JP2005336529A - 鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンパクトな設備で高速処理が可能で、且つライン速度が変動しても安定して鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を製造できる方法を提供する。
【解決手段】 圧延方向に一定周期PLでレーザ照射して鉄損を改善する方向性電磁鋼板の製造方法において、所定の一定ライン速度での最適照射条件を基にして、ライン速度が変動した場合、レーザパワーP 、スキャン速度Vc、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dcの3つをライン速度VLに比例して変化させる製造方法である。
また、ライン速度が変動するときのレーザ照射の非定常条件を、レーザスポット形状を変えずに、スキャン速度Vcをライン速度VLに比例して変化させ、レーザパワーP を所定の関係式に従い決定する製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に係わる。
特許文献1に方向性電磁鋼板の製造方法として、YAGレーザ照射により圧延方向にほぼ垂直に、且つ圧延方向に周期的な線状の歪を導入し、鉄損を低減する方法が開示されている。レーザ磁区制御と呼ばれるこの方法の原理は、レーザビームの走査照射による表面歪みに起因して形成される環流磁区により、180°磁壁間隔が細分化され、鉄損が低減されるというものである。
レーザ磁区制御のレーザ照射パラメータには、レーザパワーP(W)、レーザスポットの圧延方向にほぼ垂直方向のスキャン速度 Vc(mm/s)、照射ピッチPL(mm)、レーザスポット径等多くのパラメータがあり、それらの組み合わせによって磁区制御は実現される。より優れた電磁鋼板を得るには、上記パラメータのある特定の組み合わせによる最適な照射条件がある。そのため工業的には、照射条件を安定にするため、通常ライン速度VLは一定にして製造している。
ところで方向性電磁鋼板の連続処理ラインでは、電磁鋼板のコイル切り替え時にコイル間の溶接を行うが、この際ルーパー設備を用いて磁区制御するレーザ照射位置での鋼板のライン速度を一定に保っている。そのとき、照射位置でのライン速度が高速になると、大型のルーパー設備が必要となるという問題があった。そこで、溶接時のみライン速度を低速にする方法も考えられるが、その場合、照射ピッチ等のレーザ照射条件が変動するため、鉄損特性が安定しないという問題があった。
特公平6−19112号公報
本発明の課題は、コンパクトな設備で高速処理が可能で、且つライン速度が大きく変動しても、安定して鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を製造できる方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、圧延方向に一定周期でレーザ照射して鉄損を改善する方向性電磁鋼板の製造方法において、
ライン速度が一定であるときのレーザ照射の定常条件を、ライン速度VL0 (mpm) 、照射ピッチPL0 (mm)、レーザパワー P0 (W) 、スキャン速度Vc0 (mm/s)、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc0 (mm)、圧延方向長dl0 (mm)とし、ライン速度が変動するときのレーザ照射の非定常条件を、ライン速度VL(mpm) 、照射ピッチPL(mm)、レーザパワーP(W)、スキャン速度Vc(mm/s)、レーザスポットのスキャン方向長dc(mm)、圧延方向長dl(mm)とするとき、該非定常条件を以下の関係式に従い決定することを特徴とする鉄損特性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法である。
PL=PL0
Vc=Vc0 ×(VL/VL0
P = P0 ×(VL/VL0
dc=dc0 ×(VL/VL0
dl=dl0
また本発明は、圧延方向に一定周期でレーザ照射して鉄損を改善する方向性電磁鋼板の製造方法において、
ライン速度が一定であるときのレーザ照射の定常条件を、ライン速度VL0 、照射ピッチPL0 、レーザパワー P0 、スキャン速度Vc0 、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc0 、圧延方向長dl0 とし、ライン速度が変動するときのレーザ照射の非定常条件を、ライン速度VL、照射ピッチPL、レーザパワーP 、スキャン速度Vc、レーザスポットのスキャン方向長dc、圧延方向長dlを以下の関係式に従い決定することを特徴とする鉄損特性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法である。
