JP2005508940A - アルツハイマー病の治療に有用なアリルアミド - Google Patents

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Abstract

、R、R、B、J、J、X、及びZが本出願で定義する通りである式(I)の化合物を使用することによって、哺乳動物においてアルツハイマー病及び他の疾患を治療し、かつ/又はβセクレターゼ酵素を阻害し、かつ/又はAβペプチドの沈着を抑制する方法が開示される。
【化1】

Description

本出願は、2001年10月5日出願の米国特許仮出願第60/327,243号に対する優先権を主張するものである。
本発明は、アルツハイマー病及び他の類似疾患の治療に関するものであり、より具体的には、βセクレターゼ、すなわち、アミロイド前駆体タンパク質を切断して、アルツハイマー病を罹患した対象の脳で見られるアミロイド斑の主成分であるAβペプチドをもたらす酵素を阻害する化合物のそのような治療方法での使用に関する。
アルツハイマー病(AD)は、主に老化と関連する、進行性の脳の変性疾患である。ADの臨床上の症状は、記憶、認知能力、理性、判断力、及び見当識の喪失を特徴とする。疾患が進行するにつれて、運動、感覚、及び言語の能力も影響を受け、複合的認知機能の全面的な機能障害がもたらされる。このような認知能力の喪失は徐々に生じるが、通常は重度の機能障害をもたらし、最終的には4〜12年で死に至る。
アルツハイマー病は、脳の主な2つの病理学的所見、すなわち神経原線維変化と、大部分はAβとして知られているペプチド断片凝集体からなるβアミロイド(若しくは神経突起)斑を特徴とする。ADの個体は、特有の脳でのβアミロイド沈着(βアミロイド斑)及び脳血管でのβアミロイド沈着(βアミロイド血管障害)、並びに神経原線維変化を示す。神経原線維変化は、アルツハイマー病だけでなく、他の痴呆誘発疾患でも起こる。解剖すると、通常記憶及び認知にとって重要なヒトの脳領域にこのような病変が多数見出される。
臨床上ADでない高齢なヒトの大多数の脳内でも、このような病変は、より少数でより限定された解剖学的分布で見られる。アミロイド形成的な斑及び血管のアミロイド血管障害は、トリソミー21(ダウン症候群)、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、及び他の神経形成障害に罹患した個体の脳の特徴でもある。βアミロイドは、ADの定義をなす特徴であり、今や疾患発症の原因となる前駆体又は因子と考えられている。認知活動を担う脳領域でのAβ沈着は、AD発症の主要な要因である。βアミロイド斑は、大部分はアミロイドβペプチド(Aβ、βA4とされることもある)からなる。βペプチドは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)がタンパク質分解されることによって誘導され、39〜42個のアミノ酸からなる。APPのプロセシングには、セクレターゼと呼ばれる数種のプロテアーゼが関与している。
APPのAβペプチドN末端でのβ−セクレターゼによる切断、及びそのC末端での1種又は複数のγセクレターゼによる切断がβアミロイド形成経路、すなわちAβが形成される経路をなす。αセクレターゼによるAPPの切断によって、α−sAPP、すなわちAPPの分泌型が生成するが、これはβアミロイド斑の形成をもたらさない。この代替的な経路が、Aβペプチドの形成を妨げる。APPのタンパク分解性プロセシング断片についての記述は、たとえば、米国特許第5,441,870号、同第5,721,130号、及び同第5,942,400号にある。
アスパルチルプロテアーゼは、β−セクレターゼ切断部位でのAPPのプロセシングを担う酵素として特定されている。β−セクレターゼ酵素は、BACE、Asp、及びMemapsinを含むさまざまな名称を用いて開示されている。たとえば、Sinha等のNature第402巻:537〜554(p501)、1999年、及び公告されたPCT出願WO00/17369を参照されたい。
何通りかの証拠は、進行性の大脳βアミロイド・ペプチド(Aβ)沈着がADの発生において種子のような役割を担い、数年又は数十年後に認知に関する症状を発生させることが示唆する。たとえば、SelkoeのNeuron第6巻:487ページ、1991年を参照されたい。正常な個体及びAD対象のどちらにおいても、培養液中で成長させた神経細胞からAβが遊離すること、及び脳脊髄液(CSF)中にAβが存在することが実証された。たとえば、Seubert等のNature第359巻:325〜327ページ、1992年を参照されたい。
Aβペプチドは、β−セクレターゼによるAPPプロセシングの結果として蓄積されるので、AD治療ではこの酵素の活性を阻害することが望ましいと提言されている。β−セクレターゼ切断部位でのAPPのin vivoプロセシングは、Aβ生成の律速ステップであるので、AD治療のための治療ターゲットになると考えられている。たとえば、Sabbagh,M.等のAlz.Dis.Rev.第3巻、1〜19ページ1997年を参照されたい。
BACE1ノックアウト・マウスは、Aβを産生せず、正常な表現型を示した。APPを過剰発現するトランスジェニック・マウスと交雑させたると、その子孫では、脳抽出物中のAβ量が対照動物に比べて減少する(Luo等のNature Neuroscience第4巻:231〜232ページ、2001年)。この証拠も、脳においてβ−セクレターゼ活性を阻害し、Aβを減少させることがAD及び他のβアミロイド障害を治療する治療方法になるという提言を支持する。
現在では、アルツハイマー病の進行を阻止し、予防し、又は後退させる有効な治療はない。したがって、まずは、アルツハイマー病の進行を遅らせ、かつ/又はこれを予防できる薬剤が早急に求められている。
β−セクレターゼの有効な阻害剤であり、β−セクレターゼを媒介とするAPPの切断を阻害し、Aβ産生の有効な阻害剤であり、かつ/又はアミロイドβの沈着又はその斑を減少させるのに有効な、ADなど、アミロイドβの沈着又はその斑を特徴とする疾患を治療及び予防するための化合物が求められている。
本発明は、アルツハイマー病を治療するため、アルツハイマー病の発生の防止又は遅延を助長するため、アルツハイマー病の進行の緩慢化を助長するため、軽度認知障害(MCI)の対象を治療して、MCIからADへと進行する恐れのある者においてアルツハイマー病の発生を防止又は遅延するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療して、起こり得る潜在的な障害、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含む他の変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、又はびまん性レビー小体型アルツハイマー病を治療するため、からなる群から選択される疾患若しくは症状を有する対象を治療し、又はそのような疾患若しくは症状を予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の米国特許第5,413,999号に記載の化合物、すなわち次式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法に関する:

Figure 2005508940

[式中、
Xは、−OH又は−NHであり;
Zは、−O、−S、又は−NHであり;
Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
及びRは、それぞれ独立に、
1)水素、
2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1〜3アルコキシ、
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、
iv)アリール
で置換されている5〜7員シクロアルキル基、
g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、
Figure 2005508940

によって任意選択で置換されている複素環、
Figure 2005508940

j)−NH−SO1〜3アルキル、
k)−NR
l)−COOR、又は
m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO若しくは−NR
d)C1〜4アルキル、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

m)アリールC1〜3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSOR、
p)−OP(O)(OR、又は
q)以下で規定する−R
で置換されている、アリール;或いは
4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、又はBocで置換されている複素環;或いは
5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、又はC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
であり;
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
1)ヒドロキシ、
2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1〜3アルコキシ、
d)アリール、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、又は
iv)アリール
で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
f)複素環、又は
g)−NR
で置換されている、C1〜4アルキル、
3)C1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

6)−NH−SO1〜3アルキル、
7)複素環、
8)−W−アリール、又は
Figure 2005508940

(式中、Wは上で定義した通りである)
で置換されており;或いは、
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
Figure 2005508940

〔式中、Vは、存在しないか、又は
Figure 2005508940

であり、
は、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、

Figure 2005508940

Figure 2005508940

(非置換であるか、又はアリールで置換されている)
Figure 2005508940

(非置換であるか、又はアリールで置換されている)
5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
6)−O−
から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
1)ハロ、
2)C1〜3アルコキシ、
3)ヒドロキシ、
4)C1〜4アルキル、
5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
6)−NH−複素環
で置換されており;
は、
1)−(CH−R(rは0から5である)
2)C1〜4アルケニル−R
3)C1〜4アルキニル−R
であり;
は、
1)水素、
2)C1〜4アルキル、
3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO若しくは−NR
d)C1〜4アルキル、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

m)アリールC1〜3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSOR、
p)−OP(O)(OR、又は
q)以下で規定する−R
で置換されている、C〜C10アリール、或いは
5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)C1〜4アルキル、又は
c)C1〜3アルコキシ
によって置換されている、複素環であり;
は、H又はアリールであり;
は、
1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
a)水素、
b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)C1〜3アルコキシ、
ii)−OH、若しくは
iii)−NR
で置換されている、C1〜6アルキル、
c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
Figure 2005508940

から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)C1〜4アルキル、若しくは
ii)−NR
で置換されている、芳香族複素環である〕、
2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルであり;
Bは、存在しないか、又は
Figure 2005508940

(式中、Rは、1)−CH(CH
2)−CH(CH)(CHCH)、又は
3)−フェニルである)であり;
及びJは、それぞれ独立に、
1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
a)水素、
b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)−NR
ii)−OR、
iii)−NHSO1〜4アルキル、
iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

Figure 2005508940

(式中、R13は、
A)−H、
B)−C1〜4アルキル、
C)−アリール、
D)−複素環、又は
E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
II)非置換又は複素環で置換されたアリール
で置換されているものである。)、
xi)−NR (Aは、対イオンである)、
xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
xiii)アリール、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、又は−O−((CHO)−R、又は−OP(O)(OR

Figure 2005508940

で置換されている、C1〜6アルキル、又は
c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、
2)−N(R
3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、
Figure 2005508940

〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
12は、
1)水素、
2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)R14(R14は、

Figure 2005508940

である)、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
で置換されている、アリール、
3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)上で定義したR14
b)−OC1〜4アルケニル、
c)フェニル−C1〜4アルキル、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
Figure 2005508940

で置換されているもの、或いは
4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)上で定義したR14
b)−CHOR、
c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
Figure 2005508940

、Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
Figure 2005508940

又は
f)−C1〜4アルキル−フェニル
で置換されているものである〕
である]。
本発明の方法で使用する化合物の調製方法については、式(I)の化合物、及びHIV向けのプロテアーゼ阻害薬としてのその使用を開示する米国特許第5,413,999号を参照されたい。この文書の開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
本発明はまた、β−セクレターゼ仲介のアミロイド前駆体タンパク質(APP)の切断を阻害するための、化合物、組成物、キット及び方法を提供する。より具体的には、本発明の化合物、組成物及び方法は、A−βペプチドの生成を阻害するため、及びA−βペプチドの病的形態と関連がある、ヒト又は獣の疾患又は症状を治療又は予防するために有効である。
本発明の化合物、組成物、及び方法は、アルツハイマー病(AD)を患うヒトを治療するため、ADの発症の予防又は遅延を助長するため、軽度認識障害(MCI)を有する患者を治療するため、それ以外の場合MCIからADへと進行することが予想される患者のADの発症の予防又は遅延するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型のアミロイドーシスを伴う遺伝性小脳出血を治療するため、脳アミロイド血管障害を治療して単発性及び再発性皮質下出血などの可能性の潜在的な障害を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含めた、他の変性痴呆を治療するため、パーキンソン病と関連する痴呆、進行性核上麻痺と関連する痴呆、皮質基底核変性症と関連する痴呆、及びびまん性レビー小体病型ADを治療するために有用である。
本発明の方法で使用する化合物は、β−セクレターゼ阻害活性を有する。本発明の方法で使用する化合物の阻害活性は、たとえば、本明細書に記載してあるか或いは当分野で知られている、1つ又は複数のアッセイを使用することによって容易に実証される。
米国特許第5,413,999号は、様々な次式Iの化合物が開示されている:
Figure 2005508940

[式中、R、R、R、B、J、J、X、及びZは、上で定義した通りである]。
これらの化合物は、HIVプロテアーゼ酵素を阻害するのに有用である。
米国特許第5,413,999号は、上記の化合物の作製法、及びHIVプロテアーゼ酵素を阻害するためのその使用法を開示している。このような化合物の作製法については、米国特許第5,413,999号の必要な部分を参照により本明細書に組み込む。
一の態様において本発明は、アルツハイマー病を治療するため、アルツハイマー病の発生の防止又は遅延を助長するため、アルツハイマー病の進行の遅延を助長するため、軽度認知障害(MCI)の対象を治療し、MCIからADへと進行する恐れのある者においてアルツハイマー病の発生を防止又は遅延するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療し、起こり得るその予後、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含む他の変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、又はびまん性レビー小体型アルツハイマー病を治療するため、からなる群から選択された疾患若しくは症状を有する対象を治療し、又はそのような疾患若しくは症状が発生するのを予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の次式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法に関する:
Figure 2005508940

[式中、
Xは、−OH又は−NHであり;
Zは、−O、−S、又は−NHであり;
Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
及びRは、それぞれ独立に、
1)水素、
2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1〜3アルコキシ、
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されている、アリール
e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、
iv)アリール
で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
Figure 2005508940

によって任意選択で置換されている、複素環、

Figure 2005508940

j)−NH−SO1〜3アルキル、
k)−NR
l)−COOR、又は
m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
3)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO又は−NR
d)C1〜4アルキル、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

m)アリールC1〜3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSOR、
p)−OP(O)(OR、又は
q)以下で規定する−R
で置換されている、アリール;或いは
4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている、複素環;或いは
5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている、炭素環
であり;
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
1)ヒドロキシ、
2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1〜3アルコキシ、
d)アリール、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、又は
iv)アリール
で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
f)複素環、又は
g)−NR
で置換されている、C1〜4アルキル、
3)C1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

6)−NH−SO1〜3アルキル、
7)複素環、
8)−W−アリール、又は
Figure 2005508940

(式中、Wは上で定義した通りである)
で置換されており;或いは、
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
Figure 2005508940

〔式中、Vは、存在しないか、又は

Figure 2005508940

であり、
は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
Figure 2005508940

Figure 2005508940

(非置換であるか、又はアリールで置換されている)
Figure 2005508940

(非置換であるか、又はアリールで置換されている)
5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
6)−O−
から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
1)ハロ、
2)C1〜3アルコキシ、
3)ヒドロキシ、
4)C1〜4アルキル、
5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
6)−NH−複素環
で置換されており;
は、
1)−(CH−R(rは0から5である)
2)C1〜4アルケニル−R
3)C1〜4アルキニル−R
であり;
は、
1)水素、
2)C1〜4アルキル、
3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO若しくは−NR
d)C1〜4アルキル、
e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されている、C1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

m)アリールC1〜3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSOR、
p)−OP(O)(OR、又は
q)以下で規定する−R
で置換されている、C〜C10アリール、或いは
5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択される1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
a)ハロ、
b)C1〜4アルキル、又は
c)C1〜3アルコキシ
によって置換されている、複素環
であり;
は、H又はアリールであり;
は、
1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
a)水素、
b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)C1〜3アルコキシ、
ii)−OH、若しくは
iii)−NR
で置換されている、C1〜6アルキル、
c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
Figure 2005508940

から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)C1〜4アルキル、若しくは
ii)−NR
で置換されている、芳香族複素環である〕、
2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルであり;
Bは、存在しないか、又は
Figure 2005508940

(式中、Rは、1)−CH(CH
2)−CH(CH)(CHCH)、又は
3)−フェニルである)であり;
及びJは、それぞれ独立に、
1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
a)水素、
b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)−NR
ii)−OR、
iii)−NHSO1〜4アルキル、
iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

Figure 2005508940

(式中、R13は、
A)−H、
B)−C1〜4アルキル、
C)−アリール、
D)−複素環、又は
E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
II)非置換又は複素環で置換されたアリール
で置換されているものである。)、
xi)−NR (Aは、対イオンである)、
xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している)、
xiii)アリール、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

Figure 2005508940

で置換されている、C1〜6アルキル、又は
c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、
2)−N(R
3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
Figure 2005508940

〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
12は、
1)水素、
2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)R14(R14は、

Figure 2005508940

である)、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
で置換されている、アリール、
3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)上で定義したR14
b)−OC1〜4アルケニル、
c)フェニル−C1〜4アルキル、

Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
Figure 2005508940

で置換されているもの、或いは
4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)上で定義したR14
b)−CHOR、
c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
Figure 2005508940

Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
Figure 2005508940

、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
Figure 2005508940

又は
f)−C1〜4アルキル−フェニル
で置換されているものである〕。
である]。
一の態様においてこの治療方法は、疾患がアルツハイマー病である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、アルツハイマー病の発症を防ぎ又は遅らせるのを助長し得る。
他の態様においてこの治療方法は、アルツハイマー病の進行を遅らせるのを助長し得る。
他の態様においてこの治療方法は、疾患が軽度認知障害である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、疾患がダウン症候群である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、疾患がオランダ型遺伝性アミロイド性脳出血である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、疾患が脳アミロイド血管障害である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、疾患が変性痴呆である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、疾患がびまん性レビー小体型アルツハイマー病である場合に使用できる。
他の態様においてこの治療方法は、上に記載したものなどの現存罹っている疾患を治療することができる。
他の態様においてこの治療方法は、上に記載したものなどの疾患が発生又は進行するのを予防することができる。
本発明の方法は、次の治療有効量、すなわち、経口投与では約0.1mg/日〜約1,000mg/日、非経口、舌下、鼻腔内、くも膜下投与では約0.5〜約100mg/日、デポー投与及び植込錠では約0.5mg/日〜約50mg/日、局所投与では約0.5mg/日〜約200mg/日、直腸投与では約0.5mg〜約500mgを使用することができる。
好ましい態様において、経口投与の治療有効量は、約1mg/日〜約100mg/日、非経口投与の治療有効量は1日約5〜約50mgである。
より好ましい態様において、経口投与の治療有効量は、約5mg/日〜約50mg/日である。
本発明はまた、アルツハイマー病を治療するため、アルツハイマー病の発生を防ぐ又は遅らせるのを助長するため、軽度認知障害(MCI)の対象を治療するため、MCIからADへと進行するはずの対象においてはアルツハイマー病の発生を防ぐ又は遅らせるため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療して可能性のある潜在的な障害、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を防ぐため、血管性変性混合型痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、びまん性レビー小体型アルツハイマー病を含む他の変性痴呆を治療するため、からなる群から選択される疾患若しくは症状を有する対象を治療又は対象におけるそのような疾患若しくは症状の予防するために、そのような治療を必要とする対象の治療に使用する医薬品を製造するための、式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩の使用を含む。
一の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患がアルツハイマー病である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、アルツハイマー病の発症を防ぐ又は遅らせるのを助長し得る。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、アルツハイマー病の進行を遅らせるのを助長し得る。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患が軽度認知障害である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患がダウン症候群である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患がオランダ型遺伝性アミロイド性脳出血である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患が脳アミロイド血管障害である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患が変性痴呆である場合に用いることができる。
他の態様において式(I)の化合物のこのような使用は、疾患がびまん性レビー小体型アルツハイマー病である場合に用いることができる。
好ましい態様において、式(I)の化合物のこのような使用は、次の酸、すなわち、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、CH−(CH−COOH(式中、nは0〜4)、HOOC−(CH−COOH(式中、nは上で定義したとおり)、HOOC−CH=CH−COOH、及びフェニル−COOHからなる群から選択される酸の薬剤として許容可能な塩を用いる。
本発明の別の好ましい態様において、対象又は患者は、好ましくはヒト対象若しくは患者である。
本発明はまた、反応混合物中で、APP−695アミノ酸アイソタイプのMet596とAsp597の間の部位、又はそのアイソタイプ若しくは変異体の対応する部位でのアミロイド前駆体タンパク質(APP)の切断を阻害し;細胞中でアミロイドβペプチド(Aβ)の産生を抑制し;動物においてβアミロイド斑の生成を抑制し;脳中のβアミロイドの沈着を特徴とする疾患を治療又は予防するために、β−セクレターゼ活性を阻害する方法を含む。これらの方法はそれぞれ、治療有効量の式(I)の化合物、又は薬剤として許容可能なその塩を投与することを含む。
本発明は、β−セクレターゼ活性を阻害する方法であって、前記β−セクレターゼを、有効阻害量の式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩に曝すことを含む方法も含む。
一の態様においてこの方法は、前記β−セクレターゼを前記化合物にin vitroで曝すことを含む。
他の態様においてこの方法は、前記β−セクレターゼを前記化合物に細胞中で曝すことを含む。
他の態様においてこの方法は、動物の細胞中で前記β−セクレターゼを前記化合物に曝すことを含む。
他の態様においてこの方法は、ヒトにおいて前記β−セクレターゼを前記化合物に曝すことを含む。
本発明は、反応混合物中で、APP−695アミノ酸アイソタイプの番号のMet596とAsp597の間の部位、又はそのアイソタイプ若しくは変異体の対応する部位でのアミロイド前駆体タンパク質(APP)の切断を阻害する方法であって、前記反応混合物を有効阻害量の式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩に曝すことを含む方法も含む。
一の態様においてこの方法は、APP−751アイソタイプのMet652とAsp653の間、APP−770アイソタイプのMet671とAsp672の間、APP−695スウェーデン変異のLeu596とAsp597の間、APP−751スウェーデン変異のLeu652とAsp653の間、又はAPP−770スウェーデン変異のLeu671とAsp672の間の切断部位を使用する。
他の態様においてこの方法は、前記反応混合物をin vitroで曝す。
他の態様においてこの方法は、前記反応混合物を細胞中で曝す。
他の態様においてこの方法は、動物細胞中で前記反応混合物を曝す。
他の態様においてこの方法は、ヒト細胞中で前記反応混合物を曝す。
本発明はまた、細胞中でアミロイドβペプチド(Aβ)の産生を阻害する方法であって、前記細胞に有効阻害量の式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩を投与することを含む方法を含む。
一の実施形態においてこの方法は、動物に投与することを含む。
一の実施形態においてこの方法は、ヒトに投与することを含む。
本発明はまた、動物においてβアミロイド斑の生成を阻害する方法であって、前記動物に有効阻害量の式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩を投与することを含む方法を含む。
本発明の態様の一の実施形態においてこの方法は、ヒトに投与することを含む。
本発明は、脳中のβアミロイドの沈着を特徴とする疾患を治療又は予防する方法であって、対象に有効治療量の式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩を投与することを含む方法も含む。
一の態様においてこの方法は、約0.1〜約1000mg/日の範囲の治療量で化合物を使用する。
他の態様においてこの方法は、約15〜約1500mg/日の範囲の治療量で化合物を使用する。
他の態様においてこの方法は、約1〜約100mg/日の範囲の治療量で化合物を使用する。
他の態様においてこの方法は、約5〜約50mg/日の範囲の治療量で化合物を使用する。
他の態様においてこの方法は、前記疾患がアルツハイマー病である場合に使用することができる。
他の態様においてこの方法は、前記疾患が軽度認知障害、ダウン症候群、又はオランダ型遺伝性アミロイド性脳出血である場合に使用することができる。
本発明はまた、式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩との複合体にしたβ−セクレターゼを含む組成物を含む。
本発明はまた、β−セクレターゼ複合体を生成する方法であって、前記複合体の生成に適する条件下、反応混合物中でβ−セクレターゼを式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩に曝すことを含む方法を含む。
一の実施形態においてこの方法は、in vitroで曝すことを含む。
一の実施形態においてこの方法は、反応混合物として細胞を使用する。
本発明はまた、少なくとも1の構成成分として、容器に封入された式(I)の化合物を含む、組み合わせ可能な構成成分を含むコンポーネントキットを含む。
一の実施形態においてこのコンポーネントキットは、凍結乾燥された化合物と、希釈剤を含む少なくとも1種の他の構成成分とを含む。
本発明はまた、複数の容器を含み、各容器が式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩の1回分又は複数回分の単位用量を含んでいるコンテナキットも含む。
一の実施形態においてこのコンテナキットは、経口送達向けにできた各容器を含み、錠剤、ゲル剤、又はカプセル剤を含む。
一の実施形態においてこのコンテナキットは、非経口送達向けにできた各容器を含み、デポー製品、シリンジ、アンプル、又はバイアルを含む。
一の実施形態においてこのコンテナキットは、局所送達向けにできた各容器を含み、パッチ、メディパッド、軟膏、又はクリームを含む。
本発明はまた、式(I)の化合物又は薬剤として許容可能なその塩と、抗酸化剤、抗炎症薬、γセクレターゼ阻害剤、神経栄養剤(neurotrophic agent)、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、スタチン、Aβペプチド、及び抗Aβ抗体からなる群から選択された1種又は複数の治療薬とを含む薬品キットを含む。
本発明は、β−セクレターゼ仲介のアミロイド前駆体タンパク質(APP)の切断を阻害するための、化合物、組成物、キット及び方法を提供する。より具体的には、本発明の化合物、組成物及び方法は、Aβペプチドの生成を阻害するため、及びAβペプチドの病的形態と関連がある、ヒト又は獣の疾患又は症状を治療又は予防するのに有効である。
本発明の化合物、組成物、及び方法は、アルツハイマー病(AD)を患うヒトを治療するため、ADの発症の予防又は遅延を助長するため、軽度認識障害(MCI)を有する対象を治療するため、それ以外の場合にMCIからADへと進行することが予想される対象のADの発症の予防又は遅延するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型のアミロイドーシスを伴う遺伝性小脳出血を治療するため、脳アミロイド血管障害を治療するため、及び単発性及び再発性皮質下出血などの可能性のある潜在的障害を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含む、他の変性痴呆を治療するため、パーキンソン病と関連する痴呆、パーキンソン症状(FTDP)を伴う前頭側頭部の痴呆、進行性核上麻痺と関連する痴呆、皮質基底核変性症と関連する痴呆、及びびまん性レビー小体病型ADを治療するのに有用である。
本発明の化合物は、β−セクレターゼ阻害活性を有する。本発明の化合物の阻害活性は、たとえば、本明細書に記載してあるか或いは当分野で知られている、1つ又は複数のアッセイを使用することによって容易に実証される。
本発明は、βセクレターゼ酵素の活性を阻害し、Aβペプチドの産生を抑制するキット及び方法を提供する。βセクレターゼ酵素活性を阻害すると、APPからのAβの産生が停止又は低減し、脳のβアミロイド沈着の形成が減少又は消失する。
本発明の方法における一の態様において、式(I)の化合物は、R及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
1)ヒドロキシ;
2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ヒドロキシ、
b)C1〜3アルコキシ、
c)アリール、
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、若しくは
iv)アリール
で置換されている5〜7員シクロアルキル基、
e)複素環、又は
f)−NR
で置換されている、C1〜4アルキル;
3)C1〜6アルコキシ、

Figure 2005508940

[式中、Wは、−O−、−S−、又は−NH−である。]
で置換されており;或いは
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
Figure 2005508940

[式中、Vは存在しないか、又は
Figure 2005508940

であり、
は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である。]、
Figure 2005508940

(非置換であるか、又はアリールで置換されている)
3)−S(O)−(pは、0、1、若しくは2である)、又は
4)−O−
から選択された1個若しくは複数の非置換又は置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系が、フェニル環に縮合し、前記フェニル環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
1)C1〜3アルコキシ、
2)ヒドロキシ、
3)C1〜4アルキル、又は
4)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)
で置換されている。
他の態様においてこの方法は、
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
1)ヒドロキシ;
2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ヒドロキシ、
b)C1〜3アルコキシ、
c)アリール、
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
i)ハロ、
ii)ヒドロキシ、
iii)C1〜3アルコキシ、若しくは
iv)アリール
で置換されている5〜7員シクロアルキル基、
e)複素環、又は
f)−NR
で置換されている、C1〜4アルキル;
3)C1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

[式中、Wは、−O−、−S−、又は−NH−である。]
で置換されており;或いは
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、

Figure 2005508940

[式中、Vは存在しないか、又は
Figure 2005508940

であり、
は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である。]、
2)−S(O)−(pは、0、1、若しくは2である)、又は
3)−O−
から選択された1個若しくは複数の非置換又は置換されたヘテロ原子とからなり;
が、ベンジルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
a)ヒドロキシ、
b)−NO若しくは−NR
c)C1〜4アルキル、
d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
Figure 2005508940

で置換されているベンジルであり、
Bが存在しない、式(I)の化合物を含む。
他の態様においてこの方法は、
Xが−OHであり;
Zが−Oであり;
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
Figure 2005508940

で置換されており;或いは
及びRが、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式飽和環系を形成するように結合し、その環系が、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
Figure 2005508940

[式中、Vは、存在しないか、又は
Figure 2005508940

であり、
は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である。]
の1つとからなり;
が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の(1)ヒドロキシ、(2)1個若しくは複数の−OHで置換されているC1〜3アルコキシ、又は(3)
Figure 2005508940

で置換されているベンジルであり、
が、−NH−C1〜4アルキルであり;
が、

Figure 2005508940

である、式(I)の化合物を含む。
他の態様においてこの方法は、以下に示す化合物AからH、及びJからなる群から選択された式(I)の化合物を含む。
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル(4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)−イル)ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−(2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
Figure 2005508940

N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−N’(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
別名
[1S−[1α[αS、γR、δ(R)]、2α]]−N−(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシ−1H−インデン−1−イル)−2−[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−γ−ヒドロキシ−α−(フェニルメチル)−4−(3−ピリジニルメチル)−1−ピペラジンペンタンアミド、又は
N−(1(S)−2,3−ジヒドロ−2(R)−ヒドロキシ−1H−インデニル) −4)S)−ヒドロキシ−2(R)−フェニル−メチル−5−[4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−t−ブチルカルバモイル)ピペラジニル]ペンタンアミド。
本発明の新規な方法で使用する化合物には、以下の化合物、すなわち、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モリホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)ピペラジニル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)2−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)ペンタンアミド、又は
(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2−(S)N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド
も含まれるが、これだけに限らない。
本発明の方法で使用する化合物は、不斉中心をもち、ラセミ体、ラセミ混合物、及び個々のジアステレオオマー若しくは鏡像異性体として存在するものでもよく、異性体のすべての形態が本発明に含まれる。
任意の成分又は式Iにおいて可変基(たとえば、アリール、複素環、R、R、R、A、n、Zなど)が1度ならず出現するとき、各出現時のその定義は、他のあらゆる出現時のその定義と無関係である。また、その組合せが安定な化合物をもたらす場合に限り、置換基及び/又は可変基を組み合わせて差し支えない。
定義
本発明の方法で使用する化合物は、説明的な名称、及び様々な化学的部分を有する構造の参照による2通りの方法で同定される。また次の用語を使用することがあるので、それを以下で定義する。
用語「調節する(modulating)」とは、化合物がβアミロイドの変換酵素の活性部位を少なくとも部分的にブロックし、それによって、酵素の代謝回転速度を低下させ、又は抑制できることを指す。
本願明細書では、別段の指示がない限り、「アルキル」には、指定された数の炭素原子を有する分枝鎖と直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基が含まれるものとし(Meはメチル、Etはエチル、Prはプロピル、Buはブチルである);「アルコキシ」は、酸素の架橋によって結合している、表示された炭素原子数のアルキル基を表し;「シクロアルキル」には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘプチル、シクロヘキシル(Cyh)、シクロヘプチルなど、飽和した環の基が含まれるものとする。「アルケニル」には、エテニル、プロピニル、ブテニル、ペンテニルなど、鎖に沿って任意の安定な位置に1個若しくは複数の炭素−炭素二重結合を持つ直線又は分枝のどちらかの立体配置の炭化水素基が含まれるものとする。「アルキニル」には、エテニル、プロピニル、ブテニル、ペンテニルなど、鎖に沿って任意の安定な位置に1個若しくは複数の炭素−炭素三重結合を持つ直鎖又は分枝のどちらかの立体配置の炭化水素基が含まれるものとする。「ハロ」とは、本願明細書では、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味し;「対イオン」は、塩化物、臭化物、水酸化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、過塩素酸塩、硝酸塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、半酒石酸塩(hemitartrate)、ベンゼンスルホン酸塩など、負の電荷をもつ小さな単一の物質(species)を表すのに使用する。
本願明細書では、別段の指示がない限り、「アリール」は、フェニル(Ph)又はナフチルを意味するものとする。「炭素環」とは、任意の安定な5〜7員の炭素環又は7〜10員の二環式炭素環を意味するものとし、いずれの環も、飽和でも不飽和でもよい。
複素環又は複素環式という用語は、本願明細書では別段の指示がない限り、安定な5〜7員の単環式若しくは二環式、又は安定な7〜10員二環式の複素環系を表し、いずれの環も、飽和でも不飽和でもよく、炭素原子と、N、O、及びSからなる群から選択された1個から3個のヘテロ原子とからなり、前記窒素及び硫黄ヘテロ原子は、任意選択で酸化されていてもよく、また前記窒素へテロ原子は、任意選択で4級化されていてもよく、上で定義したいずれかの複素環がベンゼン環に縮合している二環式基もこれに含まれる。複素環は、安定な構造を生じさせるどのヘテロ原子又は炭素原子で結合していてもよい。そのような複素環式要素の例には、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、及びオキサジアゾリルが含まれる。モルホリノは、モルホリニルと同じである。
式Iの化合物の(水溶性、油溶性、又は分散性生成物の形態の)薬剤として許容される塩には、従来の非毒性の塩、又はたとえば無機若しくは有機の酸又は塩基から形成された第4級アンモニウム塩が含まれる。そのような酸の付加塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシルスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、及びウンデカン酸が含まれる。塩基の塩には、アンモニウム塩;ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩やマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミンなどの有機塩基との塩;アルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩などが含まれる。また、塩基性の窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル、ブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物などのハロゲン化低級アルキル;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、及びジアミルのような硫酸ジアルキル;デシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物などの長鎖ハロゲン化物;臭化ベンジル及び臭化フェネチルのようなハロゲン化アラルキル等で4級化してもよい。他の薬剤として許容される塩には、硫酸塩エタノール和物及び硫酸塩が含まれる。
本出願中で見られる略語は、以下のとおりである。
(略語)
呼称 保護基
BOC(Boc) t−ブトキシカルボニル
CBZ(Cbz) ベンジルオキシカルボニル(カルボ−ベンゾキシ)
TBS(TBDMS) t−ブチル−ジメチルシリル

活性化基
HBT(HOBT又はHOBt) 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物

呼称 結合剤
BOP試薬 ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス−
(ジメチルアミノ)ホスホニウム
ヘキサフルオロホスファート
BOP−C1 ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)
ホスフィン酸塩化物
EDC 塩酸1−エチル−3−(3−ジメチル−
アミノプロピル)カルボジイミド

その他
(BOC)O(BOCO) ジ−t−ブチル ジカルボナート
n−Bu フッ化テトラブチルアンモニウム
nBuLi(n−Buli) n−ブチルリチウム
DMF ジメチルホルムアミド
EtN トリエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
TFA トリフルオロ酢酸
DMAP ジメチルアミノピリジン
DME ジメトキシエタン
LDA リチウムジイソプロピルアミド
THF テトラヒドロフラン

