JP2005510214A - 肥満と2型糖尿病に関連のある差異的に発現する遺伝子 - Google Patents

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Abstract

【解決すべき課題】
肥満等の状態で差異的に発現する核酸分子を発見すること。
【解決手段】
本発明は、肥満、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又は代謝エネルギーレベルの調節に関連する発現産物をコードする核酸分子に関する。本発明の核酸分子及び発現産物は、組換え手段により生産され、又は天然資源から単離される。本発明の核酸分子と発現産物及びそれらの誘導体、同族体、類似体及び模倣体は、肥満、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の治療薬及び診断薬として、又はそれらの活性及び/又は機能のモジュレーターを設計及び同定するための標的として有用である。本発明の核酸分子及び発現産物は、ディファレンシャルディスプレイ技法により同定される。

Description

本発明は概して、異なる生理学的条件下でディファレンシャルディスプレイ技術を用いて同定される、少なくとも胃、視床下部、又は肝臓で発現する核酸分子に関する。この核酸分子が、肥満、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又は代謝エネルギーレベルの調節に関連する発現産物をコードする、ということを提言する。より具体的には、本発明は核酸分子及び核酸分子から組換え手段により作成された発現産物、若しくは天然資源から単離された発現産物、並びに、肥満、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡などの症状に対する治療計画及び診断計画におけるこれらの使用に向けられている。従って、対象の核酸分子と発現産物、及びその誘導体、同族体、類似体及び模倣体は、肥満、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の治療薬及び診断薬として、又はその活性及び/又は機能のモジュレーターを設計及び/又は同定するための標的として有用であると提言する。
本明細書で言及する文献の書誌的詳細は、明細書の末尾に列挙する。
本明細書における如何なる先行技術の参照も、その先行技術がどの国においても共通する一般知識の一部を形成することを認識又は示唆するものではなく、そのように解釈されるべきではない。
組換えDNA技術がますます高度化したため、医学、獣医学並びに同類のヒト及び動物の健康の分野での研究及び開発がかなり容易になっている。これは特に、ある種の疾病状態の病因に関わる遺伝子的基礎の研究においてそうである。罹患率及び死亡率の観点から観た特に重大な症状の一つは、肥満と、その2型糖尿病(以前は、インシュリン非依存性糖尿病、即ちNIDDM)及び循環器病との関連である。
肥満は体脂肪の病的な過多と定義され、持続的な期間のエネルギー摂取とエネルギー消費の不均衡の結果である。肥満は裕福な国で見られる最も一般的な代謝病である。これらの国における肥満症の罹患率は憂慮すべき程高く、10%から50%以上の範囲に及ぶ部分集団もある(非特許文献1)。特に気になるのは、肥満症の罹患率が裕福な社会で一貫して上昇しているようであり、それほど裕福でない国でも裕福になるにつれ、及び/又は裕福な国の文化的習慣を取り入れるにつれ、肥満症の罹患率は今や急速に上昇しているという事実である(非特許文献2)。
例えばオーストラリアでは、1995年の成人人口の19%が肥満症(BMI>30)であった。平均すると、1995年の女性の体重は1980年の対応値よりも4.8kg増加し、男性では3.6kg増加している(非特許文献3)。もっと最近では、1999年から2000年の間に行われたオースダイアブ・スタディー(オーストラリア糖尿病研究)は、25歳〜64歳の男性の65%、及び女性の45%が太りすぎであるとみなされることを示した(非特許文献4)。米国での肥満症の罹患率も1991年から1998年の間に確実に増加しており、この間にアメリカ人の12%から18%に増加している(非特許文献5)。
肥満症の罹患率が高く且つ増加しつつあることは、個人と社会全体の双方に健康にかかわる重大な意味合いを含んでいる。肥満症は複雑で異質な障害であり、2型真正糖尿病や心臓血管病などのいくつかの他の代謝状態のリスクを増大させるため、予防可能な罹患率や死亡率の主要な危険指標であると認識されてきた(非特許文献6、非特許文献7)。肥満症と並行して糖尿病の罹患率も急速に増加し続けている。オーストラリアでは糖尿病を患う人が1995年に約70万人であったが、一方米国では糖尿病の罹患率が1990年の4.9%から1999年の6.9%まで増加した(非特許文献8)。オーストラリアでは、糖尿病や他の疾患状態と関連する肥満症の年間コストは、1992年〜1993年の間で控えめに見積もっても8億1千万AU$になるとされた(非特許文献9)。米国では、ナショナル・ヘルス・インタビュー・サーベイ(NHIS)が1995年の肥満症の経済的コストを約990億US$と見積もったが、それは当時の米国の全医療費の5.7%に相当するものであった(非特許文献10)。
全体的な人口の体重におけるバリエーションの25〜80%は遺伝的影響で説明できるとする、双子の研究や養子縁組研究及び人口に基づく分析から、肥満症の病因の遺伝的基盤が特に指摘されている(非特許文献1、非特許文献11、非特許文献12)。遺伝子が個体の体重の可能範囲を決定し、個体がその時々に置かれる環境がその範囲内の点に影響を与えると考えられている(非特許文献1)。しかしながら、肥満症の病因に関連があると考えられる遺伝子に関する研究が数多くあるにもかかわらず、当分野では重要な発見は驚くほど少なかった。加えて、さまざまな集団群でゲノムを読み取ったが、肥満症に主要な影響を及ぼす染色体領域の決定的な証拠は得られなかった。
いくつかの器官/組織が、肥満症及び2型糖尿病の病理生理学に関与するとされてきた。特に興味深いのは、視床下部、胃及び肝臓である。視床下部は、長い間エネルギー摂取の調節における重要な脳領域であると認識され(非特許文献13)、現在では視床下部がエネルギー恒常性、視床下部が産生する及び/又は視床下部に作用する多くの因子の統合及び調整において中心的な役割を担うことが広く認められている。ニューロペプチドY、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、メラニン凝集ホルモン、レプチン及びインスリンを含む、これら多数の因子は、エネルギー均衡及び体重調節におけるその役割について研究されてきた。視床下部でエネルギー均衡を調節する代謝経路を撹乱する遺伝子変化が、肥満症の発症、及びその後の糖尿病の発症の原因となり得ることが提唱されてきた。従って、動物の代謝制御における視床下部の機能を理解する上での重要なステップとして、これらのホルモンの標的を同定することが求められる。このような標的は臓器全体、及び、その発現がこれらのホルモンの存在により調節される遺伝子であろう。
食物摂取の調節における胃の役割は、二種類のシグナルに関与すると考えられる。胃の膨張度合いと、胃壁又は腸壁での化学受容体の活性化である(非特許文献14)。腸は体内で最大の内分泌器官であり、食後には多数の消化管ホルモンが放出される。ガストリン、ソマトスタチン、コレシストキニン、胃抑制ポリペプチド、及びニューロテンシンがその例である。胃が1回の食事の間に食物摂取を制限するシグナルの一部を発するという一般的な合意にも関わらず、このシグナルの性質又はこのシグナルがどのように脳に伝達されるのかは、まだ確定していない。恐らく、胃の膨張度合い、又は胃腸壁内の栄養分の存在に関する情報は、神経かホルモンのいずれかを通って脳に伝達されるのであろう。現在食物摂取の調節において同定されている腸ホルモンの役割は、まだ多義的にさえ決まっていない。
肝臓も、幾つかの重要な生理学的経路において重要な役割を果たす。肝臓は、グルコース、アミノ酸及び脂肪の代謝の調節において主要な役割を担う。さらに、肝臓は門脈を介して、摂取され、吸収された大量の食物と直接接触する唯一の(腸管を除く)器官であり、それ故に、肝臓は体内に入ってくる栄養分のレベル、特にタンパク質と炭水化物の量を「感知」又はモニターすることができる。肝臓はまた、腸管からの栄養分の吸収及び体全体にわたる代謝の変化についての情報を脳に中継する未同定シグナルの伝達を介して食物摂取を調節する役割を果たしている可能性もあると提唱されてきた(非特許文献15)。肝臓は、糖新生やグリコーゲン分解などの経路を調節することにより血中グルコース濃度の維持にも重大な役割を果たしている。グルコース恒常性の変化は、耐糖能異常や2型真正糖尿病の発症の病理生理学における重要な因子である。
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本発明では、給餌、再給餌、又は絶食状態のいずれか、又は糖尿病及び糖尿病でない状態の特定の脊椎動物の組織又は器官で差異的に発現する遺伝子配列を探究した。上述の一方又は両方の状態の下で、少なくとも胃、肝臓及び/又は視床下部で差異的に発現する新規な遺伝子を同定する。本発明に基づき、本発明者らは、肥満症、摂食障害、糖尿病又はエネルギー均衡など(これらに限定されない)の状態に結びつく、一つ以上の生物学的機能に関連すると提唱する遺伝子を単離した。
発明の概要
本明細書を通じて、論旨が別意を要求しない限り、語「含む(comprise)」、又はその変化形である「含む(comprises)」若しくは「含む(comprising)」などは、述べられた要素若しくは整数又は要素若しくは整数の群の含有を意味するが他の如何なる要素又は整数又は要素若しくは整数の群の排除を意味するものではないと解する。
ヌクレオチド及びアミノ酸の配列は、配列同定子番号(配列番号:)で参照する。配列番号:は、<400>1(配列番号:1)、<400>2(配列番号:2)など、配列同定子に数字で対応する。配列同定子の概要は表1に示す。配列表は明細書の末尾に添付する。
健康状態に関連する、又は肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又は代謝エネルギーレベルなどの生理学的状態に関連する遺伝子配列の候補を同定するため、胃、視床下部及び肝臓組織に由来する遺伝子物質の分析を用いた。イスラエル・スナネズミ(プサモミス・オビーサス)を含む動物モデルを採用した。下記の代謝表現型に基づきグループA、B、Cと命名した、3つの動物グループを用いた。
グループA: 痩せた動物(正常血糖、正常インスリン)、
グループB: 肥満、非糖尿病の動物(正常血糖、高インスリン)、及び
グループC: 肥満、糖尿病の動物(高血糖、高インスリン)。
ディファレンシャルディスプレイPCR分析、サプレッション・サブトラクティブ・ハイブリダイゼーション(SSH)、及び胃、肝臓、又は視床下部組織由来のmRNAの増幅断片長多型分析を含む技術を用いて、給餌、再給餌、及び絶食の哺乳動物、又は糖尿病及び非糖尿病の哺乳動物で差異的に発現する遺伝子配列を同定した。イスラエル・スナネズミ(プサモミス・オビーサス)はこの分析に特に有益であることが分かった。好ましい実施態様では、本明細書中AGT−119[配列番号:1]、AGT−120[配列番号:2]、AGT−121[配列番号:3]、AGT−122[配列番号:5]、AGT−422[配列番号:6]、AGT−123[配列番号:7]及びAGT−504[配列番号:8と配列番号:9]と命名された、7つの差異的に発現する配列を同定した。配列番号:9はAGT−504のゲノム形であり、配列番号:8とも表す。
AGT−119は、ディファレンシャルディスプレイPCRを用いて胃組織で最初に検出され、その発現は、絶食の動物又は再給餌した動物と比べて給餌した動物で上昇した。AGT−120は、ディファレンシャルディスプレイPCRを用いて胃組織で最初に検出され、その発現は、絶食の動物又は再給餌した動物と比べて給餌した動物で上昇した。AGT−121は、ディファレンシャルディスプレイPCRを用いて視床下部で最初に同定され、その発現レベルは、遺伝子型で分類した場合、給餌した動物と比べて絶食させた糖尿病の、糖尿病でない、及び痩せた動物で上昇した。AGT−122は、ディファレンシャルディスプレイPCRを用いて肝臓で最初に同定され、給餌した糖尿病の又は糖尿病でない動物と比べて、絶食させた動物で発現レベルの上昇を示した。AGT−422は、サプレッション・サブトラクティブ・ハイブリダイゼーションにより肝臓組織で同定され、その発現は、給餌した糖尿病動物と比べて給餌した痩せた動物で上昇し、絶食した痩せた動物と比べて給餌した痩せた動物で、絶食した糖尿病でない動物と比べて給餌した糖尿病でない動物で、及び絶食させた糖尿病の動物と比べて給餌した糖尿病の動物で上昇した。AGT−123は、ディファレンシャルディスプレイPCRを用いて視床下部組織で同定され、その発現は、給餌した動物に比べて、絶食の痩せた糖尿病でない動物及び糖尿病の動物で上昇することが分かった。AGT−504は、ゲノムDNAで増幅断片長多型分析を用いて同定され、肝臓組織におけるその発現は、痩せた動物又は糖尿病でない動物と比べて、糖尿病の動物で上昇した。AGT遺伝子の概要を表1に示す。
Figure 2005510214
従って本発明は、発現産物又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体をコードするヌクレオチド配列、又は該発現産物等をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、給餌した、若しくは給餌していない、又は糖尿病、若しくは非糖尿病の状態にある、胃、肝臓又は視床下部の組織の一つ以上で差異的に発現する核酸分子を提供する。
本発明はさらに、発現産物又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体をコードするヌクレオチド配列又は該発現産物等をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、該ヌクレオチド配列が、配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9で実質的に表されるものであり、又は、該ヌクレオチド配列が配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:4又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9の全て又は一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、及び/又は、配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:4又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9の一つ以上又はそれらの相補形と、42℃の低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成することができるものであり、該核酸分子が給餌した若しくは給餌していない状態、又は糖尿病若しくは非糖尿病の状態にある、胃、肝臓又は視床下部の組織の一つ以上で差異的に発現するものである核酸分子を提供する。
本発明はまた、単離された発現産物又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体であって、該発現産物が給餌した若しくは給餌していない状態、又は糖尿病若しくは非糖尿病の状態にある胃、肝臓、又は視床下部組織の一つ以上で差異的に発現するヌクレオチド配列によりコードされるものである単離された発現産物等を提供する。
より具体的には、本発明は単離された発現産物又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体であって、該発現産物が配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9で実質的に表されるヌクレオチド配列によりコードされるものであり、又は、該ヌクレオチド配列が配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9の全て又は一部と少なくとも30%の類似性を有するものであり、及び/又は配列番号:1、配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9又はその相補形と42℃の低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである単離された発現産物等に向けられている。
本発明の好ましい遺伝子配列は、本明細書ではAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504と称する。AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504でコードされる発現産物は、本明細書ではそれぞれ、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123、及びAGT−504と称する。これらの発現産物はRNA(例えば、mRNA)であるかタンパク質であって良い。発現産物がRNAである場合には、本発明は、RNA関連分子に由来するRNAiやイントロン若しくはエクソン配列などに結合するRNA関連分子にまで及ぶ。
本発明のまた別の側面は、薬学的に許容できる担体及び/又は希釈剤の一つ以上と共に、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504のアゴニスト若しくはアンタゴニストを含む組成物に関する。
本発明の別の側面は、治療に効果的な量のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体、或いは、これらのものをコードする遺伝子配列、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の活性或いは、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504の遺伝子発現のアゴニスト若しくはアンタゴニストを、治療を有効にするのに十分な時間及び条件の下で、該被検体に投与する工程を含む、被検体を治療する方法を意図する。
本発明のこの側面及び他の側面に基づき、本明細書で意図する治療には、肥満症、摂食障害、体重維持、エネルギー不均衡、及び糖尿病が含まれるが、これらに限定されない。治療は医薬組成物の投与、又は遺伝子療法による遺伝子配列によって行って良い。治療はヒトである被験者、及び、畜産業で重要な動物などの動物に対するものを意図する。
