JP2005502396A - 架橋粒子を含む多孔質マトリックス - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は粒子状材料のマトリックスに関する。より詳細には、本発明は、獣医学医療を含む医療で使用可能である粒子状材料のマトリックスに関する。
【0002】
粒子状材料のマトリックスは、組織スキャフォールドとして使用するために医療において使用されることが知られているが、本発明のマトリックスは、組織スキャフォールドとして、また薬剤または他の治療薬の送達システムとして使用可能である。
【背景技術】
【0003】
特許出願の多くは、組織スキャフォールドとして使用するためのゲルまたはゾル、特にヒドロゲルの使用について記載している。例えば第WO00/23054号は、血管の閉塞または塞栓形成におけるポリビニルアルコールミクロスフェアの使用について記載している。第WO99/15211号および第WO00/64977号は、組織スキャフォールドとしてのヒドロゲルの使用について記載している。ヒドロゲルは、組織成長および/または修復を支持するために患者に移植される。
【0004】
組織スキャフォールディングとしてのヒドロゲルの使用は、ゲル自体が挿入される腔を十分に充填し得るものの、ゲルが拡散特性に乏しく、したがってゲルに供給されるべき薬剤、栄養分または他の因子がゲル全体に十分に拡散しないという点で問題をはらんでいる。栄養分の乏しい拡散は未熟細胞死を引き起こし、おそらく治療の失敗をもたらし得るため、ゲルに生細胞を播種する場合にこの問題は悪化する。ゲルスキャフォールドに関連したさらなる問題は、特にin situでゲルを安定化または凝固させるのに使用される架橋方法が、封入された細胞に損傷を与え得るということである。
【0005】
水不溶性ポリマーに基づいたスキャフォールドもまた当該技術分野で既知であり、例えば第WO99/25391号は、組織、特に骨組織の再生用のポリマースキャフォールドとしてのポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)の使用について記載している。上記ポリマーは多孔質構造を形成するように加工処理される。ヒドロゲルと同様に、水不溶性ポリマーは、組織成長および/または修復を支持するために患者に移植される。
【0006】
しかしながら、かかる水不溶性ポリマーの欠点は、それらが開放形状を有する腔のみを充填することができ、材料を造形する方法はいまだ完璧ではないことである。さらに、スキャフォールドに細胞が播種される場合、播種は効率的ではない(ほとんどの孔が細胞で充填されない)か、あるいは細胞が播種プロセス中に構造により損傷を受け、周辺組織細胞もまた、移植手順により損傷を受ける可能性がある。
【0007】
第WO99/11196号は、組織スキャフォールドとしての粒子状マトリックスの使用について記載しており、当該粒子は粒子の構造を安定化するために内部架橋を有する。第WO99/11196号では、記載される架橋は粒子内に存在し、したがって粒子を安定化することが可能である。しかしながら、粒子間の架橋は存在せず、すなわち本質的にマトリックスを安定化するための粒子−粒子架橋については記載されていない。したがって、第WO99/11196号に記載される架橋は粒子内であり、粒子間ではない。
【発明の開示】
【0008】
したがって、本発明の目的は、既知のマトリックスに関連した問題を克服するマトリックス、すなわちマトリックス全体への材料の拡散を可能にし、そこに播種され得るいかなる細胞にも損傷を与えることなく所望の形状へと順応させることができ、かつそこに播種されているいかなる細胞にも損傷を与えないマトリックスを提供することである。
【0009】
したがって、本発明は、獣医学医療を含む医療において標的組織中または上で使用するための粒子状材料の開放性多孔質マトリックスであって、粒子間に存在する孔を規定するように互いに架橋された粒子を含むマトリックスを提供する。
【0010】
本発明のマトリックスの利点は、孔構造が粒子間の架橋により明確であり、マトリックスを安定なものにしていることである。すなわち、各粒子がマトリックス中の1つまたは複数の他の粒子に架橋されている。
【0011】
孔の存在により、組織再生において使用するための細胞をマトリックスに播種することが可能となり、あるいはマトリックス全体への薬剤、栄養分または他の治療薬の拡散が可能となる。あるいは、マトリックスまたはその中の各粒子は、組織再生用の細胞外マトリックスを形成するように、細胞またはペプチド断片を誘引および/または保持するように表面操作されてもよい。例えば、マトリックスは、それ上に保持された関連ペプチド断片を有して、マトリックス上または内に細胞を誘引および保持してもよい。
【0012】
本発明はまた、粒子状材料および架橋剤を含む流体組成物を提供し、当該粒子は標的組織中または上で架橋剤への導入時に架橋してマトリックスを形成する。
【0013】
好適には、粒子、および患者に送達されるべき任意の他の作用物質、および架橋剤は、患者に投与される前または間に混合され、マトリックスはin situで形成され、それにより標的または送達部位の形状に順応する。好ましくは、粒子および架橋剤は同時に患者に投与され、理想的にはそれらは標的または送達部位に同時送達される。
【0014】
粒子および架橋剤は、非経口、局所または経口送達により投与され得る。好ましくは、粒子は、同時注入により内部標的部位へ、および局所的に外部部位へ送達される。
【0015】
内部標的部位への同時注入送達の利点は、標的部位へのマトリックスの導入が、治療される患者に対して侵襲性が最小限であることである。
【0016】
