JP2005338799A - 色相可変型再帰性反射シート - Google Patents

色相可変型再帰性反射シート Download PDF

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Abstract

【課題】昼光色下では光の干渉によって2色以上の異なる色相が発現し、夜間の投光により再帰反射光は昼光色下での色相と異なる色彩が発現し、入射光線と反対側にはさらに再帰反射光とは異なった色彩が発現する色相可変型再帰性反射シートを提供する。
【解決手段】少なくとも1層からなる表面層(1)とその下部に位置する複数の再帰性反射要素(3,4,5)を備えた再帰性反射シートにおいて、再帰性反射要素(3,4,5)は、入射光を光源方向に再帰反射し、表面層(1)の少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、かつ入射光を光源とは逆方向に鏡面反射し、再帰性反射シートの少なくとも1層は、再帰反射光を着色させる着色材を含有した着色層であり、かつ再帰反射光と鏡面反射光とは異なる色相を発現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車のナンバープレート、セキュリティシート、広告看板、車両のラッピングシート、玩具、化粧容器、携帯電話等に用いられる色相可変型再帰性反射シートに関する。
再帰性反射シートは交通標識、案内標識、警戒標識、規制標識、車のナンバープレート、広告看板等として、さまざまな用途に幅広く使用されている。この再帰性反射シートの一例としては、封入レンズ型と呼ばれているものがあり、少なくとも1層からなる表面層、高屈折率ガラスビーズ、焦点層(焦点樹脂層ともいう)、金属反射層をこの順に積層されている。また、別の構成としては、カプセルレンズ型と呼ばれているものがあり、下半球に反射鏡が設けられた複数の透明球と、前記複数の透明球を保持する支持樹脂シートと、前記支持樹脂シート表面に配置されることにより前記複数の透明球を覆う透明のカバーフィルムからなり、かつ前記支持樹脂シートには前記カバーフィルムを保持する接合部が形成されている。カプセルレンズ型の場合は、透明球の表面に直接反射鏡が形成されているために、小さい観測角で大きい入射角までの反射輝度が、封入レンズ型に比べて格段に優れているため再帰性高輝度反射シートとも呼ばれる。前記再帰性反射シートには、さらに粘着剤、剥離紙又は剥離フィルムが積層されている。このような再帰性反射シートは、基板、例えば、アルミニウム、鉄板、塗装鉄板、ステンレス板等の金属基板や、繊維強化プラスチック(FRP)、硬質塩ビ等のプラスチック板等に貼り付けられ、標識、看板等として利用されている。このような再帰性反射シートは昼間は通常の標識、看板と同様に視認され、夜間には投光された光源の方向に光を正しく再帰反射するので、上記した標識、車のナンバープレート、看板等の視認性を著しく向上させるのに有用であった。しかし従来の再帰性反射シートは昼光色での色相と夜間に光を投光した時、光源の方向に再帰反射する光の色相はほぼ類似した色相であり、世界各国の再帰性反射シートの規格でも前記した昼光色での色相と夜間に光を投光した時の再帰反射光とはほぼ類似の色相になるように規定されていた。
そのために再帰性反射シートを装飾、看板等に利用しても昼夜の色相に変化のない単調な色彩が、最近の各種製品におけるデザインの多様化や個性化などに対処し切れないという、いわば致命的な欠点があった。
このような意匠性の欠落を解消して装飾性を加味した再帰性反射シートとしては下記特許文献1に提案されているものがある。これは表面から順に、透明の表面フィルムとガラス球固着層が一体となった層とガラス球、薄い焦点層、金属反射膜と粘着層と剥離紙とが積層されたものである。この表面フィルムとガラス球固着層が一体となった層の裏面は、ガラス球をそのほぼ半分が埋設した状態に保持するものである。そしてこのガラス球の下半分は、薄い焦点層で覆われ、その裏面は金属反射膜が蒸着されており、シートの表面側、即ち上方からガラス球内に入射してきた光線を再びシート表面側に反射する。このシートにおいて、ガラス球における光線の入射時及び射出時に光の分散現象が生じ、虹色の反射光が得られるのである。このような虹色の反射光を得るために本来の反射性能は具備されていない欠点があるが、装飾性の高いシートであると言える。このようなシートは、当業者間において、レインボーフィルムと呼ばれている。
又、再帰反射材と光干渉材を使用して、再帰反射性及び装飾性を加味した塗膜構造や再帰反射材が提案されている。下記特許文献2には、所定の基板上に形成された着色反射層と、該着色反射層の表層側に配設された再帰反射材と、該再帰反射材の表層側に設けられたクリヤー層中には、透過性を有し且つ正反射性を有する光輝材が分散配置された塗膜構造が提案されている。又、下記特許文献3には、所定の基板上に形成された光反射層と、該光反射層の上層側に配設された再帰反射材を有するクリヤ層とを備えた塗膜構造であって、前記クリヤ層中には、前記再帰反射材より上層側に位置して光透過性および正反射性を有する光干渉材が配設された塗膜構造が提案されている。又、下記特許文献4には、反射基板と、前記基板上に整列配置された透明微小球とを含み、前記反射基板上には有色の干渉色を生起する干渉物質層が設けられ、入射光とは異なる色調の着色光を入射光進入方向へ再帰反射させる着色光再帰反射材が提案されている。
特開平5−45507号公報 特開平6−155693号公報 特開平7−128507号公報 特開平11−167010号公報
ところが、前記特許文献1の構造を有するレインボーシートに関しては、このような構造を利用したものは、金属反射膜の存在により金属の色味が現われてフィルムが灰色系統になり鮮やかさがなくなる。さらには昼光色で出現するレインボーカラーは色相にシャープ性がなく、デザイン的なアピール性が不足し、その上、車両のラッピング等に使用した時、夜間に車両のヘッドライトの照射に対して、再帰反射性能が皆無のため、車両のラッピングの本来の目的である意匠性、ディスプレイの視認性に欠ける欠陥があった。
又、前記した金属の影響を排除するために、金属反射膜を除去すれば、光の反射性が維持できずレインボーカラーが消失するという欠点があった。
又上記レインボーフィルムを偽造防止フィルムに応用しようとすれば、レインボーフィルムの下層に情報層を形成して偽造防止フィルムとしようとした場合、金属反射膜が光をほぼ完全に反射するために、それより下層に位置する情報層の表示は視認できない。又、金属反射膜の上層に情報層を形成して偽造防止フィルムとしようとすれば、光は表面フィルム、ガラス球を通過して射出するまで上記の情報層を光が透過するために、どうしても通常の拡散光下で情報層の存在が視認されるという欠点を有していた。結局、再帰性反射シート構造を利用して、高い装飾性を持ちながら、なおかつ偽造防止フィルムにして充分満足出来るシートは、市場の強い要望にもかかわらず、当業者間で諦められているのが現状であった。
又、前記特許文献2及び前記特許文献3の光干渉材は、コア材にマイカを使用しているため、特定波長の一部の光を正反射し、残りの光は透過光として透過させる材料を使用しているが、きらきら感は得られるものの、コア材からの反射光が少なくなるため干渉光量が低下して拡散光下での色相変化が十分でないという問題があり、さらには夜間の投光下でも正反射光による色相変化が十分ではなかった。又、前記特許文献4の干渉物質層は透明微小球より下部に設けられているため、干渉光は主として再帰反射光に寄与し、透明微小球を透過した再帰反射光のみを着色させるものであり、拡散光下では、見る視点によって色々な方向から色を視認することができず、特に夜間の投光下では、常に再帰反射光を着色するのみであり、見る方向によってマルチカラーの色相変化が十分に観測できないという問題があった。
本発明は、前記の問題を解決し、昼光色下では光の干渉によって2色以上の異なる色相が発現し、夜間にシートに光を投光すれば再帰反射光は昼光色下での色相と異なる色彩が発現し、入射光線と反対側にはさらに再帰反射光とは異なった色彩が発現する色相可変型再帰性反射シート及び偽造の困難なセキュリティー用色相可変型再帰性反射シートを提供する。
本発明の色相可変型再帰性反射シートは、少なくとも1層からなる表面層とその下部に位置する複数の再帰性反射要素を備えた再帰性反射シートにおいて、前記再帰性反射要素は、入射光を光源方向に再帰反射し、前記表面層の少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、かつ入射光を光源とは逆方向に鏡面反射し、前記再帰性反射シートの少なくとも1層は、再帰反射光を着色させる着色材を含有した着色層であり、かつ再帰反射光と鏡面反射光とは異なる色相を発現することを特徴とする。
本発明の再帰性反射シートは、昼光色下では光の干渉によって2色以上の異なる色相が発現するシートであり、夜間に前記シートに光を投光すれば、再帰反射光は昼光色下での色相と異なる色彩が発現する。また入射光線と反対側にはさらに広い観測角領域で再帰反射光とは異なった色彩が発現するよう設計されており、これによってデザインの多様化や個性化に対応できる再帰性反射シートである。さらには前記印刷樹脂層の位置と前記ガラス球の配置位置が重複しないという好ましい構成によれば、前記した色彩の多様化に加味して偽造防止効果を一層向上させることが可能となる。
