JP2005337487A - 制振鋼板 - Google Patents

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Masahiro Nishii
雅宏 西井
Takashi Oguchi
貴士 小口
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Abstract

【解決手段】 制振鋼板(1)は、2枚の鋼板(2)(3)とこれら鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層(4)および樹脂漏出防止部材(5)とからなる。制振樹脂層(4)および樹脂漏出防止部材(5)は制振鋼板(1)の中央部および全縁部にそれぞれ位置する。
【効果】 2枚の鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層は、損失正接(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子材料からなるので、損失係数の高い制振鋼板が作製できる。鋼板の少なくとも全縁部にて2枚の鋼板の間に樹脂漏出防止部材が介装されているので、損失正接の値を高めるために制振樹脂層が柔らかい樹脂で構成されていても、鋼板の縁部から樹脂がはみ出す恐れがなく、したがって制振性能が長期間保たれる。
【選択図】 図1

Description

本発明は制振性能を有し、騒音の発生を抑制することができる制振鋼板に関するものである。
従来、列車等の車両や橋梁では列車の走行に伴って生じる騒音および振動を低減するために、図3に示すように、2枚の鋼板(11)(12)とこれら鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層(13)とからなる制振鋼板が用いられている。例えば、特許文献1には、少なくとも2枚の鋼板と鋼板の間に制振樹脂層を有する制振鋼板において、制振樹脂層が熱可塑性樹脂、ビニル基を2個以上有する重合性化合物、ビニル基を有するシランカップリング剤及び必要により重合開始剤からなる制振鋼板用樹脂組成物の硬化物である制振鋼板が提案されている。
特開平5−98109号公報
しかし、特許文献1で用いられる制振樹脂は硬いため、その損失正接(tanδ)が小さく、この値を高めるために柔らかい樹脂からなる制振樹脂を用いると、鋼板の縁部から樹脂がはみ出し、制振性能を長期間保つことができない恐れがある。
本発明は、従来技術の上記のような問題を解決することができる制振鋼板を提供することを課題とする。
本発明による制振鋼板は、2枚の鋼板とこれら鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層とからなる制振鋼板において、制振樹脂が、損失正接(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子材料からなり、鋼板の少なくとも全縁部にて2枚の鋼板の間に樹脂漏出防止部材が介装されていることを特徴とするものである。
また、本発明の制振鋼板は、好ましくは樹脂漏出防止部材と鋼板とが固定されていることを特徴とするものである。
さらに好ましくは、上記樹脂漏出防止部材と鋼板との固定方法がスポット溶接であることを特徴とするものである。
また、本発明で用いられる有機高分子材料は、塩素含有熱可塑性樹脂と塩素化パラフィンからなる樹脂組成物であることが好ましい。
有機高分子材料の好ましい例は、塩素含量が20〜70重量%で、DSC法によって測定した結晶化度が5J/g以上で、かつ、重量平均分子量が40万以上である塩素含有熱可塑性樹脂100重量部に対して、塩素含量が30〜75重量%で、かつ、数平均炭素数が12〜50である塩素化パラフィン200〜1000重量部と、無機質充填剤400〜1000重量部を配合してなるものである。
樹脂漏出防止部材は通常はシート状であって、その厚さは制振樹脂層の厚さと同じであってよい。樹脂漏出防止部材の材質は、例えば、鉛、鉄、鋼材(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)等の金属材料や、合成樹脂であってよい。
