JP2018042456A - 知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム - Google Patents

知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】需用家の電力機器の電力消費を測定し、需用家の電力消費スケジュールを生成してモニターする、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムを提供する。【解決手段】スケジューリングシステム30は、電力消費パターンと消費電力量が予め設定された固定型デバイス、電力消費パターンと消費電力量の調節範囲が予め設定された範囲型デバイス、及び固定型デバイス及び範囲型デバイス以外の適応型デバイスに分けて設定するデバイス設定部と、需用家または各デバイスの電力消費量をリアルタイムで測定する電力消費測定部と、適応型デバイスの電力消費量履歴データを用いて、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する適応型分析部と、全体需用家の電力消費スケジュールを生成するスケジュール生成部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、需用家のユーザが使用パターンを認知または決定できない電気機器に対して、過去の履歴データを収集して適応型電力使用パターンを生成し、需用家の電力量のスケジューリングを行う、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムに関する。
一般に、スマートグリッドは、既存の電力網(Grid)にICT技術(Smart)を接合し、供給者と消費者が双方向にリアルタイムの電力情報を交換することにより、エネルギー効率を最適化する次世代電力網である。スマートグリッドが構築されると、双方向の電力情報の交換を通じて、合理的なエネルギー消費を誘導し、高品質のエネルギー及び多様な付加サービスを提供することができる。また、新再生可能エネルギー、電気車等の清浄グリーン技術の接合・拡張が容易な開放型システムであって、産業間の融合及び複合を通じた新しいビジネスの創出が可能である。スマートグリッドは、電力網が、電力供給のためのインフラストラクチャーから、家電、通信、建設、自動車、エネルギー等のビジネスのプラットホームとしての役割をする電力網へ進化することを意味する。
韓国の政府は、個別事業を中心に推進してきたスマートグリッド関連のプロジェクトを国家次元の総合的計画として、スマートグリッドの国家ロードマップを提示している。特に、韓国政府のスマートグリッドの国家ロードマップの5つの推進分野のうち知能型消費者分野は、AMI基盤の知能型計量インフラストラクチャーの構築、及びエネルギー管理自動化システムの構築を主な推進内容としている。前者の場合、現在、韓国電力公社等の公共企業の主導により、スマート計量器の補給・拡散事業が進行中である。後者は、電力使用管理システムに最適の電力使用量の決定及び知能型管制機能を提供するサービスプラットホームの具現及び提供を通じたエネルギー新産業市場の創出を目的とする。
最適の電力使用量を決定または管制するための技術が提示されている。例えば、直接負荷制御装置を用いて複数の負荷装置の電力消耗量が目標電力、すなわち、瞬間最大電力を超過しないように制御する技術が提示されている(特許文献1)。しかし、上記の先行技術では、各負荷装置の電力を制御しなければならないが、実際に各負荷装置を直接制御できないことも生じ得るという問題点があった。
また、エネルギー節減や使用するエネルギー量を減らすよりも、各月の目標使用量の制御のための時間代別の基準電力生成技術、専門家知識を適用したレベル基盤の自律的運転技法を適用して、効率よく電気使用を管理する技術が提示されている(特許文献2)。上記の先行技術は、電力を消費する電気機器を一つにまとめて同一に適用し、個別的な電気機器の特性を考慮せず、各電力使用パターンを時間と曜日別に区別しているので、パターン予測が不正確であるという問題点があった。
韓国登録特許第10‐1652272号公報(公告日:2016年8月30日) 韓国登録特許第10‐1652345号公報(公告日:2016年8月30日)
