JP2005505383A - 高流量結石捕獲籠システム - Google Patents
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Abstract
体内を視認し、かつ、体内の或る位置から物体を回収するための医療用装置であり、この医療用装置は、作業チャネルを定める管を有する内視鏡と、物体を絡め取ることのできる捕獲籠とを備えている。本発明の実施形態では、捕獲籠が鞘部材を必要とはせず、作業チャネルに通して配置されるため、内視鏡が鞘部材の無い捕獲籠を収容したり作動状態にさせたりするように作用する。本発明の別な実施形態では、端部に輪環を設けた1本の押しワイヤを鞘部材の代わりに使用して、捕獲籠の開閉を制御する。本発明の別な実施形態では、捕獲籠を包囲しているテーパ状で漏斗型の鞘部材を使用して、捕獲籠を収容したり作動状態にさせたりする。本発明は捕獲籠の断面プロファイルを最小限することで、作業チャネルにおける流体の流量を向上させている。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本願は、西暦2001年10月12日に出願された米国予備出願第60/329,241号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、広義には医療用装置に関するものであって、特に、体内から結石などの物体を内視鏡により回収するための医療用装置に関連している。
【背景技術】
【0003】
内視鏡による泌尿器系処置手順は、天然既存の体内通路を利用することにより、観血を最小限に抑える方法で泌尿器系の病状を治療するものである。尿道や尿管などの体内通路により、外科医は特殊構成の機器や器具を用いて体内の深部に手が届く。内視鏡を備えた機器や器具を体外で操作して、腎臓結石の回収などの多様な機能を実施することができる。腎臓結石の内視鏡による除去は、泌尿器系内視鏡や尿管内視鏡により視覚化された環境で実施される。このような内視鏡は、剛性があってもよいし可撓性があってもよいが、泌尿器系を体内から視覚化できるようにする。通例、内視鏡は開通管腔すなわち「作業チャネル」が両端間に延びることを特徴とする。内視鏡の作業チャネルは、尿道結石を回収するように設計された専門器具に適合可能である。これらの器具の1つのバージョンは「結石捕獲籠(ストーン・バスケット)」と呼ばれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
結石捕獲籠(ストーン・バスケット)は内視鏡の作業チャネルに滑動自在に適合する。典型的な捕獲籠(バスケット)は約2.5Frから3Frの断面プロファイルを有しているが、この捕獲籠が内視鏡の作業チャネルの大半の空間を占有することになる。特に、従来の捕獲籠は外側スリーブ(例えば、プラスチックチューブ)を備えており、これが捕獲籠ワイヤを覆ったり外れたりすることで、捕獲籠を開閉するように機能する。作業チャネルは内視鏡の先端部を通る生理食塩水の奔流で洗浄するためにも利用されるが、これにより内視鏡を清浄にして内視鏡の視覚を明瞭にするとともに、周辺組織を広げて、見透しの利く作業域を設けることができる。従って、内視鏡の作業チャネルが捕獲籠と外側スリーブとで、ほぼ完全に塞がってしまった場合は、流体の流れおよび視覚化が劣化する。
従って、当該技術では、体内から物体を内視鏡によって回収するにあたり、流体の流量を向上させた医療用装置が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
体内を視認したり体内の或る部位から物体を回収するための医療用装置は、作業チャネルを定める管と、物体を束縛することのできる、鞘部材の無い捕獲籠とを備えている。鞘部材の無い捕獲籠は作業チャネルを通して配置されており、内視鏡が作動した結果、鞘部材の無い捕獲籠を収納したり、捕獲籠を作動状態にさせる。鞘部材の無い捕獲籠のおかげで、外側スリーブを必要としないため、作業チャネルを通る流体の流れを促進することができる。外側スリーブではなくて内視鏡が捕獲籠を作動状態にしたり非作動状態にするように作用する。
【0006】
本発明の別な実施形態では、端部に輪環(カラー)を設けた1本の押しワイヤを利用して、鞘部材すなわち外側スリーブの代わりに捕獲籠の開閉を制御する。本発明の更に別な実施形態では、捕獲籠を包囲するテーパ状で漏斗型の鞘部材を利用して、捕獲籠の断面プロファイルを最小にするとともに、流体の流量を向上させている。鞘部材は、捕獲籠ワイヤを誘導する力を供与する畝状の突起と、表面に沿って延在して流体の流れを案内するチャネルとを備えているのがよい。鞘部材には捕獲籠ワイヤの長さの大半に沿って溝穴を設けて、物質を取出したり水路を設けるようにしてもよい。
【0007】
本発明の上記以外の特徴としては、回収を容易にするために結石に極めて近接できるようにした捕獲籠形状と、内視鏡を十分に撓ませるのに足る可撓性を提供するワイヤ構成とが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付の図面は、本明細書に組み込まれて明細書の一部を成しているが、本発明の実施形態を例示しており、明細書の説明と共に、本発明の特徴、利点、および、原理を説明するものである。
以下に示す詳細な説明は、本発明の実施形態を示す添付図面を参照しながら展開される。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、ここに記載される以外の実施形態も考えられるし、ここに記載された実施形態に対する変更例も考えられる。従って、以下の詳細な説明は本発明を限定するものではない。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の各請求項によって限定される。
【0009】
図1は従来技術における一般的な捕獲籠システム(バスケット・システム)10を示している。捕獲籠システム10は捕獲籠装置12と、捕獲籠鞘部材20と、内視鏡24とを備えている。捕獲籠装置12および捕獲籠鞘部材20は内視鏡24の作業チャネル22内に配置されている。捕獲籠装置12はロッド14と複数のループ状ワイヤ16から成り、複数のループ状ワイヤが集まって捕獲籠18を形成している。捕獲籠装置12は、図2および図3に示すように、捕獲籠鞘部材20の内部に、捕獲籠鞘部材20を貫通して配置されている。捕獲籠鞘部材20は捕獲籠装置12のロッド14を包囲しており、捕獲籠18を収容したり作動状態にさせたりする手段として作用する。特に、捕獲籠18を作動状態にすると、図3に示すように、高プロファイルの捕獲籠装置12にされ、非作動状態にすると、図2に示すように、低プロファイルの捕獲籠装置12の形状になる。
【0010】
