JP2005352078A - 投写型画像表示装置 - Google Patents

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秀昭 田島
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Abstract

【課題】 楕円偏光及び円偏光の混在によって発生する色ムラなどを防いで鮮明な画像をスクリーンに投写する。
【解決手段】 投写型画像表示装置10は、光源部11、ミラー12と、ダイクロイックミラー13,14、液晶パネル15R,15G,15B、偏光板16〜18、クロスダイクロイックプリズム20、波長選択性位相差板21、投映レンズ22、スクリーン23からなる。光源部11から出た照明光はダイクロイックミラー13,14によってR,G,B光に色分離され、液晶パネル15R,15G,15Bによって画像情報が付与される。R,G,B光は偏光板16〜18によってそれぞれS偏光、P偏光、S偏光に偏光された後、クロスダイクロイックプリズム20で同一方向に合成されて出射する。出射面20dから出射したR,G,B光は波長選択性位相差板21によって全てS偏光に揃えられてスクリーン23に投写される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投写型画像表示装置に関するものである。
カラー画像をスクリーンへ投写する投写型画像表示装置では、色合成光学系としてクロスダイクロイックプリズムを使用していることが多い(例えば特許文献1)。クロスダイクロイックプリズムは、赤、緑、青(R,G,B)の3色の光を合成して同一の方向に出射するものである。このような投写型画像表示装置では、クロスダイクロイックプリズムで合成されたR,G,B光を全て直線(S又はP)偏光で出射させるようにして、クロスダイクロイックプリズムの出射面側に配置された1/4波長板によって、直線偏光のRGB光を円偏光に変換した後、スクリーンに投写するのが一般的である。
特許第3292118号公報
しかしながら、上述したような投写型画像表示装置では、光源から導かれた照射光がクロスダイクロイックプリズムに入射するとき、照射光の中心付近はプリズムの入射面に対して垂直に入射するものの、照射光の外周付近では、入射面と垂直な方向に対して斜めに傾いて入射してしまう。よって、中心付近から入射したS偏光は、そのままS偏光で出射されるが、斜めに傾斜して入射したS偏光は、完全なS偏光ではなく、P偏光方向に傾いたS偏光で出射してしまう。このように、傾いたS偏光が1/4波長板を通過すると、円偏光ではなく楕円偏光に変換されて出射されてしまう。これにより、出射面側に位置している1/4波長板では、全てが円偏光に変換されず、楕円偏光と円偏光とが混在した状態になってしまうため、スクリーンに投写された際に、スクリーンの偏光透過特性、又は偏光反射特性の違いによっては、円偏光の中に混在する楕円偏光が原因となって色ムラを発生させてしまったり、スクリーンを鑑賞する角度によって色ムラの出方や、その度合いが変化してしまうため、画像がかなり劣化してしまうことがあった。
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、楕円偏光及び円偏光の混在によって発生する色ムラなどを防ぎ、鮮明な画像をスクリーンに投写することができる投写型画像表示装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明の投写型画像表示装置は、照明光を照射する光源と、この光源からの照明光を、R,G,Bの3色光成分に色分解する色分解手段と、この色分解されたR,G,B光をそれぞれ受光し、入力された映像信号に応じて前記R,G,B光を光変調する光変調手段と、クロスダイクロイックプリズムを含む光学系からなり、光変調された前記R,G,B光を前記クロスダイクロイックプリズムへ入射して合成したR,G,B光を同一方向に出射する色合成手段と、この合成されたR,G,B光をスクリーンに投映する投映光学系とを備えた投写型画像表示装置において、前記クロスダイクロイックプリズムから前記R,G,B光が出射する出射面からスクリーンまでの間に、前記R,G,B光のうち、特定の色に対しては直線偏光の偏光方向を回転して透過し、他の色に対しては変換せずにそのまま透過させる波長選択性位相差板を配置し、前記R,G,B光の全てをP偏光又はS偏光に揃えて前記スクリーンに投写することを特徴とする。
