JP2005500542A - 分析の向上および分析への関連 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、分析に関連した向上性に関し、特に、排他的ではなく、キャピラリーアレイゲル電気泳動に関する。
【0002】
キャピラリーアレイゲル電気泳動は、広範なDNA分析技術への使用が増加している。自動化工程にて膨大な数のサンプルの分析に適切である故、ショート・タンデム・リピート(STR)分析に使用されることが、より一般的となっている。STR分析は、個々のDNAの変化を同定することが可能であるゆえ、特に、医療や法医学に使用されている。法医科学において、適合性を構築するか、あるいは、適合性を排除すべく、他のプロファイルと比較可能な、個々に関するプロファイルを構築するのに使用される。この比較は、他のサンプルとで行われてもよいし、あるいは、個々に関する構築されたSTRプロファイルの記録とで行われてもよい。
【0003】
キャピラリーアレイゲル電気泳動の使用の増加を見出す一方、本願出願人が構築してきたのは、結果の正確性、あるいは、特に訴訟手続におけるこれら結果の正当性に妥協可能な複数の事件である。DNAプロファイルにおける正当性に対する疑問ある痕跡又はこれらの比較は、その証拠としての価値を疑問視する訴訟手続において有効に利用可能である。本発明は、これら問題に指向されない結果の提供を目的として有している。
【0004】
経時的なキャピラリーアレイゲルの性能は、変化可能であり、かつ、かかる問題が認識される前に行われる無意味なテストへと導く故障さえ起こす。本発明は、経時的なアレイの性能のモニタリング及び故障の進行における警告を提供することを目的として有している。
【0005】
本発明の第1面によると、分析用途にて、キャピラリーアゲルアレイの設定方法を供し、この分析用途において、キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、その他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、分析結果を取得すべく、一つ以上のサンプルの結果を、一つ以上の標準品の結果と比較し、
この設定方法は、分析用途で標準品のサイズに基づいた分離を行うキャピラリーの数を同定し、かつ、この設定方法は、標準品の一つ以上の成分に関して、
この成分に関する平均サイズの標的となる標準偏差を同定し、
サイズに基づいた多重的な分離により、上記成分に関する平均サイズの実験的な標準偏差と、標準品に関するサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの数との関係を同定し;かつ
上記実験的な標準偏差に関して、上記関係によりキャピラリーの境界数を示す標的の標準偏差と同一とみなし、
分析用途にて前記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの前記数が、全数であり、かつ少なくとも前記境界数と同じである、ことを特徴としている。
【0006】
好ましくは、上記設定方法は、種々のアレイの分析用途の前に使用される。好ましくは、上記設定方法は、装置に使用される各アレイにて使用されてもよい。この設定は、この分析方法にて使用される標準品が変更される場合に使用されてもよい。
【0007】
好ましくは、上記の同定は、標準品のサイズに基づいた分離に使用される最小限のキャピラリーの数にて行われてもよいし、理想的には、一定の程度の信憑性に関して統計的に信頼可能な数にて行われてもよい。好ましくは、上記の複数のキャピラリーは、分析用途にて使用され、理想的には、未知サンプルを設けられているその他のすべてのキャピラリーを伴っている。
【0008】
上記の設定方法は、標準品の一つの成分のみに対して行われても良い。この成分は、この標準品に存在する最も分子量の大きい遺伝子座の成分を有していてもよい。この成分は、標準品の最も分子量の大きい成分を有していてもよく、理想的には、標準品に存在する最も分子量の大きい遺伝子座の最も分子量の大きい成分を有していてもよい。上記の一つの成分は、標準品に存在するAT配列の最もリッチな成分を有していてもよい。このAT配列の最もリッチな成分は、全体として最も多いAT塩基を有する成分であってもよく、及び/又はこの配列において最も高い頻度のAT塩基を有する成分であってもよい。
【0009】
好ましくは、上記の一つ以上の成分は、そのサイズの実験的な測定、特にキャピラリーゲル電気泳動測定、において平均サイズの最も大きい標準偏差を有する成分を含んでいる。
【0010】
上記の標的の標準偏差は、一つ以上のファクターに基づいていてもよい。このファクターは、上記要素に関して、実際の平均サイズと実験的に同定された平均サイズとの間の許容可能な不一致、必要とされる信憑性の程度、及び/又は、実験的に同定された対立遺伝子サイズに配置される分布型を含んでいてもよい。この許容可能な不一致は、好ましくは、+/− 0.25塩基である。信憑性の頻度は、好ましくは、少なくとも95%であり、さらに好ましくは少なくとも98%であり、理想的には少なくとも99%である。分布型は、好ましくは、正規分布であるが、その他のタイプであってもよい。
【0011】
上記の標的の標準偏差は、好ましくは0.1未満であり、さらに好ましくは0.09未満であり、理想的には0.083未満であり、これは、特に96個のキャピラリーアレイ、正規分布、99%の信憑性の程度、及び/又は、+/−0.25塩基の許容性の場合である。
【0012】
上記の標的の標準偏差、許容可能な不一致、分布型、及び/又は、信憑性の程度は、異なる標準品、及び/又は、アレイにおけるキャピラリーの数にて異なっていてもよい。
【0013】
好ましくは、サイズに基づいた複数の設定分離は、標準品が設けられた所定の数のキャピラリーにおける成分に関して行われ、標準品を設けられた複数のキャピラリーのそれぞれに関して、好ましくは、少なくとも25回、さらに好ましくは少なくとも100回、よりさらに好ましくは少なくとも250回、理想的には少なくとも1000回行われる。好ましくは、複数の、サイズに基づいた設定分離は、標準品を設けられた1から5個のキャピラリーのそれぞれ、さらに好ましくは1から10個のキャピラリーのそれぞれ、理想的には1から20個のキャピラリーのそれぞれにて供される。
【0014】
好ましくは、上記の関係は、標準品を設けられた複数のキャピラリーを実験的に有する成分の平均サイズの標準偏差の変化である。
【0015】
好ましくは、標的の標準偏差値と等価な実験的な標準偏差値は、上記の関係に取り入れられかつ適用される。好ましくは、実験的な標準偏差の適用は、標準品を設けられたキャピラリーの数に関連する。この数は、好ましくは、分析用途において、標準品が設けられている複数のキャピラリーである全体の数である。この数は、好ましくは、分析用途において、標準品が設けられている複数のキャピラリーを与えるべく丸められている全体ではない数である。
【0016】
この数は、好ましくは2から6、さらに好ましくは、3から5、よりさらに好ましくは4又は5、理想的には4であり、これは、特に、アプライド・バイオシステム社製のAMP FISTR SGM Plus System、HUMFIBRA遺伝子座、及び/又は、96キャピラリーアレイの場合である。STRsを分析するためのその他の複合的なシステムに関して、その他の数であってもよい。
【0017】
