JP2005506195A - 表面処理に対する適合プロセス計画方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、塗装対象表面などの処理対象表面の準備を行う方法に関する。上記表面は最初に、公知の方法により所謂るパッチへと分割される。引き続き、上記各パッチは本発明に係る方法により所謂る主要フェースへとグループ化される。上記各主要フェースはこれもまた本発明に係る方法により所定数の所謂る仮想表面を定義すべく用いられ、且つ、上記各仮想表面は、該表面に沿う塗装ラインなどの処理ラインであって処理用の工具の順次的動作を定義する処理ラインを確立すべく用いられる。
Description
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、好適には塗装されるべき部品の表面の処理に対して工具が用いられるという表面処理の準備を自動的に行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
塗装分野
現在、小ロットの多品種に対して高度に適合性を有する自動化塗装セルの市場は実用的には存在していない、と言うのも、必要とされる技術はこれまでも且つ現在でも、少なくとも経済的に実現可能な条件では利用できないからである。斯かるシステムに対する要望は増大しつつある。現在、小規模および中規模の企業は、塗装プロセスを外部委託するか、または、不経済な手動塗装部門を維持することを強いられている。このことは、非常に多数の異なる製品変種を有する大企業でも同様である。
【0003】
少ないバッチサイズの多品種の部品に対しては、(初期のプログラミング作業および継続的な再構成に対するコストが高すぎるという)経済的制約の故に、習用のプログラミング技術に基づくロボット式塗装の適用は実現できない。このことはまた、この種の作業に対して最近におけるロボット式設備が僅かしか存在せず且つこれらの殆どはロボット販売者に対して利益をもたらさない原因でもある。潜在的な市場は大きい、と言うのも、たとえばドイツにおけるだけでも手動塗装部門を有する10,000社以上が存在するからである。
【0004】
非塗装分野
シール、清浄化、サンドブラストもしくはエアブラシなどの上記塗装プロセスと類似した用途において、本発明は位置的精度に関する更に高度の要件に対して検知およびオフライン・プログラミング手法を採用することで非塗装分野にも関連する。これらの用途に対するひとつの重要な過程は、これらの用途に対して多くの場合に利用可能な3D CADデータの利用を可能とすることであろう。
【0005】
発明の背景
本発明の目的に関連するひとつのプロジェクトは“SmartPainter”と称される、南デンマーク大学(University of Southern Denmark)とオーデンス・スチール・シップヤード社(Odense Steel Shipyard Ltd.)(ならびにその関連会社であるアムローズ社(Amrose Ltd.))との間の共同研究プロジェクトである。上記SmartPainterプロジェクトにおいて塗装動作は、塗装対象表面を仮想的に展開し、塗装動作を上記表面に対して作用させると共に該表面を折り戻し、且つ、上記表面のこの折り戻しに対して塗装動作を追随させることで生成されている。しかしこの戦略は、対象物の3Dモデルが利用可能であり且つ対象物の曲率が比較的に小さいときにのみ適用可能である。上記SmartPainter技術は、“独特な”製造が典型的であるが全ての場合にCAD-モデルが存在するという造船業を非常に強く指向している。通常的に、大寸で平坦な表面が在り、冷却リブまたはキャビティなどの複雑な形状は無い。
【0006】
米国企業ARTは、ユーザがロボット式塗装システムを“オフライン”により数分で迅速、容易かつ直感的にプログラムし得ると主張された“ARTomation”という特許技術を保有している。該ARTomationシステムは以下の段階から成る:(1)該システムに対して部品が呈示されたときに該部品のデジタル画像(写真)を撮り、(2)PC上で、上記写真をインポートすると共に、ARTomationソフトウェア・アプリケーションを用いてユーザが実施したい作業を(手動で!)記述し、(3)ユーザが経路および関連する情報に満足したとき、上記ソフトウェアにより“ロボット制御プログラム”が自動的に生成され、且つ、プロセス制御機器、モータおよび駆動器の全てに対するシーケンス化命令を含むファイルが、ディスクもしくはイーサネットに対して書き込まれ、最終的には現場におけるシステム制御器へと転送され、(4)現場にて、上記ファイルがロードされて実行される。塗装経路に対する修正は、PC上で上記ファイルを再び開き、この箇所における変更を行うだけで為され得る。
【0007】
米国特許第5,521,477号は塗装プロセスをシミュレートする方法を記述しており、塗装対象表面は最初にマッピングされ、且つ、問題となる塗装プロセスは引き続き確立されてシミュレートされる。この方法の目的は、塗装されつつある要素の表面に依存して、十分かつ均一な塗装表面層を獲得することである。しかし、表面が如何にマッピングされるかに関しては何らの言及もない。
【0008】
関連刊行物:
【非特許文献1】
ピー・ハートリング(P. Hertling)、エル・ホグ(L. Hog)、アール・ラルセン(R. Larsen)、ジェイ・ダブリュ・ペラム(J. W. Perram)およびエイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。塗装ロボットに対する作業曲線計画−パートI:プロセスモデリングおよび較正(Task Curve Planning for Painting Robots-Part I: Process Modelling and Calibration)。1996年、4月におけるロボット工学および自動化に関するIEEE研究論文集、第12巻、第2号、第324〜330頁(IEEE Transactions on Robotics and Automation, 12, No. 2, April 1996, 324-330)
【非特許文献2】
ジェイ・ダブリュ・ペラム(J. W. Perram)、エイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)、ピー・ティー・ルホッフ(P. T. Ruhoff)およびエー・ソレンセン(A. Sorensen)。ロボット式マニピュレータの先進制御に対する新モデル(A New Model for Advanced Control of Robotic Manipulators)。ロボット工学および製造に関する第6回IASTED国際会議の会議録、第120〜124頁(Proceedings of the 6th TASTED Int. Conf. on Robotics and Manufacturing 120-124)。
【非特許文献3】
エム・エム・オルセン(M. M. Olsen)およびエイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。動的ロボットモデルのパラメータを評価する新たな方法(A new method for estimating parameters of a dynamic robot model)。ロボット工学および自動化に関するIEEE研究論文集に対して提出。
【非特許文献4】
エス・ソーキルドセン(S. Thorkildsen)およびディー・セルヴァソン(D. Soelvason)。スプレー・ガンからの塗装流の数学的モデリング(Mathematical Modelling of paint flow from a spray gun)。第35回欧州工業研究グループ、最終報告(35th European Study Group with Industry, final report)。−エス・ソーキルドセン(S. Thorkildsen)、ディー・セルヴァソン(D. Soelvason)、エイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。塗装ロボットに対する作業曲線計画−パートII:経路表現および経路生成(Task Curve Planning for Painting Robots-Part II; Path Representation and Path Generation)。
【0009】
発明の要約
本発明の目的は、非常に多数の変種を有する小ロットサイズに対する塗装用途などの、部品の表面を処理するロボットのプログラミングの自動化である。また、工業的環境条件下で相当の堅牢性を有する技術的解決策を見出すことも本発明の目的である。
【0010】
この目的は、要素的表面幾何形状(elementary surface geometry)を定義することにより、既存の複雑な表面幾何形状を近似する段階と、上記要素的表面幾何形状を利用して、補助的表面幾何形状を確立する段階と、最終的に上記補助的表面形状を利用して、上記各補助的表面形状に対してひとつの当該処理手順が割当てられるという処理手順、好適には実験的に定義された処理手順を確立する段階とを備える、当該処理のための工具を用いる部品表面処理の準備を自動的に行う方法により実現される。部品の表面の好適な処理方法は塗装手順であり、その場合に上記工具はロボット上に取付けられた塗装工具である。
【0011】
先行する請求項のいずれか一つによる上記方法の可能的特徴は、処理ラインの各々を制御して、該処理ラインの近傍において見出される各パッチ(patch)の延長部分を確立する段階を備え、この確立は、制御されつつある各処理ラインが連続的に近接して位置された各パッチのみに沿い延在するのか、または、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチに沿い延在するのかを確立するために利用される。
【0012】
本発明のこの特徴を採用することにより、実際には表面が存在しないという表面に沿う領域における塗装などの一切の処理が防止され得る。塗装ラインなどの処理ラインを確立するとき、これらのラインは、上記表面を処理する工具のひとつの動作点から他の動作点へと延在する。しかしこれらの動作点の間に、処理ラインに沿うひとつ以上の領域が存在することがあり、その場合には上記表面の連続性が中断されることから、上記処理ラインに沿い処理されつつある上記表面の不連続性が呈される。この場合、工具の処理行為を停止すること、すなわち、たとえば塗付されつつある塗料を停止することが重要である、と言うのも、処理のための表面が存在しないからである。但し上記工具の動作は、上記処理ラインに沿う動作を履行すべく、且つ、上記表面の不連続性に引き続く処理対象の次のパッチへと進行すべく維持される。
