JP2005344679A - ねじ型機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 主回転子が正転及び逆転するように、高圧流体を流通させたときでも、主回転子に大きな軸方向の力が掛からず、よって正転及び逆転可能なモータとして使用可能であり、また、2つのいずれのポートからも高圧流体を吐出できるポンプとして使用可能なねじ型機械を提供すること。
【解決手段】 ケーシング12内にねじ形主回転子13が回動自在に設けられたねじ型機械11であって、例えば油圧モータとして使用する場合は、高圧油を第1及び第2ポート22、23のいずれのポートからも供給でき、この高圧油は、主回転子13及び各従回転子14の回転に伴って軸方向に移動して第2又は第1ポート23、22から流出する。主回転子13には、主回転子13に作用する高圧油による力とバランスさせるための第1及び第2ピストン25、26が第1及び第2の各ポート22、23と対応する各側部に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ケーシング内にねじ形回転子が回動自在に設けられているねじ型機械であって、圧力流体を流入させることによってモータとして使用することができるし、主回転子を回転させることによってポンプとして使用することができるねじ型機械に関する。
従来のねじ型機械の一例として図5に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。このねじ型機械1は、間隔を隔てて配置された高圧ポート2及び低圧ポート(図示せず)を有するケーシング3を備え、ケーシング3内に1本のねじ形主回転子4、及び2本のねじ形従回転子5が回動自在に設けられている。この2本の従回転子5は、主回転子4と平行し、かつ噛合う状態で配置されている。
このねじ型機械1を例えばポンプとして使用するときは、主回転子4をモータによって例えば所定の正転方向に回転させる。これによって、低圧水が低圧ポートから吸い込まれてケーシング3内に流入する。そして、この低圧水は、主回転子4及び2本の従回転子5のそれぞれの溝部4a、5aを満たし、主回転子4及び従回転子5、5の回転によってその軸方向に昇圧しながら移動して、高圧ポート2に向かう。このようにして、低圧水を昇圧して高圧水として高圧ポート2から吐出させることができる。
そして、このねじ型機械1を例えばモータとして使用するときは、高圧水を高圧ポート2に供給してケーシング3内に流入させる。この高圧水は、主回転子4及び2本の従回転子5のそれぞれの溝部4a、5aを満たすことによって、主回転子4及び従回転子5、5を上記とは逆の逆転方向に回転させることができる。そして、この高圧水は、主回転子4等の軸方向に降圧しながら移動して、低圧水となって低圧ポートから流出する。これによって、主回転子4から回転を取り出すことができる。
このねじ型機械1によると、図5に示す高圧ポート2を通る高圧水が、主回転子4を高圧ポート2から低圧ポートに向かう軸方向(右方向)に押し付ける力とバランスさせるために、主回転子4の高圧ポート2側の部分にバランスピストン6及び円板7を結合させて設けてある。つまり、このバランスピストン6及び円板7は、高圧ポート2(高圧室2a)を通る高圧水の圧力を受けて、主回転子4を低圧ポートから高圧ポート2に向かう軸方向(左方向)に押し付ける力を発生する。これによって、主回転子4に作用する右方向に向かう力と、バランスピストン6等に作用する左方向に向かう力とが互いに相殺されるので、主回転子4に大きな軸方向(スラスト方向)の力が働かないようにすることができる。
なお、軸方向の力が働くような場合は、この力を保持できるように、主回転子4を回動自在に保持するためのスラスト軸受けを設けたり、その軸受けを大型化する必要があるが、バランスピストン6を設けることによって、スラスト軸受けを省略したり、小型の軸受けを使用できる。
また、図5に示すように、2本の従回転子5は、高圧側の各端部(ジャーナル)5bがカップ状のブッシュ8によって回動自在に保持されている。そして、これら各ブッシュ8の内面と、それら各内面で保持されている各従回転子5の各端部5bの表面とで形成される各隙間8aは、貫通孔9a、隙間9b、空間9c、溝9d、及び連通孔9eを介して低圧ポートと連通している。これによって、高圧ポート2を通る高圧水が各隙間8aに流入しても、この高圧水(ただし、隙間8aに流入する高圧水は、圧力降下によって比較的低圧となっている。)を、貫通孔9a等を介して低圧ポートに逃がすことができ、その結果、各隙間8a内を低圧にすることができる。よって、各隙間8a内に流入する圧力水による、各従回転子5を図5の右方向に押し付ける力を除去することができる。このように、従回転子5に対して軸方向の力が掛からないようにすることによって、従回転子5が圧縮されて曲がることや、その端部5bが磨耗したり、焼き付くことを防止できる。
