JP2005341408A - 携帯電話機及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、複数の送信用パワーアンプを用いて複数の携帯電話サービスと通信する携帯電話機に好適な故障対策技術を提供する。
【解決手段】 ローミングリスト記憶部58は携帯電話機1が接続可能な全てのシステムに関して通信可否情報を記録している。アンプ41、42はそれぞれヒューズ抵抗43、44を介して給電される。ヒューズ抵抗はアンプの短絡故障時に溶断して給電を遮断する。故障検出回路70は抵抗ネットワーク回路によってアンプ41、42の正常状態及び故障状態の電源インピーダンスに応じた電流を得て、トランジスタ回路によって電圧変換する。ローミングリスト更新部57は得られた電圧に応じて故障アンプを判定し、故障アンプを送信に用いるシステムに関する通信可否情報を通信不可に変更する。通信制御部54は通信不可と示されたシステム以外のシステムとの接続を試みる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ローミングリスト記憶部58は携帯電話機1が接続可能な全てのシステムに関して通信可否情報を記録している。アンプ41、42はそれぞれヒューズ抵抗43、44を介して給電される。ヒューズ抵抗はアンプの短絡故障時に溶断して給電を遮断する。故障検出回路70は抵抗ネットワーク回路によってアンプ41、42の正常状態及び故障状態の電源インピーダンスに応じた電流を得て、トランジスタ回路によって電圧変換する。ローミングリスト更新部57は得られた電圧に応じて故障アンプを判定し、故障アンプを送信に用いるシステムに関する通信可否情報を通信不可に変更する。通信制御部54は通信不可と示されたシステム以外のシステムとの接続を試みる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数の無線通信サービスを利用可能な携帯電話機に関し、特に、そのような携帯電話機が備える送信用パワーアンプの故障対策技術に関する。
近年、移動電話方式による移動通信サービスの普及は目覚しく、多数の事業者が様々な方式でサービスを提供している。そのような中で、事業者や使用周波数帯が異なる複数のサービスの利用が可能な携帯電話機が実用に供されている。
複数のサービスの利用を可能とする機能は、ローミング機能と呼ばれる。ユーザは、ローミング機能を有する一台の携帯電話機を携行するだけで、その時々の所在地や利用目的、さらには利用料金に応じた好適なサービスを選択して利用できる。
複数のサービスの利用を可能とする機能は、ローミング機能と呼ばれる。ユーザは、ローミング機能を有する一台の携帯電話機を携行するだけで、その時々の所在地や利用目的、さらには利用料金に応じた好適なサービスを選択して利用できる。
そのような利便性の向上と並行して、携帯電話機の故障対策も従来から行われている。送信用パワーアンプの地絡故障時の安全対策はその代表例である。具体的には、送信用パワーアンプへの給電をヒューズ抵抗を介して行い、地絡故障時には当該ヒューズ抵抗の溶断によって給電を停止し、異常発熱やそれによる発煙、発火を未然に防ぐことができる。
また、特許文献1は、TDMA(Time Division Multiple Access)方式の携帯電話機において、送信用パワーアンプの短絡故障時に給電を停止し安全を確保した上で、送信回路全体の動作を停止することによって、送信用パワーアンプが機能していない状態で規格外の漏洩電波が放射される不都合を完全に解消する制御回路を開示している。
特開平11−88226号公報
また、特許文献1は、TDMA(Time Division Multiple Access)方式の携帯電話機において、送信用パワーアンプの短絡故障時に給電を停止し安全を確保した上で、送信回路全体の動作を停止することによって、送信用パワーアンプが機能していない状態で規格外の漏洩電波が放射される不都合を完全に解消する制御回路を開示している。
しかしながら、上記従来の故障対策技術は、ローミング機能を有しCDMA(Code Division Multiple Access)方式のシステムを接続候補の一つとする携帯電話機において、安全対策としては所期の効果を発揮するものの、次のような問題を生じる。
例えば基地局から知らされる位置情報と最後に位置登録に成功した際に携帯電話機が記録している位置情報とが一致する場合、CDMA方式に従って通信を行う携帯電話機は、位置登録を含む送信動作を一切行うことなく待ち受けに入る。
