範囲の下限は、0.05又は0.5mgであり;好ましくは、この範囲の上限は、50、10、又は1mgであり;最も好ましい範囲は、0.5〜1mgであり;この範囲において好適な値は、1mgである。本用量若しくは方式は、25〜600mgの化合物、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を有する。好ましくは、この範囲の下限は25mgであり;好ましくは、この範囲の上限は、300、150、又は50mgであり;この範囲において好適な値は、150又は50mgである。1つの例において、用量は、150mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物と、0.1、0.25、0.5、又は1mgのアロマターゼ阻害剤(例、アナストロゾール)である。
抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、好ましくは、毎日投与される。別の可能な方式は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを1日おきに投薬して、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤も(同じか又は異なる)1日おきに投薬することであろう。この目
的のために、医薬品には投与説明書を含めてよい。好ましくは、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは、3、4、5、6、又は7日おきに投与され、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤も、3、4、5、6、又は7日おきに(例えば、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドと同じ日に)投与される。
本発明のさらなる側面は、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防すること、並びに、
(a)4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者におけるバイオアベイラビリティを高めること;又は
(b)患者において前立腺癌を治療すること、及び/又はそのリスクを低下させることのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、抗エストロゲンと4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用に関する。
患者は、ヒトの男性、例えば成人であり得るが、他の哺乳動物(ラットを除く)の治療も考慮される。
副作用を「治療すること」は、副作用の重症度を低下させること、又はすでに患者が体験している副作用を消失させることを意味する。副作用を「予防すること」は、副作用の発生の増加又は重症度を抑制することを意味する。
さらに、本発明は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者における血漿濃度の患者間変動性を低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、抗エストロゲンと4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用に関する。
さらに、本発明は、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防すること、並びに、
(a)4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者におけるバイオアベイラビリティを高めること;又は
(b)患者において前立腺癌を治療すること、及び/又はそのリスクを低下させることのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、アロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ
−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用に関する。
さらに、本発明は、慣用のビカルタミド医薬品に比べて、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者における血漿濃度の患者間変動性を低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、アロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用に関する。
用語「製品」は、固体分散体製剤及び抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤の組合せ(例えば、固体分散体と抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤の両方を含有するカプセル剤若しくは錠剤として提供される)、又は個別量の固体分散体及び抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤を含んでなるキット(例えば、クエン酸タモキシフェン錠剤のセットと固体分散体の錠剤の個別セット)のいずれかを意味すると企図される。組合せが同時投与用であるのに対し、後者の製品は、薬剤の患者への同時若しくは逐次(即ち、一時的に間隔があく)投与のために使用することができる。各薬剤の吸収速度、代謝、及び排出速度のような要因が、腫瘍部位におけるその存在に影響を及ぼす。こうした要因は、有益な効果を得るために2つの薬剤の同時投与が必要とされる医学的状態の治療を熟慮する臨床医により定型的に考慮され、その通常の技量の範囲内に十分ある。
1つの態様において、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤は、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとの固体分散体において提供される。この態様の産生には、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤、当該ポリマー、及び4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含んでなる溶液の生成と、後続のスプレー乾燥(又は、溶媒を除去することについて上記に記載される他の方法)が伴う。
