JP2005503996A - I型糖尿病の治療方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
−
【連邦政府により援助を受けた研究または開発に関する記述】
【0002】
−
【発明の背景】
【0003】
真性糖尿病
真性糖尿病は、典型的には患者の低血糖症を基礎として特徴づけられる不均質な疾患である。1960年代後期に、インスリン依存性糖尿病(I型)とインスリン非依存性糖尿病(II型)との区別がなされた。
【0004】
I型糖尿病は、自己免疫起源を有すること、そして遺伝的素因と環境的要因との両方によって影響されることが知られている(J.F. Bach、Endoc. Rev.、18(4):516〜542、1994)。I型糖尿病は、家族性伝播率が比較的大きい遺伝性疾患である。
【0005】
様々な環境的要因がI型糖尿病の発症に影響するようであり、そして疾患の経過を変化させることがある。例えば、60%を越える一卵性双生児は、この疾患に対するその感受性が異なる。さらに、疾患発生頻度は国により大きく異なり、そしていくつかの非免疫学的な要因の介入により、動物モデルにおける疾患率が増大または低下するようである。このような介入には、特定の食餌およびいくつかのウイルス感染が含まれる。
【0006】
I型糖尿病の動物モデル
非肥満性糖尿病(NOD)マウスがヒトI型糖尿病のモデルとして使用されている。これは、ランゲルハンス島細胞の破壊が両者において自己免疫反応によって生じているからである。この糖尿病の1つの特徴が、免疫応答であることを示すリンパ球の膵臓内への浸潤である「インスリン炎」と名付けらたものである。
【0007】
NODマウスにおけるI型糖尿病の発生はT細胞媒介によるものであり、これには、CD8+細胞およびCD4+細胞の両方が関与している(L.S. Wickerら、Annu. Rev. Immunol.、13:179〜200、1995)。2つの重要なランゲルハンス島自己抗原はグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)およびインスリンである。GADは、神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸の生産を触媒しており、GADに対する抗体が前糖尿病患者の血清中に見出されることが多い(S. Baekkeskovら、Nature、347:151〜156、1990;W.A. Hagopianら、J. Clin. Invest.、91:368〜374、1993)。
【0008】
インスリンに対する自己抗体もまた、糖尿病発症において重要な役割を果たしている。このような抗体が最近発症した糖尿病患者の約50%において見出される(L. CastanoおよびG.S. Eisenbarth、Annu. Rev. Immunol.、8:647〜680、1990)。I型糖尿病の特徴には、高血糖症、強い渇きおよび尿生成の増加、増加した血中コレステロール、ならびに増加した血中トリグリセリド濃度が含まれる。I型糖尿病は、通常、肥満とは関連しない。
【0009】
NODマウスでは、100%の遺伝的類似性にもかかわらず、固形飼料が与えられたNODマウスのメスの70%〜80%が糖尿病を発症するだけであり、そして固形飼料が与えられたオスの20%がこの疾患を発症するだけである(S. Makinoら、Exp. Anim.、30:137〜140、1981)。同様に、ヒトでは、50%の症例においてのみ、双子の両方が糖尿病を発症している(A.H. Barnettら、Diabetologia、20:404〜409、1981)。従って、I型糖尿病の発生に対する遺伝的および環境的の両方の要因が存在するに違いない。NODマウスでは、主要組織適合性複合体(MHC)に連鎖する遺伝子が糖尿病の発生に関与することが知られているが、この遺伝子だけでは、疾患を生じさせるには十分ではない;従って、2つ以上の遺伝子がNODマウスにおける糖尿病発生の発達に関与している(L.S. Wickerら、上掲、1995)(H. Acha-OrbeaおよびH.O. McDevitt、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、84:2435〜2439、1987;J. Toddら、Nature、329:599〜604、1987)。