JP2005335369A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部に本体ゴムとは異なる色のラインや文字等が形成された空気入りタイヤの製造方法であって、従来よりも部品点数を削減することができ、タイヤのユニフォミティおよび生産性に優れ、ラインや文字等が形成された表面に歪みを発生させることがない空気入りタイヤの製造方法を提供すること。
【解決手段】本体ゴムとは異なる色の部分がサイドウォール部30に形成された空気入りタイヤの製造方法であって、本体ゴムとは異なる色のホワイトゴム層8と、ホワイトゴム層8の外周に一定の厚みで形成され本体ゴムと同じ色のカバーゴム層9と、を有する帯状ゴム部材12を形成する工程と、ゴムリボン13をタイヤ周方向に沿ってらせん状に重ねて巻き付け、前記帯状ゴム部材12の幅方向両側に接合する工程とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、本体ゴムとは異なる色のラインや文字等がサイドウォール部に形成された空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来、ファッション性を高めるなどの目的で、本体ゴムとは異なる色のラインやメーカーロゴなどの文字をサイドウォール部に形成した空気入りタイヤが知られている。かかる空気入りタイヤは、例えば、図8に示すような生タイヤを用いて製造することができる。図8では、生タイヤのサイドウォール部31に、本体ゴムとは異なる色のホワイトゴム層8が配されており、ホワイトゴム層の外周には本体ゴムと同じ色で薄肉のカバーゴム層9が配されている。この生タイヤを加硫した後、カバーゴム層9の所定領域を削り落とし、ホワイトゴム層8を露出させることで、ラインや文字などを形成することができる(下記特許文献1参照)。また、カバーゴム層9を削り落とした部分が溝状とならないよう、所定の内面形状を有するモールドを用いて加硫し、図9に示すように所定領域を突出させる方法が知られている。当該方法によれば、突出部分32を削り落とすことで、ラインや文字などを略平面に形成することができる(下記特許文献2参照)。
一方、サイドウォール部を構成するサイドウォール部材の形成方法として、従来、押出成形による方法と、リボン巻きによる方法とが知られている。形成したサイドウォール部材は、ドラムに巻き付けられたカーカスプライ上に、他のゴム部材と共に貼り付けられる。そのカーカスプライをタイヤ形状に沿って変形させ、トレッド部材を貼り付けることで生タイヤを成形することができる。
前者の方法では、押出機と成型用ダイとを用いて、ゴム組成物をサイドウォール部の断面形状に押し出し、所定の長さ寸法で切断することで形成することができる。しかしながら、この方法では、各タイヤサイズに対応するために、各幅寸法のサイドウォール部材を多数用意しておく必要があり、更に、ライン等の異色部分の各サイズに対応するために、各幅寸法のホワイトゴム層を有するサイドウォール部材を用意しておく必要があった。その結果、サイドウォール部材の部品点数が増大するという問題があった。また、タイヤサイズを変更する毎に位置調整等の段替えが必要となり、生産性を低下させていた。加えて、ゴム部材のジョイント部に段差等が発生するため、タイヤのユニフォミティを低下させていた。
後者の方法では、ゴムリボン(ゴムストリップ)をタイヤ周方向にらせん状に重ねて巻き付けてサイドウォール部材を形成する(例えば、下記特許文献3〜5参照)。または、押出成形で得られた成形品の外周側にゴムリボンを巻き付けて、サイドウォール部材を形成する(下記特許文献6参照)。続いて、サイドウォール部材の外周にゴムリボンを巻き付けて、ホワイトゴム層およびカバーゴム層をそれぞれ形成する。しかしながら、この方法では、カバーゴム層を一定の厚みで薄肉に形成することが困難であった。その結果、加硫後のカバーゴム層をバフなどで削り落としたときに、ホワイトゴム層が均一に露出せず、バフ表面に歪みが発生するという問題があった。この問題は、図9のようにカバーゴム層9の所定領域を突出させる場合に顕著であった。また、断面寸法の小さいゴムリボンを幾重にも巻き付けるものであるため、タイヤ成形に時間がかかり、生産性が低下するという問題もあった。
