JP2005338783A - 表示装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色で
画像を表示することができるだけでなく、単位画素内の発色部が増加することによるコス
トアップを抑制できる表示装置、及び電子機器を提供する。
【解決手段】 波長選択特性において複数の波長領域に各々対応する複数の着色層を、単位画素内に備えたカラーフィルタ部12と、複数のピーク波長を含む照明光Aを、前記カラーフィルタ部に照射する照明部13と、前記カラーフィルタ部12の透過光の光量を制御する透光量制御部11とを具備し、前記単位画素内における着色層の数は、前記照明部13における前記ピーク波長の数よりも多く、当該着色層の数の原色で画像表示を行うことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、表示装置、及び電子機器に関する。
従来、表示装置においては、R(赤色)/G(緑色)/B(青色)の3色ドットを単位画素内に備えた構成となっており、当該3色ドットの光量を各々異ならせることで、多様な色を実現し、画像表示を行っている。
ところで、自然界には、R/G/Bの3色だけでは表示できない色の波長領域が存在しており、自然光に近い色を実現することが困難であった。
そこで、従来では、より自然光に近い色の実現が可能となるカラー映像システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。当該文献においては、R/G/Bの3色の発色部と、赤の負感度部分の波長範囲の発色特性を有する第4の発色部と、を備えた画素構成を採用している。当該第4の発色部は、色度図上のR/G/Bの各点を結んで形成される三角形領域の外に規定された色であるため、これによって広範囲の波長域の表示色を実現できるようになっている。また、当該文献においては、4種類の発光体ドットに対応する4種類の発色部を一組として多数配列されたカラー液晶ディスプレイからなる受像機に関する記載がなされている。
特開平3−92888号公報
上記特許文献に記載された技術においては、広範囲の波長域の表示色が実現可能となっているが、当該技術は第4の発色部が増えてしまうことで、表示装置の製造コストを低減できないことが本発明者により確認された。即ち、上記の技術を用いることで、色の表現力は向上するものの、表示装置のコストアップを招いてしまい、容易に製品化が可能であるとは言えなかった。
本発明は、係る問題点を解決し、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色で画像を表示することができるだけでなく、単位画素内の発色部が増加することによるコストアップを抑制できる表示装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明者は、上記特許文献をLCD(Liquid Crystal Display)に適用した場合には、4色を発色させるために、4個のピーク波長を有するバックライトが必要であることを見出した。そして、バックライトの構成において、例えばLED等の固体光源が採用された場合には4色の別々のLEDを用いる必要があり、また、蛍光管が採用された場合には4種類の蛍光材を管内に塗布する必要があり、即ち、LED・蛍光管のいずれの構成を有するバックライトにおいてもコストアップにつながることを見出した。更に、バックライトの色特性設計において、4色の固体光源における電流量の調整や、4種類の蛍光材における混合比の調整が複雑化してしまうことを見出した。
そこで、本発明者は、上記に基づいて以下の手段を有する本発明を想到した。
即ち、本発明の表示装置は、波長選択特性において複数の波長領域に各々対応する複数の着色層を、単位画素内に備えたカラーフィルタ部と、複数のピーク波長を含む照明光を、前記カラーフィルタ部に照射する照明部と、前記カラーフィルタ部の透過光の光量を制御する透光量制御部と、を具備し、前記単位画素内における着色層の数は、前記照明部における前記ピーク波長の数よりも多く、当該着色層の数の原色で画像表示を行うこと、を特徴としている。
本発明において、「照明部」とは、被照射対象としてのカラーフィルタ部や着色層に対して照明光を照射する機能を有するものである。また、このような「照明部」の一つとしては、所謂バックライトで用いられる蛍光管やLEDのようにカラーフィルタ部の全面に対して照明光を照射する照射手段として機能する。また、このような「照明部」以外にも、「照明部」は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と称する)等の発光素子(発光体)からなり、単位画素を構成する複数の着色層の各々に対して発光光を照射する自発光手段として機能する。
また、「照明光」とは、カラーフィルタ部(複数の着色層)を照明する光、或いは、カラーフィルタ部を透過する前の光を意味する。また、当該「照明光」とは、合成された光としてカラーフィルタ部を照射する光、或いは、非合成の複数の光が束ねられた光としてカラーフィルタ部を照射する光を意味する。また、「照明光」が合成された光からなる場合、当該「照明光」は、分光特性において複数のピーク波長を含むものであり、その色は例えば白色光である。一方、「照明光」が非合成の複数の光からなる場合、当該「照明光」は、白色光よりも少ないピーク波長を含む波長領域の単一光が、複数に束ねられた光であり、複数の単一光とは、例えば、RGBの各色の光である。
また、「透過光」とは、カラーフィルタ部を透過する光、或いは、カラーフィルタ部を透過した光(透過後の光)を意味する。
また、「発光光」とは、発光素子が自発光によって発光する光であって、「照明光」を構成する一部の波長を含む光である。
従って、本発明の表示装置においては、照明部は、複数のピーク波長を含む照明光をカラーフィルタ部に照射する。また、透光量制御部は、カラーフィルタ部の透過光の光量を制御する。これによって、単位画素内における着色層の数の原色で画像が表示されると共に、各着色層の透過光の光量が透光量制御部によって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。ここで、カラーフィルタ部の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多くなっている。
従って、複数の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、照明部の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記照明部は、分光特性において複数のピーク波長を含む前記照明光を、前記透光量制御部に対して同一光量で照射し、前記透光量制御部は、前記複数の着色層の各々において当該透光量制御部の自らを透過する前記照明光の光量を制御して波長選択を行い、各着色層を透過した光を合成して前記透過光を得ること、を特徴としている。
本発明の透光量制御部は、光量が略一定状態にある照明光に対し、その光路上において照明光を透過させたり、遮蔽させたり、透過量を調整したりして、カラーフィルタ部(着色層)を透過する光の透過量を制御するものである。
このような透光量制御部としては、例えば、光路上において偏光板間に液晶が配置され、偏光板間の内側において相互に対向する電極間に液晶が挟持され、一方の電極にスイッチング素子や駆動回路が接続された構成が挙げられる。この構成においては、スイッチング素子や駆動回路の動作によって電極間の印加電圧が制御され、これに伴って液晶配向が制御され、着色層を透過する光の透過量を制御することが可能となる。そして、単位画素内における複数の着色層の各々を透過して波長選択された光は、合成されて透過光となる。
従って、本発明によれば、透光量制御部の自らを透過する照明光の光量を制御して波長選択することができる。そして、上記のように、着色層の数が照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多くなっているので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、照明部の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記照明部は、蛍光管を利用して、前記照明光を前記カラーフィルタの全面に照射すること、を特徴としている。
このように蛍光管を利用した照明部においては、当該蛍光管内に4種類の蛍光材を塗布する必要がなく、3種類の蛍光材(RGB)を管内に塗布することで照明部が構成されるので、4種類の蛍光材を塗布する場合と比較して、蛍光管が簡素な構成となり、照明部のコストアップを抑制できる。また、照明部の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できるだけでなく、照明部のコストアップを抑制することができる。
また、前記表示装置においては、前記照明部は、固体光源を利用して、前記照明光を前記カラーフィルタの全面に照射すること、を特徴としている。
ここで、固体光源とは、LED、有機EL素子、電界放出素子等の自発光素子を利用した光源を意味している。
このように固体光源を利用した照明部においては、4色を各々発光する4種類の固体光源を用いる必要がなく、3種類の固体光源(RGB)によって照明部が構成されるので、4種類の固体光源を採用する場合と比較して、簡素な構成となり、照明部のコストアップを抑制できる。また、照明部の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できるだけでなく、照明部のコストアップを抑制することができる。
更に、固体光源を利用した照明部の分光特性は、蛍光管を利用した照明部の分光特性と比較すると、滑らかな分布を示している。これによって、カラーフィルタ部の着色層を透過した透過光の分光特性も滑らかな分布となる。従って、当該滑らかな分布を有する分光特性で表示することができる。
また、固体光源を利用した照明部は、蛍光管を利用した照明部と比較して、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
具体的には、蛍光管を照明部として利用するには、発光色に応じた蛍光材料を各々管内に塗布して蛍光管を作製し、所望の分光特性を有する照明光が得られるか否かを確認し、当該蛍光管を照明部に利用しなければならない。従って、蛍光管を作製した後には、当該蛍光管の分光特性を調整することができない。
これに対して、固体光源を照明部として利用するには、照明光の分光特性に対応したRGBの固体光源の電流量を調整しながら、所望の分光特性を有する照明光が得られるか否かを確認し、当該固体光源を照明部に利用するので、任意に分光特性を調整することが可能である。
従って、固体光源を利用した照明部は、蛍光管を利用した照明部と比較して、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記照明部は、前記複数の着色層に各々対応する複数の発光素子を単位画素内に備え、当該複数の発光素子の各々が、所定のピーク波長を含む発光光で発光することにより、複数の発光光からなる前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射し、前記透光量制御部は、前記複数の発光素子の各々における発光光の光量を制御し、前記複数の着色層の各々は、前記発光光の波長選択を行い、各着色層を透過した光を合成して前記透過光を得ること、を特徴としている。
ここで、「着色層に対応する発光素子」とは、一の発光素子の発光光の光路上に一の着色層が配置された対応関係が成立していることを意味する。また、「複数の着色層に各々対応する複数の発光素子」とは、上記の対応関係が、複数の着色層と複数の発光素子との間において成立していることを意味する。
本発明の透光量制御部は、発光素子に供給する電力量(電流量や電圧量)を逐次変化させ、当該電力量の変化に伴わせて発光量の大小(発光光の輝度)を調整し、カラーフィルタ部(着色層)を透過する光の透過量を制御するものである。
このような透光量制御部としては、例えば、相互に対向する電極間に発光素子が挟持され、一方の電極にスイッチング素子や駆動回路が接続された構成が挙げられる。この構成においては、スイッチング素子や駆動回路の動作によって電極間の発光素子へ供給される電力量が制御され、発光素子において電気エネルギが光エネルギに代替され、発光量が制御され、着色層を透過する光の透過量を制御することが可能となる。そして、単位画素内における複数の着色層の各々を透過して波長選択された光は、合成されて透過光となる。
従って、本発明によれば、透光量制御部によって発光素子の各々における発光光の光量を制御して波長選択することができる。そして、上記のように、着色層の数が照明光に含まれるピーク波長の数よりも多くなっている、換言すれば、照明光を構成する発光光のピーク波長の数よりも多くなっているので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、照明部の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記複数の発光素子の各々が、分光特性において複数のピーク波長を含む発光光で発光することにより、前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射すること、を特徴としている。
