JP2005354335A - マルチビームレーザ通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地上−人工衛星間のように大気揺らぎの影響を受ける光無線通信で、受光強度変動の安定化を期せるマルチビームレーザ通信装置を提供する。
【解決手段】マルチビームレーザ通信装置1の制御部6では、操作者が操作する外部入力手段7により入力されるデータに基づいて変動条件が変動条件設定手段62に設定され、この変動条件設定手段62から供給される変動条件に基づいて、ビーム条件決定手段63がビーム条件(通信に用いるビーム拡がり角とビーム数)を決定し、このビーム条件に応じてレーザビーム送信用の第1〜第4望遠鏡2a〜2dを通信制御手段61が制御してレーザビームを通信相手へ送信することにより、通信相手の受光強度変動を最適化できるマルチビームのビーム拡がり角とビーム数での通信が実現でき、相手側での受光強度変動を抑制し、通信の安定化を図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の通信用レーザ光源を備え、空間的に離れた地点間を複数のレーザ光を用いて通信を行うマルチビームレーザ通信装置に関するものである。
空間レーザ通信での受信強度変動の抑制を目的として、複数のレーザビームを用いたマルチビームのレーザ送信が提案されている(非特許文献1参照)。
ビー.ストリックランド(B.Strickland),エム.レイバン(M.Lavan),イー.ウッドブリッジ(E.Woodbridge),ヴイ.チャン(V.Chan),"自由空間中のレーザ通信システムにおけるビット−エラーレイトに及ぼす霧の影響(Effects of fog on the bit−error rate of a free−space laser communication system)",応用光学(Applied optics),米国,1999年1月,第38巻,第3号,p.424−431
しかしながら、非特許文献1に記載のレーザビーム送信では、ビームの拡がり角を十分に広くしており、微小な伝送方向の角度調整や、ビーム相互の送信方向の角度関係には特別な考慮がされていなかった。そのため、地上−人工衛星間のように、狭い拡がり角のレーザビームを用いて空間レーザ通信をする場合に、相手方での受光強度変動の安定化を図るような技術について、何ら配慮されていなかった。
以上のような問題点に鑑み、本発明は、受光強度変動の安定化を期せるマルチビームレーザ通信装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、複数の通信用レーザ光源を備え、空間的に離れた地点間を複数のレーザ光を用いて通信を行うマルチビームレーザ通信装置であって、空間レーザ通信のビーム軸ずれ角方向の強度変動条件を通信相手に応じた値に設定するための変動条件設定手段と、上記変動条件設定手段に設定された変動条件に基づいて、送信用レーザのビーム拡がり角およびマルチビームのビーム数を決定するビーム条件決定手段と、上記ビーム条件決定手段により決定されたビーム条件に基づいて、通信相手との通信を行う通信制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のマルチビームレーザ通信装置において、上記通信用レーザ光源として、狭い拡がり角のビームを照射可能なものを用い、上記通信制御手段は、各ビームの光軸が通信相手の受光器を貫くオン・アクシスとなるように通信用レーザ光源の照射方向を制御するようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に記載のマルチビームレーザ通信装置において、上記変動条件設定手段は、通信相手への指向誤差を変動条件の一つとして設定可能とし、上記ビーム条件決定手段は、上記変動条件設定手段に設定された通信相手への指向誤差も考慮してビーム条件を決定するようにしたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