JP2000507303A - 硫黄除去法 - Google Patents

硫黄除去法

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Abstract

(57)【要約】 炭化水素類の混合物を含み、望ましくない不純物として有機硫黄化合物を含有する供給原料から硫黄含量の少ない生成物が製造される。本方法は、酸触媒の存在でアルキル化剤での処理により、硫黄含有不純物の少なくとも一部をより高沸点の硫黄含有生成物へと転化し、分別蒸留により、これら高沸点の生成物の少なくとも一部を除去することを含む。適当なアルキル化剤としては、アルコール類およびオレフィン類が挙げられる。好ましい実施態様において、不純物として芳香族硫黄化合物を含有する接触クラッキング生成物が本方法のための供給原料として使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 硫黄除去法発明の分野 本発明は、炭化水素類の混合物を含み、望ましくない不純物として有機硫黄化 合物を含有する液体供給原料から硫黄含量の少ない生成物を製造するための方法 に関する。さらに詳しくは、本発明は、供給原料中の有機硫黄化合物に少なくと も一部をより高沸点を有する生成物へと転化し、これら高沸点生成物を蒸留によ って除去することを含む。発明の背景 接触クラッキングプロセスは、現在、石油を望ましい燃料、例えば、ガソリン およびディーゼル燃料へと転化するのに使用されている主要な精製操作の1つで ある。流動接触クラッキングプロセスは、高分子量炭化水素供給原料が流動また は分散状態の高温の微細な固体触媒粒子との接触を通して低分子量生成物へと転 化されるこのタイプのプロセスの一例である。適した炭化水素供給原料は、典型 的には、約205℃〜約650℃の範囲内で沸騰し、それらは、通常、約450 ℃〜約650℃の範囲の温度で触媒と接触させられる。適した供給原料としては 、種々の鉱油留分、例えば、軽質ガス油、重質ガス油、ワイド−カットガス油、 真空ガス油、ケロセン類、デカンテーションした油、残留留分、還元した粗製油 およびこれらのいずれかから誘導され、また、シェール油、タールサンド処理お よび石炭液化より誘導される循環油が挙げられる。プロセスからの生成物は、典 型的には、沸点に基づき、例えば、軽質ナフサ(約10℃〜約221℃で沸騰)、 ケロセン(約180℃〜約300℃で沸騰)、軽質循環油(約221℃〜約345 ℃で沸騰)および重質循環油(約345℃より高い温度で沸騰)が挙げられる。 接触クラッキングプロセスは、米国内のガソリンプールの有意な部分を提供す るのみならず、それは、また、このプールに生ずる大きな比率の硫黄を提供する 。このプロセスからの液体生成物中の硫黄は、有機硫黄化合物の形態であり、こ れ ら生成物を燃料として利用する時に、硫黄酸化物類へと転化される望ましくない 不純物である。これら硫黄酸化物類は、忌み嫌われる大気汚染物質である。また 、これらは、エンジン排出物中の有害な放出物のよりましなガス類への転化を触 媒するために自動車に搭載されて使用される触媒変換器用に開発された多くの触 媒を失活させさえもする。したがって、接触クラッキング生成物の硫黄含量を可 能な限り最も低いレベルに少なくすることが望ましい。 直留ガソリンの硫黄含有不純物は、粗製油の単純な蒸留によって製造され、通 常、クラッキングされたガソリンのそれと非常に異なる。前者は、大部分、メル カプタン類およびスルフィド類を含有し、他方、後者は、チオフェン誘導体に富 む。 低硫黄生成物は、慣用的には、プロセスへの供給原料またはプロセスからの生 成物を水素処理する(hydrotreating)ことによって接触クラッキングプロセスか ら得られる。水素処理プロセスは、触媒の存在中での元素状水素による処理を含 み、硫黄含有有機不純物中の硫黄の硫化水素への転化を生じ、これは、分離され 、元素状の硫黄へと転化される。残念ながら、このタイプの処理は、それが水素 源、高圧処理装置、高価な水素処理触媒、および、生成した硫化水素の元素状の 硫黄への転化のための硫黄回収プラントを必要とするので、典型的には、かなり 高価である。また、水素処理プロセスは、水素化を経て飽和炭化水素類へと転化 することによって、供給原料中のオレフィン類の望ましくない破壊を生じかねな い。水素化によるオレフィン類のこの破壊は、それが高価な水素を消費し、オレ フィンがガソリンの高オクタン成分として貴重であるので、望ましくない。一例 として、接触クラッキングプロセスからのガソリン沸騰範囲のナフサは、オレフ ィン含量が多く存在する結果として、比較的高いオクタン価を有する。このよう な物質を水素処理すると、所望される脱硫以外に、オレフィン含量の低下を生じ 、脱硫度が大きくなるにつれて、オクタン価が低下する。 精製工業の早期年代においては、硫酸処理が、硫黄を除去し、アスファルト物 質を沈殿させ、精製原料の安定性、着色および多様な臭気を改良するために使用 される重要なプロセスであった。Petroleum Processing Handbook,W.F. Bland and R.L.Davidson Ed.,McGraw-Hill Book Company,1967のページ3-11 9において、このプロセスにおいては、強酸とともに低温(−4℃〜10℃)が 使用されるが、物質を戻す場合には、より高温(21℃〜54℃)が実用的であ るかも知れないことが報告されている。Oil and Gas Journal,November 10 ,1938のページ45には、ナフサの硫酸処理は、有機硫黄含有不純物、例えば、イ ソアミルメルカプタン、硫酸ジメチル、メチル−p−トルエンスルホネート、二 硫化炭素、n−ブチルスルフィド、n−プロピルジスルフィド、チオフェン、ジ フェニルスルホキシドおよびn−ブチルスルホンを除去するのに有効であること が開示されている。ガソリンの硫酸処理に関する化学は、専ら、G.E.Mapstone によって総説論文Petroleum Refiner,Vol.29,No.11(November,1950)のpp. 142-150に考察されている。Mapstoneは、ページ145において、硫酸の存在で、チ オフェン類は、オレフィン類によってアルキル化されうることを報告している。 彼は、さらに、この同様の反応が硫酸による処理によってクラッキングされたシ ェルガソリンの脱硫に有意な効果を有することを明らかにし、達成される硫黄減 少の大きな比率は、酸処理ガソリンの再蒸留で生じ、数%の硫黄を含有するボト ムが再度試みられると述べている。 米国特許No.2,448,211(Caesar et al.)は、チオフェンおよびその誘導体が触 媒、例えば、活性化された天然粘土またはシリカの合成吸着体複合物と少なくと も1種の両性金属酸化物との存在中、約140℃〜約400℃の温度でオレフィ ン性炭化水素類との反応によってアルキル化されうることを開示している。適し た活性化天然粘土触媒としては、その上に、塩化亜鉛またはリン酸が沈殿した粘 土触媒が挙げられる。適したシリカ−両性金属酸化物触媒としては、シリカのア ルミナ、ジルコニア、セリアおよびトリアのような物質との組み合わせが挙げら れる。米国特許No.2,469,823(Hansford et al.)は、チオフェンおよびアルキ ルチオフェン類のアルキル化剤、例えば、オレフィン性炭化水素類、アルキルハ ライド類、アルコール類およびメルカプタン類によるアルキル化を触媒するため にボロントリフルオライドが使用可能であることを教示している。また、米国特 許No.2,921,081(Zimmerschied et al.)は、二酸化ジルコニウムお よびジルコニウムのハライドからなる群より選択されるジルコニウム化合物を、 オルトリン酸、ピロリン酸およびトリリン酸からなる群より選択される酸と組み 合わせることによって、酸性固体触媒が製造しうることを開示している。それは 、さらに、チオフェンが、そのような触媒の存在で、227℃の温度で、プロピ レンによりアルキル化されうることを開示している。 米国特許No.2,563,087(Vesely)は、チオフェンがこの物質と芳香族炭化水素 類との混合物より、チオフェンの選択的アルキル化および生成するチオフェンア ルキレートの蒸留による分離によって除去されうることを開示している。選択的 アルキル化は、チオフェン汚染芳香族炭化水素をアルキル化剤と混合し、約−2 0℃〜約85℃の範囲の温度に注意深く温度を制御して、その混合物をアルキル 化触媒と接触させることによって行われる。それは、適したアルキル化剤として 、オレフィン類、メルカプタン類、鉱酸エステル類、および、アルコキシ化合物 、例えば、脂肪族アルコール類、エーテル類およびカルボン酸のエステル類が挙 げられることを開示している。