JP2005505756A - 放射性廃棄物の処理方法及びこの方法を実施するためのシステム - Google Patents

放射性廃棄物の処理方法及びこの方法を実施するためのシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、放射性廃棄物(A)、特に汚染されたイオン交換樹脂の形の廃棄物を処理するための方法であって、廃棄物(A)を特に僅かな必要容積で安全な中間又は最終貯蔵可能な方法に関する。そのため本発明によれば廃棄物(A)は輸送水と混合され、その混合物が酸化反応器(2)に供給され、この酸化反応器において水(H2O)の超臨界条件下で廃棄物(A)の有機成分の湿式酸化が行われる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は放射性廃棄物の処理方法に関する。本発明はさらに、この方法を原子力施設からの有機成分を含む廃棄物を選別するために実施するのに適したシステムに関する。
【0002】
原子力施設においては、特に原子力発電所においては、有機成分を含む液状の廃棄物が生じ得る。例えば、原子力施設においては、流れる水又は液体から放射性同位体を除去するため、通常イオン交換樹脂が使用される。この方法で、特に復水、循環、又は廃水の流れが処理される。この際浄化に使用されるイオン交換樹脂は、ベッド形状(例えば混合ベッドフィルタとして)又は堆積層の形で使用することができる。水又は液体の流れから除去すべきイオン種に応じて、陰イオン交換樹脂及び陽イオン交換樹脂又はそのいずれか一方を使用することができる。それぞれのイオン交換樹脂は粉末樹脂として粉末形状で存在し得る。しかしそれに代えてイオン交換樹脂は小さな球の形(球樹脂ともいう)で使用することもできる。
【0003】
このように使用されるイオン交換樹脂はある作動期間後にはそれ以上のイオンをもはや吸収することができず、従って浄化(再生)されるか、棄却されて廃棄物処理されなければならない。その場合イオン交換樹脂は放射性物質を含み、従って有機成分を含む放射性廃棄物を形成し、その結果これに関した安全規準に対応した廃棄物処理、コンディショニング又は最終貯蔵が保証されなければならない。
【0004】
このような、例えばセメント化によりコンディショニングされたイオン交換樹脂は、比較的大きな中間又は最終貯蔵容積を要求する。それ故最終貯蔵に好都合な廃棄物処理のためには、通常先ずこの種の廃棄物の容積縮小が望ましいが、他方また特に安全な最終貯蔵能力に関する安全規準が顧慮されなければならない。この種の廃棄物処理においては、通常セメント化及び続く中間又は最終貯蔵コンテナーへの包装が行われる。もちろんこのようなセメント化又は瀝青化によるコンディショニングは、本来容積を縮小しようとすることに反して処理すべき廃棄物の容積増加に導くものである。
【0005】
それ故本発明は、放射性廃棄物、特に汚染されたイオン交換樹脂の形で存在する廃棄物を処理するための方法であって、廃棄物の特に安全な中間又は最終貯蔵をごく僅かな必要容積で可能にする方法を提供することを課題とするものである。さらに、本発明は、原子力施設からの有機成分を含む廃棄物を選別するため本方法を実施するのに適したシステムを提供すべきものである。
【0006】
方法に関する課題は、本発明によれば、処理すべき廃棄物が酸化反応器に導かれ、酸化反応器において、水の超臨界条件下で廃棄物の有機成分の湿式酸化が行われることによって解決される。
【0007】
本発明は、廃棄物がその本来汚染された成分又はその生成塩上に凝縮されることによって、廃棄物の安全な中間又は最終貯蔵がごく僅かな必要容積において可能であるという考慮から出発するものである。そのため、例えばイオン交換樹脂又はその担体材料により形成された有機成分は十分に廃棄物から排出され、この成分に適合した別の処理部に導かれることになる。このため、原子力施設にたいていはいずれにせよ存在する処理設備を使用できることになる。この設備は通常ガス状の廃棄物を処理するために構成されている。それ故有機成分は目的に合わせて簡単な方法で更に処理し得る成分に変換され、この形で廃棄物から取除かれる。
【0008】
驚くべきことに、超臨界水において有機成分のいわゆる湿式酸化はこの種の変換のために特に適していることが明らかになった。ここで超臨界水とは、臨界圧力221bar以上の圧力と臨界温度374℃以上の温度とを有する水を意味する。これらの限界値を超えるパラメータの下では水素の橋かけ結合はほぼ完全に解かれ、その結果有機の又はほかの無極性物質はこのような超臨界水とほぼ完全な混和性を得る。この超臨界水とのほぼ完全な混和性は、例えば窒素(N2)、酸素(O2)又は二酸化炭素(CO2)のようなガス、低級炭化水素(メタン、エタン又は類似のもの)に対してもあてはまる。廃棄物のこの種の成分、即ち特にその有機成分は、従って超臨界水及び超臨界水に場合によって付加される例えば空気又は酸素のような酸化剤と単一の相を形成し、その結果この状態においては酸化剤との反応による有機成分の変換が相境界によって妨げられることはない。さらに超臨界水はこの状態において相対的に僅かの粘性で比較的高い拡散係数を有し、その結果特に高い速度で輸送過程が進行する。
