JP2005343716A - 燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 起動性に優れ、容易に制御することができ、また小型化を図ることができる燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムを提供すること。
【解決手段】 燃料供給部7と、燃料3を触媒的に分解して水素4を取り出すための光触媒を含む触媒層5と、この触媒層5を光照射する発光ダイオード等の光源6とを有する、燃料改質器1。燃料供給部7と、燃料3を触媒的に分解して水素4を取り出すための光触媒を含む触媒層5と、この触媒層5を光照射する発光ダイオード等の光源6とを有する、燃料改質器1と;触媒層5から導出された水素4が供給される電気化学デバイス(燃料電池)9と;を有する、電気化学エネルギー生成システム29。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料供給部7と、燃料3を触媒的に分解して水素4を取り出すための光触媒を含む触媒層5と、この触媒層5を光照射する発光ダイオード等の光源6とを有する、燃料改質器1。燃料供給部7と、燃料3を触媒的に分解して水素4を取り出すための光触媒を含む触媒層5と、この触媒層5を光照射する発光ダイオード等の光源6とを有する、燃料改質器1と;触媒層5から導出された水素4が供給される電気化学デバイス(燃料電池)9と;を有する、電気化学エネルギー生成システム29。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料から水素を取り出す燃料改質器、及び電気化学エネルギー生成システムに関するものである。
燃料電池用の燃料として、メタノール等の液体燃料が用いられている。中でも、燃料電池のMEA(Membrane Electrode Assembly)に直接メタノールを導入するダイレクトメタノール方式が多く提案されている。
ダイレクトメタノール方式では、メタノールと水が理論的には1:1(モル比)で燃料となるが、プロトン伝導体がメタノールをも透過してしまうため、通常はそのようなメタノール濃度にすることができず、実用的にはメタノールを濃度1mol/l程度まで薄めてMEAに供給する。このため、メタノール濃度の制御技術の確立が求められており、また、反応時に生成される水の回収技術の確立も必要となる。また、スタック出力が低いことや、プロトン伝導体が燃料を透過してしまい(メタノールクロスオーバー現象)、燃料がリークし、カソードの反応速度が遅くなるという問題点があった。
一方、MEAの他に、改質器を別に設ける改質方式が提案されている。燃料ガスの改質方法としては、加熱条件下で燃料ガスと水蒸気を反応させる水蒸気改質反応、酸化剤によって燃焼させる部分酸化反応や酸素と直接反応させる直接反応などが知られている(例えば、後記の特許文献1又は特許文献2参照。)。
図6は、後記の特許文献2による改質装置の概略図である。この改質装置は、熱源として略筒状の燃焼室50を備え、その周囲には改質原料を水蒸気改質して水素を主成分とする改質ガスを生成させる改質反応部51が隣接されている。この改質反応部51の周囲には、この改質反応部51で生成した改質ガス中に含まれるCOを水性シフト反応により低減させるシフト反応部52と、このシフト反応部52にて処理した後の改質ガス中に含まれるCOを酸化して更に低減させるCO酸化部53が配置されている。
燃焼室50は、略円筒形に形成されていて改質装置の中心部に配置されている。燃焼室50は軸方向を上下として上方にて開口し、下方には燃焼手段58としてバーナー58aを備えている。
改質反応部51は、燃焼室50の外周に沿って環状の層をなすガス流路内に改質触媒を充填し形成されたもので、燃焼室50から直接加熱されるようになっている。また、改質反応部51には改質原料及び水蒸気を供給するための原料供給路55が設けられている。原料供給路55は、改質反応部51の下端に接続されている。ここで、前記改質触媒は、改質原料と水蒸気の混合気を高温下で接触させることで水素を主成分とする改質ガスを生成させる、いわゆる水蒸気改質反応を起こすもので、例えばNi、Rh、Ru等の金属をアルミナやジルコニアなどからなる担体に担持させたものを用いることができる。
改質反応部51では、改質触媒の粒子間の隙間を改質原料及び水蒸気の混合気が通り抜けることができるようになっており、このとき上記混合気が改質触媒に接触することにより水蒸気改質反応が行われ、水素を主成分とする改質ガスが生成する。
しかしながら、上述した従来例による改質装置は、改質触媒の活性化に熱源58を必要とし、燃焼室50から隔離壁59を経て改質反応部51に熱を伝えるため、熱ロスが発生し、熱伝達が遅れることにより起動性が劣ることや、温度の制御が難しく、改質容器内の温度が部分的に高温になり易いことなどの問題点を有している。更に、熱源58及び隔離壁59のような付帯設備を必要とすることから、燃料改質装置の小型化に対しては大きな障壁となることが考えられた。
