JP2005347574A - 半導体の製造方法および半導体の膜厚測定方法 - Google Patents

半導体の製造方法および半導体の膜厚測定方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 工程数を増加させることなく、半導体層の表面上に形成される絶縁膜の膜厚に応じた適切な条件で、半導体層へ不純物を導入して、半導体層の不純物濃度を正確に制御することができる半導体の製造方法および半導体の膜厚測定方法を提供する。
【解決手段】 まず、レーザ光L1の照射によって、基板の半導体層24の非晶質半導体を結晶化させる。このとき、第1領域31におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度は、第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる。この後、半導体層24の表面上に、絶縁膜25を形成し、この絶縁膜25のうち、第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を光学的に測定する。そして、前記測定の結果に基づく条件で、絶縁膜25を介して半導体層24に不純物27を導入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非晶質半導体が結晶化された半導体層の表面上に形成される絶縁膜の膜厚を測定する膜厚測定工程を含む半導体の製造方法および半導体の膜厚測定方法に関する。
液晶表示装置および半導体装置などの製造工程において、半導体層への不純物導入のためのイオンドーピング工程は、非常に重要な工程であり、このイオンドーピング工程でのイオンドーピング量の制御は、液晶表示装置および半導体装置などに含まれる半導体素子の電気的な特性を決定付ける重要な因子である。
図11は、半導体層の表面上に形成される絶縁膜の膜厚と、前記絶縁膜を介して不純物が導入された半導体層の抵抗値との関係を示す図である。イオンドーピングは、半導体層の表面上に形成される絶縁膜を介して行われる。このように絶縁膜を介してイオンドーピングが行われるので、前記絶縁膜の膜厚によって、半導体層へのイオンドーピング量が大きく変化し、半導体層の電気的な特性が大きく変化する。たとえば半導体層の電気的な特性の1つである半導体層の抵抗値は、図11に示すように、前記絶縁膜の膜厚に応じて大きく変化する。そのため、前記絶縁膜の膜厚の管理および制御が求められる。
測定対象となる絶縁膜の膜厚は、光学的な手法、たとえば光干渉を応用したエリプソメトリー法を用いて測定される。エリプソメトリー法のような光学的な手法を用いて膜厚を測定する場合、測定対象となる絶縁膜の下に位置する半導体層の表面に突起などの凹凸があると、その凹凸によって測定光が散乱されてしまい、膜厚を正確に測定することができない。
図12は、非晶質シリコンが結晶化された半導体層1の表面部を拡大して示す断面図である。レーザアニール法を用いて多結晶シリコンを作成した場合、すなわち非晶質シリコンから成る半導体層1を有する基板にレーザ光を照射して、前記半導体層1の非晶質シリコンを結晶化させた場合、図12に示すように、レーザ光の照射によって生成される結晶粒と結晶粒との境界である粒界に突起部2が形成される。
このように突起部2が形成されるので、エリプソメトリー法では、非晶質シリコンが結晶化された半導体層1の表面上に形成される絶縁膜の膜厚を正確に測定することができない。それ故、半導体層1へのイオンドーピング量を正確に制御することができないという問題が生じる。
従来の技術として、特許文献1には、絶縁膜のうち、半導体層が形成されていない領域上の絶縁膜部分の膜厚を測定する技術が記載されている。この従来の技術では、凹凸がない領域上の絶縁膜部分の膜厚を測定するので、凹凸による測定光の散乱を防ぎ、膜厚を正確に測定することができる。
特開平4−106950号公報
前記特許文献1に記載されている従来の技術では、測定対象となる膜と、その下に位置する膜とがいずれも絶縁膜であり、両者の光学的な性質を表す光学定数(屈折率および吸収係数)がほぼ同等の数値となる。エリプソメータを用いて測定する場合、測定対象となる膜と、その下に位置する膜との光学定数に差が無い場合、正確に測定できない恐れがある。
測定対象となる膜と、その下に位置する膜との光学定数の差を取るためには、測定対象となる膜の下に位置する膜として、半導体膜および金属膜などを別途、形成すればよいが、成膜工程、フォト工程、エッチング工程などの工程が必要となり、工程数が増加してしまうという問題がある。
したがって本発明の目的は、工程数を増加させることなく、半導体層の表面上に形成される絶縁膜の膜厚に応じた適切な条件で、半導体層へ不純物を導入して、半導体層の不純物濃度を正確に制御することができる半導体の製造方法および半導体の膜厚測定方法を提供することである。
本発明は、主として非晶質半導体から成る半導体層を有する基板にレーザ光を照射して、前記半導体層の非晶質半導体を結晶化させる結晶化工程であって、前記半導体層の表面のうちの所定の第1領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、前記半導体層の表面のうちの前記第1領域を除く残余の第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、前記第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる結晶化工程と、
前記結晶化工程で非晶質半導体が結晶化された半導体層の前記第1および第2領域の表面上に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜形成工程で形成された絶縁膜のうち、前記第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する膜厚測定工程と、
前記膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜のうち前記第1領域内の絶縁膜部分を介して、前記半導体層のうち前記第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する不純物導入工程とを含むことを特徴とする半導体の製造方法である。
また本発明は、前記第2照射エネルギ密度範囲は、非晶質半導体の結晶化によって生成される結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の0%以上90%以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記第2領域は、前記膜厚測定工程で膜厚測定のために用いる測定光のスポットよりも大きいことを特徴とする。
また本発明は、前記結晶化工程では、前記第2領域に向かうレーザ光を減衰させ、または遮断することを特徴とする。
また本発明は、前記結晶化工程では、前記基板と、この基板に照射されるべきレーザ光が出射するレーザ光出射部とを、前記第2領域にはレーザ光が照射されないように、相対的に移動させることを特徴とする。
また本発明は、前記結晶化工程では、前記基板と、この基板に照射されるべきレーザ光が出射するレーザ光出射部とを、前記第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度が、前記第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度よりも高くなるように、相対的に移動させることを特徴とする。
また本発明は、前記第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度は、前記第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度の1.1倍以上10倍以下に選ばれることを特徴とする。
また本発明は、前記不純物導入工程の後で、前記絶縁膜の表面上に導電膜を形成する導電膜形成工程と、
前記導電膜形成工程で形成された導電膜の一部を除去して、前記絶縁膜の表面上に電極を形成する電極形成工程であって、少なくとも前記絶縁膜のうち前記第2領域内の絶縁膜部分が露出されるように、前記導電膜を除去する電極形成工程と、