上記において、樹脂漏出防止部材と鋼板とが固定されていると、鋼板と制振樹脂層との剥離を防止し得る点で好ましい。特に鋼板を曲げた場合には剥離が発生し易くなるため上記効果はより顕著なものとなる。
上記樹脂漏出防止部材と鋼板との固定方法としては、特に限定されず、例えば、スポット溶接、アーク溶接などの溶接による方法、若しくは接着剤を用いて接着する方法などが挙げられる。中でも、スポット溶接による方法が簡便且つ確実に固定できる点で好ましい。
上記固定方法を決定する際の鋼板間に発生する剪断応力の計算方法としては、例えば以下の計算式による方法が好適である
(計算式)
τ=3F/(4bh)
ここで、τ:鋼板間に発生する剪断応力
F:制振鋼板の中央部に載荷される荷重
b:制振鋼板の幅
h:制振鋼板の厚さ(2枚の鋼板の厚さ+制振樹脂層の厚さ)
有機高分子材料の一構成成分である塩素含有熱可塑性樹脂としては、塩素を20〜70重量%含有する熱可塑性樹脂が好ましい。塩素含有熱可塑性樹脂の塩素含量が20重量%未満であると、同樹脂の結晶が成長し易くなるため、貯蔵弾性率が高くなって損失正接(tan δ)の値が小さくなり、制振性能が低下する。塩素含量が70重量%を越えると、分子間力が強くなりすぎるため、貯蔵弾性率が高くなって損失正接の値が小さくなり、
制振性能が低下する。
塩素含有熱可塑性樹脂は、塩素以外の置換基、例えば、シアノ基、水酸基、アセチル基、メチル基、エチル基、臭素、フッ素等を5重量%以下の範囲で含んでいてもよい。このような塩素以外の置換基の割合が5重量%を越えると、制振性能が低下する恐れがある。
塩素含有熱可塑性樹脂の具体例としては、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
塩素含有熱可塑性樹脂の重量平均分子量は好ましくは40万以上である。この重量平均分子量が40万未満であると、塩素化パラフィンを200重量部以上配合した場合に制振シートがその形状、強度を保持することが困難となるためである。
塩素含有熱可塑性樹脂のDSC法によって測定した結晶化度は好ましくは5J/g以上である。この結晶化度が5J/g未満であると、高い使用温度において樹脂組成物が流動を起こし易くなるためである。また結晶化度の上限は特に限定されないが、結晶化度が高くなりすぎると貯蔵弾性率が高くなり損失正接の値が小さくなって制振性能が低下する恐れがあるため、結晶化度は50J/g以下であることが好ましい。
有機高分子材料のもう一つの構成成分である塩素化パラフィンとしては、塩素含量30〜75重量%のものが好ましい。塩素含量が上記範囲外であると、塩素含有熱可塑性樹脂との相溶性が悪くなり、制振シート層が制振性能を発揮し難くなるためである。
塩素化パラフィンの数平均炭素数は好ましくは12〜50である。数平均炭素数が12未満であると塩素化パラフィンがブリードアウトを起こし易く、制振性能が経時的に低下する恐れがあり、また数平均炭素数が50を超えると粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難なためである。
塩素化パラフィンは、塩素含量が30〜75重量%、かつ、数平均炭素数が12〜50であるものを複数種組み合わせて使用することもできる。
有機高分子材料は無機質充填剤を含むことが好ましい。無機質充填剤は特に限定されないが、入手のし易さ、制振性の発現のし易さなどの点から、炭酸カルシウム、マイカなどが好ましい。無機質充填剤の粒径も特に限定されないが、樹脂組成物中への分散性、制振性の発現のし易さなどの点から、平均粒子径が100〜100000nmの範囲内であることが好ましい。
本発明によれば、2枚の鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層は、損失正接(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子材料からなるので、損失係数の高い制振鋼板が作製できる。
また、鋼板の少なくとも全縁部にて2枚の鋼板の間に樹脂漏出防止部材が介装されているので、損失正接の値を高めるために制振樹脂層が柔らかい樹脂で構成されていても、鋼板の縁部から樹脂がはみ出す恐れがなく、したがって制振性能が長期間保たれる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
実施例1