特開平9−1694号公報 特開平10−222070号公報 特開2002−79590号公報 特開2002−200677号公報 国際公開第02/060676号パンフレット 特許第3370282号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイドウォール部に本体ゴムとは異なる色のラインや文字等が形成された空気入りタイヤの製造方法であって、従来よりも部品点数を削減することができ、タイヤのユニフォミティおよび生産性に優れ、ラインや文字等が形成された表面に歪みを発生させることがない空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、本体ゴムとは異なる色の部分がサイドウォール部に形成された空気入りタイヤの製造方法であって、本体ゴムとは異なる色の異色ゴム層と、前記異色ゴム層の外周に一定の厚みで形成され本体ゴムと同じ色の薄肉ゴム層と、を有する帯状ゴム部材を形成する工程と、前記帯状ゴム部材が配される位置の幅方向両側に、リボンをタイヤ周方向に沿ってらせん状に重ねて巻き付ける工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法によれば、本体ゴムとは異なる色の異色ゴム層を有する帯状ゴム部材を形成し、その帯状ゴム部材が配される位置の幅方向両側にゴムリボンを巻き付けることにより、サイドウォール部材を形成することができる。このため、ゴムリボンの巻き付けを調整することで、サイドウォール部材の幅寸法や異色ゴム層の位置を変更することができる。その結果、各タイヤサイズに対応したサイドウォール部材を用意する必要がなくなり、部品点数を削減することができる。タイヤサイズの変更の際には、位置調整等の段替えを行う必要がないため、生産性を向上することができる。また、ゴムリボンを巻き付ける構成により、ゴム部材のジョイント部の段差の発生を抑制することができ、また断面形状の微調整を行うことができるため、優れたユニフォミティが得られる。しかも、帯状ゴム部材を用いることにより、ゴムリボンを全域に巻き付ける必要がなく、タイヤ成形が比較的短時間で済む。薄肉ゴム層は、異色ゴム層の外周に一定の厚みで形成されており、サイドウォール部の表面に歪みを発生させることなく、ラインや文字等の異色部分を形成することができる。なお、本発明において本体ゴムとは、タイヤの大部分を構成するゴムであって、異色ゴム層を除いたものをいう。
上記において、前記帯状ゴム部材は、前記異色ゴム層の幅方向両側に配され本体ゴムと同じ色のサイドゴム層を有するものが好ましい。
上記構成により、ゴムリボンの巻き付け領域を削減することができるため、タイヤ成形に要する時間を効果的に短縮して生産性を向上することができる。
上記において、前記帯状ゴム部材を形成する工程は、前記異色ゴム層と前記サイドゴム層とを接合しながら押出成形する工程と、前記押出成形工程により得られた成形品の表面に、圧延成形により得られた薄肉ゴムシートを貼り付けて前記薄肉ゴム層とする工程と、からなるものが好ましい。
上記構成によれば、帯状ゴム部材を簡単に形成することができるとともに、薄肉ゴム層を薄肉で精度良く一定の厚みとすることができる。そのため、表面に歪みを発生させずに異色ゴム層を露出させて、好適にラインや文字等を形成することができる。
また、前記帯状ゴム部材の両側面は、下側に拡がる傾斜面をなし、その傾斜面にはエア抜き溝が形成されていることが好ましい。この構成によれば、帯状ゴム部材の両側面が下側に拡がる傾斜面のため、ゴムリボンを巻き付ける際に、隙間が出来にくく密着力も大きくなる。このとき、傾斜面にエア抜き溝が形成されているため、空気の混入による欠陥を効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、生タイヤの一例を示す断面図である。生タイヤTは、ビードワイヤの収束体であるビード1aとビードフィラー1bとが配設されたビード部10と、一対のビード部10から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部30と、サイドウォール部30間に設けたトレッド部20とを備える。一対のビード部10の間にはカーカス層7が架け渡されるように配される。カーカス層7の内周側には、空気圧保持のためにインナーライナー層が配され、カーカス層7の外周側には、たが効果による補強を行うベルト層6が配される。また、生タイヤTは、複数のゴム部材から構成されており、図1の例では、トレッド部材2、サイドウォール部材3、リムストリップ部材4、インナーライナー部材5により構成されている。上記タイヤ構造は一般的なタイヤと同じであり、本発明はサイドウォール部30を有する何れのタイヤにも適用することができる。