本発明は、少なくとも1層からなる表面層とその下部に位置する複数の再帰性反射要素を備えた再帰性反射シートにおいて、入射光を光源方向に再帰反射させる反射機能と、入射光を光源とは逆方向に鏡面反射させる反射機能が備えられており、さらに再帰反射光と鏡面反射光とは異なる色に着色されており、なおかつ適切な再帰反射性能を保持し、偽造防止効果も保持した高い意匠性を持ち、かつセキュリティー性能も保持している。
本発明は、少なくとも1層からなる表面層とその下部に位置する複数の再帰性反射要素を備えた再帰性反射シートにおいて、前記再帰性反射要素は、入射光を光源方向に再帰反射する機能を有し、前記表面層の少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、かつ入射光を光源とは逆方向に鏡面反射する機能を有し、前記再帰性反射シートの少なくとも1層は、再帰反射光を着色させる機能を有する着色材を含有した着色層であり、さらに再帰反射光と鏡面反射光とは異なる色相を発現する。これにより夜間の投光下において再帰反射光によって高い意匠性が発揮され、さらに投光している側だけでなく、反対側にも鏡面反射光によってディスプレーを十分に視認させられる効果が得られる。
前記再帰性反射シートは拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相を発現させることが可能であり、これにより昼光下での抜群の意匠性が発揮されることになる。
前記光干渉性層が、前記拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相を発現させる機能を有し、前記着色層が前記光干渉性層の下層に位置している。これにより夜間において、再帰反射光のみならず入射光の反対側にも再帰反射光色と相違する鏡面反射光を発現させることが可能となり、視点により色相が変化するため夜間の装飾効果を飛躍的に向上させることが可能となる。
前記光干渉性層の全光線透過率が前記着色層の全光線透過率よりも大きいという構成にすることで、夜間の入射光を効率よく透過でき、再帰反射光を効率よく反射できる。
前記光干渉性層の全光線透過率が前記着色層の全光線透過率よりも大きく、かつ前記光干渉性層の全光線透過率が30%以上であることにより、夜間の反射光を鮮明に発現させることが可能となる。
前記光干渉性色材が、実質的に光を透過させず反射する機能を持つコア材、及びいずれかの層の界面で鏡面反射機能を持つ被覆層を有する光干渉性顔料であることにより、反射効率が向上するため、夜間の鏡面反射光が高観測角領域において視認可能となり好適である。
前記光干渉性層には、さらに前記光干渉性色材以外に前記着色材が含有されており、前記着色材の含有量がαであり、前記光干渉性色材の含有量がβである時、α/βが0.45以下であれば、拡散光下での光の干渉性を損なうことなく、さらには再帰反射光にも着色が可能となり、好適である。
拡散光下で視認可能な色相と前記再帰反射光の色相のうち、少なくとも1色が無彩色であることにより、前記再帰性反射シートに照明光を投下したとき彩色感がとりわけ鮮明となり好適である。
また、拡散光下で視認可能な色相のうち少なくとも1色の色相と前記再帰反射光の色相とは実質的に反対色相にあることにより、前記再帰性反射シートに照明光を投下したとき彩色感がとりわけ鮮明となり好適である。前記反対色相とは、図12のように、色を基本となる10個のグループに分けた色相環(赤、橙、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫)において、例えば赤色を基準とした場合、前記基準色の反対側にある色が補色であるが、この補色の両側各色相二色ずつを含めた5色を含めた色を反対色相と定義する。
前記再帰性反射要素は樹脂内に封入されており、かつ前記ガラス球の裏面には焦点層と、さらに前記焦点層の裏面側に金属反射層が形成された封入レンズ型再帰性反射シートにおいて、前記再帰性反射要素が2.10以上の屈折率を持つガラス球を使用することにより最適焦点層膜厚を薄く出来、前記焦点層を同心円上に形成するのに好適である。この時、前記表面層と前記樹脂層が共通の層になっている構成も可能である。
前記再帰性反射要素が2.10以上の屈折率を持つガラス球であり、前記ガラス球を包含する焦点層と、前記焦点層の裏面側に金属反射層が形成された再帰性反射シートにおいて、前記ガラス球は、前記焦点層の厚さ方向のアトランダムな位置に配置されていることにより、表面層に接しているガラス球と、接していないガラス球があり、接していないガラス球もそれぞれ一定ではない位置に存在している。これにより、広角な位置から光を入射してもほぼその方向に対して再帰反射をすることができ、かつ観測角を広くすることができる。これにより夜間、前記再帰性反射シートに投光された光の再帰反射光は、より広いエリアから視認することが可能となり好適である。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Aが前記ガラス球群Bの観測角より大きな観測角で再帰反射性能を有しており、これによりガラス球群Aが前記ガラス球群Bの観測角より大きな観測角で再帰反射性能を発揮できて好適である。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Bの金属反射層が焦点形成位置に形成され、前記ガラス球群Aの焦点層の厚さを前記ガラス球群Bの焦点層の厚さより薄くすることにより、前記ガラス球群Bに比べて前記ガラス球群Aの方が相対的に大きな観測角で再帰反射性能を発揮できる。これにより夜間の意匠性、視認性が高くなり好適である。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Bのガラス球面上同心円状に形成された焦点層は、観測角0.2°、入射角5°で最高の反射性能が発現する膜厚を有し、ガラス球群Aの焦点層の膜厚は、前記ガラス球群Bの焦点層の膜厚より薄く、かつ前記ガラス球群Aがガラス球群Bより大きな観測角で再帰反射性能を有することにより夜間の視認性が広がり、広告宣伝効果が大きくなって好適である。
前記再帰性反射要素が1.80以上2.00以下の屈折率を持つガラス球であり、前記ガラス球の略下半球が金属反射層で覆われた半球面側が、樹脂製支持シート内に埋まるように保持され、前記ガラス球の表面側には空気が封入されているカプセルレンズ型であることにより、夜間の再帰反射性能がさらに向上して好適である。
前記再帰性反射要素がキューブコーナー型であることにより、比較的小さい観測角での夜間の再帰反射性能がさらに向上して好適である。
前記色相可変型再帰性反射シートは可とう性があり、かつ伸張性があり3次元曲面に貼り付けが可能である。これにより、各種形状の基材に貼付が可能となる。
前記色相可変型再帰性反射シートは、さらにJISZ9117 7.試験方法 に規定する1mm厚さのアルミニウム基板に貼り付け、JISB7729 に規定するエリクセン・皮膜強さ試験機によって、半径10mmの球面ポンチで5mmの深さを押し出した時、前記再帰性反射シートにはアルミニウム基板よりの浮き上がりがなく、クラック、破れ等の異常が発生しない事により、3次元曲面貼りや押し出し成型に適用できて好適となる。前記試験環境条件はJISZ8703に規定する環境条件23±1℃で65±5%に従った。
前記再帰性反射要素が2.10以上の屈折率を持つガラス球であり、ガラス球固着層と、ガラス球及び印刷樹脂層と、焦点層と、金属反射層とをこの順に備え、前記印刷樹脂層がマークを形成し、前記ガラス球固着層中に前記ガラス球が配置され、前記表面層方向から前記再帰性反射シートの厚み方向に観察したときに、前記ガラス球の位置と前記印刷樹脂層の位置が重複しないように配置し、前記ガラス球に遮蔽されることなく、前記表面層側からは再帰性反射シート裏面の金属層が透けて見える為、偽造防止ロゴマークが金属調に視認することが可能となり、かつ前記再帰反射光と前記鏡面反射光とは異なる色相を発現することにより、さまざまな高い意匠性を備えたセキュリティーフィルムとして好適である。
本発明は、昼夜を通して同一色相の単調な意匠を供していた従来の再帰性反射シートに代わって、昼間は2色以上のマルチカラーを有する色彩に富んだ意匠性フィルムとして有用であり、夜間は投光された光を受けて昼間の色相とは異なる再帰反射光が得られ、又投光側とは反対側から前記再帰性反射シートを見れば前記再帰反射光とは異なった色相が出現する。このように昼夜を通じてマルチカラーが発現する新規な再帰性反射シートを提供することが可能となった。その上、再帰反射を実現する個別のガラス球の反射性能を調整することにより、小さい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、より大きい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群を区分してそれぞれの性能を担わせることにより、実用性に富んだ超広角性を保持した再帰性反射シートが得られる。これにより夜間において再帰性を示す反射光と鏡面反射を示す反射光の領域がほぼ全域で連続的に視認することが可能となり、昼夜を通して非常に意匠性の高い再帰性反射シートが作製できさらに好適となる。
