JP2005336199A5 - - Google Patents

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腫瘍抑制遺伝子の別の例は、網膜芽腫(RB)である。完全なRB cDNAヌクレオチド配列、および得られるRBタンパク質(p110RBと表す)の推定アミノ酸配列(配列番号7および8)は、Leeら(1987)および図3に示される。図2に示すアミノ酸配列をコードするDNA分子(配列番号8)、または図3に示すDNA配列を有するDNA分子(配列番号7)も、網膜芽腫腫瘍抑制タンパク質を発現するのに有用である。p56RBと呼ばれるp110RBの短縮型も有用である。p56RBの配列については、Huangら(1991)参照。別の腫瘍抑制遺伝子は、本発明のベクターに使用され得る。例示の目的のみでは、これらは、p16タンパク質(Kambら(1994))、p21タンパク質、ウィルムス腫瘍WT1タンパク質、ミトシン、h−NUC、または結腸ガンDCCタンパク質であり得る。ミトシンは、1993年10月22日に出願されたX.ZhuおよびW−HLeeの米国特許出願第08/141,239号、および1994年10月24日に出願された同発明者らによる続きの一部継続出願の代理人整理番号P−CJ1191に記載されており、これらは両方とも本明細書中に参考として援用されている。同様に、h−NUCは、参考として援用されている1993年12月20日に出願されたW−HLeeおよびP−L Chen、米国特許出願第08/170,586号に記載されている。
本発明のベクターの例は、p53タンパク質をコードする外来遺伝子、または本発明で提供されるその活性フラグメントを有する組換えアデノウイルス発現ベクターである。p53ポリペプチドアミノ酸配列を、以下の表Iに記載する(配列番号9)
Figure 2005336199
組換えアデノウイルスの構築
Ad5/p53ウイルスを構築するため、p53(表I;配列番号9)の完全長cDNAを含有する1.4kbのHindIII−SmaIフラグメントをpGEM1−p53−B−T(Dr.WenHwaLeeより贈呈された)から単離し、標準的なクローニング手順(Sambrookら(1989)を用いて、発現ベクターpSP72(Promega)のマルチクローニングサイトに挿入した。p53挿入物を、XhoI−BglII消化およびゲル電気泳動に続いてこのベクターから回収した。次に、p53コード配列をpNL3CまたはpMNL3CMVアデノウイルス遺伝子転換ベクター(Dr.RobertSchneiderより贈呈された)に挿入した。このベクターは、PML2をバックグラウンドとしてAd55’逆末端反復、およびウイルスのパッケージングシグナル、およびAd2主要後期プロモーター(MLP)またはヒトサイトメガロウイルス初期遺伝子プロモーター(CMV)のいずれかの上流のE1aエンハンサー、それに続くトリパータイトリーダーcDNAおよびAd5配列3325〜5525bpを含有する。これらの新しい構築物は、Ad5のE1領域(360〜3325bp)を、Ad2 MLP(A/M/53)またはヒトCMVプロモーター(A/C/53)(どちらもトリパータイトリーダーcDNAに続く)によって操作されるp53で置換した(図4参照)。p53挿入片は、残存する下流のE1bポリアデニル化部位を使用する。さらにMLPおよびCMVが操作するp53組換え体(A/M/N/53、A/C/N/53)を作成した。これは、タンパク質IX(PIX)コード領域の除去のために、さらに705ヌクレオチドのAd5配列の欠失を持っていた。コントロールとして、p53挿入物を持たない親のPNL3Cプラスミドから組換えアデノウイルスを作成した(A/M)。第2のコントロールは、CMVプロモーターの制御下のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子をコードする組換えアデノウイルスよりなっていた(A/C/β−gal)。プラスミドは、NruIまたはEcoRIのいずれかで線状化し、Cla I消化Ad5 d1309変異体またはd1327変異体(JonesおよびShenk(1979))の大きなフラグメントを用いて、Ca/PO4トランスフェクションキット(Stratagene)を使用して同時トランスフェクトした。ウイルスプラークを単離し、そして組換え体を、制限消化解析およびp53cDNA配列下流のトリパータイトリーダーcDNA配列に対する組換え体特異的プライマーを使用したPCRにより同定した。組換えウイルスを限界希釈によりさらに精製し、そしてウイルス粒子を精製し、標準的な方法(GrahamおよびvanderErb(1973); GrahamおよびPrevec(1991))によって力価測定した。
