最初に画像形成装置(以下、融合機という)1200の機能構成の一例を、図1に示す。図1は、融合機の機能構成を示すブロック図である。
図1において、融合機1200は、プロッタ1201と、スキャナ1202と、ファクシミリ等のハードウェアリソース1203等を有すると共に、プラットフォーム1220とアプリケーション1230とから構成されるソフトウェア群1210と、融合機起動部1240とを備えている。
融合機起動部1240は、融合機1200の電源投入時に先ず始めに実行され、プラットフォーム1220やアプリケーション1230を起動する。なお、後述するinitプログラム(以下、単にinitという)10は、融合機起動部1240に含まれ、後述するNVRAM208のHD一括消去フラグを参照し、起動するモードを決定する。また、init10は、モード判断手段と、プロセス起動手段に対応する。
ここで、init10は、NVRAMのHD一括消去フラグ(1バイト)の値が1だったら、融合機1200をHDオンリー消去モードとして起動し、HD一括消去フラグの値が2だったら、融合機1200をHDセーフ消去モードとして起動し、HD一括消去フラグの値が3だったら、融合機1200をHDオート消去モードとして起動し、HD一括消去フラグの値が1、2、3以外だったら、融合機1200を通常起動モードとして起動する。なお、それぞれのモードにおいて起動される各アプリ及び/又はプラットフォームを構成する各コントロールサービス等は、後述する図を用いて説明する。また、以下では、説明の簡略化のため、HDオンリー消去モードと、HDオート消去モードとを併せて、HD一括消去専用モードともいう。HD一括消去専用モード時、init10は、必要最小限のexecと、mountとのみを実行する。
プラットフォーム1220は、ハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービス1250と、ハードウェア資源の管理をおこない、コントロールサービス1250からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャー(SRM(System Resource Manager)1223)と、OS1221とを有する。
このコントロールサービス1250は、複数のサービスモジュールにより形成され、通常起動モードの場合、SCS(System Control Service)1222と、ECS(Engine Control Service)1224と、MCS(Memory Control Service)1225と、OCS(Operation panel Control Service)1226と、FCS(FAX Control Service)1227と、NCS(Network Control Service)1228と、IMH(Imaging Memory Handler)1229とを含む。
OS1221は、UNIX(登録商標)等のオペレーティング・システムである。SRM1223は、SCS1222と共にシステムの制御及びリソースの管理を行うものであり、スキャナやプロッタ等のエンジン部、メモリ、HDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394I/F、RS232CI/F等)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停をおこない、実行制御する。
SCS1222は、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御等の複数の機能を行なう。
ECS1224は、プロッタ1201と、スキャナ1202と、その他ハードウェアリソース1203等のエンジン部を制御するものである。MCS1225は、メモリ制御を行うものである。
OCS1226は、オペレータと本体制御間の情報伝達手段となるオペレーションパネル1310を制御するモジュールであり、オペレータのキー操作イベントを本体制御に通知する処理、各アプリがGUIを構築するためのライブラリ関数を提供する処理、構築されたGUI情報をアプリ別に管理する処理、オペレーションパネル1310上への表示反映処理等を行う。このオペレーションパネル1310は、HD1303に記憶されているデータの消去に係る情報である消去関連情報を出力する消去関連情報出力手段と、後述するオート消去モードでの日時を設定する日時設定手段に対応する。
FCS1227は、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を使ったファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読み取り、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPI(Application Progaram Interface)を提供する。
NCS1228は、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのモジュール群である。
なお、例えば、NCS1228で、複数のプロトコルのうちhttpd(Hypertext Transfer Protocol Daemon)200によって、インターネットを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をHTTP(Hypertext Transfer Protocol)で制御し、HTTPリクエストヘッダで指定されるWebサービスに対応する処理部を関数コールによって起動し、そのWebサービスによる処理結果をHTTPレスポンスで該ネットワーク機器へ通知するように構成しても良い。Webサービスは、例えば、XMLによって記述されたメッセージに従って提供される。
IMH1229は、イメージデータを仮想メモリ領域(ユーザ仮想空間)から物理メモリへマップする。プロセスの起動に応じて、システムコールを行ない、プロセス用の仮想メモリ領域をマップしたり、マップした仮想メモリ領域をプロセスの終了時に開放したりする処理等を行なう。