特公昭60−10193号公報
しかし、図5に示す従来のねじ型機械1では、高圧ポート2側にバランスピストン6及び円板7、並びに貫通孔9a等を設けたことによって、高圧ポート2に高圧水を通すような使用をした場合は、その高圧水によって主回転子4、及び2本の従回転子5、5に大きな軸方向の力が掛からないようにすることができるが、低圧ポートに高圧水を通すような使用をした場合は、主回転子4及び従回転子5、5に軸方向(左方向)の大きな力が掛かるという問題がある。つまり、例えばこのねじ型機械1をモータとして使用するときであって、主回転子4を上記とは逆の正転方向に回転させる場合は、高圧水を低圧ポートに供給する必要があり、高圧水を低圧ポートに供給すると、低圧ポートを通る高圧水が、主回転子4及び従回転子5、5を低圧ポートから高圧ポート2に向かう軸方向(左方向)に押し付ける力が発生する。しかし、この左方向の力とバランスさせる右方向の力を発生させるためのバランスピストン6及び円板7が主回転子4の低圧ポート側の端部に設けられていないし、各従回転子5、5の低圧ポート側の端部5bに掛かる圧力を低減させるための構成(貫通孔9a等)が設けられていないので、主回転子4及び各従回転子5、5には、左方向の大きな力が掛かるという問題がある。
従って、従来のねじ型機械1をモータとして使用するときであって、正逆の両方向の回転を得ようとする場合は、例えば図5に示すねじ型機械1、及び主回転子4のねじ方向を逆に形成した別のねじ型機械の2台を用意する必要がある。このように、ねじ型機械を2台用意することによって、一方のねじ型機械1の高圧ポート2に高圧水を供給することで、主回転子4の逆転方向の回転が得られる。そして、他方のねじ型機械の高圧ポートに高圧水を供給することによって、主回転子の正転方向の回転が得られる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、主回転子が正転及び逆転するように、高圧流体を流通させたときでも、主回転子に大きな軸方向の力が掛からないようにすることができ、これによって、正転及び逆転可能なモータとして使用可能であり、また、2つのいずれのポートからも高圧流体を吐出できるポンプとして使用可能なねじ型機械を提供することを目的としている。
本発明は、2つのポートを有するケーシングを備え、前記ケーシング内にねじ形主回転子が回動自在に設けられ、作動流体が前記一方のポートから流入して前記主回転子の溝部を満たし、前記主回転子の回転に伴ってその軸方向に移動して前記他方のポートから流出するねじ型機械において、 前記主回転子には、当該主回転子に作用する前記作動流体による力とバランスさせるためのバランスピストンが前記2つの各ポートと対応するそれぞれの側部に設けられていることを特徴とするものである。
この発明のねじ型機械によると、モータとして使用する場合において、主回転子を正転(又は逆転)させるときは、高圧作動流体(高圧流体)を一方(又は他方)のポートに供給してケーシング内に流入させる。この高圧流体は、主回転子の溝部を満たすことによって、主回転子を正転(又は逆転)させることができる。そして、この高圧流体は、主回転子の軸方向に降圧しながら移動して、低圧流体となって他方(又は一方)のポートから流出する。
そして、このねじ型機械をポンプとして使用する場合において、一方(又は他方)のポートから高圧流体を吐出させるときは、モータによって主回転子を所定の正転(又は逆転)方向に駆動する。これによって、他方(又は一方)のポートから低圧流体を吸い込んで、一方(又は他方)のポートから高圧流体を吐出することができる。
このようにして、2つのポートのうちいずれのポートを高圧流体が通る場合でも、主回転子の2つの各ポートと対応する各側部にバランスピストンを設けてあるので、高圧流体の、主回転子に作用する所定の軸方向の力と、バランスピストンに作用するそれとは逆方向の力とが互いに相殺され、よって、主回転子に大きな軸方向の力が働かないようにすることができる。
そして、この発明のねじ型機械において、前記主回転子と平行してねじ形従回転子を回動自在に設け、前記従回転子を前記主回転子と噛合う状態で前記ケーシング内に配置するとよい。このようにすると、主回転子と従回転子との噛合い、及び主回転子及び従回転子とケーシングとの接触によって、作動流体をほぼ密封した状態で軸方向に移動させることができる。よって、このねじ型機械を効率よく作動させることができる。