p53タンパク質検出
Saos−2またはHep3B細胞(5×105)は、ウイルス/細胞のプラーク形成ユニットの感染多重度(MOI)の増加している24時間の間、指示した組換えアデノウイルスで感染させた。
次に細胞を一度PBSで洗浄し、溶解緩衝液(50mMTris−HCl Ph 7.5、250 mM NaCl、0.1% NP40、50mM NaF、5mM EDTA、10 μg/mlアプロチニン(aprotinin)、10μg/mlロイペプチン(leupeptin)、および1mMPMSF)中で回収した。細胞タンパク質(約30μg)を、10%SDS−PAGEにより分離し、そしてニトロセルロースへ転写した。メンブレンはα−p53抗体PAb1801(Novocastro)でインキュベートし、続いて西洋ワサビペルオキシダーゼと結合させたヒツジ抗マウスIgGとインキュベートした。p53タンパク質は、KodakXAR−5フィルムで化学ルミネセンス(ECLキット、Amersham)により可視化した。
腫瘍内RNA解析
BALB/c無胸腺ヌードマウス(約5週齢)は、1×10のH69小細胞肺ガン(SCLC)細胞を右側腹に皮下注射された。腫瘍は、それらが約25〜50mm3になるまで発達させた。マウスに、A/C/53またはA/C/β−gal組換えアデノウイルス(2×10のプラーク形成ユニット(pfu))のいずれかを、腫瘍塊の下の皮下空間に腫瘍周辺部注射した。腫瘍を、アデノウイルス処理後2日および7日で動物から摘出し、そしてPBSでリンスした。腫瘍サンプルを、ホモジナイズし、全RNAをTriReagentキット(MolecularResearchCenter、Inc.)を使用して単離した。ポリA RNAをPolyATract mRNA IsolationSystem(Promega)を使用して単離し、そして約10ngのサンプルを組換えp53 mRNA発現を決定するRT−PCR(Wangら(1989))に使用した。プライマーは、アデノウイルストリパータイトリーダーcDNAとp53cDNA下流との間の配列を増幅するように設計し、内因性p53ではなく組換え体でのみ増幅されることを確実にした。
組換えアデノウイルスからのp53タンパク質発現
p53組換えアデノウイルスがp53タンパク質を発現するかどうかを測定するために、内因性p53タンパク質を発現しない腫瘍細胞を感染させた。ヒト腫瘍細胞株であるSaos−2(骨肉腫)およびHep3B(肝細胞ガン)を、p53組換えアデノウイルスA/M/53またはA/C/53を用いて、0.1〜200pfu/細胞の範囲のMOIで24時間感染させた。感染細胞から調製したライゼートのウエスタン分析は、両方の細胞タイプにおける用量依存的なp53タンパク質発現を示した(図5)。両方の細胞株は、A/M/53を用いた感染の後よりもA/C/53を用いた感染の後の方が、より高いレベルのp53タンパク質を発現した(図3;配列番号7および8)。非感染細胞において、p53タンパク質は検出されなかった。内因性野生型p53のレベルは通常非常に低く、細胞抽出物のウエスタン分析ではほとんど検出されない(Bartekら、(1991))。しかし、野生型p53タンパク質レベルが、A/M/53またはA/C/53のいずれかを用いた低MOIでの感染の後に容易に検出されることは明白であり(図5)、このことは低用量の組換えアデノウイルスでも、潜在的に有効なレベルのp53を生成し得ることを示唆する。
Ad/p53のインビボ発現
ガン細胞のエクスビボ処理およびそれに続く動物への注射は、腫瘍抑制の重要な試験を提供したが、より臨床的に意味のある実験は、注射したp53組換えアデノウイルスがインビボで定着した腫瘍(established tumor)において、感染してp53を発現し得るかを確認することである。これに対処するために、H69(SCLC、p53null)細胞をヌードマウスに皮下注射し、腫瘍を32日間発達させた。この時点で、A/C/53またはA/C/β−galアデノウイルスのいずれかの2×109pfuの一回注入を、腫瘍の周辺の腫瘍周辺空間(peritumoralspace)に注射した。次いで、腫瘍をアデノウイルス注射後2日目または7日目のいずれかで切除し、そして各々の腫瘍からポリARNAを単離した。