JP2005349953A - 自転車の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動効率がよく、小型かつ軽量で、既存の自転車の利点を生かし、低コストで製造可能な自転車の駆動装置を提供する。
【解決手段】
車輪37,38と、車輪を軸支するフレーム42,43と、車輪に同軸に設けられ、車輪に回転力を伝達する従動スプロケットホイール48とを含む自転車の駆動装置70において、第1および第2ペダル8−R,8−Lと、第1および第2ラック5−R,5−Lと、第1および第2ラック5−R,5−Lの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段15,16と、第1および第2ピニオン1−R,1−Lと、駆動スプロケットホイール2と、駆動力伝達チエン3とを含む自転車の駆動装置による。
【選択図】 図1
Description
本発明は、人力による足踏み直線往復運動によって車輪の駆動力を発生する自転車の駆動装置に関する。
図13は、従来の自転車300の外観を示す正面図である。この自転車300は、足踏み回転ペダルを回転させることにより、歯車、チエンを介して車輪に回転動力を伝える機構を有するものである。図14(1)は、従来の足踏み回転ペダルを用いた自転車300の足踏み動力有効伝動力曲線を示すグラフである。この足踏み回転ペダル自転車300の場合、図14(1)(c)に示すように左右の回転ペダルが地面と平行になった状態のとき、足踏み動力を、最大に車輪に伝えることができるが、それはほんの一瞬にすぎない。したがって、この駆動装置は、足踏み回転ペダルに加えられた足踏み動力のうち約50%強程度しか車輪に伝達できない。足踏み動力を有効に車輪に伝達することができない結果、スタート時などの加速時などにおいて、この自転車はフラフラとよろめくなど危険な状態になる。特に婦女子、年少者および高齢者などの足踏み力が弱い者にとっては、転倒にまで到りやすく、これらを原因とした交通事故などが多発している。
この問題を解決するため、常に足踏み動力の最大の力が車輪に伝わるように、上下に直線的に足踏みをすることによって車輪を駆動する自転車が開発されている。図14(2)は、足踏み直線往復運動方式における足踏み動力有効伝動力曲線を示すグラフである。図14(2)に示されているように、この足踏み直線往復運動方式によれば、ペダルが最下部にある一瞬を除いて、ペダルの位置がどの位置にあっても、足踏み回転ペダルを用いた自転車における左右の回転ペダルが地面と平行になった状態のときに得られる最大駆動力と同じ力を伝えることができる。したがって、無駄なく足踏み動力を車輪に伝達できるので、スタート時においてもスムーズに発進することができる。
この足踏み直線往復運動方式を用いた従来の典型的な技術が、特許文献1に示されている。この技術は、チエンに設けられたペダルを足踏み直線往復運動することによって、自転車の長手方向に対して平行な軸を有する歯車を回転させドライブシャフトを介して車輪を動かすものである。
また、この他の技術が、特許文献2に示されている。これは、傘歯車および伸縮するレバーを用いて直線運動を実現するものである。
さらに、この他の技術が、特許文献3および特許文献4に示されている。これは、多数の歯車群を用いて足踏み上下運動を、ドライブシャフトを介して車輪に伝達する駆動装置である。
特許文献1に記載された技術では、多数のギアの組み合わせによって後輪への駆動力を取り出していることから、駆動装置が全体に大型化しやすく重くなりやすい。また、自転車の長手方向に平行な軸を有する回転歯車を用いることから、幅方向に拡がりやすく、足踏み運動をする際に邪魔になりやすい。さらには後輪への伝達駆動手段にドライブシャフトが用いられており、現在主流のチエンを用いた伝達駆動手段には馴染みにくく、高価になりやすい。
また特許文献2に記載された技術では、伸縮レバー部にバネを用いており踏み下げ時にバネのない装置よりも大きな力を要する問題を有しており、足踏み力の弱い者には自転車が不安定になる問題を解決できない。さらには、2相または3相チエンを使用しなければならないなどの特殊性のため、たとえば後輪に変速装置を設ける場合には、特殊な変速機の開発を要するなど問題点が多い。
さらに特許文献3および4に記載された技術では、多数の歯車を用いて足踏み運動を回転運動に変換しており大型化しやすく伝達ロスも生じやすい。このため自転車に用いるのは現実的ではない。
本発明の目的は、小型かつ軽量で、低コストで製造可能な、既存の自転車の利点を生かすことができ、かつ、駆動効率のよい自転車の駆動装置を提供することである。
本発明は、車輪と、車輪を軸支するフレームと、車輪に同軸に設けられ、車輪に回転力を伝達する従動スプロケットホイールとを含む自転車の駆動装置において、
第1ペダルと、
第1ペダルが連結され、前記フレームの一側方に上下に変位可能に設けられる第1ラックと、
第2ペダルと、
第2ペダルが連結され、前記フレームの他側方に上下に変位可能に設けられる第2ラックと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
前記フレームの一側方に配置されて軸支され、第1ラックに噛合する第1ピニオンと、
前記フレームの他側方に配置されて軸支され、第2ラックに噛合する第2ピニオンと、
第1および第2ラックの下方への変位による第1および第2ピニオンの回転が伝達され、かつ第1および第2ラックの上方への変位による第1および第2ピニオンの回転を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置である。
第1ペダルと、
第1ペダルが連結され、前記フレームの一側方に上下に変位可能に設けられる第1ラックと、
第2ペダルと、
第2ペダルが連結され、前記フレームの他側方に上下に変位可能に設けられる第2ラックと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
