JP2005513420A - 治療薬をモニタリングするためのプロテアーゼアッセイ - Google Patents

治療薬をモニタリングするためのプロテアーゼアッセイ Download PDF

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Abstract

本発明はサンプル中に存在する有効成分の量または濃度を決定するための生物学的アッセイのさらなる開発および使用に関する。本発明の酵素アッセイはHIVインヒビターのようなレトロウイルスプロテアーゼインヒビターを含むプロテアーゼインヒビターの量または濃度を決定する。

Description

定性的および定量的アッセイは、ライフサイエンスの様々な分野で大変重要である。本発明はサンプル中に存在する有効成分の量または濃度を決定するための生物学的アッセイの使用に関する。特に本発明の酵素アッセイは、ヒト免疫不全ウイルスプロテアーゼインヒビターのようなレトロウイルスプロテアーゼインヒビターを含むサンプル中のプロテアーゼインヒビターの量または濃度を決定する。
治療薬のモニタリングは、処置効力の追跡に重要な役割を果たす。治療効果を達成するためには、酵素インヒビターとして作用する薬剤を、関与する酵素の十分な阻害を提供する投薬用量で投与すべきである。特定の濃度で患者における薬剤の治療効果をモニタリングするために診断的道具が開発された。
今日、HIV(ヒト免疫不全ウイルス、HIV)インヒビターに関するモニタリングアッセイは、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析(MS)および液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)のような技術に依存している[非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3]。これらの方法は1人の患者サンプル中に数種のインヒビターを同時にモニタリングすることができるが、これらのアッセイは標的酵素の阻害の測定を提供しない。Leela et al.はHIVインヒビターを測定するための現在の方法を臨床的な研究室で日常的に利用することはできず、そして簡略化された、より煩雑ではないアッセイが必要であり、そしてさらに開発されることが必要であると報告する[非特許文献4]。
薬剤濃度をモニタリングするための酵素の使用は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載された。後者の特許公報は溶液中に挿入されるコートされたピンの使用を開示する。例えばピンを基質でコートすれば、プロテアーゼそして最終的にはインヒビターが溶液中に存在する。ピンの挿入により反応が開始され、そして反応溶液からピンを取り出すことにより酵素反応が止まる。特許文献2はサンプル中に存在するβ−ラクタム抗生物質の濃度をモニタリングするための酵素アッセイの使用を開示する。特許文献1は内在性プロテアーゼインヒビターの濃度を測定するためのアッセイを記載する。
患者のサンプル中に残存するプロテアーゼ活性を測定する方法が記載された[特許文献5;非特許文献5]。残存する酵素活性は薬剤効果および患者のコンプライアンスの尺度である。この種のアッセイは、経路が十分に阻害されるかどうかの情報を提供する。サンプル中の該薬剤のレベルに関する情報は得られない。この種のアッセイは、標的酵素が非−侵襲的様式(non−invasive manner)で容易に入手でき、そして酵素反応を可能にするために十分な量で該サンプル中に存在する場合にのみ日常的なモニタリングに使用することができる。したがってこの取り組みは、HIVプロテアーゼが血清中に十分な量で存在しないので、血清のような患者のサンプル中のHIVプロテアーゼインヒビターをスクリーニングするために直ちに使用することはできない。
HIVプロテアーゼ活性を測定するための蛍光基質の使用が、例えばMatayoshi et al.[非特許文献6]、Tyagi et al.[非特許文献7]、Toth et al.[非特許文献8]およびWang et al.[非特許文献9]、ならびに幾つかの特許出願公報[例えば特許文献6;特許文献7、特許文献8を参照にされたい]で記載された。これらの開示はHIVプロテアーゼに及ぼすインヒビターの効果をどのように決定するかを記載する。これらのアッセイは高処理量スクリーニングに有用である。高処理法ではポジティブネガティブスクリーニング、すなわち阻害かまたはそうではないかを行うが、臨床的アッセイは医師が治療に関する結論を引き出すことができるように、治療効力の尺度を提供することが必要である。スクリーニングアッセイでは、調査中の化合物濃度は知られているが、臨床サンプルでは化合物濃度は未知である。
患者の治療の個別化の観点から、生物学的サンプル中の有効成分の量または濃度を決定する柔軟性のある取り組みが必要である。さらに生物活性(bio−active)分子に及ぼす薬剤の代謝産物の効果を説明できるアッセイも必要である。したがって生物活性分子を生物学的サンプルに加え、そして生物活性分子の活性を測定することを含んでなる本発明を創造した。遊離およびタンパク質結合薬剤濃度を決定することの重要性の観点から、本発明はこの必要性に合った分離手法を導入する。
米国特許第4,918,001号明細書 米国特許第4,546,076号明細書 米国特許第5,576,177号明細書 国際公開第99/54734号パンフレット 欧州特許第148193号明細書 国際公開第99/67417号パンフレット 欧州特許第428000号明細書 欧州特許第518557明細書 Ther.Drug Monit.2001,23(4),380 J.Chromatogr.B Biomed Sci.Appl(2001),758(2),129 J.Chromatogr.B Biomed Sci.Appl(2000),740(1),43 Ann.Pharmacother.2001,35(6),745 Ther.Drug Monit.2001,23(2),93 Science 1990,247,954 Anal.Biochem.1992,200(1),143 Int.J.Pept.Protein Res.1990,36(6),544 Tetrahedron 1990,31(45),6493
本発明は、患者のサンプル中に存在する薬剤濃度を決定するための改善された生物−分析方法に関する。より詳細には本方法は生物学的サンプルの阻害効能を定量するための蛍光アッセイに関する。この方法は治療薬モデリング向けて一体化した取り組みで使用して、生物−分析技術を耐性試験および薬物動態学データの結果と結び付けることができる。
本発明は、生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能を決定する方法に関し、この方法は:i)生物学的サンプルを提供し;ii)生物活性分子を提供し;iii)生物活性分子用の試薬を提供し;iv)生物学的サンプル、生物活性分子および生物活性分子用の試薬を容器に加え;v)シグナルを測定し;vi)少なくとも1つの参照を用いて調製した参照標準曲線にv)のシグナルを関連付けることを含んでる。