マトリックスは新たな組織の成長のためスキャフォールドとして使用され得るか、あるいはマトリックスは医薬品、ワクチン、ホルモン(避妊用ホルモンを含む)、酵素、栄養分または他の治療薬もしくは因子のための送達システムあるいは移植片として使用され得る。使用される粒子は概して、用途に応じて1nm〜1mmの範囲内、好ましくは100nm〜500μmの範囲にある。好ましくは、ナノメートル範囲の粒子は送達システムまたは移植片として使用されるのに対して、マイクロメートル範囲の粒子は組織スキャフォールドとして使用される。しかしながら、移植片の用途によっては(例えば避妊または腫瘍治療のための子宮間移植片)マイクロメートルサイズの粒子を必要とし得る場合があり、また組織スキャフォールドとしての用途によっては(例えば脊柱または脳内)ナノメートル粒子を必要とする場合があるため、本発明はこれらのサイズ/用途の優先性に限定されることを意図するものではない。
【0017】
粒子は好ましくは、硬質または軟質粒子であるが、固体および半固体または軟質粒子の混合物は本発明の範囲から排除されるべきではない。リポソームのような軟質粒子は本発明で使用可能であり得るが、現在のリポソーム技術は本発明の想定される使用に必要な強度を付与するのに十分強固な粒子の生産を可能としない。しかしながら、硬質粒子およびリポソームの混合物を使用してもよく、リポソームは好ましくは、その中の物質(例えば、抗生物質)を周辺組織へおよびマトリックス全体に放出するためにマトリックス全体に分散している。
【0018】
例えば、かかる粒子は、絹、エラスチン、キチン、キトサン、ポリ(αヒドロキシ酸)、特に、ポリ乳酸やポリグリコール酸、ポリ(酸無水物)やポリ(オルトエステル)等の天然ポリマーまたは合成ポリマーから作成され得る。ポリヒドロキシ酪酸、乳酸、グリコール酸、s−カプロン酸、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、ポリリン酸、ポリカプロラクトンを含むポリヒドロキシ酸のポリマー、またはこれらのポリマーのモノマーから調製されるコポリマーを用いることができる(例えば、WO95/03357に記載の方法を参照)。
【0019】
標的部位に放出されるべき物質を粒子に取り込ませるために、粒子は少なくとも部分的に中空性または吸着性であり得る。例えば、標的部位への物質の持続性徐放送達が望ましい場合、粒子は、物質を被包してもよいし、物質で充填してもよいし、または物質を浸透させてもよく、物質は拡散により徐々に放出されるか、または身体の自然代謝プロセスにより粒子が破壊されるにつれて放出される。身体の作用から物質を保護し、それによりそれらの放出を遅延または持続させることができる能力は、例えば成長促進物質または腫瘍阻害剤の徐放が必要とされる場合に、あるいは例えば遅延放出の場合、形態発生タンパク質のような「停止」シグナルを表す物質のコアが既定の分解期間後にのみ放出されるように粒子内に包埋される場合に好適である。
【0020】
好ましくは、粒子は標的部位で放出されるべき物質と共に成形される。最も好ましい実施形態では、多重膜(multi-lamellar)技法を用いて、その結果物質のボーラス(bolus)またはボーリ(boli)が粒子内に包埋されるようになる。
【0021】
あるいは、粒子は、即時放出または非常に短期間での放出を対象とする物質、例えばマトリックスへの周辺細胞の接着を促進するために標的部位もしくはインテグリン標的または細胞受容体の他の標的リガンドの感染を防止するための抗生物質中にコーティングされてもよい。マトリックスの少なくとも外側部分がそのようにコーティングされることが特に好ましい。
【0022】
かかる粒子中または粒子上にあり得る物質の例としては、上皮細胞成長因子(EGF)、神経成長因子、インスリン様成長因子(IGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子−P、および関連成長因子が挙げられ、例えば骨形成タンパク質(BMPs)、サイトカイン、例えばインターフェロン、インターロイキン、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、エストロゲン、テストステロン、キナーゼ、ケモキナーゼ、グルコース等の糖類、アミノ酸、ドーパミン、アミン高含有オリゴペプチド(例えば、フィブロネクチンやラミニン等の接着タンパク質に見られるヘパリン結合ドメイン)、他のアミンタモキシフェン、シス−プラチン、ペプチドおよびあるトキソイドを含む。このリストは例示を意図するものであって、決して限定を意図するものではない。上記のように、薬剤、ホルモン、酵素、栄養物、または他の治療薬もしくは因子等の物質、あるいはこれらの混合物が、かかる粒子中または粒子上にあってもよい。
【0023】
粒子は生分解性材料から形成され得る。本明細書で使用する場合の「生分解性材料」という用語は、材料が、所望の用途に許容可能であり、かつ約5年以下、好ましくは1時間〜5年、より好ましくは1日〜1年、理想的には1週間〜1年の期間内に溶解するか、または破壊されるか、または断片化されることを意味すると意図される。
【0024】
好都合なことには、溶解または分解速度は、25℃〜37℃の温度でpH6.0〜8.0(例えば、30℃でpH7.0)の生理食塩水溶液への暴露時に測定されるが、他の方法を使用してもよい。試料のサイズおよび形状は分解速度に幾分影響を与え得ること、ならびに実際に使用されると意図されるものと同様の形状およびサイズの試料を用いて試験が実施され得ることが好ましいことが認識されるでしょう。サイズおよび形状の影響は、表面浸食を受ける生分解性材料にとっては重要である。これらの材料は表面のみから浸食され(分解し)、したがって任意の粒子の表面積が生体材料の除去速度を決定する。表面浸食性ポリマーとしては、ポリ酸無水物およびポリ(オルトエステル)の種類のポリマーが挙げられる。乳酸およびグリコール酸ベースのポリエステルを含むたいていの他の生分解性ポリマーは、バルク浸食性である(すなわち、分解が単に表面でだけでなく、ポリマー物品全体にわたって見られる)。
【0025】
好ましくは、粒子は生体適合性である材料から作製される。本明細書で使用する場合の「生体適合性」という用語は、受け入れ難いほどの免疫原性、アレルギー性または毒性のない材料およびその材料の分解産物を定義することを意図する。理想的には、粒子は生分解性であり生体適合性である。
【0026】
適切な合成生分解性ポリマーを、以下にリスト形式で記載する:
1.ポリ(乳酸)、
ポリ(グリコール酸)、
