JP2005339504A - 環境負荷評価システム及び環境負荷評価サーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、複数の設備全体でのトータルな環境負荷度をタイムリーに算出する環境負荷評価システム及びそのような環境負荷評価システムにおいて、複数の設備から排出される環境に負荷を与える物質の排出量を算出する環境負荷評価サーバを提供すことを目的とする。
【解決手段】 本発明の課題は、所定処理を実行する複数の設備と、ネットワークを介して、複数の設備から任意の時刻における設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得し、資源又はエネルギー毎に資源又はエネルギーの1単位当たりの環境に負荷を与える物質の量を対応付けした排出量データベースから、使用量情報に示される資源又はエネルギーに基づいて1単位当たりの物質の量を取得し、使用量に応じた各設備の物質の排出量を算出し、複数の設備全体で排出される該物質の排出量の総和を算出する環境負荷評価システムより達成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製品の環境負荷を評価する方法およびその装置に関し、特に製造工程において、その製品を製造する際にどのくらいのエネルギーや資源を利用し,どのくらい環境に負荷を与えたかを容易に算出することのできる環境負荷評価システムに関する。
近年、地球環境問題に対する関心が社会的に高まるにつれ、工場の生産活動が環境に及ぼす影響を配慮するだけでなく、製品自体についても環境への負荷低減が求められている。この点に鑑み、ライフサイクルアセスメント(LCA)と呼ばれる手法が注目されている。LCAとは、製品が一生を通じて環境に与える負荷を分析及び評価し、環境負荷の低減に向けて改善活動を行うための手法である。原料採取に始まり、製造、流通、使用、破棄(又はリサイクル)に至る製品のライフサイクルは、このLCAによって把握され、評価されることになる。
LCAは、製品のライフサイクルの部分的な良し悪しを判断するのではなく、製品生涯での総合的評価を行い、更に、大気汚染や資源効率、並びに、廃棄物量等の負荷を定量的に把握することにより、科学的或いは合理的に改善活動を行う手立てを提供することに特徴がある。
製品のライフサイクルにおいて、製造工程以外の原料採取、流通、使用、廃棄、リサイクル工程での環境負荷は、製品自体の変更が無い限り製品のスペック、流通経路、及びリサイクル方法に変更が無いため、製品の初期から終焉まで使用エネルギー等は大きく変わらないと予測され、また、評価も簡単なため、精度の高い環境負荷値を算出することが可能である。
しかし、製造工程においては、同一製品のトータルの資源消費量、例えば、工場における一日あたりの資源消費量は容易に算出することができるものの、製品一個当たりの使用エネルギーの算出が煩雑であるため、そのトータルの資源消費量から個々の製造工程での環境負荷値を分離するのは容易ではない。
よって、製造工程における環境負荷値の評価を精度良く行えるLCAを開発する必要があり、ロット毎に投入エネルギーを蓄積し、この蓄積エネルギーをその時間に製造した製品数で割ることにより、製品一個当たりの平均の環境負荷値を評価する製品毎環境負荷度自動算出方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、製造工程における各ステップの環境負荷を算出し、それによりどのステップの環境負荷が大きいのかを数値で比較するプロセスアセスメント処理方法が開示される(例えば、特許文献2)。
特開平8−235245号公報 特開2001−142528号公報
しかしながら、従来の製品毎環境負荷度自動算出方法は、製品一個あたりの環境負荷値を平均により求める方法であるため、同一ロットにおいて製品速度や投入エネルギーが変化した場合、その変化を反映した詳細な履歴が環境負荷値に現れ難い。
また、従来のプロセスアセスメント処理方法では、例えば、特許文献2の段落番号〔0038〕に記載されるように、設備単独の電力消費量の実際の値を求めるのではなく、工場内の各設備の定格電力、稼動時間、フルパワー等からその平均値を求めているので、電力の逐次的な変化を反映した環境負荷値を取得し難い。
よって、上記従来の方法では、算出された環境負荷値が現実の製品毎の環境負荷実績から乖離する可能性が高く、それを環境負荷低減のための管理指標として用いることはできず、得られた環境負荷値を設計等の改善に結びつけることができない。
また、上記従来の製品毎環境負荷度自動算出方法では、同一ロット中に製品製造速度が変化した場合、投入エネルギーの速度が変化した場合、例えば、一日のうちで、始業直後、就業直前、通常時の夫々において製品製造速度及び投入エネルギーの速度は変わるはずであるが、それらの変化の度合いを把握することができない。つまり、「ウォーミングアップ時間がエネルギーの無駄だ」というような詳細な把握ができず、製造工程の改良にフィードバックし難い問題があった。
更に、製品を製造する個々の設備毎に投入エネルギー及び資源量が評価されるため、製品を製造するための複数の設備全体でのトータルな環境負荷度を算出することができないと言った問題があった。
また、環境負荷度を考慮して投入エネルギー及び資源を変更する際、変更後の投入時の使用コストと環境負荷度との総和で考えた場合に、最善の改善策であるか否かの判断が困難である言った問題があった。
よって、本発明の目的は、複数の設備全体でのトータルな環境負荷度をタイムリーに算出する環境負荷評価システム及びそのような環境負荷評価システムにおいて、複数の設備から排出される環境に負荷を与える物質の排出量を算出する環境負荷評価サーバを提供することである。
また、本発明の目的は、製造工程のある時刻における環境への被害量を金額換算することを可能とし、改善案の比較検討を容易とする環境負荷評価サーバを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、所定処理を実行する複数の設備と、ネットワークを介して、前記複数の設備から、該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を取得する使用量取得手段と、各設備の前記使用量に基づいて、前記複数の設備全体で排出される環境に負荷を与える物質の排出量の総和を算出する排出量総和算出手段とを有するように構成される。
このような環境負荷評価システムでは、複数の設備全体でのトータルな環境負荷度をタイムリーに算出することができる。
また、本発明は、各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手段と、前記排出量管理手段によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手段とを有するように構成される。
このような環境負荷評価サーバでは、所定時刻での複数の設備から排出される環境に負荷を与える物質の排出量を管理するため、タイムリーに複数の設備全体での環境負荷の度合いを算出することができる。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、上記環境負荷評価システムでの処理を実行する環境負荷評価方法、コンピュータにその処理を実行させるプログラム及び該プログラムを記憶した記憶媒体とすることもできる。また、本発明は、上記環境負荷評価サーバでの処理を実行する環境負荷評価方法、コンピュータにその処理を実行させるプログラム及び該プログラムを記憶した記憶媒体とすることもできる。
本願発明は、製造工程における製品を製造する設備への投入エネルギー・資源量をリアルタイムに測定した後、ネットワークを介して、測定値をサーバに集約し、製造工程での環境負荷値を算出することにより、リアルタイムに製品毎、ロット毎、時間毎の環境負荷の程度を示すことができる。
また、対象設備で製造された製品の環境への被害額を逐次的に算出し表示するため、環境への被害金額を環境負荷低減のための管理指標として用いることが可能となって、ひいては製造工程の改善を精度良く行うことができるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
本発明の実施の一形態に係る環境負荷評価システムは、例えば、図1に示すようなネットワークを構成する。図1は、本発明の一実施例に係る環境負荷評価システムのネットワーク構成例を示す図である。
図1に示される環境負荷評価システム1000おいて、環境負荷評価サーバ100は、サーバコンピュータであって、ネットワーク20を介して、複数の資源測定端末1a、1b、1c、...(総称して、資源測定端末1と言う)に接続される。
複数の資源測定端末1は、PC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータ装置であって、それぞれ、製品を製造する複数の対象設備11a、対象設備11b、対象設備11c、...(総称して、対象設備11と言う)から1以上の投入資源量の測定値を取得し、取得した投入資源量の測定値に基づいて環境負荷値を算出し、ネットワーク20を介して、その算出結果を環境負荷評価サーバ100へ送信する。
複数の対象設備11は、製品を製造するための複数の装置であって、特に、限定されるものではないが、例えば、樹脂成型品を製造する射出成型装置や、LSI等を製造する半導体製造装置である。
環境負荷評価サーバ100へは、個々の資源測定端末1によって算出された対象設備11の環境負荷値が集約するため、製品を製造するための製造工程全体における環境負荷状態を把握することができる。
図2は、本発明の一実施例に係る資源測定端末のハードウェア構成を示す図である。図2にて、資源測定端末1として、対象設備11aから測定値を取得する資源測定端末1aのハードウェア構成について説明する。資源測定端末1b、1c、,,,についても同様のハードウェアによって構成される。
資源測定端末1は、CPU(Central Processing Unit)21と、メモリユニット22と、表示ユニット23と、出力ユニット24と、入力ユニット25と、通信ユニット26と、記憶装置27と、ドライバ28と、インターフェイス30とで構成され、システムバスB1に接続される。
CPU21は、メモリユニット22に格納されたプログラムに従って資源測定端末1を制御する。メモリユニット22は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read-Only Memory)等にて構成され、CPU21にて実行されるプログラム、CPU21での処理に必要なデータ、CPU21での処理にて得られたデータ等を格納する。また、メモリユニット22の一部の領域が、CPU21での処理に利用されるワークエリアとして割り付けられている。