本発明に従い、「生物学的サンプル」には生物、すなわちヒトまたは動物に由来し、任意に有効成分を含んでなる任意のサンプルを含む。生物学的サンプルには限定するわけではないが、血液、血清、血漿、唾液、脳脊髄液、射精液、導乳管洗浄液および毛髪を含む。生物学的サンプルはさらに、培養フラスコ、ウェルおよび他の種類の容器から得たサンプルを含む。該生物該的サンプルは1以上の有効成分を含んでなる。
本発明で使用する「生物活性分子」は、野生型の生物活性分子またはその組換え変更体を含む。組換え変更体は1以上の有効成分に対する耐性を示す突然変異体を含むことができ、蛍光または蛍光消光部分(1つまたは複数)を含むことができ、あるいは融合構築物でもよい。生物活性分子は均一なアッセイを提供するために、標識された基質またはリガンドと共に使用することができる(例えば蛍光共鳴転移、FRET;生物発光共鳴転移,BRET)。本発明の生物活性分子は例えば酵素活性(例えばHIVプロテアーゼ、HIV逆転写酵素、HCVプロテアーゼ(HCV、C型肝炎ウイルス)、HCVポリメラーゼ、マトリックスメタロプロティナーゼ、レニン、トロンビン);結合活性または他の種類の相互作用を表す生物分子を意味する。生物活性分子は溶液、例えば緩衝化溶液中に提供することができる。
生物活性分子用の「試薬」には酵素の基質;レセプターのリガンドを含む。試薬はさらにコーファクター、抗体、アプタマー(aptamer)等を含む。1つの態様では試薬はHIVプロテアーゼの基質であるか、またはHCVプロテアーゼの基質である。本発明の1つの観点では、生物分子による該基質の転換を蛍光を使用してモニタリングすることができる。試薬は溶液で提供することができる。溶液の例にはバッファー、有機溶媒、有機溶媒を補完した緩衝化溶液を含む。
「有効成分」とは化学品、薬剤、抗体、リガンド、アンチセンス化合物、アプタマー、リボザイム、ペプチド、非−天然ペプチド、タンパク質、PNA(ペプチド核酸)および核酸を含む任意の化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物を意味する。これはさらに投与される時の化合物およびそれらの代謝産物を含んでなる。代謝産物は生理学的条件下で生成し得る。本発明で使用するような有効成分のレベルとは、該サンプル中の該有効成分の量または濃度を意味する。生物学的サンプル中に存在する有効成分は、参照中の有効成分とは異なってもよい。これらの状況下では、生物学的サンプルの阻害効能は、参照標準曲線に由来する有効成分の量または濃度に等しい。この量は例えばg、ml、モルで表すことができる。濃度は例えばml/ml、g/l、M等で表すことができる。
本発明による「マトリックス」には、溶液、バッファー、限定するわけではないが血液、血漿、血清、だ液、脳脊髄液、射精液、導乳管洗浄液もしくは組織ホモジネートを含む生物学的サンプル、またはさらにバッファーで補完された生物学的サンプルを含む。
本発明で使用する「容器(container)」は限定するわけではないが、容器(vessel)、ウェル、キュベット、容器(recipient)等を含む。化合物または液体は該容器中で混合することができる。適当には、測定は該容器内で行われる。容器は別れた物体、例えば石英キュベットであることができ、または例えば16ウェルプレート、96ウェルプレート、384ウェルプレートのような多数の形式に配列され得る。
「シグナル」は蛍光、蛍光偏光、時間分解蛍光、発光、時間分解発光、吸収、放射性、共鳴エネルギー転移メカニズム、磁気学を含む生物学的アッセイにより生成される任意の出力を意味する。1つの観点では、出力はアッセイ中に生成される。シグナルの例には吸収、相対蛍光単位等を含む。シグナルは生物活性分子を生物活性分子用の試薬と反応させることにより生成することができる。シグナルは予め定めたインキューベーション期間の終わり、例えば10分後に測定することができる。シグナルは連続的にモニタリングすることができる。これには規則的な時間間隔でシグナルを記録することを含む。この規則的な時間間隔には例えば予め定めた時間間隔、例えば10秒毎、5秒毎等を含む。シグナルはシグナルの比率に転換することができる。そのような比率の例には対照反応で生成したシグナルに対して生物学的サンプルにより生成されたシグナルの比率を含む。シグナルは初速度、最大速度、平均速度を含む力学的変数に転換してもよい。
「参照(reference)」とは参照標準曲線を調製するために使用する有効成分を意味する。参照は単一化合物または少なくとも2つの化合物の混合物である。該参照は生物学的サンプルと同一のマトリックス中に存在することができる。該参照は必ずしも生物学的サンプル中に存在するものと同じ有効成分である必要はない。1つの取り組みでは、参照として使用する化合物は生物学的サンプル中に存在する有効成分と同じものである。
「生物学的アッセイ」は、酵素反応、レセプターリガンド相互作用、DNAポリメラーゼ活性、逆転写酵素活性、インテグラーゼ活性、抗原−抗体相互作用等の測定を含む生物活性分子により生成される生物学的効果を測定することに依存するアッセイを意味する。
「関連する」とは測定されたシグナルが参照標準曲線と比較され、この曲線からシグナルを阻害の尺度または参照化合物のレベルに転換することができる。
「参照標準曲線」には限定するわけではないが、シグナルが阻害の尺度に対してプロットされている曲線を含む。阻害の該尺度は、百分率として表すことができる。参照標準曲線はさらに、シグナルが参照の濃度または参照の量に対してプロットされている曲線を含む。参照標準曲線は比率、例えば対照で測定されたシグナルに対して生物学的サンプルを用いて測定したシグナルの比率を、有効成分のレベルに対してプロットすることにより構築してもよい。適当には、該参照標準曲線は特に工程i)〜v)で述べたように本発明の手順に従い調製した。参照標準曲線の調製では、工程i)で生物学的サンプルの代わりに参照を使用する。しかし生物活性分子および生物活性分子用の試薬は、生物学的サンプルの分析に使用するものと同一である。「対応する値」は、参照標準曲線の参照の測定に基づき、参照中に存在する有効成分のシグナル、活性、阻害の割合、レベルを含む。該レベルは濃度(例えばモル(Molar)、g/l、g/g等)または量(モル(mol)、g、ml、mg)として表すことができる。
「阻害効能(inhibitory potency)」は、有効成分のレベル、すなわち有効成分の量または濃度として阻害の百分率で表すことができる。生物学的サンプル中に存在する有効成分が、参照標準曲線を確立するために使用した有効成分とは異なるということは本発明の目的である。参照標準曲線を調製するために使用した有効成分が生物学的サンプル中に存在する有効成分と異なる場合、生物学的サンプルの阻害効能は、参照標準曲線を調製するために使用した有効成分に等しい量に関連させることができる。そのような場合、阻害効能は薬剤レベルとして表すことができ、すなわち生物学的サンプルにより生成されたシグナルは、対応する薬剤レベルに関連する。1つの態様では、参照標準曲線を調製するために使用した有効成分は生物学的サンプル中に存在する有効成分と同じである。後者の場合、阻害効能は生物学的サンプル中の有効成分のレベルに等しい。