具体的には、リンケージの研究により明らかにされるように、19個という多くの遺伝子領域が糖尿病感受性に関与していると考えられる(T.J. VyseおよびJ.A. Todd、Cell、1996)。これらの同じ領域のいくつかが、2つの他の自己免疫疾患(全身性紅斑性狼瘡および実験的自己免疫脳脊髄炎)に関与しているとして同定されている(T.J. VyseおよびJ.A. Todd、上掲、1996)。環境的には、南北方向で糖尿病の発生に差が生じている:すなわち、最大の発生率は北欧においてであり、そして南に行くに従い、または熱帯地域では発生率が低下している(A.S. Krolewski、Diabetes、37(8):1113〜1119、1988;A.S. Krolewskiら、New Eng. J. Med.、317:1390〜1398、1987)。
【発明の概要】
【0010】
1つの実施態様において、本発明は、ヒト患者における糖尿病の発症を遅らせる方法であり、この方法は、糖尿病または糖尿病の症状の発症を遅らせるか、または糖尿病または糖尿病の症状の発症を除くのに有効な量のビタミンD化合物を患者に経口投与する工程を含むものである。
【0011】
好ましい実施態様において、前記ビタミンD化合物は、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミンD2(19−ノル−1,25−(OH)2D3)、24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1,25−(OH)2D3)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3または1αヒドロキシビタミンD2からなる群から選択される。
【0012】
別の好ましい実施態様において、経口投与は食餌を介して行われ、患者体重1キログラムあたり1日に0.005μg〜0.2μgの間の濃度で行われる。
【0013】
別の実施態様において、本発明は、糖尿病症状の重さを軽減する方法であり、この方法は、糖尿病症状を軽減するのに有効な量のビタミンD化合物をヒト糖尿病患者に経口投与することを含むものである。
【好ましい実施態様の説明】
【0014】
以前の文献において、Mathieuらは、5μg/kgの1,25(OH)2D3の注射により、糖尿病発生率がメスNODマウスでは56%から8%に低下すると主張した(C. Mathieuら、Diabetologia、37:552〜558、1994)。この著者らは、1,25(OH)2D3が、Tリンパ球の増殖を低下させ、かつインターロイキン−2およびインターフェロンγおよび腫瘍壊死因子αの分泌を低下させることによって免疫抑制因子の正常でない機能を正しているという考えを示した(C. Mathieuら、上掲、1994)。C. Mathieuらは、NODマウスを100日齢までだけ1,25(OH)2D3で治療した場合、200日目において、コントロールのマウスにおける全体的な糖尿病発生率が86%であるのに対して、これらのマウスにおいては約35%であり、そして200日齢まで1,25(OH)2D3で治療されたマウスでは13%であることを見出した。1,25(OH)2D3を100日齢から200日齢まで投与することでは、コントロール群と同じ糖尿病発生率がもたらされたが、糖尿病の発症はわずかに遅れているようであった。骨カルシウムが1,25(OH)2D3治療マウスでは低下していたが、これらの動物には、高カルシウム血症を防止するために低カルシウム(0.2%)飼料が与えられていた(C. Mathieuら、「ビタミンDおよび糖尿病」、Vitamin D(D. Feldman、F.H. GlorieuxおよびJ.W. Pike編)、Academic Press、San Diego)、第70章、p.1183〜1196、1997)。
【0015】
対照的に、本発明者らは、ビタミンD欠乏のコントロールとは反対に、経口投与により1,25(OH)2D3で治療されたオスおよびメスの両方のNODマウスにおいて、糖尿病発生率が劇的に低下したことを見出した。驚くべきことに、ビタミンD欠乏のNODマウス群では、NODマウスにおける発表された発生率と比較した場合、糖尿病発生率が増大していた。このことは、ビタミンDが不足している場合、糖尿病発生に対する遺伝的関与がより大きく、環境的関与はそれほど大きくないことを示している。