また、この発明のねじ型機械において、前記従回転子の両方の各端部がカップ状のブッシュによって回動自在に保持され、前記2つの各ブッシュの内面と、それら各内面で保持されている前記従回転子の各端部の表面とで形成される2つの隙間を互いに連通させる連通孔を前記従回転子に設け、少なくとも一方の前記隙間と前記ケーシングの外側とをドレン孔によって連通させるとよい。このようにすると、従回転子の両方の各端部がブッシュによって保持されているので、各端部が高圧流体によって軸方向の力を受けることを軽減できる。そして、従回転子の各端部とブッシュとの隙間に作動流体(圧力降下によって比較的低圧となっている)が流入するが、この作動流体は、従回転子に設けられている連通孔、及びドレン孔を通って排出されるので、隙間に流入した作動流体による各端部を軸方向に押す力を解消することができる。よって、従回転子が正逆いずれの方向に回転する場合でも、従回転子が圧縮されて曲がり、これによって周面が焼き付くことや、その各端部が磨耗したり、焼き付くことを防止できる。
更に、この発明のねじ型機械において、前記主回転子の端部に回転取出しピンを設け、当該回転取出しピンが前記ケーシングを貫通して外側に露出させるとよい。このようにすると、主回転子の回転を回転取出しピンによって取り出すことができる。回転取出しピンによって取り出された回転は、例えばエンコーダによって電気的信号に変換することができ、この信号から主回転子の回転速度や回転数等を取り出すことができる。この回転取出しピンは、ねじ型機械を例えば油圧モータとして利用するときに特に有効である。
この発明のねじ型機械によると、2つのポートのうちいずれのポートを高圧流体が通るような使用をしても、主回転子に大きな軸方向の力が働かないようにすることができるので、主回転子を支持する軸受けを大型化せずに、又は軸受けを省略しても、高圧流体を通すポートを変更する使用を可能にすることができる。つまり、主回転子を正転及び逆転させる使用が可能となる。
よって、このねじ型機械は、例えば主回転子の正転及び逆転可能なモータとして使用することができる。その結果、図5に示す従来のねじ型機械1のように、正転用及び逆転用の2台のねじ型機械を用意する必要がなく、経済的である。そして、従来では、例えば油圧モータとして、ベーン式、ギヤ式、及びピストン式のものがあるが、本発明は、ねじ型を採用しているので、これら従来の油圧モータよりも、低騒音、長寿命、及び高速運転が得られる。
また、主回転子の回転方向を変更することによって、2つのポートのうちのいずれのポートからでも高圧流体を吐出できるポンプとしての使用が可能である。よって、各ポートを吐出口又は吸込み口として変更して使用するときは、主回転子の回転方向を変更するだけでよく、切換弁等を設ける必要がなく経済的である。
更に、この発明の複数のねじ型機械の各ポートを直列に接続して使用するときは、各機械の両方のポートに高圧流体が通ることとなるが、このような場合でも、各主回転子には、軸方向の力が働かないようにすることができる。
以下、本発明に係るねじ型機械の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。このねじ型機械11は、例えば油圧モータとして使用することができるし、油圧ポンプとして使用することができるものである。また、作動流体として、油、水、ビスコース、食品、薬品等の特殊液体、及び空気等の気体を使用できる。そして、図1の縦断面図に示すように、ケーシング12内に1本のねじ形主回転子13、及び2本のねじ形従回転子14が設けられている。
ケーシング12は、図1に示すように、中央に配置されたポンプケーシング15を有し、その両端部にフロントカバー16、及びリアーカバー17が配置されて形成されている。このフロントカバー16、及びリアーカバー17は、ポンプケーシング15に対してボルト18、18で締付け固定されている。フロントカバー16には、貫通孔16aが形成されており、この貫通孔16aにシールカバー19が装着されている。そして、リアーカバー17にも、貫通孔が形成されており、この貫通孔にリアーピストンカバー20が装着されている。
ケーシング12には、主回転子13、及び2本の従回転子14、14が嵌め込まれる収容孔21が形成されている。また、ポンプケーシング15のフロントカバー16側の端部には、第1ポート22が形成されており、この第1ポート22は収容孔21の一方の左側端部と連通している。更に、リアーカバー17には、第2ポート23が形成されており、この第2ポート23は収容孔21の他方の右側端部と連通している。