別の態様においては、当該ポリマー及び4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの固体分散体を産生してから、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤と混合する。当業者が定型的に考慮することは、抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤の粒子径、粒子径分布、粒子形態、及び粉体フロー特性であろう。抗エストロゲン/アロマターゼ阻害剤は、摩砕や定序混合(ordered mixing)のような慣用の混合法を使用して固体分散体と混合し、要求される含量均一性を達成することができる。これらの定型的な考慮のさらなる詳細については、「医薬品、剤形設計の科学(Pharmaceuticals, The science
of dosage form design)」、M E Aulton 監修(1988年)に示される。
上記のように、本発明による医薬品及び用量の1つの態様において、>50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。この態様において、好ましくは、約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で
提供される。
別の態様において、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体が使用される。
本発明の別の側面によれば、患者において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの血漿濃度における患者間変動性が低下した、及び/又は4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのバイオアベイラビリティが増加した、及び/又は女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される副作用が患者において低下した、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含んでなる医薬製剤を調製する方法が提供され、該方法は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとの固体分散体を生成することを含んでなり、該製剤は、抗エストロゲンをさらに含んでなる。1つの特別な態様において、抗エストロゲンはタモキシフェンであり、さらなる態様においては、50%より多くの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される。さらなる態様において、30%より多くの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが非結晶型である。
これら側面の増加したバイオアベイラビリティ、高められた保存安定性、及び低下した患者間変動性のそれぞれは、生物学的に同等な同一用量の慣用ビカルタミド製剤にいずれも比較したものである。
本製品及び用量は、経口使用に(例えば、錠剤、カプセル剤、水性若しくは油性の懸濁液剤、乳剤、又は分散可能な散剤若しくは顆粒剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、又は水性若しくは油性の溶液剤若しくは懸濁液剤として;例えば、経皮パッチの内部で使用のために)、非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、又は血管内投薬用の、無菌の水性若しくは油性の溶液剤若しくは懸濁液剤として)、又は直腸投薬用の坐剤として適した形態であってよい。好ましくは、経口投与に適した形態が、例えば錠剤又はカプセル剤として使用される。
本製品及び用量はまた、当該技術分野でよく知られている慣用の製剤的に許容される希釈剤若しくは担体を使用してよい。錠製剤に適した製剤的に許容される希釈剤若しくは担体には、例えば、乳糖、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、又は炭酸カルシウムのような不活性希釈剤;クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、トウモロコシデンプン、又はアルギン酸のような造粒及び崩壊剤;ポリビニルピロリドン、ゼラチン、又はデンプンのような結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はタルクのような滑沢剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチル若しくはプロピルのような保存剤、シリカフローコンディショナー、抗吸着剤若しくは滑り剤、及びアスコルビン酸のような抗酸化剤が含まれる。錠製剤は、有効成分の崩壊とその後の胃腸間内部での吸収を修飾するために、又はその安定性及び/又は外観を改善するために被覆しなくても被覆してもよく、いずれの場合でも、当該技術分野でよく知られた慣用のコーティング剤と手順を使用する。
経口使用の組成物は、不活性の固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと有効成分が混合している硬ゼラチンカプセル剤の形態でも、又は、水又は落花生油、流動パラフィン、又はオリーブ油のようなオイルと有効成分が混合している軟ゼラチンカプセル剤の形態でもよい。
実験
A:比較実施例
以下の実施例は本発明によらないが、本発明による実施例(以下のセクションBを参照のこと)の解釈に適したコンテクストを提供するために含まれる。
様々な固体分散体製剤の in vitro 評価
