JP2005505408A - 産業用水システム中のバイオフィルムの抑制 - Google Patents

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Abstract

表面におけるバイオフイルムインフェステーションの形成及び/又は表面におけるバイオフイルムの増殖を撲滅する際に臭素をベースとする殺生物剤の有効性は、それとともにバイオ分散剤を使用することにより増強される。殺生物剤は(i)スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤又は(ii)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺生物剤である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオフィルムの絶滅または少なくとも有効な抑制におけるある種の殺生物剤の性能の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば再循環冷却システムの如き熱拒絶装置の効率的な操作および維持にとって洗浄システム表面は重要である。水処理の技術および科学は、冷却システム全体にわたるスケール、沈澱、腐食生成物、および微生物の経済的な抑制に焦点を当てる。これらの表面汚れの増加はなだれのような問題、すなわち劣悪な熱転移、高いエネルギー消費、フィルムフィル詰まり、増加する維持費用、短いシステム寿命、高い全体的操作費用など。をもたらしうる。
【0003】
一般的にバイオフィルムとして知られる表面に付着する微生物がこれらの問題の多くの一因となる。産業用水システム中でバイオフィルムにより課される問題の一部は以下の事項を包含する:
A)バイオフィルム沈澱は有効な熱絶縁体である。一つのこれまでの研究は、バイオフィルムの熱伝導率は同じ厚さの炭酸カルシウムスケールのものの25%であることを見出した。これは減少した熱転移および増加したエネルギー消費をもたらす。
B)バイオフィルム沈澱はフィルムフィル堆積における重要な因子である。堆積しがちな高効率フィルムフィルが1970年代および1980年代に導入された。一つのこれまでの研究では、生堆積(biofouling)およびシルトの組み合わせが42日間でフィルムフィルの14.8lbs/cuftの「驚くほどの」重量増加をもたらした。シルト単独処理は同じ時間枠内でわずかな重量増加(2.3lb/cuft)を与えた。この研究の著者は、「シルト単独では[フィルムフィル(film fill)の]故障詰まりをしえないようである」と結論づけた。
C)バイオフィルム沈澱は冶金の腐食を増加させる。微生物および微生物代謝工程に関連する生成物による表面のコロニー形成は、大量の溶液とは大きく異なる環境を作成する。バイオフィルム/基質表面における低い酸素環境は、例えば、硫酸塩減少性細菌の如き高度に破壊的な嫌気性有機体が繁殖しうる条件を与える。これは、一つの発表された報告によると、システムの残部に関して経験されるものより1000倍高い局在化した点食腐食速度を生じうる特に潜行性の腐食形態であるMIC(微生物誘発腐食)をもたらす。極端な場合には、MICは短期間内に穿孔、装置故障、および費用のかかる再調整操作をもたらす。例えば、有効な微生物学的抑制プログラムなしの新たに建造された大学図書館では、冷却システム配管の部分がスラジ、スライム、およびSRB類の集積によってたった1年の使用後に交換しなければならなかった。
D)多分、バイオフィルムに関連する最大の問題は健康関係である。バイオフィルムは在郷軍人病の原因となる細菌種であるレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)が繁殖する環境を作成しうることが知られている。この細菌は例えば冷却塔および蒸発コンデンサー、渦巻き温泉および風呂、家庭用熱水/シャワーシステム、並びに雑貨店(grocery misters)の如き人造水システム中で高危険水準になりうると報告された。AWT、CTIおよび他の産業グループ並びに政府機関により発行された指針および推奨される実施法の増大するリストにもかかわらず、在郷軍人病の致死的な大発生が定期的に起き続ける。例えば、2000年4月にオーストラリアでたった3ヵ月半前に注文したての新施設で大発生が起きた。この大発生は101件の在郷軍人病の確認された症例および2件の死亡を生じたことが報告された。
【0004】
バイオフィルムは明らかに多くの冷却システム問題の直接的な原因または相乗剤である。数年前に、米国だけのバイオフィルムの経済的影響は600億ドルと推定された。
【0005】
バイオフィルムは表面に付着した微生物、それらが製造する代謝生成物、および関連する伴出破片(シルト、スケール、鉄など)の集合である。
【0006】
例えば産業用水システム中の一般的なスライム生成性細菌である緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の如き大量の水の中に存在する有機体が表面に付着する場合に、表面の初期コロニー形成が起きる。自由泳動/プランクトン状態から付着/定着状態への状態変化が微生物中の劇的な転換を引き起こす。プランクトン状態に関連する遺伝子が停止され、定着状態に関連する遺伝子が作動する。典型的には、微生物は例えば鞭毛の如き自由泳動に関連する付属器官を失いそして例えば付着用の多くの点を与える短い毛髪類似頭頂の如きこの状態にさらに適する付属機関を得る。付着工程は一般に細胞外重合体状物質(EPS)と称する粘着性の多糖(澱粉類似)物質の製造もさらに刺激する。適切な条件では、さらに多い細菌が表面に付着する。実際に、表面が付着した細菌および関連するEPSの層で被覆される。
【0007】
これだけが起きるなら、バイオフィルムは比較的容易に抑制されうるであろう。しかしながら、細菌は表面をコロニー形成し続けて数百以上の細胞層厚さまで増加する。最近の科学的証拠は、このコロニー形成工程は高い序列度で進行することを示した。発達するマイクロコロニー内の細胞はクオルム・センシング(quorum sensing)と称する信号機構を用いて互いに連絡する。個々の細胞は常に少量の化学信号を発生する。これらの信号がある濃度に達した時に、それらが細胞の性能を変えそして、例えば、水路を作成する。水路はコロニー中への養分の輸送およびコロニーからの廃棄生成物の除去を可能にする。
【0008】
直ちに他の微生物が成長に適したマイクロコロニー内に隙間を見出す。基質/マイコロコロニー表面における低酸素または嫌気性条件が、例えば硫酸塩減少性細菌(SRB類)の如き破壊的微生物の誘い込みを確実にする。原生動物および他のアメーバは定着細菌集団上で喫食する機会を自由に使える。レジオネラ・ニューモフィラおよび/または他の病原性有機体が、再生し且つ繁殖するのに適する隙間を見出す。完全に発達したマイクロコロニーはこのようにして種々の化学的成分を含有することになりそしてそれは異なるタイプおよび代謝状態の微生物の共同体よりなる。
【0009】
マイクロコロニー内の実際の条件は存在する微生物の一部または全てにとって理想的でないかもしれない。微生物は離脱し、大量の水に入り、そして他のコロニー形成部位を探す。発達中のバイオフィルム内部の水路の作成に関する場合のように、ある種の化学信号が離脱工程を支配することが最近見出された。
【0010】
バイオフィルム中に存在する微生物は典型的には殺微生物剤に対する減少した感受性を示す。換言すると、作成されると、バイオフィルムは持続することができそして除去が難しい。これは多くの因子による:
1)減少した浸透性。バイオフィルムは付着した有機体を取り囲むEPSの層により非浸透性障壁を与えるとこれまで考えられていた。この考えはその後バイオフィルム全体にわたる水路−−実際には初生循環システム−−の発見でわずかに変えられた。最近の考えは、例えば塩化物イオンの如き多くの物質はバイオフィルム内部への容易な到達を享受するが、例えば塩素または他の酸化性殺微生物剤の如き反応性物質はバイオフィルム表面におけるEPSとの反応により不活性化されうることである。例えば5ppmの塩素を作用させた7日バイオフィルムの研究に関する論文は、塩素水準はバイオフィルム内部の大量の水のものの20%だけであったことを示している。バイオフィルム内の有機体はこのようにして減じられた量の殺微生物剤に露呈される。
2)固有耐性。バイオフィルム有機体はそれらのプランクトン相手とは非常に異なる特性を示す。例えば、1997年に発表された論文は1日バイオフィルムでさえそれらのプランクトン相手と比べてはるかに減じられた抗生物質感受性を示し、しばしばバイオフィルムの完全な不活性化のための抗生物質投与量における1000倍増加を必要とすることを示している。
3)微生物学的多様性。バイオフィルムは多種の微細隙間−−酸素に富んだ領域、酸素が枯渇した領域、比較的高いpHの領域、低いpHの領域など、を与える。これらの広範囲内の環境は有機体のタイプおよび代謝活性における多様性をもたらす。例えば、大量水/バイオフィルム表面近くの細胞は呼吸しそして本質的に発達休止状態でありうるバイオフィルム内部のものより大きい速度で成長することが報告されている。これらの発達停止細胞は殺生物剤処理に対して感受性がより少なくそして条件が好ましい場合にはバイオフィルムを急速に再定住されうる。
【0011】
バイオフィルム発達を促進する因子は以下のものを包含する:
a)基質および温度。
【0012】
頻繁ではないが水処理の抑制下では、基質および温度はバイオフィルム発達に劇的に影響を与えうる。1994年に発表された論文は、1−21日間の期間にわたるバイオフィルム細菌およびバイオフィルム関連レジオネラによるコロニー形成に対する基質および温度の影響に関する研究を報告している。コロニー形成は全ての温度で銅と比べてプラスチック表面(cPVC、ポリブチレン)上で最大値を立証した。コロニー形成はプラスチック表面上で、数が1−2log単位だけ低下した60℃以外の全ての温度で、常に高かった。レジオネラ数は全ての表面上で40℃で最大であり、60℃ではレジオネラは検出されなかった。L.ニューモフィラは20℃ではプラスチック表面の微生物数の低い百分率を示したが、これは40℃では大きく(10−20%)増加した。興味あることに、L.ニューモフィラは40℃でのみ検出され、そこでそれは合計細菌数の2%であるため、銅はこの有機体によるコロニー形成を抑制した。