生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能の決定では、工程i)〜iii)を任意の順序に置いてよい。工程iv)では、各成分を異なる順序で加えることができる。例えばプロテアーゼ活性が本発明の方法に従い決定される場合、3種の成分、生物学的サンプル、プロテアーゼおよびプロテアーゼ用の基質が必要である。これら3種の成分は本発明の目的では、反応が生物活性分子または生物活性分子用の試薬のいずれかで開始するならば、任意の順序で一緒にしてよい。例えば生物学的サンプルを最初に生物活性分子の試薬に加えることができる。この手順では反応は生物活性分子を混合物に加えることにより開始され、そして続いてシグナルが測定される。生物学的サンプルを最初に生物活性分子に加えることができることも明白である。この取り組みでは、反応は生物活性分子用の試薬を加えることにより開始される。当業者には生物学的サンプルを生物活性分子または生物活性分子用の試薬のいずれかに加える上記手順の代わりに、逆も行うことができるということは明白である。例えば生物活性分子を生物学的サンプルに加えることができ、その後に反応混合物は生物活性分子用の試薬で完成する。
ブランクシグナルを測定することができる。これは生物活性分子、例えば酵素なし、または生物活性分子用の試薬なしでの反応を意味する。これらの目的には、生物活性分子または生物活性分子用の試薬は、バッファーにより置き換えることができる。該ブランクシグナルは、参照標準曲線を調製する時または生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能を決定する時に測定されたシグナルから引くことができる。該ブランクシグナルは生物活性分子または生物活性分子用の試薬との相互作用なしで試薬により生成されるシグナルに起因する。
対照シグナルを測定することができる。該対照シグナルは参照標準曲線を調製するための生物学的サンプル中またはマトリックス中に有効成分が存在しない時に得られる。該対照シグナルは100%の値として使用することができる。あるい該対照シグナルは生物学的サンプルで、または参照標準曲線を調製するための参照で生成されたシグナルの比率を得るためにも使用することができる。
1つの取り組みによれば、生物学的サンプルはメタノール、エタノールを含む有機溶媒のような溶媒で処理して、有効成分を含んでなる抽出物を得る。この抽出物、すなわち有効成分を含んでなる溶液を続いて容器に移す。続いてHIVの場合では、阻害効能は容器にプロテアーゼおよびプロテアーゼ用の基質で完成させた後にHIVプロテアーゼの活性を測定することにより決定する。抽出物および生物学的サンプルの両方がアッセイ前に希釈されることが必要かもしれない。1つの観点では、生物学的サンプルまたは抽出物を希釈して対照シグナルの約30%〜約70%、興味深いところでは対照のシグナルの約40%〜約60%の範囲であるシグナルを得ることができる。
プロテアーゼは野生型の形態であるか、または1以上の突然変異を含むことができる。それらの突然変異はプロテアーゼ活性に影響を及ぼすことができる。1つの態様では、突然変異HIVプロテアーゼを使用することができる。例えばHIVプロテアーゼは、野生型HIVプロテアーゼ(Genbank寄託番号K03455)と比べてアミノ酸3、10、20、24、32、33、35、36、37、46、47、50、53、54、57、58、63、70、71、72、73、77、82、84、88、89または90位の突然変異からなるリストから選択される1以上の突然変異を含んでなることができる。プロテアーゼは緩衝化溶液中で存在できる。緩衝化溶液を使用して溶液のpHを反応中、一定に維持し、そしてさらにバッファーのイオン強度を調整するためにイオンを補完する(complete)ことができ、そしてさらに例えば酸化防止剤、金属錯化剤、界面活性剤、コ−ファクターまたは溶媒を補完することができる。バッファーの例にはクエン酸バッファー、リン酸バッファー、酢酸バッファーを含む。プロテアーゼは生物学的アッセイ中に、約1ピコモル〜約10マイクロモルの範囲、適当には約1ナノモル〜約1マイクロモルの範囲の濃度で存在することができる。
基質は溶液、緩衝化溶液、有機溶媒またはそれらの混合物中に提供されることができる。1つの取り組みでは、プロテアーゼ溶液および基質溶液を調製するために同じバッファーを使用することができる。酵素活性は、例えば発蛍光性(fluorogenic)、消光(quenched)発蛍光性または発色性基質を使用して測定することができる。生物活性分子、その試薬および有効成分との間の相互作用を測定するための他の方法は当該技術分野で知られており、そして例えばFRET、BRETに依存し得る。これら後者の方法では、1方または双方の相互作用する化合物を蛍光分子により標識することができる。相互作用により励起した波長の共鳴転移(resonance transfer)が生じる。本発明の観点において興味深い基質には、7−アミノ−4−メチルクマリン、7−アミノ−4−カルバモイルクマリン、パラニトロアニリド、ベータ−ナフチルアミド、アミノベンゾイル、テトラメチルローダミン、EDANS、DANSYL、フルオロセインまたはDABCYLからなる群から選択される部分を含むそれら化合物を含む。基質はgag、プロテアーゼ、逆転写酵素、インテグラーゼ、p17、p24またはそれらの組み合わせを含むHIVタンパク質に由来するペプチド骨格を含むことができる。興味深いことには、該ペプチド骨格は2〜30個のアミノ酸、適当には3〜15個のアミノ酸、より適当には3〜10個のアミノ酸を含む。そのような骨格の例には、配列S−Q−N−T−P−I−V−N、S−Q−N−Y−P−I−V−W−LまたはS−Q−N−Y−P−I−V−Q−Kを含み、ここでアミノ酸はそれらの1文字暗号(実践的生化学(Practical Biochemistry)、第5版、Wilson & Walker編集、ケンブリッジ大学出版、ケンブリッジ、2000、p313)により表す。興味深い骨格はアミノ酸配列P−I−Vを含んでなる。別の興味深い骨格は4つ組(tetrad)Y−P−I−Vを含んでなる。興味深い基質はA−R−V−Y−F(NO)−E−A−Nle(Nle、ノルロイシン)である。自己−消光基質も使用することができる(国際公開第99/50579号パンフレット)。HIVプロテアーゼを測定するために興味深い基質は、ペプチド骨格中にDABCYLおよびEDANSの組み合わせ;あるいはペプチド骨格にアミノベンゾイルおよびニトロフェニル部分の組み合わせを含んでなるものである。HCVプロテアーゼを測定する場合、基質はHCVタンパク質の配列に基づき設計することができる。興味深い基質には:(7−メトキシクマリン−4−イル)アセチル(Mca)−D−D−I−V−P−C−S−M−S−(2,4−ジニトロフェニル、Dnp)KおよびMca−D−D−I−V−P−C−S−M−K(Dnp)−R−R(J.Virol.Meth.1999,80,77−84)、Ac−D−T−E−D−V−V−P(Nva)−O−4−フェニルアゾフェニルエステル(Ac、アセチル)(Nva、ノルバリン)(Anal.Biochem.1999,270,268−275)、供与体/受容体カップル5−[(2’−アミノエチル)アミノ]ナフタレンスルホン酸/4−[[4’−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ]安息香酸間の共鳴エネルギー転移に基づく内部消光デプシペプチド発蛍光基質を含む。C型肝炎ウイルスプロテアーゼの興味深い基質は、デプシペプチド基質の共鳴エネルギー転移に基づく(Anal.Biochem.1996,240,60−67)。生物化学アッセイ中、基質は約1ナノモル〜約500ミリモルの範囲、興味深いことには約1マイクロモル〜約100ミリモルの範囲、より興味深いことには約10マイクロモル〜約1ミリモルの濃度で存在することができる。