アミノ酸
Ile L−イソロイシン
Val L−バリン
投与及び組成物
臨床業務では、本発明の方法で使用する化合物は、通常、薬剤として許容される担体と共に、遊離の酸、又は前掲のタイプのものなど、薬剤として許容される非毒性の塩基の付加塩とした活性成分を含む医薬製剤の形態で、経口、直腸経由又は注射によって投与される。治療する対象への使用及び投与については、医師若しくは薬剤師、又は当分野の技術者には容易に明白となろう。
本発明は、1種又は複数の薬剤として許容される非毒性の担体と共に処方した1種又は複数の上記式Iの化合物を含む薬剤組成物も提供する。この薬剤組成物は、固体若しくは液体の形態で経口投与向け、非経口的注射向け、又は直腸投与向けに特別に製剤することができる。
本発明の方法で使用する薬剤組成物は、ヒト及び他の動物に、経口、直腸、非経口(すなわち、静脈内、筋肉内、又は皮下)、大槽内(intracisternally)、膣内、腹腔内、(たとえば粉末、軟膏、又は滴剤による)局所、若しくは頬側投与することもでき、又は経口若しくは経鼻スプレーとして投与することもできる。
本発明の方法で使用するための非経口注射用の薬剤組成物は、薬剤として許容される無菌の水溶液若しくは非水性溶液、分散液、懸濁液、又は乳濁液、並びに使用直前に無菌の注射可能な溶液又は分散液に再構成するための無菌の粉末を含む。適切な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒、又は賦形剤の例には、水、エタノール、(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの)ポリオール、及びこれらの適切な混合物、(オリーブ油などの)植物油、及びオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルが含まれる。たとえば、レシチンなどのコーティング材料を使用したり、分散液の場合では求められる粒径を維持したり、界面活性剤を使用することによって、適度な流動性を保つことができる。
このような組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤などの補助剤を含ませることができる。種々の抗菌剤及び抗真菌剤、たとえばパラベン、クロロブタノール、フェノール ソルビン酸などを含有させて、微生物の活動を確実に防止することもできる。糖、塩化ナトリウムなどの等張化剤を含めることが望ましい場合もある。モノステアリン酸アンモニウムやゼラチンなど、吸収を遅れさせる物質を含有させて、注射可能な薬剤形態の吸収を長引かせることもできる。
所望されるならば、またより有効に分布させるため、この化合物を、ポリマーマトリックス、リポソーム、マイクロスフィアなどの制御放出送達系又は標的送達系に組み入れることができる。
注射可能な製剤は、たとえば、細菌を保持するフィルターを通す濾過によって、或いは使用直前に無菌の水又は他の注射可能な無菌媒質中に溶解又は分散させることのできる無菌固体組成物の形態に滅菌剤を混ぜることによって滅菌することができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末、及び顆粒剤が含まれる。こうした固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウムやリン酸二カルシウムなど、少なくとも1種の薬剤として許容される不活性な賦形剤若しくは担体、及び/又はa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ケイ酸などの充填剤若しくは増量剤、b)たとえばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、アカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)たとえばセチルアルコールやモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンやベントナイト粘土などの吸収剤、及びi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、これらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合では、剤形は、緩衝剤も含んでいて差し支えない。
ラクトースや乳糖、並びに高分子量のポリエチレングリコールなどのような賦形剤を使用する、軟及び硬ゼラチンカプセル中で、同様のタイプの固体組成物を充填剤として使用することもできる。
錠剤、糖衣丸、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングや製薬の分野でよく知られている他のコーティングなど、コーティング及び外皮を付けて調製することができる。これらは、任意選択で不透明化剤を含んでいてもよく、又は活性成分を、腸管のある部分においてのみ、又はそこで優先的に、任意選択で遅らせて放出する組成物の剤形とすることもできる。使用できる封埋組成物の例には、重合体物質及びワックスが含まれる。
活性化合物は、適切であれば上述の1種又は複数の賦形剤を加えた、マイクロカプセル化された形態にすることもできる。
経口投与用の液体剤形には、薬剤として許容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが含まれる。液体剤形は、活性化合物に加えて、たとえば、水又は他の溶媒;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油類(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタン脂肪酸エステル、これらの混合物などの可溶化剤や乳化剤など、当技術分野で一般に使用される不活性な希釈剤を含んでいてもよい。
経口用組成物は、不活性な希釈剤の他、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味剤、香味剤、並びに着香剤などの補助剤を含むこともできる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、たとえばエトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンのソルビトールエステル及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、トラガカント、及びこれらの混合物のような懸濁化剤を含有していてもよい。
直腸又は経膣投与用の組成物は、本発明の化合物と、室温では固体であるが体温では液体となり、したがって直腸若しくは膣の腔内で融解し、活性化合物を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコールなど、非刺激性の適切な賦形剤若しくは担体、又は座剤用ワックスとを混合することによって調製できる座剤であることが好ましい。
本発明の化合物の局所投与用剤形には、粉末、スプレー剤、軟膏、及び吸入剤が含まれる。活性化合物は、無菌条件下で、薬剤として許容される担体及び必要な保存剤、緩衝剤、又は必要に応じて噴霧剤と混合される。眼科用製剤、眼の軟膏、粉末、及び溶液も、本発明の範囲内にあるものと考える。
本発明の薬剤組成物における実際の活性成分投与レベルは、活性化合物の量が特定の対象、組成物、及び投与方式について所望の治療応答を得るのに有効となるように変更することができる。選択された投与レベルは、その特定の化合物の活性、投与経路、治療する状態の重症度、及び治療する対象の状態及び既往歴に応じて変わることになる。しかし、化合物の用量を所望の治療効果を得るのに必要となるのより低いレベルで始めて、所望の効果が得られるまで投与量を徐々に増やすことは、当業者の技量の範囲内である。一般に、活性化合物は、体重1キログラムあたり1日約0.1〜約200mg、より好ましくは約0.5〜約150mg、最も好ましくは約1〜約125mgの投与量レベルで哺乳動物に経口投与される。所望であれば、有効な1日用量を、投与する目的のために複数回分に分けて、たとえば1日2〜4回分に用量を分けてもよい。
本発明の方法
本発明の化合物及び薬剤として許容されるその塩は、βアミロイド斑など、βアミロイドペプチドの病的形態を特徴とする症状に罹患しているヒト又は動物を治療し、このような症状の発生の防止又は遅延を助長するのに有用である。たとえば、この化合物は、アルツハイマー病を治療するため、アルツハイマー病の発生の防止又は遅延を助長するため、MCI(軽度認知障害)の対象を治療し、MCIからADへと進行する恐れのある者においてアルツハイマー病の発生の防止又は遅延を実現するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療し、起こり得る潜在的な症状、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含む他の変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、及びびまん性レビー小体型アルツハイマー病を治療するために有用である。本発明の化合物及び組成物は、アルツハイマー病の進行を治療し、予防し、又は緩慢化するのに特に有用である。これらの疾患を治療又は予防する際、本発明の化合物は、対象又は患者にとって最適であるように、個々に使用することも、併用することもできる。
こうした疾患については、用語「治療する」とは、本発明の化合物が、現に疾患に罹っているヒトにおいて使用できることを意味する。本発明の化合物は、疾患に罹っている対象に必ずしも治癒をもたらさないが、疾患の進行の遅延若しくは緩慢化を実現し、更なる進行を予防し、それによって個人により有益な余生を与えることになる。
「予防する」という用語は、その時点では疾患に罹っていないが、通常なら疾患を発症し、又は疾患に罹る危険性の高い者に本発明の化合物を投与した場合、その対象者が疾患を発症しないことを意味する。さらに、「予防する」は、加齢、家族歴、遺伝子若しくは染色体の異常のため、及び/又は脳の組織若しくは体液中のAPP若しくはAPP切断産物の既知の遺伝子突然変異など、その疾患の1種又は複数の生物マーカーが存在するために、最終的に疾患を発症し、又は疾患に罹る危険性の高いと思われる個体において疾患の発症を遅らせることも含む。本発明の化合物は、個人が最終的に疾患に罹る時期に至るまで本発明の化合物を投与すれば、疾患の発生を遅らせることによって、個体が通常なら疾患に罹っているはずの期間中にその個体が疾患に罹らないようにし、或いは疾患が発生する速度、又はその影響を低減する。予防するには、疾患の素因があると考えられる個体に本発明の化合物を投与することも含む。
好ましい態様において、本発明の化合物は、疾患症状の進行を緩慢にするのに有用である。
別の好ましい態様において、本発明の化合物は、疾患症状の更なる進行を予防するのに有用である。
上記の疾患の治療又は予防では、本発明の化合物を治療有効量投与する。治療有効量は、当分野の技術者に知られているように、使用するその化合物及び投与経路に応じてさまざまである。
上記の状態のいずれかが診断されている対象の治療では、医師は、本発明の化合物を直ちに投与し、必要なだけ無期限に投与を続けてよい。アルツハイマー病であると診断されていないが、アルツハイマー病のリスクが有意にあると考えられる対象の治療では、医師は、好ましくは、対象が加齢に伴う記憶又は認知能力の問題など、初期のアルツハイマー予備症状を経験したときに治療を開始すべきである。さらに、アルツハイマー病を予見できるAPOE4や他の生物学的指標など、遺伝的マーカーの検出によって、アルツハイマー病発症のリスクがあると確定される対象も存在する。そのような状況では、対象に疾患の症状がなくても、本発明の化合物の投与を症状が現れる前に開始してよく、疾患の発生を予防又は延引するために投与を無期限に続けてよい。
(定義)
APP、すなわちアミロイド前駆体タンパク質とは、たとえば米国特許第5,766,846に記載されているように、APPの変異体、突然変異体、及びアイソフォームを含む任意のAPPポリペプチドであると定義する。
Aβ、すなわちアミロイドβペプチドとは、39、40、41、42、及び43のアミノ酸からなるペプチドを含み、β−セクレターゼ切断部位からアミノ酸39、40、41、42、又は43にまで伸長している、β−セクレターゼを媒介とするAPPの切断によって生じた任意のペプチドであると定義する。
β−セクレターゼ(BACE1、Asp2、メマプシン2)とは、APPがAβのアミノ末端側の終端で切断されるのを媒介するアスパルチルプロテアーゼである。ヒトβ−セクレターゼは、たとえばWO00/17369に記載されている。
薬剤として許容可能とは、組成物、製剤、安定性、患者の忍容性、及び生物学的利用能に関して、薬理学/毒物学の観点から患者に許容され、かつ物理学/化学の観点から製薬の化学者に容認される特性及び/又は物質を指す。
治療有効量とは、治療対象となる少なくとも1種の疾患症状を低減又は軽減し、或いはその疾患の1種又は複数の臨床兆候又は症状の発症を低減又は緩慢化するのに有効な量であると定義する。
剤形及び量
本発明の化合物は、経口、非経口、(IV、IM、デポーIM、SQ、及びデポーSQ)、舌下、鼻腔内(吸入)、くも膜下、局所、又は直腸投与することができる。当分野の技術者に知られている剤形は、本発明の化合物の送達に適している。
本発明の化合物を治療有効量含む組成物を提供する。化合物は、経口投与用の錠剤、カプセル剤、若しくはエリキシル剤、又は非経口投与用の無菌溶液若しくは懸濁液など、適切な医薬製剤に処方することが好ましい。通常、当技術分野でよく知られている技術及び手順を使用して、上記で述べた化合物を薬剤組成物へと処方する。
容認されている製薬の慣行によって、本発明の化合物若しくは化合物の混合物又は生理的に許容される塩若しくはエステル約1〜500mgを、生理的に許容される溶剤、担体、添加剤、賦形剤、保存剤、安定剤、着香剤などと共に、求められる剤形単位の形態で処方する。このような組成物又は製剤中の活性物質量は、指示した範囲内の適切な用量が得られるような量とする。組成物は、剤形単位中において、個々に活性成分を約2〜約100mg、より好ましくは約10〜約30mg含有する用量を処方することが好ましい。「単位剤形」という用語は、ヒトの対象者及び他の哺乳動物に適する投与単位として物理的に分離した単位であって、各単位が適切な薬剤用賦形剤と共同して所望の治療効果を生じるように計算された予め決定された量の活性物質を含有するものを指す。
組成物を調製するには、本発明の1種又は複数の化合物と薬剤として許容可能で適切な担体とを混合する。化合物を混合又は添加する際、得られる混合物は、溶液、懸濁液、乳濁液などとしてよい。リポソーム懸濁液も薬剤として許容可能な担体として適切であるといえる。これらは、当分野の技術者に知られている方法に従って調製すればよい。得られる混合物の形状は、目的の投与方式、及び選択された担体又は溶剤中での化合物の溶解性を含むいくつかの要因に応じて決める。有効濃度は、治療する疾患、障害、又は状態の少なくとも1種の症状を軽減又は改善するのに十分なものであり、経験的に決定してよい。
本明細書で提示する化合物の投与に適する薬剤用担体又は溶剤には、ある投与方式に適することが当分野の技術者に知られている何れかの担体が含まれる。活性物質はその上、所望の作用を弱めない他の活性物質、又は所望の作用を補う若しくは別の作用を有する材料と混合することもできる。化合物は、組成物中に1種だけの薬剤活性成分として処方してもよく、他の活性物質と混合させてもよい。
化合物の溶解性が不十分である場合、可溶化する方法を利用してよい。そのような方法は知られており、これには、それだけに限らないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)など、共溶媒を使用すること、Tween(登録商標)など、界面活性剤を使用すること、及び水性重炭酸塩ナトリウムに溶解させることが含まれる。有効な薬剤組成物を処方するために、塩やプロドラッグなど、化合物の誘導体を使用してもよい。
化合物濃度は、化合物の投与目的である障害の少なくとも1種の症状を軽減又は改善する投与量の送達に有効なものである。通常、組成物は1回投与用に処方される。
本発明の化合物は、徐放性の処方やコーティングなど、体からの急速な排泄を防ぐ担体と共に調製してよい。そのような担体には、それだけに限らないが、マイクロカプセル化送達系など、徐放製剤が含まれる。活性化合物は、治療する対象への望ましくない副作用がない状態で治療上有用な作用を発揮するのに十分な量の薬剤として許容可能な担体中に含まれる。治療上有効な濃度は、知られているin vitro及びin vivoモデル系で、治療する障害について化合物を試験することによって、経験的に決定することができる。
本発明の化合物及び組成物は、複数回又は1回分の容器に封入することができる。封入された化合物及び組成物は、たとえば、使用に際して集められた各構成成分を含むキットの形態で提供することができる。たとえば、凍結乾燥した形態の阻害化合物と適切な希釈剤とを、使用前に合わせるために別々の成分として提供することができる。キットは、同時投与するため、阻害化合物及び第2の治療薬を含むものとすることができる。阻害剤及び第2治療物質を別々の構成成分として提供することができる。キットは、複数の容器を含み、各容器が本発明の化合物の1又は複数単位分を収容していてよい。容器は、それだけに限らないが、経口投与では錠剤、ゲルカプセル剤、徐放カプセル剤など、非経口投与ではデポー製品、充填済シリンジ、アンプル、バイアルなど、局所投与ではパッチ、メディパッド、クリームなどを含む所望の投与方式に適合していることが好ましい。
薬物組成物中の活性化合物濃度は、活性化合物の吸収率、不活性化率、排泄率、投与スケジュール、及び投与量、並びに当分野の技術者に知られている他の要因に応じて決まる。
活性成分は、一度に投与しても、数回分に小分けして、時間間隔をおいて投与してもよい。厳密な用量及び治療期間は、治療する疾患に応じて変わるものであり、知られている試験プロトコルを使用して経験的に、或いはin vivo又はin vitro試験データから推定して決定できることは理解されよう。濃度及び用量の値は、緩和すべき状態の重症度によっても変わり得ることを留意されたい。さらに、時間の経過と共に、各個の必要度、及びこの組成物の投与を管理又は監督する者による専門的判断に従い、特定の投与レジメンを、あるいずれかの対象向けに調整すべきであること、並びに本明細書で述べる濃度範囲は例に過ぎず、特許請求の範囲に記載の組成物の範囲又は実施を限定するものでないことも理解されたい。
経口投与が望ましい場合、化合物は、それを胃の酸性環境から守る組成物の形で提供すべきである。たとえば、胃ではその完全性を維持し、腸で活性化合物を放出する腸溶コーティング中に組成物を処方することができる。組成物を制酸剤又はそのような他の成分と組み合わせて処方してもよい。
経口組成物は、一般に不活性希釈剤又は可食担体を含んでおり、錠剤に圧縮し、又はゼラチン・カプセルに封入してよい。経口で治療的に投与する目的では、活性化合物に添加剤を混ぜ、錠剤、カプセル剤、又はトローチ剤の形で使用することができる。組成物の成分として、薬剤として適合する結合剤及び補助材料を含んでいてもよい。
錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、以下の材料、すなわち、それだけに限らないが、トラガカントゴム、アラビアゴム、トウモロコシデンプン、ゼラチンなどの結合剤;微結晶性セルロース、デンプン、ラクトースなどの賦形剤;それだけに限らないが、アルギン酸やトウモロコシデンプンなどの崩壊剤;それだけに限らないが、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;それだけに限らないが、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤(gildant);スクロースやサッカリンなどの甘味剤;及びペパーミント、サリチル酸メチル、果実香料などの着香剤;並びに性質が類似の化合物のいずれかを含有してよい。
単位剤形がカプセル剤である場合、上記のタイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体も含有してよい。さらに、剤形単位は、剤形の物理的形状を改変する他のさまざまな材料、たとえば、糖衣及び他の腸溶性薬品類も含んでよい。化合物は、エリキシル、懸濁液、シロップ、カシェ剤、チューインガムなどの成分として投与することもできる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味剤及びある種の保存剤としてのスクロース、色素及び着色剤、着香剤を含んでよい。
活性物質は、所望の作用を弱めない他の活性物質又は所望の作用を補う材料と混合することもできる。
非経口、皮内、皮下、又は局所投与に使用する溶液又は懸濁液は、以下の成分、すなわち、注射用水、食塩水、不揮発性油など、無菌希釈剤、ゴマ油、ヤシ油、ラッカセイ油、綿実油など、天然の植物油、又はオレイン酸エチルなど、合成脂肪溶剤;ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、又は他の合成溶媒;ベンジルアルコールやメチルパラベンなど、抗菌剤;アスコルビン酸や亜硫酸水素ナトリウムなど、抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など、キレート剤;酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩など、緩衝剤;及び塩化ナトリウムやデキストロースなど、浸透圧調整剤のいずれかを含んでよい。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製又は他の適切な材料製のアンプル、使い捨てシリンジ、又は複数回分のバイアルに封入することができる。必要に応じて、緩衝剤、保存剤、抗酸化剤などを混ぜてよい。
静脈内投与する場合、適切な担体には、生理食塩水、リン酸緩衝食塩水(PBS)、並びにグルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、これらの混合物など、増粘剤及び可溶化剤を含む溶液が含まれる。組織を標的とするリポソームを含むリポソーム懸濁液も薬剤として許容可能な担体として適切であるといえる。これらは、たとえば、米国特許第4,522,811号に記載されているような知られている方法に従って調製することができる。
活性化合物は、徐放性の処方やコーティングなど、化合物が体から急速に排泄されるのを防ぐ担体と共に調製してよい。そのような担体には、それだけに限らないが、植込剤やマイクロカプセル化送達系などの制御放出製剤、及びコラーゲン、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸など、生分解性、生体適合性ポリマーが含まれる。このような処方の調製方法は、当分野の技術者に知られている。
本発明の化合物は、経口、非経口(IV、IM、デポーIM、SQ、及びデポーSQ)、舌下、鼻腔内(吸入)、くも膜下、局所、又は直腸投与することができる。当分野の技術者に知られている剤形は、本発明の化合物の送達に適している。
本発明の化合物は、経腸的又は非経口的に投与してよい。本発明の化合物は、経口投与する場合、当分野の技術者によく知られているような通常の経口投与用剤形で投与することができる。このような剤形には、通常の固体単位剤形である錠剤及びカプセル剤、並びに溶液、懸濁液、エリキシルなど、液体剤形が含まれる。固体剤形を使用する場合、本発明の化合物の投与が1日1回又は2回だけで済むように、徐放タイプのものにすることが好ましい。
対象への経口用剤形の投与は、1日に1回、2回、3回、又は4回である。本発明の化合物は、1日に3回又はより少ない回数、より好ましくは1日に1回又は2回投与することが好ましい。したがって、本発明の化合物は、経口用剤形で投与することが好ましい。どんな経口用剤形を使用するにしても、それが本発明の化合物を胃の酸性環境から守るように設計されていることが好ましい。腸溶コーティングされた錠剤は、当分野の技術者によく知られている。さらに、それぞれをコーティングして胃の酸から保護した小球を充填したカプセル剤も、当分野の技術者によく知られている。
経口投与する場合、β−セクレターゼ活性を阻害し、Aβ産生を抑制し、Aβ沈着を抑制し、又はADを治療若しくは予防するのに治療的に有効な投与量は、約0.1mg/日〜約1,000mg/日である。経口での用量が約1mg/日〜約100mg/日であることが好ましい。経口での用量が約5mg/日〜約50mg/日であることがより好ましい。対象は同じ用量から始めてよいが、その用量は、対象の状態が変化するにつれて時間の経過と共に変動することが理解されよう。
また本発明の化合物は、ナノ結晶分散製剤の形態で送達すると有利である。そのような製剤の調製は、たとえば、米国特許第5,145,684号に記載されている。米国特許第6,045,829号には、HIVプロテアーゼ阻害剤のナノ結晶分散系及びその使用方法が記載されている。ナノ結晶性製剤は、通常、薬物化合物の生物学的利用能をより高くする。
本発明の化合物は、非経口的に、たとえば、IV、IM、デポーIM、SC、又はデポーSCによって投与できる。非経口投与する場合、約0.5〜約100mg/日、好ましくは約5〜約50mgの治療有効量を毎日送達すべきである。デポー製剤が1カ月に1度又は2週間に1度注射に使用される場合、投与量は、約0.5mg/日〜約50mg/日とする、又は毎月の投与量を約15mg〜約1,500mgとすべきである。アルツハイマー病の対象は、ある程度健忘症であるので、非経口剤形がデポー製剤であることが好ましい。
本発明の化合物は、舌下投与することができる。本発明の化合物は、舌下で与える場合、1日に1〜4回、IM投与について上記で述べた量を与えるべきである。
本発明の化合物は、鼻腔内投与することができる。この経路で与える場合の適切な剤形は、当分野の技術者に知られているように、鼻内噴霧器又は乾燥粉末である。本発明の化合物の鼻腔内投与向け投与量は、上記でTM投与について述べた量である。
本発明の化合物は、くも膜下投与することができる。この経路で与える場合の適切な剤形は、当分野の技術者に知られているように、非経口剤形とすることができる。本発明の化合物のくも膜下投与向け投与量は、上記でIM投与について述べた量である。
本発明の化合物は、局所投与することができる。この経路で与える場合の適切な剤形は、クリーム、軟膏、又はパッチである。本発明の化合物の投与すべき量を考慮すると、パッチが好ましい。局所投与する場合の投与量は、約0.5mg/日〜約200mg/日である。パッチによって送達できる量は限られるので、2個以上のパッチを使用してよい。当分野の技術者に知られているように、パッチの数及び大きさは重要でなく、重要なのは本発明の化合物が治療有効量だけ送達されることである。本発明の化合物は、当分野の技術者に知られているように、坐剤によって直腸投与することができる。坐剤によって投与する場合の治療有効量は、約0.5mg〜約500mgである。
本発明の化合物は、当分野の技術者に知られているように、植込剤によって投与することができる。本発明の化合物を植込剤によって投与する場合の治療有効量は、上記でデポー投与について述べた量である。
ここで、本発明とは、本発明の新規化合物及び本発明の化合物を使用する新規方法である。当分野の技術者には、本発明の特定の化合物及び所望の剤形を考えて、当該の剤形を調製し、投与する方法がわかるはずである。
MCI(軽度認知障害)を伴う疾患を予防し、又はそれに罹患した対象を治療して、MCIからADへと進行するはずの対象においてはアルツハイマー病の発生を防ぐ又は遅らせるため、ダウン症候群を治療する又は予防するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療して、可能性のある潜在的な障害、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を防ぐため、並びに血管と変性に由来する混合型痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、びまん性レビー小体型アルツハイマー病を含む他の変性痴呆を治療するために、本発明の各化合物は、上記と同じ投与スケジュールで、同じ製薬上の剤形を使用して、かつ同じ投与経路による同じ方式で使用される。
本発明の諸化合物は、互いに、又は前掲の症状を治療又は予防するのに使用される他の薬品と併用することができる。そのような薬品には、γセクレターゼ阻害薬;塩酸ドネペジル(ARICEPT錠)、塩酸タクリン(COGNEXカプセル)、他のアセチルコリンエステラーゼ阻害薬などの抗アミロイドワクチン及び薬剤、さらに将来の直接若しくは間接的な向神経薬が含まれる。
さらに、本発明の化合物は、P−糖タンパク質(P−gp)阻害剤と併用することもできる。P−gp阻害剤の使用は、当分野の技術者に知られている。たとえば、Cancer Research、第53巻、4595〜4602ページ(1993年);Clin.Cancer Res.、第2巻、7〜12ページ(1996年);Cancer Research、第56巻、4171〜4179ページ(1996年);国際公開WO99/64001;及びWO01/10387を参照されたい。重要なのは、P−gp阻害剤の血中濃度が、P−gpによる式(A)の化合物の脳血中濃度の低下を阻止する際にその効果が発揮される濃度であることである。そのため、P−gp阻害剤及び本発明の化合物は、同じ若しくは異なる投与経路によって同時に投与することも、又は別の時間に投与することもできる。投与の時間ではなく、P−gp阻害剤の血中濃度が有効であることが重要である。
適切なP−gp阻害剤には、シクロスポリンA、ベラパミル、タモキシフェン、キニジン、ビタミンE−TGPS、リトナビル、酢酸メゲステロール、プロゲステロン、ラパマイシン、10,11−メタノジベンゾスベラン(10,11−methanodibenzosuberane)、フェノチアジン、GF120918などのアクリジン誘導体、FK506、VX−710、LY335979、PSC−833、GF102,918及び他のステロイドが含まれる。追加の薬品が同じ機能を有し、したがって同じ成果を収めることが判明するようになることは理解され、そのような化合物も有用である。
P−gp阻害剤は、経口、非経口、(IV、IM、IM−デポー、SQ、SQ−デポー)、局所、舌下、直腸、鼻腔内、及びくも膜下投与、及び植込剤によって投与することができる。
治療有効量のP−gp阻害剤は、約0.1〜約300mg/kg/日、好ましくは1日約0.1〜約150mg/kgである。対象はある用量から開始されるにしても、その用量は、対象の状態が変化するにつれて時間と共にさまざまに変えなければならないであろうと理解される。
P−gp阻害剤は、経口投与する場合には、当分野の技術者に知られているように、経口投与向けの通常の剤形にして投与することができる。そのような剤形には、錠剤及びカプセル剤の通常の固体単位剤形、並びに溶液、懸濁液、エリキシルなどの液体剤形が含まれる。固体剤形を使用する場合には、P−gp阻害剤を1日1回又は2回しか投与しなくて済むように徐放型の剤形とすることが好ましい。経口用剤形は、対象に1日1回から4回投与する。P−gp阻害剤は、1日に3回又はそれよりも少なく投与することが好ましく、1日に1回又は2回投与することがより好ましい。したがって、P−gp阻害剤は、固体剤形にして投与することが好ましく、さらに、固体剤形は、1日1回又は2回の投与を可能にする徐放形態とすることが好ましい。胃の酸性環境からP−gp阻害剤を保護するように設計された剤形ならどんなものを使用することも好ましい。腸溶コーティングを施された錠剤は、当分野の技術者によく知られている。さらに、酸性の胃から保護されるように各々がコーティングされた小球を充填したカプセル剤も、当分野の技術者によく知られている。
さらに、P−gp阻害剤は、非経口的に投与することもできる。非経口的に投与する場合には、この阻害剤は、IV、IM、デポーIM、SQ、又はデポーSQ投与することができる。P−gp阻害剤は、舌下投与することもできる。舌下投与する場合には、P−gp阻害剤は、IM投与と同じ量を1日に1回から4回投与すべきである。
P−gp阻害剤は、鼻腔内投与することもできる。この投与経路によって投与する場合には、適切な剤形は、当分野の技術者に知られているように、点鼻用のスプレー又は乾燥粉末である。P−gp阻害剤を鼻腔内投与するための投与量は、IM投与と同じである。
P−gp阻害剤は、くも膜下投与することもできる。この投与経路によって投与する場合には、適切な剤形は、当分野の技術者に知られているような、非経口剤形とすることができる。
P−gp阻害剤は、局所投与することもできる。この投与経路によって投与する場合には、適切な剤形は、クリーム、軟膏、又はパッチである。投与する必要のあるP−gp阻害剤量を理由としてパッチが好ましい。しかし、パッチによって送達できる量は限られている。したがって、2個以上のパッチが必要になることもある。当分野の技術者に知られているように、パッチの数及び大きさは重要でなく、治療有効量のP−gp阻害剤が送達されることが重要である。P−gp阻害剤は、当分野の技術者に知られているように、座薬によって直腸投与することもできる。
P−gp阻害剤は、当分野の技術者に知られているように、植込錠によって投与することもできる。
P−gp阻害剤を投与する投与経路についても剤形についても新規な点はない。特定のP−gp阻害剤及び所望の剤形の場合について、当分野の技術者ならば、P−gp阻害剤に適する剤形をどのように製剤するかがわかるはずである。
本発明で使用する各化合物は、互いに組み合わせ、或いは上記で挙げた症状を治療若しくは予防するために使用される他の治療薬又は手法と併せて使用することができる。そのような薬品又は手法には、タクリン(COGNEX(登録商標)として市販されている、テトラヒドロアミノアクリジン)、(アリセプト(登録商標)として市販されている)塩酸ドネペジル、及び(エクセロン(登録商標)として市販されている)リバスチグミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;γセクレターゼ阻害剤;シクロオキシゲナーゼII阻害剤などの抗炎症薬;ビタミンEやギンコリドなどの抗酸化剤;たとえば、Aβペプチドでの免疫化や抗Aβペプチド抗体の投与などの免疫学的手法;スタチン;及びセレブロリジン(Cerebrolysin(登録商標))、AIT−082(EmilieuのArch.Neurol.第57巻454ページ、2000年)、他の将来の向神経薬など、直接又は間接的な向神経薬が含まれる。
当分野の技術者には、厳密な投与量及び投与頻度が、投与される本発明の特定の化合物、治療する特定の状態、治療する状態の重症度、その対象の年齢、体重、体調全般、及び及びその個体が受けるであろう他の投薬に応じて変わることがわかるはずであり、それは、投与を行う当分野に通じた医師にもよく知られている。
(APP切断の阻害)
本発明の化合物は、APP695アイソフォーム若しくはその変異体のMet595とAsp596の間、又はAPP751やAPP770など、異なるアイソフォーム若しくはその変異体の対応する部位(「β−セクレターゼ部位」と呼ぶこともある)でのAPPの切断を阻害する。特定の理論に拘泥しないが、β−セクレターゼ活性の抑制によってβアミロイド・ペプチド(Aβ)の産生が抑制されると考えられている。阻害活性は、阻害化合物の存在下でのAPP基質の切断を、β−セクレターゼ切断部位での切断をもたらすのに通常は十分である条件下で、β−セクレターゼ酵素の存在下で分析する、さまざまな阻害アッセイの1つで実証される。未処理又は不活性対照と比較した、APPのβ−セクレターゼ切断部位での切断の減少は、阻害活性と相関する。本発明の化合物阻害剤の薬効を証明するのに使用できるアッセイ系は、知られている。代表的なアッセイ系は、たとえば、米国特許第5,942,400号、同第744,346号、並びに以下の実施例に記載されている。
