JP2005347065A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 カソードオフガス中の酸素、水蒸気を改質に利用する燃料電池システムであって、システム構成がシンプルである燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 燃料電池システム(11)は、改質燃料を導入して当該改質燃料を改質ガスに改質する改質器(3)と、改質器(3)で改質された改質ガスを導入して発電を行う燃料電池(2)と、燃料電池(2)のカソードオフガスを改質器(3)へ導入するカソードオフガス流路(5)とを有する。カソードオフガスは改質器(3)における改質燃料の改質反応に利用される。可燃燃料を導入してカソードオフガスと共に燃焼させる補助燃焼部(4)がカソードオフガス流路(5)中に設けられている。この補助燃焼部(4)で、カソードオフガス中の過剰な酸素は燃焼され、酸素量が調節された調整済カソードオフガスが改質器(3)に導入される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カソードオフガスを改質器における改質反応に利用する燃料電池システムに関する。
近年、水素と空気の電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。ここで、燃料電池には、炭化水素燃料から水素が豊富な改質ガスを取り出す改質器(改質部)が接続されることがある。このような改質器では、種々の改質方法、例えば、改質器に水蒸気を導入する水蒸気改質法、改質器に酸素を導入する部分酸化法、これらを組み合わせ、改質器に水蒸気と酸素の双方を導入する併用改質法(オートサーマル法、ATR法)等がある。
一方、燃料電池は、基本的にアノードに水素を導入し、カソードに酸素を導入することによって高エネルギを生成するものであるが、使用される電解質により、固体高分子形燃料電池(以下、「PEFC」という)や、リン酸形燃料電池(以下、「PAFC」という)等がある。 このようなPEFCやPAFCでは、カソードから排出されるカソードオフガス中に発電よって生成された水(水蒸気)が含まれ、また、発電に供しなかった残余の酸素が含まれることがある。すなわち、カソードオフガス中に、炭化水素燃料を改質するために用いることができる水蒸気、酸素が含まれていることがある。
そこで、このようにカソードオフガス中に含まれる水蒸気と酸素とを改質器における水蒸気改質、部分酸化改質、併用改質に用いるシステムの提案がなされている(特許文献1)。
特許文献1は、燃料電池の運転により副生された水蒸気を利用して原料(炭化水素燃料)の水蒸気改質を行い、さらに、未反応の酸素を利用して原料(炭化水素燃料)の部分酸化改質を行っている。この際、改質器に導入する水蒸気、酸素の量は改質器に導入される原料(炭化水素燃料)の量に応じた適切な量でなければならない。
ここで、燃料電池カソードから排出されるカソードオフガスをそのまま改質器へ導入するためには、燃料電池カソードでの酸素利用率を例えば90%前後の高い酸素利用率としなければならない。すなわち、燃料電池カソードで消費されなかった残り10%前後の酸素であれば、改質器における改質反応に必要となる酸素量に対してほぼ過不足が生じない。しかし、実際には酸素利用率90%前後で安定して運転することは困難であり、あまりに高い酸素利用率であると燃料電池に負担をかけ、燃料電池の出力電圧低下を招きかねない。このため、通常は、燃料電池カソードで消費される酸素量の1.5倍〜2.0倍の酸素を導入して燃料電池動作の安定性を確保している。
ところが、燃料電池カソードで消費される酸素量の1.5倍〜2.0倍の酸素を燃料電池カソードに導入し、酸素利用率を低下させると、今度はカソードオフガス中の酸素濃度が上昇する。例えば、燃料電池カソードで消費される酸素量の2.0倍の酸素を燃料電池カソードに導入したとすると、燃料電池カソードで消費された量と同量の未反応の酸素がカソードオフガス中に残存する。このカソードオフガス中の酸素全量を改質器に投入すると、適正な酸素量を超過し、改質器に導入される原料(炭化水素燃料)を無駄に消費することになる。
このため、特許文献1の燃料電池システムでは、弁などの解放により気体の通過を制限する手段や、一部水蒸気や酸素を排出する排出手段を設けている。