【0016】
1,25(OH)2D3が投与された動物では、高カルシウム血症が発生した。好ましい治療は、免疫反応性であるが、カルシウム血症性ではない1,25(OH)2D3のアナログによるものであると考えられる。
【0017】
従って、1つの実施態様において、本発明は、糖尿病の症状をより効果的に軽減する量のビタミンD化合物(好ましくは、1,25(OH)2D3またはそのアナログ)を経口投与することによってヒトI型糖尿病患者を治療する方法である。糖尿病の症状の軽減を測定するために、血糖値が典型的には測定され、または測定される。正常な空腹時範囲は80mg%〜120mg%であり、(慢性)高血糖症は糖尿病を反映している。
【0018】
別の実施態様は、I型糖尿病患者の発症を遅らせることを含む方法であって、有効な量のビタミンD化合物(好ましくは、1,25(OH)2D3またはそのアナログ)を経口投与する工程を含むものである。
【0019】
両方の方法は、I型糖尿病患者またはI型糖尿病であることが予想される患者を選択し、そしてI型糖尿病の症状が軽減または遅延または除去するのに十分な量のビタミンDアナログをそのような患者に投与することを含むものである。
【0020】
特に有利な治療形態では、投与する化合物は、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミンD2(19−ノル−1,25−(OH)2D3)、24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1,25−(OH)2D3)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3または1αヒドロキシビタミンD2のいずれかである。
【0021】
本発明の別の形態では、ビタミンD化合物は、以下の式を有する。
【0022】
【化1】
【0023】
[式中、X1およびX2は、それぞれ水素およびアシルからなる群から選択される;Y1およびY2はHであってよく、または炭素数1〜4のO−アリール、O−アルキル、アリール、アルキルであってよく、あるいはY1およびY2は一緒になって
【0024】
【化2】
【0025】
〔式中、B1およびB2はH、炭素数1〜4のアルキル及びアリールからなる群から選択され、βまたはα配置を有していてよい〕で示される構造を有するアルケンを形成することができ;Z1=Z2=Hであるか、またはZ1およびZ2は一緒になって=CH2であり;かつ、Rはアルキル基、ヒドロキシアルキル基、もしくはフルオロアルキル基であるか、またはRは下記の側鎖:
【0026】
【化3】
【0027】
〔式中、(a)はSまたはR配置を有することができ、R1は水素、ヒドロキシ、またはO−アシルを示し、R2およびR3はそれぞれアルキル、ヒドロキシアルキル、およびフルオロアルキルからなる群から選択されるか、またはR2およびR3は一緒になって−(CH2)m−基(基中、mは2〜5の値を有する整数である)を示す場合、R4は水素、ヒドロキシ、フッ素、O−アシル、アルキル、ヒドロアルキル、およびフルオロアルキルからなる群から選択され、このときR5がヒドロキシルまたはフルオロである場合はR4は水素またはアルキルでなければならず、R5は水素、ヒドロキシ、フッ素、アルキル、ヒドロアルキル、およびフルオロアルキルからなる群から選択されるか、またはR4およびR5は一緒になって二重結合した酸素を示し、R6およびR7は一緒になって炭素−炭素二重結合を形成し、R8はHまたはCH3であってよく、nは1〜5の値を有する整数であり、前記側鎖中の第20、22、または23位のいずれか1つの炭素は、O、S、またはN原子により置換されてもよい〕
を示し得る。]
【0028】
本発明者らは、好ましい経口投与量が、食餌に含めることができ、または徐放性形態で投与できるカプセルまたは錠剤またはトローチとして与えられるべきであると考える。0.1μg/日〜50μg/日の投与量を、選ばれた特定の化合物に依存して使用することができる。このような投与量はまた、皮膚パッチ、坐薬、または鼻スプレー剤として送達されてもよく、そして1日を通して、2回以上に分けて、または連続して投与することができる。
【0029】