ねじ形主回転子13は、図1に示すように、主軸部24を有している。この主軸部24の一方の左側端部は、駆動端部24aとして形成されており、この駆動端部24aはシールカバー19から外側に突出している。この主軸部24には、第1ポート22から第2ポート23までの範囲に亘って螺旋状に突条13aが形成されており、この螺旋状の突条13aに沿って螺旋状の溝部13bが形成されている。
そして、図1に示すように、主軸部24のフロントカバー16に収容されている部分には、第1ポート22と間隔を隔てて第1バランスピストン(以下、単に「第1ピストン」と言う。)25が設けられている。また、主軸部24のリアーピストンカバー20に収容されている部分には第2バランスピストン(以下、単に「第2ピストン」と言う。)26が設けられている。この第2ピストン26の外周面は、リアーピストンカバー20の内周面と摺動自在に接触している。また、これら第1及び第2ピストン25、26の直径は、主軸部24の直径よりも大きく形成されている。
また、フロントカバー16の貫通孔16aには軸受け(ボールベアリング)27が装着されている。この軸受け27は、主軸部24が挿通しており、主軸部24を回動自在に支持している。また、この軸受け27は、第1ピストン25とナット28との間に挟まれた状態で固定されている。また、第1ピストン25の外周面と、フロントカバー16の内周面との間には、シール装置(フローティングブッシュ、バックアップリング、及びシール部材)29が配置されており、これによって密封されている。
2本のねじ形従回転子14、14は、図1に示すように、それぞれが主回転子13と平行し、主回転子13と噛合う状態でケーシング12内に回動自在に設けられている。この2本の従回転子14は、それぞれ同等のものであるので、同図の上側に配置されているものを説明して、下側に配置されているものの説明を省略する。この従回転子14には、主回転子13と同様に、第1ポート22から第2ポート23までの範囲に亘って螺旋状に突条14aが形成されており、この螺旋状の突条14aに沿って螺旋状の溝部14bが形成されている。
なお、主回転子13の突条13a、及び従回転子14の突条14aは、互いに逆方向の螺旋突条として形成されている。そして、主回転子13及び2本の各従回転子14、14のそれぞれの螺旋状の突条13a、14aの外周縁は、ケーシング12に形成されている収容孔21の内面と摺動自在に接触している。そして、従回転子14の両端部14c、14dは短円柱形のジャーナルとして形成されており、各端部14c、14dはカップ状の第1及び第2ブッシュ30、31によって回動自在に保持されている。
そして、従回転子14には、軸方向に沿って連通孔32を形成してある。この連通孔32は、図1に示すように、第1及び第2の各ブッシュ30、31の内面と、それら各内面で保持されている従回転子14の各端部14c、14dの表面とで形成される2つの第1及び第2隙間33、34を互いに連通させるものである。そして、第2ポート23側に配置されている第2ブッシュ31に形成されている第2隙間34は、ケーシング12の外側とドレン孔35を介して連通させてある。このドレン孔35は、第2ブッシュ31、及びリアーピストンカバー20に形成されている。よって、従回転子14を回動自在に保持するそれぞれの第1及び第2ブッシュ30、31に形成されている第1及び第2の各隙間33、34は、ドレン孔35を介してケーシング12の外側と連通している。このようにして、2本の従回転子14の4つの各端部によって形成されている4つの各隙間33、33、34、34は、ドレン孔35を介してケーシング12の外側と連通している。
また、従回転子14の図1に示す左端部14cを保持する第1ブッシュ30は、第1ピストン25と第1ポート22との間に配置されており、右端部14dを保持する第2ブッシュ31は、第2ピストン26と第2ポート23との間に配置されている。この第1及び第2の各ブッシュ30、31は、従回転子14の各端部14c、14dと、フロントカバー16及びリアーピストンカバー20とによって挟持されており、軸方向に移動しないように固定されている。
また、図1及び図2に示すように、ポンプケーシング15の収容孔21は、第1及び第2の各ポート22、23が配置されている部分に第1及び第2流体室36、37が形成されている。この第1及び第2流体室36、37は、主回転子13及び各従回転子14に形成されている各溝部13b、14bと、対応する第1及び第2の各ポート22、23との間を作動流体(例えば油、水、ビスコース、食品、薬品等の特殊液体、及び空気等の気体)が流れ易くするためのものである。