また、燃料電池における酸素利用率を調節する酸素利用率調節手段を設け、例えば、燃料電池の発電量を変化させて改質器に導入する酸素量の調整を行ったり、燃料電池カソード側へ送り込む空気量を変化させたりしている。
さらに、水蒸気量を調節するための手段として水蒸気生成部を設けている。すなわち、改質に必要な水蒸気量に対する不足分は、水を加熱蒸発させて補うようにしている。
特開2000−195534号公報
しかしながら、特許公報1記載の燃料電池システムは、前記のように燃料電池から排出される酸素量と水蒸気量の調節のために、燃料電池の酸素利用率の調節、一部の酸素、水蒸気の排出、水蒸気生成装置による調節等、複数の手段を併用しているので、システム全体が複雑であった。
そこで、本発明は、カソードオフガス中の酸素、水蒸気を改質に利用する燃料電池システムであって、システム構成がシンプルな燃料電池システムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、改質燃料を導入して当該改質燃料を改質ガスに改質する改質器と、当該改質器で改質された改質ガスを導入して発電を行う燃料電池と、当該燃料電池のカソードオフガスを前記改質器へ導入するカソードオフガス流路とを有し、カソードオフガスを前記改質器における前記改質燃料の改質反応に利用する燃料電池システムにおいて、可燃燃料を導入してカソードオフガスと共に燃焼させる補助燃焼部を、前記カソードオフガス流路中に設けたことを特徴とする。
このような燃料電池システムにおいて、前記補助燃焼部は導入した可燃燃料をカソードオフガスと共に燃焼させることで、当該カソードオフガスを前記改質器に導入する改質目標燃料量に応じた目標酸素量と目標水蒸気量とに調整された酸素および水蒸気を含む調整済カソードオフガスに変換することができる。
また、このような燃料電池システムにおいて、前記燃料電池のカソードオフガス中に含まれるカソードオフガス中酸素量と、前記改質器に導入する改質目標燃料量から算出される改質に必要となる目標酸素量とを比較して、前記補助燃焼部において消費すべき補助燃焼部消費酸素量を算出し、当該補助燃焼部消費酸素量に応じた可燃燃料の量を算出し、当該量の可燃燃料を前記補助燃焼部へ導入する制御部を有する構成とすることができる。
さらに、このような燃料電池システムにおいて、カソードにエアを供給するカソードエアポンプを備え、前記燃料電池のカソードオフガス中に含まれるカソードオフガス中酸素量と、前記改質器に導入する改質目標燃料量から算出される改質に必要となる目標酸素量とを比較して、カソードオフガス中酸素量が不足する場合に、前記カソードオフガス中酸素量が前記目標酸素量以上となるように前記カソードエアポンプを稼動させてカソードに導入するエア量を増加させる制御部を有する構成とすることもできる。
ここで、前記カソードオフガス中酸素量およびカソードオフガス中水蒸気量を、前記燃料電池のカソードに導入するカソードエア量と燃料電池の発電量とから算出する構成とすることができる。
また、前記目標水蒸気量は、前記改質器内においてカーボンの析出を抑制できる最小水蒸気量以上の量とする。
さらに、前記改質燃料と前記可燃燃料とは同一成分の炭化水素原料とすることができる。
また、このような燃料電池システムにおいて、前記燃料電池は、水素分離膜型燃料電池とすることができる。
本発明によれば、カソードオフガス流路に補助燃焼部を設け、当該補助燃焼部に可燃燃料を投入するようにしたので、簡易な構成でカソードオフガス中の酸素量を容易に改質に必要となる目標酸素量に調節することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
〔原理〕
図1は、本発明の燃料電池システム1の概略を示す構成図である。まず、この構成図を参照しつつ、本発明の燃料電池システム1の原理について説明する。
本発明の燃料電池システム1は、カソード2bにカソードエアポンプ6を取り付けた燃料電池2と、改質器3と、補助燃焼部4を備えている。燃料電池2のカソード2bは、改質器3とカソードオフガス流路5で接続されており、カソードオフガスが改質器3に導入される。改質器3で改質された改質ガスは、改質ガス流路7を通じてアノード2aに導入される。
