JP2005351818A - ガス成分選定ユニット、発熱量算出式生成ユニット、及び、発熱量算出装置 - Google Patents

ガス成分選定ユニット、発熱量算出式生成ユニット、及び、発熱量算出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】混合ガスの発熱量を精度良く迅速に測定する発熱量算出装置を提供する。
【解決手段】接触燃焼式ガスセンサ10が出力する検知素子と比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出装置であって、発熱量算出式生成ユニット30Aと、接触燃焼式ガスセンサ10が出力した前記混合ガスに対応する前記センサ出力を取り込む混合ガス用センサ出力取込手段31a31と、該取り込んだセンサ出力と発熱量算出式生成手段31a26が生成した発熱量算出式とに基づいて、混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出手段31a32と、該算出した発熱量を示す発熱量情報を通知するために出力する発熱量情報出力手段31a33と、を備え、成分識別情報取込手段31a21は、測定すべき前記混合ガスに対応する前記成分識別情報を取り込むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式を生成する際に、前記接触燃焼式ガスセンサによって測定すべきガス成分を選定するガス成分選定ユニット、その発熱量算出式を生成する発熱量算出式生成ユニット、及び、接触燃焼式ガスセンサが出力するセンサ出力に基づいて混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出装置に関するものである。
都市ガスの原料は、従来の石油系から長期に安定した価格で輸入できる液化天然ガス(以下、LNGという)への転換が着実に進み、全国的には都市ガス原料の大部分がLNGとなっている。また、地方都市ガス事業者においてもLNGへの転換が進んでいる。
LNGを都市ガスとして供給する方法は、大都市でも中小都市でも基本的には同一であり、空温式または海水加熱式等の気化器でガス化した後に、液化プロパンガス(LPG)で約46MJ/Nm3に増熱調整して高カロリーガスとして供給している。そして、供給ガスの発熱量は、ガスクロマトグラフにより混合ガス中に含まれるガス成分と濃度を測定して算出している。
ここで、ガスクロマトグラフは、適当な充填物が均一に詰まったカラム内で、ガス試料、気化した液体、固体試料をキャリアガスで展開させ、試料を化学変化させることなくガス状で通過させて各成分を分離する装置である。
一般的なガスクロマトグラフの検出器で用いられるものに、熱伝導度型(Thermal conductivity detector,TCD)があり、気体の熱伝導の差を利用するもので、サーミスタの電気抵抗の差として検出する。特徴としては構造が単純でキャリアガス以外なら何でも検出できるが、感度が低いという欠点がある。
また、最小検出量が小さく、再現性のよい測定が可能なガスクロマトグラフが提案されている。このガスクロマトグラフによれば、容積の微小なTCDを用い、さらにキャピラリーカラムの一端をTCD内に配置することにより、キャピラリーカラムとTCDとの間のデッドボリュームを実質上なくすように構成することで、TCDに供給するキャリアガスと同種のガスの流量を低減し、最小検出量が小さく、再現性の良い測定を可能としている(特許文献1参照)。
特開2002−228647号公報 (第3−4頁、第1図)
通常のLNGはその主成分がメタンガスであることは分かるものの、その他の副成分はエタン、プロパン、ブタン等のガス成分であり、その成分、比率等はLNGにより異なるため、ガスクロマトグラフにより混合ガス中に含まれるガス成分と濃度を測定する必要があった。特に、生産地から輸入したLNGを都市ガスの原料として用いる場合、輸入LNGの混合ガスの成分及び比率は生産地毎に異なるため、ガスクロマトグラフにより混合ガス中に含まれるガス成分と濃度を測定する必要があった。
しかしながら、上述したガスクロマトグラフは装置自体が高価なため、ガスクロマトグラフで供給ガスの発熱量を測定する場合は、その測定に費用が嵩んでしまうという問題が生じていた。また、ガスクロマトグラフはキャピラリーカラム等のカラムを用いていることから、10〜30分ごとの不連続な測定しかできないため、発熱量の測定に時間がかかってしまうという問題も生じていた。
ところで、接触燃焼式ガスセンサは、ガスの燃焼反応を利用しており、理論的には発熱量に比例した出力が得られることから、炭化水素系ガスに対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力と発熱量とは比例関係になるため、周知である接触燃焼式ガスセンサを用いて混合ガスの発熱量を、ガスクロマトグラフを用いずに簡易かつ安価な構成で連続計測することができる。
図12は各ガス成分に対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力と発熱量との関係を示すグラフであり、このグラフにおける縦軸はセンサ出力(mV)、横軸は発熱量(MJ/Nm3)をそれぞれ示している。そして、図12中のグラフG6は、LNGの成分であるメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンに対する近似直線であり、このグラフG6からセンサ出力に対する発熱量を算出することができる。
ところが、各ガス成分の発熱量とセンサ出力の間には完全な相関関係がなく、この相関関係が良いほど発熱量の算出精度(測定精度)を向上することができる。そこで、未知成分の混合ガスに対して発熱量を精度良く算出するためには、その混合ガスを構成している何種類かのガス成分により近似式を求め、それを発熱量算出式にすることが望ましい。
また、発熱量の測定精度をより向上させるには、測定する際の雰囲気に適した発熱量算出式を用いることが望ましいが、混合ガスを測定する同一環境で複数のガス成分に基づいた発熱量算出式を求めようとすると、複数のガス成分毎の測定を行わなければならないため、それらの一連の測定を考慮すると、混合ガスの測定に時間がかかってしまうという問題が生じていた。
そして、複数種類の混合ガスを連続して測定する場合、混合ガスには主成分が既知であるものと未知であるものが存在するため、複数種類の混合ガス毎にそのガス成分を測定して発熱量算出式を算出しようとすると、その測定すべきガス成分の種類に応じて測定時間が掛かってしまい、短時間で混合ガスの発熱量を算出することができないという問題が生じていた。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、接触燃焼式ガスセンサを用いた混合ガスの発熱量を精度良く迅速に測定するためのガス成分選定ユニット、発熱量算出式生成ユニット、及び、発熱量算出装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載のガス成分選定ユニットは、図1の基本構成図に示すように、被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサ10が出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなるの混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式を生成する際に、前記接触燃焼式ガスセンサ10によって測定すべき前記ガス成分を選定するガス成分選定ユニットであって、前記複数種類のガス成分に対する前記接触燃焼式ガスセンサ10が出力したセンサ出力を、当該ガス成分に対応させて取り込む選定用センサ出力取込手段31a11と、前記選定用センサ出力取込手段31a11が