【0009】
これらの理由から、超臨界条件下では廃棄物の有機成分の二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)への完全な変換は比較的短時間で、模範的には僅か2、3分で可能である。有機的に結合された原子(例えばCl、P、S)はその際無機酸を形成し、窒素化合物は分子状の窒素(N2)に変換される。その結果、放射性廃棄物のこのような処理によってその有機成分、従ってそのようなものとして特にイオン交換樹脂、のほぼ完全な分解が比較的早い反応時間と高い分解度で可能であり、その際ダイオキシンやNO2の形成は確実に避けられる。
【0010】
この際、好ましくは廃棄物を輸送水と混合し続いてこの混合物を酸化反応器に導くことによって、要求される高い安全性を保持しながらも比較的良好な操作性を得ることができる。即ち一方では水を酸化反応器へ導くことが、そこで湿式酸化を行なうために必要である。このとにかく必要な水は、他方廃棄物のための輸送水としても関係させることができ、この水中で廃棄物は薄められ、ポンピング可能な浮遊状態に保持される。これによって廃棄物は特に簡単に処理可能である。混合比又は配量の適切な選択によって、さらに湿式酸化における反応速度をも制御することができ、それによって特に酸化反応器の過負荷及びすす形成又はそのいずれか一方を確実に避けることができる。
【0011】
原則的に湿式酸化による有機成分のこのような変換は、酸化反応器における温度を480℃より上の温度に設定すると、自己保存式反応の様式で実施することができる。反応を実施する際の特に高い可変性のために、また特に反応速度又は分解度を必要に応じ制御するために、酸化反応器に補助燃料を補給するのが好ましい。その際酸化反応器において補助燃料を燃焼させることによって反応を目的に合うよう制御し、特に高い信頼性を保持することができる。原子力施設からの放射性廃棄物、例えばイオン交換樹脂の処理においては、補助燃料として好ましくはエタノールが使用される。
【0012】
原子力施設からの汚染された廃棄物の処理のためには、酸化反応器において約700℃のシステム温度及び約250〜300barのシステム圧力又はそのいずれか一方を設定することが特に有利であることが判明した。
【0013】
廃棄物の有機成分の安全な分解と二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)のような容易に事後処理可能な生成物への変換を保証するために、酸化反応器に酸化剤として空気及び酸素(O2)又はそのいずれか一方を供給するのが有利である。この際既に酸化反応器に酸化剤が供給されている場合にそこで設定すべき作動条件への適合を容易にするために、酸化剤は酸化反応器へ供給する前により有利な形に予熱される。
【0014】
原子力施設からの有機成分を含む廃棄物を選別するためのシステムに関しては、廃棄物が酸化反応器に供給され得るようになっており、その圧力容器が水の臨界圧力以上の圧力を設定するための手段と臨界温度以上の温度を設定するための手段に関係づけられることによって上述の課題が解決される。
【0015】
それ故、廃棄物を選別するためのシステムは、酸化反応器がその内部空間において比較的高い圧力と比較的高い温度とを供給するのに適するように構成される。このことを保証するため、酸化反応器は圧力容器を備え、この圧力容器はその機械的安定性に重大な損傷を与えることなく221bar以上の内部圧力を作用させられるように構成されている。同様に圧力容器は特にその壁又はその懸架に関して374℃以上の温度を作用させられるように構成されているのが好ましい。
【0016】
酸化反応器の内部の温度設定は、処理すべき廃棄物及び酸化剤の供給割合を適切に選定することによって制御することができる。さらに酸化反応器の内部空間のシステム温度は補助燃料の供給割合の適切な設定によっても制御することができる。さらに作動温度の設定の特に高い可変性を可能にするため、酸化反応器はその圧力容器の外壁に配置された若干の発熱体を介して加熱できるようにすると有利である。従ってこのような配置においては温度は外部から酸化反応器の内部空間への物質の供給に無関係に設定可能である。さらに発熱体により補助燃料の点火も適切に支援され、その結果特に廃棄物の処理時の起動過程を適切に制御することができる。
【0017】
