JP2005502026A - 回転質量のための適応型バランシング装置 - Google Patents

回転質量のための適応型バランシング装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、軸回りに回転する第1質量を、軸回りの少なくとも1つの周縁領域に配置された第2質量を使用することによって、適応的に平衡化させるための方法に関するものである。第1質量によって生成される振動が検出され、この検出した振動を使用することによって制御信号が生成される。制御信号を使用することにより、アクチュエータ手段を使用することによって、第2質量を周縁方向において再分配することができ、これにより、検出される振動を低減化することができる。本発明は、任意の回転質量に対して応用することができ、特に、プロペラが取り付けられている航空機プロペラシャフトの平衡化に応用することができる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大まかには、軸回りに回転する質量の非平衡を修正するための適応型バランシング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
質量が軸回りに回転する場合、重心が軸と一致していなければ、大きな力が発生し、回転質量の支持構造に、構造的振動が発生する。回転質量は、例えば駆動シャフトといったような回転子を備えることができ、非平衡は、望ましくない騒音の発生に加えて、回転機械系に対して、すなわち、回転子が連結されているすべての構造に対して、疲労をもたらす。
【0003】
従来より、回転子は、製造時に平衡化される。しかしながら、使用時には、例えば摩耗等によって、回転子は、非平衡化するようになる。そのような非平衡化した回転子は、構造的振動を防止し得るようまた構造内において起こり得る疲労を防止し得るよう、再度平衡化されなければならない。再平衡化は、手動で行うことができるものの、時間とコストとを必要とする。
【0004】
従来技術においては、自動的に平衡化を行う回転子に関する構造が、開発されている。米国特許明細書第4,075,909号や同第3,696,688号や同第5,860,865号といったような文献においては、受動的手段が開発されている。つまり、回転軸回りにおいて環状に複数の錘が設けられ、各錘が、回転子の回転不均衡に対応するようにして、自身を自動的に再配置するという、受動的手段が開発されている。しかしながら、このような技術においては、適応型制御をもたらすことができない。米国特許明細書第4,075,909号や同第3,696,688号に記載の技術においては、正確な平衡化度合いを得るためには、高精度の製造が必要とされる。高精度に製造されたにしても、熱膨張が様々に相違する部分に対しての温度の効果によって、バランシング装置の応答が変化してしまうこととなる。よって、これらの技術では、すべての回転速度にわたってまたすべての環境条件にわたって良好な平衡化を確実に維持することができない。米国特許明細書第5,860,865号に記載の構成においては、圧力駆動機構が、限られた範囲にわたって複数の錘を周方向に移動させる。しかしながら、この機構は、可動部材の数が多くて複雑である。さらに、この機構は、たわみによって非平衡を検出し得るような位置に配置される必要がある。したがって、このことは、機構の配置を制限する。この構成においては、非平衡の観測位置と、非平衡の修正位置とは、分断することができない。
【0005】
米国特許明細書第5,197,010号には、回転子内における液体質量の分布を制御することによって、連続的にかつ能動的に回転子を平衡化するための構成が開示されている。しかしながら、回転子内の質量分布を制御するというこのようなシステムは、複雑であって、液圧(油圧)の供給を必要とする。
【0006】
また、米国特許明細書第3,769,854号には、非平衡を検出するとともに非平衡を最小化し得るように複数の質量を径方向に移動させるという、能動的バランシング装置が開示されている。しかしながら、径方向に移動可能とされた質量を使用することは、装置サイズを増大させてしまう。また、遠心力に対抗するために、強力なアクチュエータが必要とされる。さらに、アクチュエータが故障してしまった場合には、駆動対象をなす複数の質量がかなりの不均衡位置に位置してしまう可能性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、軸回りに回転する質量を能動的に平衡化するための改良された装置を提供することである。
【0008】
本発明の一見地においては、軸回りの少なくとも1つの周縁領域に質量を配置するとともに、周縁領域に配置された質量を能動的に再分配することによって、軸回りに回転する質量を平衡化させ、これにより、回転質量によって生成される振動を低減することができる。
【0009】
本発明においては、径方向には質量は移動することがなく、周縁方向に移動するのみである。また、構成に対して質量が付加されることも、構成から質量が取り出されることも、ない。質量は、1つまたは複数の周縁領域回りにおいて、ただ単に再分配されるのみである。再分配は、検出された振動に応じて、能動的な態様で行われる。よって、回転質量によって生成される振動を低減させるように質量を再分配するに際して知的な制御が行われ、振動低減のための質量構成と同じ位置において検出を行う必要はない。
【0010】