次に、組換えp53特異的プライマーを用いて、p53処理腫瘍中のp53mRNAを検出するためにRT−PCRを用いた(図9、レーン1、2、4、5)。β−gal処置動物から切除した腫瘍からは、p53シグナルは明白ではなかった(図9、レーン3および6)。アクチンプライマーを用いた増幅をRT−PCR反応のコントロールとし(図9、レーン7〜9)、一方組換えp53配列を含むプラスミドを組換えp53特異的バンドのポジティブコントロールとした(図9、レーン10)。この実験は、p53組換えアデノウイルスが、腫瘍周辺空間への一回注入の後、定着した腫瘍内でのp53mRNAの発現を特異的に生じさせることを示す。この実験はまた、p53組換えアデノウイルスを用いた感染の後、少なくとも1週間のインビボでのウイルスの持続を示す。
アデノウイルスベクターAANTK:α−フェトタンパク質プロモーター(AFP−P)およびエンハンサー(AFP−E)を、ヒトゲノムDNA(Clontech)から、末端に制限部位を含むプライマーを用いたPCR増幅を用いてクローン化した。210bpのAFP−Eを単離するために用いたプライマーは、NheI制限部位を5'プライマーに、Xba I、Xho I、Kpn Iリンカーを3'プライマーに含んだ。5'プライマー配列は、5'−CGC GCT AGC TCTGCC CCA AAG AGC T−3'(配列番号3)であった。5'プライマー配列は、5'−CGC GGT ACC CTC GAG TCTAGA TAT TGC CAG TGG TGG AAG−3'(配列番号4)であった。1763 bpのAFEフラグメントを単離するために用いたプライマーは、NotI制限部位を5'プライマーに、XbaI部位を3'プライマーに含んだ。5'プライマー配列は、5'−CGT GCG GCC GCT GGA GGA CTT TGAGGA TGT CTG TC−3'(配列番号5)であった。3'プライマー配列は、5'−CGC TCT AGA GAG ACC AGT TAGGAA GTT TTC GCA−3'(配列番号6)であった。PCR増幅のために、DNAを97℃で7分間変性し、続いて5サイクルの増幅(97℃で1分間、53℃で1分間、72℃で2分間)、および最後の72℃で10分間の伸長を行った。増幅したAFEをNotIおよびXba Iを用いて消化し、Not I、Xho I、Xba I、Hind III、Kpn I、Bam HI、Nco I、Sma I、およびBgl II部位を含むポリリンカーにより分離されるアデノウイルス5型配列1〜350および3330から5790を含むプラスミドベクター(pA/ITR/B)のNotI、XbaI部位に挿入した。増幅したAFP−EをNhe IおよびKpn Iを用いて消化し、Xba IおよびKpn Iを用いて消化してあったAFP−Eを含む上記の構築物に挿入した。次に、この新たな構築物を、さらにXbaIおよびNgoMIを用いて消化してアデノウイルス配列3330〜5780を除去し、これを次にアデノウイルス2型のヌクレオチド4021〜10457を含むプラスミドpACNのXbaI、NgoMI制限フラグメントで置き換えて、α−フェトプロテインのエンハンサーおよびプロモーターの両方を含むプラスミドpAANを構築した。次に、この構築物をEcoRIおよびXbaIを用いて消化して、Ad5逆方向末端反復(inverted terminal repeat)、AFP−E、およびAFP−Pを含む2.3 kbフラグメントを単離し、続いてこれをEcoRI、XbaI消化した上記のpACNTKの8.55 kbに結合して、TK遺伝子が、アデノウイルスのバックグラウンドでα−フェトプロテインのエンハンサーおよびプロモーターにより駆動されるpAANTKを生じさせた。次に、このプラスミドをEcoRIを用いて線状化して、ClaI消化したALBGLの大きいフラグメントとともに上記のように同時トランスフェクトし、組換え体(AANTKと名付けた)を上記のように単離し精製した。