それは、また、適したアルキル化触媒として、以 下の:(1)好ましくは、無水の形で使用されるフリーデル−クラフツ金属ハラ イド;(2)リン酸、好ましくは、ピロリン酸、または、硫酸対リン酸の体積比 が約4:1未満である硫酸との混合物;および、(3)リン酸、例えば、オルト リン酸またはピロリン酸の、例えば、キーゼルグアまたはケイ質粘土のような約 400℃〜約500℃の温度まで焼成されてシリコーリン酸組み合わせ物を形成 し、一般に、固体リン酸触媒と称される、ケイ質吸着剤との混合物が挙げられる 。 米国特許No.2,943,094(Birch et al.)は、主として芳香族炭化水素類からな る蒸留物からアルキルチオフェン類を除去するための方法であり、この方法が、 アルキルチオフェン類を沸点の異なる硫黄含有生成物に転化し、それらを分別蒸 留によって除去する方法に関する。転化は、500〜650℃の範囲の温度で混 合物を触媒と接触させることによって行われ、その触媒は、アルミナにフッ化水 素酸の水溶液を含浸させることによって製造される。それは、触媒が、(1)ア ルキルチオフェン類をより低級のアルキルチオフェン類および/または 脱アルキル化による未置換チオフェンへと転化させ;(2)アルキルチオフェン 類の脱アルキル化とアルキル化とを同時に行い;(3)アルキルチオフェン類を 芳香族炭化水素へと転化する機能を果たすことを開示している。 米国特許No.2,677,648(Llen et al.)は、高硫黄オレフィン性ナフサを脱硫す るための方法であって、ナフサをフッ化水素で処理してラフィネートを得、ラフ ィネートを脱フッ素化し、ついで、脱フッ素化ラフィネートをHF−活性化され たアルミナと接触させることを含む方法に係る。フッ化水素による処理は、高硫 黄含量抽出物として約10〜15%の供給原料の除去を生じ、約30〜40%の 供給原料が重合およびアルキル化によってガス油沸騰範囲の物質へと同時に転化 される条件下、約−51℃〜−1℃の範囲の温度で行われる。ラフィネートから HFを除去した後、ラフィネートは、約316〜482℃の範囲の温度でHF− 活性化されたアルミナと接触され、ガス油沸騰範囲の成分を脱重合および脱アル キル化して、さらなる脱硫を行う。 米国特許No.4,775,462(Imai et al.)は、炭化水素留分中のメルカプタン不純 物を生成物中に残留することが許されるより嫌われないチオエーテルへと転化す るための方法に係る。この方法は、炭化水素留分を、メルカプタン不純物をチオ エーテル類へと転化するのに有効な条件下、酸−タイプの触媒の存在で、不飽和 炭化水素と接触させることを含む。それは、適した酸−タイプ触媒として:(1 )酸性高分子樹脂、例えば、スルホン酸基を含有する樹脂;(2)酸性内位化合 物、例えば、グラファイト中のアンチモンハライド類、グラファイト中のアルミ ニウムハライド類、および、グラファイト中のジルコニウムハライド類;(3) シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナまたは粘土上に担持されたリン酸、硫酸ま たはホウ酸;(4)アルミナ、シリカ−アルミナ、天然および合成ピラード(pil lared)粘土、および、天然および合成ゼオライト、例えば、フォージャサイト(f aujasites)、モルデナイト(mordenite)、L,オメガ、XおよびYゼオライト; (5)アルミニウムハライドまたはボロンハライドを含浸させたアルミナまたは シリカ−アルミナ;および、(6)金属硫酸塩、例えば、硫酸ジルコニウム、硫 酸ニッケル、硫酸クロムおよび硫酸コバルトが挙げられる。発明の概要 水素処理(Hydrotreating)は、炭化水素液体、例えば、石油の精製で遭遇する ものおよび石炭液化およびオイルシェルまたはタールサンドの処理より誘導され るものから硫黄含有不純物を除去するための有効な方法である。このタイプの液 体は、約10℃〜約345℃の範囲内の広いまたは狭い範囲にわたって沸騰し、 本明細書で、“蒸留物炭化水素液体(distillate hydrocarbon liquids)”と称す る。例えば、軽質ナフサ、重質ナフサ、ケロセンおよび軽質循環油は、全て、蒸 留物炭化水素液体である。残念ながら、水素処理は、高価なプロセスであり、通 常、高度にオレフィン性の蒸留物炭化水素液体で使用するには不満足である。し たがって、蒸留物炭化水素液体から硫黄含有不純物を除去するための安価なプロ セスが必要とされている。また、高度にオレフィン性の蒸留物炭化水素液体から 硫黄含有不純物を除去するために使用することのできるこのような方法が必要と されている。 我々は、オレフィン類またはアルコール類の存在で酸触媒で処理することによ って、典型的には蒸留物炭化水素液体に見られる硫黄含有不純物の多くが容易に 、かつ、選択的に、より高沸点を有する硫黄含有物質へと転化されることを見い だした。我々は、また、生成するより高沸点の硫黄含有物質の大部分が分別蒸留 によって除去しうることを見いだした。 本発明の1つの実施態様は、約345℃以下で沸騰する炭化水素類の混合物を 含み、少量の有機硫黄化合物を含有する液体供給原料から、硫黄含量の少ない生 成物を製造するための方法であって、該方法が:(a)前記供給原料がモル基準 で有機硫黄化合物のそれに少なくとも等しい量のアルキル化剤を含有し、前記ア ルキル化剤がアルコール類およびオレフィン類からなる群より選択される少なく とも1種の物質を含むように前記供給原料の組成を調整し;(b)前記有機硫黄 化合物の少なくとも一部をより高沸点の硫黄含有物質に転化するのに有効な接触 時間、100℃を上回る温度で酸性固体触媒とその生成した混合物とを接触させ ;(c)前記接触工程の生成物を分別蒸留して、高沸点の硫黄含有物質を除去し 、前記供給原料のそれと比較して硫黄含量の少ない生成物を生成させることを含 む 方法である。 本発明のもう1つの実施態様は、硫黄含量の少ない生成物を製造するための方 法であって、(a)硫黄含有不純物を含有する炭化水素供給原料を接触クラッキ ングすることによって、硫黄含有不純物を含む接触クラッキング生成物を生成さ せ;(b)少なくとも1重量%のオレフィン類を含み、不純物として有機硫黄化 合物を含有する接触クラッキング生成物の少なくとも一部を分離し;(c)前記 分離した接触クラッキング生成物中の硫黄含有不純物の少なくとも一部をより高 沸点を有する硫黄含有物質へと転化するのに有効な時間、50℃を上回る温度で 酸性固体触媒と分離した接触クラッキング生成物を接触させ;(d)前記接触工 程の生成物を分別蒸留して、高沸点の硫黄含有物質を除去し、前記分離した接触 クラッキング生成物のそれと比較して硫黄含量の少ない生成物を生成させること を含む方法である。 本発明のさらなる実施態様は、硫黄含量の少ない生成物を製造するための方法 であって、(a)硫黄含有不純物を含有する炭化水素供給原料を接触的にクラッ キングすることによって接触クラッキング生成物を生成させ;(b)接触クラッ キング生成物を蒸留ユニットに通し、(1)硫黄含有不純物を含有する約345 ℃以下で沸騰する液体と、(2)より高沸点の物質とを含む少なくとも2つの留 分に前記接触クラッキング生成物を分別し;(c)蒸留ユニットからの前記留分 (1)の一部を、酸性固体触媒と、前記留分(1)中の硫黄含有不純物の少なく とも一部をより高沸点の硫黄含有物質へと転化するのに有効な時間、50℃を上 回る温度で接触させることによって処理液体を生成させ;(d)その処理液体を 前記蒸留ユニットに戻し、接触クラッキング生成物と同時にその処理液体を分別 し、それによって、処理液体中のより高沸点の硫黄含有物質の少なくとも一部を 除去し、硫黄含量の少ない生成物を生成させることを含む方法である。 本発明の目的は、蒸留物炭化水素液体から硫黄含有不純物を除去するための方 法であり、水素処理触媒の存在で水素で水素処理することを含まない方法を提供 することである。 本発明の目的は、硫黄含量の少ない蒸留物炭化水素液体を製造するための安価 な方法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、蒸留物炭化水素液体からメルカプタン類、チオフ ェンおよびチオフェン誘導体を除去するための方法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、接触クラッキング生成物から硫黄含有不純物を除 去するための改良法を提供することである。 本発明のさらなる目的は、接触クラッキングプロセスの軽質ナフサ生成物から 、そのオクタン価を有意に低下させることなく、硫黄含有不純物を除去するため の方法を提供することである。