本発明の更なる側面は、肥満症、摂食障害、体重維持、エネルギー不均衡及び/又は糖尿病などであるがこれらに限定されない状態のモニター又は診断に用いられる診断薬であって、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123、又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体に対する抗体、及び、PCR、ハイブリッド形成、RFLP分析、若しくはAFLP分析にとりわけ有用な、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、又はAGT−504に結合するヌクレオチド鎖を含むか又は該ヌクレオチド鎖とアニールできる遺伝子配列から選択される診断薬に向けられている。
本明細書を通して用いる配列番号の一覧を表2に挙げる。
Figure 2005510214
Figure 2005510214
本発明は、部分的には、特に肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又は代謝エネルギーレベルの調節に関連する新規な遺伝子の同定に基づく。これらの遺伝子は、給餌、再給餌、及び絶食した哺乳動物、又は糖尿病の及び糖尿病でない哺乳動物における胃組織、肝臓組織、又は視床下部組織の一つ以上から得たmRNAをディファレンシャルスクリーニングすることにより同定される。胃、肝臓及び視床下部の選択は、差異的な発現が他の組織では発生しないことを示唆する意図はない。
従って、本発明の一つの側面は、発現産物、又はその誘導体、同族体、類似体、若しくは模倣体をコードするヌクレオチド配列、又は該発現産物等をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、給餌(又は再給餌)したか給餌していない状態、又は糖尿病か非糖尿病の状態で、胃組織、肝臓組織又は視床下部組織の一つ以上で差異的に発現するヌクレオチド配列を含む、核酸分子を提供する。
「差異的に発現する」という用語は、その最も一般的な意味で使われ、別の組織と比べてある組織における、又は同じ組織であるが異なる状態におけるmRNAやタンパク質などの発現産物、若しくはcDNAなどの2次産物のレベルの上昇を含む。異なる状態の例には、給餌した、再給餌した、及び絶食の動物、又は糖尿病及び非糖尿病の動物由来の組織における差異的発現が含まれる。差異的発現は、実時間PCRなどのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む、様々な技術で便利に測定される。他の技術には、サプレッション・サブトラクティブ・ハイブリッド形成(SSH)及び増幅断片長多型(AFLP)分析が含まれる。
便宜上、異なる状態にある動物組織内の遺伝子発現の差異を研究するために動物モデルを採用しても良い。とりわけ本発明は、給餌誘発型肥満及び2型糖尿病の動物モデルであるプサモミス・オビーサス(イスラエル・スナネズミ)を用いて実証される。その天然の砂漠生息地での活発な生活様式とソルトブッシュの食餌により、プサモミス・オビーサスは痩せと正常血糖の維持を確実にする(シャフリルとガットマン、J. Basic Clin. Physiol. Pharm.4: 83-99, 1993)。しかしながら、(多くの他の動物種が健康を保つ)無制限の食事を与える実験室では、様々な病態生理学的な反応が見られる(バーネットら、Diabetologia37: 671-676, 1994a;バーネットら、Int. J. Obesity 18: 789-794, 1994b;バーネットら、Diabete Nutr. Metab. 8: 42-47, 1995)。16週齢までには、半数以上の動物が肥満症になり、およそ3分の1が2型糖尿病を発症する。過食の動物のみが次いで高血糖症を発症し、プサモミス・オビーサスの肥満と2型糖尿病の病態生理学における過剰なエネルギー摂取の重要性が浮き彫りになる(コーリアら、Ann. New York Acad. Sci.827: 50-63, 1997a;ウォルダーら、Obesity Res.5: 193-200, 1997a)。他に見られる表現型には、高インスリン血症、異脂肪血症、及び耐糖能異常が含まれる(コーリアら、1997a、上記;コーリアら、Exp. Clin. Endocrinol. Diabetes 105: 36-37, 1997b)。プサモミス・オビーサスは、「膵臓のスターリン曲線」として知られる血糖レベルとインスリンレベル間の逆U字型の関係を含む、ヒト集団で見られるパターンに極めて類似した連続曲線を形成する、広範囲の体重と血糖とインスリンのレベルを示す(バーネットら、1994a、上記)。プサモミス・オビーサスを、肥満症と2型糖尿病の病因学及び病態生理学を研究するための理想的なモデルにさせるのは、その表現型反応の異質性である。
動物は、便宜上グループA、グループB、グループCで表す三つのグループに分類する。
グループA: 動物は痩せている、
グループB: 動物は肥満症で非糖尿病である、及び
グループC: 動物は肥満症で糖尿病である。
本発明に基づき、幾つかの差異的に発現する遺伝子配列を、異なる給餌管理(即ち、給餌、再給餌、又は絶食)状態にある、又は糖尿病若しくは非糖尿病の状態にあるプサモミス・オビーサスの胃組織、肝臓組織又は視床下部組織で同定した。
本発明の別の側面は、発現産物又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体をコードするヌクレオチド配列、又は該発現産物等をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、該ヌクレオチド配列が、配列番号:1(AGT−119)又は配列番号:2(AGT−120)又は配列番号:3(AGT−121)又は配列番号:5(AGT−122)又は配列番号:6(AGT−422)又は配列番号:7(AGT−123)又は配列番号:8(AGT−504 ゲノム)又は配列番号:9(AGT−504 cDNA)で実質的に表されるものであり、或いは該ヌクレオチド配列が配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9の全て又は一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、及び/又は配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:4又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9又はそれらの相補形の一つ以上と42℃の低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものであり、該核酸分子が給餌した若しくは給餌していない状態、又は糖尿病若しくは非糖尿病の状態にある胃組織、肝臓組織、又は視床下部組織の一つ以上で差異的に発現するものである、核酸分子を提供する。
約40%又は約50%又は約60%又は約70%又は約80%又は約90%又は約95%又は約96%又は約97%又は約98%又は約99%以上などの、より高い類似性も、本発明で意図する。
発現産物には、mRNA転写物などのRNA分子だけでなくタンパク質も含まれる。幾つかの遺伝子は非タンパク質をコードする遺伝子であり、mRNAや他のRNA分子を産生し、RNA:DNA、RNA:RNA、又はRNA:タンパク質の相互作用による調節に関与する。RNA(例えば、mRNA)は、直接、又はRNAiなどの他の分子の誘導により、又はスプライシング現象により媒介される産物(例えば、エクソンやイントロン)により、作用しても良い。他の遺伝子は、その後にタンパク質に翻訳されるmRNA転写物をコードする。タンパク質はポリペプチドを含む。従って、差異的に発現する核酸分子は、mRNAのみをコードするか、又はさらにタンパク質をコードしても良い。mRNAとタンパク質は共に、「発現産物」の形態である。
本明細書で言う類似性は、一般的には、少なくとも15個の連続した、若しくは実質的に連続した、ヌクレオチドの比較レベルにおける類似性である。しかしながら、最適整列化の後に、総配列又は完全配列の比較によって類似性を決定するのが、特に便利である。
本明細書で用いる用語「類似性」は、比較される配列間のヌクレオチドレベルでの完全な同一性を含む。ヌクレオチドレベルで非同一性がある場合は、「類似性」は、異なるアミノ酸をコードしうるがそれにもかかわらず構造レベル、機能レベル、生化学レベル及び/又は立体構造レベルで互いに関連する配列間の差異を含む。特に好ましい実施態様では、ヌクレオチド配列の比較は、類似性ではなく同一性のレベルで行われる。
二つ以上のポリヌクレオチド間の配列関係を記述するのに用いられる用語には、「参照配列」、「比較窓」、「配列類似性」、「配列同一性」、「配列類似性のパーセンテージ」、「配列同一性のパーセンテージ」、「実質的に類似」、及び「実質的に同一」が含まれる。「参照配列」は、長さが少なくとも12のモノマー単位であるが、しばしば15から18、より多くは30などの少なくとも25以上のモノマー単位の長さである。二つのポリヌクレオチドはそれぞれが(1)二つのポリヌクレオチド間で類似する配列(即ち、完全なポリヌクレオチド配列の部分のみ)、及び(2)二つのポリヌクレオチド間で異なる配列を含むことがあるため、二つ(以上)のポリヌクレオチド間の配列比較は、通常は「比較窓」上で二つのポリヌクレオチドの配列を比較し、配列類似性の局所領域を同定し比較することにより行われる。「比較窓」は、参照配列と比較される、通常は12の連続した残基の概念的なセグメントを指す。比較窓は、二つの配列を最適整列させる場合、参照配列(付加又は欠失を含まない)と比較すると、約20%以下の付加又は欠失(即ち、ギャップ)を含むことがある。比較窓で整列させるための配列の最適整列は、アルゴリズム(GAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA、ウィスコンシン・ジェネティクス ソフトウェアパッケージ リリース7.0、ジェネティクスコンピュータグループ、575 サイエンスドライブ マディソン、ウィスコンシン州、米国)のコンピュータによる実行により、又は目視により行なってもよく、そして選択された様々な方法のいずれかにより最良の整列(即ち、比較窓上で最高パーセンテージの相同性を得るもの)が作成されうる。例えばアルチュールら(Nucl. Acids Res.25: 3389, 1997)に開示されたもののような、BLASTファミリーのプログラムを参照しても良い。配列分析の詳細な議論は、アウスベルら(「分子生物学の最新プロトコール」John Wiley & Sons Inc,1994-1998,15章)の19.3単元で見ることができる。ヌクレオチドとアミノ酸の配列を比較するために、PILEUP、CLUSTALW、SEQUENCHERやベクターNTIなどであるがこれらに限定しない、他の様々なアルゴリズムを用いても良い。
本明細書で用いる用語「配列類似性」及び「配列同一性」は、配列が比較窓上で個々のヌクレオチド毎に比較して同一である又は機能的若しくは構造的に類似している程度を指す。従って、例えば「配列同一性のパーセンテージ」は、比較窓上で最適に整列させた二つの配列を比較し、同一の核酸塩基(例えば、A、T、C、G、I)が両方の配列に存在する位置の数を決定して合致する位置の数を求め、その合致した位置の数を比較窓内の位置の総数(即ち、窓の大きさ)で割り、その結果を100倍して配列同一性のパーセンテージを得ることにより計算する。本発明の目的においては、「配列同一性」は、DNASISコンピュータプログラム(ウィンドウズ(登録商標)用バージョン2.5、ヒタチソフトウェア・エンジニアリング社、サウスサンフランシスコ、カリフォルニア州、米国から購入できる)でソフトウェアに添付されたリファレンスマニュアルで用いられるような標準的なデフォルト値を用いて計算した「合致のパーセンテージ」を意味すると理解されたい。配列類似性についても同様のコメントが当てはまる。
本明細書で言う低ストリンジェンシーは、ハイブリッド形成条件において、少なくとも約0から少なくとも約15%v/vまでのホルムアミド及び少なくとも約1Mから少なくとも約2Mまでの塩、及び洗浄条件において、少なくとも約1Mから少なくとも約2Mまでの塩を含み包含する。一般的に、低ストリンジェンシーは約25〜30℃から約42℃までである。この温度は変更しても良く、ホルムアミドと置き換えるため及び/又は別のストリンジェンシー条件を得るために、より高い温度を用いても良い。必要であれば、ハイブリッド形成条件において少なくとも約16%v/vから少なくとも約30%v/vまでのホルムアミド及び少なくとも約0.5Mから少なくとも約0.9Mまでの塩、及び洗浄条件において少なくとも約0.5Mから少なくとも約0.9Mまでの塩を含み包含する中ストリンジェンシー、又は、ハイブリッド形成条件において少なくとも約31%v/vから少なくとも約50%v/vまでのホルムアミド及び少なくとも約0.01Mから少なくとも約0.15Mまでの塩、及び洗浄条件において少なくとも約0.01Mから少なくとも約0.15Mまでの塩を含み包含する高ストリンジェンシーなどの、別のストリンジェンシー条件を適用しても良い。一般的に、洗浄はTm=69.3+0.41(G+C)%(マーマーとドーティ、J. Mol. Biol. 5: 109, 1962)で行われる。しかしながら、二重鎖DNAのTmは不適合塩基対の数が1%増える毎に1℃低下する(ボナーとラスキー、Eur. J. Biochem.46: 83, 1974)。ホルムアミドは、これらのハイブリッド条件では任意選択的である。従って、特に好ましいストリンジェンシーのレベルは次のように定義される:低ストリンジェンシーは25〜42℃で6×SSC緩衝液、0.1%w/vのSDSであり、中ストリンジェンシーは温度が20℃から65℃の範囲で2×SSC緩衝液、0.1%w/vのSDSであり、高ストリンジェンシーは温度が少なくとも65℃で0.1×SSC緩衝液、0.1%w/vのSDSである。
本発明のヌクレオチド配列又はアミノ酸配列は、天然に存在する遺伝子(又は対応するcDNA)又はタンパク質若しくは他の発現産物の完全に同じ配列と対応することがあり、一つ以上のヌクレオチド又はアミノ酸の置換、付加及び/又は欠失を保持することもある。配列番号:1(AGT−119)、配列番号:2(AGT−120)及び配列番号:3(AGT−121)又は配列番号:5(AGT−122)又は配列番号:6(AGT−422)又は配列番号:7(AGT−123)又は配列番号:8(AGT−504 ゲノム)又は配列番号:9(AGT−504 cDNA)で表されるヌクレオチド配列は、括弧内に表す新規な遺伝子に対応する。これらの対応する発現産物は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504である。本明細書におけるAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504への言及は、適切な場合には、ゲノム遺伝子又はcDNAへの言及、並びに天然に存在する又は誘発された任意の誘導体への言及が含まれる。例えば、AGT−504のゲノム形は配列番号:8と表される。ヌクレオチド配列への置換、欠失及び/又は付加とは別に、本発明はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504に対応するヌクレオチド配列の変異体、断片、一部及び部分を更に包含する。
本発明の別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:1(AGT−119)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:1の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は、該ヌクレオチド配列が配列番号:1又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子等を提供する。
本発明のまた別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:2(AGT−120)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:2の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:2又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明のさらに別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:3(AGT−121)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:3の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:3又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明のまた別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:5(AGT−122)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:5の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:5又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明のまた別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:6(AGT−422)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:6の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は、該ヌクレオチド配列が配列番号:6又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明の別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:7(AGT−123)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:7の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:7又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明のさらに別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む、核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:8(AGT−504 ゲノム)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:8の全て若しくは一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:8又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
