JP2005349264A - 被処理物を含有する流体の処理方法、サイクロン装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車 - Google Patents

被処理物を含有する流体の処理方法、サイクロン装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる新規な被処理物を含有する流体の処理方法、サイクロン装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車を提供することを目的とする。
【解決手段】
サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与えることにより被処理物の一部ないし全部をガス化し、処理済の流体を排出すると共にガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させ、この被処理物を含む流体を再度サイクロン本体に導入することを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体に旋回運動を与えて該被処理物と流体とを処理する被処理物を含有する流体の処理方法、サイクロン装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車に関する。
粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体に旋回運動による遠心力を与えて該流体中の被処理物を処理するいわゆるサイクロン装置(遠心力集塵装置)は、垂直に立てた略筒状の容器本体(サイクロン本体)における流入口に管路を接続し、この管路を通して粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を容器本体内壁の接線方向に導入して旋回速度成分を発生させることにより、流体に比べて比重の大きい被処理物を旋回運動によって発生する遠心力によって容器本体の内壁に押し付けつつ容器下部に落下させ、併せて被処理物が取り除かれた流体を容器本体の中心付近に立てられた排出用の筒から排出させるものが一般的である。
このサイクロン装置の原理自体は19世紀に既に発明されており、現在、このサイクロン装置の原理を応用した技術は様々な分野において種々開発されている(例えば、特許文献1、2。)。
特開平6−320055号公報 特開平10−34022号公報
しかしながら、上述のような原始的サイクロンにおいては、容器下部に落下した被処理物を定期的に取り除く作業が必要となるが、この取り除き作業は非常に面倒であり、又、作業中はサイクロン装置を停止する必要が生じるため、連続的な処理を要する分野等においては使用が制限されるといった問題があった。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、一般的にサイクロン装置によって処理される被処理物の大部分が微粉塵であり、しかもこのような微粉塵の大部分は、サイクロン本体における旋回運動中に内壁に擦り付けられていわゆる焼き切れの状態となり、最終的には二酸化炭素等の気体にガス化する点に着目し、焼き切れなかった一部の被処理物をサイクロン本体に再導入することによって、当該被処理物を再度サイクロン本体において繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となり、捕集された被処理物を取り除く作業が不要となるいわゆるメンテナンスフリーを実現することができるとの知見を得たのである。
しかしながら、通常、サイクロン下部に捕集された被処理物は、殆んど運動エネルギーを失っており、これを一旦サイクロン本体から取り出し、改めてサイクロン本体に導入する循環システムを実現するためには、被処理物が循環経路を移動できるだけの運動エネルギーを当該被処理物に与える必要がある。
この問題につき、本発明者は、サイクロン本体において被処理物を含有する流体に旋回運動を与え、処理済の流体を排出管から排出すると共にガス化しなかった被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させることにより、至極速やかに被処理物を含む流体をサイクロン本体から流出させることができるとの知見を得たのである。
又、本発明者は、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる点にも着目し、被処理物を含有する流体に対して予めサイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与えた後に、該流体をサイクロン本体に接線方向から導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物が至極短時間で処理されるに十分な分布状態となり、このため、サイクロン本体の短尺化が実現でき、長尺のサイクロン装置の設置スペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるとの知見も得たのである。
更に、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上し、サイクロン本体における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するとの知見も得たのである。
加えて、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、サイクロン本体内だけでなく、予備的な旋回運動を与える場(部分)においても被処理物が内壁へ擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するとの知見も得たのである。
ところで、前述の如く原始的サイクロンは、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体内に導入して旋回速度成分を発生させることにより、流体に比べて比重の大きい被処理物を旋回運動によって発生する遠心力によって容器本体の内壁に押し付けつつ容器下部に落下させ、併せて被処理物が取り除かれた流体を容器本体の中心付近に立てられた排出用の筒から排出させるものであることから、原則としてサイクロンは流体が旋回する旋回面がほぼ水平になるように設置し、落下する被処理物が排出される流体に混じらないようにする必要、即ち、サイクロン自体を縦置きにする必要があり、従って、サイクロンを傾けて設置すると排出用の筒から排出される流体に被処理物が混入し、処理能力が低減するという問題がある。
しかしながら、本発明においては、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるとの知見も得たのである。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる新規な被処理物を含有する流体の処理方法、サイクロン装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車を提供することを目的とする。
以上の課題を解決する手段である本発明の被処理物を含有する流体の処理方法(以下、本発明方法と称する。)は、サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与えることにより処理物の一部ないし全部をガス化し、処理済の流体を排出管から排出すると共にガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させ、この被処理物を含む流体を再度サイクロン本体に導入することを特徴とする。
又、本発明のサイクロン装置(以下、本発明装置と称する。)は、サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入するための導入管、当該粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体に旋回運動を与えるためのサイクロン本体、被処理物と分離された流体を排出するための排出管、旋回運動を与えられた流体をサイクロン本体から接線方向に流出させる流出口、及び流出口から流出した流体を前記導入管に再導入させるための再導入管からなることを特徴とする。