図面の簡単な説明 図面の図1は、C3オレフィンおよびC4オレフィンの混合物とブレンドした安 定化された重質ナフサ供給原料中の硫黄含有不純物の沸点を高めるためのキーゼ ルグア上の固体リン酸触媒の使用を例示する。 図面の図2は、オレフィン含有安定化された重質ナフサ供給原料中の硫黄含有 不純物の沸点を高めるためのキーゼルグア上の固体リン酸触媒の使用を例示する 。 図面の図3aは、2−プロパンチオール、チオフェン、2−メチルチオフェン およびイソプロピルスルフィドを不純物として含有する低オレフィン含量合成炭 化水素供給原料の沸点の関数として硫黄含量の分布を例示する。図3bは、この 合成供給原料中の硫黄含有不純物の沸点を高めるためのキーゼルグア上の固体リ ン酸触媒の使用を例示する。 図面の図4aは、2−プロパンチオール、チオフェン、2−メチルチオフェン およびイソプロピルスルフィドを不純物として含有する高オレフィン含量合成炭 化水素供給原料の沸点の関数として硫黄含量の分布を例示する。図4bは、この 合成供給原料中の硫黄含有不純物の沸点を高めるためのキーゼルグア上の固体リ ン酸触媒の使用を例示する。 図面の図5は、供給原料をプロペン対合成供給原料の0.25体積比でプロペ ンとブレンドする前および後の(12.9重量%のC6およびC7オレフィン類を 含有した)合成供給原料中の硫黄含有不純物の沸点を高めるための6種の異なる 固体酸性触媒の能力を例示する。発明の詳細な説明 我々は、供給原料が炭化水素類の混合物を含み、望ましくない不純物として有 機硫黄化合物を含有する液体供給原料から硫黄含量の少ない生成物を製造するた めの方法を発見した。この方法は、酸触媒の存在でアルキル化剤で処理すること によって、硫黄含有不純物の少なくとも一部をより高沸点の硫黄含有生成物へと 転化し、これら高沸点の生成物の少なくとも一部を蒸留によって除去することを 含む。 本発明の実施において使用される適当なアルキル化剤としては、アルコール類 およびオレフィン類が挙げられる。しかし、オレフィン類は、通常、アルコール 類よりもより反応性であり、より温和な条件下で本方法に使用することができる ので、概して、好ましい。適当なオレフィン類としては、環状オレフィン類、置 換環状オレフィン類、R1がヒドロカルビル基であり、各R2が、独立に、水素お よびヒドロカルビル基からなる群より選択される式(I)で表されるオレフィン 類が挙げられる。好ましくは、R1は、アルキル基であり、各R2は、独立に、水 素およびアルキル基からなる群より選択される。適当な環状オレフィン類および 置換環状オレフィン類の例としては、シクロペンテン、1−メチルシクロペンテ ン、シクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン、3−メチルシクロヘキセン、 4−メチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンおよび4−メチル シクロオクテンが挙げられる。式(I)で表されるタイプの適当なオレフィン類 の例としては、プロペン、2−メチルプロペン、1−ブテン、2−ブテン、2− メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2, 3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル −2−ブテン、2−エチル−1−ブテン、2−エチル−3−メチル−1−ブテン 、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メ チル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、 2,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン 、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2, 4−ヘキサジエン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、1−オクテン 、2− オクテン、3−オクテンおよび4−オクテンが挙げられる。第2級および第3級 のアルコール類は、それらが第1級アルコール類よりもより反応性であり、より 温和な反応条件下で使用することができるので、第1級アルコール類よりも非常 に好ましい。エチレン、メタノールおよびエタノールのような物質は、それらの 反応性が低いので、本発明の実施における大部分のその他のオレフィン類および アルコール類ほど有用ではない。 好ましいアルキル化剤は、約3個〜約20個の炭素原子を含有し、非常に好ま しいアルキル化剤は、約3個〜約10個の炭素原子を含有する。アルキル化剤に おける炭素原子の最適数は、通常、所望される液体炭化水素生成物の沸点および 供給原料中の硫黄含有不純物の沸点によって決定される。先に記載したように、 硫黄含有不純物は、本発明のアルキル化剤によって、より高沸点の硫黄含有物質 へと転化される。しかし、多数の炭素原子を含有するアルキル化剤は、通常、少 数の炭素原子を含有するアルキル化剤よりも沸点がより高く上昇することとなる 。したがって、硫黄含有不純物を硫黄含有生成物へと転化し、それらが蒸留によ って除去されるほど十分に高い沸点を有するアルキル化剤を選択する必要がある 。例えば、プロピレンは、最高沸点150℃を有する硫黄含量の少ない液体炭化 水素生成物の製造に使用するのに非常に満足なアルキル化剤でありうるが、最高 沸点345℃を有する液体炭化水素生成物については満足しうるものではない。 好ましい実施態様において、アルキル化剤の混合物、例えば、オレフィン類の 混合物またはアルコール類の混合物が本発明の実施において使用されるであろう 。このような混合物は、純粋なオレフィンまたはアルコールよりも安価であり、 および/または容易に入手可能であることが多く、アルキル化剤としての純粋な オレフィンまたはアルコールで達成されると等しく満足な結果を生ずることが多 いであろう。しかし、特定の炭化水素液体から特定の硫黄含有不純物の除去を最 適 化したい時には、(1)それらを分別蒸留によって容易に除去することのできる ほど十分に高い沸点を有する生成物に硫黄含有不純物を転化し;(2)未反応の アルキル化剤を除去する必要がある場合には、例えば、この物質を蒸留または水 抽出によって容易に除去可能とすべく選択される特定のオレフィンまたはアルコ ールを使用することが有益であるかも知れない。本発明の多くの精製応用におい て、硫黄含量の少ない生成する蒸留生成物から未反応のアルキル化剤を除くこと が必要ではないであろうことは、当然のことながら、理解されるであろう。 本発明は、かく限定されるべきものではないが、硫黄含有不純物のより高沸点 の生成物への転化の主要な機構は、これら不純物のアルキル化剤によるアルキル 化を含むと考えられる。例として、芳香族硫黄化合物、例えば、チオフェンの単 純なアルキル化は、アルキル置換チオフェンを生成するであろう。このタイプの 反応は、チオフェンの2−イソプロピルチオフェンへの転化を、アルキル化剤と して、それぞれ、プロペンおよび2−プロパノールを使用して例示する式(II )および式(III)に例示する。チオフェンのモノアルキル化は、硫黄原子の αまたはβ位で生ずることができ、ポリアルキル化もまた生ずることが、当然の ことながら、理解されるであろう。メルカプタンのアルキル化は、スルフィドを 生成し、このタイプの反応は、n−ブチルメルカプタンのイソプロピル(n−ブ チル)スルフィドへの転化を、アルキル化剤として、それぞれ、プロペンおよび 2−プロパノールを使用して例示する式(IV)および式(V)で例示する。 アルキル化プロセスは、硫黄含有出発物質の水素原子のアルキル基による置換 を生じ、対応して、出発物質の分子量を上回る分子量の増大を生ずる。このよう なアルキル化生成物のより高い分子量は、出発物質のそれに比較してより高い沸 点によって反映される。例えば、2−メチルプロペンでのアルキル化によるチオ フェンの2−t−ブチルチオフェンへの転化は、沸点84℃を有するチオフェン の沸点164℃を有する生成物への転化を生じ、供給原料中のより低沸物質から 分別蒸留によって容易に除去することができる。2−メチルプロペンでのジアル キル化によるチオフェンのジ−t−ブチルチオフェンへの転化は、より高沸点約 224℃さえ有する生成物を生ずる。炭素原子数の少ないアルキル基よりも炭素 原子数の多いアルキル基によるアルキル化は、生成物がより高い分子量を有し、 したがって、炭素原子数の少ないアルキル基によるアルキル化を経て得られる生 成物よりもより高沸点を有するので、好ましい。 