JP2005354805A - 発電制御装置及び発電制御方法 - Google Patents

発電制御装置及び発電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発電効率の向上を図ることが可能な発電制御装置及び発電制御方法を提供する。
【解決手段】 発電制御装置1では、オルタネータ14及び回生発電機16による発電がALT制御部22a及び回生発電機制御部22bにより制御される構成となっている。そして、ALT制御部22aは、発電の目標となる発電目標電圧を設定し、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧の値が発電目標電圧を超える場合、オルタネータ14による発電を停止させる。また、この一方で、回生発電機制御部22bは、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電目標電圧以下となるように回生発電機制御部22bの発電電圧を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発電制御装置及び発電制御方法に関する。
従来、エンジンの回転により発電するオルタネータと、車両の減速時等に回生発電を行う発電機とを備え、オルタネータと発電機との一方の発電電圧により、他方の発電電圧を調整するようにした車両用電源の制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−230201号公報
しかしながら、従来装置では、回生発電により目標電圧以上の発電を行うことができる場合、オルタネータによる発電が行われなくなってしまう。このため、車両減速時など、エンジンへの燃料供給がカットされてオルタネータにより効率良く発電が行える状態であったとしても、回生発電により目標電圧以上の発電を行える場合には、オルタネータによる発電が行われないこととなり、発電効率が良いとはいえない。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、発電効率の向上を図ることが可能な発電制御装置及び発電制御方法を提供することにある。
本発明の発電制御装置は、オルタネータ、発電機、バッテリ、電圧センサ、第1制御部、及び第2制御部を備えている。オルタネータは車両エンジンからの駆動力を受けて発電するものであり、発電機は車両エンジン以外の機構から駆動力を受けて発電するものである。また、バッテリは、これらオルタネータ及び発電機の発電により充電されるようになっている。また、電圧センサはバッテリ電圧を検出するようになっている。さらに、オルタネータ及び発電機の発電は第1制御部及び第2制御部により制御される構成となっている。詳しくは第1制御部は、発電の目標となる発電目標電圧を設定し、電圧センサにより検出される電圧の値が発電目標電圧を超える場合、オルタネータによる発電を停止させる。ところが、この一方で、第2制御部は、電圧センサにより検出される電圧が発電目標電圧以下となるように発電機の発電電圧を抑制する。
本発明によれば、第1制御部は、発電の目標となる発電目標電圧を設定し、電圧センサにより検出される電圧が発電目標電圧を超える場合には、オルタネータによる発電を停止させるが、第2制御部は、電圧センサにより検出される電圧が発電目標電圧以下となるように発電機の発電電圧を抑制する。このため、発電機の発電によって発電目標電圧を超える電圧が得られないようになる。故に、発電機の発電によってオルタネータによる発電が停止されることがなく、車両減速時など、エンジンへの燃料供給がカットされてオルタネータにより効率良く発電が行える状態においても、オルタネータによる発電が行われることとなる。すなわち、オルタネータ及び発電機の双方で発電が行われることとなる。従って、発電効率の向上を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る発電制御装置の構成図である。同図に示すように、発電制御装置1は、エンジン補機ベルト12を介して車両エンジン10からの駆動力を受けて発電するオルタネータ14を備えている。このオルタネータ14は、誘導子型交流発電機、すなわち回転界磁巻線を励磁し、この界磁巻線の励磁力により起電力を発生する発電機として構成されている。