前記絶縁膜のうち、前記第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する電極形成後の膜厚測定工程と、
前記電極形成後の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜のうち前記第1領域内の絶縁膜部分を介して、前記半導体層のうち前記第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する電極形成後の不純物導入工程とをさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、非晶質半導体が部分的に結晶化された半導体層の表面上に形成されている絶縁膜の膜厚を測定する半導体の膜厚測定方法であって、
前記絶縁膜のうち、非晶質半導体が結晶化されていない半導体層部分上の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定することを特徴とする半導体の膜厚測定方法である。
本発明によれば、まず、結晶化工程で、レーザ光の照射によって、基板の半導体層の非晶質半導体を結晶化させる。この結晶化工程において、半導体層の表面のうち第1領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、半導体層の表面のうち第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる。
したがって結晶化工程を経て、半導体層のうち第1領域内の非晶質半導体は結晶化されるけれども、第2領域内の非晶質半導体は結晶化されない、あるいは第2領域内の非晶質半導体は、結晶化されるとしても、第1領域内の非晶質半導体のようには結晶化が進行しない。第1領域内の半導体層部分は、非晶質半導体が結晶化されるので、電気的な特性が高くなり、たとえば半導体素子のチャネル形成領域として好適に用いることができる。第2領域内の非晶質半導体は、第1領域内の非晶質半導体のようには結晶化されないので、半導体層の表面のうち第2領域には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じない。
前述の結晶化工程の後、絶縁膜形成工程で、半導体層の第1および第2領域の表面上に、絶縁膜を形成する。次に、膜厚測定工程で、絶縁膜のうち、第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する。
半導体層の表面のうち第2領域には凹凸が生じていないので、この第2領域では、膜厚測定工程で膜厚測定のために用いる測定光の散乱が少ない。しかも絶縁膜の下は半導体層であり、絶縁膜および半導体層の光学定数には差がある。したがって第2領域内の絶縁膜部分の膜厚は、確実かつ正確に測定することができる。
前記絶縁膜は、ほぼ均一な膜厚で、半導体層の表面上に形成される。半導体層の表面のうち第1領域には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じているので、この第1領域では、前記測定光は散乱してしまい、したがって第1領域内の絶縁膜部分の膜厚は直接、正確に測定することができない。これに対して、第2領域内の絶縁膜部分の膜厚は、前述のように、確実かつ正確に測定することができる。
これらの点を考慮して、不純物導入工程では、前述の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、第1領域内の絶縁膜部分を介して、第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する。したがって第1領域内の絶縁膜部分の膜厚に応じた適切な条件で、第1領域内の半導体層部分へ不純物を導入して、第1領域内の半導体層部分の不純物濃度を正確に制御することができる。このような半導体の製造方法を用いて、たとえば半導体素子を製造すると、製造される半導体素子の品質が安定し、歩留まりを向上させることができる。しかも本発明では、前記絶縁膜の膜厚の測定に用いる部分を基板に形成するための工程を別途、追加する必要がないので、工程数が増加しない。
また本発明によれば、第2照射エネルギ密度範囲は、非晶質半導体の結晶化によって生成される結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の0%以上90%以下である。換言すると、半導体層の表面のうち第2領域には、レーザ光を照射しない、あるいはレーザ光を照射するとしても、その第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度が、前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の90%を超えないように、レーザ光を照射する。第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度が、前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の90%を超えると、第2領域内の非晶質半導体が結晶化されて、第2領域に凹凸が生じ、これによって第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を正確に測定することができなくなってしまう。
また本発明によれば、第2領域は、膜厚測定工程で用いる測定光のスポットよりも大きいので、第2領域に対する測定光のスポットの位置を調整することによって、測定光を第2領域内に照射することができる。換言すると、第2領域に対する測定光のスポットの位置を調整しても、測定光のスポットの一部が必ず第2領域からはみ出てしまうという不具合が防がれる。したがって第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を、より確実かつ正確に測定することができる。
また本発明によれば、結晶化工程では、第2領域に向かうレーザ光を減衰させ、または遮断し、これによって、半導体層の表面のうち第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、レーザ光を発生するレーザ装置の出力を、第1領域に向けてレーザ光を照射する場合と第2領域に向けてレーザ光を照射する場合とで、変化させる必要がない。したがって、レーザ装置の出力の制御を容易にすることができる。またレーザ装置の電気的な構成を簡単化することができる。
また本発明によれば、結晶化工程では、基板とレーザ光出射部とを、相対的に移動させながら、基板にレーザ光を照射する。このとき、第2領域にはレーザ光が照射されないように、基板とレーザ光出射部とを相対的に移動させる。これによって、半導体層の表面のうち第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、第2領域に向かうレーザ光を減衰させ、または遮断するための構成が不要であり、したがって結晶化工程で用いる製造装置の構成を簡単化することができる。
また本発明によれば、結晶化工程では、基板とレーザ光出射部とを、相対的に移動させながら、基板にレーザ光を照射する。このとき、第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度が、第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度よりも高くなるように、基板とレーザ光出射部とを相対的に移動させる。これによって、半導体層の表面のうち第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、第2領域に向かうレーザ光を減衰させ、または遮断するための構成が不要であり、したがって結晶化工程で用いる製造装置の構成を簡単化することができる。