本発明の実施において使用することのできる供給原料としては、1種以上の炭 化水素類を含み、有機硫黄化合物、例えば、メルカプタン類または芳香族硫黄化 合物を不純物として含有するいずれかの液体が挙げられる。また、液体の主要部 分は、約345℃以下、好ましくは、約230℃以下で沸騰する炭化水素類を含 む必要がある。適した供給原料としては、石油、例えば、天然ガス液体、ナフサ 、軽質ガス油、重質ガス油、および、ワイド−カット(wide-cut)ガス油;および 、 石炭液化およびオイルシェルまたはタールサンドの処理から誘導される炭化水素 の精製で慣用的に遭遇する炭化水素類の種々の複雑な混合物のいずれかが挙げら れる。好ましい供給原料としては、接触クラッキングまたは炭化水素供給原料の コーキング(coking)から生ずる不純物としての有機硫黄化合物を含有する液体生 成物が挙げられる。 芳香族炭化水素類は、本発明の酸性触媒の存在で、本発明のアルキル化剤でア ルキル化することができる。しかし、芳香族硫黄化合物およびその他の典型的な 硫黄含有不純物は、芳香族炭化水素類よりもさらにはるかに反応性である。した がって、本発明の実施において、供給原料中に存在するかも知れない芳香族炭化 水素類の有意なアルキル化なしで、硫黄含有不純物を選択的にアルキル化するこ とが可能である。しかし、芳香族炭化水素類のいずれの競争アルキル化も供給原 料中の芳香族炭化水素類の濃度を低下させることによって少なくすることができ る。したがって、本発明の好ましい実施態様において、供給原料は、50重量% 未満の芳香族炭化水素類を含有するであろう。所望とあらば、供給原料は、約2 5重量%未満の芳香族炭化水素類またはそれより少ない量さえ含有してもよい。 接触クラッキング生成物は、本発明で使用される好ましい供給原料である。こ のタイプの好ましい供給原料としては、約345℃以下で沸騰する液体、例えば 、軽質ナフサ、重質ナフサ、蒸留物および軽質循環油が挙けられる。しかし、接 触クラッキングプロセスからの揮発性生成物の全アウトプットは、本発明の供給 原料として利用できうることも理解されるであろう。接触クラッキング生成物は 、それらが、典型的には、比較的高オレフィン含量を含有し、これが追加のアル キル化剤を添加する必要をなくすので、望ましい供給原料である。また、芳香族 硫黄化合物は、接触クラッキング生成物中の硫黄含有不純物の主成分であること がしばしばあり、芳香族硫黄化合物は、本発明の手段によって容易に除去される 。例えば、石油誘導ガス油の流動接触クラッキングからの典型的な軽質ナフサは 、約60重量%以下のオレフィン類および大部分の硫黄が芳香族硫黄化合物の形 態である約0.5重量%以下の硫黄を含有してもよい。本発明の実施に使用され る好ましい供給原料は、接触クラッキング生成物を含み、さらに、少なくとも1 重 量%のオレフィン類を含んでもよい。非常に好ましい供給原料は、接触クラッキ ング生成物を含み、さらに、少なくとも5重量%のオレフィン類を含む。このよ うな供給原料は、蒸留によって分離される接触クラッキングプロセスからの揮発 性生成物の一部であってもよい。 本発明の方法によって除去することのできる硫黄含有不純物としては、メルカ プタン類および芳香族硫黄化合物が挙げられるが、これらに限定されるものでは ない。芳香族硫黄化合物の例としては、チオフェン、チオフェン誘導体、ベンゾ チオフェンおよびベンゾチオフェン誘導体が挙げられるが、このようなチオフェ ン誘導体の例としては、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、2−エ チルチオフェンおよび2,5−ジメチルチオフェンが挙げられる。本発明の好ま しい実施態様において、供給原料中の硫黄含有不純物は、芳香族硫黄化合物を含 み、酸触媒の存在でのアルキル化剤との接触の際に、少なくとも約20%のこれ ら芳香族硫黄化合物がより高沸点の硫黄含有物質へと転化される。所望とあらば 、これら芳香族硫黄化合物の少なくとも約50%またはそれ以上が本発明の実施 においてより高沸点の硫黄含有物質へと転化することができる。 オレフィンまたはアルコールのメルカプタン類、チオフェンおよびチオフェン 誘導体との反応を触媒することのできるいずれの酸性物質も、本発明の実施にお ける触媒として使用することができる。固体の酸性触媒は、特に望ましく、この ような物質としては、固体支持体上に担持された液体酸が挙げられる。固体の酸 性触媒は、硫黄含有供給原料をそのような物質と容易に接触させることができる ので、概して、液体触媒よりも好ましい。例えば、供給原料は、適当な温度で、 固体酸性の触媒の粒状固定床に簡単に通すことができる。対照的に、大規模スケ ールでの液体酸の使用は、腐蝕性の液体を取り扱うのに固有な問題;および、供 給原料の液体酸触媒との接触の際に発生する生成物から液体酸を分離するのに関 わる問題を有するので、より難しいことがしばしばである。 本発明の実施に使用するのに適した触媒は、酸性高分子樹脂、担持酸および酸 性無機酸化物のような物質を含む。適した酸性高分子樹脂としては、当分野で周 知であり、市販入手可能な高分子スルホン酸樹脂が挙げられ、AmberlystR 35 (Rohm and Haas Co.の製品)は、このような物質の典型的な例である。 触媒として有用な担持酸としては、固体、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ −アルミナ、酸化ジルコニウムまたは粘土上に担持されている、ブレンシュテッ ドの酸(例として、リン酸、硫酸、ホウ酸、HF、フルオロスルホン酸、トリフ ルオロメタンスルホン酸およびジヒドロキシフルオロホウ酸が挙げられる。)お よびルイス酸(例として、BF3、BCl3、AlCl3、AlBr3、FeCl2 、FeCl3、ZnCl2、SbF3、SbCl3、および、AlCl3とHClと の組み合わせが挙げられる。)が挙げられるが、これらに限定されるものではな い。液体酸を使用する時、担持触媒は、典型的には、所望される液体酸を所望さ れる担体と組み合わせ、乾燥することによって製造される。リン酸を担体と組み 合わせることによって製造される担持触媒は、非常に好ましく、本明細書中で、 固体リン酸触媒と称する。これら触媒は、それらが非常に有効で、かつ、コスト が安価であるので、好ましい。米国特許No.2,921,081(Zimmerschied et al.) は、本明細書で参照することによって組み込むが、酸化ジルコニウムおよびジル コニウムのハライドからなる群より選択されるジルコニウム化合物をオルトリン 酸、ピロリン酸およびトリリン酸からなる群より選択される酸と組み合わせるこ とによる固体リン酸触媒の製法を開示している。米国特許No.2,120,702(Ipatie ff et al.)は、本明細書で参照することによって組み込むが、リン酸をケイ質物 質と組み合わせることによる固体リン酸触媒の製造法を開示している。最後に、 英国特許No.863,539も、また、本明細書で参照することによって組み込むが、 リン酸を固体のケイ質物質、例えば、珪藻土またはキーゼルグア上に析出させる ことによる固体リン酸触媒の製法を開示している。 触媒として有用な酸性無機酸化物類としては、アルミナ類、シリカ−アルミナ 類、天然および合成ピラード粘土(pillared clay)、および、天然および合成ゼ オレイト、例えば、ファージャサイト、モルデナイト,L,オメガ、X、Y、β およびZSMゼオレイトが挙げられるが、これらに限定されるものではない。非 常に適したゼオレイトとしては、β、Y、ZSM−3、ZSM−4、ZSM−5 、ZSM−18およびZSM−20が挙げられる。所望とあらば、ゼオライト は、無機酸化物マトリックス物質、例えば、シリカ−アルミナに組み込むことが できる。事実、平衡クラッキング触媒は、本発明の実施において酸触媒として使 用することができる。 触媒は、異なる物質、例えば、ルイス酸(例としては、BF3、BCl3、Sb F3およびAlCl3が挙げられる。)、非ゼオライト固体無機酸化物(例えば、 シリカ、アルミナおよびシリカ−アルミナ)および大きな空隙を有する結晶質モ レキュラーシーブ(例としては、ゼオライト、ピラード粘土およびアルミノホス フェートが挙げられる。)の混合物を含むことができる。 本発明の実施に使用される供給原料は、場合によっては、硫黄含有不純物に加 えて、窒素含有有機化合物を不純物として含有するであろう。多くの典型的な窒 素含有不純物は、有機塩基であり、場合によっては、それと反応することによっ て酸触媒の失活を生じかねない。このような失活が見られる場合には、それは、 供給原料を酸触媒と接触させる前に、供給原料から塩基性窒素含有不純物を除去 することによって、防止することができる。 