JP2005353036A - 情報処理装置および情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 物体に装着した指標の、対象物体に対する位置または位置及び姿勢を、簡便かつ正確に取得する。
【解決手段】 物体に装着した指標の前記物体に対する位置または位置姿勢を算出する情報処理方法であって、前記物体の位置姿勢情報を取得する物体位置姿勢取得工程と、前記物体を俯瞰する視点から撮影する客観視点撮像部から第1の画像を入力する第1画像入力工程と、前記第1の画像から前記指標を検出する検出工程と、前記物体の位置姿勢情報と前記検出された指標の画像座標に関する情報とを用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出工程とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物体上に設置した指標の、物体座標系における位置または位置姿勢を求めるものに関する。
近年、現実空間と仮想空間の繋ぎ目のない結合を目的とした、複合現実感に関する研究が盛んに行われている。複合現実感の提示を行う画像表示装置は、ビデオカメラなどの撮像装置によって撮影された現実空間の画像に、撮像装置の位置及び姿勢に応じて生成した仮想空間(たとえばコンピュータ・グラフィックスにより描画された仮想物体や文字情報など)の画像を重畳描画してそれを表示するビデオシースルー方式によって実現される。
このような画像表示装置の応用としては、患者の体表面に体内の様子を重畳表示する手術支援や、現実空間に浮遊する仮想の敵と戦う複合現実感ゲームなど、今までのバーチャルリアリティとは異なった新たな分野が期待されている。
これらの応用に対して共通に要求されるのは、現実空間と仮想空間の間の位置合わせをいかに正確に行うかということであり、従来から多くの取り組みが行われてきた。複合現実感における位置合わせの問題は、仮想の情報を重畳しようとする対象物体と撮像装置との間の、相対的な位置及び姿勢の関係(以下ではこれを、撮像装置に対する対象物体の位置及び姿勢と称する)を求める問題に帰結される。
この問題を解決する方法として、対象物体上に、対象物体の座標系における配置が既知であるような複数の指標を設置あるいは設定し、既知の情報であるその指標の物体座標系における座標と、撮像装置が撮像した画像内における指標の投影像の座標とを利用して、撮像装置に対する対象物体の位置及び姿勢を求めることが一般的に行われている。
物体座標系における指標の座標とその投影像の画像座標の組から撮像装置に対する対象物体の位置及び姿勢を算出する方法は、写真測量等の分野において古くから提案されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2を参照)。
また、磁気センサのような6自由度位置姿勢センサを撮像装置と対象物体の双方に取り付け、撮像装置が撮像した画像内における指標の投影像の座標に加え、センサによって計測された(センサが基準としている基準座標系における)撮像装置と対象物体の夫々の位置及び姿勢の計測値もさらに利用して、撮像装置に対する対象物体の位置及び姿勢を求めるハイブリッドな位置姿勢計測方法も提案されている(例えば、特許文献1では、画像上で検出された指標の投影像の情報を用いて、センサ計測値の誤差が補正される)。
また、本出願人は、特願2003−323101において、ある基準座標系における対象物体の位置及び姿勢を計測したいという目的において、対象物体に指標を設置し、基準座標系に固定したカメラによってこれを撮影することで、固定カメラに対する対象物体の位置及び姿勢を求め、これによって、基準座標系における対象物体の位置及び姿勢を得るという方法を提案している。
R.M.Haralick,C.Lee,K.Ottenberg,and M.Nolle:Review and analysis of solutions of the three point perspective pose estimation problem,International Journal of Computer Vision,vol.13,no.3,pp.331−356,1994. D.G.Lowe:Fitting parameterized three−dimensional models to images,IEEE Transactions on PAMI,vol.13,no.5,pp.441−450,1991. 内山,山本,田村:"複合現実感のためのハイブリッド位置合わせ手法−6自由度センサとビジョン手法の併用−",日本バーチャルリアリティ学会論文誌,vol.8,no.1,pp.119−125,2003. 藤井博文,神原誠之,岩佐英彦,竹村治雄,横矢直和,拡張現実のためのジャイロセンサを併用したステレオカメラによる位置合わせ,電子情報通信学会技術研究報告PRMU99−192(信学技報vol.99,no.574,pp.1−8,1999. A.I.Comport,E.Marchand,F.Chaumette,A real−time tracker for markerless augmented reality,Proc.Int'l Symp.on Mixed and Augmented Reality 2004,pp.36−45,2004.
ところで、撮像装置が撮影した画像内における指標の投影像の画像座標を検出することで対象物体の位置及び姿勢を算出する上記の方法においては、対象物体に設定した複数の指標と、対象物体との相対的な位置関係は、既知でなければならない。個々の指標の相対的な位置関係が未知である場合、例えば、着色された球状の指標や円形状の指標を用いてその画像上における指標の投影像の重心位置を特徴として利用する場合のように、特徴が一つの点で記述されるような指標が対象物体上に個々に設置されている場合には、対象物体座標系における個々の指標の3次元位置が予め計測されていなくてはならない。一方、指標同士の相対的な位置関係が既知である場合、例えば、上記と同様な指標を用いる場合であっても、それらの指標が予めベースとなる治具に装着されており、この治具の座標系(このように指標の相対的な位置を記述するための座標系を以下では指標座標系と呼ぶ)における各指標の位置が既に計測されており、この治具が対象物体に装着されているような場合には、対象物体座標系におけるこの治具の位置と姿勢が既知であれば良い(なお、特徴が複数の点で記述されるような指標、例えば、形状の既知な四角形や三角形の指標を用いてその画像上における指標の投影像の各頂点を特徴として利用する場合は、この指標自体が複数の指標の集まりであると解釈して、「指標同士の相対的な位置関係が既知である場合」の一種として考えることにする)。しかしながら、これらを正確に較正する方法は一般的に知られておらず、従来までは手動計測によって得られる不正確な位置または位置及び姿勢を既知の値として利用する以外に方策がなかった。その結果、上記の撮像装置が撮影した画像内における指標の投影像の画像座標を検出することで対象物体の位置及び姿勢を算出する方法においては、対象物体の位置及び姿勢を実用上低い精度でしか計測できないという改善の余地があった。
本発明は以上の問題を鑑みてなされたものであり、物体に装着した指標の、対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)位置または位置及び姿勢を、簡便かつ正確に取得することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、物体に装着した指標の前記物体に対する位置または位置姿勢を算出する情報処理方法であって、前記物体の位置姿勢情報を取得する物体位置姿勢取得工程と、前記物体を俯瞰する視点から撮影する客観視点撮像部から第1の画像を入力する第1画像入力工程と、前記第1の画像から前記指標を検出する検出工程と、前記物体の位置姿勢情報と前記検出された指標の画像座標に関する情報とを用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出工程とを有することを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、物体に装着した指標の前記物体を基準とした位置または位置姿勢を、当該指標の較正情報として算出する情報処理方法であって、カメラによって前記物体を撮影することにより得られた画像を入力する画像入力工程と、前記指標の画像座標に関する情報を前記画像から検出する検出工程と、前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢を算出する物体位置姿勢算出工程と、前記物体位置姿勢算出工程で算出された前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値と、前記検出工程で検出された指標の画像座標に関する情報を用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば物体に対する指標の位置または位置姿勢を、簡便かつ正確に取得することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態に係る指標較正装置は、対象物体に装着した指標の較正を行うためのものであり、対象物体に装着した6自由度位置姿勢センサと、固定位置に設置した客観視点カメラを利用して、対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)夫々の指標の位置を、指標ごとに算出する。以下、本実施形態に係る指標較正装置及び指標較正方法について説明する。なお、本実施形態では、「対象物体上に装着されている撮像装置と、世界座標系における位置が既知である基準指標」によって、6自由度位置姿勢センサが構成されているものとする。また、その6自由度位置姿勢センサが取り付けられている対象物体は、「撮像装置」自体であるとする。すなわち、本実施形態に係る指標較正装置は、撮像装置に装着した(他の撮像装置によって観測されるための)指標の較正を行うためのものであり、撮像装置の座標系(以下、これを主観視点カメラ座標系と呼ぶ)における夫々の指標の位置を、指標ごとに算出するものといえる。
図1は、本実施形態に係る指標較正装置100の概略構成を示す図である。図1に示したように、本実施形態に係る指標較正装置100は、主観視点指標検出部110、位置姿勢算出部120、客観視点カメラ140、客観視点指標検出部150、指示部160、データ管理部170、較正情報算出部180によって構成されており、較正対象である指標が装着された撮像装置130に接続されている。