また本発明によれば、第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度が、第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度の1.1倍以上10倍以下に選ばれる。1.1倍未満では、第2領域内の非晶質半導体が結晶化されて、半導体層の表面のうち第2領域に凹凸が生じ、これによって第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を正確に測定することができなくなってしまう。10倍を超えるようにするのは、基板とレーザ光出射部とを相対的に移動させるための移動装置の構成上、困難である。
また本発明によれば、不純物導入工程の後、導電膜形成工程で、絶縁膜の表面上に導電膜を形成する。次に、電極形成工程で、導電膜の一部を除去して、絶縁膜の表面上に電極を形成する。この電極形成工程では、少なくとも絶縁膜のうち第2領域内の絶縁膜部分が露出されるように、導電膜を除去する。
電極形成工程では、電極からはずれたところで、絶縁膜の表面部分も除去されてしまう。それ故、電極からはずれたところでは、電極形成後の絶縁膜の膜厚は、電極形成前の絶縁膜の膜厚よりも小さくなる。この点を考慮して、電極形成後の膜厚測定工程で再度、第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する。
電極からはずれたところでは、絶縁膜の表面部分は、ほぼ均一に除去される。第1領域内の絶縁膜部分の膜厚は直接、正確に測定することができない。これに対して、第2領域内の絶縁膜部分の膜厚は、確実かつ正確に測定することができる。
これらの点を考慮して、電極形成後の不純物導入工程では、前述の電極形成後の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、第1領域内の絶縁膜部分を介して、第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する。したがって第1領域内の絶縁膜部分の膜厚に応じた適切な条件で、第1領域内の半導体層部分へ不純物を導入して、第1領域内の半導体層部分の不純物濃度を正確に制御することができる。このような半導体の製造方法を用いて、たとえば半導体素子を製造すると、製造される半導体素子の品質が安定し、歩留まりを向上させることができる。しかも本発明では、前記絶縁膜の膜厚の測定に用いる部分を基板に形成するための工程を別途、追加する必要がないので、工程数が増加しない。
また本発明によれば、半導体層の表面上に形成されている絶縁膜の膜厚を測定するにあたって、絶縁膜のうち、非晶質半導体が結晶化されていない半導体層部分上の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する。前記半導体層部分の表面には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じていないので、前記半導体層部分の表面では、膜厚測定のために用いる測定光の散乱が少ない。しかも絶縁膜の下は半導体層であり、絶縁膜および半導体層の光学定数には差がある。したがって前記半導体層部分上の絶縁膜部分の膜厚は、確実かつ正確に測定することができる。
前記絶縁膜は、ほぼ均一な膜厚で、半導体層の表面上に形成される。非晶質半導体が結晶化された半導体層部分の表面には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じているので、この表面では、前記測定光は散乱してしまい、したがってこの表面上の絶縁膜部分の膜厚は直接、正確に測定することができない。これに対して、非晶質半導体が結晶化されていない半導体層部分の表面上の絶縁膜部分の膜厚は、前述のように、確実かつ正確に測定することができる。しかも本発明では、前記絶縁膜の膜厚の測定に用いる部分を基板に形成するための工程を別途、追加する必要がないので、工程数が増加しない。
このような半導体の膜厚測定方法による測定結果は、たとえば、後の工程で用いる装置の稼動条件を決定するために、好適に用いることができる。また前記測定結果は、たとえば、前記絶縁膜を形成するための装置の装置状態を管理するために、好適に用いることができる。
図1は、本発明の実施の第1形態の半導体の製造方法における生成物21a〜21gを示す断面図であり、図1(1)はガラス基板22にベースコート層23が形成された第1生成物21aを示し、図1(2)は第1生成物21aに半導体層24が形成された第2生成物21bを示し、図1(3)は第2生成物21bの半導体層24にレーザ光L1が照射されて半導体層24の非晶質半導体が結晶化された第3生成物21cを示し、図1(4)は第3生成物21cから半導体層24の一部が除去された第4生成物21dを示し、図1(5)は第4生成物21dに絶縁膜25が形成された第5生成物21eを示し、図1(6)は第5生成物21eにマスク26が形成された第6生成物21fを示し、図1(7)は第6生成物21fの半導体層24に不純物27が導入された第7生成物21gを示す。図2は、半導体の製造方法を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態の半導体の製造方法は、半導体素子の製造に用いることができ、特に、多結晶シリコンから成る半導体層24を有する半導体素子の製造に好適に用いることができる。本実施の形態においては、半導体素子の製造の一例として、液晶表示素子の製造を想定して説明する。
まず、ガラス基板22を準備して、ステップa1で、半導体の製造作業を開始する。次のステップa2では、前記ガラス基板22の表面上に、絶縁性の物質から成るベースコート層23を形成して、ステップa3に進む。このようにして、図1(1)に示す第1生成物21aを生成する。ベースコート層23は、たとえばSiNから成る。ベースコート層23の厚みは、30〜200nmに選ばれる。ベースコート層23は、たとえば化学気相成長(Chemical Vapor Deposition、略称CVD)法によって形成される。
ステップa3では、第1生成物21aの前記ベースコート層23の表面上に、半導体物質から成る半導体層24を形成して、ステップa4に進む。このようにして、図1(2)に示す第2生成物21bを生成する。半導体層24は、非晶質部と晶質部とを含み、その大部分が非晶質部である。第2生成物21bは、主として非晶質半導体から成る半導体層24を有する基板に相当する。半導体層24は、たとえば主として非晶質シリコンから成る。半導体層24の厚みは、50〜300nmに選ばれる。
半導体層24は、たとえば化学気相成長法によって形成される。半導体層24は、ベースコート層23に形成されたときは、アモルファス状態である。非晶質半導体から成る半導体層24は、結晶粒が小さく、また結晶粒と結晶粒との境界となる粒界が多数、存在するので、電界効果移動度などの電気的な特性が低い。
このような半導体層24の電気的な特性を高くするために、結晶化工程であるステップa4では、第2生成物21bに対して、エキシマレーザを用いたアニール処理、いわゆるELA(Exima Laser Aneal)処理を行う。結晶化工程では、第2生成物21bの半導体層24にレーザ光L1を照射して、前記半導体層24の非晶質半導体を結晶化させ、ステップa5に進む。このようにして、図1(3)に示す第3生成物21cを生成する。レーザ光L1の照射にあたって、前記半導体層24の表面は、少なくとも第1および第2領域31,32の2つの領域で分けられる。
結晶化工程において、半導体層24の表面のうち第1領域31におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M1は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、半導体層24の表面のうち第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M2は、前記第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる。照射エネルギ密度は、単位面積あたりの照射エネルギである。
ステップa5では、第3生成物21cの半導体層24の表面上にレジストを塗布して、レジスト膜を形成する。さらに、露光および現像によって、予め定める第1パターンを前記レジスト膜に転写して、ステップa6に進む。ステップa6では、前記予め定める第1パターンが転写されたレジスト膜をマスクとして、前記半導体層24の一部をエッチングして除去する。さらに、アッシングによって、前記レジスト膜を除去して、ステップa7に進む。このようにして、図1(4)に示す第4生成物21dを生成する。