本発明のまた別の一側面は、発現産物をコードするヌクレオチド配列、若しくは発現産物をコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む、核酸分子又はその誘導体、同族体、若しくは類似体であって、該ヌクレオチド配列が配列番号:9(AGT−504 cDNA)で実質的に表されるものであり、又はその誘導体、同族体、若しくは模倣体であり、又は配列番号:9の全て又は一部と少なくとも約30%の類似性を有するものであり、又は該ヌクレオチド配列が配列番号:9又はその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるものである核酸分子を提供する。
AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504の発現パターンは、とりわけ、肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー代謝の一つ以上の調節に関与することを示すために測定した。給餌した動物に対して絶食した動物の、若しくは糖尿病の動物に対して糖尿病でない動物の、胃組織、肝臓組織、又は視床下部組織の一つ以上におけるAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504の差異的発現に加えて、これらの遺伝子は、脳、筋肉、脂肪組織、膵臓、及び胃腸管(trait)を含むが決してこれらに限定されない他の組織でも発現することがある。AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123、又はAGT−504のそれぞれをコードする核酸分子は、cDNA配列やゲノムDNAなどのDNAであるのが好ましい。ゲノム配列はまた、エクソン及びイントロンを含んでも良い。ゲノム配列はまた、プロモーター領域、若しくは他の調節領域を含んでも良い。
同族体は、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123、及びAGT−504の一つと同じか又は30%を超える類似性を有する別の動物種及び/又は類似機能を有する別の動物種に由来する遺伝子であると考えられる。この上述の遺伝子は、本明細書ではプサモミス・オビーサスの胃、肝臓、又は視床下部から実証される。しかしながら本発明は、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ロバ)、実験動物(例えば、マウス、モルモット、ハムスター、ウサギ)、愛玩動物(例えば、ネコ、イヌ)及び捕獲された野生動物(例えば、齧歯動物、キツネ、シカ、カンガルー)由来のヌクレオチド配列及び/又は機能により決定されるような相同遺伝子にも及ぶ。
本発明の核酸、及び特にAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、並びにそれらの誘導体及び同族体は、単離された形又は精製された形であっても良く、及び/又は、発現ベクターなどのベクターに結合しても良い。発現は、真核細胞株(例えば、哺乳動物、昆虫又は酵母菌の細胞)又は原核細胞(例えば、大腸菌)、又はその双方において行わせても良い。「単離された」とは、核酸分子が少なくとも一度の精製工程を受けたことを意味し、これは例えば、分子量、コードする活性、ヌクレオチド配列、塩基組成又は他の便利な手段で測定されたとき、他の構成要素と比べて、本核酸分子を少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約30%、さらに好ましくは少なくとも約40〜50%、さらに好ましくは少なくとも約60〜70%、もっと好ましくは80〜90%以上含む組成物であると、便宜的に定義される。本発明の核酸分子は、好ましい実施態様では生物学的に純粋であると考えても良い。該核酸分子は、原核細胞(例えば、大腸菌)又は真核細胞(例えば、酵母細胞、真菌細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、又は植物細胞)内で発現できる発現ベクターに連結させても良い。この核酸分子は、例えばシグナルペプチドなどの別の実体をコードする核酸分子に連結又は融合又はその他の方法で結び付けても良い。この核酸分子はまた、3’末端若しくは5’末端部のいずれかで、又は3’末端と5’末端部の両方で核酸分子と融合、連結又はその他の方法で結びついた付加的なヌクレオチド配列情報を含んでも良い。この核酸分子は、発現ベクターなどのベクターの一部であっても良い。
本発明の核酸分子の誘導体は、オリゴヌクレオチド、PCRプライマー、アンチセンス分子、共抑制で用いるのに適した分子、及び融合核酸分子を含む。AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、又はそれらのmRNAに対するリボザイム及びDNA酵素も本発明で意図する。AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の誘導体及び同族体は、配列番号:1、配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9又はそれらの相補形の一つ以上と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるこれらのヌクレオチド配列により便宜的に包含される。
誘導体は、天然資源、合成資源又は融合核酸分子を含む組換え資源由来の断片、一部、部分、突然変異体、変異体及び模倣体を含む。誘導体は、ヌクレオチドの挿入、欠失又は置換から誘導して良い。
本発明の別の一側面は、痩せた動物と比べて肥満動物の、又は絶食させた動物と比べて給餌(再給餌も含む)した動物の、又は非糖尿病状態の動物と比べて糖尿病状態の動物の、胃組織、肝臓組織、又は視床下部組織の一つ以上で、より大量若しくはより少量で生産される単離された発現産物又はその誘導体、同族体、類似体、若しくは模倣体を提供する。
発現産物は、上で示したようにRNA又はタンパク質であって良い。この産物がタンパク質である限りにおいては、誘導体は、アミノ末端融合及び/又はカルボキシル末端融合などのアミノ酸挿入誘導体、及び、一つ又は複数のアミノ酸の配列内挿入を含む。挿入アミノ酸配列変異体は、一つ以上のアミノ酸残基がタンパク質内の所定の部位に導入されたものであるが、無作為な挿入も結果的に得られる産物を適切にスクリーニングすることにより可能となる。欠失変異体は、元の配列から一つ以上のアミノ酸が除去されたことを特徴とする。置換アミノ酸変異体は、配列内の少なくとも一つの残基が除去され、その場所に異なる残基が挿入されたものである。置換アミノ酸変異体の一例は、同類アミノ酸置換である。同類アミノ酸置換は、通常は次のグループ内の置換を含む。即ち、グリシンとアラニン、バリンとイソロイシンとロイシン、アスパラギン酸とグルタミン酸、アスパラギンとグルタミン、セリンとトレオニン、リジンとアルギニン、及び、フェニルアラニンとチロシンである。アミノ酸配列への付加は、他のペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質との融合を含む。
発現産物AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123又はAGT−504のタンパク質形の化学的及び機能的な等価物は、これらの分子の機能的活性の任意の一つ以上を示す分子であると解釈すべきであり、化学合成されるか天然産物スクリーニング若しくは化学ライブラリーのスクリーニングなどのスクリーニング工程により同定されるものなど、任意の資源から誘導されることがある。
これらの誘導体には、特定のエピトープ、又はペプチド、ポリペプチド、又は他のタンパク質性分子若しくは非タンパク質性分子に融合した完全なタンパク質の一部を有する断片が含まれる。
本明細書で、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123又はAGT−504と言うときは、単離された又は精製された天然に存在するAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123又はAGT−504、並びにその任意の誘導体、同族体、類似体及び模倣体についての言及が含まれる。誘導体には、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の一部、断片及び部分が含まれ、並びに、発現産物がタンパク質である場合には、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504への一つ及び複数のアミノ酸の置換、欠失及び/又は付加が含まれる。AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123又はAGT−504の誘導体は、便宜上、配列番号:1又は配列番号:2又は配列番号:3又は配列番号:5又は配列番号:6又は配列番号:7又は配列番号:8又は配列番号:9と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる分子によって包含される。
AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の他の誘導体には、化学的類似体が含まれる。本明細書で意図するAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の類似体には、側鎖への修飾、及びペプチド合成、ポリペプチド合成又はタンパク質合成の間の非天然アミノ酸及び/又はその誘導体の組込み、並びに、タンパク質性分子又はその類似体に立体構造上の制約を課す架橋剤及び他の方法の使用が含まれるが、これらに限定するものではない。
本発明で意図する側鎖修飾の例には、アルデヒドとの反応に続くNaBH4による還元による還元的アルキル化、メチルアセチミデートによるアミジン化、無水酢酸によるアシル化、シアン酸塩によるアミノ基のカルバモイル化、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)によるアミノ基のトリニトロベンジル化、無水コハク酸と無水テトラヒドロフタル酸によるアミノ基のアシル化、及びピリドキサル−5−リン酸によるリジンのピリドキシル化に続くNaBH4による還元など、によるアミノ基の修飾が含まれる。
アルギニン残基のグアニジン基は、2,3−ブタンジオン、フェニルグリオキサール、及びグリオキサールなどの試薬による複素環縮合産物の形成により修飾しても良い。
カルボキシル基は、O−アシルイソ尿素の形成と、その後の例えば対応するアミドへの誘導化(derivitization)によるカルボジイミドの活性化により修飾しても良い。
スルフヒドリル基は、ヨード酢酸又はヨードアセトアミドによるカルボキシルメチル化や、システイン酸への過ギ酸酸化や、他のチオール化合物による混合ジスルフィドの形成や、マレイミドや無水マレイン酸又は他の置換マレイミドによる反応や、4−クロロメルクリ安息香酸、4−クロロメルクリフェニルスルホン酸、塩化フェニル水銀、2−クロロメルクリ−4−ニトロフェノール、及び他の水銀類を用いた水銀誘導体の形成や、アルカリ性pHでのシアン酸塩によるカルバモイル化などの方法で修飾して良い。
トリプトファン残基は、例えば、N−ブロモスクシンイミドによる酸化、又は2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルブロマイド又はスルフェニルハライドによるインドール環のアルキル化により、修飾しても良い。一方チロシン残基は、テトラニトロメタンによりニトロ化し3−ニトロチロシン誘導体を形成することにより改変しても良い。
ヒスチジン残基のイミダゾール環の修飾は、ヨード酢酸誘導体によるアルキル化、又はジエチルピロカルボネートによるN−カルベトキシル化によって行っても良い。
ペプチド合成中に非天然アミノ酸と誘導体を取り込む例には、ノルロイシン、4−アミノ酪酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンタン酸、6−アミノヘキサン酸、t−ブチルグリシン、ノルバリン、フェニルグリシン、オルニチン、サルコシン、4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、2−チエニルアラニン及び/又はアミノ酸のD−異性体の使用が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で意図する非天然アミノ酸の一覧を表3に示す。
Figure 2005510214
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架橋剤は、例えば、n=1からn=6の(CH2nスペーサー基を持つ二官能性イミドエステルであるグルタルアルデヒド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなどのホモ二官能性架橋剤、及び、通常はN−ヒドロキシスクシンイミドなどのアミノ反応性部分とマレイミド部分やジチオ部分(SH)若しくはカルボジイミド(COOH)などの別の基に特異的に反応する部分を含むヘテロ二官能性試薬を用いて、3D立体構造を安定化させるのに使用できる。加えて、ペプチドは例えばCα及びNα−メチルアミノ酸の組込み、アミノ酸のCαとCβ原子間への二重結合の導入、及びN末端とC末端間、二つの側鎖間、又は一つの側鎖とN末端若しくはC末端の間にアミド結合を形成するなどの共有結合の導入による環状ペプチド又は類似体の形成により立体構造的な制約を加えることができる。
このような修飾は全て、イン・ビボでの投薬計画で用いるため、又は診断目的でAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の分子を安定化するのにも有用である場合がある。
上で述べたように、該発現産物はRNA又はタンパク質であって良い。
用語「タンパク質」は、ペプチド、ポリペプチド、及びタンパク質を包含すると解すべきである。該タンパク質はグリコシル化されていてもグリコシル化されていなくても良く、及び/又は、アミノ酸、脂質、炭水化物、又はその他のペプチド、ポリペプチド又はタンパク質などの、タンパク質に融合、連結、結合、又はその他の方法で結びついた様々な他の分子を含んでも良い。以後「タンパク質」と言うときは、アミノ酸配列を含むタンパク質並びに、アミノ酸、脂質、炭水化物、又はその他のペプチド、ポリペプチド、若しくはタンパク質などの他の分子と結びついたタンパク質含む。
特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:1を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:1と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:1若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:1の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:2を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:2と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:2若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:2の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
さらに別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:3を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:3と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:3若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:3の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
また別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:5を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:5と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:5若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:5の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:6を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:6と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:6の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
さらに特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:7を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:7と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:7若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:7の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
さらに別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:8を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:8と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:8若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:8の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
また別の特に好ましい実施態様では、該発現産物は、配列番号:9を含むヌクレオチド配列により、又は配列番号:9と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:9若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、配列番号:9の誘導体、同族体若しくは類似体によりコードされる。