天然、変異、かつ/又は合成のAPP基質、天然、変異、かつ/又は合成の酵素、及び試験化合物を使用して、in vitro又はin vivoでのβ−セクレターゼ酵素活性及びAβ産生を分析できる。この分析では、天然、変異、かつ/又は合成のAPP及び酵素を発現する一次細胞又は二次細胞、天然のAPP及び酵素を発現する動物モデルを要件としてもよく、この基質及び酵素を発現するトランスジェニック動物モデルを利用してもよい。酵素活性は、たとえば、イムノアッセイ、蛍光定量アッセイ、色素生産性アッセイ、HPLC、又は他の検出手段によって1種又は複数の切断産物を分析して検出できる。反応系中のβ−セクレターゼを媒介とする切断が阻害化合物なしで観察され、測定される対照と比較したときに、生成するβ−セクレターゼ切断産物量を低減させる能力のあったものを、阻害化合物として判定する。
(β−セクレターゼ)
さまざまな形態のβ−セクレターゼ酵素が知られており、酵素活性アッセイ及び酵素活性阻害に利用可能かつ有用である。これらには、天然、組換え型、及び合成の形態の酵素が含まれる。ヒトβ−セクレターゼは、β部位APP切断酵素(BACE)、Asp2、及びマメプシン2として知られており、たとえば、米国特許第5,744,346号、公告されたPCT特許出願WO98/22597、WO00/03819、WO01/23533、及びWO00/17369、並びに文献での公告(Hussain等のMol.Cell.Neurosci.第14巻419〜427ページ、1999年;Vassar等のScience第286巻735〜741ページ、1999年;Yan等のNature第402巻533〜537ページ、1999年;Sinha等のNature第40巻537〜540ページ、1999年;及びLin等のPNAS USA第97巻1456〜1460ページ、2000年)で特性が述べられている。合成の形態の酵素も記載されている(WO98/22597及びWO00/17369)。β−セクレターゼは、ヒト脳組織から抽出、精製することができ、細胞中、たとえば、組換え型酵素を発現する哺乳類細胞中で製造することもできる。
好ましい方法では、約50マイクロモルより低い濃度、好ましくは約10マイクロモル未満、より好ましくは約1マイクロモル未満、最も好ましくは約10ナノモル未満の濃度でβ−セクレターゼ酵素活性を50%阻害するのに有効である化合物を使用する。
(APP基質)
β−セクレターゼを媒介とするAPP切断の阻害を証明するアッセイでは、Kang等のNature第325巻733〜6ページ、1987年に記載されている695アミノ酸「正常」アイソタイプ、Kitaguchi等のNature第331巻530〜532ページ、1981年に記載されている770アミノ酸アイソタイプ、及びスウェーデン変異体(KM670−1NL)(APP−SW)、ロンドン変異体(V7176F)、その他の変異体を含む、既知のAPPのいずれかを利用できる。知られている種々の突然変異体の検討には、たとえば、米国特許第5,766,846号、またHardyのNature Genet.第1巻233〜234ページ、1992年を参照されたい。それ以外の有用な基質には、たとえばWO00/17369に開示されている二塩基性アミノ酸修飾体のAPP−KK、APP断片及びβ−セクレターゼ切断部位を含む合成ペプチド、野生型(WT)又は、たとえば米国特許第5,942,400号及びWO00/03819に記載の突然変異型、たとえばSWが含まれる。
APP基質は、APP、たとえば、完全なAPPペプチド若しくは変異体、APP断片、組換え型若しくは合成APP、又は融合ペプチドのβ−セクレターゼ切断部位(KM−DA又はNL−DA)を含む。融合ペプチドは、酵素アッセイに有用な部分を有し、たとえば、単離及び/又は検出特性を有するペプチドと融合させたβ−セクレターゼ切断部位を含むことが好ましい。有用な部位は、抗原結合用抗体エピトープ、標識部分、若しくは他の検出部分、結合基質などである。
(抗体)
産物のAPP切断特性は、たとえば、Pirttila等のNeuro.Lett.第249巻21〜4ページ、1999年、及び米国特許第5,612,486号に記載されているさまざまな抗体を使用するイムノアッセイによって測定できる。Aβの検出に有用な抗体には、たとえば、Aβペプチドのアミノ酸1〜16上のエピトープを特異的に認識する単クローン性抗体6E10(Senetek、ミズーリ州セントルイス);それぞれヒトAβ1〜40及び1〜42に特異的な抗体162及び164(New York State Institute for Basic Research、ニューヨーク市スタッテンアイランド);及び米国特許第5,593,846号に記載されているような、βアミロイド・ペプチドの結合領域(junction region)、すなわち残基16と残基17の間の部位を認識する抗体が含まれる。米国特許第5,604,102号及び同第5,721,130号に記載されているような、APP残基591〜596の合成ペプチドに対して出現した抗体、及びスウェーデン変異体の590〜596に対して出現したSW192抗体も、APP及びその切断産物のイムノアッセイに有用である。
アッセイ系
β−セクレターゼ切断部位でのAPP切断を定量するアッセイは、当技術分野でよく知られている。アッセイの例は、たとえば、米国特許第5,744,346号及び同第5,942,400号に記載されており、以下の実施例でも述べる。
(細胞未使用アッセイ)
本発明の化合物の阻害活性を証明するために使用できるアッセイの例は、たとえば、WO00/17369、WO00/03819、及び米国特許第5,942,400号及び同第5,744,346号に記載されている。そのようなアッセイは、細胞を使用しないインキュベート形態、或いはβ−セクレターゼ発現細胞及びβ−セクレターゼ切断部位含有APP基質を使用して、細胞をインキュベートする形態で実施できる。
APPβ−セクレターゼ切断部位を含有するAPP基質、たとえば、完全なAPPもしくは変異体、APP断片、又は、KM−DA若しくはNL−DAのアミノ酸配列を含む組換え型若しくは合成のAPP基質を、β−セクレターゼ酵素、その断片、又はβ−セクレターゼ活性を有し、APPのβ−セクレターゼ切断部位の切断に有効な合成若しくは組換え型ポリペプチド変異体の存在下で、酵素の切断活性に適するインキュベート条件下、インキュベートする。適切な基質は、任意選択で、誘導体を含むが、これらは基質ペプチドとペプチド若しくはそのβ−セクレターゼ切断産物を精製若しくは検出しやすくするのに有用な修飾物とを含む融合タンパク質又は融合ペプチドとされる。有用な修飾には、抗体結合のための知られている抗原エピトープの挿入、標識又は検出可能部分の結合、結合性基質の結合などが含まれる。
細胞を使用しないin vitroアッセイのための適切なインキュベート条件には、たとえば、pH4〜7付近かつ約37℃の水溶液中、基質を約200ナノモル〜10マイクロモル、酵素を10〜200ピコモル、及び阻害化合物を約0.1ナノモル〜10マイクロモルとし、時間を約10分間〜3時間とすることが含まれる。このようなインキュベート条件は単に例に過ぎず、特定のアッセイ成分及び/又は所望の測定系の要件に応じて変更できる。特定のアッセイ成分向けにインキュベート条件を最適化するなら、使用する特定のβ−セクレターゼ酵素及びその最適pH、アッセイで使用するかもしれない追加の酵素及び/又は標識などについて考えるべきである。そのような最適化は、決まりきったものであり、大袈裟な実験は必要ない。
有用なアッセイの1つでは、マルトース結合タンパク質(MBP)とAPP−SWのC末端125アミノ酸が融合した融合ペプチドが利用される。MBPタンパク質は、抗MBP捕捉抗体によってアッセイ基体上で捕捉される。β−セクレターゼの存在下、捕捉された融合タンパク質をインキュベートすると、基質のβ−セクレターゼ切断部位が切断される。切断活性は、たとえば、切断産物のイムノアッセイによって分析できる。このようなイムノアッセイの1つでは、たとえば、抗体SW192を使用して、切断された融合タンパク質のカルボキシ末端を露出した独特なエピトープが検出される。このアッセイは、たとえば、米国特許第5,942,400号に記載されている。
(細胞アッセイ)
β−セクレターゼ活性及び/又はAβを遊離させるAPPプロセシングの分析には、非常に多くの細胞系アッセイが使用できる。細胞内、かつ本発明の阻害化合物の存在下又は不在下、APP基質にβ−セクレターゼ酵素を接触さることによって、この化合物のβ−セクレターゼ阻害活性を実証することができる。有用な阻害化合物の存在下でのアッセイによって、酵素活性が非阻害対照の少なくとも約30%、最も好ましくは少なくとも約50%阻害されることが好ましい。
一の実施形態において、β−セクレターゼを天然に発現する細胞を使用する。あるいは、細胞に手を加えて、上記で論じた組換え型β−セクレターゼ又は合成変異体酵素を発現させる。APP基質は、培地に加えてもよいが、細胞中に発現させることが好ましい。APP、APPの変異体若しくは突然変異体を天然に発現する細胞、又はAPP、突然変異体若しくは変異体のAPP、組換え型若しくは合成のAPP、APP断片、β−セクレターゼAPP切断部位を含む合成APPペプチド若しくは融合タンパク質のアイソフォームを発現するように形質転換した細胞を使用使用することができる。ただし、発現させたAPPは、酵素との接触が可能であり、酵素による切断活性を分析できるものである。
APPをAβへと正常にプロセシングするヒト細胞系が、本発明の化合物の阻害活性を検定するための有用な手段となる。たとえば、ウエスタン・ブロット又はELISAなどの酵素結合イムノアッセイ(EIA)など、イムノアッセイによって、Aβ及び/又は他の切断産物の産生及び培地への遊離を測定する。
阻害化合物の存在下、APP基質及び活性β−セクレターゼを発現する細胞をインキュベートすると、対照と比較した酵素活性の阻害が実証できる。β−セクレターゼ活性は、APP基質の1種又は複数の切断産物を分析することによって測定できる。たとえば、基質APPに対するβ−セクレターゼ活性の阻害によって、Aβなど、特定のβ−セクレターゼ誘発APP切断産物の遊離が減少することが予想されるはずである。
神経細胞と非神経細胞のどちらもが、Aβをプロセシングし、遊離させるが、内在するβ−セクレターゼ活性が低レベルであり、ELAで検出するのは難しい。したがって、β−セクレターゼ活性がより高く、APPのAβへのプロセシングがより顕著であり、かつ/又はAβの産生もより顕著であると知られている細胞型の使用が好ましい。たとえば、細胞にスウェーデン変異体型のAPP(APP−SW)、APP−KK、又はAPP−SW−KKを形質移入すると、β−セクレターゼ活性及びAβ産生量が容易に測定できるまでに向上した細胞が得られる。
そのようなアッセイでは、たとえば、APP基質のβ−セクレターゼ切断部位でのβ−セクレターゼ酵素活性に適する条件下の培地で、APP及びβ−セクレターゼを発現する細胞がインキュベートされる。細胞に阻害化合物を作用させると、培地中に遊離するAβ量及び/又は細胞可溶化液中のAPPCTF99断片量が対照よりも減少する。APPの切断産物は、たとえば、上記で論じた特異的な抗体との免疫反応によって分析できる。
β−セクレターゼ活性の分析に好ましい細胞には、初代ヒト神経細胞、導入遺伝子がAPPである初代トランスジェニック動物神経細胞、及びAPPを発現する安定な293細胞系、たとえばAPP−SWなど、他の細胞が含まれる。
(in vivoアッセイ:動物モデル)
上述のとおり、β−セクレターゼ活性及び/又はAβを遊離させるAPPプロセシングの分析には、さまざまな動物モデルが使用できる。たとえば、APP基質及びβ−セクレターゼ酵素を発現するトランスジェニック動物を利用して、本発明の化合物の阻害剤活性を実証することができる。たとえば、米国特許第5,877,399号、同第5,612,486号、同第5,387,742号、同第5,720,936号、同第5,850,003号、同第5,877,015号、同第5,811,633号、及びGanes等のNature第373巻523ページ、1995年に、ある種のトランスジェニック動物モデルが記載されている。ADの病態生理に随伴する特性を示す動物が好ましい。本明細書に記載のトランスジェニック・マウスに本発明の阻害化合物を投与すれば、その化合物の阻害活性を実証する代替的な方法となる。また、化合物が薬剤として有効な担体中に含まれ、かつ標的組織に適切な治療量が到達する投与経路によって投与されることが好ましい。
このような動物では、β−セクレターゼを媒介とする、APPのβ−セクレターゼ切断部位での切断の阻害、及びAβ遊離の抑制が、動物の脳脊髄液などの体液中又は組織中の切断断片を測定することによって分析できる。脳組織のAβ沈着又はAβ斑を分析することが好ましい。
酵素によって媒介されるAPPの切断及び/又は基質からのAβの遊離が十分可能である条件下、本発明の阻害化合物の存在下でAPP基質にβ−セクレターゼ酵素を接触させる場合、本発明の化合物は、β−セクレターゼを媒介とする、β−セクレターゼ切断部位でのAPP切断を低減するのに有効であり、かつ/又はAβが遊離する量を減少させるのにも有効である。このような接触のために、たとえば上述のような動物モデルに、本発明の阻害化合物を投与すると、本発明の化合物によって、効果的に動物脳組織でのAβ沈着が低減され、βアミロイド斑の数が減少し、かつ/又はその大きさが縮小される。その投与をヒトの対象に行えば、Aβ量の増加を特徴とする疾患の進行を抑制又は緩慢化する、ADの進行を緩慢化する、かつ/又はADの恐れのある対象においてこの疾患の発生又は発症を予防するのに有効である。
別段の定義づけがない限り、本明細書で使用する科学技術用語はすべて、本発明が属する分野の技術者に一般に理解されているものと同じ意味である。本明細書で参考文献とした特許及び刊行物はすべて、いかなる目的でも参照により本明細書に組み込む。
APP、すなわちアミロイド前駆体タンパク質とは、たとえば米国特許第5,766,846に記載されているように、APP変異体、突然変異体、及びアイソフォームを含む任意のAPPポリペプチドであると定義する。
Aβ、すなわちアミロイドβペプチドとは、39、40、41、42、及び43個のアミノ酸からなるペプチドを含み、β−セクレターゼ切断部位からアミノ酸39、40、41、42、又は43にまで伸長している、β−セクレターゼを媒介とするAPPの切断によって生じた任意のペプチドであると定義する。
β−セクレターゼ(BACE1、Asp2、メマプシン2)とは、APPがAβのアミノ末端側の縁で切断されるのを媒介するアスパルチルプロテアーゼである。ヒトβ−セクレターゼは、たとえばWO00/17369に記載されている。
薬剤として許容可能とは、組成物、製剤、安定性、対象の忍容性、及び生物学的利用能に関して、薬理学/毒物学の観点から対象に許容され、かつ物理学/化学の観点から製薬の化学者に容認される特性及び/又は物質を指す。
治療有効量とは、治療対象となる少なくとも1種の疾患症状を低減又は軽減し、或いはその疾患の1種又は複数の臨床兆候又は症状の発症を低減又は緩慢化するのに有効な量であると定義する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲では、単数形「a」、「an」、及び「the」には、その内容によって別段明示されていない限り、複数の指示対象が含まれることに留意すべきである。したがって、たとえば、「a compound」との用語を含む組成物に対する言及には、2種以上の化合物の混合物が含まれる。また用語「又は(あるいは、若しくは)」が、一般に、その内容によって別段明示されていない限り、「及び/又は(あるいは、若しくは)」を含む意味で用いられることにも留意すべきである。
上述のように、本発明の化合物は、不斉炭素原子が存在するかどうかに応じて、異性体の混合物、特にラセミ体として存在しても、又は純粋な異性体、特に光学対掌体の形で存在してもよい。
塩形成基を有する化合物の塩は、詳細には、酸の付加塩、塩基との塩であり、塩形成基がいくつか存在する場合では、混合塩(mixed salt)又は分子内塩(internal salt)とすることもできる。
塩は、詳細には、式Iの化合物の薬剤として許容される塩、又は非毒性の塩である。
そのような塩は、たとえばカルボキシ基又はスルホ基などの酸性の基を有する式Iの化合物によって形成され、そのような酸性の基の適切な塩基との塩、たとえば、元素の周期表のIa、Ib、IIa、及びIIb族の金属に由来する非毒性の金属塩、たとえば、アルカリ金属の塩、具体的にはリチウム、ナトリウム、若しくはカリウムの塩、又はアルカリ土類金属の塩、たとえばマグネシウム若しくはカルシウムの塩に加え、亜鉛の塩若しくはアンモニウム塩、並びに非置換又はヒドロキシによって置換されたモノ、ジ、若しくはトリアルキルアミン、特にモノ、ジ、若しくはトリ低級アルキルアミンなどの有機アミンと共に形成される塩、又は第4級アンモニウム塩基、たとえばメチル、エチル、ジエチル、若しくはトリエチルアミン;エタノール、ジエタノール、若しくはトリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、2−ヒドロキシ−t−ブチルアミンなどのモノ、ビス、若しくはトリス−(2−ヒドロキシ低級アルキル)−アミン;N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アミン、N−メチル−D−グルカミンなどのN,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ−低級アルキル)アミン;又は水酸化テトラブチルアンモニウムなどの第4級水酸化アンモニウムと共に形成された塩である。塩基の基、たとえばアミノ基を有する式Iの化合物は、たとえば、適切な無機の酸、たとえば、塩化水素酸や臭化水素酸などのハロゲン化水素酸(hydrohalic acid)、一方又は両方のプロトンが置換されている硫酸、1個若しくは複数のプロトンが置換されているリン酸、たとえば1個若しくは複数のプロトンが置換されているオルトリン酸、メタリン酸、若しくはピロリン酸との酸の付加塩、或いは有機のカルボン酸、スルホン酸、スルホ(sulfo)酸、若しくはホスホン酸、又はN−置換されたスルファミン酸、たとえば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸、又はイソニコチン酸に加えて、前述のαアミノ酸などのアミノ酸、またメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、グリセリン酸2−若しくは3−リン酸、グルコース−6−リン酸、(シクラミン酸塩を形成する)N−シクロヘキシルスルファミン酸との酸の付加塩、又はアスコルビン酸など、他の酸性の有機化合物との酸の付加塩を形成することができる。酸の基と塩基の基を有する式Iの化合物は、分子内塩を形成することもできる。
単離及び精製の目的のためには、薬剤として許容されない塩を使用することも可能である。
本発明は、以下の実施例を参照するとより深く理解されよう。そうした実施例は、本発明の具体的な実施形態を代表するものであり、本発明を限定するものではない。
(生物学的実施例)
[実施例A]
酵素阻害アッセイ
MBP−C125アッセイを利用して、本発明の化合物の阻害活性を分析する。このアッセイでは、β−セクレターゼによるモデルAPP基質、MBP−C125SWの切断について、未処理対照と比べ、化合物による相対的阻害を決定する。アッセイ・パラメータの詳細な説明は、たとえば、米国特許第5,942,400号に出ている。簡単に述べれば、基質は、マルトース結合タンパク質(MBP)とスウェーデン変異体APP−SWのカルボキシ末端側アミノ酸125個とから形成される融合タンパク質である。β−セクレターゼ酵素は、Sinha等の1999年Nature第40巻537〜540ページで記載されているように、ヒト脳組織から取り出す、或いは全長酵素(アミノ酸1〜501)として組換えによって作製され、たとえば、WO00/47618に記載されているように、組換え型cDNAを発現する293細胞から調製できる。
酵素の阻害は、たとえば酵素切断産物のイムノアッセイによって分析する。ELISAの一例では、抗MBP捕捉抗体が使用され、予めコートし、ブロックした96ウェルの高結合プレートにこの抗体を付着させてから、希釈した酵素を、反応上清と共にインキュベートし、特定のレポーター抗体、たとえばビオチン標識抗SW192レポーター抗体と共にインキュベートし、さらにストレプトアビジン/アルカリホスファターゼと共にインキュベートする。このアッセイでは、完全なMBP−C125SW融合タンパク質が切断されると、切断されたアミノ末端断片が生じ、カルボキシ末端に新しいSW−192抗体陽性エピトープが露出する。ホスファターゼによる切断の蛍光基質シグナルによって検出を行う。ELISAは、基質のAPP−SW751変異部位のLeu596に続く切断だけを検出する。
具体的なアッセイ手順
1試験化合物につき96プレートの1列として、化合物を1:1で連続希釈して6段階の濃度勾配(1濃度につき2ウェル)に稀釈した。各々の試験化合物をDMSO中に調製して、10ミリモルの保存溶液を作製した。この保存溶液をDMSOで連続的に希釈して、最終化合物濃度を6段階希釈曲線の高位置にある200mMにする。52mMのNaOAc、7.9%のDMSO、pH4.5各190マイクロリットルを予め加えておいた対応するV底プレートの列C上の、各々の2ウェルに各希釈物10マイクロリットルを加える。NaOAcで希釈した化合物を遠心沈殿させて、沈殿物をペレット状にし、20マイクロリットル/ウェルを平底プレートに移し、これに30マクロリットルの氷冷酵素−基質混合物(30マイクロリットル当たり2.5マイクロリットルのMBP−C125SW基質、0.03マイクロリットルの酵素、及び24.5マイクロリットルの氷冷0.09%TX100)を加える。曲線最高点である200mMの化合物の最終反応混合物は、5%のDMSO、20mMのNaOAc、0.06%のTX100、pH4.5に含まれる。
プレートを37℃に温めて、酵素反応を開始させた。90分後、37℃で、200マイクロリットル/ウェルの冷試料希釈物を加えて、反応を停止し、80マイクロリットル/ウェルの試料希釈物を含む、対応する抗MBP抗体でコートした捕捉用のELISAプレートに、20マイクロリットル/ウェルを移した。この反応物を終夜4℃でインキュベートし、翌日、抗192SW抗体、次いでストレプトアビジン−AP接合物及び蛍光物質と共に2時間インキュベートした後ELISAを展開する。信号を蛍光プレート・リーダーで読み取る。
化合物を加えていない対照ウェルでの酵素反応シグナルと比べて、検出されたシグナルが50%低下した化合物濃度(IC50)を算出することによって、化合物の相対的阻害効力を決定する。
[実施例B]
合成APP基質を使用する細胞未使用の阻害アッセイ
β−セクレターゼによって切断でき、N末端ビオチンを有し、Cys残基にオレゴン・グリーンを共有結合させたために蛍光を発することのできる、合成APP基質を使用して、本発明の阻害化合物の存在下又は不在下でのβ−セクレターゼ活性を検定した。有用な基質には、以下のもの、すなわち、
ビオチン−SEVNLDAEFRC[オレゴン・グリーン]KK
[配列番号1]
ビオチン−SEVKMDAEFRC[オレゴン・グリーン]KK
[配列番号2]
ビオチン−GLNIKTEEISEISYEVEFRC[オレゴン・グリーン]KK [配列番号3]
ビオチン−ADRGLTTRPGSGLTNIKTEEISEVNLDAEFRC[オレゴン・グリーン]KK [配列番号4]
ビオチン−FVNQHLCoxGSHLVEALY−LVCoxGERGFFYTPKAC[オレゴン・グリーン]KK [配列番号5]が含まれる。
予めブロックした、融和性の低い、黒色プレート(384ウェル)中、37°で、酵素(0.1nM)及び試験化合物(0.001〜100mM)を30分間インキュベートする。150mMの基質を加えてウェル当たり30マイクロリットルの最終体積にすることによって、反応を開始する。最終のアッセイ条件は、0.001〜100mMの阻害化合物、0.1Mの酢酸ナトリウム(pH4.5)、150nMの基質、0.1nMの可溶性β−セクレターゼ、0.001%のTween20、及び2%のDMSOである。アッセイ混合物を37℃で3時間インキュベートし、飽和濃度の免疫的に純粋な(immunopure)ストレプトアビジンを加えて反応を停止した。ストレプトアビジンと共に室温で15分間インキュベートした後、たとえば、LJL Acqurest(Ex485nm/Em530nm)を使用して、蛍光偏光を測定する。β−セクレターゼ酵素の活性は、酵素によって基質が切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。阻害化合物の存在下又は不在下でインキュベートすることによって、合成APP基質のβ−セクレターゼ酵素による切断が特異的に阻害されることが実証される。
[実施例C]
β−セクレターゼ阻害:P26−P4’SWアッセイ
APPのβ−セクレターゼ切断部位を含む合成基質を使用して、たとえば、公告されたPCT出願WO00/47618に記載されている方法を用いる、β−セクレターゼ活性のアッセイを行う。P26−P4’SW基質は、配列(ビオチン)CGGADRGLTTRPGSGLTNIKTEEISEVNLDAEF[配列番号6]のペプチドである。P26−P1標準体は、配列(ビオチン)CGGADRGLTTRPGSGLTNIKTEEISEVNL[配列番号7]を有する。
簡潔に述べれば、このアッセイでは、ビオチン結合合成基質を約0〜約200mMの濃度でインキュベートする。阻害化合物を試験する場合、約1.0mMの濃度の基質が好ましい。5%の最終DMSO濃度の反応混合物に、DMSOで希釈した化合物を加える。対照も、最終DMSO濃度の5%を含有している。反応物中のβ−セクレターゼ酵素の濃度を変えて、ELISAアッセイの段階的な範囲、すなわち希釈後約125〜2000ピコモルを有する生成物濃度を得る。
反応混合物は、20mMの酢酸ナトリウム、pH4.5、0.06%のトリトンX100も含んでおり、37℃で約1〜3時間インキュベートされる。次いで、試料をアッセイ緩衝液(たとえば、145.4nMの塩化ナトリウム、9.51mMのリン酸ナトリウム、7.7mMのアジ化ナトリウム、0.05%のトリトンX405、6g/リットルのウシ血清アルブミン、pH7.4)で希釈して、反応を失活させ、次いで切断産物のイムノアッセイに向けてさらに希釈する。
切断産物は、ELISAによって検定できる。捕捉抗体、たとえば、SW192をコートしたアッセイ・プレート中で、希釈した試料及び標準物質を4℃で24時間インキュベートする。TTBS緩衝液(150mMの塩化ナトリウム、25mMのトリス、0.05%のTween20、pH7.5)で洗浄後、製造者の指示に従って、試料をストレプトアビジンAPと共にインキュベートする。室温で1時間インキュベートした後、サンプルをTTBSで洗浄し、蛍光物質溶液A(31.2g/リットルの2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、30mg/リットル、pH9.5)と共にインキュベートする。ストレプトアビジン・アルカリリン酸と反応させると、蛍光法での検出が可能になる。β−セクレターゼ活性の有効な阻害剤である化合物では、基質の切断が対照に比べて減少している。
[実施例D]
合成オリゴペプチド基質を使用するアッセイ
知られているβ−セクレターゼ切断部位、及び任意選択で、蛍光性若しくは色素生産性部分など、検出可能なタグを含む合成オリゴペプチドを調製する。このようなペプチドの例、並びにその製造方法及び検出方法は、米国特許第5,942,400号に記載されており、これを参照により本明細書に組み込む。切断産物は、当技術分野でよく知られている方法に従って、検出するペプチドに適する高速液体クロマトグラフィー又は蛍光若しくは色素生産検出法を使用して検出できる。
例として、あるそのようなペプチドは、配列ビオチン−SEVNLDAEF[配列番号8]を有し、切断部位が残基5と6の間にある。別の好ましい基質は、配列ADRGLTTRPGSGLTNIKTEEISEVNLDAEF[配列番号9]を有し、切断部位が残基26と27の間にある。
β−セクレターゼを媒介とする基質の切断をもたらすのに十分な条件下、β−セクレターゼの存在下でこのような合成APP基質をインキュベートする。阻害化合物が存在下での切断結果を対照の結果と比較すると、その化合物の阻害活性の大きさが明らかとなる。
[実施例E]
β−セクレターゼ活性の阻害−細胞アッセイ
米国特許第5,604,102号に記載されているように、β−セクレターゼ活性の阻害を分析するアッセイの例は、天然発生の二重突然変異体Lys651Met52〜Asn651Leu652(APP751の番号)を含むAPP751を形質移入した、ヒト胎児腎細胞系HEKp293(ATCC受入れ番号CRL−1573)を利用しているが、これは一般にスウェーデン変異体と呼ばれ、Aβを過剰産生することが示されている(Citron等のNature第360巻672〜674ページ、1992年)。
所望の濃度、一般に最高で10マイクログラム/mlの(DMSOで希釈した)阻害剤化合物の存在下/不在下で、細胞をインキュベートする。処理の終わりに、たとえば、切断断片の分析によって、条件を整えた培地のβ−セクレターゼ活性を分析する。Aβは、特定の検出抗体を使用するイムノアッセイによって分析できる。阻害化合物の存在下及び不在下で酵素活性を測定すると、β−セクレターゼを媒介とするAPP基質の切断が特異的に阻害されることが実証される。
[実施例F]
AD動物モデルでのβ−セクレターゼの阻害
β−セクレターゼ活性のスクリーニングには、さまざまな動物モデルが使用できる。本発明で使用できる動物モデルの例には、それだけに限らないが、マウス、モルモット、イヌなどが含まれる。使用する動物は、野生型モデル、トランスジェニック・モデル、又はノックアウト・モデルとすることができる。さらに、哺乳動物モデルも、本明細書に記載のAPP695−SWなど、APPの変異体を発現できる。ヒトでない哺乳動物のトランスジェニック・モデルの例は、米国特許第5,604,102号、同第5,912,410号、及び同第5,811,633号に記載されている。
推定上の阻害剤化合物の存在下、in vivoでAβ遊離の抑制を分析するには、Games等のNature第373巻523〜527ページ、1995年に記載されているとおりに準備したPDAPPマウスが有用である。米国特許第6,191,166号に記載されているように、生後4カ月のPDAPPマウスに、トウモロコシ油などの溶剤中に処方した化合物を投与する。マウスは化合物(1〜30mg/ml、好ましくは1〜10mg/ml)を投与される。時間経過後、たとえば3〜10時間後、動物を屠殺し、分析用に脳を取り出す。
トランスジェニック動物には、選択した投与方式に適する担体中に処方された、ある量の阻害化合物を投与する。対照動物は、未処置とする、担体で処置する、又は不活性化合物で処置する。投与は、急性向け、すなわち1回投与又は複数回投与を1日で行うことも、或いは、慢性向け、すなわち数日間毎日投与を繰り返すこともできる。0時間から始め、選択した動物から脳組織又は脳脊髄液を得、たとえば、Aβ検出用の特定の抗体を使用するイムノアッセイを利用して、Aβを含む、APP切断ペプチドの存在を分析する。試験期間の終わりに動物を屠殺し、脳組織又は脳脊髄液のAβ及び/又はβアミロイド斑の存在を分析する。組織の壊死についても分析する。
本発明の阻害化合物を投与した動物では、未処置対象に比べ、脳組織又は脳脊髄液中のAβが減少し、脳組織中のβアミロイド斑が縮小することが予想される。
[実施例G]
ヒト対象でのAβ産生の阻害
アルツハイマー病(AD)に罹患した対象は、脳のAβ量の増加を示す。AD対象に、選択した投与方式に適する担体中に処方した、ある量の阻害剤を投与する。試験期間中、投与を毎日繰り返す。0日から始め、たとえば1カ月に1度、認知及び記憶能力の試験を実施する。
阻害化合物を投与した対象では、1種又は複数の以下の疾患パラメータ、すなわち、CSF又は血漿中に存在するAβ、脳又は海馬の体積、脳でのAβ沈着、脳のアミドイド斑、認知及び記憶機能についての成績の変化を分析した場合、対照の未処置の対象と比べ、疾患の進行が緩慢化又は安定化することが予想される。
[実施例H]
ADのリスクのある対象でのAβ産生の予防
家族性の遺伝パターン、たとえば、スウェーデン変異の存在を見分ける、かつ/又は診断パラメータをモニタすることによって、AD発生の素因又はリスクのある対象を識別する。AD発生の素因又はリスクがあると識別された対象に、選択した投与方式に適する担体中に処方した、ある量の阻害化合物を投与する。試験期間中、投与を毎日繰り返す。0日から始め、たとえば1カ月に1度、認知及び記憶能力の試験を実施する。
阻害化合物を投与した対象では、1種又は複数の以下の疾患パラメータ、すなわち、CSF又は血漿中に存在するAβ、脳又は海馬の体積、脳のアミロイド斑、認知及び記憶機能についての成績の変化を分析した場合、対照の未処置の対象と比べ、疾患の進行が緩慢化又は安定化することが予想される。
(化合物の調製)
以下に、本発明の方法で使用する化合物を調製するためのスキームI〜IIIを示す。スキームの後の表I及びIIは、スキームI〜IIIによって合成できる化合物を例示するものである。但し、スキームI〜IIIは、この表の化合物や、例示目的でスキーム中に用いた特定の置換基によって限定されるものではない。実施例は、以下のスキームを特定の化合物に適用した例を具体的に例示するものである。
本発明の化合物の生成に利用されるアミド結合は、通常、ジシクロヘキシルカルボジイミドや1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどの試薬を用いるカルボジイミド法によって実現される。アミド結合又はペプチド結合を形成する他の方法には、酸塩化物酸アジド混合無水物又は活性化エステルを経由する合成経路が含まれるがこれだけに限らない。通常、液相アミド結合を行うが、その代わりに古典的なメリフィールド法による固相合成を使用してもよい。1種又は複数の保護基の付加及び除去も典型的な習慣である。
合成の基礎環境についての追加の関連情報は、EPO0337714に含まれている。
式Iの化合物を生成する一方法がスキームIである。ジヒドロ−5(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−3(2H)−フラノン(以下の化合物1)は、市販のジヒドロ−5(S)−(ヒドロキシ−メチル)−2(3H)−フラノンから、当技術分野の標準の方法によって調製される。化合物1をアルキル化して、化合物2を生成した後、水性HFを用いてラクトン2の保護基を除去して、化合物3を得る。
トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、2,6ルチジンなど、拘束されたアミン塩基の存在下、アルコールを塩化スルホニル、又は無水トリフルオロメタンスルホン酸などの無水スルホン酸で処理することにより、3のアルコール基をメシラート、トシラート、トリフラートなどの脱離基に変換することによって活性化して、化合物4などの化合物を得る。化合物4のこの脱離基は、DMFやキシレンなどの激しく沸騰した溶媒中で、N’−t−ブチル−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)−3(S)−カルボキサミドなどのアミン5によって置換されて、6などの化合物が生成される。トリフルオロメタンスルホニルオキシ基は、イソプロパノールなどの溶媒中、室温で、N,N−ジイソプロピルエチルアミンでの処理によってアミン置換することができる。
化合物6は、水酸化リチウム若しくはナトリウム水溶液を用いて加水分解し、得られるヒドロキシ酸7を保護されたヒドロキシ酸8に変換する。ヒドロキシル基は、t−ブチルジメチルシリルやt−ブチルジフェニルシリルなどの標準的なシリル保護基で保護するのが好都合である。
次いで、保護されたヒドロキシ酸8を所望のR12アミンに結合させて、化合物9を生成し、フッ化物イオンを用いてシリル保護基を除去すると、化合物10となる。