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、起動性に優れ、容易に制御することができ、また小型化を図ることができる燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムを提供することにある。
即ち、本発明は、燃料供給部と、燃料を触媒的に分解して水素を取り出すための光触媒を含む触媒層と、この触媒層を光照射する光源とを有する、燃料改質器に係るものである。
また、燃料供給部と、燃料を触媒的に分解して水素を取り出すための光触媒を含む触媒層と、この触媒層を光照射する光源とを有する、燃料改質器と;
前記触媒層から導出された水素が供給される電気化学デバイスと
を有する、電気化学エネルギー生成システムに係るものである。
前記触媒層から導出された水素が供給される電気化学デバイスと
を有する、電気化学エネルギー生成システムに係るものである。
ここで、本発明において前記光触媒とは、光が照射されることにより、それ自体は変化しないが化学反応を促進する物質、活性化に光源を必要とする物質を意味する。
本発明の燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムによれば、前記光源から照射される光によって活性化する前記光触媒を用いて、前記燃料を触媒的に分解して水素を取り出すので、上述した従来例による改質装置のように、改質触媒の活性化に熱源を必要とするのに比べ、エネルギーのロスを大幅に低減することができる。また、前記光源は、必要量に応じて電気的なオン−オフが可能であり、熱エネルギーのようにエネルギー(熱)伝達が遅れることがないので、起動性及び制御性に優れている。さらに、前記光源は特に隔離壁などを必要としないので、装置の小型化を図ることができる。
本発明において、前記光源は、前記触媒層と非接触状態、又は接触若しくは近接状態で設置されていることが好ましい。
具体的には、筐体内に前記触媒層が配置され、前記筐体の壁部又は光透過性の壁部外に前記光源が設置されていることが好ましい。或いは、筐体内に前記触媒層が配置され、前記触媒層と接触若しくは近接して前記筐体内に前記光源が設置されていることが好ましい。
また、本発明に基づく燃料改質器が、電気化学デバイスに接続され、前記触媒層から導出された水素が前記電気化学デバイスに供給されることが望ましい。
また、電気化学デバイス内の機能層に接して配され、前記触媒層から導出された水素が前記機能層に供給されるように構成してもよい。ここで、前記機能層とは、水素分解触媒層であるのが好ましい。
前記電気化学デバイスが、対向電極間にプロトン伝導体が挟持されてなることが好ましく、具体的には、前記電気化学デバイスが燃料電池として構成されているのが望ましい。
本発明において、前記光触媒としては、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO3)、酸化カドミウム(CdO)、酸化インジウム(In2O3)、酸化銀(Ag2O)、酸化マンガン(MnO2)、酸化銅(Cu2O)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化バナジウム(V2O5)、酸化ニオブ(Nb2O3)などの酸化物系半導体微粒子が挙げられる。また、硫化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)、硫化インジウム(In2S3)、硫化鉛(PdS)、硫化銅(Cu2S)、硫化モリブデン(MoS2)、硫化タングステン(WS2)、硫化アンチモン(Sb2S3)、硫化ビスマス(Bi2S3)などの硫化物系半導体微粒子が挙げられる。さらに、有機化合物を用いた金属錯体(例えばポルフィリン誘導体等)や有機高分子半導体が挙げられる。勿論、複数の異なる種類の光触媒微粒子からなる混合物を前記光触媒として用いることも可能である。また、白金を前記光触媒として使用できる可能性がある。
前記光源としては、紫外線源を用いるのが好ましい。前記紫外線源は、例えば太陽光、紫外線蛍光ランプ(水銀ランプ、キセノンランプ、ブラックライト、UV(紫外線)ランプ、冷陰極管、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプなど)等が挙げられ、特に実験等においては紫外線蛍光ランプが使用されている。しかし、前記紫外線蛍光ランプは、それを設置するために比較的広い空間と場所を必要とし、狭い空間等に設置することが困難な場合がある。また、電力消費量も、終日使用される場合にはかなり多いものとなることがある。さらに、紫外線蛍光ランプであっても、それが放射する紫外線には人体に有害な遠紫外線が多く含まれることもあり、その具体的な適用場所等は限定される場合がある。