【0013】
別の研究では、48時間バイオフィルムを亜鉛メッキされた鉄、ガラス、およびPVC上で成長させた。プラスチック表面上のバイオフィルム数(〜10CFU/cm)は他の表面上のものより約1logの数だけ高かった。ある種の酸化性殺生物剤、すなわち、塩素、臭素、およびN,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(BCDMH)の作用は亜鉛メッキされた鉄上で最大でありそしてPVC上で最小であることを立証した。著者は、「バイオフィルムコロニー形成、消毒耐性、および再成長を支援することによりPVC表面は問題となる」と結論づけた。
【0014】
別の研究では、21日経過したバイオフィルムの数は軟鋼上で成長する場合(5.5〜6.8logCFU/cm)にはステンレス鋼上(4.7〜5.8logCFU/cm)より約1logだぇ大きかった。BCDMH(1mg/Lの遊離残渣)の投与量がバイオフィルム数を30℃で軟鋼上で1.4logだけそしてステンレス鋼上で2.0logだけ減少させた。レジオネラ・ニューモフィラはバイオフィルムの合計数の1−10%であった。しかしながら、生存レジオネラはいずれの表面上でも殺生物剤(1mg/LのBCDMH)への24時間にわたる露呈でバイオフィルムから回収されなかった。
【0015】
ステンレス鋼表面上でのバイオフィルム細菌、バイオフィルム蛋白質、およびバイオフィルム炭水化物に対する温度(30−40℃)の影響に関するモデル冷却塔中の研究の結果が報告された。14日後の分析は、バイオフィルム細菌の抑制数が40℃で最大であること並びに製造されたバイオフィルム蛋白質および炭水化物の量は35℃で最大であったことを示した。重量基準でのバイオマスの最大部分は炭水化物でありそしてこれは蛋白質の約4倍であった。比較的多い量の炭水化物(例えばEPS)はバイオフィルム細菌が冷却システム中でスライムを製造しうる程度を示す。3ppmのイソチアゾロン(3ppmの活性成分、1週間当たり3回投与)を使用する高養分条件下での殺微生物剤研究は熱転移耐性およびバイオフィルム炭水化物の良好な抑制を示した。しかしながら、殺微生物剤を用いる生存細胞数は対照のものと等しかった。
【0016】
これまでの研究は、バイオフィルム細菌によるコロニー形成は一般的にプラスチック表面上で最大でありそして銅表面上で最小であることを示している。軟鋼およびステンレス鋼のコロニー形成は中間ケースであるようであり、ステンレス鋼は軟鋼より少なくコロニー形成される。バイオフィルム細菌およびバイオフィルム関連レジオネラによるコロニー形成のための最適温度は30−40℃の範囲内であると思われる。これらの温度において、レジオネラはプラスチックおよび鋼表面を合計微生物数の20%までの数でコロニー形成することができ、そしてバイオフィルムスライムの生成はそのピークにおける。これらの研究は典型的には例えばPVCの如きプラスチックから製造されるフィルムフィルの堆積に関連する問題を立証している。それらはまた、かなりの量の銅配管を含むシステムはバイオフィルム関連問題があまりないことも示唆している。
b)流速および温度
304ステンレス鋼ディスク上で成長したバイオフィルム上の過酸/過酸化水素の影響は1998年に報告された。流状態で成長したバイオフィルムは静止状態で成長したものより殺生物剤に対して3倍ほど感受性が大きかった(2log死滅に関する濃度〜25ppm(流動);80ppm(静止))。静止条件下での減少した殺生物剤効果は、バイオフィルム中の停滞および餓死効果の発生(微生物学的多様性)並びにより大量の細胞外重合体の性壊死(減じられた殺生物剤浸透)により説明された。
【0017】
高い流速は殺生物剤活性を劇的に高めた。消毒における静止状態と比べて6logまでの増加が撹乱流下で得られた。この増加は、消毒剤のバイオフィルム細胞中への改良された物質輸送(増加した殺生物剤浸透)に起因した。温度も殺生物剤活性を高めた。効率は20から50℃に行くにつれて3logより多く躍進した。
【0018】
別の研究では、流速の増加は50ppmのグルタルアルデヒドで処理した3日バイオフィルム上でのバイオフィルム除去を改良した。興味あることに、著者は低水準のグルタルアルデヒドはバイオフィルム除去にほとんど影響を与えず、20ppmでは「無効」であったことを示唆した。これはグルタルアルデヒドの架橋結合によると考えられ、細胞の外表面がバイオフィルム中への浸透を効果的に防止した。
【0019】
これらの研究は、静止または低流状態で成長したバイオフィルムは元来抑制がさらに難しくなりうることを示している。そのような低流のよどんだ領域は水システム中で分配デッキの部品、冷却塔サンプ、およびシステムデッドレッグの中で起きうる。これらの研究は、より高い温度および増加した流速がバイオフィルムの殺生物剤に対する感受性を増加させうることもさらに示している。前者の効果はより高い温度における微生物代謝活性における増加によるものであり、後者はバイオフィルム中への増加した殺微生物剤の浸透によるものでありうる。
【0020】
開示された研究の中で、殺生物剤を用いるバイオフィルムの抑制に向けられた成果は以下のものである:
次亜塩素酸、次亜臭素酸、およびハロゲン供与体BrMEH(ブロモ−クロロ−メチルエチルヒダントイン)をスファエロチルス・ナタンス(Sphaerotilus natans)のバイオフィルムに対して試験した(非特許文献1参照)。S.ナタンスは殺生物剤処理に対して非常に耐性である大量のフィラメント状バイオフィルムを生成することに注目すること。非破壊性バイオフィルム監視技術を用いる動試験(熱転移耐性および溶解した酸素独活)は以下の温度水準においてバイオフィルム抑制を示した(が絶滅は示さなかった):10ppmのBrMEH、15ppmのHOBr、および>20ppmのHOCl(すなわち、塩素は20ppmの最大適用投与量においてバイオフィルムを抑制しなかった)。臭素自体および臭素供与体BrMEH(ブロモクロロメチルエチルヒダントイン)の両者はそれ故これらの試験では塩素より有効であると見えた。
【0021】
最近の研究は、プランクトンおよびバイオフィルム細菌の両者に対するヒダントイン生成物(BCDMH、BrMEH)の効果を比較した(非特許文献2参照)。バイオフィルム研究を、研究室フロースルーシステム中で成長したステンレス鋼シリンダー上で発生した5日ないし7日バイオフィルムに対して行なった。0.5ppmで投与された両方の生成物(Clとしての全残渣)は1時間後にプランクトン有機体中で>4logの減少を与えた。予期されたように、バイオフィルム細菌に対する効果は減少した。1ppm残渣では、BCDMHは1logの死滅だけを与え、BrMEHは0.7logの死滅を与えた。バイオフィルム細菌に対する両方の生成物の効果はアンモニアの存在下でわずかに改良した。CT(濃度対時間)研究は、より長い期間にわたりより少ない量の生成物を投与することの方が良いことを示唆している。
【0022】
二酸化塩素がバイオフィルムを抑制することが示された。例えば、フロースルーシステム中で18時間にわたり連続的に適用された1.5mg/LのClOはバイオフィルム細菌を99.4%減少させた(非特許文献3参照)。最近の実地試験は0.1mg/Lの適用投与量における有効な生堆積抑制を示した(非特許文献4参照)。
【0023】
冷却水処理用の過酢酸(5.1%w/w)および過酸化水素(21.7%w/w)の新たに登録された組み合わせに関する実地研究が報告された(非特許文献5参照)。約10ppmのPAAおよび40ppmの過酸化水素(0.6ガロン/投与)の残渣に対して1日おきに投与されたこの殺生物剤組み合わせは定着細菌の有効な抑制を与えた。イソチアゾロン(5ガロン、1週1回、〜20ppmの活性成分)に関して、バイオフィルム数は約1.5〜2.5log対2.5〜4logであった。推奨適用割合は1週当たり2〜3回の5−9ppmのPAA(堆積したシステム)から1週当たり2〜3回の3−5ppmのPAA(清浄なシステム)の範囲であった。PAAの適用をハロゲンをベースとした殺生物剤で換えることが示唆された。
【0024】
過酸化水素および他の殺生物剤の性能をパイロット冷却システム中でpH9で試験した(非特許文献6参照)。連続的に2−3ppmでの過酸化水素並びに50ppmで投与されたグルタルアルデヒドまたはTHPSが定着細菌数における2logの減少を生じた。0.4ppmの連続的塩素残渣はバイオフィルム数における(約10の細菌/inへの)5logの減少を与えた。
【0025】
一回通過冷却システム中の過酸化水素を用いる生堆積研究が報告された(非特許文献7参照)。5ppmの過酸化水素水準が0.1ppmの塩素より良好な抑制を与えた。殺生物剤は2時間/日で投与された。
【0026】
レジオネラ・ニューモフィラはしばしば定着微生物集団で繁殖する。この問題のある微生物に関する抑制戦略の概観は1999年に発表された(非特許文献8参照)。パイロット冷却塔中のシュードモナス種、レジオネラ・ニューモフィラ、およびアメーバを含有するバイオフィルムに対する殺生物剤の影響の研究も1999年に記載された(非特許文献9参照)。この研究は、塩素(0−5ppm残渣)および臭素(0−2ppm残渣)が4日間の期間(実験期間)にわたりそれぞれ約4および3logの減少でバイオフィルム細菌を効果的に抑制したことを示した。ハロゲン残渣は広く変動したが、塩素に関して5ppmそして臭素に関して2ppmを決して越えなかった。非酸化性殺生物剤はこれらの試験で有効でなく、ポリクアト(polyquat)はバイオフィルム細菌には本質的に影響を与えなかった。殺生物剤の一部はバイオフィルム関連レジオネラの抑制にさらに有効であることを立証した。例えば、塩素および臭素の他に、ジブロモニトリロプロピオンアミド(DBNPA)およびグルタルアルデヒドの両者はバイオフィルム関連レジオネラを検出不能な水準に減少させた。ポリクアトおよびオゾン処理の両者はバイオフィルム関連レジオネラの水準に有意に影響を与えないようであった。