圧力容器の内部空間の圧力を設定するため、選別システムは酸化反応器に接続された廃棄物のための供給導管に連結された高圧ポンプを含むのが有利である。この高圧ポンプを介して、廃棄物の供給路内で既に固有の反応条件に適合した供給圧力を設定することができる。
【0018】
有機成分の特に実際的で有効な変換を可能にするため、酸化反応器に、処理すべき廃棄物と補助燃料及び酸化剤又はそのいずれか一方とを混合するための混合器を前置するのが有利である。このような配置によれば、混合物の個々の成分のだいたいの均質化と特に一様な分布をその酸化反応器に入る前に既に造ることができる。
【0019】
特に高い作業上の安全性のために、酸化反応器はいわゆる発汗壁反応器として形成するのが有利であり、この反応器においては内管上での湿式酸化を実施するための固有の反応領域が囲んでいる圧力容器から空間的に分離される。この内管は多孔性、好ましくはセラミック材料からさらに有利な形に構成される。
【0020】
本発明により得られる利点は特に、処理すべき廃棄物の超臨界条件下での有機成分の湿式酸化により原子力施設からのイオン交換樹脂における著しい容積減少が得られることにある。その場合、比較的短い反応時間で有機成分のほぼ完全な分解度を得ることができ、この成分はさらに取り扱いの容易な成分、即ち特に二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)に変換される。残留する残りの物質は、ほぼイオン交換樹脂に結合された固有の放射性物質に相当し、従ってこの物質は目的に合った中間又は最終貯蔵部に取るに足るほどの空間を必要とすることなく導くことができる。後置された気化工程により残留物質はさらに特に濃縮された形にすることができる。
【0021】
本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図には原子力施設からの廃棄物を選別するためのシステムの概略を示す。
【0022】
システム1は、図に詳細に示されていない原子力施設からの有機成分を含む廃棄物Aを選別するために設けられている。廃棄物Aとしては、特に使い尽くされた、従って汚染されたイオン交換樹脂を対象とすることができる。システム1は廃棄物Aをその容積を減ずる目的で処理するように構成されている。この場合、中間又は最終の貯蔵可能な状態への移行は、特に次の気化工程と結び付けて行なうことができる。
【0023】
この目的で、システム1は処理すべき廃棄物Aの有機成分を水の超臨界条件下で湿式酸化するように構成されている。このため、システム1は酸化反応器2を含み、この反応器2には貯蔵容器4内に蓄えられ輸送水と混合された廃棄物Aが導管6を介して供給される。弁8により遮断可能な導管6中には高圧ポンプ10と予熱器12とが連結され、また導管6は出口側において、酸化反応器2に直接前置された混合器14につながっている。
【0024】
混合器14にはさらに入口側において、燃料導管16を介して補助燃料Bのための貯蔵容器18、及びガス導管20を介して酸化剤Oのための貯蔵容器22がそれぞれ接続されている。燃料導管16にはおなじく高圧ポンプ24及び予熱器26が接続されている。ガス導管20には別の予熱器28が接続されている。
【0025】
酸化反応器2は出口側において、冷却器34に接続された廃水導管32を介して相分離器36と接続されている。相分離器36には出口側において調節弁38が接続されて、調節弁38を介して酸化反応器2内の圧力を調節することができる。調節弁38は廃ガスの圧力を約1barに減じ、廃ガスを後置された廃ガス導管40を介して廃ガスシステム、例えば排気設備に導くことができる。さらに、相分離器36は出口側において、調節弁42を有する廃水導管44を介して図示されていない廃水システムと接続されている。相分離器36内のレベルは調節弁42を介して調節することができ、特に一定に保持することができる。
【0026】
酸化反応器2、廃水導管32、排ガス導管40及び廃水道管44には、それぞれ試料システム46が接続され、この試料システム46を介して連続的に、またプロセス実行のための基礎資料として、各構成要素に導かれる媒体の監視を行なうことができる。
【0027】
酸化反応器2はいわゆる発汗壁反応器として構成することができ、外部ケースの種類として圧力容器50を含んでいる。管状に形成された圧力容器50の内部には内管52が配置されている。その内管52は多孔性に又は孔をあけられて形成され、その結果圧力容器50と内管52との間の内管52を環状に囲む空間から内管52の内部領域への媒体の溢流が原則的に可能である。ここで実施例では内管52は適切な多孔性を持ったセラミック材料からなるセラミック管として形成されている。
【0028】