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、需用家のユーザが使用パターンを認知または決定できない電気機器に対して、過去の履歴データを収集して適応型電力使用パターンを生成し、需用家の電力量のスケジューリングを行う、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムを提供することを目的とする。
特に、需用家のデバイス(または電気機器)を、使用パターンが予め設定された固定型、使用パターンが定められているが、一定の範囲内で電力調節が可能な範囲型、ユーザが予め決定できない適応型に分け、適応型デバイスに対して過去履歴データにより使用パターンを求め、全体電力量のスケジューリングを行う、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムを提供することを目的とする。
また、各デバイスの稼働履歴を各単位時間中における稼働の有無に関するデータによりサンプリングし、サンプリングされたデータを反応表面分析(Response SurfaceAnalysis)モデルに適用し、需用家の電力消費パターンを予測する、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、需用家の電力機器の電力消費を測定し、前記需用家の電力消費スケジュールを生成してモニターする、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムに関し、需用家のデバイスの電力消費の形態を設定するが、電力消費パターンと消費電力量が予め設定された固定型デバイス、電力消費パターンと消費電力量の調節範囲が予め設定された範囲型デバイス、及び固定型デバイス及び範囲型デバイス以外の適応型デバイスに分けて設定するデバイス設定部と、需用家または各デバイスの電力消費量をリアルタイムで測定する電力消費測定部と、前記適応型デバイスの電力消費量履歴データを用いて、前記適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する適応型分析部と、全体需用家の電力消費スケジュールを生成するスケジュール生成部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムにおいて、前記システムは、電力消費スケジュールによるリアルタイムの電力消費をモニターするモニタリング部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムにおいて、前記電力消費測定部は、各デバイスの使用電力をサンプリング単位の消費電力量として記録し、需用家の全体または電力消費形態の種類別に消費電力量を合算して記録することを特徴とする。
また、本発明に係る知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムにおいて、前記適応型分析部は、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する方法として、1日単位の総負荷履歴情報のクラスタリング段階(S10)、単位区間適合クラスター選択段階(S20)、選択されたクラスター対象の履歴データの適応型模型化段階(S30)、及び計画期間内の単位区間の総合による適応型パターン生成段階(S40)を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムにおいて、単位区間の総負荷水準は、データセットの形態で管理され、それぞれのデータセットは、デバイス別の負荷水準に関する情報で構成されることを特徴とする。
本発明によれば、需用家のデバイスを固定型、範囲型、適応型に分け、ユーザが予め決定できない適応型デバイスに対してのみ、使用パターンをモデリングすることにより、デバイスの電力消費パターンをより正確に予測することができる。
また、各デバイスの稼働履歴を各単位時間の稼働の有無によりサンプリングし、電力消費パターンを分析することにより、保存すべき履歴データ量及び計算量を減らすことができる。
本発明を実施するための全体システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る固定型デバイスの設定例示表である。 本発明の一実施形態に係る範囲型デバイスの設定例示表である。 本発明の一実施形態に係る需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリング方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリング方法を説明する構成図である。 本発明の一実施形態に係る需用家の電力消費スケジュール、現在の電力消費量、及び追跡信号を表示した画面の一例である。