絶縁膜形成工程であるステップa7では、第4生成物21dの表面上に、絶縁性の物質から成る絶縁膜25を形成して、ステップa8に進む。このようにして、図1(5)に示す第5生成物21eを生成する。絶縁膜25は、第4生成物21dの半導体層24、すなわち前記結晶化工程で非晶質半導体が結晶化された半導体層24の前記第1および第2領域31,32の表面上に形成される。絶縁膜25は、たとえば酸化シリコン(SiO)から成る。絶縁膜25の厚みは、30〜200nmに選ばれる。絶縁膜25は、液晶表示素子におけるゲート絶縁膜25となる。絶縁膜25は、たとえば化学気相成長法によって形成される。
膜厚測定工程であるステップa8では、第5生成物21eの絶縁膜25、すなわち前記絶縁膜形成工程で形成された絶縁膜25のうち、前記第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を光学的に測定して、ステップa9に進む。この膜厚測定工程では、光学的な干渉を利用したエリプソメトリー法によって、前記第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を測定する。ステップa9では、前記ステップa8での測定結果に基づいて、後述のステップa11で半導体層24に不純物27を導入するときの条件を決定して、ステップa10に進む。
ステップa10では、第5生成物21eの絶縁膜25の表面上にレジストを塗布して、レジスト膜を形成する。さらに、露光および現像によって、予め定める第2パターンを前記レジスト膜に転写して、ステップa11に進む。このようにして、図1(6)に示す第6生成物21fを生成する。ステップa10と前記ステップa9との順序は逆でもよい。
不純物導入工程であるステップa11では、前記予め定める第2パターンが転写されたレジスト膜をマスク26として、第6生成物21fの半導体層24に不純物27を導入して、ステップa12に進む。このようにして、図1(7)に示す第7生成物21gを生成する。この不純物導入工程では、前記ステップa9で決定した条件、すなわち前記膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜25のうち前記第1領域31内の絶縁膜部分25aを介して、前記半導体層24のうち前記第1領域31内の半導体層部分24aに不純物27を導入する。
不純物導入工程は、いわゆるイオンドーピング工程であり、この不純物導入工程では、不純物27としてボロンが、半導体層24に導入される。この不純物導入工程では、前述のように半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚に応じて、ドーピング条件を最適化する。たとえば、半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚が、標準膜厚よりも小さければ、薄さに応じてドーピング量を少なくし、標準膜厚よりも大きければ、厚さに応じてドーピング量を増やすことができる。
このような不純物導入工程の後、ステップa12で、半導体の製造作業を終了する。この後、さらに第7生成物21gに所定の処理を行うことによって、半導体素子が形成される。
図3は、第7生成物21gの一部を拡大して示す正面図である。図4は、図3の切断面線S4a−S4b−S4c−S4dから見た第7生成物21gの断面図である。第7生成物21gは、液晶パネルの画素部、駆動回路部およびTEG部の各前駆体33〜35と、膜厚管理部36とを有する。
画素部は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、略称TFT)を含む。駆動回路部は、前記画素部のTFTを駆動する。この駆動回路部は、画素部の外側に形成される。TEG(Test Element Group)部は、前記画素部および駆動回路部のTFTの電気的な特性を評価するために設けられる。このTEG部には、前記画素部および駆動回路部と同様の回路パターンが形成される。
膜厚管理部36は、前記ステップa8の膜厚測定工程で絶縁膜25の膜厚を測定するために設けられる。膜厚管理部36は、液晶パネル用素子を作成した後は廃棄してもよいので、ダイシングラインと呼ばれる領域38、すなわち基板を裁断するための領域に設ける。したがって膜厚管理部36を、ガラス基板22上の領域のうち、ダイシングラインを除く残余の領域に設ける場合に比べて、ガラス基板22上の領域を有効に利用することができる。
第1領域31は、半導体層24の表面のうち、画素部を形成するための半導体層部分の表面と、駆動回路部を形成するための半導体層部分の表面と、TEG部を形成するための半導体層部分の表面とを含む。第2領域32は、膜厚管理部を形成するための半導体層部分の表面を含む。第2領域32は、第1領域31を除く残余の領域の全部であってもよく、一部であってもよい。
第2領域32は、前記ステップa8の膜厚測定工程で膜厚測定のために用いる測定光のスポットよりも大きい。本実施の形態では、第2領域32は、正方形に選ばれる。膜厚測定工程で用いるエリプソメータの測定光のビーム径は、200μm程度である。したがって第2領域32は、一辺の長さが200μm以上、たとえば250μm以上5000μm以下に選ばれる。第2領域32は、必ずしも正方形に限定されるものではなく、たとえば円形および長方形であってもよい。
図5は、半導体層24の表面におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度と、レーザ光L1の照射によって半導体層24の表面に形成される突起部の高さとの関係を示す図である。この図5は、エリプソメトリー法によって測定した際の測定可能・不可の結果を示す。図5において、横軸は、半導体層24の表面におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度を示し、縦軸は、レーザ光L1の照射によって半導体層24の表面に形成される突起部の高さを示す。また白抜きの正方形は、測定可能であることを示し、黒塗りつぶしの正方形は、測定不可を示す。
エリプソメトリー法では、まず、測定対象の膜に対して測定を行い、データ曲線を得る。次に膜構造、膜厚および光学定数を仮定して計算を行い、その計算から得られる計算曲線とデータ曲線とが一致するように、仮定したパラメータを変化させる。両曲線が一致したときに仮定したパラメータ値が、測定対象の膜の特性と等しいとして、測定対象の膜の特性を決定する。このようなエリプソメトリー法において、測定不可とは、どのようなパラメータを代入しても計算曲線とデータ曲線とが一致しない場合、および計算曲線とデータ曲線とが一致した場合でも、仮定したパラメータ値が、たとえば膜厚値が負の数となるような異常値となる場合のことをいう。
半導体層24の表面に形成される突起部は、半導体層24の表面におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度が、非晶質半導体の結晶化によって生成される結晶粒が最大となる照射エネルギ密度に近づくほど、高くなる。このように半導体層24の表面に形成される突起部が高くなると、この半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚を測定することができない。一例として述べると、非晶質シリコンの場合、前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度は、380mJ/cmである。
図5に示す実験結果によれば、半導体層24の表面におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度が、前記結晶粒の大きさが最大となる照射エネルギ密度の90%以下であれば、半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚の測定が可能となることが確認できる。エリプソメトリー法による膜厚測定が可能であるか否かは、半導体層24の表面に形成される突起の高さだけでなく、測定対象となる絶縁膜25の膜厚にも関係することが確認されているが、前述のような条件で半導体層24にレーザ光L1を照射した場合は、絶縁膜25の膜厚に関係することなく、測定が可能となっている。