HCCの治療のためのACNTKおよびAANTKの有効性を、3H−チミジン取り込みアッセイを用いて評価して、細胞増殖に対するHSV−TK発現およびガンシクロビル処理の併用の効果を測定した。細胞株を、ACNTKまたはAANTKまたはコントロールウイルスACN(Willsら、1994前出)(HSV−TKの発現を生じさせない)のいずれかを用いて感染し、次に増加する濃度のガンシクロビルを用いて処理した。この処理の効果を、ガンシクロビルの増加する濃度の作用として評価し、そして取り込まれる3H−チミジンを50%阻害するために要求されるガンシクロビルの濃度を測定した(ED50)。さらに、各々の細胞株のアデノウイルス介在性遺伝子トランスファーおよび発現を、マーカー遺伝子であるβ−ガラクトシダーゼの発現を生じさせるコントロールウイルスを用いて測定した。以下の図14および表2に示すデータは、ACNTKウイルス/ガンシクロビル併用処理が、ガンシクロビルと併用したコントロールアデノウイルスであるACNに比較して、試験したすべての細胞株における細胞増殖を阻害し得たことを示す。対照的に、AANTKウイルスベクターは、α−フェトプロテインを発現することが示されているHCC細胞株においてのみ有効であった。さらに、AANTK/GCV併用は、細胞を高密度でプレートした場合に、より有効であった。
Figure 2005336199
図1は、本発明の組換えアデノウイルスベクターを示す。この構築物は、図1に示したように組み立てられた。生じたウイルスは、ヌクレオチド356から4020に広がるアデノウイルス塩基配列の5'欠失を有し、そして所望の遺伝子の転写を終えるのに用いるE1bおよびpIX遺伝子に共有されるポリアデニル化部位を完全に残して、E1aおよびE1b遺伝子ならびに完全なタンパク質IXコーディング配列を削除する。 図1は、本発明の組換えアデノウイルスベクターを示す。この構築物は、図1に示したように組み立てられた。生じたウイルスは、ヌクレオチド356から4020に広がるアデノウイルス塩基配列の5'欠失を有し、そして所望の遺伝子の転写を終えるのに用いるE1bおよびpIX遺伝子に共有されるポリアデニル化部位を完全に残して、E1aおよびE1b遺伝子ならびに完全なタンパク質IXコーディング配列を削除する。 図2は、p110RBのアミノ酸配列(配列番号8)を示す。 図2は、p110RBのアミノ酸配列(配列番号8)を示す。 図2は、p110RBのアミノ酸配列(配列番号8)を示す。 図2は、p110RBのアミノ酸配列(配列番号8)を示す。 図3は、網膜芽腫腫瘍抑制タンパク質をコードするDNA配列(配列 番号7および8)を示す。 図3は、網膜芽腫腫瘍抑制タンパク質をコードするDNA配列(配列 番号7および8)を示す。 図3は、網膜芽腫腫瘍抑制タンパク質をコードするDNA配列(配列 番号7および8)を示す。 図3は、網膜芽腫腫瘍抑制タンパク質をコードするDNA配列(配列 番号7および8)を示す。 図4は、本発明の範囲内の組換えp53/アデノウイルス構築物を模式的に示す。p53組換え体は、Ad5に基づき、そして、Ad2MLP(A/M/53)またはヒトCMV(A/C/53)プロモーターに続くAd2トリパータイトリーダーcDNAにより駆動される全長1.4kbのp53cDNAで置換したヌクレオチド360〜3325のE1領域を持っていた。コントロールウイルスA/Mは、A/M/53ウイルスと同一のAd5の欠失を有するが、1.4kbのp53cDNA挿入物を欠く。残存E1b配列(705ヌクレオチド)は、タンパク質IX欠失構築物A/M/N/53およびA/C/N/53を作製するために欠失された。これらの構築物はまた、アデノウイルス5型領域E3内に1.9kbのXbaI欠失を有する。 図5Aおよび5Bは、A/M/53およびA/C/53に感染した腫瘍細胞内でのp53タンパク質の発現を示す。図5A)Saos−2(骨肉腫)細胞は、A/M/53またはA/C/53のいずれかの精製されたウイルスで記載の感染多重度(MOI)で感染され、そして24時間後に回収された。p53抗体pAb1801は、等量の総タンパク質濃度を流したサンプルのイムノブロット染色に使用された。等量のタンパク質濃度のSW480細胞(これは、変異p53タンパク質を過剰発現する)の抽出物は、p53のサイズマーカーとして使用された。A/C/53の見出しの下の「0」は、未処理Saos−2溶解物を含む偽感染を示す。図5B)Hep3B(肝細胞ガン)細胞は、A/M/53またはA/C/53のウイルスで記載のMOIで感染され、そしてパートA)と同様に解析した。矢印は、p53タンパク質の位置を示す。 図6Aから6Cは、p53依存性Saos−2の形態変化を示す。密集以下のSaos−2細胞(1×105細胞/10cmプレート)は、非感染(A)、MOI=50のコントロールA/Mウイルスで感染(B)、またはMOI=50のA/C/53ウイルスで感染(C)された。細胞は、感染後72時間で撮影された。 