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本発明では、40%又は50%又は60%又は70%又は80%又は90%又は95%又は96%又は97%又は98%又は99%以上などの、より高度な類似性も意図する。
本発明の別の一側面は、以下から成るリストから選択される、単離された発現産物に向けられている。
(i) 給餌した状態又は絶食の状態にあるプサモミス・オビーサス動物由来の、又は糖尿病若しくは非糖尿病の動物由来の胃組織、肝臓組織又は視床下部組織の一つ以上で差異的に発現する、新規な核酸分子によりコードされるmRNA若しくはタンパク質、又はそれらの誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体。
(ii) 給餌した状態又は絶食の状態にあるプサモミス・オビーサス動物由来の、又は糖尿病若しくは非糖尿病の動物由来の胃組織、肝臓組織又は視床下部組織の一つ以上で差異的に発現する、新規な核酸分子によりコードされるmRNA若しくはタンパク質、又はそれらの誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体。
(iii) AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123、又はAGT−504、又は、それらの誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体。
(iv) 配列番号:1又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(vi) 実質的に、配列番号:2又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(vii) 実質的に、配列番号:3又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこれらの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(viii) 配列番号:4で実質的に表されるアミノ酸配列、又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むか、又はこれらの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列を含むタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(ix) 実質的に、配列番号:5又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(x) 実質的に、配列番号:6又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(xi) 実質的に、配列番号:7又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(xii) 実質的に、配列番号:8又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(xiii) 実質的に、配列番号:9又はその誘導体、同族体、若しくは類似体を含むヌクレオチド配列により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又は該タンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体。
(xiv) 配列番号:1若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xv) 配列番号:2若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xvi)配列番号:3若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xvii) 配列番号:5若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xviii) 配列番号:6若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xix) 配列番号:7若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xx) 配列番号:8若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似体と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
(xxi) 配列番号:9若しくはその相補形を含むヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは類似と、低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によりコードされるタンパク質。
発現産物の一例は、配列番号:4(AGT−121)で表されるアミノ酸配列である。
本発明のタンパク質は、単離された形であるのが好ましい。「単離された」とは、少なくとも一度の精製工程を受けたタンパク質を意味し、これは便宜上、分子量、アミノ酸配列、又は他の便宜的な手法で測定したとき、他の成分と比べて例えば少なくとも約10%の本発明のタンパク質、好ましくは少なくとも約20%の、より好ましくは少なくとも約30%の、さらに好ましくは少なくとも約40〜50%の、またさらに好ましくは少なくとも約60〜70%の、もっと好ましくは80〜90%以上の本発明のタンパク質を含む組成物により定義される。本発明のタンパク質はまた、好ましい実施態様では、生物学的に純粋であるとみなして良い。
本発明の理論又は作用様式を制限することなく、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の発現は、体重及びブドウ糖恒常性の調節に関連すると考えられる。これらの遺伝子の発現の調節は、とりわけエネルギー摂取への効果、及び炭水化物/脂肪代謝への効果を介してエネルギー均衡を調節すると考えられる。エネルギー摂取への効果は、中枢神経系によって仲介される可能性があるが、炭水化物と脂肪の両方の代謝に及ぼす末梢の効果も考えられる。これらの遺伝子の発現は、絶食と給餌で調節しても良い。従ってこれらの遺伝子又はそれらの発現産物の発現及び/又は活性の調節は、体重及び炭水化物代謝や脂肪代謝を含むエネルギー代謝の双方を調節するためのメカニズムを提供する。
AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の同定化により、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現を変更できる、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の活性を変更できる、様々な治療用分子の作成が可能になる。本発明で意図するモジュレーターには、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現のアゴニスト及びアンタゴニストが含まれる。AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現のアンタゴニストには、アンチセンス分子、リボザイム及び共抑制分子(RNAiを誘導する任意の分子を含む)が含まれる。アゴニストには、プロモーター活性を増強する分子、又は負の調節機構を妨害する分子が含まれる。AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504のアンタゴニストには、抗体や阻害剤のペプチド断片が含まれる。このような分子は全て、このような分子が細胞膜を貫通できるようにまず修飾する必要がある場合がある。または、遺伝子要素を導入してAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現を変更するために、ウイルス性物質を採用しても良い。AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504がレプチンをコードするob遺伝子などの他の遺伝子と共に作用している限りにおいては、該治療用分子はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、及びob遺伝子、又はそれらの翻訳産物を標的として良い。
従って本発明は、哺乳動物におけるAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現を変更する方法であって、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504遺伝子を、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現を高レベル調節、低レベル調節、又はその他の方法で変更するのに十分な時間及び条件の下で、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現のモジュレーターの効果的な量と接触させる工程を含む方法を意図する。
例えば、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、又はその誘導体若しくは同族体をコードする核酸分子を細胞内に導入して、その細胞がAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504を生産する能力を増強しても良く、逆に、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504のセンス配列及び/又はオリゴヌクレオチドなどのアンチセンス配列を導入して、転写レベル、転写後レベル、又は翻訳レベルで該遺伝子の発現を減少させても良い。センス配列は、ヘアピンRNA分子や2重鎖RNA分子をコードするのが好ましい。
本発明の別の一側面は、哺乳動物におけるAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の活性を変更する方法であって、該哺乳動物に、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の活性を増大又は減少させるのに十分な時間及び条件の下で、活性の変更に効果的な量の分子を投与する工程を含む方法を意図する。この分子は、タンパク質性分子又は化学物質であっても良く、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の誘導体、又はそのリガンドであっても良い。
AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現レベル、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/若しくはAGT−504の活性レベル若しくは機能レベルを変更することは、肥満症、摂食障害、エネルギー不均衡、糖尿病、代謝症候群、異脂肪血症、高血圧症、インスリン抵抗などの、様々な状態の治療に重要である。これは、農産業において、より痩せた動物、又は必要であればより太った動物の生産を支援するのにも有用である。従って、本発明で意図する哺乳動物は、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、ロバ)、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ)、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ)、及び捕獲された野生動物(例えば、キツネ、カンガルー、シカ)を含むが、これらに限定されない。特に好ましい宿主は、ヒト、霊長類、又は家畜動物である。
従って本発明は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の発現産物の、又はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の遺伝子突然変異体の、及び/又はそれらのアゴニスト物質若しくはアンタゴニスト物質の、治療上及び予防上の使用を意図する。
従って本発明は、哺乳動物におけるAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504の発現を変更する方法であって、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現を高レベル調節、低レベル調節、又はその他の方法で変更するのに十分な時間及び条件の下で、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504の遺伝子を、効果的な量の物質と接触させる工程を含む方法を意図する。
本発明の別の一側面は、被検体におけるAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の活性を変更する方法であって、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の活性若しくは機能を、増加又は減少させるのに十分な時間及び条件の下で、活性の変更に効果的な量の物質を該被検体に投与する工程を含む方法を意図する。
哺乳動物にある物質を投与することによる活性の変更は、タンパク質性若しくは非タンパク質性の次のような分子を哺乳動物に導入する工程を含むがこれに限定されない幾つかの方法の一つで達成できる:
(i) AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT− 422AGT−123及び/又はAGT−504の発現を変更する、
(ii) AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT− 422、AGT−123及び/又はAGT−504のアンタゴニストとして機能 する、及び/又は
(iii)AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT− 422、AGT−123及び/又はAGT−504のアゴニストとして機能する 。
本発明に基づく哺乳動物に投与され得る分子はまた、これらの分子を標的細胞に特異的に送達する、モノクローナル抗体などの標的化手段と結び付けても良い。
本発明のさらに別の側面は、哺乳動物の病状に関する発明の使用に関する。例えば、本発明はとりわけ、肥満症、摂食障害、糖尿病若しくはエネルギー不均衡の治療的処置若しくは予防的処置に有益である。
従って、本発明の別の側面は、肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の一つ以上の症状により特徴付けられる状態を患う哺乳動物の治療法であって、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504の発現を変更するのに十分な、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の活性を変更するのに十分な時間及び条件下で、変更に効果的な量の物質を該哺乳動物に投与する工程を含む方法に関する。
に関する。
他の側面において、本発明は、肥満症、摂食障害、糖尿病若しくはエネルギー不均衡の一つ以上の病状により特徴付けられる症状を患う哺乳動物の治療法であって、該哺乳動物に効果的な量のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504又はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504を投与する工程を含む方法に関する。
作用物質には、抗体、天然産物、化学物質、若しくは核酸分子(アンチセンス分子、センス分子、リボザイム、ds−RNA分子、又はDNA−標的分子を含む)などの、タンパク質分子性若しくは非タンパク質性分子が含まれる。
「効果的な量」とは、少なくとも部分的には所望の免疫反応(例えば、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123又はAGT−504に対する免疫反応)に達するのに必要な量、又は、ある特定の状態の発症を遅らせるか、進行を阻害するか、又は発症若しくは進行を完全に停止させるのに必要な量を意味する。
これらの方法に基づき、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504、又はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504、又は該分子の発現若しくは活性を変更できる物質を、一つ以上の他の化合物若しくは他の分子と同時投与しても良い。「同時投与」とは、同じ製剤での同時投与、又は同じ経路若しくは異なる経路による同じ製剤若しくは二つの異なる製剤での同時投与、又は、同じ経路若しくは異なる経路による逐次投与を意味する。「逐次」投与とは、2種類の分子の投与の間に、数秒、数分、数時間、又は数日間の時間的差異があることを意味する。これらの分子はどの順序で投与しても良い。
また別の一側面では、本発明は、肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体若しくは類似体の発現を変更できる物質の使用に関する。
さらにまた別の一側面では、本発明は、肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体の活性を変更できる物質の使用に関する。
本発明のさらに別の一側面は、肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体若しくは類似体、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体の使用に関する。
本発明のまた別の一側面は、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体若しくは類似体の発現を変更するのに用いる物質に関する。
さらに別の一側面は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504の活性又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体の活性を変更するのに用いる物質に関する。