表示ユニット23は、CPU21の制御のもとに必要な各種情報を表示する。出力ユニット24は、プリンタ等を有し、管理者からの指示に応じて各種情報を出力するために用いられる。入力ユニット25は、マウス、キーボード等を有し、管理者が資源測定端末1が処理を行なうための必要な各種情報を入力するために用いられる。通信ユニット26は、資源測定端末1が例えばインターネット、LAN(Local Area Network)等を介して環境負荷評価サーバ100と接続する場合に、環境負荷評価サーバ100との間の通信制御をするための装置である。記憶装置27は、例えば、ハードディスクユニットにて構成され、各種処理を実行するプログラム等のデータを格納する。
資源測定端末1よって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体29によって資源測定端末1に提供される。即ち、プログラムが保存された記憶媒体29がドライバ28にセットされると、ドライバ28が記憶媒体29からプログラムを読み出し、その読み出されたプログラムがシステムバスB1を介して記憶装置27にインストールされる。そして、プログラムが起動されると、記憶装置27にインストールされたプログラムに従ってCPU21がその処理を開始する。尚、プログラムを格納する媒体としてCD−ROMに限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。本発明に係る処理を実現するプログラムは、通信ユニット26によってネットワークを介してダウンロードし、記憶装置27にインストールするようにしても良い。
インターフェイス30は、対象設備11aから種々の測定値を取得するためのインターフェイスである。
対象設備11aは、一つの製品15を製造するのに使用される設備A、B、C等で構成される。本実施例では、設備A、B、Cの3つの設備で構成されるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
各設備A、B、Cは、少なくとも、石油、水、都市ガス、及び天然ガスのいずれかの投入資源と、電力等の投入エネルギーによって稼動し、これらの投入資源と投入エネルギーの量をリアルタイムに、すなわち逐次的に計測する電力メータ10a、石油メータ10b、水量メータ10c、都市ガスメータ10d、及び天然ガスメータ10eが取り付けられている。これらのメータのうち、電力メータの単位はkwであり、石油メータ10bと水量メータ10cの単位はリットル、そして都市ガスメータ10dと天然ガスメータ10aの単位はmである。なお、各メータ10a〜10eとしては、例えば、配線工事を不要とし、非接触で資源量の測定を可能とするようなクランプ式の測定器を用いることができる。例えば、電流を測定する測定器として、富士通製のPS−400 デジタルパワーモニタ等が利用可能である。又は、設備に通常設けられる各メータを使用するようにすればよい。
各メータ10a〜10eの計測値Da〜Deは、アナログ値及びディジタル値のいずれであってもよく、インターフェイス30において所定の信号に変換される。
図3は、本発明の一実施例に係る環境負荷評価サーバのハードウェア構成を示す図である。図3において、環境負荷評価サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)51と、メモリユニット52と、表示ユニット53と、出力ユニット54と、入力ユニット55と、通信ユニット56と、記憶装置57と、ドライバ58とで構成され、システムバスB2に接続される。
CPU51は、メモリユニット52に格納されたプログラムに従って環境負荷評価サーバ100を制御する。メモリユニット52は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read-Only Memory)等にて構成され、CPU51にて実行されるプログラム、CPU21での処理に必要なデータ、CPU51での処理にて得られたデータ等を格納する。また、メモリユニット52の一部の領域が、CPU51での処理に利用されるワークエリアとして割り付けられている。
表示ユニット53は、CPU51の制御のもとに必要な各種情報を表示する。出力ユニット54は、プリンタ等を有し、管理者からの指示に応じて各種情報を出力するために用いられる。入力ユニット55は、マウス、キーボード等を有し、管理者が環境負荷評価サーバ100が処理を行なうための必要な各種情報を入力するために用いられる。通信ユニット56は、環境負荷評価サーバ100が例えばインターネット、LAN(Local Area Network)等を介して各資源測定端末1と接続する場合に、資源測定端末1との間の通信制御をするための装置である。記憶装置57は、例えば、ハードディスクユニットにて構成され、各種処理を実行するプログラム等のデータを格納する。
環境負荷評価サーバ100よって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体59によって環境負荷評価サーバ100に提供される。即ち、プログラムが保存された記憶媒体59がドライバ58にセットされると、ドライバ58が記憶媒体59からプログラムを読み出し、その読み出されたプログラムがシステムバスB2を介して記憶装置57にインストールされる。そして、プログラムが起動されると、記憶装置57にインストールされたプログラムに従ってCPU51がその処理を開始する。尚、プログラムを格納する媒体としてCD−ROMに限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。本発明に係る処理を実現するプログラムは、通信ユニット56によってネットワークを介してダウンロードし、記憶装置57にインストールするようにしても良い。
この環境負荷評価サーバ100が算出する環境負荷値とは、製品15の製造時や、上記投入資源及び投入エネルギー自身を生産する際に排出されるCO、SO、NO等の質量を示す。
次に、資源測定端末1での処理について図4及び図5で説明する。図4は、資源測定端末での処理を説明するためのフローチャート図である。図5は、資源測定端末で管理されるテーブル例を示す図である。
図4において、管理者は、1つの製品15を製造するのに使用される設備A、B及びCのうち、対象となる設備を抽出し(ステップS11)。対象となる設備を抽出する際、対象となる設備が余りに多すぎると効果的な評価をし難くなる。そこで、設備A〜設備Cの全数の(この場合、3)の99%以下の設備を抽出し、それらを対象設備11aとするのが好ましい。また、対象となる設備が少なすぎると評価が荒くなってしまうので、上記の全数の80%以上の設備を対象設備とするのが好ましい。ここでは、対象設備11aとして少なくとも設備Aが抽出されたとする。
対象となる設備に対して電力計、水の水量計、ガス流量計を取り付ける(ステップS12)。例えば、計測器がクランプ式のアームを持っている場合には、例えば、電流が流れるケーブルをアームで挟むだけでよい。
そして、資源量の測定の対象となる対象設備11aを含む設備A、B、C...を稼動開始する(ステップS13)。稼動開始後、所定時刻における(すなわち、その時刻における)値を測定するために、所定の測定時間間隔が経過したか否かを判断する(ステップS14)。所定の測定時間間隔は、管理者がキーボードなどの入力ユニット25によって指定しても良い。又は、環境負荷評価サーバ100にて、管理者が予め環境負荷評価サーバ100の入力ユニット55によって設定しておくようにしても良い。この場合、例えば、資源測定端末1は、起動後、ネットワーク20を介して環境負荷評価サーバ100へ接続し、所定の測定時間間隔を環境負荷評価サーバ100から取得するようにすれば良い。
ステップS14において、所定の測定時間間隔が経過していない場合、経過するまで待ち状態となる。一方、所定の測定時間間隔が経過した場合、対象設備11aとして抽出された各設備の各資源の使用量を取得する(ステップS15)。つまり、各メータ10a〜10eから出力される計測値Da〜Deを例えば、1分から10分程度の周期でインターフェイス30を介して資源測定端末1にリアルタイムに取り込む。
資源測定端末1は、図5(A)に示すように、時刻tを示す測定時刻に対応付けして、対象設備11aとして抽出された設備を特定する設備特定情報と、時刻tでリアルタイムに取り込んだ計測値Da〜Deとを、メモリユニット22又は記憶装置27の所定の領域にて管理される投入資源・エネルギー量テーブル7aに時系列に累積して格納する。
また、資源測定端末1は、横軸が時刻tで、縦軸が測定値を示すグラフによって、投入資源・エネルギー量テーブル7aに格納された測定値Da〜Deを表示ユニット23に表示する(ステップS16)。
次に、資源測定端末1は、対象設備11aにおいて製品1個を製造する際の製造速度(個/時間)を製品一つ一つに対してリアルタイムに求める(ステップS17)。対象設備11aにそのような製造速度を取得する手段がある場合は、その製造速度のデータDmを対照設備11aからインターフェイス30を介して取得して、メモリユニット22又は記憶装置27で管理される図5(B)に示されるような製造速度テーブル7bに格納する。製造速度テーブル7bには、設備毎に、時刻tを示す測定時刻に対応付けして、時刻tでの製造速度Mを時系列に累積して格納する。
なお、製造速度のデータDmが対照設備11aから得られない場合は、製品の処理開始と処理終了とを指示するために対象装置11aの内部で生成される信号をインターフェイス30を介してCPU21に取り込み、その信号が入力されたタイミングにより製造時間を求め、その逆数を製造時間とすればよい。
また、算出結果にそれほど精度を要しない場合は、製品の一つ一つに対して製造速度を求めるのではなく、ロット等の製造管理単位毎に製造速度を求めても良い。
資源測定端末1は、各資源の測定値と製造速度とを環境負荷評価サーバ100へ送信する(ステップS18)。つまり、時刻tを示す測定時刻に対応させて、投入資源・エネルギー量テーブル7aと製造速度テーブル7bの情報が含まれるように、図5(C)に示されるような送信情報7cを作成して環境負荷評価サーバ100へ送信する。
資源測定端末1は、測定の対象設備11aの動作が停止したか否かを判断する(ステップS19)。停止の判断は、管理者による入力ユニット25への入力によって判断しても良い。又は、所定時間、ステップS15で取得した各資源の使用量によって判断するようにしても良い。又は、環境負荷評価サーバ100からの指示によって停止を判断しても良い。動作が停止していないと判断した場合、ステップS14へ戻って、上記同様の処理を繰り返す。一方、動作が停止したと判断した場合、資源測定端末1での処理を終了する。