のマルチビームレーザ通信装置において、地上から人工衛星へのアップリンク伝送に際して、変動の状態が最も厳しい最小仰角での変動条件と、大気揺らぎの影響が小さくビーム拡がり角が相対的に小さくなる最大仰角での変動条件の双方において、所望の平均受光強度と変動の分散を満たすように、送信用レーザのビーム拡がり角とマルチビームのビーム数のビーム条件を設定するようにしたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のマルチビームレーザ通信装置において、上記通信制御手段は、双方向でのレーザ通信を行うための受信制御を行うものとし、通信相手からのレーザビームを受信した際に、その受光強度変動の情報を取得する受光強度変動情報取得手段を備え、上記通信制御手段は、上記受光強度変動情報取得手段により取得した受光強度変動情報を、相手側へ送信するレーザに載せて送信すると共に、相手側から受信したレーザに含まれる受光強度変動情報をビーム条件決定手段に供給するものとし、上記ビーム条件決定手段は、上記通信制御手段より供給された受光強度変動情報に基づいて、所望の平均受光強度と変動の分散値に付加するマージンの値の調節を行うようにしたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、変動条件設定手段に設定された変動条件に基づいて、送信用レーザのビーム拡がり角およびマルチビームのビーム数をビーム条件決定手段が決定し、このビーム条件に基づいて、通信制御手段が通信相手との通信を行うので、相手側での受光強度変動を抑制するのに好適なビーム条件でレーザ送信を行うことが可能となる。よって、大気揺らぎや指向誤差の存在する環境でのレーザ回線の保持が容易となり、実用的価値が大きい。
また、請求項2に係る発明によれば、通信用レーザ光源として、狭い拡がり角のビームを照射可能なものを用い、通信制御手段は、各ビームの光軸が通信相手の受光器を貫くオン・アクシスとなるように通信用レーザ光源の照射方向を制御するようにしたので、ビーム軸ずれ角に対する平均強度を保ちつつ、強度の変動の分散を小さく抑えることができ、効果的な受光強度変動の抑制が可能となる。
また、請求項3に係る発明によれば、変動条件設定手段は、通信相手への指向誤差を変動条件の一つとして設定可能とし、ビーム条件決定手段は、変動条件設定手段に設定された通信相手への指向誤差も考慮してビーム条件を決定するようにしたので、より効果的に受光強度変動の抑制が可能となる。
また、請求項4に係る発明によれば、地上から人工衛星間のアップリンク伝送に際して、衛星を指向したときの仰角が小さい場合には、大気中のパスが長く強度変動が大きくなり、仰角が高い場合には大気揺らぎの影響が小さくビーム拡がり角が相対的に小さくなることから、最小仰角での変動条件と最大仰角での変動条件の双方において、所望の平均受光強度と変動の分散を満たすように、ビーム条件決定手段が送信用レーザのビーム拡がり角およびマルチビームのビーム数を決定するようにしたので、全パスに渡って良好なアップリンク伝送が可能となる。
また、請求項5に係る発明によれば、通信制御手段は、双方向でのレーザ通信を行うための受信制御を行うものとし、通信相手からのレーザビームを受信した際に、その受光強度変動の情報を取得する受光強度変動情報取得手段を備え、通信制御手段は、受光強度変動情報取得手段により取得した受光強度変動情報を、相手側へ送信するレーザに載せて送信すると共に、相手側から受信したレーザに含まれる受光強度変動情報をビーム条件決定手段に供給するものとし、ビーム条件決定手段は、通信制御手段より供給された受光強度変動情報に基づいて、ビーム条件の補正である所望の平均受光強度と変動の分散値に付加するマージンの値の調節を行うようにしたので、通信相手への受光強度変動を抑制するようなビーム条件が相互に設定されるので、レーザ回線を効率的に維持できる。
次に、添付図面に基づいて、本発明に係るマルチビームレーザ通信装置の実施形態を説明する。
