JP2005507249A - Glu−Proモチーフに結合する分子、それらを含む治療用組成物、そしてそれらの用途 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、例えば、以下にLAPと呼ぶ、リンパ球活性遺伝子−3(LAG−3)に関連するタンパク質等の、Glu−Pro(EP)の繰り返しモチーフからなる特定な標的に結合する分子に関する。本発明は、また、前記分子を含む治療用組成物に、前記分子に対抗する抗体に、そして、それらを含む治療用組成物に関する。また、本発明は、免疫不全の治療に役立つ薬剤をスクリーニングするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先の研究で、出願者は、CD3/TCR複合体の架橋による免疫学的なシナプスの組み立ての前に、LAG−3とMHCクラスIIとの両方が、グリコスフィンゴリピドが豊富な複合体(GSL複合体)の細胞断片内に存在することを示した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
出願者は、今回、LAG−3細胞質内領域を、酵母Two−Hybridクローニング・システム内で餌として用いることで、LAG−3に関連するタンパク質に対してLAPと命名した新しいヒト・タンパク質と、LAG−3内に存在するEPの繰り返しモチーフとの間に、新奇な相互作用を確認している。
【0004】
出願者は、LAPが、LAG−3細胞質内領域に存在するGlu−Pro(EP)繰り返しモチーフに、特に生体外で、そして生体内で結合すること、そしてLAPが、また、もう一つの機能上重要なレセプタであるPDGFRのEPモチーフにも結合することを示す。
【0005】
出願者は、このような相互作用が、T細胞の機能及び安定性に重要な役割を演ずることを示す。その理由は、LAG−3が、活性化したT細胞の負のレギュレータとして作用し、活性T細胞の拡張を調節する、そして抗原が引き起こす細胞死を制限することに重要な役割を演ずるためである。
【0006】
LAG−3は、TCR:CD3複合体に関連して、TCRシグナリングに干渉する。LAG−3は、CD4+及びCD8+細胞の両方に発現され、ラフト・マイクロドメイン内のCD4及びCD8と連合することが分かっているため、このダウンレギュレーションは、CD4及びCD8コレセプタ機能を混乱させることによって作用させてもよい。
【0007】
LAPタンパク質は、T細胞機能、そしてCD4及びCD8T細胞の部分母集団の安定性に対するこのコントロールに導く適当なシグナルを導入する可能性が高い。
【0008】
T細胞活性化に関するこの負のコントロールは、主要な活性T細胞の調節に、そしてT細胞記憶発達及び安定性の調節に非常に重要である。
【0009】
LAPタンパク質は、レアmRNAから得られるリンパ球内の1.8kbRNAメッセージによってコード化され、たいていの組織内で発現する45kDaタンパク質をコード化する。
【0010】
したがって、LAPとして、EPモチーフに結合する分子は、新しいタイプのシグナル導入の候補分子であり、そして/あるいは免疫レセプタのチロシンに基づく抑制モチーフ(ITIM)コンセンサス配列を全く欠いた分子を介して、どのように共レセプタの負のシグナリングが起こるのかを説明することが可能な、微小管ネットワークへのラフト群の結合のための候補分子である。
【0011】
出願者が行った研究は、LAG−3、CD3、CD8及びMHCクラスII分子間の超分子のアセンブリが、ラフト・マイクロドメイン内の組織から生じることを実証することが可能である(Hannier, S. and Triebel, F., The MHC class II ligand LAG-3 is co-distributed with CD8 and CD3/TCR molecules after their engagement by mAbs or peptide/MHC class I complexes, Int.Immunol. 1999. 11: 1745-1752「MHCクラスIIリガンドLAG−3は、ペプチド/MHCクラス1複合体による係合後、mAbあるいはCD8及びCD3/TCR分子と共に分配される」)。
【0012】
LAG−3依存TCRシグナリング調節に関与する経路を調べるため、出願者は、hLAG−3のIC領域に明確に結合する活性T細胞内に発現するタンパク質を直接的にクローンした。
【0013】
酵母Two−Hybrid系と、餌としてLAG−3IC領域を用いて、出願者は、新奇なタンパク質、LAG−3IC領域C末端内に存在するGlu−Pro(EP)繰り返しモチーフに結合するLAG−3関連タンパク質を見いだした。このタンパク質をLAPと呼ぶ。
【0014】
これらのGlu−Pro(EP)繰り返しモチーフは、例えば、LAG−3細胞質内領域内に、そして血小板由来増殖因子レセプタ(PDGFR)と呼ぶ機能上重要なレセプタ内に存在する。この特異なEPモチーフを含む他の細胞内シグナリング分子には、ヒトHS1産物のマウス同族体であるSPY75及びlckBP1がある。これらの分子は、TCRシグナリングに関与することが分かっている。
【0015】
本発明は、EPモチーフからなる標的に結合する分子、特に、次の配列を持つEPモチーフからなる標的に結合する分子に関する。
[X−(EP)n−Y−(EP)m−Z]p
この場合、同一あるいは異なるX、Y及びZが、0から10の同一あるいは異なるアミノ酸配列からなり、n及びmが、0から20の整数で、好ましくは3から10であり、nあるいはmの少なくとも一つが0とは異なり、そしてpが1から10の整数である。
【0016】
特定な実施例では、本発明は、次式からなるグループから選択したEPモチーフに結合する分子に関する。EPEPEPEPEPEPEPEPEP(配列ID番号3)、EPEPEPQLEPEP(配列ID番号4)、EPQDEPPEPQLELQVEPEPELEQ(配列ID番号5)、あるいはEPEPEPEPEPEP(配列ID番号6)。
【0017】
もう一つの特定な実施例では、本発明は、19アミノ酸長さの部分に渡る、少なくとも五つのEPモチーフからなるアミノ酸配列に結合する分子に関する。
【0018】
本発明の分子は、ペプチド、ポリペプチドあるいはタンパク質から選択する。
【0019】
本発明の分子は、配列ID番号1によって識別したアミノ酸配列、そのホモローグ、断片あるいは誘導体からなる、精製されたポリペプチドであることが好ましい。
【0020】
本発明の分子は、添付書類中の配列リストの配列ID番号2によって識別したLAPのカルボキシ端末アミノ酸配列、そのホモローグ、断片あるいは誘導体からなる、精製されたポリペプチドであることがより好ましい。
【0021】
本発明の目的のために、