PL=PL0
Vc=Vc0 ×(VL/VL0
dc=dc0
dl=dl0
P = P0 ×(VL/VL0 )+ΔP
ただし、
Ip0 =10-3× P0 /[(dl0 ×dc0 )×π/4]として、
VL/VL0 ×Ip0 ≧3.0kW/mm2 の時は
ΔP = 0
VL/VL0 ×Ip0 <3.0kW/mm2 の時は
(1.65/Ip0 − 1.0×VL/VL0 )×Vc0 ×PL0 ≦(103 ×ΔP )≦
(1.65/Ip0 + 0.5×VL/VL0 )×Vc0 ×PL0
本発明により、製造ライン速度が変動しても安定して鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板が得られ、また最小限のルーパー等の付帯設備で製造ライン速度の高速化が可能となり、高い生産性で鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を製造することができる。
本発明者らは、絶縁皮膜付の方向性電磁鋼板の表面に、圧延方向にほぼ垂直で、一定周期で線状の歪みをレーザにより導入して鉄損を改善する方法において、従来技術では困難であったライン速度の大幅な変動においても安定した鉄損の改善を得られる方法を発明した。
以下、実施例を用いて、本発明を実施する最良の形態とその理由を説明する。
図1は本発明に係るレーザビーム照射方法の説明図である。本実施例では、レーザ装置3から出力されるレーザビームLBを、ポリゴンミラー4と fθレンズ5を使用し、方向性電磁鋼板1上に走査照射した。6は円柱レンズあるいは複数の円柱組レンズであり、必要に応じてレーザビームの集光スポットについてビームスキャン方向の集光径(スキャン方向長)dcを変化させて、円形から楕円形に楕円形状を制御するのに用いる。集光スポットの楕円比を変更する方法として、例えば2枚の組円柱レンズを用いて、円柱レンズ間の距離を変えることで、鋼板上でのスキャン方向長dcを変更する。
図1はレーザと走査装置が一組の例であるが、鋼板の板幅に応じて板幅方向に同様の装置を複数台配置する。
7はライン速度VLを検知するセンサーで、その信号は制御用計算機8に送られる。制御用計算機から各パラメータの指示値が出力されて、レーザ装置のレーザパワーP の制御、モータ制御によるポリゴンミラースキャン速度Vcの制御、円柱レンズ間距離の制御によるスキャン方向長dcの制御が行われる。すなわち、これらの制御されるパラメータはすべて電気信号で制御できるものである。
本発明者らは、ライン速度VL=100mpm の高速下において、大きな鉄損改善を実現するため、集光スポットの圧延方向径をdl0 、スキャン方向径をdc0 とし、それぞれdl0 =0.050mm、dc0 =5mm、レーザパワー P0 =1300W、レーザ照射間隔PL0 =4mmを基準として鉄損改善を詳細に検討した。
レーザ照射によって導入される歪みは鋼板表面への投入エネルギー密度に依存すると考えられることから、投入エネルギー密度と等価の関係にある平均入熱Uaで整理した。Ua (mJ/mm2 ) はレーザパワー P0 (W) 、スキャン速度を Vc(mm/s ) 、レーザ照射ピッチをPL(mm)とすると、下式(1)で定義される。
Ua=103 × P/(Vc×PL) …………………… (1)
図2はスキャン速度Vcを変化させた時のUaと鉄損改善率の関係を調べた結果である。ここで、鉄損W17/50(W/kg) の改善率η(%)は下式(2)で定義される。
η=(レーザ照射前の鉄損−レーザ照射後の鉄損)/レーザ照射前の鉄損×100
………………………(2)
なお、W17/50は、周波数50Hz、最大磁束密度1.7Tのときの鉄損である。本実施例で用いた方向性電磁鋼板サンプルの板厚は0.23mmであり、レーザ照射前のW17/50の範囲は0.85〜0.90W/kgであった。
図2より、鉄損改善率ηはUaに依存し、特にUa=0.5〜2.5mJ/mm2 において高い鉄損改善率を示すことが分かった。すなわち、平均入熱Uaを固定すれば、高い鉄損改善率を得ることができる。
次に、Uaを1.25mJ/mm2 に固定して、ライン速度を徐々に下げて鉄損改善率を調査した。平均入熱Ua(mJ/mm2 )、スキャン速度 Vc(mm/s) 、レーザ照射ピッチPL(mm)とライン速度VL(mpm) の関係は、下式(3)、(4)である。
Ua=103 ×P /(Vc×PL) ………………………(3)
VL=k ×(Vc×PL) ………………………(4)
なお、k は装置によって決まる定数であり、 fθレンズの焦点距離をf(mm)、一回転する間にレーザ照射されるポリゴン面数をN、ポリゴンの回転速度をVθp(rpm)とすると、 fθレンズの性質から
Vc=f×(2×Vθp )×2π/60
となる。変形すると、
Vθp =Vc×60/ (4π×f)