塩基性窒素含有不純物は、慣用的な方法、例えば、酸洗浄によるか、または、 酸触媒の前に位置決めされた保護床の使用によって、供給原料から除去すること ができる。有効な保護床の例としては、A−ゼオライト、Y−ゼオライト、L− ゼオライト、モルデナイトおよび酸性高分子樹脂が挙げられる。保護床技術を使 用する場合、1つの保護床を再生しつつ、その間に供給原料を前処理して、酸触 媒を保護するために他方を使用し続けられるように2つの保護床を使用すること が望ましいことが多い。塩基性窒素含有化合物を除去するために酸洗浄を使用す る場合、供給原料は、適当な酸の水溶液で処理される。このような使用のための 適当な酸としては、塩酸、硫酸および酢酸が挙げられるが、これらに限定される ものではない。水溶液中の酸の濃度は、重要ではないが、便宜上、約0.5〜約 30重量%の範囲で選択される。 本発明の実施において、硫黄含有不純物を含有する供給原料は、硫黄含有不純 物の少なくとも一部がより高沸点の硫黄含有物質への転化を生ずるために有効な 温度および時間、酸触媒と接触させられる。望ましくは、接触温度は、約50℃ を上回り、好ましくは、100℃を上回り、さらに好ましくは、125℃を上回 る。接触は、概して、約50℃〜約350℃の範囲の温度、好ましくは、約10 0℃〜約350℃の範囲の温度、さらに好ましくは、約125℃〜約250℃の 範囲の温度で行われる。最適な温度は、使用される酸触媒、アルキル化剤または 選択される薬剤、および、供給原料から除去されるべき硫黄含有不純物の性質の 関数であろうことが当然のことながら理解されるであろう。 硫黄含有不純物は、非常に反応性であり、本発明のアルキル化剤と反応するこ とによって、より高沸点を有する硫黄含有生成物へと選択的に転化させることが できる。したがって、供給原料は、大部分の炭化水素類が実質的に影響を受けな い程十分に温和な条件下で酸触媒と接触させることができる。例えば、芳香族炭 化水素類は、実質的に影響を受けず、有意なオレフィン重合が生じない。接触ク ラッキングプロセスからのナフサ供給原料の場合には、これは、ナフサのオクタ ン価に有意な影響を及ぼすことなく、硫黄含有不純物を除去することができるこ とを意味する。しかし、所望とあらば、アルキル化剤の温度および濃度は、芳香 族炭化水素類の有意なアルキル化も生じうる点まで上昇させることができる。例 えば、供給原料が硫黄含有不純物および極微量のベンゼンを含有する場合、反応 条件は、硫黄含有不純物が高沸点生成物へと転化され、ベンゼンの大半がアルキ ル化生成物へと転化されるように選択することができる。 本発明の実施において、アルキル化剤は、いずれの所望量も使用することがで きる。しかし、酸触媒と接触させる際、硫黄含有不純物の量と比較して比較的大 量のアルキル化剤が不純物のより高沸点の硫黄含有生成物への迅速かつ完全な転 化を促進する。供給原料の組成は、望ましくは、酸触媒と接触させる前に、それ が、モル基準で、供給原料中の有機硫黄化合物のそれと少なくとも等しい量のア ルキル化剤を含有するように調節される。所望とあらば、アルキル化剤対有機硫 黄化合物のモル比は、少なくとも5またはそれより多くすることができる。 本発明の実施において、供給原料は、いずれかの適当な圧力で酸触媒と接触さ せることができる。しかし、約0.01〜約200気圧の範囲の圧力が望ましく 、約1〜約100気圧の範囲の圧力が好ましい。本発明の非常に好ましい実施態 様 において、供給原料が固体酸触媒と接触させられる温度および圧力は、供給原料 が液体状態に維持されるように選択される。本発明をかく限定するものではない が、酸触媒と接触させる間、供給原料を液体状態に維持する時、コークスの形成 が最小となると考えられる。さらに具体的には、供給原料が液体状態に維持され る時、コークス前駆体が溶解され、触媒から除かれると考えられる。対照的に、 供給原料を蒸気として固体酸性触媒と接触させる場合、コークス前駆体が触媒上 に析出し、それらが結局触媒を失活させうるコークスへと転化されるまで、そこ に残ると考えられる。 酸触媒の供給原料および本発明のアルキル化剤との接触は、いずれの慣用的な 方法においても行うことができる。例えば、供給原料およびアルキル化剤は、バ ッチプロセスで酸触媒と接触させることができる。しかし、非常に好ましい実施 態様においては、供給原料およびアルキル化剤は、垂直または水平反応ゾーンに 置かれた固体酸性触媒の固定床を単に通されるだけである。望ましくは、固体酸 性触媒は、物理的な形態、例えば、錠剤、ビーズまたはロッドの形で使用され、 これが供給原料およびアルキル化剤と、実質的な量の背圧を生ずることなく、迅 速かつ有効に接触することを許すであろう。本発明は、かく限定されるべきもの ではないが、触媒は、粒子の最大寸法が約0.1mm〜約2cmの範囲内の平均値を 有する粒状の形態であるのが好ましい。例えば、平均寸法約0.1mm〜約2cmを 有する実質的に球形ビーズの触媒を使用することができる。これとは別に、触媒 は、約0.1mm〜約1cmの範囲内の径および約0.2mm〜約2cmの範囲内の長さ を有するロッドの形で使用することができる。 本発明は、炭化水素供給原料の硫黄含有不純物を分別蒸留で分離することので きる高沸点留分へと濃縮するための方法を表す。濃縮の結果、硫黄は、さらに容 易かつ低コストで処理され、この処理のためには、いずれの慣用的な方法をも使 用することができる。例えば、生成する高硫黄含量物質は、硫黄含量がさほど忌 み嫌われない重質燃料にブレンドすることができる。これとは別に、この高硫黄 含量物質は、本来の供給原料の体積と比較してその体積が減少するので、比較的 低コストで効率よく水素処理することができる。 本発明の非常に好ましい実施態様は、硫黄含有不純物を含有する炭化水素供給 原料の流動接触クラッキングからの生成物で生ずる炭化水素生成物から硫黄含有 不純物を除去するためのその使用を含む。重質鉱油留分の接触クラッキングは、 粗製の油を火花点火内燃エンジンに使用される高オクタンガソリンのような望ま しい燃料生成物へと転化するのに使用される主要な精製操作の1つである。流動 接触クラッキングプロセスにおいては、高分子量の炭化水素液体または蒸気が高 温の微細固体触媒粒子と、典型的には、流動床反応器または細長い昇り反応器(e longated riser reactor)内で、接触させられ、触媒−炭化水素混合物は、典型 的には自動車用ガソリンおよび蒸留物燃料中に存在する種類の低分子量炭化水素 類へと所望される度合いのクラッキングを行うために十分な時間、流動状態また は分散された状態で高温に維持される。 流動接触クラッキングプロセス中の選択された炭化水素供給原料の転化は、転 化時間を約10秒以内に限定する転化温度および流動速度で反応ゾーン内でクラ ッキング触媒と接触させることによって行われる。転化温度は、望ましくは、約 430℃〜約700℃の範囲内であり、好ましくは、約450℃〜約650℃で ある。反応ゾーンよりの流出物は、炭化水素蒸気と、失活量の炭質物質またはコ ークスを含有するクラッキング触媒とを含み、ついで、分離ゾーンへと移される 。炭化水素蒸気は、分離ゾーン内の消費クラッキング触媒から分離され、沸点に 基づきこれら物質を分離するための分別器へと搬送される。これら炭化水素生成 物は、典型的には、約430℃〜約650℃の範囲の温度で分別器に入り、分別 するために必要とされる全熱量を供給する。 炭化水素類の接触クラッキングにおいて、若干の不揮発性炭質物質またはコー クスが触媒粒子上に析出する。クラッキング触媒上にコークスが形成されるにつ れ、クラッキングのための触媒の活性およびガソリンブレンド原料を製造するた めの触媒の選択性が失われる。しかし、触媒は、それよりコークスの大部分を除 去することによってその本来の能力の大半の部分を回復することができる。これ は、触媒からのコークス析出物を分子状の酸素含有再生ガス、例えば、空気と再 生ゾーンまたは再生器内で燃焼させることによって行われる。 流動接触クラッキングプロセスの実施には、多種多様なプロセス条件を使用す ることができる。ガス油供給原料が使用される通常の場合には、処理比、または 、合計供給対新たな供給の体積比は、約1.0〜約3.0で変化させることがで きる。転化レベルは、約40%〜約100%で変化させることができ、ここで、 転化率は、より軽質の物質またはコークスの形成による大気圧および221℃よ り上で沸騰する炭化水素類のパーセンテージ減少として定義される。反応器内の 触媒対油の重量比は、流動分散が約15〜約320kg/m3の範囲の密度を有する ように、約2〜約20の範囲内で変化させることができる。流動速度は、約3. 0〜約30m/秒の範囲内であってもよい。 