測定方法は室温で行うことができ、温度が制御されたインキューベーション基礎構造の必要性を排除する。室温は約17℃〜約30℃の範囲の温度を含む。1つの取り組みでは、これは約20℃〜約26℃の範囲である。1つの取り組みでは、反応は約25℃で行う。しかしアッセイは他の温度、例えば約30℃〜約45℃の範囲で、1つの態様では約35〜約40℃の間または約37℃で行うこともできる。
インキューベーションの期間は、最高1日であることができる。1つの取り組みではインキューベーション期間は短く、そして約15秒〜約2時間の範囲、興味深いことには該期間は約30秒〜約60分の範囲である。該インキューベーション期間中、シグナルをモニタリングすることができる。該シグナルは予め定めた時間間隔で連続して、または1つの時間間隔でモニタリングすることができる。
インキューベーション中の容量は最高10mlであることができる。興味深い容量は約10μl〜5ml、適当には約20μl〜約2ml、より適当には約25μl〜約500μlの範囲である。マイクロタイタープレートでは興味深い容量は、約25μl〜約300μlの範囲である。
生物学的サンプルのシグナルは、参照標準曲線上のデータと比較することができる。該参照標準曲線は、各々が定めた薬剤濃度を含んでなる種々の参照サンプルのシグナルを測定することにより得ることができる。該参照は溶液、バッファー、有機溶媒等のようなマトリックス中に存在することができる。1つの観点では、参照は生物学的サンプルと同じマトリックス中に存在する。該参照標準曲線は異なる参照を使用して調製することができ、各々が同じ有効成分を含むが異なる濃度である。該参照標準曲線は少なくとも1つの参照、適当には各々が異なる濃度の有効成分を有する少なくとも2つの参照;より適当には各々が異なる濃度の有効成分を有する少なくとも3つの参照を使用して調製することができる。1つの観点では、参照標準曲線は各々が異なる濃度を有する同じ有効成分の4〜8種の参照を使用して調製される。参照標準曲線を得るために使用する有効成分は、生物学的サンプル中に存在する有効成分と同じであることができる。参照標準曲線を使用して、本発明の方法はサンプル中に存在する有効成分の具体的濃度または量に対して生成したシグナルを関連づけることが可能となる。この参照標準曲線は任意の化合物または化合物の混合物を使用して調製することができる。最終的に生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能は、存在する有効成分とは無関係に、そしてそれらの相互作用の様式とは無関係に、生物学的サンプルの全阻害能力の尺度である。例えば酵素インヒビターについて、該相互作用の様式には不可逆的阻害、または競合、非−競合、抗−競合、強固な結合を含む可逆的阻害または混合阻害を含む。そのような参照標準曲線に基づき、生物学的サンプル中に存在する有効成分(1つまたは複数)のレベルの予想を、有効成分の性質の知識とは無関係に決定することができる。この取り組みは、例えば所定の生物学的経路が既知の有効成分の均等物で遮断されることを示す毒性学に役立つ可能性がある。
本発明の方法に従い分析することができる化合物の例には、硫酸デキストラン、スラミン、ポリアニオン、可溶性CD4、PRO−542、BMS−806、T20、T1249、5−ヘリックス、D−ペプチドADS−J1、AMD3100、AMD−3465、AMD7049、AMD3451、TAK779、SHC−C(SCH351125)、SHC−D、PRO−140、RPR103611、フォスカルネット(foscarnet)およびプロドラッグ、AZT、3TC、DDC、DDI、D4T、アバカビル(Abacavir)、FTC、DAPD、dOTC、DPC817、PMEA、PMPA(テノホビル)、ネビラピン(nevirapine)、デラビルジン(delavirdine)、エファビレンズ(efavirenz)、8および9−Cl TIBO(チビラピン)、ロビリド(loviride)、TMC−125、ダピビリン(dapivirine)、MKC−442、UC781、UC782、カプラビリン(Capravirine)、DPC961、DPC963、DPC082、DPC083、カラノリド(calanolide)A、SJ−1366、TSAO、4”−脱アミノ化TSAO、MV150、MV026048、SP1093V、PD126338、RO−5−3335、K12、K37、L708906、L731988、S−1360、アンプレナビル(amprenavir)およびプロドラッグGW433908(VX−175、ホサムプレナビル(fosamprenavir))、リトナビル(ritonavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、サキナビル(saquinavir)、インジナビル(indinavir)、ロピナビル(lopinavir)、パリナビル(palinavir)、BMS186316、アタザナビル(atazanavir)、DPC681、DPC684、チプラナビル(tipranavir)、AG1776、モゼナビル(mozenavir)、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU140315、TMC−114、マスリン酸(maslinic acid)、U−140690、カスタノスペルミン(castanospermine)、デオキシノジリマイシン(deoxynojirimycine)、CGP64222を含む。これらの化合物はキットにも含むことができる。適当には、HIVプロテアーゼを使用する場合、有効成分は:アンプレナビル、ホサムプレナビル、リトナビル、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、ロピナビル、パリナビル、BMS186316、アタザナビル、DPC681、DPC684、チプラナビル、AG1776、モゼナビル、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU140315、TMC−114かなるリストから選択することができる。