−相同ポリペプチドは、配列ID番号1あるいは配列ID番号2によって識別したポリペプチドのように、本発明のポリペプチドと比較した場合、一つ、あるいはいくつかのアミノ酸残基が異なる可能性があるポリペプチドに関わるが、前記ポリペプチドのすべての生物学的機能、すなわちGlu−Proモチーフを拘束する能力を維持する。
−ポリペプチド断片は、Glu−Proモチーフに対する結合能を維持する、本発明のポリペプチドの配列内に含まれるどのアミノ酸配列にも関わる。
−ポリペプチド誘導体は、容易に検出されるように化学的あるいは生物学的エンティティーで標識した前記全体の、あるいは断片のポリペプチドに関わる。化学的あるいは生物学的エンティティーは、酵素、蛍光標識、カラー粒子等であってもよい。
【0022】
本発明は、また、本発明によるポリペプチドをコード化するポリヌクレオチド配列からなる核酸分子、特に、添付書類の配列リストの配列ID番号1によって識別されるポリペプチドに対してコードを特定する核酸分子に関する。
【0023】
また本発明は、配列ID番号8によって識別したポリヌクレオチド配列、その断片あるいは誘導体からなる核酸分子に関する。
【0024】
本発明は、また、本発明による核酸分子からなる発現ベクターに関する。
【0025】
本発明の目的のために、「発現ベクター」は、本発明のポリペプチドの一つをコード化するDNAを増幅する、あるいは発現する、すべての複製可能なDNA構成物に関わる。
【0026】
本発明は、また、本発明による発現ベクターで変質されたホスト細胞に関する。
【0027】
ホスト細胞は、限定せずに、市販の細胞系を含み、細菌、酵母、昆虫細胞、哺乳類細胞含む原核あるいは真核であってもよい。
【0028】
本発明は、また、本発明による精製ポリペプチドの製造方法に関する。この方法は、
a)本発明による発現ベクターでのホスト細胞のトランスフェクションによって、ポリペプチドの発現を得ること、
b)その形質移入ホスト細胞から、ポリペプチドを分離及び精製することからなる。
【0029】
前記ポリペプチドの精製は、膜あるいは可溶性タンパク質からなる、標準の精製方法によって達成してもよい。
【0030】
本発明は、また、作用物質として、本発明による少なくとも一つの分子を含む医薬調合物に関する。
【0031】
本発明の医薬調合物は、免疫に関連する病理の治療に役立ち、特に、免疫反応を調整することに役立つ。
【0032】
特定な実施例では、本発明の医薬調合物は、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高めるのに有用である。
【0033】
もう一つの特定な実施例では、本発明の医薬調合物は、また、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制するのに有用である。
【0034】
本発明の医薬調合物は、作用物質としてLAP作用薬を含む。
【0035】
もう一つの特定な実施例では、本発明の医薬調合物は、作用物質としてLAP拮抗剤を含む。
【0036】
本発明の目的のために、LAP作用薬は、標的EPモチーフに結合するとき、LAP結合の効果をまねる分子であり、LAP拮抗剤は、標的EPモチーフに結合するとき、LAP結合の効果を抑制する分子である。
【0037】
本発明は、また、免疫に関する病理を治療する、あるいは免疫応答を調整するのに有用な医薬調合物の製造のための、本発明による分子の使用を含む。
【0038】
本発明は、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高める医薬調合物の製造のための、本発明による分子の使用に関する。
【0039】
本発明は、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制する医薬調合物の製造のための、本発明による分子の使用に関する。
【0040】
特定な実施例においては、本発明による医薬調合物を準備するために用いる分子は、LAP作用薬である。
【0041】
特定な実施例では、本発明による医薬調合物を準備するために用いる分子は、LAP拮抗剤である。
【0042】
本発明は、また、次のステップからなる、薬剤をスクリーニングするための方法を含む。
−標的EPモチーフが存在する状態で、薬剤候補を、本発明による分子に接触させるステップ。
−結果として生じた標的への前記分子の結合を測定するステップ。
【0043】
本発明による薬剤をスクリーニングするための方法は、T細胞を活性化することが可能な薬剤、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高める薬剤、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制する薬剤、血小板活性化に有効な薬剤からなるグループから選択した薬剤をスクリーニングすることが可能である。
【0044】
スクリーニング方法において、薬剤候補に接触させる本発明による分子は、LAPポリペプチドであることが好ましい。
【0045】
本発明は、また、配列ID番号1によって識別したポリペプチドの特定なエピトープに向けられた抗体に関する。
【0046】
特定な実施例においては、本発明による抗体は、モノクローン抗体あるいはポリクローン抗体、またはそのFab、Fab’、F(ab’)あるいはFv断片である。
【0047】
本発明の範囲は、また、配列ID番号1のペプチドを特に拘束する単クローン性あるいは多クローン性抗体、あるいは単クローン性あるいは多クローン性抗体の断片、あるいは誘導体からなる。前記単クローン性あるいは多クローン性抗体誘導体は、細胞毒素あるいは放射性同位体に抱合した単クローン性あるいは多クローン性抗体、そして細胞毒素あるいは放射性同位体に抱合した前記単クローン性あるいは多クローン性抗体のFab、Fab’あるいはF(ab’)2断片からなるグループから選択される。
【0048】
抗体断片は、配列ID番号1のペプチド内に存在する少なくとも一つのエピトープを識別する前記多クローン性あるいは単クローン性抗体配列からの領域であり、前記エピトープの少なくとも一つに対する結合能を維持する。
【0049】
抗体誘導体は、容易に検出できるように、化学的あるいは生物学的エンティティーで標識した全体あるいは断片の抗体である。化学的あるいは生物学的エンティティーは、酵素、蛍光標識、カラー粒子等であってもよい。
【0050】
本発明は、また、本発明によるモノクローン抗体を生成するハイブリドーマ細胞系に関する。
【0051】
本発明は、また、活性成分として本発明による抗体を含む治療用調合物に関する。
【0052】
本発明は、また、請求項1で定義するポリペプチドあるいはそのホモローグを精製、識別あるいは数量化するための方法における、前記抗体の使用に関する。
【0053】