図7は、A/M/N/53およびA/C/N/53によるヒト腫瘍細胞株でのp53依存性DNA合成阻害を示す。9つの異なる腫瘍細胞株は、コントロールアデノウイルスA/M(−×−×−)、またはp53を発現するA/M/N/53(−△−△−)、またはA/C/N/53(−○−○−)ウイルスのいずれかで、記載のようにMOIを増加しながら感染された。腫瘍の型およびp53の状態は、それぞれの細胞株について記された(wt=野生型、null=タンパク質発現なし、mut=発現した変異タンパク質)。DNA合成は、以下の実施例IIに記載したように感染72時間後に測定された。結果は、各量での3回の測定値からなり(平均+/−SD)、そしてMOIに対する培地コントロールの%としてプロットする。*H69細胞は、A/MおよびA/M/N/53のウイルスのみで試験された。 図7−2は、図7−1のつづきである。 図7−3は、図7−2のつづきである。 図8は、ヌードマウス中のp53感染Saos−2細胞の腫瘍形成を示す。Saosー2細胞は、コントロールA/Mウイルス、またはp53組換えA/M/N/53のいずれかでMOI=30で感染された。処理細胞は、ヌードマウスの側腹に皮下注射され、そして腫瘍の大きさが(実施例IIに記載したように)週2回で8週間測定された。結果は、コントロールA/M(−×−×−)およびA/M/N/53(−△−△−)で処理した両方の細胞について、腫瘍細胞移植後の日数に対する腫瘍細胞の大きさをプロットする。エラーバーは、各時点での4匹の動物の各群に関する腫瘍大きさの平均+/−SEMを表す。 図9は、定着した腫瘍のrAd/p53 RNAの発現である。H69(SCLC)細胞は、ヌードマウスに皮下注射され、そして約25〜50mm3の大きさとなるまで、32日間腫瘍を発達させた。マウスは、無作為化し、そして腫瘍周辺に2×109pfuのコントロールA/C/β−galウイルス、またはA/C/53ウイルスのいずれかを注射した。腫瘍は、注射後2日目および7日目に摘出され、そして各腫瘍サンプルからpolyARNAを調製した。RT−PCRは、等量のRNA濃縮物および組換えp53メッセージに特異的なプライマーを用いて行われた。PCR増幅は、Omnigenthermalcycler(Hybaid)で、94℃1分、55℃1.5分、72℃2分で30サイクル、および最終伸長期間は72℃10分であった。使用したPCRプライマーは、5'側のトリパータイトリーダーcDNA(5'−CGCCACCGAGGGACCTGAGCGAGTC−3')(配列番号1)、および3'側のp53プライマー(5'−TTCTGGGAAGGGACAGAAGA−3')(配列番号2)であった。レーン1、2、4、および5は、示したように2日または7日で摘出したp53処理サンプルである。レーン3および6は、β−gal処理腫瘍由来である。レーン7、8、および9は、それぞれレーン4、5、および6の複製物であり、等量流していることを証明するためにアクチンプライマーを用いて増幅した。レーン10は、トリパータイト/p53含有プラスミドを用いたポジティブコントロールである。 図10Aおよび10Bは、インビボでのA/M/N/53の腫瘍抑制および生存期間の増加を示す。H69(SCLC)腫瘍細胞は、ヌードマウスに皮下注射され、2週間生育させた。緩衝液単独(−−−)、コントロールA/Mアデノウイルス(−×−×−)、またはA/M/N/53(−△−△)(どちらのウイルスも2×109pfu/注射)のいずれかの腫瘍周辺への注射は、週2回、計8回投与された。実施例IIに記載のように腫瘍の大きさは、週2回測定され、そして腫瘍容積は概算された。A)腫瘍の大きさは、各ウイルスごとにH69細胞の接種後時間(日)に対してプロットされる。エラーバーは、5匹の動物の各群に関する腫瘍大きさの平均+/−SEMを表す。矢印は、ウイルス注射日を示す。B)マウスは、生存についてモニターされ、そして緩衝液単独(−−−−)、コントロールA/M(・・・ ・・・ ・・・)、またはA/M/N/53(−)ウイルスで処理したH69細胞の接種後時間に対する1群ごとのマウスの生存割合をプロットしている。 図11Aから11Cは、組換えプラスミド構築物の地図を示す。プラスミドは、以下に詳説したように構築された。構築物の太線は目的の遺伝子を示し、太字は、矢印で示した次のプラスミドを形成するために一緒に連結されるべきフラグメントを作るのに用いた制限酵素部位を示す。図11Aでは、プラスミドpACNTKの構築を示す。