取り込んだセンサ出力に対応する前記発熱量を、前記センサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を特定することが可能な予め定められた発熱量特定情報に基づいて特定する選定用発熱量特定手段31a12と、予め定められた前記混合ガスの主成分ガスに対応する前記選定用センサ出力取込手段31a11が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段31a12が特定した発熱量との関係を示す主成分点を通り、前記主成分ガス以外の他のガス成分に対応して前記選定用センサ出力取込手段31a11が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段31a12が特定した発熱量との関係を示す前記ガス成分に対応する1つのガス成分点を通る直線式を前記他のガス成分に対応して生成する直線式生成手段31a13と、前記直線式生成手段31a13が生成した直線式の中から、前記直線式が示す直線から該直線式に対応しない各々の前記ガス成分点までの距離の和が最小となる前記直線式を選定し、該選定した直線式に対応する前記他のガス成分と前記主成分ガスを、前記主成分ガスの既知の混合ガスに対応する前記発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する既知用ガス成分選定手段31a14と、を備えることを特徴とする。
上記請求項1に記載した本発明のガス成分選定ユニットによれば、複数種類のガス成分に対して接触燃焼式ガスセンサ10が出力したセンサ出力が、当該ガス成分に対応させて選定用センサ出力取込手段31a11によって取り込まれると、該センサ出力に対応するガス成分の発熱量が、発熱量特定情報に基づいて選定用発熱量特定手段31a12によって特定される。そして、主成分ガスに対応するガス成分とその発熱量との関係を示す主成分点を通り、主成分ガス以外の他のガス成分に対応するセンサ出力とその発熱量との関係を示すガス成分点を通る直線式が、他のガス成分に対応して直線式生成手段31a13によって生成されると、既知用ガス成分選定手段31a14によって、それらの直線式の中から、直線式が示す直線から直線式に対応しない各ガス成分点までの距離の和が最小となる直線式が選定され、該直線式に対応する他のガス成分と主成分ガスが、主成分ガスが既知の混合ガスに対する測定ガス成分として選定される。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、請求項1に記載のガス成分選定ユニットにおいて、前記選定用センサ出力取込手段31a11が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段31a12が特定した発熱量との関係を示す前記ガス成分に対応するガス成分点に対する近似直線式を生成する近似直線式生成手段31a15と、前記近似直線式生成手段31a15が生成した近似直線式が示す近似直線に対する距離が近くのガス成分点を選定するための予め定められた選定条件を満たす2つの前記ガス成分点を、複数の前記ガス成分点の中から選定し、該選定したガス成分点に対応する前記ガス成分を、前記主成分ガスが未知の混合ガスに対応する前記発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する未知用ガス成分選定手段31a16と、をさらに備えることを特徴とする。
上記請求項2に記載した本発明のガス成分選定ユニットによれば、選定用発熱量特定手段31a12によるガス成分の発熱量の特定に応じて、複数種類のガス成分に対応するセンサ出力とその発熱量との関係を示すガス成分点に対する近似直線式が近似直線式生成手段31a15によって生成されると、未知用ガス成分選定手段31a16によって該近似直線式に対する距離が近く、例えば、近似直線上に位置する2つのガス成分点、近似直線に近い上位2つのガス成分点等を選定する選定条件に基づいて2つのガス成分点が複数の中から選定され、そのガス成分点に対応するガス成分が、成分、比率等の未知の混合ガスに対応する測定ガス成分として選定される。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項3記載の発熱量算出式生成ユニットは、図1の基本構成図に示すように、被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサ10が出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式を生成する発熱量算出式生成ユニットであって、請求項1又は2に記載のガス成分選定ユニット300の既知用ガス成分選定手段31a14が選定した測定ガス成分を前記混合ガスの主成分が既知である場合とし、前記未知用ガス成分選定手段31a16が選定した測定ガス成分を前記混合ガスの主成分が未知である場合とした、測定すべき前記ガス成分を示す測定ガス成分情報を記憶する測定ガス成分情報記憶手段34と、前記混合ガスの主成分が既知であるか否かの識別が可能な成分識別情報を取り込む成分識別情報取込手段31a21と、前記成分識別情報取込手段31a21が取り込んだ成分識別情報に対応する前記ガス成分を、前記測定ガス成分情報記憶手段34が記憶している測定ガス成分情報から特定するガス成分特定手段31a22と、前記ガス成分特定手段31a22が特定したガス成分に対応して前記接触燃焼式ガスセンサ10が出力するセンサ出力を取り込む生成用センサ出力取込手段31a23と、前記生成用センサ出力取込手段31a23が取り込んだセンサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を、前記センサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を特定することが可能な予め定められた発熱量特定情報に基づいて特定する生成用発熱量特定手段31a24と、前記生成用センサ出力取込手段31a23が取り込んだセンサ出力と前記生成用発熱量特定手段31a24が特定した前記ガス成分の発熱量との関係式を算出する関係式算出手段31a25と、前記関係式算出手段31a25が算出した関係式に基づいて前記発熱量算出式を生成する発熱量算出式生成手段31a26と、を備えることを特徴とする。
上記請求項3に記載した本発明の発熱量算出式生成ユニットによれば、測定ガス成分情報記憶手段34には、ガス成分選定ユニット300の既知用ガス成分選定手段31a14が選定したガス成分を主成分が既知である場合とし、ガス成分選定ユニット300の未知用ガス成分選定手段31a16が選定したガス成分を主成分が未知である場合とした測定ガス成分情報が記憶される。そして、成分識別情報取込手段31a21によって成分識別情報が取り込まれると、該成分識別情報に対応するガス成分が測定ガス成分情報記憶手段34が記憶している測定ガス成分情報からガス成分特定手段31a22によって特定される。そして、そのガス成分に対応して接触燃焼式ガスセンサ10が出力するセンサ出力が生成用センサ出力取込手段31a23によって取り込まれると、そのセンサ出力に対応するガス成分の発熱量が発熱量特定情報に基づいて生成用発熱量特定手段31a24によって特定される。そして、特定された発熱量と対応するセンサ出力との関係式が関係式算出手段31a25によって算出され、該関係式に基づいて発熱量算出式が発熱量算出式生成手段31a26にって生成される。