なお、撮像装置130上には、較正される対象である指標P(k=1,,,K)(以下、これを客観視点指標と呼ぶ)が1つ以上設定されているものとする。主観視点カメラ座標系(=対象物体座標系:撮像装置130上の1点を原点として定義し、更に互いに直交する3軸を夫々X軸、Y軸、Z軸として定義した座標系)における客観視点指標の位置は未知であり、この未知である客観視点指標の位置が、本実施形態に係る指標較正装置が較正する情報となる。
現実空間中の複数の位置には、撮像装置130によって撮影するための指標(以下、主観視点指標(基準指標))として、世界座標系(現実空間の1点を原点として定義し、更に互いに直交する3軸を夫々X軸、Y軸、Z軸として定義した座標系)における位置が既知である複数個の主観視点指標Q(k=1,,,K)が配置されている。主観視点指標Qは、指標較正用のデータを取得する時の撮像装置130によって、少なくとも3個以上の指標が観測されるように設置されていることが望ましい。図1の例は、4個の主観視点指標Q,Q,Q,Qが配置されており、そのうちの3個Q,Q,Qが撮像装置130の視野内に含まれている状況を示している。
主観視点指標Qは、例えば、それぞれが異なる色を有する円形状のマーカによって構成してもよいし、それぞれが異なるテクスチャ特徴を有する自然特徴等の特徴点によって構成してもよい。また、ある程度の面積を有する四角形領域によって形成されるような四角形指標を用いることも可能である。撮影画像上における投影像の画像座標が検出可能であって、かついずれの指標であるかが識別可能であるような指標であれば、何れの形態であってもよい。
撮像装置130が出力する画像(以下、これを主観視点画像と呼ぶ)は、主観視点指標検出部110に入力される。
主観視点指標検出部110は、撮像装置130より主観視点画像を入力し、入力した画像中に撮影されている主観視点指標Qの画像座標を検出する。例えば、主観視点指標Qの各々が異なる色を有するマーカによって構成されている場合には、主観視点画像上から各々のマーカ色に対応する領域を検出し、その重心位置を指標の検出座標とする。また、主観視点指標Qの各々が異なるテクスチャ特徴を有する特徴点によって構成されている場合には、既知の情報として予め保持している各々の指標のテンプレート画像によるテンプレートマッチングを主観視点画像上に施すことにより、指標の位置を検出する。基準指標として四角形指標を用いる場合は、画像に2値化処理を施した後にラベリングを行い、一定面積以上の領域の中から4つの直線によって形成されているものを指標候補として検出する。さらに、候補領域の中に特定のパターンがあるか否かを判定することによって誤検出を排除し、また、指標の方向と識別子を取得する。なお、このようにして検出される四角形指標は、本明細では、4つの頂点の個々によって形成される4つの指標であると考える。
さらに、主観視点指標検出部110は、検出された各々の主観視点指標Qknの画像座標uQknとその識別子kを位置姿勢算出部120へと出力する。ここで、n(n=1,,,N)は検出された指標夫々に対するインデックスであり、Nは検出された指標の総数を表している。例えば図1の場合には、N=3であり、識別子k=1,k=3,k=4とこれらに対応する画像座標uQk1,uQk2,uQk3が出力される。本実施形態における主観視点指標検出部110は、撮像装置130からの画像の入力をトリガとして上記の指標検出処理を逐次実行しているが、位置姿勢算出部120からの要求に応じて(その時点で入力している主観視点画像を利用して)処理を実行する構成としても良い。
位置姿勢算出部120は、検出された各々の主観視点指標Qknの画像座標uQknと、既知な情報として予め保持している指標の世界座標x Qknとの対応関係に基づいて、撮像装置130の位置及び姿勢を算出する。主観視点指標の世界座標と画像座標の組から撮像装置の位置及び姿勢を算出する方法は、写真測量等の分野において古くから提案されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2を参照)。例えば、主観視点指標が同一平面上に配置されている場合には、4点以上の指標を検出することで、2次元ホモグラフィの計算に基づいて撮像装置の位置及び姿勢を得ることができる。また、同一平面上にない6点以上の指標を用いて撮像装置の位置と姿勢を用いる方法も良く知られている。また、撮像装置の位置と姿勢の推定値から算出される指標の画像座標の理論値と指標の画像座標の実測値との誤差を、画像ヤコビアンを用いたガウス・ニュートン法のような繰り返し計算によって最小化することにより、位置と姿勢の推定値を最適化する方法などを用いることもできる。算出した撮像装置130の世界座標系における位置及び姿勢は、データ管理部170の要求に従って、データ管理部170へと出力される。なお、本実施形態における位置姿勢算出部120は、主観視点指標検出部110からのデータの入力をトリガとして上記の位置及び姿勢の算出処理を逐次実行しているが、データ管理部170からの要求に応じて(その時点での入力データを利用して)処理を実行する構成としても良い。以下では、撮像装置130の位置及び姿勢は、それぞれ3値ベクトル[x y z]及び[ξ ψ ζ]によって保持されているものとする。姿勢を3値によって表現する方法には様々なものが存在するが、ここでは、ベクトルの大きさによって回転角を、ベクトルの向きによって回転軸方向を定義するような3値のベクトルによって表現されているものとする。このとき、位置及び姿勢は、6次元ベクトル[x y z ξ ψ ζ]で表される。
客観視点カメラ140は、指標較正用のデータ取得を行う時の撮像装置130を撮像可能な位置に固定して配置されている。世界座標系における客観視点カメラ140の位置及び姿勢は、既知の値として較正情報算出部180に予め保持されているものとする。
客観視点指標検出部150は、客観視点カメラ140が撮影した画像(客観視点画像)を入力し、主観視点指標検出部110と同様な処理によって画像中に撮影されている客観視点指標Pの画像座標を検出し、データ管理部170の要求に従って検出された客観視点指標Pkmの画像座標uPkmとその識別子kをデータ管理部170へと出力する。ここで、m(m=1,,,M)は検出された指標夫々に付けられたインデックスであり、Mは検出された指標の総数を表している。例えば図1の場合には、M=2であり、識別子k=1,k=2とこれらに対応する画像座標uPk1,uPk2が出力される。本実施形態における客観視点指標検出部150は、客観視点画像の入力をトリガとして上記の指標検出処理を逐次実行しているが、データ管理部170からの要求に応じて(その時点で入力している客観視点画像を利用して)処理を実行する構成としても良い。
指示部160は、不図示のオペレータからデータ取得コマンドが入力された時には「データ取得」の指示をデータ管理部170に、較正情報算出コマンドが入力されたときには「較正情報算出」の指示を較正情報算出部180に送信する。指示部160へのコマンド入力は、例えばキーボードを用いて、特定のコマンドを割り当てたキーを押すことによって行うことができる。また、コマンドの入力は、ディスプレイ上に表示されたGUIで行うなどの、いずれの方法で行ってもよい。
データ管理部170は、指示部160から「データ取得」の指示を受けると、位置姿勢算出部120から撮像装置130の世界座標系における位置及び姿勢を入力し、客観視点指標検出部150から客観視点指標の画像座標とその識別子を入力し、[撮像装置130の位置及び姿勢−客観視点指標の画像座標]の組を、客観視点指標の識別子毎に用意したデータリストに追加しこれを保持する。ここで、位置姿勢算出部120から入力される撮像装置130の位置及び姿勢は、客観視点指標検出部150から入力される客観視点指標の画像座標を検出した画像の撮影時刻と、同一時刻のものである。また、データ管理部170は、較正情報算出部180からの要求にしたがって、生成した客観視点指標の識別子毎のデータリストを較正情報算出部180に出力する。
較正情報算出部180は、指示部160から「較正情報算出」の指示を受けると、データ管理部170からデータリストを入力し、これをもとに較正処理を行い、その結果として得られた較正情報(すなわち、各客観視点指標の主観視点カメラ座標系における位置)を出力する。
図2は、本実施形態の較正装置が較正情報を求める際に行う処理のフローチャートである。なお、同フローチャートに従ったプログラムコードは、本実施形態の装置内の、不図示のRAMやROMなどのメモリ内に格納され、不図示のCPUにより読み出され、実行される。
ステップS2010において、指示部160は、データ取得コマンドがオペレータから入力されたか否かの判定を行う。オペレータは、指標較正用のデータ取得を行う位置に撮像装置130を配置した時に、データ取得コマンドを入力する。指示部160は、データ取得コマンドが入力されている場合には、ステップS2020へと処理を移行させる。
ステップS2020において、データ管理部170は、位置姿勢算出部120から、撮像装置130の世界座標系における位置及び姿勢t=[x y z ξ ψ ζ]を入力する。
ステップS2030において、データ管理部170は、客観視点指標検出部150から、客観視点指標検出部150によって検出された客観視点指標Pkmの画像座標uPkmとその識別子kを入力する。客観視点指標検出部150は、入力された客観視点画像に対して常に指標の検出処理を行っており、以上のステップS2020,S2030の処理により、撮像装置の位置と姿勢がtであるときの客観視点指標の画像座標を得ることができる。なお、客観視点指標検出部150から入力される情報は、必ずしも全ての客観視点指標に関するものである必要はなく、その時点で客観視点画像上において検出されている指標に関する情報であればよい。
次に、ステップS2040において、データ管理部170は、検出された客観視点指標Pkm毎に、入力したデータの組をデータリストLPkに追加する。具体的には、位置姿勢算出部120から入力するtをt=[x ξ ψ ζとし、客観視点指標検出部150から入力するuPkmをu Pkとして、[t,u Pk]の組を、客観視点指標検出部150から入力する識別子kを参照することで振り分けながら、Pに関するi番目のデータとして客観視点指標Pに関するデータリストLPkに登録する。ここでi(i=1,,,IPk)は、データリストLPkに登録したデータの組夫々に対するインデックスであり、IPkは、客観視点指標Pに関して登録したデータの総組数を表している。
以上の処理によって、データの取得が行われる。