本発明者は、pKを3〜6の範囲に有する代表的な腸溶性ポリマー(この事例では、HPMCP HP−55S、EUDRAGIT L100、及びHPMCAS AQOAT LG)とビカルタミド(ラセミ体の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド)の固体分散体を製剤化し、これらを、慣用のビカルタミド錠製剤に対して、また、(HPMCP HP−55Sを代表的な腸溶性ポリマーとして使用して)いくつかの異なる非腸溶性ポリマー(ポリエチレングリコール(PEG)400、PLA:PEG[2kDa:2kDa](ポリラクチド:メトキシポリエチレングリコール[2kDa:2kDa])、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)PHARMACOATTM606、及びMETOLOSE 60SH 50cp)をビカルタミドとともに使用する固体分散体に対して比較した。各製剤は、1:5の重量比のビカルタミド:ポリマーを有していた。これらの製剤について、in vitro 溶解試験を使用して、治療ポテンシャルの向上を評価した。
様々な重量比のビカルタミド:HP−55Sを有する固体分散体の性能も評価した。
固体分散体製剤の調製
1:5の重量比のビカルタミド:ポリマーを有する固体分散体を以下のように調製した。
0.5gのビカルタミドと2.5gのポリマーを250mlの丸底フラスコへ直に秤量し、80mlのアセトン:ジクロロメタン(3:1)に溶かした。この溶媒をロータリーエバポレーターで、又はスプレー乾燥によって除去した。製剤を真空オーブン中に置き、高真空下に40℃で24時間乾燥させた。
この製剤をフラスコより回収し、Fritschミルを使用して乾燥粉砕した。次いで、この製剤を高真空下に40℃でさらに24時間乾燥させた。
1:5以外の比を有する製剤を製造するには、この方法における重量及び容量が上記のものに比例するように調整すべきである。
in vitro 溶解試験
(a)「腸溶性ポリマーとの固体分散体」対「非腸溶性ポリマーとの固体分散体」
製剤を硬ゼラチンカプセルへ秤量し(50mgの薬物に等しい)、900mlの媒体[0.25%ドデシル硫酸ナトリウム、又はpH6.5緩衝液のいずれか]に37℃で1時間(パドル速度:75rpm)溶かした。次いで、プラスチックシリンジで5mlの試料を5、10、20、30、45、及び60分の時点で取り出した。各試料を周囲温度で15分間遠心分離(14,000rpm)してから、以下の条件を使用するHPLCにより分析した:
溶出液: 58% ACN/42% 水/0.2% ギ酸
カラム: 15cm Luna 5μm,3mm 内径カラム(ガード付き)
検出波長: 270nm
流速: 1ml/分
温度: 周囲温度
注入量: 10μl
保持時間: 約2分
図1及び2は、様々な固体分散体について実施した in vitro 溶解試験の結果を示す。図1に示すように、HPMCP HP−55S、EUDRAGIT L100、及びHPMCAS AQOAT LG固体分散体では100%のビカルタミド溶解が達成され、過飽和が60分の試験にわたり維持された(即ち、薬物の沈殿を観察しなかった)が、これは慣用の錠剤に優る顕著な改善である。これを、慣用の錠製剤に優る改善を示さなかった、PLG:PEG固体分散体についての結果(図2)に対して比較すること。PEG4000固体分散体はまた、腸溶性ポリマーを使用する製剤にもかなり劣っていた(図2)。前者は、ほんの40%強のビカルタミド溶解しか達成しなかった。さらに、図2を参照すると、METOLOSE 60SH 50cpとHPMC PARMACOAT 606との固体分散体は、約58%と70%のビカルタミド溶解しか達成しなかった。
(b)様々な比のビカルタミド:HP−55Sとの固体分散体
1:1、1:2、1:3、1:4、及び1:5の重量比のビカルタミド:HP−55Sを用いて固体分散体を作製した。これらを in vitro 溶解試験において試験し、その結果を図3に提示する。慣用のビカルタミド錠製剤を比較用に含めた。
図3が示すように、HP−55Sを含んでなるすべての製剤で、100%のビカルタミドの溶解が達成され、過飽和が60分の試験にわたり維持された。これらの結果は、慣用の製剤で達成される結果に優っていた。
in vivo 評価
絶食したイヌへビカルタミドの経口用量を投与した(450mgの薬物に同等)(n=6)。投薬した製剤は、慣用のCASODEXTM錠と1:3[ビカルタミド:HP−55S]固体分散体であった。固体分散体は先の記載のように調製したが、回転蒸発ではなく、スプレー乾燥により溶媒を除去した。それぞれの経口投薬に20mlの水を続けた。血液試料を、投薬前と投薬から1、2、3、4、6、8、12、18、24、30、36、48、72、96、120、144、168時間後に採取した。この試料を3000rpmで15分間遠心分離し、血漿を普通の血液管へ取り、分析まで−20℃で保存した。好適な抽出法を使用することに続くLC−MSにより試料を分析した。
薬物動態パラメータの要約
Figure 2005514355
上記のデータは、図4とともに、ビカルタミドのバイオアベイラビリティが腸溶性HP−55Sを使用する固体分散体でより高いことを示す。事実、AUC測定は、HP−55S固体分散体に関して、慣用の錠製剤のほぼ3倍の数字を示す。さらに、HP−55S固
体分散体のCmaxは、慣用の錠製剤のほぼ3倍である。さらに、ビカルタミドの血漿レベルにおける被検者間変動性は、慣用の錠製剤よりもHS−55S固体分散体でより低い(変動性/全AUCについては、HP−55S固体分散体の309/1504μg/h/mlという数字を、慣用の錠製剤の405/500μg/h/mlという数字に対して比較すること)。本発明による製剤は、慣用の錠製剤に優る同様の改善を示す。
本発明による実施例
B:R−鏡像異性体により提供される治療ポテンシャルの亢進
(i)1:3の比で
重量比1:3のR−4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド(100%のR−鏡像異性体):HP−55S腸溶性ポリマーを有する固体分散体を作製した。製造は、スプレー乾燥法によった。第二の固体分散体もスプレー乾燥法により作製したが、この固体分散体は、重量比1:3のビカルタミド(すなわち、ラセミ体の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド):HP−55Sを有した。
in vitro 溶解試験