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項4記載の発熱量算出装置は、図1の基本構成図に示すように、被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサ10が出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出装置であって、前記請求項3に記載の発熱量算出式生成ユニット30Aと、前記接触燃焼式ガスセンサ10が出力した前記混合ガスに対応する前記センサ出力を取り込む混合ガス用センサ出力取込手段31a31と、前記混合ガス用センサ出力取込手段31a31が取り込んだセンサ出力と前記発熱量算出式生成装置30Aの前記発熱量算出式生成手段31a26が生成した発熱量算出式とに基づいて、前記混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出手段31a32と、前記発熱量算出手段31a32が算出した発熱量を示す発熱量情報を通知するために出力する発熱量情報出力手段31a33と、を備え、前記発熱量算出式生成ユニット30Aの成分識別情報取込手段31a21は、測定すべき前記混合ガスに対応する前記成分識別情報を取り込むことを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明の発熱量算出装置によれば、発熱量算出式生成ユニット30Aの成分識別情報取込手段31a23によって測定すべき混合ガスに対応する成分識別情報が取り込まれると、発熱量算出式生成ユニット30Aにて混合ガスに対応した発熱量算出式が生成される。そして、接触燃焼式ガスセンサ10が出力した混合ガスに対応するセンサ出力はセンサ出力取込手段31a21によって取り込まれ、該センサ出力と発熱量算出式生成ユニット30Aの発熱量算出式生成手段31a26が生成した発熱量算出式とに基づいて、混合ガスの発熱量が発熱量算出手段31a32によって算出され、その発熱量を示す発熱量情報が発熱量情報出力手段31a33によって例えば表示装置、通信装置等に出力されることで、混合ガスの発熱量が通知される。
以上説明したように請求項1に記載した本発明のガス成分選定ユニットによれば、複数種類のガス成分に対応する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を取り込み、それらのセンサ出力とその発熱量との関係を示すガス成分点に対し、主成分ガスに対応する主成分点を通り、主成分ガス以外の他のガス成分に対応したガス成分点を通る直線式を他のガス成分ガスに対応して生成し、それらの直線式の中から混合ガスの副成分の比率等の違いによる誤差を低減する直線式を選定し、その直線式に対応する他のガス成分と主成分ガスとを、主成分ガスが既知の混合ガスに対応する測定ガス成分として選定することから、混合ガスの発熱量算出式を生成する際に、その混合ガスの主成分が既知である場合は、選定した2つのガス成分を指定すれば良くなり、発熱量算出式の算出のために要するガス成分の測定時間の短縮を図ることができる。従って、混合ガスに適した発熱量算出式を短時間で算出することが可能となり、混合ガスの発熱量を測定する際に、装置の校正を兼ねて発熱量算出式を測定する形態であっても測定時間の短縮を図ることができるため、接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力から精度良く迅速に発熱量を算出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、複数種類のガス成分に対応する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を取り込み、そのセンサ出力とその発熱量との関係を示すガス成分点にする近似直線式を生成し、この近似直線式と複数のガス成分点に基づいて、成分、比率等が未知の混合ガスに対する測定ガス成分を選定することから、混合ガスの発熱量算出式を生成する際に、その混合ガスの主成分が未知であっても、選定した2つのガス成分を指定すれば良くなるため、ガスクロマトグラフ等により未知のガス成分を分析する必要もなくなり、発熱量算出式の算出のために要するガス成分の測定時間の短縮を図ることができる。
以上説明したように請求項3に記載した本発明の発熱量算出式生成ユニットによれば、ガス成分選定ユニットにて選定された測定ガス成分を混合ガスの主成分が未知と既知との場合に対応させて記憶し、成分識別情報に取り込みに応じて当該成分識別情報に対応する測定ガス成分を特定し、その測定ガス成分に対応したセンサ出力を接触燃焼式ガスセンサから取り込み、そのセンサ出力と該センサ出力に対応する発熱量との関係を示す関係式を算出し、その関係式から発熱量算出式を生成していることから、測定すべき混合ガスの主成分が未知か既知かを指定し、該指定に対応する2つの測定ガス成分に対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を測定するだけで、混合ガスに適した発熱量算出式を迅速に算出することができる。従って、2つのガス成分を測定するだけで発熱量算出式を算出することができるため、混合ガスの発熱量測定する際に発熱量算出式を生成するようにしても、測定時間の短縮を図ることができ、高価なガスクロマトグラフを用いる必要もないので、安価な構成で混合ガスの発熱量の精度良く迅速に測定することができる。
以上説明したように請求項4に記載した本発明の発熱量算出装置によれば、測定すべき混合ガスに対応する成分識別情報に指定された主成分が未知か既知かに適した発熱量算出式を発熱量算出式生成ユニットが生成し、該発熱量算出式とその混合ガスに対応して接触燃焼式ガスセンサが出力したセンサ出力とに基づいて混合ガスの発熱量を算出することから、主成分が未知の混合ガスであっても、高価なガスクロマトグラフを用いることなく、測定すべき混合ガスの主成分が未知か既知かを指定し、該指定に対応する2つの測定ガス成分に対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を測定するだけで、混合ガスに適した発熱量算出式を迅速に算出することができる。従って、2つのガス成分を測定するだけで発熱量算出式を算出することができるため、混合ガスの発熱量測定する際に発熱量算出式を生成するようにしても、測定時間の短縮を図ることができ、高価なガスクロマトグラフを用いる必要もないので、安価な構成で混合ガスの発熱量の精度良く迅速に測定することができる。特に、各混合ガスに適した発熱量算出式により発熱量を算出することができるため、複数種類の混合ガスの発熱量を連続して測定する場合に最適である。
以下、本発明に係るガス成分選定ユニット及び発熱量算出式生成ユニットを組み込んだ発熱量算出装置を備える発熱量測定システムの一実施の形態を、図2〜図11の図面を参照して説明する。
ここで、図2は本発明に関する発熱量測定システムの概略構成の一例を示す構成図であり、図3は接触燃焼式ガスセンサの一例を説明するための図であり、図4は図3の検知素子の構成の一例を説明するための図であり、図5は本発明に係る発熱量算出装置の概略構成を示す構成図であり、図6は混合ガスの主成分が未知の場合の近似直線式の生成を説明するためのグラフであり、図7は混合ガスの主成分が既知の場合の直線式の生成を説明するためのグラフであり、図8は図5の発熱量算出装置のCPUが実行するガス成分選定処理の一例を示すフローチャートであり、図9は図5の発熱量算出装置のCPUが実行するセンサ出力測定処理の一例を示すフローチャートであり、図10は混合ガスの発熱量算出式の生成を説明するためのグラフであり、図11は図5の発熱量算出装置のCPUが実行する発熱量算出処理の一例を示すフローチャートである。
発熱量測定システムは、図2に示すように、混合ガスである供給ガスを収容する容器1と、該容器1に接続している流路2と、該流路2に介在して混合ガスを被検ガスに希釈する(例えば、1〜5%ガス)希釈部3と、該希釈部3の下流側の流路2に接続している切替コック4と、該切替コック4に接続される流路2aに介在して前記被検ガス等が流入するチャンバー等の測定槽5と、該測定槽5内の被検ガスの濃度に応じて出力が変化する接触燃焼式ガスセンサ(以降、ガスセンサという)10と、該ガスセンサ10の出力に基づいて被検ガスの発熱量を算出する発熱量算出装置30と、を有する。
