JP2005507858A - ザレプロンを生産する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、不眠症の治療のための認可がなされている活性成分のN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドを生産する方法を供する。この方法には、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド1と3−アミノ−4−シアノピラゾール2とを酸性条件下で、水と水混和性有機化合物との混合物を含んで成る反応媒体中で反応させることを含んで成る。
Description
【技術分野】
【0001】
関連特許
本願は2001年6月12日に提出された仮出願番号60/297,635の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドを生産するための改良された方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ザレプロンは、その系統化学的な名称がN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドであり、不安緩解、鎮静及び睡眠特性を有する。米国医薬品局によって不眠症の短期治療のための認可がなされている。
【0004】
ザレプロン及びそれを生産する方法は、本明細書中に参照として組み込まれている米国特許第4,626,538号に開示されている。スキーム1に示す、538号特許の方法において、N−(3−アセチルフェニル)エタンアミドがジメチルホルムアミドジメチルアセタールと縮合し、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]アセトアミドが形成される。次いで、アセトアミドの第一アミドがエチルイオジドでアルキル化され、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(1)が形成される。最後の段階では、ザレプロンを調製するために、反応物を氷酢酸中で8時間に渡り還流することによって、エチルアセトアミド(1)は3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)と縮合させられている。
【化1】
【0005】
米国特許第5,714,607号は、538号特許方法による改良点が開示されている。607号特許によれば、もし、538号特許方法の最終段階が、水を酢酸溶媒に対して約10%〜約85%(v/v)で添加されることによって変更が加えられているのならば、ザレプロンを収率及び純度が向上して獲得することができる。前記反応は水を添加されている場合により早くなるということも報告されている。607号特許に記載されているように、条件の改良により、反応時間が約3〜3.5時間から1〜3.5時間に短縮される。607号特許の表1によれば、獲得されたザレプロンの収率は81.7〜90%の範囲及びHPLC純度は98.77〜99.4%の範囲であった。
【0006】
それにもかかわらず、ザレプロンを、酸性条件下でエチレンアセトアミド及び3−アミノ−4−シアノピラゾールから出発して、高い収率及び純度且つ短時間で生産する有利な手段を開発することが依然として望ましい。
【0007】
新規薬物生製品に関する市場認証を取得するために、製造者は、前記製品がヒトの投与のために許容できることを示すだけの十分な証拠を監督機関に対して提出しなければならない。かかる提出物には、例えば、特に、不純物が存在しないこと、又は不純物が無視できる程度しか存在しないことを証明する前記製品の不純物プロファイルを示す分析データが含まれていなければならない。かかる証明をするためには、不純物及び参照マーカーを同定及び評価するために、それらを検出することができる分析方法に対する要請がある。
【発明の開示】
【0008】
発明の概要
本発明は、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドと3−アミノ−4−シアノピラゾールとを、水と水混和性有機化合物の水性反応媒体中、酸性条件下で反応せしめることによってザレプロンを生産する方法を供する。この反応は、水から沈殿する傾向にあるイミン中間体を経て進行する。前記イミン中間体は、本発明の反応媒体中に溶けたままである。このプロセスは、周囲温度で急速に進み、非常に純度の高いザレプロンを高い収率でもたらす。この方法は、純粋なザレプロンの小規模又は大規模生産に適している。
【0009】
他の実施態様において、本発明は、HPLCによって測定した場合、98.5%以上の純度を有する純粋なザレプロンに関連する。
【0010】
更に他の観点において、本発明は、HPLCによって測定した場合、99%以上の純度を有する純粋なザレプロンに関連する。
【0011】
他の観点において、本発明は、新規化学化合物のN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドを調製する方法に関連する。これは、ザレプロンの位置異性体であり、そしてザレプロンの主要プロセス不純物(main process impurity)である。この新規化合物は、NMR及びMSによる研究によって特性決定されており、ザレプロン分析における参照マーカーとして使用できうる。
【0012】
更なる観点において、本発明は、ザレプロンの不純物プロファイルを試験して示すための分析方法に関連する。これらの方法は、ザレプロン及びその主な不純物(本発明の方法において、参照マーカーとして有効である)を分析及び評価するためにも適切である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、ザレプロンをもたらす、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(1)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)との反応に関する動力学的研究及び新たなる観察結果に基づいている。我々の観察には、反応中間体のイミン(3)を高性能液体クロマトグラフィー−質量分析により同定することが含まれる。イミン中間体の同定など我々の結果は、スキーム2に開示されている反応機構と矛盾していない。
【化2】
【0014】
スキーム2によれば、エチルアセトアミド(1)は、ピラゾール(2)の3−アミノ基のミカエル型の付加を受ける。過渡的に電子が分離した中間体からのジメチルアミンのα脱離により、二重結合が回復しそして再配置され、イミン中間体(3)が形成される。ピラゾール環の2つの窒素原子が、水の脱離によりケト基に向けられて環状化し、ザレプロンが形成される。
【0015】
付加及び環状化反応はどちらも酸の存在下で起こる。最初の脱離段階で遊離したジメチルアミンは、当量の酸と結合する。最終的に、酸により触媒されるこの一続き転換を終結に向かわせるには、過剰の酸が必要である。