更に、本発明の粉塵除去装置並びに自動車は、前記本発明装置を備えてなることを特徴とするものである。
以下、本発明方法、本発明装置及びこの装置を備えてなる粉塵除去装置並びに自動車について順に詳細に説明する。
本発明方法による処理対象物である「粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体」としては、本発明方法において用いられるサイクロン本体中を滞留することなく速やかに流動することができる程度の流動性があるものであれば特に限定されるものではなく、その状態が液体であっても気体であっても構わない。
具体的に例えば、製造業、発電業、建設業、廃棄物処理業及び農業等の各種産業において排出される排ガスや、バイク、自動車、トラック、バス、機関車及び船舶等の各種交通機関から排出される排気ガス等を挙げることができる。
又、被処理物については、サイクロン本体内の旋回運動により焼き切れ易い微粉塵を対象とすることが好ましいが、比較的サイズの大きい被処理物であっても、繰り返しサイクロン本体内で旋回運動を与えることにより、焼き切れることが確認されているため、本発明方法においては、特に被処理物の種類及びサイズが限定されることはない。
そして、本発明方法は、このような粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を処理するための方法であり、サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与えることにより被処理物の一部ないし全部をガス化し、処理済の流体を排出管から排出すると共にガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させ、この被処理物を含む流体を再度サイクロン本体に導入する点に最も大きな特徴を有する。
即ち、本発明方法においては、まず、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与える。
この旋回運動によって被処理物はサイクロン本体内壁側に偏り、その一部ないし全部がサイクロン本体内壁に擦り付けられて二酸化炭素等の気体にガス化されるが、ガス化されなかった残りの被処理物は、旋回運動を伴いながらサイクロン本体下部に向かう。
即ち、このガス化されなかった被処理物は旋回運動を伴っていることから、サイクロン本体から接線方向(旋回方向に沿った接線方向)に向かう流出口を設けることにより、運動エネルギーを伴ったまま速やかにサイクロン本体から流出することができ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となるのである。
なお、旋回運動によって被処理物が分離された流体ないしガス化された被処理物を含む流体は、処理済の流体としてサイクロン本体中心付近に設けられた排出管から排出される。
ところで、本発明方法は、前述の如く、サイクロン本体内において被処理物をサイクロン本体内壁に擦り付けて二酸化炭素等の気体にガス化すると共にガス化されなかった残りの被処理物をサイクロン本体から接線方向に向かう流出口から流出させ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させるものである。
従って、サイクロン本体内壁に被処理物が擦り付けられる機会が多いほど、言い換えれば、サイクロン本体内壁に被処理物が擦り付けられる時間が長いほど処理効率が向上する。
このため、本発明方法においては、比較的縦長(長尺)のサイクロン本体を用いる方が、処理効率が向上することになるが、このような縦長のサイクロン本体は縦方向に嵩高くなるため、その設置スペースが確保できない分野、例えば自動車の排気ガス処理装置等として車体に設置することなどは物理的に不可能になる。
そこで、本発明方法においては、被処理物を含有する流体に対して予めサイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与えた後に、該流体をサイクロン本体に導入するように構成することが好ましい。
即ち、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができるのであり、この被処理物の分布が偏った流体をサイクロン本体に導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物がサイクロン本体内壁に擦り付けられる時間を長くすることができるのである。
又、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上し、サイクロン本体における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するのである。
加えて、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、サイクロン本体内だけでなく、予備的な旋回運動を与える場(部分)においても被処理物が擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するのである。
そして、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物が至極短時間で処理されるに十分な分布状態となり、このため、サイクロン本体の短尺化が実現でき、長尺のサイクロン装置の設置スペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるのである。
しかも、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるのである。
なお、付言するに、本発明方法は、被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることによりメンテナンスフリーを実現するものであるが、定期的なメンテナンスを完全に否定するものではなく、メンテナンスを行うか行わないかはユーザーが適宜決定すれば良いのである。
次に、本発明装置について説明する。
本発明装置は、サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入するための導入管、当該粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体に旋回運動を与えるためのサイクロン本体、処理済の流体を排出するための排出管、及び旋回運動を与えられた流体をサイクロン本体から接線方向に流出させる流出口、及び流出口から流出した流体を前記導入管に再導入させるための再導入管からなることを特徴とするものである。
本発明装置による処理対象物である「粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体」及び「被処理物」としては、前記本発明方法で述べたものと同様のものであり、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
本発明装置において用いられる「サイクロン本体」としては、特に限定されるものではなく、即ち、導入された流体を旋回させ、その遠心力を利用して粉塵等の被処理物を処理する原理を利用した従来公知のサイクロン、即ち、流体旋回用の略筒状の胴体部、該胴体部下部に連続して設けられる略円錐状の胴体下部、流体排出用の排出管からなる一般的なサイクロンを好適に用いることができる。
なお、本発明装置においては、後述する予備旋回部において、流体に対し予め旋回運動を与えて、該流体中の被処理物の分布を予備旋回部内壁方向に偏らせた状態の流体をサイクロン本体に導入することが好ましく、この予備旋回部を設けることにより、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物は、至極短時間で十分な遠心力を得ることができるのであり、従って、サイクロン本体の短尺化が実現できる。