サイドウォール部材3は、少なくとも車両装着時に外側となる側(図1の右側)において、本体ゴムとは異なる色のホワイトゴム層8(前記異色ゴム層に相当する。)を有する。ホワイトゴム層8は、一定幅でタイヤ周方向に沿って連続して配されている。ホワイトゴム層8の外周には、本体ゴムと同じ色のカバーゴム層9(前記薄肉ゴム層に相当する。)が配されている。カバーゴム層9は、薄肉で一定の厚みに形成されている。サイドウォール部材3のその他の部分は、本体ゴムと同じ色の黒色ゴム層11である。このタイヤTを加硫した後、カバーゴム層9の所定領域を削り落としてホワイトゴム層8を露出させることで、サイドウォール部30にラインや文字等を形成することができる。
生タイヤTは、例えば以下の要領で成形することができる。まず、インナーライナー部材5を円筒状の成形ドラムの外周に貼り付け、その外周にカーカス層7を構成するカーカスプライを貼り付ける。次に、カーカスプライの所定の位置にサイドウォール部材3および他のゴム部材を配置するとともに、カーカスプライの端部付近に環状のビード1aを外挿し、そのビード1aを介して端部を巻き返す。そして、中央部を膨らませてタイヤ形状に沿って変形させ、踏面部にトレッド部材2を貼り付ける。
次に、サイドウォール部材3について説明する。図2は、本実施形態に係るサイドウォール部材の断面図である。図2に示すサイドウォール部材3は、帯状ゴム部材12と、帯状ゴム部材12の幅方向両側に巻き付けられたゴムリボン13とからなる。更に、帯状ゴム部材12は、ホワイトゴム層8と、ホワイトゴム層8の幅方向両側に配され本体ゴムと同じ色を呈するサイドゴム層14と、ホワイトゴム層8の外周に配され薄肉で一定の厚みを有するカバーゴム層9と、ホワイトゴム層8の内周に配されたクッションゴム層15(接着ゴム層)とからなる。クッションゴム層15は、帯状ゴム部材12とカーカスプライとの接着性を高めるために設けられる。
サイドゴム層14とゴムリボン13とは同じゴム組成物からなるものが好ましく、これにより、クラックの発生が抑制される。一方、カバーゴム層9は、ホワイトゴム層8のオイルや老化防止剤などの移行を防止する、いわゆる移行防止効果を有するゴム組成物からなるものが好ましい。当該移行防止効果を有するためのゴム組成物、およびそのゴム組成物を得るための配合には公知のものが使用できる。なお、本発明は、サイドゴム層14、カバーゴム層9およびゴムリボン13が、同じゴム組成物からなるものでも構わない。
本実施形態では、カバーゴム層9の端部とサイドゴム層14の外周面端部との間に、離間距離d(例えば、5〜10mm)が設けられている。このように、本発明では、カバーゴム層9の端部と、その幅方向外側に位置するサイドゴム層14の外周面端部とが離間したものが好ましい。仮に、カバーゴム層9が帯状ゴム部材12の外周面の幅方向に亘って配され、その端部がゴムリボン13と接合されていると、カバーゴム層9がゴムリボン13と異なるゴム組成物からなる場合に、その界面においてクラックが発生するおそれがあり好ましくない。
帯状ゴム部材12は、例えば、図3に示す装置により形成することができる。当該装置は、成型用ダイ21と、成型用ダイ21に接続された複数台の押出機22、23と、カレンダーロール24、25と、ガイドローラ26とを備えている。各押出機22、23は、ホワイトゴム層8となるゴム組成物と、サイドゴム層14となるゴム組成物とを、それぞれ混練して成型用ダイ21に送り込む。成型用ダイ21は、ホワイトゴム層8の幅方向両側にサイドゴム層14を接合しながら、所定の断面形状に成形する。一方、カレンダーロール24では、カバーゴム層9となるゴム組成物が圧延されてゴムシート16が成形される。ゴムシート16は、薄肉で一定の厚みを有しており、例えば0.2〜1.6mmの厚みを有する。ゴムシート16は、ガイドローラ26により案内されて、成型用ダイ21より押し出された成形品18の外周に貼り付けられる。同様に、カレンダーロール25では、クッションゴム層15となるゴム組成物が圧延成形され、一定の厚みを有するゴムシート17となって、成形品18の内周に貼り付けられる。押出直後の成形品18は、ホット状態であるため、各ゴムシート16、17が効果的に貼り付けられる。