また、発電制御装置1は、車両エンジン以外の機構から駆動力を受けて発電する回生発電機(発電機)16を備えている。この回生発電機16は、オルタネータ14と同様に誘導子型交流発電機で構成されている。また、回生発電機16は、車両エンジン以外の機構からの駆動力として、タイヤの回転を変速機を介して入力して、発電する構成となっている。
さらに、発電制御装置1は、オルタネータ14及び回生発電機16の発電により充電されるバッテリ18と、バッテリ情報を検出する検出センサ20と、オルタネータ14及び回生発電機16の発電を制御する制御部22とを備えている。
検出センサ20は、バッテリ温度検出センサ(温度センサ)、バッテリ電流検出センサ、バッテリ電圧検出センサ(電圧センサ)からなり、それぞれがバッテリ18の温度、電流又は電圧を測定するようになっている。また、制御部22は、ALT制御部(第1制御部)22a及び回生発電機制御部(第2制御部)22bからなっている。
ALT制御部22aは、オルタネータ14による発電を制御するものである。このALT制御部22aは、オルタネータ14の発電を制御するにあたり、検出センサ20からの信号S1〜S3を入力して発電目標電圧を設定する。その後、ALT制御部22aは、バッテリ電圧検出センサにより発電目標電圧を超える電圧が検出された場合には、所望の電圧を得ることができたとしてオルタネータ14による発電を停止させる。なお、ALT制御部22aは、バッテリ温度検出センサからの温度情報や、バッテリ電圧検出センサ及びバッテリ電流検出センサの情報から求めることができるバッテリの充電率などに基づいて、発電目標電圧を設定するようになっている。
また、回生発電機制御部22bは、回生発電機16による発電を制御するものである。この回生発電機制御部22bは、発電目標電圧に基づいて回生発電機16による発電を制御する。すなわち、回生発電機制御部22bは、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電目標電圧以下となるように回生発電機16の発電を抑制する。
より詳しく説明すると、上記のALT制御部22aは、回生発電機16の発電限界電圧を求めるようになっている。この発電限界電圧は、回生発電機16とバッテリ18との間のハーネス24の抵抗値、回生発電機16の発電電流、及び上記の発電目標電圧から求められる。すなわち、ALT制御部22aは、
Figure 2005354805
なる計算式により、回生発電機16の発電限界電圧を求める。
そして、上記の回生発電機制御部22bは、回生発電機16の発電電圧を上記発電限界電圧以下に抑制することとなる。このように、回生発電機16の発電電圧を発電限界電圧以下に抑制することで、回生発電機16とバッテリ18との間のハーネス24による電圧降下分を考慮して、バッテリ電圧が発電目標電圧以下となるようにすることができる。
なお、回生発電機制御部22bは、例えばブレーキECU(図示せず)に接続されている。ブレーキECUは、運転者のブレーキペダルへの入力により、油圧ブレーキにて発生するトルク、及び回生発電機16にて発生するトルクの双方を計算し、回生発電機16にて発生するトルクを目標発電トルク指令値S7として、回生発電機制御部22bに送信するようになっている。このため、回生発電機制御部22bは、目標発電トルク指令値S7に従って回生発電機16の回生発電トルクを制御することとなる。
次に、本実施形態に係る発電制御装置1の動作の概略を説明する。まず、イグニッションスイッチがオンされると、ALT制御部22aは検出センサ20からの信号S1〜S3を読み込む。このとき、ALT制御部22aは、バッテリ温度検出センサからの信号S1により、発電目標電圧を設定する。また、ALT制御部22aは、バッテリ電流検出センサ及びバッテリ電圧検出センサからの信号S2,S3により、バッテリ充電率を求め、この充電率に応じて発電目標電圧を設定する。
そして、ALT制御部22aは、発電目標電圧の信号S4をオルタネータ14に送信する。その後、ALT制御部22aは、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電目標電圧に達した場合、所望の電圧が得られたとしてオルタネータ14による発電を停止させることとなる。
ところが、ALT制御部22aは、オルタネータ14による発電以外によってもオルタネータ14の発電を停止させてしまう場合がある。すなわち、回生発電機16の発電により発電目標電圧が得られてしまうと、バッテリ電圧検出センサがその電圧信号S3をALT制御部22aに送信し、この信号S3を受けたALT制御部22aはオルタネータ14の発電を停止させてしまう。このとき、例えば車両減速時など、エンジンへの燃料供給がカットされてオルタネータ14により効率よく発電が行える状態であったとしても、オルタネータ14による発電が行われないこととなり、発電効率が低下してしまう。