本発明者は上述したような問題点を解決すべく鋭意検討したところ、前記光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いれば、人体への影響が少なく、より小型化を図ることができ、また消費電力を低減することができることを初めて知見した。
ここで、前記発光ダイオードとは、電流を流すことによって発光する半導体発光素子を指し、PN接合に順方向電流を流して接合領域に少数キャリアを注入し、これらが多数キャリアと再結合する際に光エネルギーに変換されて発光することができる。
前記発光ダイオードは小さな発光素子であり、パイロットランプ或いはインジケータ等として、種々の発光表示に利用されている。そして、その発色光は一般に、ある程度のスペクトル範囲を有している。例えば、窒化ガリウム(GaN)系光半導体の結晶体をpn接合することにより、青色光を発光する発光ダイオードを作製することができる。このような発光ダイオードの放射光には、近紫外領域の光、即ち紫外線も含まれる場合がある。紫外線は発光表示等の用途には不要なものであるため、一般には、ドーピング処理を適切に行うなどによって極力除くように努められている。しかし、本発明においては、前記発光ダイオードの放射光に含まれる近紫外線は不要なものではなく、前記光触媒の活性化に有効に利用でき、前記光触媒の活用を更に拡大することができる。
即ち、前記光源として前記発光ダイオードを用いれば、本発明に基づく燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムを、狭い場所等にも適用可能なよりコンパクトな構造とすることができる。また、消費電力を低減することができ、人体への影響も少ない。従って、太陽光等が当たらないような場所にも好適に用いることができ、本発明に基づく燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムの設置場所が限定されない。また、前記発光ダイオードは面発光が可能であり、前記光源としての光照射領域が広いので、前記触媒層全体に渡ってより均一な光照射を行うことができ、より効率的な燃料改質反応を行うことができる。
ここで、前記発光ダイオードに代えて、前記光源としてレーザーを用いてもよい。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に説明する。
図1(a)は、本発明に基づく燃料改質器の概略断面図である。
図1(a)に示すように、本発明に基づく燃料改質器1は、筐体2内に燃料3(例えばメタノールの水溶液)を触媒的に分解して水素4を取り出すための光触媒(例えば二酸化チタン(TiO2))を含む触媒層5が配置され、筐体2の壁部に触媒層5を光照射する発光ダイオード等の光源6が設置されている。また、筐体2は、燃料供給部7、及び燃料3が触媒的に分解されることにより取り出された水素4を導出するための導出口8を備える。触媒層5は、前記光触媒の粒子の圧縮成形により容易に作製することができ、液体透過性の多孔体である。また、前記圧縮成形後に、整粒して液体透過性の多孔体を作製することも可能である。さらに、前記光触媒の粒子をバインダーによって結着して成膜してもよく、或いは、筐体2内に前記光触媒の粒子を充填してもよい。
また、本発明に基づく燃料改質器1は、図1(b)に示すように、筐体2内に触媒層5が配置され、筐体2の壁部の少なくとも一部を光透過性とし、この壁部外に発光ダイオード等の光源6が設置されていてもよい。
さらに、本発明に基づく燃料改質器において、燃料供給部7及び導出口8の位置はそれぞれ、特に限定されない。例えば図1(c)に示すように、筐体2において、燃料供給部7と触媒層5とが離れた位置に存在していてもよい。また、触媒層5が筐体2の壁部に一部非接触の状態で配置されていてもよい。
図1(a)、(b)、(c)に示すような本発明に基づく燃料改質器1はいずれも、前記光源から照射される光によって活性化する前記光触媒を用いて、前記燃料を触媒的に分解して水素を取り出すので、上述した従来例による改質装置のように、改質触媒の活性化に熱源を必要とするのに比べ、エネルギーのロスを大幅に低減することができる。また、前記光源は、必要量に応じて電気的なオン−オフが可能であり、熱エネルギーのようにエネルギー(熱)伝達が遅れることがないので、起動性及び制御性に優れている。さらに、前記光源は特に隔離壁などを必要としないので、装置の小型化を図ることができる。
また、光源6として発光ダイオードを用いれば、本発明に基づく燃料改質器1を、狭い場所等にも適用可能なよりコンパクトな構造とすることができる。また、消費電力を低減することができ、人体への影響も少ない。従って、太陽光等が当たらないような場所にも好適に用いることができ、本発明に基づく燃料改質器1の設置場所が限定されない。また、前記発光ダイオードは面発光が可能であり、光源としての光照射領域が広いので、触媒層5全体に渡ってより均一な光照射を行うことができ、より効率的な燃料改質反応を行うことができる。