本発明の第2面によると、キャピラリーゲルアレイを用いてサンプル中のDNAを分析する方法を供し、この用途において、キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて、未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、分析結果を得るべく、一つ以上の未知サンプルの結果を一つ以上の標準品の結果と比較し、この設定方法は、分析用途で行われるべき標準品に関するサイズに基づいた分離におけるキャピラリーの数を同定することを有し、
当該設定方法は、一つ以上の標準品の成分に関して、
上記成分に関する平均サイズの標的の標準偏差を同定し;
サイズに基づいた多重的な設定分離により、上記成分に関する平均サイズの実験的な標準偏差と、上記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの数との関係を同定し;かつ、上記実験的な標準偏差に関し、上記関係により、キャピラリーの境界数を示す標的の標準偏差とみなし、分析用途にて上記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの数は、全数であり、かつ少なくとも前記境界数と同じである、ことを特徴としている。
【0018】
本発明の第2面は、本発明の第1面及び関係する記述において特に参照された設定とともに、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0019】
本発明の第3面によると、分析用途についてのキャピラリーゲルアレイの設定方法を供し、この分析用途において、キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上の他のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、一つ以上の未知サンプルの結果を、一つ以上の標準品の結果と比較し、この設定方法は、アレイの一端又は他端におけるキャピラリーのグループを、次なるアレイの使用において、標準品のためのキャピラリーとして使用することから除外する、ことを特徴としている。
【0020】
好ましくは、アレイの両端のキャピラリーのグループが除外される。このキャピラリーのグループは、除外されるキャピラリーに関して連続していてもよい。好ましくは、少なくともアレイの第1のキャピラリー又はアレイの最後のキャピラリーは、除外され、好ましくは、両方が除外される。
【0021】
一方又は両方のグループは、少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つ以上のキャピラリーを含んでいてもよい。一つ又は両方のグループは、これらグループのうち、2から4個のキャピラリー、さらに好ましくは3つのキャピラリーを含んでいる。
【0022】
好ましくは、除外されたキャピラリーは、未知サンプルの分析用途に使用される。
【0023】
除外されたキャピラリーは、本発明の第5面の方法に従って、これら除外されたキャピラリーに追加されてもよいし、一つ以上の通常のキャピラリーを含んでいてもよい。
【0024】
好ましくは、このタイプの設定方法は、分析用途の前に、各アレイ及び/又は各キャピラリーアレイ装置にて実行される。
【0025】
本発明の第4面によると、キャピラリーゲルアレイを用いてDNAを含有するサンプルを分析する方法を供し、上記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上の他のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、分析結果を供すべく、一つ以上の未知サンプルの結果を、一つ以上の未知サンプルの結果と比較し、当該設定方法では、アレイの一端又は両端におけるキャピラリーのグループが、次なるアレイの使用における標準品のためのキャピラリーとして使用することから除外される、ことを特徴としている。
【0026】
本発明の第4面は、本発明の第3面及び関連する既述において特に参照された設定方法とともに、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0027】
本発明の第5面によると、分析用途にて、キャピラリーゲルアレイの設定方法を供し、分析用途において、キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上のその他のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、一つ以上の未知サンプルの結果を、一つ以上の標準品の結果と比較し、サイズに基づいた分離は、既知材料における複数のキャピラリーのそれぞれにて実施され、これら複数のキャピラリーにおける既知材料の特徴に関連する移動速度を同定し、上記の複数キャピラリーのうちのこれらキャピラリーは次なるアレイの使用における標準品のためのキャピラリーとして使用することから除外される所定の範囲外の特徴値を有している、ことを特徴とする。
【0028】
好ましくは、当該設定方法におけるサイズに基づいた分析は、アレイのキャピラリーすべてにて実行される。好ましくは、同様の既知材料は、各キャピラリーに使用される。好ましくは、上記の特徴値は、同様の経過時間における各キャピラリーにおいて移動した材料の距離により同定される。上記特徴値は、移動速度、移動距離、及び/又は、移動の程度に関連したサイズであってもよい。このサイズは、塩基数にて表現されてもよい。
【0029】
上記の所定の範囲は、上限にて定義されてもよいし、下限にて定義されてもよい。この限度は、絶対項にて定義されてもよい。この絶対項は、最も多い少数の特徴値及び/又は最も少ない少数の特徴値を除外されてもよい。この少数は、各ケースにおいて、1であっても、2であっても、3であってもよい。上記の限度は、例えば、平均値又は中央値などの標準値に相対して定義されてもよい。この相対的な定義は、+/−%として供されてもよい。上記の範囲の限度として、+/−0.1%の範囲を適用してもよいし、+/−0.075%の範囲を適用してもよく、特に塩基数に関して相対的なサイズとして上記の特徴を表現する場合に適用してもよい。この相対的な定義は、標準値に相対した標準偏差として供されてもよい。
【0030】
好ましくは、除外されたキャピラリーは、未知サンプルの分析用途に用いられる。
【0031】
除外されたキャピラリーは、本発明の第2面の方法に従って除外されたものに追加されてもよいし、一つ以上の通常のキャピラリーを含んでいてもよい。
【0032】
好ましくは、このタイプの設定方法は、分析用途の前のキャピラリーのそれぞれに実行される。
【0033】
もし、特徴が、さらなる所定の範囲外である場合、キャピラリーは、次なるアレイへの使用において、未知サンプルのためのキャピラリーとして使用されることから除外されてもよい。上記のさらなる所定の範囲は、上記の範囲の限度として、+/−0.5%の範囲であっても、さらに好ましくは+/−0.25%の範囲であっても、+/−0.15%の範囲であってもよく、特に、塩基数にて、上記の相対的なサイズの特徴を表現する場合、この範囲であってもよい。上記のさらなる所定の範囲は、平均値に比較して、移動距離及び/又は移動速度の+/−5%であってもよい。
【0034】