前記フレームの一側方に配置されて軸支され、第1ラックに噛合する第1ピニオンと、
前記フレームの他側方に配置されて軸支され、第2ラックに噛合する第2ピニオンと、
第1および第2ラックの下方への変位による第1および第2ピニオンの回転が伝達され、かつ第1および第2ラックの上方への変位による第1および第2ピニオンの回転を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置である。
また本発明は、前記第1ペダルは、前記フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第1揺動部材を介して前記第1ラックに連結され、
前記第2ペダルは、前記フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第2揺動部材を介して前記第2ラックに連結されることを特徴とする。
前記第2ペダルは、前記フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第2揺動部材を介して前記第2ラックに連結されることを特徴とする。
また本発明は、第1および第2ラックの上下の変位方向の前記フレームに対する傾斜量を変化させて、第1および第2ペダルの踏込み方向を調整する踏込み方向調整手段を含むことを特徴とする。
また本発明は、車輪と、車輪を軸支するフレームと、車輪に同軸に設けられ、車輪に回転力を伝達する従動スプロケットホイールとを含む自転車の駆動装置において、
第1ペダルと、
前記フレームの一側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第1ペダルが連結される第1チエンと、
第2ペダルと、
前記フレームの他側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第2ペダルが連結される第2チエンと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
第1チエンが巻き掛けられる第1伝動スプロケットホイールと、
第2チエンが巻き掛けられる第2伝動スプロケットホイールと、
第1および第2ペダルの下方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動が伝達され、かつ第1および第2ペダルの上方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置である。
第1ペダルと、
前記フレームの一側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第1ペダルが連結される第1チエンと、
第2ペダルと、
前記フレームの他側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第2ペダルが連結される第2チエンと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
第1チエンが巻き掛けられる第1伝動スプロケットホイールと、
第2チエンが巻き掛けられる第2伝動スプロケットホイールと、
第1および第2ペダルの下方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動が伝達され、かつ第1および第2ペダルの上方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置である。
また本発明は、第1および第2チエンの上下に張架される部分の前記フレームに対する傾斜量を変化させて、第1および第2ペダルの踏込み方向を調整する踏込み方向調整手段を含むことを特徴とする。
本発明によれば、第1ペダルおよび第2ペダルを交互に足で下方に踏み込むことによって、踏み込み力を車輪の回転力に伝達して車輪を駆動するので、従来の足踏み回転ペダルによって車輪を駆動するものよりも効率よく車輪を駆動できる自転車を提供することができる。
それぞれのペダルにそれぞれラックが連結されており、一方のペダルを踏み下げるとそのペダルに連結されたラックが下方に変位する。ラックが下方に変位するとそのラックに噛合されたピニオンが回転する。ラックが下方に変位されることによるピニオンの回転が駆動スプロケットホイールに伝達されて駆動スプロケットホイールが回転する。また、変位伝達手段によって、一方のラックが下方に変位すると、他方のラックは上方へ変位する。しかし、ラックが上方に変位することによるピニオンの回転は駆動スプロケットホイールには、伝達されない。前述の駆動スプロケットホイールの回転駆動力が駆動力伝達チエンを介して従動スプロケットホイールに伝達されることにより車輪を効率よく駆動する。
このような構成によれば、駆動に関連して自転車の長手方向に平行な軸を有するスプロケットホイールを設ける必要がなく自転車の長手方向に垂直な方向の長さを抑制することができ、小型化が可能となる。また、機構が単純なことから軽量な自転車を低コストで製造することができる。さらに、既存の自転車用の多くの部品がそのまま使えるという利点も有する。このように、小型かつ軽量で、低コストで製造可能な、既存の自転車の利点を生かすことができ、かつ、駆動効率のよい自転車の駆動装置を実現することができる。
本発明によれば、フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第1ペダルおよび第2ペダルを交互に踏み下げることによって車輪を駆動するので、従来の足踏み回転ペダルを回転させることによって車輪を駆動する駆動装置を有する自転車よりも効率よく車輪を駆動できる。予め定める支点を中心として回動可能に揺動部材が設けられ、この揺動部材にペダルが連結されているので、てこの原理によって非常に軽くラックを押し下げることができる。したがって、婦女子、年少者および高齢者などの足踏み力の弱い者に、特に好ましく用いることができる。