本発明は、また、細胞表面レセプタが調整する細胞内シグナリングにおいて活性な化合物を選別するための、前記抗体の使用に関する。
【0054】
本発明は、また、T細胞の活性化において、あるいは活性T細胞の拡張の調節において有効な化合物を選別するための、前記抗体の使用に関する。
【0055】
本発明は、また、血小板の活性化において有効な化合物を選別するための、前記抗体の使用に関する。
【0056】
本発明は、また、免疫に関連する病理の治療に役立つ治療用調合物の製造のための、前記抗体の使用に関する。
【0057】
本発明は、また、免疫調整医薬調合物の製造のための、前記抗体の使用に関する。
【0058】
本発明は、次の実験結果の説明と添付図面からなる。
【0059】
ウエスタンブロットは、PBMC(レーン2、4、6)あるいはPHA稲熱病(レーン1、3、5)の10μl全細胞溶解産物を用いて行った。ブロットは、ウサギ免疫前血清(レーン1、2)、LAP(レーン3、4)に対するウサギ・ポリクローン抗体、あるいは後者を10−6M、LAPペプチド(レーン5、6)で予め温置した物の中で温置した。矢印は、LAP45kDaタンパク質を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
結果及び検討:
2.1 LAG−3及びMHCクラスIIは、ヒト活性T細胞の表面上のGSL複合体内に発現される。
【0061】
モンテクシ(Montixi)氏らが表したように、GSL複合体(ラフト・マイクロドメイン)は、不連続なショ糖グラジエントの35%と5%の低密度フラクション間の界面における低密度フラクション内に単離した(Montixi, C., Langlet, C., Bernard, A. M., Thimonier, J., Dubois, C., Wurbel, M. A., Chauvin, J. P., Pierres, M. and He, H. T., Engagement of T cell receptor triggers its recruitment to low-density detergent-insoluble membrane domains The EMBO Journal 1998. 17: 5334-5348「T細胞レセプタの係合が、低密度な、洗剤に不溶な膜ドメインへの漸増を引き起こす」)。グラジエントの12フラクションをウエスタンブロット法によって分析した。フラクション9内では、GSL複合体単離物を表すLAG−3、DR−α、そしてp56lckを検出した。1%のトリトンX−100へ0.2%のサポニンを加えた(ラフト分裂に導くコレステロールの枯渇)後では、もはや検出されることはなかった(データを図示しない)。CD45、ラフト・マイクロドメインから除外されることが知られているホスホチロシン・ホスファターゼを負のコントロールとして用いた。したがって、LAG−3は、特定なmAbあるいはペプチド/MHC複合体によるTCRの係合前に、ラフト・マイクロドメイン内に存在する。
【0062】
さらに、MHCクラスII(DR−α)分子も、活性T細胞上のラフト・マイクロドメインに存在することを見いだした(結果を図示せず)。抗体との架橋後に骨髄単球性THP−1細胞内で、MHCクラスIIのラフト・フラクション内への仕切りが起こるが、これはタンパク質チロシンキナーゼ(PTK)活性化に必須であることが伝えられている(Huby, R. D. J., Dearman, R. J. and Kimber, I., Intracellular phosphotyrosine induction by major histocompatibility complex class II requires co-aggregation with membrane rafts J. Biol. Chem. 1999. 274: 22591-22596「主要な組織適合性複合体クラスIIによる細胞内ホスホチロシン誘発には、膜ラフトとの共凝集が必要である」)。B細胞内においては、MHCクラスIIが、構成的にラフト内に存在することを見いだした。このMHCクラスII分子の濃度は、抗原の提示を促進する(Anderson, H. A., Hiltbold, E. M. and Roche, P. A., Concentration of MHC class II molecules in lipid rafts facilitates antigen presentation Nature Immunol. 2000. 1: 156-162「脂質ラフト内のMHCクラスII分子の濃度が、抗原の提示を促進する」)。
【0063】
TCRの係合前にラフト・マイクロドメイン内にLAG−3が存在することは、CD3/TCR複合体との緊密な関連を支持し、そして共キャピング実験において、LAG−3がCD3/TCR複合体と共に、またCD8と共に密集することが分かったという以前の観察結果を部分的に解明する(Hannier, S. and Triebel, F., The MHC class II ligand LAG-3 is co-distributed with CD8 and CD3/TCR molecules after their engagement by mAbs or peptide/MHC class I complexes Int. Immunol. 1999. 11: 1745-1752「MHCクラスIIリガンドLAG−3は、mAbあるいはペプチド/MHCクラスI複合体による係合後、CD8及びCD3/TCR分子と共に分配される」)。
【0064】
2.2 LAG−3に相互作用する、新奇なヒト・タンパク質、LAPの分離
【0065】
生体内でヒトLAG−3の細胞内ドメインに結合するタンパク質を識別するために酵母Two−Hybrid系を用いて、相互作用スクリーニングを行った。第一に、pLexあるいはpLex/NLS内のLAG−3構成物は、インサートがない状態では、pGADを発現する酵母細胞内にlacZリポーター遺伝子活性を全く現さないことを実証した。このことは、LAG−3が、GAL促進活性化に導くDNA配列に対して、非特定的な結合を全く示さないことを表す。それから、pLex/NLS−hLAG−3/Iで品種L40を変質させて、ヒト活性T細胞cDNAライブラリの約2×105のコロニーを選別した。ヒスチジンを含まないドロップアウト・ミディアム上で成長した約200のコロニーを選択し、選択ミディアムに置き換えて、そしてβ−ガラクトシダーゼ発現に関して分析した。これらから、13がリポーター遺伝子活性を示した。これらの相互作用の特殊性を確認するために、選択したクローンからのプラスミドDNAを単離して、品種AMR70の変質のために用いた。