本発明の第6面によると、キャピラリーゲルアレイを用いたDNAを含有するサンプルの分析方法を供し、このキャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上の他のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、分析結果を供すべく、一つ以上の未知サンプルの結果を、一つ以上の標準品の結果と比較し、サイズに基づいた分離は、既知材料に関して、複数のキャピラリーのそれぞれで実施され、これら複数のキャピラリーにおいて、既知材料の特性に関連する移動速度を同定し、複数のキャピラリーのうちのこれらのキャピラリーは、次なるアレイの使用における標準品のためのキャピラリーとして使用することから除外される所定の範囲外の特徴値を有している、ことを特徴とする。
【0035】
本発明の第6面は、本発明の第5面及び関連する既述において特に参照されるこれらの設定とともに、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0036】
本発明の第7面によると、キャピラリーゲルアレイ性能をモニターする方法を供し、ここで、上記キャピラリーアゲルアレイは、複数の場面において、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上の他のキャピラリーにおいて、標準品のサイズに基づいた分離とを行い、一つ以上の未知サンプルの結果を、一つ以上の標準品の結果と比較し、標準品の結果に関する特徴の変化は、経時的であると考慮され、かつ、所定の位置の範囲外のこの特徴の変化は、アレイ上に情報を供する、ことを特徴としている。
【0037】
この性能は、結果の信頼性であってもよい。この性能は、経時的にキャピラリーにて標準品が移動する速度であってもよい。
【0038】
上記の複数の場面は、10場面以上、さらに好ましくは、50場面以上、よりさらに好ましくは100場面以上及び1000場面以上であってもよい。
【0039】
上記の特徴は、標準品の一つ以上の成分に関する移動距離であってもよい。上記の特徴は、標準品の一つ以上の成分に関する移動速度であってもよい。好ましくは、上記の特徴は、標準偏差である。この標準偏差は、標準品の一つ以上の成分に関して、移動速度、移動距離、及び/又はさらに好ましくは成分のサイズであってもよい。
【0040】
上記の変化は、上記の特徴の変化であってもよく、特に、閾値を超える特徴を生じる変化であってもよい。この閾値は、例えば、プリセット速度、プリセット距離、又はプリセット標準偏差などの絶対値であってもよい。上記閾値は、相対値であってもよい。
【0041】
上記変化は、上記特徴の変化率における変化であってもよいし、特に、閾値を超える変化率であってもよい。この閾値は、絶対的又は相対的であってもよい。
【0042】
上記変化は、使用の場面の後に同定されてもよい。この変化は、使用の場面のそれぞれの後、又はさらに好ましくは一定期間の後に同定されてもよい。この変化は、使用時に得られる結果から同定されてもよい。特に、この変化は、アレイの一つ以上のキャピラリーから得られる標準品に関する結果から同定されてもよく、さらに好ましくは、これら標準品は、上記場面において未知サンプルとの比較に使用されているものである。この変化は、使用の場面にて得られる結果に関する分離したセットから同定されてもよい。特に、この結果に関する分離したセットは、アレイの一つ以上のキャピラリーにて、標準品をアレイで実行することにより得られてもよく、理想的には、特に、モニターの目的のためである。理想的には、この場合、標準品は、アレイのすべてのキャピラリーにおいて実行される。
【0043】
アレイ上の情報は、一つ以上のキャピラリーが、低下した性能を供することを示していてもよい。この情報は、一つ以上のキャピラリーが、必要とされるパラメーターの範囲内で機能しないことを示すものであってもよく、例えば、このキャピラリーが、早すぎる又は遅すぎるなどを示していてもよい。この情報は、一つ以上のキャピラリーの性能が、適切な制御に関して必要とされるパラメーターの限度に接近していることを示す警告であってもよく、好ましくは、この警告は、パラメーターが交差される前に供され、かつ、理想的には、経時的に、このパラメーターが交差する前にアレイの移動を可能であることである。好ましくは、この情報は、アレイの変化をもたらす。
【0044】
本発明の第8面によると、キャピラリーゲルアレイを用いて、DNAを含有するサンプルを分析する方法を供し、このキャピラリーアゲルアレイは、複数の場面において、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、一つ以上の他のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、一つ以上の未知サンプルの結果を、分析結果を供すべく、一つ以上の標準品の結果と比較し、かつ標準品の結果の特徴における結果は、経時的であると考慮され、かつ、所定の位置の範囲外の特徴の変化は、アレイの情報を供する、ことを特徴としている。
【0045】
本発明の第8面は、本発明の第7面及び関連する既述において特に参照されるこれらの設定とともに、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0046】
本発明の第9面によると、キャピラリーゲルアレイを用いて、サンプル中のDNAを分析する方法を供し、使用時、このキャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、その他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、一つ以上の未知サンプルの結果を、分析結果を得るべく、一つ以上の標準品の結果と比較し、この標準品は、3から8個のキャピラリーに供されている、ことを特徴とする。
【0047】
好ましくは、標準品は、3から6、さらに好ましくは4又は5、理想的には4個のキャピラリーに供されている。
【0048】
この標準品は、遺伝子座HUMFIBRAを有していてもよい。
【0049】
このキャピラリーアレイは、96個のキャピラリーを含んでいてもよい。
【0050】
本発明の第9面は、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0051】
本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8及び/又は第9面は、以下の既述を含む、本明細書のいずれかに記載された種々の特徴、選択枝、及び可能性のある設定を含んでいてもよい。
【0052】
キャピラリーゲルアレイは、少なくとも10個のキャピラリー、さらに好ましくは、少なくとも25個、よりさらに好ましくは少なくとも36個、理想的には、50個以上、例えば、少なくとも86個のキャピラリーを設けている。
【0053】
アレイは、ゲルに設けられたキャピラリーのシリーズを好ましく含んでいる。このキャピラリーは、他と好ましく平行である。このキャピラリーは、線形のアレイに配置されていてもよい。
【0054】
上記の分析用途は、一つ以上の未知サンプルの分析を含んでいる。好ましくは、標準品が設けられていない各キャピラリーにて、異なるサンプルを分析する。上記の未知サンプルは、一つ以上、好ましくは、すべてのケースにおいて、第2標準品とともに、キャピラリーに設けられていてもよい。この第2標準品は、既知サイズのコンカテマーのシリーズにより形成されていてもよく、理想的には、例えば赤色色素にてダイ標識されている。