本発明に従う流動接触クラッキングプロセスに使用される適当な炭化水素供給 原料は、有機硫黄化合物の形で約0.2〜約6.0重量%の硫黄を含有すること ができる。適当な供給原料としては、硫黄含有石油留分、例えば、軽質ガス油、 重質ガス油、ワイド−カットガス油、真空ガス油、ナフサ、デカンテーションさ れた油、残留留分およびこれらより誘導される循環油;および、合成油、石炭液 化ならびにオイルシェルおよびタールサンドの処理より誘導される硫黄含有炭化 水素留分が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら供給原料は 、いずれも、単独または所望の組み合わせにおいて使用することができる。 本発明の好ましい実施態様は、硫黄含有供給原料の接触クラッキングよりの揮 発性生成物を分別器に通し、そこで、それらを、沸点に基づき:(1)硫黄含有 不純物を含有する約345℃以下で沸騰する液体と、(2)より高沸点を有する 物質とをを含む少なくとも2つの留分に分離することを含む。ついで、処理液体 は、留分(1)と酸性固体触媒とを50℃を上回る温度で留分(1)中の硫黄含 有不純物の少なくとも一部をより高沸点を有する硫黄含有物質へと転化するのに 有効な時間接触させることによって製造される。生成した処理液体は、ついで、 分別器へと戻され、接触クラッキングプロセスよりの本来の揮発性生成物ととも に分別される。このように、処理液体中のより高沸点の硫黄含有物質の少なくと も一部は、より高沸点の留分に除去され、硫黄含量の少ない生成物が生成する。 この実施態様は、リサイクルプロセスとして考えることができ、分別器からのリ サイクル流は、硫黄含有不純物をより高沸点の生成物へと転化し、ついで、それ を分別器からのより高沸点の留分に除去することができる。非常に好ましい実施 態様においては、留分(1)は、約230℃以下で沸騰する液体であり、留分( 2)は、より高沸点を有する物質であろう。 先に記載したリサイクルプロセスの実施態様は、それが非常に少ない資本投下 で行なうことができるので、有益である。さらに詳しくは、リサイクル流は、硫 黄含有不純物をより高沸点の生成物へと転化するために、本発明の酸性固体触媒 とリサイクル流とを接触させるのに使用される好ましい温度とほぼ等しい温度で 分別器から取り出すことができる。したがって、リサイクル流を加熱するための 炉、熱交換器またはその他の手段は、必要がない。また、別個の分別器も必要が ない。本実施態様の実施において、リサイクル流は、好ましくは、分別器よりの 上記留分(1)の約5体積%〜約90体積%であろう。 以下の実施例は、本発明を例示するためだけを意図したものであり、本発明に ついて何ら制限を課すつもりのものではない。実施例 I 高分子スルホン酸樹脂 マクロ網状高分子スルホン酸樹脂は、AmberlystR 35Wetの名称の下に市販さ れており、Rohm and Haas Companyより入手した。この材料は、0.4〜1.2m m範囲の粒子寸法を有する球形ビーズの形で提供され、以下の性質:(1)5. 4ミリ当量に等しい酸部位の濃度;(2)含水率56%;(3)多孔度0.33 cc/g;(4)平均孔径300Å;および、表面積44m2/gを有する。樹脂は、買 ったまま使用し、本明細書では、触媒Aとして特定する。実施例 II キーゼルグア上の固体リン酸アルキル化触媒 キーゼルグア上の固体リン酸触媒は、SPA−2の名称の下に市販されており 、UOPから入手した。この材料は、表示径4.75mmを有するシリンダー状の 押出物の形で提供され、以下の性質:(1)負荷密度0.93g/cm3;(2)P2 3として計算した遊離リン酸含量16〜20重量%;および、(3)P23と して計算した表示合計リン酸含量60重量%を有する。触媒は、使用前に、圧潰 し、12−20メッシュ寸法(U.S.Sieve Series)とし、本明細書では、触媒B として特定する。実施例 III ZSM−5ゼオライトの製造 1.70kgの水酸化ナトリウム、26.8kgのテトラプロピルアンモニウムブ ロマイド、2.14kgのナトリウムアルミネートおよび43.5kgのシリカゾル (Ludox HS-40 manufactured by E.I.duPont de Nemours Co.Inc.)の18.0k g蒸留水溶液をオートクレーブ中で製造した。オートクレーブを密閉し、約14 9℃の温度、自動加圧およびミキサー速度約60rpmに約120時間維持した。 スラリーを濾過し、洗浄し、生成した濾過ケーキをオーブン中121℃で16時 間乾燥した。ついで、乾燥した濾過ケーキを538℃で4 時間焼成した。焼成した材料は、還流下、約85℃の温度まで1時間加熱し、撹 拌しつつ2時間冷却し、濾過し、1リットルの水で洗浄し、再交換することによ って、3回、水中硝酸アンモニウムとイオン交換した。生成した固体は、4リッ トルの水で洗浄し、オーブン中121℃で4時間乾燥し、556℃で4時間焼成 すると、ZSM−5ゼオライトを粉末として生成した。アルミナマトリクッス中にZSM−5ゼオライトを含むアルキル化触媒の製造 上記したZSM−5ゼオライトの166g部分をCatapal SB alumina(Vist aによって製造されているα−Alumina monohydrate)125gと混合した。固体 混合物を600gの蒸留水に加え、十分に混合し、オーブン中121℃で16時 間乾燥した。ついで、固体を蒸留水で湿潤し、1.6mm径を有するシリンダー状 の押出物として押出した。押出物を強制空気オーブン中121℃で16時間乾燥 し、538℃で4時間焼成した。得られた材料を圧潰し、12−20メッシュ寸 法(U.S.Sieves)とした。この材料は、アルミナマトリックス中にZSM−5ゼ オライトを含み、本明細書で触媒Cとして特定する。実施例 IV β−ゼオライトの製造 0.15kgの水酸化ナトリウム、22.5kgのテトラエチルアンモニウム、0 .90kgのナトリウムアルミネートおよび36.6kgのシリカゾル(E.I.duPon t de Nemours Co.Inc.によって製造されているLudox HS-40)の22.5kg蒸留水 溶液をオートクレーブ中で製造した。オートクレーブを密閉し、約149℃、自 動加圧およびミキサー速度約60rpmに約96時間維持した。スラリーを濾過し 、洗浄し、濾過ケーキをオーブン中121℃で16時間乾燥した。生成した固体 は、還流下、約60℃の温度に3時間加熱し、撹拌しつつ2時間冷却し、デカン テーションし、再交換することによって、3回、水中硝酸アンモニウムとイオン 交換した。オーブン中121℃で4時間乾燥すると、所望されるβ−ゼオライト が粉末として得られた。アルミナマトリックス中にβ−ゼオライトを含むアルキル化触媒の製造 上記したβ−ゼオライト粉末の89.82g部分をCatapal SB alumina (Vistaによって製造されているα−Alumina monohydrate)40gと混合した。 固体混合物を300gの蒸留水に加え、十分に混合し、強制空気オーブン中12 1℃で16時間乾燥した。ついで、固体を蒸留水で湿潤し、1.6mm径を有する シリンダー状の押出物として押出した。押出物を強制空気オーブン中121℃で 16時間乾燥し、538℃で3時間焼成した。得られた材料を圧潰し、12−2 0メッシュ寸法(U.S.sieves Series)とした。この材料は、βアルミナマトリ ックス中にーゼオライトを含み、本明細書で触媒Dとして特定する。実施例 V シリカ−アルミナアルキル化触媒の製造 75.0g部分のテトラエチルオルトシリケートおよび500gのn−ヘキサ ンを、表面積338m2/gを有し、1.3mmの径を有するシリンダー状の押出物の 形にした375gの低シリカアルミナ(Haldor-Topsoeによって製造されている 。)と混合した。n−ヘキサンを室温で蒸発させた。生成した材料は、強制空気 オーブン中100℃で16時間乾燥し、ついで、510℃で8時間焼成した。焼 成した材料は、1000mlの水に150gの硝酸アンモニウムを含有する溶液に 含浸し、3日間放置し、強制空気オーブン中100℃で16時間乾燥し、538 ℃で5時間焼成した。得られた材料は、シリカ−アルミナを含み、本明細書では 、触媒Eとして特定する。実施例 VI アルミナマトリックス中にY−ゼオライトを含むアルキル化触媒の製造 100.12g部分のLZY−82ゼオライト粉末(LZY−82は、Union Carbideによって製造されている超安定なYゼオライトである。)を553.7 1gのPHFアルミナゾル(Criterion Catalyst Companyによって製造されてい る。)に分散させ、分散液を強制空気オーブン中121℃で16時間乾燥した。 生成した材料は、蒸留水で湿潤し、ついで、1.6mm径を有するシリンダー状の 押出物として押出した。