この点を考慮して、第2領域32におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、第2照射エネルギ密度範囲、具体的には前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の0%以上90%以下に選ばれる。90%を超えると、前述のように、第2領域32内の非晶質半導体が結晶化されて、第2領域32に凹凸が生じ、これによって第2領域32内の絶縁膜部分の膜厚を正確に測定することができなくなってしまう。
これに対して、第1領域31におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、第1照射エネルギ密度範囲、具体的には前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の90%を超え、かつ100%以下に選ばれる。90%以下では、非晶質半導体の結晶化が十分に進行せず、したがって前記画素部、駆動回路部およびTEG部を形成するための半導体層部分の電気的な特性を十分に高くすることができない。100%を超えると、結晶粒が大きく成長せず微細化し、前記前記画素部、駆動回路部およびTEG部を形成するための半導体層部分の電気的な特性が低下する。
レーザ装置の出力は、±数%ばらつく。照射エネルギ密度が、前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の100%を超えると、結晶粒が大きく成長せず微細化する。したがって本実施の形態では、第1領域31におけるレーザ光の照射エネルギ密度が、前記結晶粒が最大となる照射エネルギ密度よりも、若干小さくなるように、設定される。
また図5に示す実験結果によれば、半導体層24の表面に形成される突起部の高さが30nm以下であれば、半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚の測定が可能となることが確認できる。したがって、第2領域32におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、半導体層24の表面に形成される突起部の高さが30nm以下となるように選ばれる。好ましくは、第2領域32におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、半導体層24の表面に形成される突起部の高さが20nm以下となるように選ばれる。
図6は、結晶化工程で用いるレーザアニール装置41を簡略化して示す図である。レーザアニール装置41は、レーザ光照射装置42と、基板移動装置43と、制御手段とを含む。
レーザ光照射装置42は、レーザ発振器45と、ホモジナイザ46と、反射鏡47と、シャッター48と、シャッター駆動手段とを有する。レーザ発振器45は、レーザ光L1を発生する。ホモジナイザ46は、レーザ発振器45からのレーザ光L1の強度分布を均一化する。反射鏡47は、ホモジナイザ46によって均一化されたレーザ光L1を、反射して偏向する。シャッター48は、レーザ光L1を遮断する。シャッター48は、作成すべき液晶パネルの種類および大きさに応じて、設置位置が変更できる構造となっていることが好ましい。シャッター駆動手段は、シャッター48を、レーザ光L1を遮断する遮断位置と、レーザ光L1の光路から退避した退避位置とにわたって、変位させる。
基板移動装置43は、基板を保持する保持部材50と、この保持部材50を予め定めるスライド方向に案内する搬送レール51と、前記保持部材50を搬送レール51上で駆動させる駆動手段であるモータ52とを有する。
制御手段は、モータ52およびシャッター駆動手段とを関連して動作するように制御する。詳細に述べると、制御手段は、モータ52を制御して、保持部材50に保持される基板をスライド方向に移動させる。この移動に伴ってレーザ光L1が第1領域31に向かう状態から第2領域32に向かう状態に変化するときに、制御手段は、シャッター駆動手段を制御して、シャッター48を退避位置から遮断位置に変位させる。また前記移動に伴ってレーザ光L1が第2領域32に向かう状態から第1領域31に向かう状態に変化するときに、制御手段は、シャッター駆動手段を制御して、シャッター48を遮断位置から退避位置に変位させる。
このようなレーザアニール装置41を用いれば、結晶化工程で、半導体層24の第2領域32に向かうレーザ光L1を遮断し、これによって、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度を、第2照射エネルギ密度範囲内にすることができる。それ故、レーザ光L1を発生するレーザ装置であるレーザ発振器45の出力を、第1領域31に向けてレーザ光L1を照射する場合と第2領域32に向けてレーザ光L1を照射する場合とで、変化させる必要がない。したがって、レーザ装置であるレーザ発振器45の出力の制御を容易にすることができる。またレーザ装置であるレーザ発振器45の電気的な構成を簡単化することができる。
本実施の形態では、シャッター48は、半導体層24への照射を行う直前の位置に設置されているが、必ずしもこの位置に設置される必要はない。シャッター48は、反射鏡47の直前、直後などに配置されてもよく、レーザ発振器45から半導体層24までの間に設置されればよい。
このような本実施の形態によれば、まず、結晶化工程で、レーザ光L1の照射によって、基板の半導体層24の非晶質半導体を結晶化させる。この結晶化工程において、半導体層24の第1領域31におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度は、第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる。
したがって結晶化工程を経て、第1領域31内の非晶質半導体は結晶化されるけれども、第2領域32内の非晶質半導体は結晶化されない、あるいは第2領域32内の非晶質半導体は、結晶化されるとしても、第1領域31内の非晶質半導体のようには結晶化が進行しない。第1領域31内の半導体層部分は、非晶質半導体が結晶化されるので、電気的な特性が高くなり、たとえば半導体素子のチャネル形成領域として好適に用いることができる。第2領域32内の非晶質半導体は、第1領域31内の非晶質半導体のようには結晶化されないので、第2領域32には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じない。
前述の結晶化工程の後、絶縁膜形成工程で、半導体層24の第1および第2領域31,32の表面上に、絶縁膜25を形成する。次に、膜厚測定工程で、絶縁膜25のうち、第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を光学的に測定する。
半導体層24の第2領域32には凹凸が生じていないので、この第2領域32では、膜厚測定工程で膜厚測定のために用いる測定光の散乱が少ない。しかも絶縁膜25の下は半導体層24であり、絶縁膜25および半導体層24の光学定数には差がある。したがって第2領域32内の絶縁膜部分の膜厚は、確実かつ正確に測定することができる。
前記絶縁膜25は、ほぼ均一な膜厚で、半導体層24の表面上に形成される。第1領域31には、非晶質半導体の結晶化に起因する凹凸が生じているので、この第1領域31では、前記測定光は散乱してしまい、したがって第1領域31内の絶縁膜部分25aの膜厚は直接、正確に測定することができない。これに対して、第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚は、前述のように、確実かつ正確に測定することができる。