【0055】
上記のサイズに基づいた分離は、好ましくは電気泳動により達成される。
【0056】
上記の標準品は、好ましくは、対立遺伝子ラダー(アレル状ラダー;allelic ladder)である。上記の標準品は、アレル状断片のシリーズにて好ましく形成されている。好ましくは、標準品は、考慮の上、各遺伝子座にて可能な少なくともいくつかの変化に関係する複数の断片を含んでいる。遺伝子座は、下記に開示されたものであってもよい。
【0057】
未知サンプルの結果と標準品の結果との比較は、未知の成分の位置が、標準品の成分に相対した位置範囲内に収まっている場合に、未知サンプルの成分が、標準品の成分に対する同一性と等価であることを決定することを含んでいる。この位置範囲は、+/−0.5塩基数であってもよい。好ましくは、未知サンプルと標準品との比較は、各成分に関して実施される。
【0058】
上記の分析結果は、サンプルのDNAプロファイルとして、あるいはその一部として使用されてもよい。このプロファイルは、したがって、アイテム、ロケーション、及び/又は、個々に関連していてもよい。このプロファイルは、サンプルを関連付けるべく、及び/又はサンプルを他のサンプル又はこれらから得られるプロファイルから除外すべく使用されてもよい。
【0059】
実施例のみ及び添付した図面に関する参照とともに本発明の種々の実施例を述べる。
【0060】
(背景)
法医科学では、ショート・タンデム・リピート分析は、個人及び/又は一定地点又はアイテム由来のサンプルをプロファイルするのにしばしば使用され、このプロファイルが他と適合するか、又は、関係を断ち切るために適合しないかを同定する。例えば、アプライド・バイオシステムズ社製のAMP FISTR SGM Plusシステムは、蛍光ラベルしたプライマーを用いて、(より緩やかな同定に関して)10個のSTRのPCR増幅及びアメロゲニンを用いられる単一の複合反応である。かかる複合反応を用いた法医学的適用における識別力は、2人の無関係なヒトが同様のプロファイルを有する可能性は、約10−13である。
【0061】
この分析は、サンプルの収集及び調製、上記の複合反応を用いたPCR増幅、複数の技術の一つを用いたこれらサイズに従った生成物の分離を含む。キャピラリーゲルアレイ電気泳動(CE)を用いた分離は、短時間に膨大な数のサンプルを分析でき、ゲルを手動で製造する必要がなく、自動様式にて行えることから、一般的になってきている。
【0062】
使用される複合反応は、同様に着色された色素にてラベルされた異なる遺伝子座の対立遺伝子が他と重なり合わないようにデザインされ、各STRは、その位置と色で同定可能である。上述の例の100から360塩基の範囲の断片サイズ及び4つの異なる色で着色された色素を使用する。
【0063】
複合反応生成物に関連した色素と同様に、50から400の範囲の塩基数を有する、赤色でラベルされた標準品サイズマーカーを設ける。これは、一定のACTG比率を有するコンカテマーにて形成され、考慮されるサンプルとして同様のレーン/キャピラリーにて実施される。
【0064】
サンプル生成物であるQサンプルと標準品サイズマーカーの位置の比較は、寸法付け工程の第1部にて形成する。第2部は、既知サイズの、色素ラベルされ形成されたアレル状ラダーと配列断片との比較を含んでいる。限定された数の適切な色素とは、アレル状ラダーが、別のレーン、又はCEの場合、別のキャピラリーにおいて、Qサンプルに対して実行されるべきであるということを意味する。
【0065】
(サイズ同定の理論)
アレル状ラダーマーカーと未知サンプル又は疑問のある対立遺伝子(Q対立遺伝子)の両方は、HD−400 ROXなどのDNAマーカーの内部セットに相対して大きさにて分離される。対立遺伝子のサイズ(塩基数)は、常に、コントロールのアレル状ラダーマーカーを有する塩基配列決定済みの標準品に相対して算出される。
【0066】
すべてのサイズ測定は、アレル状ラダーに相対して行われるので、絶対的なサイズの同定は重要ではない。なぜなら、同様のサイズ及び配列のコントロールに対して直接比較されるためであり、したがって、コントロールのアレル状ラダーマーカーとQ対立遺伝子との分離距離のみが重要であるためである。このことは、重要な考慮である。なぜなら、異なる製造者由来の異なる内部サイズ標準品は、絶対的に異なる結果を与えるからである。したがって、アレル状ラダーを標準化することのみが必要である。
【0067】
対立遺伝子のサイズが、測定されるアレル状ラダーコントロール標準品から0.5塩基以下にて供することにより、指定が安全に行われる。種々の電気泳動システムにおいて、実行の歪曲が起こる可能性があり、このことは、特に、バンドを次の「ビン」に押しやるバンドシフトをもたらす可能性がある。これらの事象を攻略すべく、Gillらはアレル状ラダーマーカーに相対したバンドシフトの測定に基づいて一連の規則を[Int.J.Legal Med.1996,109,14−22]にて図1に対する参照文とともに紹介している。特に:
a)疑問ある対立遺伝子Q1及びアレル状ラダーの対立遺伝子(x)の塩基サイズは、内部標準品に相対して、通常、エルダー・サザン・ローカル測定法[Anal.Biochem.1983,128,227−231]を用いて行われる。この方法は、隣り合う二つの内部サイズ標準品のそれぞれの端部に相対したQ対立遺伝子のサイズを算出する。Q2及びアレル状対立遺伝子yにて繰り返し測定が行われる。Δ(d)値は、アレル状ラダーマーカーとQ対立遺伝子の両方が、同じ1塩基ビン内部にて一致する対立遺伝子に常に調節される。疑問ある対立遺伝子とアレル状ラダーマーカーのサイズの差は:
d1|x=fQ1
及び
d2|y=fQ2
(fは塩基サイズである)
にて定義される。したがって、d1|x及びd2|yは、指定されるべく、常に+/−0.5塩基未満でなければならない。
【0068】
b)規則に関連したバンドシフトは、もし、ヘテロ複合体のバンドの一つがシフトされた場合、他の対立遺伝子が同様の方向及び同様の程度にてシフトされるであろうことを示す。もし、d1及びd2が、アレル状ラダーマーカーx及びyのそれぞれに相対した、ヘテロ複合体対立遺伝子Q1及びQ2に関するそれぞれのバンドシフトである場合、対立遺伝子の指定は、
d1|x−d2|y<0.5
である場合にのみ行われる。
【0069】
c)2つのまれな対立遺伝子を有するヘテロ複合体が観察される場合は、まれである対立遺伝子により通常、占有されることを再分析により確認されなければならない(バンドシフトが、この対立遺伝子を、(xが1でなく、かつyが1でない)対立遺伝子に対応する隣り合うビンに常に押しやる場合)。これらの規則は、専門的なシステムにてプログラムされてもよい。
【0070】
(問題)
フラットベッド型ゲル電気泳動の場合、単一のアレル状ラダーのレーンがゲルスラブに使用され、このゲルスラブは、実施されるQサンプルのレーンを複数有していてもよい。CEにおいて、与えられた時間内で処理可能なQサンプルの数を最大限とすべく、アレル状ラダーを有するアレイの一つのキャピラリーとQサンプルを有する他のキャピラリーとで行われることが慣例的である。本願出願人は、最大限の有効性の結果を得るには、この手法は適切でないと決定づけた。
【0071】