以下、添付された図面に基づき、本発明の好適な実施例について説明する。
また、本発明を説明するにあたって、同一の部分には同一の符号を付け、その繰り返しの説明を省略する。
先ず、図1を参照して、本発明を実施するための全体システムについて説明する。
図1に示すように、本発明を実施するための全体システムは、需用家が有する、電力を消費するデバイス10と、デバイス10の電力をモニターし、供給される電力を制御するスケジューリングシステム30と、で構成される。また、デバイス10から収集された電力消費データを保存するデータキューブ40をさらに備えてもよい。
先ず、デバイス10は、需用家に供給される電力を消費する電気機器である。デバイス10が消費する電力は、スケジューリングシステム30によりリアルタイムで測定される。
また、デバイス10は、電力使用と関連して、固定型デバイス、範囲型デバイス、適応型デバイスに分けられる。
固定型デバイスは、使用される電力パターンが予め設定されたデバイスのことをいう。すなわち、ユーザまたは管理者は、当該デバイスが稼働される時間やパターンがよく分かっており、電力パターンを予め設定することができる。また、固定型デバイスは、一旦、稼働されたら、使用される電力量が調節できない機器である。例えば、部屋や作業室に設置された照明灯や常時点灯されている非常灯がこれに該当する。
また、範囲型デバイスは、固定型デバイスのように、使用される電力パターンを予め設定することができる。但し、範囲型デバイスは、ユーザまたは管理者の選択により、電力量を調節可能な電気機器である。例えば、エアコンや暖房機等がこれに該当する。ユーザまたは管理者は、これらのデバイスをいつ稼働させるかを正確かつ大体分かっている。したがって、これらの使用パターンまたは電力消費パターンを予め設定することができる。
また、範囲型デバイスは、電力量を調節可能な機器であるので、全体の電力消費量を調節するとき、1次的に消費電力が調節される機器である。
最後に、適応型デバイスは、使用パターンまたは電力消費パターンが一定ではなく、管理者またはユーザにより予め設定され得ない電気機器である。例えば、エレベーター、電気掃除機、洗濯機等がこれに該当する。これらの電子機器は、ユーザ自身が願うときに稼働し、または特定の状況が発生したときにのみ稼働されるので、予めその使用パターンが分からない。
次に、スケジューリングシステム30は、各デバイス10の使用電力をリアルタイムで測定する。また、測定されたデータは収集され、データキューブ40にビッグデータとして保存される。各デバイスの使用電力は、時間別の消費電力量として記録され、需用家の全体または各種類別に消費電力量が記録される。好ましくは、デバイスの種類は、電力使用と関連した種類として、上述した固定型、範囲型、適応型等に分けて記録され得る。
また、スケジューリングシステム30は、各デバイス10の消費電力をサンプリングして保存することができる。サンプリング単位は、予め決められた所定の時間単位(例えば、10秒、30秒、1分、5分、10分、30分、1時間等)に定められてもよい。サンプリング単位時間内に消費される消費電力や稼働の有無によりサンプリングされる。
好ましくは、各デバイス10に対する消費電力のサンプリングは、当該サンプリング単位時間内の稼働の有無によりサンプリングされる。また、全体デバイスまたは種類別のデバイスの全体における消費電力のサンプリングは、当該サンプリング時間単位内に消費される全体の電力量によりサンプリングされる。
スケジューリングシステム30は、各デバイス10の消費電力をサンプリングすることにより、保存されるデータの量を減少させることができる。
このように、測定されたデータ、サンプリングデータ等は蓄積され、大量のデータとして保存される。これをビッグデータと呼ぶことにする。すなわち、測定された電力データは、ビッグデータとしてデータキューブ40に保存される。特に、これらのビッグデータは、需用家の電気機器の電力消費履歴データでもある。
また、スケジューリングシステム30は収集されたビッグデータを分析し、適応型デバイスについての稼働パターンを抽出する。
上述したように、各デバイス10の電力消費量は、履歴データとして蓄積される。スケジューリングシステム30は、適応型デバイス10の電力消費量についてのサンプリングデータを用いて、反応表面分析、要因分析、回帰分析等に適用する。これにより、電力消費量の予測値またはスケジュールを作成する。具体的な方法は、後述する。
