JP2005513142A - アザミウマ類昆虫を監視・防除するための方法 - Google Patents

アザミウマ類昆虫を監視・防除するための方法 Download PDF

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Abstract

式1で表される行動改変化合物を使用することによってアザミウマ類昆虫(アザミウマと称する)を監視・防除するための方法。
Figure 2005513142

(式中、RはC−C12の基であり、RはC−Cの基である)

Description

本発明は、アザミウマ類昆虫(アザミウマ)を監視・防除するための方法に関し、特にミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis (Pergande))を監視・防除するための方法に関する。
害虫による栽培植物や作物への被害が問題となっている。昆虫は、植物や作物を食べたり、植物や作物の内部に卵を産みつけることによって、植物や作物に直接的な被害を与える。また、昆虫は植物や作物に被害をもたらす伝染性の病害を媒介することも多い。
昆虫を防除するための方法の一つは、害虫駆除剤や殺虫剤を植物や作物に直接散布するものである。しかしながら、害虫駆除剤や殺虫剤は一般的に他の動物に対して毒性を有するため、それらの使用は環境上の理由から受け入れられにくくなっている。また、農業や園芸の従事者に中毒やアレルギーといった好ましくない作用を引き起こすという問題もある。残留農薬による健康への悪影響を懸念して、多くの消費者は農薬で処理された食用作物を購入することをためらっている。
誘引物質である性フェロモンと害虫駆除剤を含む捕虫罠を作物の近傍に仕掛けることが普及している。捕虫罠は、対象とする昆虫の雌雄の一方(通常はオス)を選択的に誘引して個体群から除去し、それによって個体数の増加を抑制することが可能である。また、捕虫罠はより一般的な機能を有するよう構成することができる。
すなわち、誘引性フェロモンを散布することも防除手段として使用されている。散布された性フェロモンによって誘引されたオスまたはメスは混乱し、繁殖の相手を探せなくなる。このような繁殖過程の途絶によって、害虫の個体数の増加が鈍化または停止する。
アザミウマ類昆虫(アザミウマ)は、多種の栽培作物に害を及ぼすことで知られる昆虫群である。アザミウマには、アボカドに害を及ぼすアボカドアザミウマなどのように特定の作物に害を及ぼすものと、多種の作物に害を及ぼすものとがある。アザミウマは、作物を食べたり、作物の内部に卵を産みつけることによって作物に被害を与える。また、アザミウマ目は植物の一部に穴を開けて液分を吸引することによって、外見上好ましくない瘢痕を残したり、作物の成長を阻害したりする。昆虫がついていたり、微小な虫食い跡があると、観賞用作物は売り物にならなくなる。アザミウマの中には、植物ウイルスを蔓延させ、多くの作物に多大な被害をものも存在する。
通常、アザミウマはつぼみや葉芽などの作物の閉じられた部分で活動する。このため、アザミウマの食害などによる直接的な被害やウイルスの伝染などによる間接的な被害は、アザミウマの存在が確認される前に発生している場合が多い。商業用に収穫する顕花植物などの作物の場合には、アザミウマによる被害が花の成長の最後の段階(開花)で判明することがあるため、アザミウマへの対策は特に重要な課題である。また、アザミウマは急速に繁殖するため、放置するとたちまちにして大きな個体群となることもある。
殺虫剤でアザミウマを防除することは困難である。これは、アザミウマが殺虫剤の届きにくい植物の微小なくぼみの中に逃げたり、有害種が殺虫剤に対して高い耐性を持っているためである。また、作物に散布される殺虫剤はアザミウマに関する問題を解決するには相応しいものではない。なぜなら、これらの殺虫剤は、アザミウマや作物に害を及ぼす他の昆虫やダニを捕食する節足動物に対しても有害であるためである。
それらを防除するために、捕食性のダニや真菌性病原体などの生物的な防除手段を使用することもあるが、これらは信頼性に劣るうえに、作物の種類によってはあまり効果的ではない。
本発明の目的は、上述の問題を解決するとともに軽減することにある。
本発明は、下記式1で表される行動改変化合物を使用することによってアザミウマ類昆虫(以下アザミウマという)を監視・防除するための方法を提供する。
Figure 2005513142
(式中、RはC−C12の基であり、RはC−Cの基である)
本発明の方法は、アザミウマのフェロモン効果を模倣することにおいて特に有効であり、監視や防除のためにアザミウマを効果的に誘引することができる。また、防除のためにアザミウマを眩惑させることもできる。したがって、本発明は、式1で表される化合物の毒性に依存するのではなく、アザミウマの行動を改変することによって効果を得るものである。
アザミウマの雌雄のいずれかを誘引して監視した場合、本発明の方法は、捕捉したアザミウマの個体数および/または性別を分析することで、特定のエリアにおける個体密度を測定するために使用できる。また、誘引されたアザミウマの個体数に基づいて、必要であれば、さらにどのような対策を講じるべきかを決定することができる。最悪の場合には、できるだけ多くのアザミウマを個体群から除去するように監視レベルを選ぶことができる。
メスのアザミウマを誘引・監視する場合、メスのアザミウマの個体数の減少に伴ってアザミウマの全体数を制御することができる。本発明の方法を使用してメスのアザミウマを誘引・監視する場合、アザミウマの個体群から産卵期のメスを所定数除去すると、産卵するメスによる保護対象の作物への被害が直ちに減少するだけでなく、個体数の増加にも急速に歯止めがかかる。