また、切替コック4には、混合ガスをガス成分と成り得る、例えば、メタン、プロパン等の複数の校正用ガスが流れる成分用流路6の一方を接続しており、その他方には成分用流路6に流出させる複数の校正用ガスを切り替える成分切替コック7を接続している。
この成分切替コック7には、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン等の複数のガス成分を収容する成分容器8a,8b,8c,8d,8eを接続している。なお、図2では、5つの成分容器のみを記載しているが、その本数はこれに限定するものではなく、他の校正用ガスを収容する成分容器を追加するなど種々異なる実施の形態とすることもできる。
切替コック4と成分切替コック7との間の成分用流路6には、成分切替コック7にて切り替えられて流入するガス成分等の圧力を測定槽5における測定条件で示された圧力となるように調整(減圧)する圧力調整器9が介在している。そして、流路2及び成分用流路6の各々には、そこを流れる流量を計測する流量計Mが介在している。
また、上述した成分切替コック7にはさらに、エアーを収容するエアー容器8fを接続している。そして、混合ガス、校正用ガス(ガス成分)等の測定を開始する前に、作業員等が切替コック4及び成分切替コック7の切替操作を行うことで、清浄大気中のセンサ出力を計測するために、測定槽5内部にエアーを流入されてエアベース調整を行うことが可能な構成となっている。
次に、ガスセンサ10は、図3に示すように、測定槽5内に充填された供給ガス、校正用ガス等の被検ガスに感応する検知素子11aを有している。この検知素子11aは、図4に示すように、抵抗線として機能する白金線の中央部にコイル形状部11を形成し、このコイル形状部11を、例えば、酸化アルミニウム粉体の担体にパラジウム等の適宜の酸化触媒を含有した粉体で覆って球状に形成している。
ガスセンサ10はさらに、温度等周囲環境による測定値への影響を排除するための比較素子11bを有しており、この比較素子11bは、燃焼触媒を有しない他は検知素子11aと同様に構成されている。これら素子の白金線は、センサ基台14を貫通する一対のピン12a、12bに接続され、これら素子からの出力値は、センサ基台14の裏面側から突出したピン12a、12bの先端部に接続されるリード線16を介してセンサハウジング外へ出力される。
また、ガスセンサ10には、検知素子11a及び比較素子11bが互いに干渉しないようにこれらの間に干渉防止板13が設けられ、これらはステンレス製2重金網、多孔質の焼結合金等で形成しているキャップ15及びセンサ基台14から構成されるセンサハウジング内に収納されて保護されている。
キャップ15は、筒形状に形成されていて周壁及び頂壁を有している。そして、被検ガスがキャップ15に当たると、被検ガスが染み込むようにしてキャップ15内部に入り込み、入り込むときの被検ガスの流速は殆どない状態になる。
そして、上述した構成において、検知素子11a及び比較素子11bはリード線16、ピン12a、12bを介しての通電により所望のセンサ駆動温度(例えば、約400℃など)に加熱された状態で、被検ガスが検知素子11aに接触すると、触媒による接触燃焼反応が生じ、この反応により検知素子11aの温度が上昇して電気抵抗が大きくなり、接触燃焼反応を起こさない比較素子11bとの抵抗バランスが崩れ、この抵抗バランスの崩れに応じてガスセンサ10の後述する抵抗ブリッジ回路から取り出される電圧の変化が生じ、その変化に基づいて被検物質の濃度の検出が可能となる。
次に、上述した発熱量算出装置30は、図5に示すように、ガスセンサ10の検知素子11aと比較素子11bに通電を行うセンサ駆動部21と、検知素子11aと比較素子11bとの熱的バランスを示すセンサ出力を出力するセンサ出力部22と、予め定められたプログラムに従って動作するマイクロコンピュータ(μCOM)30と、作業者等に各種入力を行わせる操作部40と、μCOM30から指示に応じて各種表示を行う表示部50と、を有して構成している。
μCOM30の出力ポートにはセンサ駆動部21及び表示部50、入力ポートにはセンサ出力部22及び操作部40をそれぞれ接続している。そして、センサ駆動部21は、μCOM30からの要求に応じて、ガスセンサ10がセンサ駆動温度、若しくは混合ガス測定温度となるように駆動/停止を制御する。そして、μCOM30はA/D変換されてセンサ出力部22が出力したセンサ出力を収集し、それらのセンサ出力に基づいて混合ガスの発熱量を算出する。また、表示部50は、μCOM30から表示を要求された各種情報の表示を行う。
μCOM30は、周知のように、予め定めたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)31、ガスセンサ(検知素子11a及び比較素子11b)10に対する通電、停止の制御、センサ出力部22が出力したセンサ出力の取り込み、発熱量の算出等の各種処理をCPU31に実行させるための各種プログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM32、各種のデータを格納するとともにCPU31の処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM33等を有して構成している。
また、μCOM30の入出力ポートには、装置本体がオフ状態の間も記憶内容の保持が可能な電気的消去/書き換え可能な読み出し専用のメモリ(EEPROM)34を接続している。このEEPROM34には、混合ガスの成分となり得る複数種類のガス成分に対応し、ガスセンサ10が出力したセンサ出力に対応する発熱量を求めるための発熱量テーブル(発熱量特定情報)、混合ガスに対するガスセンサ10が出力したセンサ出力に基づいて混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出情報等を記憶する。
なお、本最良の形態では、発熱量特定情報に相当するガス成分に対応した発熱量テーブルを参照して、センサ出力に対応する発熱量を特定する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、ガス成分に対応してセンサ出力に基づいた発熱量を算出するための算出式を示すガス成分用の発熱量算出情報を発熱量特定情報とするなど種々異なる実施の形態とすることができる。
EEPROM34はさらに、主成分ガスが未知と既知の各々に対応し、混合ガスに対応する発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分を示す測定ガス成分情報を記憶する。例えば、測定ガス成分情報は、主成分が未知の場合に測定する2つのガス成分と、主成分が既知の場合に測定する2つのガス成分と、を備える。
なお、本最良の形態では、主成分が既知の場合、主成分になる可能性がある全てのガス成分毎に2つのガス成分を記憶するようになっており、指定された主成分に対応するガス成分を取得するようにしている。
次に、混合ガスの発熱量算出式を算出する際に測定するガス成分の選定方法の一例を、図6及び図7の図面を参照して説明する。なお、図6、7において、縦軸はセンサ出力(mV)、発熱量(MJ/Nm3)をそれぞれ示し、各ガス濃度が3000ppmのときの結果を示している。
メタン、エタン、プロパン、ブタンの各ガス成分に対応してガスセンサ10が出力したセンサ出力と該センサ出力に対応する発熱量との関係は、図6及び図7に示すように、ガス成分点P1,P2,P3,P4で表すことができる。