アプリケーション1230は、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ1211と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ1212と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ1213と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ1214と、WebサービスアプリケーションであるWebサービス処理アプリ1215を有する。なお、NCS1228により接続されたネットワークを介して新たなアプリケーションをネットワーク経由で搭載することもできる。また、各アプリケーションはアプリケーションごとに追加又は削除することができる。
Webサービス処理アプリ1215は、Webサービスを要求するHTTPリクエストを受信して、HTTPレスポンスを送信することによってWebサービスを提供するWebサーバ500と、API(Application Progaram Interface)を介してコントロールサービス1250を利用して所定処理を行い、その処理結果をWS−API(Web Service Application Progaram Interface)を介してWebサービスとして提供するWebサービスファンクション(WSF)1400とを有する。
このように、融合機1200は、各アプリで共通的に必要となる処理をプラットフォーム1220で統一して処理する。
次に、融合機1200のハードウェア構成について説明する。図2は、融合機のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、この融合機1200は、オペレーションパネル1310、FAXコントロールユニット(FCU)1530、エンジン部1350(スキャナ1202等が接続される)及びプロッタ1201とコントローラ1300のASIC1301とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バス1309等で接続した構成となる。
コントローラ1300は、ASIC1301にNVRAM208、SDRAM203、フラッシュメモリ204、HD1303等を接続すると共に、このASIC1301とCPU1304とをCPUチップセットのNB1305を介して接続している。
CPU1304は、融合機1200の全体制御を行うものである。NB1305は、CPU1304とシステムメモリ1306、SB1307、NIC(Network Interface Card)1341、USB(Universal Serial Bus)1330、IEEE13941340、セントロニクス1342、ドライバI/F1343、ASIC1301とを接続するためのブリッジである。
システムメモリ1306は、融合機の描画用メモリ等として用いるメモリである。SB1307は、NB1305とROM、PCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC1301は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。
ドライバI/F1343は、挿入されたプログラム又はアプリケーション等が格納されている記録媒体1500から、プログラム又はアプリケーション等を読み込んで、融合機1200に搭載するのに用いるI/Fである。なお、例えば記録媒体1500としては、SDメモリカード、スマートメディア、マルチメディアカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等がある。なお、以下では説明の簡略化のため、記録媒体1500の一例として、SDメモリカードを用いて説明を行う。但し、このことは、本発明の実施を制限するものではない。なお、以下では、SDメモリカードを、SDメモリカード1500という。
SDRAM203は、例えばHDの一括消去時に、HDの代わりとして、上述した各アプリ、プラットフォームを構成する各コントロールサービス等からアクセスされる不揮発性メモリである。
NVRAM208は、例えば後述するHD一括消去フラグや、融合機1200の設定ファイル(融合機設定ファイル)20等を保持する不揮発性メモリである。
フラッシュメモリ(以下、フラッシュROMという)204には、上述した各アプリ、プラットフォームを構成する各コントロールサービスやSRM1223の各プログラムが格納されている。
HD1303は、画像データの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積、文書の蓄積を行う記憶装置である。オペレーションパネル1310は、操作者からの入力操作の受け付け並びに操作者に向けた表示を行う操作、表示部である。
ASIC1301には、NVRAM208及びSDRAM203等を接続するためのRAMインターフェースと、HD1303を接続するためのハードディスクインターフェースが設けられ、記憶部に対して画像データの入出力を行う場合には、入出力先がRAMインターフェース又はハードディスクインターフェースに切り替えられる。
AGP1308は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースである。
以下、具体的な融合機1200の動作について説明する。まず、オペレーションパネル1310を用いてユーザが設定し、起動をするまでの動作を説明する。図3は、ユーザの設定から起動まで融合機1200の処理を示すフローチャートである。
ステップS101で、オペパネ設定が行われる。この設定はメンテナンスモードより行われる。その設定は、HD一括消去時の動作を示す各モードの設定と、HDオート消去モードの場合の消去日時の設定と、HD一括消去後に電源を落としてそのままとするか、再起動するかの設定である。この実施の形態では、電源OFF/ONは再起動を意味し、電源OFFは、文字通り電源を落としたままとすることを意味する。
次のステップS102で、NVRAMへ、ステップS101で設定されたモードに対応する値がHD一括消去フラグにセットされる。この値は、通常起動モードのときは0であり、HDオンリー消去モードのときは1であり、HDセーフ消去モードでは2であり、HDオート消去モードでは3である。