押出物を強制空気オーブン中121℃で16時間乾燥し 、ついで、538℃で3時間焼成した。得られた材料を圧潰し、12−20メッ シュ寸法(U.S.Sieves Series)とした。この材料は、アルミナマトリ ックス中にLZY−82ゼオライトを含み、本明細書で触媒Fとして特定する。実施例 VII 沸点の関数として試料の硫黄含量について以下に記載するデータは、フレーム イオン化検出器、広い口径の溶融シリカキャピラリーカラム、ダイレクトインジ ェクターおよび硫黄化学発光検出器を備えたガスクロマトグラフィーを使用して 得られた。分析法は、保持時間対クロマトグラフィーシステムの沸点検量線に基 づく。 種々の酸性固体触媒の炭化水素供給原料中の硫黄含有不純物をより高沸点の硫 黄含有生成物へ転化する能力を以下の供給原料を使用して評価した:安定化された重質ナフサ この材料は、−21℃〜約249℃の範囲にわたって沸騰し、(1)硫黄含有 不純物を含有するガス油供給原料からの流動接触クラッキングによって製造され るナフサからC4炭化水素類の一部ストリッピング;および、(2)メルカプタ ンを除くための苛性アルカリでの処理により得られた。マルチカラムガスクロマ トグラフィー技術を使用する安定化された重質ナフサの分析は、それが、重量基 準で:4%のパラフィン類、18%のイソパラフィン類、15%のオレフィン類 、15%のナフテン類、45%の芳香族類および3%の同定されていないC13+ 高沸点物質を含有することを示した。X線蛍光分光法によって測定した安定化さ れた重量ナフサの合計硫黄含量は、730ppmであった。この硫黄含量は、沸点 の関数として、表Iに記載する。表I:沸点の関数としての重質ナフサ供給原料の硫黄含量 高沸点留分中の硫黄の量 主要な硫黄含有不純物は、分離したピークの特定によりクロマトグラフィーに より同定し、これら結果は、表IIに記載する。表II:安定化された重質ナフサ供給原料中の主要な硫黄含有不純物 以下の方法を使用し、安定化された重質ナフサ供給原料での実験を行った。7 g部分の選択した触媒を、ステンレススチールにより構成され、垂直方向に保持 された9.5mm内径のチューブ状の反応器内に充填した。石英ウール製のプラグ でその位置を保持したシリコンカーバイドの床の間の反応器内に触媒床を置いた 。運転温度は、93°〜204℃で変化させ、反応器内部の圧力は、75〜85 気圧に維持した。反応器の頂部で供給原料を導入し、空間速度1−2LHSVで 触媒床を下方向へと通過させた。供給原料を反応器に注入するためには、シリン ジポンプを使用した。実験装置は、触媒床が液体で確実に完全に満たされるよう に、反応器からの下降流であり、触媒床に対して頂部よりもより高い位置に位置 決めされた背圧制御器を含んでいた。合成供給原料 流動接触クラッキングプロセスによって製造される典型的な重質ナフサに見ら れる有機化合物の主要な群の代わりを務めるために選択されたモデル化合物をブ レンドすることによって、1つは低オレフィン含量であり、他方は、高オレフィ ン含量である、2つの合成供給原料を製造した。高オレフィン含量合成供給原料 のこれら主要な群の量比は、流動接触クラッキングプロセスよりの重質ナフサで 予想されるものの典型例である。合成供給原料は、低オレフィン含量合成供給原 料が極少量のオレフィンを含有する以外は組成が非常に類似している。これら合 成供給原料の組成を表IIIに記載する。 表III:合成供給原料の組成 以下の方法を使用し、合成供給原料での実験を行った。10cm3体積の選択さ れた触媒を、ステンレススチールで構成され、垂直方向に保持された1.43cm 内径のチューブ状反応器内に充填した。石英ウール製のプラグでその位置を保持 されたα−アルミナ床の間の反応器内に触媒床を置いた。使用前、反応器内、流 速200cm3/分の窒素流中399℃の温度で、1時間、触媒C、D、EおよびF を活性化した。運転温度は、93°〜204℃で変化させ、反応器内部の圧力は 、17気圧または54気圧に維持した。反応器の底部で供給原料を導入し、触媒 床を上方向に通した。実験例 VIII 安定化させた重質ナフサ供給原料を混合C3/C4流(重量基準で、55%のプ ロパン、27%のプロペン、9.5%の2−ブテン、6%の1−ブテンおよび2 .5%のメチルプロペンを含有する)と、C3/C4流対ナフサの1.0体積比で ブレンドした。得られたブレンドを、上記したように、触媒B(キーゼルグア上 の固体リン酸触媒)と、85気圧の圧力、空間速度2LHSV、および、93℃ 、149℃および204℃の温度で接触させた。供給原料および93℃、149 ℃および204℃の温度で得られた生成物の沸点の関数としての硫黄含量の分布 を図1に記載する(沸点をより高沸点の留分中に存在する合計硫黄含量のパーセ ンテージの関数としてプロットする。)。これら結果は、149℃または204 ℃の反応温度で、供給原料中の硫黄含有不純物がより高沸点の硫黄含有生成物へ と転化され、沸点におけるこの上昇は、ナフサの全沸騰範囲にわたり約25℃で あることを示す。対照的に、93℃の反応温度では、硫黄含有不純物のより高沸 点生成物への転化は比較的少ない。実験例 IX 安定化された重質ナフサを触媒B(キーゼルグア上の固体リン酸触媒)と、7 5気圧の圧力、204℃の温度および空間速度1LHSVで接触させた。供給原 料および生成物の沸点の関数としての硫黄含量の分布を図2に記載する(沸点を より高沸点の留分中に存在する合計硫黄含量のパーセンテージの関数としてプロ ットする。)。これら結果は、接触クラッキングプロセスからのこの重質ナフサ 供給原料のオレフィン含量が硫黄含有不純物のより高沸点の硫黄含有生成物への 転化を許すに十分な程高いことを示す。供給原料を実験例VIIIに記載したプ ロペンおよびブテン類の混合物とブレンドする時得られる生成物の約20%のみ とは対照的に、生成物中の硫黄の30%が288℃より上の温度で沸騰すること も注意を引く。供給原料中に存在するより高分子量のオレフィンは、実験例VI IIにおけるように、大量のC3およびC4オレフィンを供給原料中に加える時得 られる生成物よりも沸点の高い硫黄含有生成物を生成すると考えられる。実験例 X 表IIIに記載された組成を有する低オレフィン含量合成供給原料を、上記し たように、触媒B(キーゼルグア上の固体リン酸触媒)と、54気圧の圧力、2 04℃の温度および空間速度2LHSVで接触させた。低オレフィン含量供給原 料の沸点の関数としての硫黄含量の分布を図3aに記載する(沸点をより高沸点 の留分中に存在する合計硫黄含量のパーセンテージの関数としてプロットする。 )。図3bは、この供給原料からの生成物の沸点の関数としての硫黄分布を記載 する。図3aおよび図3bを比較すると、合成供給原料の硫黄含有成分のより高 沸点の硫黄含有生成物への転化が非常に少ないことが示されている。実験例 XI 表IIIに記載された組成を有する高オレフィン含量合成供給原料を、上記し たように、触媒B(キーゼルグア上の固体リン酸触媒)と、54気圧の圧力、2 04℃の温度および空間速度2LHSVで接触させた。高オレフィン含量供給原 料の沸点の関数としての硫黄含量の分布を図4aに記載する(沸点をより高沸点 の留分中に存在する合計硫黄含量のパーセンテージの関数としてプロットする。 )。図4bは、この供給原料からの生成物の沸点の関数としての硫黄分布を記載 する。図4aおよび図4bを比較すると、合成供給原料の硫黄含有成分のより高 沸点の硫黄含有生成物への実質的な転化が示されている。オレフィン含量以外は 、この実験の高オレフィン含量合成供給原料は、上記実験例Xの低オレフィン含 量合成供給原料の組成と非常に類似した組成を有する。本実験例の結果を実験例 Xの結果と比較すると、オレフィン類が存在しないと、硫黄含有供給原料成分の 転化が非常に少ないことが示されているであろう。実験例 XII 触媒A、B、C、D、EおよびFは、上記詳細に記載し、それらの性質を表I Vにまとめて示すが、各々、上記のように、17気圧、204℃の温度および空 間速度2LHSVで、以下の2つの原料:(1)表IIIに記載した組成を有す る高オレフィン含量合成供給原料;および、(2)プロペンと、プロペン対合成 供給原料の0.25体積比でブレンドした後の同一の高オレフィン含量合成供給 原料で試験した。表IV:触媒の特性 このような各試験において、チオフェン類(チオフェンおよび2−メチルチオ フェン)のその他の物質への転化率は、チオフェンおよびメチルチオフェン含量 について得られた生成物の分析から決定した。これら試験の結果は、図5に記載 する。これら結果は、添加するプロペンの存在なしでのチオフェンおよび2−メ チルチオフェンの転化率が約6Åより大の穴寸法を有する大部分の酸性触媒(触 媒B、DおよびF)よりも高いことを示唆する。