【0027】
レジオネラ、従属栄養細菌およびアメーバの共同体よりなる2週経過したバイオフィルムに対する5種の殺生物剤の効果の試験の結果が報告された(非特許文献10参照)。殺生物剤接触時間は48時間であった。2〜4ppmの塩素水準が、バイオフィルム関連従属栄養細菌およびバイオフィルム関連レジオネラの両者で急速な減少を与えた。10ppmにおけるBCDMHも有効であったが、より遅く作用した。グルタルアルデヒドは100ppmの活性成分で投与された場合に有効であった。カルバメートおよびポリクアトは最も影響が少なかった。
【0028】
別の研究は、ある種の説生物剤がバイオフィルム有機体の長期抑制を促進させたことを示した。安定化された臭素生成物は次亜塩素酸ナトリウムまたは次亜臭素酸ナトリウムのいずれかより長い期間のMIC抑制を与えた(非特許文献11参照)。特許された局在化した腐食技術を使用して研究室およびパイロットプラント冷却塔システムの両者における異なる殺生物剤処理処方の影響を測定した。
【0029】
一般に、現在までのバイオフィルム研究のほとんどは例えば塩素および臭素の如き酸化性殺生物剤がバイオフィルム細菌およびバイオフィルム関連レジオネラに対して他の殺生物剤より有効であることを示している。バイオフィルム関連レジオネラは殺生物剤処理に対する増加した感受性を示し、そして一部の非酸化性殺生物剤であるグルタルアルデヒドおよびDDBNPAはこの場合に有効であるようである。例えばポリクアトの如きある種の非酸化性殺生物剤がバイオフィルム細菌またはバイオフィルム関連レジオネラを抑制することは示されなかった。そのような殺生物剤の使用は、バイオフィルム関連問題の抑制のためには他のさらに有効な殺生物剤と組み合わせてのみ使用すべきである。最近の研究は、殺生物剤は初期効果に関してだけでなく殺生物剤適用後のバイオフィルムの回復時間に関しても差異を示すことを示している。
【0030】
殺生物剤の組み合わせを使用することによるバイオフィルム有機体の改良された抑制を示唆する論文も出現した。一つの研究では、研究室フロースルーシステム中のスファエロチルス・ナタンスのバイオフィルムをイソチアゾロンおよび臭素化されたヒダントイン(BrMEH)の組み合わせで処理した(非特許文献12参照)。イソチオアゾロンの初期適用(4ppm活性成分)と1時間以内のBrMEH(10ppm、合計Clに関して)の組み合わせがDO(溶解した酸素)およびHTR(熱転移耐性測定)をベースとしたバイオフィルム細菌の最も長期で且つ費用効果的な抑制を与えた。別の研究では、5.3%の2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールおよび2.6%のイソチアゾロン類の相乗的配合物であるBNPD/ISOの組み合わせが気体状塩素の代替品として研究された(非特許文献13参照)。精錬冷却塔(140,000ガロン容積)中の実地試験は、1週当たり2回適用された65mg/Lが0.2〜0.6mg/Lの遊離連続的塩素より良好なバイオフィルム細菌の抑制を与えたことを示した。バイオフィルム数はATP測定により測定された。約50mg/Lの生成物が塩素システムと同等な性能(〜1.0×10RLU/cm)を与えた。
【0031】
ある種の界面活性剤またはバイオ分散剤を冷却水システムに適用してスケール、微生物、並びに堆積物質(クレー、鉄など)から生ずる沈澱の解放を助けた。そのような界面活性剤は典型的にはある種の殺生物剤と組み合わせて使用された。界面活性剤はバイオフィルムの予防および除去の両方のために考えられた。
【0032】
例えば、ある種の非イオン性界面活性剤が316SS片の細菌コロニー形成を減ずることが示された(非特許文献14参照)。試験は、4日の期間にわたる10ppmの連続的界面活性剤投与量での細菌数における2−3logの減少を示した。最良の界面活性剤は表面張力における高い減少(>20mN/m)を与えた。
【0033】
フィルムフィル堆積に対するEO/POブロック共重合体の影響の研究は、界面活性剤は単独では長期抑制を与えられなかったことを示している(非特許文献15参照)。モデル再循環水システム中の250ppmのブロック共重合体の連続的添加が14日間にわたり細菌コロニー形成を減じたが、35日後にはほとんど効果は観察されなかった。スラグ投与量のグルタルアルデヒド(60mg/L、3回/水)と一緒のEO/PO(50mg/L)の組み合わせが殺生物剤または界面活性剤処置のない対照と比べて固体集積を有意に減少させた。
【0034】
正常な活性化された臭化物処理と一緒の独占的アニオン性生物洗剤(線状アルキルベンゼンスルホネート、5ppmで適用される)の使用がフィルムフィル表面上の沈殿の徐々の除去をもたらした(非特許文献16参照)。この処理は、これまでのバイオ分散剤プログラム下で徐々に失われた冷却塔操作効率も回復した。
【0035】
〜C16アルキル基を含有するアルキルポリグリコシド(APG)よりなる改良された生物洗剤が開発された(非特許文献17参照)。この生成物は「大量水中の分散性(分散集合体)および固体/液体中間相中の洗浄性(バイオフィルムマトリックス除去)の両者を」有すると報告されている。石炭燃焼電力プラント中の一つの実地研究は、活性化された臭化ナトリウム(0.5ppm遊離)と一緒の20ppmAPGの1日のスラグ投与は活性化された臭素だけの処理と比べて大量の水中の蛋白質およびATPの水準における即座の増加並びに冷却塔熱効率における劇的な改良を与えた。別の石炭燃焼プラント中での第二の研究は、BCDMH(0.1−0.2ppm)と一緒の20ppmAPGの連続的投与量が試験片上での減じられたバイオマス集積を徐々にもたらしたことを示している。
【0036】
2−(デシルチオ)エタナミン(DTEA)は殺生物剤およびバイオ分散剤の両者として提供される生成物である。スライムおよび生堆積沈殿の除去を示したDTEAの数種の実地研究が記載された(非特許文献18参照)。例えば、分配デッキ上のノズルを詰らせるバイオフィルムはDTEA(15ppm活性)の3回投与後に低い塩素残渣と一緒に一日おきに除去された。別の研究は、ATPおよびバイオフィルム厚さ測定により示されるように1週2回のDTEA(20ppm活性)のスラグ投与でバイオフィルムの抑制を示した。この生成物はフィルムフィルの生堆積も抑制し、そこではその性能はCaスケールのキレート化によるバイオフィルムの破壊に起因した。開放ループシステムに関する一般的な推奨事項は活性成分としての1〜25ppmのDTEAを1週当たり2〜3回適用することである。この生成物は良好な殺藻剤でもあると言われている。
【0037】
腐食を抑制し、スライム、スケールおよび藻を分散させ、そして巨大堆積を抑制するための表面上でフィルムを形成する調合物が論じられた(非特許文献19参照)。一つの実地研究は、冷却用に港湾水を使用していたホテル複合体を含んだ。このシステムは、ひどい堆積問題、減じられた熱転移および詰まった管を有していた。フィルム生成性調合物(5mg/L)を用いる1日1時間にわたる処理は、1週間後に管状熱交換体中の黒色の粘着性の沈澱の減少および1ヶ月の適用後の沈澱の完全除去をもたらした。
【0038】
酵素の使用は新技術と考えることができる。酵素は、ある種の化学反応を速める生存有機体である植物、動物、微生物から単離された蛋白質である。例えば酸性およびアルカリ性プロテアーゼ類、炭水化物(例えば、アミラーゼ類)、並びにエステラーゼ類(例えば、リパーゼ類)の如きある種の酵素は有機化合物の加水分解を促進する。これらの酵素はバイオフィルム沈殿の外部スライム層(EPS)を予防しまたは除去するのを助けるために使用された。
【0039】
スライム、生堆積性およびMICを抑制するための酵素の使用の概念は数年前に出現した(非特許文献20参照)。定着バイオマスの集積層を除去するための一つの示唆された方法は、1種のアミラーゼ、1種の酸性/アルカリ性プロテアーゼ、および非イオン性界面活性剤の添加を含む多段階工程を包含する。製紙機沈澱から単離されたスライム生成性有機体に関する試験は、この酵素調合物(各成分は20ppmで加えられる)の使用が堆積したステンレス鋼管の中の圧力低下を有意に減少させた。酵素組み合わせはバイオマス関連EPSを明らかに加水分解しそして洗剤が基質からの沈澱の流出を助ける。この技術の主張点は、酵素が比較的無毒であり且つ天然源であることである。しかしながら、この方式は生堆積抑制のための一般的な且つ費用効果的な方法であるという証明は今後の問題であろう。
【0040】
以上で引用したような集中的な調査研究にもかかわらず、例えば産業用および排水システムの如き水システムの中でのバイオフィルムのより有効で且つ/またはより長く持続する根絶または抑制を達成する方法が見出されるなら、かなり有利であろう。
【非特許文献1】
M.L.ルデンスキー(Ludensky)およびF.J.ヒンプラー(Himpler)著、「バイオフィルムに対するハロゲン化されたヒダントイン類の影響(The Effect of Halogenated Hydantoins on Biofilms)」、論文番号405、コロジョン(Corrosion)/97、NACEインターナショナル(NACE International)、ヒューストン、テキサス州、1997
【非特許文献2】
J.F.クラマー(Kramer)著、「ブロモ−クロロ−ジメチル−ヒダントインを用いるバイオフィルム抑制(Biofilm Control with Bromo−Chloro−Dimethyl−Hydantoin」、論文番号01277、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、2000
【非特許文献3】
J.ウォーカー(Walker)およびM.モラレス(Morales)著、「バイオフィルジュの抑制のための二酸化塩素(ClO2)の評価(Evaluation of Chlorine Dioxide (ClO2) for the Control of Biofilms)」、ウォーター・サイエンス・アンド・テクノロジー(Water Science and Technology)、35巻、11−12号、319−323頁(1997)