次のステップS103では、電源がOFF/ONされる。これは融合機1200の再起動であり、起動時に上記NVRAMへの設定内容が反映される。ステップS104で、initが起動する。そして、ステップS105で、NVRAMにセットされたHD一括消去フラグのチェックが行われる。このチェック結果に基づき処理が分岐する。まず、ステップS106で、HD一括消去フラグが0かどうか判断される。0ではない場合、ステップS108へ処理は進む。0の場合、ステップS107で、通常起動モードの処理が行われる。ステップS108で、HD一括消去フラグが1かどうか判断される。1ではない場合、ステップS110へ処理は進む。1の場合、ステップS109で、HDオンリー消去モードの処理が行われる。ステップS110で、HD一括消去フラグが2かどうか判断される。2の場合、ステップS111で、HDセーフ消去モードの処理が行われる。2ではない場合、HD一括消去フラグは3であるので、ステップS112で、HDオート消去モードの処理が行われる。上記ステップS106、ステップS108、ステップS110は、モード判断段階に対応する。
以下、通常起動モードにおける融合機1200の動作の一例を説明する。図4は、通常起動モードにおける融合機1200の処理を示すフローチャートである。ステップS201で、init10は、設定ファイルを解析する。ステップS202で、init10は、各プロセスを起動する。このステップS202は、プロセス起動段階に対応する。
次に、通常起動モードにおける融合機の動作の詳細を、図5を用いて説明する。図5は、通常起動モードにおける融合機の動作を説明するための図である。
初めに、ステップS10において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が0であったら、融合機1200を通常起動モードで起動する。
ここで、設定ファイル等に記述されているexecの引数のオプションについて、図6を用いて説明する。図6は、execの引数のオプションについて説明するための図である。
図6に示されるように、init10は、execの引数が「−c」の場合は、HD一括消去専用モードの場合「にも」execする(その他のモードの場合もexecする。)。
また、init10は、execの引数が「−C」の場合は、HD一括消去専用モードの場合「のみ」execする(その他のモードの場合はexecしない。)。
また、init10は、オプションが無い場合は、通常起動モード及びHDセーフ消去モードの場合にexecする。
以下、設定ファイル等に記述されているmountの引数のオプションについて、図7を用いて説明する。図7は、mountの引数のオプションについて説明するための図である。
図7に示されるように、init10は、mountの引数が「−c」の場合は、HD一括消去専用モードの場合「にも」mountする(その他のモードの場合もmountする。)。
また、init10は、mountの引数が「−C」の場合は、HD一括消去専用モードの場合「のみ」mountする(その他のモードの場合はmountしない。)。
また、init10は、mountの引数が「−S」の場合は、HDセーフ消去モードの場合「のみ」mountする(その他のモードの場合はmountしない。)。
また、init10は、オプションが無い場合は、通常起動モード及びHDセーフ消去モードの場合にmountする。
図5において、ステップS10に続いてステップS11では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS11に続いてステップS12では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_checkモジュール(以下、単にsd_checkという)11を起動する。なお、図5では図示していないが、init10は、融合機設定ファイル20に記述されている2行目のexecを実行し、HD1303のチェック及びマウントを行うhd_checkモジュールを起動する。
ステップS12に続いてステップS13では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS13に続いてステップS14では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析する。
一方、init10は、ステップS15において、融合機設定ファイル20に記述されている3行目と、5行目と、6行目と、7行目と、8行目と、9行目と、10行目と、のexecを実行し、通常起動モード用のSCS1222と、ECS1224と、IMH1229と、MCS1225と、プリンタアプリ1211と、コピーアプリ1212と、ファックスアプリ1213と、を起動する。
ステップS15に続いてステップS16では、各プロセスが、処理に応じて、HD1303にアクセスし、処理を実行する。
なお、図5では、説明の簡略化のため、起動するプロセスが図1に比べて少なくなっている。但し、このことは本発明の実施を制限するものではない。以下においても同様である。
次に、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の動作について説明する。図8は、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の処理を示すフローチャートである。
ステップS301で、init10は、設定ファイルを解析する。次のステップS302で、init10は、sd_check11を起動する。次のステップS303で、init10は、HDオンリー消去モード用のSCSであるscs_clearモジュール(以下、単にscs_clearという)12を起動する。
次のステップS304で、scs_clear12は、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。そして、ステップS305で、HD1303が一括消去される。次のステップS306で、NVRAMのHD一括消去フラグに0がセットされる。なお、hd_clear13は、データ消去手段に対応する。また、ステップS305は、データ消去段階に対応する。