従って、本発明によれば、発光素子の各々が複数のピーク波長を含む発光光で発光し、当該発光光が当該発光素子に対応する着色層の各々に入射することとなる。そして、各着色層は、波長選択特性に基づき、複数のピーク波長を含む発光光のうち、所定の波長領域の光を選択的に出射する。これにより、単位画素においては、複数の波長領域の光が合成された透過光が得られる。
ここで、「複数のピーク波長を含む発光光」とは、例えば、RGBの各々の発光色が合成された白色光を意味する。また、複数の着色層は、照明部におけるピーク波長の数よりも多いので、4色や5色等の複数色から構成され、例えば、RGBに、C(シアン)やY(イエロー)を加えた色が採用される。
このようにすれば、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、照明部の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記複数の発光素子のうち、少なくとも二の発光素子が、分光特性において一のピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせて、当該発光光を前記二の発光素子に対応する着色層の各々に照射し、他の発光素子の各々が、前記一のピーク波長とは異なるピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせて、当該発光光を前記他の発光素子に対応する着色層に照射することにより、前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射すること、を特徴としている。
従って、本発明によれば、複数の発光素子の各々が、一のピーク波長を有する波長領域の発光光で発光する。また、複数の発光素子のうち、二の発光素子が同じ波長領域の発光光で発光する。また、他の発光素子の各々が、上記二の発光素子とは異なるピーク波長を有する波長領域の発光光で発光する。即ち、単位画素内における複数の発光素子の全てから得られるピーク波長の数(照明光のピーク波長の数)よりも、当該複数の発光素子の数が多くなる。そして、複数の発光素子の各々における発光光が、当該発光素子に対応する着色層の各々に入射すると、各着色層は、波長選択特性に基づき、所定の波長領域の光を選択的に出射する。ここで、同じ波長領域の発光光で発光する二の発光素子に対応する二の着色層においては、その各々は、異なる波長選択特性に基づき、異なる波長領域の光を選択的に出射する。これにより、単位画素においては、複数の波長領域の光が合成された透過光が得られる。
ここで、「二の発光素子が、分光特性において一のピーク波長を有する波長領域の発光光を生じ」とは、二の発光素子が、RGBの各々の発光色のうち、可視光の長波長側及び短波長側を除いた中間波長領域の発光色で発光する、即ち、Gの波長領域の発光光で発光することが好ましい。これにより、二の発光素子に対応する二の着色層には、Gの波長領域の発光光が入射し、二の着色層は異なる波長選択特性に基づき、異なる波長領域の光を選択的に出射する。
このようにすれば、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、照明部の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、波長選択特性において2個の着色層が各々有する2個のピーク波長と、前記照明光に含まれる2個のピーク波長とが、各々対応していること、を特徴としている。
このように、着色層の波長選択特性と照明光の分光特性において、2個のピーク波長が相互に対応することによって、当該対応しているピーク波長の色を鮮明な発色で表示することができる。
なお、本発明において、「波長が対応している」とは、光学設計において完全に一致させることを意味するものではなく、概ね波長を一致させること、もしくは、一致することを狙って波長を設定することを意味している。
また、前記表示装置においては、前記2個の着色層が各々有する2個のピーク波長と、前記照明光に含まれる2個のピーク波長は、可視光の波長領域における長波長側と短波長側とにおいて対応していること、を特徴としている。
このようにすれば、着色層の波長選択特性と照明光の分光特性において、Rの表示色を示すピーク波長と、Bの表示色を示すピーク波長が各々対応することとなる。従って、RとBの色の波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、4個の着色層における他の2個のピーク波長(R、Bを除くピーク波長)と、照明光に含まれる他の1個のピーク波長(R、Bを除くピーク波長)とが、上記の長波長側と短波長側の間の波長領域内に位置することになる。具体的には、Y、G、Cの表示色を示すピーク波長が、RとBのピーク波長の間に位置することになる。ここで、Gや、Gの近傍の波長を有する色は、RやBと比較して視感度が比較的高い色であり、また、上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体として鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記単位画素内の着色層の数は4個であり、前記照明部における前記照明光のピーク波長の数は3個であり、4原色によって画像表示を行うこと、を特徴としている。
このようにすれば、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が3個であることによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜570nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有すること、を特徴としている。
このように、400〜490nmの波長領域と、600nm以上の波長領域において、照明光のピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応しているので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における490〜520nm及び520〜570nmの波長領域と、照明光の490〜570nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、GとCの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Cの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域は、GとRの座標を結ぶ線分よりも右上側の領域や、RとBの座標を結ぶ線分よりも右下側の領域よりも、その領域が大きいために、より自然光に近い色を表現するための余地が大きい領域である。そこで、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Cの着色層を単位画素内に備えることで、上記の余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
更に、Cを含む4色ドットを単位画素内に備える表示装置は、Yのドット等、他の色ドットを単位画素内に備える表示装置と比較して、xy色度特性における表示可能領域を広範囲にすることができる。
また、前記表示装置においては、前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、520〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有すること、を特徴としている。
このように、400〜490nmの波長領域と、600nm以上の波長領域において、照明光のピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応しているので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における520〜570nm及び570〜600nmの波長領域と、照明光の520〜600nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、GとYの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Yの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Yであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、GとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Yの着色層を単位画素内に備えることで、色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
また、前記表示装置においては、前記単位画素内の着色層の数は5個であり、前記照明部における前記照明光のピーク波長の数は3個であり、5原色によって画像表示を行うこと、を特徴としている。
このようにすれば、5個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が3個であることによって、照明部の構成要素の簡素化を達成できる。更に、当該照明部の構成要素の簡素化に伴って、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、前記表示装置においては、前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の5個の領域からなる波長選択特性を有すること、を特徴としている。
このように、400〜490nmの波長領域と、600nm以上の波長領域において、照明光のピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応しているので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における490〜520nm、520〜570nm、及び570〜600nmの波長領域と、照明光の490〜600nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、G、C、Yの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、C、Yの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の5個の着色層が、R、G、B、C、Yであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、本発明は、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層と、GとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有する着色層とを備えたものとなっている。即ち、C及びYの着色層を単位画素内に備えたものとなり、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
また、本発明の電子機器は、先に記載の表示装置を備えること、を特徴としている。
このような電子機器としては、例えば、携帯電話機、移動体情報端末、時計、ワープロ、パソコン等の情報処理装置等を例示することができる。また、大型の表示画面を有するテレビや、大型モニタ等を例示することができる。このように電子機器の表示部に、本発明の表示装置を採用することによって、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができるだけでなく、低コストの電子機器を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の全ての図面においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
(画像表示システム)
まず、本発明の表示装置を備えた画像表示システムについて説明する。
図1は画像表示システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像表示システム1は、入力部1Aと、出力部1Bとによって、構成されている。
更に、入力部1Aは、入力センサ2Aと、制御回路2Bと、メモリ2Cと、信号処理回路2Dと、符号化回路2Eとを備えている。
また、出力部1Bは、復号化回路3Aと、制御回路3Bと、メモリ3Cと、信号処理回路3Dと、駆動回路3Eと、表示部(表示装置)3Fとを備えている。
ここで、入力部1Aでは、光電変換により入力センサ2Aから画像データが入力されるようになっている。また、当該画像データは、制御回路2Bを経由して信号処理回路2Dで処理され、符号化回路2Eにおいて符号化されるようになっている。一方、出力部1Bでは、符号化回路2Eにおいて処理された画像データが復号化回路3Aにおいて復号化されるようになっている。更に、制御回路3Bを経由して信号処理回路3Dで処理された後、駆動回路3Eにおいて駆動信号に変換され、表示部3Fに供給されるようになっている。なお、制御回路2B、3Bのデータはメモリ2C、3Cに適宜記憶されるようになっている。