まず、pMLBKTK(ATCC第39369号)からのHSV−TK遺伝子をクローニングベクターのポリリンカーにサブクローニングし、続いてpACNベクターへのクローニングに望ましい末端を有するTK遺伝子を単離した。pACNベクターは、組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス配列を含有する(図12参照)。図11Bでは、プラスミドpAANTKの構築を示す。まず、α−フェトプロテインエンハンサー(AFP−E)およびプロモーター(AFP−P)領域をコードするPCR増幅フラグメントを、いくつかの工程を経て最終プラスミドにサブクローニングした。ここでは、AFPエンハンサーおよびプロモーターは、HSV−TK遺伝子に続く組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス2型配列の上流にある。図11Cでは、プラスミドpAANCATの構築を示す。まず、市販のプラスミドからクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子を単離し、そしてpAANプラスミド(上記参照)にサブクローニングし、最終プラスミドpAANCATを作成する。ここでは、AFPエンハンサー/プロモーターは、アデノウイルス配列を背景とした、CAT遺伝子の転写を指向する。 図11Aから11Cは、組換えプラスミド構築物の地図を示す。プラスミドは、以下に詳説したように構築された。構築物の太線は目的の遺伝子を示し、太字は、矢印で示した次のプラスミドを形成するために一緒に連結されるべきフラグメントを作るのに用いた制限酵素部位を示す。図11Aでは、プラスミドpACNTKの構築を示す。まず、pMLBKTK(ATCC第39369号)からのHSV−TK遺伝子をクローニングベクターのポリリンカーにサブクローニングし、続いてpACNベクターへのクローニングに望ましい末端を有するTK遺伝子を単離した。pACNベクターは、組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス配列を含有する(図12参照)。図11Bでは、プラスミドpAANTKの構築を示す。まず、α−フェトプロテインエンハンサー(AFP−E)およびプロモーター(AFP−P)領域をコードするPCR増幅フラグメントを、いくつかの工程を経て最終プラスミドにサブクローニングした。ここでは、AFPエンハンサーおよびプロモーターは、HSV−TK遺伝子に続く組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス2型配列の上流にある。図11Cでは、プラスミドpAANCATの構築を示す。まず、市販のプラスミドからクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子を単離し、そしてpAANプラスミド(上記参照)にサブクローニングし、最終プラスミドpAANCATを作成する。ここでは、AFPエンハンサー/プロモーターは、アデノウイルス配列を背景とした、CAT遺伝子の転写を指向する。 図11Aから11Cは、組換えプラスミド構築物の地図を示す。プラスミドは、以下に詳説したように構築された。構築物の太線は目的の遺伝子を示し、太字は、矢印で示した次のプラスミドを形成するために一緒に連結されるべきフラグメントを作るのに用いた制限酵素部位を示す。図11Aでは、プラスミドpACNTKの構築を示す。まず、pMLBKTK(ATCC第39369号)からのHSV−TK遺伝子をクローニングベクターのポリリンカーにサブクローニングし、続いてpACNベクターへのクローニングに望ましい末端を有するTK遺伝子を単離した。pACNベクターは、組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス配列を含有する(図12参照)。図11Bでは、プラスミドpAANTKの構築を示す。まず、α−フェトプロテインエンハンサー(AFP−E)およびプロモーター(AFP−P)領域をコードするPCR増幅フラグメントを、いくつかの工程を経て最終プラスミドにサブクローニングした。ここでは、AFPエンハンサーおよびプロモーターは、HSV−TK遺伝子に続く組換えアデノウイルスを形成し得るインビボの組換えに必要なアデノウイルス2型配列の上流にある。図11Cでは、プラスミドpAANCATの構築を示す。