図1は、4本のレーザビームを照射可能なマルチビームレーザ通信装置1の概略構成を示すもので、レーザビーム送信用の第1望遠鏡2a,第2望遠鏡2b、第3望遠鏡2c、第4望遠鏡2d、これら第1〜第4望遠鏡2a〜2dに設けたレーザ光源から照射するレーザビームを通信相手に指向させるレーザ指向装置3、通信相手からのレーザビームを受光する受光用望遠鏡4、送受信の方位および仰角を調整するジンバル機構5、これらを制御する制御部6によって構成してある。
上記制御部6の主たる通信機能は、通信制御手段61が統括的に担うが、基本的な送受信機能については省略した。送信に際しては、ビーム条件に応じて第1〜第4望遠鏡2a〜2dから使用するレーザ光源を選択してレーザビームを照射すると共に、それらのビーム拡がり角を調整し、相手側での受光強度変動を抑制できるようにする。なお、図1においては、例として、4本のレーザビーム送信用の望遠鏡による構成を示したが、レーザビーム送信用の望遠鏡の本数は、この限りではなく、任意に設定できるものとする。
上記通信制御手段が送信に際して用いるビーム条件とは、マルチビームレーザ通信装置1の使用者が操作する外部入力手段7により入力される基本データに基づいて変動条件が設定される変動条件設定手段62から供給される変動条件(指向誤差、平均強度、強度分散)に基づいて、ビーム条件決定手段63が設定するものである。すなわち、通信相手との通信条件(人工衛星との通信であれば、人工衛星の指向位置に応じた大気揺らぎの影響、衛星の軌道情報、所望の放射照度など)を考慮して、ビーム軸ずれ角方向の強度変動、及び、レーザ送信側の指向誤差を変動条件として決定し、この変動条件下における通信相手の受光強度変動を最適化(所望の平均強度と強度分散を満たし、且つ、送信する複数ビームの総出力を最小にする)できるマルチビームのビーム拡がり角(射出時のビームの波面の曲率半径が無限大の場合にビーム拡がり角はビーム半径によって一意的に定まる)とビーム数をビーム条件として設定し、このビーム条件での通信を行うことで、相手側での受光強度変動を抑制し、通信の安定化を図れるのである。
なお、変動条件設定手段62に設定する変動条件は、外部入力手段7から直接入力するものに限らず、主だった変動条件パターンを記憶させておく変動条件保存手段64を設けておき、この変動条件保存手段64から変動条件を呼び出して設定するようにしても良い。また、変動条件に基づいてビーム条件を決定するビーム条件決定手段63は、変動条件に対応するビーム条件が定まった対応テーブルを参照してビーム条件を決定するようにしても良いし、変動条件を用いて所定の演算を行うことによりビーム条件を導出するようにしても良い。
さらに、本実施形態に係るマルチビームレーザ通信装置1は、双方向通信が可能で、相手側からのレーザビームを受信したときの受光強度変動の情報を取得する受光強度変動情報取得手段65を備えるものとし、通信制御手段61は、受光強度変動情報取得手段65により取得した受光強度変動情報(平均強度と強度分散)を、相手側へのレーザに載せて送信する。一方、相手側から受信したレーザに含まれる受光強度変動情報(平均強度と強度分散)を取り出した通信制御手段61は、この受光強度変動情報をビーム条件決定手段63へ供給することで、ビーム条件決定手段63にビーム条件の補正である所望の平均受光強度と変動の分散値に付加するマージンの値の調節を行わせる。
すなわち、実際に通信相手から送信されたレーザビームを受信したときの受光強度変動を通信相手に送信することで、フィードバック制御によるビーム条件の適正化が行われるので、変動条件設定手段62に設定された変動条件から実際の変動条件が大きく変化した場合でも、相補的に受光強度変動を抑制するようにビーム条件が適正化されるので、レーザ回線を効率的に維持することが可能となる。
なお、上記実施形態において、変動条件設定手段62に設定する変動条件と、ビーム条件決定手段63が決定するビーム条件との対応手法は特に限定されるものではなく、設計上のノウハウに属するものであるが、以下に、ビーム拡がり角とビーム数の条件設定の基本的な考え方を説明する。