【0013】
故に本発明に係る上記方法の可能的特徴は上記各処理ラインに沿い適用される処理物質の量の制御も包含し得ると共に、上記制御は、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチ間に載置された各処理ラインの延長部分に対しては処理を適用しないことを決定するために用いられる。
【0014】
本発明に係る上記方法の別の可能的特徴は、上記パッチの各々に対して以下の特徴の少なくともひとつを割当てる段階を備える:問題となるパッチにより表される箇所の領域における部品のたとえばリブなどの特定形状の如き幾何形状特徴、上記パッチの箇所における部品の表面の粗度または多孔性などのテクスチャ特徴、問題となるパッチの箇所において上記部品が作成される材料などの物理的特徴、または、パッチの箇所における部品の温度。
【0015】
言及された上記特徴のひとつ以上を割当てることにより、特に処理対象表面の幾何形状特徴に関するだけでなく該表面の物理的特徴に関しても、上記処理は制御され得る。これにより、幾何形状特徴に関して、すなわち、表面の延長部分および該表面に沿う一切の不連続性に関して処理手順を適用することで得られる品質を超えて、上記処理手順の品質が増進される。上記特徴から理解され得る如く、上記特徴は、孔性でない表面の円滑面と比較しておそらくは更なる塗料が塗付されるなどの更なる処理を必要とするたとえば粗面もしくは孔性の表面などの、特別に採用される処理手順を必要とすることもある。同様に、低温表面は、暖かいもしくは高温の表面と比較して異なる処理を必要とすることもある。
【0016】
故に、本発明に係る上記方法の可能的特徴は、上記各処理ラインに沿い適用される処理物質の量の制御も包含し得ると共に、上記制御は、上記部品の表面に処理を適用する他の条件の中でも特に、パッチに割当てられた各特徴の少なくともひとつに関連して処理を適用することを決定すべく用いられる。
【0017】
本発明は基本的にロボット式スプレー塗装を企図しているが、本発明は表面処理の分野における所定範囲のプロセスに対するプロセス動作を計画するためにも適用され得る。プロセス動作の計画に対して本発明が適用され得るプロセスの例:粉末塗装、(高圧清浄化を含む)液体による洗浄および清浄化、工具と部品との間の物理的接触による洗浄および清浄化、脱脂、サンドブラスト、研磨、(たとえば耐食などの)シール、検査システム、研磨、研削、バリ取りおよび接着剤塗付。
【0018】
塗装に対して使用されたときに本発明によれば以下の利点が実現され得る:
−ロボット式塗装に対する平均的な人的プログラミング作業を75%減少する。本発明は、広範囲な工業部品に対して塗装プログラムを自動的に生成し得る。
−依然として必要とされる人的な塗装および/または管理を90%減少する。本発明は、人的な介在もしくは管理なしでまたは非常に僅かな介在および管理により作用し得る。
−塗装材料の浪費を10%以上減少する。本発明は、手動塗装プロセスと比較して塗装材料の節約を許容すべく自動的に生成された塗装戦略を提供する。
【0019】
−衝突なし塗装経路およびロボット作業のスケジューリングの自動生成。本発明は、合理的な塗装戦略を自動的に決定する新規なモデル依存手法を提供する。
−企業に固有の適合化を許容するオープンシステム・アーキテクチャ。本発明によればエンドユーザはユーザ自身の塗装技術を取入れ得る。
−取り扱われる非常に多様な部品に対する高レベルの適用可能性および受容性。本発明によれば、(小寸のハンドルから巨大なトラックフレームまで)広範囲の工業的部品が塗装され得る。
−部品の変更および改変に対する堅牢性。本発明は、部品の変形例の形状およびサイズの僅かな偏差を補償する。
【0020】
塗装の自動化は、全体的生産性を高めるだけでなく、必要とされる再塗装操作の回数を減少することで資源およびエネルギの消費を低く維持するのを助力する。塗装の品質の増大も可能である。搬送要件は低減される。最近、比較的に少量のみであればコスト効率が低いので、塗装は外部委託されることが多い。高度に適合性のある塗装方法を導入することにより、多くの企業は塗装を社内で維持し得ることから、遠隔地の塗装施設へと部品を往復搬送することが回避され得る。
【0021】
本発明の最も可能性ある市場は、塗装プロセスが主として腐食の防止に焦点を合わせることから品質要件がそれほど高くないという一般産業である。一方、一般産業において塗装自動化を経済的に正当化することは、自動車産業におけるよりも相当に困難である。もし本発明の概念が、多数のロボット式の接触表面処理用途に対する自動ロボット・プログラミングに対する更に包括的な手法となるべく拡張され得るならば、本発明により市場が開拓されよう。これらの十分に確立された応用分野においてさえも、少量で多品種の製造に直面したときには、コスト効率的な自動システムに対して相当の需要が在る。
【0022】
発明の詳細な説明
この項では、幾何形状モデルから塗装動作への逆解法を記述する。記述される方法の根拠は、塗装などの処理が為されるべき部品はそれらの表面幾何形状の3次元モデルにより特定されるという事実である。3次元モデルは、たとえば、センサデータもしくはCADデータに由来し得る。図1は、本発明の出力は部品を処理する処理工具に対する可能的軌跡の詳細記述であることを示している。上記3次元モデルは、それらの表面を、冷却リブ、孔、キャビティなどの表面幾何形状の典型的特性を備える表面特徴へと局所的もしくは全体的に分類することで修飾され得る。表面特徴への最終的分類を含む上記3次元モデルは、基準幾何形状(reference geometory)と称される。1個の基準幾何形状(1個の部品)は、表面の局所的な幾何形状特性を網羅する幾つかの表面特徴から成り得る。
【0023】
先に言及された如く、本発明は基本的に塗装分野を意図しているが、非塗装分野も本発明により利益を享受し得る。但し明確化のために、以下の説明部分において本発明に係る方法は、塗装であるという処理に関して記述される。
【0024】
図2は、2個の異なる部品を示している。左側の部品は、冷却リブ(中央の水平線)およびキャビティ(部品の左側の4個の凹所領域)などの多数の局所的表面特徴を備える電気モータおよびギヤボックスである。図2の右側部分に示された後方視認ミラーなどの様に、特定の表面形式としては分類され得ない全ての部品表面/基準幾何形状は自由形態幾何形状特徴として分類される。
【0025】
本発明は、図3に示された3個の主要モジュールから成る:“軌跡生成”、‘衝突なしロボット動作確立’および‘ロボット・プログラム生成’。
【0026】
上記モジュール‘軌跡生成’において部品の基準幾何形状は、幾何形状ライブラリにおける各特徴形式に対する塗装手順から成る幾何形状ライブラリおよび手順ライブラリに従い評価される。このモジュールの出力は、塗装工具に対する一群の経路、および、塗装機器に対する一群のプロセス・パラメータである。このモジュールからの出力は、塗装される表面に対する塗装工具の動作のみを考慮している。このモジュールにおいてはロボットもしくは塗装工具と部品との間の衝突は考慮されておらず、ロボットの接近可能性も考慮されていない。
【0027】
上記モジュール‘衝突なしロボット動作確立’は、特定の塗装工具動作を実行すべく選択された一切のロボットに対する可能的なロボット動作の確立に対処する。このモジュールは、ロボット・システム、塗装工具と、部品もしくは塗装ブースにおける周囲部分との間の衝突を回避するルーチンを適用する。これが意味する処は、上記モジュールは‘軌跡生成’により特定された塗装工具の経路を変更し得るということである。‘衝突なしロボット動作確立’からの出力は、特定の塗装ブース環境において特定のロボットおよび工具に対して上記で特定された動作を可及的に近似する塗装工具動作を確実にする特定のロボット動作である。このモジュールにおいては、ロボット特異性も付加的に回避される。
【0028】
上記モジュール‘ロボット・プログラム生成’は、先に記述されたモジュールからの出力を取り込むと共に、上記特定のロボット動作を、選択されたロボットに適した特定ロボット言語へと変換する。
【0029】
軌跡生成:
このモジュールは、塗装工具に対する軌跡を計算する役割を有する。人的な塗装者は複雑な部品上でさえも大きな塗装ストロークを付与することが分かっている。これらのストロークの間に部品の幾何形状属性は変化するのであるが、該塗装ストロークは通常的には部品の一端から他端まで連続する。また、高度に熟練した応用技術者によりプログラムされた塗装ロボットはこれらの大寸の塗装ストロークを部品の全体に亙り使用する。
【0030】
本発明のシステムにおいては、同一の戦略が適用される。これが意味する処は、連続的で微分可能(differentiable)な塗装工具経路の計算を促進する方法が特定されるべきことである。このことは、塗装表面が、たとえば図4に示された円筒部およびボックス部などの異なる形式の幾何形状間における不連続的な遷移部から成るときに問題である。
【0031】
各幾何形状間における遷移部の塗装の間において連続的なロボット動作を確実とすべく、円滑な遷移部を備えた仮想的幾何形状を確立することが選択された。各幾何形状間において円滑遷移部を確立すべく、2つの方法が確認された。
【0032】
ひとつの方法は、3次元モデルを厳密なNURBSモデル(もしくは別のスプライン系モデル)へと変換し、且つ、基準表面よりは詳細でない仮想表面記述を抽出することである。これは、スプライン方程式(spline equation)における項の個数を制限することで行われ得る。この方法によれば異なる基準幾何形状間の遷移部は更に円滑となることから、塗装工具に対する連続的動作を確立することが可能となる。
【0033】
別の方法は、基準幾何形状に置き換わる所定数の仮想表面を特定すると共に、ひとつの仮想表面から次の仮想表面への遷移部が連続的である如き様式でこれらの仮想表面を接続することである。代替的に、もし各仮想表面間の遷移部が連続的でなければ、塗装工具は所定許容差内で各仮想表面に追随し得ねばならない。これにより、各仮想表面間の遷移部が連続的でなくても連続的な塗装工具動作が可能とされる。
【0034】
上記基準モデルが幾何形状特徴により修飾された場合、各仮想表面は少なくともひとつの特徴を有する。利用可能な特徴の全ては、幾何形状ライブラリにおいて特定されねばならない。この幾何形状ライブラリにおいては、自由形態幾何形状と、リブ区画およびキャビティなどの更に複雑な表面との両者に対し、全ての形式の幾何形状に対する特定の幾何形状特徴を定義し得ねばならない。