例えば基地局から知らされる位置情報と最後に位置登録に成功した際に携帯電話機が記録している位置情報とが一致する場合、CDMA方式に従って通信を行う携帯電話機は、位置登録を含む送信動作を一切行うことなく待ち受けに入る。
その場合、従来技術をそのまま適用しただけでは、送信に必要なパワーアンプの機能が失われているにもかかわらず、実際には通信できないサービスを待ち受けることになる。特に、パワーアンプの故障がユーザに適切に示されなければ、ユーザは漫然とその通信できないサービスを待ち受け続ける恐れがある。
さらに、そのような携帯電話機は、パワーアンプの故障状況下で、たとえ位置登録を試みて失敗したとしても、基地局から有効な制御信号が受信される限りその基地局を待ち受けることができるため、同様の問題が起こり得る。
さらに、そのような携帯電話機は、パワーアンプの故障状況下で、たとえ位置登録を試みて失敗したとしても、基地局から有効な制御信号が受信される限りその基地局を待ち受けることができるため、同様の問題が起こり得る。
前記携帯電話機が複数の送信用パワーアンプを備える場合にはなおのこと、残存する正常なパワーアンプを用いて利用可能なサービスに待ち受けを切り替えるための支援が行われないことは、ユーザにとって著しく不便である。
上記の問題に鑑み、本発明は、複数の送信用パワーアンプを用いて複数の携帯電話サービスと通信する携帯電話機に好適な故障対策技術、及び当該技術を用いた携帯電話機を提供することを目的とする。
上記の問題に鑑み、本発明は、複数の送信用パワーアンプを用いて複数の携帯電話サービスと通信する携帯電話機に好適な故障対策技術、及び当該技術を用いた携帯電話機を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明の携帯電話機は、複数の無線通信サービスを利用可能な携帯電話機であって、信号の送信に用いられる複数のパワーアンプと、前記複数のパワーアンプのうち地絡故障を起こしたパワーアンプを判定する判定手段と、前記複数のサービスのうち、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるサービスを除いたサービスの利用を試みる通信制御手段とを備える。
また、前記携帯電話機は、さらに、前記判定手段による判定結果をユーザに通知する通知手段を備えてもよい。
この構成によれば、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるサービスが利用候補から除外されるので、通信に必要なパワーアンプの機能が失われていることに気づかず実際には通信できないサービスからの着呼を待ち受けてしまうという不都合が解消される。
そして、残存する正常なパワーアンプを送信に用いるサービスの利用を試みるので、故障があった場合には、実際に利用できるサービスへの切り替えが自動的に行われることとなる。
そして、残存する正常なパワーアンプを送信に用いるサービスの利用を試みるので、故障があった場合には、実際に利用できるサービスへの切り替えが自動的に行われることとなる。
また、前記判定の結果が表示されることで、ユーザは故障の発生と修理の必要性とを速やかに知ることができる。
また、前記携帯電話機が利用可能な前記複数のサービスのうち少なくとも一つはCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採るとしてもよい。
この構成によれば、故障したパワーアンプを通信に用いるサービスがCDMA方式を採る場合でも適切に利用候補から除外され、そのサービスを待ち受けることがなくなる。
また、前記携帯電話機が利用可能な前記複数のサービスのうち少なくとも一つはCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採るとしてもよい。
この構成によれば、故障したパワーアンプを通信に用いるサービスがCDMA方式を採る場合でも適切に利用候補から除外され、そのサービスを待ち受けることがなくなる。
また、前記判定手段は、各パワーアンプの電源インピーダンスに応じた電流が流れる抵抗マトリクス回路と、当該電流に応じた電圧を出力するトランジスタ回路とを含み、当該電圧を所定のしきい値と比較することによって地絡故障を起こしたパワーアンプを判定してもよい。
この構成によれば、故障判定のために追加的に設けるべきハードウェア構成を抵抗マトリクス回路及びトランジスタ回路のみとし、残部を、例えば統合モデム用の集積回路チップによるソフトウェア処理によって賄うことができるので、極めて低廉に故障判定機能を実現することができる。