ここで、ゴム組成物とは、ゴム材料並びにその配合材料を常法にて混練して調製したものである。ゴム材料としては、特に制限がなく、天然ゴム、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などの汎用のゴムを用いることができる。また、押出機22、23や成型用ダイ21などは、公知のものを使用することができる。
形成した帯状ゴム部材12は、円筒状の成形ドラムの外周面に配置され、または成形ドラム上のカーカスプライに貼り付けられ、その幅方向両側にゴムリボン13が巻き付けられる。ゴムリボン13の巻き付け装置および巻き付け方法には公知のものが用いられる。例えば、帯状ゴム部材12の端部にゴムリボン13の巻き付け始端を固定した状態で、成形ドラムを所定方向に回転させるとともに、ゴムリボン13をドラム軸方向に移動させることにより、ゴムリボン13をタイヤ周方向にらせん状に重ねて巻き付けることができる。その際、成形ドラムの回転速度またはゴムリボン13のドラム軸方向の移動速度を適宜調節することにより、所望のサイドウォール部材3の幅寸法および断面形状が得られるとともに、ホワイトゴム層8を所定位置に配置することができる。
ここで、図2に示すように、帯状ゴム部材12の端部が(本実施形態ではサイドゴム層14の端部が)傾斜して裾野を有していることが好ましい。これにより、ゴムリボン13を続け合わせ易くなり、ジョイント部において段差の発生を好適に抑制することができる。なお、図2に示すゴムリボン13は概念的に記載されており、実際はもっと細かく、断面形状も複雑となる。
ゴムリボン13は、幅寸法および厚み寸法が比較的小さい未加硫ゴム組成物からなり、各寸法はタイヤサイズなどに応じて種々変更することができる。また、ゴムリボン13の断面形状は、特に限定されるものではなく、横長矩形や台形、三日月形など、部材の断面形状に応じて好ましい形状を採用することができる。ゴムリボン13は、連続して巻き付けられるものでもよいが、非連続であってもよい。更に、巻き付け途中でゴムリボン13の断面形状または寸法を変化させてもよい。ゴムリボン13は、押出成形されたものを一旦巻き取った反物から巻きほぐしつつ供給してもよく、または押出成形されたものをそのまま供給してもよい。
ここで、帯状ゴム部材12の幅寸法は40〜150mmであるものが好ましい。帯状ゴム部材12の幅寸法が40mm未満であると、ゴムリボン13の巻き付け領域が大きくなり、タイヤの成形に時間を要する。一方、150mmを越えると、ゴムリボン13の巻き付けによるユニフォミティの向上効果が小さい。なお、帯状ゴム部材12は、サイドウォール部30に形成されるラインや文字等の表示領域に対応したものが用いられる。即ち、各幅寸法のホワイトゴム層8(例えば、20〜70mm)を有する帯状ゴム部材12を用意しておくだけで、各タイヤサイズに対応したサイドウォール部材3を形成することができ、部品点数が削減する。
成形した生タイヤTは、モールド内で加硫された後に、カバーゴム層9の所定の領域がバフ等で削り落とされる。これにより、バフ表面からホワイトゴム層8が露出し、ラインや文字等が形成される。なお、形成されるラインの本数や幅、間隔などは特に限定されず、ライン以外にも、メ−カーロゴ等の文字、模様などを形成することができる。また、異色ゴム層は、ホワイトゴム層8に限定されるものではなく、本体ゴム(概して、黒色を呈する。)と異なる色であればよい。
[別実施形態]
(1)前述の実施形態では、ホワイトゴム層8の幅方向両側にサイドゴム層14を配した帯状ゴム部材12の例を示したが、本発明では、図4(a)に示すように、ホワイトゴム層8の厚みを薄くしてサイドゴム層14に埋設した形態のものでもよい。これにより、サイドウォール部材3とカーカスプライとの接着性を向上することができる。
また、前述の実施形態では、ホワイトゴム層8とサイドゴム層14との境界が、帯状ゴム部材12の厚み方向に平行である例を示したが、本発明では、図4(b)に示すように、その境界を帯状ゴム部材12の厚み方向に対して傾斜させたものでもよい。これにより、帯状ゴム部材12の接着性を高めつつ、ライン等の表示領域を大きく確保することができる。図4(a)、(b)に示す帯状ゴム部材12は、例えば、図3の装置において、それぞれの断面形状が得られるような成型用ダイ21を用いることで形成することができる。