【非特許文献4】
G.D.シンプソン(Simpson)およびJ.R.ミラー(Miller)著、「二酸化塩素を用いるバイオフィルムの抑制(Control of Biofilm with Chlorine Dioxide)」、AWT年次集会(AWT Annual Convention)で発表された論文、ホノルル、ハワイ州、2000
【非特許文献5】
J.クラマー(Kramer)著、「冷却水用途のための過酸素をベースとした殺生物剤(Peroxygen−Based Biocides for Cooling Water Applications」、AWT年次会合(AWT Annual Meeting)で発表、トラバースシティー、ミシガン州、1997
【非特許文献6】
M.F.クーリン(Coughlin)およびL.ステイメル(Steimel)著、「冷却水殺生物剤としての過酸化水素の性能および他の冷却水抑制剤とのその相容性(Performance of Hydrogen Peroxide as a Cooling Water Biocide and its Compatibility with Other Water Inhibitors)」、論文番号397、コロジョン/97、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、1997
【非特許文献7】
J.F.クラマー(Kramer)著、「過酢酸:産業用水用途のための新規な殺生物剤(Peracetic Acid: A New Biocide for Industrial Water Applications)」、論文番号404、コロジョン/97、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州
【非特許文献8】
G.D.シンプソン(Simpson)およびJ.R.ミラー(Miller)著、「レジオネラの化学的抑制(Chemical Control of Legionella)」、AWT年次集会で発表された論文、パームスプリングス、カリフォルニア州、1999
【非特許文献9】
W.M.トーマス(Thomas)、J.エックレス(Eccles)、およびC.フリッカー(Fricker)著、「モデル冷却塔システム中のレジオネラに対する殺生物剤効果の研究室観察(Laboratory Observations of Biocide Efficiency against Legionella in Model Cooling Tower Systems)」、論文SE−99−3−3、ASHRABトランスアクションズ(ASHRAB Transactions),1999
【非特許文献10】
E.マッコール(McCall)、J.E.スタウト(Stout)、V.L.ユー(Yu)、およびR.ビディック(Vidic)著、「モデルシステム中のバイオフィルム関連レジオネラに対する殺生物剤の効果(Efficacy of Biocides against Biofilm−Associated Legionella in a Model System)」、論文番号IWC99−70、インターナショナル・ウォーター・コンフェレンス(International Water Conference)、西ペンシルバニア工学者学会(Engineers Society of W.Pennsylvania)、ピッツバーグ、ペンシルバニア州、1999
【非特許文献11】
M.エンシン(Ensign)およびB.ヤン(Yang)著、「冷却水システム中のMIC抑制のための殺生物剤の効果的使用(Effective use of Biocide for MIC Control in Cooling Water Systems)」、論文番号00384、コロジョン/2001、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、2000
【非特許文献12】
M.L.ルデンスキー(Ludensky)、F.J.ヒンプラー(Himpler)、およびP.G.ウィーニー(Weeny)著、「冷却水殺生物剤を用いるバイオフィルムの抑制(Control of Biofilms with Cooling Water Bioceides)」、論文番号522、コロジョン/98、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、1998
【非特許文献13】
L.G.クレイナ(Kleina)他著、[新規な非酸化性殺生物剤の性能および監視:BNPD/ISOおよびATPの研究(Performance and Monitoring of a New Nonoxidizing Biocide: The Study of BNPD/ISO and ATP)]、論文番号403、コロジョン/97、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、1997
【非特許文献14】
W.K.ホワイトケトル(Whitekettle)著、「微生物付着に対する界面活性化学物質の影響(Effects of Surface−Active Chemicals on Microbial Adhesion)」、ジャーナル・オブ・インダストリアル・ミクロバイオロジー(Journal of Industrial Microbiology)、7巻、105−166頁、1991
【非特許文献15】
R.M.ドンラン(Donlan)、D.L.エリオット(Elliott)、およびD.L.ギボン(Gibbon)著、「冷却水システム中のPVCフィル上のシルトおよびバイオフィルム沈澱を抑制するための界面活性剤の使用(Use of Surfactants to Control Silt and Biofilm Deposition)」、IWC−97−73、西ペンシルバニア工学者学会(Engineer’s Society of Western Pennsylvania)、ピッツバーグ、ペンシルバニア州、1997
【非特許文献16】
F.P.ユー(Yu)他著、「地熱電力プラント中の冷却塔フィル堆積抑制(Cooling Tower Fill Fouling Control in a Geothermal Power Plant)」、論文番号529、コロジョン/98、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、1998
【非特許文献17】
F.P.ユー(Yu)他著、「フィル堆積抑制における改革(Innovations in Fill Fouling Control)」、IWC−00−03、西ペンシルバニア工学者学会、ピッツバーグ、ペンシルバニア州、2000
【非特許文献18】
A.G.レレニー(Relenyi)著、「DTEA:新規な殺生物剤およびバイオフィルム剤(DTEA: A New Biocide and Biofilm Agent)」、AWT年次会合で発表、コロラドスプリングス、コロラド州、1996
【非特許文献19】
R.T.クレウサー(Kreuser)他著、「新規な殺軟体動物剤、腐食抑制剤、および分散剤(A Novel Molluscide, Corrosion Inhibitor, and Dispersant)」、論文番号409、コロジョン/97、NACEインターナショナル、ヒューストン、テキサス州、1997
【非特許文献20】
R.W.ルテイ(Lutey)著、「酵素技術:微生物学的に影響を受ける腐食の予防および軽減のための手段(Enzyme Technology: A Tool for the Prevention and Mitigation of Microbiologically Influenced Corroson)」、IWC−97−71、西ペンシルバニア工学者学会、ピッツバーグ、ペンシルバニア州、1997
【発明の開示】
【0041】
本発明に従えば、或る種の高度に有効な殺生物剤の有効性は、それと共にバイオ分散剤(biodispersant)を使用することにより増強される。使用されるバイオ分散剤は、本発明の実施で使用される高度に有効な殺生物剤により水中に放出される殺生物性種(biocidal species)がバイオフイルムの防御性多糖シールド又は層を浸透するのを促進すると考えられる。このようにして、殺生物性種は、通常浸透抵抗性バイオマスの中心の活性なバイオフイルム及び病原体種に対する破壊的な効果を及ぼすことができる。そして多くの場合に、殺生物性種による浸透の速度は相対的に速いので、バイオマス内のそれらの殺生物活性はより長く持続する傾向がある。
【0042】
本発明の実施で使用される殺生物剤は、(i)スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤又は(ii)少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインであって、そのアルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる1種又はそれより多くの臭素をベースとする殺生物剤である。これらの殺生物剤の中でも、スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤、特にスルファメートで安定化された塩化臭素溶液が好ましい。臭素、塩素もしくは塩化臭素又はそれらの任意の2種又は3種のすべての間の水中での反応から生じる1種又はそれより多くの活性臭素種を含んでなる水性溶液は、本発明に従うバイオ分散剤と組み合わせて使用される場合に特に好ましい。臭素種とバイオ分散剤のこのような水性溶液は、バイオフイルム病原体により発生した防御性多糖フイルムへの浸透期間中に溶液の殺生物活性が速すぎる損失を起こしたりひどく枯渇したりしないように、浸透の速度とバイオフイルムを殺す速度を有効に釣り合わせる(coordinating)という有利な性質を有する。
【0043】