本発明によれば、ラックのフレームに対する傾斜量を変化させてペダルの踏み込み方向を調節できる。自転車のハンドルの形状などによって運転者の姿勢が異なったり、運転者ごとに体型が異なったりすることなどによって踏み込み方向が不適切な場合であっても、この踏み込み方向調整手段によってペダルの踏み込み方向を適切な方向へ調整することができる。
本発明によれば、第1ペダルおよび第2ペダルを交互に足で踏み込むことによって、踏み込み力を車輪の回転に伝達して車輪を駆動するので、従来の足踏み回転ペダルによって車輪を駆動するものよりも効率よく車輪を駆動できる自転車を提供することができる。
フレームの一側方および他側方に張架方向に沿って回動可能に設けられるそれぞれのチエンに連結されたペダルを交互に踏み下げると、チエンは、伝動スプロケットホイールに巻きかけられているため、チエンの変位によって伝動スプロケットホイールが回動する。ペダルの下方への変位による伝動スプロケットホイールの回動が駆動スプロケットホイールに伝達されることによって駆動スプロケットホイールが回転する。駆動スプロケットホイールの回転駆動力が駆動力伝達チエンを介して従動スプロケットホイールに伝達されることにより車輪を効率よく駆動する。
また、一方のペダルが下方に変位すると、変位伝達手段によって他方のペダルは上方に変位する。ペダルが上方に変位するとペダルに連結されたチエンが変位して噛合されている伝達スプロケットホイールが回動する。駆動スプロケットホイールには、ペダルの上方への変位による伝動スプロケットホイールの回動は伝達されない。
このような構成によれば、駆動に関連して自転車の長手方向に平行な軸を有するスプロケットホイールを設ける必要がなく自転車の長手方向に垂直な方向の長さを抑制することができ小型化が可能となる。また、機構が単純なことから軽量な自転車を低コストで製造することができる。さらに、既存の自転車用の多くの部品がそのまま使えるという利点も有する。このように、小型かつ軽量で、低コストで製造可能な、既存の自転車の利点を生かすことができ、かつ、駆動効率のよい自転車の駆動装置を実現することができる。
本発明によれば、第1および第2チエンのフレームに対する傾斜量を変化させてペダルの踏み込み方向を調節できる。自転車のハンドルの形状などによって運転者の姿勢が異なったり、運転者ごとに体型が異なったりすることなどによって踏み込み方向が不適切な場合であっても、この踏み込み方向調整手段によってペダルの踏み込み方向を適切な方向へ調整することができる。
図1は、本発明の第1実施形態の駆動装置70を備える自転車100を示す正面図である。図2は、第1実施形態の自転車の駆動装置70の一部を拡大して示す正面図である。図3は、第1実施形態の自転車の駆動装置70の一部を拡大して示す側面図である。
本実施形態の自転車100は、第1ペダル8−Rと、第1ラック5−Rと、第2ペダル8−Lと、第2ラック5−Lと、第1ピニオン1−Rと、第2ピニオン1−Lと、駆動スプロケットホイール2、駆動力伝達チエン3、従動スプロケットホイール48とを含む自転車100である。本実施形態の自転車100としては、前述の部品の他に、前輪37、後輪38、ハンドル41、サドル40、前方フレーム12、後方フレーム43、前部二股フレーム42など既存の自転車に使用される部品を含んで構成される。
第1ペダル8−Rは、右足用の足踏みペダルである。この第1ペダル8−Rは、第1ラック5−Rに取り付けられ第1ラック5−Rの動きに連動して上下に変位する。本実施形態において「上下」とは、自転車を地面に対して垂直に起立させた状態において、地面に垂直な方向のみならず、地面と垂直に近い角度で傾斜した状態を含む実使用上における上下方向をいう。また、第1ペダル8−Rは、第1ラック5−Rに固定的に取り付けられてもよいが、足の微妙な動きを許容するため、回転可能に取り付けるのが好ましい。
第1ラック5−Rは、上下に変位することにより第1ピニオン1−Rを回転させるために設けられる。この第1ラック5−Rは、上下に変位可能に設けられればよい。たとえば、第1ガイドレール11−Rを設けて、このレール中で第1ラック5−Rが上下に変位するようにすることができる。このラックおよびガイドレールの形状としては、特に制限されないが、ラックがガイドレールの外方に離脱して飛び出さないような形状とするのが好ましい。たとえば、ラックの形状をその変位方向に沿った一端部に凸部を有するものとし、ガイドレールの形状をその内部に凹溝を有するものとすることによって、ガイドレールの凹溝にラックの凸部を嵌めてラックがガイドレールの外方に離脱して飛び出さないようにすることができる。また、第1ガイドレール11−Rと第1ラック5−Rが滑らかに上下に変位するように、滑動部材を第1ガイドレール11−Rと第1ラック5−Rの間に介在させることが好ましい。この滑動部材としては、たとえば、ベアリングローラ10などが挙げられる。この滑動部材は、第1ガイドレール11−Rと第1ラック5−Rの間に固定的に介在されてもよいが、たとえば、ベアリングローラ10を第1ラック5−Rに取り付けることにより、第1ガイドレール11−Rとの間の摩擦を低減させ、滑らかに動かすことができる。
第1ペダル8−Rを下方向に足で踏み込む際に、第1ラック5−Rが押し下げられて下死点に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第1ガイドレール11−Rの下部に衝撃力吸収ばね7−Rを設けるのが好ましい。さらに、第2ペダルの踏み下げによって第2ラック5−Lが下方に変位する際には、変位伝達手段によって第1ラックが上方に変位する。第1ラックが上死点に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第1ガイドレール11−Rの上部に衝撃力吸収ばねを設けてもよい。
第2ペダル8−Lは、右足用の足踏みペダルである。この第2ペダル8−Lは、第2ラック5−Lに取り付けられ第2ラック5−Lの動きに連動して上下に変位する。また、第2ペダル8−Lは、第2ラック5−Lに固定的に取り付けられてもよいが、足の微妙な動きを許容するため、回転可能に取り付けるのが好ましい。