この構成によれば、故障判定のために追加的に設けるべきハードウェア構成を抵抗マトリクス回路及びトランジスタ回路のみとし、残部を、例えば統合モデム用の集積回路チップによるソフトウェア処理によって賄うことができるので、極めて低廉に故障判定機能を実現することができる。
上記問題を解決するため、本発明の制御方法は、信号の送信に用いられる複数のパワーアンプを備え複数の無線通信サービスを利用可能な携帯電話機の制御方法であって、前記複数のパワーアンプのうち地絡故障を起こしたパワーアンプを判定する判定ステップと、前記複数のサービスのうち、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるサービスを除いたサービスの利用を試みる通信制御ステップとを含む。
この方法に従って携帯電話機を制御することによって、前述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る携帯電話機は、2つの送信用パワーアンプを備え、無線通信サービスを提供する複数のシステムの各々と前記パワーアンプのうちの一つを用いて通信する。前記パワーアンプは、例えば北米地域において、それぞれ800MHzセルラバンド及び1.9GHzPCS(Personal Communication Services)バンドの送信信号を増幅するために用いられる。セルラバンドではデジタルセルラ規格に準拠したTDMA方式及びIS−95規格に準拠したCDMA方式による通信が行われ、PCSバンドではCDMA方式による通信が行われる。
本携帯電話機は、セルラバンド及びPCSバンドにおいて提供される複数の無線通信サービスを提供するシステムのうち、予め定められた優先順位に従って選択されるシステムから着呼を待ち受けると共に、そのシステム、又はユーザから都度指定されるシステムを通して発呼する。
以下、図面を参照しながら、本携帯電話機について詳しく説明する。
<全体構成>
図1は、携帯電話機1の全体構成を示す機能ブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本携帯電話機について詳しく説明する。
<全体構成>
図1は、携帯電話機1の全体構成を示す機能ブロック図である。
携帯電話機1は、アンテナ10、デュプレクサ20〜22、無線受信部30、無線送信部40、パワーアンプ41、42、ヒューズ抵抗43、44、ベースバンド処理部50、レシーバ61、マイク62、操作部63、表示部64、及び故障検出回路70から構成される。
ベースバンド処理部50は、A/Dコンバータ51、52、D/Aコンバータ53、通信制御部54、音声CODEC部55、ユーザI/F部56、ローミングリスト更新部57、ローミングリスト記憶部58、及び判定テーブル記憶部59から構成される。
ベースバンド処理部50は、A/Dコンバータ51、52、D/Aコンバータ53、通信制御部54、音声CODEC部55、ユーザI/F部56、ローミングリスト更新部57、ローミングリスト記憶部58、及び判定テーブル記憶部59から構成される。
ベースバンド処理部50は、例えば、A/Dコンバータ51、52、D/Aコンバータ53の他に、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、及び不揮発性メモリ等から構成されるIC(Integrated Circuit)チップであるとしてもよい。その場合、通信制御部54、音声CODEC部55、ユーザI/F部56、及びローミングリスト更新部57は、前記不揮発性メモリに保持され前記CPU及びDSPによって実行されるプログラムモジュールであり、ローミングリスト記憶部58及び判定テーブル記憶部59は前記不揮発性メモリの一部分であるとしてもよい。
ローミングリスト記憶部58は、接続可能な全システムについて、優先順位、使用パワーアンプ、多重方式、通信可否を示すローミングリストを記憶している。また、ローミングリスト更新部57は、パワーアンプ41、42が個々に地絡故障を起こしているか判定し、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるシステムを前記ローミングリストに通信不可と記録する。通信制御部54は、前記ローミングリストに通信不可と記録されたシステムを除いたシステムの一つを前記優先順位に応じて選択し、当該選択されたシステムの捕捉を試み、補足に成功したシステムからの着信を待ち受ける。ここで、捕捉とは、前記選択されたシステムからの制御信号を正しく受信することを言う。