これらの点を考慮して、不純物導入工程では、前述の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、第1領域31内の絶縁膜部分25aを介して、第1領域31内の半導体層部分24aに不純物27を導入する。したがって第1領域31内の絶縁膜部分25aの膜厚に応じた適切な条件で、第1領域31内の半導体層部分24aへ不純物27を導入して、第1領域31内の半導体層部分24aの不純物濃度を正確に制御することができる。このような半導体の製造方法を用いて、液晶表示素子を製造すると、製造される液晶表示素子の品質が安定し、歩留まりを向上させることができる。しかも本実施の形態では、前記絶縁膜25の膜厚の測定に用いる部分を基板に形成するための工程を別途、追加する必要がないので、工程数が増加しない。
また本実施の形態によれば、半導体層24の第2領域32は、膜厚測定工程で用いる測定光のスポットよりも大きいので、第2領域32に対する測定光のスポットの位置を調整することによって、測定光を第2領域32内に照射することができる。換言すると、第2領域32に対する測定光のスポットの位置を調整しても、測定光のスポットの一部が必ず第2領域32からはみ出てしまうという不具合が防がれる。したがって第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を、より確実かつ正確に測定することができる。
前記測定結果は、不純物導入工程で用いる装置の稼動条件を決定するために、好適に用いることができる。また前記測定結果は、前記絶縁膜25を形成するための成膜装置の装置状態を管理するために、好適に用いることができる。たとえば、前記絶縁膜25の膜厚を標準膜厚にすべく、直ちにフィードバックをかけて、成膜装置の条件を調整することができる。このような条件管理を行うことができるので、製造される液晶表示素子の品質が安定し、歩留まりを向上させることができる。
図7は、本発明の実施の第2形態の半導体の製造方法における結晶化工程で用いるマスク61を示す斜視図である。本実施の形態の半導体の製造方法は、前述の第1形態の半導体の製造方法に類似するので、同様の点については説明を省略して、異なる点についてだけ説明する。
本実施の形態では、結晶化工程において、前述の第1形態のレーザアニール装置41に類似するレーザアニール装置を用いる。本実施の形態のレーザアニール装置は、シャッター48およびシャッター駆動手段に代えて、マスク61を有する。このマスク61は、第2生成物21bの半導体層24へのレーザ光L1の照射の際に、第2生成物21bの直上に設置され、第2生成物21bとともに移動される。結晶化工程では、前記マスク61を介して、第2生成物21bの半導体層24にレーザ光L1を照射する。マスク61は、液晶パネルの種類毎に用意される必要がある。
一例として述べると、マスク61は、熱膨張率が小さく、かつレーザ光L1を遮断するアルミナなどのセラミクスから成る。このマスク61は、レーザ光L1を透過させるべき位置に、図7に示すように開口62が形成されている。
また他の例として述べると、マスク61は、レーザ光L1を透過させるマスク基板に、レーザ光L1を減衰させ、または遮断する膜が形成されている。前記膜のレーザ光L1を透過させるべき位置には、開口が形成されている。このマスク61は、前記膜がマスク基板に対して第2生成物21b側となるように、設置される。
このような本実施の形態によれば、前述の第1形態と同様の効果を達成することができる。また本実施の形態によれば、結晶化工程では、第2生成物21bの直上に設置されるマスク61を介して、第2生成物21bの半導体層24にレーザ光L1を照射する。この結晶化工程では、第2領域32に向かうレーザ光L1を減衰させ、または遮断し、これによって、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M2を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、レーザ光L1を発生するレーザ装置であるレーザ発振器45の出力を、第1領域31に向けてレーザ光L1を照射する場合と第2領域32に向けてレーザ光L1を照射する場合とで、変化させる必要がない。したがって、レーザ装置であるレーザ発振器45の出力の制御を容易にすることができる。またレーザ装置であるレーザ発振器45の電気的な構成を簡単化することができる。さらに本実施の形態によれば、レーザアニール装置には、シャッター48などの可動部分が不要であり、レーザアニール装置の信頼性を向上させることができる。
図8は、本発明の実施の第3形態の半導体の製造方法における半導体層24の第1および第2領域31,32を示す斜視図である。本実施の形態の半導体の製造方法は、前述の第1形態の半導体の製造方法に類似するので、同様の点については説明を省略して、異なる点についてだけ説明する。
本実施の形態では、結晶化工程において、第2生成物21bと、この第2生成物21bに照射されるべきレーザ光L1が出射するレーザ光出射部とを、前記第2領域32にはレーザ光L1が照射されないように、相対的に移動させる。このような本実施の形態では、結晶化工程において、前述の第1形態のレーザアニール装置41に類似するレーザアニール装置を用いる。本実施の形態のレーザアニール装置は、シャッター48およびシャッター駆動手段がない。このレーザアニール装置の基板移動装置43は、基板を保持する保持部材50と、保持部材50を直交するXおよびY方向に移動させるXYステージとを含む。
本実施の形態では、第2生成物21bの半導体層24の表面全体に対して、1回の走査でレーザ光L1を照射するのではなく、複数回の走査でレーザ光L1を照射する。各走査においてレーザ光L1が照射される各照射領域の間隙に、直線状の非照射領域が設けられる。照射領域は第1領域31に相当し、非照射領域は第2領域32に相当する。
図8においては、厚み方向から見た第2生成物21bの形状が矩形である場合を示す。この図8では、レーザ光L1を照射する際の第2生成物21bの走査方向を、第2生成物21bの長辺方向65として、2回に分けて、第2生成物21bにレーザ光L1を照射した状態を示しているが、これに限られない。たとえば、前記第2生成物21bの走査方向を、第2生成物21bの短辺方向66としてもよい。また、3回以上に分けて、第2生成物21bにレーザ光L1を照射してもよい。
このような本実施の形態によれば、結晶化工程では、第2生成物21bとレーザ光出射部とを、相対的に移動させながら、第2生成物21bにレーザ光L1を照射する。このとき、第2領域32にはレーザ光L1が照射されないように、第2生成物21bとレーザ光出射部とを相対的に移動させる。これによって、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M2を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、第2領域32に向かうレーザ光L1を減衰させ、または遮断するための構成が不要であり、したがって結晶化工程で用いる製造装置であるレーザアニール装置の構成を簡単化することができる。
本発明の実施の第4形態の半導体の製造方法では、結晶化工程において、第2生成物21bと、この第2生成物21bに照射されるべきレーザ光L1が出射するレーザ光出射部とを、第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度が、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度よりも高くなるように、相対的に移動させる。このとき、第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度は、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度の1.1倍以上10倍以下に選ばれる。
換言すると、結晶化工程において、第2生成物21bと、この第2生成物21bに照射されるべきレーザ光L1が出射するレーザ光出射部とを、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度が第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度よりも低くなるように、相対的に移動させる。このとき、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度は、第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度の0.1倍以上0.9倍以下に選ばれる。