それからそれらを、餌プラスミドpLex/NLS−hLAG−3/Iあるいはコントロール・プラスミド(pLex−LaminあるいはpLex/NLS−RalB)を含む品種L40とかけ合わせた。LaminあるいはRalBにではなく、hLAG−3/Iに強い相互作用を示す(シグナルが2時間以内に現われた)三つの特定なクローンを得た。これらのクローンのインサートを、制限マッピングと配列分析に提出した。これら三つのcDNAは、LAP(図示せず)と呼ぶところの、独特な、部分的な(すなわち、ATG翻訳開始コドンを欠く)243のアミノ酸からなる配列をコード化することが分かった。この新奇な分子は、ヒトで(Islam, S. D., Pilder, S. H., Decker, C. L., Cebra-Thomas, J. A. and Silver, L. M., The human homolog of a candidate mouse t complex responder gene: conserved motifs and evolution with punctuated equilibria, Human Molecular Genetics 1993. 2: 2075-2079「候補マウスt複合体応答遺伝子のヒトの同族体、保存モチーフと断続平衡による進化」、Bibbins, K. B., Tsai, J. Y., Schimenti, J., Sarvetnick, N., Zoghbi, H. Y., Goodfellow, P. and Silver, L. M., Human homologs of two testes-expressed loci on mouse chromosome 17 map to opposite arms of chromosome 6, Genomics 1989. 5 : 139-143「マウス染色体17マップ上の精巣に発現する二つの遺伝子座のヒト同族体は、染色体6の対向アームにマップできる」)、そしてマウスで(Schimenti, J., Cebra-Thomas, J. A., Decker, C. L., Islam, S. D., Pilder, S. H. and Silver, L. M., A candidate gene family for the mouse t complex responder(Tcr)locus responsible for haploid effects on sperm function, Cell 1988. 55: 71-78「精子機能に対するハプロイド効果の原因であるマウスt複合体応答(Tcr)遺伝子座のための候補遺伝子系統群」、Ewulonu, U. K., Snyder, L., Silver, L. M. and Schimenti, J. C., Promoter mapping of the mouse Tcp-10bt gene in transgenic mice identifies essential male germ cell regulatory sequences, Molecular Reproduction and Development 1996. 43: 290-297「遺伝子導入マウスにおけるマウスTcp−10bt遺伝子のプロモーター・マッピングは、必須の雄胚細胞調節配列を識別する」、Cebra-Thomas, J. A., Decker, C. L., Snyder, L. C., Pilder, S. H. and Silver, L. M., Allele- and haploid-specific product generated by alternative splicing from a mouse t complex responder locus candidate, Nature 1991. 349: 239-241「マウスt複合体応答遺伝子座候補から択一的な接合によって生成した対立遺伝単位に、そしてハプロイドに特定な産物」)以前にクローンしたTCP−10タンパク質のC末端領域に、ある程度のホモロジーを持つ。TCP−10は、転送率を歪ませる表現型に役割を持つ可能性のあるT−複合体応答(TCP)遺伝子である。LAPの一つの領域は、56%がヒトTCP−10タンパク質の181C末端残基と同一で、そして66%がマウスTCP−10タンパク質の106C末端残基と同一である。
【0066】
LAP、cDNAの5’の末端は、PHAブラストmRNAから始まる5’RACEクローニングによってさらに拡張される。LAP、cDNAの分析は、372のアミノ酸からなる単一オープン読み枠(ORF)を含む1353の塩基からなる核酸配列を明示した。このORFは、位置70で始まり、そしてnt1186に位置する翻訳終結コドン、 TGA で終わる。
【0067】
発見したことは、このLAP配列は、y−チューブリン複合体の一部である、最近発表されたCPAP(中心体 P4.1 に関連するタンパク質)分子の3’末端に99%同一である(九つのnt不整合があり、その四つが、カルボキシ終端に単一のa.a.の違いがあるコード領域内にある)(Hung, L. Y., Tang, C. C. and Tang, T. K., Protein 4.1 R-135 interacts with a novel centrosomal protein(CPAP)which is associated with the gamma-tubulin complex, Mol. Cell. Biol. 2000. 20: 7813-7825「タンパク質4.1、R−135は、ガンマ・チューブリン複合体に連合した新奇な中心体タンパク質(CPAP)と相互作用する」)。これらの九つのnt不整合は、いくつかのEST配列上にも見いだされた。このことは、CPAPとLAPとの間に観察した違いを確証させる(Hung, L. Y., et al. Mol. Cell. Biol. 2000. 20: 7813-7825)。
【0068】
TCP−10、CPAP、そしてLAPタンパク質の配列同一性は、COOH終端にある二つの保存領域に限定される。一つはロイシン・ジッパーを持ち、一連のヘプタッドを形成する可能性がある。リピートはコイルドコイル形成で関与し、そして二つ目は特異なグリシン・リピートを含む(Hung, L. Y., et al. Mol. Cell. Biol. 2000. 20: 7813-7825)。
【0069】
マウスLAG−3、IC領域にヒトLAPが結合するかどうかを確かめるため、追加の試験を行った。これらの二つの異種タンパク質間には、HIS3遺伝子の活性化が少なく、弱い相互作用を観察した。しかし、lacZ活性は全く検出できなかった。次に、ヒトLAG−3のどの領域が、LAPと相互作用するのかを調べた。hLAG−3/I△C及びhLAG−3/EP構成物を持つLAPの結合を、酵母細胞で試験し、LAPが、実に、EPが豊富な領域を含むLAG−3の短いC末端領域に特定的に結合することが分かった。LAPとLAG−3タンパク質(a)との相互作用を表す、これらの結果を下記の表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
