JP2005507026A - 輸送燃料のブレンド用成分 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、典型的には天然石油に由来する、周囲条件にて液体である輸送燃料の組成物に関する。広義には、本発明は、主成分として適切な物理特性を示す有機留出物と、例えば約60℃〜約345℃の間で沸騰する物質からなるアルキル化された石油原料の低硫黄画分と、を含む組成物に関する。特に、本発明は、アルキレーションによって望ましくない不純物である硫黄含有有機化合物をより高沸点の生成物に変換し、該より高沸点の生成物を分留により除くプロセスによって、有利に得られる低沸点低硫黄の内燃機関用燃料のブレンド成分に関する。該生成物は、輸送燃料として及び/又はブレンド成分として直接使用することができ、環境により優しい燃料を提供する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関は、19世紀後半の数十年間において、その発明によって、輸送を変革してきた。Benz及びGottleib Whihelm Daimlerを含む人たちは、ガソリンなどの燃料の電気式着火を用いるエンジンを発明し開発し、Rudolf C. K. Dieselは、低コスト有機燃料を利用するため燃料の自動着火に圧縮を用いる、彼の名を冠したエンジンを発明し組み立てた。同様に、それほど重要ではないかもしれないが、改良されたスパーク着火エンジン、ディーゼルエンジン及び他のタイプの輸送用内燃機関の開発は、燃料組成物における改良と共に進展してきた。全タイプの最近の高性能エンジンは、燃料組成物のより高度な規格を必要とするが、コストが重要な問題として残されている。
【0003】
現在、ほとんどの輸送用燃料は、天然石油に由来している。実際、石油は、今でも、燃料及び石油化学原料として用いられる炭化水素類の世界的に主要な源である。天然石油又は原油の組成は大幅に変動するが、すべての原油は硫黄化合物を含み、ほとんどの原油は窒素化合物を含み、酸素を含むかもしれないがほとんどの原油の酸素含量は低い。一般に、原油中硫黄濃度は、約8%未満であり、ほとんどの原油は約0.5〜約1.5%の範囲の硫黄濃度を有する。窒素濃度は、通常は0.2%未満であるが、1.6%程度に高いこともある。
【0004】
原油が油井で産出されたままの形態で用いられることは滅多になく、精油所で広範囲の燃料及び石油化学原料に転化される。典型的には、輸送用燃料は、原油からの留分を特定の最終用途規格に合致するように処理してブレンドすることによって、製造される。今日多量に入手可能なほとんどの原油は、硫黄濃度が高いので、性能規格及び/又は環境基準に合致する生成物を得るために、留分を脱硫しなければならない。燃料中硫黄含有有機化合物は、環境汚染の主要原因であり続けている。燃焼中、硫黄含有有機化合物は硫黄酸化物に変換し、次いで硫黄酸素酸を発生させ、粒状排出物の原因となる。
【0005】
より新しい高性能のディーゼルエンジンにおいてさえ、慣用の燃料製品を燃焼させることで、排気中にスモークを発生させる。酸素化された化合物及びメタノール及びジエチルエーテルなどの炭素−炭素化学結合を少量含むか若しくは含まない化合物は、スモーク及びエンジン排気排出物を減少させることは知られている。しかし、このような化合物は、ほとんど、高い蒸気圧を有し、及び/又はディーゼル燃料中にほとんど不溶性であり、そのセタン価により示されるように着火品質が悪い。さらに、硫黄含量及び芳香族含量を減少させる化学水素添加によりディーゼル燃料を改良する他の方法もまた、燃料潤滑性の劣化を引き起こす。潤滑性が低いディーゼル燃料は、高圧下で燃料と接触するようになる燃料インジェクター及び他の可動部材の過剰な摩耗を引き起こすかもしれない。
【0006】
輸送用燃料における、これまでになく厳しい硫黄規格に直面して、石油原料及び生成物からの硫黄除去は、ここ数年でますます重要になるであろう。ヨーロッパ、日本及びアメリカ合衆国におけるディーゼル燃料中硫黄の規制は、最近、0.05wt%(最大)にまで低下しているが、将来の規格は現行の0.05wt%を遙かに下回るレベルまで達するであろう。アメリカ合衆国におけるガソリン中硫黄の規制は、現在、各精油所を平均30ppmにまで制限する。2006年以降、平均規格は、80ppm(最大)の上限に取って代わられるであろう。
【0007】
流動接触分解プロセスは、ガソリン及びディーゼル燃料などの所望の燃料に石油を変換する際に現在用いられている主要な精油プロセスの一つである。このプロセスにおいて、高分子量炭化水素原料は、流動状態又は分散状態にある熱く微細に分割された固体触媒粒子と接触することで、低分子量生成物に変換される。適切な炭化水素供給原料は、典型的には、205℃〜約650℃の範囲内で沸騰し、通常は450℃〜約650℃の範囲の温度で触媒と接触する。適切な供給原料は、オイルシェール、タールサンド処理及び石炭液化から派生する画分に由来する軽質ガスオイル、重質ガスオイル、ワイドカットオイル、真空ガスオイル、ケロシン、デカンテッドオイル、残留画分、リヂュースドクルードオイル及びサイクルオイルなど、種々の鉱油画分を含む。流動接触分解プロセスからの生成物は、典型的には沸点に基づき、軽質ナフサ(約10℃〜約221℃の間で沸騰する)、重質ナフサ(約10℃〜約249℃の間で沸騰する)、ケロシン(約180℃〜約300℃の間で沸騰する)、ライトサイクルオイル(約221℃〜約345℃の間で沸騰する)及びヘビーサイクルオイル(約345℃を超える温度で沸騰する)を含む。
【0008】
流動接触分解プロセスは、アメリカ合衆国におけるガソリンプールのかなりの部分を提供するばかりでなく、このプールに見られる硫黄の大きな割合をも提供する。このプロセスからの液体製品中の硫黄は、有機硫黄化合物の形態であり、これらの製品を燃料として利用する場合に硫黄酸化物に変換される望ましくない不純物である。これらの硫黄酸化物は、好ましくない空気汚染物質である。加えて、これらは、有害なエンジン排気物質のあまり不快ではないガスへの変換を触媒するために自動車に用いられる接触コンバーターとして開発されている触媒の多くを不活化し得る。したがって、接触分解生成物の硫黄含量をできる限り低いレベルまで減少させることが望ましい。