一方、本発明に基づく燃料改質器は、図2(a)に示すように、筐体2内に触媒層5が配置され、触媒層5と近接して筐体2内に発光ダイオード等の光源6が設置されていてもよい。ここで、光源6は、図示省略したが触媒層5と接触して筐体2内に設置されていてもよい(以下、同様)。この場合、光源6からの光をより効果的に触媒層5に照射することができる。
また、図2(b)に示すように、触媒層5及び光源6が筐体2の壁部と非接触の状態で配置されていてもよい。この場合、より効果的に燃料3を触媒層5に浸入させることができ、一層効率良く燃料改質反応を行うことができる。
図2(a)、(b)に示すような本発明に基づく燃料改質器1もまた、前記光源から照射される光によって活性化する前記光触媒を用いて、前記燃料を触媒的に分解して水素を取り出すので、上述した図1(a)〜(c)に示すような燃料改質器と同様の効果が奏せられる。
そして、図3に示すように、本発明に基づく電気化学エネルギー生成システム29は、図1又は図2に示すような本発明に基づく燃料改質器1と、触媒層5から導出された水素4が供給される電気化学デバイス9とを有する。なお、電気化学デバイス9は燃料電池として構成されていることが好ましい。
前記電気化学デバイスとしての燃料電池9は、触媒10及び14をそれぞれ密着又は分散させた互いに対向する、端子19及び20付きの負極(燃料極又は水素極)11及び正極(酸素極)15を有し、これらの両極間にプロトン伝導体28が挟着されたMEAを有している。使用時には、負極11側では導入口16を通して燃料改質器1から取り出された水素4が供給され、排出口17(これは設けないこともある。)から排出される。燃料(H2)4が流路18を通過する間にプロトンを発生し、このプロトンはプロトン伝導体28を通って正極15側へ移動し、そこで導入口21から流路22に供給されて排気口23へ向かう酸素(空気)24と反応し、これにより所望の起電力が取り出される。
この燃料電池におけるMEA部(発電部)25は、例えば図4に示すように、カーボンシート26上に形成したガス拡散層27に密着して設けた触媒層(水素分解触媒層、ガス拡散性触媒電極)10からなる燃料極11と、例えばカーボンシート12上に形成したガス拡散層13に密着して設けた触媒層(ガス拡散性触媒電極)14からなる酸素極15との間に、プロトン伝導体28が挟持されてなるMEAによって構成されていてよい。
このMEAに用いるプロトン伝導体28は、パーフルオロスルホン酸樹脂(例えばデュポン社製のナフィオン(登録商標))等を用いることができる。また、水素分解触媒としてパラジウム(Pd)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)等を使用することができる。
燃料改質器1に供給する液体燃料としては、メタノール以外にも、エタノール、プロパノール等のアルコールや、液体天然ガス等が使用可能である。また、燃料電池9の酸素極側には酸素、空気等の酸素含有ガスを供給することができる。
本発明に基づく電気化学エネルギー生成システム29によれば、燃料改質器1が、光源6と、光源6から照射される光によって活性化する前記光触媒を含む触媒層5とを有し、燃料3を触媒的に分解して水素4を取り出すので、上述した従来例による改質装置のように、改質触媒の活性化に熱源を必要とするのに比べ、エネルギーのロスを大幅に低減することができる。また、光源6は、必要量に応じて電気的なオン−オフが可能であり、熱エネルギーのようにエネルギー(熱)伝達が遅れることがないので、起動性及び制御性に優れている。さらに、光源6は特に隔離壁などを必要としないので、システムの小型化を図ることができる。
また、光源6として発光ダイオードを用いれば、本発明に基づく燃料改質器1及び電気化学エネルギー生成システムを、狭い場所等にも適用可能なよりコンパクトな構造とすることができる。また、消費電力を低減することができ、人体への影響も少ない。従って、太陽光等が当たらないような場所にも好適に用いることができ、本発明に基づく燃料改質器1及び電気化学エネルギー生成システム29の設置場所が限定されない。また、前記発光ダイオードは面発光が可能であり、光源としての光照射領域が広いので、触媒層5全体に渡ってより均一な光照射を行うことができ、より効率的な燃料改質反応を行うことができる。
図5は、他の実施の形態による本発明に基づく電気化学エネルギー生成システム29の概略断面図である。
図5に示すように、本発明に基づく電気化学エネルギー生成システム29は、燃料改質器1が燃料電池9内の負極11側に接して配され、光源6からの光照射によって触媒層5から導出された水素が負極11に供給される。そして、負極11において、水素からプロトン(H+)が生成され、このプロトンはプロトン伝導体28を通って正極15側へ移動し、そこで導入口21から流路22に供給されて排気口23へ向かう酸素(空気)24と反応し、これにより所望の起電力が取り出される。
この場合、図4に示すような本発明に基づく電気化学エネルギー生成システムと同様の効果が奏せられると共に、燃料改質器1が燃料電池9内の負極11側に接して配されているので、より小型化されたシステムを実現することができる。