乳酸とグリコール酸のコポリマー、
乳酸とグリコール酸と、ポリ(エチレングリコール)のコポリマー、
ポリ(E−カプロラクトン)、
ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、
ポリ(p−ジオキサノン)、
ポリ(プロピレンフマル酸)
を含むポリエステル。
【0027】
2.ポリオール/ジケテンアセタール付加ポリマー(Heller ACS Symposium Series 567, 292-305, 1994に記載)
を含むポリ(オルトエステル)。
【0028】
3.ポリ(セバシン酸無水物)(PSA)、
ポリ(カルボキシビスカルボキシフェノキシフェノキシヘキサン)(PCPP)、
ポリ[ビス(p−カルボキシフェノキシ)メタン](PCPM)、
SA、CPPおよびCPM9のコポリマー(TamadaとLangerによるJournal of Biomaterials Science Polymer Edition, 3, 315-353, 1992に記載、およびDombによるChapter 8 of the Handbook of Biodegradable Polymers, ed. Domb A. J. and Wiseman R. M., Harwood Academic Publishersに記載)
を含むポリ酸無水物。
【0029】
4.ポリ(アミノ酸)
5.ポリ(擬似アミノ酸)(JamesとKohnによるControlled Drug Delivery Challenges and Strategies, American Chemical Society, Washington DCの389-403ページに記載のものを含む)。
【0030】
6.ポリ[(ジクロロ)ポリホスファゼン]誘導体、
ポリ[(オルガノ)ポリホスファゼン]、
SchachtによるBiotechnology and Bioengineering, 52, 102-108, 1996に記載したポリマー
を含むポリホスファゼン。
【0031】
好ましい実施形態では、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)のポリエステルが使用される。これらのポリマーは、FDAにより非経口投与に関して認可されている。PLGAは初期段階で非酵素的加水分解により分解するため、in vivo分解速度はin vitroのデータから予測することができる。PLGAが身体で自然に見出される物質である乳酸およびグリコール酸に分解する。
【0032】
アミノ酸を用いたコポリマー、例えばグリコール酸とグリシン、あるいは乳酸とリシンが合成され得る(Barrera et al (1993) J Am Chem Soc 115, 11010-11011、およびCook et al (1997) J Biomed Mat Res 35, 513-523)。これらは、例えばリシルs−アミノ部分を介して他の分子を固定化するのに有用であり得る。これらのポリマーは、共有結合を用いて表面にペプチドを結合させるのに使用され得る。例えば、ペプチドは、上記参照文献中に記載されるように連結剤として1,1’−カルボニル−ジイミダゾール(CDI、Aldrich)を用いてポリ(乳酸−コ−リシン)に結合され得る。
【0033】
乳酸およびグリコール酸のモル比、ならびにコポリマーの分子量を操作することにより、種々の分解パターンを得ることができる。ポリ−L−ラクチドは何ヶ月から何年のin vitroでの分解時間を有する。長い分解時間は、水透過からポリマーを保護するその高い結晶度に起因する。ポリグリコリドは1ヶ月から数ヶ月(several months)の分解時間を有するのに対して、ポリD,L−ラクチドは非晶質であり、1ヶ月から2,3ヶ月(a few months)の分解時間を有する。D,L−PLGAは、何週間から何ヶ月のin vitroでの分解時間を有する。グリコール酸の比が増加するにつれ、分解速度は増す。s−カプロン酸のホモポリマーは2〜3年の移植期間の間無傷のままであり得る。
【0034】
ポリマーの分解時間は、他の分子が組み込まれる場合には変更され得ることが認識されるでしょう。
【0035】
PLA−PEG−ビオチンは、本発明の実施形態で特に好ましい親水性表面領域を生成する両親媒特性を有する生体適合性の生分解性固体ポリマーである。
【0036】
ポリアルキレングリコール、例えばPEGを有するコポリマーは、目に見える炎症レベルを低減する。ポリアルキレングリコールを含むコポリマーは、ポリアルキレングリコールを有さないポリマーよりも好ましい。ポリアルキレングリコールはまた、非特異的タンパク質吸収を減少させるのを手助けする。身体から確実に排除するために、PEGはおよそ300〜20,000ダルトンの分子量を有するべきである。加水分解速度もまた、ポリアルキレングリコールを有する生分解性構成成分を含有するコポリマーに関しては増加する。
【0037】
他の界面活性剤が本発明で使用可能であるが、界面活性剤によっては、架橋剤が十分に粒子に結合することができないような様式で粒子をコーティングするものもある。例えば、ビオチンを架橋剤として使用する場合、界面活性剤としてPLAに対してPVAを使用することは、ビオチンが粒子表面上へ結合するのを妨害し、したがって架橋は起こらない。
【0038】
このようにして、適合性架橋剤および界面活性剤が選択されるべきである。
【0039】
現在好ましい実施形態の1つでは、PEGが使用され、PEGは概してコーティングとしてより粒子内に見出され、したがって粒子を不都合にコーティングして架橋剤による結合を妨害する可能性を最低限に抑える。
【0040】
好適には、PEGはまた、製造中に粒子の表面を安定化する。
【0041】
架橋剤は、非細胞毒性または非細胞増殖抑制性の任意の既知の架橋剤であり得る。好ましい架橋剤の1つは、生物学的に活性なリガンドである。理想的には、架橋剤は、「アンカー−アダプター−タグ」系タイプのもの(特許出願第PCT/GB99/001921号に記載され、この内容は参照により本明細書に援用される)であり、ここでアダプターは、粒子上に存在するアンカー分子、およびさらに別の粒子上に存在するタグ分子と特異的にかつ高選択性で相互作用することができる。