LAGタンパク質がhLAG−3及びmLAG−3である場合、IC領域は、核局在化配列(NLS)ではなく、pLexベクター内のLexA、DNA結合ドメイン(LexA、BD)への融合タンパク質として発現した。pGADベクターは、単独にGal4活性化ドメイン(Gal4、AD)をコード化した、あるいはLAPまたは無関係なタンパク質(LaminまたはRalB)に融合した。相互作用を研究するために、次の二つの処理を行った。(i)二つの表示プラスミドの組合せで酵母品種L40の共移入。(ii)pLex構成物で品種L40の変質し、それから、pGAD構成物で変質した品種AMR70とかけ合わせる。
【0072】
生体外でのLAP及びhLAG−3タンパク質間の結合、LAPのGSTへの連結、そしてGST単独のデモンストレーションを、細菌で発現させた。そして下記に説明するように、グルタチオン・セファローズ・ビーズに結合させた。
【0073】
結合タンパク質を、PHAで活性化したTリンパ球から準備した全細胞溶解産物と共に温置した。その結果は、LAPタンパク質を含む親和性ビーズを用いた場合、LAG−3タンパク質は、特にT細胞溶解産物から沈殿したことを示す(図1A)。コントロールGSTビーズは、T細胞溶解産物から、検出可能なLAG−3タンパク質を全く沈殿させなかった。したがって、LAG−3は、酵母Two−Hybridスクリーニング処理から得たデータと一致して、生体外で特にLAPタンパク質へ結合する。
【0074】
酵母Two−Hybrid系及びT細胞溶解産物内の両方におけるLAP及びLAG−3タンパク質間の相互作用は、追加のアダプター・タンパク質を必要としないことを実証するために、生体外翻訳LAG−3タンパク質の、GST−LAPに結合したビーズとの相互作用を試験する直接結合分析法、あるいはGSTを単独で行った。
【0075】
図1Bに示すように、GST−LAP融合タンパク質を含む親和性ビーズは、特定な状態でLAG−3タンパク質を引き落とした。これは、第三のアダプター・タンパク質を必要とせずに、LAP及びLAG−3タンパク質間の特定な、直接的な物理的相互作用が存在することを支持する。
【0076】
総合的に、LAPとhLAG−3との相互作用は、組み換えLAPタンパク質を用いて、生体内で、そして生体外で確認されている。特に、LAPタンパク質は、活性T細胞溶解産物中でLAG−3を拘束することが可能であることが示された。この相互作用は、特定的であり、逆もまた同様で、生体外翻訳組み換えLAG−3を用いても観察された。
【0077】
2.3 LAPのC末端領域はhLAG−3のEP領域を拘束する
【0078】
LAG−3結合部位を含むLAPタンパク質の領域を判定するため、LAP、cDNAの欠失変異体を構成した(図2A)。負のコントロールとしてRalBを用いて、これらの突然変異体のhLAG−3/I、hLAG−3/I△C及びhLAG−3/EPとの結合を試験した。先端のC末端領域(突然変異体D3)の欠失は、既に、ある程度の結合活性を無効にした(図2C)。より短い構成物(D1及びD2)は全くhLAG−3に結合しなかった。
【0079】
したがって、EPモチーフ上のLAPのための結合部位は、そのC末端領域内に位置している。
【0080】
LAPは、それから、アクチン及び微小管の分極化を必要とする現象であるTCR係合後、ラフトを免疫学的なシナプスへ纏めるように作用する(Simons, K. and Toomre, D., Lipid rafts and signal transduction Nature 2000. 1: 31-39「脂質ラフトとシグナル導入」)。
【0081】
2.3 LAPは、EPモチーフを含むPDGFレセプタの細胞質内領域に結合する
【0082】
PDGFレセプタ(Claesson-welsh, L., A. Eriksson, A. Moren, L. Severinsson, B. Ek, A. Ostman, C. Betsholtz and C. H. Heldin, cDNA cloning and expression of a human platelet-derived growth factor(PDGF)receptor specific for B-chain-containing PDGF molecules, Mol. Cell. Biol. 1988. 8: 3476-3486「cDNAクローニング、そしてB鎖を含むPDGF分子に特定な、ヒト血小板由来増殖因子(PDGF)レセプタの発現」)は、シグナリングに関与することが知られている多数のモチーフを含む長い細胞質内尾状部分を持つ。注目すべきことに、形質導入シグナリングに関与することが知られていない繰り返しEPモチーフを、C末端領域内に見いだした(図2B)。
【0083】
驚くべきことに、LAPタンパク質は、このEPモチーフを含むセグメントに結合することが可能である。
【0084】
したがって、現在の研究から、hLAG−3及びmLAG−3に加えて、PDGFR細胞内領域にも結合することが分かるため、EPモチーフを含む他の膜レセプタ細胞質内領域とのLAP相互作用は明確に確認できる。
【0085】
したがって、このEPモチーフは、他の機能上重要なレセプタが用いることが可能な、共通の形質導入モチーフとして現われる。
【0086】
2.4 LAPは、すべての試験ヒト細胞内に発現する45kDaタンパク質である
【0087】
LAPタンパク質の大きさ及び発現を判定するために、TCP−10との配列ホモロジーが全くないLAPペプチドに対して、ウサギ・ポリクローン性血清ローズを用いて、全細胞溶解産物をウエスタンブロット法で分析した。活性T細胞上のPBMC内に、30及び45kDaの二つの縞模様を検出した(図3)。30kDa縞模様は、免疫前血清を用いた場合も検出されるため、非特定的であることが分かる(図3)。45kDa縞模様は、LAPペプチドを含む免疫血清の前置培養(1時間、4℃で10−6M)後では検出されなかったので、LAPに対応する(図3)。コントロール・ペプチドでの前置培養では、全く効果が現れなかった(データ示さず)。さらに、この45kDa縞模様は、細胞質抽出物内に見いだすことができたが、核T細胞抽出物内には見いだせなかった(データ示さず)。
【0088】
これらの結果は、明らかに、LAPが、PBMC内に、また活性T細胞内に45kDa細胞質タンパク質として発現すること、そして後者の細胞内の方が、発現レベルがより高いことを示す。
【0089】