また、後述するように、画像表示システム1は、表示部3Fにおいて色再現を4原色或いは5原色で行うようになっている。そのため、図1に示した出力部1Bの信号処理回路3Dは、の入力された3原色の画像データを、4原色或いは5原色の画像データに変換するようになっている。具体的には、例えば、画像データが一般的な3原色信号で入力・伝送されると、信号処理回路3Dにおいて、3原色から4原色への変換、或いは3原色から5原色への変換が行われる。このような原色数の変換においては、予め設定された3原色から4原色への変換テーブルや3原色から5原色への変換テーブルを自動的に参照し、テーブルルックアップ形式により変換するようになっている。
(表示部の第1実施形態)
次に、図2〜図5を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第1実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、液晶パネルを採用している。
図2は、液晶パネルの各構成要素を対向基板の側から見た平面図、図3は液晶パネルの断面構成を説明するための斜視図、図4は液晶パネルにおけるカラーフィルタの平面配置図、図5は液晶パネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性、バックライト分光特性、画素部分光特性、及び液晶パネルのxy色度特性を示す図である。
液晶パネル(表示装置)3Fは、図2に示すように、TFTアレイ基板10Aと対向基板10Bとがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶層11が封入されている。シール材52の形成領域の内側領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。シール材52の外側の周辺回路領域には、データ線駆動回路201および外部回路実装端子202がTFTアレイ基板10Aの一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。TFTアレイ基板10Aの残る一辺には、表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104の間を接続するための複数の配線105が設けられている。また、対向基板10Bの角部においては、TFTアレイ基板10Aと対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
従って、液晶パネル3Fは、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルである。
また、図3に示すように、TFTアレイ基板10Aの内側には画素電極15が形成され、対向基板10Bの内側には共通電極16が形成されている。更に、対向基板10Bと共通電極16の間には、カラーフィルタ12が形成されている。
また、TFTアレイ基板10Aと対向基板10Bの外側には、バックライトユニット13と、上下偏光板14A、14Bとが形成されている。
なお、本実施形態において、「内側」とは、液晶層11が形成されている側を意味し、「外側」とは、液晶層11が配置されていない側を意味している。
ここで、各構成要素について説明する。
TFTアレイ基板10A及び対向基板10Bは、ガラス・プラスチック等の透明基板によって構成されている。
また、画素電極15及び共通電極16は、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体によって形成されている。更に、画素電極15は、TFTアレイ基板10Aに設けられた不図示のTFT(Thin film Transistor)回路に接続されており、当該TFTのスイッチング駆動に応じて、共通電極16と画素電極15の間の液晶層11に電圧を付与するようになっている。
液晶層11は、本発明の透光量制御部として機能するものである。
当該液晶層11は、共通電極16と画素電極15によって付与された電圧値に応じて配列が変化する液晶分子を有している。本実施形態においては、液晶モードとしてTFTアレイ基板10Aと対向基板10B間で90度ねじれているTN(Twisted Nematic)モードを採用している。
また、上下偏光板14A、14Bは、相互の透過軸が直交するように配置されている。
このような液晶層11及び上下偏光板14A、14Bにおいては、液晶層11に付与される電圧値に応じて液晶分子の配列が変化することで、液晶層11及び上下偏光板14A、14Bを透過する光量が変わるようになっている。従って、液晶層11は、光量が略一定状態にある照明光に対し、その光路上において照明光を透過させたり、遮蔽させたり、透過量を調整したりして、カラーフィルタ12の各着色層を透過する光の透過量を制御するものである。また、液晶層11は、単位画素内における複数の着色層の各々において液晶層11の自らを透過する照明光の光量を制御して波長選択を行うようになっている。これにより、各着色層を透過した光を合成して透過光を得ることが可能となる。
なお、液晶層11の液晶モードとしては、TNモードを限定するものではない。例えば、STN(Super Twisted Nematic)モードや、VA(Vertical Aligned)モード、IPS(In-Plain Switching)モード等を採用してもよい。また、本実施形態では、当該液晶11に電圧を付与するスイッチング素子としては、TFTを限定するものではない。例えば、TFD(Thin Film Diode)を採用してもよい。更に、TFTやTFDのようなアクティブ素子以外にも、パッシブ素子を採用してもよい。
次に、カラーフィルタ12の構成について説明する。
図4(a)は、4つの着色層によって1つの画素が構成されたカラーフィルタ12を示しており、RGBの3色着色層にCの着色層を加えた、4色着色層からなる画素構成を示している。従って、BGRCの各着色層は、バックライトユニット13の照明光が照射されることによって、当該照明光に含まれる所定の波長領域、換言すれば所定色、の光を観察者側に透過させるようになっている。また、このような構成を有するカラーフィルタ12は、図2に示す液晶パネル3Fの表示領域の全面に配置されているものとする。
図5(a)は、カラーフィルタ12の波長選択特性を示している。図5(a)に示すように、B(Blue)、C(Cyan)、G(Green)、R(Red)の4色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、4個のピーク波長でバックライトユニット13の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
なお、このようなカラーフィルタ12の製造方法は、公知の方法が採用される。例えば、フォトリソグラフィ技術を用いることにより塗布形成されたレジストを露光、現像することによりB、C、G、Rの各々の着色層を形成する方法が挙げられる。また、インクジェット法を用いることにより、各種液体材料が充填された吐出ヘッドからB、C、G、Rの各々の材料を所定パターンで吐出形成する方法が挙げられる。また、B、C、G、Rの各々を染色することによってカラーフィルタ12を形成する方法が挙げられる。
また、ストライプ型によってBGRCの4色を配置する場合、配置の順序に自由度が発生する(3色の場合はどの順で配置しても周期性と対称性により自由度なし)。図4は、左からBGRCの順に配置した例を示したが、この順以外にも、BCGRなどいくつかの順序が考えられる。ただし、分光特性をみる場合には巨視的視点になるため、画素の配置順序は特に考慮しなくてよい。また、ストライブ型配列に限らず、デルタ型配列や、モザイク配列によってBGRCを単位画素内に配置させてもよい。
次に、バックライトユニット13の構成について説明する。
バックライトユニット13は、本発明の照明部として機能するものであり、当該バックライトユニット13は、分光特性において複数のピーク波長を含む照明光を、液晶層11に対して同一光量で照射すると共に、被照射対象としてのカラーフィルタ12の着色層に対して照明光を照射する機能を有するものである。このようなバックライトユニット13は、光源と導光板によって構成され、光源から発光した光を導光板内部に均一に広げて、符号Aに示す方向に光源光を出射するようになっている。光源は、蛍光管タイプのCCFLであって、当該蛍光管内には複数種類の蛍光材が塗布されている。また、蛍光材の混合比を調整することによって、所望の分光特性が得られるようになっている。また、導光板は、アクリル等の樹脂からなるものである。
なお、本実施形態においては、照明光の光路上において、液晶層11を経た後に、カラーフィルタ12を透過するようになっているが、液晶層11とカラーフィルタ12との位置関係を反対にした構成であってもよい。
このような構成を有する液晶パネル3Fは、バックライトユニット13の発光を符号Aに向けて出射し、対向基板10B側から取り出す透過型液晶パネルである。従って、バックライトユニット13の光源光を利用して液晶表示を行うようになっている。
図5(b)は、バックライトユニット13の分光特性を示している。図5(b)に示すように、バックライトユニット13が出射する照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、B(Blue)、G(Green)、R(Red)の順に分布している。このように、バックライトユニット13の照明光のピーク波長は3個であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
更に、(表1)に示すように、バックライトユニット13の照明光の分光特性(表1中(b)参照)におけるピーク波長は、400〜490nmと、490〜570nmと、及び600nm以上と、の3個の領域内に位置し、また、カラーフィルタ12の波長選択特性(表1中(a)参照)は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域内に位置している。
ここで、400〜490nmの領域と、600nm以上の領域は、各々BとRの色を示す波長であり、可視光の短波長側と長波長側の波長となっている。そして、当該400〜490nmの領域と600nm以上の領域においては、バックライトユニット13の照明光の分光特性と着色層の波長選択特性とが一致している。
更に、着色層の波長選択特性において、490〜520nmの領域と、520〜570nmの領域は、CとGの色を示す波長となっている。また、バックライトユニット13の照明光の分光特性において、490〜570nmの領域は、Gの色を示す波長となっている。このように照明光に含まれるGの色を示す波長の光によって、着色層のCとGの色が表示されるようになっている。
また、ここで、着色層の波長選択特性における520〜570nmの領域(G)と、照明光の分光特性における490〜570nmの領域(G)は、概ね一致するように設定する。また、着色層の波長選択特性における490〜520nmの領域(C)は、照明光の分光特性のピーク波長と一致しなくても可とする。
Figure 2005338783
このように構成された画像表示システム1において、入力センサ2Aに入力された画像データは、制御回路2B、3B、信号処理回路2D、3D、符号化回路2E、復号化回路3A、駆動回路3Eを経て、液晶パネル3Fに出力される。
具体的には、液晶パネル3Fにおいて、バックライトユニット13の照明光がカラーフィルタ12の4色着色層を照射する。ここで、照明光には、上記の分光特性に応じた波長が含まれている。
また、液晶層11は、カラーフィルタ12の透過光の光量を制御する。これによって、図5(c)に示すように、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの4色で画像が表示される。各着色層の透過光の光量が液晶層11によって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。
更に、図5(c)に示すように、Cの着色層の分光特性は、バックライトユニット13の照明光のBとGの双方の分光特性を含む分布となる。従って、先行文献ではC特有の単一ピーク値が分光特性に現れているが、本実施形態では当該C特有の単一ピーク値が現れない。
次に、図5(d)を参照して、上記の単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する液晶パネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、4色着色層の画素構成における本実施形態の液晶パネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