この故障判定及び記録機能、並びにシステム選択機能に関する構成と動作については後で詳しく説明する。
操作部63は、テンキー、オフフックキー、オンフックキー等を含み、ダイヤル操作、通話開始操作、通話終了操作等に用いられる。
表示部64は、カラー液晶パネル、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)、有機ELパネル、又はPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)などで実現され、現在時刻、バッテリ残量、電波強度等を表示する。
<基本的な通信処理>
まず、携帯電話機1における基本的な通信処理に関係する各部の機能を説明する。
操作部63は、テンキー、オフフックキー、オンフックキー等を含み、ダイヤル操作、通話開始操作、通話終了操作等に用いられる。
表示部64は、カラー液晶パネル、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)、有機ELパネル、又はPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)などで実現され、現在時刻、バッテリ残量、電波強度等を表示する。
<基本的な通信処理>
まず、携帯電話機1における基本的な通信処理に関係する各部の機能を説明する。
無線受信部30はアンテナ10に受信された受信信号をデュプレクサ20〜22を介して取得する。
デュプレクサ20は、セルラバンドの信号とPCSバンドの信号とを分離及び混合し、デュプレクサ21、22は、それぞれセルラバンド及びPCSバンドについて、送信信号と受信信号とを分離及び混合する。
デュプレクサ20は、セルラバンドの信号とPCSバンドの信号とを分離及び混合し、デュプレクサ21、22は、それぞれセルラバンド及びPCSバンドについて、送信信号と受信信号とを分離及び混合する。
無線受信部30は、セルラバンド及びPCSバンドの受信信号のうち通信制御部54からの制御に応じた一方を増幅してベースバンドの受信信号に復調する。A/Dコンバータ51は当該ベースバンドの受信信号をデジタル受信信号に変換する。通信制御部54は当該デジタル受信信号をCDMAやTDMAといった多重方式に応じてデジタル音声信号に変換する。具体的に、CDMAでは逆拡散処理によって、またTDMAではタイムスロット処理によって、前記デジタル音声信号が得られる。音声CODEC部55は、得られたデジタル音声信号を受話音声信号に復号しレシーバ61から発音する。
また、音声CODEC部55は、マイク62から取得した送話音声信号をデジタル音声信号に符号化し、通信制御部54は、当該デジタル音声信号を多重方式に応じてデジタル送信信号に変換し、D/Aコンバータ53は当該デジタル送信信号をベースバンドの送信信号に変換する。
無線送信部40は、当該ベースバンドの送信信号をセルラバンド又はPCSバンドの送信信号のうち通信制御部54からの制御に応じた一方に変調する。パワーアンプ41はセルラバンドの送信信号を送信レベルに増幅し、パワーアンプ42はPCSバンドの送信信号を送信レベルに増幅し、増幅された送信信号はデュプレクサ20〜22を介してアンテナ10から送信される。
<故障判定及び記録処理>
次に、故障判定及び記録処理の詳細について説明する。
無線送信部40は、当該ベースバンドの送信信号をセルラバンド又はPCSバンドの送信信号のうち通信制御部54からの制御に応じた一方に変調する。パワーアンプ41はセルラバンドの送信信号を送信レベルに増幅し、パワーアンプ42はPCSバンドの送信信号を送信レベルに増幅し、増幅された送信信号はデュプレクサ20〜22を介してアンテナ10から送信される。
<故障判定及び記録処理>
次に、故障判定及び記録処理の詳細について説明する。
故障判定及び記録処理は、故障検出回路70、A/Dコンバータ52、ローミングリスト更新部57、ローミングリスト記憶部58、及び判定テーブル記憶部59が関係して実行される。
図2は、故障検出回路70の一例を示す回路図である。図2には、パワーアンプ41、42、及びヒューズ抵抗43、44を含めて示している。
図2は、故障検出回路70の一例を示す回路図である。図2には、パワーアンプ41、42、及びヒューズ抵抗43、44を含めて示している。
パワーアンプ41、42への給電は、それぞれヒューズ抵抗43、44を介して行われる。パワーアンプ41、42の地絡故障時には、過電流により対応するヒューズ抵抗が溶断することによって電源の供給が断たれる。これにより、発煙、発火といった事故が未然に防がれる。