【0009】
原油の単純蒸留により調製される直留ガソリンの硫黄含有不純物は、通常、分解ガソリンとは非常に異なるものである。前者は、メルカプタン類及び硫化物類を主として含むが、後者は、チオフェン、ベンゾチオフェン並びにチオフェン及びベンゾチオフェンの誘導体が豊富である。
【0010】
低硫黄生成物は、プロセスへの原料若しくはプロセスからの生成物のいずれかを水素化精製することによる接触分解プロセスにより、慣用的に得られている。水素化精製は、分解プロセスの生成物を触媒の存在下で水素で処理することを含み、分離して原子状硫黄へ変換することができる硫化水素への硫黄含有不純物中の硫黄の変換を生じる。残念ながら、このタイプの処理は、典型的には非常に高価である。なぜなら、このタイプの処理は、水素源、高圧プロセス機器、高価な水素化精製触媒、及び得られた硫化水素を原子状硫黄に変換するための硫黄回収プラントを必要とするからである。加えて、水素化精製プロセスは、水素添加によりオレフィン類を飽和炭化水素類へ変換することにより、原料中のオレフィン類の望ましくない分解を生じるかもしれない。この水素添加によるオレフィン類の分解は、水素の過剰消費を伴い、さらにオレフィン類はガソリンの高オクタン成分として有価値であることから、通常望ましくない。一例として、接触分解プロセスからのガソリン沸点範囲のナフサは、オレフィン含量が大きいので、結果として比較的高いオクタン価を有する。このような物質の水素化精製は、望ましい脱硫に加えて、オレフィン含量を減少させ、水素化精製された製品のオクタン価は脱硫の程度が増加するにつれて減少する。
【0011】
慣用の水素化脱硫触媒は、精油所輸送燃料のブレンドのために石油留分から硫黄の大部分を除去するために用いることができるが、多環芳香族硫黄化合物におけるように硫黄原子が立体障害されている化合物から硫黄を除去するには十分ではない。これは、硫黄ヘテロ原子が二重に障害されている場合(例えば、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン)に、特に当てはまることである。慣用の水素化脱硫触媒を高温で用いると、収率損失、より早い触媒コーキング、及び製品品質の低下(例えば、色)をもたらす。高圧を用いることは、多額の経費を必要とする。したがって、硫黄含有不純物を留分炭化水素液体から効果的に除去する高価ではないプロセスが必要とされている。さらに、流動接触分解プロセスからの生成物など、高度にオレフィン性で且つチオフェン及びベンゾチオフェン化合物の両者を望ましくない不純物として含む留分炭化水素液体から硫黄含有不純物を除去するために用いることができる、このようなプロセスが必要とされている。
【0012】
将来のより厳しい規格に合致させるために、このような障害された硫黄化合物をも留分原料及び生成物から除去しなければならないであろう。輸送用精油所燃料、特にガソリン、ジェット燃料及びディーゼル燃料の成分からの経済的な硫黄除去が差し迫ったニーズである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、現在、望ましくない不純物として有限量の硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物を含む原料から硫黄含量が減少した生成物を調製する接触プロセス、特に、上述の欠点を有していない接触プロセスが必要である。本発明の別の目的は、炭化水素原料から不純物を効果的に除去する高価ではないプロセスを提供することにある。
【0014】
本発明は、環境に優しい輸送燃料の精油所ブレンド用成分を提供するために上述の問題を解決することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
一側面において、本発明は、周囲条件にて液体である燃料用組成物もしくは燃料のブレンド用組成物を提供する。本組成物は、適切な初留点を示し且つ50ppm未満の硫黄(好ましくは、30ppm未満の硫黄、より好ましくは15ppm未満の硫黄)を含む主要成分としての有機留分と、式:
【0016】
【化1】
【0017】
(式中、Arは、6個もしくは7個の炭素原子のアリール部位であり、Rは水素又は1個若しくは2個の炭素原子のアルカン基であり、R'及びR"はそれぞれ独立に選択された1個〜4個の炭素原子のアルカン基である)
によって表される1種以上の芳香族化合物と、を含む。本発明の好ましい側面において、R、R'及びR"の炭素原子の総数は4個〜7個である。
【0018】
本発明の典型的な組成物において、主要成分は、天然石油由来の有機化合物の混合物であり、所望の燃料特性を増強する1種以上の燃料添加剤の有効量をさらに含む。
有益なことに、上記式で表される芳香族化合物は、燃料中の芳香族化合物の総量を基準として約0.01〜約10%の量である。上記式で表される芳香族化合物は、ベンゾ、トリル、フェニル及びフェニレンからなる群より選択されるアリール部位を少なくとも含むことが好ましく、上記式で表される芳香族化合物はベンゾ、トリル及びフェニルからなる群より選択されるアリール部位を少なくとも含むことがより好ましい。
【0019】
本発明の一側面において、燃料中の芳香族化合物の総量は、
【0020】
【数1】
【0021】
のように、初留点を増加する。
本発明の別の側面は、燃料中の芳香族化合物の総量が35vol%以下であり、燃料中のアルケン化合物の量が15vol%以下である組成物を含む。
【0022】
本発明の別の側面は、燃料中の芳香族化合物の総量が25vol%以下であり、燃料中のアルケン化合物の量が6vol%以下である組成物を含む。
本発明の別の側面は、圧縮着火内燃機関に用いるに適する燃料組成物であり、本燃料組成物は、主要成分として、適切な初留点を示す有機化合物の混合物と、下記式:
【0023】
【化2】
【0024】