このアッセイを使用して、反応動力学のモニタリングをリアルタイムで行うことができる。この取り組みを使用して、安定な状態の変数、例えば初速度を計算することができる(実践的生化学(Practical Biochemistry)、第5版、Wilson & Walker編集、ケンブリッジ大学出版、ケンブリッジ、2000、第7章、p357〜402)。1つの態様では、反応はシグナルを測定する前に止められる。これは終点測定である。反応は有機溶媒、界面活性剤、酸、塩基を含む作用物質を加えることにより、または温度変化により止めることができる。出力、例えば蛍光は反応を説明するパラメーター、例えば初速度に対して、あるいは阻害の尺度、例えば阻害の百分率または残存活性の百分率に対して再計算することができる。
アッセイは、2以上の生物活性分子を標的とする、生物学的サンプル中に存在する2以上の有効成分を同時に測定するために使用することもできる。この目的には、2以上の異なる基質を使用し、その各々を独立して測定することができる。2以上の参照標準曲線に基づき、2以上の有効成分を定量することができる。例えばHCVプロテアーゼインヒビターおよびHIVプロテアーゼインヒビターを含んでなる生物学的サンプルの阻害効能は、2つの異なる基質を使用して1つのウェル中で測定することができる。1つの基質はHIVプロテアーゼに特異的であり、そしてもう1つの基質はHCVプロテアーゼに特異的である。
本方法のさらなる利点は、血漿タンパク質に結合する有効成分の量を測定することを可能とする点である。多くの化合物がタンパク質に重度に結合し、それらの治療的効力を限定する。HIVプロテアーゼインヒビターはタンパク質に結合する可能性がある。HIVプロテアーゼインヒビター結合タンパク質の例は、α−酸性糖タンパク質(AAG)である。サンプルを処理して、タンパク質に結合した有効成分から遊離物を分離することができる。この分離は濾過により行うことができる。濾過はゲル、例えばゲル濾過、フィルター、濾紙を使用して、特別なマイクロタイタープレートを使用して行うことができる。透析、加熱、沈殿、遠心、抗体のような当該技術分野の他の技法、および当業者に既知の他の手段を利用することができる。またそのような技術の組み合わせを使用して、非結合有効成分から結合したタンパク質を分離することができる。タンパク質結合画分に対する遊離物の分別は、タンパク質結合に供される化合物、そしてタンパク質濃度または特定のタンパク質の濃度が体液中で経時的に変動する条件においては重要である。遊離と結合との間の化合物の分布の知識は治療の評価に、特に有効成分のみがその標的に接近できるような場合は重要である。
生物活性分子を反応混合物に加えるので、生物活性分子は必ずしもサンプル中に存在する必要はない。本発明の方法はさらに、生物活性分子に容易に接近できないか、あるいは生物流体中に大変少量でしか存在しない、例えばHIVインヒビターを含むことはできるがプロテアーゼは存在しても大変少量でしかない血清の場合のアッセイを提供する。あるいはこの方法は問題の生物活性分子を生物学的サンプルから除去した後に、あるいは生物活性分子を不活性化した後に使用してもよい。後者の取り組みは、該生物活性分子の濃度が個体間で変動する場合に価値があり得る。除去または不活性化は、限定するわけではないが有機溶媒、塩、界面活性剤、pHまたは熱変性による沈殿を含む様々な方法により達成することができる。
1つの取り組みでは、本発明のアッセイは均一であり、短い回転時間を有し、そして多数のサンプルの平行処理を促進する。本発明のアッセイはキュベットに基づく形式で、またはマルチウェル形式、例えばマイクロタイタープレートで行うことができる。
アッセイの設計は、アッセイが生物学的サンプル中の酵素を阻害する有効成分の存在、すなわちレベルを決定し、そして特に処置中の個体ならびに臨床試験にかけられている個体中の有効成分をモニタリングするために適するようなものである。濃度の決定は化合物の投薬用量が治療効果を提供するために十分高いかどうかの証拠を提供する。
また本発明は、生物活性分子、該生物活性分子用の試薬、および場合により有効成分を含んでなるキットに関する。生物活性分子、試薬および有効成分は別個の容器に存在することができる。生物活性分子、試薬および有効成分は凍結乾燥することができる。キットはさらに酵素反応用のバッファーを含んでなる容器が補完され得る。キットが凍結乾燥成分からなる場合、該キットはさらに該凍結乾燥粉末を溶解するための1以上の溶液を補完することができる。このキットは1以上の有効成分を含んでなる1以上の容器を含んでもよい。参照標準曲線を調製するために必要な有効成分を含んでなる容器は、場合によりプロテアーゼまたはプロテアーゼ用の基質を含むことができる。
癌およびHIVのような疾患における別のレベルの複雑さは、処置に対する耐性が頻繁に発生することである。このような状態には耐性試験と一緒に薬剤レベルの頻繁なモニタリングが必要である。したがって患者に循環しているHIVビリオン群の表現型の変化を監視する方法が開発された(例えば国際公開第97/27480号パンフレット)。他の表現型アッセイにはウィットブロウ(Witvrouw)(国際公開第01/57245号パンフレット)、バイロロジック(Virologic)(国際公開第97/27319号パンフレット)およびバイオアライアンス(Bioalliance)(国際公開第02/38792号パンフレット)に記載されているものを含む。Antivirogram(商標)(国際公開第97/27480号パンフレット)は、「野生型」株と比較したウイルス群の薬剤感受性を予測する。この試験サービスでは、ウイルスの成長を50%阻害する薬剤濃度(IC50)をインビトロで決定する。「野生型」ウイルスのIC50に対する患者血液サンプル中のウイルスのIC50の比は、その患者におけるウイルスの薬剤感受性における倍数変化(hold change)である。患者が持つ物質をインビトロ条件下で成長させる別の表現型アッセイは遺伝子型の決定(genotyping)である。遺伝子型決定のアッセイは配列変化に基づく耐性の発生を予測する。遺伝子型決定のアッセイに関する1つの改善は、仮想表現型決定(VirtualPhenotyping)(国際公開第01/79540号パンフレット)と呼ばれ、ここで患者のウイルスの遺伝子型がデータベースに保存されている遺伝子型のコレクションと比較され、そしてそれに対応する表現型が保存される。これらのアッセイは患者の薬剤効果の正確な決定およびウイルスの耐性の発生を提供するが、循環している薬剤レベルに関する情報は提供されない。したがって本発明の方法に従い薬剤レベルの決定を耐性試験に連結させることは本発明の1つの観点である。薬剤レベルを耐性試験と連結することは、治療効力のさらなる証拠を提供することができる。
最小血漿濃度またはトラフ(trough)濃度は、薬剤効果を克服するために薬剤標的がモジュレーションに供される疾患または状態の処置中に重要となり得る。この状況の例は、HIVのような感染性疾患、細菌感染および癌に見いだされる。例えば薬剤の存在がHIVプロテアーゼに突然変異圧を生じて薬剤治療から逸脱させ、そして不十分な阻害濃度がそのような逸脱を促進する。患者における薬剤レベルの測定およびこの値を使用してトラフレベルを決定することは、治療的に効果のある濃度を生じるために十分高い投薬用量を得るのに重要となり得る。