そこで、ALT制御部22aは、検出センサ20からの信号S1〜S3、及び回生発電機16の発電電流の信号S5に基づいて、上記式(1)から、回生発電機16の発電限界電圧を求め、その信号S6を回生発電機制御部22bに送信する。そして、回生発電機制御部22bは、この発電限界電圧を超えないように、回生発電機16による発電を制御する。
回生発電機制御部22bは、回生発電機16による発電電圧が発電限界電圧を超えないように制御するにあたり、回生発電機トルク目標値を求める。このとき、回生発電機制御部22bは、例えばブレーキECUから目標発電トルク指令値の信号S7を入力し、且つ、回生発電機16から発電電流、発電電圧、及び回転数の信号S5,S9,S10を入力して現在の発電トルクを計算する。そして、回生発電機制御部22bは、目標発電トルク指令値と、計算した発電トルク現在値とから、回生発電機トルク目標値を求める。
そして、回生発電機制御部22bは、基本的に回生発電機トルク目標値に従って回生発電機16を制御するが、回生発電機16の発電電圧が発電限界電圧付近となると、回生発電機トルク目標値を低減させて発電電力を絞ることとなる。これにより、回生発電機制御部22bは、回生発電機16による発電電圧が発電限界電圧を超えないようにする。なお、回生発電機制御部22bは、回生発電機トルク目標値を低減させた実トルク目標値を求め、この信号S8を回生発電機16に送信することで、回生発電機16による発電電力を絞ることとなる。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る発電制御方法を説明する。図2は、本実施形態に係る発電制御方法を示すフローチャートであり、(a)はALT制御部22aによる処理を示し、(b)は回生発電機制御部22bによる処理を示している。また、図3は、図2に示した処理の詳細を示す説明図である。
まず、図2に示すように、ALT制御部22aは、バッテリ電流検出センサ及びバッテリ電圧検出センサからの信号S2,S3を読み込んで、バッテリSOC、すなわちバッテリ18の充電率を計算する(ST1)。
その後、ALT制御部22aは、バッテリ温度検出センサからの信号S1を読み込んでバッテリ温度を検出し、目標電圧を決定する(ST2)。ここで、図3(a)を参照する。図3(a)は図2に示すステップST2の詳細説明図である。同図に示すように、ALT制御部22aは、バッテリ18の温度に応じて目標とする最大及び最小の電圧値を設定する。すなわち、ALT制御部22aは、バッテリ温度が「−20℃」であるときには、最大目標電圧(以下目標電圧HIという)を「15.2V」とし、バッテリ温度が「0℃」であるときには、目標電圧HIを「15V」とする。また、バッテリ温度が「20℃」であるときには、目標電圧HIを「14.4V」とし、バッテリ温度が「60℃」であるときには、目標電圧HIを「14V」とする。さらに、ALT制御部22aは、最小目標電圧(以下目標電圧LOWという)を、温度にかかわらず「12V」とする。
再度図2(a)を参照する。目標電圧を決定した後、ALT制御部22aは、回生発電機16から発電電流の信号S5を入力して、発電電流が「0」より大きいか否かを判断する(ST3)。すなわち、ALT制御部22aは、例えば車両減速中などにより回生発電機16が発電を行っているか否かを判断することとなる。
ここで、発電電流が「0」より大きいと判断した場合(ST3:YES)、すなわち、回生発電機16が発電中である場合、ALT制御部22aは、ステップST2にて求めた目標電圧HIを、発電目標電圧とする(ST4)。これにより、本装置1は、回生発電機16の発電中において、発電目標電圧を低くして、オルタネータ14による発電が不要に停止してしまうことを防止している。
一方、発電電流が「0」より大きくないと判断した場合(ST3:NO)、すなわち、回生発電機16が発電中でない場合、ALT制御部22aは、ステップST2にて求めた目標電圧HI又は目標電圧LOWのいずれかを、バッテリ18の充電率に応じて発電目標電圧とする(ST5)。