【0035】
上記幾何形状ライブラリに対応する手順ライブラリは、該幾何形状ライブラリにおける全ての幾何形状に対する塗装手順を定義する。これらの手順を部品の幾何形状に適用することで、部品を塗装するロボット・プログラムを確立することが可能となる。以下の項においては、幾何形状ライブラリおよび手順ライブラリの例が与えられる。
【0036】
幾何形状ライブラリ:
幾何形状ライブラリは、特定表面特徴に関する情報を保持する。これらの表面特徴は、これらの特定表面の各々が存在するときに塗装プロセスを実行する方法を特定する塗装手順を参照する。
【0037】
表面特徴の詳細記述は、種々の属性を含み得る。表面特徴の一例は、冷却リブの表面である。異なる形式の冷却リブが定義され得るものであり;これらのひとつは図5に示された如き正規化リブである。正規化リブ区画に対し、各リブは全て同一平面内に在る。各リブの高度は、正規化されたリブ表面の全体に亙り変化し得る。正規化されたリブ区画に対しては、以下の属性が特定される:
【0038】
【表1】
【0039】
上記配向フレームは、正規化されたリブ区画の方向を特定する。i-ベクトルは、表面に沿い各リブが取付けられる方向に在る。k-ベクトルもまた、リブの平面内に在るが、該リブが取付けられる表面に対して直交し且つこの表面から離間する方向を指している。j-ベクトルは、右回り座標系における第3ベクトルとして載置される。
【0040】
表面特徴の他の例は、表面における孔、キャビティ、ならびに、孔およびキャビティの群である。付加的に、図2におけるミラー上に示された自由形態表面(free form surface)は、特定表面特徴である。これらは、斯かる表面領域の個々の表面要素の各法線ベクトル間の角度に従い更に分類さえされ得る。
【0041】
図6は、自由形態表面が(3個以上の頂点を有する)パッチ(patch)により如何にモデル化され得るかを示している。この方法によれば一切の可能的な表面幾何形状の非常に汎用的なモデル化が許容され、同時に、それは幾何形状モデルにおける各パッチに対する法線ベクトルを計算する可能性を与える。
【0042】
所定数のパッチにより表される自由形態表面は、3次元空間において予測不能な曲率を有する。自由形態表面は仮想表面により表され、冷却リブ区画表面および他の特徴を有する表面では寧ろ好都合である。仮想表面は、基準幾何形状の所定領域を記述する大寸の明確な領域である。また仮想表面は、平面の矩形領域、または、球状もしくは円筒状などの他の明確な領域である。上記基準幾何形状を記述する特徴および属性は、上記仮想表面により継承される。
【0043】
手順ライブラリ:
手順ライブラリは、上記幾何形状ライブラリで特定された表面特徴に対して塗装手順を関連付ける。該手順ライブラリにおける塗装手順は、各幾何形状特徴に対して塗装工具の軌跡および挙動を算出する方法を特定する。上記軌跡は上記塗装工具の幾何学的経路であり、且つ、上記挙動はこの経路に沿い移動する間において上記塗装工具に適用される塗装パラメータである。塗装パラメータとしては、基準幾何形状もしくは仮想表面に対する塗装工具の角度、塗装工具の速度、塗装流、塗装工具と基準幾何形状との間の距離などが挙げられる。
【0044】
塗装手順は、各塗装ライン間の距離を特定する。これらは、塗装工具がそれらに沿って移動すべきラインである。各塗装ラインに対しては所定数の塗装ストロークが特定される。上記塗装ストロークは、塗装工具の動作および挙動を特定すると共に、塗装手順の一部である。塗装ストロークに対しては塗装ラインが追随するが、オフセットが許容される。
【0045】
順序的説明:
この項においては、選択された上記戦略が記述される。主要着想は、基準幾何形状が平面であるか否かに関わらずに、平面(または他の数学的に明確な表面)に追随する塗装動作を確立することである。上記機能‘軌跡生成’は、図7において分解される。
【0046】
主要フェースおよび仮想表面の評価:
以下の記述において上記基準幾何形状は、該基準幾何形状の一部を各々が表すパッチにより表される。ひとつのパッチは、基準幾何形状のひとつの領域を特定すると共に、典型的には三角形の平面である。代替的にパッチは、上記基準幾何形状の一部を表す限りにおいて、任意の形状を有し得る。権利請求された本発明に依ればパッチは、該パッチが、補助的表面幾何形状を確立する基本要素を形成する表面幾何形状であるという意味において、要素的表面幾何形状である。
【0047】
全てのパッチは、限定数の主要フェース(main face)へと投影される。主要フェースとは、3D空間内で固定配向を有するが任意の位置を有する平面である。主要フェースは、その法線ベクトルのみにより特定される。権利請求された本発明に依れば主要フェースは補助的表面である、と言うのも、主要フェースは所定数のパッチに基づき生成されるからである。部品の全ての表面は、特定の主要フェースに対して帰属される。
【0048】
その場合にひとつの主要フェース内の全てのパッチは、3D空間におけるそれらの位置に従い区分される。等しい幾何形状特徴を備える各パッチであって同一の塗装ストロークを用いて塗装され得る各パッチをグループ化すべく、各主要フェースに対しては所定数の仮想表面が確立される。上記各仮想表面は対応する主要フェースと同一の法線ベクトルを有するが、3D空間内において特定された位置を有する。権利請求された本発明に依れば仮想表面もまた補助的表面である、と言うのも、仮想表面もまた最初に所定数のパッチに基づき生成されるからである。図8においては、主要フェースおよび仮想表面評価機能が分解されている。
【0049】
法線ベクトル・グリッド生成:
該機能は、定着物内に位置しない部品に対して用いられる。目的は、部品上の各支配表面(dominating surface)の方向の情報を提供することである。これにより、主要フェースの詳細記述が容易となる。法線ベクトル場は、(フットボールの六角形パッチを表す各法線ベクトルに相当する)選択密度で確立される。このグリッドにおける各方向の場の各々に対しては、加重値が関連付けられる。上記基準幾何形状の各パッチに対しては、法線ベクトル方向が計算される。その場合に各パッチは、上記グリッドの内の最も近い法線ベクトル方向が関係付けられる。上記パッチの面積は、上記グリッドの対応加重値に加算される。最も大きな加重値を有するグリッドの方向が、上記基準幾何形状の支配表面方向を表す方向である。
【0050】
主要フェースの生成:
塗装用途に対しては、任意数の主要フェースが使用され得る。部品の形状およびサイズの組み合わせにより、適切な個数の主要フェースが決定される。比較的に小寸の部品に対しては、サイコロの表面などの様に、3+3個の直交表面を備えた6個の主要フェースを確立すれば十分である。上記各主要フェースは、該主要フェースが各基準表面の主要方向に追随する如き様式で特定される。
【0051】
図9には、主要フェースを確立する方法の簡単な例が示される。ひとつの円筒部に接続された2個のボックス部が示される。上記部品上には塗装されるべき11個の平坦表面が在り、且つ、当該主要フェースの全てがひとつ以上の平面の配向を包含するという6個の主要フェースを確立することは比較的に容易である。上記主要フェースは、示された部品の以下の各表面を包含する:
主要フェース1:表面1、5および7。
主要フェース2:表面2および8。
主要フェース3:表面3および14。
主要フェース4:表面4および6。
主要フェース5:表面9。
主要フェース6:表面10および11。
【0052】
一定の場合において主要フェース方向は、簡単な規則に基づいて生成される。これはたとえば、図10に示された如き定着物における部品を塗装するときなどの場合に特定塗装方向が所望される場合である。
【0053】
図10は、部品が定着物上に如何に吊下されるかと、長寸かつ連続的なロボット動作を実現するためにこの定着物の表面に沿い塗装動作を実行することは実用的であることを示している。故に各主要フェースは、各主要フェースの法線ベクトルが定着物の各面に対して直交する如く生成される。その場合、図10に示された例において、各主要フェースの法線ベクトルは、示された定着物に吊下されている各ボックス部の法線ベクトルと平行である。
【0054】
主要フェースにパッチ割当て:
該機能は、たとえば各パッチを主要フェースに割当てる。各パッチの法線ベクトルと各主要フェースの法線ベクトルとの間の角度が評価される。各パッチは、パッチの法線ベクトルと主要フェースの法線ベクトルとの間に最小角度が見出された主要フェースに対して割当てられる。
【0055】
各パッチから仮想表面を作成して最大距離を計算:
該機能は、各パッチが投影される仮想表面を生成する。これらの仮想表面の目的は、特定塗装ストロークの確立を促進することである。各仮想表面は、3D空間内で境界および法線ベクトルを有する特定平面である。このシステムで後時に塗装パラメータを計画するとき、仮想表面は塗装されるべき平面と見なされる。
【0056】
各主要フェースに対しては、所定数の仮想表面が割当てられる。主要フェースに対して割当てられた各仮想表面は該主要フェースと同一の法線ベクトルを有するが、境界は3D空間の任意箇所とされ得る。
【0057】
仮想表面は、ひとつの仮想表面に対して全てのパッチが割当てられ得る如く各主要フェースに対して確立される。異なる形式の各仮想表面に対し、一群の規則が特定される。これらの規則としては、表面フレームの個々の軸心の回りにおける最大角度偏差、および、パッチと割当てられた仮想表面との間の最大オフセットが挙げられる。仮想表面を確立する際に、それらに帰属されたパッチがこれらの規則に従うことを考慮せねばならない。該機能は、幾何形状モデルにおける全てのパッチを含むに必要なだけの個数の仮想表面を特定せねばならない。
【0058】
各仮想表面に関し、該表面と、該表面の各側上でそれに対して帰属された最も遠いパッチと、の間で距離が計算かつ特定される。個々の仮想表面の面積が非常に小寸(たとえば4cm2未満)でありかつ長さおよび幅が小寸(たとえば3cm未満)である場合、上記仮想表面は消去される。
【0059】
上記幾何形状モデルにおける各パッチは、パッチが帰属される特定仮想表面を特定する仮想表面割当て(Virtual Surface Assignment)という新たな属性を獲得する。各パッチと利用可能な主要フェースとの間の角度偏差が許容されるよりも大きいことから、一定のパッチはいずれの仮想表面にも帰属され得ないことがあり得る。この場合に上記パッチは、仮想表面に割当てられないままとなる。