ステップS307で、HD一括消去後は再起動する設定となっているかどうか判断される。再起動する場合、ステップS308で再起動が行われる。再起動しない場合、ステップS309で、電源が落とされる。
以下、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の動作の一例を、図9を用いて説明する。図9は、HDオンリー消去モードにおける融合機の動作を説明するための図(その1)である。
初めに、ステップS20において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS20に続いてステップS21では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS21に続いてステップS22では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS22に続いてステップS23では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS23に続いてステップS24では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS25において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目のexecを実行し、scs_clear12を起動する。なお、init10は、ステップS25において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
以下、init10からプロセスに渡されるオプションの一例を、図10に示す。図10は、initからプロセスに渡されるオプションの一例を示す図である。
図10に示されるように、init10は、HDオンリー消去モードの場合、「−O」を引数としてプロセスを起動する。また、init10は、HDセーフ消去モードの場合、「−S」を引数としてプロセスを起動する。また、init10は、HDオート消去モードの場合、「−A」を引数としてプロセスを起動する。また、init10は、通常起動モードの場合、引数なしでプロセスを起動する。
図9において、ステップS25に続いてステップS26では、scs_clear12が、hd_clear13を起動する。
ステップS26に続いてステップS27では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
一方、scs_clear12は、HD1303の一括消去に係る情報をオペレーションパネル1310に表示する。なお、ここでは、scs_clear12が、オペレーションパネル1310上への表示反映処理等を行うように説明したが、例えば、OCS1226が提供する機能の一部を提供するサービスをinit10が起動するようにして、該サービスが、HD1303の一括消去に係る情報をオペレーションパネル1310に表示するようにしてもよい。但し、以下ではscs_clear12が起動されているようなモードにおいては、scs_clear12がオペレーションパネル1310上への表示反映処理等を行うものとして説明を行う。
以下、オペレーションパネル1310の表示の遷移の一例を、図11に示す。図11は、オペレーションパネルの表示例(その1)である。
ステップS401は、通常の画面を示している。ステップS402は、メンテナンスモードの認証画面を示している。この認証画面で、メンテナンスに必要なパスワードが入力される。ステップS403は、メンテナンス画面を示している。ここでユーザが「HD一括消去設定」を選択すると、画面はステップS404の画面に遷移する。
ステップS404は、HD一括消去設定画面を示している。ここでユーザが「HD一括消去時マシン動作モード」を選択すると、画面はステップS405の画面に遷移する。
ステップS405は、HD一括消去時マシン動作モード設定画面を示している。融合機1200は、ユーザによってHDオンリー消去モードが選択されると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値を1に設定する。また、融合機1200は、ユーザによってHDセーフ消去モードが選択されると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値を2に設定する。また、融合機1200は、ユーザによってHDオート消去モードが選択されると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値を3に設定する。
融合機1200は、NVRAM208のHD一括消去フラグに値を設定すると、マシンの電源をOFF/ONする。このような動作を行うことによって、融合機1200は、ユーザが選択したモードでHD1303の一括消去処理を行うことができる。
このステップS405に示される画面でユーザが「HDオンリー消去モード」を選択すると、画面はステップS406の画面に遷移する。ステップS406の画面で、「HD一括消去完了マシン動作」をユーザが選択すると、画面はステップS407の画面に遷移する。
融合機1200は、ユーザによってマシン電源ONが選択されると、NVRAM208等のHD一括消去後マシン動作フラグの値を1にする。また、融合機1200は、ユーザによってマシン電源OFFが選択されると、NVRAM208等のHD一括消去後マシン動作フラグの値を0にする。
このステップS407の画面で、ユーザがマシン電源ONを選択することにより、画面はステップS408の画面に遷移する。ここでユーザが「HD一括消去実行」を選択することにより、画面は、ステップS409の画面に遷移する。
ステップS409の画面に示されるように、scs_clear12は、HD1303の一括消去に係る情報、例えばHD一括消去中であること、HD一括消去の進捗状況、残り時間、融合機1200の動作モード、等をオペレーションパネル1310に表示する。
図11に示されるように、HD1303の一括消去に係る情報をオペレーションパネル1310に表示することによって、例えば融合機1200のユーザは、HD1303の一括消去が後どれくらいで終わるのかが分かる。また、ユーザは現在融合機1200がどのモードで起動しているのか等が分かると共に、現在HD1303の一括消去中なので融合機1200の電源を落してはいけないこと等が分かる。