そのため、本発明装置において後述する予備旋回部を設ける場合、用いられるサイクロン本体としては、従来公知のサイクロンより短尺のもの、即ち、当該サイクロン本体における縦方向の長さが短いサイクロンを用いることができるのであり、このような短尺のサイクロン本体を採用することにより、本発明装置を、従来公知の長尺のサイクロンでは設置するスペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排気ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるのである。
ここで、前記サイクロン本体の縦方向の長さとしては、本発明装置の応用分野及び許容される設置スペース等に応じて適宜決定すれば良いのであり、特に限定されるものではないが、一般的には、流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径の3〜10倍程度の長さとすることが好ましく、更に4〜8倍程度の長さとすることが好ましい。
サイクロン本体における縦方向の長さを、流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径3倍より短くすると、十分な旋回運動を流体に与えることが困難になるため好ましくなく、一方、サイクロン本体における縦方向の長さを、流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径の10倍より長くすると、サイクロン本体が縦方向に嵩高くなり、本発明装置の応用分野が限定されるため好ましくない。
又、本発明装置において後述する予備旋回部を設ける場合にあっても、前記サイクロン本体の縦方向の長さとしては、本発明装置の応用分野及び許容される設置スペース等に応じて適宜決定すれば良いのであり、特に限定されるものではないが、サイクロン本体の短尺化が可能となるため、サイクロン本体の縦方向の長さとしては、流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径の1〜5倍程度の長さとすることが好ましく、更に1.5〜3.5倍程度の長さとすることが好ましい。
なお、前記「略筒状」とは、上端と下端の内径が同一の正面視直方体となる文字通りの筒状体(円柱)のみならず、上端と下端の内径が異なるもの、例えば、円錐を水平面で切断したような形状(釣鐘状或いは逆釣鐘状)のもの等も含む意味であり、要するに本発明装置におけるサイクロン本体において「略筒状」とは、流体が滞留することなく速やかに旋回することができる中空体全てを意味し、言い換えれば、水平断面が円の中空体全てを意味する。
従って、本発明装置における「平均内径」とは、略筒状の胴体部における上端から下端にわたる内径の平均値を意味する。
又、前記「略円錐状」とは、文字通りの円錐のみならず、半球状、すり鉢状或いはドーム状のもの等も含む意味であり、要するに本発明装置におけるサイクロン本体において「略円錐状(の胴体下部)」とは、流体旋回用の略筒状の胴体部に連続して設けられてなり、サイクロン本体下部に向かって徐々にないしは段階的に内径が小さくなっていく形状の中空体全てを意味するのである。
しかしながら、従来公知のサイクロンにおける胴体部下部に連続して設けられる略円錐状の胴体下部は、主として被処理物を捕集するために設けられているものであり、従って、被処理物を捕集することを目的としない本発明装置においては、この従来公知のサイクロンにおける胴体部下部に連続して設けられる略円錐状の胴体下部は必ずしも必要でなく、むしろ当該胴体下部において被処理物の滞留が生じ、速やかな流出が妨げられる虞があることから、本発明装置においてはこのような胴体下部を設けることは好ましくない。
これより本発明装置においては、流体旋回用の略筒状の胴体部及び流体排出用の筒からなる(胴体下部のない)サイクロン本体を用いることが好ましく、言い換えれば、サイクロン本体の下部が平坦面になるように構成し、被処理物の滞留が生じないようにすることが好ましいのである。
そして、本発明装置においては、まず、このようなサイクロン本体に、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体が導入され、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動が与えられる。
この旋回運動によって被処理物はサイクロン本体内壁側に偏り、その一部ないし全部がサイクロン本体内壁に擦り付けられて二酸化炭素等の気体にガス化されるが、ガス化されなかった残りの被処理物は、旋回運動を伴いながらサイクロン本体下部に向かう。
即ち、このガス化されなかった被処理物は旋回運動を伴っていることから、サイクロン本体から接線方向(旋回方向に沿った接線方向)に向かう流出口を設けることにより、運動エネルギーを伴ったまま速やかにサイクロン本体から流出することができ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となるのである。
なお、旋回運動によって被処理物が分離された流体ないしガス化された被処理物を含む流体などの処理済の流体はサイクロン本体中心付近に設けられた排出管から排出されるのである。
ここで、前記「流出口」は、サイクロン本体の適宜箇所に穴を設け、当該穴に流体が接線方向に排出されるように導く流出管を接続することにより設置されるが、サイクロン本体の上部寄りの位置に流出口を設けると、旋回流を乱し、処理済の流体の排出管からの速やかな排出を阻害する虞がある。
そのため、本発明装置においては、サイクロン本体下部に流出口を設けることが好ましく、更に詳しくは、サイクロン本体を正面から透過して見た場合におけるサイクロン本体に設けられる流体排出用の排出管の最下端より下の位置に流出口を設けることが好ましい。
もっとも、前述のように、本発明装置においては、流体旋回用の略筒状の胴体部及び流体排出用の筒からなる(胴体下部のない)サイクロン本体を用いることが好ましく、この場合にあっては、サイクロン本体における胴体部の最下端に流出口を設けることが好ましい。
又、流出口(流出管)の内径(断面積)が排出管の内径(断面積)より大きいと、処理済の流体の排出管からの速やかな排出を阻害するため、本発明装置においては、流出口の内径を排出管の内径より小さくする必要があるが、この流出口の内径と排出管の内径の関係は、本発明装置の応用分野等に応じて適宜決定すれば良いのであり、特に限定されるものではないが、一般的には、排出管の内径(断面積)に対して流出口の内径(断面積)を2:1〜10:1程度の割合とすることが好ましく、更に、3:1〜7:1程度の割合とすることが好ましい。
そして、本発明装置においては、流出口から流出した被処理物を含む流体を導入管に再導入するための再導入管を流出口に連続して設ける。
この再導入管は、前記流出口における流出管と一体的に形成しても良く、又、流出管とは別の管を接続しても良い。
なお、本発明装置において、再導入管と導入管との合流については、流体の再導入が速やかに行われるものであれば特に限定されるものではないが、特に、サイクロン本体に流体を導入する導入管における流体の流れによって、再導入管内が減圧状態となり、再導入管内の空気が導入管内へ引き込まれるようにすることが好ましい。
そこで、本発明装置においては、再導入管内が減圧状態になるように、再導入管の内径を導入管の内径より小さくすることが好ましく、一般的には、導入管の内径(断面積)に対して再導入管の内径(断面積)を2:1〜10:1程度の割合とすることが好ましく、更に、3:1〜7:1程度の割合とすることが好ましい。
即ち、導入管の内径より再導入管の内径を小さくすれば、導入管を通過する流体の流れによって、再導入管内の流体が引き込まれ、再導入管内が減圧状態になり、速やかな再導入が可能になるのである。
ところで、本発明装置は、前述の如く、サイクロン本体内において被処理物をサイクロン本体内壁に擦り付けて二酸化炭素等の気体にガス化すると共にガス化されなかった残りの被処理物をサイクロン本体下部から接線方向に向かう流出口から流出させ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させるものである。
