JP2005334943A - エキスパンドメタル面材と柵 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、エキスパンドメタルの形状の特徴を生かしつつ、薄板を使いながらも強度も機能性もあり、美観的にも優れたエキスパンドメタルの加工をされた面材を、軽量でしかも安価に製作して各種用途の柵に展開せんとするものである。
【解決手段】薄板の鋼板に千鳥の切り込みを多数入れて、ロール、プレス等で伸張したエキスパンドメタル部と板材の両面、若しくは片面に山形の突条部を設けた部分とが、交互に構成されたエキスパンドメタル面材において、そのエキスパンドメタル面材の上下辺、左右辺もしくは四辺の端面を覆うように廻り縁となる枠材を固着した事を特徴とする民需、官需等に使用されるエキスパンドメタル柵。
【選択図】 図1
【解決手段】薄板の鋼板に千鳥の切り込みを多数入れて、ロール、プレス等で伸張したエキスパンドメタル部と板材の両面、若しくは片面に山形の突条部を設けた部分とが、交互に構成されたエキスパンドメタル面材において、そのエキスパンドメタル面材の上下辺、左右辺もしくは四辺の端面を覆うように廻り縁となる枠材を固着した事を特徴とする民需、官需等に使用されるエキスパンドメタル柵。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エキスパンドメタルの形状を生かした、特徴ある各種機能を生かしつつ、薄板であるにもかかわらず、強度もあり美観的にも優れたエキスパンドメタル面材を、安価に製作して各種用途の柵に展開せんとするものである。
エキスパンドメタルは、面材としてパンチングメタルのような打ち抜き部のロスもなく、引き伸ばしのやり方で開口部の面積を調節する事が出来るし、切り起こした面の角度の調節が出来るので、風とか音に指向性を持たせる事ができる等、素晴しい機能を有する面材である。横風の強い道路の路側帯に設置すると、エキスパンドメタルの切り起こした面の角度で風向きを上に変えることができ、車の走行が楽になるし、また、下向きに変えると粒度の細かい砂浜を持つ海浜道路では、道路上に堆積する砂を吹き払う事が出来るのである。
又、飛行場のエンジンテストの音を、騒音問題の少ない方向にエキスパンドメタルの切り起こした面を使って、向きを変える事が出来るので利用されている。更に道路の中央分離帯に柵として使われているが、これは、対向車のヘッドライトの光を防眩する為に、エキスパンドメタルの切り起こした面を使って、光が反対車線に真横近辺しか漏れないように効果的に設置されている。
しかしながら、このエキスパンドメタルにも次のような欠点がある。面全体に切込みを入れながら引き伸ばしているので、薄肉の鉄板を使うとベコベコになってフラットな面が出来ないし、面に対しての水平荷重に弱いという欠点があった。従って、大きな面材として使うには、エキスパンドメタルを構成する鉄板の厚みを厚くする必要があるので、非常に重い物と成らざるを得なくなってしまい、取付けの作業も困難になるし、高価な物になっていた。
最近では、鉄板を打抜いて小さい穴で構成するパンチングメタルの方が、歪みも少なくおしゃれである事から使用頻度が増えている。エキスパンドメタルは面材として、折角すばらしい機能がありながら、使用できる現場が段々と少なくなってきているのである。
〔特許文献1〕に記載の、エキスパンドメタルを生産する時に、先端、末端などで、切り目を設けない平板部を付設する。この平板部内で収まる切欠きないし切り込みを設け、切欠/切込同士を結ぶ屈折線の箇所で、エキスパンドメタルを縦横に屈折して補強できるように形成する。とある。
しかし、このように両端末のみに平板部を設けて箱形に構成しても、エキスパンドメタルの面のぶよぶよとした腰のない状態に変わりがなく、又、上下となる面はエキスパンドメタルの端面の鋭利な突起が出たままであり、人に対する安全と安心が要求される公共の分野で使用することができない。
〔特許文献2〕には、多数本の切込み線を平行に刻設した部分を広げてメッシュ部として構成したエキスパンドメタルにおいて、メッシュ部の切込み線と平行に位置する一端、あるいは両端に、切込み線を刻設していない板部を設ける。この板部を平面以外の形状に形成する。とあり、又メッシュ部の切込み線と平行に位置する一端、あるいは両端、あるいはその中間に、切込み線を刻設していない板部を設け、この板部を平面以外の形状に形成する。とある。
しかし、この様な構成の折り曲げでは、柵等に使用する面材としての構成にはならないし、板厚を相当上げないと、エキスパンドメタルの最大の欠点であるぶよぶよ感は無くならないので、綺麗な物に出来上がらない。また、エキスパンドメタルの端面部分は切断しない、と言っても鋭利な突起があり、これもまた、人に対する安全と安心が要求される公共の分野では使用できないのである。
〔特許文献3〕の公報には、メッシュ状にしたエキスパンドメタル部の端部に、切り込み線を設けない板部を付設し、両部の境界線で所定の角度で反対側に屈折して、基本形状を略Z型とする。とある。
しかし、この様な形で柵として連接出来ても〔特許文献1,2〕で指摘したようにぶよぶよ感が残るし、土留め等の人との接触の少ない土木の分野で使用できても、柵として構成するには面が綺麗に出来ていないし、なんと言っても上下に鋭利な突起があるので、これも公共の場所では使用できないのである。