上述した資源測定端末1での処理によって、図7(A)に示されるような投入資源・エネルギー量テーブル7aでは、設備特定情報、測定時刻t、電力量Da、石油量Db、水量Dc、都市ガス量Dd、天然ガス量Deなどの項目で構成されるレコードが、設備毎に所定の測定時間間隔毎に累積される。
また、製造速度テーブル7bは、設備特定情報、測定時刻t、製造速度Mなどの項目を有する。
更に、送信情報7cは、設備特定情報、測定時刻t、製造速度M、電力量Da、石油量Db、水量Dc、都市ガス量Dd、天然ガス量Deなどで構成されるレコードで構成され、対象設備11aとして抽出された設備の数のレコードが含まれる。
次に、環境負荷評価サーバ100での処理を図6及び図7で説明する。図6は、環境負荷評価サーバでの処理を説明するためのフローチャート図である。図7は、環境負荷評価サーバで管理されるテーブル例を示す図である。
図6において、環境負荷評価サーバ100は、例えば、電源投入時又は管理者による処理開始の指示が入力された際に、測定時刻に初期時間を設定する(ステップS31)。初期時間として、製品15の製造の開始時刻が設定される。その後、環境負荷評価サーバ100は、測定時間間隔毎に、各資源測定端末1から送信された図5(C)に示される送信情報7cを受信し、図7(A)に示される受信情報8aとしてメモリユニット52又は記憶装置57の所定領域に累積する。
環境負荷評価サーバ100は、測定時刻から所定の測定時間間隔が経過したか否かを判断する(ステップS32)。経過していない場合、待ち状態となる。一方、経過した場合、ステップS33へ進む。
環境負荷評価サーバ100は、受信情報8aを参照して、或る測定時刻tにおいて対象設備11aとして抽出された設備毎に、生産された製品一個当たりの環境負荷値Aを次式により求める(ステップS33)。
環境負荷値A=(Da/M)Eb+(Db/M)Ob+(Dc/M)Wb
+(Dd/M)Wb+(Dd/M)G(c)b+(De/M)G(n)b (1)
式(1)において、Da〜Db、Mとしては、同一の時刻tにおける値が用いられる。
そして、Eb、Ob、Wb、G(c)b、及びC(n)bは、各投入エネルギーと投入資源の一単位当たりの環境負荷値であって、具体的には次の意味を有する。
・Ebは、1kwの電力を生産する際に排出されるCOの質量(kg−CO/kw)を示す。
・Obは、1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出されるCOの質量(kg−CO/リットル)を示す。
・Wbは、1リットルの水を生産する際に排出されるCOの質量(kg−CO/リットル)を示す。
・G(c)bは、1mの都市ガスを対象設備において消費する際に排出されるCOの質量(kg−CO/m)を示す。
・G(n)bは、1mの天然ガスを対象設備において消費する際に排出されるCOの質量(kg−CO/m)を示す。
これらの値は公知であり、例えば、電気事業連合会によって報告されている。したがって、これらの値を投入エネルギーや投入資源毎に対応させたデータベース又はテーブルを記憶装置57に備えるようにし、環境負荷値を算出する各ステップがこのデータベース又はテーブルを参照可能とする構成にすればよい。
この方法によれば、式(1)により、任意の時刻tにおける製品一個当たりの環境負荷値、すなわちCO排出量を簡単に計算することができる。
しかも、投入エネルギーや投入資源量の計測値Da〜Deを逐次取得するので、環境負荷値を逐次的に、すなわち、リアルタイムに算出することが可能となり、投入エネルギーや投入資源量の変化に伴う環境負荷値の変化を従来よりも高精度に把握することができる。
更に、式(1)によれば、製品の製造速度Mをも利用して環境負荷値を算出しているので、製造速度Mの時間変化を反映した環境負荷値Aを得ることができる。
上述した投入エネルギー量、投入資源量、及び製造速度は、対象設備11aが稼動している間は、常に変動しており、その変化量も大きいため、このようにリアルタイムに得た環境負荷値は、製品毎の環境負荷実績を忠実に反映するものとなり、環境負荷低減のための管理指標として用いることができる。
このようにして算出されたCOの質量で示される各資源の環境負荷値は、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガス、夫々のCO排出量として、特定時刻tに対応付けして、図7(B)に示されるような排出量情報8bとしてメモリユニット52又は記憶装置57に格納される。
また、環境負荷評価サーバ100は、測定時刻tまでに排出された各資源のCOの質量の平均値を算出して、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガス、夫々のCO排出量平均値として測定時刻tに対応付けて排出量情報8bに格納する(ステップS34)。
更に、環境負荷評価サーバ100は、現在の時刻t(所定時刻t)までの全資源のCOの質量の合計を算出して、CO排出量合計として測定時刻tに対応付けて排出量情報8bに格納する(ステップS35)。
環境負荷評価サーバ100は、全ての資源測定端末1の全資源の環境負荷値の総合計を対象設備11として抽出された設備毎に算出する(ステップS36)。つまり、所定領域に累積された排出量情報8bから、測定時刻tに基づいて、同時刻における各設備のCO排出量合計を取得して合算し、CO排出量総合計として、測定時刻tに対応させて新しいレコードを全環境負荷値管理テーブル8cに生成する。同様に、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計を算出し、更に、設備の台数で割った数値を、測定時刻tに対応させて全環境負荷値管理テーブル8cに格納する。結果として、ある測定時刻tにおける、製品1個を生産する際に各設備にて排出される設備毎の平均的なCO排出量総合計が求められる。
続けて、環境負荷評価サーバ100は、全設備の全資源の環境負荷値の平均値を算出する(ステップS37)。つまり、全環境負荷値管理テーブル8cから、開始時刻から現在の測定時刻t(所定測定時刻t)までのCO排出量総合計を加算し、全環境負荷値管理テーブル8cに累積されたレコード数で割ることによって平均値を算出する。算出した平均値は、CO排出量平均値として図7(D)に示されるような資源毎平均値管理テーブル8dに格納される。結果として、ある測定時刻tまでの所定測定時間間隔における、製品1個を生産する際に各設備にて排出されるCO排出量平均値が求められる。
そして、環境負荷評価サーバ100は、全環境負荷値管理テーブル8cを参照して、前回の測定時刻t−1からの増加割合を算出する(ステップS38)。つまり、測定時刻tに対応するCO排出量総合計の前回の測定時刻t−1に対応するCO排出量総合計に対する割合を算出する。又は、資源毎平均値管理テーブル8cを参照して、ステップS37で算出した平均値に対する割合を増加割合としても良い。又は、管理者によって設定された基準値に対する割合を増加割合としても良い。
次に、環境負荷評価サーバ100は、排出量情報8bを参照して、全設備の資源毎の合計を算出する(ステップS39)。つまり、設備毎に現在の測定時刻t(所定測定時刻t)に対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量合計を夫々取り出して資源毎に加算する。加算された電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量合計は、更に、評価対象として抽出された設備の台数で割られ、測定時刻tに対応させて電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計として、現在の測定時刻t(所定測定時刻t)に対応させて全環境負荷値管理テーブル8cに格納される。結果として、ある所定測定時刻tまでに、製品1個を生産する際に設備にて排出される平均的な電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計が求められる。
続けて、環境負荷評価サーバ100は、全環境負荷値管理テーブル8cを参照して、全設備の資源毎の平均値を算出する(ステップS40)。つまり、全環境負荷値管理テーブル8cから、開始時刻から現在の測定時刻t(所定測定時刻t)までの電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計を加算し、全環境負荷値管理テーブル8cに累積されたレコード数で割ることによって平均値を算出する。算出した平均値は、CO排出量平均値として資源毎平均値管理テーブル8dに格納される。結果として、ある測定時刻tまでに、製品1個を生産する際に設備にて排出される電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総平均値が求められる。
そして、環境負荷評価サーバ100は、全環境負荷値管理テーブル8bを参照して、全設備の資源毎の前回の測定時刻t−1からの増加割合を算出する(ステップS41)。つまり、測定時刻tに対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計の前回の測定時刻t−1に対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスのCO排出量総合計に対する割合を夫々算出する。
次に、環境負荷評価サーバ100は、全設備の環境負荷値を示すグラフを表示する(ステップS42)。グラフは、例えば、後述される図8に示すような画面にて表示される。
そして、ステップS38で算出した増加割合が所定増加割合を超えているか否かを判断する(ステップS43)。超えていない場合、ステップS45へ進む。一方、越えている場合、所定増加割合を超えたことを表示する(ステップS44)。例えば、後述される図9に示すように画面に表示される。
以後、環境負荷評価サーバ100は、管理者による画面操作に応じた処理を行い(ステップS45)、この処理を終了する。
なお、上記では、環境負荷値としてCO排出量を用いたが、NOやSOの排出量を環境負荷値として用いてもよい。
NOを環境負荷値として用いる場合は、式(1)のEb、Ob、Wb、G(c)b、G(n)bに代えて次の式を採用すればよい。
環境負荷値A=(Da/M)En+(Db/M)Dn+(Dc/M)Wn
+(Dd/M)Wn+(Dd/M)G(c)n+(De/M)G(n)n (2)
式(2)において、
・Enは、1kwの電力を生産する際に排出されるNOの質量(kg−NO/kw)を示す。