回転質量の再平衡化のために径方向移動を行わないことにより、質量を移動させるのに必要な作業が、最小化される。それは、回転時に質量が受ける遠心力に抗する向きに、質量を移動させないからである。高回転速度においては、遠心力は、極めて大きなものとなり得る。
【0011】
本発明の利点は、回転中心の一方側から他方側へと双方向に質量が移動し得ることにより、必要とされる質量の絶対量が、同じ直径のバランシング錘を径方向に移動させる場合に必要とされる質量の絶対量よりも、小さいことである。
【0012】
本発明のさらなる利点は、質量が周縁方向においてのみ再分配されることにより、質量の再分配のためのアクチュエータ手段が故障した場合でも、システムに対する影響が制限されることである。よって、本発明によるシステムは、『フェールセーフ』である。
【0013】
質量の再分配は、任意の駆動態様を使用して行うことができる。ある実施形態においては、駆動は、液圧的にまたは気圧的に行われる。液圧的再分配または気圧的再分配は、固体または液体に対して行うことができる。
【0014】
これに代えて、質量は、互いに密度が異なる2つの材料の組合せとすることができ、質量の再分配に際しては、2つの材料を周縁方向においてそれぞれ個別的に移動させる。2つの材料は、互いに密度が異なりかつ互いに非混和性の2つの流体とすることができる。これに代えて、2つの材料は、例えば水銀塩といったような塩を含有した液体とすることができ、再分配は、電界の影響下において液体内において塩を移動させることによって得られる。
【0015】
本発明の他の実施形態においては、再分配は、機械的に得られる。質量は、少なくとも1つの周縁領域回りに配置された複数の質量部材とすることができ、これら質量部材どうしを相対移動させることによって、質量の再分配が行われる。1つの便利な構成においては、複数の質量部材が、1つまたは複数の周縁トラック上に配置されて、相対移動させられる。他の実施形態においては、複数の質量部材は、回転質量の回転軸回りに相対回転可能とされた複数のアーム上に取り付けられる。
【0016】
本発明のある実施形態においては、回転質量が取り付けられている静的構造上において振動を検出することにより、回転質量の再平衡化のために質量の再分配を制御するためのコントローラによって生成された制御信号が、回転質量を横切って伝達される。誘導型伝達手段またはスリップリングを使用することができる。回転質量が、電力と制御とを必要とするような1つまたは複数の電動デバイスを備えている場合には、バランシング(平衡化)のための制御信号は、便宜的には、電動デバイスのための制御信号と組み合わせて伝達することができる。よって、本発明のこの実施形態においては、本出願人に対して付与された英国特許明細書第2 293 522号に開示された技術を使用することによって、伝達を行うことができる。英国特許明細書第2 293 522号の記載内容は、参考のため、ここに組み込まれる。
【0017】
本発明は、任意の回転質量に対して応用することができ、特に、プロペラが取り付けられている航空機プロペラシャフトの平衡化に応用することができる。航空機の機内における振動を低減するには、機内における振動や騒音を検出することができ、タコメータを使用してシャフトの回転と相関させ、これら検出結果を使用することによって、シャフトを再平衡化させて、機内の振動を低減することができる。これに代えて、エンジンにおいて振動や騒音を検出することができ、これらを使用して、シャフトの適応型平衡化を制御することができる。
【0018】
本発明は、例えば機械的振動または音といったように、固体伝導的なまたは気体伝導的な振動であるかにかかわらず、任意の形態での音響振動の検出に応用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明のいくつかの実施形態について説明する。
【0020】
図1に示すように、第1実施形態においては、ハブ(1)は、回転シャフト(2)上に取り付けられている。ハブ(1)は、ハブ(1)の周縁近傍位置において実質的に径方向に対向配置された4個の流体リザーバ(3)を備えている。各流体リザーバ(3)は、2つのコンジット(4a,4b)を介して、隣接する流体リザーバ(3)に対して相互接続されている。コンジット(4a,4b)は、リザーバ(3)どうしの間における互いに逆向きの流体伝達を可能としている。各コンジット(4a,4b)は、流体リザーバ(3)の径方向外方部分から、隣接するリザーバ(3)の径方向内方部分への、流体移動を可能としている。ハブ(1)が高速で回転している際には遠心力がリザーバ(3)内の流体を外向きに押し出す傾向があることにより、この構成が採用されている。コンジット(4a,4b)の端部において流体リザーバ(3)内に配置されたポンプ(5)は、流体内に浸漬されている。さらに、図示してはいないものの、ポンプに関連して、逆止弁が設けられている。これにより、ポンプが制御されたようにのみ、コンジット(4a,4b)が、流体リザーバ(3)どうしの間において流体を交換することが確保されている。
【0021】
よって、本発明のこの実施形態においては、出口部分において流体リザーバ(3)内に配置された8個のポンプは、流体リザーバ(3)どうしの間において流体を再分配するように、制御される。よって、流体システムは、他の外部圧力源を必要としないような閉塞システムとされている。シャフト内の非平衡を修正するために、ハブ(1)の重心は、単に、ハブの周縁回りにおいて流体リザーバ(3)内の流体質量を再分配することによって、調節される。