本試験は、上記のプロトコールに従って実施した。図5は、2つの製剤と慣用の50mgビカルタミド錠製剤についての、時間に対する4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの累積放出率(%)の比較を示す。図5が示すように、100%のR−鏡像異性体を有する本発明に記載の固体分散体は、慣用の製剤に比較して高い薬物放出を示した。この亢進は、ビカルタミド固体分散体により達成されるものに類似していた。
(ii)1:1の比で
薬物:HP−55Sの比を両製剤について1:1へ変化させること以外は、パート(i)のプロトコールに従った。
in vitro 溶解試験
本試験は、上記のプロトコールに従って実施した。図6は、1:1比の2つの製剤についての、時間に対する4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの累積放出率(%)の比較を示す。ここでも、両方の固体分散体製剤は、慣用の製剤に比較して高い薬物放出を表示した。実際、本発明による製剤は、100%の薬物溶解を達成し、過飽和が60分の試験にわたり維持された(即ち、薬物の沈殿を観察しなかった)。
R−鏡像異性体により提供される保存安定性の亢進
固体分散体製剤を上記のパートB(i)のように調製した(即ち、1:3の比の薬物:HP−55Sを有する)。
X線回折法(XRD)を以下のように使用して、製剤の保存安定性を評価した。製剤を密封した琥珀色のガラスバイアルに入れ、以下の条件で保存した:4℃、25℃/60%RH、50℃及び40℃/75%RH(RH:相対湿度)、3ヶ月間。3ヵ月後、試料を取り出し、XRD(X線回折法)により解析し、結晶性の存在又は非存在を決定した。結果を以下の表に提示する。
Figure 2005514355
この結果が示すように、本発明による製剤を上記の条件のいずれで保存しても、3ヵ月後に結晶性は検出されず、本製剤の優れた安定性を示唆した。しかしながら、ビカルタミド(R/S−)製剤では、結晶性の存在により示唆されるように、製剤はより安定でなかった。40℃/75%RHで保存したR/S試料に結晶性が存在することは、3ヶ月の保存後に試験したときに、この製剤の溶解性能が低下したことに対応する。
C.組合せ製剤用の固体分散体の調製
1:3の薬物:ポリマー比について
150mgビカルタミドの10mgタモキシフェン(10mgタモキシフェン=15.2mgクエン酸タモキシフェン)に対する用量比で薬物量を計算した。
0.908gのビカルタミドと0.092gのクエン酸タモキシフェンを250mlの丸底フラスコへ直に秤量した。次いで、3gのポリマーをこのフラスコへ加え、120mlのアセトンに溶かした。この溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。製剤を真空オーブン中に置き、高真空下に40℃で24時間乾燥させた。
この製剤をフラスコより回収し、Fritschミル(350rpm/15分)を使用して乾燥粉砕した。次いで、この製剤を高真空下に40℃でさらに24時間乾燥させた。
他の比の重量及び容量は、上記の製剤に比例する。
混和物の調製
150mgビカルタミドの10mgタモキシフェン(10mgタモキシフェン=15.2mgクエン酸タモキシフェン)に対する用量比で薬物量を計算した。
1.8gの1:3ビカルタミド/HPMCフタレート(HP−55S)固体分散体と0
.04560mgのクエン酸タモキシフェンを乳棒及び乳鉢において一緒に混和した。
PHシフト試験
製剤を硬ゼラチンカプセル(50mgビカルタミドに同等)中へ秤量した。溶解をはじめる約1時間前に、900mlのSGF(模擬胃液、pH1.5)を37℃へ平衡化した(パドル速度75rpm)。このカプセルを媒体へ加え、1時間後を0の時間点とした。試料を周囲温度で15分間遠心分離(14,000rpm)してから、HPLCにより分析した。直ちに18mlのKHPO 2.5M/16.72% NaOHを各ポットへ加え、タイマーを再びスタートさせて後続1時間の溶解をpH5.5で記録した。次いで、5、15、30、45、及び60分の時点で、プラスチックシリンジで5mlの試料を取り出した。各試料を周囲温度で15分間遠心分離(14,000rpm)してから、以下の条件を使用してHPLCにより分析した:
溶出液: 58% ACN/42% 水/0.2% ギ酸
カラム: 15cm Luna 5μm,3mm 内径カラム(ガード付き)
検出波長: 270nm
流速: 1ml/分
温度: 周囲温度
注入量: 10μl
保持時間: タモキシフェン、約1分。ビカルタミド、約2分。
図7及び8は、ビカルタミド/タモキシフェン固体分散体と1:3ビカルタミド/HP−55S固体分散体及びタモキシフェン混和物について実施した in vitro 溶解試験の結果を示す。図7は、ビカルタミドの累積放出率(%)を示し、図8は、タモキシフェンの累積放出率(%)を示す。図7は、シフト後に、>90%のビカルタミド溶解が両製剤で達成されて、過飽和がpH6.5での60分の試験にわたり維持された(即ち、薬物の沈殿を観察しなかった)ことを示し、これは慣用の錠剤に優る顕著な改善である。図8は、シフト後に、約80%のタモキシフェンが両製剤で溶解したことを示し、これは、上記の試験条件下でのクエン酸タモキシフェン単独での溶解で見られる量に等しい。
D.製剤の結晶性評価
以下の試料を調製し、X線粉末解析法(XRPD)により分析した:
・A−1:3の比の薬物:HP−55Sの固体分散体。ビカルタミド及びクエン酸タモキシフェンの溶液より分散体を調製する。最終組成:最終分散体中ビカルタミド 22.6%、クエン酸タモキシフェン 2.4%、HP−55S 75%。
・B−クエン酸タモキシフェンと1:3のビカルタミド/HP−55Sを含有する固体分散体を物理的に混和したもの。最終組成:ビカルタミド 24.4%、クエン酸タモキシフェン 2.4%、HP−55S 73.2%。
・C−クエン酸タモキシフェン(Heumannより購入)
X線回折解析法は、例えば、Bunn, C. W. (1948),「化学結晶学(Chemical Crystallography)」、クラレンドン・プレス、ロンドン;又は Klug, H. P. & Alexander, L. E. (1974),「X線回折法(X-Ray Diffraction Procedures)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、ニューヨークに見出し得る標準法に従って実施した。