本発明の手順を使用して決定された有効成分の濃度を薬理学的モデルに使用して、個体中の薬物プロフィールを説明する薬物動態学的パラメーターの予測を提供することができる。個体群薬物動態学モデルを使用して、トラフ薬剤レベルを1人の患者サンプルから決定することができる。HIV−感染患者の大群が同じ抗ウイルス剤を同じ用量で1日に3回受容すると仮定しよう。個体群における薬剤の平均の血漿濃度−時間プロフィールは、図1(太線)に示すように見える。しかし薬物動態学的プロセス(吸収、分布、排除)の個体間の変動により、個々の曲線は点線で示すように典型的なプロフィールとは実質的に異なる。すべての個体の曲線がプロットされれば、それらは垂直棒により記録される範囲を覆うことができる。同じグラフ上ならば、個体の最小有効濃度(MECs)(破線の水平線が例を与える、図1)が提供され、それらは同じ範囲を覆うだろう。患者のある画分の薬剤濃度は、それらのMEC未満に落ち、そしてこれは治療的成果を減少させ、そして恐らくは薬剤耐性を導く可能性がある。個々の患者のトラフレベルを引き続き使用して、投与間隔中に治療に有効な用量を達成するために必要な薬剤レベルを算出することができる。
本発明の方法および結果、例えば薬剤の濃度は、トラフレベル(C)、最大濃度(Cmax)、曲線下面積(AUC)、排除速度等を含む個体における薬剤の薬理学的パラメーターを決定するために使用することができる。したがって測定されたレベルを個体群薬物動態学モデルに入力し、そしてC、Cmax、AUCのような薬物動態学的変数を算出することができる(国際公開第02/23186号パンフレット)。これらの薬理学的変数を使用して、例えば特定用量の潜在的毒性、薬剤に対する暴露時間(例えば放射性化学品の場合)、を予想し、または最小濃度を見いだすことができる。
効果的な処置を達成するために、薬剤への個体の暴露、例えばトラフ濃度、AUCは特定レベルを越えなければならない。このレベルはウイルス群の性質により決定される薬剤耐性(ホールドレジスタンス(fold resistance)、IC50、IC90、その他)に対する薬剤の暴露(トラフレベル、AUC、その他)の比率は、治療の成功を予測するものである。この比率はIQ(阻害指数:inhibitory quotient)(IQ=C/IC50)として表すことができる。このIQ値はタンパク質結合について調整した値を得るためにさらに標準化することができる(標準化IQ、NIQ)。この調整された値を得る1つの取り組みは、個体群に関する平均C、および参照株、すなわち参照の研究用HIV株についての有効成分に関するIC50を決定することである。これら後者2つの値の商で(C/IC50)参照を得る。標準化IQは商:[(C/IC50)]患者/[(C/IC50)]参照により提供される。
1つの態様では、本発明は阻害指数(IQ)を決定する方法を提供し、ここでトラフレベルは本明細書に記載する方法にしたがい決定される生物学的サンプル中に存在する有効成分のレベルに基づく。IQはさらに標準化することができる。
本発明はさらに治療を計画する方法を提供し、この方法は:本明細書に記載する方法に従い生物学的サンプル中に存在する有効成分のレベルを測定し、該有効成分に関するトラフレベルを決定し、個体群動力学モデルを使用して該有効成分に関する投薬用量を再計算して投与間隔中に最小有効量を越える有効成分レベルを達成することを含んでなる。
さらなる開発では、患者サンプル中に見いだされる濃度を電気的にサーバーに伝達し、ここで薬物動態学的値を個体群に基づく方法を介して決定することができる。これらの値、すなわち薬物動態学的データおよび薬剤レベルを耐性データと連結させて治療効力の一体化された測定を提供することができる。さらに提供された情報を使用して十分な臨床効果を達成するための治療を計画する。これらのデータは処理後、例えば処置している医師に戻すことができる。
アッセイは動物における薬剤レベルを分析し、そして動物を対象とした薬物動態学的実験に使用することができる。
1つの観点では、本発明は生物学的サンプルの阻害効能を決定する方法に関し、この方法は(a)生物学的サンプルを得、標的生物活性分子を含んでなる容器を提供し、生物学的サンプルを該容器に加えて混合物を得、混合物に物活性分子の試薬を加え、そしてシグナルを測定し、(b)シグナルを、少なくとも1つの参照サンプルを用いて調製した参照標準曲線に関連付け、ここで参照サンプルは生物学的サンプルと同じマトリックスを有し、マトリックスには場合により定めた濃度の有効成分が補完され、そして参照サンプルのシグナルは(a)に従い決定される。
アッセイ手順は酵素、基質およびインヒビター間の相互作用を監視するために使用することができるが、等しくレセプターとリガンド;レセプターとアンタゴニスト;レセプターとアゴニスト;抗原と抗体間の相互作用を監視するためにも使用することができる。基質の代わりにレセプター分子、リガンドと相互作用する有効成分の分析は、本発明の分析法に好適である。
1つの態様では、酵素を使用して患者サンプルの薬剤レベルをモニタリングするために、本発明のアッセイは当該技術分野に柔軟性のある、迅速で、標準化をし易い、経済的および均一なアッセイを加える。多くのアッセイを平行して行うことができ、研究室間の変動は反応を行うために必要な要素を含むキットを提供することにより制限され得る。
実施例
本実施例および添付する図面は、本発明を具体的に説明する。それらの具体的説明の目的は、本発明の範囲を制限するとは解釈されない。
血清サンプル中のHIV PRインヒビター(ヒト免疫不全インヒビター、HIV;PR、プロテアーゼ)の測定
以下の化合物を本分析に使用した(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル−−[(1S,2R)−3−[[(4−アミノフェニル)スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)プロピル]−カルバメート、(化合物1、CAS20636−99−1);(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル−−[(1S,2R)−3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルスルホニル)(2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)プロピル]−カルバメート、(化合物2、CAS333798−27−9)および(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル−−[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−3−[[(メトキシフェニル)スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−1−(フェニルメチル)プロピル]−カルバメート、(化合物3、CAS20636−00−7)。本発明の方法は米国特許第5,843,946号明細書に記載されているような他のスルホンアミドを用いても使用することができる。正常なイヌ血清の4種のアリコートを、HIV PRインヒビター化合物1でスパイクし、それぞれ10、100、1000および10,000nMの最終濃度とした(後に被検サンプルと呼ぶ)。別にイヌ血清の8種のアリコートを使用して参照標準曲線を作成した。これら8種を0〜100nMの異なる濃度の化合物1でスパイクした。すなわち化合物1は参照標準曲線を調製するための参照として使用した。すべてのサンプル中の血清タンパク質は、66(容量/容量)%メタノール(MeOH)を使用して沈殿させた。1部の血清サンプルに2部のMeOHを加え、混合し、そして16,100gで30分間遠心した。上清を回収し、そしてアッセイ前に少なくとも2週間、−20℃で保存した。60μlをキュベットアッセイに使用し、24μlをプレートリーダーアッセイに使用する。被検サンプルから得た抽出物の1:2〜1:120の6連続希釈物をアッセイ前に調製した。インヒビターを含まない正常なイヌ血清のメタノール抽出物を希釈に使用した。