(式中、Arは6個若しくは7個の炭素原子のアリール部位であり、Rは水素又は1個若しくは2個の炭素原子のアルカン基であり、R'及びR"はそれぞれ独立に選択された1個〜4個の炭素原子のアルカン基である)
で表される1種以上の芳香族化合物と、を含み、該式で表される芳香族化合物は燃料中の全芳香族化合物の約0.01〜約20wt%であり、該燃料はASTM D93により測定した際に少なくとも38℃の適切な引火点を示し、50ppm未満の硫黄を含む。好ましくは、燃料は少なくとも49℃の適切な引火点を示す。
【0025】
本発明による好ましい組成物は、エチレン及び酢酸ビニルのコポリマーからなる群より選択され、ディーゼル燃料のコールドフロー特性(cold flow properties)を増強するディーゼル燃料添加剤を1種以上、有効量でさらに含む。
【0026】
本発明のまた別の側面は、スパーク着火内燃機関に用いるに適切な燃料組成物であり、本燃焼組成物は、主要成分として有機留分と、下記式:
【0027】
【化3】
【0028】
(式中、Arは6個若しくは7個の炭素原子のアリール部位であり、Rは水素又は1個若しくは2個の炭素原子のアルカン基であり、R'及びR"はそれぞれ独立に選択された1個〜4個の炭素原子のアルカン基である)
で表される1種以上の芳香族化合物と、を含み、該式で表される芳香族化合物は、燃料中の全芳香族化合物の約0.01〜約20wt%であり、該燃料はASTM D93で測定した際に少なくとも38℃の適切な引火点を示し、該燃料は少なくとも6psiの適切なリード蒸気圧を示し、50ppm未満の硫黄を含む。
【0029】
特別の意義を有する本発明の側面は、スパーク着火内燃機関に用いるに適切な燃料組成物を含み、該燃料組成物は、主要成分として約30℃〜約230℃の温度範囲にて沸騰する炭化水素化合物を含む有機留分と、約60℃〜約345℃の間で沸騰する物質からなるアルキル化された石油供給原料の蒸留によるまま(as by distillation)の低硫黄画分と、を含む。
【0030】
本発明の好ましい実施形態において、供給原料は、接触分解プロセスからのナフサ及び/又は供給原料は熱分解プロセスからのナフサを含む。有利には、低硫黄画分は、約30ppm未満の硫黄を含む。
【0031】
本発明の別の好ましい実施形態において、低硫黄画分は、(A)オレフィン類を含む炭化水素の混合物及び硫黄含有有機化合物を含み、約60℃〜約345℃の間で沸騰する物質から本質的になり、約5,000ppm以下の硫黄含量を有する、供給原料を提供する工程と、(B)昇温された少なくとも1の接触ステージにおいて、オレフィン類によるアルキレーションによって不純物の一部をより高沸点の硫黄含有物質に変換するに有効な条件下で、該供給原料を酸性触媒と接触させて、生成物ストリームを形成する工程と、(C)次の生成物ストリームを分留して、約50ppm未満の硫黄含量を有する硫黄枯渇画分からなる少なくとも1種の低沸点低硫黄画分と、残りの硫黄を含む富硫黄画分からなる高沸点画分と、を提供する工程と、を含むプロセスにより得られる。有益には、高沸点画分は、約249℃以下の終点を有する。
【0032】
請求項15による組成物である本発明の別の側面において、石油供給原料は、アルケン化合物の反応性クラスとして、トランス及びシス ブテン−2、ペンテン−1、トランス及びシス ペンテン−2、2−メチルブテン−1、2−メチルブテン−2、2−メチルペンテン−1、及び2−メチルペンテン−2を含む4個〜6個の炭素原子を有するアルケン化合物を含み、この反応性クラスの量は4〜6個の炭素原子を有するアルケン化合物の約40wt%〜約60wt%である。
【0033】
請求項15による組成物である本発明の別の好ましい実施形態において、アルキル化された石油供給原料は、4個〜6個の炭素原子を有するアルケン化合物を含み、アルケン化合物はトランス及びシス ブテン−2、ペンテン−1、トランス及びシス ペンテン−2、2−メチルブテン−1、2−メチルブテン−2、2−メチルペンテン−1、及び2−メチルペンテン−2を含み、これらは4〜6個の炭素原子を有するアルケン化合物の約40wt%未満の量となる。
【0034】
有利には、低硫黄画分は、約80℃〜約220℃の範囲にある終点(distillation end point)を有し、及び/又は低硫黄画分は約110℃未満の終点を有する。
本発明の別の側面において、低硫黄画分は、環に少なくとも1個の二重結合を有する4個〜約8個の炭素原子を有する脂環式化合物を含み、燃料組成物は約0.01wt%〜約1.0wt%の5個〜7個の炭素原子を有するシクロオレフィン類のクラスを含む。好ましくは、シクロオレフィンのクラスは、シクロペンテン、シクロヘキセン、及びシクロヘプタンを含む。
【0035】
請求項15による組成物である本発明のまた別の側面において、アルキル化された石油留分は、下記式:
【0036】
【化4】
【0037】
(式中、Arは6個若しくは7個の炭素原子のアリール部位であり、Rは水素又は1個若しくは2個の炭素原子のアルカン基であり、R'及びR"はそれぞれ独立に選択された1個〜4個の炭素原子のアルカン基である)
により表される1種以上の芳香族化合物を含む。
【0038】
本発明の別の側面において、上記式により表される芳香族化合物は、燃料中の全芳香族化合物の約0.01wt%〜約20wt%である。
本発明の別の側面において、燃料は、ASTM D93により測定した際に少なくとも38℃の適切な引火点を示し、また燃料は、少なくとも6psiの適切なリード蒸気圧を示し且つ50ppm未満の硫黄を含む。
【0039】
本発明の別の側面において、低硫黄画分は、ASTM D86により測定した際に約110℃未満の終点(final boiling point)を有する。
本発明の別の側面は、本明細書に開示された任意のプロセスにより形成された組成物を含む。このような組成物は、約50ppm未満の硫黄含量、好ましくは約30ppm未満の硫黄含量を有し、より好ましくは約15ppm未満の硫黄含量、最も好ましくは約10ppm未満の硫黄含量を有する。
【0040】
本発明をより完全に理解するために、本発明の例示として、添付図面中により詳細に説明されており以下に詳述される実施形態を参照されたい。