また、スケジューリングシステム30は、全体デバイスまたは需用家の電力消費のスケジューリングを行い、電力消費スケジュールと現在の使用電力を対比してモニターする。また、スケジューリングシステム30は、現在の使用電力の推移が、電力消費スケジュールにおいて、一定の範囲で一定期間の間外れたら、電力消費スケジュールを再び作成することができる。
ユーザは、電力消費スケジュールをみながら、自身の需用家内における電力消費量を予測し、目標の電力量に合わせて電力消費を調節することができる。
次に、データキューブ40は、需用家の電力消費量または需用家のデバイス10の電力消費量を収集して保存するデータベースである。特に、データキューブ40は、データ(またはビッグデータ)を管理するためのDBMS(database management system)を有し、データの保存、削除、検索等の作業をクエリーを通じて行う。特に、データキューブ40は、商用化したデータベースとして、データを処理するための一般のクエリー機能を用いて、データクエリー(またはデータ参照)サービスを行う。
次に、図2を参照して、本発明の一実施例に係る知能型電力使用環境において、需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムの構成についてより具体的に説明する。
図2に示すように、本発明に係る需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム30は、需用家のデバイスの電力消費形態を設定するデバイス設定部31と、需用家または各デバイスにおける電力消費量をリアルタイムで測定する電力消費測定部32と、適応型デバイスについての電力消費パターンを求める適応型分析部33と、全体需用家の電力消費スケジュールを生成するスケジュール生成部34と、で構成される。また、電力消費スケジュールによるリアルタイムの電力消費をモニターするモニタリング部35をさらに備えてもよい。
先ず、デバイス設定部31は、需用家が有する複数のデバイス10を登録し、各デバイスについての消費電力の形態を設定する。上述したように、需用家が有する各デバイス10は、その電力消費の形態に応じて、固定型デバイス、範囲型デバイス、適応型デバイスに分けられる。
デバイス設定部31は、ユーザまたは管理者の入力により、各デバイス10の電力消費の形態を設定する。また、デバイス設定部31は、各デバイス10に対して、デバイスの特性に応じて、デバイス構成性格の電力使用規則を設定する。
また、好ましくは、固定型デバイスの場合、当該デバイスの電力消費量と稼働時間等を電力消費パターンに設定する。固定型デバイスは、ユーザの設定入力により決定される。固定型デバイスは、ユーザがいつ、いつまで稼働するのかが明確に分かっているデバイスである。図3は、固定型デバイスの設定例を示している。
また、範囲型デバイスの場合、当該デバイスの電力消費量の範囲と稼働時間等を電力消費パターンに設定する。範囲型デバイスは、入力された稼働条件を満たす状態で、電力料金を最小化するように、最適化エンジンにより決定される。すなわち、範囲型デバイスについて、ユーザが一定の時間の範囲内でいつまで稼働するのか、またはある程度の性能で当該デバイスを稼働するのかに関する設定値を入力すると、全体のスケジューリング区間の統合負荷水準の予測を通じて、指定された範囲内の最適(最小料金)区間において最適の状態で稼働するように電源状態を決定することができる。図4は、範囲型デバイスの設定例を示している。
一方、稼働時間の電力消費パターンは、消費される時間を示し、周期性を有する場合、周期を一緒に示す。例えば、毎日、同一の時間パターンで稼働されると、日周期でパターンが設定され、1週間単位で同一の時間パターンで稼働されると、1週間の周期でパターンが設定される。
このとき、稼働時間のパターンは、管理者またはユーザにより直接入力されて設定され、または各デバイスの稼働履歴を分析して自動に設定されてもよい。また、好ましくは、デバイス設定部31は、各デバイスの電力消費形態または電力使用規則を容易に設定可能に、専用画面が設けられていてもよい。例えば、各デバイスの電力消費履歴をグラフの形態で視覚化して表示する。ユーザまたは管理者は、視覚化した電力消費履歴をみて、各デバイスの電力使用規則または電力消費パターンの各構成を直接設定することができる。
また、好ましくは、デバイス設定部31は、固定型デバイスと範囲型デバイスに設定されなかった、残りの全てのデバイスを、適応型デバイスとして登録して設定する。