であり、照射する周波数F(Hz) は
F=N×Vθp /60
で表され、ライン速度VL(mpm) は、照射周波数と照射ピッチの積であることから、
VL=F×PL×60/1000=[N×Vθp /60]×PL×60/1000
=N×[Vc×60/(4π×f)]×PL/1000
=[(60×N )/(1000×4π×f)]×Vc×PL
となる。よって、式(4)で示すK は
k =0.015 ×N/(π×f)
となる。
ここで、レーザ照射ピッチPLを変更すると照射痕の形成周期、つまり製品の外観が変化するためレーザ照射ピッチPLは固定する必要がある。したがって、式(4)よりスキャン速度Vcはライン速度VLに比例変更する必要がある。その結果、式(3)より平均入熱Uaを固定するにはレーザパワーP もスキャン速度Vcに、すなわちライン速度VLに比例変更する必要がある。したがって、ライン速度VLの変動に対して、レーザパワーP とスキャン速度Vcを比例して変化させた。
なお、高速での定常生産条件のライン速度をVL0 =100mpm 、レーザパワーP を P0 =1300W、スキャン速度VcをVc0 =262000mm/s として定常状態と定義して、式(5)、(6)を用いて、ライン速度VLを低下させた非定常状態でレーザパワーP 、スキャン速度Vcを計算した。この計算は、制御用計算機8で行う。
P =P0 ×(VL/VL0 ) …………………………(5)
Vc=Vc0 ×(VL/VL0 ) …………………………(6)
図2は式(5)、(6)に従ってVc、P を変化させ、Ua=1.25mJ/mm2 に固定した時のライン速度VLと鉄損改善率の関係を調べた結果である。ライン速度が50mpm 近傍より低速域で鉄損改善が劣化し始め、20mpm では全く改善しなくなってしまった。
Uaを一定値として照射しているにもかかわらず、低速において鉄損改善が得られなくなった原因を調査する過程で、鋼板表面のレーザ照射痕の様子が変化していることが分かった。鉄損改善が低くなるほど、照射の痕跡が不明瞭になり、全く改善しなかったものは、痕跡がなかった。表面の照射痕は、レーザ照射による表面コーティングの急加熱、蒸発、飛散により発生するものと考えられる。したがって、表面照射痕は局所的な入熱状態を表しているものと考えられる。この局所的な入熱が、歪み、すなわち磁区制御の源である環流磁区の形成に直接かかわると考えられる。よって照射痕の大きな変化は歪みの程度が大きく変化していることを示しており、改善率にも影響すると考えられる。すなわち適切な歪みを導入するのに、ある程度の瞬時かつ局所的なエネルギーが必要であることが考えられる。
そこで、瞬時パワー密度Ip(kW/mm2 )をレーザスポットの径dlとdcを用いて下式(7)で定義し、図3の結果を瞬時パワー密度Ipを横軸にしてプロットすると、図4が得られる。
Ip=10-3× P/[ (dl×dc) ×π/4] …………………(7)
これより、Ipがおよそ3kW/mm2 近傍で、鉄損改善率が低下し始めることが判明した。したがって、より高い鉄損改善率を安定して得るには、UaとともにこのIpもある程度一定値以上を保つ必要があることが分かる。
Uaを固定する考え方から、ライン速度の変動に対して式(5)からレーザパワーP が比例変化するので、Ipを一定に保つには、定義式(7)から(dl×dc)も比例変動させる必要がある。まず、圧延方向径dlの影響を考える。dlは形成される環流磁区の圧延方向幅の支配的要因であると考えられる。ところで、環流磁区は磁界が印加されると磁化方向に伸縮する特性があり、その伸縮量、あるいは伸縮率は磁歪と呼ばれる。圧延方向の伸縮量は環流磁区の圧延方向幅に影響されると考えられる。磁歪は電磁鋼板を用いて作られたトランスの騒音に影響する因子であり、方向性電磁鋼板の重要な特性因子である。
図16はdlを変化させたときの磁歪測定結果で、dlにより磁歪が大きく変化する。そこで、レーザ照射材の磁歪特性をある程度一定に保つには環流磁区の圧延方向幅を一定にする必要があり、すなわち照射ビーム径の圧延方向径dlは変更しない方が望ましいと考えられる。
更に、環流磁区は磁界変化に対する磁壁の移動応答速度が180°磁区に比べて遅い性質を持つ。そのため磁界強度と磁束密度曲線におけるヒステリシス現象発生の要因となり、すなわちヒステリシス損の源である。環流磁区は180°磁壁間隔を細分化して異常渦電流損を減少させる源であるが、環流磁区体積が必要以上に大きくなると、ヒステリシス損が過大となり、鉄損特性に影響する。
方向性電磁鋼板は圧延方向の磁気特性が重要であることから、本発明者らは、ヒステリシス特性についても圧延方向の環流磁区形状が重要であると推測しており、すなわち圧延方向幅がやはり重要な因子であると考えている。そこでヒステリシス特性もある程度一定に維持するという観点でも、dlは一定を保つのが良い。