〔単一ビームでの平均強度のビーム軸ずれ角特性〕
屈折率が揺らいでいる媒質中を光波が伝搬すると、波面の位相が変化し光波の強度分布が変動する。ここでは、既存の理論を用いて、地上と人工衛星間のスラントパスをビーム波が伝搬した場合の受光強度変動のビーム軸ずれ角特性を計算する。ここで、ビーム軸ずれ角の定義は、送信点と長時間露光時のビームパターンの中央を結んだビーム光軸と、受光点と送信点を結んだ直線とのなす角度とする。
受光強度変動の解析の前提として、屈折率の不均一性のスケールサイズが波長と比べて十分に大きく、屈折率揺らぎの状態は弱い揺らぎで、且つ、等方的であり、レイトフ(Rytov)変換、及び、ボルン(Born)近似が成立し、更に、伝搬路上での屈折率揺らぎの状態の変化は緩やかとする。
ガウス強度分布を有するビーム波が距離L伝搬したときの伝搬方向に垂直な面内での長時間露光時のビームパターンの中央からの距離ρにおける光波の強度I(ρ,L)の時間平均は、射出位置でのビーム中央の強度で規格化すると、数式(1)のように表せる。
Figure 2005354335
ここで、鉤括弧は時間平均を表す。上式において、W0は射出位置でのビーム半径(ビームの中央から強度がピーク値の1/e2となる位置までの距離)である。
また、We(L)は距離Lでのビーム半径であり、大気揺らぎが存在しない場合のビーム半径W(L)を用いて、下記の数式(2)のように表せる。
Figure 2005354335
ここで、kは光波の波数、ηは送信点を原点とした伝搬方向への距離、κは屈折率揺らぎの波数、Φn(η,κ)は屈折率揺らぎの3次元パワースペクトルである。
また、大気揺らぎが存在しない場合のビーム半径W(L)は、射出位置でのビーム半径W0と射出位置での波面の曲率半径R0を用いて、下記の数式(3)のように表せる。
Figure 2005354335
このR0は、ビームの進行方向に曲率中心がある、すぼまり状のビームを射出するときに正値とし、拡がり状のビームの場合に負値とする。R0が無限大の状態、すなわち、平行な波面で射出された場合には、ビーム拡がり角は射出時のビーム半径によって一意的に定まる。また、受光位置でのビーム半径と受光位置までの距離を用いて、全角(ビームの両側)のビーム拡がり角θは、「θ=2We(L)/L」と表せる。
地上から衛星へのアップリンクの場合には、Φn(η,κ)がコルモゴロフ(Kolmogrov)のスペクトルモデルで表せると仮定すると、上記の数式(2)は、下記の数式(4)のように表せる。
Figure 2005354335
ここで、Θは天頂角、H0は送信点の標高、Hは衛星高度、Cn 2(h)は標高hでの屈折率構造定数である。また、乱流の理論的な考察を考える上で屈折率揺らぎの塊の最小サイズを意味するインナースケールをl0、最大サイズを意味するアウタースケールをL0としたときに、κ0=2π/L0,κmax=2π/l0とする。
0が0.055mのコリメート送信時のアップリンク(大気揺らぎ有り)の時間平均強度<I(ρ,L)>と、大気揺らぎが無い場合の時間平均強度分布<I(ρ,L)>を対比して、図2に示す。これらの計算条件を表1に記す。
Figure 2005354335
この計算においては、大気揺らぎによる影響を標高20kmまで算入した。また、We(L)がW(L)の約5倍となるように、Cn 2(h)のH−Vモデルにおいてv=24.6m/s,AHV=3×10-13-2/3とした。このCn 2(h)のモデル設定は、別の時間帯の恒星観測から推量した値と同程度である。
図2の横軸は、ビーム軸ずれ角とし、縦軸は揺らぎの無い場合のピーク強度で規格化した。アップリンクの<I(ρ,L)>は衛星高度に依存しない値であり、<I(φ)>=<I(ρ,L)>と表せる。図2に示すように、大気揺らぎによってビームが拡がって伝搬して行く。
ダウンリンクのWe(L)は、下記の数式(5)のように表せる。
Figure 2005354335