正常状態においてパワーアンプ41、42の電源インピーダンス及びヒューズ抵抗43、44は何れも所定の抵抗値を示し、故障状態においてパワーアンプ41、42の電源インピーダンスは略0となりヒューズ抵抗43、44は無限大となる。
正常状態においてパワーアンプ41、42の電源インピーダンス及びヒューズ抵抗43、44は何れも所定の抵抗値を示し、故障状態においてパワーアンプ41、42の電源インピーダンスは略0となりヒューズ抵抗43、44は無限大となる。
パワーアンプ41、42の電源インピーダンス、ヒューズ抵抗43、44、抵抗R1、R2、R3、及びトランジスタQ1のエミッタ−ベース間抵抗は抵抗ネットワーク回路を形成する。この抵抗ネットワーク回路において、トランジスタQ1のエミッタ−ベース間には、パワーアンプの電源インピーダンス及びヒューズ抵抗に応じて、正常状態及び故障状態でそれぞれ異なる電流が流れる。
特に、抵抗R1及びR2に異なる抵抗を用いることによって、パワーアンプ41の正常又は故障、及びパワーアンプ42の正常又は故障の、4通りの組み合わせについてそれぞれ異なるエミッタ−ベース電流が得られるように構成される。
トランジスタQ1は得られたエミッタ−ベース電流を増幅し、抵抗R4は増幅された電流を電圧Vdetに変換してベースバンド処理部50へ出力する。Vdetはベースバンド処理部50のA/Dコンバータ52によってデジタル値に変換される。
トランジスタQ1は得られたエミッタ−ベース電流を増幅し、抵抗R4は増幅された電流を電圧Vdetに変換してベースバンド処理部50へ出力する。Vdetはベースバンド処理部50のA/Dコンバータ52によってデジタル値に変換される。
故障判定及び記録処理の残部は、ローミングリスト更新部57によるソフトウェア処理として実行される。
図3は、ローミングリスト更新部57によって行われる故障判定及び記録処理を示すフローチャートである。
図4は、判定テーブル記憶部59に記憶されている判定テーブルの内容例である。複数の電圧範囲についてその上限値と、Vdetがその電圧範囲に含まれる場合に故障と判定すべきパワーアンプとが対応付けて示される。PA1、PA2がそれぞれパワーアンプ41、42を表す。ここで、V1<V2<V3である。
図3は、ローミングリスト更新部57によって行われる故障判定及び記録処理を示すフローチャートである。
図4は、判定テーブル記憶部59に記憶されている判定テーブルの内容例である。複数の電圧範囲についてその上限値と、Vdetがその電圧範囲に含まれる場合に故障と判定すべきパワーアンプとが対応付けて示される。PA1、PA2がそれぞれパワーアンプ41、42を表す。ここで、V1<V2<V3である。
ローミングリスト更新部57は、Vdetを判定テーブル記憶部59に記憶されている複数の電圧範囲それぞれの上限値と比較し(図3、S11)、Vdetを超えない最小の上限値に対応するパワーアンプを故障と判定する(図3、S12)。
具体的には、Vdet≦V1ならPA1及びPA2の何れもが故障しておらず、V1<Vdet≦V2ならPA1のみが故障しており、V2<Vdet≦V3ならPA2のみが故障しており、V3<VdetならPA1及びPA2の両方が故障していると判定される。
具体的には、Vdet≦V1ならPA1及びPA2の何れもが故障しておらず、V1<Vdet≦V2ならPA1のみが故障しており、V2<Vdet≦V3ならPA2のみが故障しており、V3<VdetならPA1及びPA2の両方が故障していると判定される。
ローミングリスト更新部57は、ユーザI/F部56を介して表示部64に故障と判定されたパワーアンプを用いるバンドを通信不可として表示する。この表示は、例えば表示部64の一部に電波強度等と共に所定のアイコンを用いて行ってもよく、また、ユーザが確認操作を行うまで表示部64の全面に行ってもよい。表示の具体的な態様は、適宜選択されるべき設計事項である。
図5は、ローミングリスト記憶部58に記憶されているローミングリストの内容例である。ローミングリストは、接続可能な全システムについて、優先順位、通信に用いるパワーアンプ、多重方式、制御チャネル周波数、及び通信可能か否かをそれぞれ示す情報を保持する。リストの各エントリが一つのシステムに対応する。
ローミングリスト更新部57は、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるシステムの通信可能欄を、通信不可であることを示す値「NO」に更新する(図3、S14)。
