JP2005353864A - 化学気相成長装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原料ガスの供給方向に対する基板設置位置を簡便な構成で調整でき、原料ガスの消費に伴う膜の組成分布ばらつきを低減できる化学気相成長装置を提供する。
【解決手段】本発明の化学気相成長装置は、円盤形状のサセプタ2の外周部上に基板1を設置し、サセプタ2の中心部から外周部に向けて原料ガスが流れる構造であって、サセプタ2の外周部には複数の凹部4を有し、各凹部4には基板設置部3と複数の分割されたサセプタピース6からなる基板設置ユニット5がはめ込み可能であり、凹部4内において、複数のサセプタピース6と基板設置部3の位置を変えることによりサセプタ2の中心から基板1の設置位置までの距離を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の化学気相成長装置は、円盤形状のサセプタ2の外周部上に基板1を設置し、サセプタ2の中心部から外周部に向けて原料ガスが流れる構造であって、サセプタ2の外周部には複数の凹部4を有し、各凹部4には基板設置部3と複数の分割されたサセプタピース6からなる基板設置ユニット5がはめ込み可能であり、凹部4内において、複数のサセプタピース6と基板設置部3の位置を変えることによりサセプタ2の中心から基板1の設置位置までの距離を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は化学気相成長装置、特に半導体膜の成膜装置に関するものである。
半導体装置製造工程における化合物半導体材料の成膜工程においては、一般的に有機金属化学気相成長(以下、MOCVDという)法を用いた製造装置が用いられる。
この製造装置においては、スループットの向上を目的として、大きな反応室内での多数枚処理が用いられている。これまで、均一性の向上を図るべくプロセスおよびハードの条件の最適化を行ってきた。しかしながら、条件の最適化検討を行うにあたり、圧力やガス流量といったプロセス条件については変更を行うことが可能であるが、ハードの条件を変更するのは困難であった。特に、基板をセットする位置においては、サセプタの掘り込み部に基板をセットする方式が一般的に用いられているため、基板サイズや取れ数とチャンバーサイズとの関係により制限される。また、セット位置を変更するためには、サセプタを新たに作成する必要があり、条件変更が困難であった。これまで、ハード条件を容易に行う方法としては、基板面とそれが設置されているサセプタの距離を可変式にする機構を持つ製造装置などがあった(例えば特許文献1参照)。
特開平7−37573号公報
しかしながら、従来の化学気相成長装置では、以下の課題がある。従来の装置では公転式バレル型反応炉であり、そのサセプタ形状は円盤状であることが多い。また設置する基板位置の調整はチャンバー中心部から外周部に向けて導入される原料ガスの供給方向に対して垂直方向のみで行われる。
一方、MOCVD装置の様に複数の原料ガスを同時に用いる成膜装置では、プロセス処理を連続して行うことにより、反応室内に反応生成物が堆積する。堆積した反応生成物により、分解効率の高い原料ガスが基板上で反応を開始する前に反応生成物上で反応してしまうため、ウエハがセットされたチャンバー外周部に十分にガスの供給が行き渡らない。この結果、成膜された半導体層の組成分布が悪化し、品質異常の要因となっている。
しかしながら、原料ガスの供給方向(サセプタ放射方向)に対する基板設置位置を調整出来る機構は未だ提案されてこなかった。
そこで、本発明は、上記問題点に対し、原料ガスの供給方向に対する基板設置位置を簡便な構成で調整できる化学気相成長装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の化学気相成長装置は、円盤形状のサセプタの外周部上に基板を設置し、前記サセプタの中心部から外周部に向けて原料ガスが流れる構造の化学気相成長装置であって、前記サセプタの外周部には複数の凹部を有し、各前記凹部には基板設置部と複数の分割されたブロックからなる基板設置ユニットがはめ込み可能であり、前記凹部内において、前記複数のブロックと前記基板設置部の位置を変えることにより前記サセプタの中心から前記基板の設置位置までの距離を変更することを特徴とする。
前記基板設置部と前記ブロックは、前記サセプタと同じ材質からなることが好ましい。
前記基板設置ユニットの上面と前記サセプタにおける前記凹部が形成された面との間に段差がほぼ無いことが好ましい。
本発明の化学気相成長装置は、上記構成を有し、反応室内に堆積した反応生成物により、分解効率の高い原料ガスが基板上で反応を開始する前に分解を行なうために、組成分布が悪化した際、原料ガスの供給方向(サセプタ放射方向)に対する基板設置位置を調整し、組成分布を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態における化学気相成長装置のサセプタ部分を示す平面図、図2は図1に示したサセプタ部分の一部を拡大した斜視図である。
図1に示した本実施の形態の化学気相成長装置は、反応炉(図示せず)中央より基板1に原料ガスを供給し、公転する円盤状のサセプタ2上に、上記サセプタ2と水平になるように設置された基板1上に反応物を堆積させて成膜するものであり、基板1を原料ガス供給方向(サセプタ2の中心から外周へ向かう方向)に位置調整することが出来る機構を備えている。この基板位置調整機構は、基板1を設置する円盤状のサセプタ2と基板設置ユニット5から構成される。
サセプタ2には基板設置ユニット5を収納するための凹部4を有し、上記凹部4はサセプタ2の外周部より0.1mm以上内側に離れた箇所に設けられている。基板設置ユニット5は基板1とそれを固定する基板設置部3と、同形状で複数枚に分割されたサセプタピース6から構成されており、基板設置部3の両端に配置されるサセプタピース6の構成数比を変えることによりサセプタ2上における基板設置位置をサセプタ2中心からの距離を容易に調整することができる。