第2ペダル8−Lは、左足用の足踏みペダルである。この第1ペダル8−Lは、第1ラック5−Lに取り付けられ第1ラック5−Lの動きに連動して上下に変位する。また、第2ペダル8−Lは、第2ラック5−Lに固定的に取り付けられてもよいが、足の微妙な動きを許容するため、回転可能に取り付けるのが好ましい。
第2ラック5−Lは、上下に変位することにより第2ピニオン1−Lを回転させるために設けられる。この第2ラック5−Lは、上下に変位可能に設けられればよい。たとえば、第2ガイドレール11−Lを設けて、このレール中で第2ラック5−Lが上下に変位するようにすることができる。このラックおよびガイドレールの形状としては、特に制限されないが、ラックがガイドレールの外方に離脱して飛び出さないような形状とするのが好ましい。たとえば、ラックの形状をその変位方向に沿った一端部に凸部を有するものとし、ガイドレールの形状をその内部に凹溝を有するものとすることによって、ガイドレールの凹溝にラックの凸部を嵌めてラックがガイドレールの外方に離脱飛び出さないようにすることができる。また、第2ガイドレール11−Lと第2ラック5−Lが滑らかに上下に変位するように、滑動部材を第2ガイドレール11−Lと第2ラック5−Lの間に介在させることが好ましい。この滑動部材としては、たとえば、ベアリングローラ10などが挙げられる。この滑動部材は、第2ガイドレール11−Lと第2ラック5−Lの間に固定的に介在されてもよいが、たとえば、ベアリングローラ10を第2ラック5−Lに取り付けることにより、第2ガイドレール11−Lとの間の摩擦を低減させ、滑らかに動かすことができる。
第2ペダル8−Lを下方向に足で踏み込む際に、第2ラック5−Lが押し下げられる最下端に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第2ガイドレール11−Lの下部に衝撃力吸収バネ7−Lを設けるのが好ましい。さらに、第1ペダルの踏み下げによって第1ラック5−Rが下方に変位する際には、変位伝達手段によって第2ラックが上方に変位する。第2ラックが最上端に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第2ガイドレール11−Lの上部に衝撃力吸収ばねを設けてもよい。
変位伝達手段は、第1および第2ラックの上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する手段であればよく、特に制限されるものではないが、たとえば、第1ラック5−Rおよび第2ラック5−Lの上方にプーリ16などを設けてそのプーリ16などに可撓性を有する連結部材を巻き掛けて第1ラック5−Rおよび第2ラック5−Lを連結する手段によることによって好ましく実現することができる。
連結部材としては、可撓性を有しており連結できればよく、特に制限されないが、たとえば、ワイヤー15、チエンおよびベルトなどが挙げられる。ワイヤー15による場合には、たとえば、ガイドレール11の上部に設けられた1又は複数のプーリ16に巻き掛けて第1ラック5−Rと第2ラック5−Lとをワイヤー15の両端で連結することによって、一方のラックが押し下げられたときには、他方のラックが押し上げられる機構を実現することができる。連結手段にワイヤー15を用いれば、軽量にすることができる。また、チエンによる場合には、たとえば、ガイドレール11の上部及び下部に小型のスプロケットホイールを設置しておき第1ラック5−Rと第2ラック5−Lとをチエンに連結することによって、一方のラックを下方に変位させたときに、他方のラックが上方に変位される機構を実現することができる。チエンを用いる場合には、より一層強度を確保できる。
また、ラック5−R,5−Lの上下の変位方向を変化させて第1および第2ペダルの踏込み方向を調整する踏込み方向調整手段を設けることができる。この踏込み方向調整手段は、それぞれのラックとピニオンの噛み合わせを阻害することのないような調整手段とするのが好ましい。それぞれのラックとピニオンの噛み合わせを良好に保ったままで、フレームに対してのラックの上下変位方向である傾斜量を変化できるように固定するためには、たとえば、ラックとピニオンの噛み合わせ部の位置が変化しないように該噛み合わせ部回りにガイドレール11を回動可能に固定するのが好ましい。
さらに、具体的には、たとえば、該噛み合わせ部回りにガイドレール11を回動可能にするための支軸51と、支軸51を中心とした円周の一部に孔を形成するように設けられた角度スライド板14と、前部車体フレーム12の連結部12bと後方フレーム43のサドルフレーム部43cとの間を繋いで角度スライド板14が取り付けられる固定金属板13とを含んで構成することにより好ましく実現することができる。支軸51としては、特に限定されないが、たとえば、軸4と車体フレーム43とを結ぶ支軸固定板50を設置してそこに支軸51を固定することによって好ましく設けることができる。
この機構により、支軸51を中心に、ガイドレール11を適切な上下方向になるように角変位させて、角度スライド板14にボルト及びナットなどの固定具を用いて固定することによって調整することができる。
また、第1ラック5−Rおよび第2ラック5−Lの下方への変位による第1ピニオン1−Rおよび第2ピニオン1−Lの回転が伝達され、かつ第1ラック5−Rおよび第2ラック5−Lの上方への変位による第1ピニオン1−Rおよび第2ピニオン1−Lの回転を許容して駆動スプロケットホイール2に伝達する機構としては、特に制限されないが、以下の機構を好ましく使用できる。
図4は、ピニオン1−R、1−Lからの駆動力を駆動スプロケットホイール2に伝達する機構を示す断面図である。