従って、サイクロン本体内壁に被処理物が擦り付けられる機会が多いほど、言い換えれば、サイクロン本体内壁に被処理物が擦り付けられる時間が長いほど処理効率が向上する。
このため、本発明装置においては、比較的縦長(長尺)のサイクロン本体を用いる方が、処理効率が向上することになるが、このような縦長のサイクロン本体は縦方向に嵩高くなるため、その設置スペースが確保できない分野、例えば自動車の排気ガス処理装置等として車体に設置することなどは物理的に不可能になる。
そこで、本発明装置においては、導入管とサイクロン本体との間に、被処理物を含有する流体に対して予めサイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与える略筒状の予備旋回部、及び前記予備旋回部において旋回運動を与えられた流体を前記予備旋回部から接線方向に流出させると共に該流体を前記サイクロン本体に接線方向から流入させるための接続路を備えることが好ましい。
即ち、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができるのであり、この被処理物の分布が偏った流体を接続路を介して予備旋回部から接線方向(旋回方向に沿った接線方向)に流出させると共にサイクロン本体に接線方向から導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物がサイクロン本体内壁に擦り付けられる時間を長くすることができるのである。
又、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上し、サイクロン本体における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するのである。
加えて、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、サイクロン本体内だけでなく、予備旋回部の内壁にも被処理物が擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するのである。
そして、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物が至極短時間で処理されるに十分な分布状態となり、このため、サイクロン本体の短尺化が実現でき、長尺のサイクロン装置の設置スペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるのである。
しかも、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるのである。
本発明装置において用いられる「予備旋回部」としては、略筒状の本体と、該本体に流体を接線方向から導入する流体導入管及び後述する接続路が備えられてなり、導入された流体が滞留することなく速やかに旋回することができるものであれば特に限定されるものではない。
なお、前記「略筒状」とは、上端と下端の内径が同一の正面視直方体となる文字通りの筒状体(円柱)のみならず、上端と下端の内径が異なるもの、例えば、円錐を水平面で切断したような形状(釣鐘状或いは逆釣鐘状)のもの等も含む意味であり、要するに本発明装置における予備旋回部において「略筒状」とは、流体が滞留することなく速やかに旋回することができる中空体全てを意味し、言い換えれば、水平断面が円の中空体全てを意味する。
もっとも、予備旋回部の内壁に極端な凹凸があると、旋回流を乱す虞があることから、本発明装置における予備旋回部の内壁については、凹凸が殆ど無い円滑なものを用いることが好ましい。
一方、必ずしも予備旋回部の内部全部を中空とする必要はなく、例えば、予備旋回部の中心に芯を設けた水平断面がいわゆるドーナツ状のものを採用することもできるのであり、このように構成することにより、予備旋回部内部のデッドスペースを減らすことができるのである。
ところで、本発明装置においては、予備旋回部における流体導入管が備えられる位置から後述する接続路が備えられる位置に向かって、予備旋回部の内径を徐々に小さくすることが好ましく、このように構成することによって、流体導入管から予備旋回部に導入された流体の旋回速度を接続路に達するまでに加速させることができるのであり、流体中の被処理物に対して十分な遠心力を与えることができる。
ここで、前記予備旋回部における略筒状の本体の高さとしては、本発明装置の応用分野及び許容される設置スペース等に応じて適宜決定すれば良いのであり、特に限定されるものではないが、一般的には、該略筒状の本体の平均内径の1〜5倍程度の高さとすることが好ましく、更に1.5〜3倍程度の高さとすることが好ましい。
予備旋回部における略筒状の本体の高さを、予備旋回部における略筒状の本体の平均内径より短くすると、十分な旋回運動を流体に与えることが困難になるため好ましくなく、一方、予備旋回部における略筒状の本体の高さを、予備旋回部における略筒状の本体の平均内径の5倍より長くすると、予備旋回部における略筒状の本体が縦方向に嵩高くなり、本発明装置の応用分野が限定されるためいずれも好ましくない。
なお、前記「平均内径」とは、略筒状の本体における上端から下端にわたる内径の平均値を意味する。
そして、前記予備旋回部において予め旋回運動を与えられた流体は、該流体中の被処理物を予備旋回部内壁に押し付けた状態、即ち、流体中の被処理物の分布を予備旋回部内壁方向に偏らせた状態で、接続路を介してこのままの分布状態の流体を前記サイクロン本体に導入する。
ここで、前記サイクロン本体と前記予備旋回部とをつなぐ「接続路」としては、前記予備旋回部において旋回運動が与えられた流体を前記予備旋回部から接線方向(旋回方向に沿った接線方向)に流出させると共に該流体を前記サイクロン本体に接線方向から流入させるものであれば特に限定されるものではないが、前記予備旋回部において偏らせた流体中の被処理物の分布を維持するために、前記サイクロン本体と前記予備旋回部とを直線的につなぐ接続路を用い、前記予備旋回部から流出する流体に対し、極力抵抗(衝撃)を与えないようにすることが好ましい。
又、本発明装置においては、この接続路の内壁における少なくとも外周側、即ち、該接続路中を流体が通過する際の当該流体中における被処理物の分布密度が濃い側を平面にすることが好ましく、このように構成することにより、接続路中での被処理物の拡散を制限することができ、予備旋回部において偏らせた流体中の被処理物の分布を一層維持することができるため好ましい。
なお、本発明装置において用いられる、「サイクロン本体」、「予備旋回部」及び「接続路」は、必ずしもそれぞれの構成部分が一つずつの構成に限られるものではなく、場合によっては、その他のサイクロン本体(サブサイクロン)や予備旋回部及びこれらを接続するための接続路を備えても良い。
即ち、大量の流体を処理する場合や流体の導入量に幅がある場合等において、予備旋回部からサイクロン本体への流体の流出量が過剰になり、接続路を速やかに通過できなかったり、サイクロン本体の処理量を超えたりすると、サイクロン本体に流入しきれなかった流体の一部がオーバーフローの状態となり、予備旋回部中の旋回流に乱れが生じる場合があるが、本発明装置においては、この状態(オーバーフロー)になるのを回避するために、サイクロン本体とは別に、サイクロン本体に流入しきれなかった流体(オーバーフロー分)を処理するためのサブサイクロンを更に備えることが好ましい。
なお、このサブサイクロンは、サイクロン本体とは別の接続路を介して予備旋回部に接続されるが、前記サイクロン本体と同様のものを前記接続路と同様のものを介して予備旋回部に接続されるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、本発明装置においては、所望によりこのサブサイクロンに加えて更に別のサブサイクロンを備えても構わないのであり、このようにサブサイクロンを複数備えることにより、本発明装置におけるオーバーフローを回避すると共に処理量も増加させることが可能になるのである。