図2と同じ条件で、ダウンリンクの<I(ρ,L)>を計算すると、We(L)は限りなくW(L)に近づく。すなわち、ダウンリンクは、伝搬によって拡がった光波が対流圏に入射し、地上で受光される間際に大気揺らぎの影響を受けるため、We(L)は揺らぎの無い場合とほぼ等しくなるのである。
〔単一ビームでの対数強度分散のビーム軸ずれ角特性〕
大気揺動によるアップリンクの対数強度分散BI(ρ,L)は、下記の数式(6)のように表せる。
Figure 2005354335
ここで、γrとγiは、λを波長として下記の数式(7)の関係を有する実数であり、I0(・)は変形ベッセル関数を表す。
Figure 2005354335
軸ずれ角φを横軸として、アップリンクの対数強度分散BI(ρ,L)の特性を図3に示す。ここでは、射出位置でのビーム半径W0が0.01m,0.02m,0.055mの各値でコリメート状態での射出とした。この場合にビームの拡がり角はそれぞれ、51.9μrad,38.3μrad,28.8μradとなった。他の計算条件は、表1と同様である。図3の結果からアップリンクのBI(ρ,L)はビームの拡がり角の減少に伴い、φに対する変化が急峻になる。このアップリンクのBI(ρ,L)も衛星高度に殆ど依存しない値であるため、BI(φ)は限りなくBI(ρ,L)に近づく。
ダウンリンクのBI(ρ,L)は、受光開口での平均化効果を考慮しない場合に、下記の数式(8)のように表せる。
Figure 2005354335
λ=0.51μmで、大気の状態は表1と同じ条件として計算したダウンリンクのBI(ρ,L)は、ρやLに拠らずほぼ均一となり、且つ、W0の値に関わらず、平面波とした場合の計算値0.41とほぼ等しい値となった。
〔マルチビームのビーム間隔〕
大気揺らぎのある媒質中を伝搬した光波について、受光面上の2地点の強度変動の相関が十分に小さくなる2地点間の距離(大気揺らぎに関する相関長)が、揺らぎ媒質中の伝搬距離lと波長λを用いて(λl)1/2で与えられることから、スラントパスを伝搬したλが0.51μmの光波の相関長は、凡そ0.1mとなる。アップリンクビームの拡がり角は所望の放射照度を確保するために数十μradまでを想定しており、地上で1m程のビーム間隔を設定すれば、各レーザビームは大気揺らぎを受ける対流圏内を互いに相関長を保ったまま伝搬し、各ビームを衛星で受光したときの大気揺らぎによる強度変動の相関は十分小さいと見なすことができる。
〔2ビーム伝送時のアップリンク軸ずれ角特性の計算例〕
2本のレーザビームを相関長より十分に長い間隔を置いて出射した場合について、アップリンクの時間平均強度分布<I(φ)>と対数強度分散BI(φ)を既存理論を用いて、各ビームの大気揺らぎによる受光強度変動は互いに独立と仮定して算出した。このとき、2ビームは同一のW0でのコリメート送信とし、出射パワーも同一とした。
各ビームの光軸と受光器の位置関係は図4に示すように、受光器が各ビームの光軸上にある場合(オン・アクシス送信)と平行に射出して2ビームの光軸の中間に受光器が位置する場合(平行送信)を考える。オン・アクシス(On−axis)送信時のビーム軸ずれ角φは、図4に示したφ=0の状態から両ビームが同じ方向へ角度φをなした場合に相当する。平行送信時のφは、各ビームの軸ずれ角が図4に示した初期状態からφ変化する場合に相当する。
両ビームのW0が0.02m,0.01m,0.005mの場合について、軸ずれ角に対する時間平均強度分布<I(φ)>の特性を図5に示す。縦軸は、ビームの拡がり角が38.6μradの場合のピーク値で規格化した。計算において、Hは低軌道の周回衛星を想定した500kmとし、その他の計算条件は表1と同様とした。φに対する<I(φ)>の変化が緩やかなため、平行送信とオン・アクシス送信でほぼ同一の形状となった。そして、W0が小さい場合にはピーク値が低下し、1/e2ビーム拡がり角は全角値で、それぞれ38.6μrad(W0=0.02m),51.7μrad(W0=0.01m),79.8μrad(W0=0.005m)である。