更に、図1に示すように、主回転子13の第2ピストン26側の端部には、回転取出しピン38を設けてある。この回転取出しピン38は、リアーピストンカバー20に形成された挿通孔39を通ってケーシング12の外側に露出している。
上記のように構成された図1に示すねじ型機械11によると、主回転子13を正転及び逆転の両方向に回転させることができ、例えば油圧モータ及び油圧ポンプとして使用することができる。まず、このねじ型機械11を例えば油圧モータとして使用する場合において、主回転子13を正転(又は逆転)させるときは、高圧油を第1(又は第2)ポート22(又は23)に供給してケーシング12内に流入させる。この高圧油は、主回転子13及び2本の各従回転子14、14の溝部13b、14bを満たすことによって、主回転子13を正転(又は逆転)させることができる。そして、この高圧油は、主回転子13及び各従回転子14、14の軸方向(図1の右方向)に降圧しながら移動して、低圧油となって第2(又は第1)ポート23(又は22)から流出する。なお、2本の各従回転子14、14は、主回転子13の回転に伴って主回転子13と逆方向に回転する。
次に、このねじ型機械11を油圧ポンプとして使用する場合は、図1に示す主回転子13の駆動端部24aとモータ(図示せず)の回転軸とを連結する。そして、例えば、第1(又は第2)ポート22(又は23)から高圧油を吐出させるときは、モータによって主回転子13を所定の正転(又は逆転)方向に駆動する。これによって、第2(又は第1)ポート23(又は22)から低圧油を吸い込むことができる。この低圧油は、主回転子13及び2本の各従回転子14、14のそれぞれの溝部13b、14bを満たし、主回転子13及び各従回転子14、14の回転によってその軸方向に昇圧しながら移動して、第1(又は第2)ポート22(又は23)に向かう。このようにして、低圧油を昇圧して高圧油として第1(又は第2)ポート22(又は23)から吐出することができる。なお、2本の各従回転子14、14は、主回転子13の回転に伴って主回転子13と逆方向に回転する。
このようにして、第1及び第2ポート22、23のうち、いずれのポートを高圧油が通る場合でも、主回転子13の2つの各ポート22、23と対応する各側部に第1及び第2ピストン25、26を設けてあるので、高圧油の、主回転子13に作用する所定の軸方向(図1の右方向又は左方向)の力と、第1及び第2ピストン25、26に作用するそれとは逆方向(図1の左方向又は右方向)の力とが互いに相殺され、よって、主回転子13に大きな軸方向の力が働かないようにすることができる。
次に、図3(a)、(b)を参照して、第1ポート22に高圧油が通る場合における主回転子13、並びに第1及び第2ピストン25、26に働く力について説明する。図3(a)は、主回転子13、並びに2本の各従回転子14、14を図1のA−A方向から見た図である。主回転子13には、突条13aの側面で形成された円環状部分(面積S)40と、主回転子13と2本の各従回転子14、14とが交わって形成された2つの各レンズ形状部分(面積S)41、41とに高圧油による圧力(例えば21MPa)が働く。この面積(S+2×S)に働く圧力によって、主回転子13に力Fが働く。この力Fは、主回転子13を図1の右方向に押し付ける力となる。
図3(b)は、第1ピストン25を第1ポート22の側から見た図である。第1ピストン25には、第1ピストン25の内側面で形成された円環状部分(面積S(=S+2×S))42に高圧油による圧力(例えば21MPa)が働く。この第1ピストン25に働く力Fは、主回転子13を図1の左方向に押し付ける力Fとなる。そして、この第1ピストン25に働く力Fと、主回転子13に働く力Fとが同一の大きさとなるように、各面積S、S、及びSが定められている。そして、力FとFとは、互いに逆方向であるので、互いに相殺され、主回転子13に大きな軸方向の力が働かないようにすることができる。
なお、図1に示す第1ポート22を通る高圧油は、2つの第1ブッシュ30、30の外周面とポンプケーシング15の内周面との間に形成されている隙間を通って第1ピストン25の内側面42に接触することとなる。しかし、第1ピストン25の外周面と、フロントカバー16の内周面との間には、シール装置29を設けて密封してあるので、高圧油は第1ピストン25とシール装置29との隙間に流入するときに、圧力降下して比較的低圧となり、ドレンポート43を通って外側に排出されるようになっている。これによって、第1ピストン25の外側面(図1において、第1ピストン25より左側部分)には高圧油による圧力が働かないようになっている。