各キャピラリーに内部アレル状ラダーマーカーを含めることは不可能であるので(不十分なダイ及び費用ゆえ)、Qサンプルに対するアレル状ラダーの比較は、CE中の異なるゲル間で常に行われる。事実上、各キャピラリーは異なるゲルに存在する。結果として本願出願人が認識したのは、96個のキャピラリーのセットにおいて一つのアレル状ラダーのみを使用するこのシステムの影響は、分析した、95個のキャピラリーが含有するサンプルから得られる個々の結果に適用された指定に関して、実質的な疑問点を招く可能性がある。従って、上記の指定が確実な意味で正確であることが確実であり、かつ、上記指定が、例えば裁判所にて、法医学的証拠として詳細に検討する際、統計的に信憑性のある必要なレベルを与えて、実行すべく複数のアレル状ラダーを含有するキャピラリーを構築すべく方法論が開発されてきた。アレイにおいて比較的少数のキャピラリーでさえも、例えば、16個などであっても、必要とされる複数のアレル状ラダーを含有するキャピラリーは検証すべく必要である。
【0072】
一つのキャピラリーと他のキャピラリーとの間の性能における差は、種々の理由に関して発生する。
【0073】
シリカキャピラリーは、その表面上に過剰な負の帯電を有している。これら表面において構築される水性溶液由来の陽イオンは、この溶液にて、電荷が陽イオンに適用されると、陰極へと引き付けられる。この結果、DNAの移動とは対向する陰極へのバルクフローをもたらし、分離を崩壊させ、かつDNA断片の分解能を低下させる。EOFを減弱させる最も一般的な方法は、シリカ表面の電荷を改変したりマスクすべく、キャピラリーの表面をコートすることであるが、もたらす改変において種々変更可能である。改変のレベルにおける変化もまた、AB社が用いている「ダイナミック・コーティーング・ポリマー」POP−6(Performance Optimised Polymer)などの、より洗練されたシステムに適用する。
【0074】
DNAとポリマーとの間の一次的なもつれ機構(entanglement mechanism)及び/又はもつれが起きていない衝突が起こるか否かに関係なく、分子の分離は、分子のサイズに比例的であり、かつ、DNAの移動もまた、配列に依存するので(特に、ATリッチな配列は、内部サイズ標準品に相対して、変速的な移動を示す)、推奨されるのは、必要とされるアレル状ラダーの数を評価することは、試験おける標準品のサイズに対する最も大きい標準偏差を示す遺伝子座の関係において実行される、ということである。この理念は、もっとも最悪なケースにおける評価を好ましく実行すべきである。この原則を用いて、ここに述べた本発明の方法及び理論は、適用を考慮されているキャピラリー又は遺伝子座の数に関係なく、種々のキャピラリーアレイシステムに適用可能でなければならない。
【0075】
(変化の実験的実証)
サンプルの分析及び標準偏差データの取得における以下の方法論は、下記の付録1に開示されている。
【0076】
アレル状ラダーは、96個のアレイの全体にて実行され、図2において、各対立遺伝子の標準偏差(SD‘s)を比較した。興味深いことに、異なる遺伝子座は異なる特徴を有している。この標準偏差は、遺伝子座及び個々の対立遺伝子の両方に依存する;この標準偏差は、分子量とともに増加する。データは、3つの異なるクラスターを形成する:a)低いSD:D2S1338、D16S359、D21S11、HUMVWFA31/A、HUMTH01、D19S433;b)高いSD:HUMFIBRA(FGA)、D8S1179、D3S1358;c)中間のSD;D18S51。HUMFIBRA遺伝子座の大きい分子量の対立遺伝子は、最も高いSD値を示し、続いてD18S51であった。すべての他の遺伝子座は、これらより低いSD’s値を有する。
【0077】
高いSD値のHUMFIBRA、D8及びD3遺伝子座の繰り返し配列は、約75%がATリッチである。これもまた高い標準偏差を有するD18S51は、75%がATリッチである。このパターンに適合しない唯一の遺伝子座はD16であり、これは、部分的に低いSDクラスターであった。
【0078】
最悪のケースは、(上述のサイズ分析の理論にて議論した)これらの1塩基ビンの外側におよそ落ち込む対立遺伝子として定義され、これらは、大きい分子量のHUMFIBRA対立遺伝子を用いて検証されてもよい。なぜなら、これらは、最も高いSD‘sを有するからであり、その範囲は、大きい分子量のHUMFIBRA対立遺伝子に関して、約1.25塩基であり、これは、図3に示しており、表1を供した図4に示すように、最も大きい0.16という最大SDを有している。
【0079】
(必要とされるアレル状ラダーの数の同定)
寸法付け理論を参照すると、+/−0.5塩基の「ビン」は、観察するアレル状ラダー対立遺伝子の位置の周辺に構築される。測定誤差の範囲が1塩基であり、Q対立遺伝子がこのビン内に納まっていると仮定すると、正確に指定されていることになる。しかしながら、このことは、実際の平均値(A)と一致している平均の算出値(B)の測定にすべて依存するであろう。
【0080】
しかしながら、図5aにあるように、ビンが、誤差分布の末端に存在する観測値(B)から構築されていると、1塩基ビンの構築は、隣り合うビン(部分C)と重なり合うであろうし、従って、次のビンに実際に指定されるべきQ対立遺伝子が、観測値(B)周辺に構築されたビンに収まる可能性があるし、結果として指定ミスにつながる可能性もある。
【0081】
しかしながら、図5bにあるように、最大測定誤差範囲を、平均の算出値(B)の中心のちょうど+/−0.25塩基の位置に設定すると、算出値(B)は、(A)の測定誤差分布の端部より取得される場合でさえ、Q対立遺伝子は、正確なビン中に常に納まる。なぜなら、(B)周辺の+/−0.25塩基ビンは、(A)周辺の+/−0.5塩基ビン中に常に納まるからである。このことは、指定ミスが完全に阻止されるべき場合、効果的に、この範囲が0.5塩基未満でなければならないことを意味している。
【0082】
従って、この位置に対して、誤差の可能性は、平均の最良の算出値(B)を供することにより最小限に抑えられ、これは、かかる算出値を得るべく、96個のアレイにわたって実行されるアレル状ラダーの数に依存する。先行技術におけるこの位置は、アレル状ラダーの単一の実行が(B)を同定するのに使用されていることである。もちろん、アレル状ラダーに使用されるキャピラリーが増えると、より良好な(B)の算出値を得ることになるが、アレル状ラダーをより多くしようすると、分析に残存するサンプルの数が少なくなる。
【0083】
この位置の結果として、必要とされる信頼性の頻度を達成すべく、アレル状ラダーに使用する必要のある最小限のキャピラリーの数を構築する必要がある。このことを達成すべく、標準偏差とアレイにわたって実行するアレル状ラダーの数との関係を同定するのにシミュレーションを行う。各シミュレーションに関して、96個のキャピラリーから交換しながら、一定のn個(n=1から20)のアレル状ラダーをランダムに選択し、単一のアレイのデータセットから、大量のサンプルに関する平均値及び中央値の算出値を生成するように、実験を1000回繰り返した。nの値を変更しながら、全体のシミュレーションを行った。各n値に関して、1000回の平均値及び中央値から標準偏差を算出した。
【0084】