ステップS2050では、データ管理部170によって、それまでに取得された、全ての客観視点指標に関するデータリスト、もしくは、少なくとも1つの客観視点指標に関するデータリストが、較正情報を算出するに足るだけの情報を有しているかどうかの判定が行われる。少なくとも1つのデータリスト、もしくは、全てのデータリストが条件を満たしていない場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。一方、全てのデータリスト、もしくは、少なくとも1つのデータリストが較正情報算出の条件を満たしている場合には、ステップS2060へと処理を移行させる。ある客観視点指標Pに関するデータリストが較正情報を算出するに足るだけの情報を有す条件としては、例えば、データリストLPkが異なるデータ[t,u Pk]を2組以上得ていること、が挙げられる。後述するように、1組のデータから2つの方程式が得られるため(式3参照)、2組以上のデータを得ていれば、4つの方程式から3パラメータである客観視点指標の主観視点カメラ座標系における位置を決定することができる。ただし、入力データの多様性が増すほどに導出される較正情報の精度は向上するので、より多くのデータを要求するように条件を設定してもよい。
次にステップS2060において、較正情報算出コマンドがオペレータから入力されたか否かの判定を行う。較正情報算出コマンドが入力されている場合には、ステップS2070へと処理を移行し、入力されていない場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
較正情報算出部180は、求めるべき較正情報、すなわち客観視点指標の主観視点カメラ座標系における位置を3値ベクトル[x y z]として扱う。以下では、この未知パラメータを状態ベクトルsPk=[xPkPkPkと記述する。以下、ある客観視点指標Pに対する処理を想定して説明を続けるが、各処理は較正情報算出の条件を満たしたデータリストに対応する全ての客観視点指標に対して共通に行われるものとする。
ステップS2070において、較正情報算出部180は、状態ベクトルsPkに適当な初期値(例えば[0 0 0])を与える。
ステップS2080において、較正情報算出部180は、データリストLPk中の各データ[t,u Pk](i=1,2,,,,IPk)および状態ベクトルsPkから、全てのiに対して、客観視点指標Pの客観視点画像座標の理論値u Pk'=[uxi Pk',uyi Pk']を算出する。ここで客観視点指標の客観視点画像座標の理論値とは、主観視点カメラ座標系における位置が与えられている客観視点指標Pの、客観視点画像中に見えるべき位置(座標)のデータを指す。u Pk'の算出は、客観視点指標Pの主観視点カメラ座標系における位置を表す状態ベクトルsPkの関数
Figure 2005353036
に基づいて行われる。
具体的には、関数F()は、i番目のデータを取得した時の(すなわち、撮像装置130の位置と姿勢がtである時の)客観視点指標Pの客観視点カメラ座標における位置ベクトルb Pkを、sPkから求める次式、
Figure 2005353036
及び、b Pkから客観視点指標Pの客観視点画像上の座標u Pk'を求める次式、
Figure 2005353036
によって構成されている。ここでf 及びf は、それぞれx軸方向及びy軸方向における客観視点カメラ140の焦点距離であり、既知の値として予め保持されているものとする。また、MWBは客観視点カメラ座標系における座標を世界座標に変換する変換行列であり、既知の値として予め保持されている世界座標系における客観視点カメラ140の位置及び姿勢に基づいて、予め算出されているものとする。MWCiはtによって定まるモデリング変換行列(主観視点カメラ座標系における座標を世界座標系における座標に変換する行列)であり、次式によって定義される。
Figure 2005353036
ただし、
Figure 2005353036
である。
ステップS2090において、較正情報算出部180は、全てのiに対して、データリストLPk中の各データに含まれる客観視点指標Pの実際の画像座標u Pkと、それに対応する画像座標の理論値u Pk'との誤差△u Pkを次式によって算出する。
Figure 2005353036
ステップS2100において、較正情報算出部180は、全てのiに対して、状態ベクトルsPkに関する画像ヤコビアン(すなわち、式1の関数F()を状態ベクトルsPkの各要素で偏微分した解を各要素に持つ2行×3列のヤコビ行列)Juis Pk(=∂u Pk/∂sPk)を算出する。具体的には、式3の右辺を客観視点カメラ座標系上の位置ベクトルb Pkの各要素で偏微分した解を各要素に持つ2行×3列のヤコビ行列Juibi Pk(=∂u Pk/∂b Pk)と、式2の右辺を状態ベクトルsPkの各要素で偏微分した解を各要素に持つ3行×3列のヤコビ行列Jbis Pk(=∂b Pk/∂sPk)を算出し、次式によってJuis Pkを算出する。
Figure 2005353036
ステップS2110において、較正情報算出部180は、以上のステップで算出した、全てのiに対する誤差△u Pk及びヤコビ行列Juis Pkに基づいて、sPkの補正値△sPkを算出する。具体的には、全てのiに対する誤差△u Pkを垂直に並べた2IPk次元ベクトルの誤差ベクトル
Figure 2005353036
及びヤコビ行列Juis Pkを垂直に並べた2IPk行×3列の行列
Figure 2005353036
を作成し、Φの擬似逆行列Φを用いて、△sPkを次式より算出する。
Figure 2005353036
ここで、△sPkは3次元ベクトルであるから、2IPkが3以上、すなわちIPkが2以上であれば、△sPkを求めることができる。なおΦは、例えばΦ=(ΦΦ)−1Φによって求めることができるが、他の方法によって求めてもよい。
ステップS2120において、較正情報算出部180は、ステップS2110において算出した補正値△sPkを用いて、式11に従って客観視点指標Pの主観視点カメラ座標系における位置ベクトルsPkを補正し、得られた値を新たなsPkとする。
Figure 2005353036
ステップS2130において、較正情報算出部180は、誤差ベクトルUが予め定めた閾値より小さいかどうか、あるいは、補正値△sPkが予め定めた閾値より小さいかどうかといった何らかの判断基準を用いて、計算が収束しているか否かの判定を行う。収束していない場合には、補正後の状態ベクトルsPkを用いて、再度ステップS2080以降の処理を行う。
ステップS2130において計算が収束したと判定されると、ステップS2140において、較正情報算出部180は、得られた状態ベクトルsPkを、客観視点指標Pの主観視点カメラ座標系における位置を示すパラメータとして出力する。
最後にステップS2150では、較正処理を終了するか否かの判定が行われる。オペレータが、指標較正装置100に対して、較正処理の終了を指示した場合には、処理を終了させ、較正処理の継続(再較正)を指示した場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
以上の処理によって、対象物体(撮像装置)に装着した指標の対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)位置を、簡便かつ正確に取得することができる。
<変形例1−1>
なお、本実施形態においては、状態ベクトルの補正値の算出に式10で表現されるニュートン法を用いているが、補正値の算出は必ずしもニュートン法によって行わなくてもよい。例えば公知の非線形方程式の反復解法であるLM法(Levenberg−Marquardt法)を用いて求めてもよいし、公知のロバスト推定手法であるM推定等の統計的手法を組み合わせてもよいし、他の何れの数値計算手法を適用しても本発明の本質が損なわれないことは言うまでもない。また、本実施形態では、ステップS2070からステップS2130までの処理において、求めるべき指標の位置に初期値を与え、画像ヤコビアンを利用した繰り返し演算によって最適値を求めたが、より簡便な計算方法によって指標の位置を求めることも可能である。例えば、式3を展開すると、
Figure 2005353036
Figure 2005353036
の関係が得られる。この関係を利用すると、
Figure 2005353036
のようにして、sを直接得ることができる。ここで、
Figure 2005353036
を表している。
<変形例1−2>
また、本実施形態では、6自由度位置姿勢センサとして、「対象物体上に装着されている撮像装置と、世界座標系における位置が既知である基準指標」を組み合わせたものを用いたが、世界座標系における対象物体の位置と姿勢が計測可能であれば、それ以外方法によって6自由度位置姿勢センサを構成してもよい。例えば、磁気センサのような6自由度位置姿勢センサや、ジャイロセンサのような3自由度姿勢センサを撮像装置130に取り付け、撮像装置130の撮影画像から検出された各々の主観視点指標Qknの画像座標uQknと、既知な情報として予め保持している指標の世界座標x Qknとの対応関係、ならびに、撮像値130に取り付けたセンサの計測値、の両方に基づいたハイブリッドな方法で、撮像装置130の位置及び姿勢を算出しても良い(具体的な算出方法は、例えば〔非特許文献3〕、〔非特許文献4〕を参照)。
<変形例1−3>
本実施形態では、対象物体が撮像装置の場合であったので、世界座標系における対象物体の位置と姿勢の計測に、対象物体自身が撮影する映像情報を利用することができた。対象物体が任意の物体である場合には、その位置と姿勢の計測に、磁気センサのような6自由度位置姿勢センサを用いることができる。その場合の構成を図5に示す。
図5に示した本実施形態の変形例に係る指標較正装置500は、任意の対象物体510に装着した指標の較正を行うためのものであり、対象物体510に装着した6自由度位置姿勢センサ520と、固定位置に設置した客観視点カメラ140を利用して、対象物体510に対する(すなわち、対象物体座標系における)夫々の指標の位置を、指標ごとに算出する。6自由度位置姿勢センサ520としては、磁気式の位置姿勢センサ(米Polhemus社のFASTRAKや米Ascension Tech.社のFlock of Birds)や超音波センサなどを用いることが可能であるし、他の何れの6自由度位置姿勢センサを用いてもよい。指標較正装置500は、図1における主観視点指標検出部110及び位置姿勢算出部120に代替する構成要素として、位置姿勢算出部530を有している。位置姿勢算出部530は、6自由度位置姿勢センサ520より位置姿勢計測値(センサ座標系におけるセンサ自身の位置及び姿勢)を入力し、その位置姿勢計測値から、既知の較正情報を用いて世界座標系における対象物体510の位置及び姿勢を算出し、データ管理部170の要求に従って、これをデータ管理部170へと出力する。それ以外の部分に関しては、指標較正装置100とまったく同様である。