かくして、本発明の実施においては、臭素、塩素もしくは塩化臭素又はそれらの任意の2種又は3種のすべての間の水中での反応から生じる1種又はそれより多くの活性臭素種及びスルファメートアニオン水溶性ソースを含んでなり、特に臭素対塩素のモル比が1に等しいか又は1より大きい、水性殺微生物性溶液を含んでなる臭素をベースとする殺微生物剤の使用により、高度に有効な結果が達成されうる。このような水溶液は、通常、少なくとも50,000ppm(w/w)、好ましくは少なくとも100,000ppm(w/w)の活性臭素、更に好ましくは少なくとも160,000ppm(w/w)の活性臭素を含有することができる濃厚溶液として提供される。バイオフイルムと接触しているか又はバイオフイルムと接触する水の本体(body)への添加により使用される場合に、このような濃厚溶液又はそれから形成される部分的に希釈した溶液を、水の本体に加えるか又はそうでない場合には導入して水中に殺微生物的に有効な量の活性臭素を与える。アプリケータ(モップ、布等)の使用による表面への適用により使用される場合には、濃厚物は必要ならば受け取ったままで使用することができる。しかしながら、通常は、濃厚物はこのような適用の前に希釈されるであろう。
【0044】
アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインの水性殺微生物性溶液も本発明の実施で有効に使用することができる。このような水性溶液は、典型的には適当な量の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインを水に溶解して殺微生物的に有効な量の活性臭素を含有する溶液を形成することにより形成される。
【0045】
本発明の実施で使用される水溶性1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインは、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−n−プロピル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−イソプロピル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−n−ブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−イソブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−sec−ブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−tert−ブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジエチルヒダントイン等を包含する。これらの2種又はそれより多くのものの混合物を使用することができる。これらの殺生物剤の中でも、1,3−ジブロモ−5−イソブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−n−プロピル−5−メチルヒダントイン及び1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントインは、それぞれ、費用効果の観点からこの群の好ましい、更に好ましい、及びなお一層好ましい構成員である。本発明に従って使用することができるこれらの殺生物剤の混合物の内、成分の1つとして1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを使用することが好ましく、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインと1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントインの混合物が特に好ましい。本発明で使用される最も好ましい殺生物剤は1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである。
【0046】
タイプ(i)の臭素をベースとする殺生物剤を製造する方法は米国特許第6,068,861号に記載されている。アルカリ性pHを有する濃厚水性溶液の形態にあるタイプ(i)の好ましい臭素をベースとする殺生物剤は商品名STABROM909殺生物剤(Albemarle Corporation)の下に市場で入手可能である。かくして、「スルファメートで安定化された塩化臭素」とは、STABROM909殺生物剤の如き製品又は例えば、米国特許第6,068,861号に記載の発明の方法により形成されうる製品を意味する。タイプ(ii)の臭素をベースとする殺生物剤は典型的には粒状固体として存在し、そしてそれらを製造する方法は文献に記載されている。使用しやすい顆粒の形態にあるタイプ(ii)の最も好ましい臭素をベースとする殺生物剤、即ち、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインは商品名XtraBromTM111殺生物剤の下にAlbemarle Corporationから市場で入手可能である。
【0047】
バイオフイルムにチャレンジするか又はバイオフイルムを根絶する(eradicating)際のこれらの好ましい殺生物剤の強力な活性は比較試験の群で証明された。これらの試験では、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)を含んでなるバイオフイルムに対する工業用及び娯楽用の水処理の両方において広の殺生物剤が使用される。
【0048】
試験は、MBEC Biofilm Technologies,Inc.,Calgary,Canadaで行われた。Calgary大学で開発された試験方法は、注意深く制御された条件下に96の同一バイオフイルムの増殖を可能とする装置を利用する。この装置は下部プレートをシールする96の栓(pegs)を含む上部プレートを含んでなる二部分容器からなる。下部プレートはトラフ(バイオフイルム増殖のための)又は標準の96ウエルプレート(殺生物剤チャレンジのための)からなることができる。バイオフイルムは96の栓の上に発生する。この装置はバイオフイルムに対する抗生物質及び殺生物剤の効能を評価するための一般的方法として使用されてきた。これに関しては、H.Ceri,et al.,“The MBEC Test:A New In Vitro Assay Allowing Rapid Screening for Antibiotic Sensitivity of Biofilm”,Proceeding of the ASM,1998,89,525;Ceri,et al.,“Antifungal and Biocide Susceptibility testing of Candida Biofilms using the MBEC Device”,Proceedings of the Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy,1998,38,495;and H.Ceri,et al.,“The Calgary Biofilm Device:A New Technology for the Rapid Determination of Antibiotic Susceptibility of Bacterial Biofilms”,Journal of Clinical Microbiology,1999,37,1771−1776、参照。
【0049】
上記試験方法及び試験装置を使用して13の殺生物剤系を評価した。これらの系の6つは酸化性殺生物剤、即ち、塩素(NaOClからの)、ハロゲン(NaOCl+NaBrからの)、臭素(スルファメートで安定化された塩化臭素からの)、臭素(DBDMHからの)、ハロゲン(BCDMHからの)及び塩素(トリクロロイソシアヌル酸からの)(Trichlor)であった。これらは、すべての試験結果が同じベースに置かれるようにmg/LのClとして表された。試験した他の殺生物剤はグルタルアルデヒド、イソチアゾロン、(2−デシルチオ)エタナミン(DTEA)、過酢酸、過酸化水素、ポリ(オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン−(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド)(Polyquat)及びジブロモニトリロプロピオンアミド(DBPNA)であった。これらの他の殺生物剤はすべてmg/Lの活性成分として表される。
【0050】
これらの殺生物剤系は緑膿菌(ATCC15442)のバイオフイルムにチャレンジするために使用された。これは工業用水システム及び娯楽用水システムに見いだされる微生物学的スライムに遍在しているグラム陰性菌(Gram(−)bacterium)である。これに関しては、J.W.Consterton and H.Anwar,“Pseudomonas aeruginosa”:The Microbe and Pathogen”,in Pseudomonas aeruginosa infections and Treatment,A.L.Baltch and R.P.Smith editors,Marcel Dekker publishers,New York,1994.参照。試験は1日齢のバイオフイルム及び7日齢のバイオフイルムを使用して行われた。
【0051】
表1において、示されたMBEC(最小バイオフイルム根絶濃度(minimum biofilm eradication concentration)結果はこの試験で使用された1時間の殺生物剤接触時間についてである(特記しないかぎり)。ハロゲン含有殺生物剤について与えられた値は、活性成分としてClmg/Lとして塩素に換算して表される。データは、本発明に従って使用されるDBDMHは、Clとして1.4mg/Lの塩素のMBECでこれらの条件下に試験された他の殺生物剤のいずれより高く有効であったことを示す。事実、BCDMHから必要とされた、Clとして表された総残留ハロゲンと比較して1/2より僅かに多くのDBDMHからの総ハロゲン残留物のみがバイオフイルムを除去するのに必要であった。