【実施形態】
【0041】
図面は、本発明の組成物の好ましい側面を示す棒グラフである。
[一般的記載]
本明細書において、用語「硫黄含有芳香族化合物」及び「硫黄含有芳香族不純物」とは、芳香族環系に少なくとも1個の硫黄原子を含む任意の芳香族化合物を意味する。このような物質は、チオフェン化合物及びベンゾチオフェン化合物を含み、このような物質の例としては、限定されるものではないが、チオフェン、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、2,3−ジメチルチオフェン、2,5−ジメチルチオフェン、2−エチルチオフェン、3−エチルチオフェン、ベンゾチオフェン、2−メチルベンゾチオフェン、2,3−ジメチルベンゾチオフェン、及び3−エチルベンゾチオフェンを挙げることができる。
【0042】
本発明において用いるために適切な炭化水素類は、一般には周囲条件にて液体である炭化水素化合物から実質的になるほとんどの精油所ストリームを含む天然石油由来のものである。石油留分は、約10℃〜約345℃の範囲内の広い温度範囲又は狭い温度範囲のいずれかで沸騰する液体である。しかし、このような液体は、石炭液化からの生成物の精製及びオイルシェール又はタールサンドの処理中にも見られる。これらの留分供給原料は、原子状硫黄が2.5wt%程度に高い範囲にあってもよいが、一般には原子状硫黄が約0.1wt%〜0.9wt%の範囲にある。硫黄分がより高い留分供給原料は、一般に、高硫黄原油、コークス炉留分、及び比較的硫黄含量の高い供給原料を処理する流体接触分解ユニットからの接触サイクルオイルから誘導される直留留分である。本発明における留分供給原料の窒素含量もまた、一般に、原油の窒素含量、原油容量1バレル当たりの精油所の水素化容量、及び留分水素化供給原料成分の別の処置の関数である。窒素含量がより高い留分供給原料は、一般に、コークス炉留分及び接触サイクルオイルである。これらの留分供給原料は、2000ppm程度に高い総窒素濃度を有することもあるが、一般には約5ppm〜約900ppmの範囲にある。
【0043】
適切な精油所ストリームは、一般に、約10゜API〜約100゜APIの範囲、好ましくは約10゜API〜約75゜API若しくは100゜APIの範囲、最良の結果のためにより好ましくは約15゜API〜約50゜APIの範囲にあるAPI比重を有する。これらのストリームは、限定されるものではないが、流体接触分解ナフサ、流体又はディレィドプロセスナフサ、軽質直留ナフサ、水素化分解ナフサ、水素化プロセスナフサ、アイソメレート、接触リフォメート、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。接触リフォメート及び接触分解プロセスナフサは、軽質及び重質接触ナフサ並びに軽質及び重質接触リフォメートなどのより狭い沸点範囲のストリームに分割することができることが多く、本発明による供給原料として使用するために特別にカスタマイズすることができる。好ましいストリームは、軽質直留ナフサ、軽質及び重質接触分解ユニットナフサを含む接触分解ナフサ、軽質及び重質接触リフォメートを含む接触リフォメート、及びこのような精油所炭化水素ストリームの誘導体である。
【0044】
本発明の側面において、オレフィン又はオレフィン類の混合物がアルキル化剤として用いられる場合には、硫黄含有不純物の望ましいアルキレーションと共に、オレフィン重合が望ましくない副反応として競合するであろう。この競合反応の結果として、オレフィン系アルキル化剤の重合性副産物への多量の変換なしに、硫黄含有不純物のアルキレーション生成物への高度変換が達成できないことが頻繁にある。このようなオレフィン類の損失は、例えば、ガソリン沸騰範囲のオレフィン系ナフサを脱硫して、得られる生成物をガソリンブレンドストックとして用いるべき場合など、非常に望ましくない。この場合において、高オクタン価であり且つガソリン沸騰範囲にある約6個〜約10個の炭素原子を有するオレフィン類は、厳格なアルキレーション条件下で高沸点重合性副産物に変換されてしまい、ガソリン成分の損失となる。
【0045】
本発明において用いるためにより適切な供給原料は、一般に約50℃〜約425℃の温度範囲で沸騰する精油所留分ストリームに由来する種々の複合混合物の任意のものを挙げることができる。一般に、このような供給原料は、炭化水素類の混合物から構成されるが、チオフェン化合物及びベンゾチオフェン化合物などの芳香族不純物を含む少量の硫黄含有有機不純物を含む。好ましい供給原料は、約79℃以下の初留点を有し、約345℃以下、好ましくは約249℃以下の終点(distillation endpoint)を有する。所望であれば、供給原料は、約221℃以下の終点を有するものでもよい。
【0046】
上述の留分ストリームの1種以上を供給原料として使用するために組み合わせることができることも理解される。多くの場合において、種々の異なる供給原料から得られる精油所輸送燃料又は精油所輸送燃料用ブレンド成分の性能は、匹敵する。これらの場合において、ストリームの容量有効度、最も近い接続部の位置及び短時間経済性などの物流管理が、どのストリームを利用するかを決めるであろう。
【0047】
接触分解生成物は、本発明において用いるに非常に好ましい供給原料である。このタイプの供給原料は、軽質ナフサ、重質ナフサ、及びライトサイクルオイルなどの約345℃以下で沸騰する液体を含む。しかし、接触分解プロセスからの揮発性生成物の全生産量を本発明における供給原料として利用することができることは理解されたい。接触分解生成物は、比較的高いオレフィン含量を典型的に含み、通常、本発明の第1のアルキレーションステージの間、追加のアルキル化剤を添加する必要性がないので、望ましい供給原料である。メルカプタン類や硫化物などの硫黄含有有機化合物に加えて、チオフェン、ベンゾチオフェン並びにチオフェン及びベンゾチオフェンの誘導体などの硫黄含有芳香族化合物も接触分解プロセスにおける硫黄含有不純物の主要成分であることが頻繁にあり、このような不純物は本発明により容易に除去される。例えば、石油由来ガスオイルの流動接触分解からの典型的な軽質ナフサは、約60wt%以下のオレフィン類と約0.5wt%以下の硫黄とを含み得るが、硫黄のほとんどはチオフェン及びベンゾチオフェン化合物の形態である。本発明の実施において使用するために好ましい供給原料は、接触分解生成物から構成され、追加的に少なくとも1wt%のオレフィン類を含む。非常に好ましい供給原料は、接触分解生成物から構成され、追加的に少なくとも5wt%のオレフィン類を含む。このような供給原料は、蒸留により単離される接触分解プロセスからの揮発性生成物の一部であってもよい。