以下、HDセーフ消去モードにおける融合機1200の動作の一例を説明する。図12は、HDセーフ消去モードにおける融合機の処理を示すフローチャートである。ステップS501で、init10は、設定ファイルを解析する。ステップS502で、init10は、RAMディスクをマウントする。次のステップS503で、init10は、sd_check11を起動する。ステップS504で、init10は、SCS1222を起動する。ステップS505で、SCS1222がHD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。次にinit10は、ステップS506で、各プロセスを起動する。次のステップS507で、NVRAMのHD一括消去フラグに0がセットされる。
ステップS508で、HD一括消去後は再起動する設定となっているかどうか判断される。再起動する場合、ステップS509で再起動が行われる。再起動しない場合、ステップS510で、電源が落とされる。
以下、HDセーフ消去モードにおける融合機1200の動作の詳細を、図13を用いて説明する。図13は、HDセーフ消去モードにおける融合機の動作を説明するための図である。
初めに、ステップS30において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が2であったら、融合機1200をHDセーフ消去モードで起動する。
ステップS30に続いてステップS31では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS31に続いてステップS32では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。なお、図9では図示していないが、init10は、融合機設定ファイル20に記述されている2行目のexecを実行し、HD1303のチェック及びマウントを行うhd_checkモジュールを起動する。
ステップS32に続いてステップS33では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS33に続いてステップS34では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS35において、融合機設定ファイル20に記述されている3行目と、5行目と、6行目と、7行目と、8行目と、9行目と、10行目と、のexecを実行し、通常起動モード用のSCS1222と、ECS1224と、IMH1229と、MCS1225と、プリンタアプリ1211と、コピーアプリ1212と、ファックスアプリ1213と、を起動すると共に、融合機設定ファイル20に記述されている11行目を実行し、SDRAM203等のRAMディスクをマウントする。
なお、init10は、ステップS35において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡すと共に、ローカル用のストレージデバイスとしてアクセスするデバイス(HD1303か、SDRAM203等のRAMディスクか)を環境変数として渡す。
以下、init10からプロセスに渡される環境変数の一例を、図14に示す。図14は、initからプロセスに渡される環境変数の一例を示す図である。
図14に示されるように、init10は、通常起動モードの場合、環境変数LOCAL_STORAGEとしてHD1303を表す”/hd”を渡してプロセスを起動する。
また、init10は、HDセーフ消去モードの場合、環境変数LOCAL_STORAGEとしてSDRAM203等のRAMディスクを表す”/ramdisk”を渡してプロセスを起動する。
図13において、ステップS35に続いてステップS36では、SCS1222が、hd_clear13を起動する。
ステップS36に続いてステップS37では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
なお、ステップS35において、init10から環境変数LOCAL_STORAGEとして”/ramdisk”を渡されて起動されたプロセスは、HD1303にアクセスする代わりに、RAMディスクにアクセスし、プリントや、コピー、ファックスにスキャン等の画像形成に係る処理を実行する。
図13及び図14に示したように、HDセーフ消去モードを用いると、HD一括消去を実行中であっても、プリンタや、コピー、ファックス等の画像形成に係る処理を実行することができる。
以下、HDオート消去モードにおける融合機1200の動作の一例を説明する。図15は、HDオート消去モードにおける融合機の処理を示すフローチャートである。ステップS601で、init10は、設定ファイルを解析する。ステップS602で、init10は、各プロセスを起動する。次のステップS603で、FCSポーリングが行われる。次に、ステップS604で、指定日時かどうか判断される。指定日時では場合、再びステップS603の処理が行われる。したがって、指定日時でなければポーリングが繰り返されることとなる。指定日時の場合、ステップS605で、NVRAMのHD一括消去フラグに1がセットされる。
その次からの処理は、ステップS307(図8参照)からステップS309までの処理と同じ処理が行われる。
次に、オペレーションパネル1310の表示の遷移の一例を、図16に示す。図16は、オペレーションパネルの表示例(その2)である。
ステップS701は、通常の画面を示している。ステップS702は、メンテナンスモードの認証画面を示している。この認証画面で、メンテナンスに必要なパスワードが入力される。ステップS703は、メンテナンス画面を示している。ここでユーザが「HD一括消去設定」を選択すると、画面はステップS704の画面に遷移する。
ステップS704は、HD一括消去設定画面を示している。ここでユーザが「HD一括消去時マシン動作モード」を選択すると、画面はステップS705の画面に遷移する。