まず、市販のプラスミドからクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子を単離し、そしてpAANプラスミド(上記参照)にサブクローニングし、最終プラスミドpAANCATを作成する。ここでは、AFPエンハンサー/プロモーターは、アデノウイルス配列を背景とした、CAT遺伝子の転写を指向する。 図12は、組換えアデノウイルスACNTK、AANTK、およびAANCATの概略地図である。図11に記載したプラスミドから組換えアデノウイルスを構築するために、各プラスミドpACNTK、pAANTK、およびpAANCATの4部(20μg)は、EcoRIで線状化され、そして、 E3領域に欠失を含むCla I消化の組換えアデノウイルス(rACβ−gal)の大きなフラグメント1部(5 μg)とともに同時トランスフェクトされた。生じたウイルスでは、Ad5ヌクレオチド360〜4021は、示したようにHSV−1TK遺伝子またはCAT遺伝子の発現を駆動するCMVプロモーターおよびトリパータイトリーダーcDNA(TPL)、またはα−フェトプロテインエンハンサーおよびプロモーター(AFP)のいずれかで置換される。生じた組換えアデノウイルスは、それぞれACNTK、AANTK、およびAANCATと称される。 図13は、組換えアデノウイルスベクター中のCAT発現のプロモーター特異性を示す。2×106の指定の細胞株は、示したようにMOI=30または100の組換えアデノウイルスAANCATで感染され、または左は非感染(UN)とした。HepG2細胞およびHepG3細胞は、α−フェトプロテインを発現するが、他の細胞株は発現しない。3日後、細胞を回収し、抽出容量を総タンパク質濃度が等しくなるように調整し、そしてCAT活性を以下の方法のセクションに記載したように測定した。同数の非感染細胞は、バックグラウンドCAT活性の個々のコントロールとして供した。一方、14C標識クロラムフェニコール(14C−のみ)およびCAT活性を発現する安定な細胞株(B21)抽出物は、それぞれネガティブコントロールおよびポジティブコントロールとして供された。アセチルCoAの転換率が示され、CAT発現がα−フェトプロテインを発現するこれらの細胞に限定されることを証明している。 図14は、肝細胞ガン細胞株に対するTK/GCV処理効果、およびプロモーター特異性の効果を示す。Hep−G2(AFPポジティブ)およびHLF(AFPネガティブ)細胞株は、ACNTK[−△−]、AANTK[−▲−]、またはコントロールACN[−□−]ウイルスを感染多重度30で一晩感染され、そして次に示した濃度の単一用量のガンシクロビル(ganciclovir)で処理された。細胞増殖は、回収の約18時間前に3H−チミジンを細胞に添加することにより評価された。細胞核酸への3H−チミジンの取り込みは、感染72時間後に測定され(TopCount、Packard)、そして未処理コントロールの百分率(平均+/−S.D.)として表した。結果により、CMV駆動構築物は、非選択的用量依存性の増殖阻害であるが、AFP駆動TKは、Hep−G2を選択的に阻害することを示す。 図15は、HCCに対するACNTKおよびガンシクロビルの細胞性障害を示す。HLF細胞は、30のMOIでACNTK[−●−]、またはコントロールウイルスACN[−□−]のいずれかで感染され、そして示した用量のガンシクロビルで処理した。ガンシクロビル処理72時間後、細胞上清中に放出されたラクテートデヒドロゲナーゼ(LDG)量は比色分析により測定され、そして2つのウイルス処理群についてガンシクロビル濃度に対する(平均+/−SEM)をプロットした。 図16Aおよび16Bは、ヌードマウスの定着した肝細胞ガン(HCC)腫瘍に対するACNTKおよびガンシクロビルの効果を示す。1×107のHep3B細胞は、メスヌードマウスの側腹に皮下注射され、27日間成長させた。次いで、マウスは、2日ごと計3回(矢印で示した)、ACNTK[−●−]またはコントロールACN[−□−]のいずれかのウイルス(100μl容量中1×109iu)の腫瘍内および腫瘍周辺部への注射を受けた。ガンシクロビル注射(100mg/kg腹腔内)は、最初のウイルス投与後24時間で開始し、合計10日間継続した。図16Aでは、各ウイルスの感染後の日数に対する腫瘍の大きさがプロットされる(平均+/−SEM)。図16Bでは、各ウイルス処理動物群の体重が感染後の日数に対する平均+/−SEMとしてプロットされる。
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