【0042】
本発明のこの態様で必要とされる上記特異的分子相互作用は、粒子表面の構成成分と生物学的に活性なリガンド分子(これは、一例として、例えば生物学的に活性なドメインおよび粒子表面の上記構成成分と相互作用するドメインを有する融合分子であり得る)との間で起こり得ることが認識されるでしょう。あるいは、例えば、上記相互作用は、上述するように、粒子表面の構成成分とアダプター分子との間で、および/または上記アダプター分子と生物学的に活性なリガンド分子またはそれに結合されたタグとの間で起こり得る。
【0043】
また、生物学的に活性なリガンド分子は、ある特異的分子相互作用を用いて上記粒子表面に結合されることのみが必要であり、関与する任意の他の分子相互作用は特異的分子相互作用である必要はないことが認識されるでしょう。しかしながら、リガンド分子1つにつき2以上の分子相互作用が関与する場合、上記分子相互作用の2以上が特異的分子相互作用であることが好ましい場合があることは理解されるべきである。したがって、粒子表面とアダプターとの間の相互作用、および上記アダプターとタグとの間の相互作用はともに特異的分子相互作用であってもよいが、そうである必要はない。アダプターは2以上の構成成分を含んでもよく、その結果構成成分の鎖はリガンドを粒子表面に連結し、各相互作用は特定の分子相互作用であってもよいが、そうである必要はない。
【0044】
例えばアダプター分子は、2つ以上の分子、または2つ以上の型の分子と特異的分子相互作用を形成可能であり得ることが認識されるでしょう。例えば、アダプターは、アンカー分子と特異的分子相互作用を有してもよく、またタグ分子とさらなる特異的分子相互作用を有してもよく、アンカーおよびタグ分子は同じ化学物質(例えば、ビオチン)であってもよく、あるいは異なってもよい。
【0045】
架橋は、上述するようにアンカー−アダプター−タグタイプであることが好ましい。粒子と架橋剤との間の連結は任意のタイプであってもよいが、強力な結合が好ましい。結合は、特異的分子相互作用が生じた後に自発的に形成してもよいし、あるいは結合は触媒反応を必要としてもよい。かかる結合は、特異的分子相互作用に関与する分子間、例えばアンカー分子とアダプター分子との間、あるいは他の分子間、例えば生物学的に活性なリガンドと該リガンドと特異的分子相互作用を形成しない上記粒子表面上に存在する分子との間で形成し得ることが認識されるでしょう。結合は、共有結合であるか、または少なくとも共有結合強度もしくは結合エネルギーのオーダーの結合強度を有することが好ましい。しかしながら、イオン結合、静電結合または水素結合は、結合される分子の性質または用途の性質または標的組織に応じて等しい有用性で使用され得る。
【0046】
特に好ましい実施形態では、アンカーおよびタグはビオチンであり、アダプターはアビジンまたはストレプトアビジンである。ビオチンの結合価は1であり、ストレプトアビジンまたはアビジンの結合価は4である。ストレプトアビジン/アビジンへのビオチンの結合に関するKdは約10−15Mである。この結合は、多くの非共有結合的相互作用、例えば抗体/抗原相互作用よりもはるかに強力である。したがって、この系は極めて高い親和性および長期持続性結合を提供する。
【0047】
最も好ましい実施形態では、アンカーおよびタグがともにビオチンであり、アダプターがアビジンである。ビオチンおよびアビジンはともに細胞適合性リンカーであるため、またアビジンとビオチンとの間の結合は非共有結合性であるが、分子認識型の他の相互作用よりも強力であるため、この系は好ましい。
【0048】
好適には、アビジンの四量体結合部位により、ビオチンが標的部位に送達されるべき別の物質をマトリックス内に保有することが可能となる。例えば、ビオチン化タンパク質または糖等。
【0049】
好都合なことには、マトリックスはまた周辺組織と架橋してもよい。任意に、同じ架橋反応および架橋剤を使用してもよい。
【0050】
他の架橋戦略としては、荷電粒子またはポリマーの使用、アクリレート架橋、および生体ポリマーによる粒子の表面コーティングが挙げられる。
【0051】
例えば、荷電ポリマーは、静電相互作用を用いてミクロ粒子を互いに吸着、吸収、捕捉、封入、結合または接着するのに使用され得る。ポリ(アスパラギン酸)およびポリ(リシン)のようなポリマーがこの方法で使用され得る。
【0052】
アクリレート架橋は、PLA−PEG−アクリレート粒子を合成し、開始剤の存在下でUV光を用いてそれらを互いに架橋させることにより使用され得る。
【0053】
粒子はそれらの表面コーティングにより互いに架橋されてもよい。例えば、粒子がゲルまたは粘着性コーティング(例えば、アルギン酸塩、アガロースまたはフィブリン)でコーティングされる場合、ゲル特性または粘着性を利用して、例えばアルギン酸塩、アガロースまたはフィブリンに対して、それぞれ塩、温度または凝固因子(例えば、XIIIa因子)を用いたゲル化により接着を創出することで、粒子を互いに架橋することが可能である。
【0054】
理想的には、架橋反応はスペーサー化合物の存在下で起きる。スペーサー化合物は、デキストランまたはポリアルキルグリコール(例えば、ポリエチレングリコール(PEG))のような任意の親水性スペーサー化合物であり得る。必要とされるスペーサー化合物の濃度は、マトリックスの所望の孔径に応じて変更可能である。
【0055】
孔径は一般に、マトリックスの機能に応じて選択される。孔径は、粒子径および形状により、粒子の濃度により、および架橋の性質により、例えばアンカー−アダプター−タグタイプ結合で使用されるアダプターの数を変化させることにより制御することができる。
【0056】
本発明の第2の実施形態では、マトリックスは細胞を播種され、マトリックスは組織再生のためスキャフォールドとして使用される。
【0057】