・Onは、1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出されるNOの質量(kg−NO/リットル)を示す。
・Wnは、1リットルの水を生産する際に排出されるNOの質量(kg−NO/リットル)を示す。
・G(c)nは、1mの都市ガスを対象設備において消費する際に排出されるNOの質量(kg−NO/m)を示す。
・G(n)nは、1mの天然ガスを対象設備において消費する際に排出されるNOの質量(kg−NO/m)を示す。
また、SOを環境負荷値として用いる場合は、式(1)のEb、Ob、Wb、G(c)b、G(n)bに代えて次の式を採用すればよい。
環境負荷値A=(Da/M)Es+(Db/M)Ds+(Dc/M)Ws
+(Dd/M)Ws+(Dd/M)G(c)s+(De/M)G(n)s (3)
式(3)において、
・Esは、1kwの電力を生産する際に排出されるSOの質量(kg−SO/kw)を示す。
・Osは、1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出されるSOの質量(kg−SO/リットル)を示す。
・Wsは、1リットルの水を生産する際に排出されるSOの質量(kg−SO/リットル)を示す。
・G(c)sは、1mの都市ガスを対象設備において消費する際に排出されるSOの質量(kg−SO/m)を示す。
・G(n)sは、1mの天然ガスを対象設備において消費する際に排出されるSOの質量(kg−SO/m)を示す。
図8は、製品一つ当たりの全設備の環境負荷値の合計を表示する画面例を示す図である。図8において、画面200は、例えば、環境負荷値としてCO排出量の現時刻T1(所定時刻T1)までの推移を示すグラフにして表示する画面であって、図6のステップS42にて、環境負荷評価サーバ100の表示ユニット53に表示される画面である。
グラフを表示する表示領域201と、資源毎の合計を表示するためのボタン202と、資源測定端末1夫々の電気のCO排出量の推移を示すグラフを表示するためのボタン203と、資源測定端末1夫々のガスのCO排出量の推移を示すグラフを表示するためのボタン204と、資源測定端末1夫々の水のCO排出量の推移を示すグラフを表示するためのボタン204とを有する。
ボタン204のクリックによって表示されるグラフは、都市ガス及び天然ガスのいずれか一方又はそれらを合計したCO排出量の推移を示すグラフであればよい。
表示域201に表示されるグラフは、縦軸に単位時間当たりの環境負荷値を示し、横軸に時刻を示す。そして、時刻T1までの平均値AVG0が評価の目安として表示される。平均値AVG0は、図7(C)に示される資源毎平均値管理テーブル8cでのCO排出量平均値から取得される。
以下、説明を簡単にするため、電気、ガス、水のCO排出量を表示する画面について説明するが、これら資源に限定されるものではない。
図9は、メッセージが表示された画面例を示す図である。図9において、画面200では、図6のステップS43及びS44において、現時刻T3(所定時刻T3)にて所定増加割合を超えたと判断された場合、所定増加割合を超えたことを示すメッセージ209が例えば、画面200上に現時刻T3(所定時刻T3)での単位時間当たりの環境負荷値を示すと共に表示される。時刻T2から時刻T3までは、所定の測定時間間隔であって、その測定時間間隔の間に、改善すべき排出量を得たことを示している。
例えば、管理者が、資源毎の合計を表示するためのボタン202をクリックすると、図10に示されるような画面220が表示ユニット53に表示される。図10において、画面220は、例えば、電気の環境負荷値を表示する表示域230と、ガスの環境負荷値を表示する表示域240と、水の環境負荷値を表示する表示域250とを有する。各表示域230、240及び250は、CO排出量の推移を示すグラフを表示する表示域231、241及び251と、抽出すべき増加割合を%で指定する指定域232、242及び252と、指定された増加割合を超える資源測定端末1を抽出して表示させるためのボタン233、243及び254とを有する。
図10では、時刻T3において、複数の資源のうち、電気とガスとでCO排出量の増加割合が所定値を超えていることが示されている。つまり、「増加割合が所定値を超えています」などのメッセージ239及び249が表示される。ここでは、全ての資源測定端末1での増加割合に基づいて、メッセージ239及び249が表示される。例えば、増加割合の所定値が10%で設定されている場合、指定域232、242及び252に指定される資源毎の増加割合は、この所定値より小さい値を設定することが望ましい。
そこで、管理者は、例えば、電気について、指定域232に3(%)を入力し、ボタン233をクリックすると、図11に示すような資源測定端末1毎に電気による環境負荷値がグラフで表示される。
図11は、設備毎の環境負荷値を表示する画面例を示す図である。図11において、画面300は、電気の環境負荷値が3%以上増加している資源測定端末1毎に、上記同様のグラフを表示ユニット53に表示する。
各グラフでは、例えば、時刻T3でのCO排出量の増加割合が%で示される。また、各グラフには対応する資源測定端末1が測定した設備の名称が、例えば、設備A、設備Bなどと表示される。このような画面300を参照することによって、管理者は、電気のCO排出量が多い設備を容易に特定することができる。
同様にして、ガス、水などの他の資源のCO排出量の多い設備を特定することができる。
また、環境負荷評価サーバ100は、受信情報8aと資源毎平均値管理テーブル8cとを参照することによって、図12に示すような画面を表示ユニット53に表示させることもできる。
図12は、設備毎の環境負荷値を表示する画面例を示す図である。図12において、画面400は、図10に示される画面220にて表示される資源毎の環境負荷値を示すグラフに相当するグラフを表示する表示域410と、資源毎の各設備A、B、C、...の環境負荷値を示すグラフを表示する表示域420とを有する。管理者は、各資源に対する各設備A、B、C、...の環境負荷の状態を全体的に把握することができる。
このように、環境負荷評価システム1000を利用した場合の実施例と、環境負荷評価システム1000を利用しなかった比較例とを以下に説明する。実施例において、電力量モニタとして、富士通製のPS−400 デジタルパワーモニタを用いた。このような非接触で測定可能な電力量モニタによって測定されたデータは、資源測定端末1に取り込まれ、有線又は無線LANによってネットワーク20を介して、環境負荷評価サーバ100へ転送される。
(実施例1)
製品15を製造した場合、下記のようなデータを取得し、製品一個当たりの環境負荷値としてCO排出量を算出した。なお、投入エネルギーは電力のみであり、電力の原単位であるEbを0.37(kg−CO/kw)とした。この値は、電気事業連合会が報告した2000年度の全国平均値である。また、対象設備として三つの対象設備11aから11cを抽出した。
対象設備11a:10kw
対象設備11b:5kw
対象設備11c:15kw
また、対象設備11aから11cのいずれにおいても、時刻tにおける製品15の製造速度は10個/時間となった。
資源測定端末1は、これら計測値を環境負荷評価サーバ100へネットワーク20を介して転送した。
環境負荷評価サーバ100は、下記の計算を実行して環境負荷度を算出した。
時刻tにおいて製品15を一個製造するのに要した電力Wz1は、
Wz1=(10+5+15)/10
=2(kwh)
となった。よって、時刻tにおける環境負荷値(CO排出量)Aは、
環境負荷値A=2×0.37
=0.74(CO−kg)
となる。このように、環境負荷値が人を介さずに簡単に算出される。
また、管理者は、リアルタイムに表示されるグラフを参照することによって、視覚的に環境負荷を評価する他、数値によって、環境負荷を評価したい場合がある。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同じ対象設備11aから11cについて、始業直後(一時間後)の時刻tiにおけるデータを取得し、製品15の環境負荷値を以下のように算出した。始業直後では、ウォーミングアップのための電力が設備10a及び10cで大きくなり、各対象設備11aから11cの電力は次のようになった。
対象設備11a:20kw
対象設備11b:5kw
対象設備11c:23kw
また、対象設備11aから11cのいずれにおいても製造速度が若干低くなり、8個/時間となった。
資源測定端末1は、これら計測値を環境負荷評価サーバ100へネットワーク20を介して転送した。
これにより、時刻tにおいて製品15を一個製造するのに要した電力Wz2は、
Wz2=(20+5+23)/8
=6(kwh)
となった。よって、始業直後の時刻tiにおける環境負荷値(CO排出量)Aは、
環境負荷値A=6×0.37
=2.22(CO−kg)
となる。このように、環境負荷値が人を介さずに簡単に算出される。
この値は実施例1の値の3倍であり、始業開始直後においては通常の時間帯よりも環境負荷値が大きく異なることが明らかとなった。このような情報は、資源投入量の平均値を用いる従来の方法では得ることができないものであり、製造工程にフィードバックすることにより環境負荷低減のための指標として有用に活用され得る。
(実施例3)
電力量モニタのデータを無線でネットワーク20を介して、環境負荷評価サーバ100に転送する構成で、実施例1のように、対象設備11aから11cの稼動を開始してから十分時間が経過した時刻tにおいて同様の評価を行った。その結果は、実施例1と同様であった。
(実施例4)
電力量モニタのデータを無線でネットワーク20を介して、環境負荷評価サーバ100に転送する構成で、実施例2のように、対象設備11aから11cの始業直後(一時間後)の時刻tiにおいて同様の評価を行った。その結果は、実施例2と同様であった。
(比較例1)
対象設備11aから11bでの測定値が資源測定端末1に取り込まれない状態かつ環境負荷評価サーバ100へ転送されない状態において、実施例1と同様にして、環境負荷値を算出した。つまり、人手によって測定値を収集し、環境負荷評価サーバ100への入力作業を行い、環境負荷評価サーバ100によって環境負荷値を算出させた。この場合、測定値の収集から環境負荷値の算出までに2時間も要し、リアルタイムに環境負荷値を算出することが困難であった。
(比較例2)
本比較例では、実施例1及び2と同じ対象設備11aから11cを抽出し、製品15の環境負荷値を算出した。
但し、各対象設備11aから11cのリアルタイムな電力のデータが無いため、実施例1及び2のように環境負荷値をリアルタイムに算出することはできない。代わりに、各対象設備11aから11cにおいて一ヶ月(20日間)に消費された電力量の平均値を用いた。その平均値は次のようになった。