そこで(dl×dc)をVLに比例変更させるという要請に対して、dlを一定として、スキャン方向径dcのみをVLに比例変更させる。dcに関しては、2枚以上の組み円柱レンズを使用したテレスコープを用いて、そのテレスコープ間隔を制御することにより集光径dcを変化させることができる。
以上の理由から、ライン速度の変動量に対して、UaとIpを固定するためにP 、Vc、dcをそれぞれ比例変化させる方法を考案した。計算式は、P 、Vcはそれぞれ式(5)、(6)で、dcは、定常状態のdcをdc0 とすると、下式(8)となる。
dc=dc0 ×(VL/VL0 ) ………………………(8)
図5は式(5)、(6)、(8)に基づいて行った実験結果におけるライン速度と鉄損改善率の関係である。本発明によれば、ライン速度に関係なく、Ua、Ipが固定され、且つdlも固定されるため鉄損とともに磁歪特性も安定して得られた。
次に本発明の第二の実施例を説明する。ライン速度が変動しても高い鉄損改善率を安定して得る方法として、実施例1はUa、Ip、dlを一定にする方法である。第二の方法は、dcも固定して制御の必要なパラメータをさらに減らす方法である。
本発明者らは、集光スポット径dl、dcを変化させずに、ライン速度が大幅に変化しても安定して高い鉄損改善を実現するための検討を行った。図4に示すようにパワー密度Ipが低くなると、鉄損改善が得られなくなることから、高い鉄損改善率を得る磁区制御を行うに十分な歪みを電磁鋼板に導入するには、パワー密度Ipと平均入熱Uaにある特定のバランス関係が存在すると推測した。具体的には、パワー密度Ipが低くなると局所的な入熱速度が低下して、伝熱による熱拡散速度を下回り、歪み導入に必要なある一定の到達温度が得られなくなると考えられる。
そこで局所的な歪みの低下を補うためには、平均入熱Uaを定常状態での最適値から増加させればよいのではないかと考えた。
そこで本発明者らは、定常状態として、VL0 =100mpm 、レーザパワー P0 =1300Wを基準として、dl0 =0.050mm、dc0 =5mm、レーザ照射間隔PL0 =4mmを固定したまま、ライン速度VLが40mpm 以下の大幅に減速した場合の最適なUa、Ipの関係について詳細な検討を行った。
ここでレーザ照射ピッチPLを一定とするため、スキャン速度Vcは式(6)に従ってライン速度VLに比例して変更した。その上で、レーザパワーP を変化させて、最高の鉄損改善率が得られるUaを調べた。その結果を図6〜9に示す。これらの結果から、ライン速度VL、すなわちスキャン速度Vcが低速なほど、鉄損改善に最適なUaは高くなることが判明した。つまりdl、dcを固定して大幅にVLを減速し、Ipが低下した場合に高い鉄損改善を得るには、Uaを増加させる必要があることがわかった。つまり、Ip低下の影響をUaの増加で補えることを見出した。
図6〜9から、本実施例において、鉄損改善率14%以上が達成可能な最適Uaとその時のIpとの関係を図10に示す。これが、あるIpにおける良好な鉄損改善が得られる最適Uaを与える関係である。よって、ライン速度が変動した時も、図10の関係を維持するようにレーザパワーを制御すれば、安定して高い鉄損改善率が得られることになる。
ライン速度の変動に対して図10の関係を維持するレーザパワーP の決定方法には、いくつか手法があるが、Ipが3kW/mm2 以下での影響が大きくなることを考慮して、以下を本発明の方法とした。
図6〜9より、鉄損改善率14%および12%を達成するUaとライン速度VLとの関係を、定常状態のIpをIp0 として、Ip0 ×(VL/VL0 )で置き換えた結果を図11に示す。すなわち2つの点線で囲まれる照射条件範囲において、鉄損改善率12%以上が達成される。なお、Ip0 ×(VL/VL0 )はライン速度に応じてレーザパワーを単純に比例変更した場合のIpである。また低速域で高い鉄損改善率を維持するには基準のUa0 に対してUaを増加させる必要があるが、その増加する量ΔUaとIp0 ×(VL/VL0 )の関係は、図11のUaとUa0 の差分をとることにより、図12のようになる。この結果、Ip0 ×(VL/VL0 )が小さいほど、付加するΔUaは大きくなることから、Ip0 ×(VL/VL0 )の逆数をとるとΔUaの関係は、図13のようになり、ΔUaは
ΔUa=1.65/(Ip0 × (VL/VL0 ) )−0.3 …………………(9)
で表される。ただし、Ip0 × (VL/VL0 ) <3kW/mm2
改善率12%以上を達成するには、図11から同様に求めるとΔUaは、
1.65/(Ip0 × (VL/VL0 ) )−1.0 ≦
ΔUa≦1.65/(Ip0 × (VL/VL0 ) )+0.5 ……(10)
の範囲とすればよい。
この時、レーザパワーP と平均入熱Uaの関係は
Ua0 +ΔUa=103 ×P /(Vc×PL) ……………………………(11)