第1ピニオン1−Rは、第1ラック5−Rと噛合されて回転する。第1ペダルの踏み下げに伴い第1ラック5−Rが下方に変位するときは、第1ピニオン1−Rは図に示すように矢符C方向に回転する。また、第2ペダルの踏下げに伴い第2ラック5−Lが下方に変位するときは、変位伝達手段によって第1ラック5−Rが上方に変位するので、第1ピニオン1−Rは、矢符C方向と逆方向に回転する。第1一方向クラッチ6−Rは、第1ピニオン1−Rと軸4との間に介在され矢符C方向の回転駆動力を軸4に伝え、矢符C方向と逆方向の回転は自由回転として許容し軸4には伝達しない。
第2ピニオン2−Lは、第2ラック5−Lと噛合されて回転する。第2ペダルの踏み下げに伴い第2ラック5−Lが下方に変位するときは、第2ピニオン1−Lは図に示すように矢符C方向に回転する。また、第1ペダルの踏下げに伴い第1ラック5−Rが下方に変位するときは、変位伝達手段によって第2ラック5−Lが上方に変位するので、第2ピニオン1−Lは、矢符C方向と逆方向に回転する。第2一方向クラッチ6−Lは、第2ピニオン1−Lと軸4との間に介在され矢符C方向の回転駆動力を軸4に伝え、矢符C方向と逆方向の回転は自由回転として許容し軸4には伝達しない。
これらのピニオン1−R,1−Lの半径は、特に限定されないが、たとえば、ペダルを軽く踏み下げることができるように、従来の足踏み回転自転車の軸からペダルまでの距離と同程度の大きさ、駆動スプロケットホイール2の2倍以上3倍以下、または、従動スプロケットホイール48の2倍以上3倍以下の範囲を好ましく用いることができる。
これらの一方向クラッチは、一方向の回転のみを伝達するものであればよく、特に制限されないが、たとえば、ピニオンに接する外接部と軸4に接する内接部とを含み外接部と内接部の間をラチェットなどによって一方向の回転のみを伝達し、逆回転する際には空回転する機構を用いることにより実現できる。
駆動スプロケットホイール2は、軸4に固定され軸受け60に従い矢符C方向にのみ回転することによりチエンを通じて車輪を回転駆動する。駆動する車輪については、特に限定されないが、製造コストの点などからは、後輪38を駆動するのが好ましい。
図5は、ピニオン1−R,1−Lからの駆動力を駆動スプロケットホイール2に伝達する機構の他の実施形態を示す断面図である。
第1ピニオン1−Rは、第1ラック5−Rと噛み合わされ回転する。第1ラック5−Rが押し下げられたときは、第1ピニオン1−Rは図に示すように矢符C方向に回転する。また、第1ラック5−Rが第2ラック5−Lの押し下げに伴い押し上げられるときは、第1ピニオン1−Rは、矢符C方向と逆方向に回転する。第1一方向クラッチ6−Rは、前述の実施形態とは異なり、第1ピニオン1−Rとスプロケットホイール2との間に介在され矢符C方向の回転力を駆動スプロケットホイール2に伝え、矢符C方向と逆方向の回転は、自由回転として許容し、スプロケットホイール2には伝達しない。
第2ピニオン1−Lは、第2ラック5−Lと噛み合わされ回転する。第2ラック5−Lが押し下げられたときは、第2ピニオン1−Lは図に示すように矢符C方向に回転する。また、第2ラック5−Lが第1ラック5−Rの押し下げに伴い押し上げられるときは、第2ピニオン1−Lは、矢符C方向と逆方向に回転する。第2一方向クラッチ6−Lは、第2ピニオン1−Lと駆動スプロケットホイール2との間に介在され矢符C方向の回転力を駆動スプロケットホイール2に伝え、矢符C方向と逆方向の回転は、自由回転として許容し、駆動スプロケットホイール2には伝達しない。
これらのピニオン1−R,1−Lの半径は、特に制限されないが、たとえば、ペダルを軽く踏み込むことができるように、従来の足踏み回転自転車の軸からペダルまでの距離と同程度の大きさ、駆動スプロケットホイール2の2倍以上3倍以下、または、従動スプロケットホイール48の2倍以上3倍以下の範囲を好ましく用いることができる。
これらの一方向クラッチは、通常ラチェット機構などにより実現されている。駆動スプロケットホイール2は、前述の実施形態とは異なり、軸4に回転自在に設けられ矢符C方向にのみ回転することにより駆動力伝達チエン3を通じて従動スプロケットホイール48とつながった車輪を回転駆動する。駆動する車輪については、特に限定されないが、既存の自転車の構造上の変更をなるべく少なくするという点などからは、後輪38を駆動するのが好ましい。従動スプロケットホイール48は、車輪と直接つながっていてもよいが、ラチェット機構を介してつなげてもよい。
図6は、第1実施形態の他の実施形態の自転車の駆動装置72の一部を示す正面図である。図7は、第1実施形態の他の実施形態の自転車の駆動72の一部を示す側面図である。
本実施形態の自転車は、第3ペダル21−Rと、第1揺動部材65−R、第1ラック5−Rと、第4ペダル21−Lと、第2揺動部材65−L、第2ラック5−Lと、連結部材15と、第1ピニオン1−Rと、第1一方向クラッチ6−Rと、第2ピニオン1−Lと、第2一方向クラッチ6−Lと、スプロケットホイール2とを含む自転車100である。本実施形態の自転車100としては、前述の部品の他に、前輪37、後輪38、ハンドル41、サドル40、前方フレーム12、後方フレーム43、前部二股フレーム42、駆動力伝達チエン3など既存の自転車に使用される部品を含んで構成される。
第3ペダル21−Rは、右足用の足踏みペダルである。この第3ペダル21−Rは、予め定める支点を中心に第1揺動部材65−Rを介して回動可能に設けられる。予め定める支点としては、特に限定されないが、構造の簡単化などの点から、軸4の軸線上に設けるのが好ましい。第1揺動部材65−Rとしては、特に限定されないが、たとえば、軸4の軸線上にある支点を中心として一端部で回動可能に連結し、他端部で第3ペダル21−Rが取り付けられ、中間部に孔を形成してペダルの動きに合わせてラックを上下に変位可能にするような形状とすることができる。