また、ウエスタンブロット法を、Jurkat、T細胞系、二つのEBVで変質させたB細胞系、そして腎臓細胞癌腫細胞系の全細胞溶解産物で行った(RCC7)。
【0090】
LAPは、また、45kDaタンパク質として、これらの細胞系でも発現する。PBMCでの発現の方がより低い(データ示さず)。したがって、LAPは、T造血細胞系及び非T造血細胞系内で、また非造血細胞系内でも発現する。
【0091】
さらに、LAPは、肺、肝臓、腎臓、精巣(CPAPとは対照的に過剰発現がない)、膵臓及び心臓を含む異なる非変質のヒト組織内でも検出されたが、脾臓及び脳内には検出されなかった(データ示さず)。
【0092】
2.5 二つのRNA種がLAP遺伝子から得られる
【0093】
LAP遺伝子を、まず、異なる細胞系及びPBLからのDNAを消化することによって、サザン・ブロッティングによって、プローブとしてLAP、cDNAを用いてハイブリダイズすることによって分析した。独特なEcoRI(5.5kb)、HindIII(9kb)及びXhoI(>12kb)断片を見いだした。このことは、LAPあるいはCPAP遺伝子が、単一コピー遺伝子としてヒト・ゲノムに存在するか、あるいは二つの密接に関連する遺伝子を表すかのいずれかであることを示す(データ示さず)。
【0094】
PHAブラストの全試料、そしてポリA+RNA試料を、変性アガロース・ゲル上に乗せて、ノーザン・ブロッティングによって分析した。LAP、RNAは、全RNA試料(20μgまで、データ示さず)内では検出されず、15μgのポリA+RNAを用いることによってのみ検出できたので、めったに発現しないように思われた。標識cDNA、LAPプローブで、二つの不明瞭な縞模様がハイブリダイズした。一方は大きさが4.5kbで、より弱い方は1.8kbであった。これらの二つの縞模様は、28S及び18S、rRNA のサイズに正確に対応するので、それからブロットを、試料内に残っているrRNAへのプローブの非特定的な結合を防ぐために飽和量のリボソームRNA(10μg/ml)を加えて、再ハイブリダイズした。そして同じ結果を得た(データ示さず)。これらの二つのシグナルは、高度に精製したポリA+RNAでのみ見られ、大量のrRNAを含む全RNA試料では見られないため、私たちは、LAPが、特に1.8kb、mRNAとして発現するものと結論した。より強い4.5kbシグナルは、睾丸以外のたいていの組織内に弱く発現することが分かっているCPAPに対応するのかも知れない(Hung, L. Y., Tang, c. C. and Tang, T. K., Protein 4.1 R-135 interacts with a novel centrosomal protein(CPAP)which is associated with the gamma-tubulin complex, Mol. Cell. Biol. 2000. 20: 7813-7825「タンパク質4.1、R−135は、ガンマ・チューブリン複合体に連合した新奇な中心体タンパク質(CPAP)と相互作用する」)。
【0095】
したがって、LAPは、新しいヒト・タンパク質であって、すべての試験ヒト細胞内に発現し、レアmRNAから得られる。LAP及びCPAPは、単一遺伝子あるいは、CPAP、mRNA(4.5kb)に対して精巣内に強く発現する二つの密接に関連する遺伝子から得られ、他の細胞内では、各々CPAP及びLAPに対してコードを特定する二つのメッセージ(4.5kb及び1.8kb)として弱く発現するように見える。
【0096】
活性Tリンパ球溶解産物からのLAP−GSTビーズによるLAG−3の特定免疫沈殿は、次のことを示す。二つの重複する150kDa、CPAP(Hung, L. Y., Tang, C. C. and Tang, T. K., Protein 4.1 R-135 interacts with a novel centrosomal protein(CPAP)which is associated with the gamma-tubulin complex, Mol. Cell. Biol. 2000. 20 : 7813-7825「タンパク質4.1、R−135は、ガンマ・チューブリン複合体に連合した新奇な中心体タンパク質(CPAP)と相互作用する」)、そして45kDa、LAPタンパク質は、特に睾丸細胞内の中心体(CPAP)中のγ−チューブリンに結合する、あるいは膜に発現するレセプタ(LAP)上に存在するEPモチーフに結合するという異なる機能を持つ。
【0097】
EPモチーフは、ヒト・タンパク質内では稀であり、このようなモチーフ上のLAPの特定結合は、シグナル導入、そして/あるいは群がるラフトの微小管ネットワークへの結合に対して重要な生物学的有意性を持つ。
【0098】
3 材料及び方法
【0099】
3.1 プラスミド構造
【0100】
hLAG−3/IとmLAG−3/I断片は、各々ヒトLAG−3及びマウスLAG−3の細胞内領域全長をコード化する。hLAG−3/I△Cは、22のC末端アミノ酸(△C)が削除されたヒトLAG−3の細胞内ドメインをコード化するのに対し、hLAG−3/EPは、hLAG−3のC末端部分の終端に位置する、EPが豊富な領域に対してのみコード化する。次の構成物もたらすLexA、DNA結合タンパク質との構成で、PCR産物を、二つのハイブリッド・ベクターpBMT116(pLex)、あるいは追加の核局在化配列(pLex/NLS)を含む誘導体へクローンした(Vojtek, A. B. and Hollenberg, S. M., Ras-Raf interaction: two-hybrid analysis, Methods Enzymol. 1995. 255 : 331-342「Ras−Raf相互作用、Two−Hybrid分析」)。
−pLex−hLAG−3/I及びpLex/NLS−hLAG−3/I(R457からL503)
−pLex/NLS−mLAG−3(L456からL507)
−pLex−hLAG−3/I△C及びpLex/NLS−hLAG−3/I△C(R457からE481)
−pLex−hLAG−3/EP及びpLex/NLS−hLAG−3/EP(E478からL503)。
【0101】
3.2 Two−Hybridスクリーン及び相互作用分析
【0102】