本発明のさらに別の一側面は、肥満症、摂食障害、体重維持、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の一つ以上の症状で特徴付けられる状態の治療に用いられる、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体若しくは類似体、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及び/又はAGT−504又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体に関する。
本発明の関連する側面では、治療を受ける哺乳動物は、治療処置若しくは予防処置が必要なヒト若しくは哺乳動物であって良い。
従って本発明は、一つの実施態様で、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現のモジュレーター、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の活性のモジュレーター、及び一つ以上の薬学的に許容できる担体及び/又は希釈剤を含む組成物を意図する。別の実施態様では、この組成物はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504又はその誘導体、同族体、類似体若しくは模倣体、及び薬学的に許容できる一つ以上の担体及び/又は希釈剤を含む。これらの組成物は、レプチン又はレプチン活性若しくはob発現の調節因子を含んでも良い。
略して、このような組成物のこのような成分を全て、「活性成分」と呼ぶ。
注射使用に適した剤形での活性成分の組成物には、滅菌水溶液(水溶性の場合)、及び、滅菌注射溶液の即時調製用の滅菌粉末が含まれる。いずれの場合にも、その剤形は無菌でなければならず、注入が容易である程度の流体でなければならない。この剤形は製造条件及び保存条件の下で安定していなければならず、細菌や真菌類などの微生物の汚染作用から保護されなければならない。
該担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど)、その適切な混合物、及び植物油を含む溶媒又は他の媒体であり得る。
微生物の作用の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール(thirmerosal)などの、様々な抗細菌物質及び抗真菌物質によって行うことができる。多くの場合は、例えば、糖や塩化ナトリウムなどの等張性物質を含めることが好ましい。注射可能組成物の持続的な吸収は、例えば、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンなどの、吸収を遅延させる物質を組成物に用いることにより達成できる。
滅菌注射溶液は、必要量の活性成分を、必要であれば任意選択的に他の成分と共に、適切な溶媒に混合し、次いで例えば濾過滅菌、照射又は他の便宜的な手段で滅菌して調製する。滅菌注射溶液の調製用の滅菌粉末の場合、好ましい調製法は真空乾燥及び凍結乾燥の技法である。この場合、活性成分と所望の付加的な成分の粉末が事前に濾過滅菌したその溶液から得られる。
AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504が適切に保護されている場合には、これらは例えば不活性な希釈剤又は同化可能な食用担体と共に経口投与しても良く、硬殻又は軟殻のゼラチンカプセル中に封入しても良く、又は圧縮して錠剤にしても良く、又は食事の食物に直接混ぜても良い。経口治療投与には、該活性成分は賦形剤と混合しても良く、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、カシェ剤などの剤形で用いても良い。このような組成物及び製剤は、少なくとも1重量%の活性化合物を含むべきである。組成物と製剤のパーセンテージは、当然変えても良く、便宜的に単位重量当たり約5%から約80%の間であって良い。このような治療に有用な組成物中の活性化合物の量は、適切な投与量が得られるような量である。本発明の好ましい組成物又は製剤は、経口投与単位剤形が活性化合物を約0.1μg〜2000mgの間で含むように調製する。
錠剤、トローチ、丸薬、カプセルなどは、次に挙げるものを含んでも良い。即ち、トラガカントゴム、アカシア、コーンスターチ又はゼラチンなどの結合剤、リン酸二カルシウムなどの賦形剤、コーンスターチ、片栗粉、アルギン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及び、ショ糖、ラクトース又はサッカリンなどの甘味料を添加しても良く、ペパーミント、冬緑油又はチェリーの風味などの香料を添加しても良い。投与単位剤形がカプセルの場合は、上で述べた種類の物質に加えて、液体の担体を含んでも良い。様々な他の物質が被覆剤として、又はその他の方法で投与単位の物理剤形を改変するために存在しても良い。例えば、錠剤、丸薬又はカプセルは、シェラック、糖又はその両方で被覆しても良い。シロップ又はエリキシルは、該活性化合物、甘味料としてのショ糖、保存剤としてのメチルパラベン及びプロピルパラベン、着色料、及びチェリーやオレンジなどの香料を含んで良い。当然、いずれの投与単位剤形の調製に用いられる如何なる物質も、薬学的に純粋で使用した量において実質的に無害でなければならない。さらに、該活性化合物は、徐放性の調製品及び製剤に混合しても良い。
薬学的に許容できる担体及び/又は希釈剤には、任意の及び全ての溶媒、分散媒、被覆剤、抗細菌物質並びに抗真菌物質、等張剤並びに吸収遅延物質などが含まれる。薬学的に活性な物質にこのような媒体及び物質を使用することは、当分野では良く知られている。いかなる通常の媒体又は物質も、活性成分と配合禁忌である場合を除き、治療用組成物におけるそれらの使用が意図される。補充的な活性成分もまた、これらの組成物に混合することができる。
投与の簡便性と投与量の均一性のため、非経口組成物を投与単位剤形で製剤することは特に有用である。本明細書で用いる投与単位剤形とは、処置を受ける哺乳動物被検体への単位投与量として適した物理的に分離した単位を指し、それぞれの単位は必要な薬学的担体と共に所望の治療効果を生ずるように計算された事前に決められた量の活性物質を含む。本発明の新規な投与単位剤形の仕様は、(a)活性物質の独特の特性及び達成すべき特定の治療効果、及び(b)本明細書で詳細に開示するような身体的な健康が損なわれた疾病状態を有する生体被検体の病気を治療するためのかかる活性物質を混合する、当分野に固有の制限によって決定され、これらに直接依存する。
主要な活性成分は、便利で効果的な投与のために、薬学的に許容できる適切な担体と共に、十分な量で投与単位剤形中に混合され得る。投与単位剤形は、主要な活性成分を例えば0.5μgから約2000mgの範囲の量で含むことができる。比率で表すと、活性成分は一般的には担体の約0.5μgから約2000mg/mlまでで存在する。補足的な活性成分を含む組成物の場合は、投与量は該成分の通常の投与量及び投与方法を参考に決定される。
大まかに言えば、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の効果的な量は、0.01ng/kg/体重から10,000mg/kg/体重以上までの範囲であろう。代替量は、0.1ng/kg/体重から1000mg/kg/体重以上までの範囲である。活性成分は、処置される状態により、分、時間、日、週、月又は年ごとに投与して良い。投与の経路は変えても良く、静脈内、腹膜内、皮下、筋肉内、鼻腔内の投与、座薬、注入、点滴、経口又は他の便宜的な手段による投与を含む。
医薬組成物はまた、標的細胞をトランスフェクトできるベクターなどの遺伝子分子であって、該ベクターがAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504の発現、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の活性を変更できる核酸分子を保持するものである遺伝子分子を含んでも良い。このベクターは、例えばウイルス性ベクターである。
本発明のまた別の一側面は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504がタンパク質である限り、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504、及びその誘導体及び同族体に対する抗体に向けられている。このような抗体は、モノクローナル又はポリクローナルであって良く、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504に対する天然に存在する抗体から選択しても良く、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504又はその誘導体若しくは同族体に対して特異的に形成させても良い。後者の場合、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504、又はその誘導体又は同族体は、まず担体分子と混合する必要があることがある。本発明の抗体及び/又は組換えのAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504、又はそれらの誘導体は、治療用物質又は診断用物質として特に有用である。分子に「対する」抗体には、該分子に特異的な抗体が含まれる。
AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504及びそれらの誘導体は、ある種の自己免疫疾患で生ずることがあるAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504に対して天然に存在する抗体をスクリーニングするのに用いることができる。または、特異的な抗体を用いて、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504をスクリーニングすることもできる。このような検定技術は当分野で良く知られており、例えば、サンドイッチ検定及びELISAが含まれる。
本発明のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504に対する抗体は、モノクローナルであってもポリクローナルであっても良く、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504に対して天然に存在する抗体から選択しても良く、またはAGT−119、AGT−120及びAGT−121又はその誘導体に対して特異的に形成させても良い。後者の場合、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504のタンパク質は、まず担体分子と結びつける必要があるかもしれない。代わりに、Fab断片などの抗体の断片を用いても良い。さらに、本発明は組換え抗体及び合成抗体にも及び、抗体ハイブリッドにも及ぶ。「合成抗体」は、本明細書では抗体の断片及びハイブリッドを含むものと考える。本発明のこの側面の抗体は、免疫療法に特に有用であり、診断道具として又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の精製手段として用いても良い。
例えば、特異的な抗体を用いて、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504のタンパク質をスクリーニングすることができる。後者は、例えば細胞抽出物若しくは他の生体液中のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504のレベルをスクリーニングする手段として、又は培養上清液から組換え手段で生産したAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504を精製する手段として、重要であろう。本明細書で意図するこれらの検定技術は当分野で知られており、例えば、サンドイッチ検定やELISAが含まれる。
上で議論した最初に述べた抗体に対する任意の第二抗体(モノクローナル、ポリクローナル、又は抗体の断片)を含めることは、本発明の範囲内である。第一抗体と第二抗体の両方を検出検定に用いても良く、または第一抗体を市販されている抗免疫グロブリン抗体と共に用いても良い。本明細書で意図する抗体には、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の任意の領域に特異的な任意の抗体が含まれる。
ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体の両者は、酵素又はタンパク質で免疫化することによって得ることができ、いずれのタイプも免疫検定で利用できる。両方のタイプの血清を得る方法は当分野で良く知られている。ポリクローナル血清はあまり好ましくないが、適切な実験動物に有効量のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504又はその抗原部分を注射し、この動物から血清を採取し、特異的な血清を既知の免疫吸着技術のいずれかで単離することにより、比較的容易に調製される。この方法で調製した抗体は、事実上はどの型の免疫検定でも利用できるが、これらは一般的に、産物の不均一性の可能性があるためにあまり好まれない。
免疫検定におけるモノクローナル抗体の使用は、モノクローナル抗体が大量に生産できることとその産物の均一性のため、とりわけ好ましい。不死細胞株と免疫原性のある調製品に対して感作されたリンパ球とを融合させて誘導したモノクローナル抗体生産用のハイブリドーマ細胞株を調製することは、当業者らに良く知られる技術により実施できる(例えば、ドゥイラードとホフマン、「ハイブリドーマに関する基礎事実」,Compendium of Immunology Vol. II, シュバルツ編,1981;コーラーとミルシュタイン、Nature 256: 495-499, 1975 ;コーラーとミルシュタイン、European Journal of Immunology 6: 511-519, 1976 を参照)。
本発明の別の一側面は、被検体由来の生体試料内のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504、又はその誘導体若しくは同族体を検出する方法であって、複合体を形成するのに十分な時間及び条件の下で、該生体試料をAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504又はそれらの抗原性誘導体若しくは同族体に特異的な抗体と接触させる工程、及び次いで該複合体を検出する工程を含む方法を意図する。
この複合体の存在は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の存在を示す。この検定は、肥満症又は他の状態を発症させる傾向を測定するため、又は治療計画を監視するために、定量化、又は半定量化しても良い。
AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の存在は、ウェスタンブロット法やELISAの手法などによるいくつかの方法で検出しても良い。米国特許第4,016,043号、第4,424,279号及び第4,018,653号を参照すれば分かるように、広範囲の免疫検定技術が利用できる。これらには、当然、非競合タイプの単一部位検定及び二部位検定の両方、又は「サンドイッチ」検定、並びに従来の競合的結合検定が含まれる。これらの検定はまた、標識された抗体の標的への直接結合をも含む。
サンドイッチ検定は、中でも最も有用な、最も普通に用いられる検定法である。サンドイッチ検定技術のいくつかの変法が存在し、その全てが本発明で包含されることを意図する。簡潔に言えば、典型的な前向き検定では、非標識抗体は固体の基質に固定され、テスト対象の試料が結合分子と接触させられる。適切なインキュベーション期間、即ち、抗体−AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の複合体が形成できるのに十分な時間インキュベートした後、検出可能なシグナルを形成できるレポーター分子で標識したAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504に特異的な第二抗体を次に加えて、抗体−AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504−標識化抗体というもう一つの複合体を形成するのに十分な時間インキュベートした。未反応の物質を全て洗い流し、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の存在をレポーター分子が形成するシグナルを観察して測定する。その結果は、可視シグナルの単純な観察による定性的なものであるか、又は既知量のハプテンを含む対照試料と比較することによる定量的なもののいずれであっても良い。前向き検定の変法には、試料と標識した抗体の両方が同時に結合抗体に加えられる同時検定が含まれる。これらの技術は、容易に理解できるであろう任意の僅かな変法も含め、当業者らに良く知られている。本発明に基づき、試料は細胞抽出物、組織生検、また恐らくは血清、唾液、粘膜分泌物、リンパ液、組織流体及び呼吸流体を含む、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504を含むと思われるものである。従ってこの試料は、一般的には生体液を含む生体試料であるが、発酵液及び細胞培養液などからの上清液にも及ぶ。
固体表面は、通常はガラスまたは重合体であり、最も一般的に用いられる重合体は、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、塩化ポリビニル、又はポリプロピレンである。固体支持体は管、ビーズ、円盤又はマイクロプレート、又は免疫検定の実施に適した他のどんな表面であっても良い。結合工程は当分野では良く知られており、一般的には重合体−抗体複合体の固体表面への架橋、共有結合又は物理吸着から成り、次いでテスト試料の調製品中で洗浄する。テスト対象の試料の一部を次いで固相複合体に添加し、抗体中に存在する任意のサブユニットの結合を可能にするのに十分な時間(例えば、2〜40分又はより都合がよければ一晩)及び適切な条件(例えば、室温から約37℃まで)の下でインキュベートする。インキュベーション時間に続き、抗体サブユニット固相を洗浄し、乾燥し、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504の部分に特異的な第二抗体とインキュベートする。この第二抗体は、第二抗体のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−123及びAGT−504への結合を示すのに用いられるレポーター分子に連結する。