本発明はかく限定されるべきも のではないが、これら結果は、アルキル化生成物の寸法が約6Åより小さな孔寸 法を有する触媒(触媒C)の孔において形成されるには大きすぎ、中程度の酸性 触媒(触媒AおよびE)の酸度が高オレフィン合成供給原料のC6およびC7オレ フィンを十分に活性化するためには不十分であることを示唆する。しかし、合成 供給原料にプロペンを加える時、チオフェンおよび2−メチルチオフェンの触媒 C(<6Å孔寸法)および中程度の酸性触媒E上での転化率は、ほぼ2倍となる 。実験例 XIII 表IIIに記載した組成を有する高オレフィン含量合成供給原料をプロペンと 、プロペン対合成供給原料の0.13体積比でブレンドし、得られたブレンドを 触 媒B(キーゼルグア上の固体リン酸触媒)と、54気圧の圧力、149℃の温度 および空間速度2LHSVで接触させた。ついで、204℃の温度でこの実験を 繰り返した。各実験において、チオフェン類(チオフェンおよび2−メチルチオ フェン)、ベンゼンおよびトルエンのその他生成物への転化率は、得られた生成 物の分析から決定した。149℃で、チオフェン類(チオフェンおよび2−メチ ルチオフェン)、ベンゼンおよびトルエンの転化率は、それぞれ、54%、15 %および7%であった。204℃では、チオフェン類(チオフェンおよび2−メ チルチオフェン)、ベンゼンおよびトルエンの転化率は、それぞれ、73%、3 6%および26%であった。したがって、これら条件下では、芳香族硫黄化合物 (チオフェンおよび2−メチルチオフェン)が好ましいように芳香族炭化水素類 (ベンゼンおよびトルエン)へと転化される。実験例 XIV 一連の試験において、混合C3/C4流(重量基準で、55%のプロパン、27 %のプロペン、9.5%の2−ブテン、6%の1−ブテン、2.5%の2−メチ ルプロペンおよび1500ppmの2−プロパノールを含有する)の量を変えなが ら、安定化された重質ナフサをブレンドし、種々のブレンドを触媒B(キーゼル グア上の固体リン酸触媒)と、82気圧の圧力、204℃の温度および空間速度 1LHSVで接触させた。混合C3/C4流対これら試験に使用したナフサの体積 比を表Vに記載する。各試験の生成物を、(1)硫黄含有不純物のようにより高 沸点の硫黄含有物質への転化率;および、(2)そのベンゼンおよびクメンの含 量について分析した。これら分析結果もまた表Vに示す。生成物中のクメン対ベ ンゼンの比は、ナフサ供給原料中の芳香族炭化水素類が各試験条件下でアルキル 化された度合いの指標である(クメンは、ナフサ供給原料中のベンゼンのアルキ ル化によって混合C3/C4流からのプロペンで形成される。)。表V:混合C3/C4オレフィン類の量を変えた時の 重質ナフサのアルキル化に及ぼす効果 比較のため、供給原料は、クメン対ベンゼンの0.01重量比を有し、その硫 黄含量の5重量%は、260℃より上の沸点を有した。結果は、供給原料中にも 存在する芳香族炭化水素類の著しいアルキル化を生ずることなく、硫黄含有不純 物をより高沸点の硫黄含有物質へと選択的に転化することができることを示唆す る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZW (72)発明者 リーガン,ウィリアム・ジェイ アメリカ合衆国イリノイ州60540,ネイパ ーヴィル,アポマトックス・サークル 886 (72)発明者 オーウェン,オジー・エス アメリカ合衆国イリノイ州60504,オーロ ラ,セント・クロア・コート 90 (72)発明者 ユー,ジン・エス アメリカ合衆国イリノイ州60422,フロス ムーア,マスト・コート 2315

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 約345℃以下で沸騰する炭化水素類の混合物を含み、少量の有機硫黄化 合物を含有する液体供給原料から、硫黄含量の少ない生成物を製造するための方 法であって、該方法が、 (a) 前記供給原料がモル基準で有機硫黄化合物のそれに少なくとも等しい 量のアルキル化剤を含有し、前記アルキル化剤がアルコール類およびオレフィン 類からなる群より選択される少なくとも1種の物質を含むように前記供給原料の 組成を調整し; (b) 前記有機硫黄化合物の少なくとも一部をより高沸点の硫黄含有物質に 転化するのに有効な接触時間、100℃を上回る温度で酸性固体触媒とその生成 した混合物を接触させ; (c) 前記接触工程の生成物を分別蒸留して、高沸点の硫黄含有物質を除去 し、前記供給原料のそれと比較して硫黄含量の少ない生成物を生成させる; ことを含む方法。 2. 供給原料中の有機硫黄化合物が芳香族硫黄化合物を含む、請求の範囲第1 項に記載の方法。 3. 芳香族硫黄化合物の少なくとも約20%が高沸点硫黄含有物質へと転化さ れる、請求の範囲第2項に記載の方法。 4. 前記アルキル化剤が前記供給原料の本来の成分として存在する少なくとも 1種のオレフィンを含む、請求の範囲第1項に記載の方法。 5. 前記供給原料が接触クラッキングプロセスからのナフサである、請求の範 囲第4項に記載の方法。 6. 前記アルキル化剤が約3個〜約20個の炭素原子を有するアルコール類お よびオレフィン類からなる群より選択される、請求の範囲第1項に記載の方法。 7. 前記触媒が固体リン酸触媒である、請求の範囲第1項に記載の方法。 8. 前記供給原料が約230℃以下で沸騰する、請求の範囲第1項に記載の方 法。 9. 前記供給原料が50重量%未満の芳香族炭化水素類を含有する、請求の範 囲第1項に記載の方法。 10. アルキル化剤の量がモル基準で前記有機硫黄化合物のそれの少なくとも 5倍に等しい、請求の範囲第1項に記載の方法。 11. 前記接触工程が約125℃〜約250℃の範囲の温度で行われる、請求 の範囲第1項に記載の方法。 12. 硫黄含量の少ない生成物を製造するための方法であって、 (a) 硫黄含有不純物を含有する炭化水素供給原料を接触クラッキングする ことによって、硫黄含有不純物を含む接触クラッキング生成物を生成させ; (b) 少なくとも1重量%のオレフィン類を含み、不純物として有機硫黄化 合物を含有する接触クラッキング生成物の少なくとも一部を分離し; (c) 前記分離した接触クラッキング生成物中の硫黄含有不純物の少なくと も一部をより高沸点を有する硫黄含有物質に転化するのに有効な時間、50℃を 上回る温度で酸性固体触媒と分離した接触クラッキング生成物を接触させ; (d) 前記接触工程の生成物を分別蒸留して、高沸点の硫黄含有物質を除去 し、前記分離した接触クラッキング生成物のそれと比較して硫黄含量の少ない生 成物を生成させる; ことを含む方法。 13. 接触クラッキング生成物の前記一部が蒸留によって分離される、請求の 範囲第12項に記載の方法。 14. 接触クラッキング生成物の前記分離した部分が約345℃以下で沸騰す る、請求の範囲第13項に記載の方法。 15. 接触クラッキング生成物の前記分離した部分が約230℃以下で沸騰す る、請求の範囲第14項に記載の方法。 16. 前記接触工程が分離した接触クラッキング生成物を液体状態に維持する ために有効な温度および圧力で行われる、請求の範囲第12項に記載の方法。 17. 前記接触工程が約100℃〜約350℃の範囲の温度で行われる、請求 の範囲第12項に記載の方法。 18. 硫黄含量の少ない生成物を製造するための方法であって、 (a) 硫黄含有不純物を含有する炭化水素供給原料を接触的にクラッキング することによって接触クラッキング生成物を生成させ; (b) 接触クラッキング生成物を蒸留ユニットに通し、(1)硫黄含有不純 物を含有する約345℃以下で沸騰する液体と、(2)より高沸点の物質とを含 む少なくとも2つの留分に前記接触クラッキング生成物を分別し; (c) 蒸留ユニットからの前記留分(1)の一部を、酸性固体触媒と、前記 留分(1)中の硫黄含有不純物の少なくとも一部をより高沸点の硫黄含有物質に 転化するのに有効な時間、50℃を上回る温度で接触させることによって処理液 体を生成させ; (d) その処理液体を前記蒸留ユニットに戻し、接触クラッキング生成物と 同時にその処理液体を分別し、それによって、処理液体中のより高沸点の硫黄含 有物質の少なくとも一部を除去し、硫黄含量の少ない生成物を生成させる; ことを含む方法。 19. 前記蒸留ユニットからの前記留分(1)の約5体積%〜約90体積%が 、前記接触工程で、酸性固体触媒と接触させられる、請求の範囲第18項に記載 の方法。 20. 蒸留ユニットからの前記留分(1)が約230℃以下で沸騰する液体で ある、請求の範囲第18項に記載の方法。
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