JP2005512618A - キトサン材料の使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、例えば柔軟性フィルムおよび/または多孔質マトリックス、腱または靱帯を修復するための神経外科の分野での手段、殊に神経副子としての、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料の使用に関する。

Description

本発明は、例えば柔軟性フィルムおよび/または多孔質マトリックス、腱または靱帯を修復するための神経外科の分野での手段、殊に神経副子としての、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料の使用に関する。
ドイツ連邦共和国特許出願第19948120.2号には、生体相容性の立体マトリックスを製造する方法が開示されており、この場合、キトサンの水溶液および過剰量で存在する酸、殊にヒドロキシカルボン酸の水溶液が凍結され、水は、減圧下で昇華され、この場合過剰量の酸は、凍結乾燥前または水の昇華後に除去、殊に中和される。更に、この方法によって得ることができる、移植物の製造に使用されうるマトリックスが開示されている。
ドイツ連邦共和国特許出願第10117234.6号には、キトサンおよび酸、殊にヒドロキシカルボン酸を基礎とする生体相容性の非多孔質材料が開示されている。この材料は、例えばフィルムの形で存在していてよい。
前記の認識から出発して、キトサンおよび酸、殊にヒドロキシカルボン酸を基礎とする材料のための新規使用を提供するという本発明の課題が課された。
従って、本発明の第1の視点は、体外または体内の神経構成のための神経外科の分野での手段としての、キトサンおよび酸、殊にヒドロキシカルボン酸を基礎とする生体相容性の材料の使用に関する。
第1の実施態様において、前記材料は、柔軟性、殊に非多孔質のフィルムの形で存在する。このフィルムは、特に1μm〜200μm、特に有利に10μm〜50μmの厚さを有し、次の工程:
− キトサンの水溶液および過剰量で存在する酸、殊にヒドロキシカルボン酸の水溶液を準備し、
− この溶液を凍結乾燥なしに乾燥させ、
− 過剰量の酸を乾燥前および/または乾燥後に中和によって除去することによって得ることができる。
フィルムは、例えば1mm〜10mmの幅を有する予め完成されたストリップで製造されることができる。また、必要とされるフィルム断片は、必要に応じて、例えば手術の間に完成されてもよい。
1つの特に好ましい実施態様において、”メモリー効果”、即ち好ましい巻き取り装置を有するフィルムが使用される。これは、フィルムが使用条件下で巻き取り傾向を有するかまたはコイル状物を形成させる傾向を有する。”メモリー効果”を有するフィルムは、簡単に酸の除去、例えば中和をフィルム体の側から行なうことによって製造されることができる。
フィルム、殊に”メモリー効果”を有するフィルムは、神経を巻き取るための神経副子として適している。殊に、シュヴァン細胞は、良好にフィルム上で成長しうることが見出された。神経副子は、例えば分離された神経末端を初めて管理するための災害外科および再建外科において使用されてもよい。
更に、このフィルムの使用分野は、腱または靱帯の巻付けにあり、この場合には、有利に巻き取られたフィルムが使用される。分離された腱および靱帯を一緒に成長させることは、本発明によるフィルムと一緒に応力なしに巻き取ることによって促進されることが見出された。包帯は、巻き取られた靱帯または腱の大きさに適合させることができる。また、この条件下で、腱細胞、例えばヒトの腱細胞は、別のマトリックスの場合よりも明らかに良好な増殖を示す。
フィルムは、立体の多孔質マトリックスのための担体として使用されることができる。従って、前記したような少なくとも1つの生体相容性のフィルムおよび生体相容性の少なくとも1つの多孔質マトリックスを含む生体相容性の複合体材料を準備することができる。生体相容性の多孔質マトリックスは、有利にキトサンおよび酸、殊にヒドロキシカルボン酸を基礎にして形成されている。しかし、別の生体相容性の多孔質マトリックスが使用されてもよい。
更に、好ましい実施態様において、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料は、多孔質マトリックスである。特に好ましくは、ドイツ連邦共和国特許出願第19948120.2号に記載の生体相容性の多孔質マトリックスが使用され、これは、次の工程:
− キトサンの水溶液および過剰量で存在する酸、殊にヒドロキシカルボン酸の水溶液を準備し、
− この溶液を凍結乾燥させ、殊に減圧下での昇華によって乾燥させ、
− 過剰量の酸を凍結乾燥前および/または凍結乾燥後に、殊に適当な塩基、例えばNaOHでの中和によって除去することによって得ることができる。
多孔質マトリックスは、例えば医学的使用または獣医学的使用のためのタンポンおよび/または止血栓、例えば神経学的タンポン、神経末端を一緒に成長させるためのマトリックスおよび/または膿瘍孔のためのタンポンとして使用されることができる。多孔質マトリックスは、ニューロンの成長に特に好適であることが見出された。更に、多孔質マトリックスの利点は、出発質量の10倍またはそれ以上の高い膨潤能力にある。
多孔質マトリックスは、例えば1〜10mmの体積を有する予め完成された断片で製造されてよい。また、必要とされるフィルム断片は、必要に応じて、例えば手術の間に完成されてもよい。
更に、実施態様において、材料は、柔軟性のフィルムと多孔質マトリックスとの組合せ物として存在することができる。この場合、フィルムおよびマトリックスは、例えば分離された神経の再構成のために、別々の構成成分として使用されることができる。フィルムおよびマトリックスが別々の構成成分として使用される材料のこの種の組合せのための1例は、図1A、図1Bおよび図1Cに示されている。図1Aによれば、分離された神経繊維の末端(2、4)の間に多孔質マトリックス(6)が挿入される。神経ストランドの周囲には、フィルム(8)が1回以上の巻きで巻かれる。フィルム(8)は、適当な接着剤、例えばフィブリン接着剤または組織接着剤を用いての神経上での固定のために固定されることができる。図1Bには、マトリックス(6)およびフィルム(8)によって断面が示されており、この場合フィルムは、多数の巻きを有する。図1Cにおいて、フィルム(8)は、マトリックス(6)の完全な巻きのみを有する。
図1の場合と同様に腱または靱帯の修復を行なうことができる。更に、分離された腱または靱帯は、骨上でも固定されることができる。このために、場合によっては凹所が切削されうる骨を多孔質マトリックスで被覆し、多孔質の腱または靱帯の腱細胞内に、場合によっては巻かれたフィルムと一緒に巻き取った後に成長させることができ、この場合には、骨上で安定した固定が生じる。
更に、なおフィルムの好ましい使用は、細胞、殊に電気刺激可能な細胞のカプセル化のために、場合によっては多孔質マトリックスとの組合せで生体ハイブリッド移植物、例えばカプセル構造体または管状構造体としての使用に関する。移植物は、1つの実施態様において、ニューロンマイクロプローブである。この場合、フィルムからなるスリーブは、例えば袋または管状構造体の形で準備され、このスリーブ中には、場合によっては遺伝的に変化された神経細胞が注入される。このスリーブは、体内に移植され、場合によっては電気刺激後に神経、例えば末梢神経の再生のために痛みポンプ(Schmerzpumpe)として使用することができる(Erb et al., Exp. Neurol. 124, (19-93), 372-376)。
更に、フィルムは、場合によってはマトリックスとの組合せで痛みポンプとして使用することもできる。この痛みポンプは、例えば脊椎の疾病および腫瘍の疾病の場合に、最も重い慢性の苦痛状態を治療する目的で、外部刺激によって脳の液空間内でのエンドルフィン/エンケファリン(Endorphinen/Enkephalinen)の制御可能な放出を有する移植物である。
遺伝子技術的に変化された細胞および電気刺激を達成させるために、フィルムを用いて1種の袋が縫合され、この袋内に生体ハイブリッド移植物は、存在する。その上、外側の鞘部としてのフォルムと共に、マトリックスは、クロム親和性細胞のための担体として使用することができ、このクロム親和性細胞は、後に電気刺激に向かって痛みを抑制するペプチドを放出する。
更に、キトサンを基礎とする材料、殊にフィルムは、組織および器官、例えば脳の被覆物として負傷後および/または外科手術中に使用することができる。
選択的な実施態様において、フィルムおよびマトリックスならびに複合構成成分を使用することができ、この場合フィルムおよびマトリックスは、それぞれ交互に層内に配置されている。この種の多層系の例は、図2A、図2Bおよび図2Cに示されている。また、非多孔質のフィルムは、2つの多孔質マトリックス間に配置されていてもよい。