<変形例1−4>
なお、本実施形態において、対象物体を撮影するカメラとして固定位置に設置した客観視点カメラを用いていたが、世界座標系におけるカメラの位置及び姿勢が計測可能であれば客観視点カメラを固定しなくてもよい。
例えば、磁気センサ(米Polhemus社のFASTRAKや米Ascension Tech.社のFlock of Birds)や、光学式センサ(加NDI社のOptotrakや英VICON社のVICON)、超音波センサといった6自由度位置姿勢センサを客観視点カメラに取り付けて、画像撮影時に客観視点カメラの世界座標系に対する位置姿勢をセンサ計測値から得てもよい。また、客観視点カメラによって撮影される主観視点指標Qknの画像座標uQknと予め既知な情報として保持されている指標の世界座標XwQknから客観視点カメラの位置姿勢を求めてもよい。また、客観視点カメラに前述の6自由度位置姿勢センサや3自由度姿勢センサを取り付け、客観視点画像とセンサの計測値の両方に基づいたハイブッドな手法(〔非特許文献3〕〔非特許文献4〕)によって客観視点カメラの位置姿勢を求めてもよい。
この場合、上記のような手段によって計測された客観視点カメラの位置姿勢は、ステップS2020において撮像装置130の位置姿勢と同時に取得され、ステップS2040においてデータリストに保存される。そして、ステップ2080において、式2におけるMWB(世界座標系における客観視点カメラの位置姿勢を表している)として、既知の値として予め保持されている固定値ではなく、データリスト中に保持されている位置姿勢計測値に基づいて算出した値を使用すればよい。
[第2の実施形態]
本実施形態に係る指標較正装置は、対象物体に装着した複数の指標が指標座標系を有しており、指標座標系における各指標の座標が既知である場合において、対象物体に装着した指標の較正を行うためのものであり、対象物体に装着した6自由度位置姿勢センサと、固定位置に設置した客観視点カメラを利用して、対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)指標座標系の位置と姿勢、あるいは、対象物体に対する各指標の位置を算出する。以下、本実施形態に係る指標較正装置及び指標較正方法について説明する。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、「対象物体上に装着されている撮像装置と、世界座標系における位置が既知である基準指標」によって、6自由度位置姿勢センサが構成されているものとする。また、その6自由度位置姿勢センサが取り付けられている対象物体は、「撮像装置」自体であるとする。
図3は、本実施形態に係る指標較正装置の概略構成を示す図である。図1と同じ部分については同じ番号、記号を付けており、その詳細な説明は省略する。図3に示したように、本実施形態に係る指標較正装置300は、主観視点指標検出部110、位置姿勢算出部120、客観視点カメラ140、客観視点指標検出部150、指示部160、データ管理部370、較正情報算出部380によって構成されており、較正対象である指標が装着された撮像装置130に接続されている。
なお、撮像装置130上の複数の位置には、較正される対象である客観視点指標P(k=1,,,K)が設定されているものとする。主観視点カメラ座標系(=対象物体座標系)上における各指標の位置は未知であるが、夫々の相対的な位置関係は既知であるとする。例えば、4点の客観視点指標P(k=1,2,3,4)の集合が、サイズが既知な1つの四角形指標Rを形成する場合が相当する。図3は、その状況を示している。この時、四角形指標R上のある1点を原点として定義し、更に互いに直交する3軸を夫々X軸、Y軸、Z軸として定義した座標系を指標座標系と呼ぶと、指標座標系における各客観視点指標Pの座標は既知である。よって、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢(=指標座標系における座標を主観視点カメラ座標に変換する変換行列)が判明すれば、未知である客観視点指標Pの主観視点カメラ座標系における位置を算出することができる。このことより、本実施形態に係る指標較正装置が較正する情報は、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢であるとする。
現実空間中の複数の位置には、第1の実施形態と同様に、撮像装置130によって撮影するための指標として、世界座標系における位置が既知である主観視点指標Qが設定されている。
主観視点指標検出部110は、第1の実施形態と同様に、撮像装置130が撮影した主観視点画像を入力し、画像中に撮影されている主観視点指標Qの画像座標を検出し、検出された主観視点指標Qknの画像座標uQknとその識別子kを位置姿勢算出部120へと出力する。
位置姿勢算出部120は、第1の実施形態と同様に、検出された各々の主観視点指標Qknの画像座標uQknと、既知な情報として予め保持している指標の世界座標x Qknとの対応関係に基づいて、撮像装置130の位置及び姿勢を算出する。算出した撮像装置130の世界座標系における位置及び姿勢は、データ管理部370の要求に従って、データ管理部370へと出力される。
客観視点カメラ140は、第1の実施形態と同様に、指標較正用のデータ取得を行う時の撮像装置130を撮像可能な位置に固定して配置されている。世界座標系における客観視点カメラ140の位置及び姿勢は、既知の値として較正情報算出部380に予め保持されているものとする。
客観視点指標検出部150は、第1の実施形態と同様に、客観視点カメラ140が撮影した客観視点画像を入力し、主観視点指標検出部110と同様な処理によって画像中に撮影されている客観視点指標Pの画像座標を検出し、データ管理部370の要求に従って検出された客観視点指標Pkmの画像座標uPkmとその識別子kをデータ管理部370へと出力する。ただし、図3の例では、指標として四角形指標を用いているので、第1の実施形態で述べた四角形指標の検出処理が実行される。
指示部160は、第1の実施形態と同様に、不図示のオペレータからデータ取得コマンドが入力された時には「データ取得」の指示をデータ管理部370に、較正情報算出コマンドが入力されたときには「較正情報算出」の指示を較正情報算出部380に送信する。
データ管理部370は、指示部160から「データ取得」の指示を受けると、位置姿勢算出部120から撮像装置130の世界座標系における位置及び姿勢を入力し、客観視点指標検出部150から客観視点指標の画像座標とその識別子を入力し、[撮像装置130の位置及び姿勢−客観視点指標の画像座標−客観視点指標の識別子]の組を、一つのデータリストに追加しこれを保持する。ここで、位置姿勢算出部120から入力される撮像装置130の位置及び姿勢は、客観視点指標検出部150から入力される客観視点指標の画像座標を検出した画像の撮影時刻と、同一時刻のものである。また、データ管理部370は、較正情報算出部380からの要求にしたがって、生成したデータリストを較正情報算出部380に出力する。
較正情報算出部380は、指示部160から「較正情報算出」の指示を受けると、データ管理部370からデータリストを入力し、これをもとに較正処理を行い、その結果として得られた較正情報(すなわち、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置と姿勢)を出力する。
図4は、本実施形態の較正装置が較正情報を求める際に行う処理のフローチャートである。図2と同じ部分については同じ番号、記号を付けており、その詳細な説明は省略する。なお、同フローチャートに従ったプログラムコードは、本実施形態の装置内の、不図示のRAMやROMなどのメモリ内に格納され、不図示のCPUにより読み出され、実行される。
ステップS2010からステップS2030までは、第1の実施形態と同様の処理を行う。ステップS2030を終えると、ステップS4040へと処理を移行する。
次に、ステップS4040において、データ管理部370は、検出された客観視点指標Pkm全てについて、入力したデータの組をデータリストLにデータDとして追加する。具体的には、位置姿勢算出部120から入力するtをt=[x ξ ψ ζとし、客観視点指標検出部150から入力する識別子kをkとし、同じく客観視点指標検出部150から入力するuPkmをu Pkjとして、D=[t,u Pkj,k]の組を、j番目のデータとしてデータリストLに登録する。ここでj(j=1,,,NPk)は、データリストLに登録したデータの組夫々に対するインデックスであり、NPkは、登録したデータの総組数を表している。
以上の処理によって、データの取得が行われる。
ステップS4050では、データ管理部370によって、それまでに取得されたデータリストが、較正情報を算出するに足るだけの情報を有しているかどうかの判定が行われる。条件を満たしていない場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。一方、データリストが較正情報算出の条件を満たしている場合には、ステップS2060へと処理を移行させる。データリストが較正情報を算出するに足るだけの情報を有す条件としては、例えば、少なくとも異なる3つ以上の客観視点指標Pに関するデータが、データリストLに含まれていること、が挙げられる。ただし、入力データの多様性が増すほどに導出される較正情報の精度は向上するので、より多くのデータを要求するように条件を設定してもよい。
次にステップS2060において、較正情報算出コマンドがオペレータから入力されたか否かの判定を行う。較正情報算出コマンドが入力されている場合には、ステップS4070へと処理を移行し、入力されていない場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
較正情報算出部380は、求めるべき較正情報、すなわち指標系座標の主観視点カメラ座標系における位置及び姿勢を6値ベクトル[x y z ξ ψ ζ]として扱う。以下では、この未知パラメータを状態ベクトルs=[x y z ξ ψ ζ]と記述する。