対象設備11a:平均1900kw
対象設備11b:平均800kw
対象設備11c:平均2900kw
また、製品15の製造速度についてのデータも無く、代わりに一ヶ月に製造された次の製品製造数を使用した。
製品製造数:1500個
これらのデータにより、製品15を一つ製造するのに要した電力(Wz3)の一ヶ月における平均値は、
Wz3=(1900+800+2900)/1500
=3.7(kwh)
となる。これにより、環境負荷値Aは、
環境負荷値A=3.7×0.37
=1.4(CO−kg)
となった。
このように、比較例2においても環境負荷値Aを求めることは可能であるが、その値は一ヶ月の平均値であるため、投入資源量や製造速度の時間的な変化が殆ど反映されず、それを製造工程の改善のための情報として採用することはできない。
上述したように、例えば、加湿する設備においては、設備が設置されている温度により、使用電力量は左右される。また、設備のウォームアップ時間、クールダウン時間、待機時間等は日により変動するため、設備の使用電力量は変動する。
このように、製造設備に投入するエネルギー及び資源の量は変動するため、製造工程での正確な環境負荷を求めるためには、リアルタイムに設備に投入するエネルギー及び資源の量を求める必要がある。
比較例2に見られるように、従来は、一日毎、一週間毎、又は、一ヶ月毎の製造工程全体での投入したエネルギー及び資源の量を求め、その時に生産数量及び生産額比を用いて按分していたため、生産特性の異なる製品毎の環境負荷の違いを考慮することができなかった。従って、配布された値は、現実の製品毎の環境負荷実績と乖離する可能性が高く、環境負荷低減のための管理指標として用いることはできず、設計等の改善に結びつけることができないことが多かった。
一方、本願発明によれば、リアルタイムに製造工程全体での投入したエネルギー及び資源の量を取得することができるため、リアルタイムに環境負荷値を算出することができる。更に、非接続タイプの計測器とを組み合わせて用いることによって、容易に本発明の構成を実現することができる。
資源の使用量に含まれる環境に負荷を与える特定の物質の排出量を単位として算出しておくことにより、環境負荷評価サーバ100では、各資源測定端末1から集約された単位の異なる資源の使用量(測定値)を環境負荷値として統一した単位で扱うことができる。従って、評価を容易に行うことができる。
また、環境負荷の程度を高精度で評価できることから、製造工程改良へのフィードバックに有用なデータを提供でき、工程改善を精度良く行うことができる。
上記実施の形態では、製品が製造される際に排出される環境負荷を与える物質の排出量について、その環境負荷の度合いを示すような構成で説明したが、本願発明は、製造工程に限定されるものではない。様々な環境負荷を与える物質を排出する設備について適応することが可能である。
また、CO、NO、SOなどの排出量に基づいて、環境負荷の度合いを示したが、設備が所定の処理を行う際に必要となる電気料金、ガス料金などで表現するようにしても良い。料金は、設備を利用する利用者にとって直接的なものであるため、料金の節約と共に、資源を節約するような改善を行うことができる。
更に、各設備に接触又は非接触にて備えられる計測器にデータ転送機能を有する場合、計測器から直接環境負荷評価サーバ100に送信するようにしても良い。
また、環境負荷評価サーバ100にて、環境に負荷を与える排出量を算出するようにしたが、各資源測定端末1にて算出し、その結果を環境負荷評価サーバ100に送るようにしても良い。そのように構成することによって、環境負荷評価サーバ100での処理負荷を分散させることができる。
[第二実施形態]
以下に、環境負荷値を金額で表記する方法について説明する。上記では、物質の排出量に基づいて、環境負荷の度合いを考慮した改善を行うことができるようになったが、実際の製造工程では、環境負荷の度合い及びその改善策に対するコストが現実的なものであるのか否かが問題となる。例えば、製造工程において、プロセス変更によって環境負荷が削減され、費用対効果で考えると、100万円の費用がかかる一方、CO2排出量が50t削減可能となることが予測される場合、100万円の費用とCO2の50tの環境への価値がどちらが高いがわからず、プロセス変更を実施すべきか否かの判断が困難な場合がある。このような問題を解決する手段について以下に説明する。
環境負荷評価システム1000のネットワーク構成は、図1に示す通りである。資源測定端末1のハードウェア構成は、図2に示す通りである。環境負荷評価サーバ100のハードウェア構成は、図3に示す通りである。資源測定端末1での処理及び資源測定端末1で管理されるテーブルは、図4及び図5に示す通りである。
しかしながら、環境負荷評価サーバ100による処理では、CO2、NOx、又はSOxの排出量によって環境負荷値を算出する代わりに、環境への被害量を金額換算する(以下、環境被害額と言う)ことによって環境負荷値を環境被害額として算出する。その環境被害額を算出する処理について、図13及び図14で説明する。
図13は、環境負荷評価サーバでの環境被害額を算出する処理を説明するためのフローチャート図である。図14は、環境負荷評価サーバで管理されるテーブル例を示す図である。
図13において、環境負荷サーバ100は、例えば、電源投入時又は管理者による処理開始の指示が入力された際に、測定時刻に初期時間を設定する(ステップS231)。初期時間として、製品15の製造の開始時刻が設定される。その後、環境負荷評価サーバ100は、測定時間間隔毎に、各資源測定端末1から送信された図5(C)に示される送信情報7cを受信し、図14(A)に示される受信情報208a(図7(A)の受信情報8aと同様である)としてメモリユニット52又は記憶装置57の所定領域に累積する。
環境負荷評価サーバ100は、測定時刻から所定の測定時間間隔が経過したか否かを判断する(ステップS232)。経過していない場合、待ち状態となる。一方、経過した場合、ステップS233へ進む。
環境負荷評価サーバ100は、受信情報208aを参照して、或る測定時刻tにおいて対象設備11aとして抽出された設備毎に、生産された製品一個当たりの環境被害額Bを次式により求める(ステップS233)。
環境被害額B=(Da/M)Eq+(Db/M)Oq+(Dc/M)Wq
+(Dd/M)Wq+(Dd/M)G(c)q+(De/M)G(n)q (4)
式(4)において、Da〜Db、Mとしては、同一の時刻tにおける値が用いられる。
そして、Eq、Oq、Wq、G(c)q、及びC(n)qは、各投入エネルギーと投入資源の一単位当たりの環境被害額であって、具体的には次の意味を有する。
・Eqは、1kwの電力を生産する際に環境へ与える被害金額(統合化係数)(円/kw)を示す。
・Oqは、1リットルの石油を対象設備において消費する際に環境へ与える被害金額(統合化係数)(円/リットル)を示す。
・Wqは、1リットルの水を生産する際に環境へ与える被害金額(統合化係数)(円/リットル)を示す。
・G(c)qは、1mの都市ガスを対象設備において消費する際に環境へ与える被害金額(統合化係数)(円/m)を示す。
・G(n)qは、1mの天然ガスを対象設備において消費する際に環境へ与える被害金額(統合化係数)(円/m)を示す。
統合化係数とは、化学物質の廃棄などの環境負荷が、土壌汚染などの環境問題に与える影響を科学的に分析し、さらに人間への健康や生態系といった保護対象ごとに被害量を算定し、重み付けなどを行ったうえで単一指標化を行うLIME(Life cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling)を用いて算出した物質の環境への被害量を金額換算するための係数である。
LIMEは、独立行政法人産業技術総合研究所ライフサイクルアセスメント研究センター(AIST)がLCAプロジェクト(経済産業省、NEDO、産業環境管理協会)と連携して開発した手法である。同手法は、製品等のライフサイクルを通じた人間健康や生態系などのエンドポイントにおける被害量を定量化するとともに、これらの影響を比較統合化した単一指標を環境被害額として算定することを可能としている。LIMEはオゾン層破壊など11の影響領域と1000を超える環境負荷物質に対して評価することが可能となっている。LIMEに関する文献として、N.Itsubo and A.Inaba: Int J LCA Vol. 8, No. 5 (2003), p. 305がある。
Eq、Oq、Wq、G(c)q、及びC(n)qの値を投入エネルギーや投入資源毎に対応させたデータベース又はテーブルを記憶装置57に備えるようにし、環境被害額を算出する各ステップがこのデータベース又はテーブルを参照可能とする構成にすればよい。
この方法によれば、式(4)により、任意の時刻tにおける製品一個当たりの環境被害額を簡単に計算することができる。
しかも、投入エネルギーや投入資源量の計測値Da〜Deを逐次取得するので、環境被害額を逐次的に、すなわち、リアルタイムに算出することが可能となり、投入エネルギーや投入資源量の変化に伴う環境被害額の変化を従来よりも高精度に把握することができる。更に、式(4)によれば、製品の製造速度Mをも利用して環境被害額を算出しているので、製造速度Mの時間変化を反映した環境被害額Bを得ることができる。
上述した投入エネルギー量、投入資源量、及び製造速度は、対象設備11aが稼動している間は、常に変動しており、その変化量も大きいため、このようにリアルタイムに得た環境被害額は、製品毎の環境被害額の実績を忠実に反映するものとなり、環境被害低減のための管理指標として用いることができる。また、金額で示されるため、環境への被害額を容易に把握することができる。
このようにして算出された金額で示される各資源の環境被害額は、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガス、夫々の環境被害額として、特定時刻tに対応付けして、図14(B)に示されるような環境被害額情報208bとしてメモリユニット52又は記憶装置57に格納される。
また、環境負荷評価サーバ100は、測定時刻tまでに排出された各資源の環境被害額の平均値を算出して、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガス、夫々の環境被害額平均値として測定時刻tに対応付けて環境被害額情報208bに格納する(ステップS234)。
更に、環境負荷評価サーバ100は、現在の時刻t(所定時刻t)までの全資源の環境被害額の質量の合計を算出して、環境被害額合計として測定時刻tに対応付けて環境被害額情報208bに格納する(ステップS235)。