結果
XRPDパターンを図9に示す。クエン酸タモキシフェン(試料C)が結晶性であったのに対し、両製剤(試料A及びB)においてビカルタミドは非結晶性であったことがわかる。試料A及びBのXRPDパターンを精査すると、試料BのXRPDは2つの小さなピークがあり、それが試料AのXRPDには存在していないことが明らかになる。これらのピークは、最も強いクエン酸タモキシフェンのピークに相当し、その存在は、結晶性のクエン酸タモキシフェンが試料Bには検出されるが、試料Aには検出されないことを示す。
ビカルタミドは両製剤において非結晶性であると結論することができる。これら分散体におけるクエン酸タモキシフェンの検出限界は確定していないが、クエン酸タモキシフェンのビカルタミド/HP−55S分散体との物理的な混合物が依然としていくらかの結晶性クエン酸タモキシフェンを含有するのに対し、両薬物のHP−55S中の分散体には検出可能な結晶性クエン酸タモキシフェンがないと言うことができる。
腸溶性ポリマーを含んでなる様々な固体分散体製剤からのビカルタミド(即ち、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体)の溶解(900mlの媒体中50mgのビカルタミド)。 記号: 丸印−慣用のビカルタミド錠製剤 破線−HPMCP HP−55S 菱形−EUDRAGITTM L100 四角−HPMCAS AQOATTM LG 腸溶性若しくは非腸溶性ポリマーを含んでなる様々な固体分散体製剤からのビカルタミドの溶解(900mlの媒体中50mgのビカルタミド)。 記号: 菱形−HPMC PHARMACOATTM 606 四角−METOLOSETM 60SH 50cp 三角−PEG4000 X印−PLA:PEG[2kDa:2kDa] 破線−HPMCP HP−55S 丸印−慣用のビカルタミド錠製剤 ビカルタミドとHP−55Sを様々な重量比で含んでなる固体分散体製剤からのビカルタミドの溶解(900mlの媒体中50mgのビカルタミド)。 記号: 以下の比は、ビカルタミド:HP−55Sの重量比に関する。 菱形−1:5 四角−1:4 三角−1:3 X印−1:2 丸印−1:1 破線−慣用のビカルタミド錠製剤 ビカルタミド製剤のイヌへの投与後の血漿プロフィール(n=6,450mgのビカルタミド用量)。垂直バーは変動性を示す。 記号: 実線−重量比1:3のビカルタミド:HP−55Sの固体分散 破線−慣用のビカルタミド錠製剤 ビカルタミド(即ち、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体)と光学的に純粋なR−4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの固体分散体製剤からの溶解(900mlの媒体中50mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド、1:3の薬物:ポリマー比)。 記号: 三角−慣用のビカルタミド錠製剤 菱形−ビカルタミド固体分散体 四角−R−4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド固体分散体 ビカルタミド(即ち、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドのラセミ体)と光学的に純粋なR−4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの固体分散体製剤からの溶解(900mlの媒体中50mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド、薬物:ポリマー比 1:1)。 記号: 三角−慣用のビカルタミド錠製剤 菱形−ビカルタミド固体分散体 四角−R−4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド固体分散体 用量比150mg/10mgのビカルタミド/タモキシフェンの組合せ製剤−pHシフト溶解;ビカルタミドの経時的な累積放出率(%) 記号: 菱形−ビカルタミド:タモキシフェン、HP−55Sとの固体分散体;薬物:ポリマー比 1:3. 四角−タモキシフェンと混和した1:3 ビカルタミド/HP−55S固体分散体 用量比150mg/10mgのビカルタミド/タモキシフェンの組合せ製剤−pHシフト溶解;タモキシフェンの経時的な累積放出率(%) 記号: 菱形−ビカルタミド:タモキシフェン、HP−55Sとの固体分散体;薬物:ポリマー比 1:3. 四角−タモキシフェンと混和した1:3 ビカルタミド/HP−55S固体分散体 三角−クエン酸タモキシフェン ビカルタミド/タモキシフェン/HP−55S固体分散体(A)、ビカルタミド/HP−55S固体分散体と混和したタモキシフェン(B)、及びクエン酸タモキシフェンのみ(C)の試料のXRPD解析。結晶含量を決定する。

Claims (44)

  1. 3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、抗エストロゲン及び/又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる医薬品。
  2. 3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、抗エストロゲンをさらに含んでなる医薬品。
  3. 抗エストロゲンが腸溶性ポリマーとの固体分散体にある、請求項1又は2に記載の医薬品。
  4. 抗エストロゲンがタモキシフェン又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物である、請求項1、2、又は3に記載の医薬品。
  5. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドと抗エストロゲンがそれぞれ25〜350:0.5〜100の比で提供される、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬品。