オスのアザミウマを誘引・監視する場合、アザミウマの全体数の制御はメスのアザミウマを受精させないことによって可能となる。未受精のメスはオスのみを産生するため、次世代のメスの数は減少し、個体数の増加に歯止めがかかる。
は、芳香族基、脂肪族基、または脂環式基であることが好ましい。Rは環状であることが好ましく、多環式(例えば二環式)であることが最も好ましい。
はC−C11の基であることが好ましく、C10の基であることが最も好ましい。
の好ましい形態はモノテルペンである。
最も好ましくは、Rは下記に示すイソボルニル基である。
Figure 2005513142
R1はラバンジュリル基であってもよい。
は直鎖または分岐アルキル基またはアルキレン基であることが好ましく、直鎖アルキル基であることが最も好ましい。
はC−Cの基であることが好ましく、Cの基(すなわち、式1で表される化合物のRC(O)O基は合計で5つの炭素原子を有する)であることが最も好ましい。
式1で表される化合物のRC(O)O基の具体例としては、吉草酸基、イソ吉草酸基、2−メチルブタン酸基、ピバリン酸基が挙げられる。
Figure 2005513142
式1で表される化合物は、吉草酸イソボルニルであってもよい。
あるいは、式1で表される化合物は、イソ吉草酸イソボルニル、2−メチルブタン酸イソボルニル、またはピバリン酸イソボルニルであってもよい。さらに、吉草酸ラバンジュリル、イソ吉草酸ラバンジュリル、2−メチルブタン酸ラバンジュリル、ピバリン酸ラバンジュリルも例として挙げられる。
式1で表される化合物を使用する本発明の方法は、いくつかの方法で実施することができる。アザミウマを防除するための方法としては、眩惑剤(confusant)としての使用が含まれる。
この方法では、アザミウマが蔓延している(または蔓延の可能性がある)エリアに式1で表される化合物を散布する。式1で表される化合物がアザミウマのフェロモン効果を模倣すると、アザミウマは眩惑される。すなわち、式1で表される化合物を散布することによってアザミウマ自身のフェロモン効果がなくなり、アザミウマは繁殖の相手を探せなくなる。
アザミウマを監視するための方法としては、アザミウマが蔓延している(または蔓延の可能性がある)エリアに設置する放出装置内に式1で表される化合物を供給する。放出装置は、誘引後にアザミウマが装置から逃げられないようにアザミウマを動けなくさせる/殺すための手段を含むことができる。すなわち、放出装置は、アザミウマを誘引し、当該エリアからアザミウマを除去するための害虫防除装置として使用することができる。
式1で表される化合物は、放出装置の支持体の内部または表面に担持させることが好ましい。通常、支持媒体はアザミウマを付着させるような粘着材料である。
好ましくは、放出装置は、粘着性の接着塗幕を有するプラスチック・シートを含む。プラスチック・シートは、式1で表される化合物を含む調製品に浸漬されたもの、または調製品を塗布されたものとすることができる。このような放出装置は、通常は「粘着トラップ(sticky trap)」と呼ばれる。プラスチックシートは、調製品が浸透できるように多孔質であることが好ましい。このような調製品の溶媒としては、通常はヘキサンまたはアセトンが使用される。アザミウマはある特定の色に誘引されるため、粘着紙は第二の誘引剤として機能するように着色することが好ましい。最も好ましくは、粘着プラスチックシートを青、白、または黄に着色する。着色された放出装置の使用は、Zeitschrift fur Angewandte Entolomologie 107,136−140(H.F.Brodsgaard)に記載されている。この文献では、シートがパントーン(Pantone)(登録商標)279(青色の一種)に近い色である場合に、アザミウマが誘引される程度が最も大きくなっている。
通常、各プラスチック・シートは矩形で、約7×10〜15cmの寸法を有するが、これ以外の寸法のシートも使用できる。例えば、シートは帯状であって、栽培区域を取り囲むか横断するように延伸してもよい。
本発明の方法は様々な場所でアザミウマを監視するために適用できるが、本発明の方法は温室などの閉鎖された建物内で使用するのが好ましい。この場合、放出装置は温室の辺に沿って延びる帯状であることが好ましい。
閉鎖された建物内で使用する場合、各放出装置は式1で表される化合物の有効量を発生または放出することが好ましい。一匹のアザミウマの効果を生成または模倣するためには、放出装置は一匹のアザミウマが放出するフェロモンの少なくとも等量、好ましくはその数倍の量で式1で表される化合物を発生または放出するように構成する。放出装置からの放出率は、1時間当たり約150〜1,500,000ピコグラム(1.5μg)が好ましく、1時間当たり1,000〜750,000ピコグラム(0.75μg)がより好ましく、1時間当たり2,000〜300,000ピコグラム(0.3μg)が最も好ましい。
本発明の方法は、キクやバラなどの栽培草花や、キュウリやコショウなどの他の作物に対して、アザミウマの個体群を監視・防除するために使用することが好ましい。