捕獲籠18を作動状態にするために、捕獲籠装置12を捕獲籠鞘部材20に関して遠位方向に前進させると、ループ状ワイヤ16が捕獲籠鞘部材20の管腔による拘束から解放される。捕獲籠18を非作動状態にするには、捕獲籠装置12を後退させ、すなわち、図2に示すように、捕獲籠鞘部材20に関して近位方向に移動させる。ループ状ワイヤ16は捕獲籠鞘部材20の管腔内に引き込まれて拘束され、捕獲籠18を折畳んだ状態、すなわち、低プロファイル状態にする。従来の結石捕獲籠システムの欠点は、捕獲籠鞘部材20が作業チャネル22でかなりの空間を占有するため、流体の流れや灌注(灌流)のために利用できる断面領域が限られてしまうことである。すなわち、流体の流れや灌注(灌流)が、捕獲籠鞘部材20が存在するために抑制されてしまう点である。
【0011】
図から図7は、本発明の第1の実施形態による捕獲籠システム30を示している。捕獲籠システム30は、内視鏡による視覚化を供与しながら体内の或る部位から結石や砕片などの物体を回収するのに適するようになっているのが好ましい。本発明の第1の実施形態では、捕獲籠システム30は内視鏡32と捕獲籠装置34を備えている。内視鏡32は、管腔すなわち作業チャネル38を定める管36を備えている。内視鏡32は光学構成要素40を有していてもよい。図7を参照すると、捕獲籠装置34は細長い部材42と、細長い部材42の遠位端46に連結された複数のループ状ワイヤ44とを備えている。ループ状ワイヤ44は捕獲籠48を形成している。ループ状ワイヤ44の数は、特殊な目的のために所望される捕獲籠48の特定形状に基づいて決まる。
【0012】
図4から図7に示すように、従来の捕獲籠鞘部材が捕獲籠システム30から省かれているため、捕獲籠システム30の断面積を大きくすると、流体流量が最大限にされる。鞘部材がない捕獲籠システム30では、内視鏡32は捕獲籠48を収納したり作動状態にさせるように作用する。捕獲籠装置34は作業チャネル38を通して配置され、内視鏡32に関して軸線方向に移動自在である。捕獲籠48を収納したり非作動状態にするために、細長い部材42を軸線方向に内視鏡32に関して近位方向に引っ張り、これにより、捕獲籠48を作業チャネル38の内部で折畳んだ状態にする。特に、捕獲籠48は折畳むことにより低プロファイル状態になり、図5に示すように、作業チャネル38の内部に封入される。
【0013】
捕獲籠48を作動状態にするために、図6に示すように、内視鏡32に関して遠位方向に捕獲籠装置34を移動させる。作業チャネル38による拘束を解かれてしまうと、ループ状ワイヤ44は拡張して高プロファイル状態の捕獲籠48になる。内視鏡32自体は捕獲籠48を作動状態にさせたり非作動状態にする手段として作用することが分かる。鞘部材又は外側スリーブが無い場合は、捕獲籠装置34が許容する流量は、捕獲籠鞘部材を必要とする従来の捕獲籠システムを採用した場合に可能となる流量よりも大きくなる。特に、細長い部材42の外表面と作業チャネル38の内表面との間の領域によって定められる流体通路が大きくなる。
【0014】
図4から図7に示す鞘部材が無いシステムでは、捕獲籠装置34は内視鏡32と一緒に動作されるようになっているうえ、捕獲籠48の位置決めは管36の移動や設置次第で決まる。捕獲籠装置34は管36から遠位方向に突出するようになっているが、細長い部材42が全体的に薄くて可撓性に富むため、捕獲籠装置34は管36から軸線方向に或る距離だけ張出すことができるにすぎない。
【0015】
図8から図10は、本発明の第2の実施形態による鞘部材付きの捕獲籠装置30bを示している。鞘部材付きの捕獲籠装置30bは、内視鏡作業チャネル38bにおける流体の流れを最適化しながら内視鏡32bとは無関係に捕獲籠の動作を行えるようにする捕獲籠副次組立体(サブアセンブリ)50(図10を参照のこと)を有している。捕獲籠副次組立体(サブアセンブリ)50は、畝状体(リブ)を設けた捕獲籠鞘部材52を備えており、該部材は軸線方向の複数の畝状体(リブ)54と複数の溝/チャネル56が交互に配置された構成を有している。捕獲籠鞘部材52は内視鏡32bの近位端に挿通され、作業チャネル38bの全長に亘って延びるようになっている。
【0016】
捕獲籠副次組立体50は、捕獲籠鞘部材52の内部で、捕獲籠鞘部材52を通して配置されている捕獲籠装置34bを更に備えている。図4から図7における捕獲籠装置34と同様に、捕獲籠34bは細長い部材42bと、捕獲籠48bを形成している複数のループ状ワイヤ44bとを備えている。細長い部材42bを近位方向に引っ張って捕獲籠鞘部材52の管腔58の内部でループ状ワイヤ44bを折畳んだ状態にすることにより、捕獲籠48bが非作動状態にされる。捕獲籠48bが折畳まれて管腔58の内部に封入されてしまうと、捕獲籠装置34bは捕獲籠鞘部材52に固定され、副次組立体50は内視鏡32bと一体の構造体として移動させることができる。本発明のこの実施形態を利用すれば、捕獲籠副次組立体50は内視鏡先端部60を越えて遠位方向に移動させられて体内に或る距離だけ張出すことで、回収されるべき結石などの物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体50を設置することができる。捕獲籠48bを作動状態にするために、捕獲籠鞘部材52に関して遠位方向に所望の位置まで捕獲籠装置34bを移動させるとともに、捕獲籠装置34を更に前進させてループ状ワイヤ44bを拡張させて高プロファイル状態にする。
【0017】
鞘部材付きの捕獲籠装置30bは、流体流量を容易に向上させながら、内視鏡32bとは無関係に捕獲籠副次組立体50の動作を行えるようにする。特に、内視鏡作業チャネル38bを流動する流体の方向を決める溝/チャネル56を設けることにより、畝状部を設けた捕獲籠鞘部材52は、流体流量を向上させている。
【0018】
図11は本発明の第3の実施形態による捕獲籠副次組立体50cを示している。捕獲籠副次組立体50cは、捕獲籠作動器(アクチュエータ)64と捕獲籠装置34cとを備えている。捕獲籠装置34cは複数のループ状ワイヤ44cに連結された細長い部材42cを備えているが、これら複数のループ状ワイヤが捕獲籠48cを形成している。捕獲籠作動器64は、捕獲籠システムの内視鏡作業チャネル(図示せず)を通って延びる細い制御ロッド66と、制御ロッド66の遠位端に連結された閉鎖用の輪環(カラー)68とを備えている。捕獲籠作動器64は捕獲籠48cを解放自在に保持するようになっている。
【0019】
捕獲籠48cを非動作状態にするために、細長い部材42cを近位方向に引っ張って、ループ状ワイヤ44cを閉鎖用の輪環68の内部で折畳んだ状態にする。捕獲籠48cが折畳まれて閉鎖用の輪環68の内部に封入されてしまった状態では、捕獲籠装置34cは捕獲籠作動器64に固定され、捕獲籠副次組立体50cを内視鏡と一体の構造体として移動させることができる。したがって、捕獲籠副次組立体50cを内視鏡先端部を越えて遠位方向に移動させることで体内に或る距離だけ張出させて、回収されるべき物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体を設置することができる。捕獲籠48cを作動状態にするために、捕獲籠装置34cを閉鎖用の輪環68に関して遠位方向に所望の位置まで移動させ、更に前進させることで、ループ状ワイヤ44cを拡張させて高プロファイル状態にする。