  6. 3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、アロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる、患者への投与のための医薬品。
  7. アロマターゼ阻害剤が腸溶性ポリマーとの固体分散体にある、請求項1又は6に記載の医薬品。
  8. アロマターゼ阻害剤が、アナストラゾール、レトロゾール、及びエキセメスタン、又はそれらの製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物より選択される、請求項1、6又は7の医薬品。
  9. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとアロマターゼ阻害剤が、それぞれ25〜350:0.005〜100の比で提供される、請求項1、6、7又は8のいずれか1項に記載の医薬品。
  10. >50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項1〜9のいずれかに記載の医薬品。
  11. 約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項9に記載の医薬品。
  12. 腸溶性ポリマーが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースサクシネート−メタクリル酸共重合体、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、メチルセルロースアセテートフタレート、エチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースプロピオネートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースブチレートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートフタレートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、メチルセルロースアセテートトリメリテート、エチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテートサクシネート、セルロースプロピオネートトリメリテート、セルロースブチレートトリメリテート、セルロースアセテートテレフタレート、及びセルロースアセテートイソフタレート、又はこれらのいずれかの組合せからなる群より選択される、請求項1〜11のいずれかに記載の医薬品。
  13. 腸溶性ポリマーが、HPMCPグレードHP−50、HPMCPグレードHP−55、HPMCPグレードHP−55S、HPMCASグレードAS−LF、HPMCASグレードAS−MF、HPMCASグレードAS−HF、HPMCASグレードAS−LG、HPMCASグレードAS−MG、HPMCASグレードAS−HG、メタクリル酸共重合体グレードA、及びメタクリル酸共重合体グレードBからなる群より選択される、請求項12に記載の医薬品。
  14. 腸溶性ポリマーが、HPMCPグレードHP−55S、HPMCASグレードAS−LG、及びメタクリル酸共重合体グレードAからなる群より選択される、請求項13に記載の医薬品。
  15. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド:腸溶性ポリマーの重量比が1:0.25〜1:10である、請求項1〜14のいずれかに記載の医薬品。
  16. 固体分散体が湿潤剤を含む、請求項1〜15のいずれかに記載の医薬品。
  17. 患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投与可能な25〜1000mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの医薬用量であって、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、抗エストロゲンをさらに含んでなる、前記用量。
  18. 抗エストロゲンが請求項3又は4に記載される通りである、請求項17に記載の用量。
  19. 抗エストロゲンが0.5〜200mgの量で提供される、請求項17又は18に記載の用量。
  20. 患者において前立腺癌を治療する、及び/又はそのリスクを低下させるために患者へ投
    与可能な25〜1000mgの4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの医薬用量であって、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、アロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる、前記用量。
  21. アロマターゼ阻害剤が請求項7又は8に記載される通りである、請求項20に記載の用量。
  22. アロマターゼ阻害剤が0.005〜200mgの量で提供される、請求項20又は21に記載の用量。
  23. >50%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項17〜22のいずれか1項に記載の用量。
  24. 約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項23に記載の用量。
  25. 腸溶性ポリマーが請求項11〜13のいずれか1項に記載される通りである、請求項17〜24のいずれか1項に記載の用量。
  26. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド:腸溶性ポリマーの重量比が1:0.25〜1:10である、請求項17〜25のいずれか1項に記載の用量。
  27. 固体分散体が湿潤剤を含む、請求項17〜26のいずれか1項に記載の用量。
  28. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者におけるバイオアベイラビリティを高めること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、抗エストロゲンと4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  29. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者における血漿濃度の患者間変動性を低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体