本発明による非多孔質フィルム、多孔質マトリックスまたはこれらを基礎とする複合体系は、神経細胞の試験管内での培養に使用されてもよい。この場合、材料は、細胞成長に対して付加的なファクター、例えばサイトカインを含有していてよい。
多孔質マトリックスは、場合によっては異方性の構造体、例えば平行に整列された繊維および/または室を有することができる。異方性のマトリックスは、次のように:
− キトサンの水溶液および過剰量で存在する酸、殊にヒドロキシカルボン酸の水溶液を準備し、
− この溶液を、殊に減圧下での昇華によって異方的に凍結乾燥させ、乾燥させ、
− 過剰量の酸を凍結乾燥前および/または凍結乾燥後に除去することによって得ることができる。
異方性の凍結乾燥は、有利に凍結乾燥処理の間のマトリックスとの直接の接触または間接的な接触で構造化された冷却要素、例えば管を使用しながらの凍結乾燥を含む。冷却要素は、例えば平行に配列された繊維または室をマトリックス中で維持するために、長手方向に延びていてもよい。しかし、湾曲された構造体、例えば形成させるべき器官の後形成物を冷却要素として使用してもよい。
異方性の多孔質マトリックスは、生体相容性の複合体材料系中で、別の材料、例えば生体相容性の非多孔質フィルムと一緒に使用されてもよい。異方性マトリックスまたはそれを基礎とする複合材料系は、先に記載された使用に相応して早期の細胞の集落形成なしに細胞の試験管内での培養のためにかまたは移植物として使用されることができる。
キトサンおよび酸を基礎とする本発明によるマトリックスおよびフィルムの製造は、別記しない限り、本質的にドイツ連邦共和国特許出願第19948120.2号および同第10117234.6号に記載の方法により行なわれる。好ましくは、最初に部分的に脱アセチル化されたキトサンの水溶液および過剰量で存在する酸の水溶液が製造される。この場合、過剰量は、水溶液のpHが有利に4以下のpHの酸にあることと理解される。それによって、キトサンの遊離アミノ基は、少なくとも部分的にプロトン化され、それによって水中での溶解性は、上昇される。酸量は、重要ではない。酸量は、キトサンが溶液になる程度に選択されていなければならない。過度の酸の添加は、できるだけ阻止される。それというのも、過剰量の酸は、除去されなければならず、それによって大量の酸量の場合の後処理は、困難になるからである。好ましいのは、溶液0.05〜1N、有利に0.1〜0.5N、殊に0.1〜0.3Nを生じる酸量である。キトサン量は、有利に溶液0.01〜0.5M、有利に0.1〜0.3Mが生じる程度に選択される。キトサン溶液の濃度によって、マトリックスの構造、殊にマトリックスの孔径に対して影響が及ぼされる。こうして、マトリックスの孔径は、それぞれの細胞型に調整され、この細胞型でマトリックスは、集落形成される。
キトサンは、その製造のために天然源から単一の分子量を有しない。源および後処理法に応じて、分子量は、20kDaないし1000kDa超であることができる。
立体マトリックスの製造のためには、キトサンは、分子量に関連して制限を受けていない。キトサン水溶液の製造のためには、酸が使用され、これは、無機酸または有利に有機酸、特に有利にアルキルヒドロキシカルボン酸またはアリールヒドロキシカルボン酸である。適しているのは、殊に2〜12個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸であり、この場合1個以上のヒドロキシル基ならびに1個以上のカルボキシル基が分子中に存在していてよい。特殊な例は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸およびマンデル酸である。特に好ましいのは、乳酸である。
多孔質マトリックスを製造する場合、キトサンおよび酸からの溶液は、最初に塩基を添加することによって少なくとも部分的に中和され、次に凍結乾燥されるかまたは早期の中和なしに直接に凍結乾燥される。凍結乾燥前の中和は、好ましい。中和後のpH値は、一般に5.0〜7.5、有利に5.5〜7.0、殊に6.0〜7.0である。
凍結乾燥後に、水は、減圧下、例えば0.001〜3hPaの圧力範囲内で昇華される。
非多孔質フィルムの製造のために、溶液は、凍結されず、昇華されないのではなく、凍結乾燥なしに場合によっては高められた温度および/または減圧で乾燥され、有利に乾燥後に中和される。生じる非多孔質マトリックスは、湿潤状態で強く負荷可能であり、引き伸ばし可能である。