主成分が未知の混合ガスに対しては、図6に示すように、ガス成分点P1,P2,P3,P4に対する近似直線G1を示す近似直線式を生成する。そして、近似直線G1から各ガス成分点P1,P2,P3,P4までの距離を算出する。なお、距離の算出方法としては、各点からの近似直線G1に対する垂線の長さや、各点の発熱量を近似直線式に代入して算出したセンサ出力と実際のセンサ出力との差等から算出する。
近似直線式が示す近似直線G1に対する距離が近くのガス成分点を選定するための予め定められた選定条件を満たす2つのガス成分点を、前記算出した距離に基づいてガス成分点P1,P2,P3,P4の中から選定し、該選定したガス成分点に対応するガス成分を、主成分ガスが未知の混合ガスに対応する発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する。
なお、本最良の形態では、例えば、選定条件を近似直線G1から各ガス成分点P1,P2,P3,P4の距離が近い上位2つの点を選定する選定条件とし、EEPROM34に記憶している。
また、主成分がメタンガスであると主成分が既知の混合ガスに対しては、図7に示すように、メタンガスのガス成分点P1が主成分点となり、該ガス成分点P1を通り、主成分ガス以外の他のガス成分に対応する1つのガス成分点P2,P3,P4を通る直線G2,G3,G4を示す直線式を他のガス成分に対応して生成する。
生成した直線式の中から、直線式が示す直線から該直線式に対応しない各ガス成分点までの距離の和が最小となる直線式を選定する。そして、選定した直線式に対応する他のガス成分と主成分ガスを、主成分ガスの既知の混合ガスに対応する発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する。
例えば、上述した主成分が未知の場合で説明したように、直線G2に対するガス成分点P3、P4の距離を算出して和を求め、直線G3に対するガス成分点P2,P4の距離を算出して和を求め、直線G4に対するガス成分点P2,P3の距離を算出して和を求める。この場合、直線G3に対する和が最小となることから、直線G3を示す直線式に対応するプロパンガス(他のガス成分)とメタンガス(主成分ガス)を測定ガス成分として選定する。
以上のように、混合ガスの主成分が未知及び既知の各々に対応した測定ガス成分に基づいて、前記測定ガス成分情報を生成し、EEPROM34に記憶する。よって、本最良の形態では、EEPROM34が特許請求の範囲に記載の測定ガス成分情報記憶手段として機能している。
次に、本最良の形態では、測定ガス成分を選定する機能を発熱量測定装置30が備えることから、そのCPU31が実行するガス成分選定処理の一例を、図8及び図9のフローチャートを参照して以下に説明する。なお、ガス成分選定処理及びセンサ出力測定処理の各プログラムはROM32に記憶している。
作業者等からの要求に応じて、CPU31によって図8に示すガス成分選定処理が実行されると、ステップT1において、作業者等に測定するガス成分の指定させる、センサ出力の収集の終了を要求させる等のメニュー画面を表示部50に表示させるためのメニュー画面情報が表示部50に出力されることで、表示部50にメニュー画面が表示され、その後ステップT2に進む。
ステップT2において、メニュー画面の表示に応じた操作部40からの入力データに基づいて、ガス成分が指定されたか否かが判定される。指定されていないと判定された場合は(T2でN)、ステップT6に進む。一方、指定されていると判定された場合は(T2でY)、ステップT3に進む。
ステップT3(選定用センサ出力取込手段)において、作業者等に指定されたガス成分の識別が可能なガス成分識別データがEEPROM34に記憶され、そのガス成分に対するセンサ出力を測定するために、前記ガス成分識別データが指定されてセンサ出力測定処理が実行され、その処理の終了に応じてステップT4に進む。
ここで、CPU31が実行するセンサ出力測定処理の一例を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9に示すセンサ出力測定処理は呼び出されると、指定されたガス成分識別データがRAM33に格納され、ステップS51において、予め定められたサンプリング時間(例えば、5分など)が経過するとタイムアウトするサンプリングタイマがスタートされ、ステップS52において、駆動開始がセンサ駆動部21に指示されることでガスセンサ10が駆動され、その後ステップS53に進む。
ステップS53において、センサ出力部22からセンサ出力が取り込まれ、その後ステップS54において、そのセンサ出力は上述したガス成分識別データに関連付けられて時系列的にRAM33に記憶され、その後ステップS55に進む。そして、ステップS55において、サンプリングタイマがタイムアウトしたか否かが判定される。タイムアウトしていないと判定された場合は(S55でN)、ステップS53に戻り、一連の処理が繰り返されることで、センサ出力が時系列的に収集されることになる。
一方、ステップS55でタイムアウトしたと判定された場合は(S55でY)、ステップS56において、収集された複数のセンサ出力中にガスの注入開始、センサ出力の最大値等が解析され、その後ステップS57において、前記解析にて検出されたガス注入時点前の約1分間に収集されたセンサ出力の平均が平均値AVE1としてRAM33に算出され、その後ステップS58に進む。
ステップS58において、前記解析にて検出されたセンサ出力の最大値以降の約1分間に収集されたセンサ出力の平均が平均値AVE2としてRAM33に算出され、ステップS59において、平均値AVE2と平均値AVE1との差がセンサ出力として算出され、ステップS60において、算出されたセンサ出力が前記ガス成分識別データに関連付けられてRAM33の所定領域に記憶され、その後呼び出し元に復帰する。
このようにセンサ出力測定処理を実行することで、指定した測定対象に対応するセンサ出力を収集し、その最大値が検出された以降に収集したセンサ出力の平均値をセンサ出力として算出しているので、ガスセンサ10の特性や、微妙な雰囲気温度の違いにより出力が安定するのに差が生じても、本発明では、センサ出力の最大値以降は安定するという特性に基づいて、その安定したセンサ出力の平均値をセンサ出力とすることで、センサ出力の精度を向上させている。
次に、図8に示すステップT4(選定用発熱量特定手段)において、EEPROM34のガス成分用の発熱量テーブル(発熱量特定情報)に基づいて測定されたセンサ出力に対応する発熱量が特定され、ステップT5において、その発熱量とガス成分識別データとセンサ出力が関連付けられてEEPROM34に記憶され、その後ステップT6に進む。
ステップT6において、操作部40からの入力データに基づいて、収集終了が要求されたか否かが判定される。収集終了が要求されていないと判定された場合は(T6でN)、ステップT2に戻り、一連の処理が繰り返され、他に指定されたガス成分に対するセンサ出力が測定されることで、EEPROM34にはセンサ駆動温度に対応して各ガス成分毎のセンサ出力が収集されて記憶される。また、収集終了が要求されたと判定された場合は(T6でY)、測定すべきガス成分のセンサ出力を収集したと見なされ、その後ステップT7に進む。
ステップT7(近似直線式生成手段)において、EEPROM34に記憶している各ガス成分毎のセンサ出力と発熱量とからそれらの関係を示す前記ガス成分点に基づいて、上述した図6に示すような近似直線G1を示す近似直線式が生成され、該近似直線式を示す近似直線式情報がRAM33に記憶され、ステップT8に進む。
ステップT8(未知ガス用ガス成分選定手段)において、近似直線式が示す近似直線から各ガス成分点までの距離が算出され、それらの距離からEEPROM34の選定条件を満たす距離に対応する2つのガス成分点が選定され、それらのガス成分点に対応するガス成分を示すガス成分データが、主成分ガスが未知の混合ガスに対応する発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分としてRAM33に記憶され、その後ステップT9に進む。