本発明の方法は、アザミウマの歩行種および/または飛翔種を監視・防除するために使用することができる。そのようなアザミウマの好ましい例としては、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi (Karny))、ネギアザミウマ(Thrips tabaci (Lindemann))、タバコアザミウマ(Frankliniella fusca (Hinds))、チャノキイロアザミウマ(Frankliniella schultzei (Trybom))、キイロアザミウマ(Frankliniella tritici (Fitch))、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)が挙げられる。
本発明を以下の実施例を参照してさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
アザミウマの飼育
アザミウマは商業用の温室から購入し、鉢植えのキク科植物(Dendranthemagrandiflora(Ramat.)Kitamura)で25℃で18時間と6時間の明暗サイクル下で飼育した。キク科植物の群落から様々な年齢のメスの成虫を得た。これらの成虫はオルファクトメータによるバイオアッセイでオスに誘引されたため、以下のバイオアッセイに使用した。
Yチューブオルファクトメータ
Yチューブは90度の角度で分かれた2本の分岐部とステム部を有し、すべて長さが60mmで内径が5mmの管である。Yチューブを水平に保持し、上方から4本の蛍光ランプ(950ルクス)で光を照射した。高さ10cmの艶消しの黒色紙片にて280mm四方の遮蔽壁を設けて本体を囲い、外部視界による影響を最小限にとどめた。ドレクセル(Drechsel)式頭部を有する球形ガラスフラスコ(容量50ml)を各分岐管の入り口部に挿入し、水で湿らせた半円形の濾紙(ワットマン(Whatman)No.1、直径42.5mm)を各フラスコ内に入れて加湿した。チューブ間の接続は、真鍮製スエジロック(Swagelock)式コネクタを使用するか、細い方の管を少し広い方の管に挿入することで行った。すべてのガラス器具およびグラスウールは、各実験に先立ちティーポール(Teepol)L中性洗剤(BDHラボラトリ・サプイヤーズ(BDH Laboratory Supplies)社、英国ドーセット州プール)を用いた温水で、ついで蒸留水で、さらにアセトンで十分に洗浄し、200℃のオーブン中に一晩放置して乾燥させた。接続用のテフロンチューブおよびスエジロック式コネクタは、実験のそれぞれの試行の前にティーポールL中性洗剤(BDHラボラトリ・サプイヤーズ社製、英国ドーセット州プール)を用いた温水で、ついで蒸留水で、さらにヘキサンで十分に洗浄し、加熱収納棚内に一晩放置して乾燥させた。
シリンダー型容器から導いたゼロ級清浄空気(ブリティッシュ・オキシジェン社(British Oxygen Corporation)製、英国マンチェスター)を、活性炭フィルタに通し、ついでテフロンチューブを経由して2個の流量計(シグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich)社製スペルコ(Supelco)、英国ドーセット州プール)に送り、ガラス製Yチューブの2本の分岐への流量を調節した。2本の分岐での流速は50mm s−1(59ml min−1)、ステム部での流速は100mm s−1(118ml min−1)であり、バブル式流量計でこれらを監視した。
Yチューブオルファクトメータ・バイオアッセイ
成虫は、毎回1個体ずつ細い絵筆によって移動させてYチューブのステム部に置き、Yチューブの中を歩かせた。検体が「Y」字分岐点からいずれかの分岐へ進入して20mmの線を最初に越えた時点でその選択を記録した。3分間以内に選択が行われなかった場合は「無選択」として記録し、分析から除いた。各個体について2度実験を行い、2回連続して選択させた。試料用フラスコ、接続用チューブ、Yチューブは5個体の実験終了ごとに逆に入れ替えた。これによって外部的な影響による偏りの可能性を低下させた。各実験は、日を変えて1〜3回行い、外部的な影響による偏りの可能性を少なくした。各実験には合計で25個体を供し、約2時間を要した。実験は25±1℃で行った。
各実験の開始時にはフラスコ内の濾紙上に0.2mlの蒸留水を滴下した。検定用の物質1μl(ヘキサン中の既知の量)を一方のフラスコ内の濾紙に配し、他方のフラスコ内の濾紙には対照としてヘキサン1μlを配した。濾紙は試験器具の方向を逆転するたびに取り除き、清水と置き換えた。さらに検定用の物質と対照物質も入れ替えた。
年齢混合のメスについてYチューブオルファクトメータによる試験を検定用の物質抜きで日を別けて3回実施したところ、アザミウマの反応には特定の嗜好がないことが確認された。このための試験器具は既述のように設置するのであるが、各フラスコには水とヘキサンのみを配した。5個体の実験を終えるごとにYチューブの分岐管を180度回転して方向を逆転し、左右方向の選択および特定の分岐管AおよびBについての選択の回数を別個に検定することを可能とした。この結果、左右方向と分岐管AおよびBに関して特定の嗜好はなく、試験器具には偏りがないことを確認した。
(結果)
実施例1
上記に説明した方法にしたがって、実験室でイソボルニルアルコールと吉草酸から合成した吉草酸イソボルニル(下図参照)をYチューブオルファクトメータに適用したところ、この物質はメスのミカンキイロアザミウマに対する誘引物質であることが判明した。各ケースについて、25個体のメスの成虫の試験を2〜3回個別に行った。試験用の物質は1μlのヘキサンで希釈して供した。個別に行った試験の結果を表1に示す。表1には、記載の結果が偶然によって起こる確率を示す数値を示した。
Figure 2005513142