上述したように、本実施形態においては、カラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多くなっている。即ち、着色層の数は4個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、バックライトユニット13の構成要素の簡素化を達成できる。更に、バックライトユニット13の構成要素の簡素化に伴って、バックライトユニット13の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるCとGの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。GやCは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、分光特性における照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜570nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有しているので、照明光の分光特性におけるピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応することとなり、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における490〜520nm及び520〜570nmの波長領域と、照明光の分光特性における490〜570nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、GとCの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Cの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域は、GとRの座標を結ぶ線分よりも右上側の領域や、RとBの座標を結ぶ線分よりも右下側の領域よりも、その領域が大きいために、より自然光に近い色を表現するための余地が大きい領域である。そこで、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Cの着色層を単位画素内に備えることで、上記、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
更に、Cを含む4色着色層を単位画素内に備える液晶パネル3Fは、Yの着色層等、他の色着色層を単位画素内に備える液晶パネルと比較して、xy色度特性における表示可能領域を広範囲にすることができる。
また、バックライトユニット13は、蛍光管を利用してカラーフィルタ12に照明光を照射する構成を有している。このように蛍光管を利用したバックライトユニット13においては、当該蛍光管内に4種類の蛍光材を塗布する必要がなく、3種類の蛍光材(RGB)を管内に塗布することでバックライトユニット13が構成されるので、4種類の蛍光材を塗布する場合と比較して、蛍光管が簡素な構成となり、バックライトユニット13のコストアップを抑制できる。また、バックライトユニット13の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できるだけでなく、バックライトユニット13のコストアップを抑制することができる。
なお、上記の実施形態においては、透過型の液晶パネルについて述べたが、反射型或いは半透過反射型の液晶パネルにおいて、単位画素内に4色着色層を有するカラーフィルタ12を備えた構成を採用してもよい。
(表示部の第2実施形態)
次に、図6を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第2実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、液晶パネルを採用している。
図6は、液晶パネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性、バックライト分光特性、画素部分光特性、及び液晶パネルのxy色度特性を示す図である。
既述の第1実施形態における液晶パネルは、単位画素内にBCGRの4色の着色層を備えた構成となっているが、本実施形態における液晶パネルは、カラーフィルタ12を構成するCの着色層に代えて、Yの着色層を採用したBGYRの4色着色層を備えた構成となっている。また、本実施形態におけるバックライトユニット13の分光特性は、第1実施形態のそれとは異なる特性を有するものとなっている。
以下の説明では、第1実施形態とは異なる構成について説明し、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態の液晶パネルが備えるカラーフィルタ12の構成について説明する。
カラーフィルタ12は、RGBの3色着色層にYの着色層を加えた、4色着色層からなる画素構成を示している。従って、BGRYの各着色層は、バックライトユニット13の照明光が照射されることによって、当該照明光に含まれる所定の波長領域、換言すれば所定色、の光を観察者側に透過させるようになっている。
図6(a)は、カラーフィルタ12の波長選択特性を示している。図6(a)に示すように、B(Blue)、G(Green)、Y(Yellow)、R(Red)の4色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、4個のピーク波長でバックライトユニット13の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
次に、本実施形態の液晶パネルが備えるバックライトユニット13の構成について説明する。
図6(b)は、バックライトユニット13の分光特性を示している。図6(b)に示すように、バックライトユニット13が出射する照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、B(Blue)、G(Green)、R(Red)の順に分布している。このように、バックライトユニット13の照明光のピーク波長は3個であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
更に、(表2)に示すように、バックライトユニット13の照明光の分光特性(表2中(b)参照)におけるピーク波長は、400〜490nmと、520〜600nmと、及び600nm以上と、の3個の領域内に位置し、また、カラーフィルタ12の波長選択特性(表2中(a)参照)は、400〜490nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の4個の領域内に位置している。
ここで、400〜490nmの領域と、600nm以上の領域は、各々BとRの色を示す波長であり、可視光の短波長側と長波長側の波長となっている。そして、当該400〜490nmの領域と600nm以上の領域においては、バックライトユニット13の照明光の分光特性と着色層の波長選択特性とが一致している。
更に、着色層の波長選択特性において、520〜570nmの領域と、570〜600nmの領域は、GとYの色を示す波長となっている。また、バックライトユニット13の照明光の分光特性において、520〜600nmの領域は、Gの色を示す波長となっている。このように照明光に含まれるGの色を示す波長の光によって、着色層のGとYの色が表示されるようになっている。
Figure 2005338783
このようなカラーフィルタ12及びバックライトユニット13を備える液晶パネル3Fにおいて、バックライトユニット13の照明光がカラーフィルタ12の4色着色層を照射すると、図6(c)に示す分光特性が得られる。
図6(c)に示すように、液晶パネル3Fは、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの4色で画像を表示する。各着色層の透過光の光量が液晶層11によって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。そして、図6(c)に示すように、Yの着色層の分光特性は、バックライトユニット13の照明光のGとRの双方の分光特性を含む分布となる。
次に、図6(d)を参照して、上記の単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する液晶パネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、4色着色層の画素構成における本実施形態の液晶パネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
また、第1実施形態と本実施形態のxy色度特性を比較すると、第1実施形態ではBとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有するCの着色層によって色再現範囲が大きくなっているが、本実施形態ではGとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有するYの着色層によって色再現範囲が大きくなっている。
上述したように、本実施形態においては、第1実施形態と同様にカラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多く、着色層の数は4個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、バックライトユニット13の構成要素の簡素化を達成できる。更に、バックライトユニット13の構成要素の簡素化に伴って、バックライトユニット13の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるGとYの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。また、GやYは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、分光特性における照明光のピーク波長は、400〜490nm、520〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、単位画素内の着色層は、400〜490nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有しているので、照明光の分光特性におけるピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応することとなり、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における520〜570nm及び570〜600nmの波長領域と、照明光の分光特性における520〜600nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、GとYの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Yの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Yであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、GとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Yの着色層を単位画素内に備えることで、色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
また、バックライトユニット13は、蛍光管を利用してカラーフィルタ12に照明光を照射する構成を有している。このように蛍光管を利用したバックライトユニット13においては、当該蛍光管内に4種類の蛍光材を塗布する必要がなく、3種類の蛍光材(RGB)を管内に塗布することでバックライトユニット13が構成されるので、4種類の蛍光材を塗布する場合と比較して、蛍光管が簡素な構成となり、バックライトユニット13のコストアップを抑制できる。また、バックライトユニット13の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できるだけでなく、バックライトユニット13のコストアップを抑制することができる。
なお、上記の実施形態においては、透過型の液晶パネルについて述べたが、反射型或いは半透過反射型の液晶パネルにおいて、単位画素内に4色着色層を有するカラーフィルタ12を備えた構成を採用してもよい。
(表示部の第3実施形態)
次に、図4(b)及び図7を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、液晶パネルを採用している。
図7は、液晶パネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性、バックライト分光特性、画素部分光特性、及び液晶パネルのxy色度特性を示す図である。
既述の第1及び第2の実施形態における液晶パネルは、単位画素内にBCGR又はBGYRの4色の着色層を備えた構成となっているが、本実施形態における液晶パネルは、カラーフィルタ12がC及びYを共に採用したBCGYRの5色の着色層を備えた構成となっている。
また、本実施形態におけるバックライトユニット13の分光特性は、第1実施形態のそれとは異なる特性を有するものとなっている。
以下の説明では、第1及び第2の実施形態とは異なる構成について説明し、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態の液晶パネルが備えるカラーフィルタ12の構成について説明する。