【0022】
この実施形態においては、流体リザーバは、空虚なものとすることができ、また、限られた量の液体を収容することができる。よって、あるリザーバから他のリザーバへと流体が交換されたときには、受領側をなすリザーバ内におけるさらなる流体移動は存在しない。
【0023】
代替可能な構成においては、流体リザーバは、例えばオイルと不活性ガスとの組合せといったような2つの非混和性流体によって充填することができる。オイルは、不活性ガスよりも高密度である。したがって、ハブ(1)の回転時には、オイルが、リザーバ(3)の径方向外方部分内に残留する傾向がある。よって、オイルが、コンジット(4a,4b)に沿ってポンピングされることとなる。受領側をなすリザーバ(3)は、流体を受領し、これにより、このリザーバ内のガスが加圧される。これは、ポンプに対して作用する。しかしながら、相対移動が少ない限りにおいては、圧力がそれほど上昇することはない。
【0024】
この構成においては、少なくとも3個の等間隔で配置されたリザーバを使用することができる。各リザーバが径方向に対向配置されている必要はない。
【0025】
図2は、図1の装置に対しての代替可能な装置をなす第2実施形態を示している。この場合には、必要とされるポンプの数およびバルブの数が少ない。この実施形態においては、ハブ(1)は、シャフト(2)上に取り付けられている。図1の実施形態の場合と同様に、4個の流体リザーバ(6)が、ハブ(1)の周縁領域において実質的に径方向に対向配置されている。各流体リザーバ(6)は、径方向に対向配置された流体リザーバ(6)に対してのコンジット(7)を有している。このため、流体は、径方向に対向配置された流体リザーバ(6)どうしの間においてのみ周回りに交換することができる。これにより、必要なポンプ(8)の数および必要な逆止弁の数が低減される。図2の実施形態においては、各流体リザーバに関して1個のバルブおよび1個のポンプといったようにして、合計で、4個のバルブおよび4個のポンプだけが必要とされているのみである。
【0026】
この構成においては、径方向に対向配置された任意の偶数個のリザーバを使用することができる。
【0027】
図3は、本発明の第3実施形態を概略的に示しており、この場合には、複数の質量部材(13)が、複数の流体チャンバ(12)のそれぞれの中に配置されている。各流体チャンバ(12)は、シャフト(11)上に取り付けられたハブ(10)の周縁領域回りに分散配置されている。各チャンバ(12)は、ピストンの形態とされた質量部材(13)を収容している。チャンバ(12)内におけるピストンの両側は、流体によって充填されている。ピストン(13)の両側の流体は、流体移動部(14)を通して交換することができる。ポンプ(図示せず)は、ピストン(13)を変位させ得るよう、ピストンの一方側における流体圧力を増大させることができる。このため、各チャンバ(12)のピストン(13)は、ハブ(10)の周縁回りにおいて、制御可能に位置決めすることができる。これにより、ハブ(10)回りにおける質量を再分配することができる。
【0028】
この実施形態においては、チャンバ(12)内において使用される流体は、例えばガスや、あるいは、例えばオイルといったような流体、といったような任意の単純な流体とすることができる。
【0029】
この構成においては、周回りにおいて実質的に均等に分散配置された少なくとも3個の質量部材(13)と少なくとも3個のチャンバ(12)とを、使用することができる。
【0030】
図4aおよび図4bは、本発明の第4実施形態を概略的に示しており、この場合には、電界を使用することによって、液体中において重量塩イオンを再分配する。
【0031】
この実施形態においては、ハブ(20)が、シャフト(23)に対して取り付けられている。外周縁領域においては、チャネル(21)が設けられている。このチャネル(21)は、水銀塩を含有した例えば水といったような液体を収容している。チャネル(21)回りにおける4つの等間隔位置には、4個の多孔質プラグ(22)が設けられており、水銀塩の移動に対する障害をなしている。ハブ(20)の外周縁には、4個の電極(24)が、多孔質プラグ(22)どうしの中間をなす周縁位置に配置されている。
【0032】
周縁回りにおいて質量を再分配するために、電極(24)に対して選択的に電圧が印加される。各電極は、チャネル(21)内においてそれぞれ電界を生成し、水銀塩を引き寄せたり遠ざけたりする。チャネル(21)内における水銀塩の再分配は、周縁回りにおける質量の再分配を引き起こす。
【0033】
この構成においては、周回りにおいて実質的に均等に分散配置された少なくとも3個の電極を、使用することができる。
【0034】
図5は、本発明の第4実施形態と同様の、本発明の第5実施形態を示しており、シャフト(31)上に取り付けられたハブ(30)の周縁回りにおいて等間隔で配置された8個の電極(34)が設けられている点において相違している。チャネル(32)は、本発明の第4実施形態の場合と同様に、水銀塩を含有した液体を収容している。しかしながら、この実施形態においては、複数の多孔質プラグは、チャネル(32)に沿って、より強力に配置されている。これにより、適切な電圧が印加されたときには水銀塩が付着することとなる電極の近傍において、制限領域(33)が形成されている。
【0035】
この構成においては、周回りにおいて実質的に均等に分散配置された少なくとも3個の電極を、使用することができる。
【0036】