他方、流体の導入スピード(初期速度)が極端に遅い場合や、本発明装置の設置スペースの都合により予備旋回部及びサイクロン本体等の高さが確保できない場合等においては、流体導入管から予備旋回部に導入された流体に対して十分な旋回運動を与えることが困難になる。
このような場合、本発明においては、複数の予備旋回部を各々直列に接続することによって、流体導入管から予備旋回部に導入された流体に対して十分な旋回運動を与える時間を確保することができるのである。
特に、この場合に用いられる複数の予備旋回部としては、予備旋回部における流体導入管が備えられる位置から後述する接続路が備えられる位置に向かって、予備旋回部の内径を徐々に小さくなっているものを採用することが好ましく、このような形状の予備旋回部を用いることによって、流体の導入スピード(初期速度)が極端に遅い場合にあっても、複数の予備旋回部を通過する間に、該流体中の被処理物に対して十分な遠心力を与えることができるのである。
なお、これら複数の予備旋回部は、接続路を介してそれぞれ直列に接続されるが、前述したサイクロン本体と予備旋回部を接続する接続路と同様のものを介して接続されるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
ところで、本発明装置において、前記サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部と予備旋回部における略筒状の本体のそれぞれの平均内径については、本発明装置の応用分野及び許容される設置スペース等に応じて適宜決定すれば良いのであり、特に限定されるものではない。
しかしながら、本発明装置においては、予備旋回部とサイクロン本体の各々において流体を旋回させることから、予備旋回部において発生するノイズとサイクロン本体において発生するノイズが、互いのノイズを打ち消しあって、発生する騒音が非常に小さくなることが認められており、特に、予備旋回部において発生するノイズの位相とサイクロン本体において発生するノイズの位相が逆転した状態において、最も発生する騒音が小さくなることが確認されている。
そして、予備旋回部において発生するノイズの位相とサイクロン本体において発生するノイズの位相が完全に逆転した状態は、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部と予備旋回部における略筒状の本体の平均内径をほぼ同一にすることにより達成されることが確認されており、従って、本発明装置においては、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径を1とした場合、予備旋回部における略筒状の本体の平均内径を1±0.2の範囲(比率)にすることが好ましいのであり、更に、1±0.1の範囲(比率)に調整することが一層好ましい。
なお、予備旋回部を複数直列に接続する場合においても、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部とそれぞれの予備旋回部における略筒状の本体の平均内径をほぼ同一にすることにより、同様の消音効果が発現するのであり、従って、この場合においても、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径を1とした場合、複数の予備旋回部における略筒状の本体の平均内径をそれぞれ1±0.2の範囲(比率)にすることが好ましいのであり、更に、1±0.1(比率)の範囲に調整することが一層好ましい。
他方、サブサイクロンを備える場合にあっては、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径とサブサイクロンにおける流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径をほぼ同一にすると、サイクロン本体において発生するノイズとサブサイクロンにおいて発生するノイズが、互いのノイズを強調しあって、発生する騒音が大きくなることが確認されている。
従って、本発明装置において1ないし複数のサブサイクロンを備える場合にあっては、サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径と各サブサイクロンにおける流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径を各々異ならせて、具体的には、サイクロン本体の平均内径を1とした場合、サブサイクロンの平均内径を1±0.2の範囲(比率)外に設定し、それぞれから発生するノイズの位相をずらし、互いのノイズが強調しあわないようにすることが好ましい。
なお、付言するに、本発明装置は、被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることによりメンテナンスフリーを実現するものであるが、定期的なメンテナンスを完全に否定するものではなく、メンテナンスを行うか行わないかはユーザーが適宜決定すれば良いのである。
本発明の粉塵除去装置は、前記本発明装置を備えたことを特徴とする新規な粉塵除去装置であり、即ち、各種産業において排出される粉塵を含有する流体を導入管よりサイクロン本体に導入して処理するものであり、処理効率が高く、しかも捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる非常に優れた粉塵除去装置である。
又、本発明の自動車は、前記本発明装置を備えたことを特徴とするものであり、設置スペースの確保が困難なことから現在まで実現不可能であったサイクロンシステムを利用して排気ガスを処理するものであり、即ち、自動車の排気ガスを導入管よりサイクロン本体に導入して処理するものであり、処理効率が高く、しかも捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーも可能にし、更に、予備旋回部等の併用による消音効果によりマフラー等の消音装置を取り付ける必要がなくなる非常に優れた自動車である。
本発明方法は、サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与えることにより被処理物の一部ないし全部をガス化し、処理済の流体を排出すると共にガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させ、この被処理物を含む流体を再度サイクロン本体に導入することを特徴とし、捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる新規な被処理物を含有する流体の処理方法である。
即ち、本発明方法においては、まず、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与える。
この旋回運動によって被処理物はサイクロン本体内壁側に偏り、その大部分がサイクロン本体内壁に擦り付けられて二酸化炭素等の気体にガス化されるが、ガス化されなかった残りの被処理物は、旋回運動を伴いながらサイクロン本体下部に向かう。
そして、このガス化されなかった被処理物は旋回運動を伴っていることから、サイクロン本体から接線方向に向かう流出口を設けることにより、運動エネルギーを伴ったまま速やかにサイクロン本体から流出することができ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となるのである。
特に、本発明方法において、被処理物を含有する流体に対して予めサイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与えた後に、該流体をサイクロン本体に導入した場合にあっては、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができるのであり、この被処理物の分布が偏った流体をサイクロン本体に導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物がサイクロン本体内壁に擦り付けられる時間を長くすることができるのである。