適応型デバイスは、過去、需用家の当該デバイスについての稼働履歴情報に基づき、ビッグデータ基盤の適応型(Adoptive)分析を通じて、自動に決定される。すなわち、過去の電力使用履歴情報に基づき、全体の計画期間内の各単位区間(Time Slot)の特徴的なデバイス別の電力使用特性を反映する。これにより、需要反応活動において、需用家の主導性を確保し、電力スケジュールの現実性(最適化エンジンの望小特性)を補完する。需用家のユーザが、前記固定型デバイスや範囲型デバイス等の設定を決定し難い場合、適応型デバイスに設定してスケジューリングを樹立する。すなわち、適応型デバイスは、自動制御時点及び電源状態を決定し、または知能型電力網による自動制御が困難なデバイスの予想稼働時点及び電源状態が考慮された最適スケジューリングの樹立を支援することを、機能的目標とする。
次に、電力消費測定部32は、需用家の各デバイス10の電力消費量を測定し、測定されたデータを保存する。また、測定された電力消費量をサンプリングし、サンプリングデータを保存することができる。このとき、測定された全てのデータを保存せず、測定データの一部とサンプリングデータのみを保存してもよい。
電力消費測定部32は、各デバイスの使用電力を時間別の消費電力量として記録し、需用家の全体または各種類別に消費電力量を合算して記録する。
また、電力消費測定部32は、各デバイス10の消費電力をサンプリングして保存する。上述したように、サンプリング単位は、予め定められた所定の時間単位(例えば、10秒、30秒、1分、5分、10分、30分、1時間等)として定められてもよい。
また、各サンプリング単位での電力消費データを消費される電力消費量によりサンプリングし、または単に稼働の有無によりサンプリングすることができる。すなわち、前者は、当該サンプリング時間の間、当該デバイスが消費する電力消費量としてサンプリングする。また、後者は、当該サンプリングの時間の間、当該デバイスが稼働されたか否かによりサンプリングされる。例えば、当該サンプリング時間の間稼働されたら「1」に、全く稼働されていなければ「0」にサンプリングされる。特に、最小稼働時間を設定し、最小稼働時間以上だけ稼働されれば、稼働されたことにサンプリングする。
好ましくは、電力消費測定部32は、各デバイス10に対する消費電力サンプリングを、当該サンプリング単位時間内に稼働の有無によりサンプリングする。また、需用家のデバイス全体または消費形態別のデバイス全体(固定型、範囲型、適応型等)の消費電力サンプリングは、当該サンプリング単位時間内に消費される全体電力量によりサンプリングする。
電力消費測定部32は、測定されたデータやサンプリングデータをデータキューブ40に保存する。
次に、適応型分析部33は、適応型デバイスの電力消費履歴を用いて、適応型デバイスについての電力消費パターンを抽出する。好ましくは、反応表面分析法を用いて抽出する。
特に、適応型分析部33は、適応型デバイスの電力消費履歴データを各単位時間での稼働の有無によりサンプリングし、サンプリングされた値を用いて分析する。すなわち、反応変数(Response Variable)を履歴情報基盤デバイスの稼働の有無で設定する。これにより、反応変数に影響を及ぼす要因変数(Factor)が多い場合は、全体の累積期間履歴情報を分析するよりも、デバイス稼働パターンを描写する簡単な統計的模型を用いることが、分析システムの負荷の観点で経済的である。
上記のように、簡単に描写されたモデルは、メタモデルと呼ばれるが、例えば、全体の累積期間履歴情報の分析を行った結果値をyとし、yに影響を及ぼす要因変数をx={x,x,…,xとすると、下記の式(1)のようなメタモデルを仮定することができる。
y=q(x,θ)+ε 式(1)
ここで、q(x,θ)は、要因変数xに対する反応変数yを描写する回帰推定式であり、εは、観察される結果値に内在された不確実性を許容するノイズ値を意味する。
θ={θ,θ,…,θは、回帰式の相関係数の集合を意味する。これらの相関係数の値は、累積される履歴情報特性が回帰推定式の形態で生成される。回帰式は、p個の要因変数が履歴情報分析結果に及ぼす影響を推定するに際して、p次の空間標本として定義され得る。
最適電力量のスケジューリング技術の具現において、反応表面分析は、履歴情報基盤のシステム反応を最適化するための最適の要因変数値(x)を決定する上で極めて容易な方法である。例えば、メタモデリングがシステムの結果を描写するものであれば、q(x,θ)は、簡単な成果指標(電力料金)の推定値であり、xは、q(x,θ)を最適にする要因を意味することになる。