また別の方法は、生体試料中の標的分子を固定化し、次いで固定した標的をレポーター分子で標識した又は標識していない特異的な抗体に曝す工程を含む。標的の量とレポーター分子シグナルの強さに応じて、結合した標的が抗体との直接標識化により検出されることがある。また、第一抗体に特異的な標識した第二抗体は、標的−第一抗体複合体に曝され、標的−第一抗体−第二抗体の第三次複合体を形成する。この複合体は、レポーター分子が発するシグナルにより検出される。
本明細書で用いる「レポーター分子」は、その化学的性質により、抗原結合抗体を検出できる分析的に同定可能なシグナルを生ずる分子を意味する。検出は定性的であるか又は定量的であるかのいずれかである。この種の検定で最も一般的に用いられるレポーター分子は、酵素、発蛍光団、又は放射性核種を含む分子(即ち、放射性同位元素)、及び化学発光分子である。
酵素免疫検定の場合、酵素は一般的にはグルタルアルデヒド又は過ヨウ素酸塩により、第二抗体に結合させる。しかしながら、容易に分かるように、様々な別の結合技術が存在し、当業者らには容易に利用可能である。普通に用いられる酵素には、とりわけ西洋わさびペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びアルカリホスファターゼが含まれる。特異的な酵素と共に用いられる基質は、一般的には対応する酵素による加水分解時に、検出可能な色の変化を生ずることで選択される。適切な酵素の例には、アルカリホスファターゼ及びペルオキシダーゼが含まれる。上述の色素生産性基質ではなく、蛍光産物を生ずる蛍光発生基質を採用することも可能である。全ての場合、酵素で標識した抗体を第一抗体−ハプテン複合体に添加し、結合させ、次いで過剰な試薬を洗い流す。次いで適切な基質を含む溶液を抗体−抗原−抗体の複合体に添加する。この基質は、第二抗体と連結した酵素と反応し、定性的な可視性シグナルを生じ、これは通常は分光高度計によりさらに定量化して、試料中に存在したハプテンの量を特定できる。「レポーター分子」はまた、ラテックスビーズ上の赤血球などの細胞凝集又は凝集の阻害の使用にも及ぶ。
代わりに、フルオレセイン及びローダミンなどの蛍光化合物を、それらの結合能力を変えることなく抗体に化学結合させても良い。ある特定の波長をもつ光で照射することにより活性化した場合、蛍光色素で標識された抗体は光エネルギーを吸収し、分子に励起状態を誘起し、続いて光学顕微鏡で可視的に検出できる特徴的な色の光を発する。EIAの場合のように、蛍光で標識された抗体を第一抗体−ハプテン複合体に結合させる。未結合の試薬を洗い流した後、残りの三次複合体を次に適切な波長の光に曝す。蛍光が観察されれば目的のハプテンが存在する。免疫蛍光技術及びEIA技術は共に、当分野で十分確立されており、本発明の方法にとって特に好ましい。しかしながら、放射性同位元素、化学発光分子又は生物発光分子などの他のレポーター分子を採用しても良い。
本発明はまた、例えば、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−123及びAGT−504又はそれらの誘導体を検出するためのPCR分析などを含む遺伝子検定をも意図する。
実時間PCRも、特定の遺伝子分子を検定するのに特に有用である。
本発明は、以下の限定的でない実施例でさらに記載する。
プサモミス・オビーサス
以下の実施例では、異なる条件下における差異的発現の研究にプサモミス・オビーサス・ラットを用いた。ラットは次の代謝表現型に基づき、3つのグループに分けた。
グループA動物: 痩せている
グループB動物: 肥満、非糖尿病
グループC動物: 肥満、糖尿病。
プサモミス・オビーサスのAGT−119の部分配列
AGT−119は、給餌した、絶食させた、及び再給餌したプサモミス・オビーサス由来の胃cDNAのディファレンシャルディスプレイPCRを用いて同定した。
部分ヌクレオチド配列は、次のとおりである。
AATGAAAGAATTGATTGATACGCAACCAAATTAGCCAGTGAGGTTAGNNNCNGGATTATCG
TGACCAGATAGGAGCCTTGGAAAATGACTAAGAAAAATGAAAAACAGCCTAAAATGTCATT
AGCCCAACAAGATGCGTTAAAACGCCTGGATCAAGTTAGAANGCAGAAAAGCGAAAGCC
[配列番号:1]
AGT−119遺伝子の発現
AGT−119の実時間PCR分析では、給餌した動物と比べた場合、絶食させた及び再給餌した動物における発現レベルが劇的に低いことが分かった(図1)。殆どの絶食させた及び再給餌した動物ではAGT−119のレベルは検出できなかった。絶食は16時間で、給餌した動物は実験飼料を自由に摂ることができ、再給餌の動物は、16時間絶食した後に1時間実験飼料を自由に摂らせた。これらの結果は、目的の遺伝子を標的とする2組のプライマーで確認した。
AGT−119配列の相同性
AGT−119配列は、公開データベース(BLASTN バージョン2.2.1)のどれとも有意な相同性を示さない。
プサモミス・オビーサスのAGT−120の部分配列
AGT−120は、給餌した、絶食の、及び再給餌したプサモミス・オビーサス由来の胃cDNAのディファレンシャルディスプレイPCRを用いて同定した。
部分的なヌクレオチド配列は次のとおりである。
GCTGATGGCGATGAATGAACACTGCGTTTGCTGGCCTTATCAATTCCCGCTTTTTCTTGGA
TGAAAAAGACTAACCATGATCGGGCCCAACGGCGGAAGTCGCTTTTGTCACCAGTAGTGAT
GGTGCCGGGATCAAGTGCCACGATTGAGCGTTTCAATTCACTGATTGCGATGCTTAATAAA
GATTCGCCGCACCCTCACAGTGTGTTAAAGATTAAAGTCATGAAAGATGGCAGTTTAAA
ATACAAGGGCAGCATTAATCGCGGTGATAATGAACCCTTTATTGTGATTGGTTTTGAAA
ATAATAAAGATGGCTATAGTAATATTAAGAAGCAAGCAAGCTGGCTAGATATTGCCTTTTA
TGAGATCTCGCNAACTTATAAATTTAACAACTTTAAGGCCTTTGGCCATTCAAATGGAG
GGCTGGTGTGGACATATTGGTTAGAGCATTATTATTCAGAGTATGAGTCAGAAATCA
AAATCAAGCGGTTGATGACTTTGGCTTCACCATTTAACTTTGACGAAGACAATCTGAAT
CACCGGACCCAGATGCTGGCTGACTTTATTAAATATCGGAAACGACTTCCAAAAACGCTC
AAAGTTTATTCACTGACTGGTGGCCAGACCTATGAATCTGACGGGATTGTTCCTGAAAA
TAGTGTAGCCGCAGCCAAGTATATTTTCCAAAATCAAGTGAAGAGCTTTATGGAAAT
TACGGTTACGGGTAAGCAGCTAATCACTCAGATTTACCGCAAAATGAACAAGTAGTGCTA
GTGATGAATCCACCACTCACTAAAGATAATAAAAAAAAAAA [配列番号:2]
AGT−120遺伝子の発現
AGT−120の発現は、絶食の動物(n=12)及び再給餌した動物(n=8)に比べて、給餌したグループ(n=8)で有意に高かった。給餌した動物と再給餌した動物の間には差異はなかった(図2)。AGT−120の発現及び胃の重量、胃の内容物、ブドウ糖レベル又はインスリンレベルの間には有意な相互関係はなかった。
AGT−120遺伝子の相同性
AGT−120の配列は、ラクトバチラス・ガゼリの仮想タンパク質(hypothetical protein)(NZ_AAAB01000011)との相同性を示す。ヒトの同族体は、まだ同定されていない。
プサモミス・オビーサスのAGT−121の配列
AGT−121は糖尿病の及び非糖尿病のプサモミス・オビーサスに由来する視床下部cDNAのディファレンシャルディスプレイPCRを用いて同定した。
AGT−121は、ディファレンシャルディスプレイで最初に同定された視床下部遺伝子である。給餌した/絶食させた視床下部における主要な遺伝子発現データから、グループBとグループCの動物におけるその発現の増加が大きいため、並びに、これらの動物間でシグナルの相違が大きいため、関心が持たれた。
そのヌクレオチド配列は次のとおりである。
CAGACTCCTTGGAAATTAAGGAATGCAATTCTGCCACCATGATGGAAGGACTGAAAAAACGT
ACAAGGAAGGCCTTTGGAATACGGAAGAAAGAAAAAGACACTGACTCTACAGGCTCACCAGA
TCGAGATGGAATGCAGCCCAGCCCACACGAGCTCCCCTACCATAGCAAAGCAGAGTGTGCCC
GAGAAGGAGGGAACAAAGCTTCGAAGAAAAGCAATGGGGCACCAAATGGATTTTATGCGGAA
ATTGATTGGGAAAGATATAACTCACCTGAGCTGGATGAAGAAGGTTACAGCATCAGACCTGA
GGAACCAGGCTCTACCAAAGGAAAGCACTTTTATTCTTCAAGTGAATCCGAAGAGGAGGAAG
AATCGCACAAGAAGTTCAATATCAAGATTAAACCCTTGCAGTCCAAGGACATCCTTAAGAAT
GCTGCAACAGTAGACGAGCTGAAGGCTTCCATAGGCAACATTGCACTTTCCCCTTCGCCTGT
GAGGAAAAGTCCGAGGCGCAGCCCGGGTGCAATTAAAAGGAACTTATCCAGTGAAGAAGTCG
CAAGACCCAGGCGTTCCACCCCAACTCCAGAACTTACAAGCAAGAAGCCTCTGGACGACACT
CTGGCCCTTGCTCCCCTCTTTGGCCCACCGTTAGAATCTGCTTTTGATGGACACAAGACGGA
AGTTCTTTTAGATCAGCCTGAGATATGGGGTTCAGGCCAACCAGTTAACCCAAGCATGGAGT
CACCAAAGCTAGCAAGACCTTTTCCCACTGGAACCCCTCCACCTCTGCCTCCAAAAACTGTA
CCAGCCACCCCGCCTCGGACAGGCTCCCCCTTAACAGTGGCGACAGGAAATGACCAGGCAGC
CACAGAGGCCAAAATTGAGAAACTACCATCCATCAGTGACCTGGACAGCATTTTTGGCCCCG
TGTTGTCCCCCAAGTCTGTTGCTGTTAATACTGAGGAGACGTGGGTCCATTTCTCTGATGCA
TCCCCGGAACATGTTACTCCAGAGTTGACTCCAAGGGAAAAGGTGGTGACCCCACCAGCTGC
ATCAGACATCCCAGCTGACTCCCCAACTCCAGGCCCGCCTGGCCCCCCAGGCTCGGCAGGTC
CCCCAGGGCCTCCTGGTCCTCGCAATGTACCATCTCCGCTCAATTTAGAAGAAGTCCAGAAG
AAAGTCGCTGAGCAGACCTTCATTAAAGATGATTACTTAGAAACACTCTCATCTCCTAAAGA
GTGTGGGTTGGGACAGAGAGCAACTCCACCTCCCCCACCACCACCCACCTACAGGACTGTGG
TTTCGTCCCCCGGACCTGGCTCGGGCAGTGGTACGGGGACCGCCAGTGGTGCATCGTCCCCT
GCTCGGCCAGCCACCCCCTTAGTTCCTTGCAGCTGCTCCACTCCGCCTCCACCTCCTCCCCG
GCCTCCATCCCGGCCAAAGCTACCTCCAGGAAAGCCTGGAGTTGGAGACGTGTCCAGACCTT
TTAGCCCACCCATACACTCCTCCAGCCCTCCTCCAATAGCACCCTTAGCCCGGGCTGAAAGC
ACTTCTTCAATATCATCAACCAATTCCCTGAGCGCAGCCACCACTCCCACAGTTGAGAATGA
ACAGSCTTCCCTCGTTTGGTTTGACAGAGGAAAGTTTTATTTGACTTTTGAAGGTTCTTCCA
GGGGACCCAGTCCTCTAACTATGGGGGCCCAGGACACCCTCCCGGTTGCAGCAGCATTCACA
GAAACTGTCAATGCCTACTTCAAAGGAGCAGATCCAAGCAAATGCATTGTTAAGATCACGGG
AGAAATGGTGTTGTCCTTTCCTGCTGGCATCACCAGACACTTTGCCAACAACCCATCCCCAG
CTGCTCTGACTTTTCGAGTGATAAATTCCAGCAGGTTAGAGCACGTCCTGCCGAACCCCCAG
CTCCTCTGCTGCGATAACACACAAAATGATGCCAATACCAAGGAATTCTGGGTAAACATGCC
AAATTTGATGACCCACCTGAAGAAGGTCTCTGAACAAAAACCCCAGGCTACATATTACAATG
TGGACATGCTCAAGTATCAGGTGTCAGCCCAGGGCATTCAGTCCACACCTCTGAACTTGGCG
GTGAACTGGCGCTGTGAGCCTTCCAGCACTGACCTGCGCATAGATTATAAGTACAACACGGA
TGCCATGTCCACCGCAGTGGCCCTTAACAACGTGCAGTTCCTGGTCCCCATTGATGGAGGAG
TGACCAAGCTCCAGGCTGTCCTTCCTCCAGCAGTCTGGAATGCTGAACAACAAAGAATATTA
TGGAAGATTCCTGATATCTCCCAGAAGTCAGAAAATGGAGGCGTAGGTTCTTTACTGGCAAG
ATTTCAATTAGCCGAAGGCCCAAGCAAACCTTCCCCACTGGTCGTGCAGTTCACGAGTGAAG
GGAGCACTCTGTCTGGCTGCGACATTGAGCTTGTCGGAGCAGGGTACGGGTTTTCACTCATC
AAGAAGAGGTTTGCTGCAGGAAAATACTTGGCCGATAACTAATAAAATGTCATGCAAGGATT
TTGAAGATCCATGTCCTGGAGAACTGTTGTCTGAGAGACATATTTTAATCTGGTTTGAGGAA
AACAAACCAACCGATGTCTGTACGTGGGCTCTGTCAGCTGGAAGGTCCCGGCTTTCAGCCGT
GATTTCCCACACCCAGTACAAGGAGGATCAGTTCTACAGTACTTACTTCTAGGTGTACTATT
GTTAATGGTTTTAAAATGTAATTATTGTATTTGTAAACTGTACCTTCATTCCAGTAAGGCAG
TTAGACACCTGAGTTTTAGCTTTTTTTTCCATTCCTGAAACGGATGTAATTTAAACTGCGGT
ATGTAAATTTAATAGTAGTACTGTCGAATGGCACAATGCTTACAGAGATACAGTGCATTTTG
TCAATATATAAAATTTAAATATAATGTTGATAGTTACCATAAAGGGGGTGCCACACATCAAG
AACCTTAAATGGAACCAGAAACAAGCAAGCAAACAAACAAACAAACAAACAAAACCTTACTT
TTCTTCACTCCTTATTACATTTTCCTCTAGAGCTAAAGAAACTTCTAGCTTCGGTTTAGTGG
GTTAAATTCAGAAACTATTTCAGAAAAAAAAAAAAATTCTGAAGTTACAGCATATTCAAAGA
GAAGCATTAATTACCACTTTTTTAAAAGCTTTTTTTTCAAACCGCAAATTTCATAAAAATGC
AAACTGTGTAAACAGGGCCTCTTATTTTTATAACTTGTGTAAAAAGGGAAAATCAATTCATA
TTTAAAGTTTAAGTAGTATTAAATTATATCCAAGAGTGAAGAGGATGTTGAAATCTTACCTG
ACCCCATGCCCCTTCTTTGCAGTTTAGCAAATGTTGAGATTGCTAAATCATCAGATTAAAGC
CAACTTGATTTTTAAAGTTTCAAGACTTTCTGAAGCTGAACTGGTTAAAACTTTTGCACAAT
TGCTTGGAACGGAGGGGGAGGGGCCTCTCTGGTCCAGCACAGGTACCTTGTTTCTTCCCTAC
TCACAAGAATCAAAACAATGAAAGTCAAGAACCACAGAGGGGGGAAATTAGTTCCCTGTTCA
GTCCAAAAGGAGAACTTTAAACTTATCATTTACGTCTTTGGGGAAGGAAGAAATAAGCTTTA
TAAGTGAAATCCTATTCACCTTGTTGTCCTATGAATGTTTTCGGGGTGACTTTAAGATTCAT
TGTATACATGTGCGAGTCTCTGCTATTCTTGGGGAGTTGAAAGCAGAGCCAGGCCAGTGGCC
TTGAAGTTCAGTAAATGCCACAGTTCTGGGGCAAAGGTAGGCATGAGGGTTCTGCCCCTCAG
CACAGGAATCAGAGCAGTGTCTTGTAAGGTCTAAAGATTAAGTCTTCCAGTAAGCCACAAGT
TATTTTGTAACAGAGTTGGGGAGTTTTGGCACTCGCTGCTGACTTTCATTTTGTATCCACTC
AAATGGAGTCTTCAACTCTTTTCAACTTTAGAATCAAATTAATTTTTTTTTTTTTTTTTTTT
TTTTTACACAAGGTTTACTCTGTGTAACTGTCCTGGATGTTCTGGAACTCTTTTTGTAGACC
AGGCTGGCCTCGAACTCAGAGAGATCCACCTGCCTGTGCTCCCCAAGTGCTGGGATTAAAGG
CGTGTGCCACCATGCCTGGCTTAGATTAAATTTTTTAAGTCTTACTTCACCAGTGAGATTGT
GATTGGCAGTTGTTTCGAGAGAGCTTTGTAGCTTAATCTATGTTCTCTTCAATCAATGCTTG
CTACCAAAAGAATGTCCAAAATGATCTATTTTTCCTGGGAACAATTCATCTATTTAAATAGG
CTCTTGCCTAGTTCCCCAAAGCAGCCTGTCTTTGAAGGTTTTTTTGAACAAAATAATTTTTT
CACAAAAAGTTTGGTTTTGAAATCAAAATAGAGAAATAAAATGTAAATTTTAAATCTAATGG
AACATGAGGAAATGAAAAAACTTAAGCCAATGGAGAGTAAAAGCAGAAAAAAATGAAACTTA
CCTAGAATGTGATTATATTATGTTTTTAAGTAGTCAATTCATGGAAAAATATTGAATATTAA
CACAAAGCATATTAAAAATATGTAAATATTACTGTTTCTCATGTCTTTCTCTTTATATCTTA
TTTTATATAGTTTTAGAATGAATTGGTCATTAAATACAGTGTTTCTTTCCAAAGAATAATTT
TGTTGATATTGTAAAAATGTAATTAAAGATAGAGACTTGAATAGTCTCTAACATTATCCAAA