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一般式Iの生成物を生成する第2の方法をスキームIIに示す。スキームIIでは、n−ブチルリチウム又はリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を用いて11の脱保護を行う第1のステップと、(臭化アリルなどの)ハロゲン化アルキルを加える次の第2のステップとによる11のアルキル化を行って12を得る。
四酸化オスミウム及びN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMO)を用い、12のオレフィンのジヒドロキシル化を行うと、ジオールのジアステレオマー混合物13が生成される。塩化メタンスルホニルとトリエチルアミン若しくはピリジンを用い、第1級アルコール13の選択的なメシル化を行うと、メシラート14が得られる。
炭酸カリウムを過剰に含む、メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒中で溶媒を還流させながらメシラート14をアミンと共に加熱すると、化合物15などのアミノアルコールが生成される。当分野の技術者によく知られている標準の技術によって、このステップでジアステレオ異性体を分離することができる。或いは、ケタールを除去した後に分離を行ってもよい。
メタノール存在下での酸処理によって、又は水性の酸若しくはTHF中1N HClによって、化合物15のケタールを除去して、化合物16を生成する。
Figure 2005508940


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一般式Iの生成物を生成する第3の方法をスキームIIIに示す。BOC無水物及びジメチルアミノピリジンを用い、化合物17のピロリジン−NH−基の保護を行って、保護された化合物18を得る。リチウムヘキサメチルジシラミド(LHMDS)やリチウムジイソプロピルアミド(LDA)などの強塩基を用い、18の脱保護を行う第1のステップと、(臭化ベンジルなどの)ハロゲン化アルキルを加える次の第2のステップとによって、18のアルキル化を実施して、化合物19を得る。
アセトニトリル中での水性HF処理によって19のTBS保護基及びBOC保護基を除去して、アルコール20を得る。塩化メタンスルホニルとトリエチルアミン若しくはピリジンを用い、20の第1級アルコールをメシル化すると、メシラート21が得られ、これを、炭酸カリウムを過剰に含む、メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒中で溶媒を還流させながらアミンと共に加熱して、化合物22などのアミノピロリジノンを生成する。22のピロリジン−NH−基を前のとおりにBOC基として再度保護し、得られる化合物23を水酸化リチウム若しくはナトリウムなどの塩基で加水分解して開き、酸24を得る。次いで、標準的な要領で化合物24をNH12アミンに結合させ、気体のHCl又はトリフルオロ酢酸を用いてBOCを除去し、化合物25によって例示される所望の生成物を得る。
Figure 2005508940

