JP2005347094A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】常温下では、両ハウジングを、嵌合力を増大させることなく嵌合、離間でき、高温/振動環境下では、両ハウジング間のガタつきを抑制可能なコネクタを提供すること。
【解決手段】雄端子11が収容された雄ハウジング12と、この雄ハウジング12が内側に嵌合可能とされるとともに雄端子11に導通接続される雌端子13が収容された雌ハウジング14とを少なくとも備え、雌ハウジング14を構成する雌ハウジング材料の線熱膨張係数が、雄ハウジング12を構成する雄ハウジング材料の線熱膨張係数よりも小さいコネクタ10とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コネクタに関し、さらに詳しくは、自動車などに好適に用いられるコネクタに関するものである。
従来、自動車などにおいては、同種の合成樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレートなど)より形成された互いに嵌合可能な一対のハウジング内に、金属(例えば、銅合金など)より形成された端子がそれぞれ収容されたコネクタが多数用いられている。
この種のコネクタは、嵌合して使用されるというその性質上、嵌合状態において両ハウジング間に一定のクリアランスが設けられているのが通常である。
そのため、この種のコネクタが、自動車のように頻繁に振動が加わる環境下で使用されると、次のような不都合が生じる。
すなわち、上記コネクタに振動が加わると、そのクリアランスに起因して両ハウジング間がガタつき、このガタつきによって接続端子間に微摺動が生じる。その結果、端子の接点部分に摩耗粉(例えば、金属酸化物の微粉末など)が発生し、この摩耗粉が端子間に入り込むことによって、その部分で一時的に接触抵抗が上昇するという現象(以下、これを「瞬断現象」という。)が生じることがある。
このような瞬断現象を防止するため、例えば、特許文献1には、雌ハウジングの嵌合側に設けたフロントホルダの前端にゴムパッキンなどの弾性体を装着することにより、雄ハウジングと雌ハウジングとの嵌合時に生じるガタつきを防止するようにしたコネクタが開示されている。
ところで、上記コネクタは、自動車のエンジンルーム内など、単に振動のみならず高温に曝される環境下において使用されることも多い。このような高温に曝され、かつ、振動が加わる環境下(以下、これを「高温/振動環境下」という。)において、上記コネクタが使用されると、次のような不都合が生じる。
すなわち、同種の合成樹脂より形成された両ハウジングが加熱により熱膨張すると、両ハウジング間におけるガタつきが、常温嵌合時のまま維持されるか、あるいはより一層大きくなる。そのため、特に、高温/振動環境下では、端子間の微摺動摩耗が生じ易くなる。
そこで、例えば、特許文献2には、雄ハウジングと雌ハウジングとの嵌合部の隙間に、加熱されることによって両ハウジング同士を接着する遊動規制部材や、あるいは、隙間をシールするシール部材よりも硬度の高い弾性体からなる遊動規制部材などを設けることにより、高温/振動環境下における端子間の微摺動摩耗を抑制するようにした防水用のコネクタが開示されている。
特開平8−96878号公報 特開2003−331976号公報
しかしながら、上記従来のコネクタでは、次のような問題があった。
すなわち、特許文献1のコネクタは、弾性体の反発力に抗して両ハウジングを嵌合させる必要があることから、嵌合時(通常、常温で行われる)に多大な嵌合力が必要となり、作業性に劣るといった問題があった。特に、自動車などのワイヤーハーネスにおいては、非常に多くのコネクタが使用されているため、両ハウジング間の嵌合力が大きくなると、作業者の負担が大きくなる。そのため、常温下においてハウジング間の嵌合力増加を如何に抑制するかは重要である。
また、特許文献1のコネクタを高温/振動環境下で用いた場合、雌ハウジングのフロントホルダに装着した弾性体の劣化などにより、両ハウジング間にガタつきが発生し、長期に亘って端子間の微摺動摩耗を抑制することが難しいといった問題もあった。
一方、特許文献2のコネクタは、各種の遊動規制部材を有しているため、高温/振動環境下で用いた場合であっても、両ハウジング間にガタつきが発生し難く、それ故、端子間の微摺動摩耗を抑制することが可能であると考えられる。
ところが、その遊動規制部材が、加熱されることによって両ハウジング同士を接着するものである場合には、加熱後に常温下に戻っても両ハウジングを離間させることができないといった問題があり、メンテナンス時などにおける作業性に劣るといった問題があった。