TGTTTCTAGGAACCAAATTCAAAGCTGTGAAGAAAGCTTGCAATCCCTGAATTGGCTTTTGT
GAAATGGAATGACGGTGGGTAATCTCAAAATTCAGACTTGAATAGTCAGAGCTGAAGTGGGG
AATGGGTGGTTCCTTCTGGTTCAGAAAATAGGTCAAATAACAGCATTTGCTCGCATCAGGGA
TGGAGATGTTGGTGATGTTTGGTTTTACTCTCGCAGGCTTTCGTCTCCTGTTGAAGGTGTAT
CTGTAGCCCAGTGGGATAAGAGTTCATGTTCTGAGATGTGGTCCTAGACAAGGCAGGCAAGG
TTTCAGTCATCAATACCTATCAGGTCAGGTTCCCTTTTGTCTATACAAAATGGGTTAGCTCA
TAGCCAGATGGTTTGCAGGACAGTGAGCTAAATTAGGACAAGATTCTGGTTAGCCAAAGAGC
TGTTTCCTAAGCACTCTGATTTTTTTTTAAAGCTGATAGAAAGTGTAAATGTTCTATTTTGA
CGACATGGAAAGTATGTTTTCCTCTTCAAATAAATCCCTTATTTTTATGAAATTTTCAAAAA
TAAATTCTTGTTTAAAATAGTCTGAATGTTATCATAGTTGGAACTTGGCAATTACTAATTTG
AAATTCTATGAGATGTATCTCCAGCTAAAATGGCAATTCCCTGTATGCTATCTGGGGCTCAG
TTTACCTCTAAGGAAGACTGTCAGAGTGCAAATGGTTTTGAGTGACGGGAAAGTCAAAGGGC
AAATGTTTGTGCTTTTTTCTTTTTCTGTCTTATATACTTCTTCTTGGTCTCAGAATGCAAAG
TATCAGAGCCATAGTTACACACATTTCCACTTTTAACGCTTCTTTTGAAGGAAGCAGATCCA
CTTTTGCCCCGCCACTCATGCCTGCTGTGCAGACTCAGACGAGTCCCTGCCCTCTTCACGCC
TTTGGGGTGAGAGGGGAGCCATATGTAAGTAGTTTTCAAGCTTTTCTTAATGGGACTTTTCT
TTTTCTAATAAAATCATGCCTGGAATCCTGTAAAGATTGTTGCCTGGCTGTGAAGGGGCTTC
TCCAGATCCTGAAATATAGCATCACAATACGTAAATGACTCCCGATGGATCTCCCAGCTCTG
AAGACTTGCTCTTCTACTTCACATGTGTAGCCACGACGATCAGCTGGCACACAGTACAATTA
GCTGTGTAGTGAGTGCTCCCCAGCTATCAGTCATGAAACATATCACTTTGCTCAACCTGTTT
TTAAAAAAGCTCCAAAATGGTAAAAATGCTTTTCAGTCTTTGTTTTCCCAATAATGGTATTG
AGGCCTAAGCTGATTAACTTCCCCCAAAGTGGTACCACAGCTGGTAACGACCCCAATGATCC
TGAAAAAAATGGAATGAGTACCTTGCTGTTTCRTTTAGTTYATTTTGGGAAAATAATCCATT
TGAATGTCAAGATAAAAAGGCACCAGGAAAAGTCCTCATTGGAAGGATTAAAGATGAGCCTG
GTAAGATGTTAAGATGTAAGATGTTAAGATGTGTTACTGTAAAAAAAAAAAGCTT
[配列番号:3]
対応するアミノ酸配列は、次のとおりである。
MMEGLKKRTRKAFGIRKKEKDTDSTGSPDRDGMQPSPHELPYHSKAECAREGGNKASKKSNG
APNGFYAEIDWERYNSPELDEEGYSIRPEEPGSTKGKHFYSSSESEEEEESHKKFNIKIKPL
QSKDILKNAATVDELKASIGNIALSPSPVRKSPRRSPGAIKRNLSSEEVARPRRSTPTPELT
SKKPLDDTLALAPLFGPPLESAFDGHKTEVLLDQPEIWGSGQPVNPSMESPKLARPFPTGTP
PPLPPKTVPATPPRTGSPLTVATGNDQAATEAKIEKLPSISDLDSIFGPVLSPKSVAVNTEE
TWVHFSDASPEHVTPELTPREKVVTPPAASDIPADSPTPGPPGPPGSAGPPGPPGPRNVPSP
LNLEEVQKKVAEQTFIKDDYLETLSSPKECGLGQRATPPPPPPPTYRTVVSSPGPGSGSGTG
TASGASSPARPATPLVPCSCSTPPPPPPRPPSRPKLPPGKPGVGDVSRPFSPPIHSSSPPPI
APLARAESTSSISSTNSLSAATTPTVENEQASLVWFDRGKFYLTFEGSSRGPSPLTMGAQDT
LPVAAAFTETVNAYFKGADPSKCIVKITGEMVLSFPAGITRHFANNPSPAALTFRVINSSRL
EHVLPNPQLLCCDNTQNDANTKEFWVNMPNLMTHLKKVSEQKPQATYYNVDMLKYQVSAQGI
QSTPLNLAVNWRCEPSSTDLRIDYKYNTDAMSTAVALNNVQFLVPIDGGVTKLQAVLPPAVW
NAEQQRILWKIPDISQKSENGGVGSLLARFQLAEGPSKPSPLVVQFTSEGSTLSGCDIELVG
AGYGFSLIKKRFAAGKYLADN [配列番号:4]
AG−121のタックマン組織分布
AGT−121の組織分布は、プサモミス・オビーサスの複数の組織におけるタックマンPCRにより調査した(図3)。脳で最高レベルを示し、また膵臓では極めて低いレベルを示した。
AGT−121−クローンテックMTNヒトRNAブロット
ヒトの組織におけるAGT−121の組織分布も、クローンテック多組織RNAブロットのノーザン分析により実施した。約6kbの特殊なバンドが脳で見られた(図4)。AGT−121は脳に特異的であると思われる。
AGT−121対立遺伝子は肥満と関連する
元となる特許に記載された挿入対立遺伝子及び欠失対立遺伝子は、肥満に関連する。80匹の痩せた及び肥満の個々のプサモミス・オビーサスを、欠失又は挿入、又はその両方の存在に基づき遺伝子型を決定した。糖尿病の動物は考慮に入れなかった。遺伝子型は、プサモミス・オビーサスで見られる肥満症の表現型に有意に関連する。その結果を表4と表5に示す。
Figure 2005510214
Figure 2005510214
エネルギー制限した視床下部におけるAGT−121遺伝子の発現
オリゴヌクレオチドプライマーは、プサモミス・オビーサスのAGT−121のコード配列内で設計した。エネルギー制限した視床下部におけるAGT−121の発現を分析した。対照動物における体重、全ての動物におけるブドウ糖の変化、及び全ての動物における肩甲下脂肪量で、正の相関関係が見られた(図5〜8)。
AGT−121配列の相同性
AGT−121:ISRタンパク質は、ヒト仮想タンパク質DKFZp761D221(DKFZp761D221)[寄託番号:NP_115667]と、ヌクレオチドレベル及びタンパク質レベルの両方で強い相同性を示す。このタンパク質は、アダプター複合体の中間サブユニットファミリーとして同定されるpfam00928.5、Adap_comp_subドメインを含むと予測される。このファミリーはコカトマー(cocatomer)サブユニットであるメンバーも含む。この遺伝子は、ヒト染色体lp31.2に位置づけられている。
プサモミス・オビーサスのAGT−122の部分配列
AGT−122は糖尿病のプサモミス・オビーサス及び非糖尿病のプサモミス・オビーサスの肝臓cDNAのディファレンシャルディスプレイPCRを用いて同定した。
部分的なヌクレオチド配列は次のとおりである。
TCGCGGATCCAGACGCTGCGTTTGCTGGCTTTGATGAAATTTTTAATTTTTCAATATCAGG
AATGTTTAACTATGCCATGAATTTATGGTAGTCAAGGTTGGAAGGCAGGGGAGAGGACACA
GGGAGTAAAGGCACTTGCCCCCAAGCCTTACAACCTGAATTCCATCCCAGAGTGCCTAATG
GTTGAAGGACGGAACTGAATATCTCTAGCTGTCCTCTATCCTCCACAGATACACAGTGAAT
GCATCAACGTAAAAAATTACAGCTAGAAATAATGTCGTGCCATTCATTGTATTTTACATTN
GTNCATCTTNGNTTTTCCATANTAAAAATGTCTNAGACATACCACTTAAAAAAAAAAGCTT
[配列番号:5]
AGT−122遺伝子の発現
グループB(p=0.001)及びグループC(p=0.005)の動物と比べてグループA動物では、給餌した状態でのAGT−122遺伝子の発現に有意な差異があった(図9)。絶食させた状態では、このグループ間で有意な差はなかった。動物グループ内では、有意な発現の増加はグループBの絶食させた動物(p=0.009)でしか見られなかった。全てのグループからのデータを集めると、有意な差異は見られなかった(図10)。
集団で絶食させた動物でのAGT−122の発現は、体重、ブドウ糖、又はインスリンとの関連性を示さなかった。給餌した動物におけるAGT−122の発現は、体重(p=0.005、図11)、ブドウ糖(p=0.003)及びインスリン(p=0.015)と有意な負の相関を示した。
AGT−122の配列の相同性
AGT−122の配列は、異なるマウスの染色体上の幾つかの領域と有意な相同性を示す。公共のデータベース(BLASTNバージョン2.2.1)には類似する配列はなかった。
プサモミス・オビーサスのAGT−422の部分配列
AGT−422は、糖尿病の及び糖尿病でないプサモミス・オビーサス由来の肝臓cDNAのサプレッション・サブトラクティブ・ハイブリッド形成(SSH)[リプリゼンテーショナル・ディファレンス・アナリシス(RDA)とも呼ばれる]により同定した。
部分的なヌクレオチド配列は次のとおりである。
CCCTATCCGCTACCCCTGGGAGGGACACAAAAACACATTTTGTGTTTTTGAAAAAACTGAG
GTCACCAGACTCTTGTATTGTCTTCTTGGACTTCTCTCAGGAACACTCAGGACTCTCCCCA
CACAACACCGTTCTTGAACCGTTCTAACAAATGTTTAAAGTGGTTTCCTTTGAACCACATT
AAATTTAGTTTAAGCAGTCACCAGTGGGCTAGCAGTTCTGGGTTGGGCAGCACATCTTGTA
CAAGCTCTTCCATCTGCCAGGATCACCACCTCTCTGACTTGCACATTTGTGGGTTCCCCAC
AGACGAATGGGATGAGTGAAAGAGTGAGTATGTTCTGTTGGGCCTTCAGTAACAGAAGACT
GATTCAGAAAGTAGCACACGTCACATTTTTCTGTAGGTTGGTTTGTTTAGTTTCATTTTTG
ATTTGTGGAACAAAA [配列番号:6]
AGT−422遺伝子の発現
AGT−422は正規分布した。LSDポストホック検定による一元配置ANOVAにより、給餌したグループCより給餌したグループA動物で遺伝子発現が高い傾向がある(p=0.068)ことが見出された。遺伝子発現は、絶食させたグループAよりも給餌したグループA動物で(p=0.002)、絶食させたグループBより給餌したグループB動物で(p=0.014)、及び、絶食させたグループCよりも給餌したグループC動物で(p=0.039)有意に高かった[図12]。独立した試料のTテストでは、グループのデータを組みあわせると、絶食させた動物よりも給餌した動物でAGT−422遺伝子の発現が高いことが見出された(p<0.001、図13)。
AGT−422配列の相同性
AGT−422配列は、ラッタス・ノルベキカスのクローンCH230−213K1との配列相同性を示す。完全遺伝子とオープン・リーディング・フレームはまだ同定されておらず、ヒトの同族体もまだ未確定である。
プサモミス・オビーサスのAGT−123の部分配列
AGT−123は、糖尿病の及び糖尿病でないプサモミス・オビーサス由来の視床下部cDNAのディファレンシャルディスプレイPCRを用いて同定した。
部分的なヌクレオチド配列は次のとおりである。
TGAGAGTCCATCTCAGCTTATTTCATTGAGATGTTTTGATTAAGAAGTATGACTAGATTAA
AAAATTCTATATAGCTTGGCATTGTTGATAGTTTATATATTTCACTGATTTCTGGTCCCTT
GAAAGTTACTTGGTGATCAACATAGTGTAGTGAAAGGATTGGGATGGACATTAAAAAAAAA
AAGCTT [配列番号:7]
AGT−123遺伝子の発現
視床下部AGT−123の発現は、グループA動物では絶食に伴い上昇する傾向があり(p=0.06)、グループBとグループCの動物では絶食に伴って有意に上昇した(それぞれ、p=0.02とp=0.01)[図14]。全ての給餌した及び絶食させた動物を合わせると、絶食させた動物は給餌した動物と比べて、有意に発現が上昇した(p=0.001)。[図14]。AGT−123の発現は、ブドウ糖又はインスリンの濃度と相関しなかった。統計的には有意ではない(p=0.08)が、AGT−123の発現と体重の間には関連する傾向があった。
AGT−123配列の相同性
AGT−123配列はマウスで発現する三つの配列タグ(gb/BG797393.1/BG797393 icl4h03.x1 Kaestner ngn3 wt Mus筋; gb/AI661150.1/AI661150 va01a02.x1 ソアレス・マウスリンパ節NbMLN; dbj/BB257743.1/BB257743 BB257743 RIKEN 全長濃縮, 7 d)に合致するが、対応する遺伝子はまだ同定されていない(BLASTNバージョン2.2.1)。
プサモミス・オビーサスのAGT−504の部分配列
AGT−504は、糖尿病の及び糖尿病でないプサモミス・オビーサス由来のゲノムDNAの増幅断片長多型(AFLP)スクリーニングを用いて同定した。これは、糖尿病の及び糖尿病でないプサモミス・オビーサスの肝臓で発現することが分かった。
部分的なヌクレオチド配列は次のとおりである。
ゲノムDNA:
TGGNTACTCTTGNAAGCACCTTGAAAGTTCAGCCTGCTAACTTACCTTTTTAGCTTTAGAT
TGCTTAGATATTCAAATGAGAGTGTGGTGCAAATCCTGATTACAAGGAGTTTGAGTTTGGA
GTGATTGGCAATGCACTTGTGAGGCTGTGTGCCTATGGTCCTAGGACTTAGGAGGCAGGGA
TAGAAGGACCAGGTGCTGAAAGACAGCCTTGGCTAGTTAGTGGACAGATACATAAATGTAC
TGCATGAGATTCTTTCAGAATAACAACCTCCTTTTAAAGAAGTTACTTCTGACATGGAATC
TGTTGCCTGCTTTTGGATCACTACCCCCTGGTGGGACACCTTTGCCAGACCATGGAGGAAG
AACTGTCTTGAT [配列番号:8]
cDNA:
AACGTGAGCTTTTTGGAAGGCCCAGANAATTTAAGGAAAGTGTCCCGGCAAATCCTGATTA
CAAGGAGTTTGAGTTTGGAGTGATTGGCAATGCACTTGTGAGGCTGTGTGCCTATGGTCCT
AGGACTTAGGAGGCAGGGATAGAAGGACCAGGTGCTGAAAGACAGCCTTGGCTAGTTAGTG
GACAGATACATAAATGTACTGCATGAGATTCTTTCAGAATAACAACCTCCTTTTAAAGAAG
TTACTTCTGACATGGAATCTGTTGCCTGCTTTTGGATCACTACCCCCTGGTGGGACACCTT
TGCCAGACCATGGAGGAAGAACTGTCTTGATGGGANN [配列番号:9]
AGT−504遺伝子の発現
肝臓AGT−504の発現は正規分布し、LSDポストホック分析によるANOVAは、グループC動物がグループA(p=0.014)とグループB(p=0.02)の動物の両方と比べてAGT−504遺伝子の発現が有意に高かったことを示した(図15)。
増幅断片長多型(AFLP)技術
AFLP技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いたゲノム制限断片のサブセットの増幅に基づく。DNAは制限酵素(ECoRIとMseI)で切断し、二重鎖アダプターはDNA断片の末端に結合させて増幅用の鋳型DNAを作成する。アダプター配列と隣接する制限部位配列は次に続く制限断片の増幅のためのプライマー結合部位として役立つ。選択ヌクレオチドは、それゆえに制限断片のサブセットからのみDNA増幅を開始するPCRプライマーの3’末端に含まれる。この方法により、肥満症/糖尿病の表現型に関連する制限部位における配列の差異が同定されるであろう。
AFLPは、ギブコBRL「AFLP分析システムI」と「AFLPスタータープライマー」キットを用いて、製造元の説明書に従って実施した。
プサモミス・オビーサス(n=15)のそれぞれのグループの6つのゲノムDNAを集めたものを、256対のプライマーのAFLPスクリーニングに用いたが、これは約1.4cMの濃度でのゲノムスキャンと同等である。動物は性別で分け、次に痩せている(グループA)、肥満である(グループB)及び肥満/糖尿病である(グループC)に応じて3つのグループに分けた。
PCRは以下の条件下で20μlで実施した。94℃で30秒、65℃で30秒、及び72度で60秒を1サイクル、次に12の連続した各サイクルについて、アニーリング温度を0.7℃下げた。これにより、13サイクルのタッチダウンフェーズが得られる。この後、94℃で30秒、56℃で30秒、及び72℃で60秒のサイクルが23回続く。
一度増幅すると、断片は6%(w/v)のポリアクリルアミドゲル上で分離され、(通常は)50〜150のバンドが可視化された。動物グループ間で異なると思わるこれらのバンドをゲルから切除した。次のPCR条件、即ち、94℃で2分、(94℃で30秒、54℃で30秒、72℃で60秒)を40サイクル、72℃で5分、及び次のプライマー:F 5'-GTA GAC TGC GTA CCA ATT C-3'[配列番号:10]と、R 5'-GAC GAT GAG TCC TGA GTA A-3'[配列番号:11]を用いて目的のバンドを再増幅した。増幅されたバンドは、アプライドバイオシステム・ビッグダイ配列決定キットで配列決定した。
プライマー
各遺伝子の増幅と分析のためのプライマーとプローブの配列(5’から3’の方向で示す)。
SYBRグリーン分析
AGT−119
第1組
前向き: ggattatcgtgaccagataggagc [配列番号:12]
逆向き: acgcatcttgttgggctaatg [配列番号:13]