【0060】
図11は、図9からの円筒状表面12の各パッチが等しいサイズの4個の平面的仮想表面に帰属されるという想定を示している。第1の仮想表面は、この場合には主要フェース2もしくは主要フェース4であるという最大面積を有する主要フェースと同一方向に配向されている。
【0061】
仮想表面のグループ化:
該機能(図7参照)は、塗装工具の同一の塗装ラインおよび塗装動作を用いて塗装され得る上述の個々の仮想表面をグループ化すべく、これらの仮想表面を評価する。これに対するひとつの条件は、各仮想表面の法線ベクトルが同一であり、すなわち、それらが同一の主要フェースに対して割当てられることである。
【0062】
付加的に各仮想表面グループは、包含された各仮想表面の動作互換性を提供せねばならず、すなわち、仮想表面に対する塗装工具動作を、1個より多い仮想表面をカバーする長寸ストロークへと統合し得ねばならない。これが意味するのは、たとえば、塗装方向は所定群の仮想表面内で同一とされるべきことである。
【0063】
別の条件は、連続的なロボット動作を提供すべく、各塗装ライン間の距離が同一であることである。但し各塗装ラインは、上記仮想表面に対して平行である必要は無い。スプレー距離が維持される限りにおいて、塗装ラインと仮想表面との間の角度偏差も適用され得る。
【0064】
上記塗装工具と基準幾何形状との間のスプレー距離、塗装工具と基準幾何形状との間の特定角度(前方角度および側方角度)は、小さな間隔内とされねばならない。
【0065】
図12を参照すると、2および13と番号が付された仮想表面は、同一の直線塗装経路を用いるべくグループ化される。これは、塗装経路は停止もしくは方向変換なしで各表面間の遷移部を通して連続し得ることを意味すべく塗装方向が各表面に沿うものであることを条件としている。
【0066】
プロセス計画:
該機能(図7参照)は、塗装工具の動作を計画する。この機能において、塗装工具と部品もしくは周囲部分との間における衝突に対して注意は払われない。
【0067】
各仮想表面グループに対して塗装ラインは、該グループの各仮想表面に対して平行な平面であって塗装矩形とも称される平面内で生成される。上記塗装矩形は、上記グループ内において最も離間している2個の仮想表面の略々中間に位置される。これは、この平面と各仮想表面に割当てられたパッチとの間の距離を最小化し、且つ、これにより基準幾何形状と各塗装ラインとの間の距離偏差を最小化するためである。上記塗装矩形は可能的に最小のサイズを有するが、これは各仮想表面の全ての部分を含む必要がある。その場合、上記塗装矩形上に各塗装ラインを生成するに際し、各仮想表面の全ての部分は確実にこれらのラインによりカバーされる。
【0068】
上記各塗装ラインを特定した後、各塗装ラインは、該塗装ラインに沿う各離散点にて該塗装ラインと上記基準幾何形状の各パッチとの間の距離を所定機能により分析することで評価される。この評価は、上記各塗装ラインが、連続的に近接して位置された各パッチのみをカバーするのか、または、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチをカバーするのかを評価すべく各塗装ラインに沿いパッチの延長部分を確立するという目的に対して有用である。上記基準幾何形状のパッチが存在しない領域において塗装ラインの断片は除去され、これにより、塗装材料の浪費が回避される。この機能は塗装ラインを除去しまたはそれをひとつもしくは幾つかの更に短寸の断片へと寸断し得るが、それは依然として塗装工具挙動に関する何らの情報も包含していない。上記仮想表面の幾何形状特徴に対応する塗装手順が見出される。上記塗装手順において特定された塗装パラメータは上記塗装ラインに結合されることで、スプレー・ガン動作および塗装パラメータが特定され得る。
各塗装ラインに対しては、上記塗装手順において特定された塗装ストロークの個数に従い所定数の塗装ストロークが適用される。各塗装ストロークは、ひとつのストロークに対し、塗装パラメータおよび塗装速度などの塗装工具動作および挙動を特定する。
【0069】
一定の塗装パラメータは、外部の塗装制御器もしくはロボット制御器において特定された一群の事前定義パラメータを選択することで黙示的に特定され得る。
【0070】
衝突なし動作確立:
このモジュール(図3参照)は、上述の各モジュールにより特定された塗装工具動作を可及的に近似した衝突なし動作を提供する。‘衝突なし動作確立’においては、システムの操作者により選択された特定のロボットを上記塗装工具動作に帰属させると共に、ロボットもしくは塗装工具とその周囲部分との間における衝突を引き起こさないロボット動作を確立することが可能である。
【0071】
上記衝突なしロボット動作を確立する方法は、最終的なオフライン・プログラミング作業に対する既存の衝突回避システムを使用するものである。該システムは、可能的なロボット動作のシミュレーションのための仮想状態力などのシミュレーション・ツールを提供する。
【0072】
上記塗装工具は、仮想誘引力により、ひとつの点から次の点へと移動される。この動作の間においては、塗装ブース内におけるロボットと物理的対象物との反発のために仮想力が用いられる。この様にしてロボットはひとつの塗装工具位置から次の位置へと引張られることで、塗装ブースにおける部品または他の対象物との衝突が回避される。
衝突を回避するのと同一の手法で、ロボット特異性と接合制限とを回避すべく各工具を統合し得る。
【0073】
ロボット・プログラム生成:
このモジュール(図3参照)は、衝突なし塗装工具軌跡および挙動(塗装パラメータ)を、本来のロボット言語で形式化されたロボット・プログラムへと翻訳し、最終的には塗装機器を制御するプログラムにも翻訳する。その出力は、作業セル内での実行の準備ができたロボット・プログラムである。
以下において本発明は、図面を参照して更に詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】PaintPlanner(登録商標)と称される本発明に係る方法の入力および出力を示す図である。
【図2】塗装対象部品、すなわち他の表面特徴の中でもリブを有する歯車モータと、更に連続的な表面幾何形状を有する自動車の後方視認用サイドミラーとを示す図である。
【図3】軌跡生成が本発明に係る方法の主要特徴であるという本発明の可能的で好適なシステム設計態様を包括的に示す図である。
【図4】円筒部およびボックス部を有すると共に該円筒部およびボックスの間に遷移部を呈する塗装対象部品を概略的に示す図である。
【図5】リブ正規化に対する配向フレームの方向を有する塗装対象部品を示す図である。
【図6】左側では自由形態表面幾何形状の例を示し且つ右側ではパッチにより表される自由形態幾何形状を示す図である。
【図7】全てのプロセス段階が本発明に係る好適方法の主要特徴であるという“軌跡生成”機能を分解したフローチャートである。
【図8】これもまた全ての段階が本発明に係る主要特徴であるという“主要フェースおよび仮想表面評価”機能を分解したフローチャートである。
【図9】2個のボックス部と1個の円筒部とから成ると共に複数の平坦表面およびひとつの円筒状表面を備えた塗装対象部品を概略的に示す図である。
【図10】同一の定着物から吊下されると共に同一の塗装ストロークにより塗装されることが意図された幾つかの塗装対象部品を示す図である。
【図11】図9に示された部品であるが湾曲表面の代わりに仮想表面から成る部品を概略的に示す図である。
【図12】図11に示された部品の平面図であって異なる表面が同一の塗装経路に沿い塗装されることを示す図である。
【0001】
発明の分野
本発明は、好適には塗装されるべき部品の表面の処理に対して工具が用いられるという表面処理の準備を自動的に行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
塗装分野
現在、小ロットの多品種に対して高度に適合性を有する自動化塗装セルの市場は実用的には存在していない、と言うのも、必要とされる技術はこれまでも且つ現在でも、少なくとも経済的に実現可能な条件では利用できないからである。斯かるシステムに対する要望は増大しつつある。現在、小規模および中規模の企業は、塗装プロセスを外部委託するか、または、不経済な手動塗装部門を維持することを強いられている。このことは、非常に多数の異なる製品変種を有する大企業でも同様である。
【0003】
少ないバッチサイズの多品種の部品に対しては、(初期のプログラミング作業および継続的な再構成に対するコストが高すぎるという)経済的制約の故に、習用のプログラミング技術に基づくロボット式塗装の適用は実現できない。このことはまた、この種の作業に対して最近におけるロボット式設備が僅かしか存在せず且つこれらの殆どはロボット販売者に対して利益をもたらさない原因でもある。潜在的な市場は大きい、と言うのも、たとえばドイツにおけるだけでも手動塗装部門を有する10,000社以上が存在するからである。
【0004】
非塗装分野
シール、清浄化、サンドブラストもしくはエアブラシなどの上記塗装プロセスと類似した用途において、本発明は位置的精度に関する更に高度の要件に対して検知およびオフライン・プログラミング手法を採用することで非塗装分野にも関連する。これらの用途に対するひとつの重要な過程は、これらの用途に対して多くの場合に利用可能な3D CADデータの利用を可能とすることであろう。
【0005】
発明の背景
本発明の目的に関連するひとつのプロジェクトは“SmartPainter”と称される、南デンマーク大学(University of Southern Denmark)とオーデンス・スチール・シップヤード社(Odense Steel Shipyard Ltd.)(ならびにその関連会社であるアムローズ社(Amrose Ltd.))との間の共同研究プロジェクトである。上記SmartPainterプロジェクトにおいて塗装動作は、塗装対象表面を仮想的に展開し、塗装動作を上記表面に対して作用させると共に該表面を折り戻し、且つ、上記表面のこの折り戻しに対して塗装動作を追随させることで生成されている。しかしこの戦略は、対象物の3Dモデルが利用可能であり且つ対象物の曲率が比較的に小さいときにのみ適用可能である。上記SmartPainter技術は、“独特な”製造が典型的であるが全ての場合にCAD-モデルが存在するという造船業を非常に強く指向している。通常的に、大寸で平坦な表面が在り、冷却リブまたはキャビティなどの複雑な形状は無い。
【0006】