適応型稼働に適用しようとする反応表面分析分野の先行研究開発の簡略な内容は、以下の通りである。Neddermeijer等(2000)は、反応表面分析を用いた確率的なシミュレーションの最適化のためのフレームワークを提案している。彼らは、既存の研究が手動的な方法により、反応表面分析を用いたシミュレーションの最適化を行う場合、多くの時間を要するという短所を克服するために、2段階接近法を提示した。すなわち、1段階では、1次多項式の形態で反応標本関数を推定し、2段階では、2次多項式により目的値を導出する方法を取った。また、Dengiz等(2000)は、PCB生産工程のシミュレーション分析方法において、回帰メタモデルを用いて、最適の配置サイズを算出した。回帰式に基づいたメタモデルを通じて、シミュレーション分析に所要する費用及び時間を大いに節減するだけでなく、分析対象工程の特性を示すとき、高い近似値を示した。Yildiz等(2008)は、複数資源により統制される仕掛り在庫水準のための作業者への柔軟な割当て問題を取り扱った。目的関数である作業者の柔軟性の程度を評価するための決定変数として、作業場に割り当てられた機械台数と仕掛り在庫水準に基づき、反応表面分析基盤のシミュレーションの最適化方法を活用した。
上記のようなデバイス電源状態の決定についての規則は、パラメータと制約条件の形態で、需用家最適の電力運用スケジュールエンジンに反映される。
以下、図5及び図6を参照して、適応型分析部33が、適応型デバイスの電力消費履歴を用いて、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する方法についてより具体的に説明する。図5及び図6は、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する方法を説明するフローチャート及び構成図である。
図5または図6に示すように、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する方法は、1日単位の総負荷履歴情報のクラスタリング段階(S10)と、単位区間適合クラスター選択段階(S20)と、選択されたクラスター対象の履歴データの適応型模型化段階(S30)と、計画期間内の単位区間の総合による適応型パターン生成段階(S40)と、で構成される。
先ず、1日単位の総負荷履歴情報のクラスタリング段階(S10)について説明する。
先に測定されて収集された(または累積された)電力消費履歴データを、単位区間の総負荷水準による群集でクラスターリングする。これは、単位区間の模型化対象となる履歴情報の適合性を高め、経済的分析を行うことを目的とする。
単位区間の総負荷水準は、データセットの形態で管理され、それぞれのデータセットは、デバイス別の負荷水準に関する情報で構成される。
クラスターリングのためのデータオブジェクトは、月(m)区分、及び平日/週末/公休日(d)・午前/午後/深夜(t)、定数(k)に対する総負荷水準(L)、Lmdkdと定義される。このとき、定数(k)は、収集された各単位区間の総負荷水準の履歴データ固有の区分子を意味する。履歴情報クラスターリングは、K−平均++アルゴリズムを通じた初期値(K)の選択後、K−平均クラスターリングアルゴリズム遂行の順に進行される。以上の処理を通じて、累積された単位区間の電力履歴データは、群集を構成して、総負荷水準による特性及び重心値を有することになる。
次に、単位区間適合クラスター選択段階(S20)について説明する。
この段階は、それぞれの単位区間別の適応型模型化対象として適合した電力履歴データ群集を選択するためのものであり、先にクラスターリングされた群集と、直前の1〜3ヶ月間収集された履歴データの群集(基準)との間の重心の比較を行い、適合クラスターを選択する。
直前の30〜90日間、収集された履歴データを対象として、初期値(K)を1とする単位区間の総負荷水準K−平均クラスターリングを実施し、基準値(重心)を算出する。
一般に、データの分布特性が正規分布に従うという仮定下で、中心極限定理の概念を導入し、データの比較・分析のための最小限の期間を30日(1ヶ月)に設定する。中心極限定理によると、標本平均がなす分布は、標本の大きさが約30個以上に充分に大きな場合は、母集団の分布種類にかかわらず、正規分布に接近する。