第2ピストン26は、第1ピストン25と同様に構成されており、第2ポート23に高圧油が通る場合でも、第2ピストン26に働く力Fと(図1の右方向に働く力)、主回転子13に働く力F(図1の左方向に働く力)とが同一の大きさとなるように、各面積S、S、及びSが定められている。そして、上記と同様に、力FとFとは、互いに逆方向に向かうものであるので、互いに相殺され、主回転子13に大きな軸方向の力が働かないようにすることができる。
このように、このねじ型機械11によると、第1及び第2ポート22、23のうちいずれのポートを高圧油が通るような使用をしても、主回転子13に大きな軸方向の力が働かないようにすることができるので、主回転子13を支持する軸受け27を大型化せずに、高圧油を通すポート22、23を変更する使用を可能にすることができる。つまり、主回転子13を正転及び逆転させる使用を可能にすることができる。勿論、軸受け27を省略することもできる。
次に、図1及び図4を参照して、第1ポート22に高圧油が通る場合における2本の各従回転子14、14に働く力について説明する。ただし、各従回転子14、14に働く力は同等であるので、一方の従回転子14の説明をして他方の従回転子14の説明を省略する。図1に示すように、従回転子14の左端部14cが第1ブッシュ30によって回動自在に保持されており、第1ブッシュ30がポンプケーシング15に対して固定して取り付けられているので、従回転子14の左端部14cが高圧油によって軸方向(図1の右方向)の力を受けることを軽減できる。そして、第1ポート22を通る高圧油は、従回転子14の左端部14cと第1ブッシュ30の内面との間に形成された第1隙間33に流入するが、高圧油が第1隙間33に流入するときに圧力降下して比較的低圧となり、この低圧油は、従回転子14に設けられている連通孔32、及びドレン孔35を通って外側に排出される。これによって、第1隙間33に流入した圧油が従回転子14の左端部14cを軸方向(図1の右方向)に押し付けることを防止できる。図4は、第1ポート22を通る高圧油が、第1ブッシュ30の第1隙間33、連通孔32、第2隙間34、及びドレン孔35を通って外側に排出される状態を示している。勿論、第1ポート22に低圧油が通る場合も、上記と同様にして、この低圧油を第1ブッシュ30の第1隙間33、連通孔32、第2隙間34、及びドレン孔35に通して外側に排出することができる。
また、第2ポート23に高圧油又は低圧油が通る場合は、この高圧油又は低圧油を第2ブッシュ31の第2隙間34、及びドレン孔35に通して外側に排出することができる。第2隙間34は、従回転子14の右端部14dと第2ブッシュ31の内面との間に形成されている。
よって、この2本の従回転子14、14が正逆いずれの方向に回転する場合でも、従回転子14、14が圧縮されて曲がり、これによって周面が焼き付くことや、その各端部14c、14dが磨耗したり、焼き付くことを防止できる。
従って、このねじ型機械11は、例えば主回転子13の正転及び逆転可能なモータとして使用することができる。その結果、図5に示す従来のねじ型機械1のように、正転用及び逆転用の2台のねじ型機械を用意する必要がなく、経済的である。そして、従来では、例えば油圧モータとして、ベーン式、ギヤ式、及びピストン式のものがあるが、本発明では、ねじ型を採用しているので、これら従来の油圧モータよりも、低騒音、長寿命、及び高速運転が得られる。
また、主回転子13の回転方向を変更することによって、第1及び第2ポート22、23のうちのいずれのポートからでも高圧油を吐出できるポンプとして使用できる。よって、各ポート22、23を吐出口又は吸込み口として変更して使用するときは、主回転子13の回転方向を変更するだけでよく、切換弁等を設ける必要がなく経済的である。
更に、図1に示すねじ型機械11を複数台準備して、各機械11の第1及び第2ポート22、23を直列に接続して使用するときは(多段で使用するときは)、各機械11の第1及び第2の各ポート22、23に高圧油が通ることとなるが、このような場合でも、各主回転子13には、軸方向の力が働かないようにすることができる。
そして、このねじ型機械11は、図1に示すように、主回転子13に対して2本の各従回転子14、14が噛み合って互いに線接触しており、かつ、主回転子13及び各従回転子14、14とケーシング12の内周面とが互いに接触しているので、圧油を溝部13b、14b内にほぼ密封した状態で軸方向に移動させることができる。よって、このねじ型機械11を効率よく作動させることができる。