【0048】
本発明の実施に際して、供給原料は、硫黄含有芳香族化合物を不純物として含むであろう。本発明の一実施形態において、供給原料は、チオフェン及びベンゾチオフェン化合物の両者を不純物として含むであろう。所望であれば、少なくとも約50%もしくはこれ以上のこれらの硫黄含有芳香族化合物を、本発明の実施において、より高沸点の硫黄含有物質に変換することもできる。本発明の一実施形態において、供給原料は、ベンゾチオフェンを含み、ベンゾチオフェンの少なくとも約50%が、アルキレーションによってより高沸点の硫黄含有物質に変換され、分別によって除去されるであろう。
【0049】
オレフィン類又はアルコール類により、硫黄含有芳香族化合物のアルキレーションを増強する能力を示す任意の酸性物質を、本発明の実施における触媒として使用することができる。硫酸などの液体酸を用いることができるが、固体酸性触媒が特に望ましく、このような固体酸性触媒は固体基体上に担持されている液体酸を含む。固体酸性触媒は、供給物をこのような物質と接触させることが容易なので、液体触媒よりも一般に好ましい。例えば、適切な温度における1種以上の固体粒子酸性触媒の固定床に、供給ストリームを単純に通過させるだけでよい。所望により、異なる酸性触媒を本発明の種々のステージで用いることができる。例えば、アルキレーション条件のシビアリティは、初期ステージのアルキレーション工程ではより活性な触媒を用いて、後のステージのアルキレーション工程ではあまり活性ではない触媒を用いることで、緩和することもできる。
【0050】
本発明の実施に有用な触媒は、酸性重合性樹脂、担持された酸、及び酸性無機酸化物から構成される触媒などの酸性物質を含む。適切な酸性重合性樹脂としては、商業的に入手可能な当該分野で周知の重合性スルホン酸樹脂を挙げることができる。Rohm and Hass Co.,製の製品であるAmberlyst(登録商標)35は、このような物質の典型例である。
【0051】
触媒として有用な担持された酸としては、限定されるものではないが、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化ジルコニウム又はクレイなどの固体上に担持されているブロンステッド酸(例として、リン酸、硫酸、硼酸、HF、フルオロスルホン酸、トリフルオロ−メタンスルホン酸、及びジヒドロキシフルオロ硼酸を含む)及びルイス酸(例として、BF3、BCl3、AlCl3、AlBr3、FeCl2、FeCl3、ZnCl2、SbF5、SbCl5及びAlCl3とHClとの組み合わせを含む)を挙げることができる。
【0052】
本願明細書に全体を参照として組み込む米国特許U. S. Patent No. 2,921,081(Zimmerschiedら)は、酸化ジルコニウム及びハロゲン化ジルコニウムからなる群より選択されるジルコニウム化合物をオルソリン酸、ピロリン酸及びトリリン酸からなる群より選択される酸と組み合わせることによる固体リン酸触媒の調製を開示する。本願明細書に全体を参照として組み込む米国特許U. S. Patent No. 2,120,702(Ipatieffら)は、リン酸とケイ質物質とを組み合わせることによる固体リン酸触媒の調製を開示する。
【0053】
本願明細書に全体を参照として組み込む英国特許British Patent No. 863,539も、珪藻土又はキースラガーなどの固体ケイ質物質上にリン酸をデポジットさせることによる固体リン酸触媒の調製を開示する。固体リン酸がリン酸をキースラガー上にデポジットすることにより調製される場合には、触媒は、(i)1種以上の遊離リン酸、すなわち、オルソリン酸、ピロリン酸又はトリリン酸と、(ii)酸とキースラガーとの化学反応により誘導されるシリコンホスフェートと、を含むと考えられる。無水シリコンホスフェートは、アルキレーション触媒としては不活性であると考えられるが、加水分解して、触媒的に活性なオルソリン酸とピロリン酸との混合物を得ることができると考えられる。この混合物の正確な組成は、触媒が暴露される水の量に依存するであろう。
【0054】
実質的に無水の炭化水素供給原料と一緒に用いる場合に、固体リン酸アルキレーション触媒を十分なレベルの活性に維持するために、イソプロピルアルコール等のアルコールを少量、供給原料に添加して、触媒を十分なレベルの水和物として維持することが慣用的に行われている。アルコールは、触媒と接触すると脱水されると考えられ、次いで得られる水が触媒の水和作用をすると考えられる。触媒が含む水が少なすぎる場合、触媒はコーキングの結果としての迅速な不活化を導き得る非常に高い酸性を有する傾向にあり、さらに触媒は良好な物理的一体性を有しないであろう。触媒のさらなる水和は、その酸性度を減少させ、コークス形成を通しての迅速な不活化に向かう傾向を減少させるように作用する。しかし、このような触媒の過剰の水和は、触媒を軟化させ、物理的に凝集させ、固定床反応器内での高い圧力降下を生じさせ得る。したがって、固体リン酸触媒に対する水和の最適なレベルがあり、この水和レベルは反応条件、物質及びアルキル化剤の関数となるであろう。
【0055】
固体リン酸触媒を用いる本発明の好ましい実施形態において、触媒の性能を増強する能力を示す量の水和剤が必要である。有利には、水和剤は、約2個〜約5個の炭素原子を有するアルカノール類からなる群の少なくとも1員である。約50ppm〜約1,000ppmの範囲での供給原料中の水濃度を提供する水和剤の量で、一般には十分である。この水は、イソプロピルアルコール等のアルコールの形態で簡便に提供される。