Figure 2005513142
表1から明らかなように、各ケースにおいて記載の結果が単なる偶然で起こる確率は極めて低い。各ケースにおいて検定したアザミウマは吉草酸イソボルニル(上掲の図参照)に対し強い嗜好性を示した。以上から吉草酸イソボルニルは、メスのミカンキイロアザミウマに対して強力な誘引物質であると結論できる。
実施例2
2−メチルブタン酸イソボルニル、ピボリン酸イソボルニル、吉草酸ラバンジュリルをそれぞれ0.1ng使用して、実施例1と同様の操作を行った。方法の一部を変更して、濾紙はガラス製フラスコではなく、テフロンチューブに沿って配した。結果を以下に示す。
Figure 2005513142
上記データから明らかなように、上掲の3化合物はそれぞれアザミウマに対して強力な誘引物質であることが分かった。
比較例1
上述の方法を用いて下記に示す化合物(酢酸ラバンジュリル)を、添加量0.1ng、1ng、10ng、100ng、1000ng(ナノグラム)にて試供したところ、既述の条件による検定ではメスのミカンキイロアザミウマに対する誘引効果は何ら認められなかった。
Figure 2005513142
比較例2
上述の方法を用いて下記の物質を添加量1ng、10ng、100ngにて試供したところ、既述の条件による検定ではメスのミカンキイロアザミウマに対して何ら影響は現れなかった。
CH3CO2CH2CHC(CH3)CH2CH2CHC(CH3)2 酢酸ネリル
HCO2CH2CHC(CH3)CH2CH2CHC(CH3)2 ギ酸ネリル