又、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上し、サイクロン本体における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するのである。
加えて、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、サイクロン本体内だけでなく、予備的な旋回運動を与える場(部分)においても被処理物が擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するのである。
そして、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物が至極短時間で処理されるに十分な分布状態となり、このため、サイクロン本体の短尺化が実現でき、長尺のサイクロン装置の設置スペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるのである。
しかも、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め該流体に対して旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるのである。
一方、本発明装置は、サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入するための導入管、当該粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体に旋回運動を与えるためのサイクロン本体、被処理物と分離された流体を排出するための排出管、旋回運動を与えられた流体をサイクロン本体から接線方向に流出させる流出口、及び流出口から流出した流体を前記導入管に再導入させるための再導入管からなることを特徴とし、捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる新規なサイクロン装置である。
即ち、本発明装置においては、まず、サイクロン本体に、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体が導入され、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動が与えられる。
この旋回運動によって被処理物はサイクロン本体内壁側に偏り、その大部分がサイクロン本体内壁に擦り付けられて二酸化炭素等の気体にガス化されるが、ガス化されなかった残りの被処理物は、旋回運動を伴いながらサイクロン本体下部に向かう。
そして、このガス化されなかった被処理物は旋回運動を伴っていることから、サイクロン本体から接線方向に向かう流出口を設けることにより、運動エネルギーを伴ったまま速やかにサイクロン本体から流出することができ、この流出した被処理物を含む流体を再びサイクロン本体に導入することにより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となるのである。
特に、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができるのであり、この被処理物の分布が偏った流体を接続路を介して予備旋回部から接線方向に流出させると共にサイクロン本体に接線方向から導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物がサイクロン本体内壁に擦り付けられる時間を長くすることができるのである。
又、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上し、サイクロン本体における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するのである。
加えて、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、サイクロン本体内だけでなく、予備旋回部の内壁にも被処理物が擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するのである。
そして、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物が至極短時間で処理されるに十分な分布状態となり、このため、サイクロン本体の短尺化が実現でき、長尺のサイクロン装置の設置スペースが確保できない分野にも応用することができ、例えば自動車の排ガス処理装置等として車体に設置することも可能になるのである。
しかも、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体をサイクロン本体に導入する前に、予め予備旋回部において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるのである。
本発明の粉塵除去装置は、前記本発明装置を備えたことを特徴とする新規な粉塵除去装置であり、処理効率が高く、しかも捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーを実現することができる非常に優れた粉塵除去装置となり得るのである。
又、本発明の自動車は、前記本発明装置を備えたことを特徴とするものであり、設置スペースの確保が困難なことから現在まで実現不可能であったサイクロンシステムを利用して排気ガスを処理するものであり、処理効率が高く、しかも捕集された被処理物を取り除く作業が不要となる、いわゆるメンテナンスフリーも可能にし、更に、予備旋回部等の併用による消音効果によりマフラー等の消音装置を取り付ける必要がなくなる非常に優れた自動車となり得るのである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6からなる。
サイクロン本体2は、導入された流体を旋回させ、その遠心力を利用して粉塵等の被処理物を処理する原理を利用した従来公知のサイクロンであり、流体旋回用の略筒状の胴体部21及び該胴体部21の下部に連続して設けられる略円錐状の胴体下部22からなる一般的なサイクロンである。
導入管3は、前記サイクロン本体2に被処理物を含有する流体を導入するためものであり、サイクロン本体2に導入した流体が速やかに旋回するように、サイクロン本体2から接線方向に向かって接続されている。
排出管4は、旋回運動によって被処理物が分離された流体ないしガス化された被処理物を含む流体などの処理済の流体をサイクロン本体2から排出するものである。
流出口5は、ガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から流出するものであり、サイクロン本体下部の適宜箇所に穴51を設け、当該穴に流体が接線方向に排出されるように導く流出管52を接続することにより設置される。
再導入管6は、流出口5から流出した流体を前記導入管3に再導入させるためのものであり、流出口5に連続して設けられる。
なお、本発明装置1において、再導入管6と導入管3との合流については、流体の再導入が速やかに行われるものであれば特に限定されるものではないが、特に、サイクロン本体2に流体を導入する導入管3における流体の流れによって、再導入管6内が減圧状態となり、再導入管6内の空気が導入管内へ引き込まれるようにすることが好ましい。
そこで、本発明装置1における再導入管6と導入管3との合流については、図2(a)又は図2(b)に示すような接続形式とし、サイクロン本体2に流体を導入する導入管3における流体の流れによって、再導入管3内が減圧状態となり、再導入管3内の空気が導入管内へ引き込まれるように構成している。
そして、本発明装置1においては、まず、導入管3を介して、サイクロン本体2に、粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体が導入され、該サイクロン本体2において前記被処理物を含有する流体に旋回運動が与えられる。