このような性能を発現させる為には、光を反射する機能を持ち、さらに視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた以下の光干渉性色材を使用することが好適である。これらの光干渉性色材としては、雲母、チタン、二酸化チタン、アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化鉄、ガラスフレーク等のコア材に酸化鉄、酸化スズ、二酸化チタン、二酸化珪素、フッ化マグネシウム、クロム等を1層、または複数層コーティングした光干渉性顔料、螺旋構造を持つコレステリック液晶ポリマー等が挙げられる。特に好適な例としては、コア材として、実質的に光を透過させず反射する物質を使用し、当該コア材が、実質的に透明でいずれかの層の界面で鏡面反射する機能を持つ1層以上の被覆層で覆われた光干渉性顔料が挙げられ、入射した光の約50%をいずれかの被覆層界面で、残りの約50%をコア材で反射する光干渉性顔料を使用すると、光の干渉効果が最も高くなり、鮮明な干渉光が視認できさらに好ましい。この様な光干渉性顔料としては、酸化アルミニウムをコア材とした酸化チタン被覆タイプや酸化アルミニウムをコア材とした酸化鉄被覆タイプであるXirallicシリーズ(メルク・ジャパン社製)、アルミニウムをコア材とし、二酸化珪素被覆をさらに酸化鉄で被覆した2層被覆タイプ、板状酸化鉄をコア材とし、酸化珪素被覆をさらに酸化鉄で被覆した2層被覆タイプ等のValiocrom(BASF社製)、アルミニウムをコア材とし、フッ化マグネシウム被覆をさらに極薄いクロム層でコートしたCHROMAFLAIR(Flex社製)などが挙げられる。また、前記コア材として使用する実質的に光を透過させず、反射する物質としては、さまざまな金属または金属合金があげられるが、非金属の反射材料も使用することができる。適切な金属材料としてアルミニウム、銀、銅、金、白金、錫、チタン、パラジウム、ニッケル、コバルト、ロジウム、ニオビウム、クロムと、これらの化合物、組み合わせ、または合金があげられる。これらの中でも特に反射性が高く使いやすいという観点からアルミニウムが好ましい。
次にこのような色相可変型再帰性反射シートの製法について説明すれば、図1において、1は封入レンズ型再帰性反射シートの表面層を示す。透明な表面層に分散された状態で添加されている前記光干渉性色材は少なくとも前記表面層の1層以上の層に分散添加させれば好適である。この時使用される前記表面層の材質としては、具体的には例えば、フルオロオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーンアクリル系樹脂、アクリル系樹脂および前記樹脂に反応性官能基を有する樹脂等と前記反応性官能基と反応するアミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤及び/又は硬化触媒を配合したものが使用可能である。ここにおいて、前記した各ベース樹脂成分は、単独で使用しても良いし、2種以上の混合物として使用することもできる。塗料形態としては、溶剤型、非水分散型、水溶性タイプ、水分散タイプのいずれもが使用可能であるが、溶剤型が特に好ましい。
前記した如き表面層を形成するために使用される組成物には、紫外線吸収剤および/または酸化防止剤を添加して、表面層にこれらを含有させることにより長期耐久性をいっそう向上させることができる。
かかる紫外線吸収剤としては公知慣用のものを使用でき、代表的なものとしてヒドロキシベンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、不飽和ニトリル系化合物等が挙げられる。酸化防止剤の代表的なものとしては、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物等がある。
さらに詳細に記述すれば、前記表面層は、これらの樹脂を両面易接着処理を施した又は施していない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に形成される。前記両面易接着処理を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合は、最終製品の表面層の一部として使用されるが、前記易接着処理を施していない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは最終製品として仕上げられる前に剥離除去される。前記表面層が2以上の複数層で構成されている場合には、各層には上記した各合成樹脂を単独で使用しても良いし、2種以上の混合物として使用することもできる。
また、表面層の形成方法としては、最終製品の表面層の一部として両面易接着処理を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合には、前記フィルムの片面に、下記に記載するガラス球固着層、ガラス球の埋め込み、焦点層、金属反射層を順次形成してから、粘着剤層および剥離フィルムの貼りあわせを終了した後、前記フィルムのもう一方の片面に、前記した表面層用の樹脂を順次塗布乾燥して積層することにより前記表面層を完成させれば好適である。
前記表面層に前記光干渉性色材を分散添加するが、この時前記1層以上の複数層からなる表面層のいずれか1層以上の層に分散添加すれば好適である。例えば表面層が1層からなる場合には表面層に分散添加すれば良く、2層以上からなる場合には最表面層及び/又はその下層の何れか1層以上の層に分散添加すれば好適である。
前記光干渉性色材を分散添加させる場合、前記光干渉性色材を透明な表面層に対して可能な限り平行に配向させた場合、光干渉性色材の各粒子への入射光が一定方向に規則的に反射し、理想的な光沢が得られ、光干渉性色材の厚さによって可視光線の波長のいずれかが干渉し、虹彩色が発現して好適であるが、配向が不充分な場合、光の散乱が発生して虹彩色が発現しなくなり不適である。前記したように光干渉性色材を理想的に配向させるためには、前記光干渉性色材を分散させる層の膜厚を80μm以下、好ましくは70μm以下、さらに好ましくは60μm以下に設定すれば、前記した表面層用樹脂組成物の溶液に均等分散された前記光干渉性色材は溶液の溶媒が揮発乾燥してフィルム化する過程で表面層に実質的に平行に配向させることが可能となり好適である。
さらに夜間の投光時に再帰反射光を着色させるには、前記再帰反射光が再帰性反射シート内を通過する過程で、すなわち表面層より入射した光線は再帰性反射要素を通過し、さらに封入レンズ型においては焦点樹脂層を通過した後に、入射光は金属反射膜によって再帰反射され、又、キューブコーナー型では再帰性反射要素裏面の空気と接している個所にて全反射し、再度入射光線が通過した同一行路を通って光源方向に再帰反射されるが、前記したシートの再帰反射光が通過する何れかの層を着色しておけば、再帰反射光は着色された光となる。この時、前記光干渉性色材が均一分散された光干渉性層よりもさらに下層に位置する層を着色することにより、拡散光下で視点により異なる2色以上の色相を発現させ、入射光を鏡面反射させる機能も併せ持ち、かつ再帰反射光を着色させる機能を持たせることが可能となり好適である。
光干渉性層に、再帰反射光を着色させる着色材を含有させることも可能であるが、この場合には、前記着色材の含有量がαであり、前記光干渉性色材の含有量がβである時、α/βが0.45以下、より好ましくは0.35以下であれば拡散光下での光の干渉性を損なうことなく、さらには再帰反射光にも着色が可能となり、好適である。
前記した再帰反射光を着色させる着色層としては、再帰性反射要素としてガラス球が樹脂内に封入されている封入レンズ型再帰性反射シートの場合には、表面層、ガラス球固着層、焦点層のうち少なくとも1つの層に着色すれば良く、さらには表面層、焦点層のうち少なくとも1つの層に着色すれば再帰反射光を効率的に着色可能となりより好適である。又、前記ガラス球の表面側に空気が封入されたカプセルレンズ型再帰性反射シートにおいては表面層に着色すれば好適である。又、再帰性反射要素がキューブコーナー型の場合には表面層、前記再帰性反射要素のいずれか、又は両方の層に着色すれば好適となる。
さらに前記封入レンズ型再帰反射シートにおいて、再帰反射光はガラス球を通過した入射光が再帰反射光として再帰反射するので、再帰反射光の殆どは前記ガラス球固着層を通過しないで再帰反射するため、前記ガラス球固着層を着色すれば、再帰反射光の通過行路との合致割合が極端に低くなり、再帰反射光色の濃度を殆ど変えることなく、拡散光で視認したときの拡散光色の濃度を向上させることができる。さらに前記光干渉性色材を分散添加させた層を透過した光はガラス球固着層に吸収される割合が高くなり、背景色が暗くなって、前記光干渉性色材の反射色の色強度が高くなり、彩度が向上して好適となる。