図4(b)は、5つの着色層によって1つの画素が構成されたカラーフィルタ12を示しており、RGBの3色着色層にC及びYの着色層を加えた、5色着色層からなる画素構成を示している。従って、BGRCYの各着色層は、バックライトユニット13の照明光が照射されることによって、当該照明光に含まれる所定の波長領域、換言すれば所定色、の光を観察者側に透過させるようになっている。また、このような構成を有するカラーフィルタ12は、図2に示す液晶パネル3Fの表示領域の全面に配置されているものとする。
図7(a)は、カラーフィルタ12の波長選択特性を示している。図7(a)に示すように、B(Blue)、C(Cyan)、G(Green)、Y(Yellow)、R(Red)の5色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、5個のピーク波長でバックライトユニット13の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
次に、本実施形態の液晶パネルが備えるバックライトユニット13の構成について説明する。
図7(b)は、バックライトユニット13の分光特性を示している。図7(b)に示すように、バックライトユニット13が出射する照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、B(Blue)、G(Green)、R(Red)の順に分布している。このように、バックライトユニット13の照明光のピーク波長は3個であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における5個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
更に、(表3)に示すように、バックライトユニット13の照明光の分光特性(表3中(b)参照)におけるピーク波長は、400〜490nmと、490〜600nmと、及び600nm以上と、の3個の領域内に位置し、また、カラーフィルタ12の波長選択特性(表3中(a)参照)は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の5個の領域内に位置している。
ここで、400〜490nmの領域と、600nm以上の領域は、各々BとRの色を示す波長であり、可視光の短波長側と長波長側の波長となっている。そして、当該400〜490nmの領域と600nm以上の領域においては、バックライトユニット13の照明光の分光特性と着色層の波長選択特性とが一致している。
更に、着色層の波長選択特性において、490〜520nmの領域、520〜570nmの領域、及び570〜600nmの領域は、C、G、及びYの色を示す波長となっている。また、バックライトユニット13の照明光の分光特性において、490〜600nmの領域は、Gの色を示す波長となっている。このように照明光に含まれるGの色を示す波長の光によって、着色層のC、G、及びYの色が表示されるようになっている。
Figure 2005338783
このようなカラーフィルタ12及びバックライトユニット13を備える液晶パネル3Fにおいて、バックライトユニット13の照明光がカラーフィルタ12の5色着色層を照射すると、図7(c)に示す分光特性が得られる。
図7(c)に示すように、液晶パネル3Fは、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの5色で画像を表示する。各着色層の透過光の光量が液晶層11によって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。そして、図7(c)に示すように、Cの着色層の分光特性は、バックライトユニット13の照明光のBとGの双方の分光特性を含む分布となり、Yの着色層の分光特性は、バックライトユニット13の照明光のGとRの双方の分光特性を含む分布となる。
次に、図7(d)を参照して、上記の単位画素内に5色(5CF)の着色層を有する液晶パネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、5色着色層の画素構成ではxy色度特性の五角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、5色着色層の画素構成における本実施形態の液晶パネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
また、第1及び第2の実施形態と本実施形態のxy色度特性を比較すると、第1実施形態ではBとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有するCの着色層によって色再現範囲が大きくなり、第2実施形態ではGとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有するYの着色層によって色再現範囲が大きくなっている。
これに対して、本実施形態では、色再現範囲において第1及び第2の実施形態の特性を共に有するものである。即ち、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有するCの着色層と、GとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有するYの着色層とによって、色再現範囲が大きくなっている。従って、第1及び第2の実施形態と比べて色再現範囲が大きくなっている。
上述したように、本実施形態においては、カラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多く、着色層の数は5個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、5個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、バックライトユニット13の構成要素の簡素化を達成できる。更に、バックライトユニット13の構成要素の簡素化に伴って、バックライトユニット13の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるC、G、及びYの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。また、C、G、及びYは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、5色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、分光特性における照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の5個の領域からなる波長選択特性を有しているので、照明光の分光特性におけるピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応することとなり、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における490〜520nm、520〜570nm及び570〜600nmの波長領域と、照明光の分光特性における490〜600nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、C、G、及びYの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Y、Cの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Y、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、本実施形態においては、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層と、GとRの座標を結ぶ線分よりも右側もしくは右上側の領域に位置する色座標を有する着色層とを備えたものとなっている。即ち、C及びYの着色層を単位画素内に備えたものとなり、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
また、バックライトユニット13は、蛍光管を利用してカラーフィルタ12に照明光を照射する構成を有している。このように蛍光管を利用したバックライトユニット13においては、当該蛍光管内に5種類の蛍光材を塗布する必要がなく、3種類の蛍光材(RGB)を管内に塗布することでバックライトユニット13が構成されるので、5種類の蛍光材を塗布する場合と比較して、蛍光管が簡素な構成となり、バックライトユニット13のコストアップを抑制できる。また、バックライトユニット13の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できるだけでなく、バックライトユニット13のコストアップを抑制することができる。
なお、上記の実施形態においては、透過型の液晶パネルについて述べたが、反射型或いは半透過反射型の液晶パネルにおいて、単位画素内に5色着色層を有するカラーフィルタ12を備えた構成を採用してもよい。
(表示部の第4実施形態)
次に、図8を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第4実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、液晶パネルを採用している。
図8において、図8(a)は液晶パネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性を示し、図8(b)はバックライト分光特性を示し、図8(c)は液晶パネルのxy色度特性を示している。
既述の第1〜第4の実施形態の液晶パネルにおいては、バックライトユニット13の照明光のピーク波長は3個であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個或いは5個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
本実施形態においては、ピーク波長の数が更に少ない2個の場合について説明する。
以下の説明では、第1〜第3の実施形態とは異なる構成について説明し、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態の液晶パネルが備えるカラーフィルタ12の構成について説明する。
カラーフィルタ12は、RGBの3色着色層にCの着色層を加えた、4色着色層からなる画素構成を示している。従って、BGRCの各着色層は、バックライトユニット13の照明光が照射されることによって、当該照明光に含まれる所定の波長領域、換言すれば所定色、の光を観察者側に透過させるようになっている。
図8(a)は、カラーフィルタ12の波長選択特性を示している。図8(a)に示すように、B(Blue)、C(Cyan)、G(Green)、R(Red)の4色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、4個のピーク波長でバックライトユニット13の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
また、本実施形態におけるカラーフィルタ12においては、図8(a)に示すように、BとCの透過率が略同等となっている。カラーフィルタ12の特性が異なるのは添加色材が異なることによる。
次に、本実施形態の液晶パネルが備えるバックライトユニット13の構成について説明する。
図8(b)は、バックライトユニット13の分光特性を示している。本実施形態においては、バックライトとして波長変換を伴うものを利用している。即ち、図8(b)に示すように、元々のピーク波長が450nmである光を蛍光体に照射することによって、ピーク波長450nmの光の一部をピーク波長565nmの比較的ブロードな輝度分布の光に変換したものである。結果的には、変換前の450nmのピーク波長と変換後の565nmのピーク波長の双方を持つことになる。これにより、バックライトユニット13が出射する照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、2個のピーク波長を有するものとなり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
次に、図8(c)を参照して、上記の単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する液晶パネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。
図8(c)に示すように、本実施形態のxy色度特性は、バックライトユニット13の分光特性が2個のピーク波長を有する場合であっても、第1実施形態と同じように、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となる。また、3色着色層の画素構成と比較し、広色域を実現することが可能となっている。
従って、本実施形態においても、既述の実施形態と同様の効果が得られる。
(表示部の第5実施形態)
次に、図9を参照し、本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態は、カラーフィルタ12の単位画素内の構成を変更せずに、即ち、BCGRの着色層の構成を変更せずに、バックライトユニット13の光源を変更した場合について説明する。第1実施形態では、3波長蛍光管タイプのバックライトユニットを用いた場合について説明したが、本実施形態では、3色LED(固体光源)タイプのバックライトユニットを用いた場合について説明する。