ステップT9(直線式生成手段)において、EEPROM34に記憶している各ガス成分毎のセンサ出力と発熱量とから、それらの関係を示す前記ガス成分点に基づいて、予め定められた主成分ガスに対応するガス成分点が主成分点とされ、該主成分点を通り、主成分ガス以外の他のガス成分に対応する1つのガス成分点を通る直線式(図7参照)が、他のガス成分に対応して生成され、それらの直線式を示す直線式情報がRAM33に記憶され、ステップT10に進む。
ステップT10(既知用ガス成分選定手段)において、直線式が示す直線から該直線式に対応しない各ガス成分点までの距離の和が各直線式に対応して算出され、それらの和の中から最小となる直線式が選定され、その直線式に対応する他のガス成分と主成分ガスを示すガス成分データが、主成分ガスの既知の混合ガスに対応する発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分としてRAM33に記憶され、その後ステップT11に進む。
ステップT11において、RAM33に記憶された混合ガスの主成分が未知及び既知の各々に対応したガス成分データ(測定ガス成分)に基づいて、前記測定ガス成分情報が生成されてEEPROM34に記憶され、処理が終了される。
以上説明したように、発熱量算出装置30がガス成分選定機能を備えることで、例えば、発熱量算出装置30の設置時、点検時等に装置の校正を兼ねて複数種類のガス成分をガスセンサ10を用いて測定し、そのガスセンサ10のセンサ出力に基づいて、混合ガスの主成分が未知及び既知の双方に対応する測定ガス成分を選定することから、発熱量算出装置30に適した測定ガス成分を選定することができる。
なお、本最良の形態では、本発明のガス成分選定ユニットを発熱量算出装置30で実現する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、ガス成分選定ユニットを単独の装置として構成し、そこで選定した測定ガス成分を発熱量算出装置30のEEPROM34等に記憶するなど種々異なる実施の形態とすることができる。
また、混合ガスの主成分と成り得る主成分が複数存在する場合は、上述したガス成分選定処理において、ステップT9及びT10をその主成分の数に応じて繰り返させ、ステップT10がその主成分ガスに対応させて測定すべきガス成分を記憶させるようにすることで対応することができる。
次に、ガス成分選定機能によって選定された測定ガス成分に対応するガスセンサ10のセンサ出力に基づいて、混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出式の算出方法の一例を、図10の図面を参照して説明する。なお、図10において、縦軸はセンサ出力(mV)、発熱量(MJ/Nm3)をそれぞれ示し、各ガス濃度が3000ppmのときの結果を示している。
混合ガスに対応する発熱量算出式を算出する際に測定すべき測定ガス成分が、メタンガスとプロパンガスと選定されると、それらのガス成分に対応するガスセンサ10のセンサ出力を測定し、そのセンサ出力に対応する発熱量を特定する。そして、図10に示すように、メタンガスとプロパンガスとのそれぞれに対応し、センサ出力と発熱量との関係を示すガス成分点P1、P3を通る直線G5を示す直線式を算出し、該直線式に基づいて発熱量算出式を生成する。
つまり、直線G5を示す直線式は、センサ出力をY、発熱量をX、定数である傾き、切片をa,bとすると、
Y=aX+b …(式1)
となり、センサ出力から発熱量を算出するための発熱量算出式は、
X=(Y−b)/a …(式2)
となり、この式2のYにセンサ出力を代入することで発熱量を算出することができる。
なお、本最良の形態では、上述した(式2)の算術式を示す算出プログラムをROM32に記憶しておき、その傾きa,切片bを上述したEEPROM34の発熱量算出情報に格納しておき、算出プログラムが発熱量算出情報の傾きa,切片bを参照するようにしている。
次に、上述した発熱量算出式を生成するために発熱量測定装置30のCPU31が実行する発熱量算出処理の一例を、図11のフローチャートを参照して以下に説明する。
作業者等からの要求に応じて、CPU31によって図11に示す発熱量算出処理が実行されると、ステップS11(成分識別情報取込手段)において、作業者等に測定すべき混合ガスの主成分ガスをしてさせる主成分指定画面を表示部50に表示させるための主成分指定画面情報が表示部50に出力されることで、表示部50に主成分指定画面が表示される。そして、主成分指定画面の表示に応じた操作部40からの入力データが、混合ガスの主成分が既知であるか否かの識別が可能な成分識別情報としてRAM33に取り込まれて記憶され、その後ステップS12に進む。
ステップS12において、RAM33の成分識別情報に基づいて、主成分が指定されたか否かが判定される。主成分が指定された、つまり、混合ガスの主成分は既知であると判定された場合は(S12でY)、ステップS13(ガス成分特定手段)において、指定された主成分に対応する2つの測定ガス成分がEEPROM34の測定ガス成分情報に基づいて特定され、それらの測定ガス成分を示すガス成分データが測定すべきガス成分としてEEPROM34に記憶され、その後ステップS15に進む。
また、ステップS12で主成分が指定されていない、つまり、混合ガスの主成分が未知であると判定された場合は(S12でN)、ステップS14(ガス成分特定手段)において、EEPROM34の測定ガス成分情報が有する主成分が未知に対応する2つの測定ガス成分が特定され、それらの測定ガス成分を示すガス成分データが測定すべきガス成分としてEEPROM34に記憶され、その後ステップS15に進む。
ステップS15(生成用センサ出力取込手段)において、EEPROM34の測定すべきガス成分の一方を示す測定ガス成分情報が表示部50に出力されることで、表示部50に測定すべき一方のガス成分が表示され、その測定すべき一方のガス成分を示す前記ガス成分識別データが指定されてセンサ出力測定処理が実行され、その処理が終了するとステップS16に進む。なお、センサ出力測定処理による処理については、その対象が異なるだけで、上述した図9に示すフローチャートと同一であることから詳細な説明は省略する。そして、センサ出力測定処理が実行されることで、RAM33には一方の測定すべきガス成分に対応するセンサ出力が記憶される。
ステップS16(生成用センサ出力取込手段)において、EEPROM34の測定すべきガス成分の他方を示す測定ガス成分情報が表示部50に出力されることで、表示部50に測定すべき他方のガス成分が表示され、その測定すべき他方のガス成分を示す前記ガス成分識別データが指定されてセンサ出力測定処理が実行され、その処理が終了するとステップS17に進む。なお、ステップS15でも述べたように、センサ出力測定処理による処理については、その対象が異なるだけで、上述した図9に示すフローチャートと同一であることから詳細な説明は省略する。そして、センサ出力測定処理が実行されることで、RAM33には他方の測定すべきガス成分に対応するセンサ出力が記憶される。
ステップS17(生成用発熱量特定手段、関係式算出手段、発熱量算出式生成手段)において、RAM33に記憶された一方及び他方のガス成分に対応する2つのセンサ出力の各々に対応する発熱量がEEPROM34の発熱量テーブルに基づいて特定され、それらの発熱量とセンサ出力と基づいて、上述した(式1)である直線式が算出され、この直線式に基づいて、接触燃焼式ガスセンサ10が出力する混合ガスに対応したセンサ出力から当該混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式(式2)が生成され、その傾きa、切片bを有する発熱量算出情報がEEPROM34に記憶され、その後ステップS18に進む。