ローミングリスト更新部57は、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるシステムの通信可能欄を、通信不可であることを示す値「NO」に更新する(図3、S14)。
なお、ローミングリスト更新部57はこの故障判定及び記録処理を所定の頻度で実行する必要があるが、処理によるバッテリの消耗とパワーアンプの故障率とを勘案すれば、その頻度は比較的低くても構わない。
例えば、位置登録に失敗した場合に故障判定及び記録処理を実行してもよい。位置登録の失敗は、パワーアンプの故障を示唆しているからである。故障と判定されたパワーアンプに関係するシステムは、それ以降、捕捉候補から除外され待ち受けの対象になることはない。さらに追加的に、電源投入時及び圏外から圏内への復帰時にも当該処理を行って、故障の検出精度を高めることも考えられる。
<システム選択処理>
図6は、通信制御部54によって行われるシステム選択処理を示すフローチャートである。
例えば、位置登録に失敗した場合に故障判定及び記録処理を実行してもよい。位置登録の失敗は、パワーアンプの故障を示唆しているからである。故障と判定されたパワーアンプに関係するシステムは、それ以降、捕捉候補から除外され待ち受けの対象になることはない。さらに追加的に、電源投入時及び圏外から圏内への復帰時にも当該処理を行って、故障の検出精度を高めることも考えられる。
<システム選択処理>
図6は、通信制御部54によって行われるシステム選択処理を示すフローチャートである。
通信制御部54は、ローミングリストを参照して、通信可能欄が通信可能であることを示す値「YES」であるシステムの中から最も優先順位が高い一つを選択し、当該選択されたシステムの捕捉を試みる。具体的には、ローミングリストの使用パワーアンプ欄、多重方式欄、及び制御チャネル周波数欄の内容に従って、動作させるパワーアンプ、処理の基準とする多重方式、同調する周波数を切り替えることによって、前記選択されたシステムからの制御信号の受信を試みる(S22)。
システムの捕捉に成功した場合、言い換えれば所望の制御信号が正しく受信された場合(S23:YES)、そのシステムを待ち受け(S24)、失敗すれば次に優先順位が高いシステムについて同様の処理を繰り返す(S21〜S25)。そして、通信可能な全てのシステムの捕捉に失敗した場合、圏外と表示する(S26)。
<まとめ>
以上説明したように、本発明の携帯電話機によれば、故障と判定されたパワーアンプに関係するシステムは予めローミングリスト上で捕捉候補から除外されるから、実際には通信できないシステムを待ち受けてしまうという不都合は起こりにくくなる。
<まとめ>
以上説明したように、本発明の携帯電話機によれば、故障と判定されたパワーアンプに関係するシステムは予めローミングリスト上で捕捉候補から除外されるから、実際には通信できないシステムを待ち受けてしまうという不都合は起こりにくくなる。
この効果をより確実なものとするために、前記システム選択処理の開始前に毎回前記故障判定と記録処理を実行してもよい。そうすれば、通信不可能なシステムについて最新の状態を示すローミングリストに従ってシステムを選択できるから、前述した不都合は確実に回避されることとなる。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
本発明は、実施の形態で説明したステップを、携帯電話機を制御するためのCPUを用いて実行するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記プログラムを表すデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、BD、半導体メモリ等であるとしてもよい。
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、BD、半導体メモリ等であるとしてもよい。
また、本発明は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、若しくはインターネットに代表されるネットワーク等を経由して伝送される前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他の携帯電話機において実施されるとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他の携帯電話機において実施されるとしてもよい。
本発明に係る携帯電話機は、例えば複数のパワーアンプを用いて複数の携帯電話システムと通信可能な携帯電話機に利用できる。