本実施形態においては、既述の実施形態と同一構成には同一符号を付して、説明を簡略化する。
図9は、カラーフィルタ波長選択特性、バックライト分光特性、画素部分光特性、及び液晶パネルのxy色度特性を示す図である。ここで、カラーフィルタ波長選択特性は、先の記載した第1実施形態と同様となっている。
次に、本実施形態のバックライトユニット13の構成について説明する。
バックライトユニット13は、光源として3色LEDを備えた構成となっている。第1実施形態の3波長蛍光管を利用したバックライトユニット13は、代表的ピークを3個有し、分光特性(図5(b)、図6(b)、図7(b)参照)に不連続な部分があったのに対し、3色LEDを利用したバックライトユニット13は、図9(b)に分光特性を示すように、代表的ピークを3個有し、滑らかな特性となっている。また、3色LEDの分光特性は、RGBの各LEDの電流量を調整することで容易に分光特性を調整することが可能となっている。
また、図9(b)に示すように、バックライトユニット13が出射する照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、B(Blue)、G(Green)、R(Red)の順に分布している。このように、バックライトユニット13の照明光のピーク波長は3個であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個のピーク波長の数よりも少なくなっている。
更に、バックライトユニット13の照明光の分光特性(表1中(b)参照)におけるピーク波長は、400〜490nmと、490〜570nmと、及び600nm以上と、の3個の領域内に位置し、また、カラーフィルタ12の波長選択特性(表1中(b)参照)は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域内に位置している。
ここで、400〜490nmの領域と、600nm以上の領域は、各々BとRの色を示す波長であり、可視光の短波長側と長波長側の波長となっている。そして、当該400〜490nmの領域と600nm以上の領域においては、バックライトユニット13の照明光の分光特性と着色層の波長選択特性とが一致している。
更に、着色層の波長選択特性において、490〜520nmの領域と、520〜570nmの領域は、CとGの色を示す波長となっている。また、バックライトユニット13の照明光の分光特性において、490〜570nmの領域は、Gの色を示す波長となっている。このように照明光に含まれるGの色を示す波長の光によって、着色層のCとGの色が表示するようになっている。
また、ここで、着色層の波長選択特性における520〜570nmの領域(G)と、照明光の分光特性における490〜570nmの領域(G)は、概ね一致するように設定する。また、着色層の波長選択特性における490〜520nmの領域(C)は、照明光の分光特性のピーク波長と一致しなくても可とする。
このように構成された画像表示システム1において、入力センサ2Aに入力された画像データは、制御回路2B、3B、信号処理回路2D、3D、符号化回路2E、復号化回路3A、駆動回路3Eを経て、液晶パネル3Fに出力される。
具体的には、液晶パネル3Fにおいて、バックライトユニット13の照明光がカラーフィルタ12の4色着色層を照射する。ここで、照明光には、上記の分光特性に応じた波長が含まれている。また、着色層は、上記の波長選択特性に応じた波長の色を透過させる。また、液晶層11は、カラーフィルタ12を透過する光量を制御する。これによって、図9(c)に示すように、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの4色で画像が表示される。更に、各着色層を透過する光量が液晶層11によって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。
ここで、図9(b)に示すように、3色LEDを利用したバックライトユニット13の分光特性が滑らかになっていることから、図9(c)に示すように画素部の分光特性が滑らかな分布を有することとなる。
次に、図9(d)を参照して、上記のように単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する液晶パネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、4色着色層の画素構成における本実施形態の液晶パネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
上述したように、本実施形態においても、カラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多くなっている。即ち、着色層の数は4個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、照明光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、バックライトユニット13の構成要素の簡素化を達成できる。更に、バックライトユニット13の構成要素の簡素化に伴って、バックライトユニット13の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるCとGの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。GやCは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、分光特性における照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜570nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有しているので、照明光の分光特性におけるピーク波長が、着色層の波長選択特性に対応することとなり、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、着色層の波長選択特性における490〜520nm及び520〜570nmの波長領域と、照明光の分光特性における490〜570nmの波長領域において、照明光のピーク波長が着色層の波長選択特性に対応しているので、GとCの色を鮮明な発色で表示することができる。従って、R、G、B、Cの各々の色を鮮明に発色可能となることで、フルカラーの画像表示を鮮明な発色で行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域は、GとRの座標を結ぶ線分よりも右上側の領域や、RとBの座標を結ぶ線分よりも右下側の領域よりも、その領域が大きいために、より自然光に近い色を表現するための余地が大きい領域である。そこで、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Cの着色層を単位画素内に備えることで、上記、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色を実現できる。
更に、Cを含む4色着色層を単位画素内に備える液晶パネル3Fは、Yの着色層等、他の色着色層を単位画素内に備える液晶パネルと比較して、xy色度特性における表示可能領域を広範囲にすることができる。
更に、本実施形態においては、3色LEDを利用したバックライトユニット13を備えているので、4色を各々発光する4種類のLEDを用いる必要がない。従って、4種類のLEDを採用する場合と比較して、簡素な構成となり、バックライトユニット13のコストアップを抑制できる。また、バックライトユニット13の色特性設計において色調整を容易にすることができる。
従って、上記のように、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色を実現できるだけでなく、照明部のコストアップを抑制することができる。
更に、LEDを利用したバックライトユニット13の分光特性は、蛍光管を利用した照明部の分光特性と比較すると、滑らかな分布を示している。これによって、カラーフィルタ12の着色層を透過した透過光の分光特性も滑らかな分布となり、当該滑らかな分光特性で画像表示を行うことができる。
また、LEDを利用したバックライトユニット13は、蛍光管を利用した照明部と比較して、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
具体的には、蛍光管をバックライトユニット13として利用するには、発光色に応じた蛍光材料を各々管内に塗布して蛍光管を作製し、所望の分光特性を有する照明光が得られるか否かを確認し、当該蛍光管をバックライトユニット13に利用しなければならない。従って、蛍光管を作製した後には、当該蛍光管の分光特性を調整することができない。
これに対して、LEDをバックライトユニット13として利用するには、照明光の分光特性に対応したRGBのLEDの電流量を調整しながら、所望の分光特性を有する照明光が得られるか否かを確認し、当該LEDをバックライトユニット13に利用するので、任意に分光特性を調整することが可能である。
従って、LEDを利用したバックライトユニット13は、蛍光管を利用した照明部と比較して、色特性設計の調整を容易に行うことができる。
なお、本実施形態においては、固体光源としてLEDを採用した構成について説明したが、当該LEDを限定するものではない。例えば、有機EL素子、電界放出素子等の自発光素子を利用した固体光源を利用してもよい。
(表示部の第6実施形態)
次に、図10及び図11を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第6実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、有機ELパネルを採用している。
図10は、有機ELパネルの単位画素の断面構成を説明するための断面拡大図、図11は、有機ELパネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性、白色有機EL分光特性、画素部分光特性、及び有機ELパネルのxy色度特性を示す図である。
図10に示すように、有機ELパネル(表示装置)3Fは、ガラス基板21、ガラス基板21上に形成されたTFT素子(透光量制御部)22、発光素子(照明部、自発光手段)23、及び封止基板24によって概略構成されている。
具体的は、ガラス基板21上にTFT素子22が形成され、TFT素子22が絶縁膜25で覆われている。絶縁膜25上には無機絶縁膜からなる第1隔壁層26、有機絶縁膜からなる第2隔壁層27がドット間に積層されており、ガラス基板21上には、これら第1,第2隔壁層26,27によってカラー画素を構成する複数のドットがマトリクス状に区画されている。これら第1,第2隔壁層26,27は、後述する正孔注入/輸送層、白色発光層等の有機機能層をインクジェット法等の液滴吐出法で形成するのに好適である。また、絶縁膜25上には、カラーフィルタ12が設けられている。当該カラーフィルタ12は、単位画素の各ドット内において各々の色が異なる着色層が複数形成されたものである。更に、カラーフィルタ12における各々の色が異なる着色層の上方には、画素電極29が形成されている。当該画素電極(陽極)29は、絶縁膜25及びカラーフィルタ12を貫通するコンタクトホールによってTFT素子22と電気的に接続されている。また、画素電極29上には発光素子23が形成されている。そして、発光素子23の上部にはアルミニウム等の金属膜からなる共通電極32(陰極)が形成され、当該共通電極32の表面が封止層33によって覆われ、更に封止基板24によって封止されている。封止層33の材料としてはガスバリア性を有するものが好ましく、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物、あるいはシリコン酸窒化物を好適に用いることができる。封止基板24にはガラス等を用いることができる。
次に、本実施形態の有機ELパネルが備えるカラーフィルタ12の構成について詳述する。
カラーフィルタ12は、赤色着色層(着色層)12R,緑色着色層(着色層)12G,青色着色層(着色層)12B,シアン色着色層(着色層)12Cの4色の着色層をドット毎に有しており、RGBCの4つのドットによって単位画素を構成している。
これにより、RGBCからなる4原色の色光の加法混色によってカラー表示の色再現を行っている。従って、有機ELパネル3Fは、RGBの3色でカラー表示を行うものに比べて色再現範囲の広いものとなっている。
また、RGBCの各着色層は、発光素子23に各々対応して設けられ、当該発光素子23が発光することによって照明光を構成する発光光がRGBCの各着色層に照射されるようになっている。そして、RGBCの各着色層に照明光が照射されることにより、当該照明光に含まれる所定の波長領域、換言すれば所定色、の光を観察者側に透過させるようになっている。