最悪のケースは、特に高分子量のHUMFIBRA対立遺伝子47.2(分子量328)に関して検証した。理想的には、上記に同定したように、この範囲は、0.5塩基未満でなければならず、これは、0.083未満の臨界的なSDに対応する(この臨界的なSDは、0.5/6であって、観測の99%の正規分布に関して、6xSDの幅のビンにて覆われるべきと推定している)。図4は、1000回のシミュレーションからえら得た平均値及び中央値の標準偏差を示している。図4にあるように、臨界的な標準偏差は、この高分子量の対立遺伝子に関して4つのアレル状ラダーから算出された値に対応している。平均の標準偏差は、算出した中央値の標準偏差よりも若干低い。HUMFIBRA26対立遺伝子(分子量253)について、シミュレーション実験を繰り返した。図6に示すように、この対分子量対立遺伝子マーカーに関して、ちょうど2個のアレル状ラダーにて、臨界的なSDが得られた。
【0085】
必要とされる対立遺伝子の最小数の同様の同定は、異なる遺伝子座に関して、異なる特定の対立遺伝子に関して、又は異なるレベルの確実性に関して、行われてもよい。また、通常よりも異なる推定される平均値の分布に関して同定を行ってもよい。異なる数のキャピラリーにより、同様の手法によりキャピラリーアレイに関する同定を行ってもよい。
【0086】
(アレイ及びキャピラリー特異的変化)
この作業の背景にある研究は、キャピラリーアレイにおけるその他の変化が、結果から得られる同定の正確性及び/又は頑健性に有意に影響を及ぼす可能性のあることをも構築した。
【0087】
5回の連続する実行における差異を、HUMFIBRA47.2に関して比較した場合、移動速度に関して一貫した複数の挙動が存在した。これらテストにおいて最も速く移動した関連する断片が存在する12個のキャピラリーに関する限り、特に、キャピラリー番号1(正面から見て左側のキャピラリー)が常に最も速く移動した。これもこのリストに含まれているキャピラリー2、3及び4は、より速く移動するキャピラリーがより小さい番号に存在する傾向を強めている。しかしながら、キャピラリー55、62、67における断片もまた、この傾向にて期待されるよりも速く移動し、さらに、このことは、同様のアレイにて異なって実行する間で、再現可能な効果であることを記すことができる。この効果は、新たなキャピラリーアレイを実行した際には再現可能ではないが、各アレイは、中間のアレイキャピラリーがより速く移動するか、より遅く移動するかに関して、別々に検討する必要がある。しかしながら、より大きな番号のキャピラリーは、一貫してより遅く移動する群に含まれる。
【0088】
この位置の意味するところは、アレイにわたった速度の組織だった変化は、アレル状ラダーが存在するキャピラリーとして使用するために阻止されるより遅く、かつより速いキャピラリーに対して指摘しているということである。このことは、アレル状ラダーを実行するのに使用するキャピラリーの選択に考慮する必要が存在することを意味する。キャピラリーが1から10又は86から96のキャピラリーのいずれかからすべて選択される場合、算出される平均値は、継続的に過度に算出されるか、過小に算出される傾向にあるであろう。理想的には、ラダーは、アレイの中央部分から選択されるべきであり、対立遺伝子の指定ミスのさらなる機会を減弱すべく、下記の通りさらなる観察を指向する。各CE機器の評価は、この種の変化を構築するのに望ましいことである。
【0089】
図7を参照すると、特定のアレイにおいて、左から右につれて速く遅くなる種々の効果に関して、異なるキャピラリーが異なる個々の特性を与えていることは明らかである。従って、アレイの中央部分よりも速い、あるいは、遅い速度を与えるキャピラリーは、対立遺伝子ラダーキャピラリーに関して、敬遠されるべきである。これらの特性変化は、n個の異なるアレイの異なるキャピラリーに効果を有するので、アレイに関する設定方法は、個々のキャピラリーの速度評価を含むことが推奨され、かつ、最も速いいつか及び最も遅いいくつか(あるいは、閾値以上又は以下の特性を示すもの)は、アレル状ラダーキャピラリーとして使用することから除外されることを推奨する。
【0090】
各機器を分離し、かつ新規のアレイを分離して評価すべく、かつ、アレル状ラダーを実行するのに選ばれたこれらが、「実際の」平均値に合理的に近接する平均値の結果を与えることを確実にすべく、各機器は、異なるキャピラリーを特徴づけるべくアレイにわたった96個のアレル状ラダーを実行することにより特徴づけることを推奨する。
【0091】
(さらなる使用を伴った変化)
CE機器固有の速度変化と同様に、CEアレイ及びアレイに含まれる個々のキャピラリーの経時的な変化が起こる。実際、一つ以上のキャピラリーがもはや機能せず、得られる結果が使用できず、試験を繰り返す必要があるCEアレイに到達する。不幸にも、実行される試験と分析される結果との間で有意な時間経過が存在するので(アレイの故障が起きる時間において)、非常に多くの実質的な数の更なる試験がその合間に実行されてきたであろうし、(さらなる時間及びコストと共に)繰り返す必要があったであろう。
【0092】
このことを回避すべく、本願出願人は、CEアレイに関して、以下のモニタリング手順の一方又は両方を推奨する。
【0093】
第1に、全部又はより好ましくは個々のキャピラリーとしてのアレイに関して実行の間のアレル状ラダーの標準偏差を記録することにより、経時的な標準偏差の変化を構築可能である。アレイの故障を警告すべく、かつ、新規のアレイへのシフトを進めるべく、閾値以上のSDレベルを使用してもよい。第2に、通常の間隔にて、全体のアレイにわたったアレル状ラダーを実行することにより完全な分析を実行することにより同様の目的を達成してもよい。標準偏差を直接参照することにより、アレイの特性をモニターしてもよく、期待できるであろうことは、アレイが故障し始める場合、問題を示す早期の警告として機能する標準偏差が増加するであろうことである。
【0094】
本発明において開示した方法論は:機器又はアレイの変化に起因してアレル状ラダーに関して除外すべきキャピラリーを同定し;かつ、より厳格な結果及び向上した処理効率性のより効果的なCE分析を供するアレイの故障提供技術の警告を供する;ことである。
【0095】
(付録1)
サンプル調製に関して、DNAは、Greenspoonらにより述べられているように[J.Forensic Sci.,1998,43,1024−1030]、QIAmpスピンカラム(Qiagen社製)を用いて、頬の内膜の掻き取り物から抽出され、Cottonらにより述べられているように[Forensic Sci.Int.,2000,112,151−161]、アプライド・バイオシステム社製(AB)のフラットベッド型のゲル自動シーケンサーに使用すべく、ABのAMP FISTR SGM PlusのSTRマルチプレックスを用いてPCR増幅した。コンカテマー内部サイズ標準品であるAB HD400Roxをすべてのサンプルに含有させた。なお、この標準品は、50,60,90,100,120,150,160,180,190,200,220,240,260,280,290,300,320,340,360,380,400塩基ペアの断片サイズを含有している。加えて、SGMプラスアレル状ラダーサイズ標準品は、一回のアレイの実行毎に8個のキャピラリーに導入された。このアレル状ラダーカクテルは、フィルターFを用いて、以下の遺伝子座由来の対立遺伝子を有している。
【0096】
ダイは、5−FAM(青);JOE(緑);NED(黄);D3S1358(青);HUMVWFA31/A(青);D16S359(青);D2S1338(青);アメロゲニン(、緑);D8S1179(緑);D21S11(緑);D18S51(緑);D19S433(黄);HUMTH01(黄);HUMFIBRA(FGA)(黄)。
【0097】