図6aおよび図6bは、本発明の第6実施形態を示しており、この場合には、機械的手段を使用することによって、質量分配が行われるようになっている。
【0037】
ハブ(40)が、シャフト(41)上に取り付けられている。ハブ(40)上には、湾曲したリニアトラック(42)が取り付けられている。湾曲したリニアトラック(42)上には、バランシング錘(43a,43b)が取り付けられている。湾曲したリニアトラック(42)は、バランシング錘(43a,43b)を独立に移動させるのに適したリニアモータを備えている。よって、適切な制御信号を受領したときには、湾曲したリニアトラック(42)を形成するリニアモータは、バランシング錘(43a,43b)を周方向に互いに独立に移動させることができ、これにより、質量を再分配することができる。この実施形態においては、2つのバランシング錘が図示されているけれども、これよりも多くのバランシング錘を使用することもできる。
【0038】
図7aおよび図7bは、本発明の第7実施形態を示しており、この場合には、機械的な手法によって、質量が、周方向に再分配される。
【0039】
この実施形態においては、シャフト(52)回りに互いに独立に回転可能に設置された各アーム(51,50)上に、バランシング錘(53a,53b)が設けられている。両アーム(51,50)は、互いに対して相対回転することができ、また、シャフトに対して相対回転することができる。これは、ハブ(56)を、シャフト(52)に対しておよびロータリーアクチュエータ(54,55)に対して固定することにより、得られる。
【0040】
よって、この実施形態においては、アクチュエータ(54,55)を使用することにより両アームを単に相対回転させることによって、バランシング錘(53a,53b)を、相対移動させ得ることがわかる。これにより、シャフト(52)回りの周縁領域に沿って、質量の相対的再分配を引き起こすことができる。
【0041】
図8は、航空機の機体上に取り付けられたプロペラシャフトを適応的に平衡化させるためのシステムを示している。この実施形態においては、プロペラシャフト(61)は、このプロペラシャフト上に取り付けられたプロペラ(60)を備えている。プロペラ(60)の両側には、図7aおよび図7bに詳細に図示されているようなバランシング機構(62,63)が取り付けられている。この実施形態においては、2つのバランシング機構(62,63)を使用しているけれども、プロペラシャフトの非平衡は、ただ1つのバランシング機構を使用することによって修正することができる。しかしながら、2つのバランシング機構を使用することによって、シャフト(61)に沿ったどこかの位置に配置されたあるいは2面バランシングが要求された場所に配置されたバランシング機構(62または63)によってプロペラ(60)内の非平衡が修正されるときにシャフトが受けることとなる捻り力を、避けることができる。
【0042】
航空機には、各バランシング機構(62,63)に対しての制御信号を生成するために、コントローラ(65)が設けられている。航空機の機体上には、例えば機械的振動や騒音といったような振動を検出するために、1つまたは複数の検出器(66)が設けられている。また、回転速度情報をコントローラ(65)に対して提供し得るよう、タコメータ(64)が設けられている。この回転速度情報を使用することによって、各検出器(66)によって検出された振動との関連を求めることができ、これにより、どの振動が、プロペラシャフト(61)内の非平衡に起因しているかを決定することができる。
【0043】
図9からわかるように、検出器(71a〜71f)を、航空機(70)の機体上の様々な場所に配置することができる。検出する振動は、航空機の双方のエンジンによって生成された振動であり得る。しかしながら、タコメータの読取値により、検出した振動を、いずれかのエンジンに、関連づけることができる。
【0044】
上述した本発明の複数の実施形態においては、質量が周方向において再分配されることにより、いずれかのアクチュエータが故障した場合、回転子が非平衡であるにしても、安全な状態が確保される。
【0045】
アクチュエータに関して実行される制御は、『制御不能時の権限』機構を実行することができる。回転子を平衡化させようとするためにアクチュエータを動作させる必要がある場合に、制御に応答した効果が検出されないことをコントローラが感知したときには、このことは、アクチュエータが故障していること、または、例えば駆動限界に到達したといったようにそれ以上の駆動ができないこと、のいずれかを意味している。このような感知が行われた場合には、警報を生成することができ、これにより、操作者は、アクチュエータが故障しているかどうかをチェックしたり、あるいは、大きな非平衡に対抗し得るように回転子上に質量を手動で付加したり、することができる。回転子に対して質量が付加される場合には、アクチュエータは、回転子の回転時において、そのアクチュエータ自身の動作範囲内で動作することができるようになる。
【0046】
制御不能時の権限警報は、操作者に対して、回転子に欠陥の可能性があることを知らせることができる。例えば、航空機の場合には、プロペラブレードに破損の可能性があることを知らせることができる。よって、警報により、操作者は、大きな非平衡に対して自動的かつ能動的な再平衡化が機能しきれない原因を調査することができる。
【0047】
図8および図9に示すように、複数の検出器およびコントローラは、機体上に配置され、回転子上には配置されない。よって、制御信号は、静的な機体から、回転移動しつつある回転子へと、伝達されなければならない。