図11(a)は、カラーフィルタ12、即ち、赤色着色層12R,緑色着色層12G,青色着色層12B,及びシアン色着色層12Cの波長選択特性を示している。図11(a)に示すように、B(Blue)、C(Cyan)、G(Green)、R(Red)の4色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、4個のピーク波長で発光素子23の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
次に、本実施形態の有機ELパネルが備える発光素子23の構成について詳述する。
当該発光素子23は、各画素電極29上において、ともに有機材料からなる正孔注入/輸送層30、白色発光層31が順次積層されて構成されている。
そして、本実施形態においては、画素電極29の各々において白色発光層31が発光することにより、複数の白色発光層31が、当該白色発光層31に対応するRGBCの各着色層に発光光を照射するようになっている。
また、本実施形態の場合、全てのドットの白色発光層31が白色光を発光可能な同一の有機材料によって形成されている。正孔注入/輸送層30の形成材料としては、ポリチオフェン、ポリスチレンスルホン酸、ポリピロール、ポリアニリンおよびこの誘導体などの高分子材料を好適に用いることができる。白色発光層31の形成材料(発光材料)としては、高分子発光体や低分子の有機発光色素、すなわち各種の蛍光物質や燐光物質などの発光物質が使用可能である。発光物質となる共役系高分子の中では、アリーレンビニレンまたはポリフルオレン構造を含むものなどが特に好ましい。白色発光層31をインクジェット法(液滴吐出法)で形成する場合、発光材料として高分子材料を用いることが望ましく、例えばポリジオクチルフルオレン(PFO)とMEH−PPVとを9:1の割合で混合したものを好適に用いることができる。なお、本実施形態では発光素子23を上記2層の積層構造としたが、発光層の上に必要に応じて電子輸送層や電子注入層等を設けてもよい。
図11(b)は、白色発光層31の分光特性を示している。図11(b)に示すように、白色発光層31の発光光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、B(Blue)、G(Green)、R(Red)の順に分布している。このように、白色発光層31の発光光のピーク波長は3個(所定のピーク波長)であり、カラーフィルタ12の波長選択特性における4個のピーク波長の数よりも少なくなっている。また、BとRの分光特性は、図11(a)に示すBとRの波長選択特性と一致している。
このような白色発光層31の分光特性は、単位画素内の各ドットにおいて同様の特性となっている。また、各々の発光光を総じてなる光が本発明の照明光に相当するものとなっている。
次に、本実施形態の有機ELパネルが備えるTFT素子22の構成について詳述する。
TFT素子22は、画素電極29及び共通電極32間の発光素子23に供給する電流量を逐次変化させ、当該電流量の変化に伴わせて発光量の大小(発光光の輝度)を調整し、カラーフィルタ12を透過する光の透過量を制御している。また、TFT素子22は、既述の画像表示システム1における駆動回路(透光量制御部)3Eによってスイッチング動作が制御される。
このように構成された有機ELパネル3Fにおいては、画像表示システム1の入力センサ2Aに入力された画像データが、制御回路2B、3B、信号処理回路2D、3D、符号化回路2E、復号化回路3A、駆動回路3Eを経て、当該有機ELパネル3Fに出力される。
具体的には、有機ELパネル3Fにおいて、白色発光層31の発光光(照明光)がカラーフィルタ12の4色着色層を照射する。ここで、照明光には、上記の分光特性に応じた波長が含まれている。
そして、TFT22及び駆動回路3Eの駆動によって、画素電極29及び共通電極32間の発光素子23へ供給される電流量が制御され、発光素子23において電気エネルギが光エネルギに代替され、発光量が制御され、着色層を透過する光の透過量が制御される。更に、単位画素内の各着色層は、白色発光層31の発光光を波長選択特性に応じて波長選択する。そして、波長選択された光は、合成されて透過光となる。
これによって、図11(c)に示すように、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの4色で画像が表示される。各着色層の透過光の光量は、TFT22及び駆動回路3Eによって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。
更に、図11(c)に示すように、Cの着色層の分光特性は、白色発光層31の発光光のBとGの双方の分光特性を含む分布となる。従って、先行文献ではC特有の単一ピーク値が分光特性に現れているが、本実施形態では当該C特有の単一ピーク値が現れない。
次に、図11(d)を参照して、上記の単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する有機ELパネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、4色着色層の画素構成における本実施形態の有機ELパネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
上述したように、本実施形態においては、第1実施形態と同様にカラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多く、着色層の数は4個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、発光光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、白色発光層31の構成材料の簡素化を達成できる。更に、白色発光層31の構成材料の簡素化に伴って、白色発光層31の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるGとCの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。また、GやCは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域は、GとRの座標を結ぶ線分よりも右上側の領域や、RとBの座標を結ぶ線分よりも右下側の領域よりも、その領域が大きいために、より自然光に近い色を表現するための余地が大きい領域である。そこで、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Cの着色層を単位画素内に備えることで、上記、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
更に、Cを含む4色着色層を単位画素内に備える有機ELパネル3Fは、Yの着色層等、他の色着色層を単位画素内に備える液晶パネルと比較して、xy色度特性における表示可能領域を広範囲にすることができる。
(表示部の第7実施形態)
次に、図12及び図13を参照し、本発明の表示装置に係る表示部の第7実施形態について説明する。本実施形態においては、画像表示システム1を構成する表示部3Fとして、有機ELパネルを採用している。
図12は、有機ELパネルの単位画素の断面構成を説明するための断面拡大図、図13は、有機ELパネルにおけるカラーフィルタ波長選択特性、バックライト分光特性、画素部分光特性、及び有機ELパネルのxy色度特性を示す図である。
既述の第6実施形態における有機ELパネルは、単位画素内の発光素子23の各々が、白色発光層31を備えた構成となっているが、本実施形態における有機ELパネルは、当該白色発光層31に代えて、RGBCの各色で発光する4色発光素子を備えた構成となっている。
以下の説明では、第6実施形態とは異なる構成について説明し、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態の有機ELパネルが備えるカラーフィルタ12は、第6実施形態と同様の波長選択特性を有するものである。即ち、赤色着色層12R,緑色着色層12G,青色着色層12B,シアン色着色層12Cの4色の着色層をドット毎に有しており、RGBCの4つのドットによって単位画素を構成している。そして、図13(a)に示すように、B(Blue)、C(Cyan)、G(Green)、R(Red)の4色着色層の波長選択特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、順に分布している。従って、カラーフィルタ12は、4個のピーク波長でバックライトユニット13の照明光に対して、波長選択的に透過させるようになっている。
次に、本実施形態の有機ELパネルが備える発光素子23の構成について詳述する。
本実施形態の有機ELパネル3Fの場合、図12に示すように、各ドットに異なる色の光を発光する発光層が形成されている。例えば図12の左側のドットから右側のドットに向けて、赤色発光層31R,緑色発光層31G,青色発光層31B,緑色発光層31Gの4色の発光層が形成されている。2番目と4番目の緑色発光層31Gは、材料や膜厚等が同じものでもよいし、違うものでもよい。例えば各発光層の材料としては、赤色発光層31Rにシアノピリフェニレンビニレン、緑色発光層31Gおよび青色発光層31Bにポリフェニレンビニレンなどを用いることができる。
従って、本実施形態の有機ELパネル3Fにおいては、複数の発光層のうち、2つの緑色発光層31Gが、分光特性において一のピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせ、他の赤色発光層31R及び青色発光層31Bの各々が、一のピーク波長とは異なるピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせるようになっている。
また、図12の左側から、発光部23の赤色発光層31Rにカラーフィルタ12の赤色着色層12Rが、緑色発光層31Gに緑色着色層12Gが、青色発光層31Bに青色着色層12Bが、緑色発光層31Gにシアン色着色層12Cがそれぞれ対応している。従って、2つの緑色発光層31Gが、当該緑色発光層31Gに対応する青色着色層12B及びシアン色着色層12Cに照射するようになっている。また、赤色着色層12Rが赤色着色層12Rを照射し、青色発光層31Bが青色着色層12Bを照射するようになっている。
結果的に、赤(R)、緑(G)、青(B)、シアン(C)からなる4原色の色光の加法混色によってカラー表示の色再現を行っている。従って、本実施形態の有機ELパネル3Fは、R,G,Bの3色でカラー表示を行うものに比べて色再現範囲の広いものとなっている。
また、赤色発光層31R,緑色発光層31G,青色発光層31B,緑色発光層31Gの4色の発光層における発光光の各々は、照明光の一部を構成するものである。換言すれば、4色の発光層の発光光が束ねられることによって、照明光が生じるものとなっている。従って、図13(b)に示すように、赤色発光層31R,緑色発光層31G,及び青色発光層31Bの各々の発光光(Blue、Green、Red)で発光することにより、束ねられた照明光の分光特性は、可視光の短波長側から長波長側に向けて、3つのピーク波長を有する連続した分光特性を有するものとなる。
このように構成された有機ELパネル3Fにおいては、赤色発光層31R,緑色発光層31G,及び青色発光層31Bの各色の発光光が、赤色着色層12R,緑色着色層12G,青色着色層12B,シアン色着色層12Cを透過した後には、複数の波長領域の光が合成された透過光が得られる。
これによって、図13(c)に示すように、単位画素内における着色層の原色数、即ち、BCGRの4色で画像が表示される。各着色層の透過光の光量は、TFT22及び駆動回路3Eによって制御されるので、各着色層を透過した光が合成され、フルカラーの画像表示が行われる。
更に、図13(c)に示すように、Cの着色層の分光特性は、緑色発光層31Gの発光光のBとGの双方の分光特性を含む分布となる。従って、先行文献ではC特有の単一ピーク値が分光特性に現れているが、本実施形態では当該C特有の単一ピーク値が現れない。
次に、図13(d)を参照して、上記の単位画素内に4色(4CF)の着色層を有する有機ELパネルと、RGBの3色(3CF)の着色層を有する液晶パネルとを比較したxy色度特性について説明する。3色着色層の画素構成ではxy色度特性の三角形領域の色を実現することが可能となっているが、4色着色層の画素構成ではxy色度特性の四角形領域の色を実現することが可能となっている。従って、4色着色層の画素構成における本実施形態の有機ELパネル3Fが広色域を実現することが可能となっている。
上述したように、本実施形態においては、第6実施形態と同様にカラーフィルタ12の単位画素を構成する着色層の数は、照明光に含まれる分光特性のピーク波長の数よりも多く、着色層の数は4個、分光特性のピーク波長の数は3個となっている。
従って、4個の着色層を単位画素内に備えることによって、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色で画像を表示することができる。更に、当該広色域化を実現できるだけでなく、発光光に含まれるピーク波長の数が単位画素内の着色層の数より少ないことによって、白色発光層31の構成材料の簡素化を達成できる。更に、白色発光層31の構成材料の簡素化に伴って、白色発光層31の色特性設計の調整を容易に行うことができる。