なお、前記クロスダイクロイックプリズムは、前記R,G,B光のうち、偏光方向を変換する前記特定の色に対しては透過させて、偏光方向を変換しない前記他の色に対しては反射させる反射膜を備えており、反射膜を透過した前記特定の色と、反射した前記他の色とが同一方向に出射されるように配置されていることが好ましい。
本発明によれば、クロスダイクロイックプリズムからR,G,B光が出射する出射面からスクリーンまでの間に、R,G,B光のうち、特定の色に対しては直線偏光の偏光方向を回転して透過し、他の色に対しては変換せずにそのまま透過させる波長選択性位相差板を配置し、R,G,B光の全てをP偏光又はS偏光に揃えて前記スクリーンに投写するようにしたので、色ムラなどが発生せず、鮮明な画像をスクリーンに投写することができる。
図1において、本発明を適用した投写型画像表示装置10には、光源部11と、照射された照明光の照射方向を変化させるためのミラー12と、ダイクロイックミラー13,14と、3枚の透過型液晶パネル15R,15G,15Bと、偏光板16,17,18と、クロスダイクロイックプリズム20と、波長選択性位相差板21と、投映レンズ22と、スクリーン23とが設けられている。光源部11から放射される白色の高輝度光は、照明光学系(図示なし)を介して照度の均一な光束に変換され、ダイクロイックミラー13に入射する。
R,G光反射ダイクロイックミラー13は、白色光に含まれる青色光(B光)を透過し、赤色光(R光)、緑色光(G光)を反射することによりB光を分離する。分離されたB光は液晶パネル15Bに入射する。ダイクロイックミラー13を反射したR光及びG光は、G光反射ダイクロイックミラー14に入射する。ダイクロイックミラー14はR光を透過し、G光を反射してR光とG光を分離する。R光とG光は、それぞれ液晶パネル15Rと液晶パネル15Gに入射する。
液晶パネル15R,15G,15Bは、与えられた画像情報(画像信号)に従って、R,G,B光をそれぞれ変調して画像光を形成する光変調手段としての機能を有する。そして液晶パネル15R,15G,15Bを透過して画像情報が付与されたR,G,B光はそれぞれ偏光板16〜18に入射する。
偏光板16,17は,ランダムな偏光方向を有する光をS偏光に変換するS偏光変換素子であり、偏光板18は,ランダムな偏光方向を有する光をP偏光に変換するP偏光変換素子である。これらによって、画像情報が付与されたR,B光はS偏光となり、画像情報が付与されたG光はP偏光となってクロスダイクロイックプリズム16に入射する。
液晶パネル15R,15G,15Bを透過し、偏光板16〜18を透過したR,G,B光は、クロスダイクロイックプリズム20に入射する。クロスダイクロイックプリズム20は、4つの直角プリズムを組み合わせて形成された立方体形状であり、R,G,B光がそれぞれ入射するR光入射面20a、G光入射面20b、B光入射面20cと、クロスダイクロイックプリズム20によって合成されたR,G,B光が出射する出射面20dと、互いに直交した2種類のダイクロイック面20e,20fとを有している。R光入射面20a及びB光入射面20cは互いに面する位置にあり、これらと直交し、且つ互いに面する位置にG光入射面20b及び出射面20dが位置している。ダイクロイック面20e,20fは、R光入射面20a及びB光入射面20cから入射した光束をその偏光特性及び波長に応じて入射時と異なる方向に出射させ、且つG光入射面20bから入射した光束を透過させるもので、R光反射面20eはR光を反射させ、B光反射面20fはB光を反射させるものであり、R,G,B光入射面20a〜cとは45°の傾きを持って斜交する位置にある。
液晶パネル15R及び偏光板16を透過したR光は、R光入射面20aからクロスダイクロイックプリズム20内に入射してR光反射面20eで反射する。R光反射面20aで反射すると、R光はその照射方向が入射方向と直交する方向に変化する。これにより、R光は出射面20dから出射する。液晶パネル15G及び偏光板18を透過したG光は、G光入射面20bからクロスダイクロイックプリズム20内に入射してR光反射面20e及びB光反射面20fを透過して直進し、出射面20dから出射する。液晶パネル15B及び偏光板17を透過したB光は、B光入射面20cからクロスダイクロイックプリズム20内に入射してB光反射面20fで反射する。B光反射面で反射すると、B光は、その照射方向が入射方向と直交する方向に変化する。これにより、B光は出射面20dから出射する。このようにして、画像情報が付与されたR,G,B光は合成され、同一方向から出射される。