ステップS18において、作業者等に混合ガスの測定が可能になったことを通知する通知画面を表示部50に表示させるための通知画面情報が表示部50に出力されることで、表示部50に通知画面が表示され、その後ステップS19に進む。
ステップS19において、通知画面の表示に応じた操作部40からの入力データに基づいて、混合ガスの測定要求を受けたか否かが判定される。測定要求を受けていないと判定された場合は(S19でN)、ステップS24に進む。一方、測定要求を受けたと判定された場合は(S19でY)、ステップS20に進む。
ステップS20(混合ガス用センサ出力取込手段)において、混合ガスに対するセンサ出力測定処理が実行され、その処理が終了するとステップS21に進む。なお、センサ出力測定処理の測定については、その測定対象が上述したステップS15,16と異なり混合ガスになるだけで、その測定については上述した図9に示すフローチャートと同一であることから詳細な説明は省略する。そして、センサ出力測定処理が実行されることで、RAM33には混合ガス成分に対応するセンサ出力が記憶される。
ステップS21(発熱量算出手段)において、上記発熱量算出式(式2)のYにRAM33の混合ガスに対応するセンサ出力、定数a,bにEEPROM34の発熱量算出情報の傾きa,切片bの各々が代入されて算出されることで、混合ガスに対応する発熱量が上記発熱量算出式(式2)により算出され、ステップS22において、その発熱量をMJ/Nm3で表示するように換算され、その発熱量を示す発熱量情報が生成されてEEPROM34に記憶され、その後、ステップS23に進む。
ステップS23(発熱量情報出力手段)において、その発熱量情報が表示部50に出力されることで、表示部50に発熱量が表示され、その後ステップS24に進む。なお、発熱量情報の出力については、装置構成に通信部を設けて送信する場合はその通信部に出力するなど種々異なる実施の形態とすることができる。
ステップS24において、操作部40からの入力データに基づいて終了要求を受けたか否かが判定される。終了要求を受けていないと判定された場合は(ステップS24でN)、ステップS19に戻り、一連の処理が繰り返される。一方、終了要求を受けたと判定された場合は(ステップS24でY)、処理が終了される。
上述したフローチャートにおいて、ステップS11〜S17の一連の処理で発熱量算出式を生成していることから、本発明の発熱量算出式生成ユニットの各種手段に相当している。よって、本最良の形態において、発熱量算出式生成ユニットを組み込んだ発熱量算出装置30のCPU31は、特許請求の範囲に記載の成分識別情報取込手段、ガス成分特定手段、生成用センサ出力取込手段、生成用発熱量特定手段、関係式算出手段、発熱量算出式生成手段、混合ガス用センサ出力取込手段、発熱量算出手段、及び、発熱量情報出力手段として機能している。
次に、上述した本発明に係る発熱量算出装置30を用いた発熱量測定システムの本最良の形態の動作(作用)の一例を、以下に説明する。
図2において、発熱量算出装置30が起動されると、その表示部50には主成分指定画面が表示され、作業者等は測定すべき混合ガスの主成分が既知である場合は、操作部40により主成分ガスを指定し、未知である場合は、未知であることを指定する。そして、発熱量算出装置30は、作業者等の指示に対応した既知用若しくは未知用の測定ガス成分として、一方をメタンガス、他方をプロパンガスとして測定ガス成分を特定し、その一方の測定ガス成分情報(メタンガス)を表示部50に表示させる。
表示部50に表示を参照した作業者等は、まず、成分切替コック7をエアー容器8fに切り替え、切替コック4の切替操作を行うことで、測定槽5内部にエアーを流入させてエアベース調整を行う。そして、成分切替コック7をメタンガスの成分容器8aに切り替え、切替コック4の切替操作が行われることで、測定槽5内にガス成分としてメタンガスが注入される。
発熱量算出装置30は、ガスセンサ10を駆動させ、そのガスセンサ10が出力したセンサ出力を取り込み、それをメタンガスのセンサ出力としてRAM33に記憶すると、表示部50の表示内容を、次に測定すべき他方の測定ガス成分を示す測定ガス成分情報(プロパンガス)に切り替えて表示させる。
表示部50に表示された他方の測定ガス成分情報を参照した作業者等は、成分切替コック7をエアー容器8fに切り替え、切替コック4の切替操作を行うことで、測定槽5内部にエアーを流入させてエアベース調整を行う。そして、成分切替コック7をプロパンガスの成分容器8cに切り替え、切替コック4の切替操作が行われることで、測定槽5内にガス成分としてプロパンガスが注入される。
発熱量算出装置30は、ガスセンサ10を駆動させ、そのガスセンサ10が出力したセンサ出力を取り込み、それをプロパンガスのセンサ出力としてRAM33に記憶すると、各センサ出力とその発熱量とに基づいて図10の直線G5に示す直線式を算出し、この直線式に基づいて発熱量算出式を生成し、その発熱量算出情報をEEPROM34に記憶する。すると、混合ガスの測定が可能になったことを通知する通知画面を表示部50に表示させる。
表示部50に表示された通知画面を参照した作業者等は、切替コック4を流路2に切り替えることで、3000ppmに希釈された被検ガス(混合ガス)を測定槽5内に注入させる。そして、発熱量算出装置30は、操作部40に対する操作により測定要求が発生すると、ガスセンサ10を駆動させ、そのガスセンサ10が出力したセンサ出力を取り込み、このセンサ出力とEEPROM34の発熱量算出情報とに基づいて混合ガスの発熱量を算出し、この発熱量を示す発熱量情報を表示部50に表示させることで、作業者等は表示部50ににより混合ガスの発熱量を認識する。
以上説明したように、発熱量算出装置30は、測定すべき混合ガスに対応する成分識別情報に指定された主成分が未知か既知かに適した発熱量算出式を生成し、この発熱量算出式とその混合ガスに対応してガスセンサ10が出力したセンサ出力とに基づいて混合ガスの発熱量を算出することから、主成分が未知の混合ガスであっても、高価なガスクロマトグラフを用いることなく、測定すべき混合ガスの主成分が未知か既知かを指定し、該指定に対応する2つの測定ガス成分に対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を測定するだけで、混合ガスに適した発熱量算出式を迅速に算出することができる。
従って、2つのガス成分を測定するだけで発熱量算出式を算出することができるため、混合ガスの発熱量測定する際に発熱量算出式を生成するようにしても、測定時間の短縮を図ることができ、高価なガスクロマトグラフを用いる必要もないので、安価な構成で混合ガスの発熱量の精度良く迅速に測定することができる。
なお、上述した最良の形態では、本発明の発熱量算出式生成ユニットを発熱量算出装置30に組み込んだ形態について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、発熱量算出式生成ユニットによって算出した発熱量算出式とその混合ガス測定温度を発熱量に算出装置に記憶しておき、ガス成分については混合ガスの測定の度に測定しない実施の形態など種々異なる形態とすることができる。
本発明のガス成分選定ユニット、発熱量算出式生成ユニット、及び、発熱量算出装置の基本構成を示す図である。 本発明に関する発熱量測定システムの概略構成の一例を示す構成図である。 接触燃焼式ガスセンサの一例を説明するための図である。 図3の検知素子の構成の一例を説明するための図である。 本発明に係る発熱量算出装置の概略構成を示す構成図である。 混合ガスの主成分が未知の場合の近似直線式の生成を説明するためのグラフである。 混合ガスの主成分が既知の場合の直線式の生成を説明するためのグラフである。 図5の発熱量算出装置のCPUが実行するガス成分選定処理の一例を示すフローチャートである。 図5の発熱量算出装置のCPUが実行するセンサ出力測定処理の一例を示すフローチャートである。 混合ガスの発熱量算出式の生成を説明するためのグラフである。 図5の発熱量算出装置のCPUが実行する発熱量算出処理の一例を示すフローチャートである。 各ガス成分に対する接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力と発熱量との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 接触燃焼式ガスセンサ