次に、両ビームのW0が0.02m,0.01m,0.005mの場合について、軸ずれ角に対する対数強度分散BI(φ)の特性を図6に示す。この場合にビームの拡がり角は、図5と同様に、それぞれ、38.6μrad,51.7μrad,79.8μradである。図6(a)はオン・アクシス送信時で、図6(b)は平行送信時の特性である。Hを500kmに設定したため、オン・アクシス送信と平行送信との差が顕著となり、平行送信では対数強度分散BI(φ)が全体的に大きくなった。単一ビーム時と同様に、ビームの拡がり角を大きくすると、対数強度分散BI(φ)のビーム中央からの軸ずれ角に対する変化率が緩慢となる。また、オン・アクシス送信時のBI(0)は、2本のビームを重ねて送信した場合におけるBI(0)の半値となる。そして、ビーム数を増やすごとに、オン・アクシス送信のBI(0)は小さくなる。
すなわち、図6(a)と図6(b)との特性比較から、各ビームの光軸が通信相手の受光器を貫くオン・アクシスとなるように通信用レーザ光源の照射方向を制御した方が、ビーム軸ずれ角に対する平均強度を保ちつつ、強度の変動の分散を小さく抑えることが理解できよう。
〔ビーム数の設定〕
実際のアップリンク伝送では、受光強度の対数強度分散は地上装置からビームが射出されるときの衛星への指向誤差に影響される。そこで、マルチビームのビーム数を変えたときの受光強度変動の低減効果を指向誤差を含めて検討する。この指向誤差の発生原因を表2に列記した。
Figure 2005354335
指向誤差の原因は、衛星追尾誤差と光行差の誤差、及び、光軸の誤差に大別できる。各誤差の値は個別の衛星および地上局に依存するが、ここでは、レーザビームの拡がり角として数十μradと想定し、この値に対して一桁程小さい±3μrad(ピーク値)の指向誤差を設定した。このように、通信相手への指向誤差も考慮してビーム条件を決定すれば、より効果的に受光強度変動の抑制が可能となる。
2ビーム伝送時の計算を基にして、ビーム数を変えたときのアップリンクの正規化時間平均強度分布<I(3μrad)>と対数強度分散BI(3μrad)の特性を図7に示す。ここでは、各ビームと受光器の位置関係はオン・アクシス送信とし、ビーム拡がり角が40μrad,50μrad,60μrad,70μrad,80μradの各場合について算出した。また、各ビーム拡がり角に対応する射出時のビーム半径は、図中に記した通りである。他の計算条件は図6(a)の算出時と同様とした。
実際のビーム拡がり角とビーム数のビーム条件を決定する手順の一具体例は以下のようなものである。
(1)指向誤差角の設定(例3μrad)
(2)設定指向誤差角のビーム軸ずれ角方向での正規化受光平均強度とビーム数の図作成
(3)所望の平均強度を満たすビーム拡がり角とビーム数の組み合わせを抽出
(4)設定指向誤差角のビーム軸ずれ角方向での対数強度分散とビーム数の図作成
(5)所望の対数強度分散を満たすビーム拡がり角とビーム数の組み合わせを抽出
(6)(3)と(5)の双方を満たすビーム拡がり角とビーム数の組の中で、最小のビーム数となる組み合わせを選択
上記の手順に従うと、指向誤差角を3μradとして図7(a)を作成し、例えば、<I(3μrad)>の要求値が0.1以上とすると、要求値を満たすためのビーム拡がり角とビーム数の組み合わせは、40μradで1ビーム、50μradで1ビーム、60μradで2ビーム、70μradで3ビーム、80μradで6ビームとなる。そして、図7(b)で、例としてBI(3μrad)=0.2以下が要求値とすると、所望の要求値を満たすためのビーム拡がり角とビーム数の組み合わせは、40μradで8ビーム、50μradで2ビーム、60μradで2ビーム、70μradで2ビーム、80μradで2ビームとなる。以上の組み合わせの中から、平均強度と分散の両方の条件を満足し、且つ、ビーム数の少ない組み合わせは、50μradで2ビーム、または、60μradで2ビームとなる。なお、このように複数のビーム条件が選択対象として残った場合には、ビーム拡がり角を条件として最終的に一つの組み合せに絞り込んでも良いし、選択対象として残った組み合せにおけるビーム拡がり角の平均値(50μradと60μradの場合には、55μrad)を用いるようにしても良い。