前記再帰反射光を着色させるための着色材としては、各層を形成する塗料として顔料や染料を含む着色塗料を使用することができる。かかる着色塗料を得る際に使用される顔料としては、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッド、ハンザイエロー、ペリノンオレンジ、の如き有機系顔料や酸化鉄レッド、酸化鉄イエロー、チタンホワイト、コバルトブルーの如き無機系顔料等公知のものが使用される。
前記光干渉性色材の前記光干渉性層への添加量は、前記光干渉性色材を分散添加した全ての前記光干渉性層を透過させた全光線透過率を30%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上に保持すれば、夜間に前記再帰性反射シートに照明が投下された時に着色された再帰反射光を効率よく帰し、再帰反射性能を維持する上で好適である。
さらに前記光干渉性層の全光線透過率は前記再帰反射光を着色させる前記着色層の全光線透過率よりも大きいことが鮮明な再帰反射光を得る上で好適である。
さらに再帰反射光を着色する上での重要なポイントは、前記した視点によって色調が変化し、かつ透明性に優れた光干渉性色材の拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相のうち少なくとも1色の色相と前記再帰反射光の色相のうち、少なくとも1色が無彩色であることが、着色された再帰反射光の意匠性、鮮明性を高める上で極めて好適である。
また、前記した視点によって色調が変化し、かつ透明性に優れた光干渉性色材の拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相のうち少なくとも1色の色相と前記再帰反射光とは実質的に反対色相にあることが、着色された再帰反射光の意匠性、鮮明性を高める上で極めて好適である。ここで記載した反対色相とは、すでに定義した通り、図12のように、色を基本となる10個の色相環に分けた色相環(赤、橙、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫)において、例えば赤色を基準とした場合、前記基準色の反対側にある色が補色であるが、この補色の両側各色相二色ずつを含めた5色を含めた色が反対色相である。
次に、再帰性反射要素としてガラス球を樹脂内に封入している封入レンズ型再帰性反射シートについて、ガラス球固着層の形成から最終製品に到るまでの製造方法を記述するが、前記したように両面易接着処理を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合には前記ポリエチレンテレフタレートフィルム上にガラス球固着層を形成する。前記易接着処理を施していない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合には前記表面層用樹脂組成物を積層した表面層上にガラス球固着層を形成する。この際にガラス球固着層として使用される塗料の代表的なものとしては、フルオロオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーンアクリル系樹脂、アクリル系樹脂および前記樹脂に反応性官能基を有する樹脂等と前記反応性官能基と反応するアミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤及び/又は硬化触媒を配合したものが挙げられる。ここにおいて、前記した各ベース樹脂成分は、単独で使用しても良いし、2種以上の混合物として使用することもできる。塗料形態としては、溶剤型、非水分散型、水溶性タイプ、水分散タイプのいずれもが使用可能であるが、溶液型が特に好ましい。
次に、前記封入レンズ型再帰性反射シートを構成するガラス球としては、屈折率が2.10以上、好ましくは2.10〜2.40、さらに好ましくは2.15〜2.35のものが使用される。また、前記ガラス球の粒子径は5〜300μm、好ましくは20〜100μm、さらに好ましくは40〜70μmである。ガラス球の粒子径が5μm未満になると、必要とされる焦点層の膜厚が極度に薄くなり、膜厚のコントロールが困難となる。一方、300μmを越える場合、必要とされる焦点層膜厚が極度に厚くなり、焦点層形成時の加熱工程での樹脂の流動が原因して、ガラス球径と同心円に樹脂を形成するのは困難である。屈折率が2.10未満であると、必要とされる焦点層膜厚が極度に厚くなり、ガラス球の球径と同心円に樹脂を形成するのは困難である。また、2.4を超える屈折率のガラス球を製造する場合、結晶化を防止して、透明なガラス球を精度よく工業的に生産するのは至極困難である。
焦点層を形成するに際し使用される塗料の代表的なものとしては、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル系樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂をベースポリマー成分とするものがある。これらは非架橋タイプとして使用できるし、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤を配合して熱硬化タイプとしても使用することができる。かかる焦点層用塗料の形態としては、前記ガラス球固着層用塗料と同様の各種のものが使用可能である。
上記した封入レンズ型再帰性反射シート(Aタイプ)の広角特性をさらに向上させた再帰性反射シート(Bタイプ)の製造方法を下記に記載する。
なお、前記Aタイプ、Bタイプ共に前記焦点層上に金属反射層を形成し、前記金属反射層上に粘着剤層、剥離材を積層することを含む。
また、前記Aタイプ、Bタイプ共に表面層を作製する時に、工程フィルムがコロナ放電処理や樹脂コート等の易接着処理を両面に施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する場合には、前記フィルムの片面に、表面層を形成して2層以上の表面層として使用することも可能である。
前記Bタイプの場合、表面層の上に、ガラス球を分散させた焦点層樹脂用溶液を塗布し、加熱乾燥して、前記ガラス球のうち50〜90質量%のガラス球を表面層に接するまで沈降させるのであるが、表面層に沈降してくるガラス球個々の時間には差異があり、先に表面層に接したガラス球は、もはやそれ以上表面層内部に沈み込まない様に前記表面層と接した位置でガラス球の沈降を制止しておくことが重要である。
このために必要な条件は焦点層の硬化を進行させてガラス球の沈降を抑制するのは勿論であるが、前記した如くガラス球の沈降には時間差が発生するため、最初に表面層に到達したガラス球の更なる沈み込みを防止するには、前記表面層がガラス球の沈み込みを防止するための耐性を持つことが必要である。前記耐性で要求される第1の性能は、前記焦点層用溶液の溶媒に表面層が接触して溶解しないことであり、また焦点層用樹脂を乾燥硬化させる時の温度で軟化して前記ガラス球が表面層に沈み込まない耐熱性が表面層には求められる。
もしガラス球がさらに表面層内に沈み込むと、比較的小さい観測角の反射性能を担う50〜90質量%のガラス球の個々の位置がずれて、所望する反射性能値を達成できないからである。本発明者らは種々検討した結果、表面層への沈み込みは前記ガラス球の粒径の10%以下で制御できれば、上記の所望する反射性能を達成でき、また前記ガラス球の同心円状に焦点層を形成することも可能であることを確認している。
焦点層上には金属反射層が設けられるが、この時の金属反射層は下記の金属で形成することができ、その厚さは、使用する金属によって異なるが5〜200nm、好ましくは10〜100nmである。上記金属反射層の厚さが5nmより薄い場合は、金属反射層の隠蔽性が十分でないために反射層としての目的が果たせなくなり、また、逆に200nmを超える場合は、金属反射層にクラックが入り易く、その上コスト高になるために好ましくない。上記金属反射層を設ける方法としては、特に限定されるものではなく、通常の蒸着法、スパッタリング法、転写法、プラズマ法等が利用できる。特に作業性の面から蒸着法、スパッタリング法が好ましく用いられる。かかる金属反射層を形成するに際し使用される金属も特に限定されるものでなく、例えばアルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、クロム、マグネシウム、亜鉛等の金属をあげることができるが、これらのうち、作業性、金属反射層の形成し易さ、光の反射効率、耐久性等を考慮すると、アルミニウム、クロム又はニッケルが特に好ましい。尚、上記金属反射層は2種以上の金属から成る合金で形成してもよい。
また、前記した表面層、ガラス球を包含する焦点層を形成する塗料塗布後の乾燥条件は、塗料原料として使用されるベース樹脂の種類、ベース樹脂中の反応性官能基の種類、硬化剤の種類、硬化触媒の種類と添加量及び溶剤の種類に応じて適宜所望される状態を確立できるように決定される。
本発明の粘着剤層を構成する樹脂としては、アクリル系樹脂や天然ゴム、合成ゴム等のゴム系樹脂が挙げられる。とりわけアクリル系樹脂としては、アクリル酸エステル共重合体及びアクリル系プレポリマーの少なくとも1種を主成分として含有する高分子系のアクリル系樹脂又は前記アクリル系樹脂中にさらに粘着付与剤及び凝集力を付与するモノマーを添加した変性アクリル系樹脂が好適である。