プレートリーダーアッセイについては、以下の条件を使用した:バッファーは50mM酢酸ナトリウム(NaOAc)、pH4.5、2mM ジチオスレイトール(DTT)、200mM塩化ナトリウム(NaCl)、0.01%Tween20から調製した。基質は上記バッファー中に20μMの最終濃度で存在した。使用した基質はHIVプロテアーゼの天然基質に基づく。これはp17−p24gagタンパク質の部分(P−P’)を含む。R−E(EDANS)−S−Q−N−Y−P−I−V−Q−K(DABCYL)−R−OHは低い蛍光しか表さないが、Y−P結合でのHIVプロテアーゼによる開裂で蛍光を増す(Science,1989,247,954−958)。酵素、野生型HIV−1プロテアーゼは上記バッファー(50mM NaOAc、pH4.5、2mM DTT、200mM NaCl)、0.01%Tween20)中に4〜5nMの最終濃度で存在する。プロテアーゼの突然変異体を含め、他の形態のHIVプロテアーゼを使用することもできると考えるべきである。
アッセイは室温(RT)で行う。88μlのバッファー(酵素を含む)を分配し、そして24μlの血清抽出物または血清抽出希釈物を、マルチ−チャンネルピペッターを使用して加えた。反応は基質を含む88μlのバッファーを加えることにより開始し、そして蛍光の増加を継時的にモニタリングした(図2)。参照標準曲線は、代わりに24μlの参照を使用してこの方法に従い調製した。対照反応は、任意のプロテアーゼインヒビターの抽出された血清ボイド(void)からなった。各ウェルについてプレートリーダーソフトウェアにより算出された基質開裂の初速度(図3)は、阻害濃度の逆比例であった。対照サンプルの初速度が100%のシグナルを提供し、そしてインヒビターを含む参照標準曲線ならびに被検サンプルからのサンプルについて比を決定するために使用した(サンプルシグナル/対照シグナルの比)。
蛍光増加の初速度は、各化合物1希釈物についてモニタリングして(図2、カラム1および2)、参照標準曲線(図4、5)を得た。参照標準曲線は、比(サンプルシグナル/対照シグナル)を各化合物1希釈物の薬剤濃度と関連させる。比で表される阻害の測定は、対応する化合物1の濃度の予想を提供する。例えば図2のカラム9および10に提示される被検サンプル中のインヒビターの濃度は、図6に示すようなプレートリーダーソフトウェアを使用して算出することができる。最終的な計算について、0.5に最も近い比を与える2つの濃度を平均した。結果として算出された濃度は、1,109nMであり、このサンプル中の実際の濃度−1,000nMに匹敵した。参照標準曲線は任意のプロテアーゼインヒビターまたはそれらの混合物を使用して調製できることに注目されたい。
上記アッセイは異なるHIVプロテアーゼインヒビター間を識別しないが、信頼性があり、しかも正確なHIVプロテアーゼ阻害の測定を提供し、そして同時に生物学的サンプル中の阻害活性のレベルを提供する。このアッセイ形式は生物学的サンプル中に存在するプロテアーゼインヒビターの総量を決定する。さらにアッセイは実施例3に例示するようにタンパク質に結合したインヒビターの割合に関する証拠を提供することができる。
実施例1に記載したようなインヒビター濃度の測定は、精度および正確さを評価するために5回の異なる日で行った。結果を図7に与える。
本発明の原理は、生物活性分子を妨害する任意の種類の化合物に使用することができる。当業者が本発明の作業の別の段取りを知っていることは明らかである。
MeOHの効果
メタノール抽出は、LC−MSによるヒト血清中のHIV PRインヒビター濃度の測定に通常に使用されている。血清タンパク質は75%MeOHで沈殿する。高濃度のメタノールは酵素に基づくアッセイを妨害する可能性があるので、インヒビターの抽出に使用するMeOH濃度を66%に下げた。以下の試験を行って66%MeOHと75%MeOHでの抽出を比較した。化合物1および2の混合物を、9μMおよび0.9μM濃度で調製し、そして66および75%MeOHで実施例1に記載のように抽出した。結果を表1にまとめる。表1で“Ext”は抽出を意味する。
Figure 2005513420
タンパク質が結合した薬剤 対 総薬剤濃度の決定
多くの実験から、ほとんどのHIV PRインヒビターは高度に血漿タンパク質を結合する(例えばアンプレナビル、ネルフィナビル、サキナビルおよびリトナビルについては90〜99%、そしてインジナビル(IDV)については約60%)。タンパク質の結合効果は薬剤効能に影響を及ぼすので、血漿タンパク質が結合した薬剤 対 非結合薬剤濃度を測定する簡単な方法を開発した。以下のプロトコールを使用して非結合薬剤濃度を測定した:
550μlの正常ヒト血清を、最終濃度1μMのプロテアーゼインヒビターSC−52151でスパイクした。実施例1に記載するように総インヒビター濃度を測定するために、50μlのアリコートを使用した。SC−52151を使用してカリブレーション曲線を作成した。
500μlのスパイクした血清サンプルを、ミクロコン(microcon)−10微量濃縮器に乗せ、そして@5000xgで室温にて5分間回転させた。素通り画分(添加した50μlの〜10%)を、実施例1に記載したプロトコールに従い66%メタノールで抽出した。濾液はプロテアーゼインヒビターの非結合画分を含む。メタノール抽出物の異なる希釈物を調製し、そしてミクロタイターリーダーアッセイを行って非結合または遊離薬剤濃度を実施例1に記載のように測定した。総インヒビター濃度の場合のように(実施例1)、非結合薬剤濃度は参照薬剤濃度に等しい阻害活性として提示する(この場合、カリブレーション曲線から引き出されたnMでのSC−52151濃度に等しい阻害活性)。
本発明の方法を使用して、遊離 対 総薬剤濃度の比を決定し、そして百分率で表すことができる。
Figure 2005513420
遊離インジナビル濃度(36.5%)は文献で示されるデータ(40%)と良く合致する。ヒト血清では、HIVプロテアーゼインヒビターは主にα−酸性糖タンパク質に結合する。これらの実験で測定した遊離薬剤濃度は、アルファ−酸性糖タンパク質に対する薬剤の結合定数に逆比例する。Kは結合定数である。