【0016】
出発物質、イミン中間体、及び生成物質は有意に異なる極性を有する。我々の研究の過程で、酸性鉱物水溶液は、出発物質(1)及び(2)の両方に対して良好な溶媒である一方で、イミン中間体(3)又はザレプロンに対しては良好な溶媒ではないことが明らかになっている。イミン中間体(3)は、有意な量の水混和性有機共溶媒を含まない酸性鉱物溶液から分離し、そして油性の沈殿物を形成する傾向があり、それ故に、反応が終結するのを妨げる。出発物質及びイミン中間体は、様々なプロトン性及び極性非プロトン性の有機溶媒に可溶性である。残念ながら、その反応の速度は溶媒依存性であり、そして水よりも我々が使用した有機溶媒中ではかなり低い。
【0017】
上記の溶解度の問題を解消するために、本発明は、エチルアセトアミド(1)もしくはその酸付加塩が3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)もしくはその酸添加と、水及び1種類以上の水混和性有機化合物の反応媒体中、酸の存在下で反応することによってザレプロンを生産するための方法を供する。水、有機溶媒、及び酸の量は、独立して調節されて良い。水混和性の有機溶媒はイミン中間体(3)を可溶化させる傾向にある。先に記載したように、反応過程全体を通じて酸性条件を維持するためには、当量以上の酸が存在しなければならない。1種類以上の水混和性の有機化合物を含むことによって、反応媒体における溶媒和力は、酸の選択とは無関係になる。このような柔軟性は有利である。なぜなら、それによって収率及び反応速度の両方に関して生産方法の至適化が可能になるからである。かかる柔軟性は、従来技術においては可能ではない。607号特許に記載された方法では、酸の量を変化させることが反応媒体の溶媒和特性を変化せしめるための唯一の手段である。
【0018】
特に、本発明の方法の化合物(1)及び化合物(2)からザレプロンを生産するための反応媒体は、水と1種類以上の水混和性の有機溶媒(有機共溶媒)との混合物である。本発明の実施において適切な有機共溶媒には、カルボン酸基を担持しない有機化合物が挙げられる。それは例えば、C1−C6一価アルコール及び多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ニトロ化合物(例えば、ニトロメタン、ニトロエタン)、アミド(例えば、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスルアミド及びヘキサメチルホスホルトリアミド)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)並びに、試薬及び/又は生成物に対して不活性である他の水混和性有機化合物などである。先に引用した全ての共溶媒は単独で使用されて良いかあるいはそれらの全ては任意の組み合わせで用いられて良い。
【0019】
反応媒体における、水に対する有機共溶媒の比率は好適に、水中、有機共溶媒が約10%〜90%の(v/v)、更に好適には、水中、有機共溶媒が約30%〜40%(v/v)である。最も好適には、前記反応媒体は、水中、メタノールが約36%(v/v)の混合物である。
【0020】
反応媒体における、水と有機共溶媒との組成物の関係において、本明細書中で用いられた場合、体積%(vol%)、%v/v、及びN% v/v(式中、Nは1〜100以内の数である)は同義語であり、以下のようにして計算(物質Aについて例示した)されている。
【数1】
【0021】
本発明の方法を実施するために使用する適切な酸には、無機酸の、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸及びホウ酸、並びに水混和性有機酸の、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸及び酒石酸が挙げられる。酸は、遊離した全てのジメチルアミンをプロトン化し、それによって、イミン中間体(3)の環を閉鎖してザレプロン形成反応を終結するための穏和な酸性環境を少なくとも維持することができる以上の量で使用されるべきである。酸は、それ自体、反応混合物に対して個別に添加されて良い。もう1つの方法は、酸は、エチルアセトアミド(1)及びピラゾール(2)の酸付加塩のプロトン供与成分として添加されて良い。従って、出発物質の酸付加塩を用いることによって最大約2当量の酸が添加されて良いことが当業者により理解されるだろう。それ故に、酸自体を個別に添加することは、酸性条件を確立するために絶対必要ではない。
【0022】
好適な酸には、塩酸及びリン酸が挙げられる。それらのうちいずれかが、限定試薬に対して約1〜約2モル当量の量で反応混合物中に存在することが好ましい。出発物質(1)及び(2)は任意の割合で用いられて良い。より少ない量で存在する出発物質が、限定試薬(それに対し、酸の量が比較される)を構成する。出発物質は、それらのコストの理由から約当モル量で用いられるのが好ましい。
【0023】
実施例の1、3〜5、13、14、19及び20で用いられた生産パラメーターの特に好適な組み合わせにより、反応は、周囲環境中、数時間以内に、更なる加熱又は冷却をせずとも、終結に向かう。本発明の方法は、好適に、約20℃〜約25℃の範囲の温度で行われている。この反応は、高い温度、最大で反応媒体の沸点(例えば、実施例16〜18)、並びにより低い温度(例えば、実施例21)で行われても良い。
【0024】
完全転換するために必要な反応時間は、温度約20℃〜約25℃で、約2〜約8時間であり、それは反応混合物の組成による。反応を終結に向かわせるために必要な時間は、約50℃に温度を上げた場合0.2時間減少しうる。冷却を伴う反応は、終結に至る時間が一層長く必要(約6〜約8時間)であるが、幾分高い純度の生成物(実施例13と21を比較のこと)が得られる。
【0025】
本発明の好適な実施態様に従い、ザレプロン生成物は、反応の最後に反応混合物から沈殿するかあるいは、冷却することによって沈殿物が導かれうる。この沈殿物は、ろ過によって回収されうる。生成物を回収する前に反応混合物を冷却するにより収率が高まりうる。
【0026】
この方法により、純粋なN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(ザレプロン)を現在まで報じられている中で最も高い収率で生産される。本発明の方法は、ザレプロンを生産するための公知の方法を用いて可能な反応速度よりも、より低温でより高い反応速度に到達する。
【0027】
単離された場合、生成物の純度は非常に高い(98.5%超)。しかし、もし所望されれば、本発明の方法によって純粋なザレプロンが獲得され、そしてHPLCによって測定した場合98.5%以上、好適には、99%以上の純度を有するザレプロンが、溶媒、好適にはメタノール、エタノール、又は水と共溶媒(メタノール、エタノール、アセトニトリルなど薬物を生産するための規制基準を承諾済み)の反応媒体から再結晶化できうる。