図1において、制振鋼板(1)は、厚さ2.3mmの2枚の鋼板(2)(3)とこれら鋼板の間にサンドイッチされた厚さ0.4mmの制振樹脂層(4)および厚さ0.4mmの樹脂漏出防止部材(5)とからなる。制振樹脂層(4)および樹脂漏出防止部材(5)は制振鋼板(1)の中央部および全縁部にそれぞれ位置する。樹脂漏出防止部材(5)は鋼板で構成されている。制振樹脂層(4)は、高密度ポリエチレンを水懸濁法により後塩素化して得た塩素化ポリエチレン(重量平均分子量50万、塩素含量40重量%、DSC法によって測定した結晶化度10J/g)100重量部と、塩素化パラフィン(味の素ファインケミカル社製、商品名「エンパラK50」、塩素含量50重量%、数平均炭素数14)400重量部と、炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名「R重炭」)400重量部とをロール練り機を用いて120℃で混練し、得られた樹脂混練物を140℃でプレスして、厚み0.4mmのシートに成形したものである。制振樹脂の損失正接(tanδ)のピーク値は20℃、100Hzで0.5以上である。
実施例2
高密度ポリエチレンを水懸濁法により後塩素化して得た塩素化ポリエチレン(重量平均分子量50万、塩素含量40重量%、DSC法によって測定した結晶化度10J/g)100重量部と、塩素化パラフィン(味の素ファインケミカル社製、商品名「エンパラK50」、塩素含量50重量%、数平均炭素数14)400重量部と、炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名「R重炭」)400重量部とをロール練り機を用いて120℃で混練し、得られた樹脂混練物を140℃でプレスして、厚さ0.4mmの制振樹脂シートを作製した。
得られた制振樹脂シートを、図4及び図5に示すように、2枚の鋼板(2),(3)〔厚さ2.3mm、幅609mm、長さ2438mm〕の間に幅方向に2分割、長さ方向に4分割してサンドイッチして挟み込んで制振樹脂層(4),(4)・・を形成し、鋼板(2),(3)の全縁部及び制振樹脂シートの分割部に樹脂漏出防止部材(5)として鋼板(厚み0.4mm)を配置し、図5に示すように、樹脂漏出防止部材(5)と鋼板(2),(3)をスポット溶接し(全70箇所、ピッチ約100mm、図中●部で示す)、制振鋼板(1)を得た。
参考実施例
スポット溶接を行わなかったこと以外は実施例2と同様にして制振鋼板を得た。
得られた制振鋼板および試験体について、損失係数、撓み量及び撓み時の鋼板の剥離状況を評価した。なお、撓み量の評価方法は以下のとおりとした。
(撓み量)
鋼板周囲4辺を支持し、中央部上面に荷重を載荷して撓み量及び剥離状況を観察した。
上記実施例2、及び参考実施例の評価結果を表1に示した。
Figure 2005337487
表1に示すように本発明の実施例2においては、損失係数が大きく、また、撓み時の鋼板の剥離が無いことが判明した。
実施例1による制振鋼板を示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿う断面図である。 従来の制振鋼板を示す断面図である。 実施例2による制振鋼板を説明する展開斜視図である。 実施例2による制振鋼板のスポット溶接位置を説明する模式図である。
符号の説明
(1) :制振鋼板
(2) :鋼板
(3) :鋼板
(4) :制振樹脂層
(5) :樹脂漏出防止部材

Claims (4)

  1. 2枚の鋼板とこれら鋼板の間にサンドイッチされた制振樹脂層とからなる制振鋼板において、制振樹脂が、損失正接(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子材料からなり、鋼板の少なくとも全縁部にて2枚の鋼板の間に樹脂漏出防止部材が介装されていることを特徴とする制振鋼板。
  2. 樹脂漏出防止部材と鋼板とが固定されていることを特徴とする請求項1記載の制振鋼板。
  3. 樹脂漏出防止部材と鋼板との固定方法がスポット溶接であることを特徴とする請求項2記載の制振鋼板。
  4. 有機高分子材料が塩素含有熱可塑性樹脂と塩素化パラフィンからなる樹脂組成物である、請求項1〜3の何れか1項記載の制振鋼板。
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