また、その遊動規制部材が、シール部材よりも硬度の高い弾性体からなる場合には、両ハウジングを常温下にて嵌合させる際に嵌合力が増大するなどの問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、常温下では、両ハウジングを、嵌合力を増大させることなく嵌合、離間でき、高温/振動環境下では、両ハウジング間のガタつきを抑制可能なコネクタを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るコネクタは、第1端子が収容された第1ハウジングと、この第1ハウジングが内側に嵌合可能とされるとともに前記第1端子に導通接続される第2端子が収容された第2ハウジングとを少なくとも備えたものであって、前記第2ハウジングを構成する第2ハウジング材料の線熱膨張係数は、前記第1ハウジングを構成する第1ハウジング材料の線熱膨張係数よりも小さいことを要旨とする。
この場合、前記第2ハウジング材料の線熱膨張係数は、前記第2端子を構成する第2端子材料の線熱膨張係数とほぼ同等であることが好ましい。
本発明に係るコネクタは、第2ハウジングの内側に第1ハウジングが嵌合可能とされ、かつ、第2ハウジングを構成する第2ハウジング材料の線熱膨張係数が、第1ハウジングを構成する第1ハウジング材料の線熱膨張係数よりも小さく設定されている。
そのため、本発明に係るコネクタが常温下にある場合には、両ハウジングはほとんど熱膨張しないので、嵌合力を増大させることなくハウジング同士を嵌合させることができる。また、一旦嵌合された両ハウジングを容易に離間させることもできる。したがって、本発明に係るコネクタは、常温下(コネクタが加熱された後に常温になる場合も含む)において、ハウジング嵌合時の作業性、ハウジング離間時の作業性に優れる。
一方、両ハウジングが嵌合状態にある場合にコネクタが加熱されると、外側に位置する第2ハウジングよりも、内側に位置する第1ハウジングの方が大きく熱膨張し、第2ハウジングが第1ハウジングを抱え込んだ状態となってガタづめされる。
そのため、本発明に係るコネクタが高温/振動環境下にある場合には、両ハウジング間のガタつきが抑制されるので、両ハウジング間のガタつきに起因して発生する端子間の微摺動摩耗が抑制され、瞬断現象も生じ難い。
また、本発明に係るコネクタは、特許文献1に記載のコネクタのように、ガタつきを抑制する手段としての弾性体を用いていないので、高温による弾性体の劣化に起因したガタつきの発生がない。したがって、長期に亘ってガタつきを抑制することができる。
この際、第2ハウジング材料の線熱膨張係数を、第2端子材料の線熱膨張係数とほぼ同等とした場合には、第2ハウジングと第2端子との間のガタつきも抑制することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタについて、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態では、第1ハウジング、第2ハウジング、第1端子、第2端子を、それぞれ雄ハウジング、雌ハウジング、雄端子、雌端子として説明する。また、両ハウジングの嵌合側を前方として説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るコネクタ10は、雄端子11が収容された雄ハウジング12と、この雄ハウジング12が内側に嵌合可能とされるとともに、雄端子11に導通接続される雌端子13が収容された雌ハウジング14とを少なくとも備えている。
初めに、両ハウジング12、14、両端子11、13を構成する材料について説明する。本実施形態において、雄ハウジング12を構成する雄ハウジング材料、雌ハウジング14を構成する雌ハウジング材料は、雌ハウジング材料の線熱膨張係数が、雄ハウジング材料の線熱膨張係数よりも小さいことが少なくとも必要とされる。また、両ハウジング材料ともに、コネクタ10が使用される環境温度に耐え得る耐熱性を有していることが必要とされる。
このような条件を満たすものであれば、両ハウジング材料は特に限定されるものではない。具体的には、雄ハウジング材料としては、ポリブチレンテレフタレート(線熱膨張係数≒110×10−6[1/℃])、ポリアミド(線熱膨張係数≒100×10−6[1/℃])などが挙げられ、これらに対応する雌ハウジング材料としては、ガラス繊維などの充填剤が含有されたポリブチレンテレフタレート(例えば、充填剤としてガラス繊維を20〜30重量%含む場合、線熱膨張係数≒20×10−6[1/℃]〜100×10−6[1/℃])、ポリアミドイミド(線熱膨張係数≒31×10−6[1/℃])、液晶ポリマー(LCP)(線熱膨張係数≒0[1/℃]〜80×10−6[1/℃])などが挙げられる。