(2)本発明は、サイドウォール部材以外のゴム部材の形成方法について、特に限定されるものではない。また、前述の実施形態では、帯状ゴム部材12にクッションゴム層15を設けた例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。
(3)前述の実施形態では、帯状ゴム部材を成形ドラムに配置した後に、その幅方向両側にゴムリボンを巻き付けて、帯状ゴム部材の幅方向両側に接合する例を示したが、本発明では、予めゴムリボンを巻き付けた後、帯状ゴム部材を貼り付けて接合してもよい(図5(d)参照)。
(4)前述の実施形態では、帯状ゴム部材を円筒状の成形ドラムに配置した後に、その幅方向両側にゴムリボンを巻き付け、その後、タイヤ形状への成形(シェーピング)を行う例を示したが、本発明では、シェーピング後のサイドウォールに対してゴムリボンを巻き付けてもよい。この場合、シェーピング後の成形物をタイヤ軸心回りに回転させながら、ゴムリボンをタイヤ半径方向に移動させることにより、ゴムリボンをタイヤ周方向にらせん状に重ねて巻き付けることができる。
(5)前述の実施形態では、帯状ゴム部材12の両側面の形状が、図2に示す形状の例を示したが、本発明では、帯状ゴム部材12の両側面の形状は特に限定されず、例えば図5(a)〜(d)に示す形状でもよい。
図5(a)に示す例では、帯状ゴム部材12の両側面は、下側に拡がる傾斜面をなしている。この例でも、帯状ゴム部材12は、ホワイトゴム層8と、ホワイトゴム層8の幅方向両側に配され本体ゴムと同じ色を呈するサイドゴム層14と、ホワイトゴム層8の外周に配され薄肉で一定の厚みを有するカバーゴム層9と、ホワイトゴム層8の内周に配されたクッションゴム層15(接着ゴム層)とからなる。傾斜面は、サイドゴム層14の端面を傾斜面とすることで形成されている。この傾斜面に被さるように、ゴムリボン13がタイヤ周方向に沿ってらせん状に巻き付けられる。
図5(b)に示す例では、帯状ゴム部材12の両側面は、略垂直な端面をなしており、断面が矩形のサイドゴム層14となっている。
図5(c)に示す例では、帯状ゴム部材12の一方の側面は、下側に拡がる傾斜面をなし、他方の側面は、上側に拡がる傾斜面をなしている。この例では、上側に拡がる傾斜面と接合されるゴムリボンを予め巻き付けておき、これに帯状ゴム部材を貼り付けて接合し、次いで他方側のゴムリボンが巻き付けられる。
図5(d)に示す例では、帯状ゴム部材12の両側面が、上側に拡がる傾斜面をなしている。この例では、両側のゴムリボンを予め巻き付けておき、これに帯状ゴム部材を貼り付けて接合する。
(6)前述の実施形態では、帯状ゴム部材の両側面が平坦な面で形成されている例を示したが、本発明では、例えば図6に示すように、帯状ゴム部材の両側面にはエア抜き溝を形成してもよい。エア抜き溝はローレット加工や型押し加工などによって形成することができる。エア抜き溝の方向や形状は、何れでもよいが、帯状ゴム部材の幅方向に対して、0〜60°の角度の溝を有することが好ましい。
成形加工時のエア抜きを効果的に行う上で、エア抜き溝の間隔は、2〜30mmが好ましく、溝幅は0.5〜2.0mmが好ましく、溝深さは0.5〜2.0mmが好ましい。
(7)前述の実施形態では、帯状ゴム部材の下面の下側には、ゴムリボンを巻き付けていない例を示したが、本発明では、図7に示すように、帯状ゴム部材12の下面の下側にも、予めゴムリボン13を巻き付けてもよい。これによって、ゴムリボン13を傾斜面に巻き付ける際に、帯状ゴム部材12の両端部で空気が混入するのを効果的に防止することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、下記項目の評価には、タイヤサイズ265/70R16のテストタイヤを使用した。
(1)成形時間
テストタイヤを製作する際に、サイドウォール部材の形成に要した時間を計測し、比較例1の結果を100として指数評価した。指数が大きいほど形成時間が短く、生産性に優れていることを示す。
(2)ユニフォミティ