予め定める支点を中心とした円弧上の経路に沿って移動する第3ペダル21−Rを踏み下げることにより第1揺動部材65−Rを介して第1ラック5−Rが下方へ変位する。この第1ラック5−Rは、第1ガイドレール11−Rに案内され上下に変位可能に設けられる。第1ガイドレール11−Rは、第1ラック5−Rが正確に上下に変位できるように設けられる。また、第1ラック5−Rが第1ガイドレール11−Rに従い滑らかに案内されるためベアリングローラ10が設けられる。第1ペダル21−Rを下方向に足踏みをする際に、第1ラック5−Rが押し下げられる最下端に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第1衝撃力吸収ばね7−Rが設けられる。
第4ペダル21−Lは、左足用の足踏みペダルである。この第4ペダル21−Lは、予め定める支点を中心に第2揺動部材65−Lを介して回動可能に設けられる。予め定める支点としては、特に限定されないが、構造の簡単化などの点から、軸4の軸線上に設けるのが好ましい。第2揺動部材65−Lとしては、特に限定されないが、たとえば、軸4の軸線上にある支点を中心として一端部で回動可能に連結し、他端部で第4ペダル21−Lが取り付けられ、中間部に孔を形成してペダルの動きに合わせてラックを上下に変位可能にするような形状とすることができる。
予め定める支点を中心とした円弧上の経路に沿って移動する第4ペダル21−Lを踏み下げることにより第2揺動部材65−Lを介して第2ラック5−Lが下方へ変位する。この第2ラック5−Lは、第2ガイドレール11−Lに案内され上下に変位可能に設けられる。第2ガイドレール11−Lは、第2ラック5−Lが正確に上下に変位できるように設けられる。また、第2ラック5−Lが第2ガイドレール11−Lに従い滑らかに案内されるためベアリングローラ10が設けられる。第2ペダル21−Lを下方向に足踏みをする際に、第2ラック5−Lが押し下げられる下死点に到達するときに生じる衝撃力を吸収するために第2衝撃力吸収ばね7−Lが設けられる。
これらの機構以外は、第1実施形態と同様なものとすることができる。
これらの機構以外は、第1実施形態と同様なものとすることができる。
図8は、第1実施形態のさらに他の実施形態の自転車の駆動装置74の一部を示す正面図である。図9は、第1実施形態のさらに他の実施形態の自転車の駆動装置74の一部を示す側面図である。
第1実施形態の自転車の駆動装置70に、他の実施形態にあるそれぞれのラックを上下に変位させるために予め定める支点を中心とした円弧上を動く第3および第4ペダルおよび21−R、21−L、第1および第2揺動部材65−R、65−Lをそれぞれ設けたものである。この機構を第1実施形態の駆動装置に取り付けることにより、婦女子、年少者および高齢者などの足踏み力の弱い者のための補助ペダルとして利用することが可能となる。
これらの機構以外は、第1実施形態と同様なものとすることができる。
これらの機構以外は、第1実施形態と同様なものとすることができる。
図10は、第2実施形態の自転車200を示す正面図である。図11は、第2実施形態の自転車200の駆動装置90の一部を示す正面図である。図12は、第2実施形態の自転車200の駆動装置90の一部を示す側面図である。
本実施形態の自転車の駆動装置90は、第1ペダル8−Rと、第1チエン18−Rと、第2ペダル8−Lと、第2チエン18−Lと、第1伝動スプロケットホイール78−Rと、第2伝動スプロケットホイール78−Lと、駆動スプロケットホイール2と、駆動力伝達チエン3を含む自転車の駆動装置90である。本実施形態の自転車200としては、前述の部品の他に、前輪37、後輪38、ハンドル41、サドル40、前方フレーム12、後方フレーム43、前部二股フレーム42など既存の自転車に使用される部品を含んで構成される。
第1チエン18−Rは、フレームの一側方に回動可能に設けられる。また、上下に張架される部分に第1ペダル8−Rが取り付けられる。同様に、第2チエン18−Lは、フレームの他側方に回動可能に設けられる。また、上下に張架される部分に第2ペダル8−Lが取り付けられる。上下に張架する手段としては、特に限定されない。たとえば、サドル40の下方に上下に長い部材である足踏み動支持板20を設け、その足踏み動支持板20の上部にフレームの一側方と他側方にそれぞれ第1上部ガイドスプロケットホイール19−Rと第2上部ガイドスプロケットホイール19−Lを設け、その足踏み動支持板20の下部にフレームの一側方と他側方にそれぞれ第1下部ガイドスプロケットホイール25−Rと第2下部ガイドスプロケットホイール25−Lを設ける。そして、第1チエン18−Rをこれらの第1上部ガイドスプロケットホイール19−R、第1下部ガイドスプロケットホイール25−Rおよび第1伝動スプロケットホイール78−Rに巻き掛けて第1上部ガイドスプロケットホイールおよび第1下部ガイドスプロケットホイール25−Rの間を上下に変位可能にすることができる。また同様に、第2チエン18−Lをこれらの第2上部ガイドスプロケットホイール19−L、第2下部ガイドスプロケットホイール25−Lおよび第2伝動スプロケットホイール78−Lに巻き掛けて第2上部ガイドスプロケットホイール19−Lおよび第2下部ガイドスプロケットホイール25−Lの間を上下に変位可能にすることができる。
また、第1ペダル8−Rおよび第2ペダル8−Lには、ペダルを上下に変位可能に案内する図示しないペダルガイドレールに従い滑らかに案内されるためベアリングローラ10が設けられる。
第1、第2ペダル8−R、8−Lを下方向に足踏みをする際に生じる衝撃力を吸収するために足踏み動支持板20の上部に上部衝撃力吸収ばね7−Uおよび足踏み動支持板20の下部に下部衝撃力吸収ばね7−Dが設けられる。
また、変位伝達手段は、第1および第2ペダル8−R、8−Lの上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する手段であればよく、特に制限されるものではないが、たとえば、足踏み動支持板20の上方にプーリ16などを設けてそのプーリ16などに可撓性を有する連結部材を巻き掛けて第1ペダル8−Rおよび第2ペダル8−Lを連結する手段によることによって好ましく実現することができる。