なお、上記充填剤が含有されたポリブチレンテレフタレートや液晶ポリマー(LCP)は、樹脂流動方向に対する異方性を有することから、樹脂流動方向、樹脂流動直角方向に異なる線熱膨張係数を有する。そのため、上記では線熱膨張係数を範囲記載している。
すなわち、上記充填剤が含有されたポリブチレンテレフタレートについては、例えば、ガラス繊維の含有率が20重量%の時は、樹脂流動方向の線熱膨張係数≒30×10−6[1/℃]、樹脂流動直角方向の線熱膨張係数≒100×10−6[1/℃]であり、ガラス繊維の含有率が30重量%の時は、樹脂流動方向の線熱膨張係数≒20×10−6[1/℃]、樹脂流動直角方向の線熱膨張係数≒90×10−6[1/℃]である。一方、液晶ポリマーについては、樹脂流動方向の線熱膨張係数≒0[1/℃]、樹脂流動直角方向の線熱膨張係数≒80×10−6[1/℃]である。
これらの材料は、コネクタ10が使用される環境温度が100℃以上の高温であっても耐熱性に優れている。そのため、例えば、自動車のエンジンルーム(エンジンとの距離にもよるが、その環境温度は80〜120℃程度)内で使用するコネクタ材料として好適である。
この際、両ハウジング材料の組み合わせとしては、具体的には、雄ハウジング材料がポリブチレンテレフタレート、雌ハウジング材料がポリアミドイミドからなる組み合わせを好適に用いることができる。現在ハウジング材料としては、ポリブチレンテレフタレートが多用されているところ、雄ハウジング材料を従来のままとし、雌ハウジング材料のみを変更することにより、ハウジング材料種の増加を抑制しつつ、上記条件を満たすことが可能だからである。加えて、ポリアミドイミドは、連続使用温度が250℃程度と高く、耐熱性に極めて優れる上、充填剤を充填しなくても樹脂単体で線熱膨張係数が非常に小さいからである。
一方、本発明において、雄端子11を構成する雄端子材料、雌端子13を構成する雌端子材料としては、具体的には、銅合金(線熱膨張係数≒17×10−6[1/℃])などが挙げられる。
ここで、上記雌ハウジング材料の線熱膨張係数と雌端子材料の線熱膨張係数とは、後述するように、雌ハウジング14と雌端子13との間のガタつきも抑制できるといった観点から、ほぼ同等であることが好ましい。ここで、本願にいうほぼ同等とは、雌ハウジング材料の線熱膨張係数が雌端子材料の線熱膨張係数の4倍以下にあることをいう。雌ハウジング材料と雌端子材料の組み合わせとしては、具体的には、雌ハウジング材料がポリアミドイミド、雌端子材料が銅合金からなる組み合わせを好適に用いることができる。
次に、主に上記材料により構成されるコネクタ10の詳細な構造について説明する。雄ハウジング12は、例えば、機器類やエンジンなどと一体的に形成されるとともに、前方へ突出する略角筒状のフード部15を備えている。フード部15内の奥面には、前方へ突出するタブ状の雄端子11が幅方向に2つ(1つは図示されず)並んで収容されており、両雄端子11は、雌ハウジング14側に配した両雌端子13(1つは図示されず)に導通接続されるようになっている。フード部15の上面における幅方向の中央位置には、雌ハウジング14側のロックアーム16が係止可能なロック突部17が上方に突出して設けられている。なお、本実施形態では、雄端子11は、その後端部が雄ハウジング12中に一体的にモールドされて収容されている。
一方、雌ハウジング14は、雌端子13を収容可能な端子収容部18と、この端子収容部18を取り囲む筒部19とが連結された構成となっている。そして、これら端子収容部18と筒部19との間に形成された嵌合空間20には、雄ハウジング12のフード部15が嵌合されるようになっている。また、雌ハウジング14の筒部19と雄ハウジング12のフード部15との間には、径方向に所定のクリアランスが確保されており、常温時において、両ハウジング12、14をスムーズに嵌合できるようになっている。
ここで、上記クリアランス量は、雄ハウジング12と雌ハウジング14の熱膨張差によって発生する相対変位量以下の値となるように設定しておくのが好ましい。この際、上記相対変位量M[mm]は、雄ハウジング12の線熱膨張係数をα[1/℃]、雌ハウジング14の線熱膨張係数をα[1/℃]、コネクタ10が使用される環境温度をT[℃]、常温をTRT[℃]、雄ハウジングと雌ハウジングの嵌合部分の幅をL[mm](図3参照)とすれば、次の数1より求めることができる。
(数1)
M=(T−TRT)×(α−α)×L