ここで、図3(b)を参照する。図3(b)は図2に示すステップST5の詳細説明図である。同図に示すように、ALT制御部22aは、発電目標電圧をバッテリ18の充電率に応じて決定する。すなわち、ALT制御部22aは、バッテリSOCが70%未満である場合、発電目標電圧を目標電圧HIとし、バッテリSOCが80%を超える場合、発電目標電圧を目標電圧LOWとする。また、ALT制御部22aは、バッテリSOCが70%以上80%以下である場合、前回計測時のバッテリSOCを参照し、前回値が70%未満のときには発電目標電圧を目標電圧HIとすると共に、バッテリSOCが80%に達するまでは発電目標電圧を目標電圧HIのまま維持する。さらに、ALT制御部22aは、前回値が80%を超えるときには発電目標電圧を目標電圧LOWとすると共に、バッテリSOCが70%に低下するまでは発電目標電圧を目標電圧LOWのまま維持する。
このように、ALT制御部22aは、検出した充電率とヒステリシスを有する閾値との比較判断に基づいて発電目標電圧を設定する。なお、上記において目標電圧LOWからHIに切り替える閾値を70%としたのは、エンジン10の始動に問題がない程度の充電率であるためである。また、目標電圧HIからLOWに切り替える閾値を80%としたのは、オルタネータ14と回生発電機16により同時に発電が行われたときに、ほぼ100%電力を回生できるからである。
以上のようにして発電目標電圧を設定した後、ALT制御部22aは、発電限界電圧を求める(ST6)。すなわち、ALT制御部22aは上記した式(1)から発電限界電圧を求める。そして、ALT制御部22aは求めた発電限界電圧の信号S6を回生発電機制御部22bに送信して、処理を終了する。なお、ALT制御部22aは、式(1)から回生発電機16の発電限界電圧を求めるため、回生発電機16とバッテリ18との間のハーネス24による電圧降下を考慮した最適な電圧を求めることができる。
次に、図2(b)を参照する。図2(a)の処理の後に回生発電機制御部22bは、図2(b)に示す処理を実行して、回生発電機16による発電を制限する。
まず、回生発電機制御部22bは、目標発電トルク指令値が「0」より大きいか否かを判断する(ST10)。すなわち、回生発電機制御部22bは、目標発電トルク指令値が「0」より大きいか否かを判断することで、運転者によるブレーキペダルの操作があったか否かを検出し、回生発電機16による回生発電が要求されているか否かを検出している。
ここで、目標発電トルク指令値が「0」より大きくないと判断した場合(ST10:NO)、すなわち回生発電が要求されていない場合、回生発電機16による発電を抑制する必要性がないことから、処理は終了する。
一方、目標発電トルク指令値が「0」より大きいと判断した場合(ST10:YES)、すなわち回生発電が要求されている場合、回生発電機制御部22bは、回生発電機トルク目標値を決定する(ST11)。このとき、回生発電機制御部22bは、まず、回生発電機16から発電電流の信号S5、発電電圧の信号S9、及び回転数の信号S10を入力する。そして、回生発電機制御部22bは、
Figure 2005354805
なる関係式から、発電トルク現在値を求める。ここで、図3(c)を参照する。図3(c)は図2に示すステップST11の詳細説明図である。同図に示すように、回生発電機制御部22bは、目標発電トルク指令値と発電トルク現在地との差分をPI定数で増減し、目標発電トルク指令値にその結果を反映させ、回生発電機トルク目標値を決定する。
次いで、回生発電機制御部22bは、回生発電機トルク目標値から、実トルク目標値を決定する(ST12)。すなわち、回生発電機制御部22bは、
Figure 2005354805
なる関係式から、実トルク目標値を求める。そして、回生発電機制御部22bは、求めた実トルク目標値の信号S8を回生発電機16に送信して、回生発電機16による発電を制御することとなる。なお、式(3)において、Aは0以上100以下の数である。また、Aを以下フィルター定数という。
ここで、図3(d)を参照する。図3(d)は図2に示すステップST12の詳細説明図であって、フィルター定数を示している。同図に示すように、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電限界電圧から「0.5v」以上低い場合、フィルター定数Aは「100%」とされる。すなわち、回生発電機制御部22bは、限界まで余裕があるため、フィルター定数Aを「100%」とし、回生発電機16が最大限に発電を行うように制御することとなる。