このような本実施の形態では、膜厚管理部36が、画素部、駆動回路部およびTEG部の前駆体33〜35に対して、走査方向にずれていることが望ましい。すなわち第2領域32が第1領域31に対して走査方向にずれていることが望ましい。
このような本実施の形態によれば、結晶化工程では、第2生成物21bとレーザ光出射部とを、相対的に移動させながら、第2生成物21bにレーザ光L1を照射する。このとき、第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度が、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度よりも高くなるように、第2生成物21bとレーザ光出射部とを相対的に移動させる。これによって、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、第2領域32に向かうレーザ光L1を減衰させ、または遮断するための構成が不要であり、したがって結晶化工程で用いる製造装置であるレーザアニール装置の構成を簡単化することができる。
また本実施の形態によれば、第2領域32での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度が、第1領域31での第2生成物21bに対するレーザ光出射部の相対速度の1.1倍以上10倍以下に選ばれる。1.1倍未満では、第2領域32内の非晶質半導体が結晶化されて、第2領域32に凹凸が生じ、これによって第2領域32内の絶縁膜部分の膜厚を正確に測定することができなくなってしまう。10倍を超えるようにするのは、第2生成物21bとレーザ光出射部とを相対的に移動させるための移動装置である基板移動装置43の構成上、困難である。
また本発明の実施の第5形態の半導体の製造方法では、結晶化工程において、レーザ光L1の照射は、1秒当たり数十回、パルス状に打ち込むというように行われている。本実施の形態では、半導体層24の第2領域32へのレーザ光L1の打ち込み回数を減らす。これによって、半導体層24の第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M2を、第2照射エネルギ密度範囲内にする。それ故、第2領域32に向かうレーザ光L1を減衰させ、または遮断するための構成が不要であり、したがって結晶化工程で用いる製造装置であるレーザアニール装置の構成を簡単化することができる。
このような本実施の形態では、膜厚管理部が、画素部、駆動回路部およびTEG部に対して、走査方向にずれていることが望ましい。すなわち第2領域32が第1領域31に対して走査方向にずれていることが望ましい。
また本発明の実施の第6形態の半導体の製造方法では、第2領域32への複数回のレーザ光L1の照射のうち、全ての回または一部の回に、前述の第1形態に示すシャッター48または減光フィルターを利用して、第2領域32におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度M2を小さくしてもよい。
前述の実施の各形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において変更することができる。たとえばレーザアニール装置は、レーザ光照射装置42に対して基板移動装置43の保持部材50が移動されるが、保持部材50を固定して、レーザ光照射装置42のレーザ光出射部が保持部材50に対して移動されてもよい。また半導体層24は、非晶質部だけから成っていてもよい。
図9は、本発明の実施の第7形態の半導体の製造方法における生成物を示す断面図であり、図9(1)は第7生成物21gを示し、図9(2)は第7生成物21gの絶縁膜25に導電膜70が形成された第8生成物21hを示し、図9(3)は第8生成物21hから導電膜70の一部が除去された第9生成物21iを示す。図10は、半導体の製造方法を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の半導体の製造方法は、前述の第1形態の半導体の製造方法に類似するので、同様の部分の説明は省略して、異なる部分だけを説明する。
ステップb1で、半導体の製造作業を開始する。この後、前述の図2のステップa2〜a11を実行して、ステップb2に進む。導電膜形成工程であるステップb2では、第7生成物21gの絶縁膜25の表面上に導電膜70を形成して、ステップb3に進む。このようにして、図9(2)に示す第8生成物21hを生成する。導電膜70は、ゲートメタル層とも呼ばれる。導電膜70は、たとえばタングステンから成る。導電膜70の厚みは、300〜600nmに選ばれる。導電膜70は、液晶表示素子におけるゲート電極70aとなる。導電膜70は、たとえばスパッタ蒸着法によって形成される。
ステップb3では、第8生成物21hの導電膜70の表面上にレジストを塗布して、レジスト膜を形成する。さらに、露光および現像によって、予め定める第3パターンを前記レジスト膜に転写して、ステップb4に進む。
電極形成工程であるステップb4では、前記予め定める第3パターンが転写されたレジスト膜をマスクとして、前記導電膜70の一部をエッチングして除去して、前記絶縁膜25の表面上にゲート電極70aを形成する。さらに、アッシングによって、前記レジスト膜を除去して、ステップb5に進む。このようにして、図9(3)に示す第9生成物21iを生成する。電極形成工程では、少なくとも前記絶縁膜25のうち前記第2領域32内の絶縁膜部分25bが露出されるように、前記導電膜70を除去する。
電極形成後の膜厚測定工程であるステップb5では、第9生成物21iの絶縁膜25のうち、前記第2領域32内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定して、ステップb6に進む。この電極形成後の膜厚測定工程では、前述のステップa8と同様にエリプソメトリー法によって、前記第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を測定する。ステップb6では、前記ステップb5での測定結果に基づいて、後述のステップb8で半導体層24に不純物を導入するときの条件を決定して、ステップb7に進む。
ステップb7では、第9生成物21iの表面上にレジストを塗布して、レジスト膜を形成する。さらに、露光および現像によって、予め定める第4パターンを前記レジスト膜に転写して、ステップb8に進む。ステップb7と前記ステップb6との順序は逆でもよい。
電極形成後の不純物導入工程であるステップb8では、前記予め定める第4パターンが転写されたレジスト膜をマスクとして、半導体層24に不純物を導入して、ステップb9に進む。この電極形成後の不純物導入工程では、前記ステップb6で決定した条件、すなわち前記電極形成後の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜25のうち前記第1領域31内の絶縁膜部分25aを介して、前記半導体層24のうち前記第1領域31内の半導体層部分24aに不純物を導入する。
電極形成後の不純物導入工程は、いわゆるイオンドーピング工程であり、この電極形成後の不純物導入工程では、不純物としてボロンおよびリンが、半導体層24に導入される。この電極形成後の不純物導入工程では、前述のように半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚に応じて、ドーピング条件を最適化する。たとえば、半導体層24の表面上に形成される絶縁膜25の膜厚が、標準膜厚よりも小さければ、薄さに応じてドーピング量を少なくし、標準膜厚よりも大きければ、厚さに応じてドーピング量を増やすことができる。このような電極形成後の不純物導入工程の後、ステップa12で、半導体の製造作業を終了する。
このような本実施の形態によれば、不純物導入工程の後、導電膜形成工程で、絶縁膜25の表面上に導電膜70を形成する。次に、電極形成工程で、導電膜70の一部を除去して、絶縁膜25の表面上にゲート電極70aを形成する。この電極形成工程では、少なくとも第2領域32内の絶縁膜部分25bが露出されるように、導電膜70を除去する。