環境負荷評価サーバ100は、全ての資源測定端末1の全資源の環境被害額の総合計を対象設備11として抽出された設備毎に算出する(ステップS236)。つまり、所定領域に累積された環境被害額情報208bから、測定時刻tに基づいて、同時刻における各設備の環境被害額合計を取得して合算し、環境被害額総合計として、測定時刻tに対応させて新しいレコードを全環境被害額管理テーブル208cに生成する。同様に、電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計を算出し、更に、設備の台数で割った数値を、測定時刻tに対応させて全環境被害額管理テーブル208cに格納する。結果として、ある測定時刻tにおける、製品1個を生産する際に各設備にて排出される設備毎の平均的な環境被害額総合計が求められる。
続けて、環境負荷評価サーバ100は、全設備の全資源の環境負荷値の平均値を算出する(ステップS237)。つまり、全環境被害額管理テーブル208cから、開始時刻から現在の測定時刻t(所定測定時刻t)までの全環境被害額総合計を加算し、全環境被害額管理テーブル208cに累積されたレコード数で割ることによって平均値を算出する。算出した平均値は、環境被害額平均値として図14(D)に示されるような資源毎平均値管理テーブル8dに格納される。結果として、ある測定時刻tまでの所定測定時間間隔における、製品1個を生産する際に各設備における環境被害額平均値が求められる。
そして、環境負荷評価サーバ100は、全環境被害額管理テーブル208cを参照して、前回の測定時刻t−1からの増加割合を算出する(ステップS238)。つまり、測定時刻tに対応する環境被害額総合計の前回の測定時刻t−1に対応する環境被害額総合計に対する割合を算出する。又は、資源毎平均値管理テーブル208cを参照して、ステップS237で算出した平均値に対する割合を増加割合としても良い。又は、管理者によって設定された基準値に対する割合を増加割合としても良い。
次に、環境負荷評価サーバ100は、環境被害額情報208bを参照して、全設備の資源毎の合計を算出する(ステップS239)。つまり、設備毎に現在の測定時刻t(所定測定時刻t)に対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額合計を夫々取り出して資源毎に加算する。加算された電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額合計は、更に、評価対象として抽出された設備の台数で割られ、測定時刻tに対応させて電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計として、現在の測定時刻t(所定測定時刻t)に対応させて全環境被害額管理テーブル208cに格納される。結果として、ある所定測定時刻tまでに、製品1個を生産する際に設備にて排出される平均的な電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計が求められる。
続けて、環境負荷評価サーバ100は、全環境被害額管理テーブル208cを参照して、全設備の資源毎の平均値を算出する(ステップS240)。つまり、全環境被害額管理テーブル208cから、開始時刻から現在の測定時刻t(所定測定時刻t)までの電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計を加算し、全環境被害額管理テーブル208cに累積されたレコード数で割ることによって平均値を算出する。算出した平均値は、環境被害額平均値として資源毎平均値管理テーブル208dに格納される。結果として、ある測定時刻tまでに、製品1個を生産する際に設備にて排出される電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総平均値が求められる。
そして、環境負荷評価サーバ100は、全環境被害額管理テーブル208bを参照して、全設備の資源毎の前回の測定時刻t−1からの増加割合を算出する(ステップS241)。つまり、測定時刻tに対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計の前回の測定時刻t−1に対応する電力、石油、水、都市ガス、そして天然ガスの環境被害額総合計に対する割合を夫々算出する。
次に、環境負荷評価サーバ100は、全設備の環境被害額を示すグラフを表示する(ステップS242)。グラフは、例えば、後述される図15に示すような画面にて表示される。
そして、ステップS238で算出した増加割合が所定増加割合を超えているか否かを判断する(ステップS243)。超えていない場合、ステップS245へ進む。一方、越えている場合、所定増加割合を超えたことを表示する(ステップS244)。例えば、後述される図16に示すように画面に表示される。
以後、環境負荷評価サーバ100は、管理者による画面操作に応じた処理を行い(ステップS245)、この処理を終了する。
図15は、製品一つ当たりの全設備の環境被害額の合計を表示する画面例を示す図である。図15において、画面250は、例えば、環境被害額の現時刻T1(所定時刻T1)までの推移を示すグラフにして表示する画面であって、図13のステップS242にて、環境負荷評価サーバ100の表示ユニット53に表示される画面である。
グラフを表示する表示領域251と、資源毎の合計を表示するためのボタン252と、資源測定端末1夫々の電気の環境被害額の推移を示すグラフを表示するためのボタン253と、資源測定端末1夫々のガスの環境被害額の推移を示すグラフを表示するためのボタン254と、資源測定端末1夫々の水の環境被害額の推移を示すグラフを表示するためのボタン254とを有する。
ボタン254のクリックによって表示されるグラフは、都市ガス及び天然ガスのいずれか一方又はそれらを合計した環境被害額の推移を示すグラフであればよい。
表示域251に表示されるグラフは、縦軸に単位時間当たりの環境被害額を示し、横軸に時刻を示す。そして、時刻T1までの平均値AVG0が評価の目安として表示される。平均値AVG0は、図14(C)に示される資源毎平均値管理テーブル208cでの環境被害額平均値から取得される。
図16は、メッセージが表示された画面例を示す図である。図16において、画面250では、図13のステップS243及びS244において、現時刻T3(所定時刻T3)にて所定増加割合を超えたと判断された場合、所定増加割合を超えたことを示すメッセージ259が例えば、画面250上に現時刻T3(所定時刻T3)での単位時間当たりの環境被害額を示すと共に表示される。時刻T2から時刻T3までは、所定の測定時間間隔であって、その測定時間間隔の間に、改善すべき環境被害額を得たことを示している。
資源毎の環境被害額の合計を表示する画面、及び、設備毎の環境被害額を表示する画面は、夫々図10及び図11に示す画面と同様であるので、その説明を省略する。
次に、改善すべき環境被害額に対する改善案でのコストを算出する処理について図17で説明する。
図17は、改善案コスト算出処理を説明するためのフローチャート図である。図17において、管理者によって所定画面の入力域に設定された資源・エネルギーの1以上の項目とその項目に対する予測投入量とを取得すると(ステップS301)、資源及びエネルギー毎に単価が予め設定された資源・エネルギー単価DB331から、管理者から取得した項目に対応する単価を取得して、予測投入量にその単価を乗算することによって使用コストを算出して所定表示域にその算出結果を表示させる(ステップS302)。
続けて、LIMEに基づいて各投入エネルギーと投入資源毎に一単位当たりの環境被害額を対応付けて管理している資源・エネルギー環境被害額単価DB332から管理者から取得した項目に対応する単価を取得して、予測投入量にその単価を乗算することによって環境被害額を算出して所定表示域にその算出結果を表示させる(ステップS303)。
また、ステップS302の算出結果としての使用コストと、ステップS303の算出結果として環境被害額とを合計して所定表示域にその合計を表示させ(ステップS304)、改善案コスト算出処理を終了する。
上述したような環境負荷を環境被害額として示す方法を用いた環境負荷評価システム1000を利用して評価を行った場合の実施例と、環境負荷評価システム1000を利用しなかった比較例とを以下に説明する。
(実施例5)
製品15を製造した場合、下記のようなデータを取得し、製品一個当たりの環境被害額を算出した。なお、投入エネルギーは電力のみであり、電力の原単位であるEbを1.3(円/kw)とした。この値は、電気1kw製造する際に必要な物質の量から、前述の「LIME」に基づいて構築された資源・エネルギー環境被害額単価DB332を用いて算出した値である。また、対象設備として三つの設備11aから11cを抽出した。これらの設備11aから11cの稼動を開始してから十分時間が経過した時刻tにおける各設備11aから11cの電力は次のようになった。
設備11a:100kw
設備11b:50kw
設備11c:150kw
また、設備11aから11bのいずれにおいても、時刻tにおける製品15の製造速度は10個/時間となった。
これにより、時刻tにおいて製品15を一個製造するのに要した電力Wz1は、
Wz1=(100+50+150)/10
=20(kwh)
となった。よって、時刻tにおける環境被害額Bは、
環境被害額B=20(kwh)×1.3(円/kwh)
=26円
となる。このように、環境被害額を簡単に算出することができた。
(実施例6)
本実施例では、実施例1と同じ対象設備11aから11cについて、始業直後(一時間後)の時刻tiにおけるデータを取得し、製品15の環境負荷値を以下のように算出した。始業直後では、ウォーミングアップのための電力が設備10a、10cで大きくなり、各設備11aから11cの電力は次のようになった。
設備11a:200kw
設備11b:50kw
設備11c:230kw
また、設備11a〜11bのいずれにおいても製造速度が若干低くなり、8個/時間となった。
これにより、時刻ti置いて製品15を一個製造するのに要した電力Wz2は、
Wz2=(200+50+230)/8
=60(kwh)
となった。よって、始業直後の時刻tiにおける環境被害額Bは、
環境被害額B=60×1.3
=78(円)
となる。
この値は実施例5の値の3倍であり、始業開始直後においては通常の時間帯よりも環境被害額が大きく異なることが明らかとなった。このような情報は、資源投入量の平均値を用いる従来例では得ることができないものであり、製造工程にフィードバックすることにより環境被害額低減のための指標として有用に活用され得る。
(比較例3)
本比較例では、実施例1、2と同じ対象設備11aから11cを抽出し、製品15の環境被害額を算出した。