【0020】
内視鏡作業チャネルを通って延びる制御ロッド66が最小限の断面積しか占有しないので、捕獲籠作動器64は内視鏡の内部に高流量の流れを促進することが分かる。特に、制御ロッド66は、従来の鞘部材がかつてそうであったのとは異なり、細長い部材42cを覆ったり包囲したりはしない。その結果、流体通路の断面積を増大させることで、内視鏡内の流体の流れを増大させている。
【0021】
図12および図13は本発明の第4の実施形態による捕獲籠システム30cを示している。捕獲籠システム30cは捕獲籠副次組立体50dを有しており、この組立体が捕獲籠装置34dと、テーパ状の細長い部材42dと、テーパ状の捕獲籠鞘部材52dとを有している。細長い部材42dは、遠位方向に進むほど径が大きくなる遠位部70を備えることで、捕獲籠48dを形成する複数のループ状ワイヤ44dを連結するための拡張した断面積を有している遠位端72を設けている。遠位端72の断面積を増大させることで、ループ状ワイヤ44dの連結のための表面面積が大きくなるほど、ループ状ワイヤ44dとの結束が強くなる。流体流量を制限することなく、テーパ状の細長い部材42dを収容するために、テーパ状の捕獲籠鞘部材52dが設けられている。細長い部材42dと同様に、捕獲籠鞘部材52dは、遠位方向に進むほど径が大きくなる遠位部74を備えている。すなわち、鞘部材遠位部74は細長い部材42dの遠位部70の外表面に対応しているとともに、形状も一致している。遠位部74に近接している捕獲籠鞘部材52dの残余の部分は、内視鏡作業チャネル内で最小空間を占有するのに適した、より小さいが均一な径を有している。その結果、捕獲籠鞘部材52dは高流量の流れを促進しながら、捕獲籠48dのための作動器(アクチュエータ)としても作用する。
【0022】
捕獲籠48dを非動作状態にするために、細長い部材42dを近位方向に引っ張って、ループ状ワイヤ44dを捕獲籠鞘部材52dの遠位部74の内部で折畳んだ状態にする。先端部74のテーパ状の特徴により、該先端部は、細長い部材42dのテーパ状の遠位部70を受け入れると同時に、低プロファイル状態のループ状ワイヤ44dを封入することが可能となる。斯くして、捕獲籠装置34が捕獲籠鞘部材52dに固定されてから、副次組立体50dを一体構造体として移動させることができる。この実施形態を利用した場合、捕獲籠副次組立体50dを内視鏡の先端部を越えて遠位方向に移動させて体内に或る距離だけ張出させることで、回収されるべき物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体50dを設置することができる。この時、捕獲籠装置34dを捕獲籠鞘部材52dの遠位部74に関して遠位方向に移動させて、捕獲籠48dを作動状態にすることができる。
【0023】
上述の捕獲籠システムの各々について、内視鏡の作業チャネル内に配置される物を最小限にすることで、内視鏡の撓み具合がより良好になるようにすることができ、そのことが屈曲や捩れに対する耐性を高めることにもなることが分かる。これは、捕獲籠鞘部材を完全に除外することで達成されるか、または、厚みの小さい鞘部材を利用するか、制御ロッドを利用することで捕獲籠鞘部材の空間と材料とを最小限に抑えることで達成されるが、前者の場合、結果として捕獲籠装置が剥き出し状態になり、その場合、撓みに抵抗するのは捕獲籠装置の細長い部材だけとなる。
【0024】
本発明で使用されるワイヤについては、約0.762mm(0.030インチ)から約0.864mm(0.034インチ)のニチノールワイヤが利用されるが、この時、これより遥かに小さい径の3本のワイヤループをニチノールワイヤの周囲に取り付ける。ループ状ワイヤは、まず、内視鏡の作業チャネルに入れられる。ループは、入る時には折畳まれるが、これは、手を使って行われるか、或いは、捕獲籠鞘部材によって行われる。内視鏡の中を通して設置されてしまうと、ループは内視鏡の先端部を越えて伸張させられる。そこで、作業チャネルの拘束から解放されて、ループは自動的に拡張する。ワイヤループが結石などの回収されるべき物体の上に設置された状態のままで、患者の体外に在る器具の近位端を引っ張ることで、ループを後退させて内視鏡作業チャネル内に戻す。結石が内視鏡の先端に密着した時点で、ユーザは引っ張るのを止める。次いで、内視鏡と結石を一緒に患者の体外に引き出すことができる。
【0025】
図14は、本発明の実施形態による捕獲籠構成48eを示している。捕獲籠48eは、本発明の上述の捕獲籠装置の何れで使用されてもよい。捕獲籠48eは複数のコード81を含み、コード81は、各々が1対の撚り合わされた螺旋状のストランド83を含んでいる。ストランド83は、一例として、ニチノールワイヤで構成されてもよい。コードを撚り合わせる或る方法では、第1の対の撚りをかけていないストランド83が第2の対の撚りをかけていないストランド83と絡み合わされる。次に、これらストランドが撚り合わされることで、捕獲籠先端部85で第1の対のストランドと第2の対のストランドとが絡み合ったまま固定されてしまう(図15の頂面平面図を参照のこと)。このような2重螺旋構造もコード81の各々により大きな剛性を供与することで、捕獲籠48eが内視鏡または捕獲籠鞘部材から解放された時に捕獲籠が高プロファイル状態を保てるようにすることができる点が注目される。コード81は各々が、単一のストランド83が折り返し2本重ねにされて2本並んだストランド部を設けてから撚りをかけた、2重螺旋構造を形成している。
【0026】
図16および図17は、ループを不要にした代替の捕獲籠構成を示している。図16は代替例の捕獲籠48fの頂面平面図である。図16で明らかなように、1対の撚りをかけたストランド83fを備える2重螺旋コード81fに1本のワイヤ87を挿通させている。図17は別な実施形態の捕獲籠48gの頂面平面図である。図17から明らかなように、捕獲籠48gは、捕獲籠先端部85gで絡み合わされた2本の撚りをかけていないワイヤ87gを備える。
【0027】
図18および図19は本発明の別な捕獲籠構成48hを示している。捕獲籠48hは、第1の直角形状ループワイヤ部87を第2の直角形状ループワイヤ部89と絡み合わせて構成されている。1本のワイヤが単一平面に配置されていた従来技術と対比させると、この実施形態のワイヤ87とワイヤ89とは各々が互いに直交する2平面にまたがって延びている。
【0028】
本発明の精神および範囲から逸脱せずに、当業者であれば多数の変更や修正を行うことができる。よって、本件例示の実施形態は具体例として明示されたにすぎないと理解するべきであって、本発明を限定するものと解釈するべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】従来技術における一般的な捕獲籠システムを例示する図である。