本発明はまた、I型糖尿病の症状を軽減するために有効な量のビタミンD化合物を含む製薬組成物である。好ましくは、ビタミンD化合物の投与量は0.1μg/日〜50μg/日の間である。製薬組成物はさらに、この分野で知られているような薬学的に受容可能な担体を含む。
【実施例】
【0030】
A.非肥満性糖尿病(NOD)マウスでのI型糖尿病の予防における1,25 ( OH ) 2 D 3 およびそのアナログの経口による使用
材料および方法
非放射性1,25(OH)2D3をテトリオニックス(Tetrionics, Inc.)(Madison、WI)から購入した。
【0031】
非肥満性糖尿病(NOD/LtJ)マウスをジャクソンラボラトリー(The Jackson laboratory)(Bar Harbor、ME、04609)から購入した。マウスは、0.47%のカルシウムおよび0.3%のリンを含有し、ビタミンA、EおよびKが補充された、高度に精製されたビタミンD欠乏餌だけで飼育された。この餌は、粉末化された餌に溶融寒天を加えることによって固形化された。ビタミンD欠乏を子孫において得るために、妊娠した母親はビタミンD欠乏餌だけで飼育された。その場合、子孫は、離乳すると、ビタミンD欠乏餌だけでさらに飼育された。1,25(OH)2D3は、各マウスに50μg/日が与えられるようなレベルで餌に加えられた。1,25(OH)2D3による治療は離乳のときから開始された。動物は、週に1回、4時間の絶食後、午後2時に、ガラスピペットを用いて外眼窩洞から採血された。
【0032】
血清カルシウムの測定
血液は、血清を得るために直ちに遠心分離された。血清を0.1%塩化ランタンで希釈して、血清カルシウムを、Perkin-Elmerモデル3110原子吸光分光計を使用して原子吸光によって測定した。
【0033】
血清グルコースの測定
血清グルコースを、シグマ(Sigma)(St. Louis、MO)から購入されたトリンダー(Trinder)グルコースオキシダーゼ酵素アッセイキットを使用して測定した。5μLのNOD血清を未知物として使用し、そして既知のグルコース標準物(シグマ(Sigma)、St. Louis、MO)に対して505nmにおいて分光光度法によって分析した。動物は、血清グルコースが300mg/mLを越えた場合に糖尿病と見なされた。
【0034】
結果
図1には、1,25(OH)2D3治療NODマウスと比較されるビタミンD欠乏のNODマウス群における糖尿病発生率が示される。この実験が終了したとき、オスのビタミンD欠乏NODマウスにおける糖尿病発生率は80%であった。それに反して、マウスが50ng/マウス/日の1,25(OH)2D3で治療されたとき、メスのNODマウスにおける糖尿病発生率は7.69%に劇的に低下し、オスのNODマウスにおける発生率は7.14%に低下した。従って、1,25(OH)2D3による治療により、NODマウスにおける自己免疫性糖尿病の発生を防止することができた。
【0035】
図2には、これらのマススから得られるこの実験の経時的な血清カルシウムデータが示される。ビタミンD欠乏のマウスは実験開始時において低カルシウム血症性であった(オス=6.69±0.9mg/mLおよびメス=6.38±1.38mg/mL)。それらの血清カルシウムは、実験期間中、徐々に増大し、実験終了までにオスおよびメスの両方において約8mg/mLの値に達した。50ngの1,25(OH)2D3で毎日治療されたマウスでは、血清カルシウムの値が著しく高くなった。40日目において、この治療が行われたオスは9.22±0.93mg/mLの血清カルシウムを有し、一方、メスは10.50±1.53mg/mLの血清カルシウムを有した。この血清カルシウムレベルはまた実験期間中に増大した。150日齢において、オスは12.78±1.11mg/mLの血清カルシウム値を有し、一方、メスは13.10±1.01mg/mLの血清カルシウム値を有した。メスは、この実験ではオスよりも小さかった。従って、メスは、より大きい程度で高カルシウム血症になっていた。150日齢までに、50ngの1,25(OH)2D3で治療されたNODメスのうちの7匹が高カルシウム血症により死亡した。このとき、餌中の1,25(OH)2D3の量をオスおよびメスの両方において10ng/日に減少させることを決定した。投与量200ngの1,25(OH)2D3が別のNODマウス群には最初から投与されたが、メスは、高カルシウム血症による死亡が100日齢から始まり、オスは、高カルシウム血症による死亡が120日齢から始まった。高カルシウム血症の証拠は、血清カルシウムレベルが極めて高いこと(≧12mg/mL)、そして腎臓における白い点によって示される腎臓の石灰化であった。また、いかなるときでも、これらの動物はどれも、300mg/mLを越える血清グルコース値を示さなかった。