ステップS4070において、較正情報算出部380は、状態ベクトルsに適当な初期値を与える。初期値としては、オペレータが指示部160を介しておおよその値を手入力しても良いし、ある同一時刻に入力された(すなわち、同一の客観視点画像から検出された)複数の客観視点指標の検出座標をリストLから抽出し、このデータを用いて、客観視点座標系における指標座標系の同時刻における位置と姿勢を公知の方法によって算出し、得られた位置と姿勢から指標座標系における座標を客観視点カメラ座標系に変換する変換行列MBMを求め、さらに、リストL中に保持されている、同時刻において入力された撮像装置の位置と姿勢tに基づいて、数式4によって定まる変換行列MWCを求め、次式によって、主観視点カメラ座標系における指標系座標の位置及び姿勢を表す変換行列MCMを得て、この行列によって表される位置と姿勢をsの初期値として利用しても良い。
Figure 2005353036
ここで、MWBは、客観視点カメラ座標系における座標を世界座標に変換する変換行列であり、既知の値として予め保持されている世界座標系における客観視点カメラ140の位置及び姿勢に基づいて、予め算出されているものとする。
なお、客観視点座標系における指標座標系の位置と姿勢を算出する公知の手法としては、例えば、指標が同一平面上に配置されている場合には、4点以上の指標を用いて2次元ホモグラフィの計算に基づいて指標座標系の位置と姿勢を得る手法を用いることが可能である。また、同一平面上にない6点以上の指標を用いる手法や、これらの解を初期値にして、ガウス・ニュートン法のような繰り返し計算によって最適解を得る手法を用いることもできる。
ステップS4080において、較正情報算出部380は、データリストL中の各データD=[t,u Pkj,k](j=1,2,,,,NPk)および状態ベクトルsから、全てのjに対して、各客観視点指標Pkjの客観視点画像座標の理論値u Pkj'=[uxj Pkj',uyj Pkj']を算出する。ここで客観視点指標の客観視点画像座標の理論値とは、指標座標系における位置ベクトルh Pkjが既知な客観視点指標Pkjの、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢がsである時に客観視点画像中に見えるべき位置(座標)のデータを指す。u Pkj'の算出は、指標座標系の主観視点カメラ座標系における位置を表す状態ベクトルsの関数
Figure 2005353036
に基づいて行われる。
具体的には、関数F()は、j番目のデータを取得した時の(すなわち、撮像装置130の位置と姿勢がtである時の)客観視点指標Pkjの客観視点カメラ座標における位置ベクトルb Pkjを、sから求める次式、
Figure 2005353036
及び、b Pkjから客観視点指標Pkjの客観視点画像上の座標u Pkj'を求める次式、
Figure 2005353036
によって構成されている。ここでf 及びf は、それぞれx軸方向及びy軸方向における客観視点カメラ140の焦点距離であり、既知の値として予め保持されているものとする。また、MWCjはtによって定まるモデリング変換行列であり、式4のiをjに読み替えた式によって定義される。また、MCM(s)はsによって定まるモデリング変換行列(指標座標系における座標を主観視点カメラ座標系における座標に変換する行列)であり、次式によって定義される。
Figure 2005353036
ただし、
Figure 2005353036
である。
ステップS4090において、較正情報算出部380は、全てのjに対して、データリストL中の各データに含まれる客観視点指標Pkjの実際の画像座標u Pkjと、それに対応する画像座標の理論値u Pkj'との誤差△u Pkjを次式によって算出する。
Figure 2005353036
ステップS4100において、較正情報算出部380は、全てのjに対して、状態ベクトルsに関する画像ヤコビアン(すなわち、式17の関数F()を状態ベクトルsの各要素で偏微分した解を各要素に持つ2行×6列のヤコビ行列)Juj Pkj (=∂u Pkj/∂s)を算出する。具体的には、式19の右辺を客観視点カメラ座標系上の位置ベクトルb Pkjの各要素で偏微分した解を各要素に持つ2行×3列のヤコビ行列Jujbj Pkj(=∂u Pkj/∂b Pkj)と、数18の右辺を状態ベクトルsの各要素で偏微分した解を各要素に持つ3行×6列のヤコビ行列Jbj Pkj (=∂b Pkj/∂s)を算出し、次式によってJuj Pkj を算出する。
Figure 2005353036
ステップS4110において、較正情報算出部380は、以上のステップで算出した、全てのjに対する誤差△u Pkj及びヤコビ行列Juj Pkj に基づいて、sの補正値△sを算出する。具体的には、全てのjに対する誤差△u Pkjを垂直に並べた2J次元ベクトルの誤差ベクトル
Figure 2005353036
及びヤコビ行列Juj Pkj を垂直に並べた2J行×6列の行列
Figure 2005353036
を作成し、Φの擬似逆行列Φを用いて、△sを次式より算出する。
Figure 2005353036
ここで、△sは6次元ベクトルであるから、2Jが6以上、すなわちJが3以上であれば、△sを求めることができる。なおΦは、例えばΦ=(ΦΦ)−1Φによって求めることができるが、他の方法によって求めてもよい。
ステップS4120において、較正情報算出部380は、ステップS4110において算出した補正値△sを用いて、式27に従って指標系座標の主観視点カメラ座標系における位置及び姿勢を表す状態ベクトルsを補正し、得られた値を新たなsとする。
Figure 2005353036
ステップS4130において、較正情報算出部380は、誤差ベクトルUが予め定めた閾値より小さいかどうか、あるいは、補正値△sが予め定めた閾値より小さいかどうかといった何らかの判断基準を用いて、計算が収束しているか否かの判定を行う。収束していない場合には、補正後の状態ベクトルsを用いて、再度ステップS4080以降の処理を行う。
ステップS4130において計算が収束したと判定されると、ステップS4140において、較正情報算出部380は、得られた状態ベクトルsを、較正情報、すなわち、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢として出力する。この時の出力の形態は、sそのものであっても良いし、sの位置成分を3値のベクトルで表し、姿勢成分をオイラー角や3×3の回転行列で表したものであっても良いし、sから生成した座標変換行列MCMであっても良い。
最後にステップS2150では、較正処理を終了するか否かの判定が行われる。オペレータが、指標較正装置300に対して、較正処理の終了を指示した場合には、処理を終了させ、較正処理の継続(再較正)を指示した場合には、再びステップS2010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
以上の処理によって、対象物体(撮像装置)に装着した指標の対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)位置または位置及び姿勢を、簡便かつ正確に取得することができる。
<変形例2−1>
なお、本実施形態においては、較正情報として、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢を出力していたが、得られた状態ベクトルsから、主観視点カメラ座標系における客観視点指標Pの位置を個々に算出して、これらを較正情報として出力しても良い。この場合、主観視点カメラ座標系における客観視点指標Pの位置は、sから求められる座標変換行列MCMと、指標座標系における客観視点指標Pの既知の位置h Pkとの積によって得ることができる。
<変形例2−2>
また、本実施形態では、6自由度位置姿勢センサとして、「対象物体上に装着されている撮像装置と、世界座標系における位置が既知である基準指標」を組み合わせたものを用いたが、世界座標系における対象物体の位置と姿勢が計測可能であれば、それ以外の方法によって6自由度位置姿勢センサを構成してもよい。例えば、第1の実施例と同様に、磁気センサのような6自由度位置姿勢センサや、ジャイロセンサのような3自由度姿勢センサを撮像装置130に取り付け、撮像装置130の撮影画像から検出された各々の主観視点指標Qknの画像座標uQknと、既知な情報として予め保持している指標の世界座標x Qknとの対応関係、ならびに、撮像値130に取り付けたセンサの計測値、の両方に基づいたハイブリッドな方法で、撮像装置130の位置及び姿勢を算出しても良い(具体的な算出方法は、例えば非特許文献3、非特許文献4を参照)。
<変形例2−3>
なお、本実施形態においては、状態ベクトルの補正値の算出に式26で表現される最急降下法を用いているが、補正値の算出は必ずしも最急降下法によって行わなくてもよい。例えば公知の非線形方程式の反復解法であるLM法(Levenberg−Marquardt法)を用いて求めてもよいし、公知のロバスト推定手法であるM推定等の統計的手法を組み合わせてもよいし、他の何れの数値計算手法を適用しても本発明の本質が損なわれないことは言うまでもない。また、本実施形態においては、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢sに適当な初期値を与え、画像ヤコビアンを用いた繰り返し計算によって、全入力データに対するsの最適値を求める方法について説明したが、他の簡易的な算出方法を用いることでも、主観視点カメラ座標系における指標座標系の位置及び姿勢を得ることができる。例えば、ステップS4070の説明で述べたような処理手順によって、1枚の客観視点画像上における複数の客観視点指標の検出座標のみを用いて、主観視点カメラ座標系における指標系座標の位置及び姿勢を得て、これを較正情報として出力してもよい。
<変形例2−4>
なお、本実施形態においては、客観視点指標として四角形指標を用いていたが、指標座標系における各指標の位置が既知である指標群であれば、指標の種類は何れのものでもよい。例えば、第一の実施形態で用いたような複数の円形状指標の組であってもよいし、複数種の指標が混在していてもよい。また、複数の指標座標系を有する場合であっても、個々の指標座標系毎に上記の処理を個別に行うか、或いは、個々の指標座標系毎に上記の処理を並列的に行うことで、同様に較正することが可能である。
<変形例2−5>