【図2】従来技術における捕獲籠システムにおける非作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図3】従来技術における捕獲籠システムにおける作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムを例示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの非作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの、鞘部材の無い装置を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による鞘部材付き捕獲籠装置の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による鞘部材付き捕獲籠装置の側面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による捕獲籠システムを示した図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による捕獲籠装置を示した図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による捕獲籠システムを示した図である。
【図13】図12に示された捕獲籠システムの捕獲籠副次組立体を示した図である。
【図14】本発明の実施形態に従って構成された捕獲籠を示した図である。
【図15】図14の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図16】第2の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図17】第3の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図18】本発明の実施形態による別な捕獲籠の構成の側面図である。
【図19】図18の捕獲籠の構成の斜視図である。
【0001】
本願は、西暦2001年10月12日に出願された米国予備出願第60/329,241号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、広義には医療用装置に関するものであって、特に、体内から結石などの物体を内視鏡により回収するための医療用装置に関連している。
【背景技術】
【0003】
内視鏡による泌尿器系処置手順は、天然既存の体内通路を利用することにより、観血を最小限に抑える方法で泌尿器系の病状を治療するものである。尿道や尿管などの体内通路により、外科医は特殊構成の機器や器具を用いて体内の深部に手が届く。内視鏡を備えた機器や器具を体外で操作して、腎臓結石の回収などの多様な機能を実施することができる。腎臓結石の内視鏡による除去は、泌尿器系内視鏡や尿管内視鏡により視覚化された環境で実施される。このような内視鏡は、剛性があってもよいし可撓性があってもよいが、泌尿器系を体内から視覚化できるようにする。通例、内視鏡は開通管腔すなわち「作業チャネル」が両端間に延びることを特徴とする。内視鏡の作業チャネルは、尿道結石を回収するように設計された専門器具に適合可能である。これらの器具の1つのバージョンは「結石捕獲籠(ストーン・バスケット)」と呼ばれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
結石捕獲籠(ストーン・バスケット)は内視鏡の作業チャネルに滑動自在に適合する。典型的な捕獲籠(バスケット)は約2.5Frから3Frの断面プロファイルを有しているが、この捕獲籠が内視鏡の作業チャネルの大半の空間を占有することになる。特に、従来の捕獲籠は外側スリーブ(例えば、プラスチックチューブ)を備えており、これが捕獲籠ワイヤを覆ったり外れたりすることで、捕獲籠を開閉するように機能する。作業チャネルは内視鏡の先端部を通る生理食塩水の奔流で洗浄するためにも利用されるが、これにより内視鏡を清浄にして内視鏡の視覚を明瞭にするとともに、周辺組織を広げて、見透しの利く作業域を設けることができる。従って、内視鏡の作業チャネルが捕獲籠と外側スリーブとで、ほぼ完全に塞がってしまった場合は、流体の流れおよび視覚化が劣化する。
従って、当該技術では、体内から物体を内視鏡によって回収するにあたり、流体の流量を向上させた医療用装置が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
体内を視認したり体内の或る部位から物体を回収するための医療用装置は、作業チャネルを定める管と、物体を束縛することのできる、鞘部材の無い捕獲籠とを備えている。鞘部材の無い捕獲籠は作業チャネルを通して配置されており、内視鏡が作動した結果、鞘部材の無い捕獲籠を収納したり、捕獲籠を作動状態にさせる。鞘部材の無い捕獲籠のおかげで、外側スリーブを必要としないため、作業チャネルを通る流体の流れを促進することができる。外側スリーブではなくて内視鏡が捕獲籠を作動状態にしたり非作動状態にするように作用する。
【0006】
本発明の別な実施形態では、端部に輪環(カラー)を設けた1本の押しワイヤを利用して、鞘部材すなわち外側スリーブの代わりに捕獲籠の開閉を制御する。本発明の更に別な実施形態では、捕獲籠を包囲するテーパ状で漏斗型の鞘部材を利用して、捕獲籠の断面プロファイルを最小にするとともに、流体の流量を向上させている。鞘部材は、捕獲籠ワイヤを誘導する力を供与する畝状の突起と、表面に沿って延在して流体の流れを案内するチャネルとを備えているのがよい。鞘部材には捕獲籠ワイヤの長さの大半に沿って溝穴を設けて、物質を取出したり水路を設けるようにしてもよい。
【0007】
本発明の上記以外の特徴としては、回収を容易にするために結石に極めて近接できるようにした捕獲籠形状と、内視鏡を十分に撓ませるのに足る可撓性を提供するワイヤ構成とが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付の図面は、本明細書に組み込まれて明細書の一部を成しているが、本発明の実施形態を例示しており、明細書の説明と共に、本発明の特徴、利点、および、原理を説明するものである。
以下に示す詳細な説明は、本発明の実施形態を示す添付図面を参照しながら展開される。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、ここに記載される以外の実施形態も考えられるし、ここに記載された実施形態に対する変更例も考えられる。従って、以下の詳細な説明は本発明を限定するものではない。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の各請求項によって限定される。
【0009】