用いたSTR遺伝子座は、テトラメリックな繰り返し配列を有している。このラダーの対立遺伝子は、一般的な対立遺伝子の全範囲を包含しており、最小で4塩基分だけ離れており、一般的な対立遺伝子と同一である。HUMFIBRA(FGA);G19S433及びD21S11の場合、2塩基変異体が一般的である:したがって、2塩基変異体は、これら遺伝子座のラダーに含まれる。ローディングバッファー(AB)HIDIホルムアミドを用いた。サイズ標準品を、HIDIホルムアミドで1:40に希釈した。1.5mLのPCR産物と13.5mLのHIFIホルムアミド/HD400サイズ標準品を混和し、かつ、1.5mLのアレル状ラダーと10mLのHIDIホルムアミド/HD400サイズ標準品とを混和した。
【0098】
標準泳動パラメーターを用いて、ABI Prism 3700CEで電気泳動を行った。DNA断片のラベル化、寸法付け及びこれらの対立遺伝子指定は、Genotyper1.1.1ソフトにて行った。
【0099】
使用した分離マトリックスは、1倍のTBEランニングバッファーを用いたPOP−6(Performance Optimised Polymer−6[7])である。サンプルを、AB Gene Microtitre Plate又はABI Thermofast Microtiter plateから注入した。2.5mLのサンプル容量を、10kvの動電学的注入パラメーターで11秒間、実行電圧7.5kV、実行温度50℃:キュベット温度は45以上50℃以下(この温度は、感度を保ったまま、それぞれ分離した3700機器に関して最適化されていなければならない);キュベットのポリマー流率は12000カウント;とした。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】アレル状ラダーマーカーと疑問あるサンプルとの比較を示している。
【図2】96個のキャピラリーアレイにおける、アレル状ラダーマーカーに対する標準偏差のプロットである。(遺伝子座は以下のとおり;D21S11及びHUMFIBRA、HUMTH01、D19S433,D18S51,D21S11,D8S1179,アメロゲニン、D2S1338、D16S539、HUMVWFA31、D3S1358)
【図3】96個のキャピラリーにおける、HUMFIBRA47.2に関して測定した対立遺伝子サイズについての典型的な頻度分布を示している。
【図4】5つの異なるアレイにおけるHUMFIBRA対立遺伝子に関する標準偏差を比較した表1を示している。
【図5a】対立遺伝子の誤差分布が、最大限の一つの次元空間又は1塩基のビンを占有可能であることを示しており、Aは、実際の平均値、Bは、平均の算出値であって、Aの算出値が非対称であると、1塩基ビンは、重なり合ってもよく、従って、誤った(隣り合う)ビンに落ち込むバンドの機会が増加する。
【図5b】誤差分布がちょうど0.5塩基の範囲に存在する場合、Bの計算値は、Aにより規定された1ベースビンの範囲内に存在することを示している。
【図6】対立遺伝子26及び47.2に対するラダーマーカーHUMFIBRAに関する96個のキャピラリーアレルにおいて、対立遺伝子ラダーの数に相対した平均値及び中間値の標準偏差を示している。
【図7】装置に面して左から右に記録されたキャピラリー番号に相対した、HUMFIBRA対立遺伝子47.2断片に関して同定された断片サイズを示しており、サンプルとしての移動速度の変化は、各キャピラリーで同一である。
Claims (30)
- 分析用途でのキャピラリーゲルアレイの設定方法であって、
分析用途において、前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、分析結果を得るように、前記複数の標準品の結果と比較し、
当該設定方法は、分析用途にて、標準品のサイズに基づいた分離が行われるべきキャピラリーの数を同定し、
当該設定方法は、前記標準品の一つ以上の成分に関して:
前記成分に関する平均サイズにおける標的となる標準偏差を同定し;
サイズに基づいた多重的な設定の分離により、前記成分に関する平均サイズにおける実験的な標準偏差と、前記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの数との関係を同定し;
前記実験的な標準偏差に関して、前記関係により、キャピラリーの境界数を示す前記の標的となる標準偏差と同等とみなし;かつ
分析用途にて前記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの前記数は、全数であり、かつ少なくとも前記境界数と同じである、
ことを特徴とする方法。 - キャピラリーゲルアレイを用いたサンプル中のDNAの分析方法であって、
前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、分析結果を得るように、前記複数の標準品の結果と比較し、
当該分析方法は、分析用途にて、標準品のサイズに基づいた分離が行われるべきキャピラリーの数を同定することを有する設定方法を有し、
前記設定方法は、前記標準品の一つ以上の成分に関して:
前記成分に関する平均サイズにおける標的となる標準偏差を同定し;
サイズに基づいた多重的な設定の分離により、前記成分に関する平均サイズにおける実験的な標準偏差と、前記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの数との関係を同定し;
前記実験的な標準偏差に関して、前記関係により、キャピラリーの境界数を示す前記の標的となる標準偏差と同等とみなし;かつ
分析用途にて前記標準品のサイズに基づいた分離に使用されるキャピラリーの前記数は、全数であり、かつ少なくとも前記境界数と同じである、
ことを特徴とする方法。 - 分析用途において、前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、前記複数の標準品の結果と比較し、
前記アレイの一方又は両方の端部におけるキャピラリーのグループが、前記アレイの次なる使用において、前記標準品のためのキャピラリーとして使用されることから除外されることを特徴とする、好ましく請求項1に記載された分析用途でのキャピラリーゲルアレイの設定方法。 - 前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、分析結果を得るように、前記複数の標準品の結果と比較し、
前記アレイの一方又は両方の端部におけるキャピラリーのグループが、前記アレイの次なる使用において、前記標準品のためのキャピラリーとして使用されることから除外されることを特徴とする、好ましく請求項2に記載された、キャピラリーゲルアレイを用いたDNAを含有するサンプルの分析方法。 - 分析用途において、前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、前記複数の標準品の結果と比較し、
サイズに基づいた分離は、複数のキャピラリーのそれぞれにおいて、既知の材料にて行われ、該複数のキャピラリーにおける該既知の材料の特徴に関連した移動速度を同定し、かつ
前記複数のキャピラリーの中で、所定の範囲外の特徴値を有するキャピラリーは、前記アレイの次なる使用において、前記標準品のためのキャピラリーとして使用されることから除外される、