クリアランス量をこのように設定しておけば、コネクタ10が、常温から使用環境温度まで加熱されると、クリアランスがほぼゼロに近づき、コネクタ10に振動が加わっても両ハウジング12、14間のガタつきを確実に抑制できる。もっとも、上記クリアランス量が雄ハウジング12と雌ハウジング14の熱膨張差によって発生する相対変位量よりも大きいような場合であっても、コネクタ10が使用される環境温度下では、常温下よりも確実にクリアランスが狭くなる。そのため、このような場合であっても、両ハウジング12、14間のガタつきを抑制できる。
雌ハウジング14の端子収容部18には、雌端子13を後方から挿入可能なキャビティ21が幅方向に2室(1室は図示されず)並んで設けられている。雌端子13は、雄端子11と弾性接触可能な弾性接触片22を内部に備えた接続部23と、嵌着されたゴム栓24ごと電線25をかしめ接続可能なバレル部26とを前後に備えている。なお、このゴム栓24は、キャビティ21の内周面に密着することにより、キャビティ21内を防水できるようになっている。
キャビティ21の下面側には、挿入された雌端子13の接続部23の段部27に係止可能なランス28が設けられている。このランス28は、片持ち状に形成されるとともに、キャビティ21内に挿入される雌端子13によって押圧されることで下方の撓み空間内に撓み変形されるようになっている。
端子収容部18の周りには、各ランス28の撓み空間内に進入してランス28の撓み変形を規制可能な撓み規制部29を有するフロントリテーナ30が前方から被せ付けられている。端子収容部18の外周面におけるフロントリテーナ30の後側には、ゴムリング31が嵌着されており、このゴムリング31の外周面には、嵌合される雄ハウジング12のフード部15の内周面が密着して、両ハウジング12、14間を液密に防水できるようになっている。
雌ハウジング14の筒部19は、略角筒状に形成されており、内側の端子収容部18に対してその長さ方向の中央より後ろ寄りの位置で連結されている。筒部19の上部のうち、幅方向の中央部分には、ロックアーム16が形成されている。このロックアーム16は、端子収容部18と連結された基端部32と、基端部32から前後に延出するアーム部33とを備えた片持ち状に形成されており、基端部32を中心としてアーム部33が上下に弾性的に揺動変位可能とされている。アーム部33の前部には、上下に貫通するロック孔34が設けられており、このロック孔34内に雄ハウジング12側のロック突部17が進入可能とされている。
本実施形態に係るコネクタ10は概ね以上のような構成を有している。引き続きその作用効果について説明する。
先ず、常温時における両ハウジング12、14の嵌合動作について説明する。常温にて雄ハウジング12に雌ハウジング14を嵌合させると、フード部15が嵌合空間20内に挿入される。この際、筒部19とフード部15との間には、径方向に上述したクリアランスが確保される。また、両ハウジング12、14の嵌合過程ではロックアーム16が弾性撓みしつつロック突部17を乗り越え、両ハウジング12、14が正規嵌合状態に至ると、ロックアーム16が弾性復帰してロック突部17に係止される。この際、係止に伴って「カチッ」という係止音が発生する。これにより、両ハウジング12、14が正規嵌合状態にロックされる。
また、雄端子11が雌端子13の接続部23内に差し込まれるとともに弾性接触片22に弾性的に接触する。これにより、両端子11、13間が導通可能な状態に接続される。また、フード部15の内周面にゴムリング31が密着して両ハウジング12、14間が防水される。
そして、両ハウジング12、14が嵌合された後にコネクタ10が加熱されると、外側に位置する雌ハウジング14よりも、内側に位置する雄ハウジング12の方が大きく熱膨張し、雌ハウジング14が雄ハウジング12を抱え込んだ状態になる。すなわち、上述したクリアランスがほぼなくなり、両ハウジング12、14間においてガタづめが行われる。
また、この加熱環境下から常温になると、熱膨張は可逆的であることから、元の状態に戻り、筒部19とフード部15との間にクリアランスが再び確保される。
上記コネクタによれば、常温下では、両ハウジングがほとんど熱膨張せず、また、クリアランスが確保されていることも相まって、嵌合力を増大させることなくハウジング同士を嵌合させることができる。
そのため、例えば、自動車組立工程において、自動車用ワイヤーハーネスに組み付けられた雌ハウジングをエンジンに設けられた雄ハウジングに嵌合させる場合(通常、常温下で行われる)などにおいて、ハウジング嵌合時の作業性に優れる。
また、上記コネクタによれば、常温下では、両ハウジングがほとんど熱膨張せず、また、クリアランスが確保されていることも相まって、一旦嵌合された両ハウジングを容易に離間させることができる。