Figure 2005508940
次式26の化合物
Figure 2005508940

[式中、Pは、−BOCや−CBZなど、窒素の保護基である。]は、好ましくは5−トリフルオロメタンスルホニルオキシメチル類似体であるラクトン4を使用する、スキームIに記載の方法に従って調製することが好ましい(実施例15ステップ1を参照のこと)。
次式27の化合物
Figure 2005508940

は、次の化合物28

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から、様々な経路によって得られ、化合物28は、当技術分野でよく知られている方法、たとえば触媒作用による水素化を利用してCBZ基を除去し、或いはCHClなどの溶媒中、約0℃で、トリメチルシリルトリフラート及び2,6ルチジンで処理してBOC基を除去して、26の窒素保護基を除去した後に得られる。
たとえば、EtN存在下、DMFなどの溶媒中で、化合物28の4位のピペラジニル窒素を、式R−X(式中、Xは、−Cl、Br、又はIである)の化合物を用いて室温でアルキル化することができ、或いは、同様の条件下、28を式RSOClの塩化スルホニル化合物で処理することによって、スルホンアミド基を形成することもできる。また、標準のアミド結合技術を使用して、ピペラジニルの4位にアミド基を形成することもできる。このような手順のための技術は、当分野の技術者によく知られている。R−X又はRSOClのR基は、Rが、水素、又はヒドロキシで置換された−C1〜4アルキルなど、遊離のヒドロキシ置換基を有する基になり得ないこと、さらにRが、ヒドロキシル基で置換されたアリールになり得ることを除き、RがRと無関係であり、かつそれに結合していない式Iの化合物の定義において上記で規定している。
本発明の方法で使用する化合物を、以下の表I〜IVによって例示する。