【0028】
ザレプロンの位置異性体である、N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(4)の形成は、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドから出発するザレプロン合成の主不純物として発見されてきた。この不純物の量は、非常に反応条件に依存性であることが分かっている。
【0029】
米国仮出願60/297635に主張されている反応によれば、この不純物の量は、粗製の生成物中、約0.2〜0.5%(HPLCで)である。
【0030】
本発明の他の実施態様は、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドとを、水中又は水及び水混和性有機化合物の水性反応媒体中、酸の存在下で反応させることから出発して、新規N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(4)を調製するための方法を供する。この不純物の量は、高濃度の強酸の使用により最大で5%(HPLC)上昇できる。このことにより、新規化合物の単離及び特性決定が円滑になる。
【化3】
【0031】
前記反応は、20℃〜30℃で又は水の沸点までのより高い温度で行うことができる。20℃〜30℃の温度が好適である。水混和性有機溶媒として、極性のプロトン性溶媒(酢酸、メタノール、エタノール、i−プロパノール)又は非極性溶媒(アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド)の両方が適用されて良い。酸として、鉱物(塩酸、硫酸、リン酸)及び有機(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸)の両方の酸を用いることができる。塩酸は、好適な、好適な酸である。
【0032】
本発明の好適な実施態様において、前記反応は水中で塩酸の存在下、約25℃で行われている。ザレプロンとその位置異性体(4)の混合物の単離は、蒸発、ろ過、抽出及びこの方法の組み合わせによって行うことができる。
【0033】
本発明の特に好適な実施態様において、反応終結後、その反応混合物は水で希釈され、そして沈殿したザレプロンがろ過によって除去されている。次いで、ろ過物を中和しザレプロンとその位置異性体(4)の混合物を沈殿させている。前記混合物の更なる一団は、水相の、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムなどの水混和性溶媒による抽出によって獲得できうる。
【0034】
化合物(4)の単離はクロマトグラフィーによって行うこととができうる。カラムクロマトグラフィー、予備TLC又はHPLCが適用できうる。カラムクロマトグラフィーが好適である。パッキングとして、シリカゲル又は酸化アルミニウムを用ることができうる。シリカゲルが好適である。溶離液として、様々な有機溶媒又はそれらの混合物が使用できうる。ジクロロメタンとアセトンの混合物が好適である。単離物(2)は1H−NMR及び13C−NMR分光学法並びに質量分光学による調査により特性決定され、その構造が明らかになる。
【0035】
更なる実施態様において、本発明は、ザレプロンの純度プロファイル及び評価を決定するための新規HPLC方法を供する。
【0036】
ザレプロン(1)のピークを、構造的に非常に類似する化合物(4)並びに他の不純物のピークから完全に分解(分離)するための適切な、かかる1つの実施態様において、本発明は、以下の段階を含むHPLCの方法を供する。その段階は:
a,ザレプロン試料を、アセトニトリル:水(1:1)希釈剤中に溶かし、
b,前記試料溶液をRP−18、HPLCカラム(5μm)中へと注入し、
c,アンモニウム−ギ酸バッファー及びアセトニトリルの混合物で徐々に溶離せしめ、そして
d,各不純物の量を、245nmの波長で、UV検出器及び適切な記録装置で測定する、
段階である。
【0037】
ザレプロンを含有する薬物及び医薬組成物中のザレプロン及びその主不純物(4)の分析及び評価をするための特に適切な他の実施態様において、本発明は、以下の段階を含むHPLCの方法を供する。その段階は:
a,ザレプロン試料を、アセトニトリル:水(1:1)希釈剤中に溶かし、
b,前記試料溶液をRP−18、HPLCカラム(3μm)中へと注入し、
c,試料を一定流速のアンモニウム−ギ酸バッファー及びアセトニトリルの混合物を用いてカラムから溶離せしめ、そして
d,当該試料のザレプロンの含量を、245nmの波長で、UV検出器及び適切な記録装置で測定する、
段階である。
【0038】
このように記載された本発明の様々な観点、以下の本発明を限定することはない例は、特定の実施態様を例示するために供されている。
【実施例】
【0039】
実施例
実施例1
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、リン酸(85%)(0.67cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約4時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗い、そして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度98.83%のザレプロン(2.79g、91.5%)を得た。
【0040】
実施例2
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とエタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、リン酸(85%)(0.67cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.09%のザレプロン(2.95g、96.7%)を得た。
【0041】
実施例3
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(1.0cm3、0.012mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度98.69%のザレプロン(2.80g、91.8%)を得た。
【表1】
【0042】
実施例19