上述したように、マルチビームレーザ通信装置1を備える通信局と、通信対象との相対的変化が無ければ、一度決定したビーム条件によって比較的長時間良好なリンクを保持することができる。しかしながら、地上から人工衛星への方向は、地上局の位置と人工衛星の軌道、および、時刻に依存し、特に低軌道の人工衛星への指向方向は時間とともに大きく変化する。
すなわち、図8に示すように、マルチビームレーザ通信装置1を搭載する地上光学局が、光通信機能を搭載した人工衛星と通信を行う場合、地上からのアップリンク伝送に際して、S1に位置する人工衛星を指向したときの仰角が小さい(天頂角が大きい)場合には、大気中のパスが長く強度変動が大きくなる。また、S2に位置する人工衛星を指向したときの仰角が大きい(天頂角が小さい)場合には、大気揺らぎの影響は小さく、ビームの拡がりが抑えられる。更に人工衛星が衛星軌道上を移動して、S3に位置する人工衛星を指向するときは、上記S1に位置する人工衛星を指向するのと同様、大気中のパスが長く強度変動が大きくなる。この天頂角とビームの拡がり角の関係を図9に示す。
この図9のように、射出ビーム径が同じであっても天頂角の変化によってビームの拡がり角が変わる。そのため、仰角が大きく変化する場合の地上と人工衛星間のレーザ回線を継続するには、変動の状態が最も厳しい最小仰角での変動条件と、大気揺らぎの影響が小さくビーム拡がり角が相対的に小さくなる最大仰角での変動条件の双方において、所望の平均受光強度と変動の分散を満たすように、送信用レーザのビーム拡がり角とマルチビームのビーム数のビーム条件を設定する必要がる。
例として、図7と同じ構成で天頂角が60度の場合の、正規化受光平均強度とビーム数の関係を図10(a)に、また、対数強度分散とビーム数の関係を図10(b)に示す。このとき、射出ビーム半径の設定は図7の場合とそれぞれ同値とした。衛星での受光の要求条件を図7の場合と同様に、<I(3μrad)>が0.1以上、BI(3μrad)が0.2以下とし、上記のビーム条件決定手順で、ビーム拡がり角(この場合はビーム径)とビーム数の設定を求めると、ビーム径が0.0105mのビームを5本用いる条件が最小のビーム数設定となる。この設定は、図7によるビーム数の設定値を上回るため、仰角が図7の場合となっても、衛星での受光の要求をクリアできる。
また、空間レーザ通信における、伝搬路の大気揺らぎの状態や通信の相手方への指向誤差は統計的な値であり、実際には、時刻や位置によって変化する。そのため、通信における受光強度の要求値に対して、ある程度のマージンを見込んで、ビーム条件を設定することが望ましい。そこで、受光における平均強度と強度分散値の情報を通信相手側へ送るとともに、相手側からのレーザビームを受信した際に、相手側での平均強度と強度分散値の受光強度変動情報を取得することによって、ビーム条件決定時に所望の平均受光強度と変動の分散値に付加するマージンの値の調節を行うようにしても良い。例えば、相手側での平均強度と強度分散が要求値を十分上回るのであればビーム数を減らし、逆に要求値を下回る場合にはビーム数を増やすことによって、相手方での受光の状態を適正化し、レーザ回線を効率的に維持することが可能となる。
なお、上記によりビーム条件を決定した後、実際のビーム拡がり角を調整するために、複数のレンズで構成された光学系にズーム機能を持たせておき、レンズ間隔の微調節により射出するビームの拡がり角を設定することが可能となり、また、ビーム数の設定は、レーザビーム送信用の第1〜第4望遠鏡2a〜2dの選択によって可能である。