この実施形態では、孔径は理想的には、生存細胞の十分な播種が可能となるために細胞の直径の1〜25倍である。孔径は、用途に適応させるために細胞の直径の25倍から減少させてもよい。好適には、マトリックスのin situでの形成は、細胞は従来技術で見られるようにマトリックスに物理的に挿入されるのではなく、マトリックスが細胞付近で形成されるため、播種プロセス中の細胞への損傷量を低減する。この様式では、マトリックスに播種するのに使用される細胞のより多くが、組織再生に関して生存可能なままの状態である。
【0058】
現段階では、本発明のマトリックスは、骨および軟骨組織を含む任意の組織(生組織、壊死性組織または死組織)で使用され得ることが理解される。播種されたマトリックスが使用され得る組織の例は、脊椎板再生、自己軟骨細胞移植、脊髄修復、脳への細胞送達(特に、アルツハイマー病およびパーキンソン病の治療で使用するための)、肝臓再生、変形性関節症、骨腔充填、軟質組織増大(例えば、泌尿器科学または乳房切除後の胸部増大における)、in vitroでの受精胚の移植、真性糖尿病における膵臓の再生、あるいは血管新生もしくは血管形成を要する組織の再生または修復である。
【0059】
マトリックスに任意の細胞タイプを播種してもよいが、ドナー細胞軟骨細胞、身体の別の部分由来もしくは胚由来の幹細胞、および軟骨細胞になるように再プログラムされた脂肪細胞のような身体の他の部分由来の再プログラム細胞が特に好ましい。
【0060】
薬剤等の送達用のマトリックスとしての使用では、粒子の懸濁液が任意にスペーサー作用物質とともに形成されて、アビジンの別個の溶液が調製されることが好ましい。当該懸濁液およびアビジンは治療されるべき領域に同時に適用されて、マトリックスはin situで形成して硬化する。当該懸濁液および溶液が同時注入される場合、それらは標的領域において互いに導入されることが好ましい。しかしながら、これら2つが二連シリンジから針で互いに導入されてもよい。
【0061】
マトリックスに細胞が播種される場合、細胞および粒子、ならびに任意のスペーサー作用物質は、アビジンに導入されるべき単一懸濁液中で一緒に混合される。細胞懸濁液は上述の様式でアビジンに導入される。
【0062】
本発明の別の態様では、獣医学医療を含む医療において使用するための開放性多孔質粒子状材料のマトリックスを形成する方法であって、該方法は、粒子状材料の懸濁液を形成する工程、架橋剤の溶液を別個に形成する工程、および粒子懸濁液を、架橋溶液に、標的組織中または上でin situで導入する工程を含む。
【0063】
あるいは、マトリックスは、架橋剤を有する粒子の懸濁液および粒子の別個の懸濁液から形成されてもよく、2つの懸濁液は標的組織中または上でin situで互いに導入される。
【0064】
したがって、本発明はさらに、獣医学医療を含む医療において使用するための開放性多孔質粒子状材料のマトリックスを形成する方法を提供し、該方法は、粒子状材料および架橋剤の懸濁液を形成する工程、粒子の別個の懸濁液を形成する工程、および懸濁された粒子および架橋剤を、懸濁された粒子に標的組織中または上でin situで導入する工程を含む。
【0065】
マトリックスに細胞が播種されることが意図される場合、細胞は懸濁液の一方または両方に添加されてもよい。しかしながら、好ましくは細胞はアビジンのみを含有する懸濁液に添加されない。
【0066】
粒子状材料および架橋剤は上述の通りである。
【0067】
懸濁液および溶液は順次または同時に互いに導入され得る。好ましくは順次投与は迅速に連続している。理想的には、懸濁液および溶液は同時に導入される。
【0068】
第4の態様では、本発明は、本発明のマトリックスを用いたヒトまたは動物の身体の治療方法を提供する。
【0069】
したがって、本発明は動物の治療方法を提供し、該方法は、治療を必要とする動物の標的組織中または上でin situで互いに導入された粒子材料および架橋剤の同時投与懸濁液から形成された粒子状材料の開放性多孔質マトリックスを導入することを包含する。
【0070】
マトリックスは好ましくは、上述に記載する通りである。
【0071】
本発明の方法により治療可能な疾患または他の状態としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、変形性関節症、熱傷、脊椎板萎縮症、癌、肝萎縮症および他の肝臓障害、骨腔充填、骨折の再生または修復、真性糖尿病、尿管または膀胱の再構築、子宮の嚢(bladder)の脱出症、IVF治療、筋肉消耗障害、腎臓の萎縮症、器官再構築および美容外科が挙げられるが、いかなる場合でもこれらに限定されない。
【0072】
第5の態様では、本発明は、標的部位へマトリックスを送達するための装置を提供し、この装置は複数のバレルチャンバーを有するシリンジを含み、それらのバレルそれぞれが共通排出口へ分注している。任意に、皮下注射針が共通排出口に取り付けられる。シリンジは好ましくは、本発明のマトリックスを送達するために本発明の方法で使用される。
【0073】
本発明の実施形態はここで、添付の図面を参照して、実施例により説明される。
【0074】
実施例1
ミクロ粒子の調製
ポリマーPLA−PEG−ビオチンを、Cannizzaro S.M. et al., 細胞相互作用性用途のための新規ビオチン化生分解性ポリマー(A novel biotinylated degradable polymer for cell-interactive applications), Biotechnology and Bioengineering 1998; 58: 529-535に記載されるように調製した。次に、マイクロ粒子を製造した。簡潔に述べると、PLA−PEG−ビオチン500mgをジクロロメタン(DCM)20ml中に溶解して、25mg/ml溶液を生産した。PVA(250000Mw)[88%加水分解]をELGA水に溶解して(250mlに0.25g)、0.1%w/v溶液を作製した。次に、PLA−PEG−ビオチン溶液を、5mlGilsonピペットを用いて、均質化させたPVA溶液に添加した。混合物を5000rpmでさらに10分間均質化させた後、一晩攪拌したままにして、DCMを蒸発させて、ミクロ粒子を形成した。ナノ粒子は、9%PVA溶液および5000rpmでの均質化およびPLA−PEG−ビオチンの5mg/ml溶液を用いて上述のように調製した。