ステップS705は、HD一括消去時マシン動作モード設定画面を示している。ここでユーザが「HDオート消去モード」を選択すると、画面はステップS706の画面に遷移する。ステップS706の画面は、「ウィークリー設定」または「マンスリー設定」のいずれかを選択するための画面である。
このように融合機1200は、ユーザからの要求に応じて、ステップS706の画面に示されるようなHD1303のオート消去の日時の設定を行う画面をオペレーションパネル1310に表示する。そして、融合機1200は、ユーザによって設定された日時の情報等を、例えばNVRAM208等に格納する。このステップS706の画面で、「ウィークリー設定」をユーザが選択すると、画面はステップS707の画面に遷移する。
ここで、ユーザがマシン電源ONを選択することにより、画面はステップS408の画面に遷移する。ステップS708の画面で、「HD一括消去完了マシン動作」をユーザが選択すると、画面はステップS709の画面に遷移する。ステップS709は、「マシン電源ON」または「マシン電源OFF」のいずれかを選択するための画面である。ここでユーザが「マシン電源OFF」を選択することにより、画面は、ステップS710の画面に遷移する。
図17は、HDオート消去モードにおける融合機の動作の詳細を説明するための図である。
ステップS41において、例えば常駐プロセスであるFCS1227は、ポーリングを行い、FAX受信と共に、NVRAM208等を参照し、日時のチェックを行う。FCS1227は、ユーザが設定した日時になったと判定すると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をON(1)に設定し、融合機1200の電源OFF/ONを行う。
ステップS42において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS42に続いてステップS43では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS43に続いてステップS44では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS44に続いてステップS45では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS45に続いてステップS46では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS47において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目のexecを実行し、scs_clear12を起動する。なお、init10は、ステップS47において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
ステップS47に続いてステップS48では、scs_clear12が、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。
ステップS48に続いてステップS49では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
図16及び図17に示したように、ユーザは、HD一括消去を実行する日時を予め設定しておくことができる。そして、予め定められた日時が到来すると、融合機1200は、データの消去を実行するので、例えば夜間の間に、安全にHD1303内の残存データを一括消去することができる。
以下、HD1303の一括消去処理後の融合機1200の動作の一例を、図18を用いて説明する。図18は、HD一括消去処理後の融合機の動作を説明するための図である。
融合機1200のinit10は、hd_clear13によるHD1303の一括消去処理が終了すると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値を0とする。
融合機1200のinit10は、HD一括消去後マシン動作フラグの値をチェックし、HD一括消去後マシン動作フラグの値が1であり、且つ、当該融合機1200がHDセーフ消去モード又はHDオンリー消去モード又はHDオート消去モードとして起動されているならば、電源のOFF/ONを行う。
また、融合機1200のinit10は、HD一括消去後マシン動作フラグの値をチェックし、HD一括消去後マシン動作フラグの値が0ならば、電源のOFFを行う。
融合機1200のinit10は、hd_clear13によるHD1303の一括消去処理が終了すると、NVRAM208のHD一括消去フラグの値を0とするため、次から融合機1200は、通常起動モードとして起動される。
以下、HD1303の一括消去処理に係る情報を、当該融合機1200と、ネットワークを介して接続されたクライアントへ通知する動作の一例を、図19を用いて説明する。図19は、クライアントへの通知動作を説明するための図である。
初めに、ステップS60において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS60に続いてステップS61では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS61に続いてステップS62では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS62に続いてステップS63では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS63に続いてステップS64では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS65において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目と、8行目と、のexecを実行し、scs_clear12と、NCS1228の機能の一部を提供するncsd14と、を起動する。なお、init10は、ステップS65において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