電力データ負荷水準についての特性は、季節性を示し得るので、季節性の反映において90日(3ヶ月)を上限として設定する。
基準値算出対象となる履歴データの範囲(30〜90日のうち)は、クラスターリングされた群集のシルエット技法による内部評価(Davies‐Bouldin Index)を実施し、最も点数が高い履歴データの範囲を選択する。
群集分析において、群集間の類似性の測定は、距離として示されるので、算出された重心と、以前段階のそれぞれのクラスターの重心との間の距離に対する比較を実施し、最も近い距離を有するクラスターを適合クラスターとして選択する。
以上の処理を通じて、累積された単位区間の電力履歴データは、群集を構成し、総負荷水準による特性及び重心値を有することになる。
次に、選択されたクラスター対象の履歴データの適応型模型化段階(S30)について説明する。
この段階は、個別デバイスの当該単位区間の稼働の有無及び負荷水準に対する決定のためのものであり、単位区間の適応型模型は、選択された適合したクラスター対象の履歴データの段階的回帰法(Stepwise Regression Procedure)により、下記の式(2)のような線形回帰模型の形態で生成される。
単位区間の需用家の総負荷水準=β+β1i+β2i+、…、+βki+ε 式(2)
需用家のセンサネットワークを構成する全体デバイス別の単位区間の負荷水準に対する回帰係数を推定し、統計的有意性を評価し、有意であると評価されたデバイスを選定し、線形回帰模型を設定する。
ここで、D1iは、選定されたデバイスの負荷指数(Load Index)値を有する可変数であり、βは、それによる回帰係数である。同様に、D2iは、当該負荷指数値を有する可変数であるが、このような可変数は、統計的有意性により選定されたデバイスの数k個だけ存在し、それぞれの可変数は、回帰係数βが付く。εは、従属変数である単位区間の需用家の総負荷水準値を推定するときに発生する誤差を示す。
また、線形回帰模型の可変数を構成するデバイスは、当該単位区間において稼働することに決定する。
稼働状態により電力消費量が異なるデバイスの場合、稼働決定されたデバイス別の回帰係数は、負荷水準の重み付けを反映しているので、最低段階の稼働消費電力量基準の回帰係数値の倍数を求め、負荷水準(稼働段階)を決定する。
次に、計画期間内の単位区間の総合による適応型パターン生成段階(S40)について説明する。
この段階は、適応型模型化の進行が完了し、選定された各単位区間のデバイスの稼働の有無を総合し、計画期間内のデバイス別の負荷パターンを生成する仕上げ段階である。
単位区間のデバイス稼働の有無及び負荷水準は、最適制御エンジンのパラメータ値RegValueishの形態に変換されて保存される。
適応型パターンの生成による負荷曲線の生成例示は、以下の図の通りとなる。
次に、スケジュール生成部34は、全体需用家の電力消費スケジュールを生成する。
スケジュール生成部34は、固定型デバイスと範囲型デバイスの電力消費パターンを求め、先に求めた適応型デバイスの電力消費パターンを合わせ、全体の電力消費パターンまたは需用家の電力消費パターンを算出する。
また、スケジュール生成部34は、電力消費パターンを現在から目標区間までの日数に適用し、需用家の電力消費スケジュールを生成する。例えば、電力消費パターンは、一定の周期により生成され得る。例えば、1日、1週間、1ヶ月、四半期、1年等の周期別に電力消費パターンが生成される。また、実際の電力スケジューリング区間が2016年8月22日から2016年9月30日までであれば、その当該スケジューリング区間に前記電力消費パターンを適用して、当該区間の電力消費スケジュールを生成する。
次に、モニタリング部35は、電力消費スケジュールによるリアルタイムの電力消費をモニターする。
好ましくは、モニタリング部35は、先に生成した電力消費スケジュール、リアルタイムで測定された電力消費量、及びその差を画面上に表示する。
また、モニタリング部35は、先に生成した電力消費スケジュールとリアルタイムで測定された電力消費量(または現在の電力消費量)との差を用いて、追跡信号(tracking signal、TS)として構成し、構成された追跡信号をモニターする。また、追跡信号により、スケジュール更新の有無を判断する。
図7には、需用家の電力消費スケジュール、現在の電力消費量、追跡信号を表示した画面の一例が示されている。
電力スケジュール更新時点に用いられた追跡信号は、以下のように構成する。