であることから、P は
P =10-3×(Vc×PL)×(Ua0 +ΔUa)
=[ Vc0 ×(VL /VL0 ) ×PL] ×[P0 / (Vc0 ×PL) +10-3 ×ΔUa]
= P0 (VL/VL0 )+10-3×Vc0 ×PL(1.65/Ip0 +α×VL/VL0 )……(12)
ただし、Vc=Vc0 ×VL/VL0 、Ua0 =103 × P0 /(Vc0 ×PL) …………(13)
となり、ライン速度VLで一義的に決まり、α=−0.3とすれば図10の関係を満たす。また、−1.0≦α≦0.5とすれば、図11の関係を満たす。
最大出力1500Wレーザ装置2台の装置構成および定常ライン速度をVL0 =100mpm 、Ua0 =1.25mJ/mm2 、照射ピッチPL0 =4mm、集光形状dl0 =0.05mm、dc0 =5mm、レーザパワー P0 =1300W、スキャン速度Vc0 =262000mm/s 、Ip0 =6.66kW/mm2 を定常状態でのパラメータとした。鉄損改善率14%以上を達成するP とライン速度VLとの関係は、Ip0 ×(VL/VL0 )が3kW/mm2 となるライン速度は45mpm であることから、P とVLの関係式はVL=45mpm で場合分けされ、VL≧45mpm は式(5)より、VL<45mpm は式(12)より求められる。
P =13×VL(W) (45≦VL≦100 mpm ) ……………(14)
P =β×VL+260(W) (VL<45mpm ) ……………………(15)
なお、βは2≦β≦18の範囲である。
ここで、式(12)に用いたΔUaは式(9)より
ΔUa=24.81 /VL+α ………………………………………(16)
である。
式(14)、(15)より、ライン速度VLに対するレーザパワーP の関係の一例を図14に示す。また図15に、照射ピッチ、集光形状を固定して、スキャン速度を式(6)、レーザパワーを式(14)、(15)に基づいて行った実験結果におけるライン速度VLと鉄損改善率ηの関係である。この結果、ライン速度が低速になった時に、レーザパワーを式(14)、(15)に従って変更することにより、14%以上の高い改善率を得ることができる。
本発明によれば、集光形状を変化させることなく且つライン速度に関係なく、高い改善率が安定して得ることができる。
本発明の電磁鋼板製造方法に用いる装置の模式図である。 平均入熱Uaと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:P =1300W 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、Vc変更 ライン速度VLと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:Ua=1.25mJ/mm2 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 、Vc変更 照射パワー密度Ipと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:Ua=1.25mJ/mm2 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 、Vc変更 本発明の第一の方法によるライン速度VLと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:Ua=1.25mJ/mm2 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc、P 、Vc変更 VL=10mpm における平均入熱Uaと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:VL=10mpm 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 変更 VL=20mpm における平均入熱Uaと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:VL=20mpm 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 変更 VL=30mpm における平均入熱Uaと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:VL=30mpm 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 変更 VL=40mpm における平均入熱Uaと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件:VL=40mpm 、PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm 、P 変更 照射パワー密度IpとそのIpにおいて最大の鉄損改善率が得られる平均入熱Uaの関係図である。 