【0036】
考察
ビタミンD欠乏のNODマウスにおける糖尿病発生率が、1,25(OH)2D3で治療されたNODマウスにおける発生率と比較された。図1に示されるように、50ngの1,25(OH)2D3が餌において投与されたとき、オスおよびメスの両方のNODマウスにおける糖尿病の発生を防止することができた。糖尿病のこの防止は、図2に示されるように、高カルシウム血症の発生を伴って生じていた。これらのデータは、I型糖尿病の防止における1,25(OH)2D3の治療的可能性を明白に示すものである。当然のことではあるが、これらの高い血清カルシウムレベルを生じさせることなく免疫反応性である1,25(OH)2D3のアナログを使用することが好ましい。
【0037】
図1におけるデータから得られる1つの注目すべき観測結果は、NODマウスのビタミンD欠乏集団における発生率が、固形飼料が与えられた動物について文献に報告されている発生率よりも著しく高かったということである。以前に発表されたデータは、固形飼料が与えられたメスNODマウスの70%〜80%、そして固形飼料が与えられたオスNODマウスの20%が糖尿病を発生することを示していた(S. Makinoら、上掲、1981)。ここでは、メスにおける糖尿病の発生率は91.67%であり、一方、オスにおける発生率は80%であった。従って、ビタミンDが、それ以外の点では栄養的に完全な餌に存在しないことにより、糖尿病の発生が強められた。このことは、NODマウスにおける糖尿病の発生に寄与する環境的要因の少なくとも1つがそのビタミンDの状態であることを示している。
【0038】
治療的には、本発明者らは、この治療が、糖尿病の発生に対する素因を有する小児において使用できることを提案する。このような小児は、β細胞抗原に対する自己抗体を有する小児であると考えられる。2つのβ細胞抗原がよく知られており、これらには、グルタミン酸デカルボキシラーゼおよびインスリンが含まれる(S. Baekkeskovら、上掲、1990;W.A. Hagopianら、上掲、1993;L. CastanoおよびG.S. Eisenbarth、上掲、1990)。自己抗体が前糖尿病小児において検出され得る場合、1,25(OH)2D3による治療を早期に開始することができ、そして糖尿病を防止することができる。
【0039】
B.注射及び食餌の研究
本発明者らは、1,25(OH)2D3の食餌投与またはi.p.注射のどちらが、メスNOD/LtJマウスにおける糖尿病発症を防止することにおいてより効果的であるかを明らかにするために、1,25(OH)2D3の注射治療及び経口治療を比較した。
【0040】
NOD/LtJマウスには、コントロール餌(Sudaら、J. Nutr.、100:1049〜1052、1970に記載の精製餌11、0.47%のカルシウム+ビタミンA、D、EおよびK)または実験餌(コントロール+10ngまたは25ngまたは50ngの1,25D3/マウス/日)が与えられた。
【0041】
コントロール(ビヒクル)動物には、50μLの滅菌ピーナッツ油が注射され、一方、実験動物には、2日あたりマウス1匹について、滅菌ピーナッツ油に含ませた5μg/kgの1,25D3が注射された。
【0042】
マウスは21日目に離乳し、適切な餌のもとに置かれた。注射および実験餌は48時間毎に与えられた。コントロール餌は1週間に3回与えられた。30日目から始まり10日毎に、そして170日目に終了するまで、マウスは体重が測定され、そして血清カルシウムレベルの測定のために採血された。70日目から開始して、マウスは、1週間に3回、糖尿について検査された。マウスが陽性と検査された場合、マウスは、血清グルコースレベルを測定するために、4時間絶食させて、採血された。空腹時の血清グルコースレベルが300mg%を越える場合、マウスは糖尿病と見なされた。200日目に残っているマウスはすべて実験用に殺された。
【0043】