本発明の色相可変型再帰性反射シートにさらにセキュリティー性能を付加する製造方法を次に記載する。前記した表面層上にガラス球固着層、ガラス球及び印刷樹脂層と、焦点層が順次積層され、さらに焦点層上に金属反射層が被着形成された色相可変型再帰性反射シートの製造方法において、表面層、ガラス球固着層と順次積層し、前記ガラス球固着層の裏面側に、印刷樹脂層として所定の偽造防止ロゴマークの印刷を行い、前記印刷部分の常温硬化型の樹脂を主成分とする樹脂組成物を硬化させ、その後ガラス球固着層に粘着性が発現する温度に加熱して、前記ガラス球を前記ガラス球固着層に埋め込み、この時前記ロゴマークの前記印刷部分には粘着性が発現しないのでガラス球は前記印刷部分には埋め込まれず、その後さらに焦点層を積層し、さらに焦点層上に金属反射層を被着形成することにより、セキュリティー性が付与された色相可変型再帰性反射シートを製造できる。この方法により、ガラス球を前記ガラス球固着層に埋め込むとガラス球は前記印刷部分には埋め込まれないため、前記ガラス球に遮蔽されることなく、前記表面層側からは再帰性反射シート裏面の金属層が透けて見える為、偽造防止ロゴマークが金属調に視認することが可能となる。
さらに、再帰性反射要素として、半球部分に金属反射層を有するガラス球、キューブコーナー型再帰性反射要素等を用いることができる。また、前記再帰性反射要素は、前述のように、樹脂製支持シートおよびカバーフィルムの少なくとも一方に保持されるが、ここでは、前記ガラス球の前記金属反射層で覆われた半球面側が、前記樹脂製支持シート内に埋まるように保持されているカプセルレンズ型再帰性反射シートについて、例示する。但し、キューブコーナー型再帰性反射要素の場合は、カバーフィルムに保持されている。
まず、前記ガラス球の半球部分に、金属反射層を形成する。図4に示す通り、第1のフィルムとしてのポリエステルフィルム18上に積層された、ポリエチレン製ガラス球仮固着層17の表面上に、前記ガラス球12を複数、埋め込む。埋め込むためには、ガラス球仮固着層17およびポリエステルフィルム18の積層体を加熱してポリエチレンを軟化させ、上記ガラス球12を前記ガラス球仮固着層17中に沈める。前記ガラス球の粒子径としては、例えば約5μm〜300μmであり、好ましくは約20μm〜90μmであり、より好ましくは40μm〜80μmである。前記透明球の屈折率としては、例えば約1.8〜2.1であり、好ましくは約1.9〜1.95であり、より好ましくは1.92〜1.93である。次に上記ガラス球仮固着層17の表面から露出している前記ガラス球12の半球面に、金属反射層13を蒸着法により形成する。上記金属反射層13の材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、クロム、錫またはこれらの金属を含む合金或いは酸化チタン、窒化チタン等の光の反射率に優れるものが挙げられ、中でもアルミニウムが好ましい。次に、図5に示す通り、別途担持フィルムとしてのポリエステルフィルム16の上にプライマー層15を形成し、その上に樹脂製支持シート14を形成する。前記プライマー層15を有さないタイプは、プライマー層作製の工程を省略すればよい。次に、図6〜7に示す通り、樹脂製支持シート14をガラス球仮固着層17に沿わせ、樹脂製支持シート14をガラス球仮固着層17の表面へ押圧する。この時、略半球面が金属反射層13で被覆されたガラス球12が樹脂製支持シート14内に埋設するよう行なう。次に、図8に示す通り、樹脂製支持シート14表面から、ポリエステルフィルム18と共にガラス球仮固着層17を剥がす。この時、ガラス球12は、樹脂製支持シート14に転写され、樹脂製支持シート14によって半球が埋没された状態に保持される。次に、図9〜10に示す通り、樹脂製支持シート表面を別途作製した表面層フィルム1で覆い、柄付きエンボスロール19で加熱圧着成形を行ない、樹脂製支持シート14及び表面層フィルム1を接合して、略下半球が金属反射層13で覆われた半球面側が、樹脂製支持シート14内に埋まるように保持され、前記ガラス球の表面側には空気が封入されているカプセルレンズ型再帰性反射シートを作製することができる。
前記カプセルレンズ型再帰性反射シートの場合には、前記表面層フィルムが本発明の表面層に該当し、前記光干渉性層及び前記着色層に添加する光干渉性色材及び着色材はすべて前記表面層フィルムに分散添加されるが、これらの製造方法、構成等は前記した封入レンズ型再帰性反射シートに準じて実施すればよい。
さらにキューブコーナー型においては、図11に示す通り、前記カプセルレンズ型再帰性反射シートと同様に前記表面層フィルム1が本発明の表面層に該当するが、さらにキューブコーナー型再帰性反射要素20に再帰反射光を着色させるために染料や顔料などの色材を添加することも可能となる。図11において、14は樹脂製支持シート、16はポリエステルフィルム、19はエンボスロールである。
別の作製方法としては、前記した再帰反射光を着色させるために、予め前記した再帰性反射シートを構成するいずれかの層に着色材を添加された再帰性反射シートと、前記光干渉性色材を分散添加した光干渉性層を有する表面層フィルムとを粘着剤、接着剤等を使用して貼りあわせて本発明の色相可変型再帰性反射シートを作製することも可能である。
以下に本発明を実施例により説明する。以下の実施例において、混合割合を示す「部」及び「%」の数値は特に断りのない限り質量部又は質量%を意味する。また、図面中の符号は、同一符号は特に説明のない限り同一部品又は同一部材を示す。
(実施例1)
図1は本実施例の色相可変型再帰性反射シートの断面図であり、1は表面層、2はガラス球固着層、3は焦点層、4はガラス球、5は金属反射層、6は粘着剤層、7は剥離材である。
図1に示す表面層1を作製する。表面層1−1用の樹脂組成物の配合例は、フルオネートK−700(大日本インキ化学工業社製、質量平均分子量約70000、固形分水酸基価48、不揮発分約50%)が約100部、硬化剤としてスミマールM−100C(住友化学工業社製メチル化メラミン樹脂、不揮発分約100%)が約15部、硬化触媒としてネイキュアー3525(KING INDUSTRIES社製、ジノニルナフタレンジスルフォン酸)が約1.3部、チヌビン900(紫外線吸収剤)が約1部、チヌビン292(酸化防止剤)が約1部である樹脂組成物を、担持フィルムとして両面易接着処理を施していないポリエステルフィルム上に乾燥膜厚が約20μmになる様に塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、表面層1−1を得た。続いて上記で作製した表面層1−1上に光干渉性顔料を分散添加する表面層1−2(光干渉性層)を作製するが、前記樹脂組成物の配合例は、バーノックD6−439(大日本インキ化学工業社製アルキッド樹脂、固形分水酸基価140、不揮発分80%)が約100部、硬化剤としてバーノックDN−980(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネートプレポリマー、不揮発分75%)を約82部、Variocrm Magic Gold L 1400(BASF社製、光干渉性顔料)3.5部である樹脂組成物を乾燥膜厚が約20μmになる様に塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、表面層1−2(光干渉性層)を得た。続いて上記で作製した表面層1−2(光干渉性層)上に再帰反射光を着色させる表面層1−3(着色層)を作製するが、前記樹脂組成物の配合例はベッコライトM−6401−50(大日本インキ化学工業社製、固形分60%)100部、スーパーベッカミンJ−820−60(大日本インキ化学工業社製、ブチル化メラミン樹脂、固形分60%)の20部、ベッカミンP−198(大日本インキ化学工業社製、硬化触媒)の1部、DICTON BLUE HD−6272(大日本インキ化学工業社製、油性塗料用加工顔料、顔料濃度10%)9.0部、DICTON RED HD−6112A(大日本インキ化学工業社製、油性塗料用加工顔料、顔料濃度6%)0.2部、である樹脂組成物を乾燥膜厚が約20μmになる様に塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、表面層1−3(着色層)を得た。
次いで、ガラス球固着層用の樹脂組成物を、ベッコライトM−6401−50の100部、スーパーベッカミンJ−820−60の10部、ベッカミンP−198(大日本インキ化学工業社製、硬化促進剤、酸価400)の0.5部、ポリサイザーW−360−ELS(大日本インキ化学工業社製、高分子可塑剤)10.0部から調整した。この組成物を上記表面層1−3(着色層)上にガラス球の球径の約70%の厚さの乾燥膜厚になるように塗布し、常温で乾燥を行って溶剤を揮発させた後、ガラス球を埋め込み、さらに140℃で5分間乾燥を行った。
尚、ガラス球としては、酸化チタンを主成分とする屈折率2.23、粒子径55〜65μmの高屈折率ガラス球を使用した。