この連結部材は、特に限定されないが、ワイヤー15またはチエンなどを用いることができる。ワイヤーを用いる場合には、たとえば、第1上部ガイドスプロケットホイール19−Rおよび第2ガイドスプロケットホイール19−Lで挟まれる部分の近傍に設けられたプーリ16に巻き掛けて第1ペダル8−Rと第2ペダル8−Lとをワイヤー15の両端で連結することによって、一方のペダルが押し下げられたときには、他方のペダルが押し上げられる機構を実現することができる。また、チエンを用いる場合には、たとえば、ガイドレール11の上部及び下部に小型のスプロケットホイールを設置しておき第1ペダル8−Rと第2ペダル8−Lとをチエンに連結することによって、一方のペダルが踏み下げられたときには、他方のペダルが上方へ変位する機構を実現することができる。
第1ペダル8−Rおよび第2ペダル8−Lを交互に足で踏み込むことによって車輪を駆動する。フレームの一側方および他側方に張架方向に沿って回動可能に設けられるそれぞれのチエン18−R、18−Lに連結されたペダルを交互に踏み込むと、それぞれのチエン18−R、18−Lは伝動スプロケットホイール78−R、78−Lに巻きかけられているため、チエン18−R、18−Lの変位によって伝動スプロケットホイール78−R、78−Lが回動する。ペダルの下方への変位による伝動スプロケットホイールの回動が駆動スプロケットホイール2に伝達されることによって駆動スプロケットホイール2が回転する。駆動スプロケットホイール2の回転駆動力が駆動力伝達チエン3を介して従動スプロケットホイール48に伝達されることにより車輪を効率よく駆動する。
また、一方のペダルが下方に変位すると、変位伝達手段によって他方のペダルは上方に変位する。ペダルが上方に変位するとペダルに連結されたチエンが変位して巻き掛けられている伝達スプロケットホイール78−R、78−Lが回動する。駆動スプロケットホイール2には、ペダルの上方への変位による伝動スプロケットホイール78−R、78−Lの回動は伝達されない。
伝動スプロケットホイール78−R、78−Lからの駆動力を駆動スプロケットホイール2に伝達する機構としては、特に制限されないが、前述の第1実施形態のピニオン1−R,1−Lからの駆動力を駆動スプロケットホイール2に伝達する伝達機構の2例と同じ機構を好ましく使用できる。
駆動スプロケットホイール2の回転駆動力は、駆動力伝達チエン3によって従動スプロケットホイール48とつながった車輪に伝達される。回転駆動される車輪は、特に制限されないが、既存の自転車構造の構造上の変更をなるべく少なくするという点からは後輪38が好ましい。従動スプロケットホイール48は、車輪と直接つながっていてもよいが、たとえば、ラチェット機構を介してつなげてもよい。
ペダル8−R,8−Lの踏み込み方向を調整する手段としては、特に限定されないが、たとえば、第1チエンおよび第2チエンの上下に張架される部分のフレームに対する傾斜量を変化させることにより好ましく実現することができる。さらに、詳しくはたとえば、足踏み動支持板20の長手方向の中間部の一点を中心として回動可能として固定することにより調節することができる。
これらの各実施形態の自転車においては、複雑な構造を用いる必要がなく、既存の自転車構造からの変更を少なくすることができることから低コストで製造することができる。
そこで、これらの実施形態の自転車の試車テストを行なった。試車テストでは、従来の足踏み回転式の自転車と比べると、上り坂などにおいて格段に登坂力が増しており、加速時におけるフラツキの発生を大幅に抑制できることが実証された。これにより、フラツキの発生に伴って起こる交通事故などを低減することができるものと確信する。
1−R 第1ピニオン
1−L 第2ピニオン
2 駆動スプロケットホイール
3 駆動力伝達チエン
4 軸
5−R 第1ラック
5−L 第2ラック
6−R 第1一方向クラッチ
6−L 第2一方向クラッチ
7−R 第1衝撃力吸収ばね
7−L 第2衝撃力吸収ばね
7−U 上部衝撃力吸収ばね
7−D 下部衝撃力吸収ばね
8−R 第1ペダル
8−L 第2ペダル
10 ベアリングローラ
11−R 第1ガイドレール
11−L 第2ガイドレール
12 前方フレーム
13 固定金属板
14 角度スライド板
15 ワイヤー
16 プーリ
18−R 第1チエン
18−L 第2チエン
19−R 第1上部ガイドスプロケットホイール
19−L 第2上部ガイドスプロケットホイール
20 足踏み動支持板
21−R 第3ペダル
21−L 第4ペダル
25−R 第1下部ガイドスプロケットホイール
25−L 第2下部ガイドスプロケットホイール
37 前輪
38 後輪
40 サドル
41 ハンドル
42 前部二股フレーム
43 後方フレーム
48 従動スプロケットホイール
65−R 第1揺動部材
65−L 第2揺動部材
78−R 第1伝動スプロケットホイール
78−L 第2伝動スプロケットホイール
1−L 第2ピニオン
2 駆動スプロケットホイール
3 駆動力伝達チエン
4 軸
5−R 第1ラック
5−L 第2ラック
6−R 第1一方向クラッチ
6−L 第2一方向クラッチ
7−R 第1衝撃力吸収ばね
7−L 第2衝撃力吸収ばね
7−U 上部衝撃力吸収ばね
7−D 下部衝撃力吸収ばね
8−R 第1ペダル
8−L 第2ペダル
10 ベアリングローラ
11−R 第1ガイドレール
11−L 第2ガイドレール
12 前方フレーム
13 固定金属板
14 角度スライド板
15 ワイヤー
16 プーリ
18−R 第1チエン
18−L 第2チエン
19−R 第1上部ガイドスプロケットホイール
19−L 第2上部ガイドスプロケットホイール
20 足踏み動支持板
21−R 第3ペダル
21−L 第4ペダル
25−R 第1下部ガイドスプロケットホイール
25−L 第2下部ガイドスプロケットホイール
37 前輪
38 後輪
40 サドル
41 ハンドル
42 前部二股フレーム
43 後方フレーム
48 従動スプロケットホイール
65−R 第1揺動部材
65−L 第2揺動部材
78−R 第1伝動スプロケットホイール
78−L 第2伝動スプロケットホイール
Claims (5)