ここで、カソード2bには、カソードエアポンプ6により、カソード2bで実際消費される酸素量を超過した酸素量が導入される。このため、カソードオフガスは、未反応の酸素を含んでおり、その未反応の酸素が改質器3に導入されることになる。このとき、その未反応の酸素の量が改質器3に導入される改質燃料の量に適合していれば良いが、未反応の酸素の量が多すぎると、改質器3において、改質燃料を無駄に消費することになり、効率の低下を招く。
そこで、補助燃焼部4をカソードオフガス流路5中に設け、改質器3で必要とされる酸素の量に対して超過する分の酸素をこの補助燃焼部4で燃焼する。ここで、その超過分の酸素を燃焼させるために補助燃焼部4へ可燃燃料を導入する。この可燃燃料は、成分既知のものとする。可燃燃料の成分が既知であれば、あとは燃焼すべき酸素量を把握することにより、複雑なプロセスを経ることなく補助燃焼部4に導入すべき可燃燃料量を知ることができる。
ここで、可燃燃料は、改質器3で改質される改質燃料と同一のものを採用することができるし、成分が既知のものであれば、改質燃料とは別の燃料を使用することもできる。
補助燃焼部4における燃焼方式としては、火炎を形成する燃焼方式と、触媒を用いて酸化反応をさせる触媒燃焼方式が考えられるが、高負荷から低負荷までの出力変動(ターンダウンレシオ)を考慮すれば、このような出力変動への対応能力が高い触媒燃焼方式を採用することが望ましい。
補助燃焼部4で超過分の酸素を燃焼し、改質器3に導入する改質燃料の量に適合する量に調整された酸素を含有する調整済カソードオフガスは、カソードオフガス流路5を通じて改質器3に導入される。
改質器3では、導入された改質燃料の量に適合する量の酸素が導入されることにより、改質燃料の無駄な消費を極力排除して、水素を豊富に含む改質ガスを効率よく生成することができる。生成された改質ガスは、燃料電池2のアノード2aに導入され、燃料電池2の発電に供せられる。
一方、カソードオフガス中の水蒸気もカソードオフガス流路5を通じてカソード2bから改質器3に導入される。ここで、水蒸気の量は、改質器3に導入する改質燃料の量に対して、改質器3中で改質燃料からのカーボンの析出を抑制できる最小水蒸気量以上の量であれば良い。例えば、改質燃料中の炭素量Cに対する水蒸気量Sの比率であるS/Cの値がある値α以上、すなわちS/C>αとなっていればよい。この値αは、システムの構成や導入する改質燃料等によって定まるものであり、例えば0.5等である。
なお、仮に、S/C<αとなっているときは、燃料電池システム1が何らかの原因で破綻をきたし、正常な発電を行えていない状態となっていることが考えられる。従って、このような状態となった場合は、システムの復帰を優先させ、改質器3に導入する改質燃料の量を減少させる等の措置を講じることが好ましい。
〔具体的構成及び制御〕
以上説明した原理を利用した本発明の燃料電池システム11の具体的な構成につき、図2を参照しつつ説明する。
本発明の燃料電池システム11は、前記のように、カソード2bにカソードエアポンプ6を取り付けた燃料電池2と、改質器3と、補助燃焼部4を備えている。この補助燃焼部4には白金触媒が充填されている。燃料電池2のカソード2bは、改質器3とカソードオフガス流路5で接続されており、カソードオフガスが改質器3に導入される。改質器3で改質された改質ガスは、改質ガス流路7を通じてアノード2aに導入される。
ここで、カソードエアポンプ6にはカソードへ導入したカソードエア量を計測するエア流量計8が取り付けてある。このエア流量計8は、制御部9に接続されている。また、カソードエアポンプ6も制御部9と接続されている。
燃料電池システム11は炭化水素燃料を貯蔵した燃料タンク10を備えており、この燃料タンク10は、改質燃料流路12によって改質器3と接続され、可燃燃料流路13によって補助燃焼部4と接続されている。すなわち、本実施例は、改質燃料と可燃燃料とは同一成分であり、同一の燃料タンク10から改質器3と補助燃焼部4へ燃料を振り分ける構成となっている。このような構成とすることにより、燃料電池2の作動状態等に影響を受けることなく、補助燃焼部4に所望の可燃燃料を供給することができる。
改質燃料流路12はバルブ14を備えており、このバルブ14は制御部9と接続されている。また、改質器3との接続部分に改質器3へ導入した改質燃料量を計測する改質燃料流量計15を備えている。この改質燃料流量計15も制御部9と接続されている。