一方、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電限界電圧から「0.5v」未満の範囲にある場合、フィルター定数Aは「0%」以上「100%」未満とされる。すなわち、回生発電機制御部22bは、バッテリ電圧が発電限界電圧近くにまで達しているため、フィルター定数Aを小さくし、回生発電機16による発電を制限する。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る発電制御装置1の作用を説明する。図4は、本実施形態に係る発電制御装置1の動作を示すタイミングチャートである。なお、図4において、実線は従来の発電制御装置の動作を示しており、破線は本実施形態に係る発電制御装置1の動作を示している。
まず、同図に示すように、時刻t1において車両が発進し始める。そして、車両は加速した後、時刻t2において減速し始める。このとき、オルタネータ14及び回生発電機16による発電が開始される。そして、バッテリ電圧が上昇し始める。
ここで、従来の発電制御装置にあっては、回生発電機16による発電が制限されていない。このため、同図に示す如く、時刻t3においてバッテリ電圧は発電目標電圧を超えてしまう。そして、バッテリ電圧が発電目標電圧を超えることから、オルタネータ14は発電を停止してしまう。
その後、車速の低下に伴い、時刻t4においてバッテリ電圧が発電目標電圧以下となると、オルタネータ14は発電を再開する。このように、従来の発電制御装置にあっては時刻t3〜t4の間でオルタネータ14による発電が行われないこととなり、発電効率が決して良いとは言えない。
一方、本実施形態の発電制御装置1にあっては、回生発電機16による発電電圧が、発電限界電圧以下に制限される。このため、同図に示す如く、時刻t3においてバッテリ電圧は発電目標電圧を超えないように制限される。この結果、オルタネータ14は発電を停止しないこととなる。このように、本実施形態の発電制御装置1にあっては時刻t3〜t4の間においても、オルタネータ14による発電を行うこととなり、発電効率の向上を図ることができる。
このようにして、本実施形態に係る発電制御装置1及び発電制御方法によれば、ALT制御部22aは、発電の目標となる発電目標電圧を設定し、この発電目標電圧を超える電圧が得られる場合には、オルタネータ14による発電を停止させることとなるが、回生発電機制御部22bは、バッテリ電圧検出センサにより検出される電圧が発電目標電圧以下となるように回生発電機16の発電電圧を抑制する。このため、回生発電機16の発電によって発電目標電圧を超える電圧が得られないようになる。故に、回生発電機16の発電によってオルタネータ14による発電が停止されることがなく、車両減速時など、エンジン10への燃料供給がカットされてオルタネータ14により効率よく発電が行える状態においても、オルタネータ14による発電が行われることとなる。すなわち、オルタネータ14及び回生発電機16の双方で発電が行われることとなる。従って、発電効率の向上を図ることができる。
また、ALT制御部22aは、バッテリ電圧検出センサにより測定されたバッテリ18の温度情報S1を入力し、このバッテリ18の温度情報S1に基づいて発電目標電圧を設定する。このため、バッテリ温度の変化分を考慮して適切な発電目標電圧を設定することができる。
また、ALT制御部22aは、バッテリ18の充電率を検出し、充電率に基づいて発電目標電圧を設定する。すなわち、バッテリ残量に応じて発電目標電圧を設定することとなり、過充電の防止など好適な充電を行うことができる。特に、ALT制御部22aは、検出した充電率とヒステリシスを有する閾値との比較判断に基づいて発電目標電圧を設定する。このため、例えば、ヒステリシスを有する閾値のうち低い方の閾値を、エンジン10の始動に問題がない程度の充電率とし、ヒステリシスを有する閾値のうち高い方の閾値を、オルタネータ14と回生発電機16により同時に発電が行われたときに、ほぼ100%電力を回生できる程度に設定することも可能なる。よって、より好適な充電を行うことができる。