波長選択性位相差板21は、クロスダイクロイックプリズム20の出射面20dと投映レンズ22の間に位置している。この波長選択性位相差板21は、R,G,B光のうち、G光に対しては直線偏光の偏光方向を回転して透過させて、R,B光に対しては変換せずにそのまま透過させるように作用するものである。そして、クロスダイクロイックプリズム20から出射するR,G,B光のうち、R,B光はS偏光であり、G光はP偏光であるから、波長選択性位相差板21を透過すると、G光のみがS偏光に変換される。すなわち、波長選択性位相差板21を透過したR,G,B光は全てS偏光となって投映レンズ22へ入射される。
投映レンズ22は、クロスダイクロイックプリズム20によって合成され、波長選択性位相差板21によって、画像情報が付与され、且つ全てS偏光に揃えられたR,G,B光の光束を拡大投映してスクリーン23上に結像させる。これにより、スクリーン23上に画像情報が表示される。
上記構成の作用について以下に説明する。光源部11から白色光が照射されると、ダイクロイックミラー13,14によってR,G,B光に色分離されたのち、液晶パネル15R,15G,15Bによって画像情報が付与される。画像情報が付与されたR,G,B光は、偏光板16〜18に入射し、R,B光はS偏光となり、G光はP偏光となってクロスダイクロイックプリズム20に入射する。クロスダイクロイックプリズム20に入射したR,G,B光は、同一方向に合成され、さらに波長選択性位相差板21を透過して投映レンズ22へ入射される。そして、画像情報が付与され、且つ全てS偏光に揃えられたR,G,B光がスクリーン23上に投映される。このようにしてクロスダイクロイックプリズム20で合成されたR,G,B光が全てS偏光となって、スクリーン23に投写されるので、色ムラなどが発生せず、鮮明な画像をスクリーンに投写することができる。
なお、上記実施形態のスクリーン23として、偏光スクリーンを使用したときでも、R,G,B光全てがP偏光又はS偏光に揃えられるので、1/4波長板を使用する必要がない。
投写画像表示装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
10 投写型画像表示装置
11 光源部
15R,15G,15B 液晶パネル
20 クロスダイクロイックプリズム
21 波長選択性位相差板

Claims (2)

  1. 照明光を照射する光源と、この光源からの照明光を、R,G,Bの3色光成分に色分解する色分解手段と、この色分解されたR,G,B光をそれぞれ受光し、入力された映像信号に応じて前記R,G,B光を光変調する光変調手段と、クロスダイクロイックプリズムを含む光学系からなり、光変調された前記R,G,B光を前記クロスダイクロイックプリズムへ入射して合成したR,G,B光を同一方向に出射する色合成手段と、この合成されたR,G,B光をスクリーンに投映する投映光学系とを備えた投写型画像表示装置において、
    前記クロスダイクロイックプリズムから前記R,G,B光が出射する出射面からスクリーンまでの間に、前記R,G,B光のうち、特定の色に対しては直線偏光の偏光方向を回転して透過し、他の色に対しては変換せずにそのまま透過させる波長選択性位相差板を配置し、前記R,G,B光の全てをP偏光又はS偏光に揃えて前記スクリーンに投写することを特徴とする投写型画像表示装置。
  2. 前記クロスダイクロイックプリズムは、前記R,G,B光のうち、偏光方向を変換する前記特定の色に対しては透過させて、偏光方向を変換しない前記他の色に対しては反射させる反射膜を備えており、反射膜を透過した前記特定の色と、反射した前記他の色とが同一方向に出射されるように配置されていることを特徴とする請求項1記載の投写型画像表示装置。
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