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(26.0g、0.1mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(10.8g、0.1mol)とを、水(350cm3)とメタノール(200cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(12.5cm3、0.12mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗い、そして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.08%のザレプロン(29.8g、97.7%)を得た。
【0043】
実施例20
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール−ヒドロクロリド(1.44g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(0.83cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却して形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.16%のザレプロン(2.93g、96.1%)を得た。
【0044】
実施例21
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(1.25cm3、0.015mol)を添加し、そしてこの混合物を約15℃で8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.5%のザレプロン(2.87g、94.1%)を得た。
【0045】
実施例22
N − [ 3−(3−シアノピラゾロ [ 1,5−a ] ピリミジン−5−イル)フェニル ] − N −エチル−アセトアミドの調製
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(5.2g、0.02mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(2.16g、0.02mol)とを、水(50ml)と濃塩酸(40ml)の混合物中に溶かし、そしてこの混合物を室温で8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却して沈殿物をろ過によって取り除いた。ろ過物を濃アンモニア水溶液により中性にし、ザレプロンとその位置異性体(4)の混合物の沈殿物380mgをろ過によって回収した。ろ過物を100mlの酢酸エチルで抽出し、蒸発によって上記の2つの化合物による混合物100mgを得た。組み合わさった2つの収穫物をシリカゲルカラム(100g)に集約し、そしてクロロホルムとアセトンの3:1(v/v)の溶媒混合物による溶離を行い、第2の収穫物として240mg(4%)の(4);融点194〜196℃;1H−MNR(CDCl3)δ(ppm)1.143(t、3H)、1.876(s、3H)、3.804(q、2H)、7.361(d、1H)、7.532(d、1H)、7.613(t、1H)、8.018(s、1H)、8.159(d、1H)、8.375(s、1H)、8.805(d、1H);13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)12.89、22.68、43.84、83.17、107.71、112.84、127.17、127.48、130.62、131.63、136.67、137.46、144.10、148.31、149.99、158.60、169.90;MS(EI、70EV)m/z(%)305(M+、18)、248(59)、を得た。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の方法によって生産したザレプロンに関する典型的なHPLCクロマトグラムである。
【図2】本発明の方法によって生産した新規化合物のN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドのHPLCクロマトグラムである。
【0001】
関連特許
本願は2001年6月12日に提出された仮出願番号60/297,635の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドを生産するための改良された方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ザレプロンは、その系統化学的な名称がN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドであり、不安緩解、鎮静及び睡眠特性を有する。米国医薬品局によって不眠症の短期治療のための認可がなされている。
【0004】
ザレプロン及びそれを生産する方法は、本明細書中に参照として組み込まれている米国特許第4,626,538号に開示されている。スキーム1に示す、538号特許の方法において、N−(3−アセチルフェニル)エタンアミドがジメチルホルムアミドジメチルアセタールと縮合し、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]アセトアミドが形成される。次いで、アセトアミドの第一アミドがエチルイオジドでアルキル化され、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(1)が形成される。最後の段階では、ザレプロンを調製するために、反応物を氷酢酸中で8時間に渡り還流することによって、エチルアセトアミド(1)は3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)と縮合させられている。
【化1】
【0005】
米国特許第5,714,607号は、538号特許方法による改良点が開示されている。607号特許によれば、もし、538号特許方法の最終段階が、水を酢酸溶媒に対して約10%〜約85%(v/v)で添加されることによって変更が加えられているのならば、ザレプロンを収率及び純度が向上して獲得することができる。前記反応は水を添加されている場合により早くなるということも報告されている。607号特許に記載されているように、条件の改良により、反応時間が約3〜3.5時間から1〜3.5時間に短縮される。607号特許の表1によれば、獲得されたザレプロンの収率は81.7〜90%の範囲及びHPLC純度は98.77〜99.4%の範囲であった。
【0006】
それにもかかわらず、ザレプロンを、酸性条件下でエチレンアセトアミド及び3−アミノ−4−シアノピラゾールから出発して、高い収率及び純度且つ短時間で生産する有利な手段を開発することが依然として望ましい。
【0007】
新規薬物生製品に関する市場認証を取得するために、製造者は、前記製品がヒトの投与のために許容できることを示すだけの十分な証拠を監督機関に対して提出しなければならない。かかる提出物には、例えば、特に、不純物が存在しないこと、又は不純物が無視できる程度しか存在しないことを証明する前記製品の不純物プロファイルを示す分析データが含まれていなければならない。かかる証明をするためには、不純物及び参照マーカーを同定及び評価するために、それらを検出することができる分析方法に対する要請がある。