この旋回運動によって被処理物はサイクロン本体2の内壁側に偏り、その一部ないし全部がサイクロン本体2の内壁に擦り付けられて二酸化炭素等の気体にガス化されるが、ガス化されなかった残りの被処理物は、旋回運動を伴いながらサイクロン本体下部に向かう。
即ち、このガス化されなかった被処理物は旋回運動を伴っていることから、サイクロン本体2から接線方向に向かう流出口5を設けることにより、運動エネルギーを伴ったまま速やかにサイクロン本体2から流出することができる。
そして、流出口5から流出した被処理物を含む流体は、再導入管6を介して、再びサイクロン本体に導入されるのであり、これより、焼き切れずに捕集された被処理物を繰り返し旋回運動させてガス化させることが可能となるのである。
一方、旋回運動によって被処理物が分離された流体ないしガス化された被処理物を含む流体などの処理済の流体はサイクロン本体中心付近に設けられた排出管4から排出されるのである。
図3は、実施例2に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6からなる。
本実施例において、サイクロン本体2は、導入された流体を旋回させ、その遠心力を利用して粉塵等の被処理物を処理する原理を利用したサイクロンであるが、流体旋回用の略筒状の胴体部21のみからなる(胴体下部のない)サイクロンであり、サイクロン本体2の下部が平坦面になるように構成し、被処理物の滞留が生じないようにしたものである。
即ち、図3に示す本発明装置1は、サイクロン本体2として、サイクロン本体2の下部が平坦面のものを用いたこと以外は、前記実施例1と同様であり、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6は前記実施例1で説明したものと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、再導入管6と導入管3との合流についても、前記実施例1で説明したものと同様の接続形式を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
図4は、実施例3に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6に加えて、導入管3とサイクロン本体2との間に、略筒状の予備旋回部7及び接続路8が備えられている。
即ち、図4に示す本発明装置1は、導入管3とサイクロン本体2との間に、略筒状の予備旋回部7及び接続路8が備えられている以外は、前記実施例2と同様であり、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6は前記実施例1で説明したものと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、再導入管6と導入管3との合流についても、前記実施例1で説明したものと同様の接続形式を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
予備旋回部7は、略筒状の本体71からなり、該本体71に流体を接線方向から導入する導入管3が設けられている。
サイクロン本体2と前記予備旋回部7とをつなぐ接続路8は、前記予備旋回部7において偏らせた被処理物が当該接続路7中で拡散することを制限するため、即ち、流体中の被処理物の分布を維持するために、真っ直ぐで断面が四角の角パイプを用いている。
即ち、本実施例は、予備旋回部7において、導入管3から接線方向に導入された流体を旋回させ、その遠心力を利用して流体中の被処理物の分布を予備旋回部7の内壁方向に偏らせた状態にし、この分布状態に達した流体から順に接続路8を介して前記サイクロン本体2に導入するように構成してなるものである。
図5(a)は、本実施例の本発明装置1における接続路8内の流体中の被処理物の通過状態を示す模式図であり、図5(b)はその際における接続路8の一部を上方向から見た透過図である。
図5(a)に示すように、予備旋回部7における旋回運動によって予備旋回部7内壁方向に押し付けられた流体中の被処理物は、予備旋回部7から接続路8へ流入する。
接続路8へ流入した際、ベクトルが鉛直方向になるとはいえ、流体中の被処理物は、図5(b)に示すように接続路8の外周側に被処理物が偏った状態を維持する。
そして、この接続路8の外周側に被処理物が偏った状態のままの流体がサイクロン本体2に流入するのである。
即ち、本実施例においては、被処理物を含有する流体をサイクロン本体2に導入する前に、予め予備旋回部7において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができるのであり、この被処理物の分布が偏った流体を接続路8を介して予備旋回部7から接線方向に流出させると共にサイクロン本体2に接線方向から導入すれば、サイクロン本体に導入された流体中の被処理物がサイクロン本体2の内壁に擦り付けられる時間を長くすることができるのである。
又、被処理物を含有する流体をサイクロン本体2に導入する前に、予め予備旋回部7において旋回運動を与えることにより、被処理物を含有する流体のサイクロン本体2への導入スピードが向上し、サイクロン本体2における旋回運動中に、より一層被処理物が内壁へ強く擦り付けられて焼き切れの効率が向上するのである。
加えて、被処理物を含有する流体をサイクロン本体2に導入する前に、予め予備旋回部7において旋回運動を与えることにより、サイクロン本体2内だけでなく、予備旋回部7の内壁にも被処理物が擦り付けられることになり、即ち、被処理物の擦り付けられる機会が増え、結果として焼き切れの効率が向上するのである。
しかも、被処理物を含有する流体をサイクロン本体2に導入する前に、予め予備旋回部7において旋回運動を与えることにより、流体中の被処理物の分布を偏らせた状態にすることができる上、被処理物を含有する流体のサイクロン本体への導入スピードが向上することから、従来のサイクロンでは達成できなかった横置きないし斜め置きのサイクロン装置1を実現することができ、縦置きでは設置スペースが確保できない分野にも応用することができるのである。
なお、本実施例において、前記サイクロン本体2における流体旋回用の略筒状の胴体部21と前記予備旋回部7における略筒状の本体71の平均内径をほぼ同一にすると、予備旋回部7において発生するノイズの位相とサイクロン本体2において発生するノイズの位相が逆転した状態になり、互いのノイズを打ち消しあって、発生する騒音が非常に小さくなる。
図6は、実施例3に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6に加えて、導入管3とサイクロン本体2との間に、水平断面がドーナツ状の略筒状の予備旋回部7及び接続路8が備えられている。
即ち、図6に示す本発明装置1は、予備旋回部7として水平断面がドーナツ状のものを採用した以外は、前記実施例3と同様であり、予備旋回部7内部のデッドスペースを減らすことができるのである。
本実施例で用いられるサイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5、再導入管6、及び接続路8は、前記実施例3で説明したものと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、再導入管6と導入管3との合流についても、前記実施例1で説明したものと同様の接続形式を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
図7は、実施例4に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6に加えて、導入管3とサイクロン本体2との間に、略筒状の予備旋回部7及び接続路8aが備えられ、更に、前記予備旋回部7から別の接続路8bを介してサブサイクロン9が備えられている。
即ち、図7に示す本発明装置1は、サイクロン本体2とは別にサブサイクロン9を備えてなる以外は、前記実施例3と同様であり、大量の流体を処理する場合や流体の導入量に幅がある場合等において、予備旋回部7からサイクロン本体2への流体の流出量が過剰になり、接続路8を速やかに通過できなかったり、サイクロン本体2の処理量を超えたりして、サイクロン本体2に流入しきれなかった流体の一部がオーバーフローの状態となるのを防止することができるのである。