多数のアミノ基およびヒドロキシ基によって、材料は、任意に変性可能である。1つの好ましい実施態様の場合、リガンドは、共有結合または非共有結合でキトサン、有利にキトサンの遊離アミノ基に結合されている。リガンドとしては、例えば成長剤、蛋白質、ホルモン、ヘパリン、ヘパリンスルフェート、コンドロイチン硫酸、硫酸デキストランまたはこれらの物質の混合物が使用されてよい。リガンドは、有利に細胞増殖の制御および改善に使用される。
マトリックスが自己フィブリンで被覆されている場合には、マトリックスまたはフィルム上での細胞成長は、さらに改善される。
立体マトリックスは、ヒト細胞ならびに動物細胞(例えば、馬、犬またはサメ)で集落形成されうる。特に好適であるのは、サメの細胞である。それというのも、このサメの細胞は、受容体で本質的な免疫学的応答を引き起こさないからである。
前記したような材料は、ヒト医学的範囲内および獣医学的範囲内で使用されてよい。他の使用分野は、使い捨て商品、例えばタンポンとしての使用である。
この材料は、使用前に細胞培地中で滅菌されて病原菌の自由度を保証している。滅菌は、温度処理、例えばオートクレーブ処理、蒸気処理等および/または照射、例えばγ線処理によって行なうことができる。特に、滅菌は、マトリックスまたはフィルムを液体で完全に湿潤させ、大量の空気の包接の不在を保証するために、生理的に認容性の緩衝溶液、例えばPBS中で行なわれる。
細胞を培養する場合、前記材料は、約5〜8週間またはそれ以上で分解される。分解時間は、キトサンの脱アセチル化および材料の濃度により調節されてよい。
更に、本発明は、次の図および実施例によって詳説される。
実施例1:非多孔質フィルムの製造
ドイツ連邦共和国特許出願第19948120.2号の実施例3に記載の方法により、キトサンと乳酸とからなる混合物を得る。この溶液をペトリ皿中に注入し、50℃で乾燥させ、ガラス澄明のフィルムの生成後に1Mの苛性ソーダ液で7のpH値に中和する。生成されるフィルムは、湿潤された状態で強く負荷可能であり、伸張可能である。
片側からの苛性ソーダ液の意図的な添加によって、”メモリー効果”を有するフィルムを製造することができる。
実施例2:シュヴァン細胞および神経の試験管内での培養
シュヴァン細胞および骨髄神経節ニューロンをフィルム上またはマトリックス上に塗布し、試験管内で培養した。フィルムは、シュヴァン細胞上での培養に殊に好適であった(図3および4)。
神経の培養は、マトリックス中で、殊に約10〜20μmの孔径の場合に成功する(図5)。
実施例3:メモリー効果を有するフィルムを用いての非外傷性神経適応
原理および手術方法:
2つの神経断端を自己巻き付き性のキトサンフィルムを用いて結合させ、両端部を市販のフィブリン接着剤を用いて固定する。フィルムをピンセットを用いて拡げ、神経断端をフィルム上に置く。ピンセットの除去後、フィルムは、自力で巻き上がり(メモリー効果)、神経の両端を取り囲む。
方法の利点:
マイクロサージャリー的縫合を必要としない、即ち手術は、マイクロサージャリーの経験を持たない医者、即ち救急のための外科医によっても簡単に実施されることができる。
フィルムが螺旋状に巻き上がることによって、神経両端に対する圧力は回避される:規則的に神経を切断した後に発生する、神経断端の膨脹によって、フィルムは、簡単に高められた直径に適合させることができ、この場合神経両端の対する圧力は、作用を発揮しない。それによって、現在の通常の人造的な神経インターポネート(Nerveninterponate)の本質的な欠点、即ち二次的な神経損傷は、一定の直径の環状構造体によって回避される。
結果:
全部で10本の神経を移植してから8週間後にラッテモデルで試験した(図6および7)。
結果:
1.全部の試験された動物の場合、インターポネート中への再生神経繊維の成長を生じた。繊維は、螺旋状に巻き付けられたフィルムのラメラ間で成長した。
2.インターポネートの幅は、数回の螺旋の巻きを生じる。理想的には、1回の巻きであると考えられ、したがって最終的には、1個のスリットを有する管が実現される。
3.試験された全部の動物の場合に末端神経断端が達成される。
生体内での実験による結論:
メモリー効果を有するキトサンフィルムを用いての神経副子法は、可能である。神経副子法は、神経両端間に裂開が存在する場合に神経の適応を可能にする。これは、現在、なお例えば骨の皮膚神経からの神経インターポネートの移植を達成する。シュヴァン細胞を有するフィルムでの被覆によって、再生の促進は、達成されうる。