ことを特徴とする、好ましく請求項1に記載された分析用途でのキャピラリーゲルアレイの設定方法。 - 前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、分析結果を得るように、前記複数の標準品の結果と比較し、
サイズに基づいた分離は、複数のキャピラリーのそれぞれにおいて、既知の材料にて行われ、該複数のキャピラリーにおける該既知の材料の特徴に関連した移動速度を同定し、かつ
前記複数のキャピラリーの中で、所定の範囲外の特徴値を有するキャピラリーは、前記アレイの次なる使用において、前記標準品のためのキャピラリーとして使用されることから除外される、
ことを特徴とする、好ましく請求項2に記載された、キャピラリーゲルアレイを用いたDNAを含有するサンプルの分析方法。 - 複数の場合、前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、前記複数の標準品の結果と比較し、
前記標準品の結果の特徴における変化が経時的であり、かつ
所定の位置の外での前記特徴の変化が、前記アレイ上の情報を供する、
ことを特徴とする、好ましく請求項1に記載されたキャピラリーゲルアレイの性能をモニターする方法。 - 複数の場合、前記キャピラリーゲルアレイは、一つ以上のキャピラリーにおいて未知サンプルのサイズに基づいた分離と、他の複数のキャピラリーにおいて標準品のサイズに基づいた分離とを行い、
前記複数の未知サンプルの結果を、分析結果を得るように、前記複数の標準品の結果と比較し、
前記標準品の結果の特徴における変化が経時的であり、かつ
所定の位置の外での前記特徴の変化が、前記アレイ上の情報を供する、
ことを特徴とする、好ましく請求項2に記載された、キャピラリーゲルアレイを用いたDNAを含有するサンプルの分析方法。 - 前記設定方法は、前記アレイの分析用途の前に使用され、
前記設定方法は、機器上で使用される各アレイに使用され、及び/又は
前記設定は、前記分析方法に使用される前記標準品が変更された場合に使用される、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記設定方法は、前記標準品の一つの成分にのみ実施され、
該成分は、前記標準品に存在する最も分子量の大きい遺伝子座の成分である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。 - 前記設定方法は、前記標準品に存在する最も分子量の大きい遺伝子座の最も大きい分子量の成分に実施されることを特徴とする請求項1、2又は10に記載の方法。
- 前記設定方法は、前記標準品の一つの成分に実施され、
該成分は、前記標準品に存在する最もATリッチな遺伝子座の成分である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。 - 前記の標的となる標準偏差は、一つ以上のファクターに基づいており、
該ファクターは、実際の平均サイズと成分に関して実験的に同定した平均サイズとの間の許容可能な不一致、必要とされる信憑性の程度、及び/若しくは、実験的に同定された対立遺伝子のサイズに配置された分布型のいずれか一つ又はそれ以上を含む、
ことを特徴とする請求項1、2及び9乃至12のいずれか一項に記載の方法。 - 前記関係は、前記成分の平均サイズに関する標準偏差の変化と、実験的な、前記標準品を設けたキャピラリーの数とであることを特徴とする請求項1、2及び9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記の標的となる標準偏差値と等価な実験的な標準偏差値が取得され、かつ、前記関係に適用され、
前記実験的な標準偏差の適用は、標準品を設けたキャピラリーの数に関連し、
該数は、前記分析用途にて標準品を設けたキャピラリーの数の全数であり、かつ
該数は、分析用途にて前記標準品を設けたキャピラリーの数を与えるように丸められた全体ではない数である、
ことを特徴とする請求項1、2及び9乃至14のいずれか一項に記載の方法。 - 前記アレイの両方の端部由来のキャピラリーのグループが除外されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
- 前記アレイの最初のキャピラリー又は最後のキャピラリーの少なくとも一方が除外され、かつ、理想的には両方が除外されていることを特徴とする請求項3、4又は16に記載の方法。
- 前記の除外されたキャピラリーが、未知サンプルの分析用途に使用されることを特徴とする請求項3、4、16又は17に記載の方法。
- 前記の除外されたキャピラリーが、請求項5又は6に記載の方法に従って除外されたキャピラリーに加えられるか、一つ以上の一般のキャピラリーを含んでいるかを特徴とする請求項3、4及び16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記設定方法におけるサイズに基づいた分析は、前記アレイの前記キャピラリーのすべてにおいて実行され、
前記と同じ既知材料は、各キャピラリーにて使用され、かつ
前記特徴値は、前記キャピラリーにて前記材料が同時間移動された距離により同定される、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。 - 前記所定の範囲は、上限度及び下限度により規定されることを特徴とする請求項5、6又は20に記載の方法。
- 前記限度は、平均値又は中央値などの標準値に相対して規定されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
- 前記の除外されたキャピラリーは、未知サンプルの分析用途に使用されることを特徴とする請求項5、6及び20乃至22のいずれか一項に記載の方法。
- 特徴がさらなる所定の範囲外に存在する場合、前記キャピラリーは、前記アレイの次なる使用において、未知サンプルのキャピラリーとしての使用から除外されることを特徴とする請求項5、6及び20乃至23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記性能は、キャピラリーにおいて、経時的な、標準品の移動速度であることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
- 前記特徴は、前記標準品の一つ以上の成分に関する移動距離又は移動速度であることを特徴とする請求項7、8又は25に記載の方法。
- 変化は、前記特徴における変更であり、特に、閾値をまたぐ前記特徴を生じる変更であることを特徴とする請求項7、8、25又は26に記載の方法。
- 前記変化は、前記特徴の変化率の変更であり、特に、閾値を超える変更率であることを特徴とする請求項7、8及び25乃至27のいずれか一項に記載の方法。
- 前記変化は、使用の後、あるいは、前記使用に由来する結果により同定されることを特徴とする請求項7、8及び25乃至28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アレイ上の前記情報は、
一つ以上のキャピラリーが低下した性能を供し、及び/又は
一つ以上のキャピラリーが必要とされるパラメーター内で機能しない、
ことの表示、及び/又は
一つ以上のキャピラリーの性能が、適切な制御のために必要なパラメーターの限度に接近していることの警告、
であることを特徴とする請求項7、8及び25乃至29のいずれか一項に記載の方法。
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