電極形成工程では、ゲート電極70aからはずれたところで、絶縁膜25の表面部分も除去されてしまう。それ故、ゲート電極70aからはずれたところでは、電極形成後の絶縁膜25の膜厚は、電極形成前の絶縁膜25の膜厚よりも小さくなる。この点を考慮して、電極形成後の膜厚測定工程で再度、第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚を光学的に測定する。
ゲート電極70aからはずれたところでは、絶縁膜25の表面部分は、ほぼ均一に除去される。第1領域31内の絶縁膜部分25aの膜厚は直接、正確に測定することができない。これに対して、第2領域32内の絶縁膜部分25bの膜厚は、確実かつ正確に測定することができる。
これらの点を考慮して、電極形成後の不純物導入工程では、前述の電極形成後の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、第1領域31内の絶縁膜部分25aを介して、第1領域31内の半導体層部分24aに不純物を導入する。したがって第1領域31内の絶縁膜部分25aの膜厚に応じた適切な条件で、第1領域31内の半導体層部分24aへ不純物を導入して、第1領域31内の半導体層部分24aの不純物濃度を正確に制御することができる。また前記測定結果は、導電膜70の一部をエッチングして除去するエッチング装置の装置状態を管理するために、好適に用いることができる。たとえば、前記電極形成工程後の絶縁膜25の膜厚を標準膜厚にすべく、直ちにフィードバックをかけて、エッチング装置の条件を調整することができる。このような半導体の製造方法を用いて、液晶表示素子を製造すると、製造される液晶表示素子の品質が安定し、歩留まりを向上させることができる。しかも本実施の形態では、前記絶縁膜25の膜厚の測定に用いる部分を基板に形成するための工程を別途、追加する必要がないので、工程数が増加しない。
本発明の実施の第1形態の半導体の製造方法における生成物21a〜21gを示す断面図である。 半導体の製造方法を説明するためのフローチャートである。 第7生成物21gの一部を拡大して示す正面図である。 図3の切断面線S4a−S4b−S4c−S4dから見た第7生成物21gの断面図である。 半導体層24の表面におけるレーザ光L1の照射エネルギ密度と、レーザ光L1の照射によって半導体層24の表面に形成される突起部の高さとの関係を示す図である。 結晶化工程で用いるレーザアニール装置41を簡略化して示す図である。 本発明の実施の第2形態の半導体の製造方法における結晶化工程で用いるマスク61を示す斜視図である。 本発明の実施の第3形態の半導体の製造方法における半導体層24の第1および第2領域31,32を示す斜視図である。 本発明の実施の第7形態の半導体の製造方法における生成物を示す断面図である。 結晶化工程で用いるレーザアニール装置41を簡略化して示す図である。 半導体層の表面上に形成される絶縁膜の膜厚と、前記絶縁膜を介して不純物が導入された半導体層の抵抗値との関係を示す図である。 非晶質シリコンが結晶化された半導体層1の表面部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
22 ガラス基板
23 ベースコート層
24 半導体層
25 絶縁膜
26 不純物
31 第1領域
32 第2領域
70 導電膜
70a ゲート電極

Claims (9)

  1. 主として非晶質半導体から成る半導体層を有する基板にレーザ光を照射して、前記半導体層の非晶質半導体を結晶化させる結晶化工程であって、前記半導体層の表面のうちの所定の第1領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、非晶質半導体を結晶化させる第1照射エネルギ密度範囲に選ばれ、前記半導体層の表面のうちの前記第1領域を除く残余の第2領域におけるレーザ光の照射エネルギ密度は、前記第1照射エネルギ密度範囲よりも低い第2照射エネルギ密度範囲に選ばれる結晶化工程と、
    前記結晶化工程で非晶質半導体が結晶化された半導体層の前記第1および第2領域の表面上に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜形成工程で形成された絶縁膜のうち、前記第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する膜厚測定工程と、
    前記膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜のうち前記第1領域内の絶縁膜部分を介して、前記半導体層のうち前記第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する不純物導入工程とを含むことを特徴とする半導体の製造方法。
  2. 前記第2照射エネルギ密度範囲は、非晶質半導体の結晶化によって生成される結晶粒が最大となる照射エネルギ密度の0%以上90%以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体の製造方法。
  3. 前記第2領域は、前記膜厚測定工程で膜厚測定のために用いる測定光のスポットよりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の半導体の製造方法。
  4. 前記結晶化工程では、前記第2領域に向かうレーザ光を減衰させ、または遮断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体の製造方法。
  5. 前記結晶化工程では、前記基板と、この基板に照射されるべきレーザ光が出射するレーザ光出射部とを、前記第2領域にはレーザ光が照射されないように、相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体の製造方法。
  6. 前記結晶化工程では、前記基板と、この基板に照射されるべきレーザ光が出射するレーザ光出射部とを、前記第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度が、前記第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度よりも高くなるように、相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体の製造方法。
  7. 前記第2領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度は、前記第1領域での基板に対するレーザ光出射部の相対速度の1.1倍以上10倍以下に選ばれることを特徴とする請求項6記載の半導体の製造方法。
  8. 前記不純物導入工程の後で、前記絶縁膜の表面上に導電膜を形成する導電膜形成工程と、
    前記導電膜形成工程で形成された導電膜の一部を除去して、前記絶縁膜の表面上に電極を形成する電極形成工程であって、少なくとも前記絶縁膜のうち前記第2領域内の絶縁膜部分が露出されるように、前記導電膜を除去する電極形成工程と、
    前記絶縁膜のうち、前記第2領域内の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定する電極形成後の膜厚測定工程と、
    前記電極形成後の膜厚測定工程での測定結果に基づく条件で、前記絶縁膜のうち前記第1領域内の絶縁膜部分を介して、前記半導体層のうち前記第1領域内の半導体層部分に不純物を導入する電極形成後の不純物導入工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体の製造方法。
  9. 非晶質半導体が部分的に結晶化された半導体層の表面上に形成されている絶縁膜の膜厚を測定する半導体の膜厚測定方法であって、
    前記絶縁膜のうち、非晶質半導体が結晶化されていない半導体層部分上の絶縁膜部分の膜厚を光学的に測定することを特徴とする半導体の膜厚測定方法。
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