一方、可燃燃料流路13はバルブ16を備えており、このバルブ16は制御部9と接続されている。また、補助燃焼部4との接続部分に補助燃焼部4へ導入した可燃燃料量を計測する可燃燃料流量計17を備えている。この可燃燃料流量計17も制御部9に接続されている。
また、燃料電池2には電力計18が取り付けられており、この電力計18は制御部9に接続されている。
ここで、本燃料電池システム11に採用することができる燃料電池2としては、本発明がカソードオフガス中の酸素及び水蒸気を改質反応に用いるものであることから、PEFCやPAFCといったカソード2b側で水(水蒸気)が生成されるタイプの燃料電池であればよいが、本実施例では、水素分離膜型の燃料電池を用いている。この水素分離膜型の燃料電池は、水素透過性を有する水素透過性金属層にプロトン伝導性を有する電解質層が積層された電解質膜を有する燃料電池である。ここで、水素透過性金属層はV(バナジウム)で構成し、プロトン伝導性の電解質膜としてペロブスカイトを採用している。
このような水素分離膜型の燃料電池は、作動温度が300℃〜500℃程度であり、一方、改質器3から排出され燃料電池2に導入される改質ガスの温度も300℃〜500℃程度である。すなわち、改質器3から排出された改質ガスをそのままの温度状態で燃料電池2のアノード2aへ導入すれば、燃料電池2は作動することができる。
これが、改質ガスと燃料電池2の作動温度が極端に異なると改質ガスを一旦熱交換器に通過させたり、バーナで加熱したりしなければならず、効率が悪いが、水素分離膜型の燃料電池を用いれば、このような措置を講じる必要がないので非常に効率的である。
以上のように構成した燃料電池システム11の運転状況をその制御を含めて、図3を参照しつつ説明する。
まず、燃料電池2の発電が開始されると(ステップS01)、制御部9は現時点での目標発電量、現在の発電量、改質器3に導入されている改質燃料量、カソードに導入されているカソードエア量を取得する(ステップS02)。ここで、目標発電量はシステム外部からの入力を受けたり、燃料電池2が駆動している機器の要求に基づいて決定されたりするものである。また、現在の発電量は、電力計18より取得する。さらに、改質燃料量については、改質燃料流量計15より取得し、カソードエア量についてはエア流量計8によって取得する。
次に、制御部9は、ステップS02で取得した現在の発電量、カソードエア量から、カソードオフガス中水蒸気量、及び、カソードオフガス中酸素量を算出する(ステップS03)。ここで、カソードオフガス中酸素量というのは、導入された酸素量から、発電によって消費された酸素量を引いたものになり、どれだけの酸素が消費されたかは、現在の発電量が分かれば、一義的に求められる。すなわち、導入したカソードエア量からそのエア中の酸素量を算出し、この酸素量から消費した酸素量を減算すれば、カソードオフガス中酸素量を求めることができる。カソードオフガス中酸素量を求めることができれば、この酸素量に基づいてカソードオフガス中水蒸気量も求めることができる。
次に、ステップS01で取得した目標発電量に基づき、改質器3へ導入すべき改質目標燃料量を算出する(ステップS04)。制御部9は、まず目標発電量を得るためにはどの程度の量の水素を含んだ改質ガスをアノード2aに供給しなければならないかを算出する。この必要となる水素量から必要となる炭化水素燃料の量、すなわち、改質目標燃料量を逆算する。なお、ステップS04はステップS03と同時に行ってもよい。
次に、ステップS02で算出したカソードオフガス中水蒸気量、カソードオフガス中酸素量と、ステップS04で算出した改質目標燃料量とに基づいて、S/Cと、O/Cとを算出する(ステップS05)。制御部9は、改質器3に導入する改質目標燃料中の炭素量Cに対するカソードオフガス中の水蒸気量Sとの比率であるS/Cを算出する。また、改質器3に導入する改質目標燃料中の炭素量Cに対するカソードオフガス中の酸素量Oとの比率であるO/Cを算出する。
次に、制御部9は、ステップS05で算出したS/Cが値αより小さいか否かの判断を行う(ステップS06)。ここで、値αとは、改質器3中で改質燃料からカーボンを析出させることがあるか否かを示すものであり、S/Cがαより小さい値であるとカーボンを析出させることになる。この値αは、前記のようにシステムの構成や導入する改質燃料等によって定まるものであり、制御部9はこれらの条件から決定された値αを予め取得している。本実施例ではα=0.5である。