【0052】
表1はこれらの試験結果を要約する。表で使用された略号又は名称は下記のとおりであった:SSBC−安定化された塩化臭素、
DBDMH−1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、
BCDMH−1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、
Trichlor−1,3,5−トリクロロイソシアヌル酸、
イソチアゾロン−5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン混合物、
DTEA−デシルチオエタンアミン塩酸塩、
Polyquat−ポリ(オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド);
DBNPA−ジブロモニトリロプロピオンアミド
【0053】
【表1】
Figure 2005505408
【0054】
特により古いより成熟したバイオフイルムに対する試験において本発明の臭素をベースとする殺生物剤が極めて有効であることが表1から分かるであろう。バイオフイルムが古くなるにつれてそれらは殺生物剤処理に対する抵抗が高くなりうることが知られている。これに関しては、P.S.Stewart,“Biofilm Accumulation Model that Predicts Antibiotic Resistance of Pseudomonas aeruginosa Biofilms”Antimicrobial Agents and Chemotherapy,p.1052,May,1994参照。
【0055】
E.McCall,J.E.Stout,V.L.Yu,and R.Vidic,“Efficacy of Biofilms Against Biofilm−Associated Legionella in a Model System,”International Water Conference,paper no.IWC−99−70,Engineers′ Society of Western Pennsylvania,Pittsburgh,P.A.により記載の実験室モデル水システムを使用してSSBC及びDBDMH並びに活性化された臭化ナトリウムからの臭素(NaOClとNaBrから形成された生成物)に関して追加の試験を行った。これらの短期間試験において、すべての3種の殺生物剤は、バクテリア計数において初期の3〜3.8対数減少でバイオフイルム関連レジオネラ(biofilm−associated Legionella)に対して有効であることが証明された。これらの殺生物剤は3.6〜4対数単位の初期減少でプランクトンレジオネラ(Planktonic Legionella)も抑制した。これらの試験の結果を表2に要約する。
【0056】
【表2】
Figure 2005505408
【0057】
周知のとおり、バクテリアは殺生物剤又は「ストレス」の除去の後、殺生物剤前のレベル(pre−biocide levels)に戻る(repopulate)ことがある。上記試験はバクテリアを初期に抑制するのみならず長期にわたっても抑制するために殺生物剤の活性を監視した。長期抑制は48時間の殺生物剤チャレンジ期間の後残りの殺生物剤をシステムからフラッシユし、次いでシステムを無菌の塩素を含まない水で再充填することによりシミュレーションされた。次いで微生物集団を2週間の回復期間にわたって監視した。この実験はバクテリアの長期の抑制に対して本発明の殺生物剤と比較殺生物剤の間の有意な差を明らかにした。これらの試験結果を表3に要約する。
【0058】
【表3】
Figure 2005505408
【0059】
SBC及びDBDMHの両方共バイオフイルム及びプランクトン相の両方においてバクテリアの長く続く抑制を維持した。14日の回復期間の終わりに、例えば、バイオフイルム関連レジオネラ計数は未処理の値より1.5〜1.8対数単位低かった。プランクトンレジオネラの良好な抑制もこれらの殺生物剤で観察された。
【0060】
改良された殺生物剤の有効性に加えて、本発明は追加の利点の組み合わせを与える。例えば、慣用のバイオ分散剤パッケージと組み合わせた1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)は、同じ慣用のバイオ分散剤パッケージと共に使用されるときのN,N′−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(BCDMH)より低い率の消費で優れた性能を与えることが見いだされた。更に、DBDMH/バイオ分散剤パッケージは、BCDMH/バイオ分散剤パッケージで達成することはできなかった目標ハロゲン残留物のはるかに速い発生を示した。更に、冷却塔の水盤(basin)における目に見える水の深さはDBDMH/バイオ分散剤パッケージの使用により10〜12インチから23インチより多くまで増加したことが観察された。これらの試験は200,000ガロン容量を有するツインセルの向流冷却塔において行われそして消費率は、BCDMH/バイオ分散剤パッケージに比較してDBDMH/バイオ分散剤パッケージの使用により約1/3減少したことが見いだされた。使用されたバイオ分散剤パッケージは専用のバイオ分散剤及び更に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、トリルトリアゾール(TT)及びモリブテン酸ナトリウムを含んでいた。冷却塔システムの構造材料は、木材塔、コンクリート水盤、銅熱交換器、及び軟鋼配管からなっていた。軟鋼及び銅の両方の腐食速度はBCDMH/バイオ分散剤パッケージに比較してDBDMH/バイオ分散剤パッケージの使用により有意に減少したことが見いだされた。特に、軟鋼では、BCDMH/バイオ分散剤パッケージを使用する5週間の露出の後の腐食の速度は3.6ミル/年であるが、これに対してDBDMH/バイオ分散剤パッケージを使用する6週間の露出の後、この腐食の速度はたった1.2ミル/年であった。銅腐食の場合に、腐食の速度は5週間の露出期間においてBCDMH/バイオ分散剤パッケージで0.06ミル/年であり、そして6週間の露出期間においてDBDMH/バイオ分散剤パッケージで0.05ミル/年であった。
【0061】
本発明の実施において使用される有効なバイオ分散剤は、アニオン、非イオン性、カチオン及び両性界面活性剤を包含する種々のタイプの界面活性剤から選ぶことができる。この使用のための多数の適当に有効な界面活性剤は市場で入手可能である。本発明の実施のために適当とみなされるアニオン界面活性剤の少数の非限定的例は、(a)アルキル基が約8〜約16個の範囲内の炭素原子を有する1種又はそれより多くの線状アルキルベンゼンスルホネート、(b)分子中に約8〜約16個の範囲内の炭素原子を有する1種又はそれより多くのアルカンスルホネート、(c)分子中に約8〜約16個の範囲内の炭素原子を有する1種又はそれより多くのα−オレフィンスルホネート及びアリール基が各々6〜約10個の範囲内の炭素原子を含有する1種又はそれより多くのジアリールジスルホネートの如き界面活性剤を包含する。(a)、(b)、(c)及び(d)の任意の2種又は3種又は4種のすべての混合物を使用することができる。このようなスルホネートのカチオンは典型的にはナトリウムであるが、他の適当なカオン、例えば、アンモニウム又はカリウムカチオンとのスルホネートは適当である。上記のタイプの界面活性剤は多数のソースから商業的に入手可能であり、そしてそれらの製造方法は文献に記載されている。
【0062】
本発明の実施に適当であるとみなされる非イオン性界面活性剤の非限定的例は(a)アルキル基が約8〜約16個の範囲内の炭素原子を含みそして分子が分子中に2〜約5個の範囲内のグリコシド環を含む1種又はそれより多くのアルキルポリグリコシド及び(b)分子中に反復エチレンオキシド及び反復プロピレンオキシド基を有する1種又はそれより多くのブロックコポリマーの如き界面活性剤を包含する。(a)と(b)の混合物を使用することができる。(a)の種々のアルキルポリグリコシドは商業的に入手可能であり、そして例えば米国特許第6,080,323号に記載されている。同様に、(b)のブロックコポリマーは市場で入手可能であり、そして例えば、米国特許第6,039,965号に記載及び同定されている。(b)のブロックコポリマーは、活性臭素の保護多糖を通る浸透及びバイオフイルムインフェステーションへの浸透を改良するのをいくぶん助けることができるれけれども、少なくとも主としてバイオフイルムインフェステーションとバイオフイルムが付着している基材表面との結合を弱めることにより本発明において機能すると予想される。
【0063】
本発明の実施で使用するためのバイオ分散剤(1種又は複数種)の他の群は、そのいくらかが両性又はカチオン界面活性剤である窒素含有界面活性剤、特に界面活性剤特性を有するアミン及びアミン誘導体である。好ましい化合物の1つの群は、米国特許第4,816,061号、第5,118,534号及び第5,155,131号に記載されている如きアルキルチオエタンアミンカルバミン酸誘導体である。これらのカルバミン酸誘導体の内、アルキルチオ基が約7〜約11個の炭素原子を有するものが好ましく、アルキルチオ基が8〜11個の炭素原子を有するものが更に好ましく、2−(デシルチオ)エタンアミンが特に好ましい。適当なアミンをベースとする界面活性剤の他の群は、アルキルジメチルアミン、アルキルジエチルアミン、アルキルジ(ヒドロキシエチル)アミン、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジエチルアミンオキシド、及びアルキル基が約8〜約16個の範囲内の炭素原子を含有するアルキルジ(ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。この使用のための更に他の適当な窒素含有化合物はアルキルグアニジン塩、例えば、ドデシルグアニジン塩酸塩又はテトラデシルグアニジン塩酸塩及びタローヒドロキシエチルイミダゾリンを包含する。同じ及び/又は異なるタイプのこれらの窒素含有界面活性剤の混合物を使用することができる。