更に、図1に示すように、主回転子13の第2ピストン26側の端部に回転取出しピン38を設けてあるので、この回転取出しピン38によって主回転子13の回転を取り出すことができる。そして、この回転取出しピン38に、例えばエンコーダを接続することによって、主回転子13の回転を電気的信号に変換することができ、この信号から主回転子13の回転速度や回転数等を取り出すことができる。このようにして、主回転子13の回転速度や回転数等を取り出すことは、ねじ型機械11を例えば油圧モータとして利用するときに特に有効である。
ただし、上記実施形態では、図1に示すように、主回転子13と平行してその両側に2本の従回転子14、14を回動自在に設け、この2本の各従回転子14、14が主回転子13と噛合う状態でケーシング12内に配置したが、これに代えて、主回転子13と平行して1本の従回転子14を回動自在に設け、この従回転子14が主回転子13と噛合う状態でケーシング12内に配置してもよい。また、2本の従回転子14を設けたが、この2本の従回転子14を省略してもよい。
そして、上記実施形態のねじ型機械11は、例えば製鉄用プレス機や、船舶のスクリューを駆動するための油圧モータとして使用することができる。更に、各種油圧モータを駆動するための油圧ポンプとしても使用できる。
また、上記実施形態では、図1に示すように、ドレン孔35を第2ブッシュ31等に設けたが、これに代えて、又はこれに追加して、ドレン孔35を第1ブッシュ30及びポンプケーシング15に形成して、第1隙間33とケーシング12の外側とを連通させてもよい。
以上のように、本発明に係るねじ型機械は、主回転子が正転及び逆転するように、高圧流体を流通させたときでも、主回転子に大きな軸方向の力が掛からないようにすることができ、これによって、正転及び逆転可能なモータとして使用可能であり、また、いずれのポートからも高圧流体を吐出できるポンプとして使用可能であるという優れた効果を有し、このようなねじ型機械等に適用するのに適している。
この発明の実施形態に係るねじ型機械を示す縦断面図である。 同実施形態に係るねじ型機械の半断面図である。 同実施形態に係るねじ型機械の主回転子及び第1ピストンに働く軸方向の力のバランスを説明する図であり、(a)は主回転子及び各従回転子のA−A断面図、(b)は第1ピストンの内側面を示す縦断面図である。 同実施形態の従回転子の両端に形成されている各隙間に流入する圧油の流れを説明する図である。 従来のねじ型機械を示す部分切欠き断面図である。
符号の説明
11 ねじ型機械
12 ケーシング
13 主回転子
13a、14a 突条
13b、14b 溝部
14 従回転子
15 ポンプケーシング
16 フロントカバー
17 リアーカバー
21 収容孔
22 第1ポート
23 第2ポート
24 主軸部
25 第1ピストン
26 第2ピストン
27 軸受け
30 第1ブッシュ
31 第2ブッシュ
32 連通孔
33 第1隙間
34 第2隙間
35 ドレン孔
36 第1流体室
37 第2流体室
38 回転取出しピン
39 挿通孔
40、42 円環状部分
41 レンズ形状部分

Claims (4)

  1. 2つのポートを有するケーシングを備え、前記ケーシング内にねじ形主回転子が回動自在に設けられ、作動流体が前記一方のポートから流入して前記主回転子の溝部を満たし、前記主回転子の回転に伴ってその軸方向に移動して前記他方のポートから流出するねじ型機械において、
    前記主回転子には、当該主回転子に作用する前記作動流体による力とバランスさせるためのバランスピストンが前記2つの各ポートと対応するそれぞれの側部に設けられていることを特徴とするねじ型機械。
  2. 前記主回転子と平行してねじ形従回転子が回動自在に設けられ、前記従回転子が前記主回転子と噛合う状態で前記ケーシング内に配置されていることを特徴とする請求項1記載のねじ型機械。
  3. 前記従回転子の両方の各端部がカップ状のブッシュによって回動自在に保持され、前記2つの各ブッシュの内面と、それら各内面で保持されている前記従回転子の各端部の表面とで形成される2つの隙間を互いに連通させる連通孔を前記従回転子に設け、少なくとも一方の前記隙間と前記ケーシングの外側とをドレン孔によって連通させたことを特徴とする請求項2記載のねじ型機械。
  4. 前記主回転子の端部に回転取出しピンを設け、当該回転取出しピンが前記ケーシングを貫通して外側に露出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のねじ型機械。
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