照射条件:PL=4mm 、dl=0.05mm、dc=5mm Ip0 (VL/VL0 )と鉄損改善率η=12%以上を実現する平均入熱Uaの関係図である。 照射条件:PL0 =4mm 、dl0 =0.05mm、dc0 =5mm 照射パワー密度IpとΔUaの関係図である。 照射条件:PL0 =4mm 、dl0 =0.05mm、dc0 =5mm 照射パワー密度Ipの逆数と最大鉄損改善率を実現する平均入熱Uaから1.25mJ/mm2 を差分したΔUaの関係図である。 照射条件:PL0 =4mm 、dl0 =0.05mm、dc0 =5mm 本発明の第二の方法におけるライン速度VLとそのVLにおいて最大の鉄損改善率が得られるレーザパワーP の関係図である。 照射条件: P0 =1300W 、Vc0 =262000mm/s 、PL0 =4mm 、dl0 =0.05mm、 dc0 =5mm 本発明の第二の方法によるライン速度VLと鉄損改善率ηの関係図である。 照射条件: P0 =1300W 、Vc0 =262000mm/s 、PL0 =4mm 、dl0 =0.05mm、 dc0 =5mm ビーム集光の圧延方向径dlにおける磁束密度と磁歪の関係図である。
符号の説明
1:電磁鋼板
2:レーザ照射痕
3:レーザ装置
4:走査ミラー、ポリゴンミラー
5:集光レンズ、 fθレンズ
6:円柱レンズ、組円柱レンズ
7:ライン速度検知センサー
8:計算機
LB:レーザビーム
P :レーザパワー
VL:ライン速度
Vc:スキャン速度
PL:圧延方向照射ピッチ
dl:ビーム集光の圧延方向径
dc:ビーム集光のスキャン方向径
Ua:平均入熱
Ip:照射パワー密度
η:鉄損改善率

Claims (2)

  1. 圧延方向に一定周期で、幅方向にレーザを走査、照射して鉄損を改善する方向性電磁鋼板の製造方法において、
    ライン速度が一定であるときのレーザ照射の照射条件(定常条件)を、ライン速度VL0 (mpm) 、照射ピッチPL0 (mm)、レーザパワー P0 (W) 、スキャン速度Vc0 (mm/s)、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc0 (mm)、圧延方向長dl0 (mm)とし、ライン速度が変動するときのレーザ照射の照射条件(非定常条件)を、ライン速度VL(mpm) 、照射ピッチPL(mm)、レーザパワーP(W)、スキャン速度Vc(mm/s)、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc(mm)、圧延方向長dl(mm)とするとき、該非定常条件を以下の関係式に従い決定することを特徴とする鉄損特性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
    PL=PL0
    Vc=Vc0 ×(VL/VL0
    P = P0 ×(VL/VL0
    dc=dc0 ×(VL/VL0
    dl=dl0
  2. 圧延方向に一定周期で、幅方向にレーザを走査、照射して鉄損を改善する方向性電磁鋼板の製造方法において、
    ライン速度が一定であるときのレーザ照射の照射条件(定常条件)を、ライン速度VL0 、照射ピッチPL0 、レーザパワー P0 、スキャン速度Vc0 、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc0 、圧延方向長dl0 とし、ライン速度が変動するときのレーザ照射の照射条件(非定常条件)を、ライン速度VL、照射ピッチPL、レーザパワーP 、スキャン速度Vc、レーザビーム集光形状のスキャン方向長dc、圧延方向長dlを以下の関係式に従い決定することを特徴とする鉄損特性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
    PL=PL0
    Vc=Vc0 ×(VL/VL0
    dc=dc0
    dl=dl0
    P =P0 ×(VL/VL0 )+ΔP
    ただし、
    Ip0 =10-3× P0 /[ (dl0 ×dc0 ) ×π/4]とし、
    VL/VL0 ×Ip0 ≧ 3.0kW/mm2 の時は
    ΔP = 0
    VL/VL0 ×Ip0 < 3.0kW/mm2 の時は
    (1.65/Ip0 − 1.0×VL/VL0 )×Vc0 ×PL0 ≦(103 ×ΔP )≦
    (1.65/Ip0 + 0.5×VL/VL0 )×Vc0 ×PL0
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