図1は従来技術における一般的な捕獲籠システム(バスケット・システム)10を示している。捕獲籠システム10は捕獲籠装置12と、捕獲籠鞘部材20と、内視鏡24とを備えている。捕獲籠装置12および捕獲籠鞘部材20は内視鏡24の作業チャネル22内に配置されている。捕獲籠装置12はロッド14と複数のループ状ワイヤ16から成り、複数のループ状ワイヤが集まって捕獲籠18を形成している。捕獲籠装置12は、図2および図3に示すように、捕獲籠鞘部材20の内部に、捕獲籠鞘部材20を貫通して配置されている。捕獲籠鞘部材20は捕獲籠装置12のロッド14を包囲しており、捕獲籠18を収容したり作動状態にさせたりする手段として作用する。特に、捕獲籠18を作動状態にすると、図3に示すように、高プロファイルの捕獲籠装置12にされ、非作動状態にすると、図2に示すように、低プロファイルの捕獲籠装置12の形状になる。
【0010】
捕獲籠18を作動状態にするために、捕獲籠装置12を捕獲籠鞘部材20に関して遠位方向に前進させると、ループ状ワイヤ16が捕獲籠鞘部材20の管腔による拘束から解放される。捕獲籠18を非作動状態にするには、捕獲籠装置12を後退させ、すなわち、図2に示すように、捕獲籠鞘部材20に関して近位方向に移動させる。ループ状ワイヤ16は捕獲籠鞘部材20の管腔内に引き込まれて拘束され、捕獲籠18を折畳んだ状態、すなわち、低プロファイル状態にする。従来の結石捕獲籠システムの欠点は、捕獲籠鞘部材20が作業チャネル22でかなりの空間を占有するため、流体の流れや灌注(灌流)のために利用できる断面領域が限られてしまうことである。すなわち、流体の流れや灌注(灌流)が、捕獲籠鞘部材20が存在するために抑制されてしまう点である。
【0011】
図から図7は、本発明の第1の実施形態による捕獲籠システム30を示している。捕獲籠システム30は、内視鏡による視覚化を供与しながら体内の或る部位から結石や砕片などの物体を回収するのに適するようになっているのが好ましい。本発明の第1の実施形態では、捕獲籠システム30は内視鏡32と捕獲籠装置34を備えている。内視鏡32は、管腔すなわち作業チャネル38を定める管36を備えている。内視鏡32は光学構成要素40を有していてもよい。図7を参照すると、捕獲籠装置34は細長い部材42と、細長い部材42の遠位端46に連結された複数のループ状ワイヤ44とを備えている。ループ状ワイヤ44は捕獲籠48を形成している。ループ状ワイヤ44の数は、特殊な目的のために所望される捕獲籠48の特定形状に基づいて決まる。
【0012】
図4から図7に示すように、従来の捕獲籠鞘部材が捕獲籠システム30から省かれているため、捕獲籠システム30の断面積を大きくすると、流体流量が最大限にされる。鞘部材がない捕獲籠システム30では、内視鏡32は捕獲籠48を収納したり作動状態にさせるように作用する。捕獲籠装置34は作業チャネル38を通して配置され、内視鏡32に関して軸線方向に移動自在である。捕獲籠48を収納したり非作動状態にするために、細長い部材42を軸線方向に内視鏡32に関して近位方向に引っ張り、これにより、捕獲籠48を作業チャネル38の内部で折畳んだ状態にする。特に、捕獲籠48は折畳むことにより低プロファイル状態になり、図5に示すように、作業チャネル38の内部に封入される。
【0013】
捕獲籠48を作動状態にするために、図6に示すように、内視鏡32に関して遠位方向に捕獲籠装置34を移動させる。作業チャネル38による拘束を解かれてしまうと、ループ状ワイヤ44は拡張して高プロファイル状態の捕獲籠48になる。内視鏡32自体は捕獲籠48を作動状態にさせたり非作動状態にする手段として作用することが分かる。鞘部材又は外側スリーブが無い場合は、捕獲籠装置34が許容する流量は、捕獲籠鞘部材を必要とする従来の捕獲籠システムを採用した場合に可能となる流量よりも大きくなる。特に、細長い部材42の外表面と作業チャネル38の内表面との間の領域によって定められる流体通路が大きくなる。
【0014】
図4から図7に示す鞘部材が無いシステムでは、捕獲籠装置34は内視鏡32と一緒に動作されるようになっているうえ、捕獲籠48の位置決めは管36の移動や設置次第で決まる。捕獲籠装置34は管36から遠位方向に突出するようになっているが、細長い部材42が全体的に薄くて可撓性に富むため、捕獲籠装置34は管36から軸線方向に或る距離だけ張出すことができるにすぎない。
【0015】
図8から図10は、本発明の第2の実施形態による鞘部材付きの捕獲籠装置30bを示している。鞘部材付きの捕獲籠装置30bは、内視鏡作業チャネル38bにおける流体の流れを最適化しながら内視鏡32bとは無関係に捕獲籠の動作を行えるようにする捕獲籠副次組立体(サブアセンブリ)50(図10を参照のこと)を有している。捕獲籠副次組立体(サブアセンブリ)50は、畝状体(リブ)を設けた捕獲籠鞘部材52を備えており、該部材は軸線方向の複数の畝状体(リブ)54と複数の溝/チャネル56が交互に配置された構成を有している。捕獲籠鞘部材52は内視鏡32bの近位端に挿通され、作業チャネル38bの全長に亘って延びるようになっている。
【0016】
捕獲籠副次組立体50は、捕獲籠鞘部材52の内部で、捕獲籠鞘部材52を通して配置されている捕獲籠装置34bを更に備えている。図4から図7における捕獲籠装置34と同様に、捕獲籠34bは細長い部材42bと、捕獲籠48bを形成している複数のループ状ワイヤ44bとを備えている。細長い部材42bを近位方向に引っ張って捕獲籠鞘部材52の管腔58の内部でループ状ワイヤ44bを折畳んだ状態にすることにより、捕獲籠48bが非作動状態にされる。捕獲籠48bが折畳まれて管腔58の内部に封入されてしまうと、捕獲籠装置34bは捕獲籠鞘部材52に固定され、副次組立体50は内視鏡32bと一体の構造体として移動させることができる。本発明のこの実施形態を利用すれば、捕獲籠副次組立体50は内視鏡先端部60を越えて遠位方向に移動させられて体内に或る距離だけ張出すことで、回収されるべき結石などの物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体50を設置することができる。捕獲籠48bを作動状態にするために、捕獲籠鞘部材52に関して遠位方向に所望の位置まで捕獲籠装置34bを移動させるとともに、捕獲籠装置34を更に前進させてループ状ワイヤ44bを拡張させて高プロファイル状態にする。
【0017】
鞘部材付きの捕獲籠装置30bは、流体流量を容易に向上させながら、内視鏡32bとは無関係に捕獲籠副次組立体50の動作を行えるようにする。特に、内視鏡作業チャネル38bを流動する流体の方向を決める溝/チャネル56を設けることにより、畝状部を設けた捕獲籠鞘部材52は、流体流量を向上させている。
【0018】
図11は本発明の第3の実施形態による捕獲籠副次組立体50cを示している。捕獲籠副次組立体50cは、捕獲籠作動器(アクチュエータ)64と捕獲籠装置34cとを備えている。捕獲籠装置34cは複数のループ状ワイヤ44cに連結された細長い部材42cを備えているが、これら複数のループ状ワイヤが捕獲籠48cを形成している。捕獲籠作動器64は、捕獲籠システムの内視鏡作業チャネル(図示せず)を通って延びる細い制御ロッド66と、制御ロッド66の遠位端に連結された閉鎖用の輪環(カラー)68とを備えている。捕獲籠作動器64は捕獲籠48cを解放自在に保持するようになっている。