米国企業ARTは、ユーザがロボット式塗装システムを“オフライン”により数分で迅速、容易かつ直感的にプログラムし得ると主張された“ARTomation”という特許技術を保有している。該ARTomationシステムは以下の段階から成る:(1)該システムに対して部品が呈示されたときに該部品のデジタル画像(写真)を撮り、(2)PC上で、上記写真をインポートすると共に、ARTomationソフトウェア・アプリケーションを用いてユーザが実施したい作業を(手動で!)記述し、(3)ユーザが経路および関連する情報に満足したとき、上記ソフトウェアにより“ロボット制御プログラム”が自動的に生成され、且つ、プロセス制御機器、モータおよび駆動器の全てに対するシーケンス化命令を含むファイルが、ディスクもしくはイーサネットに対して書き込まれ、最終的には現場におけるシステム制御器へと転送され、(4)現場にて、上記ファイルがロードされて実行される。塗装経路に対する修正は、PC上で上記ファイルを再び開き、この箇所における変更を行うだけで為され得る。
【0007】
米国特許第5,521,477号は塗装プロセスをシミュレートする方法を記述しており、塗装対象表面は最初にマッピングされ、且つ、問題となる塗装プロセスは引き続き確立されてシミュレートされる。この方法の目的は、塗装されつつある要素の表面に依存して、十分かつ均一な塗装表面層を獲得することである。しかし、表面が如何にマッピングされるかに関しては何らの言及もない。
【0008】
関連刊行物:
【非特許文献1】
ピー・ハートリング(P. Hertling)、エル・ホグ(L. Hog)、アール・ラルセン(R. Larsen)、ジェイ・ダブリュ・ペラム(J. W. Perram)およびエイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。塗装ロボットに対する作業曲線計画−パートI:プロセスモデリングおよび較正(Task Curve Planning for Painting Robots-Part I: Process Modelling and Calibration)。1996年、4月におけるロボット工学および自動化に関するIEEE研究論文集、第12巻、第2号、第324〜330頁(IEEE Transactions on Robotics and Automation, 12, No. 2, April 1996, 324-330)
【非特許文献2】
ジェイ・ダブリュ・ペラム(J. W. Perram)、エイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)、ピー・ティー・ルホッフ(P. T. Ruhoff)およびエー・ソレンセン(A. Sorensen)。ロボット式マニピュレータの先進制御に対する新モデル(A New Model for Advanced Control of Robotic Manipulators)。ロボット工学および製造に関する第6回IASTED国際会議の会議録、第120〜124頁(Proceedings of the 6th TASTED Int. Conf. on Robotics and Manufacturing 120-124)。
【非特許文献3】
エム・エム・オルセン(M. M. Olsen)およびエイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。動的ロボットモデルのパラメータを評価する新たな方法(A new method for estimating parameters of a dynamic robot model)。ロボット工学および自動化に関するIEEE研究論文集に対して提出。
【非特許文献4】
エス・ソーキルドセン(S. Thorkildsen)およびディー・セルヴァソン(D. Soelvason)。スプレー・ガンからの塗装流の数学的モデリング(Mathematical Modelling of paint flow from a spray gun)。第35回欧州工業研究グループ、最終報告(35th European Study Group with Industry, final report)。−エス・ソーキルドセン(S. Thorkildsen)、ディー・セルヴァソン(D. Soelvason)、エイチ・ジー・ピーターソン(H. G. Petersen)。塗装ロボットに対する作業曲線計画−パートII:経路表現および経路生成(Task Curve Planning for Painting Robots-Part II; Path Representation and Path Generation)。
【0009】
発明の要約
本発明の目的は、非常に多数の変種を有する小ロットサイズに対する塗装用途などの、部品の表面を処理するロボットのプログラミングの自動化である。また、工業的環境条件下で相当の堅牢性を有する技術的解決策を見出すことも本発明の目的である。
【0010】
この目的は、要素的表面幾何形状(elementary surface geometry)を定義することにより、既存の複雑な表面幾何形状を近似する段階と、上記要素的表面幾何形状を利用して、補助的表面幾何形状を確立する段階と、最終的に上記補助的表面形状を利用して、上記各補助的表面形状に対してひとつの当該処理手順が割当てられるという処理手順、好適には実験的に定義された処理手順を確立する段階とを備える、当該処理のための工具を用いる部品表面処理の準備を自動的に行う方法により実現される。部品の表面の好適な処理方法は塗装手順であり、その場合に上記工具はロボット上に取付けられた塗装工具である。
【0011】
先行する請求項のいずれか一つによる上記方法の可能的特徴は、処理ラインの各々を制御して、該処理ラインの近傍において見出される各パッチ(patch)の延長部分を確立する段階を備え、この確立は、制御されつつある各処理ラインが連続的に近接して位置された各パッチのみに沿い延在するのか、または、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチに沿い延在するのかを確立するために利用される。
【0012】
本発明のこの特徴を採用することにより、実際には表面が存在しないという表面に沿う領域における塗装などの一切の処理が防止され得る。塗装ラインなどの処理ラインを確立するとき、これらのラインは、上記表面を処理する工具のひとつの動作点から他の動作点へと延在する。しかしこれらの動作点の間に、処理ラインに沿うひとつ以上の領域が存在することがあり、その場合には上記表面の連続性が中断されることから、上記処理ラインに沿い処理されつつある上記表面の不連続性が呈される。この場合、工具の処理行為を停止すること、すなわち、たとえば塗付されつつある塗料を停止することが重要である、と言うのも、処理のための表面が存在しないからである。但し上記工具の動作は、上記処理ラインに沿う動作を履行すべく、且つ、上記表面の不連続性に引き続く処理対象の次のパッチへと進行すべく維持される。
【0013】
故に本発明に係る上記方法の可能的特徴は上記各処理ラインに沿い適用される処理物質の量の制御も包含し得ると共に、上記制御は、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチ間に載置された各処理ラインの延長部分に対しては処理を適用しないことを決定するために用いられる。
【0014】
本発明に係る上記方法の別の可能的特徴は、上記パッチの各々に対して以下の特徴の少なくともひとつを割当てる段階を備える:問題となるパッチにより表される箇所の領域における部品のたとえばリブなどの特定形状の如き幾何形状特徴、上記パッチの箇所における部品の表面の粗度または多孔性などのテクスチャ特徴、問題となるパッチの箇所において上記部品が作成される材料などの物理的特徴、または、パッチの箇所における部品の温度。
【0015】
言及された上記特徴のひとつ以上を割当てることにより、特に処理対象表面の幾何形状特徴に関するだけでなく該表面の物理的特徴に関しても、上記処理は制御され得る。これにより、幾何形状特徴に関して、すなわち、表面の延長部分および該表面に沿う一切の不連続性に関して処理手順を適用することで得られる品質を超えて、上記処理手順の品質が増進される。上記特徴から理解され得る如く、上記特徴は、孔性でない表面の円滑面と比較しておそらくは更なる塗料が塗付されるなどの更なる処理を必要とするたとえば粗面もしくは孔性の表面などの、特別に採用される処理手順を必要とすることもある。同様に、低温表面は、暖かいもしくは高温の表面と比較して異なる処理を必要とすることもある。
【0016】
故に、本発明に係る上記方法の可能的特徴は、上記各処理ラインに沿い適用される処理物質の量の制御も包含し得ると共に、上記制御は、上記部品の表面に処理を適用する他の条件の中でも特に、パッチに割当てられた各特徴の少なくともひとつに関連して処理を適用することを決定すべく用いられる。
【0017】
本発明は基本的にロボット式スプレー塗装を企図しているが、本発明は表面処理の分野における所定範囲のプロセスに対するプロセス動作を計画するためにも適用され得る。プロセス動作の計画に対して本発明が適用され得るプロセスの例:粉末塗装、(高圧清浄化を含む)液体による洗浄および清浄化、工具と部品との間の物理的接触による洗浄および清浄化、脱脂、サンドブラスト、研磨、(たとえば耐食などの)シール、検査システム、研磨、研削、バリ取りおよび接着剤塗付。
【0018】
塗装に対して使用されたときに本発明によれば以下の利点が実現され得る:
−ロボット式塗装に対する平均的な人的プログラミング作業を75%減少する。本発明は、広範囲な工業部品に対して塗装プログラムを自動的に生成し得る。
−依然として必要とされる人的な塗装および/または管理を90%減少する。本発明は、人的な介在もしくは管理なしでまたは非常に僅かな介在および管理により作用し得る。
−塗装材料の浪費を10%以上減少する。本発明は、手動塗装プロセスと比較して塗装材料の節約を許容すべく自動的に生成された塗装戦略を提供する。
【0019】
−衝突なし塗装経路およびロボット作業のスケジューリングの自動生成。本発明は、合理的な塗装戦略を自動的に決定する新規なモデル依存手法を提供する。
−企業に固有の適合化を許容するオープンシステム・アーキテクチャ。本発明によればエンドユーザはユーザ自身の塗装技術を取入れ得る。
−取り扱われる非常に多様な部品に対する高レベルの適用可能性および受容性。本発明によれば、(小寸のハンドルから巨大なトラックフレームまで)広範囲の工業的部品が塗装され得る。
−部品の変更および改変に対する堅牢性。本発明は、部品の変形例の形状およびサイズの僅かな偏差を補償する。