すなわち、追跡信号(TS) は、予測の正確度を知らせる信号として、この値が負数(−)の値を示すと、予測値が実際値よりも大きく、正数(+)の値を示すと、予測値が実際値よりも小さいことを意味する。
追跡指標(TS)の値が予め設定された範囲(例えば、−4〜+4間)内にあれば、予測されたスケジュールの正確度にはあまり問題ないものとみなし、適用し続ける。しかし、この範囲を外れると、現在、適用されている予測されたスケジュールの正確度には問題があるものとみなし、調整する。
すなわち、TSが±4であれば、累積誤差が±4MADであることを意味し、これは、±3.2sに該当する(s=≒1.25MADであり、1MAD=0.8sであるので)。したがって、正常に現れ得るTS値が、予め設定された追跡範囲(±4の範囲)内にある確率は、99.8%であり、この範囲を外れる確率は、0.2%であって、発生可能性が極めて小さい。
モニタリング部35は、TSの値が追跡範囲(例えば、±4の範囲)を外れる場合、スケジュールを更新するように制御する。
以上、本発明者によりなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
参考までに、本発明を支援した韓国の国家研究開発事業について下記する。
課題の固有番号:S2334685
部処名:中小企業庁
研究管理専門機関:中小企業技術情報振興院
研究事業名:市場創出型の創出技術開発
研究課題名:AMI基盤電力使用環境において、需用家主導の需要反応の極大化のための知能型デバイス電源管理サービスプラットホーム技術の開発
寄与率:1/1
主管機関:株式会社ビーアイマトリックス
研究期間:2015年9月21日〜2017年9月20日
10 デバイス
30 スケジューリングシステム
31 デバイス設定部
32 電力消費測定部
33 適応型分析部
34 スケジュール生成部
40 データキューブ

Claims (5)

  1. 需用家の電力機器の電力消費を測定し、前記需用家の電力消費スケジュールを生成してモニターする、知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステムにおいて、
    需用家のデバイスの電力消費の形態を設定するが、電力消費パターンと消費電力量が予め設定された固定型デバイス、電力消費パターンと消費電力量の調節範囲が予め設定された範囲型デバイス、及び固定型デバイス及び範囲型デバイス以外の適応型デバイスに分けて設定するデバイス設定部と、
    需用家または各デバイスの電力消費量をリアルタイムで測定する電力消費測定部と、
    前記適応型デバイスの電力消費量履歴データを用いて、前記適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する適応型分析部と、
    全体需用家の電力消費スケジュールを生成するスケジュール生成部と、を備えることを特徴とする知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム。
  2. 前記システムは、電力消費スケジュールによるリアルタイムの電力消費をモニターするモニタリング部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム。
  3. 前記電力消費測定部は、各デバイスの使用電力をサンプリング単位の消費電力量として記録し、需用家の全体または電力消費形態の種類別に消費電力量を合算して記録することを特徴とする請求項1に記載の知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム。
  4. 前記適応型分析部は、適応型デバイスに対する電力消費パターンを抽出する方法として、1日単位の総負荷履歴情報のクラスタリング段階(S10)、単位区間適合クラスター選択段階(S20)、選択されたクラスター対象の履歴データの適応型模型化段階(S30)、及び計画期間内の単位区間の総合による適応型パターン生成段階(S40)を行うことを特徴とする請求項1に記載の知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム。
  5. 単位区間の総負荷水準は、データセットの形態で管理され、それぞれのデータセットは、デバイス別の負荷水準に関する情報で構成されることを特徴とする請求項4に記載の知能型電力使用環境における需用家向けにカスタマイズされた電力量スケジューリングシステム。
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