【0056】
上述したように、本発明の実施に用いる供給原料は、硫黄含有有機不純物に加えて、窒素含有有機化合物を不純物として含みやすい。典型的な窒素含有不純物の多くは、有機塩基であり、いくつかの例において、本発明の酸性触媒の不活化を引き起こし得る。このような不活化は、酸性触媒と接触することができる前に、塩基性窒素含有不純物を除去することによって防止することができる。これらの塩基性不純物は、ほとんどが、初期アルキレーションステージにおいて利用される前に、供給原料から簡便に除去される。本発明において用いるに非常に好ましい供給原料は、接触分解プロセスにより製造されたナフサから塩基性窒素含有不純物を除去することにより調製される処理済みナフサから構成される。
【0057】
[好ましい実施形態の記載]
典型的には、炭化水素化合物、不純物として硫黄含有有機化合物及び窒素含有有機化合物を含むガスオイルを流動接触分解プロセスにて接触分解させて、オレフィン類(アルケン類)をも含む軽質ナフサなどの有価値製品を得る。
【0058】
軽質ナフサ供給原料は、パラフィン類、オレフィン類、ナフテン類、芳香族などの炭化水素化合物と、不純物(硫黄含有有機化合物及び窒素含有有機化合物)とを含む有機化合物から構成される。有利なことに、軽質ナフサ供給原料もまた、供給原料の総量を基準として約10%〜約30%の範囲の量でアルケン類を含む。より一般的には、適切な軽質ナフサ供給原料中のアルケン類の量は、約5%程度に低くても、あるいは約50%程度に高くてもよい。
【0059】
しかし、軽質ナフサ供給原料もまた、チオフェン、チオフェン誘導体、ベンゾチオフェン、ベンゾチオフェン誘導体、メルカプタン類、硫化物及び二硫化物を含む硫黄含有有機化合物の形態で、約2,500ppm(重量)以下の硫黄、好ましくは約200ppm〜約1000ppm(重量)の硫黄を含む。典型的には、供給原料は、さらに、不純物として、塩基性窒素含有有機化合物をも含む。有利には、適切な供給原料中の塩基性窒素の量は、約30ppm〜約ゼロに減少する方向の範囲である。
【0060】
塩基性窒素含有化合物の少なくとも一部は、予備処理ユニット中の酸性物質、例えば硫酸水溶液を用いて、有益には供給原料の炭化水素成分の顕著な化学的修飾を引き起こさない穏和な条件下で、接触させることにより、除去される。
【0061】
処理された供給原料は、少なくとも1個の反応器を通過し、ここで、オレフィン類によるアルキレーションにより、主としてチオフェン性不純物をより高沸点のチオフェン性物質に変換させるに有効な反応条件下で酸性触媒と接触する。一般には、反応の有効な条件は、用いられる触媒に依存する。初期アルキレーション反応器内で固体リン酸物質を含む酸性触媒を用いる実施形態については、接触は、約90℃〜約250℃の範囲の温度、好ましくは約100℃〜約235℃の範囲の温度、より好ましくは約110℃〜約220℃の範囲の温度で、行われる。
【0062】
アルキレーションの第2の状態が望ましい場合には、流出物ストリームの温度を予め設定された値よりも少なくとも5℃低下させる。初期アルキレーションステージと次のステージとの間の温度差は、好ましくは約−5℃〜約−115℃の範囲にあり、より好ましくは約−15℃〜約−75℃の範囲にある。
【0063】
低下した温度の流出物ストリームは、下流側の酸性触媒を含むアルキレーション反応器に通過する。流出物ストリームは、反応器を通過して、ここでオレフィン類によるアルキレーションにより主としてメルカプタン類及び硫化物不純物をより高沸点の物質に変換させるに有効な反応条件下で、酸性触媒と接触する。一般には、反応の有効な条件は、用いられる触媒に依存する。初期アルキレーション反応器内で固体リン酸物質を含む酸性触媒を用いる実施形態については、接触は、好ましくは約75℃〜約200℃の範囲の温度、より好ましくは約90℃〜約150℃の範囲の温度、最良の結果のために最も好ましくは約100℃〜約130℃の範囲の温度で行われる。
【0064】
最終アルキレーション反応器からのアルキル化されたストリームは、蒸留塔に通過して、ここで、アルキレーション反応のより高沸点の硫黄含有生成物が低沸点画分から分離され、こうして硫黄含量が減少する。低沸点画分は、最初の供給原料画分の硫黄含量に比較して硫黄含量が減少しており、約177℃の終点を有する。この低沸点画分は、本発明の好ましい低硫黄ブレンド成分である。典型的には、この低沸点画分の硫黄含量は、約50ppm未満であり、好ましくは約30ppm未満であり、より好ましくは約15ppm未満である。
【0065】
高沸点画分は、約177℃の初留点を有し、アルキレーション反応器内で生成された高沸点アルキル化硫黄含有物質を含む。この高沸点物質は、水素化ユニットに送られて、硫黄含量の少なくとも一部が除去される。
【0066】
二水素(分子状水素)を含むガス状混合物は、貯蔵部若しくは精油所源から水素化精製ユニットの接触反応器に供給される。典型的には、接触水素化精製反応器は、高沸点物質の脱硫のための水素添加促進作用を有する同一若しくは異なる触媒の1個以上の固定床を含む。反応器は、床を通過する液体及びガスの上昇流、下降流、または向−並流態様にて運転することができる。
【0067】
水素添加の程度は、触媒及び反応条件の選択を含む幾つかの因子、さらには高沸点物質中の硫黄含有有機不純物の正確な性質(precise nature)に依存する。反応条件は、硫黄含有有機不純物の硫黄含量の少なくとも約50%が硫化水素に変換されるように望ましく選択され、好ましくは硫化水素への変換は少なくとも約75%である。
【0068】
典型的には、再生が必要になるまでに比較的長時間が経過するような条件下で、例えば約50℃〜約450℃の平均反応ゾーン温度、好ましくは約75℃〜約255℃の平均反応ゾーン温度、最良の結果のために最も好ましくは約200℃〜約200℃の平均反応ゾーン温度で、且つ約6気圧〜約160気圧の範囲内の圧力にて、適切な触媒の固定床が接触反応器内で用いられる。1個以上の触媒床及びその後の分離及び蒸留は、一体化された水素化精製・分別システムとして、一緒に運転する。このシステムは、硫化物ストリームからの未反応二水素、硫化水素及び他の非凝縮性水素添加生成物を分離する。