【0020】
塗装の自動化は、全体的生産性を高めるだけでなく、必要とされる再塗装操作の回数を減少することで資源およびエネルギの消費を低く維持するのを助力する。塗装の品質の増大も可能である。搬送要件は低減される。最近、比較的に少量のみであればコスト効率が低いので、塗装は外部委託されることが多い。高度に適合性のある塗装方法を導入することにより、多くの企業は塗装を社内で維持し得ることから、遠隔地の塗装施設へと部品を往復搬送することが回避され得る。
【0021】
本発明の最も可能性ある市場は、塗装プロセスが主として腐食の防止に焦点を合わせることから品質要件がそれほど高くないという一般産業である。一方、一般産業において塗装自動化を経済的に正当化することは、自動車産業におけるよりも相当に困難である。もし本発明の概念が、多数のロボット式の接触表面処理用途に対する自動ロボット・プログラミングに対する更に包括的な手法となるべく拡張され得るならば、本発明により市場が開拓されよう。これらの十分に確立された応用分野においてさえも、少量で多品種の製造に直面したときには、コスト効率的な自動システムに対して相当の需要が在る。
【0022】
発明の詳細な説明
この項では、幾何形状モデルから塗装動作への逆解法を記述する。記述される方法の根拠は、塗装などの処理が為されるべき部品はそれらの表面幾何形状の3次元モデルにより特定されるという事実である。3次元モデルは、たとえば、センサデータもしくはCADデータに由来し得る。図1は、本発明の出力は部品を処理する処理工具に対する可能的軌跡の詳細記述であることを示している。上記3次元モデルは、それらの表面を、冷却リブ、孔、キャビティなどの表面幾何形状の典型的特性を備える表面特徴へと局所的もしくは全体的に分類することで修飾され得る。表面特徴への最終的分類を含む上記3次元モデルは、基準幾何形状(reference geometory)と称される。1個の基準幾何形状(1個の部品)は、表面の局所的な幾何形状特性を網羅する幾つかの表面特徴から成り得る。
【0023】
先に言及された如く、本発明は基本的に塗装分野を意図しているが、非塗装分野も本発明により利益を享受し得る。但し明確化のために、以下の説明部分において本発明に係る方法は、塗装であるという処理に関して記述される。
【0024】
図2は、2個の異なる部品を示している。左側の部品は、冷却リブ(中央の水平線)およびキャビティ(部品の左側の4個の凹所領域)などの多数の局所的表面特徴を備える電気モータおよびギヤボックスである。図2の右側部分に示された後方視認ミラーなどの様に、特定の表面形式としては分類され得ない全ての部品表面/基準幾何形状は自由形態幾何形状特徴として分類される。
【0025】
本発明は、図3に示された3個の主要モジュールから成る:“軌跡生成”、‘衝突なしロボット動作確立’および‘ロボット・プログラム生成’。
【0026】
上記モジュール‘軌跡生成’において部品の基準幾何形状は、幾何形状ライブラリにおける各特徴形式に対する塗装手順から成る幾何形状ライブラリおよび手順ライブラリに従い評価される。このモジュールの出力は、塗装工具に対する一群の経路、および、塗装機器に対する一群のプロセス・パラメータである。このモジュールからの出力は、塗装される表面に対する塗装工具の動作のみを考慮している。このモジュールにおいてはロボットもしくは塗装工具と部品との間の衝突は考慮されておらず、ロボットの接近可能性も考慮されていない。
【0027】
上記モジュール‘衝突なしロボット動作確立’は、特定の塗装工具動作を実行すべく選択された一切のロボットに対する可能的なロボット動作の確立に対処する。このモジュールは、ロボット・システム、塗装工具と、部品もしくは塗装ブースにおける周囲部分との間の衝突を回避するルーチンを適用する。これが意味する処は、上記モジュールは‘軌跡生成’により特定された塗装工具の経路を変更し得るということである。‘衝突なしロボット動作確立’からの出力は、特定の塗装ブース環境において特定のロボットおよび工具に対して上記で特定された動作を可及的に近似する塗装工具動作を確実にする特定のロボット動作である。このモジュールにおいては、ロボット特異性も付加的に回避される。
【0028】
上記モジュール‘ロボット・プログラム生成’は、先に記述されたモジュールからの出力を取り込むと共に、上記特定のロボット動作を、選択されたロボットに適した特定ロボット言語へと変換する。
【0029】
軌跡生成:
このモジュールは、塗装工具に対する軌跡を計算する役割を有する。人的な塗装者は複雑な部品上でさえも大きな塗装ストロークを付与することが分かっている。これらのストロークの間に部品の幾何形状属性は変化するのであるが、該塗装ストロークは通常的には部品の一端から他端まで連続する。また、高度に熟練した応用技術者によりプログラムされた塗装ロボットはこれらの大寸の塗装ストロークを部品の全体に亙り使用する。
【0030】
本発明のシステムにおいては、同一の戦略が適用される。これが意味する処は、連続的で微分可能(differentiable)な塗装工具経路の計算を促進する方法が特定されるべきことである。このことは、塗装表面が、たとえば図4に示された円筒部およびボックス部などの異なる形式の幾何形状間における不連続的な遷移部から成るときに問題である。
【0031】
各幾何形状間における遷移部の塗装の間において連続的なロボット動作を確実とすべく、円滑な遷移部を備えた仮想的幾何形状を確立することが選択された。各幾何形状間において円滑遷移部を確立すべく、2つの方法が確認された。
【0032】
ひとつの方法は、3次元モデルを厳密なNURBSモデル(もしくは別のスプライン系モデル)へと変換し、且つ、基準表面よりは詳細でない仮想表面記述を抽出することである。これは、スプライン方程式(spline equation)における項の個数を制限することで行われ得る。この方法によれば異なる基準幾何形状間の遷移部は更に円滑となることから、塗装工具に対する連続的動作を確立することが可能となる。
【0033】
別の方法は、基準幾何形状に置き換わる所定数の仮想表面を特定すると共に、ひとつの仮想表面から次の仮想表面への遷移部が連続的である如き様式でこれらの仮想表面を接続することである。代替的に、もし各仮想表面間の遷移部が連続的でなければ、塗装工具は所定許容差内で各仮想表面に追随し得ねばならない。これにより、各仮想表面間の遷移部が連続的でなくても連続的な塗装工具動作が可能とされる。
【0034】
上記基準モデルが幾何形状特徴により修飾された場合、各仮想表面は少なくともひとつの特徴を有する。利用可能な特徴の全ては、幾何形状ライブラリにおいて特定されねばならない。この幾何形状ライブラリにおいては、自由形態幾何形状と、リブ区画およびキャビティなどの更に複雑な表面との両者に対し、全ての形式の幾何形状に対する特定の幾何形状特徴を定義し得ねばならない。
【0035】
上記幾何形状ライブラリに対応する手順ライブラリは、該幾何形状ライブラリにおける全ての幾何形状に対する塗装手順を定義する。これらの手順を部品の幾何形状に適用することで、部品を塗装するロボット・プログラムを確立することが可能となる。以下の項においては、幾何形状ライブラリおよび手順ライブラリの例が与えられる。
【0036】
幾何形状ライブラリ:
幾何形状ライブラリは、特定表面特徴に関する情報を保持する。これらの表面特徴は、これらの特定表面の各々が存在するときに塗装プロセスを実行する方法を特定する塗装手順を参照する。
【0037】
表面特徴の詳細記述は、種々の属性を含み得る。表面特徴の一例は、冷却リブの表面である。異なる形式の冷却リブが定義され得るものであり;これらのひとつは図5に示された如き正規化リブである。正規化リブ区画に対し、各リブは全て同一平面内に在る。各リブの高度は、正規化されたリブ表面の全体に亙り変化し得る。正規化されたリブ区画に対しては、以下の属性が特定される:
【0038】
【表1】
【0039】
上記配向フレームは、正規化されたリブ区画の方向を特定する。i-ベクトルは、表面に沿い各リブが取付けられる方向に在る。k-ベクトルもまた、リブの平面内に在るが、該リブが取付けられる表面に対して直交し且つこの表面から離間する方向を指している。j-ベクトルは、右回り座標系における第3ベクトルとして載置される。
【0040】
表面特徴の他の例は、表面における孔、キャビティ、ならびに、孔およびキャビティの群である。付加的に、図2におけるミラー上に示された自由形態表面(free form surface)は、特定表面特徴である。これらは、斯かる表面領域の個々の表面要素の各法線ベクトル間の角度に従い更に分類さえされ得る。
【0041】
図6は、自由形態表面が(3個以上の頂点を有する)パッチ(patch)により如何にモデル化され得るかを示している。この方法によれば一切の可能的な表面幾何形状の非常に汎用的なモデル化が許容され、同時に、それは幾何形状モデルにおける各パッチに対する法線ベクトルを計算する可能性を与える。
【0042】
所定数のパッチにより表される自由形態表面は、3次元空間において予測不能な曲率を有する。自由形態表面は仮想表面により表され、冷却リブ区画表面および他の特徴を有する表面では寧ろ好都合である。仮想表面は、基準幾何形状の所定領域を記述する大寸の明確な領域である。また仮想表面は、平面の矩形領域、または、球状もしくは円筒状などの他の明確な領域である。上記基準幾何形状を記述する特徴および属性は、上記仮想表面により継承される。
【0043】
手順ライブラリ:
手順ライブラリは、上記幾何形状ライブラリで特定された表面特徴に対して塗装手順を関連付ける。該手順ライブラリにおける塗装手順は、各幾何形状特徴に対して塗装工具の軌跡および挙動を算出する方法を特定する。上記軌跡は上記塗装工具の幾何学的経路であり、且つ、上記挙動はこの経路に沿い移動する間において上記塗装工具に適用される塗装パラメータである。塗装パラメータとしては、基準幾何形状もしくは仮想表面に対する塗装工具の角度、塗装工具の速度、塗装流、塗装工具と基準幾何形状との間の距離などが挙げられる。
【0044】
塗装手順は、各塗装ライン間の距離を特定する。これらは、塗装工具がそれらに沿って移動すべきラインである。各塗装ラインに対しては所定数の塗装ストロークが特定される。上記塗装ストロークは、塗装工具の動作および挙動を特定すると共に、塗装手順の一部である。塗装ストロークに対しては塗装ラインが追随するが、オフセットが許容される。
【0045】
順序的説明:
この項においては、選択された上記戦略が記述される。主要着想は、基準幾何形状が平面であるか否かに関わらずに、平面(または他の数学的に明確な表面)に追随する塗装動作を確立することである。上記機能‘軌跡生成’は、図7において分解される。
【0046】
主要フェースおよび仮想表面の評価:
以下の記述において上記基準幾何形状は、該基準幾何形状の一部を各々が表すパッチにより表される。ひとつのパッチは、基準幾何形状のひとつの領域を特定すると共に、典型的には三角形の平面である。代替的にパッチは、上記基準幾何形状の一部を表す限りにおいて、任意の形状を有し得る。権利請求された本発明に依ればパッチは、該パッチが、補助的表面幾何形状を確立する基本要素を形成する表面幾何形状であるという意味において、要素的表面幾何形状である。
【0047】
全てのパッチは、限定数の主要フェース(main face)へと投影される。主要フェースとは、3D空間内で固定配向を有するが任意の位置を有する平面である。主要フェースは、その法線ベクトルのみにより特定される。権利請求された本発明に依れば主要フェースは補助的表面である、と言うのも、主要フェースは所定数のパッチに基づき生成されるからである。部品の全ての表面は、特定の主要フェースに対して帰属される。
【0048】
その場合にひとつの主要フェース内の全てのパッチは、3D空間におけるそれらの位置に従い区分される。等しい幾何形状特徴を備える各パッチであって同一の塗装ストロークを用いて塗装され得る各パッチをグループ化すべく、各主要フェースに対しては所定数の仮想表面が確立される。上記各仮想表面は対応する主要フェースと同一の法線ベクトルを有するが、3D空間内において特定された位置を有する。権利請求された本発明に依れば仮想表面もまた補助的表面である、と言うのも、仮想表面もまた最初に所定数のパッチに基づき生成されるからである。図8においては、主要フェースおよび仮想表面評価機能が分解されている。
【0049】
法線ベクトル・グリッド生成:
該機能は、定着物内に位置しない部品に対して用いられる。目的は、部品上の各支配表面(dominating surface)の方向の情報を提供することである。これにより、主要フェースの詳細記述が容易となる。法線ベクトル場は、(フットボールの六角形パッチを表す各法線ベクトルに相当する)選択密度で確立される。このグリッドにおける各方向の場の各々に対しては、加重値が関連付けられる。上記基準幾何形状の各パッチに対しては、法線ベクトル方向が計算される。その場合に各パッチは、上記グリッドの内の最も近い法線ベクトル方向が関係付けられる。上記パッチの面積は、上記グリッドの対応加重値に加算される。最も大きな加重値を有するグリッドの方向が、上記基準幾何形状の支配表面方向を表す方向である。
【0050】
主要フェースの生成:
塗装用途に対しては、任意数の主要フェースが使用され得る。部品の形状およびサイズの組み合わせにより、適切な個数の主要フェースが決定される。比較的に小寸の部品に対しては、サイコロの表面などの様に、3+3個の直交表面を備えた6個の主要フェースを確立すれば十分である。上記各主要フェースは、該主要フェースが各基準表面の主要方向に追随する如き様式で特定される。
【0051】
図9には、主要フェースを確立する方法の簡単な例が示される。ひとつの円筒部に接続された2個のボックス部が示される。上記部品上には塗装されるべき11個の平坦表面が在り、且つ、当該主要フェースの全てがひとつ以上の平面の配向を包含するという6個の主要フェースを確立することは比較的に容易である。上記主要フェースは、示された部品の以下の各表面を包含する:
主要フェース1:表面1、5および7。
主要フェース2:表面2および8。
主要フェース3:表面3および14。
主要フェース4:表面4および6。
主要フェース5:表面9。
主要フェース6:表面10および11。
【0052】
一定の場合において主要フェース方向は、簡単な規則に基づいて生成される。これはたとえば、図10に示された如き定着物における部品を塗装するときなどの場合に特定塗装方向が所望される場合である。
【0053】
図10は、部品が定着物上に如何に吊下されるかと、長寸かつ連続的なロボット動作を実現するためにこの定着物の表面に沿い塗装動作を実行することは実用的であることを示している。故に各主要フェースは、各主要フェースの法線ベクトルが定着物の各面に対して直交する如く生成される。その場合、図10に示された例において、各主要フェースの法線ベクトルは、示された定着物に吊下されている各ボックス部の法線ベクトルと平行である。
【0054】
主要フェースにパッチ割当て:
該機能は、たとえば各パッチを主要フェースに割当てる。各パッチの法線ベクトルと各主要フェースの法線ベクトルとの間の角度が評価される。各パッチは、パッチの法線ベクトルと主要フェースの法線ベクトルとの間に最小角度が見出された主要フェースに対して割当てられる。
【0055】
各パッチから仮想表面を作成して最大距離を計算:
該機能は、各パッチが投影される仮想表面を生成する。これらの仮想表面の目的は、特定塗装ストロークの確立を促進することである。各仮想表面は、3D空間内で境界および法線ベクトルを有する特定平面である。このシステムで後時に塗装パラメータを計画するとき、仮想表面は塗装されるべき平面と見なされる。
【0056】
各主要フェースに対しては、所定数の仮想表面が割当てられる。主要フェースに対して割当てられた各仮想表面は該主要フェースと同一の法線ベクトルを有するが、境界は3D空間の任意箇所とされ得る。
【0057】
仮想表面は、ひとつの仮想表面に対して全てのパッチが割当てられ得る如く各主要フェースに対して確立される。異なる形式の各仮想表面に対し、一群の規則が特定される。これらの規則としては、表面フレームの個々の軸心の回りにおける最大角度偏差、および、パッチと割当てられた仮想表面との間の最大オフセットが挙げられる。仮想表面を確立する際に、それらに帰属されたパッチがこれらの規則に従うことを考慮せねばならない。該機能は、幾何形状モデルにおける全てのパッチを含むに必要なだけの個数の仮想表面を特定せねばならない。
【0058】
各仮想表面に関し、該表面と、該表面の各側上でそれに対して帰属された最も遠いパッチと、の間で距離が計算かつ特定される。個々の仮想表面の面積が非常に小寸(たとえば4cm2未満)でありかつ長さおよび幅が小寸(たとえば3cm未満)である場合、上記仮想表面は消去される。
【0059】
上記幾何形状モデルにおける各パッチは、パッチが帰属される特定仮想表面を特定する仮想表面割当て(Virtual Surface Assignment)という新たな属性を獲得する。各パッチと利用可能な主要フェースとの間の角度偏差が許容されるよりも大きいことから、一定のパッチはいずれの仮想表面にも帰属され得ないことがあり得る。この場合に上記パッチは、仮想表面に割当てられないままとなる。
【0060】
図11は、図9からの円筒状表面12の各パッチが等しいサイズの4個の平面的仮想表面に帰属されるという想定を示している。第1の仮想表面は、この場合には主要フェース2もしくは主要フェース4であるという最大面積を有する主要フェースと同一方向に配向されている。
【0061】
仮想表面のグループ化:
該機能(図7参照)は、塗装工具の同一の塗装ラインおよび塗装動作を用いて塗装され得る上述の個々の仮想表面をグループ化すべく、これらの仮想表面を評価する。これに対するひとつの条件は、各仮想表面の法線ベクトルが同一であり、すなわち、それらが同一の主要フェースに対して割当てられることである。
【0062】
付加的に各仮想表面グループは、包含された各仮想表面の動作互換性を提供せねばならず、すなわち、仮想表面に対する塗装工具動作を、1個より多い仮想表面をカバーする長寸ストロークへと統合し得ねばならない。これが意味するのは、たとえば、塗装方向は所定群の仮想表面内で同一とされるべきことである。
【0063】
別の条件は、連続的なロボット動作を提供すべく、各塗装ライン間の距離が同一であることである。但し各塗装ラインは、上記仮想表面に対して平行である必要は無い。スプレー距離が維持される限りにおいて、塗装ラインと仮想表面との間の角度偏差も適用され得る。
【0064】
上記塗装工具と基準幾何形状との間のスプレー距離、塗装工具と基準幾何形状との間の特定角度(前方角度および側方角度)は、小さな間隔内とされねばならない。
【0065】
図12を参照すると、2および13と番号が付された仮想表面は、同一の直線塗装経路を用いるべくグループ化される。これは、塗装経路は停止もしくは方向変換なしで各表面間の遷移部を通して連続し得ることを意味すべく塗装方向が各表面に沿うものであることを条件としている。
【0066】
プロセス計画:
該機能(図7参照)は、塗装工具の動作を計画する。この機能において、塗装工具と部品もしくは周囲部分との間における衝突に対して注意は払われない。
【0067】
各仮想表面グループに対して塗装ラインは、該グループの各仮想表面に対して平行な平面であって塗装矩形とも称される平面内で生成される。上記塗装矩形は、上記グループ内において最も離間している2個の仮想表面の略々中間に位置される。これは、この平面と各仮想表面に割当てられたパッチとの間の距離を最小化し、且つ、これにより基準幾何形状と各塗装ラインとの間の距離偏差を最小化するためである。上記塗装矩形は可能的に最小のサイズを有するが、これは各仮想表面の全ての部分を含む必要がある。その場合、上記塗装矩形上に各塗装ラインを生成するに際し、各仮想表面の全ての部分は確実にこれらのラインによりカバーされる。
【0068】
上記各塗装ラインを特定した後、各塗装ラインは、該塗装ラインに沿う各離散点にて該塗装ラインと上記基準幾何形状の各パッチとの間の距離を所定機能により分析することで評価される。この評価は、上記各塗装ラインが、連続的に近接して位置された各パッチのみをカバーするのか、または、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチをカバーするのかを評価すべく各塗装ラインに沿いパッチの延長部分を確立するという目的に対して有用である。上記基準幾何形状のパッチが存在しない領域において塗装ラインの断片は除去され、これにより、塗装材料の浪費が回避される。この機能は塗装ラインを除去しまたはそれをひとつもしくは幾つかの更に短寸の断片へと寸断し得るが、それは依然として塗装工具挙動に関する何らの情報も包含していない。上記仮想表面の幾何形状特徴に対応する塗装手順が見出される。上記塗装手順において特定された塗装パラメータは上記塗装ラインに結合されることで、スプレー・ガン動作および塗装パラメータが特定され得る。