【0048】
図10は、このような伝達を行うための一技術を示している。この場合、制御信号は、回転子(80)上の受領側をなすコイルまたは磁石(81)に対して、コイルまたは磁石(82)を使用して、誘導的に伝達される。回転子(80)の周縁回りには、多数の受領コイルを配置することができる。これにより、制御信号を受領できるだけでなく、アクチュエータの駆動に必要な電力をも受領することができる。コイル(82)に印加する電力または信号を、複数の相へと分化することにより、複数のコイル(81)に対しての選択的結合をもたらすことができる。
【0049】
他の実施形態においては、アクチュエータに対して電力および制御信号を伝達するに際して、英国特許明細書第2 293 522号に開示されたシステムを使用することができる。
【0050】
図11は、英国特許明細書第2 293 522号に開示されているような、プロペラブレード上のヒータに対しての電力供給の制御を行うための構成を、概略的に示している。再平衡化アクチュエータに対して電力を伝達するに際して、同じシステムを使用することができる。好ましい実施形態においては、2つのシステムを組み合わせることができる。
【0051】
図11においては、機体上に、複数の永久磁石(90)からなるアレイが配置されている。回転子上の補助的3相巻線(91)は、誘導的に電力を生成する。この電力は、スイッチングユニット(92)を通って、各ブレードへと供給される。ブレードに対して供給される電力を制御するために、コンピュータ(94)は、複数の制御信号を生成する。これら制御信号は、磁石(90)上のコイル(95)へと伝達される。コイル(95)によって生成された高周波信号は、主巻線(93)によって誘導的に受領される。主巻線(93)は、また、スイッチングユニット(92)に対しての電力を誘導的に生成する。誘導的に受領された制御信号は、主巻線(93)から、スイッチングユニット(92)へと伝達され、これにより、ブレードに対しての電力を制御することができる。
【0052】
よって、英国特許明細書第2 293 522号に開示されているような氷結防止機能を既に備えた航空機に関し、プロペラシャフトの自動的かつ適応型再平衡化という機能を付与するように、本発明を組み合わせることができる。アクチュエータに対しての電力を生成するためにまたアクチュエータに対しての制御信号を伝達するために、同じコンピュータと異なる巻線とを使用することができる。
【0053】
いくつかの特定の実施形態を参照して本発明について上述したけれども、本発明が上記実施形態に限定されるものではないこと、および、当業者であれば変形例を採用できることは、当業者には明らかであろう。
【0054】
上記実施形態においては、周縁領域回りにおいてのみ質量が再分配されるけれども、本発明は、周縁領域以外の方向における再分配に対して応用することができる。例えば、図6aおよび図6bの実施形態においては、複数のバランシング錘は、互いに平行なトラック内に配置することができる。あるいは、図7aおよび図7bの実施形態においては、複数のバランシング錘は、互いに異なる長さとされた各アーム上に設けることができる。各錘が互いに異なる半径位置に配置されている場合には、短い方の半径位置に配置された錘は、バランシング錘の質量モーメントを相殺し得るよう、長い方の半径位置に配置された錘よりも、重いものである必要がある。よって、本発明は、半径変化がない場合の錘の周縁方向移動を包含している。
【0055】
本発明は、周縁領域回りにおける任意数の質量位置の使用を包含している。例えば、図4a,4b,5の実施形態においては、質量の再分配は、漸次的なものとすることができ、機械的な実施形態におけるような複数の離散的質量の移動とは、相違している。
【0056】
本発明は、回転子上において質量が一定に維持されていてこれら質量が再分配されるだけであるような、シールされたシステムをもたらす。質量が固定されていることにより、制御システムには、制御限界が存在する。そのため、システムは、フェールセーフとされている。
【0057】
本発明の機械的な実施形態においては、本発明に基づいて周縁領域回りに質量を移動させることに代えて、シャフト上に重心を有しかつ周縁領域に複数の孔を有しているようなディスクを回転させることができる。例えば、図7aおよび図7bの実施形態においては、バランシング錘(53a,53b)をアーム上に設置することに代えて、2つのアームを、互いに回転可能とされかつ各々が内部に孔を有しているような2つのディスクによって、代替することができる。孔の相対回転が、質量の周縁方向における再分配を引き起こす。
【0058】
本発明による適応型再平衡化システムは、回転質量(回転子)上に取り付けることも、また、シャフトに連結された回転子を有した機械的シリーズ内に取り付けることも、できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による流体バランシング装置を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態による流体バランシング装置を概略的に示す図である。
【図3】本発明の第3実施形態による流体駆動型質量再分配装置を概略的に示す図である。
【図4】図4aは、本発明の第4実施形態による重量塩型質量再分配装置を概略的に示す図であり、図4bは、図4aの装置の横断面図である。
【図5】本発明の第5実施形態による重量塩再分配システムを概略的に示す図である。