酵母、培養基及びTwo−Hybrid手順は、公表されている方法に従って行った(Vojtek, A. B. and Hollenberg, S. M., Ras-Raf interaction: two-hybrid analysis, Methods Enzymol. 1995. 255: 331-342; Kaiser, C., Michaelis, S. and Mitchell, A., Methods in yeast genetics Cold Spring Harbor Laboratory 1994「Ras−Raf相互作用、Two−Hybrid分析」)。Two−Hybridスクリーンのために、全ADH1強酵母促進剤の制御下にあるGal4の活性化ドメインを含むpGAD−1318ベクター(ハイブリジェニクス、パリ 、フランス)内にクローンしたヒト活性PBLライブラリを用いた。ライブラリ・スクリーニングのために、LexAの結合配列の下流にlacZ及びHIS3リポーター遺伝子を含む酵母品種L40を、リチウム酢酸塩を用いる方法で、pLex/NLS−hLAG−3/I、そして60μgのヒト活性T細胞ライブラリで連続的に変質させた。ダブル形質転換株を、トリプトファン、ロイシン及びヒスチジンを欠く酵母ドロップアウト・ミディアム上に塗布し、30℃で3日間温置した。選択プレート上に確かな成長コロニーHis+のパッチが生じたので、それをワットマン40紙上に複製した。β−ガラクトシダーゼ活性をフィルター分析法によって試験した。
【0103】
相互作用を研究するために、pLex及びpGADベクターの対との品種L40の共変質による、あるいはpGADベクターを含む品種AMR70と、pLexベクターを発現する品種L40をかけ合わせる二つの方法を用いた。いずれの場合も、ヒスチジン欠乏ミディアム内における成長に対して、そしてβ−ガラクトシダーゼ活性に対して結合を試験した。負と表したシグナルは、各々HIS3及びlacZリポーター遺伝子に対して、3日あるいは24時間後でさえも検出されることはなかった。ヒスチジン栄養素要求性とβ−ガラクトシダーゼ試験との間には、全く相違が観察されることはなかった。
【0104】
3.3 タンパク質発現及び精製
【0105】
LAPポリペプチドは、大腸菌内でグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質として発現した。これを親和性マトリックス・ビーズ上に固定した。手短かに、大腸菌HB101の新鮮なオーバーナイト培養物、あるいはGSTまたはGST−LAPタンパク質を発現するpGEXプラスミドを抱くXL−1ブルー細胞を、20μg/mlアンピシリンで補った。ルリア・ベルターニ(LB)ブロスで一対10に希釈し、それらの培養物を、0.1mM、IPTG(シグマ、セントルイス、MO)で3時間成長させた。細胞ペレットを遠心分離によって採取し、1%NP−40及び抗プロテアーゼを含むトリス緩衝液で溶解した。4℃で15分間、10,000gの遠心分離によって可溶性フラクションを準備した。40分間4℃で緩やかに攪拌し、グルタチオン・セファローズ4Bビーズ(ファーマシア、ウプサラ、スウェーデン)に結合させることによって、GST及び組み換えGST融合タンパク質を精製し、その後、大規模に水洗した。タンパク質結合親和性ビーズを、SDS−PAGE分析に続いてクマシーブルーR−250染色によって分析し、数量化した。
【0106】
3.4 細胞溶解産物の準備と生体外結合分析
【0107】
フィコール・パーク密度勾配遠心分離によって静脈血からヒトPBMCを分離した。完全な培養液(10%加熱不活性化ヒトAB血清で補ったRPMI1640、4mMのL−グルタミン、1mMのピルビン酸、0.2mMのNaOH、50,000IUのペニシリン、そして50mg/mlのストレプトマイシン)中で、37℃の1μg/mlのPHA−P(ウェルカム、ベッケナム、UK)、そして10%CO2でPBMCを刺激することによってTリンパ球を得た。3日間の培養後、ホールセル溶解産物を、1%NP−40及び抗プロテアーゼを含むトリス細胞溶解緩衝液中に準備した。
【0108】
T7結合ウサギ網状赤血球溶解産物システム(TNT、プロメガ、マジソン、WI)を用いて、hLAG−3タンパク質を生体外で合成した。ビーズ上に固定した等量のGST−LAPあるいはコントロールGSTタンパク質を、(核遠心分離後の)直接ホールセル溶解産物で、あるいは結合緩衝液(pH7.5の20mMトリスHCl、50mMのNaCl、1mMのPMSF、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのアプロチニン)中の生体外翻訳hLAG−3タンパク質で4℃で3時間温置した。それから、結合タンパク質をPBS緩衝液でしっかりと洗浄し、ウエスタンブロット法によって分析した。
【0109】
3.5 細胞系及び抗体
【0110】
JurkatT細胞系、そしてエプスタイン・バール・ウイルス(EBV)で変質させたB細胞系を、37℃の完全な1640RPMI培養基と6%CO2内で成長させた。RCC7、腎臓の細胞癌腫細胞系(Gaudin, C., Kremer, F., Angevin, E., Scott, V. and Triebel, F., A HSP70-2 mutation recognized by cytolytic T lymphocytes on a human renal cell carcinoma, J. Immunol. 1999. 162: 1730-1738「ヒト腎臓細胞癌腫上に細胞溶解Tリンパ球によって識別されるHSP70−2突然変異」)を、37℃の完全なDMEM培養基と6%CO2内で培養した。
【0111】
ペプチド−BSA(ネオシステム、ストラスブール、フランス)の三回の注入で、ウサギに免疫性を与えることによって、LAPの推論アミノ酸配列から得たペプチド(SPREPLEPLNFPDPEYK)に対して、ポリクローン血清を活性化した。
【0112】
3.6 ウエスタンブロット
【0113】
106の細胞を洗浄し、60分間4℃において、100μlのトリス細胞溶解緩衝液で溶解した。10,000gで10分間の遠心分離によって細胞破壊屑を取り除き、5分間、溶解産物をSDS試料緩衝液内で加熱変性させた。全細胞溶解産物を、SDS−PAGEによって分離し、ニトロセルローズ膜に移した。膜を、37℃で1時間、5%乾燥ミルクで飽和させ、そして緩やかに撹拌しながら1.5時間、TBS中で一対3000に希釈した第一の抗体と共に温置した。膜を、GAR−ペルオキシダーゼの第二の抗体と共に温置した後、拡張化学ルミネセンス(ECL、アマシャム、バッキンガムシャー、UK)によって、シグナルを検出した。LAPの組織分布を判定するために、八つの異なるヒト組織からの75μgの全細胞タンパク質を含む、市販ウエスタンブロット(ケミコン、テメキュラ、米国)を用いた。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1A】ヒトLAPのhLAG−3との生体外相互作用を表し、PHAに活性化されるヒトPBMCの全細胞溶解産物内に存在する天然のhLAG−3(70kDa)タンパク質に特定的に、LAPが結合することを示す。
【図1B】ヒトLAPのhLAG−3との生体外相互作用を表し、ウサギ網状赤血球溶解産物内のhLAG−3、mRNAの生体外翻訳によって生成されるタンパク質に特定的に、LAPが結合することを示す。