1 携帯電話機
10 アンテナ
20〜22 デュプレクサ
30 無線受信部
40 無線送信部
41、42 パワーアンプ
43、44 ヒューズ抵抗
50 ベースバンド処理部
51、52 A/Dコンバータ
53 D/Aコンバータ
54 通信制御部
55 音声CODEC部
56 ユーザI/F部
57 ローミングリスト更新部
58 ローミングリスト記憶部
59 判定テーブル記憶部
61 レシーバ
62 マイク
63 操作部
64 表示部
70 故障検出回路
10 アンテナ
20〜22 デュプレクサ
30 無線受信部
40 無線送信部
41、42 パワーアンプ
43、44 ヒューズ抵抗
50 ベースバンド処理部
51、52 A/Dコンバータ
53 D/Aコンバータ
54 通信制御部
55 音声CODEC部
56 ユーザI/F部
57 ローミングリスト更新部
58 ローミングリスト記憶部
59 判定テーブル記憶部
61 レシーバ
62 マイク
63 操作部
64 表示部
70 故障検出回路
Claims (5)
- 複数の無線通信サービスを利用可能な携帯電話機であって、
信号の送信に用いられる複数のパワーアンプと、
前記複数のパワーアンプのうち地絡故障を起こしたパワーアンプを判定する判定手段と、
前記複数のサービスのうち、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるサービスを除いたサービスの利用を試みる通信制御手段と
を備えることを特徴とする携帯電話機。 - 前記携帯電話機は、さらに、
前記判定手段による判定結果をユーザに通知する通知手段
を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記複数のサービスのうち少なくとも一つはCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採る
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電話機。 - 前記判定手段は、
各パワーアンプの電源インピーダンスに応じた電流が流れる抵抗マトリクス回路と、
当該電流に応じた電圧を出力するトランジスタ回路と
を含み、当該電圧を所定のしきい値と比較することによって地絡故障を起こしたパワーアンプを判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯電話機。 - 信号の送信に用いられる複数のパワーアンプを備え複数の無線通信サービスを利用可能な携帯電話機の制御方法であって、
前記複数のパワーアンプのうち地絡故障を起こしたパワーアンプを判定する判定ステップと、
前記複数のサービスのうち、故障と判定されたパワーアンプを通信に用いるサービスを除いたサービスの利用を試みる通信制御ステップと
を含むことを特徴とする制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004159817A JP2005341408A (ja) | 2004-05-28 | 2004-05-28 | 携帯電話機及びその制御方法 |
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---|---|
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JP2004159817A Pending JP2005341408A (ja) | 2004-05-28 | 2004-05-28 | 携帯電話機及びその制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008035084A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-02-14 | Nec Saitama Ltd | 携帯端末 |
JP2015088835A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 京セラ株式会社 | 携帯端末、および、携帯端末の制御方法 |
CN109783050A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-21 | 努比亚技术有限公司 | 一种声音调整方法、移动终端和存储介质 |
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