【図6】図6aは、機械的錘再分配装置を示す平面図であって、複数のバランシング錘が、本発明の第6実施形態によるリニアトラック回りに移動する様子が示されており、図6bは、図6aの装置の部分的横断面図である。
【図7】図7aは、機械的錘再分配装置を示す平面図であって、複数のバランシング錘が、本発明の第7実施形態によるアーム上に配置されている様子が示されており、図7bは、図7aの装置の側面図である。
【図8】本発明の一実施形態によるプロペラシャフトバランシングシステムの完成品を概略的に示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による複数の振動検出器の配置を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に基づいた、回転部材上におけるアクチュエータに対して制御信号を伝達するための複数の受領コイルの配置を概略的に示す図である。
【図11】電気デバイスの制御および駆動のために使用されるまた本発明の一実施形態による適応型バランシングのために使用される伝達システムを概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 ハブ(第1質量)
2 回転シャフト(軸、回転軸)
3 流体リザーバ(チャンバ)
4a コンジット
4b コンジット
5 ポンプ(アクチュエータ手段)
6 流体リザーバ(チャンバ)
7 コンジット
8 ポンプ(アクチュエータ手段)
10 ハブ(第1質量)
11 シャフト(軸、回転軸)
12 流体チャンバ(チャンバ)
13 質量部材、ピストン(第2質量)
14 流体移動部(コンジット)
20 ハブ(第1質量)
21 チャネル(環状チャネル)
22 多孔質プラグ
23 シャフト(軸、回転軸)
24 電極(アクチュエータ手段)
30 ハブ(第1質量)
31 シャフト(軸、回転軸)
32 チャネル(環状チャネル)
33 制限領域
34 電極(アクチュエータ手段)
40 ハブ(第1質量)
41 シャフト(軸、回転軸)
42 湾曲したリニアトラック(周縁トラック、環状トラック)
43a バランシング錘(第2質量)
43b バランシング錘(第2質量)
50 アーム
51 アーム
52 シャフト(軸、回転軸)
53a バランシング錘(第2質量)
53b バランシング錘(第2質量)
54 ロータリーアクチュエータ(アクチュエータ手段)
55 ロータリーアクチュエータ(アクチュエータ手段)
56 ハブ(第1質量)
60 プロペラ
61 プロペラシャフト
62 バランシング機構
63 バランシング機構
65 コントローラ
66 検出器
70 航空機
71a 検出器
71b 検出器
71c 検出器
71d 検出器
71e 検出器
71f 検出器
80 回転子
81 コイルまたは磁石
82 コイルまたは磁石
90 永久磁石(磁石)
91 補助的3相巻線(誘導巻線)
92 スイッチングユニット
93 主巻線(誘導巻線)
94 コンピュータ

Claims (38)

  1. 軸回りに回転する第1質量を、前記軸回りの少なくとも1つの周縁領域に配置された第2質量を使用することによって、適応的に平衡化させるための方法であって、
    前記第1質量によって生成される振動を検出し;
    検出した前記振動を使用して制御信号を生成し;
    該制御信号によって制御されるアクチュエータ手段を使用することによって前記第2質量を周縁方向において再分配し、これにより、検出される前記振動を低減化する;
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記再分配を行うに際しては、前記第2質量を液圧的にまたは気圧的に再分配することを特徴とする方法。
  3. 請求項2記載の方法において、
    前記第2質量を液体とし、
    前記再分配を行うに際しては、前記液体を周縁方向において液圧的に再分配することを特徴とする方法。
  4. 請求項2記載の方法において、
    前記第2質量を固体とし、
    前記再分配を行うに際しては、前記固体を周縁方向において液圧的にまたは気圧的に移動させることを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の方法において、
    前記第2質量を、互いに密度が異なる2つの材料の組合せとし、
    前記再分配を行うに際しては、前記2つの材料を周縁方向においてそれぞれ個別的に移動させることを特徴とする方法。
  6. 請求項5記載の方法において、
    前記2つの材料を、互いに密度が異なりかつ互いに非混和性の2つの流体とし、
    前記再分配を行うに際しては、前記2つの流体を周縁方向においてそれぞれ個別的に移動させることを特徴とする方法。
  7. 請求項5記載の方法において、
    前記2つの材料を、塩を含有した液体とし、
    前記再分配を行うに際しては、周縁方向において互いに離間した複数の電極を備えてなる前記アクチュエータ手段を使用することによって、前記液体内において前記塩を個別的に移動させることを特徴とする方法。
  8. 請求項1記載の方法において、
    前記再分配を行うに際しては、前記第2質量を機械的に再分配することを特徴とする方法。
  9. 請求項8記載の方法において、
    前記第2質量を、前記少なくとも1つの周縁領域回りに配置された複数の質量部材とし、