圧力容器50の外部領域には図では概略的に示されている加熱装置54が配置され、この加熱装置54は実施例では詳しくは示されていない給電ユニットを介して電気的に駆動することができる。その場合給電ユニット54は圧力容器50と接触するように配置された若干の発熱体を含んでいる。矢印56で示されるように、さらに圧力容器50と内管52とによって形成される空間は水滴SWが与えられるようになっている。その場合水滴SWの供給によって、酸化反応器2の内部空間へ向かう流れを維持することができる。それによって、内管52の内部領域から内管52を囲む圧力容器50及び内管52間の空間への媒体の溢流が阻止される。これによって特にこの内部領域から圧力容器50の内壁への媒体の供給が妨げられ、その結果圧力容器50の腐食は特に僅かである。この場合水滴SWは特に酸化反応器2の下部領域に冷却された形でいわゆる急冷水(quench water)QWとして供給することができる。この急冷水は、酸化反応器2に生ずる反応熱を排出させるための冷却剤として用いられ、酸化反応器2から出て行く廃水A´は例えば約250℃の温度に冷却される。
【0029】
システム1は廃棄物Aの有機成分の湿式酸化のために構成されている。そのため、輸送水と混ぜられた廃棄物Aは導管6を介して混合器14に取り込まれ、そこで酸化剤O、実施例では空気又は酸素O2と混合される。この場合、必要に応じて補助燃料B、実施例ではエタノール、が付加して混合される。このようにして形成された混合物は、混合器14から酸化反応器2の内管52の内部空間へ供給される。そこでは超臨界水条件、即ち約300bar、従って221barを越える作動圧力、約600℃と800℃との間、従って374度を越える作動温度が設定される。この場合作動圧力の設定は必要に応じ高圧ポンプ10、24及び貯蔵容器22に付設されたコンプレッサ58又はそのいずれか一方を介して行なわれる。これに対し、作動温度の設定は、固有の湿式酸化における独立の寄与、必要に応じ補助燃料Bの燃焼及び加熱装置54を介しての付加加熱又はそれらの少なくとも1つによって行なわれる。
【0030】
このようにして設定された酸化反応器2内の作動パラメータの結果として、その中に存在する水は超臨界状態におかれる。この状態において水は、ほぼ水素橋かけ結合が消滅することに基づき、比較的無極性物質に対する特に良好な溶解度を有する。それに応じて、廃棄物Aの有機成分はこのように形成された超臨界水に、酸化剤O及び補助燃料又はそのいずれか一方と同様に、特に高い効率で溶解される。さらに超臨界水中には相の境界はもはや存在しないから、廃棄物Aの有機成分の酸化剤Oによる酸化反応は特に促進される。それによって廃棄物Aの有機成分は、高い反応で、かつほぼ完全に酸化剤Oにより二酸化炭素CO2及び水H2Oに変換される。その際、最初に廃棄物Aとして処理すべきイオン交換樹脂中に結合されていた放射性成分のみが残りの水中に留まり、窒素含有化合物がほぼ分子状の窒素N2に変換される。残りの廃棄物A´は続いて廃水導管32を介して廃水として相分離器36に移される。そこでガス状成分、特に廃棄物Aの有機成分の湿式酸化の際生ずるガス状の酸化生成物、が分離され、排ガス導管40を介して排気システムに導かれる。残りの廃棄流は廃水導管44を介して別の廃水浄化部、例えば気化部に導かれる。
【0031】
酸化反応器2における作動条件に基づいて、その構成要素は高い腐食にさらされる。この際221barより高く設定すべきシステム圧力のため著しい機械的負荷がかかる圧力容器50を腐食による損傷又は被害から保護するため、酸化反応器2は上述のように構成されている。その際内管52は、内管52が自身圧力比のため固有の圧力容器50の著しい機械的負荷にさらされることなく、固有の反応域を被覆するために用いられる。従って内管52を介しての腐食保護は、実際に機械的に負荷される構成部分、即ち圧力容器50から分離される。圧力容器50と内管52との間の環状の空間に水滴SWを与えることは、内管52の外部から内部への貫流を維持し、従ってこの空間への腐食性物質損失を確実に阻止する条件で行われる。内管52の貫流によってさらに、その内壁への物質堆積及び従って詰まりは確実に避けられる。
【0032】
水滴SWは酸化反応器2の下部領域において冷却された形で急冷水QWとして導かれる。それによりそこで反応混合物は約200℃〜300℃の温度に冷却され、その結果分離して沈殿した無機成分は少なくとも部分的に再び溶解され、従って廃水導管内の詰まりは確実に抑制される。
【0033】
予熱器12、26、28は、固有の酸化反応器2における加熱時間を最小にするため、酸化反応器2に廃棄物A、酸化剤O及び補助燃料Bの入る際の温度を比較的高く保持するのに用いられる。それによって、酸化反応器2において比較的長く酸化のための滞留時間を使用することができる。さらにそれによって、すすの形成を十分に避けることができる。予熱器12、26、28は、それらをそれぞれ貫流する媒体がその出口でそれぞれ約400℃の温度を有するように構成されている。従ってこれらの媒体の作動温度を酸化反応器2において定められている約600℃〜約800℃の作動温度に高めることは、ごく限られた費用で達成することができる。