【発明の開示】
【0008】
発明の概要
本発明は、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドと3−アミノ−4−シアノピラゾールとを、水と水混和性有機化合物の水性反応媒体中、酸性条件下で反応せしめることによってザレプロンを生産する方法を供する。この反応は、水から沈殿する傾向にあるイミン中間体を経て進行する。前記イミン中間体は、本発明の反応媒体中に溶けたままである。このプロセスは、周囲温度で急速に進み、非常に純度の高いザレプロンを高い収率でもたらす。この方法は、純粋なザレプロンの小規模又は大規模生産に適している。
【0009】
他の実施態様において、本発明は、HPLCによって測定した場合、98.5%以上の純度を有する純粋なザレプロンに関連する。
【0010】
更に他の観点において、本発明は、HPLCによって測定した場合、99%以上の純度を有する純粋なザレプロンに関連する。
【0011】
他の観点において、本発明は、新規化学化合物のN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドを調製する方法に関連する。これは、ザレプロンの位置異性体であり、そしてザレプロンの主要プロセス不純物(main process impurity)である。この新規化合物は、NMR及びMSによる研究によって特性決定されており、ザレプロン分析における参照マーカーとして使用できうる。
【0012】
更なる観点において、本発明は、ザレプロンの不純物プロファイルを試験して示すための分析方法に関連する。これらの方法は、ザレプロン及びその主な不純物(本発明の方法において、参照マーカーとして有効である)を分析及び評価するためにも適切である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、ザレプロンをもたらす、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(1)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)との反応に関する動力学的研究及び新たなる観察結果に基づいている。我々の観察には、反応中間体のイミン(3)を高性能液体クロマトグラフィー−質量分析により同定することが含まれる。イミン中間体の同定など我々の結果は、スキーム2に開示されている反応機構と矛盾していない。
【化2】
【0014】
スキーム2によれば、エチルアセトアミド(1)は、ピラゾール(2)の3−アミノ基のミカエル型の付加を受ける。過渡的に電子が分離した中間体からのジメチルアミンのα脱離により、二重結合が回復しそして再配置され、イミン中間体(3)が形成される。ピラゾール環の2つの窒素原子が、水の脱離によりケト基に向けられて環状化し、ザレプロンが形成される。
【0015】
付加及び環状化反応はどちらも酸の存在下で起こる。最初の脱離段階で遊離したジメチルアミンは、当量の酸と結合する。最終的に、酸により触媒されるこの一続き転換を終結に向かわせるには、過剰の酸が必要である。
【0016】
出発物質、イミン中間体、及び生成物質は有意に異なる極性を有する。我々の研究の過程で、酸性鉱物水溶液は、出発物質(1)及び(2)の両方に対して良好な溶媒である一方で、イミン中間体(3)又はザレプロンに対しては良好な溶媒ではないことが明らかになっている。イミン中間体(3)は、有意な量の水混和性有機共溶媒を含まない酸性鉱物溶液から分離し、そして油性の沈殿物を形成する傾向があり、それ故に、反応が終結するのを妨げる。出発物質及びイミン中間体は、様々なプロトン性及び極性非プロトン性の有機溶媒に可溶性である。残念ながら、その反応の速度は溶媒依存性であり、そして水よりも我々が使用した有機溶媒中ではかなり低い。
【0017】
上記の溶解度の問題を解消するために、本発明は、エチルアセトアミド(1)もしくはその酸付加塩が3−アミノ−4−シアノピラゾール(2)もしくはその酸添加と、水及び1種類以上の水混和性有機化合物の反応媒体中、酸の存在下で反応することによってザレプロンを生産するための方法を供する。水、有機溶媒、及び酸の量は、独立して調節されて良い。水混和性の有機溶媒はイミン中間体(3)を可溶化させる傾向にある。先に記載したように、反応過程全体を通じて酸性条件を維持するためには、当量以上の酸が存在しなければならない。1種類以上の水混和性の有機化合物を含むことによって、反応媒体における溶媒和力は、酸の選択とは無関係になる。このような柔軟性は有利である。なぜなら、それによって収率及び反応速度の両方に関して生産方法の至適化が可能になるからである。かかる柔軟性は、従来技術においては可能ではない。607号特許に記載された方法では、酸の量を変化させることが反応媒体の溶媒和特性を変化せしめるための唯一の手段である。
【0018】
特に、本発明の方法の化合物(1)及び化合物(2)からザレプロンを生産するための反応媒体は、水と1種類以上の水混和性の有機溶媒(有機共溶媒)との混合物である。本発明の実施において適切な有機共溶媒には、カルボン酸基を担持しない有機化合物が挙げられる。それは例えば、C1−C6一価アルコール及び多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ニトロ化合物(例えば、ニトロメタン、ニトロエタン)、アミド(例えば、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスルアミド及びヘキサメチルホスホルトリアミド)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)並びに、試薬及び/又は生成物に対して不活性である他の水混和性有機化合物などである。先に引用した全ての共溶媒は単独で使用されて良いかあるいはそれらの全ては任意の組み合わせで用いられて良い。
【0019】
反応媒体における、水に対する有機共溶媒の比率は好適に、水中、有機共溶媒が約10%〜90%の(v/v)、更に好適には、水中、有機共溶媒が約30%〜40%(v/v)である。最も好適には、前記反応媒体は、水中、メタノールが約36%(v/v)の混合物である。
【0020】
反応媒体における、水と有機共溶媒との組成物の関係において、本明細書中で用いられた場合、体積%(vol%)、%v/v、及びN% v/v(式中、Nは1〜100以内の数である)は同義語であり、以下のようにして計算(物質Aについて例示した)されている。
【数1】
【0021】