ステップS65に続いてステップS66では、scs_clear12が、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。
ステップS66に続いてステップS67では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
一方、ステップS68において、ncsd14は、HD1303の一括消去に係る情報をクライアントに通知する。
以下、クライアントのWebブラウザに表示されたHD一括消去に係る情報の一例を、図20に示す。図20は、クライアントのWebブラウザに表示されたHD一括消去に係る情報の一例を示す図である。
融合機1200は、例えば図20に示されるようなWebページ(画面)を作成し、ステップS68においてクライアントに提供するようにしてもよい。クライアントが、図17に示されるようなWebページをWebブラウザに表示することによって、クライアントのユーザは、HD1303の一括消去が後どれくらいで終わるのか、とか、現在融合機1200がどのモードで起動しているのか等が分かると共に、現在HD1303の一括消去中なので融合機1200の電源を落してはいけないこと等がわかる。
なお、融合機1200においてWebページを作成するのではなく、融合機1200と、クライアントとの間の通信をSOAPに基づいて行い、HD1303の一括消去に係る情報を、XMLの形式で記述し、クライアントに提供するようにしてもよい。このような構成とした場合、クライアントにおいて、図20に示されるような画面を作成し、Webブラウザに表示する。なお、以下では説明の簡略化のため、融合機1200は、Webページを作成し、出力することでクライアントに提供するものとして説明を行う。なお、このことは本発明の実施を制限するものではない。
以下、融合機1200が、クライアントに送信したHD一括消去に係るメールの一例を、図21に示す。図21は、クライアントに送信したHD一括消去に係るメールの一例を示す図である。
融合機1200は、例えば図21に示されるようなメールを作成し、ステップS68においてクライアントに提供するようにしてもよい。クライアントのユーザは、図21に示されるようなメールを参照することによって、HD1303の一括消去が後どれくらいで終わるのか、とか、現在融合機1200がどのモードで起動しているのか等が分かると共に、現在HD1303の一括消去中なので融合機1200の電源を落してはいけないこと等がわかる。
なお、図19においては、HDオンリー消去モードを用いて、クライアントへのHD一括消去に係る情報の通知について説明を行ったが、クライアントへの通知は、どのモードにおいても同様に適用可能である。
以下、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の動作の他の例を、図22を用いて説明する。図22は、HDオンリー消去モードにおける融合機の動作を説明するための図(その2)である。
初めに、ステップS70において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS70に続いてステップS71では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS71に続いてステップS72では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS72に続いてステップS73では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS73に続いてステップS74では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS75において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目と、10行目と、のexecを実行し、scs_clear12と、コピーアプリ1212の機能を提供するcopyアプリ15と、を起動する。なお、init10は、ステップS75において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
ステップS75に続いてステップS76では、scs_clear12が、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。
ステップS76に続いてステップS77では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
一方、ステップS78において、copyアプリ15は、HD1303にアクセスせずに、例えばRAMディスク等にアクセスし、コピーアプリ1212が提供する機能を提供する。
図22に示されるような処理を行うことによって、HD一括消去中であっても、コピー機能だけは提供することができる。
以下、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の動作の他の例を、図23を用いて説明する。図23は、HDオンリー消去モードにおける融合機の動作を説明するための図(その3)である。
初めに、ステップS80において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS80に続いてステップS81では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS81に続いてステップS82では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS82に続いてステップS83では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS83に続いてステップS84では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS85において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目と、9行目と、のexecを実行し、scs_clear12と、ファックスアプリ1213の機能を提供するfaxアプリ16と、を起動する。なお、init10は、ステップS85において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