【0069】
硫化水素の除去後、生成物は、水素化精製ユニットから貯蔵部若しくは精油所ブレンドユニットに搬送される。典型的には、この生成物の硫黄含量は、約50ppm未満であり、好ましくは約30ppm未満であり、より好ましくは約15ppm未満である。所望であれば、得られた凝縮性化合物の液体混合物を、少量の残留硫黄を含む低沸点画分と、多量の残留硫黄を含む高沸点画分と、に分画する。
【0070】
[発明の実施例]
以下の実施例は、本明細書に開示された発明のある種の特定の実施形態を説明するものである。しかし、これらの実施例は、当業者が認識するように、新規な発明の範囲を限定するものではなく、開示された発明の範囲から逸脱しない限りにおいて種々の変形がなされてもよい。
【0071】
[実施例1]
本実施例は、本発明のアルキル化された芳香族化合物の形成を説明する。供給原料は、非常に軽量であるから、生成物から十分に分離される。供給原料中の主オレフィン類を掲載する。これらは、親電子的添加によるように、主たる高分子量芳香族生成物をもたらす。供給原料中及びアルキル化生成物中のオレフィン類の詳細は、Table Iに示す。
【0072】
[実施例2〜7]
これらの実施例は、本発明のガソリン燃料組成物を説明する。Table IIは、本発明のガソリン燃料組成物の低硫黄画分(100−)成分及び精油所燃料のブレンドに用いられるアルキレーション供給原料の画分(100−)の両者に対するPIANO分析を示す。
【0073】
Table IIIは、本発明のガソリン燃料組成物の低硫黄画分(100−)成分及び精油所燃料のブレンドに用いられるアルキレーション供給原料の画分(100−)の両者の所定の特性を示す。
【0074】
Table IVは、本発明のガソリン燃料組成物及び精油所燃料の両者のブレンド組成物及び所定の特性を示す。
Table Vは、本発明のガソリン燃料組成物及び精油所燃料の両者に対する検査結果を示す。
【0075】
Table VIは、本発明のガソリン燃料組成物及び精油所燃料の両者に対するASTM D1319(1995)により測定した場合の分析の概要を示す。
Table VIIは、本発明のガソリン燃焼組成物及び精油所燃料の両者に対するM102Eインレットシステム清浄度テストの結果を示す。本発明のガソリン燃料組成物及び精油所燃料のMercedes M-102-E手順によるエンジンの比較実験の結果は、バルブ蓄積物の非常に大きな減少を示す。特に、精油所燃料を用いるバルブ蓄積物は平均して14.7mgであったが、本発明のガソリン燃料組成物を用いると僅かに3.4mgであった。
【0076】
[供給原料アルキレーションの実施例]
[一般]
パイロットスケールユニットは、プロセスストリームのインターリアクタークーリングを伴う一連の下降流モードで運転される2個の同一の固定床反応器を含むものであった。各反応器に、触媒300mLを装填した。生成物ストリームは、供給物秤量管、精密計量ポンプ(Zenith)、高圧供給ポンプ(Whitey)及び外部予加熱器を通して、2個の反応器ユニットのうち第1の反応器に流れ込んだ。各反応器を6個の加熱ゾーンを具備する炉内に配置した。温度は、種々の位置での熱伝対により各触媒床の中心線に沿って測定し、これに従って加熱ゾーンを調節した。インターリアクターサンプリングシステムを、2個の反応器の間に位置づけて、液体プロセスストリームを運転条件にて採取できるようにした。
【0077】
運転中、プロセスストリームは、供給物秤量管、精密計量ポンプ(Zenith)、高圧供給ポンプ(Whitey)及び外部予加熱器を通して、2個の反応器ユニットのうち第1の反応器に装填した。第1の反応器からの流出物全体を第2の反応器に送った。第2の反応器からの液体生成物を高圧分離機に流し込み、ここで窒素を用いて第2の反応器の出口圧力を所望の運転圧力に維持した。分離機中の液体レベルは、Anninコントロールバルブにより維持した。
【0078】
本発明のこれらの実施例において、約61℃〜約226℃の範囲で沸騰するナフサ供給原料は、硫黄含有不純物を含んでいたガスオイル供給原料の流動接触分解からの生成物の分留により得た。マルチカラムガスクロマトグラフィー技術を用いるナフサ供給原料の分析は、重量基準で、42.5%のオレフィン類(7.75%環式オレフィン類)、15.6%の芳香族及び32.3%のパラフィン類(9.41%環式パラフィン類)を含むことを示した。このナフサ供給原料は、イソプロピルアルコールと混合して、240ppmのアルカノールレベルを有する供給原料を提供した。
【0079】
特に断らない限り、実施例に用いた触媒は、−12 +20のTylerスクリーンメッシュサイズ(W. S. TylerによるUSA Standard Testing Sieve)に粉砕した固体リン酸触媒(Sud Chemie, Inc., Louisville, Kentucky, USAにより供給されたC84-5-01)であった。
【0080】
特に示さない限り、%及びppmは、適切な重量を基準とする。
[実施例8]
本発明の本実施例において、Tylerスクリーンメッシュ−12 +20の粒径を有する固体リン酸触媒を2個の反応器に装填し、1.5hr-1の液体時間当たり空間速度で運転した。反応器1を約172℃の温度に維持し、反応器2を約122℃の温度に維持した。すなわち、連続する反応器の間の温度差を−50℃とした。プロセスストリームの分析は、Table VIIIに示す。2−メチル及び3−メチルチオフェン類中の総減量は、約254ppmから約3ppmであり、約98.8%の減量率であった。C2−チオフェン類全体としては、約125ppmから約29ppmに減少し、76.8%の減量率であった。110℃以下の温度で沸騰するすべての硫黄化合物全体の減量は、約184ppmから約5.7ppmであり、96.9%の減量率であった。
【0081】
[比較例]