【0064】
本発明の実施で使用するための中でも好ましい界面活性剤は、14以上のHLBを有するα−オレフィンスルホネート、インターナルオレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、脂肪族カルボキシレート、脂肪族ホスホネート、脂肪族ナイトレート、及びアルキルサルフェートである。このような界面活性剤のタイプの例は、McCutcheon′s Emulsifiers and Detergents,North American Edition,and International Edition,1998 Annualsに見いだすことができる。成分(ii)として使用するための与えられた候補のHLBがまだ特定されてない状況では、J.T.Davies,Proc,2nd Int.Congr.Surf.Act.,London,Volume 1,page 426により記載された方法を使用してHLBを計算することができる。P.Becher,Surfactants in Solution,Volume 3,K.L.Mittal,Ed,Plenum,New York,1984;J.Disp.Sci.& Tech.,1984,5,81も参照。14以上のHLM要求を満足する界面活性剤は洗濯用途に広く使用されている界面活性剤と比較して相対的に小さな分子構造を有することに留意されるであろう。これらの好ましい界面活性剤の少数の追加の非限定的な例は1−ヘキセンスルホネート、1−オクテンスルホネート、及びCパラフィンスルホネートである。これらの最初の2つは、それぞれ、1−ヘキセン及び1−オクテンの直接スルホン化、続いて脱オイリング(deoiling)により製造することができる。パラフィンスルホネート(例えば、52%のモノスルホネート及び48%のジスルホネートの混合物)は、1−オクテンの重亜硫酸塩の付加、続いて酸化及び脱オイリングにより製造することができる。
【0065】
他のタイプのバイオ分散剤、特に液体状態にあるか又は液体状態にあるように処方されるバイオ分散剤を使用することができる。このような液体は、スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤の殺生物性溶液及び/又は、1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインであって、そのアルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基の炭素原子の総数が6を越えない1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインから形成された殺生物性溶液と容易にブレンドされる。
【0066】
バイオフイルムと接触している水性媒体又はバイオフイルムと接触する水性媒体中の臭素をベースとする殺生物剤及びバイオ分散剤(1種又は複数種)の濃度は広い範囲内で変わることができる。このような濃度及び相対的割合は、使用されるべきバイオ分散剤(1種又は複数種)のアイデンティティ、バイオフイルムインフェステーション(biofilm infestation)のタイプ及び激しさ、バイオフイルムインフェステーション内に含まれる病原体の性質等の如き種々のファクターに依存しうる。一般的に言えば、使用される臭素をベースとする殺生物剤の量は、有効殺微生物量、即ち、使用されるバイオ分散剤(1種又は複数種)と組み合わせて作用するときに、バイオフイルム及びもしあればその中に存在する病原体を根絶するか又は少なくとも実質的に根絶するのに有効である量であるべきであり、そして殺生物剤と共に使用されるバイオ分散剤(1種又は複数種)の量は、有効な増強量(effctive potentiating amount)、即ち、殺生物剤の殺微生物有効性を改良するのに有効である量であるべきである。典型的には、バイオフイルムと接触している水性媒体又はバイオフイルムと接触する水性媒体中の活性臭素及びバイオ分散剤の濃度は、それぞれ、少なくとも0.1ppm(w/w)である殺微生物的に有効な量の活性臭素及び少なくとも1ppm(w/w)の有効な増強量のバイオ分散剤(1種又は複数種)である。好ましい濃度は約0.2〜約10ppm(w/w)範囲の活性臭素及び約2〜約50ppm(w/w)の範囲のバイオ分散剤(1種又は複数種)である。更に好ましい濃度は,約0.4〜約4ppm(w/w)の範囲の活性臭素及び約5〜約25ppm(w/w)の範囲のバイオ分散剤である。本発明の範囲から逸脱することなく必要又は望ましいと考えられる場合にはこれらの濃度から逸脱してもよい。上記したとおり、本発明の増強が起こる機構は、全体的にではないとしても部分的に、バイオフイルムコロニーの活性中心(1つ又は複数)又はコアへの水性活性臭素の浸透を促進するバイオ分散剤(1種又は複数種)が関与すると考えられる。バイオ分散剤はバイオフイルムインフェステーションとバイオフイルムが付着している基材表面との結合を弱くするということも可能である。
【0067】
すぐ前節で述べた低い範囲の濃度の水中の活性臭素の量を決定するために、周知のDPD「総塩素」試験を用いるべきである。最初は相対的に希薄な塩素含有溶液を分析するために考案されたが、この方法は相対的に希薄な溶液の活性臭素含有率を決定するのに使用するのにも容易に適合する。この試験を行う際には下記の装置及び方法が推奨される。
【0068】
1.水のサンプルは採取されて数分以内に、好ましくは採取されて直ちに分析されるべきである。
【0069】
2.「総塩素」試験に対応する水サンプル中に存在する種の量を試験するためのハッチ法(Hach Method)8167は、Hach Model DR2010比色計の使用を伴う。キーボード上の「80」を入力することにより塩素決定のための記憶されたプログラムナンバーを呼び出し、次いで機器の側部のダイアルを回して吸収波長を530nmに調節する。2つの同じサンプルセルを調査中の水で10mLのマークまで満たす。セルの1つはブランクであるように任意に選ばれる。第2のセルに、DPD Total Chlorine Powder Pillowの内容物を加える。これを10〜20秒間振とうして混合する。桃〜赤色の発生はDPD「総塩素」試験試薬にポジティブに応答する水中の種の存在を示す。キーパッド上で、SHIFT TIMERキーを押して3分の反応時間を開始する。3分の後、機器はビーッという音を出して反応は完了したという信号を送る。10mLセルライザーを使用して、ブランクサンプルセルをHach Model DR2010のサンプル区画室に入れ、そして迷光効果を防止するためにシールドを閉じる。次いでZEROキーを押す。数秒の後、ディスプレーは0.00mg/LClを記録する。次いで機器をゼロに合わせるために使用したブランクサンプルセルをHach Model DR2010のセル区画室から取り出しそして試験サンプルで置き換え、それにDPD「総塩素」試験試薬を加えた。次いでブランクについて行った如く光シールドを閉じ、そしてREADキーを押す。結果はmg/LClで数秒以内にディスプレー上に示される。これは調査中の水サンプルの「総塩素」レベルである。
【0070】
3.この結果をmg/L活性Brに換算するために、結果に2.25を掛ける。
【0071】
投与の頻度はまたバイオフイルムインフェステーションのタイプ及び激しさ、バイオフイルムインフェステーション内に含まれる病原体の性質、地方的気候条件、例えば、日光への直接露出の程度等の如きファクターに依存して変わり得る。一般的に言えば、バイオフイルムの有効な実質的に連続的な抑制又は根絶を達成することを確実にするのに十分な頻度で水システムに投与するべきである。例えば、典型的な条件下では、水システムは2〜7日の範囲、好ましくは1〜3日の範囲の間隔で投与されるべきである。
【0072】
適当な割合のバイオ分散剤(1種又は複数種)と共に本発明の活性臭素含有殺生物剤の水性濃厚物を形成することが本発明に従って可能である。このような場合に、活性臭素とバイオ分散剤の重量比は、もちろん水性濃厚物中のこれらの成分の実際の量が実質的により高いことを除けば、希釈された水システムに関して前述した割合に相当するべきである。例えば、活性臭素50,000〜120,000ppm(w/w)を含有する濃厚物は、典型的には1,000〜100,000ppmの範囲のバイオ分散剤(1種又は複数種)、好ましくは10,000〜50,000ppmの範囲のバイオ分散剤(1種又は複数種)を含有するであろう。
【0073】
バイオフイルムインフェステーションを排除するか又は少なくとも抑制するために本発明に従って処理することができる水システムは、商業用及び工業用再循環冷却水システム、工業用単流冷却水システム(industrial once−through cooling water systems)、パルプ及び製紙工場システム、空気洗浄器システム、空気及びガススクラバーシステム、廃水及び人口噴水を包含する。
【0074】
本発明の態様の少数の非限定的例示は下記のものを包含する:
1)表面におけるバイオフイルムインフェステーション(biofilm infestation)の形成及び/又はバイオフイルムの増殖を撲滅する(combating)際に臭素をベースとする殺微生物剤の有効性を増強する方法であって、バイオフイルム又はバイオフイルムがインフェステーションしている(infests)表面を、(a)スルファメートで安定化された塩化臭素溶液又は(b)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(a)と(b)の両方及びc)少なくとも1種のバイオ分散剤を加えられた水性媒体と接触させることを含んでなる方法。
【0075】
2)バイオフイルムと接触しているか又はバイオフイルムと接触するようになる水性媒体中にあるときの臭素をベースとする殺微生物剤の有効性を増強する方法であって、殺微生物的に有効な量の(a)スルファメートで安定化された塩化臭素溶液又は(b)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(a)と(b)の両方及びc)少なくとも1種のバイオ分散剤を該水性媒体中に与えるか又は該水性媒体に加えることを含んでなる方法。