焦点層用の樹脂組成物を、ポリウレタン樹脂、バーノックL8−974(大日本インキ化学工業社製)100部とスーパーベッカミンJ−820−60 10部とから調整した。この組成物を上記ガラス球上に乾燥膜厚約14μmとなる様に塗布し、100℃で10分間乾燥した後、さらに140℃で10分間加熱乾燥した。
金属反射層としてはアルミニウムを用い、80nmの膜厚となる様に焦点層上に真空蒸着法により付着させて色相可変型再帰性反射シートを作製した。
こうして得られた反射シートの金属反射層の表面と、シリコーンコートした剥離紙の上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100質量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1質量部の混合溶液を塗布乾燥して作製した厚さ約35μmの粘着剤層とを貼りあわせ、その後担持フィルムであるポリエステルフィルムを剥離して最終製品とした。
この時の光干渉性層の全光線透過率は72%であり、光干渉性顔料の色相は拡散光下では金色から灰色(無彩色)に変化した。また着色層の全光線透過率は29%であった。
本実施例で作製した色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下では視点によって金色から青紫に変化し、非常に意匠性に富んだ色相が視認できた。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は純青色に輝き、さらに光干渉性顔料による鏡面反射光の干渉効果によって鮮明な干渉色がより広い観測角領域で赤紫色から金色に視認され、従来のマーキングフィルムや再帰性反射シートでは表現することが不可能であった優れた装飾効果があり、その上、前記色相可変型再帰性反射シートを貼り付け使用した物品には、突出した意匠性が発現され、アイキャッチ効果は高かった。
さらに前記最終製品をJISZ9117 7.試験方法に規定された1mm厚さのアルミニウム基板に貼り付け、JISB7729に規定するエリクセン・皮膜強さ試験機によって半径10mmの球面ポンチで8mmの深さを押し出した時、前記再帰性反射シートにはアルミニウム基板よりの浮き上がりがなく、クラック、破れ等の異常も発生しなかった。
(実施例2)
図3は本実施例の色相可変型再帰性反射シートの断面図であり、1は表面層、2はガラス球固着層、3は焦点層、4はガラス球、5は金属反射層、6は粘着剤層、7は剥離材、8は印刷樹脂層である。
実施例1において表面層1−2(光干渉性層)のVariocrm Magic Gold L 1400をCHROMAFLAIR GOLD/SILVER(Flex社製、光干渉性顔料)7.0部に変更する以外は実施例1と同様にして表面層を作製した。
次いで、ガラス球固着層用の樹脂組成物をベッコライトM−6401−50の5部、スーパーベッカミンJ−820−60の1.5部、ベッカミンP−198の0.5部、オレフィン系特殊共重合物 エルバロイ551(三井デュポンポリケミカル社製、THF25%溶液)70部、アクリル系樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/軟質モノマーからなり、Tgが50℃、水酸基価が約14)15部(固形分45%)、エポキシ系可塑剤 O−130P(旭電化工業社製)3部から調整した。この組成物を前記表面層1−3(着色層)上にガラス球固着層を乾燥膜厚が約30μmになるように塗布し、70℃で5分間加熱して溶剤を揮発させた。この時点のプローブタック強度は3gfであった。前記プローブタックはプローブタックテスター(ニチバン社製 ASTM D−2979に準拠)で、5mmφのステンレススチール製表面仕上げAA#400研磨及び鏡面のプローブロッドを用いて、剥離速度1cm/sec、測定荷重9.8±0.1g
(真鍮製)、接触時間1秒、測定環境23±2℃、相対湿度65±5%の試験条件で測定したタック強度である。
前記の状態でシートを巻き上げ、次工程でガラス球固着層上にグラビア印刷機を使用して偽造防止ロゴマークを印刷した。この時の樹脂組成物の配合は水酸基含有アクリル樹脂(大日本インキ化学工業社製、固形分45%、溶剤はキシレン、酢酸ブチル、トルエン、水酸基価45)が100部、硬化剤としてイソシアネートプレポリマー(大日本インキ化学工業社製、固形分75%、溶剤は酢酸エチル、NCO含有率15%)が23部、ブチルセロソルブアセテート10部である。
その後、常温において約1週間のエージングを行って前記印刷部分の硬化を進行させた。その後、前記印刷上がり品を120℃で1分加熱して前記ガラス球固着層に粘着性を発現させ、ガラス球(酸化チタンを主成分とする屈折率2.23、粒子径67〜73μmの高屈折率ガラス球)3をガラス球固着層に埋め込み、さらに140℃で5分間乾燥を行った。焦点層4用の樹脂組成物を、ポリウレタン樹脂、バーノックL8−974(大日本インキ化学工業社製)100部とスーパーベッカミンJ−820−60 10部とから調整した。
この組成物を前記ガラス球上に乾燥膜厚16μmとなるように塗布し、100℃で10分間乾燥した後、さらには140℃で10分間乾燥した。
以後の工程は実施例1と同様にして、色相可変型再帰性反射シートを完成させた。
この時の光干渉性層の全光線透過率は87%であり、光干渉性顔料の色相は拡散光下では金色から銀色(無彩色)に変化した。
本実施例で作製した色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下では視点によって赤金色から緑金色に変化し、非常に意匠性に富んだ色相が視認できた。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は純青色に輝き、さらに光干渉性顔料の最外層面及びコア材で鏡面反射した光の干渉効果によって鮮明な干渉色がより広い観測角領域で赤紫色から金色に視認され、従来のマーキングフィルムや再帰性反射シートでは表現することが不可能であった優れた装飾効果があり、その上、前記色相可変型再帰性反射シートを貼り付け使用した物品には、突出した意匠性が発現され、アイキャッチ効果は高かった。
さらには完成された再帰性反射シートを表面側から視認すれば、前記偽造防止ロゴマークは金属調に視認でき、さらには前記再帰性反射シートに夜間ライトを照射すれば、前記ロゴマーク部以外は再帰反射効果によって、明るく輝き、ロゴマーク部は暗く、該コントラストにより前記偽造防止ロゴマークは鮮明に視認できた。これにより前記再帰性反射シートは意匠性に優れているだけでなく、偽造防止用フィルムとしても卓越した効果が発現された。
(実施例3)
図2は本実施例の色相可変型再帰性反射シートの断面図であり、1は表面層、3は焦点層、4,4a,4bはガラス球で、4aは表面層に接していないガラス球群Aのガラス球であり、4bは表面層に接しているガラス球群Bのガラス球、5は金属反射層、6は粘着剤層、7は剥離材である。また、L1及びL2は、ガラス球の頂点からの焦点層の乾燥膜厚を表し、L1>L2である。
表面層1−1を次のように変更する以外は実施例1と同様にして表面層を作製した。前記表面層1−1用の樹脂組成物の配合は、フルオネートK−703(フッ素系樹脂、大日本インキ化学工業社製、質量平均分子量40000、固形分水酸基価72、不揮発分約60%)が約100部、バーノックDN−950(硬化剤)が約25部、チヌビン900(紫外線吸収剤)が約1部、チヌビン292(酸化防止剤)が約1部である。
つぎに前記表面層1−3(着色層)上に、焦点層として下記のガラス球分散樹脂溶液を塗布した。
(1)ポリビニルブチラール樹脂溶液:75.0部(重合度:680,ポリビニルアルコール単位23質量%,ガラス転移点66℃,固形分21%,n−ブタノール/トルエン1:1)
(2)スーパーベッカミンJ−820−60:3.3部(大日本インキ化学工業社製、ブチル化メラミン樹脂、固形分60%)
(3)ベッカミンP−198:0.2部(大日本インキ化学工業社製、硬化促進剤、酸価400)
(4)BYK−053:0.5部(ビックケミージャパン社製、アルキルビニルエーテル共重合物、消泡剤)
(5)ポリサイダー W−360−ELS:7.0部(大日本インキ化学工業社製、高分子可塑剤)
(6)トルエン:7.6部
(7)n−ブタノール:7.6部
(8)ガラス球:68.0部(中心粒径50μm、±10μm以内に90%以上含有、
屈折率2.25±0.05)
上記配合樹脂(ガラス球を除く)塗料の塗工時の粘度は1900mPa・sであった。
上記のガラス球分散樹脂溶液を、前記表面層1−3に接触したガラス球の焦点位置(ガラス球の頂点からの乾燥膜厚が約13〜14μm)に焦点層が形成されるようにWET膜厚を調整して、前記表面層1−3上に塗布した。
その後、常温で約5分間乾燥させ、続く工程で100℃で5分間乾燥後、さらに140℃にて10分間加熱乾燥を行い焦点層樹脂を硬化させた。
次に、金属反射層として、アルミニウムを用い、80nmの膜厚となるように焦点層上に真空蒸着法により付着させた。