補助燃焼部4を通過して改質器3へ導入される調節済カソードオフガス中の水蒸気量である目標水蒸気量は、S/C>α=0.5を満たさなければならない。
ステップS06において、制御部9がYESと判断した場合、すなわちS/Cが0.5よりも小さかった場合は、ステップS07へ進む。
この場合、燃料電池システム11が何らかの原因で破綻をきたし、正常な発電を行えていない状態となっていることが考えられる。このため、ステップS07では、ステップS04で算出した改質目標燃料量を下方修正した値に設定し(ステップS07)、運転を継続する(ステップS08、ステップS01へリターン)。ステップS07では、制御部9はバルブ14に指令を出して改質燃料量を設定値に制御する。
ステップS07、ステップS08を経ることにより、改質器3へ導入する水蒸気量を目標水蒸気量以上とすることができる。
一方、ステップS06で制御部9がNOと判断した場合、すなわちS/Cが0.5以上であった場合は、ステップS09へ進む。
ステップS09では、制御部9は、O/Cが目標値より小さいか否かを判断する(ステップS09)。ここで、目標値とは、ステップS04で算出した改質目標燃料量に基づいて決定される理想的なO/Cの値である。この目標値も、システムの構成や導入する改質燃料等によって定まるものであり、制御部9は予めこの目標値を取得している。
補助燃焼部4を通過して改質器3へ導入される調節済カソードオフガス中の酸素量である目標酸素量は、この目標値に応じた目標酸素量と一致していなければならない。
ステップS09で制御部9がYESと判断した場合、すなわちO/Cが目標値よりも小さかった場合は、ステップS10へ進む。
ステップS10では、制御部9はカソードエアポンプ6に指令を出して、カソードエアポンプ流量を増加させる(ステップS10)。ステップS09においてO/Cが目標値よりも小さいと判断されたということは、カソードオフガス中酸素量が不足しているということである。そこで、カソードエアポンプ6によりカソードエアポンプ流量を増加させ、カソードオフガス中に、少なくとも目標酸素量の酸素を含有するように制御する。
ステップS10の後は、ステップS04で算出した改質目標燃料量に設定し(ステップS11)、運転を継続する(ステップS12、ステップS01へリターン)。
ステップS11では、制御部9はバルブ14に指令を出して改質燃料量を設定値に制御する。
なお、カソードエアポンプ6によりカソードエアポンプ流量を増加させても、発電に寄与しない酸素は、そのままカソードオフガスとして排出されるため、燃料電池2の出力にはほとんど影響を及ぼすことはない。
ステップS09で制御部9がNOと判断した場合、すなわち、O/Cが目標値よりも大きかった場合は、ステップS13へ進む。
ステップS13では、制御部9は、O/Cが目標値より大きいか否かを判断する(ステップS13)。
ステップS13で制御部9がNOと判断した場合、すなわち、ステップS09における判断と総合的に判断して、O/Cが目標値と一致していると判断した場合は、そのままの状態で改質器3へカソードオフガスを導入すればよい。そこで、ステップS14で改質目標燃料量を設定し、運転を継続する(ステップS15、ステップS01へリターン)。
ステップS14では、制御部9はバルブ14に指令を出して改質燃料量を設定値に制御する。
ステップS13で制御部9がYESと判断した場合、すなわち、O/Cが目標値よりも大きい場合は、ステップS16へ進む。すなわち、過剰な酸素を補助燃焼部4で燃焼させる制御に入る(ステップS16)。
ステップS16では、O/Cが目標値となるために補助燃焼部4へ導入すべき可燃燃料量を算出する。すなわち、制御部9は、目標酸素量が調整済カソードオフガスに含まれるように補助燃焼部4で燃焼すべき酸素量(補助燃焼部消費酸素量)を算出し、これに見合った可燃燃料量(可燃燃料導入量)を算出する。
ステップS16で補助燃料部4へ投入すべき可燃燃料量を算出した後は、ステップS17で改質目標燃料量、可燃燃料導入量を設定し、運転を継続する(ステップS18、ステップS01へリターン)。
ステップS17では、制御部9はバルブ14に指令を出して改質燃料量を設定値に制御すると共に、バルブ16に指令を出して可燃燃料導入量を設定値に制御する。
以上、説明した本実施例の特徴とをまとめると以下の如くである。