【0076】
3)バイオフイルムと接触しているか又はバイオフイルムと接触するようになる水性媒体と接触しているバイオフイルムを根絶させるか又は少なくとも抑制する方法であって、
A)(a)スルファメートで安定化された塩化臭素溶液又は(b)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(a)と(b)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺微生物剤、及び
B)少なくとも1種のバイオ分散剤、
を該水性媒体中に導入することを含んでなる方法。
【0077】
4)バイオフイルムと接触しているか又はバイオフイルムと接触するようになる水性媒体と接触しているバイオフイルムを根絶させるか又は少なくとも抑制する方法であって、
A)(i)臭素、塩素もしくは塩化臭素又はそれらの任意の2種又は3種のすべての間の水中での反応から生じる1種又はそれより多くの活性臭素種及びスルファメートアニオンの水溶性供給源を含んでなる水性殺微生物性溶液、(ii)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺微生物剤、及び
B)該1種又はそれより多くの活性臭素種の有効性を増強する少なくとも1種のバイオ分散剤、を該水性媒体に導入することを含んでなる方法。
【0078】
5)A)(a)スルファメートで安定化された塩化臭素溶液又は(b)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(a)と(b)の両方、及び
B)少なくとも1種のバイオ分散剤、
を含んでなる組成物。
【0079】
6)使用される臭素をベースとする殺生物剤がスルファメートで安定化された塩化臭素溶液である上記1)、2)、3)又は4)のいずれかの方法又は5)の組成物。
【0080】
7)使用される臭素をベースとする殺生物剤が、アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインである上記1)、2)、3)又は4)のいずれかの方法又は5)の組成物。
【0081】
8)使用される臭素をベースとする殺生物剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである上記1)、2)、3)又は4)のいずれかの方法又は5)の組成物。
【0082】
更に他の態様は前記説明から容易に明らかである。
【0083】
本明細書のどこででも言及された成分は、単数で表されていようと複数で表されていようと、化学名又は化学的タイプにより表された他の物質(例えば、他の成分、溶媒等)と接触する前に存在しているままで同定される。どんな化学変化、変換及び/又は反応がもしあれば得られる混合物又は溶液中で起こるかは問題ではない。何故ならば、このような変化、変換及び/又は反応(例えば、溶媒和、イオン化、錯体形成等)はこの開示に従って求められる条件下に特定された反応体及び/又は成分を一緒にすることの自然の結果であるからである。物質、成分(components)及び/又はイングレディエント(ingredients)が現在時制(「含んでなる、」、「である」等)で言及されていることがあるとしても、この言及は、物質、成分又はイングレディエントが本発明の開示及び常識の適用に従って1種又はそれより多くの他の物質、成分及び/又はイングレディエントと最初に成分、ブレンド又は混合されるすぐ前の時点で存在しているとおりの物質、接触又はイングレディエントに関する言及である。
【0084】
本明細書のいかなる部分においても参照された各々の及びすべての特許又は他の刊行物は、この開示に完全に記載されているかのように、参照によりこの開示にそっくり組み込まれる。組み込まれた特許又は刊行物が本説明と対立する程度まで(もしあれば)及び程度までのみ、本説明は照合して確かめられるべきである。
【0085】
本発明はその実施において相当な変更を受けることができる。それ故、前記説明は本発明を前記した特定の例示に限定することを意図するものではなくそして又限定するものとみなすべきではない。

Claims (19)

  1. 表面におけるバイオフイルムインフェステーションの形成及び/又はバイオフイルムの増殖を撲滅する際に臭素をベースとする殺生物剤の有効性を増強するための方法であって、バイオフイルム又はバイオフイルムがインフェステーションしている表面を、
    (A)(i)スルファメートで安定化された、臭素をベースとする殺生物剤又は(ii)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺生物剤、及び
    B)少なくとも1種のバイオ分散剤、
    が加えられた水性媒体と接触させることを含んでなる方法。
  2. 殺微生物的に有効な量の該臭素をベースとする殺生物剤及び該少なくとも1種のバイオ分散剤を該水性媒体中に与えるか、該水性媒体に加えるか又は該水性媒体に導入することを更に含んでなる請求項1に従う方法。
  3. バイオフイルムと接触しているか又はバイオフイルムと接触するようになる水性媒体と接触しているバイオフイルムを根絶するか又は少なくとも抑制する方法であって、該水性媒体に、
    (A)(i)スルファメートで安定化された、臭素をベースとする殺生物剤又は(ii)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺生物剤、及び
    B)該臭素をベースとする殺生物剤の有効性を増強させるための少なくとも1種のバイオ分散剤、
    を導入することを含んでなる方法。
  4. 使用される臭素をベースとする殺生物剤がスルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤である請求項1〜3のいずれかに従う方法。
  5. 該スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤がスルファメートで安定化された塩化臭素溶液である請求項4に従う方法。
  6. 該スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤が、臭素、塩素もしくは塩化臭素又はそれらの任意の2種又は3種のすべての間の水中での反応から生じる1種又はそれより多くの活性臭素種及びスルファメートアニオンの水溶性供給源を含んでなる水性殺微生物性溶液である請求項4に従う方法。
  7. 該水性殺微生物性溶液が少なくとも10のpHを有する請求項6に従う方法。
  8. 使用される臭素をベースとする殺生物剤が、アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインである請求項1〜3のいずれかに従う方法。
  9. 使用される臭素をベースとする殺生物剤が、水性媒体に該少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインを溶解させることから生じる1種又はそれより多くの活性臭素種を含んでなる水性殺微生物性溶液である請求項1〜3のいずれかに従う方法。
  10. 該少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインが1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである請求項8〜9のいずれかに従う方法。
  11. (A)(i)スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤又は(ii)アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン又は(i)と(ii)の両方を含んでなる臭素をベースとする殺生物剤、及び
    B)少なくとも1種のバイオ分散剤、
    を含んでなる組成物。
  12. 該臭素をベースとする殺生物剤がスルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤である請求項11に従う組成物。
  13. 該スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤がスルファメートで安定化された塩化臭素溶液である請求項12に従う組成物。
  14. 該スルファメートで安定化された臭素をベースとする殺生物剤が、臭素、塩素もしくは塩化臭素又はそれらの任意の2種又は3種のすべての間の水中での反応から生じる1種又はそれより多くの活性臭素種及びスルファメートアニオンの水溶性供給源を含んでなる水性殺微生物性溶液である請求項12に従う組成物。
  15. 該水性殺微生物性溶液が少なくとも10のpHを有する請求項14に従う組成物。
  16. 該臭素をベースとする殺生物剤が、アルキル基の各々が独立に1〜約4個の範囲内の炭素原子を含有し、これらの2つのアルキル基中の炭素原子の総数が6を越えない少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインである請求項11に従う組成物。
  17. 該臭素をベースとする殺生物剤が、水性媒体に該少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインを溶解させることから生じる1種又はそれより多くの活性臭素種を含んでなる水性殺微生物性溶液である請求項11に従う組成物。
  18. 該少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインが1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである請求項16〜17のいずれかに従う組成物。
  19. 殺微生物的に有効な量の請求項11〜18のいずれかに従う組成物が導入された水性媒体。
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