第二組
前向き: cgcaaccaaattagccagtg [配列番号:14]
逆向き: gcatcttgttgggctaatgacat [配列番号:15]

AGT−120
前向き: acccagatgctggctgact [配列番号:16]
逆向き: ctggccaccagtcagtgaataa [配列番号:17]

AGT−121
前向き(挿入): aaaacatgagagaagccatactaattca [配列番号:18]
前向き(欠失): cacaaaacatgagatactaattcataagtga [配列番号:19]
逆向き: tgaaaccaagatagcacaaacgaa [配列番号:20]

AGT−122
前向き: catcccagagtgcctaatggtt [配列番号:21]
逆向き: acgttgatgcattcactgtgtatct [配列番号:22]

AGT−422
前向き: cagtcaccagtgggctagca [配列番号:23]
逆向き: cctggcagatggaagagctt [配列番号:24]

AGT−123
前向き: gcttggcattgttgatagtttatatatttc [配列番号:25]
逆向き: cactacactatgttgatcaccaagtaactt [配列番号:26]

AGT−504
前向き: gaatctgttgcctgcttttgg [配列番号:27]
逆向き: ctccatggtctggcaaaggt [配列番号:28]

タックマン分析
β−アクチン前向き: gcaaagacctgtatgccaacac [配列番号:29]
β−アクチン逆向き: gccagagcagtgatctctttctg [配列番号:30]
プローブ: FAM-tccggtccacaatgcctgggaacat-TAMRA [配列番号:31]

シクロフィリン前向き: cccaccgtgttcttcgaca [配列番号:32]
シクロフィリン逆向き: ccagtgctcagagcacgaaa [配列番号:33]
プローブ: FAM-cgcgtctccttcgagctgtttgc-TAMRA [配列番号:34]
当業者らは、本明細書に記載した発明が、具体的に記載したもの以外にも変更及び改良の余地があることを認めるであろう。本発明は、このような変更及び改良を全て含むことを理解されたい。本発明はまた、本明細書で個別に又は集合的に言及又は指摘した工程、特性、組成物及び化合物の全て、及び該工程又は特性の二つ以上の組み合わせのいずれか及び全てをも含む。
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図1は、給餌した、絶食させた、及び再給餌したプサモミス・オビーサスの胃におけるAGT−119遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図2は、給餌した、絶食させた、及び再給餌したプサモミス・オビーサスの胃におけるAGT−120遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図3は、AGT−121が発現する組織の分布をグラフに表したものである。 図4は、(1)心臓、(2)脳、(3)胎盤、(4)肺、(5)肝臓、(6)骨格筋、(7)腎臓、及び(8)膵臓におけるAGT−121の発現のノーザン分析を写真で表したものである。 図5は、エネルギー制限された視床下部におけるAGT−121の発現をグラフに表したものである。 図6は、AGT−121の発現対体重レベルをグラフに表したものである。 図7は、AGT−121の発現対グルコースレベルの変化をグラフに表したものである。 図8は、AGT−121の発現対肩甲骨の脂肪をグラフに表したものである。 図9は、グループA、B及びCの給餌した及び絶食させたプサモミス・オビーサスにおける、AGT−122肝臓遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図10は、給餌した及び絶食させたプサモミス・オビーサス(蓄積したデータ)についての、肝臓のAGT−122遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図11は、給餌したプサモミス・オビーサスのAGT−122肝臓遺伝子の発現と体重の間の関連性をグラフに表したものである。 図12は、グループA、B、及びCの給餌した及び絶食させたプサモミス・オビーサスからの、AGT−422肝臓遺伝子発現データをグラフに表したものである。 図13は、給餌した及び絶食させた全てのプサモミス・オビーサス(蓄積したデータ)における、AGT−422肝臓遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図14は、グループA、B及びCの給餌した及び絶食させたプサモミス・オビーサスにおける、AGT−123視床下部遺伝子の発現をグラフに表したものである。 図15は、グループA、B、及びCのプサモミス・オビーサスにおける、AGT−504肝臓遺伝子の発現をグラフに表したものである。

Claims (47)

  1. 発現タンパク質又はその誘導体もしくは同族体をコードするヌクレオチド配列又はコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、痩せた動物と比べて肥満動物の、又は給餌した動物と比べて絶食させた動物の、又は糖尿病でない動物と比べて糖尿病の動物の胃、肝臓及び/又は視床下部組織で差異をもって発現する核酸分子。
  2. 配列番号:1で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:1若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  3. 配列番号:2で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:2若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  4. 配列番号:3で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:3若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  5. 配列番号:5で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:5若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  6. 配列番号:6で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  7. 配列番号:7で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  8. 配列番号:8で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  9. 配列番号:9で表されるヌクレオチド配列、又はそれと少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  10. 配列番号:1で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  11. 配列番号:2で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  12. 配列番号:3で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  13. 配列番号:4で表されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  14. 配列番号:5で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  15. 配列番号:6で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  16. 配列番号:7で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  17. 配列番号:8で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  18. 配列番号:9で表されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  19. 痩せた動物と比べて肥満動物の、又は給餌した動物と比べて絶食させた動物の、又は糖尿病でない動物と比べて糖尿病の動物の胃、肝臓、及び/又は視床下部組織で差異をもって発現する核酸分子によりコードされるヌクレオチド配列又はアミノ酸の配列を含む単離された分子。
  20. 配列番号:1で表される核酸分子、又は配列番号:1と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:1若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  21. 配列番号:2で表される核酸分子、又は配列番号:2と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:2若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  22. 配列番号:3で表される核酸分子、又は配列番号:3と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:3若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  23. 配列番号:5で表される核酸分子、又は配列番号:5と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:5若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  24. 配列番号:6で表される核酸分子、又は配列番号:6と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:6若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  25. 配列番号:7で表される核酸分子、又は配列番号:7と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:7若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  26. 配列番号:8で表される核酸分子、又は配列番号:8と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:8若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  27. 配列番号:9で表される核酸分子、又は配列番号:9と少なくとも約30%の類似性を有するヌクレオチド配列、又は配列番号:9若しくはその相補形と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項19に記載の単離された分子。
  28. 分子がタンパク質である、請求項19に記載の単離された分子。
  29. 配列番号:1で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  30. 配列番号:2で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  31. 配列番号:3で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  32. 配列番号:4で表されるアミノ酸配列を含む、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  33. 配列番号:5で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  34. 配列番号:6で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  35. 配列番号:7で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  36. 配列番号:8で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  37. 配列番号:9で表されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項28に記載の単離されたタンパク質。
  38. (i) 痩せた動物と比べて肥満動物の視床下部又は筋組織で差異をもって発現する核 酸分子によりコードされるタンパク質、又はその誘導体、同族体、類似体、化 学的等価物、若しくは模倣体、
    (ii) 給餌した動物と比べて絶食させた動物の肝臓組織で差異をもって発現する核酸 分子によりコードされるタンパク質、又はその誘導体、同族体、類似体、化学 的等価物、若しくは模倣体、
    (iii)実質的に配列番号:1で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (iv) 実質的に配列番号:2で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (v) 実質的に配列番号:3で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (vi) 実質的に配列番号:4で表されるアミノ酸配列又はその誘導体、同族体、若し くは類似体、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する配列を含む タンパク質、又はこのタンパク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、 若しくは模倣体、
    (vii)実質的に配列番号:5で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (viii)実質的に配列番号:6で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (ix) 実質的に配列番号:7で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (x) 実質的に配列番号:8で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (xi) 実質的に配列番号:9で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、 若しくは類似体により、又はこの配列と少なくとも約30%の類似性を有する アミノ酸配列をコードする配列によりコードされるタンパク質、又はこのタン パク質の誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体、
    (xii)配列番号:1で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xiii)配列番号:2で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xiv)配列番号:3で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xv) 配列番号:5で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xvi)配列番号:6で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xvii)配列番号:7で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xviii)配列番号:8で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しく は類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子に よりコードされるタンパク質、
    (xix)配列番号:9で表されるヌクレオチド配列又はその誘導体、同族体、若しくは 類似体と低ストリンジェンシー条件下でハイブリッド形成できる核酸分子によ りコードされるタンパク質、
    (xx) 項(i)から項(xix)までのいずれか一つで定義された、ホモ二量体の形の タンパク質、
    (xxi)項(i)から項(xix)までのいずれか一つで定義された、ヘテロ二量体の形 のタンパク質、
    から成るリストから選択される、単離されたタンパク質。
  39. 哺乳動物におけるAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504の1つ以上の発現を変化させる方法であって、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504の発現を高レベル調節又は低レベル調節、又はその他の方法で変化させるのに十分な時間及び条件の下で、効果的な量のAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504の発現のモジュレーターとAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504とを接触させる工程を含む方法。
  40. 哺乳動物におけるAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504の活性を変化させる方法であって、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504の活性を増加又は減少させるのに十分な時間及び条件の下で活性を変化させるのに効果的な量の分子を該哺乳動物に投与する工程を含む方法。
  41. 肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の症状の1つ以上を特徴とする状態を患う哺乳動物の治療法であって、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504の発現を変化させるのに十分な、又はAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504の活性を変化させるのに十分な時間及び条件の下で、該哺乳動物に効果的な量の物質を投与する工程を含む方法。
  42. 肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡の症状の1つ以上を特徴とする疾病状態を患う哺乳動物の治療法であって、該哺乳動物に効果的な量のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はAGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504を投与する工程を含む方法。
  43. 肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、若しくは類似体の発現を変化させることができる物質の使用。
  44. 肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物、若しくは模倣体の活性を変化させることができる物質の使用。
  45. 肥満症、摂食障害、糖尿病及び/又はエネルギー不均衡を特徴とする状態を治療するための医薬の製造における、AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体若しくは類似体、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はその誘導体、同族体、類似体、化学的等価物若しくは模倣体の使用。
  46. AGT−119AGT−120AGT−121AGT−122AGT−422AGT−423及び/又はAGT−504の発現のモジュレーター、又は、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504の活性のモジュレーター、及び1つ以上の薬学的に許容できる担体及び/又は希釈剤を含む組成物。
  47. 被検体由来の生体試料中のAGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はその誘導体若しくは同族体を検出する方法であって、該生体試料を、AGT−119、AGT−120、AGT−121、AGT−122、AGT−422、AGT−423及び/又はAGT−504、又はそれらの抗原性誘導体若しくは同族体に特異的な抗体と、複合体を形成するのに十分な時間及び条件の下で接触させる工程、及び次いで該複合体を検出する工程を含む方法。
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