図1A、1Bおよび1Cにおいて、フィルムとマトリックスが別個の組合せとして使用されているような材料の組合せを示す略図。
図2A、2Bおよび2Cにおいて、選択的な実施態様を示す略図。
画像AおよびB:シュヴァン細胞(成体のラッテ、FCS10%)、被覆されていない;画像CおよびD:PORN/ラミニン、画像EおよびF:PLL;ピント調節平面:培養皿(A、C、E);フィルム(B、D、E)を示す略図。
ラッテの骨髄神経節ニューロン(P1)、PORNラミニン被覆されたプラスチック(左側);未被覆のフィルム(右側)、培地中で24時間、を示す略図。
培地中で3日間の血漿不含の条件下での骨髄神経節ニューロンを示す略図(前記P1、ラッテ)(+NGF)。ニューロンは、マトリックスの組織学的後処理の間に部分的に溶解する。それにも拘わらず、マトリックスに関連して軸索突起を有する分化されたニューロンが見出される(C、E、F中の矢印参照)。
”巻き取られた”フィルム状インターポネート(Folieninterponat)を移植してから8週間後の軸索の再生を示す略図(ラッテ、成体、座骨神経)。巻き取られたフィルムは、結合組織状に挿入されている。この挿入物の種類は、フィルムの内側の”繊維のほつれ”(A*、D*)が手術後の酵素的構造に帰因するものでないことから解明することができる。再生する軸索は、部分的に大きな筋膜として個々のラメラ中に成長して伸びる(隣接面への移動、B参照)。
”巻き取られた”フィルム状インターポネートを移植してから8週間後の3つの試験動物(A/B;C/D;E/F)の脳脊髄軸の再生を示す略図(ラッテ、成体、座骨神経)。神経フィルムの隣接面への移動を示す概要的な拡大図(4×、A、C、E)および再生された軸索(矢印参照)を有する末端神経断端を示す区分拡大図(10×)。
符号の説明
2、4 分離された神経繊維の末端、
6 多孔質マトリックス、
8 フィルム

Claims (20)

  1. キトサンおよび酸を基礎とする、神経外科の分野での手段としての生体相容性の材料の使用。
  2. 体外または体内の神経構成のための請求項1記載の使用。
  3. 柔軟性、殊に非多孔質フィルムの形の材料が存在する、請求項1または2記載の使用。
  4. 有利に巻き取り装置を有するフィルムを使用する、請求項3記載の使用。
  5. 神経を巻き付けるための神経副子としての請求項3または4記載の使用。
  6. フィルム上でシュヴァン細胞を成長させるための請求項2から5までのいずれか1項に記載の使用。
  7. 材料が多孔質マトリックスの形で存在する、請求項1または2記載の使用。
  8. 神経学的タンポンとしての請求項7記載の使用。
  9. 神経末端を一緒に成長させるためのマトリックスとしての請求項7記載の使用。
  10. 神経マトリックス中にニューロンを成長させて入れるための請求項9記載の使用。
  11. 材料が柔軟性フィルムと多孔質マトリックスとの組合せ物として存在する、請求項1または2記載の使用。
  12. フィルムおよびマトリックスが別々の構成成分として使用される、請求項11記載の使用。
  13. フィルムおよびマトリックスが複合構成成分として使用される、請求項11記載の使用。
  14. ニューロンマイクロプローブを製造するための請求項1記載の使用。
  15. 腱および靱帯を修復するための手段としての、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料の使用。
  16. 腱または靱帯を骨に固定するための請求項15記載の使用。
  17. 膿瘍孔のためのタンポンまたは止血栓としての、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料の使用。
  18. 負傷後および/または外科手術の間に組織および器官を被覆するための、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料の使用。
  19. フィルムおよびマトリックスが複合構成成分として使用される、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料において、この材料が好ましい巻き取り装置を有するフィルムとして存在することを特徴とする、キトサンおよび酸を基礎とする生体相容性の材料。
  20. 1μm〜100μmの範囲内の厚さを有する、請求項19記載のフィルム。
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