【図2A】二つのプラスミドの共変換を用いて二つの酵母品種を交配するTwo−Hybrid系で試験した相互作用を表し、部分的な1104bp、LAP、cDNAを用いて、GAL4、ADタンパク質と共に構成してクローンした、C末端ドメインを欠く三つの部分的なLAPタンパク質(D1、D2及びD3)を示す。
【図2B】二つのプラスミドの共変換を用いて二つの酵母品種を交配するTwo−Hybrid系で試験した相互作用を表し、PDGFレセプタ(PDGFR)のEPが豊富なC末端領域が、LexA、BDに融合したことを示す。
【図2C】二つのプラスミドの共変換を用いて二つの酵母品種を交配するTwo−Hybrid系で試験した相互作用を示す。
【図3】抗LAP免疫血清で得たウエスタンブロット・オートラジオグラフを表す。45kDaに特定な縞模様が現れる。
Claims (34)
- 次の配列、
[X−(EP)n−Y−(EP)m−Z]p
を持つEPモチーフを構成する標的に結合する分子であって、同一あるいは異なるX、Y及びZが、0から10の同一あるいは異なるアミノ酸配列からなり、n及びmが、0から20の整数で、好ましくは3から10であり、nあるいはmの少なくとも一つが0とは異なり、そしてpが1から10の整数である分子。 - 次式EPEPEPEPEPEPEPEPEP(配列ID番号3)、EPEPEPQLEPEP(配列ID番号4)、EPQDEPPEPQLELQVEPEPELEQ(配列ID番号5)、あるいはEPEPEPEPEPEP(配列ID番号6)からなるグループから選択されるEPモチーフに結合する、請求項1による分子。
- 19のアミノ酸部分上に少なくとも五つのEPモチーフからなるアミノ酸配列に結合する、請求項1による分子。
- 前記分子が、ペプチド、ポリぺチドあるいはタンパク質から選択される、請求項1から3のいずれかによる分子。
- 添付書類中の配列リストの配列ID番号1によって識別したLAPのアミノ酸配列、そのホモローグ、断片あるいは誘導体からなる、請求項4によるポリペプチド。
- 添付書類中の配列リストの配列ID番号2によって識別したLAPのカルボキシ端末アミノ酸配列、そのホモローグ、断片あるいは誘導体からなる、請求項4によるポリペプチド。
- 請求項4によるポリペプチドをコード化するポリヌクレオチド配列からなる核酸分子。
- 配列ID番号8によって識別されるポリヌクレオチド配列、その断片あるいは誘導体からなる、請求項7による核酸分子。
- 請求項7あるいは8による核酸分子からなる発現ベクター。
- 請求項9による発現ベクターで変質させたホスト細胞。
- a)ホスト細胞の、請求項5による発現ベクターでのトランスフェクションによって、ポリペプチドの発現を得ること、
b)その形質移入ホスト細胞からポリペプチドを分離して精製することからなる、請求項4による分子の製造方法。 - 活性作用薬として請求項1から6による少なくとも一つの分子を含む医薬調合物。
- 免疫に関係する病理を治療するのに役立つ、請求項12による医薬調合物。
- 免疫反応を調整するのに有用な、請求項12による医薬調合物。
- CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高めるのに有用な、請求項12による医薬調合物。
- CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制するのに有用な、請求項12による医薬調合物。
- 前記分子がLAP作用薬である、請求項12から16のいずれかによる医薬調合物。
- 前記分子がLAP拮抗剤である、請求項12から16のいずれかによる医薬調合物。
- 免疫に関連する病理を治療するのに役立つ医薬調合物の製造のための、請求項1から6による分子の使用。
- 免疫反応を免疫調整するのに役立つ医薬調合物の製造のための、請求項1から6による分子の使用。
- CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高める治療用調合物の製造のための、請求項1から6による分子の使用。
- CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制する治療用調合物の製造のための、請求項1から6による分子の使用。
- 前記分子がLAP作用薬である、請求項19から22のいずれかによる使用。
- 前記分子がLAP拮抗剤である、請求項19から22のいずれかによる使用。
- −標的EPモチーフが存在する状態で、候補薬剤を、請求項1から6による分子に接触させるステップ、そして
−結果として生じた前記分子のその標的への結合を測定するステップからなる、薬剤をスクリーニングするための方法。 - 前記薬剤が、T細胞を活性化することが可能な薬剤、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を高める薬剤、CD4あるいはCD8T細胞個体群の発達を抑制する薬剤、そして血小板活性化に有効な薬剤から選択される、請求項25による方法。
- 請求項1から5による分子がLAPポリペプチドである、請求項25あるいは26による方法。
- 添付書類の配列リストの配列ID番号1、配列ID番号2、配列ID番号3、配列ID番号4、配列ID番号5、配列ID番号6、配列ID番号9によって識別される、ポリペプチドあるいはペプチドからなるグループから選択したポリペプチドの特定なエピトープに向けられた抗体。
- 請求項28による抗体、前記抗体が、モノクローン抗体あるいはそのFab、Fab’、F(ab’)またはFv断片である。
- 添付書類の配列リストの配列ID番号1、配列ID番号2、配列ID番号3、配列ID番号4、配列ID番号5、配列ID番号6あるいは配列ID番号9によって識別されたポリペプチドあるいはペプチドからなるグループから選択したペプチドを特に拘束するモノクローン抗体あるいはモノクローン抗体誘導体であって、前記モノクローン抗体誘導体が、細胞毒素あるいは放射性同位体に抱合したモノクローン抗体、そして細胞毒素あるいは放射性同位体に抱合した前記モノクローン抗体のFab、Fab’あるいはF(ab’)2断片からなるグループから選択される、モノクローン抗体あるいはモノクローン抗体誘導体。
- 請求項30に記載のモノクローン抗体を生成するハイブリドーマ細胞系。
- 活性成分として、請求項28から30による抗体を含む治療用調合物。
- 請求項4から6によるポリペプチドあるいはそのホモローグを精製、識別あるいは数量化するための方法における、請求項28から30による抗体の使用。
- 薬剤を選別するための、請求項28から30による抗体の使用。
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