分割されたサセプタピース6と、基板設置部3を用いて構成された基板設置ユニット5とサセプタ2は同素材であり、基板設置ユニット5とサセプタ2は、隙間無く配置され、基板設置ユニット5の上面とサセプタ2の面との間に段差はほとんどない。このことにより反応ガスの流れが乱されることを防止し、その結果、組成分布のばらつきを抑えることができる。
なお、本実施の形態ではフェイスアップ方式のサセプタを用いているが、フェイスダウン方式や他の成膜装置においても同様の効果が得られることは言うまでもない。
上記の成長装置を用いた成膜方法について説明を行なう。
サセプタ2は従来のMOCVD同様、円盤形状をなし、その表面に、この表面と平行になるように基板を設置する複数の基板設置部3を設けてある。
原料ガスはサセプタ2中央から外周部に向けて流れ、配置されている基板1上で層流になるように工夫されている。Ga、AlおよびInのようなIII族元素ソースとしてTMG(トリメチルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウム)およびTMIn(トリメチルインジウム)などの有機金属ガスを用い、PやAsのようなV族元素ソースとしてPH3(ホスフィン)やAsH3(アルシン)などのハイドライトガスを用いる。
エピタキシャル成長を行なう際には、前記の複数の原料ガスを同時に用いる。そのため、成長回数とともに、反応室内に反応生成物が堆積する。TMInのような分解効率の高い原料ガスは反応生成物にゲッタリングされるため、反応生成物の増加とともに原料ガスの分解効率のバランスがサセプタ内周と外周で崩れてしまう。そのため、組成分布の基板面内再現性が低下する。一般的には組成分布の変化に対して、反応生成物の除去やプロセス条件の変更を行なう。
しかしながら、反応生成物の除去作業はチャンバーの開放が必要であり、メンテナンス作業および、メンテナンス後の状態確認作業に長時間を要する。また、プロセス条件の変更に対しても同様に品質の確認作業に長時間を要する。
これらの課題に対応するため、本実施の形態の化学気相成長装置では、プロセス条件の変更を行なわずに、基板設置位置を変更して原料ガスの分解効率ばらつきに対応する。
基板1の設置位置は、サセプタ2上に設けられた凹部4に収納する基板設置ユニット5内の基板設置部3と複数のサセプタピース6の配置を変更することにより決定する。
基板1をサセプタ2中心方向に移動させる場合、基板設置部3に対してサセプタ2中心方向にあるサセプタピース6を基板設置ユニット5からピックアップし、その隙間を埋めるように基板設置部3をサセプタ2中心方向に移動させる。こうして出来た、サセプタ2外周方向の隙間に、先程ピックアップしたサセプタピース6を挿入することで、基板設置位置を調整することが出来る。その後、成長回数とともに前記基板設置部3の移動を繰り返すことにより、反応生成物を除去する作業を必要とせずに、連続して組成分布の基板面内再現性を確保することができる。
以上のように本実施の形態によれば、基板面内の組成分布を安定させ、品質の安定した半導体装置を製造することができる。
本発明の化学気相成長装置は、メンテナンス頻度を上げずに組成分布を安定して成膜させることができ、特に化合物半導体膜を成長するためのMOCVD装置として有用である。
1 基板
2 サセプタ
3 基板設置部
4 凹部
5 基板設置ユニット
6 サセプタピース
2 サセプタ
3 基板設置部
4 凹部
5 基板設置ユニット
6 サセプタピース
Claims (3)
- 円盤形状のサセプタの外周部上に基板を設置し、前記サセプタの中心部から外周部に向けて原料ガスが流れる構造の化学気相成長装置であって、
前記サセプタの外周部には複数の凹部を有し、
各前記凹部には基板設置部と複数の分割されたブロックからなる基板設置ユニットがはめ込み可能であり、
前記凹部内において、前記複数のブロックと前記基板設置部の位置を変えることにより前記サセプタの中心から前記基板の設置位置までの距離を変更することを特徴とする化学気相成長装置。 - 前記基板設置部と前記ブロックは、前記サセプタと同じ材質からなることを特徴とする請求項1記載の化学気相成長装置。
- 前記基板設置ユニットの上面と前記サセプタにおける前記凹部が形成された面との間に段差がほぼ無いことを特徴とする請求項1または2記載の化学気相成長装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004173517A JP2005353864A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 化学気相成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004173517A JP2005353864A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 化学気相成長装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005353864A true JP2005353864A (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=35588063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004173517A Pending JP2005353864A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 化学気相成長装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005353864A (ja) |
-
2004
- 2004-06-11 JP JP2004173517A patent/JP2005353864A/ja active Pending
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