【0019】
捕獲籠48cを非動作状態にするために、細長い部材42cを近位方向に引っ張って、ループ状ワイヤ44cを閉鎖用の輪環68の内部で折畳んだ状態にする。捕獲籠48cが折畳まれて閉鎖用の輪環68の内部に封入されてしまった状態では、捕獲籠装置34cは捕獲籠作動器64に固定され、捕獲籠副次組立体50cを内視鏡と一体の構造体として移動させることができる。したがって、捕獲籠副次組立体50cを内視鏡先端部を越えて遠位方向に移動させることで体内に或る距離だけ張出させて、回収されるべき物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体を設置することができる。捕獲籠48cを作動状態にするために、捕獲籠装置34cを閉鎖用の輪環68に関して遠位方向に所望の位置まで移動させ、更に前進させることで、ループ状ワイヤ44cを拡張させて高プロファイル状態にする。
【0020】
内視鏡作業チャネルを通って延びる制御ロッド66が最小限の断面積しか占有しないので、捕獲籠作動器64は内視鏡の内部に高流量の流れを促進することが分かる。特に、制御ロッド66は、従来の鞘部材がかつてそうであったのとは異なり、細長い部材42cを覆ったり包囲したりはしない。その結果、流体通路の断面積を増大させることで、内視鏡内の流体の流れを増大させている。
【0021】
図12および図13は本発明の第4の実施形態による捕獲籠システム30cを示している。捕獲籠システム30cは捕獲籠副次組立体50dを有しており、この組立体が捕獲籠装置34dと、テーパ状の細長い部材42dと、テーパ状の捕獲籠鞘部材52dとを有している。細長い部材42dは、遠位方向に進むほど径が大きくなる遠位部70を備えることで、捕獲籠48dを形成する複数のループ状ワイヤ44dを連結するための拡張した断面積を有している遠位端72を設けている。遠位端72の断面積を増大させることで、ループ状ワイヤ44dの連結のための表面面積が大きくなるほど、ループ状ワイヤ44dとの結束が強くなる。流体流量を制限することなく、テーパ状の細長い部材42dを収容するために、テーパ状の捕獲籠鞘部材52dが設けられている。細長い部材42dと同様に、捕獲籠鞘部材52dは、遠位方向に進むほど径が大きくなる遠位部74を備えている。すなわち、鞘部材遠位部74は細長い部材42dの遠位部70の外表面に対応しているとともに、形状も一致している。遠位部74に近接している捕獲籠鞘部材52dの残余の部分は、内視鏡作業チャネル内で最小空間を占有するのに適した、より小さいが均一な径を有している。その結果、捕獲籠鞘部材52dは高流量の流れを促進しながら、捕獲籠48dのための作動器(アクチュエータ)としても作用する。
【0022】
捕獲籠48dを非動作状態にするために、細長い部材42dを近位方向に引っ張って、ループ状ワイヤ44dを捕獲籠鞘部材52dの遠位部74の内部で折畳んだ状態にする。先端部74のテーパ状の特徴により、該先端部は、細長い部材42dのテーパ状の遠位部70を受け入れると同時に、低プロファイル状態のループ状ワイヤ44dを封入することが可能となる。斯くして、捕獲籠装置34が捕獲籠鞘部材52dに固定されてから、副次組立体50dを一体構造体として移動させることができる。この実施形態を利用した場合、捕獲籠副次組立体50dを内視鏡の先端部を越えて遠位方向に移動させて体内に或る距離だけ張出させることで、回収されるべき物体に隣接した位置に捕獲籠副次組立体50dを設置することができる。この時、捕獲籠装置34dを捕獲籠鞘部材52dの遠位部74に関して遠位方向に移動させて、捕獲籠48dを作動状態にすることができる。
【0023】
上述の捕獲籠システムの各々について、内視鏡の作業チャネル内に配置される物を最小限にすることで、内視鏡の撓み具合がより良好になるようにすることができ、そのことが屈曲や捩れに対する耐性を高めることにもなることが分かる。これは、捕獲籠鞘部材を完全に除外することで達成されるか、または、厚みの小さい鞘部材を利用するか、制御ロッドを利用することで捕獲籠鞘部材の空間と材料とを最小限に抑えることで達成されるが、前者の場合、結果として捕獲籠装置が剥き出し状態になり、その場合、撓みに抵抗するのは捕獲籠装置の細長い部材だけとなる。
【0024】
本発明で使用されるワイヤについては、約0.762mm(0.030インチ)から約0.864mm(0.034インチ)のニチノールワイヤが利用されるが、この時、これより遥かに小さい径の3本のワイヤループをニチノールワイヤの周囲に取り付ける。ループ状ワイヤは、まず、内視鏡の作業チャネルに入れられる。ループは、入る時には折畳まれるが、これは、手を使って行われるか、或いは、捕獲籠鞘部材によって行われる。内視鏡の中を通して設置されてしまうと、ループは内視鏡の先端部を越えて伸張させられる。そこで、作業チャネルの拘束から解放されて、ループは自動的に拡張する。ワイヤループが結石などの回収されるべき物体の上に設置された状態のままで、患者の体外に在る器具の近位端を引っ張ることで、ループを後退させて内視鏡作業チャネル内に戻す。結石が内視鏡の先端に密着した時点で、ユーザは引っ張るのを止める。次いで、内視鏡と結石を一緒に患者の体外に引き出すことができる。
【0025】
図14は、本発明の実施形態による捕獲籠構成48eを示している。捕獲籠48eは、本発明の上述の捕獲籠装置の何れで使用されてもよい。捕獲籠48eは複数のコード81を含み、コード81は、各々が1対の撚り合わされた螺旋状のストランド83を含んでいる。ストランド83は、一例として、ニチノールワイヤで構成されてもよい。コードを撚り合わせる或る方法では、第1の対の撚りをかけていないストランド83が第2の対の撚りをかけていないストランド83と絡み合わされる。次に、これらストランドが撚り合わされることで、捕獲籠先端部85で第1の対のストランドと第2の対のストランドとが絡み合ったまま固定されてしまう(図15の頂面平面図を参照のこと)。このような2重螺旋構造もコード81の各々により大きな剛性を供与することで、捕獲籠48eが内視鏡または捕獲籠鞘部材から解放された時に捕獲籠が高プロファイル状態を保てるようにすることができる点が注目される。コード81は各々が、単一のストランド83が折り返し2本重ねにされて2本並んだストランド部を設けてから撚りをかけた、2重螺旋構造を形成している。
【0026】
図16および図17は、ループを不要にした代替の捕獲籠構成を示している。図16は代替例の捕獲籠48fの頂面平面図である。図16で明らかなように、1対の撚りをかけたストランド83fを備える2重螺旋コード81fに1本のワイヤ87を挿通させている。図17は別な実施形態の捕獲籠48gの頂面平面図である。図17から明らかなように、捕獲籠48gは、捕獲籠先端部85gで絡み合わされた2本の撚りをかけていないワイヤ87gを備える。
【0027】
図18および図19は本発明の別な捕獲籠構成48hを示している。捕獲籠48hは、第1の直角形状ループワイヤ部87を第2の直角形状ループワイヤ部89と絡み合わせて構成されている。1本のワイヤが単一平面に配置されていた従来技術と対比させると、この実施形態のワイヤ87とワイヤ89とは各々が互いに直交する2平面にまたがって延びている。