本実施形態では、対象物体が撮像装置の場合であったので、世界座標系における対象物体の位置と姿勢の計測に、対象物体自身が撮影する映像情報を利用することができた。対象物体が任意の物体である場合には、その位置と姿勢の計測に、磁気センサのような6自由度位置姿勢センサを用いることができる。その場合の構成は、図5に示した第1の実施形態の<変形例1−3>と同様である。6自由度位置姿勢センサとしては、磁気式の位置姿勢センサ(米Polhemus社のFASTRAKや米Ascension Tech.社のFlock of Birds)や光学式センサ(加NDI社のOptotrakや英VICON社のVICON)、超音波センサなどを用いることが可能であるし、他の何れの6自由度位置姿勢センサを用いてもよい。
<変形例2−6>
なお、本実施形態において、対象物体を撮影するカメラとして固定位置に設置した客観視点カメラを用いていたが、第1の実施形態の<変形例1−4>と同様に、世界座標系におけるカメラの位置及び姿勢が計測可能であれば客観視点カメラを固定しなくてもよい。
この場合、計測された客観視点カメラの位置姿勢は、ステップS2020において撮像装置130の位置姿勢と同時に取得され、ステップS4040においてデータリストに保存される。そして、ステップ4080において、式18におけるMWB(世界座標系における客観視点カメラの位置姿勢を表している)として、既知の値として予め保持されている固定値ではなく、データリスト中に保持されている位置姿勢計測値に基づいて算出した値を使用すればよい。
[第3の実施形態]
本実施形態に係る指標較正装置では、対象物体に装着した複数の指標の較正を、6自由度位置姿勢センサを有する移動可能な撮像装置で対象物体を撮影することにより行う。第1または第2の実施形態では、指標の位置または位置姿勢のみを未知パラメータとして取り扱っていたが、本実施形態では指標の位置又は位置姿勢だけでなく物体に対するカメラの位置姿勢も未知パラメータとして取り扱う。以下、本実施形態に係る指標較正装置及び指標較正方法について説明する。
本実施形態の指標はは、同一直線上にない3個以上の点群から構成される。指標を構成する複数の点の相対位置は既知、つまり各指標において規定される指標座標系における指標を構成する各点の位置は既知であるとする。本実施形態では、前述の指標が物体上に複数配置されている場合に、各指標に規定される指標座標系の、物体を基準とした(つまり物体座標系に対する)位置姿勢を較正情報として求める。
図6は、本実施形態に係る指標較正装置1100の概略構成を示す図である。図6に示すように、本実施形態に係る指標較正装置1100は、指標検出部1020、位置姿勢算出部1030、撮像部1010、指示部1050、データ管理部1040、較正情報算出部1060によって構成されており、指標が装着された物体1000に接続されている。
また、物体1000には6自由度位置姿勢センサA2が装着されており、世界座標系に対する物体の位置姿勢を計測することが可能になっている。6自由度位置姿勢センサA2は位置姿勢算出部1030に接続されている。また、撮像部1010には6自由度位置姿勢センサA1が装着されており、撮像部を構成するカメラの世界座標系に対する位置姿勢を計測することが可能になっている。6自由度位置姿勢センサA1は位置姿勢算出部1030に接続されている。
なお、物体1000上には、前述の定義に基づく指標が複数配置されている。ここで、物体に配置された指標をP(k=1,,,K)で表す。但し、Kは物体上に配置された較正対象となる指標の数である。また、指標Pは点pki((k=1,,,K)、(i=1,,,N))により構成される。但し、Nは、指標Pを構成する点の総数を表す。
前述したように、物体上に配置された指標は、夫々を構成する点の指標座標系における位置は既知であるが、物体座標系(物体上の一点を原点として定義し、互いに直交する3軸を夫々X軸、Y軸、Z軸として定義した座標系)における位置姿勢は未知である。なお、物体上には、物体座標系を規定するための基準指標として、同一直線上にない物体座標系における位置が既知な指標が3点以上配置されている。すべての基準指標は、指標較正用のデータを取得する撮像部1010によって他の較正対象のマーカと同一画像内で観測される必要がある。また、指標Pは、撮影画像上における投影像の画面座標が検出可能であって、かついずれの指標であるか、さらには指標を構成する各点が識別可能であるような指標であれば、何れの形態であってもよい。
撮像部1010は、物体上に配置された指標を様々な位置や方向から撮影する。撮影された画像は、指標検出部1020に入力される。
指標検出部1020は、撮像部1010より画像を入力し、入力した画像中に撮影されている指標Pを構成する各点の画像座標を検出する。
さらに、指標検出部1020は、検出された各々の指標Pknを構成する点pkniの画像座標uPkniとその識別子kをデータ管理部1040へと出力する。ここで、n(n=1,,,M)は検出された指標夫々に対するインデックスであり、Mは検出された指標の総数を表している。例えば図6の場合は、識別子が1、2,3である四角形形状の指標が撮影される場合を示しており、M=3であり、識別子k=1、k=2、k=3とこれらに対応する画像座標uPk1i、uPk2i、uPk3i、(i=1、2、3、4)が出力される。
位置姿勢算出部1030は、カメラに装着された6自由度位置姿勢センサA1と、物体に装着された6自由度位置姿勢センサA2から得られるカメラと物体の世界座標系における位置姿勢から、物体座標系におけるカメラの位置姿勢を算出する。この物体座標系におけるカメラの位置姿勢を、データ管理部1040の要求に従って、データ管理部1040へ出力する。
また、位置姿勢算出部1030は、物体座標系におけるカメラの位置及び姿勢を、夫々3値ベクトル[x y z]及び[ξ ψ ζ]によって内部的に表現している。姿勢を3値によって表現する方法には様々なものが存在するが、ここでは、ベクトルの大きさによって回転角を、ベクトルの向きによって回転軸方向を定義するような3値のベクトルによって表現されているものとする。このとき、位置及び姿勢は夫々、6次元ベクトル[x y z ξ ψ ζ]で表される。
指示部1050は、不図示のオペレータからデータ取得コマンドが入力されたとき時には「データ取得」の指示をデータ管理部1040に、較正情報算出コマンドが入力されたときには「較正情報算出」の指示を較正情報算出部1060に送信する。
データ管理部1040は、指示部1050から「データ取得」の指示を受けると、位置姿勢算出部1030から物体座標系におけるカメラの位置と姿勢を入力し、指標検出部1020から指標の画像座標とその識別子を入力し、[カメラの物体座標系での位置姿勢−指標の画像座標−指標の識別子]の組を一つのデータリストに追加しこれを保持する。ここで、位置姿勢算出部から入力されるカメラの物体座標系での位置姿勢は、指標検出部1020から入力される指標の画像座標を検出した画像の撮影時刻と同一時刻のものである。また、データ管理部1040は、較正情報算出部1060からの要求に従って、生成したデータリストを較正情報算出部1060に出力する。
較正情報算出部1060は、指示部1050から「較正情報算出」の指示を受け取ると、データ管理部1040からデータリストを入力し、これをもとに較正処理を行い、その結果として得られた較正情報(すなわち、物体座標系における指標座標の位置と姿勢)を出力する。
図7は、本実施形態の較正装置が較正情報を求める際に行う処理のフローチャートである。なお同フローチャートに従ったプログラムコードは、本実施形態の、不図示のRAMやROMなどのメモリ内に格納され、不図示のCPUにより読み出され、実行される。
ステップS6010において、指示部1050は、データ取得コマンドがオペレータから入力されたか否かの判定を行う。オペレータは、指標較正用のデータ取得を行う位置に物体1000を配置した時に、データ取得コマンドを入力する。指示部1050は、データ取得コマンドが入力されている場合には、ステップS6020へと処理を移行させる。
ステップS6020において、データ管理部1040は、位置姿勢算出部1030から、物体座標系におけるカメラの位置及び姿勢tOC=[xOCOCOC ξOC ψOC ζOCを入力する。位置姿勢算出部1030は常にtOCの算出を行っている。カメラに装着した6自由度位置姿勢センサA1の計測値sA1=[xA1CA1CA1C ξA1C ψA1C ζA1Cから得られる世界座標系におけるカメラの位置姿勢を表す変換行列をMwc(sA1)、物体に装着した6自由度位置姿勢センサA2の計測値sA2=[xA2OA2OA2O ξA2O ψA2O ζA2Oから得られる世界座標系における物体の位置姿勢を表す変換行列をMwoと表すと、物体座標系におけるカメラの位置姿勢を表す変換行列Mocは、式(33)のように表される。
Figure 2005353036
式28で得られる行列Mocから並進成分と姿勢成分を分離することにより、物体座標系における撮像装置の位置と姿勢tOC=[xOCOCOC ξOC ψOC ζOCを得ることができる。
ステップS6030において、データ管理部1040は、指標検出部1020から、指標検出部1020によって検出された指標Pknを構成する点の画像座標群uPkniとその識別子kを入力する。指標検出部1020は、入力された画像に対して常に指標の検出処理を行っており、本ステップの処理により、撮像装置の位置と姿勢がtOCであるときの指標の画像座標を得ることができる。なお、指標検出部1020から入力される情報は、必ずしも全ての指標に関するものである必要はなく、その時点で画像上において検出されている指標に関する情報であればよい。
次に、ステップS6040において、データ管理部1040は、検出された指標Pkn全てについて、入力したデータの組をデータリストDLにデータDとして追加する。具体的には、位置姿勢算出部1030から入力するtOCをtOCj=[xOCjOCjOCj ξOCj ψOCj ζOCjとし、指標検出部1020から入力する識別子kをknjとし、同じく指標検出部1020から入力するuPkniをu Pknjiとして、D=[tOCj,u Pknji,knj]の組を、L番目のデータとしてデータリストDLに登録する。ここでj(j=1,,,N)は、撮影した画像に対するインデックスであり、L(L=1,,,N)は、データリストDLに登録したデータの組夫々に対するインデックスであり、Nは、撮影した画像の総数を表し、Nは、登録したデータの総組数を表している。
以上の処理によって、データの取得が行われる。
ステップS6050では、データ管理部1040によって、それまでに取得されたデータリストが、較正情報を算出するに足るだけの情報を有しているかどうかの判定が行われる。条件を満たしていない場合には、再びステップS6010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。一方、データリストが較正情報算出の条件を満たしている場合には、ステップS6060へと処理を移行させる。データリストが較正情報を算出するに足るだけの情報を有す条件としては、例えば、少なくとも異なる3つ以上の基準指標に関するデータが、データリストDLに含まれていること、が挙げられる。ただし、入力データの多様性が増すほどに導出される較正情報の精度は向上するので、より多くのデータを要求するように条件を設定してもよい。