また、着色層におけるRとBの波長選択特性のピーク波長と、照明光に含まれるRとBの分光特性のピーク波長と対応しているので、RとBの波長を有する照明光が、着色層において吸収したり、減衰したりしないので、RとBの色を鮮明な発色で表示することができる。
また、これによって、着色層におけるGとCの波長選択特性と、照明光におけるGの分光特性とが、RとBの波長領域内に位置することになる。また、GやCは、RやBと比較して視感度が比較的高い色である。上記のようにRとBが鮮明に発色可能となることで、4色着色層の全体としては、鮮明な発色でフルカラーの画像表示を行うことができる。
また、このように単位画素内の4個の着色層が、R、G、B、Cであるので、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
具体的に説明すると、xy色度特性において、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域は、GとRの座標を結ぶ線分よりも右上側の領域や、RとBの座標を結ぶ線分よりも右下側の領域よりも、その領域が大きいために、より自然光に近い色を表現するための余地が大きい領域である。そこで、BとGの座標を結ぶ線分よりも左側もしくは左上側の領域に位置する色座標を有する着色層、即ち、Cの着色層を単位画素内に備えることで、上記、余地が大きい領域における色再現範囲を大きくすることができる。従って、非常に広い色再現範囲を実現し、より自然光に近い広範囲の波長領域の表示色を実現できる。
更に、Cを含む4色着色層を単位画素内に備える有機ELパネル3Fは、Yの着色層等、他の色着色層を単位画素内に備える液晶パネルと比較して、xy色度特性における表示可能領域を広範囲にすることができる。
(変形例)
次に、第6及び第7の実施形態の変形例について説明する。
第6及び第7の実施形態は、画像表示システム1における表示部3Fとして有機ELパネルを採用した構成を示しているが、当該実施形態に限定することなく、以下に示す変形例を有機ELパネルに適用することが可能である。
図10及び図12は、いずれも駆動素子基板側から光を取り出すボトムエミッション構造の例を示したが、駆動素子基板の反対側から光を取り出すトップエミッション構造に対しても適用可能となる。この場合でも、発光素子の分光特性のピーク個数を3個とすることができ、ピーク数が少ないことから汎用性が保たれるとともに、発光材料も簡素化でき低コストでの実現が可能となる。
また、図10及び図12は、いずれも有機ELパネルの基本構成要素のみを記載したが、この基本構成に対してマイクロキャビティと呼ばれる光干渉構造を追加する構成に対しても適用可能となる。マイクロキャビティでは光干渉により発光のピーク幅を狭帯域化し、色再現性を向上させる効果がある。この場合でも、発光素子の分光特性のピーク個数を3個とすることができ、ピーク数が少ないことから汎用性が保たれるとともに、発光材料も簡素化でき、低コストでの実現が可能となる。
また、有機ELパネルの発光素子23には、低分子系の材料と高分子系の材料を用いる場合が考えられるが、本変形例においてはこれらのいずれの場合にも適用することが可能となる。このため発光素子23の形成方法は問わず、例えば低分子系の蒸着による方法や、高分子系のインクジェットもしくはスピンコートによる方法は、どちらも用いることができる。
また、図10は、白色発光層31の発光光をカラーフィルタ12に透過させる方式によるカラー化の例であり、図12は各色の発光層31R,31G,31B(材料塗りわけ)の発光光をカラーフィルタ12に透過させる方式によるカラー化の例であるが、この他に、色変換方式によるカラー化についても、本変形例は適用可能である。色変換方式は白色発光する発光層にRGBの色変換層を組み合わせた方式である。この場合は、色変換層まで含めた部分の発光特性のピーク数を3個とし、その他にカラーフィルタ層を追加する。その結果、発光素子の分光特性のピーク個数を3個とすることができ、ピーク数が少ないことから汎用性が保たれるとともに、発光材料も簡素化でき低コストでの実現が可能となる。
(電子機器)
図7は、本発明の電子機器の実施形態を示している。
本例の電子機器は、上述した画像表示システムを備えた構成となっている。
図7は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図7(a)において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は前記の液晶パネル3Fを用いた表示部を示し、符号1002に示す側(表示部の裏面側)は、前記の入力センサ2Aを用いたCCDカメラが設けられている。
図7に示す電子機器は、表示部に上記実施形態の液晶パネル3Fを備えているので、より自然光に近い広範囲の波長域の表示色で画像を表示することができるだけでなく、低コストな電子機器を実現できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明の第1実施形態における画像表示システムの構成を示すブロック図。 図1の画像表示システムにおける液晶パネルの各構成要素を示す平面図。 図1の画像表示システムにおける液晶パネルの断面構成を示す斜視図。 図1の画像表示システムにおける液晶パネルのカラーフィルタの平面配置図。 本発明の第1実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 本発明の第2実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 本発明の第3実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 本発明の第4実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 本発明の第5実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 図1の画像表示システムの有機ELパネルの各構成要素を示す平面図。 本発明の第6実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 図1の画像表示システムの有機ELパネルの各構成要素を示す平面図。 本発明の第7実施形態における画像表示システムの各種光学特性を示す図。 本発明の表示装置を備える電子機器を示す図。
符号の説明
3F 表示部(表示装置)、 3F 液晶パネル(表示装置)、 3F 有機ELパネル(表示装置)、 11 液晶層(透光量制御部)、 12 カラーフィルタ(カラーフィルタ部)、 12R 赤色着色層(着色層)、 12G 緑色着色層(着色層)、 12B 青色着色層(着色層)、 12C シアン色着色層(着色層)、 13 バックライトユニット(照明部)、 23 発光素子(照明部)、 31G 緑色発光層(発光素子、二の発光素子)、 31R 赤色発光層(発光素子、他の発光素子)、 31B 青色発光層(発光素子、他の発光素子)、 22 TFT素子(透光量制御部)、 3E 駆動回路(透光量制御部)、 1000 携帯電話本体(電子機器)。

Claims (15)

  1. 波長選択特性において複数の波長領域に各々対応する複数の着色層を、単位画素内に備えたカラーフィルタ部と、
    複数のピーク波長を含む照明光を、前記カラーフィルタ部に照射する照明部と、
    前記カラーフィルタ部の透過光の光量を制御する透光量制御部と、
    を具備し、
    前記単位画素内における着色層の数は、前記照明部における前記ピーク波長の数よりも多く、当該着色層の数の原色で画像表示を行うこと、
    を特徴とする表示装置。
  2. 前記照明部は、
    分光特性において複数のピーク波長を含む前記照明光を、前記透光量制御部に対して同一光量で照射し、
    前記透光量制御部は、
    前記複数の着色層の各々において当該透光量制御部の自らを透過する前記照明光の光量を制御して波長選択を行い、各着色層を透過した光を合成して前記透過光を得ること、
    を特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記照明部は、
    蛍光管を利用して、前記照明光を前記カラーフィルタの全面に照射すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記照明部は、
    固体光源を利用して、前記照明光を前記カラーフィルタの全面に照射すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記照明部は、
    前記複数の着色層に各々対応する複数の発光素子を単位画素内に備え、
    当該複数の発光素子の各々が、所定のピーク波長を含む発光光で発光することにより、複数の発光光からなる前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射し、
    前記透光量制御部は、
    前記複数の発光素子の各々における発光光の光量を制御し、
    前記複数の着色層の各々は、前記発光光の波長選択を行い、
    各着色層を透過した光を合成して前記透過光を得ること、
    を特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記複数の発光素子の各々が、
    分光特性において複数のピーク波長を含む発光光で発光することにより、
    前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記複数の発光素子のうち、少なくとも二の発光素子が、
    分光特性において一のピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせて、当該発光光を前記二の発光素子に対応する着色層の各々に照射し、
    他の発光素子の各々が、前記一のピーク波長とは異なるピーク波長を有する波長領域の発光光を生じさせて、当該発光光を前記他の発光素子に対応する着色層に照射することにより、
    前記照明光を前記カラーフィルタ部に照射すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項5に記載の表示装置。
  8. 波長選択特性において2個の着色層が各々有する2個のピーク波長と、
    前記照明光に含まれる2個のピーク波長とが、各々対応していること、
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の表示装置。
  9. 前記2個の着色層が各々有する2個のピーク波長と、前記照明光に含まれる2個のピーク波長は、可視光の波長領域における長波長側と短波長側とにおいて対応していること、
    を特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記単位画素内の着色層の数は4個であり、前記照明部における前記照明光のピーク波長の数は3個であり、
    4原色によって画像表示を行うこと、
    を特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の表示装置。
  11. 前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜570nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、
    前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有すること、
    を特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の表示装置。
  12. 前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、520〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、
    前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の4個の領域からなる波長選択特性を有すること、
    を特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の表示装置。
  13. 前記単位画素内の着色層の数は5個であり、前記照明部における前記照明光のピーク波長の数は3個であり、
    5原色によって画像表示を行うこと、
    を特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の表示装置。
  14. 前記照明光のピーク波長は、400〜490nm、490〜600nm、及び600nm以上、の3個の領域内に位置し、
    前記単位画素内の着色層は、400〜490nm、490〜520nm、520〜570nm、570〜600nm、及び600nm以上、の5個の領域からなる波長選択特性を有すること、
    を特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の表示装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の表示装置を備えること、
    を特徴とする電子機器。



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