Claims (35)

  1. 下記式1で表される行動改変化合物を使用することによってアザミウマ類昆虫(以下、アザミウマという)を監視・防除するための方法。
    Figure 2005513142
    (式中、RはC−C12の基であり、RはC−Cの基である)
  2. が芳香族基、脂肪族基または脂環式基である請求項1に記載の方法。
  3. が環状または多環式(例えば二環式)である請求項1または2に記載の方法。
  4. がC−C11の基である請求項1、2または3に記載の方法。
  5. がC10の基である請求項4に記載の方法。
  6. がモノテルペンである請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. がイソボルニル基である請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. がラバンジュリル基である請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  9. が直鎖または分岐アルキル基またはアルキレン基である請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. が直鎖アルキル基である請求項9に記載の方法。
  11. がC−Cの基である請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  12. がCの基である請求項11に記載の方法。
  13. 前記式1で表される化合物のRC(O)O−基が、吉草酸基、ピバリン酸基または2−メチルブタン酸基である請求項12に記載の方法。
  14. 前記式1で表される化合物が、吉草酸イソボルニル、ピバリン酸イソボルニルまたは2−メチルイソボルニルである請求項13に記載の方法。
  15. 前記化合物が吉草酸ラバンジュリル、ピバリン酸ラバンジュリルまたはブタン酸ラバンジュリルである請求項13に記載の方法。
  16. 前記式1で表される化合物を眩惑剤または誘引剤として使用する請求項1から14のいずれかに記載の方法。
  17. 前記式1で表される化合物を、アザミウマが蔓延している(または蔓延の可能性がある)エリアに設置される放出装置に供給する請求項1から16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記放出装置は、アザミウマを動けなくさせるおよび/または殺すための手段を含む請求項17に記載の方法。
  19. 前記式1で表される化合物を、前記放出装置の支持媒体の内部および/または表面に担持させる請求項18に記載の方法。
  20. 前記支持媒体が粘着材料である請求項19に記載の方法。
  21. 前記放出装置が、前記式1で表される化合物を含む調製品の浸漬または塗布による粘着性の接着塗膜を有するプラスチック・シートを含む請求項20に記載の方法。
  22. 前記プラスチックが多孔質である請求項21に記載の方法。
  23. 前記調製品の溶媒がヘキサンまたはアセトンである請求項21または22に記載の方法。
  24. 前記プラスチックを青、白、黄のいずれかに着色する請求項21から24に記載の方法。
  25. 前記放出装置が、前記式1で表される化合物を1時間当たり150〜1,500,000ピコグラム(1.5μg)の割合で発生/放出する請求項17から23のいずれかに記載の方法。
  26. 前記放出装置が、前記式1で表される化合物を1時間当たり1,000〜750,000ピコグラム(0.75μg)の割合で発生/放出する請求項25に記載の方法。
  27. 前記放出装置が、前記式1で表される化合物を1時間当たり2,000〜300,000ピコグラム(0.3μg)の割合で発生/放出する請求項26に記載の方法。
  28. 前記方法を温室などの閉鎖された建造内で使用する、請求項1から27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記方法を、キク、バラ、キュウリ、コショウなどの食用または観賞用の作物に対して、アザミウマの個体数を削減するために使用する請求項1から28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記方法を、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi (Karny))を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  31. 前記方法を、ネギアザミウマ(Thrips tabaci (Lindemann))を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  32. 前記方法を、タバコアザミウマ(Frankliniella fusca (Hinds))を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  33. 前記方法を、チャノキイロアザミウマ(Frankiniella schultzei (Trybom))を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  34. 前記方法を、キイロアザミウマ(Frankiniella tritici (Fitch))を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  35. 前記方法を、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)を防除するために使用する請求項1から29のいずれかに記載の方法。
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