但し、各対象設備11aから11cのリアルタイムな電力のデータが無いため、実施例5及び6のように環境被害額をリアルタイムに算出することはできない。代わりに、各設備11aから11cにおいて一ヶ月(20日間)に消費された電力量の平均値を用いた。その平均値は次のようになった。
設備11a:平均19000kwh
設備11b:平均8000kwh
設備11c:平均29000kwh
また、製品15の製造速度についてのデータも無く、代わりに一ヶ月に製造された次の製品製造数を使用した。
製品製造数:1500個
これらのデータにより、製品15を一つ製造するのに要した電力(Wz3)の一ヶ月における平均値は、
Wz3=(19000+8000+29000)/1500
=37(kwh)
となる。これにより、環境被害額Bは、
環境被害額B=37×1.3
=48.1(円)
となった。
このように、比較例でも環境被害額Bを求めることは可能であるが、その値は一ヶ月間の平均値であるため、投入資源量や製造速度の時間的な変化が殆ど反映されず、それを製造工程の改善のための情報として採用することはできない。
(実施例7)
本実施例では、製造プロセスの案が2つあり,どちらを採用した方が望ましいかについて,本発明に係る改善案コスト算出処理(図17)を用いて検討した。
製品1000個製造する際に必要なエネルギー源として、
改善案1:電力を1000kwh使用
改善案2:重油を480リットル使用
とした場合、改善案コスト算出処理による結果は、
電力による改善案1では、資源・エネルギー単価DB331を参照することによって、使用コストとして15円/kwhを取得し、予測される使用コストの合計15000円を算出する。また、資源・エネルギー環境被害額単価DB332を参照することによって、環境被害額として1.3円/kwhを取得し、予測される環境被害額の合計1300円を算出する。そして、使用コスト及び環境被害額の合計16300円を算出する。
重油による改善案2では、資源・エネルギー単価DB331を参照することによって、使用コストとして30円/kwhを取得し、予測される使用コストの合計14400円を算出する。また、資源・エネルギー環境被害額単価DB332を参照することによって、環境被害額として13円/kwhを取得し、予測される環境被害額の合計6240円を算出する。そして、使用コスト及び環境被害額の合計20640円を算出する。
このような結果から、実質かかる使用コストでは案2の方が有利であるため,本発明を採用しない場合,改善案1が製造プロセスに採用される場合がある。年間1000万個製造した場合、改善案2に比べ改善案1では環境被害額が4940万円(6240万円−1300万円)となり,莫大な環境影響を与えることになる。一方、本発明を採用すると、改善案1を採用することとなり、環境被害を削減することができる。このように、環境負荷低減のための指標として有用に活用され得る。
以上より、本発明によれば、対象設備で製造された製品の環境への被害額を逐次的に算出するので、製品の製造速度や投入エネルギー量、投入資源量の時間的な変化に伴う環境への被害金額の変化を従来よりも高精度かつリアルタイムに把握することができ、得られた環境への被害金額を環境負荷低減のための管理指標として用いることが可能となって、ひいては製造工程の改善を精度良く行うことができるようになる。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
所定処理を実行する複数の設備と、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手段と、
前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境に負荷を与える物質の量を対応付けした排出量データベースと、
前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記排出量データベースから1単位当たりの前記物質の量を取得し、前記使用量に応じた各設備の該物質の排出量を算出し、前記複数の設備全体で排出される環境に負荷を与える該物質の排出量の総和を算出する排出量総和算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価システム。
(付記2)
前記使用量取得手段は、前記資源又はエネルギーを前記複数の設備に非接触で測定可能な測定器によって測定された前記使用量を取得することを特徴とする付記1記載の環境負荷評価システム。
(付記3)
前記ネットワークは、無線LANであることを特徴とする付記1又は2記載の環境負荷評価システム。
(付記4)
前記排出量総和算出手段による算出結果を、前記排出量と時刻とを軸とするグラフによって表示ユニットに表示させるグラフ表示手段を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項記載の環境負荷評価システム。
(付記5)
前記排出量の増加割合が所定増加割合を超えた場合、前記グラフにメッセージを表示させるメッセージ表示手段を有することを特徴とする付記4記載の環境負荷評価システム。
(付記6)
前記使用量取得手段は、単位が異なる複数の資源の使用量を夫々固有の単位にて取得し、
前記排出量総和算出手段は、前記複数の資源に対する前記環境に負荷を与える物質の原単位に基づいて、前記排出量の総和を算出することを特徴とする付記1乃至5のいずれか一項記載の環境負荷評価システム。
(付記7)
前記資源は、石油、水、ガスのいずれかであり、前記エネルギーは、電力であることを特徴とする付記1乃至6のいずれか一項記載の環境負荷評価システム。
(付記8)
各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手段と、
前記排出量管理手段によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価サーバ。
(付記9)
複数の設備から該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を夫々固有の単位で取得する少なくとも一つ以上の端末から、ネットワークを介して、該使用量を示す使用量情報を受信する使用量情報受信手段と、
前記端末から受信した前記使用量情報によって示される前記使用量に含まれる環境に負荷を与える物質の排出量を、設備毎に算出する設備毎排出量算出手段とを有し、
前記排出量管理手段は、設備毎に前記排出量を管理することを特徴とする付記8記載の環境負荷評価サーバ。
(付記10)
所定時間間隔で、複数の設備から該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を夫々固有の単位で取得する使用量取得手段と、
前記使用量取得手段によって取得した前記使用量を示す使用量情報を所定のサーバへ、ネットワークを介して送信する使用量情報送信手段とを有することを特徴とする情報処理端末。
(付記11)
所定処理を実行する複数の設備が環境に与える負荷を評価するシステムでの環境負荷評価方法であって、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を取得する使用量取得手順と、
各設備の前記使用量に基づいて、前記複数の設備全体で排出される環境に負荷を与える物質の排出量の総和を算出する排出量総和算出手順とを有することを特徴とする環境負荷評価方法。
(付記12)
前記排出量総和算出手順による算出結果を、前記排出量と時刻とを軸とするグラフによって表示ユニットに表示させるグラフ表示手順と
前記排出量の増加割合が所定増加割合を超えた場合、前記グラフにメッセージを表示させるメッセージ表示手順とを有することを特徴とする付記11記載の環境負荷評価方法。
(付記13)
前記使用量取得手順は、単位が異なる複数の資源の使用量を夫々固有の単位にて取得し、
前記排出量総和算出手順は、前記複数の資源に対する前記環境に負荷を与える物質の原単位に基づいて、前記排出量の総和を算出することを特徴とする付記11又は12記載の環境負荷評価方法。
(付記14)
所定処理を実行する複数の設備が環境に与える負荷を評価するサーバコンピュータでの環境負荷評価方法であって、
各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手順と、
前記排出量管理手順によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手順とを有することを特徴とする環境負荷評価方法。
(付記15)
所定処理を実行する複数の設備が環境に与える負荷を評価する処理をサーバコンピュータに実行させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手順と、
前記排出量管理手順によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手順とを有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
(付記16)
所定処理を実行する複数の設備が環境に与える負荷を評価する処理をサーバコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能なプログラムであって、
各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手順と、
前記排出量管理手順によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手順とを有することを特徴とするコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記17)
ネットワークを介して所定のサーバへ情報を送信するコンピュータ端末での情報処理方法であって、
所定時間間隔で、複数の設備から該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を夫々固有の単位で取得する使用量取得手順と、
前記使用量取得手順によって取得した前記使用量を示す使用量情報を前記所定のサーバへ、前記ネットワークを介して送信する使用量情報送信手順とを有することを特徴とする情報処理方法。
(付記18)
ネットワークを介して所定のサーバへ情報を送信する処理をコンピュータ端末に実行させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
所定時間間隔で、複数の設備から該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を夫々固有の単位で取得する使用量取得手順と、