【0075】
実施例2
ミクロ粒子とアビジンとの架橋
表面プラズモン共鳴解析を用いて、ミクロ粒子がアビジンと架橋され得ることを証明した(図1)。
【0076】
SPR機器(Ortho Clinical Diagnostics, Chalfont, St-Giles, UK)は、780nm波長の単色レーザ源を有するクレッチュマン配置を使用する。スライドガラスは一方の面に50nmの銀層を有していた。TFE中のN−([6−ビオチンアミド−]ヘキシル−)3’−[2’−ピリジルチオ]プロピオンアミドの0.1mg/ml溶液中で各スライドをインキュベートすることにより、これらをビオチン化した。アビジン(1.5×10−7M)、ビオチン−PEG(3350)−ビオチン(1×10−6M)の試料溶液。PLA−PEG−ビオチン粒子(250nm)を過剰のアビジンで飽和させて、遠心分離を用いて洗浄した。次に、アビジン飽和粒子(1.5×10−7M)を10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中で調製した。安定なベースライン読み取りの目的で、リン酸ナトリウム緩衝液洗浄(10mM、pH7.4)を、まずビオチン−HPDP官能基化表面にわたって100秒間通した。続いて、アビジン官能基化表面を、ビオチン化スライドの一面にアビジン溶液(1.5×10−7M)を流すことにより得た。続いて、任意の過剰のストレプトアビジンを除去するために、リン酸ナトリウム緩衝液(10mM、pH7.4)を表面一面を洗浄した。実験の次の段階では、ビオチン−PEG(3350)−ビオチン(1×10−6M)を試料表面に対して流した後、緩衝液洗浄を行い、未結合のビオチン−PEG(3350)−ビオチンを除去した。次に、アビジン飽和ナノ粒子(1.5×10−7M)を表面にわたって流した後、緩衝液洗浄を行った。対照実験として、不飽和PLA−PEG−ビオチンナノ粒子(1.5×10−7M、250nm)を、アビジンおよびビオチン−PEG−ビオチン注入後にアビジン飽和ナノ粒子の代わりに注入した。さらなる対照は、実験期間にわたってアビジンのみを注入した。流速は0.24mL/分であり、結果は少なくとも8回の反復から採用した。SPR角の変化をミリ度角(mDA)(ここで、1mDAは0.001°)の単位で経時的にモニタリングした。
【0077】
実施例3
ミクロ粒子の凝集
ミクロ粒子の水性懸濁液をアビジンの水溶液に添加した。凝集は、粒子径の増大をもたらし、光学顕微鏡検査により記録された。
【0078】
アビジンなしの10ミクロンのPLA−PEG−ビオチンミクロ粒子[A]および凝集を示すローダミン結合アビジンを有する10ミクロンのPLA−PEG−ビオチンミクロ粒子[B]の顕微鏡検査画像を示す図2を参照されたい。[C]は、構築されたスキャフォールドの多孔性を示す。
【0079】
実施例4
3D構造の形成
PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子およびアビジンの水溶液を、ピラミッド形状の金型に同時注入した。得られた構造は自立式スキャフォールドであった(図3)。
【0080】
実施例5
細胞−スキャフォールド複合材の形成
細胞培養実験
10%ウシ胎児血清(FCS)、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび0.25μg/mlアンホテリシンB(抗生物質/抗真菌剤)を補充したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中でHOS細胞を培養した。細胞培養を、5%CO2リッチ雰囲気中で37℃にてインキュベートした。2〜3日毎に、PBS中の0.25%トリプシン/1mM EDTAを用いて、組織培養フラスコから細胞を取り出して、再播種した。
【0081】
材料をDMSO11μl中で再構築し、この溶液を集密組織培養フラスコの培地に45分間添加することにより、Cell Tracker(登録商標)グリーンCMFDA(5−クロロメチルフルオレセインジアセテート)蛍光染料(Molecular Probes)とともに細胞をインキュベートした。次に、培地を取り替えて、細胞をさらに1時間インキュベートした。トリプシン処理および再懸濁後に、細胞を遠心分離して、DMEM中に再懸濁した。およそ100万個の細胞を、50%アビジン飽和PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子の混合物に入れて、25%ビオチン−PEG−ビオチンをこれに添加して、ミクロ粒子を凝集させて、細胞を封入した。スキャフォールドは、共焦点顕微鏡を用いて検査した。
【0082】
架橋されたスキャフォールド内の封入HOS細胞(細胞トラッカーを含有する)の共焦点画像を示す図4を参照されたい(濃いグレー/黒の領域は反射率を示す)(細胞は淡いグレーで示される)。
【0083】
実施例6
ポリマー/細胞複合材スキャフォールドの注入形成
アガロースゲルを0.5%濃度で調製した。25%ビオチン−PEG−ビオチン、50%アビジン飽和PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子、および1×106個のHOS細胞を用いたスキャフォールドをアガロースゲルに注入した。対照として、25%ビオチン−PEG−ビオチン、50%PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子(アビジンなし)および1×106個のHOS細胞をアガロースゲルに注入した。さらなる対照は、25%ビオチン−PEG−ビオチン、50%アビジン飽和PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子を細胞なしで使用したスキャフォールドを注入した。
【0084】