本比較例において、実施例8におけるように、Tylerスクリーンメッシュ−12 +20の粒径を有する固体リン酸触媒を2個の反応器に装填し、1.5hr-1の液体時間当たり空間速度で運転した。しかし、反応器1を約121℃の温度に維持して、反応器2を約172℃の温度に維持した。すなわち、連続する反応器の間の温度差を+51℃とした。プロセスストリームの分析は、Table IXに示す。2−メチル及び3−メチルチオフェン類中の総減量は、約254ppmから約5.42ppmであり、約97.8%の減量率であった。C2−チオフェン類全体としては、約125ppmから約43.16ppmの減量であり、約65.5%の減量率であった。110℃以下の温度で沸騰するすべての硫黄化合物全体の減量は、約184ppmから約20.52ppmであり、約88.8%の減量率であった。
【0082】
比較例において、110℃以下の温度で沸騰するすべての硫黄化合物のレベルは、重要なことに、本発明の実施例1よりも3.58倍高かった。
本発明の目的のために、「主として」とは約50%を越えることを意味する。「実質的に」とは、関連する化合物若しくはシステムの巨視的特性に測定可能な影響を与えるような十分な頻度で発生することまたは割合で存在することを意味する。このような頻度若しくは割合の程度が明らかでない場合には、「実質的に」とは約20%以上として扱う。用語「本質的に含まない」とは、巨視的な品質及び最終製品に無視できる影響が許される程度、典型的には最大で約1%、を越えない小さな変動を除いて、絶対的にという意味である。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【0092】
図面は、本発明の組成物の好ましい側面を示す棒グラフである。
Claims (24)
- 前記式で表される芳香族化合物は、燃料中芳香族化合物の総量を基準として約0.01wt%〜約10wt% の量である、請求項1に記載の組成物。
- ディーゼル燃料のコールドフロー特性(cold flow properties)を増強する、エチレン及び酢酸ビニルのコポリマーからなる群より選択される1種以上のディーゼル燃料添加剤の有効量をさらに含む請求項2に記載の組成物。
- 前記式で表される芳香族化合物は、ベンゾ、トリル、フェニル及びフェニレンからなる群より選択される少なくとも1種のアリール部位を含む、請求項1に記載の組成物。
- R、R'及びR"の炭素原子の総数は、4個〜7個である、請求項1に記載の組成物。
- 燃料中の芳香族化合物の総量は35vol%以下であり、燃料中のアルケン化合物の量は15vol%以下である、請求項1に記載の組成物。
- 燃料中の芳香族化合物の総量は25vol%以下であり、燃料中のアルケン化合物の量は6vol%以下である、請求項1に記載の組成物。
- 前記燃料は、少なくとも49℃の適切な引火点を示す、請求項9に記載の組成物。
- ディーゼル燃料のコールドフロー特性(cold flow properties)を増強する、エチレン及び酢酸ビニルからなる群より選択される1種以上のディーゼル燃料添加剤の有効量をさらに含む、請求項9に記載の組成物。
- 前記燃料は、少なくとも6psiの適切なリード蒸気圧を示す、請求項9の組成物。
- 約30℃〜約230℃の温度範囲で沸騰する炭化水素化合物を含む有機留出物を主要成分として含み、約60℃〜約345℃の間で沸騰する物質からなるアルキル化された石油供給原料の蒸留によるままの低硫黄画分を含む、スパーク着火内燃機関に用いるに適切な燃料組成物。
- 前記低硫黄画分は、約30ppm未満の硫黄を含む、請求項13に記載の組成物。
- 前記低硫黄画分は、(A)オレフィン類を含む炭化水素類の混合物と硫黄含有有機化合物とを含み、約60℃〜約345℃の間で沸騰する物質から本質的になり、約5,000ppm以下の硫黄含量を有する供給原料を準備する工程と、(B)昇温された温度である少なくとも1の接触ステージにて、不純物の一部をオレフィン類によるアルキレーションを通して、より高沸点の硫黄含有物質に変換するに有効な条件下で、供給原料を酸性触媒と接触させて生成物ストリームを形成する工程と、(C)次の生成物ストリームを分留して、約50ppm未満の硫黄含量を有する硫黄枯渇画分からなる少なくとも1の低沸点低硫黄画分と、硫黄の残量を含む富硫黄画分からなる高沸点画分と、を提供する工程と、を含むプロセスにより得られる、請求項13に記載の組成物。
- 前記高沸点画分は、約249℃以下である蒸留終点を有する、請求項15に記載の組成物。
- 前記石油原料は、アルケン化合物の反応性クラスとして、トランス及びシス ブテン−2、ペンテン−1、トランス及びシス ペンテン−2、2−メチルブテン−1、2−メチルブテン−2、2−メチルペンテン−1、及び2−メチルペンテン−2を含む、4個〜約6個の炭素原子を有するアルケン化合物を含み、この反応性クラスの量は4個〜6個の炭素原子を有するアルケン化合物の約40wt%〜約60wt%である、請求項13に記載の組成物。
- 前記低硫黄画分は、約80℃〜約220℃の範囲にある蒸留終点を有する、請求項13に記載の組成物。
- 前記低硫黄画分は、4個〜8個の炭素原子を有する、環に少なくとも1個の二重結合を有する脂環式化合物を含み、
前記燃料組成物は、5個〜約7個の炭素原子を有するシクロオレフィン類の一分類の約0.01wt%〜約1.0wt%を含む、
請求項13に記載の組成物。 - 前記式で表される芳香族化合物は、前記燃料中の全芳香族化合物の約0.01wt%〜約20wt%である、請求項20に記載の組成物。
- 前記燃料は、ASTM D93により測定した際に少なくとも38℃の適切な引火点を示し、少なくとも6psiの適切なリード蒸気圧を示し、及び50ppm未満の硫黄を含む、請求項20に記載の組成物。
- 前記低硫黄画分は、ASTM D86により測定した際に約110℃未満の終点を有する、請求項20に記載の組成物。
- 所望の燃料特性を増強する1種以上の燃料添加剤の有効量をさらに含む、請求項20に記載の組成物。
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