(1) カソードオフガス流路5中に補助燃焼部4を設けるという、シンプルな構成とすることができる。
(2) 補助燃焼部4に投入するのは、成分既知の可燃燃料であるので、投入すべき可燃燃料量の算出等、制御が容易である。
(3) 従来のカソードにおける酸素利用率を調節して必要酸素量を調節するものと比較して、例えば、酸素利用率を過剰に上昇させるおそれが少ない。すなわち、酸素利用率が高すぎると、燃料電池に高負荷をかけ、出力電圧を低下させることがあるが、本発明では、このような事態となるおそれが少ない。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
本発明の燃料電池システムの概略を示す構成図である。 本発明の燃料電池システムの実施例の構成図である。 図2に示した燃料電池システムの制御フロー図である。
符号の説明
1、11 燃料電池システム
2 燃料電池
3 改質器
4 補助燃焼部
5 カソードオフガス流路
6 カソードエアポンプ
7 改質ガス流路
8 エア流量計
9 制御部
10 燃料タンク
12 改質燃料流路
13 可燃燃料流路
14、16 バルブ
15 改質燃料流量計
17 可燃燃料流量計
18 電力計

Claims (8)

  1. 改質燃料を導入して当該改質燃料を改質ガスに改質する改質器と、当該改質器で改質された改質ガスを導入して発電を行う燃料電池と、当該燃料電池のカソードオフガスを前記改質器へ導入するカソードオフガス流路とを有し、カソードオフガスを前記改質器における前記改質燃料の改質反応に利用する燃料電池システムにおいて、
    可燃燃料を導入してカソードオフガスと共に燃焼させる補助燃焼部を、前記カソードオフガス流路中に設けた
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記補助燃焼部は導入した可燃燃料をカソードオフガスと共に燃焼させ、当該カソードオフガスを前記改質器に導入する改質目標燃料量に応じた目標酸素量と目標水蒸気量とに調整された酸素および水蒸気を含む調整済カソードオフガスに変換する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池のカソードオフガス中に含まれるカソードオフガス中酸素量と、前記改質器に導入する改質目標燃料量から算出される改質に必要となる目標酸素量とを比較して、前記補助燃焼部において消費すべき補助燃焼部消費酸素量を算出し、
    当該補助燃焼部消費酸素量に応じた可燃燃料の量を算出し、当該量の可燃燃料を前記補助燃焼部へ導入する制御部を有する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の燃料電池システムにおいて、
    カソードにエアを供給するカソードエアポンプを備え、
    前記燃料電池のカソードオフガス中に含まれるカソードオフガス中酸素量と、前記改質器に導入する改質目標燃料量から算出される改質に必要となる目標酸素量とを比較して、カソードオフガス中酸素量が不足する場合に、前記カソードオフガス中酸素量が前記目標酸素量以上となるように前記カソードエアポンプを稼動させてカソードに導入するエア量を増加させる制御部を有する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 前記カソードオフガス中酸素量およびカソードオフガス中水蒸気量を、前記燃料電池のカソードに導入するカソードエア量と燃料電池の発電量とから算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の燃料電池システム。
  6. 前記目標水蒸気量は、前記改質器内においてカーボンの析出を抑制できる最小水蒸気量以上の量であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の燃料電池システム。
  7. 前記改質燃料と前記可燃燃料とは同一成分の炭化水素原料としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池は、水素分離膜型燃料電池であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の燃料電池システム。
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