JIS D 4233に規定する試験方法に基づいて、RFV(ラジアルフォースバリエーション)を測定し、タイヤのユニフォミティを評価した。具体的には、所定荷重が負荷されるようにタイヤを回転ドラムに押し付け、両軸間隔を一定に保持しながらタイヤを回転させたときに発生する半径方向の反力の変動量を測定した。サンプル数は24とした。比較例1の結果を100として指数評価し、指数が大きいほどユニフォミティに優れていることを示す。
比較例
押出成形で一体的に形成したサイドウォール部材により、サイドウォール部を構成したテストタイヤを比較例1とし、成形ドラムにゴムリボンをタイヤ周方向に重ねてらせん状に巻き付けて形成したサイドウォール部材により、サイドウォール部を構成するテストタイヤを比較例2とした。
実施例
上述した方法で帯状ゴム部材を形成し、その幅方向両側にゴムリボンを巻き付けてサイドウォール部材を形成した。帯状ゴム部材の厚み寸法は4mm一定とし、帯状ゴム部材の幅寸法を各々変化させて上記項目の評価を行った。
Figure 2005335369
表1に示すように、比較例1は、押出成形で得られたサイドウォール部材を貼り付けるだけでよいため、成形時間が最も短い。しかし、ゴム部材のジョイント部において段差等が発生するため、タイヤのユニフォミティが比較的低い。また、評価項目では挙げていないが、各タイヤサイズに対応したサイドウォール部材を多数用意しておく必要があるため、部品点数が多くなってしまうという問題もある。比較例2は、ゴムリボンを巻き付けてサイドウォール部材を形成するものであるため、ユニフォミティに優れているが、ゴムリボンを幾重にも巻き付ける必要があるため、成形時間が比較的長くなる。
一方、実施例1〜5においては、成形時間およびユニフォミティにおいて、それぞれ好適な範囲にあることがわかる。これにより、生産性およびユニフォミティを良好に確保しつつ、部品点数を削減することができる。なお、実施例2〜4では、成形時間とユニフォミティとのバランスがより好ましいことがわかる。
生タイヤの一例を示す断面図 サイドウォール部材の断面図 帯状ゴム部材を形成する装置の模式図 別形態にかかる帯状ゴム部材の断面図 別形態にかかる帯状ゴム部材の断面図 別形態にかかる帯状ゴム部材の斜視図 別形態にかかる帯状ゴム部材の断面図 従来の生タイヤのサイドウォール部を示す断面図 従来の加硫タイヤのサイドウォール部を示す断面図
符号の説明
1a ビード
2 トレッド部材
3 サイドウォール部材
7 カーカス層
8 ホワイトゴム層
9 カバーゴム層
10 ビード部
11 黒色ゴム層
12 帯状ゴム部材
13 ゴムリボン
14 サイドゴム層
15 クッションゴム層
16 ゴムシート
17 ゴムシート
18 押出成形品
20 トレッド部
21 成型用ダイ
22 押出機
24 カレンダーロール
25 カレンダーロール
30 サイドウォール部

Claims (4)

  1. 本体ゴムとは異なる色の部分がサイドウォール部に形成された空気入りタイヤの製造方法であって、
    本体ゴムとは異なる色の異色ゴム層と、前記異色ゴム層の外周に一定の厚みで形成され本体ゴムと同じ色の薄肉ゴム層と、を有する帯状ゴム部材を形成する工程と、
    前記帯状ゴム部材が配される位置の幅方向両側に、リボンをタイヤ周方向に沿ってらせん状に重ねて巻き付ける工程と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記帯状ゴム部材は、前記異色ゴム層の幅方向両側に配され本体ゴムと同じ色のサイドゴム層を有する請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記帯状ゴム部材を形成する工程は、
    前記異色ゴム層と前記サイドゴム層とを接合しながら押出成形する工程と、
    前記押出成形工程により得られた成形品の表面に、圧延成形により得られた薄肉ゴムシートを貼り付けて前記薄肉ゴム層とする工程と、からなる請求項2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記帯状ゴム部材の両側面は、下側に拡がる傾斜面をなし、その傾斜面にはエア抜き溝が形成されている請求項1〜3いずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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