本実施例で用いられるサイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5、再導入管6、予備旋回部7及び接続路8は、前記実施例3で説明したものと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、再導入管6と導入管3との合流についても、前記実施例1で説明したものと同様の接続形式を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
なお、本実施例で用いられるサブサイクロン9は、サイクロン本体2に接続される接続路8aと同様の接続路8bを用いて予備旋回部7に接続されるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、このサブサイクロン9は、接続路8bから接線方向に流入された流体を旋回させ、その遠心力を利用して粉塵等の被処理物を処理する原理を利用したものであり、前記サイクロン本体2と同様のものを用いることができるが、本実施例においては、サイクロン本体2における流体旋回用の略筒状の胴体部21の平均内径とサブサイクロン9における流体旋回用の略筒状の胴体部91の平均内径を各々異ならせて、それぞれから発生するノイズの位相をずらし、互いのノイズが強調しあわないようにすることが好ましい。
図8は、実施例5に係る本発明装置1を示す模式図であり、当該装置1は、サイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5及び再導入管6からなり、導入管3とサイクロン本体2との間に、第1予備旋回部7a、及び第2予備旋回部7bが接続路8(8a、8b)を介して設けられている。
即ち、図8に示す本発明装置1は、第1予備旋回部7aと第2予備旋回部7bの2つ(複数)の予備旋回部を直列に接続してなる以外は前記実施例3と同様であり、流体の導入スピード(初期速度)が極端に遅い場合や、本発明装置1の設置スペースの都合により予備旋回部の高さが確保できない場合等において、導入管3から予備旋回部7に導入された流体に対して十分な旋回運動を与える時間を確保することができるのである。
本実施例で用いられるサイクロン本体2、導入管3、排出管4、流出口5、再導入管6、予備旋回部7及び接続路8は、前記実施例3で説明したものと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
又、再導入管6と導入管3との合流についても、前記実施例1で説明したものと同様の接続形式を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
更に、第1予備旋回部7aと第2予備旋回部7bは、接続路8bを介してそれぞれ直列に接続されるが、当該接続路8bは、第二予備旋回部7bとサイクロン本体2とをつなぐ接続路8aと同様の物を用いることができるため、繰り返しを避けるためここでは説明を省略する。
本発明は、製造業、発電業、建設業、廃棄物処理業及び農業等の各種産業において排出される排ガスや、バイク、自動車、トラック、バス、機関車及び船舶等の各種交通機関から排出される排気ガス等を好適に処理することができるのであり、従って、粉塵除去装置や自動車等に限らず、厨房機器、無煙ロースター、集塵設備、空気清浄機、クリーンルーム用設備、船舶用排ガス処理装置、建設機械、農機具、蒸気機関車、ディーゼル機関車、生ゴミ処理機、脱水装置、製材用おがくず分離機或いは皮革屑分別機などにも応用することができるのである。
図1は、実施例1に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。 図2は、本発明のサイクロン装置における再導入管と導入管との接続形式を示す模式図である。 図3は、実施例2に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。 図4は、実施例3に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。 図5は、本発明のサイクロン装置における接続路内の流体中の被処理物の分布状態を示す模式図である。 図6は、実施例4に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。 図7は、実施例5に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。 図8は、実施例6に係る本発明のサイクロン装置を示す模式図である。
符号の説明
1 サイクロン装置
2 サイクロン本体
3 導入管
4 排出管
5 流出口
6 再導入管
7 予備旋回部
8 接続路
9 サブサイクロン

Claims (13)

  1. サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入し、該サイクロン本体において前記被処理物を含有する流体に旋回運動を与えることにより被処理物の一部ないし全部をガス化し、処理済の流体を排出すると共にガス化しなかった残りの被処理物を含む流体をサイクロン本体から接線方向に流出させ、この被処理物を含む流体を再度サイクロン本体に導入することを特徴とする被処理物を含有する流体の処理方法。
  2. 被処理物を含有する流体に対して予めサイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与えた後に、該流体をサイクロン本体に導入する請求項1に記載の被処理物を含有する流体の処理方法。
  3. サイクロン本体に粉状ないし粒状の被処理物を含有する流体を導入するための導入管、当該被処理物を含有する流体に旋回運動を与えるためのサイクロン本体、処理済の流体を排出するための排出管、旋回運動を与えられた流体をサイクロン本体から接線方向に流出させる流出口、及び流出口から流出した流体を前記導入管に再導入させるための再導入管からなることを特徴とするサイクロン装置。
  4. サイクロン本体の下部が平坦面である請求項3に記載のサイクロン装置。
  5. 導入管とサイクロン本体との間に、被処理物を含有する流体に対して予め前記サイクロン本体内の旋回流と同じ方向の旋回運動を与える略筒状の予備旋回部、及び前記予備旋回部において旋回運動を与えられた流体を前記予備旋回部から接線方向に流出させると共に該流体を前記サイクロン本体に導入させるための接続路が備えられてなる請求項3又は4に記載のサイクロン装置。
  6. 予備旋回部とサイクロン本体が接続路によって直線的に接続されている請求項5に記載のサイクロン装置。
  7. 接続路おける少なくとも外周側の内壁が平面である請求項5又は6に記載のサイクロン装置。
  8. 更に、サブサイクロンが備えられてなる請求項5ないし7のいずれか1項に記載のサイクロン装置。
  9. 複数の予備旋回部が、各々直列に接続されてなる請求項5ないし8のいずれか1項に記載のサイクロン装置。
  10. サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径1に対して、予備旋回部における略筒状の本体の平均内径が1±0.2の範囲である請求項5ないし9のいずれか1項に記載のサイクロン装置。
  11. サイクロン本体における流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径とサブサイクロンにおける流体旋回用の略筒状の胴体部の平均内径が異なる請求項8ないし10のいずれか1項に記載のサイクロン装置。
  12. 請求項3ないし11のいずれか1項に記載されたサイクロン装置を備えたことを特徴とする粉塵除去装置。
  13. 請求項3ないし11のいずれか1項に記載されたサイクロン装置を備えたことを特徴とする自動車。
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