    にある医薬品の製造における、抗エストロゲンと4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  30. 患者において前立腺癌を治療すること、及び/又はそのリスクを低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、抗エストロゲンと4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  31. 抗エストロゲンがタモキシフェン又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物である、請求項28、29、又は30に記載の使用。
  32. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドと抗エストロゲンがそれぞれ25〜350:0.5〜100の比で提供される、請求項28、29、30、又は31に記載の使用。
  33. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者におけるバイオアベイラビリティを高めること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、アロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  34. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドの患者における血漿濃度の患者間変動性を低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、アロマターゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  35. 患者において前立腺癌を治療すること、及び/又はそのリスクを低下させること、及び、女性化乳房、胸部圧痛、ほてり、インポテンス、リビドー低下より選択される少なくとも1つの副作用を治療すること及び/又は予防することのために患者へ同時若しくは逐次投与される、4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドは3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体にある医薬品の製造における、アロマター
    ゼ阻害剤と4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  36. アロマターゼ阻害剤が、アナストラゾール、レトロゾール、及びエキセメスタン、又はそれらの製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物より選択される、請求項33〜35のいずれか1項に記載の使用。
  37. 4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドとアロマターゼ阻害剤が、それぞれ25〜350:0.005〜100の比で提供される、請求項33〜36のいずれか1項に記載の使用。
  38. 約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項28〜37のいずれかに記載の使用。
  39. HP−55Sを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジド又はその製剤的に許容される塩若しくは溶媒和物を含んでなり、タモキシフェンをさらに含んでなる、医薬品。
  40. 約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項39に記載の医薬品。
  41. 患者において前立腺癌を治療する、及び/又は前立腺癌のリスクを低下させる方法であって、そのことの必要な患者へ、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーとの固体分散体において4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含んでなり、抗エストロゲン及び/又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる医薬製剤を投与することを含んでなる、前記方法。
  42. 患者において前立腺癌を治療する、及び/又は前立腺癌のリスクを低下させる方法であって、そのことの必要な患者へ5〜1000mgの医薬用量の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを投与することを含んでなり、前記用量は、3〜6のpKを有する腸溶性ポリマーを含んでなる固体分散体に4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドを含み、前記医薬品は抗エストロゲン及び/又はアロマターゼ阻害剤をさらに含んでなる、前記方法。
  43. 約>50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%若しくは≧99%、又は実質的に100%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドがR−鏡像異性体の形態で提供される、請求項41又は42に記載
    の方法。
  44. 少なくとも30%、40%、50%、75%、90%、又は99%の4’−シアノ−α’,α’,α’−トリフルオロ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオノ−m−トルイジドが非結晶型である、請求項1〜43のいずれかに記載の医薬品、用量、使用、又は方法。
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