【0028】
本発明の精神および範囲から逸脱せずに、当業者であれば多数の変更や修正を行うことができる。よって、本件例示の実施形態は具体例として明示されたにすぎないと理解するべきであって、本発明を限定するものと解釈するべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】従来技術における一般的な捕獲籠システムを例示する図である。
【図2】従来技術における捕獲籠システムにおける非作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図3】従来技術における捕獲籠システムにおける作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムを例示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの非作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの作動状態の捕獲籠装置を例示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による捕獲籠システムの、鞘部材の無い装置を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による鞘部材付き捕獲籠装置の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による鞘部材付き捕獲籠装置の側面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による捕獲籠システムを示した図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による捕獲籠装置を示した図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による捕獲籠システムを示した図である。
【図13】図12に示された捕獲籠システムの捕獲籠副次組立体を示した図である。
【図14】本発明の実施形態に従って構成された捕獲籠を示した図である。
【図15】図14の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図16】第2の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図17】第3の捕獲籠の構成による捕獲籠先端部の頂面平面図である。
【図18】本発明の実施形態による別な捕獲籠の構成の側面図である。
【図19】図18の捕獲籠の構成の斜視図である。
Claims (38)
- 体内を視認し、かつ、体内の或る位置から物体を回収するための医療用装置であって、
作業チャネルを定める管を有する内視鏡と、
物体を絡め取ることのできる、鞘部材の無い捕獲籠とを備えており、鞘部材の無い捕獲籠は作業チャネルに通して配置されており、
内視鏡は鞘部材の無い捕獲籠を収容したり作動状態にさせたりするように作用し、
鞘部材の無い捕獲籠は作業チャネルを通る流体の流れを促進する、
ことを特徴とする医療用装置。 - 前記鞘部材の無い捕獲籠は前記内視鏡に関して軸線方向に移動することを特徴とする、請求項1に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠は、細長い部材と、細長い部材の遠位端に連結された複数のワイヤを備えることを特徴とする、請求項1に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠は、前記内視鏡に関して近位方向に前記細長い部材を軸線方向に引っ張ることにより、内視鏡の内部に後退させられることを特徴とする、請求項3に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠は、前記内視鏡に関して遠位方向に前記細長い部材を軸線方向に押すことにより作動状態にさせられることを特徴とする、請求項3に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠が作動状態になると、ループ状になったワイヤが拡張することを特徴とする、請求項5に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠の設置は、前記内視鏡を所望の位置に移動させることにより達成されることを特徴とする、請求項2に記載の医療用装置。
- 前記内視鏡は可撓性に富むことを特徴とする、請求項1に記載の医療用装置。
- 前記内視鏡はU字状またはJ字状に撓まされることを特徴とする、請求項8に記載の医療用装置。
- 前記鞘部材の無い捕獲籠は、前記細長い部材の外表面と前記管の内表面との間の面積を増大させることにより、作業チャネルを通る流体の流れを促進することを特徴とする、請求項3に記載の医療用装置。
- 体内を視認し、かつ、体内の或る位置から物体を回収するための医療用装置であって、
先端部および作業チャネルを定める管を有している内視鏡と、
作業チャネルの全長に亘って延びる内視鏡の管に挿入される、畝状体を設けた捕獲籠鞘部材とを備えており、畝状体を設けた捕獲籠鞘部材は管腔を定めており、
該医療用装置は、
物体を絡め取ることができる捕獲籠装置を更に備えており、捕獲籠装置は畝状体を設けた捕獲籠鞘部材の管腔内に配置され、
畝状体を設けた捕獲籠鞘部材は作業チャネルを通る流体の流れを促進する、
ことを特徴とする医療用装置。 - 前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材は複数の軸線方向に延びる溝と複数の軸線方向に延びる畝状態とを有していることを特徴とする、請求項11に記載の医療用装置。
- 前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材は複数のチャネルを有していることを特徴とする、請求項11に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置は、細長い部材と、細長い部材の遠位端に連結された複数のコードとから構成されていることを特徴とする、請求項11に記載の医療用装置。
- 前記コードは各々が1対の撚りがかかった螺旋状ストランドを含むことを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 第1のコードで構成される第1の対のストランドは第2のコードで構成される第2の対のストランドと捕獲籠先端部で撚り合わされて、第1のコードを第2のコードに固定した2重螺旋構造を形成することを特徴とする、請求項15に記載の医療用装置。
- 前記2重螺旋構造は前記コードに剛性を供与することで、前記捕獲籠装置が畝状体を設けた捕獲籠鞘部材から解放された時に、捕獲籠装置が拡張して高プロファイル形状になることができることを特徴とする、請求項16に記載の医療用装置。