次にステップS6060において、較正情報算出コマンドがオペレータから入力されたか否かの判定を行う。較正情報算出コマンドが入力されている場合には、ステップS6070へと処理を移行し、入力されていない場合には、再びステップS6010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
較正情報算出部1060は、第2の実施形態と同様に求めるべき較正情報、すなわち物体座標系における指標の位置姿勢を6値ベクトルとして扱う。以下では、この未知パラメータを状態ベクトルs=[x ξ ψ ζと記述する。また、本実施形態では物体に対するカメラの位置姿勢tOCjも未知パラメータとして取り扱う。tOCjを状態ベクトルscj=[xocjocjocj ξocj ψocj ζocjと記述する。
ステップS6070において、較正情報算出部1060は、夫々の状態ベクトルs、scjに適当な初期値を与える。scjの初期値は、センサ出力から得られたtOCjを用いる。sの初期値としては、オペレータが指示部1050を介しておおよその値を手入力しても良い。カメラ座標系から物体座標系への変換行列をMOC、物体座標系から物体に装着された指標座標系への変換行列をMMOとすると、カメラ座標系から指標座標への変換行列MMCを得る。
Figure 2005353036
ステップS4080において、較正情報算出部1060は、データリストDL中の各データD=[tOCj,u Pknji,k]、((j=1,2,,,,N)(L=1,2,,,,N)および状態ベクトルs、scj、から、全てのLに対して、指標Pknjの画像座標の計算値ulL Pknji'=[uxL Pknji',uyL Pknji']を求める。ここで指標の画像座標の計算値とは、物体座標系における位置及び姿勢がsである指標の指標座標系における位置ベクトルh Pknjが既知な点Pknjの、画像中に見えるべき位置(座標)のデータを指す。u Pknji'の算出は、物体座標系における指標座標系の位置を表す状態ベクトルs=[sCj]の関数
Figure 2005353036
に基づいて行われる。
具体的には、関数F()は、L番目のデータを取得した時の(すなわち、同データセット中の撮像装置1010の位置と姿勢がtOCjである時の)指標Pknjのカメラ座標における位置ベクトルc Pknjiを、s,scjから求める次式、
Figure 2005353036
及び、c Pknjiから指標Pknjの画像上の座標u Pknji'を求める次式、
Figure 2005353036
によって構成されている。ここでf 及びf は、それぞれx軸方向及びy軸方向におけるカメラ1010の焦点距離であり、既知の値として予め保持されているものとする。また、
Figure 2005353036
によって定まる変換行列(指標座標系から物体座標系に変換する行列)であり、
Figure 2005353036
はscjによって定まるモデリング変換行列(物体座標系からカメラ座標系に変換する行列)である。
Figure 2005353036
は次式によって定義される。
Figure 2005353036
ただし、
Figure 2005353036
である。また、
Figure 2005353036
ただし、
Figure 2005353036
である。
ステップS6090において、較正情報算出部1060は、全てのLに対して、データリストDL中の各データに含まれる指標Pknjの実際の画像座標u Pknjiと、それに対応する画像座標の計算値u Pknji'との誤差△u Pknjiを次式によって算出する。
Figure 2005353036
ステップS6100において、較正情報算出部1060は、全てのLに対して、状態ベクトルs=[scj]に関する画像ヤコビアン(すなわち、式30の関数F()を状態ベクトルs、scjの各要素で偏微分した解を各要素に持つ(2×N)行×(6×K+6×KNJ)列のヤコビ行列)JuL Pknji (=∂u Pknji/∂s)を算出する。ここで、Nは検出したすべての指標の総数であり、Kは、較正対象となる指標の総数である。KNJは画像の撮影枚数である。
ステップS6110において、較正情報算出部1060は、以上のステップで算出した、全てのLに対する誤差△u Pknji及びヤコビ行列JuL Pknji に基づいて、sの補正値△sを算出する。具体的には、全てのLに対する誤差△u Pkndjiを垂直に並べた2N次元ベクトルの誤差ベクトル
Figure 2005353036
及びヤコビ行列JuL Pknji を垂直に並べた(2N)行×(6×K+6×KNJ)列の行列
Figure 2005353036
を作成し、Φの擬似逆行列Φを用いて、△sを次式より算出する。
Figure 2005353036
ここで、△sは(6×K+6×KNJ)次元ベクトルであるから、2Nが(6×K+6×KNJ)以上であれば、△sを求めることができる。なおΦは、例えばΦ=(ΦΦ)−1Φによって求めることができるが、他の方法によって求めてもよい。
ステップS6120において、較正情報算出部1060は、ステップS6110において算出した補正値△sを用いて、式41に従ってsを補正し、得られた値を新たなsとする。ここで状態ベクトルs=[scj]は、物体座標系における指標の位置姿勢の状態ベクトルs、物体座標系におけるカメラ位置姿勢の状態ベクトルsCjである。
Figure 2005353036
ステップS6130において、較正情報算出部1060は、誤差ベクトルUが予め定めた閾値より小さいかどうか、あるいは、補正値△sが予め定めた閾値より小さいかどうかといった何らかの判断基準を用いて、計算が収束しているか否かの判定を行う。収束していない場合には、補正後の状態ベクトルsを用いて、再度ステップS6080以降の処理を行う。
ステップS6130において計算が収束したと判定されると、ステップS6140において、較正情報算出部1060は、得られた状態ベクトルsのうちsを、較正情報、すなわち、物体座標系における指標座標系の位置及び姿勢として出力する。この時の出力の形態は、sそのものであっても良いし、sの位置成分を3値のベクトルで表し、姿勢成分をオイラー角や3×3の回転行列で表したものであっても良いし、sから生成した座標変換行列MOMであっても良い。
最後にステップS6150では、較正処理を終了するか否かの判定が行われる。オペレータが、指標較正装置1100に対して、較正処理の終了を指示した場合には、処理を終了させ、較正処理の継続(再較正)を指示した場合には、再びステップS6010へと戻り、データ取得コマンドの入力を待つ。
以上の処理によって、対象物体に対する(すなわち、対象物体座標系における)対象物体に装着した指標の位置または位置と姿勢を、簡便かつ正確に取得することができる。
<変形例3−1>
なお、本実施形態において、撮像部1010は自由に移動可能な構成であったが、第1及び第2の実施形態における客観視点カメラと同様に、撮像部1010を固定位置に設置しても良い。この場合、6自由度位置姿勢センサA1は不要であり、位置姿勢算出部1030は、既知の値として予め保持されている世界座標系における撮像部1010の位置姿勢と、6自由度位置姿勢センサA1から得られる世界座標系における物体の位置姿勢に基づいて、物体座標系における撮像部1010の位置姿勢を算出する。第1の実施形態や第2の実施形態においては、客観視点カメラの位置姿勢は既知の値として正確に得られている必要があったが、本実施形態では、位置姿勢算出部1030が出力する物体座標系におけるカメラの位置姿勢に補正処理が施されるため、既知の値としては大まかな位置姿勢のみが入力されていればよいという利点がある。
<変形例3−2>
なお、本実施形態において、カメラと物体との相対的な位置関係を求めるために6自由度位置姿勢センサを用いるが,物体座標系におけるカメラの位置及び姿勢が計測可能であればいずれのセンサでもよい。
例えば、磁気センサ(米Polhemus社のFASTRAKや米Ascension Tech.社のFlock of Birds)、光学式センサ(加NDI社のOptotrakや英VICON社のVICON)、超音波センサといった6自由度位置姿勢センサをカメラと物体に取り付けて、画像撮影時のカメラの物体座標系に対する位置姿勢をセンサ計測値から得てもよい。また、実施例1及び2と同様に,物体に装着されているカメラと世界座標系における位置が既知である基準指標によって構成される6自由度位置姿勢センサの計測値から,物体とそれを撮影するカメラの相対的な位置姿勢を求めてもよい。また、物体とそれを撮影するカメラに前述の6自由度位置姿勢センサや3自由度姿勢センサを取り付け、撮影画像とセンサの計測値の両方に基づいたハイブリッドな手法によって物体とそれを撮影するカメラの相対的な位置姿勢を求めてもよい。
<変形例3−3>
なお、本実施形態における指標較正装置によって物体に装着された指標の物体に対する位置と姿勢を較正した後、カメラに装着した6自由度位置姿勢センサA1のカメラに対する位置と姿勢を求めることも可能である.ここで位置と姿勢は、位置を表す3次元の並進ベクトルtと、姿勢を表す3×3回転行列Rを使って、式42のような4×4行列Mで表す。
Figure 2005353036
第3の実施形態において説明したように、物体に装着された指標の物体に対する位置と姿勢を求める際に、較正に利用した画像を撮影した時点でのカメラの物体に対する位置と姿勢MOCも同時に求まる。また、カメラに装着した6自由度位置姿勢センサと物体に装着した6自由度位置姿勢センサの相対的な位置と姿勢MA2A1はそれぞれのセンサ出力値から計算できる。物体に装着した6自由度位置姿勢センサの物体に対する位置と姿勢MOA2が何らかの方法で求まっている場合に、式43が成り立つ。
Figure 2005353036
ここで既知の情報であるMOA2とMA2A1を次のようにまとめる。
Figure 2005353036
式44を用いて式43を式45のように表す。
Figure 2005353036
枚の画像を撮影すると、撮影画像ごとに存在するMOC,MOA1と、カメラに装着した6自由度位置姿勢センサのカメラに対する位置と姿勢MA1Cを用いて式46のように表せる。
Figure 2005353036
ここで、
Figure 2005353036