4本のレーザビームを照射可能なマルチビームレーザ通信装置の概略構成図である。 ビーム軸ずれ角φに対する時間平均強度<I(ρ,L)>の特性図である。 ビーム軸ずれ角φに対する対数強度分散BI(ρ,L)の特性図である。 オン・アクシス送信と平行送信の説明図である。 2ビーム伝送時のビーム軸ずれ角φに対する時間平均強度分布<I(φ)>の特性図である。 2ビーム伝送時のビーム軸ずれ角φに対する対数強度分散BI(φ)の特性図である。 ビーム数を変えたときのアップリンクの正規化時間平均強度分布<I(3μrad)>と対数強度分散BI(3μrad)の特性図である。 衛星軌道上を移動する人工衛星を地上光学局から指向するときの仰角と強度変動との変化状態説明図である。 天頂角とビームの拡がり角の特性図である。 (a)は、天頂角が60度における正規化受光平均強度とビーム数との特性図である。(b)は、天頂角が60度における対数強度分散とビーム数との特性図である。
符号の説明
1 マルチビームレーザ通信装置
2a 第1望遠鏡(レーザビーム送信用)
2b 第2望遠鏡(レーザビーム送信用)
2c 第3望遠鏡(レーザビーム送信用)
2d 第4望遠鏡(レーザビーム送信用)
3 レーザ指向装置
4 受光用望遠鏡
5 ジンバル機構
6 制御部
61 通信制御手段
62 変動条件設定手段
63 ビーム条件決定手段
64 変動条件保存手段
65 受光強度変動情報取得手段
7 外部入力手段

Claims (5)

  1. 複数の通信用レーザ光源を備え、空間的に離れた地点間を複数のレーザ光を用いて通信を行うマルチビームレーザ通信装置であって、
    空間レーザ通信のビーム軸ずれ角方向の強度変動条件を通信相手に応じた値に設定するための変動条件設定手段と、
    上記変動条件設定手段に設定された変動条件に基づいて、送信用レーザのビーム拡がり角およびマルチビームのビーム数を決定するビーム条件決定手段と、
    上記ビーム条件決定手段により決定されたビーム条件に基づいて、通信相手との通信を行う通信制御手段と、
    を備えることを特徴とするマルチビームレーザ通信装置。
  2. 上記通信用レーザ光源として、狭い拡がり角のビームを照射可能なものを用い、
    上記通信制御手段は、各ビームの光軸が通信相手の受光器を貫くオン・アクシスとなるように通信用レーザ光源の照射方向を制御するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のマルチビームレーザ通信装置。
  3. 上記変動条件設定手段は、通信相手への指向誤差を変動条件の一つとして設定可能とし、
    上記ビーム条件決定手段は、上記変動条件設定手段に設定された通信相手への指向誤差も考慮してビーム条件を決定するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマルチビームレーザ通信装置。
  4. 地上から人工衛星へのアップリンク伝送に際して、変動の状態が最も厳しい最小仰角での変動条件と、大気揺らぎの影響が小さくビーム拡がり角が相対的に小さくなる最大仰角での変動条件の双方において、所望の平均受光強度と変動の分散を満たすように、送信用レーザのビーム拡がり角とマルチビームのビーム数のビーム条件を設定するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のマルチビームレーザ通信装置。
  5. 上記通信制御手段は、双方向でのレーザ通信を行うための受信制御を行うものとし、
    通信相手からのレーザビームを受信した際に、その受光強度変動の情報を取得する受光強度変動情報取得手段を備え、
    上記通信制御手段は、上記受光強度変動情報取得手段により取得した受光強度変動情報を、相手側へ送信するレーザに載せて送信すると共に、相手側から受信したレーザに含まれる受光強度変動情報をビーム条件決定手段に供給するものとし、
    上記ビーム条件決定手段は、上記通信制御手段より供給された受光強度変動情報に基づいて、所望の平均受光強度と変動の分散値に付加するマージンの値の調節を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のマルチビームレーザ通信装置。
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