21a 駆動制御手段(センサ駆動部)
21b 混合ガス用駆動制御手段(センサ駆動部)
30 発熱量算出装置
31a11 選定用センサ出力取込手段(CPU)
31a12 選定用発熱量特定手段(CPU)
31a13 近似直線式生成手段(CPU)
31a14 未知用ガス成分選定手段(CPU)
31a15 直線式生成手段(CPU)
31a16 既知用ガス成分選定手段(CPU)
31a21 成分識別情報取込手段(CPU)
31a22 ガス成分特定手段(CPU)
31a23 生成用センサ出力取込手段(CPU)
31a24 生成用発熱量特定手段(CPU)
31a25 関係式生成手段(CPU)
31a26 発熱量算出式生成手段(CPU)
31a31 混合ガス用センサ出力取込手段(CPU)
31a25 発熱量算出手段(CPU)
31a25 発熱量情報出力手段(CPU)
34 測定ガス情報記憶手段(EEPROM)

Claims (4)

  1. 被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサが出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなるの混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式を生成する際に、前記接触燃焼式ガスセンサによって測定すべき前記ガス成分を選定するガス成分選定ユニットであって、
    前記複数種類のガス成分に対する前記接触燃焼式ガスセンサが出力したセンサ出力を、当該ガス成分に対応させて取り込む選定用センサ出力取込手段と、
    前記選定用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力に対応する前記発熱量を、前記センサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を特定することが可能な予め定められた発熱量特定情報に基づいて特定する選定用発熱量特定手段と、
    予め定められた前記混合ガスの主成分ガスに対応する前記選定用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段が特定した発熱量との関係を示す主成分点を通り、前記主成分ガス以外の他のガス成分に対応して前記選定用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段が特定した発熱量との関係を示す前記ガス成分に対応する1つのガス成分点を通る直線式を前記他のガス成分に対応して生成する直線式生成手段と、
    前記直線式生成手段が生成した直線式の中から、前記直線式が示す直線から該直線式に対応しない各々の前記ガス成分点までの距離の和が最小となる前記直線式を選定し、該選定した直線式に対応する前記他のガス成分と前記主成分ガスを、前記主成分ガスの既知の混合ガスに対応する前記発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する既知用ガス成分選定手段と、
    を備えることを特徴とするガス成分選定ユニット。
  2. 前記選定用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力と該センサ出力に対応して前記選定用発熱量特定手段が特定した発熱量との関係を示す前記ガス成分に対応するガス成分点に対する近似直線式を生成する近似直線式生成手段と、
    前記近似直線式生成手段が生成した近似直線式が示す近似直線に対する距離が近くのガス成分点を選定するための予め定められた選定条件を満たす2つの前記ガス成分点を、複数の前記ガス成分点の中から選定し、該選定したガス成分点に対応する前記ガス成分を、前記主成分ガスが未知の混合ガスに対応する前記発熱量算出式を生成する際に測定すべき測定ガス成分として選定する未知用ガス成分選定手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガス成分選定ユニット。
  3. 被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサが出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出するための発熱量算出式を生成する発熱量算出式生成ユニットであって、
    請求項1又は2に記載のガス成分選定ユニットの既知用ガス成分選定手段が選定した測定ガス成分を前記混合ガスの主成分が既知である場合とし、前記未知用ガス成分選定手段が選定した測定ガス成分を前記混合ガスの主成分が未知である場合とした、測定すべき前記ガス成分を示す測定ガス成分情報を記憶する測定ガス成分情報記憶手段と、
    前記混合ガスの主成分が既知であるか否かの識別が可能な成分識別情報を取り込む成分識別情報取込手段と、
    前記成分識別情報取込手段が取り込んだ成分識別情報に対応する前記ガス成分を、前記測定ガス成分情報記憶手段が記憶している測定ガス成分情報から特定するガス成分特定手段と、
    前記ガス成分特定手段が特定したガス成分に対応して前記接触燃焼式ガスセンサが出力するセンサ出力を取り込む生成用センサ出力取込手段と、
    前記生成用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を、前記センサ出力に対応する前記ガス成分の発熱量を特定することが可能な予め定められた発熱量特定情報に基づいて特定する生成用発熱量特定手段と、
    前記生成用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力と前記生成用発熱量特定手段が特定した前記ガス成分の発熱量との関係式を算出する関係式算出手段と、
    前記関係式算出手段が算出した関係式に基づいて前記発熱量算出式を生成する発熱量算出式生成手段と、
    を備えることを特徴とする発熱量算出式生成ユニット。
  4. 被検ガス中の被検物質に感応する検知素子と前記被検ガス中の被検物質に感応しない比較素子とを有する接触燃焼式ガスセンサが出力する前記検知素子と前記比較素子との熱的バランスを示すセンサ出力に基づいて、複数種類のガス成分からなる混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出装置であって、
    前記請求項3に記載の発熱量算出式生成ユニットと、
    前記接触燃焼式ガスセンサが出力した前記混合ガスに対応する前記センサ出力を取り込む混合ガス用センサ出力取込手段と、
    前記混合ガス用センサ出力取込手段が取り込んだセンサ出力と前記発熱量算出式生成装置の前記発熱量算出式生成手段が生成した発熱量算出式とに基づいて、前記混合ガスの発熱量を算出する発熱量算出手段と、
    前記発熱量算出手段が算出した発熱量を示す発熱量情報を通知するために出力する発熱量情報出力手段と、
    を備え、
    前記発熱量算出式生成ユニットの成分識別情報取込手段は、測定すべき前記混合ガスに対応する前記成分識別情報を取り込む
    ことを特徴とする発熱量算出装置。
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