別途準備したシリコーンコートを施した剥離紙のシリコーンコート面上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100質量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1質量部の混合溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥して厚さ50μmの粘着剤層を作製した。
続いて、前記粘着剤層面と前記した金属反射層面を貼り合せて、その後担持フィルムであるポリエステルフィルムを剥離して最終製品とした。この時、前記表面層1−3に接触しているガラス球は約67%であった。
さらに金属反射層を構成する前に前記中間製品をトルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬したときに焦点層は溶解しなかった。
本実施例で作製した色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下では視点によって金色から青紫に変化し、非常に意匠性に富んだ色相が視認できた。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は純青色に輝き、光源から視線を大きく逸らせても、広角反射性が大きいために再帰反射光が視認され、純青色の再帰反射光から金色の鏡面反射光まで、光源の位置又は視点を変化させたときに連続的に色相の変化を視認でき、従来のマーキングフィルムや再帰性反射シートでは表現することが不可能であった優れた装飾効果があり、その上、前記色相可変型再帰性反射シートを貼り付け使用した物品には、突出した意匠性が発現され、アイキャッチ効果は高かった。
(実施例4)
実施例1において、ガラス球固着層用の樹脂組成物を下記のように変更する以外は実施例1と同様にして色相可変型再帰性反射シートを作製した。
前記樹脂組成物は、ベッコライトM−6401−50の100部、スーパーベッカミンJ−820−60の10部、ベッカミンP−198の0.5部、ポリサイザーW−360−ELSの10.0部、DICTON BLUE HD−6272の10.0部、DICTON RED HD−6112Aの0.7部から調整した。
本実施例で作製した色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下では視点によって金色から青紫に変化し、かつガラス球固着層に分散添加した顔料の効果により光干渉性層を透過した光は前記顔料に吸収され、前記光干渉性層の背景が暗くなるので、前記光干渉色は非常に明瞭に意匠性に富んだ色相が視認できた。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は純青色に輝き、さらに光干渉性顔料による鏡面反射光の干渉効果によって鮮明な干渉色がより広い観測角領域で赤紫色から金色に視認され、従来のマーキングフィルムや再帰性反射シートでは表現することが不可能であった優れた装飾効果があり、その上、前記色相可変型再帰性反射シートを貼り付け使用した物品には、突出した意匠性が発現され、アイキャッチ効果は抜群であった。
さらに前記最終製品をJISZ9117 7.試験方法に規定された1mm厚さのアルミニウム基板に貼り付け、JISB7729に規定するエリクセン・皮膜強さ試験機によって半径10mmの球面ポンチで8mmの深さを押し出した時、前記再帰性反射シートにはアルミニウム基板よりの浮き上がりがなく、クラック、破れ等の異常も発生しなかった。
(実施例5)
実施例1において、表面層1−2(光干渉性層)の樹脂組成物を下記のように変更する以外は実施例1と同様にして色相可変型再帰性反射シートを作製した。
前記樹脂組成物の配合例は、バーノックD6−439が約100部、硬化剤としてバーノックDN−980(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネートプレポリマー、不揮発分75%)を約82部、Variocrm Magic Gold L 1400(BASF社製、光干渉性顔料)3.5部、DICTON BLUE HD−6272(大日本インキ化学工業社製、油性塗料用加工顔料、顔料濃度10%)7.0部である。
本実施例で作製した色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下では視点によって黄緑から青緑に変化し、非常に意匠性に富んだ色相が視認できた。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は純青色に輝き、さらに光干渉性顔料による鏡面反射光の干渉効果によって鮮明な干渉色がより広い観測角領域で赤紫色から金色に視認され、従来のマーキングフィルムや再帰性反射シートでは表現することが不可能であった優れた装飾効果があり、その上、前記色相可変型再帰性反射シートを貼り付け使用した物品には、突出した意匠性が発現され、アイキャッチ効果は抜群であった。
(比較例1)
両面易接着処理を施していないポリエステルフィルム上に乾燥膜厚が約40μmになる様に下記樹脂組成物を塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、表面層を得た。前記樹脂組成物の配合例はベッコライトM−6401−50(大日本インキ化学工業株式会社製、固形分60%)100部、スーパーベッカミンJ−820−60(大日本インキ化学工業社製、ブチル化メラミン樹脂、固形分60%)の20部、ベッカミンP−198の1部、DICTON BLUE HD−6272の9.0部、DICTON RED HD−6112Aの0.2部である
次いで、ガラス球固着層用の樹脂組成物を、ベッコライトM−6401−50の100部、スーパーベッカミンJ−820−60の10部、ベッカミンP−198の0.5部、ポリサイザーW−360−ELSの10.0部、DICTON BLUE HD−6272の10.0部、DICTON RED HD−6112Aの0.7部、から調整した。
この組成物を上記表面層上にガラス球の球径の約70%の厚さの乾燥膜厚になるように塗布し、常温で乾燥を行って溶剤を揮発させた後、ガラス球を埋め込み、さらに140℃で5分間乾燥を行った。
尚、ガラス球としては、酸化チタンを主成分とする屈折率2.23、粒子径55〜65μmの高屈折率ガラス球を使用した。
焦点層用の樹脂組成物を、ポリウレタン樹脂、バーノックL8−974の100部とスーパーベッカミンJ−820−6010部とから調整した。この組成物を上記ガラス球上に乾燥膜厚約14μmとなる様に塗布し、100℃で10分間乾燥した後、さらに140℃で10分間加熱乾燥した。
金属反射としてはアルミニウムを用い、80nmの膜厚となる様に焦点層上に真空蒸着法により付着させて再帰性反射シートを作製した。
こうして得られた反射シートの金属反射の表面と、シリコーンコートした剥離紙の上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100重量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1重量部の混合溶液を塗布乾燥して作製した厚さ約35μmの粘着剤層とを貼りあわせ、その後担持フィルムであるポリエステルフィルムを剥離して最終製品とした。
本比較例で作製した再帰性反射シートは、拡散光下では、視点を変化させても青の色相のみが視認され、それ以外の色相は視認できなかった。又、夜間にライトを照射した時、再帰反射光は青色に輝き、鏡面反射光も同様に青色に見えたが、その色相は暗く、輝きもなかった。拡散光下及び投光時の再帰反射光も青色のみで装飾効果に劣っていた。
(比較例2)
両面易接着処理を施していないポリエステルフィルム上に乾燥膜厚が約40μmになる様に下記樹脂組成物を塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、光干渉性フィルムを作製した。
前記樹脂組成物の配合例は、バーノックD6−439(大日本インキ化学工業社製アルキッド樹脂、固形分水酸基価140、不揮発分80%)が約100部、硬化剤としてバーノックDN−980(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネートプレポリマー、不揮発分75%)を約82部、Variocrm Magic Gold L 1400(BASF社製、光干渉性顔料)3.5部である。
こうして得られた光干渉性フィルムとシリコーンコートした剥離紙の上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100重量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1重量部の混合溶液を塗布乾燥して作製した厚さ約35μmの粘着剤層とを貼りあわせ、その後担持フィルムであるポリエステルフィルムを剥離して最終製品とした。
その後黒く塗装したアルミニウム板に剥離紙を外して貼り付けた。
本比較例で作製した光干渉性シートは、拡散光下では視点によって金色からグレーに変化したが、夜間にライトを照射した時、該光干渉性シートの鏡面反射光のみ金色に見え、投光側からは前記光干渉性シートを透過して下地の黒い塗装が透けて見えるのみで非常に装飾効果に劣っていた。