また、ALT制御部22aは、回生発電機16及びバッテリ18間のハーネス24の抵抗値と、回生発電機16の発電電流と、発電目標電圧とから、回生発電機16の発電限界電圧を求め、回生発電機制御部22bは、回生発電機16の発電電圧を、発電限界電圧以下に抑制する。このため、回生発電機16とバッテリ18との間のハーネス24による電圧降下分を考慮して、バッテリ電圧が発電目標電圧以下となるようにすることができ、適切に電圧制御することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、上記実施形態では、回生発電機16を例に挙げたが、これに限られるものではなく、エンジン10以外の機構から駆動力を受けて発電する発電機であればよい。また、上記では、回生発電機制御部22bにブレーキECUが接続される例を説明したが、特にブレーキECUに限られるものでもない。
本発明の実施形態に係る発電制御装置の構成図である。 本実施形態に係る発電制御方法を示すフローチャートであり、(a)はALT制御部22aによる処理を示し、(b)は回生発電機制御部22bによる処理を示している。 図2に示した処理の詳細を示す説明図であり、(a)は図2に示すステップST2の詳細説明図であり、(b)は図2に示すステップST5の詳細説明図であり、(c)は図2に示すステップST11の詳細説明図であり、(d)は図2に示すステップST12の詳細説明図であって、フィルター定数を示している。 本実施形態に係る発電制御装置1の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…発電制御装置
10…車両エンジン
14…オルタネータ
16…回生発電機(発電機)
18…バッテリ
20…検出センサ(温度センサ、電圧センサ)
22…制御部
22a…ALT制御部(第1制御部)
22b…回生発電機制御部(第2制御部)
24…ハーネス

Claims (6)

  1. 車両エンジンからの駆動力を受けて発電するオルタネータと、
    前記車両エンジン以外の機構から駆動力を受けて発電する発電機と、
    前記オルタネータ及び前記発電機の発電により充電されるバッテリと、
    前記バッテリ電圧を検出する電圧センサと、
    前記オルタネータによる発電を制御する第1制御部と、
    前記発電機による発電を制御する第2制御部と、を備え、
    前記第1制御部は、発電の目標となる発電目標電圧を設定し、前記電圧センサにより検出される電圧の値が発電目標電圧を超える場合、前記オルタネータによる発電を停止させる機能を有する一方で、前記第2制御部は、前記電圧センサにより検出される電圧の値が前記発電目標電圧以下となるように、前記発電機の発電電圧を抑制する
    ことを特徴とする発電制御装置。
  2. 前記バッテリの温度を測定する温度センサをさらに備え、
    前記第1制御部は、前記温度センサにより測定されたバッテリの温度情報を入力し、このバッテリの温度情報に基づいて発電目標電圧を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の発電制御装置。
  3. 前記第1制御部は、バッテリの充電率を検出し、充電率に基づいて発電目標電圧を設定することを特徴とする請求項2に記載の発電制御装置。
  4. 前記第1制御部は、検出した充電率とヒステリシスを有する閾値との比較判断に基づいて発電目標電圧を設定することを特徴とする請求項3に記載の発電制御装置。
  5. 前記第1制御部は、前記発電機及び前記バッテリ間のハーネスの抵抗値と、前記発電機の発電電流と、前記発電目標電圧とから、前記発電機の発電限界電圧を求め、
    前記第2制御部は、前記発電機の発電電圧を、前記発電限界電圧以下に抑制する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4に記載の発電制御装置。
  6. 車両エンジンからの駆動力を受けて発電するオルタネータ、及び車両エンジン以外の機構から駆動力を受けて発電する発電機によって充電されるバッテリへの充電目標となる発電目標電圧を設定し、
    バッテリ電圧が発電目標電圧以下となるように前記発電機の発電電圧を抑制する
    ことを特徴とする発電制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018057202A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 株式会社Subaru 車両用電源装置
JP2019129665A (ja) * 2018-01-26 2019-08-01 株式会社Subaru 車両用電源装置

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