スキャフォールド内に封入されたHOS細胞を用いて、アラマーブルーアッセイを実施し、これにより封入細胞の生存度が確認された。組織培養プラスチックおよび細胞なしのスキャフォールドを用いたブランクを比較として実施した。試料100μlを各試料から採取し、96ウェルプレートに入れて、5分間穏やかに振とうした。感度50で530Ex,590Emmでプレート読み取り器を用いて測定を行った(図5を参照)。
【0085】
実施例7
絨毛尿膜(CAM)培養
Multihatch自動インキュベータ(Brinsea Products, Sandford, UK)を用いて、受精卵を加湿雰囲気中で37℃にて10〜18日間インキュベートした。10日目に、卵を取り出して、外殻に1cm2四方の切片の切り込みを入れた。10日齢のトリ胚のCAM上に直接、スキャフォールドを滴下して注入し、さらに7日間インキュベートを続けた。さらに、18日目のトリ胚から大腿を切除して、ウェッジ形状の分節性欠陥を大腿の中央に創出して、そこにスキャフォールドを注入して、欠陥部位を充填した。続いて、大腿/スキャフォールド外植片をCAM上に配置させて、37℃でのインキュベーションをすでに詳述されるように15さらに7日間続けた。次に、外植片を収集して、トリ胚を斬首により殺傷した。続いて、組織化学的分析の前に、スキャフォールドおよび外植片試料を95%エタノール中に固定し、パラフィン蝋へと加工処理して、5μm切片を調製した。以下のように切片をアルシアンブルー/シリウスレッドおよびアルカリホスファターゼで染色して、プロテオグリカン、コラーゲンおよび酵素活性を実証した:
i)アルカリホスファターゼ活性: Sigmaのアルカリホスファターゼキット(第85番)を用いて試料を染色した。
【0086】
ii)アルシアンブルー/シリウスレッド:Weigertのヘマトキシリン、アルシアンブルー(1%酢酸中)およびシリウスレッド(飽和ピクリン酸中)を用いて試料を染色した。
【0087】
図6からわかるように、スキャフォールドは、CAMから広範囲にわたる血管の侵襲(矢印)を伴ってin situで凝集したままである(倍率20倍)。b)アルシアンブルーおよびシリウスレッドで染色したa)のパラフィン切片(5μm)は、CAM組織からのCAM内殖およびマトリックス合成を示す(倍率50倍)。c)CAM培養における7日後のトリ大腿欠陥内のスキャフォールドのin situでの光学顕微鏡検査。大腿およびスキャフォールド上ならびにそれらの周辺のCAMからの血管の侵襲(ブルーの紙に対して対照的)(矢印、S)を観察することができる(倍率10倍)。スキャフォールドは、25%ビオチン−PEG−ビオチン、50%アビジン飽和PLA−PEG−ビオチンミクロ粒子を用いて生成され、大腿欠陥上に配置された。外植片−スキャフォールド構築物は、7日間CAM培養において配置された。d)アルカリホスファターゼ活性に関して染色されたc)からの大腿のウェッジ欠陥内のスキャフォールドのパラフィン切片。CAM組織およびスキャフォールドへ組み込まれた切開した骨(B)縁でのアルカリホスファターゼ活性を観察することができる(倍率50倍)。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】アビジン飽和PLA−PEG−ビオチンナノ粒子とビオチン−PEG溶液との結合を確定するための表面プラズモン共鳴実験を示す。
【図2】アビジンなしのPLA−PEG−ビオチンミクロ粒子[A]および凝集を示すローダミン結合アビジンを有するPLA−PEG−ビオチンミクロ粒子[B]を示し、[C]は、多孔性を示す構築されたスキャフォールドのSEM画像である。
【図3】ピラミッド形状の鋳型で形成されたマトリックスを示す。
【図4】架橋されたスキャフォールド内の封入HOS細胞(細胞トラッカーを含有する)の共焦点画像を示す。
【図5】生存細胞による、およびマトリックスによるアラマーブルーの取込みを示すグラフである。
【図6】CAM培養の7日後の多孔質スキャフォールドのin situでの光学顕微鏡検査を示す。
Claims (29)
- 医療において標的組織中または上でin vivoで使用するための粒子状材料の開放性多孔質マトリックスであって、粒子間に存在する孔を規定するように互いに架橋された粒子を含み、各粒子が該マトリックス内の1つまたは複数の他の粒子に架橋されるマトリックス。
- 前記粒子が1nm〜1mmである、請求項1に記載のマトリックス。
- 前記粒子が100nm〜500μmである、請求項1に記載のマトリックス。
- 前記粒子が天然ポリマー、合成ポリマーまたはその混合物から形成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記粒子が、絹、エラスチン、キチン、キトサン、ポリ(α―ヒドロキシ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)またはその混合物から形成される、請求項4に記載のマトリックス。
- 前記ポリヒドキシ酸が、ポリヒドロキシ酪酸、乳酸、ポリ乳酸、グリコール酸、ポリグリコール酸またはs−カプロン酸から選択される、請求項4または請求項5に記載のマトリックス。
- 前記粒子が中空性または吸収性である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記マトリックスが、前記標的部位でまたは前記標的部位上で放出されるべき物質を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 幾つかの粒子が、前記標的部位で放出するための該粒子内に包埋された物質のボーラス(bolus)またはボーリ(boli)を含有する、請求項8に記載のマトリックス。
- 前記物質が、薬剤、ホルモン、酵素、栄養物、または他の治療薬もしくは因子、あるいはこれらの混合物である、請求項8または請求項9に記載のマトリックス。