Figure 2005353036
とすると、式46は式49のように表せる。
Figure 2005353036
撮影した画像が複数ある場合には、MA1Cを求めるためにBの一般化逆行列を用いて式50のように計算することが可能である。
Figure 2005353036
また、AとBを用いてMA1Cを求めるために他の手法で計算してもよい。
算出した位置と姿勢を表す4×4行列MA1Cより、式42のように姿勢を表す3×3回転行列Rと位置を表す3次元並進ベクトルtを分解し求める。以上のようにしてカメラに装着した6自由度位置姿勢センサのカメラに対する位置と姿勢を求めることが可能である。
[他の実施形態]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には先に説明した(図2及び/又は図4に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
第1の実施形態に係る指標較正装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る指標較正方法の概略処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る指標較正装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態に係る指標較正方法の概略処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態の<変形例1―3>および第2の実施形態の<変形例2−5>に係る指標較正装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態に係る指標構成装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態に係る指標較正方法の概略処理を示すフローチャートである。

Claims (17)

  1. 物体に装着した指標の前記物体に対する位置または位置姿勢を算出する情報処理方法であって、
    前記物体の位置姿勢情報を取得する物体位置姿勢取得工程と、
    前記物体を俯瞰する視点から撮影する客観視点撮像部から第1の画像を入力する第1画像入力工程と、
    前記第1の画像から前記指標を検出する検出工程と、
    前記物体の位置姿勢情報と前記検出された指標の画像座標に関する情報とを用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出工程とを有することを特徴とする情報処理方法。
  2. 前記物体は主観視点撮影部を有し、
    前記物体位置姿勢取得工程は、
    前記主観視点撮影部で撮影された第2の画像を取得し、
    前記第2の画像から、前記物体以外に存在する指標を抽出し、
    前記第2の画像から抽出された指標の画像座標に関する情報と、予め保持されている指標の位置情報とに基づき、前記主観視点撮影部の位置姿勢を取得することを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
  3. 複数の指標の相対位置が既知であることを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
  4. 指標座標系における前記指標の位置が既知であり、
    前記指標位置姿勢算出工程は、前記物体の位置姿勢情報の座標系と前記指標座標系とを変換する変換パラメータ算出することを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
  5. さらに、前記物体と前記客観視点撮影部との相対的な位置姿勢を未知パラメータとすることを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
  6. さらに、前記物体に対する前記客観視点撮像部の位置姿勢を算出することを特徴とする請求項5記載の情報処理方法。
  7. 前記客観視点撮像部は、前記情景中に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の指標較正装置。
  8. 前記指標位置姿勢算出工程は、
    前記物体に対する前記指標の位置または位置姿勢の推定値に基づいて、前記画像内における前記指標の画像座標に関する情報を推定する推定工程と、
    前記検出手段が検出した指標の画像座標に関する情報と、前記推定手段が推定した指標の画像座標に関する情報との間の誤差に基づき、前記推定値を補正する補正工程とを有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 物体に装着した指標の前記物体を基準とした位置または位置姿勢を、当該指標の較正情報として算出する情報処理方法であって、
    カメラによって前記物体を撮影することにより得られた画像を入力する画像入力工程と、
    前記指標の画像座標に関する情報を前記画像から検出する検出工程と、
    前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢を算出する物体位置姿勢算出工程と、
    前記物体位置姿勢算出工程で算出された前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値と、前記検出工程で検出された指標の画像座標に関する情報を用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出工程とを有することを特徴とする情報処理方法。
  10. 前記カメラは情景中に固定されており、
    前記物体位置姿勢算出工程は、前記物体の位置姿勢を計測する計測工程をさらに有し、前記カメラの配置情報と前記計測工程で計測した前記物体の位置姿勢計測値とに基づいて、前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢を算出することを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。
  11. 前記物体位置姿勢算出工程は、前記物体の位置姿勢を計測する第一の計測工程と、前記カメラの位置姿勢を計測する第二の計測工程をさらに有し、前記第一の計測工程で計測した前記物体の位置姿勢計測値と、前記第二の計測工程で計測した前記カメラの位置姿勢計測値とに基づいて、前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢を算出することを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。
  12. 前記指標位置姿勢算出工程は、前記物体位置姿勢算出工程で算出した前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値と、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢の推定値に基づいて、前記画像内における前記指標の画像座標に関する情報を推定する推定工程と、
    前記検出工程が検出した前記指標の画像座標に関する情報と、前記推定工程が推定した前記指標の画像座標に関する情報との間の誤差を軽減させるように、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢の推定値を補正する補正工程とをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
  13. 前記指標位置姿勢算出工程は、前記物体位置姿勢算出工程で算出した前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値と、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢の推定値に基づいて、前記画像内における前記指標の画像座標に関する情報を推定する推定工程と、
    前記検出工程が検出した前記指標の画像座標に関する情報と、前記推定工程が推定した前記指標の画像座標に関する情報との間の誤差を軽減させるように、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢の推定値と、前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値の夫々を補正する補正工程とをさらに有することを特徴とする請求項7記載の情報処理方法。
  14. 前記指標の画像座標に関する情報は、前記指標によって定まる1点または複数点の画像座標であることを特徴とする請求項7記載の情報処理方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれかに記載の情報処理方法をコンピュータにて実現するための情報処理方法。
  16. 物体に装着した指標の前記物体に対する位置または位置姿勢を算出する情報処理装置であって、
    前記物体の位置姿勢情報を取得する物体位置姿勢取得手段と、
    前記物体を俯瞰する視点から撮影する客観視点撮像部から第1の画像を入力する第1画像入力手段と、
    前記第1の画像から前記指標を検出する検出手段と、
    前記物体の位置姿勢情報と前記検出された指標の画像座標に関する情報とを用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
  17. 物体に装着した指標の前記物体を基準とした位置または位置姿勢を、当該指標の較正情報として算出する情報処理装置であって、
    カメラによって前記物体を撮影する撮像手段と、
    前記撮像工程において撮影される画像を入力する画像入力手段と、
    前記指標の画像座標に関する情報を前記画像から検出する検出手段と、
    前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢を算出する物体位置姿勢算出手段と、
    前記物体位置姿勢算出手段で算出された前記物体と前記カメラとの間の相対的な位置姿勢の算出値と、前記検出工程で検出された指標の画像座標に関する情報を用いて、前記物体を基準とした前記指標の位置または位置姿勢を算出する指標位置姿勢算出手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
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