ステップS85に続いてステップS86では、scs_clear12が、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。
ステップS86に続いてステップS87では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
一方、ステップS88において、faxアプリ16は、HD1303にアクセスせずに、例えばRAMディスク等にアクセスし、ファックスアプリ1213が提供する機能を提供する。
図23に示されるような処理を行うことによって、HD一括消去中であっても、ファックス機能だけは提供することができる。
以下、HDオンリー消去モードにおける融合機1200の動作の他の例を、図24を用いて説明する。図24は、HDオンリー消去モードにおける融合機の動作を説明するための図(その4)である。
初めに、ステップS90において、init10は、NVRAM208のHD一括消去フラグの値をチェックする。init10は、HD一括消去フラグの値が1であったら、融合機1200をHDオンリー消去モードで起動する。
ステップS90に続いてステップS91では、init10が、融合機設定ファイル20を解析する。
ステップS91に続いてステップS92では、init10が、融合機設定ファイル20に記述されている1行目のexecを実行し、sd_check11を起動する。
ステップS92に続いてステップS93では、sd_check11が、SDメモリカード1500をマウントする。
ステップS93に続いてステップS94では、init10が、SDメモリカード設定ファイル21を解析し、mountを実行する。
一方、init10は、ステップS95において、融合機設定ファイル20に記述されている4行目と、9行目と、10行目と、11行目と、のexecを実行し、scs_clear12と、copyアプリ15と、faxアプリ16と、ncsd14と、を起動する。なお、init10は、ステップS95において起動したプロセスに対して、動作モードを起動時のオプションとして渡す。
ステップS95に続いてステップS96では、scs_clear12が、HD一括消去モジュールであるhd_clear13を起動する。
ステップS96に続いてステップS97では、hd_clear13が、HD1303に格納されているデータの一括消去を実行する。
一方、ステップS98において、ncsd14は、利用可能な機能に係る情報をクライアントに通知する。
なお、図24に示される、copyアプリ15や、faxアプリ16は、図22及び図23に示したように、HD1303にアクセスせずに、例えばRAMディスク等にアクセスし、コピーアプリ1212が提供する機能や、ファックスアプリ1213が提供する機能を提供する。
図24に示されるような処理を行うことによって、HD一括消去中であっても、HD1303を利用しないアプリ等を起動し、提供可能な機能に係る情報を、クライアントに通知することができる。
以下、クライアントのWebブラウザに表示された利用可能な機能に係る情報の一例を、図25に示す。図25は、クライアントのWebブラウザに表示された利用可能な機能に係る情報の一例を示す図である。
融合機1200は、例えば図25に示されるようなWebページ(画面)を作成し、図24のステップS98においてクライアントに提供するようにしてもよい。クライアントが、図22に示されるようなWebページをWebブラウザに表示することによって、クライアントのユーザは、HD一括消去処理実行中であっても利用可能な機能を知ることができる。
以下、融合機1200が、クライアントに送信した利用可能な機能に係るメールの一例を、図26に示す。図26は、クライアントに送信した利用可能な機能に係るメールの一例を示す図である。
融合機1200は、例えば図26に示されるようなメールを作成し、図24のステップS98においてクライアントに提供するようにしてもよい。クライアントのユーザは、図26に示されるようなメールを参照することによって、HD一括消去処理実行中であっても利用可能な機能を知ることができる。
以下、クライアントに表示された利用可能な機能に係る機能ボタンの一例を、図27に示す。図27は、クライアントに表示された利用可能な機能に係る機能ボタンの一例を示す図である。
融合機1200は、例えば図27に示されるような機能ボタンを作成し、図24のステップS98においてクライアントに提供するようにしてもよい。クライアントが、図27に示されるような機能ボタンを表示することによって、クライアントのユーザは、HD一括消去処理実行中であっても利用可能な機能を知ることができる。また、クライアントは、利用可能な機能を表すボタンをクリック等することによって、該機能を利用することができる。
以下、融合機1200の機種で使用しているCPUアーキテクチャ(x86/MIPS)によらない共通SDメモリカードの構成を、図28及び図29を用いて説明する。
図28は、機種共通SDメモリカードの構成を示す図(その1)である。図28に示されるように、ファイル名(*_i386、*_mips)によって、「設定ファイル(cnfファイル)を読む/読まない」及び「アプリモジュール(modファイル)のexec又はmountをする/しない」を識別するようにすることによって、CPUアーキテクチャによらない共通SDメモリカードを提供することができる。
図29は、機種共通SDメモリカードの構成を示す図(その2)である。図29に示されるように、exec又はmountコマンドのオプション(−i、−m)によって「アプリモジュール(modファイル)のexec又はmountをする/しない」を識別するようにすることによって、CPUアーキテクチャによらない共通SDメモリカードを提供することができる。
図28及び図29に示したように、CPUアーキテクチャによらない共通SDメモリカードを提供することによって、ユーザは、CPUアーキテクチャによらず、共通のSDメモリカードを使用することができ、利便性が向上する。
上述したように、本発明によれば、安全に且つ効率的にHD1303内のデータを消去することができる。