以上、本発明を実施の形態について説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき種々に変形が可能である。
例えば、前記光源は、前記触媒層と非接触状態、又は接触若しくは近接状態で設置されているのが好ましく、例えば、筐体内に前記触媒層が配置され、前記筐体の壁部又は光透過性の壁部外に前記光源が設置されているのが好ましい。或いは、筐体内に前記触媒層が配置され、前記触媒層と接触若しくは近接して前記筐体内に前記光源が設置されていてもよい。
また、本発明に基づく燃料改質器の前記筐体において、前記触媒層、前記燃料供給部及び前記水素の導出口の位置はそれぞれ、適宜選択可能である。また、本発明に基づく燃料改質器及び電気化学エネルギー生成システムの形状、材質等も適宜選択可能である。
1…燃料改質器、2…筐体、3…燃料、4…水素、5…触媒層、6…光源、
7…燃料供給部、8…導出口、9…燃料電池、10、14…触媒層、11…燃料極、
12、26…カーボンシート、13、27…ガス拡散層、15…酸素極、
24…酸素(空気)、25…発電部(MEA部)、28…プロトン伝導体、
29…電気化学エネルギー生成システム
7…燃料供給部、8…導出口、9…燃料電池、10、14…触媒層、11…燃料極、
12、26…カーボンシート、13、27…ガス拡散層、15…酸素極、
24…酸素(空気)、25…発電部(MEA部)、28…プロトン伝導体、
29…電気化学エネルギー生成システム
Claims (20)
- 燃料供給部と、燃料を触媒的に分解して水素を取り出すための光触媒を含む触媒層と、この触媒層を光照射する光源とを有する、燃料改質器。
- 前記光源が、前記触媒層と非接触状態、又は接触若しくは近接状態で設置されている、請求項1に記載した燃料改質器。
- 筐体内に前記触媒層が配置され、前記筐体の壁部又は光透過性の壁部外に前記光源が設置されている、請求項2に記載した燃料改質器。
- 筐体内に前記触媒層が配置され、前記触媒層と接触若しくは近接して前記筐体内に前記光源が設置されている、請求項2に記載した燃料改質器。
- 前記光源が発光ダイオードである、請求項1に記載した燃料改質器。
- 電気化学デバイスに接続され、前記触媒層から導出された水素が前記電気化学デバイスに供給される、請求項1に記載した燃料改質器。
- 電気化学デバイス内の機能層に接して配され、前記触媒層から導出された水素が前記機能層に供給される、請求項1に記載した燃料改質器。
- 前記機能層が水素分解触媒層である、請求項7に記載した燃料改質器。
- 前記電気化学デバイスが、対向電極間にプロトン伝導体が挟持されてなる、請求項6又は7に記載した燃料改質器。
- 前記電気化学デバイスが燃料電池として構成されている、請求項9に記載した燃料改質器。
- 燃料供給部と、燃料を触媒的に分解して水素を取り出すための光触媒を含む触媒層と 、この触媒層を光照射する光源とを有する、燃料改質器と;
前記触媒層から導出された水素が供給される電気化学デバイスと
を有する、電気化学エネルギー生成システム。 - 前記光源が、前記触媒層と非接触状態、又は接触若しくは近接状態で設置されている、請求項11に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 筐体内に前記触媒層が配置され、前記筐体の壁部又は光透過性の壁部外に前記光源が設置されている、請求項12に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 筐体内に前記触媒層が配置され、前記触媒層と接触若しくは近接して前記筐体内に前記光源が設置されている、請求項12に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記光源が発光ダイオードである、請求項11に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記燃料改質器が前記電気化学デバイスに接続されている、請求項11に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記燃料改質器が前記電気化学デバイス内の機能層に接して配され、前記触媒層から導出された水素が前記機能層に供給される、請求項11に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記機能層が水素分解触媒層である、請求項17に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記電気化学デバイスが、対向電極間にプロトン伝導体が挟持されてなる、請求項16又は17に記載した電気化学エネルギー生成システム。
- 前記電気化学デバイスが燃料電池として構成されている、請求項19に記載した電気化学エネルギー生成システム。
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