本発明の方法を実施するために使用する適切な酸には、無機酸の、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸及びホウ酸、並びに水混和性有機酸の、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸及び酒石酸が挙げられる。酸は、遊離した全てのジメチルアミンをプロトン化し、それによって、イミン中間体(3)の環を閉鎖してザレプロン形成反応を終結するための穏和な酸性環境を少なくとも維持することができる以上の量で使用されるべきである。酸は、それ自体、反応混合物に対して個別に添加されて良い。もう1つの方法は、酸は、エチルアセトアミド(1)及びピラゾール(2)の酸付加塩のプロトン供与成分として添加されて良い。従って、出発物質の酸付加塩を用いることによって最大約2当量の酸が添加されて良いことが当業者により理解されるだろう。それ故に、酸自体を個別に添加することは、酸性条件を確立するために絶対必要ではない。
【0022】
好適な酸には、塩酸及びリン酸が挙げられる。それらのうちいずれかが、限定試薬に対して約1〜約2モル当量の量で反応混合物中に存在することが好ましい。出発物質(1)及び(2)は任意の割合で用いられて良い。より少ない量で存在する出発物質が、限定試薬(それに対し、酸の量が比較される)を構成する。出発物質は、それらのコストの理由から約当モル量で用いられるのが好ましい。
【0023】
実施例の1、3〜5、13、14、19及び20で用いられた生産パラメーターの特に好適な組み合わせにより、反応は、周囲環境中、数時間以内に、更なる加熱又は冷却をせずとも、終結に向かう。本発明の方法は、好適に、約20℃〜約25℃の範囲の温度で行われている。この反応は、高い温度、最大で反応媒体の沸点(例えば、実施例16〜18)、並びにより低い温度(例えば、実施例21)で行われても良い。
【0024】
完全転換するために必要な反応時間は、温度約20℃〜約25℃で、約2〜約8時間であり、それは反応混合物の組成による。反応を終結に向かわせるために必要な時間は、約50℃に温度を上げた場合0.2時間減少しうる。冷却を伴う反応は、終結に至る時間が一層長く必要(約6〜約8時間)であるが、幾分高い純度の生成物(実施例13と21を比較のこと)が得られる。
【0025】
本発明の好適な実施態様に従い、ザレプロン生成物は、反応の最後に反応混合物から沈殿するかあるいは、冷却することによって沈殿物が導かれうる。この沈殿物は、ろ過によって回収されうる。生成物を回収する前に反応混合物を冷却するにより収率が高まりうる。
【0026】
この方法により、純粋なN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(ザレプロン)を現在まで報じられている中で最も高い収率で生産される。本発明の方法は、ザレプロンを生産するための公知の方法を用いて可能な反応速度よりも、より低温でより高い反応速度に到達する。
【0027】
単離された場合、生成物の純度は非常に高い(98.5%超)。しかし、もし所望されれば、本発明の方法によって純粋なザレプロンが獲得され、そしてHPLCによって測定した場合98.5%以上、好適には、99%以上の純度を有するザレプロンが、溶媒、好適にはメタノール、エタノール、又は水と共溶媒(メタノール、エタノール、アセトニトリルなど薬物を生産するための規制基準を承諾済み)の反応媒体から再結晶化できうる。
【0028】
ザレプロンの位置異性体である、N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(4)の形成は、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドから出発するザレプロン合成の主不純物として発見されてきた。この不純物の量は、非常に反応条件に依存性であることが分かっている。
【0029】
米国仮出願60/297635に主張されている反応によれば、この不純物の量は、粗製の生成物中、約0.2〜0.5%(HPLCで)である。
【0030】
本発明の他の実施態様は、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドとを、水中又は水及び水混和性有機化合物の水性反応媒体中、酸の存在下で反応させることから出発して、新規N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド(4)を調製するための方法を供する。この不純物の量は、高濃度の強酸の使用により最大で5%(HPLC)上昇できる。このことにより、新規化合物の単離及び特性決定が円滑になる。
【化3】
【0031】
前記反応は、20℃〜30℃で又は水の沸点までのより高い温度で行うことができる。20℃〜30℃の温度が好適である。水混和性有機溶媒として、極性のプロトン性溶媒(酢酸、メタノール、エタノール、i−プロパノール)又は非極性溶媒(アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド)の両方が適用されて良い。酸として、鉱物(塩酸、硫酸、リン酸)及び有機(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸)の両方の酸を用いることができる。塩酸は、好適な、好適な酸である。
【0032】
本発明の好適な実施態様において、前記反応は水中で塩酸の存在下、約25℃で行われている。ザレプロンとその位置異性体(4)の混合物の単離は、蒸発、ろ過、抽出及びこの方法の組み合わせによって行うことができる。
【0033】
本発明の特に好適な実施態様において、反応終結後、その反応混合物は水で希釈され、そして沈殿したザレプロンがろ過によって除去されている。次いで、ろ過物を中和しザレプロンとその位置異性体(4)の混合物を沈殿させている。前記混合物の更なる一団は、水相の、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムなどの水混和性溶媒による抽出によって獲得できうる。
【0034】
化合物(4)の単離はクロマトグラフィーによって行うこととができうる。カラムクロマトグラフィー、予備TLC又はHPLCが適用できうる。カラムクロマトグラフィーが好適である。パッキングとして、シリカゲル又は酸化アルミニウムを用ることができうる。シリカゲルが好適である。溶離液として、様々な有機溶媒又はそれらの混合物が使用できうる。ジクロロメタンとアセトンの混合物が好適である。単離物(2)は1H−NMR及び13C−NMR分光学法並びに質量分光学による調査により特性決定され、その構造が明らかになる。
【0035】
更なる実施態様において、本発明は、ザレプロンの純度プロファイル及び評価を決定するための新規HPLC方法を供する。
【0036】
ザレプロン(1)のピークを、構造的に非常に類似する化合物(4)並びに他の不純物のピークから完全に分解(分離)するための適切な、かかる1つの実施態様において、本発明は、以下の段階を含むHPLCの方法を供する。その段階は:
a,ザレプロン試料を、アセトニトリル:水(1:1)希釈剤中に溶かし、
b,前記試料溶液をRP−18、HPLCカラム(5μm)中へと注入し、
c,アンモニウム−ギ酸バッファー及びアセトニトリルの混合物で徐々に溶離せしめ、そして
d,各不純物の量を、245nmの波長で、UV検出器及び適切な記録装置で測定する、
段階である。
【0037】
ザレプロンを含有する薬物及び医薬組成物中のザレプロン及びその主不純物(4)の分析及び評価をするための特に適切な他の実施態様において、本発明は、以下の段階を含むHPLCの方法を供する。その段階は:
a,ザレプロン試料を、アセトニトリル:水(1:1)希釈剤中に溶かし、
b,前記試料溶液をRP−18、HPLCカラム(3μm)中へと注入し、
c,試料を一定流速のアンモニウム−ギ酸バッファー及びアセトニトリルの混合物を用いてカラムから溶離せしめ、そして
d,当該試料のザレプロンの含量を、245nmの波長で、UV検出器及び適切な記録装置で測定する、
段階である。
【0038】
このように記載された本発明の様々な観点、以下の本発明を限定することはない例は、特定の実施態様を例示するために供されている。
【実施例】
【0039】
実施例
実施例1
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、リン酸(85%)(0.67cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約4時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗い、そして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度98.83%のザレプロン(2.79g、91.5%)を得た。
【0040】
実施例2
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とエタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、リン酸(85%)(0.67cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.09%のザレプロン(2.95g、96.7%)を得た。
【0041】
実施例3
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(1.0cm3、0.012mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度98.69%のザレプロン(2.80g、91.8%)を得た。
【表1】
【0042】
実施例19
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(26.0g、0.1mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(10.8g、0.1mol)とを、水(350cm3)とメタノール(200cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(12.5cm3、0.12mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗い、そして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.08%のザレプロン(29.8g、97.7%)を得た。
【0043】
実施例20
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール−ヒドロクロリド(1.44g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(0.83cm3、0.01mol)を添加し、そしてこの混合物を室温で約2時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却して形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.16%のザレプロン(2.93g、96.1%)を得た。
【0044】
実施例21
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(2.6g、0.01mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(1.08g、0.01mol)とを、水(35cm3)とメタノール(20cm3)の混合物中に溶かした。次いで、濃(37%)塩酸(1.25cm3、0.015mol)を添加し、そしてこの混合物を約15℃で8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却し、そして形成された結晶生成物を回収し、水で洗いそして約60℃で乾燥し、HPLCにより測定した場合、純度99.5%のザレプロン(2.87g、94.1%)を得た。
【0045】
実施例22
N − [ 3−(3−シアノピラゾロ [ 1,5−a ] ピリミジン−5−イル)フェニル ] − N −エチル−アセトアミドの調製
N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド(5.2g、0.02mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール(2.16g、0.02mol)とを、水(50ml)と濃塩酸(40ml)の混合物中に溶かし、そしてこの混合物を室温で8時間に渡り撹拌した。次いで、この反応混合物を約5℃に冷却して沈殿物をろ過によって取り除いた。ろ過物を濃アンモニア水溶液により中性にし、ザレプロンとその位置異性体(4)の混合物の沈殿物380mgをろ過によって回収した。ろ過物を100mlの酢酸エチルで抽出し、蒸発によって上記の2つの化合物による混合物100mgを得た。組み合わさった2つの収穫物をシリカゲルカラム(100g)に集約し、そしてクロロホルムとアセトンの3:1(v/v)の溶媒混合物による溶離を行い、第2の収穫物として240mg(4%)の(4);融点194〜196℃;1H−MNR(CDCl3)δ(ppm)1.143(t、3H)、1.876(s、3H)、3.804(q、2H)、7.361(d、1H)、7.532(d、1H)、7.613(t、1H)、8.018(s、1H)、8.159(d、1H)、8.375(s、1H)、8.805(d、1H);13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)12.89、22.68、43.84、83.17、107.71、112.84、127.17、127.48、130.62、131.63、136.67、137.46、144.10、148.31、149.99、158.60、169.90;MS(EI、70EV)m/z(%)305(M+、18)、248(59)、を得た。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の方法によって生産したザレプロンに関する典型的なHPLCクロマトグラムである。