本発明は、車のナンバープレート、セキュリティシート、広告看板、表示体、車両のラッピングシート、玩具、化粧容器、携帯電話等、様々な用途に応用が可能な色相可変型再帰性反射シートである。
本発明の実施例1における封入レンズ型再帰性反射シートに応用した色相可変型再帰性反射シートの断面図である。 本発明の実施例3における広角再帰性反射シートに応用した色相可変型再帰性反射シートの断面図である。 本発明の実施例2におけるセキュリティー用再帰性反射シートに応用した色相可変型再帰性反射シートの断面図である。 本発明の一実施例におけるカプセルレンズ型再帰性反射シートに応用した色相可変型再帰性反射シートの製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 同、製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施例におけるキューブコーナー型再帰性反射シートに応用した色相可変型再帰性反射シートの製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施例で使用する、基準の色相と反対色相との関係を示す色相環図である。
符号の説明
1 表面層
2 ガラス球固着層
3 焦点層
4 ガラス球
5 金属反射層
6 粘着剤層
7 剥離材
8 印刷樹脂層
12 ガラス球
13 金属反射層
14 樹脂製支持シート
15 プライマー層
16,18 ポリエステルフィルム
17 ガラス球仮固着層
19 エンボスロール
20 キューブコーナー型再帰性反射要素

Claims (19)

  1. 少なくとも1層からなる表面層とその下部に位置する複数の再帰性反射要素を備えた再帰性反射シートにおいて、
    前記再帰性反射要素は、入射光を光源方向に再帰反射し、
    前記表面層の少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、かつ入射光を光源とは逆方向に鏡面反射し、
    前記再帰性反射シートの少なくとも1層は、再帰反射光を着色させる着色材を含有した着色層であり、
    かつ再帰反射光と鏡面反射光とは異なる色相を発現する色相可変型再帰性反射シート。
  2. 前記色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相を発現させる請求項1に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  3. 前記光干渉性層は、前記拡散光下で視認可能で、視点により異なる2色以上の色相を発現し、前記着色層が前記光干渉性層の下層に位置する請求項1又は2に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  4. 前記光干渉性層の全光線透過率は前記着色層の全光線透過率よりも大きい請求項1〜3のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  5. 前記光干渉性層の全光線透過率は30%以上である請求項4に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  6. 前記光干渉性色材は、実質的に光を透過させず反射する機能を持つコア材、及びいずれかの層の界面で鏡面反射機能を持つ被覆層を有する光干渉性顔料である請求項1〜5のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  7. 前記光干渉性層には、さらに前記光干渉性色材以外に前記着色材が含有されており、前記着色材の含有量がαであり、前記光干渉性色材の含有量がβである時、α/βが0.45以下である請求項6に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  8. 前記色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下で視認可能な色相と前記再帰反射光の色相のうち、少なくとも1色が無彩色である請求項1〜7のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  9. 前記色相可変型再帰性反射シートは、拡散光下で視認可能な色相のうち少なくとも1色の色相と前記再帰反射光の色相とは実質的に反対色相にある請求項1〜8のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  10. 前記再帰性反射要素は2.10以上の屈折率を持つガラス球であり、前記ガラス球は樹脂内に封入されており、かつ前記ガラス球の裏面には焦点層と、さらに前記焦点層の裏面側に金属反射層が形成された封入レンズ型再帰性反射シートである請求項1〜9のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  11. 前記再帰性反射要素は2.10以上の屈折率を持つガラス球であり、前記ガラス球を包含する焦点層と、前記焦点層の裏面側に金属反射層が形成され、前記ガラス球は、前記焦点層の厚さ方向のアトランダムな位置に配置されている請求項1〜9のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  12. 前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Aが前記ガラス球群Bの観測角より大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項11に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  13. 前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、
    前記ガラス球群Bの金属反射層が焦点形成位置に形成され、前記ガラス球群Aの焦点層の厚さを前記ガラス球群Bの焦点層の厚さより薄くし、前記ガラス球群Bに比べて前記ガラス球群Aの方が相対的に大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項11に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  14. 前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Bのガラス球面上同心円状に形成された焦点層は、観測角0.2°、入射角5°で最高の反射性能が発現する膜厚を有し、ガラス球群Aの焦点層の膜厚は、前記ガラス球群Bの焦点層の膜厚より薄く、かつ前記ガラス球群Aがガラス球群Bより大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項11に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  15. 前記再帰性反射要素は1.80以上2.00以下の屈折率を持つガラス球であり、前記ガラス球の略下半球が金属反射層で覆われた半球面側が、樹脂製支持シート内に埋まるように保持され、前記ガラス球の表面側には空気が封入されているカプセルレンズ型再帰性反射シートである請求項1〜9のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  16. 前記再帰性反射要素はキューブコーナー型である請求項1〜9のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  17. 前記色相可変型再帰性反射シートは可とう性があり、かつ伸張性があって、3次元曲面に貼り付けが可能である請求項1〜16のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
  18. 前記色相可変型再帰性反射シートは、JISZ9117 7.試験方法 に規定する1mm厚さのアルミニウム基板に貼り付け、JISB7729 に規定するエリクセン・皮膜強さ試験機によって、半径10mmの球面ポンチで5mmの深さを押し出した時、前記再帰性反射シートにはアルミニウム基板よりの浮き上がりがなく、クラック、破れ等の異常が発生しない請求項17に記載の色相可変型再帰性反射シート。
  19. 前記再帰性反射要素は2.10以上の屈折率を持つガラス球であり、ガラス球固着層と、ガラス球及び印刷樹脂層と、焦点層と、金属反射層とをこの順に備え、
    前記印刷樹脂層がマークを形成し、
    前記ガラス球固着層中に前記ガラス球が配置され、
    前記表面層方向から前記再帰性反射シートの厚み方向に観察したときに、前記ガラス球の位置と前記印刷樹脂層の位置が重複しないように配置し、
    前記再帰反射光と前記鏡面反射光とは異なる色相を発現する請求項1〜9のいずれかに記載の色相可変型再帰性反射シート。
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