- 第1のコードと第2のコードは各々が折り返し2本重ねにされた1本のストランドを含み、第1のコードと第2のコードを2本並べてから撚りをかけ、2重螺旋構造を形成していることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記コードは、1本のワイヤと、2重螺旋コードを形成している1対の撚りをかけたストランドを含み、1本のワイヤは2重螺旋コードの開口部に挿通されていることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記コードは、2本の撚りをかけていないワイヤが捕獲籠先端部で撚り合わされて構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記コードは、第1の直角形状ループワイヤが第2の直角形状ループワイヤと撚り合わされて構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置は、前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材に関して近位方向に前記細長い部材を軸線方向に引っ張ることにより、非作動状態にされることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置は、前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材の管腔内に後退させられて封入されることを特徴とする、請求項22に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置と前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材とは、前記内視鏡との一体構造として一緒に移動することを特徴とする、請求項23に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置と前記畝状体を設けた捕獲籠装置とが前記内視鏡の先端部を越えて遠位方向に移動させられて、回収されるべき物体に隣接した位置に捕獲籠装置を設置することができるようにしたことを特徴とする、請求項23に記載の医療用装置。
- 前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材を軸線方向に案内することにより、物体の回収を目的として体内の前記位置に前記捕獲籠装置が設置されることを特徴とする、請求項14に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置は、前記畝状体を設けた捕獲籠鞘部材に関して遠位方向に前記細長い部材を軸線方向に押すことにより、作動状態にされることを特徴とする、請求項26に記載の医療用装置。
- 体内を視認し、かつ、体内から物体を回収するための医療用装置であって、
先端部および作業チャネルを定める管を有する内視鏡と、
制御ロッドおよび制御ロッドの遠位端に連結された閉鎖用の輪環を設けた捕獲籠作動器とを備えており、捕獲籠作動器は作業チャネルの全長に亘って延び、
該医療用装置は、
近位端および遠位端を有している細長い部材と、細長い部材の遠位端に連結されている複数のループ状になったワイヤとから構成された捕獲籠装置を更に備えており、捕獲籠装置は捕獲籠作動器に通して配置され、
閉鎖用の輪環は捕獲籠を作動状態にしたり非作動状態にするようになっており、
制御ロッドは第1の断面積を有しており、また、閉鎖用の輪環は第2の断面積を有しており、
第1の断面積は第2の断面積よりも小さく、作業チャネルを通る流体の流れを促進するようになっている、
ことを特徴とする医療用装置。 - 前記捕獲籠装置は、前記細長い部材を近位方向に軸線方向に引っ張ることにより非作動状態にされ、閉鎖用の輪環内部にループ状になったワイヤを後退させて固定させるようにしたことを特徴とする、請求項28に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置と前記捕獲籠作動器とは、前記内視鏡との一体構造として一緒に移動することを特徴とする、請求項29に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠作動器が前記内視鏡先端部を越えて遠位方向に移動させられて、回収されるべき物体に隣接した位置に前記捕獲籠装置を設置することができるようにしたことを特徴とする、請求項29に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠作動器の前記制御ロッドを軸線方向に体内の或る位置まで案内することによって、物体の回収を行うために、前記捕獲籠装置を体内の前記位置に位置決めすることができることを特徴とする、請求項28に記載の医療用装置。
- 前記捕獲籠装置は、前記細長い部材を遠位方向に前記閉鎖用の輪環から離れるように軸線方向に押すことにより作動状態にされることを特徴とする、請求項32に記載の医療用装置。
- 前記制御ロッドは前記捕獲籠作動器の撓みを容易にすることを特徴とする、請求項28に記載の医療用装置。
- 体内を視認し、かつ、体内の或る位置から物体を回収するための医療用装置であって、
先端部および作業チャネルを画める管を有する内視鏡と、
近位部、遠位部、および、断面領域を有するテーパ状の捕獲籠鞘部材とを備えており、捕獲籠鞘部材の断面領域は近位部から遠位部に向けて拡大し、作業チャネルの全長に亘って延びる内視鏡の管に捕獲籠鞘部材が挿入され、
該医療用装置は、
物体を絡め取ることのできる捕獲籠装置を更に備えており、捕獲籠装置は、近位部、遠位部、および、断面領域を有している細長い部材を設けており、細長い部材の断面領域は近位部から遠位部に向けて拡大し、更に、捕獲籠装置は遠位部に連結された複数のループ状になったワイヤを含み、捕獲籠装置は捕獲籠鞘部材の内部に配置されて、鞘部材遠位部が細長い部材の遠位部の外表面に形状が一致するようにしたことを特徴とする、衣料用装置。 - 体内の或る位置から物体を回収するための医療用装置であって、該医療用装置は物体を絡め取ることのできる滑動自在な捕獲籠を備えており、該捕獲籠は、
複数のコードから構成されており、該コードは各々が1対の撚りをかけた螺旋状ストランドを含み、
第1のコードで構成される第1の対のストランドは第2のコードで構成される第2の対のストランドと捕獲籠先端部で撚り合わされて、第1のコードを第2のコードに固定した2重螺旋構造を形成していることを特徴とする、医療用装置。 - 前記ストランドはニチノールワイヤを含むことを特徴とする、請求項36に記載の医療用装置。
- 前記2重螺旋構造は前記複数のコードを堅固に連結することを特徴とする、請求項37に記載の医療用装置。
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