結果
表1、およびメスNOD/LtJマウスにおける200日目の糖尿病発生率を示す棒グラフである図3には、結果が示される。1,25(OH)2D3が注射されたマウスは、糖尿病発生率が70%を越えていた。ビヒクルが注射された場合、およびビタミンD化合物が添加されなかったの場合のマウスは、糖尿病発生率が40%および50%を越えていた。対照的に、1,25(OH)2D3が餌中に含まれる場合(経口治療)のマウスは、糖尿病発生率が10%〜25%の間であった。1,25(OH)2D3のより少ない投与量が、糖尿病を防止するための最適な投与量により近いと考えられる。大きい投与量は、明らかに高カルシウム血症の原因となるが、それにもかかわらず、糖尿病発生率を低下させていた。より重要なことは、本発明者らの場合、50μg/日の注射は、糖尿病発生率を低下させるのではなく、増大させていた。
【0044】
より少ない経口投与量の1,25(OH)2D3が、高カルシウム血症を生じさせることなく効果的であると考えられる。それにもかかわらず、データは、1−ヒドロキシ化ビタミンDの、注射ではなく、経口による投薬により、1型糖尿病の発症が防止されると結論するには十分なものである。
【0045】
【表1】
【0046】
図4は、メスNOD/LtJマウスにおける糖尿病の発症日をグラフで示している。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】NODマウスの毎週の採血において300mg/dLを越える血清グルコース測定値を示す動物の割合として計算される糖尿病発生率のグラフである。動物は、40日齢のとき、最初に採血され、その後、毎週採血された。
【図2】40日齢から開始した、図1のNODマウスにおいて毎週行われた血清カルシウム測定の結果のグラフである。データは血清カルシウムのmg/dLとして表される。
【図3】NOD/LTJマウスのメスにおける200日目の糖尿病発生率を示す棒グラフである。
【図4】NOD/LTJマウスのメスにおける糖尿病発症日を示すグラフである。
Claims (10)
- 糖尿病または糖尿病の症状の発症を遅らせるのに有効な量のビタミンD化合物を患者に経口投与する工程を含むヒト患者における糖尿病の発症を遅らせる方法。
- 前記化合物が、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミンD2(19−ノル−1,25−(OH)2D3)、24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1,25−(OH)2D3)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3または1αヒドロキシビタミンD2からなる群から選択される請求項1の方法。
- 前記ビタミンD化合物が、下記式で表されるビタミンD化合物からなる群から選択された化合物である請求項1の方法。
を示し得る。] - 前記経口投与が食餌を介して行われる請求項1の方法。
- 前記経口投与が患者体重1キログラムあたり1日に0.005μg〜0.2μgの濃度で行われる請求項1の方法。
- 糖尿病の症状を軽減するのに有効な量のビタミンD化合物をヒト糖尿病患者に経口投与することを含む糖尿病の症状の重さを軽減する方法。
- 前記化合物が、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミンD2(19−ノル−1,25−(OH)2D3)、24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ−22E−1,25−(OH)2D3)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3または1αヒドロキシビタミンD2からなる群から選択される請求項6の方法。
- 前記ビタミンD化合物が、下記式で表されるビタミンD化合物からなる群から選択された化合物である請求項6の方法。
を示し得る。] - 前記経口投与が食餌を介して行われる請求項6の方法。
- 前記経口投与が患者体重1キログラムあたり1日に0.005μg〜0.2μgの間の濃度で行われる請求項6の方法。
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