    前記再分配を行うに際しては、前記質量部材どうしを周縁方向において互いに相対移動させることを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の方法において、
    前記複数の質量部材を、少なくとも1つの周縁トラック上に取り付けて、該トラック回りに相対移動させることを特徴とする方法。
  11. 請求項9記載の方法において、
    前記複数の質量部材を、前記軸回りに回転可能とされた複数のアーム上に取り付け、
    前記再分配を行うに際しては、前記軸回りに前記複数のアームを相対回転させることを特徴とする方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1質量に、複数の誘導巻線を設け、
    前記第1質量を、前記第1質量上の前記複数の誘導巻線と協働することによって前記アクチュエータ手段に対しての電力を生成し得る複数の磁石を備えた構造上に取り付け、
    前記複数の誘導巻線と前記複数の磁石との間に形成された非接触誘導結合を介して、前記アクチュエータ手段に対して前記制御信号を伝達することを特徴とする方法。
  13. 航空機プロペラによって生成された振動を低減させるための方法であって、
    前記第1質量をプロペラシャフトとし、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載された方法を適用することを特徴とする方法。
  14. 請求項13記載の方法において、
    前記振動検出に際しては、航空機の機内における振動を検出し、
    前記機内における振動を低減させることを特徴とする方法。
  15. 請求項13記載の方法において、
    前記振動検出に際しては、前記プロペラシャフトのハウジング上における振動を検出することを特徴とする方法。
  16. 回転軸回りに回転する第1質量を適応的に平衡化させるための構造であって、
    中心軸回りの少なくとも1つの周縁領域に配置されるとともに、前記中心軸と前記回転軸とを軸合わせするようにしつつ前記第1質量に対して結合される第2質量と;
    検出される振動を低減化させ得るよう前記第1質量と前記第2質量との組合せ体の重心位置を前記回転軸に対して軸合わせするための制御信号を受領することによって、前記第2質量を周縁方向において再分配するためのアクチュエータ手段と;
    を具備することを特徴とする構造。
  17. 請求項16記載の構造において、
    前記アクチュエータ手段が、前記第2質量を液圧的にまたは気圧的に再分配し得るように構成されていることを特徴とする構造。
  18. 請求項17記載の構造において、
    前記第2質量が、液体とされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記液体を周縁方向において液圧的に再分配し得るように構成されていることを特徴とする構造。
  19. 請求項18記載の構造において、
    前記少なくとも1つの周縁領域回りに配置された複数のチャンバを備え、
    これらチャンバが、周縁方向に配置された複数のコンジットによって相互連結され、
    前記アクチュエータ手段が、前記チャンバどうしの間において前記液体を交換することによって前記液体を周縁方向において再分配し得るように構成されていることを特徴とする構造。
  20. 請求項19記載の構造において、
    前記アクチュエータ手段が、前記チャンバどうしの間において前記液体をポンピングすることによって前記チャンバどうしの間における前記液体交換を引き起こし得るように構成されていることを特徴とする構造。
  21. 請求項16記載の構造において、
    前記第2質量が、固体とされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記固体を周縁方向において液圧的にまたは気圧的に移動させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  22. 請求項21記載の構造において、
    実質的に周縁方向に延在するようにして配置された複数のチャンバを備え、
    これら各チャンバが、ピストンを有し、
    前記第2質量が、前記チャンバ内の前記ピストンとされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記制御信号に応答して前記チャンバに沿って前記ピストンを液圧的にまたは気圧的に変位させ得る手段を備えていることを特徴とする構造。
  23. 請求項16記載の構造において、
    前記第2質量が、互いに密度が異なる2つの材料の組合せとされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記2つの材料を周縁方向においてそれぞれ個別的に移動させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  24. 請求項23記載の構造において、
    前記2つの材料が、互いに密度が異なりかつ互いに非混和性の2つの流体とされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記2つの流体を周縁方向においてそれぞれ個別的に移動させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  25. 請求項23記載の構造において、