Figure 2005508940


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[実施例1]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−3−フェニルプロパンアミドの調製:
2(R)−ヒドロキシ−1(S)−アミノインダン(750mg、5.0ミリモル)及びトリエチルアミン(606mg、6.0ミリモル)を含有する冷却した(0℃の)塩化メチレン溶液(30ml)に、塩化ヒドロシンナモイル(843mg、5.0ミリモル)を5mlの塩化メチレンに溶かした溶液を加えた。2時間後、反応液を、塩化メチレン50mlを含む分液漏斗に注ぎ、10%のクエン酸溶液(2×30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色の固体を得た。
ステップ2:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−3−フェニル−プロパンアミドの調製:
上記ステップ1からの粗製白色固体を50mlの塩化メチレンに溶解させ、ジメトキシプロパン5mlを加えた後、p−トルエンスルホン酸100mgを加えた。反応液を室温で18時間攪拌し、次いで、分液漏斗に注ぎ、飽和NaHCO溶液(2×30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得、これをクロマトグラフィー(SiO、40%EtOAc/ヘキサン)にかけて油を得、これを最終的に結晶化した。
ステップ3:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−ペンタ−4−エンアミドの調製:
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−3−フェニル−プロパンアミド(1.03gm、2.9ミリモル)を−78℃に冷却したTHF20mlに溶かした溶液に、n−BuLi(2.5M、1.40ml、3.5ミリモル)を加えた。20分後、臭化アリル(0.48gm、3.9ミリモル)を加え、反応液を−78℃で1時間攪拌し、次いで、飽和NHCl溶液10mlを加えて、反応を失活させた。
この反応液を、50mlの水で希釈し、酢酸エチル(2×50ml)での抽出にかけ、有機層を飽和NaCl溶液(50ml)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルによって精製して、標題化合物を得た。
ステップ4:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−(4(RS),5−ジヒドロキシ)−ペンタンアミドの調製:
800mg(2.2ミリモル)のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−ペンタ−4−エンアミドをアセトン/水の9:1混合物40mlに溶解させたものに、N−メチルモルホリン−N−オキシドの60%水溶液0.8mlを加えた後、四酸化オスミウムの2.5%t−BuOH溶液4mlを加えた。18時間後、固体重硫酸ナトリウムを過剰に加え、反応液を2時間攪拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を濃縮し、50mlの水で希釈し、塩化メチレン(2×50ml)での抽出にかけ、有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を泡として得た。
ステップ5:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−4(RS)−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−ペンタンアミドの調製:
200mg(0.527ミリモル)のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−(4(RS),5−ジヒドロキシ)−ペンタンアミドを0℃の塩化メチレン7mlに溶かしたものに、トリエチルアミン(59mg、0.58ミリモル)を加えた後、塩化メタンスルホニル(66mg、0.579ミリモル)を加えた。4時間後、反応液を10%のクエン酸溶液(2×50ml)で洗浄して後処理し、有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して、アルコール類の混合物としてのモノメシラートを得た。
ステップ6:N’−t−ブチル−N−Boc−4(R)−ヒドロキシ−L−プロリンアミドの調製:
N−Boc−4(R)−ヒドロキシプロリン(2.00g)の0℃に冷却したDMF(20mL)溶液に、EDC(1.987g)、HOBt(1.401g)、t−ブチルアミン(1.09mL)、及びトリエチルアミン(2.41mL)を加えた。18時間後、反応混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、10%HCl、飽和NaHCO、水、及びブラインで洗浄した。次いで、溶液をMgSO上で乾燥させ、濃縮して、白色の固体を得た。
ステップ7:N,−t−ブチル−N−Boc−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドの調製:
N’−t−ブチル−N−Boc−4(R)−ヒドロキシ−L−プロリンアミド(0.6g)のTHF(5mL)溶液に、フェノール(0.295g)、トリフェニルホスフィン(0.824g)、次いでジエチルアゾ−ジカルボキシラート(0.495mL)を滴下した。反応混合物を周囲温度で24時間攪拌し、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた。真空中で濃縮すると、黄色の油が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィー(溶離 ヘキサン:EtOAc 1:1、30mmカラム)によって精製した。
ステップ8:N−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の調製:
N’−t−ブチル−N−Boc−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミド(0.596g)の0℃の塩化メチレン(4mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。30分後、反応液を室温に温め、2時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、わずかに黄色の油を得た。
ステップ9:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2−(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製:
N−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩(0.36g)及びN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2(S)−フェニルメチル−4(RS)−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−ペンタンアミド(0.226g)を3mLのイソプロパノールに溶かした溶液に、炭酸カリウム(0.441g)を加え、反応液を80℃に温めた。18時間後、この反応液を室温に冷却し、セライトで濾過し、セライトを別の分のEtOAcで洗浄した。濾液を濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)に溶解させ、水、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた。真空中で溶媒を除去し、得られる油をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、生成物をジアステレオ異性体の混合物として得た。
ステップ10:N−(2(R)−ヒドロキシ−1S)−インダニル)−2−(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製:
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデン−イル)−2−(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド(0.13g)のMeOH(5mL)溶液に、周囲温度のカンファースルホン酸(CSA)(0.070g)を加えた。5時間後、さらにCSA(0.025g)を加え、反応液を合計18時間攪拌した。飽和NaHCO(5mL)を用いて反応を失活させ、溶媒を除去して、体積を4mLにした。水層をEtOAcでの入念な抽出にかけ、有機層は、水、ブラインで洗浄し、乾燥させた。真空中で溶媒を除去した後、得られる油をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を白色の泡として得た。この泡をEtOAc:ヘキサンに溶解させ、油の母液をデカントして除いた。次いで、この油を高真空デシケーター中で乾燥させて、白色の泡を得た。
[実施例2]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:N−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の調製:
実施例1のステップ6から8で概略を述べたN−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の合成とほぼ同じ手順に従い、そこで使用したフェノールの代わりに2−ナフトールを用いて、2−ナフチルオキシプロリンアミドを生成した。
ステップ2:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製:
標題化合物は、実施例1のステップ9及び10に概略を述べたほぼ同じ手順に従い、そのステップ9で使用したN−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の代わりにN−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩を用いて生成した。
[実施例3]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:N−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の調製:
実施例1のステップ6から8で概略を述べたN−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の合成とほぼ同じ手順に従い、そこで使用したフェノールの代わりに1−ナフトールを用いて、1−ナフチルオキシプロリンアミドを生成した。
ステップ2:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミドの調製:
標題化合物は、実施例1のステップ9及び10に概略を述べた手順に従い、ステップ9で使用したN−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩の代わりにN−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−L−プロリンアミドトリフルオロ酢酸塩を用いて生成した。
[実施例4]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチル−カルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:ジヒドロ−5(S)−((t−ブチルジフェニルシリル)オキシメチル)−3(R)フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
10mlのTHF中に入れた0.55ml(3.9ミリモル)のジイソプロピルアミンに−78℃で1.55mlのn−BuLi(ヘキサン中2.5M)を加えることによって、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)の溶液を生成した。30分後、ジヒドロ−5−(S)−((t−ブチルジフェニルシリル)オキシメチル)−3(2H)−フラノン(1.38g、3.89ミリモル)を5mlのTHFに溶かした溶液を加えた。さらに30分間攪拌した後、臭化ベンジル(0.68g、3.9ミリモル)を加え、3時間攪拌し続け、その後10%のクエン酸水溶液を加えて反応を失活させた。溶液を酢酸エチル(2×50ml)での抽出にかけ、それをブラインで逆洗し、乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得た。生成物をクロマトグラフィー(SiO、20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を得た。
ステップ2:ジヒドロ−5(S)−(ヒドロキシ−メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
5.26gのジヒドロ−5(S)−((t−ブチルジフェニルシリル)オキシメチル)−3(R)フェニルメチル−3(2H)−フラノンを40mlのアセトニトリルに入れたものに、1.34mlの49%HF水溶液を加えた。室温で18時間経過後、反応液を濃縮して乾燥させ、残渣を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)とで分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を黄褐色の固体として得た(融点69〜72℃)。
ステップ3:ジヒドロ−5(S)((メタンスルホニル)オキシメチル)−3(R)フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
2.93g(14ミリモル)のジヒドロ−5(S)−(ヒドロキシメチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの0℃に冷却した塩化メチレン溶液に、トリエチルアミン(1.98ml、15.6ミリモル)を加えた後、塩化メタンスルホニル(1.20ml、15.6ミリモル)を加えた。0℃で1時間経過した後、反応液を10%のクエン酸水溶液中に注ぎ、酢酸エチル(2×100ml)で洗浄し、それを水(100ml)、ブライン(100ml)で逆洗し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を蝋様の褐色固体として得た。
ステップ4:ジヒドロ−5(S)−(2−(3(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)イル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
70mgのジヒドロ−5(S)−((メタンスルホニル)−オキシメチル)−3(R)フェニルメチル−3(2H)−フラノン(0.25ミリモル)を100mgの炭酸カリウムを含む10mlのキシレン中に入れたものに、65mg(0.27ミリモル)のN−t−ブチル−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)−3(S)−カルボキサミドを加え、反応液を140℃に加熱した。6時間後、この反応液を冷却し、30mlの水の中に注ぎ、それを酢酸エチル(2×30ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣を得、それをクロマトグラフィー(50/50 EtOAc/ヘキサン)にかけて生成物を得た。
ステップ5:2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(2−(3(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタン酸の調製:
130mg(0.305ミリモル)のジヒドロ−5(S)−(2−(3(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)イル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3−(2H)フラノンを2mlのDMF中に入れたものに、1mlの水酸化リチウム溶液を加えた。室温で4時間経過後、反応液を濃縮して乾燥させ、トルエンと共沸させて(3回)、余分な水を除去した。残渣を5mlのDMEに溶解させ、イミダゾール414mg(6.10ミリモル)及び塩化t−ブチルジメチルシリル465mg(3.05ミリモル)を加えた。室温で2日間経過後、反応液にメタノール1mlを加え、1時間後、溶液を蒸発にかけて乾燥させた。残渣を飽和NHCl水溶液で分配し、酢酸エチルで洗浄し、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得たが、これは生成物とフラノン出発材料の混合物であった。この粗製のままの材料を次の反応に持ち込んだ。
ステップ6:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチル−シリルオキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製:
上記ステップ5の粗生成物を、EDC47mg(0.246ミリモル)、HOBT33mg(0.246ミリモル)、及び2(R)−ヒドロキシル−1(S)−アミノインダン37mgと共に3mlのDMFに溶解させた。トリエチルアミンを用いて溶液のpHを8.5〜9.0に調整し、18時間後、濃縮乾燥し、残渣を10%のクエン酸水溶液に溶解させ、水層を酢酸エチルで洗浄することによって後処理を行った。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮し、得られた油をクロマトグラフィー(SiO、30%EtOAc/ヘキサン)にかけて、表題化合物を得た。
ステップ7:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製:
上記ステップ6からの生成物を1mlのTHFに溶解させ、1Mのフッ化テトラブチルアンモニウムTHF溶液1mlを加えた。室温で18時間経過後、反応液を20mlの飽和NaHCO水溶液で希釈し、生成物を酢酸エチルへの抽出にかけ、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して泡を得た。得られた材料を分取プレートによるクロマトグラフィー(0.5mm、5%MeOH/CHCl)にかけ、通常の方式で、表題生成物を融点が105〜107℃の固体として単離した。
[実施例5]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:5(S)−((t−ブチル−ジメチル−シリルオキシ)メチル)−3(R)−フェニルメチル−N−BOC−2−ピロリジノンの調製:
5(S)−((t−ブチル−ジメチル−シリルオキシ)メチル)−N−BOC−2−ピロリジノン(400mg、1.26ミリモル)を2mlのTHFに溶かした溶液を、リチウムヘキサメチルジシラジド(1.3ml)を5mlのTHFに溶かした1Mの予冷した(−78℃の)溶液に加えた。45分後、臭化ベンジル0.15ml(1.3ミリモル)を加え、攪拌し続けた。5時間後、10%のクエン酸水溶液30mlを含む分液漏斗に注ぐことによって、反応液に後処理を施した。水層を抽出(2×30 mlのEtOAc)にかけ、それをブライン(50ml)で逆洗し、乾燥させ、濾過し、濃縮して油とした。残渣をクロマトグラフィー(SiO、20%EtOAc/ヘキサン)にかけて、生成物を油として得た。
ステップ2:5(S)−ヒドロキシメチル−3(R)−フェニルメチル−2−ピロリジノンの調製:
130mg(0.34ミリモル)の5(S)−((t−ブチル−ジメチルシリルオキシ)メチル)−3(R)−フェニルメチル−N−BOC−2−ピロリジノンを5mlのアセトニトリル中に入れたものに、48%のHF水溶液0.1mlを加えた。室温で3時間経過後、反応液を濃縮乾燥し、10%のNaHCO水溶液30mlで希釈した。これをEtOAc(2×30ml)での抽出にかけ、乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。
ステップ3:5(S)−(メタンスルホニルオキシ)−メチル−3(R),フェニルメチル−2−ピロリジノンの調製:
ステップ2の粗生成物を5mlの塩化メチレンに溶かし、0℃に冷却した溶液に、トリエチルアミン(42mg、0.41ミリモル)及び塩化メタンスルホニル(47mg、0.41ミリモル)を加えた。反応液がゆっくりと室温に温まるようにし、18時間攪拌し、その後mlの塩化メチレンで希釈し、30mlの10%クエン酸溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を油として得た。
ステップ4:5(S)−(2−(3(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)イル)−メチル)−3(R)−フェニルメチル−2−ピロリジノンの調製:
380mg(1.34ミリモル)の5(S)−(メタンスルホニルオキシ)メチル−3(R)−フェニルメチル−2−ピロリジノンを20mlのイソプロパノールに溶かした溶液に、炭酸カリウム350mg及びN−t−ブチル−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)−3(S)−カルボキサミド360mgを加え、反応液を85℃に加熱した。18時間後、冷却した反応液をセライトで濾過し、蒸発乾燥し、残渣を水に溶解させ、これをEtOAc(2×50ml)での抽出にかけた。有機物を乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をクロマトフラフィー(SiO、50/50 EtOAc/ヘキサン)にかけて、生成物を油として得た。
ステップ5:5(S)−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)イル)−メチル)−3(R)−フェニルメチル−N−BOC−2−ピロリジノンの調製:
上記ステップ4からの生成物(260mg、0.611ミリモル)を10mlの塩化メチレンに溶かした溶液に、ジメチルアミノピリジン(74mg、0.6ミリモル)及び無水BOC133mg(0.61ミリモル)を加えた。室温で時間経過させた後、塩化メチレン30mlで希釈して反応液の後処理を行い、有機物を10%クエン酸溶液30ml、ブライン(30ml)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得た。クロマトグラフィー(SiO、40%EtOAc/ヘキサン)にかけると、表題化合物が得られた。
ステップ6:5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−4(S)−[(1’,1’)−(ジメチルエトリカルボニル)−アミノ]−2(R)−フェニルメチル−ペンタン酸の調製:
上記ステップ5の生成物(260mg、0.495ミリモル)を3mlのジメトキシエタンに溶解させた溶液に、水酸化リチウムの1M溶液(1.5ミリモル)1.5mlを加えた。2時間後、濃縮乾燥し、残渣を飽和塩化アンモニウム水溶液に溶解させることによって反応液の後処理を行い、水相を酢酸エチル(2×50ml)で洗浄し、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製の酸を得た。
ステップ7:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−[(1’,1’)−(ジメチルエトキシカルボニル)アミノ]−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製:
上記ステップ6の生成物(260mg、0.49ミリモル)の塩化メチレン溶液に、EDC(94mg、0.49ミリモル)、HOBT(66mg、0.49ミリモル)、2(R)−ヒドロキシ−1(S)−アミノインダン(73mg、0.49ミリモル)を加え、トリエチルアミンを用いて反応液のpHを8.5〜9.0に調整した。室温で5時間経過後、塩化メチレン50mlで希釈し、有機物を飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄することによって反応液の後処理を行った。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにかけて、表題化合物を泡として得た。
ステップ8:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製:
上記ステップ7の生成物(180mg、0.28ミリモル)を5mlの塩化メチレンに溶かし、0℃に冷却した溶液に、トリフルオロ酢酸1mlを加えた。4時間後、濃縮乾燥して反応液に後処理を施し、残渣を50mlの塩化メチレンに溶解させ、10%のNaHCO水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を固体として得、それをクロマトグラフィー(SiO、7%MeOH/CHCl)にかけて表題化合物を得た。融点=92〜95℃。
[実施例6]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製〕
実施例1で使用したほぼ同じ手順を利用し、そのステップ9で使用したN−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドの代わりにN−t−ブチル−4−CBZ−ピペラジン−2(S)−カルボキサミドを用いて表題化合物を得た。
[実施例7]
〔N”−(N−(2−ピリジル)−バリル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−(N’−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミドの調製〕
実施例4で使用したほぼ同じ手順を利用し、そのステップ6で使用した2(R)−ヒドロキシ−1(S)アミノインダンの代わりにN−2−ピリジルバリンを用いて表題化合物を得た。
[実施例8]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2(S)−(N,−t−ブチル−3−フェニル−プロピオンアミド)アミノ)−ペンタンアミドの調製〕
実施例1で使用したほぼ同じ手順を利用し、そのステップ9で使用したN’−t−ブチル−4(S)−フェノキシ−L−プロリンアミドの代わりにN−t−ブチル−フェニルアラニンアミドを用いて表題化合物を得た。
[実施例9]
〔N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(Z−(3(S)−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミドの調製:
実施例4で使用したほぼ同じ手順を利用し、そのステップ6で使用した2(R)−ヒドロキシ−1(S)−アミノインダンの代わりに4(S)−アミノ−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾチオピランを用いて表題化合物を得る。
ステップ2:N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製:
上記ステップ1からの化合物をメタノールと水の1:1混合物に溶解させる。これに、10当量のOXONEを加え、反応液を室温で攪拌する。反応完了時に、反応液を濃縮乾燥し、水を加え、酢酸エチルでの抽出にかけ、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して表題化合物を得る。
[実施例10]
〔N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:ジヒドロ−5(S)−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
実施例4のステップ4で使用したほぼ同じ手順を利用し、そこで使用したN’−t−ブチル−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)−3(S)−カルボキサミドの代わりに4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジンを用いて表題化合物を生成する。
ステップ2:2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタン酸の調製:
実施例4のステップ5で使用したほぼ同じ手順を利用し、そこで使用したジヒドロ−5(S)−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−(デカヒドロイソキノリン)イル)−メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)フラノンの代わりにジヒドロ−5(S)−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンを用いて表題化合物を生成する。
ステップ3:N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製:
粗製の2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタン酸を、1当量のEDC、1当量のHOBT、及び1当量の4(S)−アミノ−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾチオピランと共に、3mlのDMFに溶解させる。トリエチルアミンを用いて溶液のpHを8.5〜9.0に調製し、18時間後、濃縮乾燥し、残渣を10%のクエン酸水溶液に溶解させ、水層を酢酸エチルで洗浄することによってその後処理を行う。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮し、得られる残渣をクロマトグラフィーにかけて表題化合物を得る。
ステップ4:N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1ベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ)−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミドの調製:
上記ステップ3からの生成物を1mlのTHFに溶解させ、1Mのフッ化テトラブチルアンモニウムTHF溶液1mlを加える。室温で18時間経過後、反応液を20mlの飽和NaHCO水溶液で希釈し、生成物を酢酸エチルへの抽出にかけ、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得る。その残渣をクロマトグラフィーにかけて生成物を得る。
ステップ5:N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミドの調製:
上記ステップ4からの化合物をメタノールと水の1:1混合物に溶解させる。これに10当量のOXONEを加え、反応液を室温で攪拌する。反応完了時に、これを濃縮乾燥し、水を加え、酢酸エチルでの抽出にかけ、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して表題化合物を得る。
[実施例11]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:N−(2(R)−ヒドロキシ−1 (S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−アリルオキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド:
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S) −インダニル)−2(R)−((4−ヒドロキシフェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドのジオキサン溶液に、6当量の臭化アリル及び6当量の炭酸セシウムを加える。反応液を90℃に加熱する。反応完了時に、沈殿を濾別し、ジオキサンを濃縮乾燥し、残渣を水で希釈し、それを酢酸エチルで洗浄する。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して生成物を得る。
ステップ2:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製
上記ステップ1からの生成物をメタノールに溶解させ、1当量のp−トルエンスルホン酸を加え、反応液を−78℃に冷却する。青色が定着するまで反応液を過剰のオゾンでバブルする。フラスコを窒素でパージしてオゾンを除去し、水素化ホウ素ナトリウム溶液を過剰に加える。反応液を室温に温め、次いで飽和NaHCO溶液を加える。回転式蒸発装置(rotoevaporater)上でメタノールを濃縮除去し、水性残渣を酢酸エチルで洗浄し、それを乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物を得る。
[実施例12]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)−フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製〕
実施例11で使用したほぼ同じ手順を利用し、そこで使用したN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−ヒドロキシフェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの代わりにN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−(−(4−ヒドロキシフェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)−ペンタンアミドを用いて標題化合物を得る。
[実施例13]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドの調製〕
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−ヒドロキシフェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミドのジオキサン溶液に、6当量のクロロエチルモルホリン及び6当量の炭酸セシウムを加える。反応液を90℃に加熱する。反応完了時に、沈殿を濾別し、ジオキサンを濃縮乾燥し、残渣を水で希釈し、それを酢酸エチルで洗浄する。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物を得る。
[実施例14]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製〕
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−ヒドロキシフェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)−ペンタンアミドのジオキサン溶液に、6当量のクロロエチルモルホリン及び6当量の炭酸セシウムを加える。反応液を90℃に加熱する。反応完了時に、沈殿を濾別し、ジオキサンを濃縮乾燥し、残渣を水で希釈し、それを酢酸エチルで洗浄する。有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物を得る。
[実施例15]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製〕
ステップ1:ジヒドロ−5(S)−((トリフルオロメタンスルホニル)オキシメチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
18.4g(89.2ミリモル)のジヒドロ−5(S)−(ヒドロキシメチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンを350mLの塩化メチレンに溶かし、0℃に冷却した溶液に、13.51mLの2,6−ルチジン(115.98ミリモル)を加えた後、16.51mLの無水トリフルオロメタンスルホン酸(98.1ミリモル)を滴下した。0℃で1.5時間経過後、反応液を300MLの氷/ブライン混合物中に注ぎ、0.5時間攪拌した。次いで、水層を塩化メチレン(3×150mL)での抽出にかけ、有機層を10%HCl(2×75mL)、飽和NaHCO(100ML)、水(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して固体残渣を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(120×150mmカラム、ヘキサン:EtOAcが4:1〜3:1のグラジエント溶離)によって精製すると、標題化合物が得られた。融点53〜54℃。
ステップ2:4−(1,1−ジメチルエチル)−1−(フェニルメチル)−1,2(S),4−ピペラジントリカルボキシラートの調製:
標題化合物は、Bigge,C.F.、Hays,S.J.、Novak,P.M.、Drummond,J.T.、Johnson,G.、Bobovski,T.P.のTetrahedron Lett.1989年、第30巻、5193ページの手順に従い、2(S)−ピペラジンカルボン酸から出発して調製した。Felder,E.、Maffei,S.、Pietra,S.、Pitre,D.のHeIv.Chim.Acta1960年、第117巻、888ページを参照のこと。
ステップ3:N−t−ブチル−4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)−1−(フェニルメチルカルボニルアミノ)−ピペラジン−2(S)−カルボキサミドの調製:
9.90g(27.16ミリモル)の4−(1,1−ジメチルエチル)−1−(フェニルメチル)−1,2(S),4−ピペラジントリカルボキシラートを75mLのDMFに溶解させ、0℃に冷却した溶液に、5.73g(29.88ミリモル)のEDC、4.03g(29.88ミリモル)のHOBt、3.14mL(29.88ミリモル)のt−ブチルアミン、最後に4.16mL(29.88ミリモル)のトリエチルアミンを加えた。反応混合物を18時間攪拌し、反応液の体積を半分に濃縮した。次いで、混合物を600mLのEtOAcで希釈し、10%HCl(2×75mL)、飽和NaHCO(1×75mL)、水(3×75mL)、及びブライン(1×50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して固体とした。この固体をEtOAc:ヘキサン(1:2)で摩砕し、濾過して、標題生成物を白色の固体として得た。融点134〜135℃。
ステップ4:N−t−ブチル−4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)ピペラジン−2(S)−カルボキサミドの調製:
1.20g(2.86ミリモル)のN−t−ブチル−4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)−1−(フェニルメチルカルボニルアミノ)ピペラジン−2(S)−カルボキサミド及び1.1g(0.086ミリモル)の10%Pd/Cに、15mLのメタノールを加えた。容器に水素を満たし、反応液を数時間攪拌し、セライトで濾過し、エタノールで洗浄した。真空中で溶媒を除去して、標題生成物を泡として得た。
Figure 2005508940
ステップ5:ジヒドロ−5(S)−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンの調製:
22.40g(0.0662モル)のジヒドロ−5(S)−((トリフルオロメタンスルホニル)オキシメチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノン(ステップ1で調製)及び18.0g(0.063モル)のn−t−ブチル−4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)ピペラジン−2(S)−カルボキサミドを180mLのイソプロパノールに溶解させた溶液に、11.53mL(0.0662モル)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。2.5時間後、別のジヒドロ−5(S)−((トリフルオロメタンスルホニル)オキシメチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノン1.2gを加えた。3.5時間後に薄層クロマトグラフィー(tlc)にかけて反応を完了すると、反応液が濃縮されて濃厚な油になった。EtOAc:ヘキサン(1:2、200mL)で摩砕すると、白色の固体が得られ、これを濾別した。その油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(120×150mmカラム、1:1、2:1、3:1のEtoAc:ヘキサンからEtOAcのみへのグラジエント溶離)によって精製して、標題化合物を得た。
Figure 2005508940
ステップ6:2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製:
25.50g(52.50ミリモル)のジヒドロ−5(S)−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)メチル)−3(R)−フェニルメチル−3(2H)−フラノンを120mLのDMEに溶解させ、0℃に冷却したものに、水60mL及び水酸化リチウム1.512g(63.01ミリモル)を加えた。0.5時間後、pHが6になるまで10%HClを加えて反応を失活させ、真空中で溶液を濃縮した。残渣を50mLの水に溶解させ、EtOAc(4×75mL)での抽出にかけ、有機層を水(1×20mL)、ブライン(1×20mL)で洗浄した。水層は、EtOAc(2×75mL)での逆抽出にかけ、各有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濃縮して黄色の固体を得た。この粗生成物を100mLのDMFに溶解させ、17.87g(0.262モル)のイミダゾールを加え、0℃に冷却し、次いで31.50g(0.21モル)の塩化t−ブチルジメチルシリルを加えた。これを0℃で1時間攪拌し、次いで室温に温めた。20時間後、反応を10mLのメタノールで失活させ、反応液を半分の体積に濃縮した。pH7の緩衝剤処理水100mLを加え、水性物をEtOAc(4×100mL)での抽出にかけ、有機層を合わせ、10%HCl(2×50mL)、水(3×75mL)、及びブライン(1×50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して標題化合物を得た。この材料を次のステップで直接使用した。
ステップ7:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製:
ステップ6からの粗製材料27.0g(0.0446モル)を180mLのDMFに溶解させ、0℃に冷却したものに、EDC8.98g(0.0468モル)、HOBt6.32g(0.0468モル)、及びアミノヒドロキシインダン7.31g(0.049モル)を加えた。トリエチルアミン(6.52mL、0.0468モル)を加え、反応液を0℃で2時間、室温で16時間攪拌し、500mLのEtOAcを用いて反応を失活させた。有機層を10%HCl(2×100mL)、飽和NaHCO(1×100mL)、水(3×150mL)、ブライン(1×75mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して、標題化合物を泡として得た。
Figure 2005508940
ステップ8:N−(2(R)−ヒドロキシ−1 (S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(ヒドロキシ)−5−(1−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製:
32.20g(0.0437モル)のN−(2(R)−ヒドロキシ−1−(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドに、437mL(0.437モル)のフッ化テトラブチルアンモニウム(1.0M THF溶液、Aldrich)を加えた。反応液を18時間攪拌し、次いで200mLに濃縮し、700mLのEtOAcで希釈した。これを水(2×100mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、水層をEtOAc(2×200mL)での逆抽出にかけた。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濃縮して油とした。フラッシュカラムクロマトグラフィー(120×150mmカラム、CHCl:CHCl/NHで飽和させたもの:メタノールによるグラジエント溶離、メタノールを1%から、1.5%、2%へと増加させる)によって精製すると、標題化合物が白色の泡として得られた。
Figure 2005508940
ステップ9:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(ヒドロキシ)−5−(1−(2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)−ペンタンアミドの調製:
21.15g(0.034モル)のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−(ヒドロキシ)−5−(1−(4−(1,1−ジメチルエトキシカルボニルアミノ)))−2(S)−N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドを350mLの塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却したものに、2,6−ルチジン22.43mL(0.204モル)、次いでトリメチルシリルトリフラート32.85mL(0.170モル)を5分間かけて加えた。0.5時間後、10%HCl(80mL)を用いて反応を失活させ、反応液を0.5時間攪拌した。これに、飽和NaHCO100mLを加え、次いでpHが8になるまで固体NaHCOを加えた。次いで、水層をEtOAc(4×100mL)での抽出にかけ、有機層を合わせ、水(1×50mL)、ブライン(1×75mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(120×150mmカラム、CHCl:CHCl/NHで飽和させたもの:MeOHによるグラジエント溶離、メタノールを2%から、3%、4%、5%、6%、10%へとゆっくりと増加させる)によって精製した。これによって、標題化合物が白色の泡として得られた。
Figure 2005508940
ステップ10:N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミドの調製:
10.0g(0.019モル)のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ)−5−(1(−2(S) −N−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル)−ペンタンアミド及び3.45g(0.021モル)の塩化3−ピコリルを40mLのDMFに溶解させたものに、トリエチルアミン5.85mL(0.042モル)を加えた。3時間後、追加の塩化3−ピコリル0.313gを加えた。さらに2時間後、反応液を400mLのEtOAcで希釈し、水(3×75mL)、ブライン(1×100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣を30mLのEtOAcで摩砕し、得られる白色の沈殿を収集した。さらにEtOAcからの再結晶にかけると、標題生成物が得られた(融点167.5〜168℃)。
[実施例16]
実施例15に記載のものとほぼ同じ手順を利用し、そこで使用したN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド(以下の化合物(i))を、そのステップ10で使用した塩化3−ピコリルの代わりに以下に示すアルキル化剤(ii)で処理して、式(iii)によって規定される以下の各生成物を生成した。

Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940


Figure 2005508940
[実施例17]
〔ジヒドロ−5(S)−(t−ブチルジメチルシリル−オキシメチル)−3(2H)−フラノンの調製〕
3.00g(25.8ミリモル)のジヒドロ−5(S)−(ヒドロキシメチル)−2(3H)−フラノンを25mLのジクロロメタンに溶解させた溶液に、イミダゾール3.51g(51.6ミリモル)、次いで塩化t−ブチルジメチルシリル4.67g(31.0ミリモル)を加えた。反応液を室温で8時間攪拌し、2mLのメタノールを用いて反応を失活させた。混合物を濃縮して油とし、次いで150mLのエーテルで希釈し、50%HCl(2×10mL)、飽和NaHCO(1×10mL)、水(1×10mL)、及びブライン(1×10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40×150mmカラム、グラジエント溶離、ヘキサン:エチルアセタート 5:1〜4:1)によって精製して、生成物を透明の油として得た。
Figure 2005508940
[実施例18]
〔N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(4−ブロモ−2−チオフェンメチル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミドの調製〕
Figure 2005508940

実施例15ステップ9のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(2−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド50mg(0.096ミリモル)を0.4mLのメタノールに溶解させた溶液に、4−ブロモ−2−チオフェンカルボンアルデヒド27.5mg(0.144ミリモル)、シアノホウ素ナトリウム9.0mg(0.144ミリモル)を加え、次いでpHが6になるまで酢酸(20μL)を加えた。反応液を室温で8時間攪拌し、0.5mLの1N HClを用いて反応を失活させた。混合物を濃縮して白色の固体とし、次いで50mLの酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO(1×5 mL)、水(1×5mL)、及びブライン(1×5mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(15×150mmカラム、69:30:1〜67:30:3の塩化メチレン:NHで飽和させたクロロホルム:メタノール中でのグラジエント溶離)によって精製して、生成物40.3mg(収率60%)を透明な油として得た。酢酸エチル及びヘキサンを用いて滴定することによって分析試料を得た。
5H5NBrS 0.4モルHOに対して算出した分析値:C、59.63;H、6.55;N、7.95。実測値 C、59.66;H、6.45;N、7.86。
[実施例19]
実施例18に記載のものとほぼ同じ手順を利用し、別のアルデヒド(RCHO)を代わりに用いることによって、以下の化合物が調製される。
Figure 2005508940
実施例18の還元的なアミノ化反応は、2(R)−フェニルメチル基がピリジルメチル基に変更されている以下の化合物の合成にも使用される。

Figure 2005508940
別段の規定がない限り、本明細書で使用する科学技術用語はすべて、本発明が属する分野の技術者に一般に理解されているものと同じ意味を有する。
本明細書が言及する特許及び刊行物はすべて、あらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、詳細で好ましい様々な実施形態及び技術に則して記載している。しかし、本発明の意図及び範囲内に留まりつつ、多くの変形及び変更を添えてよいことを理解されたい。

Claims (21)

  1. アルツハイマー病をその処置を必要とする対象において治療又は予防する方法であって、治療有効量の次式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、又ははBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている、炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されているもの、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、

    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  2. アルツハイマー病をその処置を必要とする対象において治療する方法であって、前記対象に請求項1で開示する化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法。
  3. βアミロイド変換酵素の活性を調節することによってアルツハイマー病を治療する方法であって、その処置を必要とする対象に、請求項1で開示する化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法。
  4. P−gp阻害剤又は薬剤として許容されるその塩を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. アルツハイマー病を治療するため、アルツハイマー病の発生の防止又は遅延を助長するため、軽度認知障害(MCI)の対象を治療し、MCIからADへと進行する恐れのある者においてアルツハイマー病の発生を防止又は遅延するため、ダウン症候群を治療するため、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血に罹患したヒトを治療するため、脳アミロイド血管障害を治療して、起こり得る潜在的な障害、すなわち単発性及び再発性皮質下出血を予防するため、血管性変性混合型痴呆を含む他の変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、又はびまん性レビー小体型アルツハイマー病を治療するため、からなる群から選択された疾患若しくは症状を有する対象を治療し、又は対象がそのような疾患若しくは症状に罹るのを予防する方法であって、そのような処置を必要とする対象に、治療有効量の次式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、
    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、若しくは
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、
    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR
    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である。〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、

    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  6. 前記式(I)の化合物が、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル(4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)−イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−(2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−N’(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モリホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)2−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)ペンタンアミド、及び
    (4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2−(S)N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド
    からなる群から選択される請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. アルツハイマー病をその処置を必要とする対象において治療又は予防する方法であって、
    1種又は複数の薬剤として許容される担体と次式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩とを治療有効量含む組成物を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、
    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、

    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されているもの
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  8. アルツハイマー病、軽度認知障害(MCI)、ダウン症候群、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血、脳アミロイド血管障害;血管性変性混合型痴呆を含む変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、又はびまん性レビー小体型アルツハイマー病からなる群から選択される症状を治療又は予防する医薬を製造するための次式(I)の化合物の使用:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR[Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  9. βセクレターゼ活性を阻害する方法であって、阻害に有効な量の次式(I)の化合物を接触させることを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、
    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、

    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、

    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR[式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、

    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  10. アミロイド前駆体タンパク質(APP)アイソタイプが、前記APPアイソタイプ中の切断を受けやすい部位で切断されるのを阻害する方法であって、前記APPアイソタイプと、有効な切断阻害量の次式(I)の化合物とを接触させることを含む方法:

    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、
    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、又ははBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、

    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、

    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  11. 細胞中でアミロイドβペプチド(Aβ)の産生を抑制する方法であって、前記細胞に有効な抑制量の次式(I)の化合物を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)

    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されているもの、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されている、ベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  12. 前記細胞が動物細胞である、請求項12に記載の方法。
  13. 前記動物細胞が哺乳動物細胞である、請求項13に記載の方法。
  14. 前記哺乳動物細胞がヒトである、請求項14に記載の方法。
  15. 次式Iの化合物との複合体にしたβセクレターゼを含む組成物:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  16. 請求項16の組成物を含むβセクレターゼ複合体の作製方法。
  17. 動物中でβアミロイド斑の生成を抑制する方法であって、前記動物に有効な抑制量の次式(I)の化合物を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されているアリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式の複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されている、複素環
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である〕、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  18. 前記動物がヒトである、請求項18に記載の方法。
  19. 脳上又は脳中のβアミロイド沈着を特徴とする疾患を治療又は予防する方法であって、その治療又は予防を必要とする対象に、有効治療量の次式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩を投与することを含む方法:
    Figure 2005508940

    [式中、
    Xは、−OH又は−NHであり;
    Zは、−O、−S、又は−NHであり;
    Rは、水素又はC1〜4アルキルであり;
    及びRは、それぞれ独立に、
    1)水素、
    2)−C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数のC1〜4アルキル、ハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはアリールで置換されている、アリール
    e)−W−アリール又は−W−ベンジル(Wは、−O−、−S−、又は−NH−である)、
    f)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    g)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル;
    Figure 2005508940

    によって任意選択で置換されている、複素環、

    Figure 2005508940

    j)−NH−SO1〜3アルキル、
    k)−NR
    l)−COOR、又は
    m)−((CHO)R(mは2〜5であり、nは0、1、2、又は3である)
    で置換されている、−C1〜4アルキル、或いは
    3)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO又は−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されているC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、アリール;或いは
    4)非置換であるか、又は1個若しくは複数のヒドロキシ、オキソ、ハロ、アミノ、C1〜4アルコキシ;ヒドロキシによって任意選択で置換されているC1〜4アルキル、若しくはBocで置換されている複素環;或いは
    5)非置換であるか、又は1個若しくは複数のハロ、アミノ、ヒドロキシ、若しくはC1〜4アルコキシで置換されている炭素環
    であり;
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、非置換であるか、又は
    1)ヒドロキシ、
    2)C1〜4アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)C1〜3アルコキシ、
    d)アリール、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)ハロ、
    ii)ヒドロキシ、
    iii)C1〜3アルコキシ、又は
    iv)アリール
    で置換されている、5〜7員シクロアルキル基、
    f)複素環、又は
    g)−NR
    で置換されている、C1〜4アルキル、
    3)C1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    6)−NH−SO1〜3アルキル、
    7)複素環、
    8)−W−アリール、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Wは上で定義した通りである)
    で置換されており;或いは、
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と、1〜8個の炭素原子と、
    Figure 2005508940

    〔式中、Vは、存在しないか、又は

    Figure 2005508940

    であり、
    は、RがRから独立してRと結合していないときは上記のように定義され、Qは、存在しないか、又は−O−、−NR−;若しくは−C1〜4アルキルによって任意選択で置換されている複素環である〕、
    Figure 2005508940

    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    Figure 2005508940

    (非置換であるか、又はアリールで置換されている)
    5)−S(O)p−(pは、0、1、又は2である)、又は
    6)−O−
    から選択された1個若しくは複数の非置換若しくは置換されたヘテロ原子とからなり;或いは
    及びRは、Rが結合している窒素と一緒になって、3〜10員の単環式若しくは二環式の飽和環系を形成するように結合することができ、この系は、Rが結合している窒素と2〜9個の炭素原子とからなり、前記飽和環系は、フェニル環に縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    1)ハロ、
    2)C1〜3アルコキシ、
    3)ヒドロキシ、
    4)C1〜4アルキル、
    5)−NHR(Rは、RがRから独立してRと結合していないときには上記のように定義される)、又は
    6)−NH−複素環
    で置換されており;
    は、
    1)−(CH−R(rは0から5である)
    2)C1〜4アルケニル−R、又は
    3)C1〜4アルキニル−R
    であり;
    は、
    1)水素、
    2)C1〜4アルキル、
    3)ヒドロキシによって任意選択で置換されているC〜C10シクロアルキル、
    4)C〜C10アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)ヒドロキシ、
    c)−NO若しくは−NR
    d)C1〜4アルキル、
    e)非置換であるか、又は1個若しくは複数の−OH若しくはC1〜3アルコキシで置換されたC1〜3アルコキシ、
    Figure 2005508940

    m)アリールC1〜3アルコキシ、
    n)アリール、
    o)−NRSOR、
    p)−OP(O)(OR、又は
    q)以下で規定する−R
    で置換されている、C〜C10アリール、或いは
    5)単環式若しくは二環式複素環であって、N、O、及びSからなる群から選択された1〜3個のへテロ原子を含み、非置換であるか、又はR、さらに任意選択で1個若しくは複数の
    a)ハロ、
    b)C1〜4アルキル、又は
    c)C1〜3アルコキシ
    によって置換されているもの
    であり;
    は、H又はアリールであり;
    は、
    1)−W−(CH−NR〔式中、Wは上で定義した通りであり、mは2〜5であり、R及びRは、それぞれ独立に、
    a)水素、
    b)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜3アルコキシ、
    ii)−OH、若しくは
    iii)−NR
    で置換されている、C1〜6アルキル、
    c)同じ若しくは異なるものであり、一緒になって、
    Figure 2005508940

    から選択された、最高で2個の追加のヘテロ原子を含む、モルホリノなどの5〜7員複素環を形成し、前記複素環が、C1〜4アルキルによって任意選択で置換されているもの、又は
    d)非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)C1〜4アルキル、若しくは
    ii)−NR
    で置換されている、芳香族複素環
    である〕、
    2)−(CH−NR(式中、qは1〜5であり、R及びRは、R又はRがH又は非置換のC1〜6アルキルではないことを除き、上で定義した通りである)、或いは
    3)非置換又はC1〜4アルキルで置換されているベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7〜11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニル
    であり;
    Bは、存在しないか、又は
    Figure 2005508940

    (式中、Rは、1)−CH(CH
    2)−CH(CH)(CHCH)、又は
    3)−フェニルである)
    であり;
    及びJは、それぞれ独立に、
    1)−YR〔Yは、−O−又は−NH−であり、Rは、
    a)水素、
    b)C1〜6アルキルであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    i)−NR
    ii)−OR、
    iii)−NHSO1〜4アルキル、
    iv)NHSOアリール又は−NHSO(ジアルキルアミノアリール)、

    Figure 2005508940

    (式中、R13は、
    A)−H、
    B)−C1〜4アルキル、
    C)−アリール、
    D)−複素環、又は
    E)−NH−、−O−、若しくは−(CH−(nは0、1、2、若しくは3である)であって、
    I)非置換又は1個若しくは複数のアリール若しくは複素環で置換された−C1〜4アルキル、又は
    II)非置換又は複素環で置換されたアリール
    で置換されているものである。)、
    xi)−NR (Aは、対イオンである)、
    xii)−NR1011(R10及びR11は、同じ又は異なるC1〜5アルキルであり、直接結合し合って、−O−、−S−、又は−NR−から選択された1個までの追加のヘテロ原子を含む5〜7員複素環を形成している。)、
    xiii)アリール、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、若しくは−O−((CHO)−R、若しくは−OP(O)(OR

    Figure 2005508940

    で置換されている、C1〜6アルキル、又は
    c)−((CHO)CH又は−((CHO)H(m及びnは、上で定義した通りである)である。]、或いは
    2)−N(R、或いは
    3)−NR1011(R10及びR11は、上で定義した通りである)、或いは
    Figure 2005508940

    〔式中、Y、R、及びnは、上で定義した通りであり、
    12は、
    1)水素、
    2)アリールであって、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)R14(R14は、

    Figure 2005508940

    である)、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR
    で置換されている、アリール、
    3)イソクロマン、クロマン、イソチオクロマン、チオクロマン、ベンズイミダゾール、ベンゾチオピラン、オキソベンゾチオピラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラニルスルホン、ベンゾチオピラニルスルホキシドなどの複素環であって、1個若しくは複数の前記環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−OC1〜4アルケニル、
    c)フェニル−C1〜4アルキル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されているアルキル、又は−OP(O)(OR、又は
    Figure 2005508940

    で置換されているもの、或いは
    4)シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、ノルボルナン、ナフタレン、チオピラン、イソチオピラン、ベンゾピランなどの5〜7員炭素環又は7〜10員二環式炭素環であって、前記炭素環が、非置換であるか、又は1個若しくは複数の
    a)上で定義したR14
    b)−CHOR、
    c)−(CH−NR、C〜C16アルキル、ピリジン、
    Figure 2005508940

    Rで置換されたキヌクリジニウミル(quinuclidiniumyl)、1個若しくは複数のRで置換されたピペラジン−C1〜4アルキル−ベンジル、又はモルホリノ−C1〜4アルキル−ベンジル、
    Figure 2005508940

    、1個若しくは複数のアミン若しくは第4級アミンで置換されたアルキル、−OP(OR、又は
    Figure 2005508940

    又は
    f)−C1〜4アルキル−フェニル
    で置換されているものである〕
    である]。
  20. 抗酸化薬、抗炎症薬、γセクレターゼ阻害薬、神経栄養剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、スタチン、P−gp阻害薬、Aβペプチド、及び抗Aβペプチドからなる群から選択された1種又は複数の治療剤の投与をさらに含む、請求項1から5の何れかに記載の治療方法。
  21. アルツハイマー病、軽度認知障害(MCI)、ダウン症候群、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血、脳アミロイド血管障害;血管性変性混合型痴呆を含む変性痴呆、パーキンソン病に随伴する痴呆、パーキンソン症状を伴う前頭側頭部の痴呆(FTDP)、進行性核上麻痺に随伴する痴呆、皮質基底核変性症に随伴する痴呆、又はびまん性レビー小体型アルツハイマー病からなる群から選択された症状を治療又は予防する医薬を製造するためのの式(I)の化合物の使用であって、
    前記式(I)の化合物が、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル(4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)−イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−(2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−ピリジルメチル)−2(S)−N’(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−フェニルメチル−4−(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モリホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−(2−(4−モルホリニル)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)2−(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)−ペンタンアミド、
    N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−2(R)−((4−((2−ヒドロキシ)−エトキシ)フェニル)メチル)−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−(t−ブチル)−4(S)−フェノキシプロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−2−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(N’−t−ブチル−4(S)−1−ナフチルオキシ−プロリンアミド)イル)−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(2−(3(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン)イル)ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピオニル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−ベンゾイル−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド、
    N−(4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−ヒドロキシ−5−(1−(4−(3−フェニルプロピル)−2(S)−N’−(t−ブチルカルボキサミド))−ピペラジニル)ペンタンアミド、及び
    (4(S)−3,4−ジヒドロ−1H−2,2−ジオキソベンゾチオピラニル)−2−(R)−フェニルメチル−4(S)−アミノ−5−(1−(4−カルボベンジルオキシ−2−(S)N’−(t−ブチルカルボキサミド)−ピペラジニル))−ペンタンアミド
    からなる群から選択される、前記使用。
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