そのため、例えば、既に自動車のエンジンルーム内でコネクタが使用されている場合であって、コネクタの点検・修理を行う場合(通常、常温下で行われる)などには、加熱により一旦膨張した両ハウジングは加熱前の状態に戻っている。すなわち、両ハウジング間にクリアランスが再び確保されている。したがって、コネクタが加熱された後に常温に戻った場合であっても、ハウジング離間時の作業性に優れる。もちろん、その後に行うハウジング嵌合時の作業性にも優れることはいうまでもない。
また、特許文献1のコネクタでは、雌ハウジングのフロントホルダに弾性体が設けられていることによって、雌ハウジングと雄ハウジングとの嵌合時に弾性体が両者間で押圧されてガタつきを防止する構造のため、両ハウジングの嵌合操作の最終段階で操作力が増大し、作業性低下の原因となっていた。
これに対し、上記コネクタによれば、嵌合作業を行う常温下においては、両ハウジングはほとんど熱膨張しないので、嵌合時には通常のハウジングと同様にスムーズに嵌合させることができる。
一方、高温/振動環境下では、雌ハウジングより多く熱膨張する雄ハウジングによって上記クリアランスがほぼなくなるので、両ハウジング間のガタつきが抑制される。そのため、上記コネクタによれば、両ハウジング間のガタつきに起因して発生する端子間の微摺動摩耗が抑制され、瞬断現象も生じ難い。
また、上記コネクタは、特許文献1に記載のコネクタのように、ガタつきを抑制する手段としての弾性体を用いていない。そのため、高温による弾性体の劣化に起因したガタつきが発生することがない。したがって、長期に亘ってガタつきを抑制することができる。
また、雌ハウジング材料の線熱膨張係数を、雌端子材料の線熱膨張係数とほぼ同等とした場合には、雌ハウジングと雌端子との間のガタつきも抑制することができる。
以上、本実施形態に係るコネクタについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1ハウジング、第2ハウジング、第1端子、第2端子を、それぞれ雄ハウジング、雌ハウジング、雄端子、雌端子とした場合について例示したが、他の実施形態として、第1ハウジング、第2ハウジング、第1端子、第2端子を、それぞれ雌ハウジング、雄ハウジング、雌端子、雄端子としても良い。なお、その場合には、上述したハウジング材料の構成を反対の関係にする必要がある。
また、上記実施形態では、雄ハウジングが機器類やエンジンなどと一体的に形成されたものについて示したが、例えば、機器類などから導出した電線の端末部分に雄ハウジングが設けられるタイプのものであっても良い。
また、上記した実施形態では、雄端子の後端部が雄ハウジング中にモールドされて収容されたものについて示したが、雄ハウジングに設けられた端子収容部に雄端子が収容されていても良い。
雌ハウジングと雄ハウジングとが離間した状態の断面図である。 雌ハウジングと雄ハウジングとが嵌合した状態の断面図である。 雌ハウジングの正面図である。
符号の説明
10 コネクタ
11 雄端子
12 雄ハウジング
13 雌端子
14 雌ハウジング
15 フード部
18 端子収容部
19 筒部
20 嵌合空間

Claims (2)

  1. 第1端子が収容された第1ハウジングと、この第1ハウジングが内側に嵌合可能とされるとともに前記第1端子に導通接続される第2端子が収容された第2ハウジングとを少なくとも備えたコネクタであって、
    前記第2ハウジングを構成する第2ハウジング材料の線熱膨張係数は、前記第1ハウジングを構成する第1ハウジング材料の線熱膨張係数よりも小さいことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記第2ハウジング材料の線熱膨張係数は、前記第2端子を構成する第2端子材料の線熱膨張係数とほぼ同等であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010033787A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Fujitsu Ltd コネクタ構造、プラグコネクタ及びレセプタクルコネクタ並びに電子機器
JP2015500156A (ja) * 2011-12-13 2015-01-05 コスタール・コンタクト・ジステーメ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 液密な接点スリーブ

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