    前記2つの材料が、塩を含有した液体とされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記液体内において前記塩を個別的に移動させ得る電極手段を備えていることを特徴とする構造。
  26. 請求項25記載の構造において、
    前記液体を収容しているとともに、互いに離間配置された複数の多孔質プラグを有した、環状チャネルを備え、
    前記複数のプラグによって前記チャネルが分割され、
    前記アクチュエータ手段が、複数の電極を備え、
    これら各電極が、前記環状チャネルに隣接して配置され、かつ、前記多孔質プラグどうしの間に配置されていることを特徴とする構造。
  27. 請求項16記載の構造において、
    前記アクチュエータ手段が、前記第2質量を機械的に再分配し得るように構成されていることを特徴とする構造。
  28. 請求項27記載の構造において、
    前記第2質量が、前記少なくとも1つの周縁領域回りに配置された複数の質量部材とされ、
    前記アクチュエータ手段が、前記質量部材どうしを互いに相対移動させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  29. 請求項28記載の構造において、
    少なくとも1つの環状トラックを備え、
    前記質量部材が、前記少なくとも1つの環状トラック上に取り付けられ、
    前記アクチュエータ手段が、前記少なくとも1つの環状トラック回りに前記複数の質量部材を相対移動させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  30. 請求項28記載の構造において、
    前記中心軸回りに回転可能とされた複数の複数のアームを備え、
    前記複数の質量部材が、前記複数のアーム上に取り付けられ、
    前記アクチュエータ手段が、前記中心軸回りに前記複数のアームを相対回転させ得るように構成されていることを特徴とする構造。
  31. 請求項16〜30のいずれか1項に記載の構造において、
    複数の誘導巻線と、
    これら誘導巻線と協働することによって前記アクチュエータ手段に対しての電力を生成し得る複数の磁石を有した取付構造と、
    を備え、
    前記第2質量と前記アクチュエータ手段と前記複数の誘導巻線とが、前記取付構造に対して回転可能とされ、
    前記誘導巻線と前記磁石とが、前記複数の誘導巻線と前記複数の磁石との間に形成された非接触誘導結合を介して、前記アクチュエータ手段に対して前記制御信号を伝達し得るように構成されていることを特徴とする構造。
  32. 回転装置であって、
    取付構造上に取り付けられた回転質量と;
    請求項16〜30のいずれか1項に記載された構造と;
    を具備してなり、
    前記回転質量が、複数の誘導巻線を付帯した少なくとも1つの電動デバイスを備え、
    前記取付構造が、前記回転質量上の前記複数の誘導巻線と協働することによって前記少なくとも1つの電動デバイスに対しての電力を生成し得る複数の磁石を備え、
    前記回転質量上には、前記電動デバイスを切換制御するためのスイッチング手段が設けられ、
    該スイッチング手段が、前記複数の誘導巻線と前記複数の磁石との間に形成された非接触誘導結合を介して伝達される切換制御信号に応答し得るように構成され、
    前記アクチュエータ手段が、前記非接触誘導結合を使用して前記アクチュエータ手段に対して伝達された前記制御信号に応答し得るように構成されていることを特徴とする回転装置。
  33. 航空機プロペラによって生成される振動を低減するための装置であって、
    プロペラシャフトを適応的に平衡化するための請求項16〜31のいずれか1項に記載された構造と;
    前記プロペラシャフトによって生成された振動を検出するための検出手段と;
    前記検出された振動を使用することによって前記アクチュエータ手段に対しての制御信号を生成するための制御手段と;
    を具備することを特徴とする装置。
  34. 請求項33記載の装置において、
    前記検出手段が、航空機の機内における振動を低減させるために、前記機内における振動を検出し得るように構成されていることを特徴とする装置。
  35. 請求項33記載の装置において、
    前記検出手段が、前記プロペラのハウジング上における振動を検出し得るように構成されていることを特徴とする装置。
  36. 航空機プロペラによって生成される振動を低減するための装置であって、
    プロペラシャフトを適応的に平衡化するための請求項32に記載された回転装置と;
    前記プロペラシャフトによって生成された振動を検出するための検出手段と;
    前記検出された振動を使用することによって前記アクチュエータ手段に対しての制御信号を生成するための制御手段と;
    を具備することを特徴とする装置。
  37. 請求項36記載の装置において、
    前記検出手段が、航空機の機内における振動を低減させるために、前記機内における振動を検出し得るように構成されていることを特徴とする装置。
  38. 請求項36記載の装置において、
    前記検出手段が、前記プロペラのハウジング上における振動を検出し得るように構成されていることを特徴とする装置。
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