【0034】
酸化反応器2の流出側において冷却器34は、相分離器36に対し利用可能な作動パラメータ、特に十分冷やされた作動温度を持った廃水A´が存在することを保証する。従って酸化反応器2から流出する廃水A´の他の廃水処理も可能である。
【0035】
システム1の酸化反応器2における廃棄物Aの有機成分の湿式酸化によって、廃棄物処理すべき廃棄物Aの著しい容積縮小ができる。その場合、廃棄物Aの容積の格段に大きい部分を占め得る廃棄物の有機成分は確実に除去され、比較的容易に取り扱い得る物質、即ち特に二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)に変換される。これらの物質に対しては、通常原子力施設にいずれにせよ存在する排気ないし廃水システムにより問題なくさらに処理することが可能である。これに対し残る残存廃棄物は、特に気化による他の処理後、ごく僅かの必要空間で、安全な中間又は最終貯蔵部に導くことができる。さらにこのような液相における酸化による廃棄物処理において場合によってはセシウムが残留する可能性があるが、このセシウムはともかく容易に揮発性の元素としてガス相に移り得るものであり、溶解し、従って処理の必要なガス状の廃棄物とはならない。従って特に放射性の有機廃棄物の加熱燃焼に比較して、現在比較的費用のかかる排ガス浄化を行なわなくてよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図は本発明の実施例のである。
【符号の説明】
【0037】
1 システム
2 酸化反応器
4 予熱器
6 導管
10 高圧容器
12 予熱器
14 混合器
16 燃料導管
18 貯蔵容器
20 ガス導管
22 貯蔵容器
24 高圧ポンプ
26、28 予熱器
32 廃水導管
34 冷却器
36 相分離器
38 調節弁
40 排ガス導管
42 調節弁
44 廃水導管
46 試料システム
50 圧力容器
52 内管
54 加熱装置
56 矢印
58 コンプレッサ
A 廃棄物
A´ 残留する廃棄物(廃水)
CO2 二酸化炭素
2O 水
2 窒素
2 酸素
O 酸化剤
QW 急冷水
SW 水滴

Claims (14)

  1. 放射性廃棄物(A)が酸化反応器(2)に供給され、酸化反応器において水(H2O)の超臨界条件下で廃棄物(A)の有機成分の湿式酸化が行われる放射性廃棄物(A)の処理方法。
  2. 廃棄物(A)が先ず輸送水と混合され、その混合物が酸化反応器(2)に供給される請求項1記載の方法。
  3. 酸化反応器(2)に補助燃料(B)が供給される請求項1又は2記載の方法。
  4. 補助燃料(B)としてエタノールが使用される請求項3記載の方法。
  5. 酸化反応器(2)においてシステム温度が約700℃に設定される請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 酸化反応器(2)においてシステム圧力が約300barに設定される請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 酸化反応器(2)に酸化剤(O)として空気及び酸素(O2)又はそのいずれか一方が供給される請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 酸化剤(O)が酸化反応器(2)に供給される前に予熱される請求項7記載の方法。
  9. 原子力施設からの有機成分を含む廃棄物(A)の選別のためのシステム(1)であって、廃棄物(A)が酸化反応器(2)に供給可能であり、酸化反応器の圧力容器(50)が水(H2O)の臨界圧力より以上の圧力の設定のための手段及び水(H2O)の臨界温度以上の温度の設定のための手段に関係づけられているシステム。
  10. 酸化反応器(2)がその圧力容器(50)の外壁に配置された加熱装置(54)を介して加熱可能である請求項9記載のシステム。
  11. 圧力を設定するための手段が、酸化反応器(2)に接続された廃棄物(A)の供給導管(6)に連結された高圧ポンプ(24)を含む請求項9又は10記載のシステム。
  12. 酸化反応器(2)に、処理すべき廃棄物(A)を燃料及び酸化剤(O)又はそのいずれか一方と混合するための混合器(14)が前置されている請求項9〜11のいずれか1つに記載のシステム。
  13. 酸化反応器(2)が発汗壁反応器として形成されている請求項9〜12のいずれか1つに記載のシステム。
  14. 酸化反応器(2)が多孔性の内管(52)を有する請求項13記載のシステム。
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