各塗装ラインに対しては、上記塗装手順において特定された塗装ストロークの個数に従い所定数の塗装ストロークが適用される。各塗装ストロークは、ひとつのストロークに対し、塗装パラメータおよび塗装速度などの塗装工具動作および挙動を特定する。
【0069】
一定の塗装パラメータは、外部の塗装制御器もしくはロボット制御器において特定された一群の事前定義パラメータを選択することで黙示的に特定され得る。
【0070】
衝突なし動作確立:
このモジュール(図3参照)は、上述の各モジュールにより特定された塗装工具動作を可及的に近似した衝突なし動作を提供する。‘衝突なし動作確立’においては、システムの操作者により選択された特定のロボットを上記塗装工具動作に帰属させると共に、ロボットもしくは塗装工具とその周囲部分との間における衝突を引き起こさないロボット動作を確立することが可能である。
【0071】
上記衝突なしロボット動作を確立する方法は、最終的なオフライン・プログラミング作業に対する既存の衝突回避システムを使用するものである。該システムは、可能的なロボット動作のシミュレーションのための仮想状態力などのシミュレーション・ツールを提供する。
【0072】
上記塗装工具は、仮想誘引力により、ひとつの点から次の点へと移動される。この動作の間においては、塗装ブース内におけるロボットと物理的対象物との反発のために仮想力が用いられる。この様にしてロボットはひとつの塗装工具位置から次の位置へと引張られることで、塗装ブースにおける部品または他の対象物との衝突が回避される。
衝突を回避するのと同一の手法で、ロボット特異性と接合制限とを回避すべく各工具を統合し得る。
【0073】
ロボット・プログラム生成:
このモジュール(図3参照)は、衝突なし塗装工具軌跡および挙動(塗装パラメータ)を、本来のロボット言語で形式化されたロボット・プログラムへと翻訳し、最終的には塗装機器を制御するプログラムにも翻訳する。その出力は、作業セル内での実行の準備ができたロボット・プログラムである。
以下において本発明は、図面を参照して更に詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】PaintPlanner(登録商標)と称される本発明に係る方法の入力および出力を示す図である。
【図2】塗装対象部品、すなわち他の表面特徴の中でもリブを有する歯車モータと、更に連続的な表面幾何形状を有する自動車の後方視認用サイドミラーとを示す図である。
【図3】軌跡生成が本発明に係る方法の主要特徴であるという本発明の可能的で好適なシステム設計態様を包括的に示す図である。
【図4】円筒部およびボックス部を有すると共に該円筒部およびボックスの間に遷移部を呈する塗装対象部品を概略的に示す図である。
【図5】リブ正規化に対する配向フレームの方向を有する塗装対象部品を示す図である。
【図6】左側では自由形態表面幾何形状の例を示し且つ右側ではパッチにより表される自由形態幾何形状を示す図である。
【図7】全てのプロセス段階が本発明に係る好適方法の主要特徴であるという“軌跡生成”機能を分解したフローチャートである。
【図8】これもまた全ての段階が本発明に係る主要特徴であるという“主要フェースおよび仮想表面評価”機能を分解したフローチャートである。
【図9】2個のボックス部と1個の円筒部とから成ると共に複数の平坦表面およびひとつの円筒状表面を備えた塗装対象部品を概略的に示す図である。
【図10】同一の定着物から吊下されると共に同一の塗装ストロークにより塗装されることが意図された幾つかの塗装対象部品を示す図である。
【図11】図9に示された部品であるが湾曲表面の代わりに仮想表面から成る部品を概略的に示す図である。
【図12】図11に示された部品の平面図であって異なる表面が同一の塗装経路に沿い塗装されることを示す図である。
Claims (23)
- 要素的表面幾何形状を定義することにより、既存の複雑な表面幾何形状を近似する段階と、上記要素的表面幾何形状を利用して、補助的表面幾何形状を確立する段階と、最終的に上記補助的表面形状を利用して、上記各補助的表面形状に対してひとつの当該処理手順が割当てられるという処理手順、好適には実験的に定義された処理手順を確立する段階とを備える、当該処理のための工具を用いる部品表面処理の準備を自動的に行う方法。
- 前記要素的表面幾何形状は所謂るパッチから成り、且つ、前記各補助的表面幾何形状は所定数の所謂る主要フェースを備えるか、所定数の所謂る仮想表面から成るか、又は所定数の主要フェースと仮想表面から成る、請求項1記載の方法。
- 当該方法は、前記部品の表面を該表面のパッチへと分割する段階を備え、
上記パッチの各々は所定数の前記所謂る主要フェースのひとつに対して割当てられ、
上記各パッチおよび上記各主要フェースは所定数の所謂る仮想表面を定義すべく用いられ、且つ、
上記仮想表面の各々は該表面を処理する処理手順を確立すべく用いられる、請求項2記載の方法。 - 前記各主要フェースは、前記表面の前記パッチの各々の方向ベクトル、好適には法線ベクトルを決定することで確立され、且つ、
上記各パッチの上記方向ベクトルは方向ベクトル場内において収積され、所定数のパッチの方向ベクトル場内において方向ベクトルを有する主要フェースが定義されると共に、上記各パッチは問題となる上記主要フェースに割当てられる、請求項3記載の方法。 - 前記各仮想表面は、方向ベクトル場内における各パッチの方向ベクトルの個数および方向に基づいて定義され、且つ、上記各仮想表面は更に所定数のパッチに固有の特徴である表面固有特徴に基づいて定義される、請求項3もしくは4に記載の方法。
- 前記各仮想表面は前記各主要フェースに対する割当てに関連するグループで区分される、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記各仮想表面は前記工具の動作互換性に関連するグループでも区分される、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記部品の表面の前記処理は塗装手順であり、且つ、
前記工具はロボットに取付けられた塗装工具である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。 - 前記各仮想表面に対しては所定数の処理ラインが分布され、
上記各処理ラインと平行に、可能的にはそれらに沿い、所定数の処理工具動作が生成され、且つ、
上記処理工具動作は各処理手順のデータ内に予定され、且つ、上記処理工具の動作を制御する電子ファイルなどのデータ記憶手段が生成される、請求項2乃至8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記所定数の処理ラインは前記各グループの仮想表面に対して生成された所謂る仮想処理領域、好適には処理矩形内に位置されることから、上記各処理ラインは上記各仮想表面の全ての部分がカバーされる如き様式で分布される、請求項9記載の方法。
- 当該方法は、前記処理ラインの各々を制御して、該処理ラインの近傍において見出される各パッチの延長部分を確立する段階を備え、
この確立は、制御されつつある各処理ラインが連続的に近接して位置された各パッチのみをカバーするのか、または、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチをカバーするのかを確立するために利用される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。 - 前記各処理ラインに沿い適用される処理の量の制御を包含する前記処理工具手順は、不連続的に且つ近接せずに位置された各パッチ間に載置された各処理ラインの延長部分に対しては処理を適用しない様に決定される、請求項10記載の方法。
- 前記パッチの各々に対して以下の特徴の少なくともひとつを割当てる段階を備える、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法:問題となるパッチにより表される箇所の領域における部品のリブなどの特定形状の如き幾何形状特徴、上記パッチの箇所における部品の表面の粗度または多孔性などのテクスチャ特徴、問題となるパッチの箇所において上記部品が作成される材料などの物理的特徴、または、パッチの箇所における部品の温度。
- 前記各処理ラインに沿い適用される処理の量の制御を包含する前記処理工具手順は、前記部品の表面に処理を適用する他の条件の中でも特に、パッチに割当てられた各特徴の少なくともひとつに関連して処理を適用すべく決定される、請求項13記載の方法。
- 部品に水性塗料を塗付するための塗装工具を用いる湿式塗装プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 部品に溶剤系塗料を塗付するための塗装工具を用いる湿式塗装プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 腐食に対して部品の表面を保護すべく塗料以外の材料を塗付する工具を用いる耐食被覆プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 部品の表面を硬化する材料を塗付する工具を用いる硬化プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 部品の表面を硬化すべく表面材料を加熱する工具を用いる硬化プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法の用途。
- サンドブラストを行う工具であってロボット上に取付けられる工具を用いるサンドブラスト・プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 液体もしくは粉末を噴出する工具を用いる清浄化プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至20のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 1気圧より高い圧力下で液体もしくは粉末を噴出する工具を用いる高圧清浄化プロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法の用途。
- 1気圧より高い圧力下で大気もしくは別の気体を噴射する工具を用いる空気ブラシプロセスにより部品の表面を処理する、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の方法の用途。
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