IDV SC−52151 AAG結合に関するK(10−1) 結合しない 2.3
時間の関数としての有効成分の血漿濃度(mg/l)である。MECは最小有効濃度である。時間は時(hours)で表す。血漿薬剤濃度はMECと毒性レベルの間で変動する。 HIVプロテアーゼによる基質の開裂のリアルタイムでの蛍光マイクロタイタープレートリーダー中でのモニタリングである。各四角(A1からH10)は、時間の関数(X−軸)として蛍光(Y−軸)の進行曲線を表す。アッセイは実施例の部で記載したように行った。各曲線の傾斜は酵素反応の初速度を表す。A列はインヒビター無しの対照を含む。カラム1および2は、カリブレーション曲線を作成するために使用した異なる濃度の化合物1でスパイクしたイヌ血清の抽出物を含む。カラム3および4;5および6;7および8;9および10は、それぞれ100nM、10nM、10,000nMおよび1,000nMの化合物1、2および3でスパイクしたイヌ血清を含む。B〜H列はスパイクした血清の右に示すような希釈物を含む。希釈は1:120(B列)から1:1(H列)に変化する。詳細については実施例1を参照にされたい。 プレートリーダーソフトウェアによる直線回帰を使用して算出した基質開裂の初速度である。基質開裂は蛍光マイクロタイタープレートリーダー中でリアルタイムでモニタリングした。異なる濃度の化合物1でスパイクしたイヌ血清の抽出物を使用した。相対蛍光単位(RFU、Y−軸)は、時間の関数としてモニタリングした(秒、X−軸)。 参照標準曲線の計算、データはさらにタイトルをつけた方法の正確さをさらに具体的に説明する。Sa:サンプル;nMでの濃度;値:(RFU/分)x1000で;StDev(標準偏差):(RFU/分)x1000で;CV%:変動係数;平均値:(RFU/分)x1000での平均値;比:Sa01の平均値に対するSaOXの平均値。Xは2〜8である(図を参照にされたい)。 nMでのインヒビター濃度(X−軸) 対 対照サンプルに対する試験サンプルの比(RFU値の比として表す、Y−軸)に関する典型的な参照標準曲線。 被検体濃度の計算を表す。被検体の計算はプレートリーダーソフトウェアにより自動的に行った。被検体について算出した濃度は図2のカラム9および10に与える。データはサンプルが分析前に希釈される必要があることを示す。この場合、6〜60の間の希釈が最適である(StDev=標準偏差;Adj.Result=希釈について調製した結果)。 方法の精度および正確さを表す。5回の独立した実験を5回の異なる日に行って方法の正確さおよび再現性を評価した。Exp.:実験。各決定の誤差はカッコ内に示し、そして決定されたインヒビター濃度とスパイクしたインヒビター濃度との間の差異を%で表す。
【配列表】
Figure 2005513420
Figure 2005513420
Figure 2005513420
Figure 2005513420

Claims (19)

  1. 生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能を決定する方法であって;i)生物学的サンプルを提供し;ii)生物活性分子を提供し;iii)生物活性分子用の試薬を提供し;iv)生物学的サンプル、生物活性分子および生物活性分子用の試薬を容器に加え;v)シグナルを測定し;vi)少なくとも1つの参照を用いて調製した参照標準曲線にv)のシグナルを関連付けることを含んでいる上記方法。
  2. 生物活性分子がプロテアーゼであり、そして生物活性分子用の試薬が基質である、請求項1に記載の方法。
  3. 生物学的サンプルが有効成分としてHIVインヒビターを含んでなり、プロテアーゼがHIVプロテアーゼであり、そして基質がHIVプロテアーゼの基質である、請求項2に記載の方法。
  4. 基質がEDANSおよび/またはDABCYL部分を含んでなる、請求項3に記載の方法。
  5. 基質がR−E(EDANS)−S−Q−N−Y−P−I−V−Q−K(DABCYL)−R−OHである、請求項4に記載の方法。
  6. HIVプロテアーゼが少なくとも1つの突然変異を含んでなる、請求項3に記載の方法。
  7. シグナルが蛍光である請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  8. 容器がマウチ−ウェルプレート中のウェルである、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  9. 生物学的サンプルを容器に加える前に希釈する、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  10. 工程iv)の前に、生物学的サンプル中の有効成分のタンパク質結合およびタンパク質非結合画分が分離されている、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  11. 生物学的サンプル中の有効成分のタンパク質結合およびタンパク質非結合画分が、沈殿、濾過、透析および遠心から選択される処理を介して分離される、請求項10に記載の方法。
  12. 生物学的サンプルが可逆性インヒビターを含んでなる、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  13. 参照標準曲線を決定するための参照が、生物学的サンプルと同じ生物学的マトリックスを有する、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  14. 阻害効能が薬剤濃度または薬剤量として表される、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  15. 薬剤濃度または薬剤量が請求項14に従い決定されることを特徴とする、個体群薬物動態学モデルを使用して個体の薬剤のトラフレベルを決定する方法。
  16. 請求項14に従い決定された個体の薬剤のトラフレベルを使用して、生物学的サンプル中の薬剤の阻害指数を決定する方法。
  17. 請求項15に従い個体の薬剤のトラフレベルを決定し、個体群動力学モデルを使用して薬剤に関する投薬用量を再計算し、投与間隔の間に最小有効量を越える薬剤レベルを達成することを含んでなる治療の計画方法。
  18. 生物活性分子、少なくとも1つの有効成分、生物活性分子用の試薬を含んでなるキット。
  19. 生物学的サンプル中の有効成分の阻害効能を決定する方法であって:(a)生物学的サンプルを得、生物活性分子を含んでなる容器を提供し、生物学的サンプルを該容器に加えて混合物を得、混合物にHIVプロテアーゼのR−E(EDANS)−S−Q−N−Y−P−I−V−Q−K(DABCYL)−R−OHを加え、そして蛍光シグナルを測定し、(b)シグナルを、少なくとも1つの参照サンプルを用いて調製した参照標準曲線に関連付け、ここで参照サンプルは生物学的サンプルと同じマトリックスを有し、マトリックスには場合により定めた濃度の有効成分が補完され、そして参照サンプルのシグナルは(a)に従い測定される上記方法。
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