- 前記物質が、上皮細胞成長因子(EGF)、神経成長因子、インスリン様成長因子(IGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子−P、および関連成長因子、例えば骨形成タンパク質(BMP)、サイトカイン、例えばインターフェロン、インターロイキン、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、エストロゲン、テストステロン、キナーゼ、ケモキナーゼ、グルコース等の糖類、アミノ酸、ドーパミン、アミン高含有オリゴペプチド、例えばフィブロネクチンやラミニン等の接着タンパク質に見られるヘパリン結合ドメイン、他のアミンタモキシフェン、シス−プラチン、ペプチドおよびあるトキソイドからなる群から選択される、請求項8〜10のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記粒子が生分解性である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記粒子が生体適合性である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記粒子が、
ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、乳酸とグリコール酸のコポリマー、乳酸とグリコール酸と、ポリ(エチレングリコール)のコポリマー、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(p−ジオキサノン)、ポリ(プロピレンフマル酸);
ポリオール/ジケテンアセタール付加ポリマー(Heller ACS Symposium Series 567, 292-305, 1994に記載)を含むポリ(オルトエステル);
ポリ(セバシン酸無水物)(PSA)、ポリ(カルボキシビスカルボキシフェノキシフェノキシヘキサン)(PCPP)、ポリ[ビス(p−カルボキシフェノキシ)メタン](PCPM)、SA、CPPおよびCPM9のコポリマー(TamadaとLangerによるJournal of Biomaterials Science Polymer Edition, 3, 315-353, 1992に記載、およびDombによるChapter 8 of the Handbook of Biodegradable Polymers, ed. Domb A. J. and Wiseman R. M., Harwood Academic Publishersに記載)を含むポリ酸無水物;
ポリ(アミノ酸);
ポリ(擬似アミノ酸)(JamesとKohnによるControlled Drug Delivery Challenges and Strategies, American Chemical Society, Washington DCの389-403ページに記載のものを含む);
ポリ[(ジクロロ)ホスファゼン]誘導体、ポリ[(オルガノ)ホスファゼン]、SchachtによるBiotechnology and Bioengineering, 52, 102-108, 1996に記載したポリマーを含むポリホスファゼン
から形成される、請求項13に記載のマトリックス。 - 前記粒子がPEGコポリマーから形成される、請求項1〜14のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記架橋剤が生物学的に活性なリガンドである、請求項1〜15のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記架橋剤が「アンカー−アダプター−タグ」タイプである、請求項1〜16のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記架橋剤がビオチンおよびアビジンを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記マトリックスが細胞を播種される、請求項1〜18のいずれか1項に記載のマトリックス。
- 前記孔径が、前記細胞の直径の1〜25倍である、請求項19に記載のマトリックス。
- 前記マトリックスが、ドナー細胞軟骨細胞、身体の別の部分由来もしくは胚由来の幹細胞、および軟骨細胞になるように再プログラムされた脂肪細胞のような身体の他の部分由来の再プログラム細胞を播種される、請求項19または20に記載のマトリックス。
- 脊椎板再生、自己軟骨細胞移植、脊髄修復、脳への細胞送達(特に、アルツハイマー病およびパーキンソン病の治療で使用するための)、肝臓再生、変形性関節症、骨腔充填、軟質組織増大(例えば、泌尿器科学または乳房切除後の胸部増大における)、in vitroでの受精胚の移植、および真性糖尿病における膵臓の再生の治療における、請求項19〜21のいずれか1項に記載のマトリックスの使用。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載のマトリックスを形成する方法であって、粒子状材料の懸濁液を形成する工程、架橋剤の溶液を別個に形成する工程、および懸濁された粒子を、架橋剤に、標的組織中または上でin situで導入する工程を含む方法。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載のマトリックスを形成する方法であって、粒子状材料および架橋剤の懸濁液を形成する工程、粒子の別個の懸濁液を形成する工程、および懸濁された粒子および架橋剤を、懸濁された粒子に、標的組織中または上でin vivoで導入する工程を含む方法。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載のマトリックスを形成するための装置であって、複数のバレルチャンバーを有するシリンジを含み、各バレルが共通排出口へと開放している装置。
- 粒子状材料および架橋剤を含む流体組成物であって、使用の際に、該粒子が標的組織中または上で該架橋剤への導入により架橋して架橋マトリックスを形成する液体組成物。
- 実質的に本明細書に関連して記載され図1から図5により図示される、マトリックス。
- 実質的に本明細書に関連して記載され図1から図5により図示される、マトリックスを形成する方法。
- 実質的に本明細書に関連して記載され図1から図5により図示される、マトリックスの使用。
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