【図2】本発明の方法によって生産した新規化合物のN−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミドのHPLCクロマトグラムである。
Claims (29)
- ザレプロンを生産する方法であって:
a) 水と、カルボン酸基を伴わない1種類以上の水混和性有機化合物との液体反応媒体中のN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドと3−アミノ−4−シアノピラゾールとの混合物を提供し、
b) 酸性条件下で、前記反応媒体に可溶性である中間体を介してザレプロンを形成せしめ、そして
c) 前記反応媒体からザレプロンを回収する、
ことを含んで成る方法。 - 前記1種類以上の水混和性の有機化合物が、C1−C6アルコール、ニトリル、エーテル、ニトロ化合物、アミド、及びスルホキシドからなる群から選択されている、請求項1に記載の方法。
- 前記、水混和性の有機化合物が、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ニトロメタン、ニトロエタン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、ヘキサメチルホスホルトリアミド及びジメチルスルホキシドからなる群から選択されている、請求項2に記載の方法。
- 前記反応媒体が、水中約10%〜約90%(v/v)の1種類以上の水混和性有機化合物を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記反応媒体が、水中約30%〜約40%(v/v)の1種類以上の水混和性有機化合物を含む、請求項4に記載の方法。
- 前記溶液が、無機酸及び水混和性有機酸からなる群から選択された酸を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記酸が無機酸である、請求項6に記載の方法。
- 前記無機酸が、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸及びホウ酸からなる群から選択されている、請求項7に記載の方法。
- 前記酸が水混和性の有機酸である、請求項6に記載の方法。
- 前記水混和性の有機酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、及び酒石酸からなる群から選択されている、請求項9に記載の方法。
- 前記酸がN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド及び3−アミノ−4−シアノピラゾールのうちより少ないモル量で存在する方に対して1モル当量以上で存在している、請求項6に記載の方法。
- 前記混合物の提供が、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドの酸付加塩を反応媒体に対して添加することを含んで成る、請求項6に記載の方法。
- 前記酸とN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドの酸付加塩の酸とが同じである、請求項12に記載の方法。
- 前記混合物の提供が、3−アミノ−4−シアノピラゾールの酸付加塩を反応媒体に対して添加することを含んで成る、請求項6に記載の方法。
- 前記酸及び3−アミノ−4−シアノピラゾールの酸付加塩の酸とが同じである、請求項14に記載の方法。
- 前記ザレプロンが、約10℃〜約100℃の温度で形成されている、請求項1に記載の方法。
- 前記温度が、約20℃〜約25℃である、請求項16に記載の方法。
- 前記ザレプロンが、前記混合物を提供した後、約0.2時間〜約8時間で回収されている、請求項1に記載の方法。
- 前記ザレプロンが、前記混合物を提供した後、約2時間〜約4時間で回収されている請求項18に記載の方法。
- ザレプロンが、反応媒体から沈殿せしめ、そして当該沈殿物から前記反応媒体及び溶解した物質を分離することによって回収されている請求項1に記載の方法。
- 前記反応媒体が水中約30%〜約40%(v/v)のメタノールであり、前記酸が塩酸であり、そして当該塩酸は、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド及び3−アミノ−4−シアノピラゾールのうちより少ないモル量で存在する方に対して約1〜約2モル当量の量において用いられている、請求項6に記載の方法。
- 前記ザレプロンが、約20℃〜約25℃の温度で形成されており且つ前記混合物を提供した後、約2〜約4時間で回収されている、請求項20に記載の方法。
- 前記反応媒体が水中約30%〜40%(v/v)のメタノールであり、前記酸がリン酸であり、そして当該リン酸は、N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミド及び3−アミノ−4−シアノピラゾールのうちより少ないモル量で存在する方に対して約1〜約2モル当量の量において用いられている、請求項6に記載の方法。
- 前記ザレプロンが、約20℃〜約25℃の温度で形成されており且つ前記混合物を提供した後、約2時間〜約4時間で回収されている、請求項23に記載の方法。
- N−[3−(3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)フェニル]−N−エチルアセトアミド。
- 純粋なザレプロン。
- 3mのPR−18カラム及びギ酸アンモニウム緩衝アセトニトリル溶離液を用いるHPLCによって測定した場合、約98.5%以上の純度を有する純粋なザレプロン。
- 3mのPR−18カラム及びギ酸アンモニウム緩衝アセトニトリル溶離液を用いるHPLCによって測定した場合、約99%以上の純度を有する純粋なザレプロン。
- ザレプロンを評価する方法であって:
a) 水と、カルボン酸基を伴わない1種類以上の水混和性有機化合物との液体反応媒体中のN−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]−N−エチルアセトアミドと3−アミノ−4−シアノピラゾールとの混合物を提供し、
b) 酸性条件下で、前記反応媒体に可溶性である中間体を介してザレプロンを形成せしめ、そして
c) 前記反応媒体からザレプロンを回収する、
段階を含んで成る方法。
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