- 車輪と、車輪を軸支するフレームと、車輪に同軸に設けられ、車輪に回転力を伝達する従動スプロケットホイールとを含む自転車の駆動装置において、
第1ペダルと、
第1ペダルが連結され、前記フレームの一側方に上下に変位可能に設けられる第1ラックと、
第2ペダルと、
第2ペダルが連結され、前記フレームの他側方に上下に変位可能に設けられる第2ラックと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
前記フレームの一側方に配置されて軸支され、第1ラックに噛合する第1ピニオンと、
前記フレームの他側方に配置されて軸支され、第2ラックに噛合する第2ピニオンと、
第1および第2ラックの下方への変位による第1および第2ピニオンの回転が伝達され、かつ第1および第2ラックの上方への変位による第1および第2ピニオンの回転を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置。 - 前記第1ペダルは、前記フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第1揺動部材を介して前記第1ラックに連結され、
前記第2ペダルは、前記フレームに予め定める支点を中心に回動可能に設けられる第2揺動部材を介して前記第2ラックに連結されることを特徴とする請求項1記載の自転車の駆動装置。 - 第1および第2ラックの上下の変位方向の前記フレームに対する傾斜量を変化させて、第1および第2ペダルの踏込み方向を調整する踏込み方向調整手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の自転車の駆動装置。
- 車輪と、車輪を軸支するフレームと、車輪に同軸に設けられ、車輪に回転力を伝達する従動スプロケットホイールとを含む自転車の駆動装置において、
第1ペダルと、
前記フレームの一側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第1ペダルが連結される第1チエンと、
第2ペダルと、
前記フレームの他側方に張架方向に沿って回動可能に設けられ、上下に張架される部分に第2ペダルが連結される第2チエンと、
第1および第2ラックの前記上下方向の変位を相互に逆方向に反転して伝達する変位伝達手段と、
第1チエンが巻き掛けられる第1伝動スプロケットホイールと、
第2チエンが巻き掛けられる第2伝動スプロケットホイールと、
第1および第2ペダルの下方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動が伝達され、かつ第1および第2ペダルの上方への変位による第1および第2伝動スプロケットホイールの回動を許容する駆動スプロケットホイールと、
駆動スプロケットホイールおよび従動スプロケットホイール間に巻き掛けられて張架される駆動力伝達チエンとを含むことを特徴とする自転車の駆動装置。 - 第1および第2チエンの上下に張架される部分の前記フレームに対する傾斜量を変化させて、第1および第2ペダルの踏込み方向を調整する踏込み方向調整手段を含むことを特徴とする請求項4記載の自転車の駆動装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004172756A JP2005349953A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 自転車の駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004172756A JP2005349953A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 自転車の駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005349953A true JP2005349953A (ja) | 2005-12-22 |
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ID=35584775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004172756A Pending JP2005349953A (ja) | 2004-06-10 | 2004-06-10 | 自転車の駆動装置 |
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100704886B1 (ko) * | 2006-04-01 | 2007-04-12 | 김승택 | 스텝구동식 4륜자전거 |
JP2007176462A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Chiken Kk | 自転車 |
KR101492537B1 (ko) * | 2013-08-23 | 2015-02-12 | 홍복남 | 자전거용 페달상하작동식 구동장치 |
WO2017024415A1 (en) * | 2015-08-09 | 2017-02-16 | Man Li | Vehicle propelled by rack and pinion drive system |
CN114030553A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-02-11 | 门立山 | 一种站坐两用大力矩人力多轮车 |
-
2004
- 2004-06-10 JP JP2004172756A patent/JP2005349953A/ja active Pending
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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