前記使用量取得手順によって取得した前記使用量を示す使用量情報を前記所定のサーバへ、前記ネットワークを介して送信する使用量情報送信手順とを有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
(付記19)
ネットワークを介して所定のサーバへ情報を送信する処理をコンピュータ端末に実行させるコンピュータ実行可能なプログラムであって、
所定時間間隔で、複数の設備から該設備を稼動させるために所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を夫々固有の単位で取得する使用量取得手順と、
前記使用量取得手順によって取得した前記使用量を示す使用量情報を前記所定のサーバへ、前記ネットワークを介して送信する使用量情報送信手順とを有することを特徴とするコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記20)
所定製品を製造するために使用される複数の設備と、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手段と、
前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境への被害量を金額で示す環境被害額と対応付けした環境被害額データベースと、
前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記環境被害額データベースから1単位当たりの前記環境被害額を取得し、前記使用量に応じた各設備の該環境被害額を算出し、前記複数の設備全体によって生じる環境被害額の総和を算出する環境被害額総和算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価システム。
(付記21)
前記環境被害額総和算出手段は、前記使用量を製造速度で割り算し、その結果に前記環境被害額データベースから取得した1単位当たりの前記環境被害額を掛け算することによって、各資源又はエネルギーの前記使用量に応じた環境被害額を算出することを特徴とする付記20記載の環境負荷評価システム。
(付記22)
前記複数の設備は、前記製品を製造する設備全体の80%以上かつ99%以下となる台数を満していることを特徴とする付記20又は21記載の環境負荷評価システム。
(付記23)
前記資源は、石油、水、ガスのいずれかであり、前記エネルギーは、電力であることを特徴とする付記20乃至22のいずれか一項記載の環境負荷評価システム。
(付記24)
利用者によって入力された資源又はエネルギーと使用量とを取得する取得手段と、
資源又はエネルギー毎に1単位当たりの使用単価を対応させた第一データベースを参照することによって前記取得手段によって取得した資源又はエネルギーに対応する使用単価を取得して、前記使用量に応じた使用コストを算出する使用コスト算出手段と、
資源又はエネルギー毎に1単位当たりの環境への被害量を金額で示した環境被害単価を対応させた第二データベースを参照することによって取得した資源又はエネルギーに対応する環境被害単価を取得して、前記使用量に応じた環境被害額を算出する環境被害額算出手段と、
前記使用コストと前記環境被害額との合計を算出する合計算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価システム。
(付記25)
所定製品を製造するために使用される複数の設備が環境に与える負荷を評価するシステムでの環境負荷評価方法であって、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手順と、
前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境への被害量を金額で示す環境被害額と対応付けした環境被害額データベースと、
前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記環境被害額データベースから1単位当たりの前記環境被害額を取得し、前記使用量に応じた各設備の該環境被害額を算出し、前記複数の設備全体によって生じる環境被害額の総和を算出する環境被害額総和算出手順とを有することを特徴とする環境負荷評価方法。
(付記26)
所定製品を製造するために使用される複数の設備が環境に与える負荷を評価する処理をサーバコンピュータに実行させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手順と、
前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境への被害量を金額で示す環境被害額と対応付けした環境被害額データベースと、
前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記環境被害額データベースから1単位当たりの前記環境被害額を取得し、前記使用量に応じた各設備の該環境被害額を算出し、前記複数の設備全体によって生じる環境被害額の総和を算出する環境被害額総和算出手順とを有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
(付記27)
所定製品を製造するために使用される複数の設備が環境に与える負荷を評価する処理をサーバコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能なプログラムであって、
ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手順と、
前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境への被害量を金額で示す環境被害額と対応付けした環境被害額データベースと、
前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記環境被害額データベースから1単位当たりの前記環境被害額を取得し、前記使用量に応じた各設備の該環境被害額を算出し、前記複数の設備全体によって生じる環境被害額の総和を算出する環境被害額総和算出手順とを有することを特徴とするコンピュータ実行可能なプログラム。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
本発明の一実施例に係る環境負荷評価システムのネットワーク構成例を示す図である。 本発明の一実施例に係る資源測定端末のハードウェア構成を示す図である。 本発明の一実施例に係る環境負荷評価サーバのハードウェア構成を示す図である。 資源測定端末での処理を説明するためのフローチャート図である。 資源測定端末で管理されるテーブル例を示す図である。 環境負荷評価サーバでの処理を説明するためのフローチャート図である。 環境負荷評価サーバで管理されるテーブル例を示す図である。 製品一つ当たりの全設備の環境負荷値の合計を表示する画面例を示す図である。 メッセージが表示された画面例を示す図である。 資源毎の環境負荷値の合計を表示する画面例を示す図である。 設備毎の環境負荷値を表示する画面例を示す図である。 設備毎の環境負荷値を表示する画面例を示す図である。 環境負荷評価サーバでの環境被害額を算出する処理を説明するためのフローチャート図である。 環境負荷評価サーバで管理されるテーブル例を示す図である。 製品一つ当たりの全設備の環境被害額の合計を表示する画面例を示す図である。 メッセージが表示された画面例を示す図である。 改善案コスト算出処理を説明するためのフローチャート図である。
符号の説明
1、1a、1b、1c 資源測定端末
11、11a、11b、11c 対象設備
20 ネットワーク
100 環境負荷評価サーバ
1000 環境負荷評価システム
21、51 CPU
22、52 メモリユニット
23、53 表示ユニット
24、54 出力ユニット
25、55 入力ユニット
26、56 通信ユニット
27、57 記憶装置
28、58 ドライバ
29、59 記憶媒体
30 インターフェイス

Claims (5)

  1. 所定処理を実行する複数の設備と、
    ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手段と、
    前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境に負荷を与える物質の量を対応付けした排出量データベースと、
    前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記排出量データベースから1単位当たりの前記物質の量を取得し、前記使用量に応じた各設備の該物質の排出量を算出し、前記複数の設備全体で排出される環境に負荷を与える該物質の排出量の総和を算出する排出量総和算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価システム。
  2. 前記使用量取得手段は、前記資源又はエネルギーを前記複数の設備に非接触で測定可能な測定器によって測定された前記使用量を取得することを特徴とする請求項1記載の環境負荷評価システム。
  3. 前記ネットワークは、無線LANであることを特徴とする請求項1又は2記載の環境負荷評価システム。
  4. 各複数の設備の所定時刻において使用される資源又はエネルギーの使用量を、環境に負荷を与える物質の排出量で管理する排出量管理手段と、
    前記排出量管理手段によって管理される設備毎の排出量を加算することによって、前記複数の設備全体で排出される排出量の総和を算出する全体排出量算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価サーバ。
  5. 所定製品を製造するために使用される複数の設備と、
    ネットワークを介して、前記複数の設備から、任意の時刻における該設備を稼動させるために使用される資源又はエネルギーの使用量を示す使用量情報を取得する使用量取得手段と、
    前記資源又はエネルギー毎に該資源又はエネルギーの1単位当たりの環境への被害量を金額で示す環境被害額と対応付けした環境被害額データベースと、
    前記使用量情報に示される前記資源又はエネルギーに基づいて前記環境被害額データベースから1単位当たりの前記環境被害額を取得し、前記使用量に応じた各設備の該環境被害額を算出し、前記複数の設備全体によって生じる環境被害額の総和を算出する環境被害額総和算出手段とを有することを特徴とする環境負荷評価システム。
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