解決しようとする問題点は、戸建て住宅、街路、アパート、マンション等の外構、歩道並びに車道などに使用される各種の柵は、最も安全と環境に配慮し、併せて機能性についても色々とその性能を発揮したい場所であるが、その柵が汚かったり、突起があって危なかったり、風が通らなかったり光が遮られてしまったり,景観性に欠けたり、安全でなかったりする物が多いのが実情である。そこで安全で景観上綺麗な柵を安く提供せんとするものである。
本発明は、エキスパンドメタルの持っている機能性に着眼して、例えば柵としての強度、隠蔽性、通気性、光の遮断性、音とか風に指向性等の機能を持った製品を、安価に提供せんとするものである。
本発明のエキスパンドメタル面材を使用した柵は、従来の縦格子柵のように溶接をしなくてもよく、薄肉のメッキ鋼板で面材を製作するので、プレス等で出来た切り口にメッキが回り込み錆びにくくなる等、価格も安く強度もあり耐久性に優れたすばらしい柵が構成されるところにある。
具体的には面がフラットなエキスパンドメタル部分と、山形の突条部を交互に設けて全体としても概ねフラットなエキスパンドメタル面材を構成し、周囲に枠材を取り付けして柵体とするのである。
長さ方向に引っ張りながら構成したエキスパンドメタルの部分と山形の突条部とを交互に構成して製作されたエキスパンドメタル面材に、その上下辺、左右辺又は四辺となる各辺に、コの字形等の枠材を構成させることで、従来使用されているエキスパンドメタル柵の欠点を一挙に解決せんとするものである。
ステンレススチール、アルミニウム、メッキ鋼板等で、0.5ミリメートルから2.0ミリメートルの厚みで、ロール加工とかプレス加工でエキスパンドメタルとするのであるが、エキスパンドメタル部の幅が10センチメートルから50センチメートルで、板のままの部分を20ミリメートルから200ミリメートルとして、その板の部分に山形の突条部を構成するのである。
柵として構成する場合、表側をどちらに向けるのが良いか判らない事が多くどのような所にでも対応できるように、表裏感の無い物が望ましいのである。ハット形の形状は、成型も簡単であるが表裏感が出来るのであまり好ましくない。しかし、この場合凹部に棒状の化粧材を入れると見栄えが良くなる。S字形もしくは表裏にハット形を設ける形とする事で、表裏感が無くなり見栄えの良い物となる。
このようにして構成されたエキスパンドメタル面材の上下辺、左右辺又は四辺にコの字形の枠材を取り付けするのである。この枠材はエキスパンドメタル面材の山形の突条部とエキスパンドメタルの端面を覆い被せるようにすると良い。山形の突条部がエキスパンドメタル面材の上下、もしくは左右の両端面に構成した時にはコの字形の枠材の廻り縁を構成する部材として代用してもよい。このように面材の周囲に廻り縁を構成することで公共の人に触れる場所でも安心して使用できるのである。
更に、廻り縁の枠材の部分が周辺環境の影響を受けやすく、一番傷みやすい事から、ステンレススチールやアルミニウムで構成すると価格は上がるが、長期に渡って使用できる耐蝕性に優れた高級な柵となるのである。特にアルミニウムの押し出し成型では断面がかなり自由に構成できるので、枠材として馴染みの良い形状にする事が容易となる。
山形の突条部が縦桟として構成されている時、このエキスパンドメタル面材の切り起し面が斜め横からの目隠し性に指向性をもたらす事になるし、また、90度回転させて山形の突条部となる部分が横桟となるように柵を構成すると、エキスパンドメタルの切り起しとなる面が作用して風を上、又は下に向きを変えることが出来るし。光が入ってしかも目隠し性のある機能性に優れた柵の構成となるのである。
勿論、エキスパンドメタル面材の素材を、亜鉛メッキ鋼板で構成すると安価で良いし、更にその上に密着性の良い塗装をする事で、長期に渡って綺麗な柵として使用できる。更にステンレススチールとかアルミニウムを使用するともっと耐久性が上がるので、塩害を受けやすい地域等、環境の厳しい地域で採用すると良い。
以上のように、本発明では如何に安い価格で、強度を保ちつつエキスパンドメタルの機能を持ち、高級感があって、しかも人に優しく、極めて安全に安心して利用できるか研究したのである。
安い価格で、という命題に対しては、1ミリメートルという薄板のメッキ鋼板を使用して、エキスパンドメタルとなる部分もメッキ鋼板をエキスパンドメタル加工により引き伸ばして構成するので、全く端材が出ない面材として必要な面積だけの使用ですみ、最小のコストで構成される、見かけは高級でも高価な物にならないで、むしろ安価に提供できるのである。
強度については、山形の突条部の寸法である程度調整が自由に出来るので、コストパフォーマンスに優れた物となる。更に、廻り縁としての枠材を構成した部分で、必要な強度を追加できるので好都合である。一点に集中的に相当強烈な荷重がかからない限り傷まないので、通常の使用においては、何ら問題は発生しないのである。
以下、本発明を図により詳細に説明する。図1は、本発明のエキスパンドメタル面材図3と廻り縁である枠材3との組み合わせによる柵の構成図であり、縦が1メートルで横の幅が1.8メートルになるようになされ、廻り縁である枠材3を外周に構成する。
図2は山形の突条部2を横長に構成し、柵とした時の正面図である。この場合、目隠し用の柵として使用することを想定しているのであるが、高さが1.8メートルで、横幅は1.2メートルとした場合の構成である。廻り縁である枠材3を四辺に構成した目隠しエキスパンドメタル柵となるのである。1ミリメートルと非常に薄い亜鉛鉄板で製作しても、25センチメートルピッチに補強の山形の突条部を構成するので、安価で強度のあるエキスパンドメタル面材が製作できるのである。
図3は、肉厚が1ミリメートルの亜鉛鉄板でエキスパンドメタル部1と山形の突条部2を交互に構成して製作されたエキスパンドメタル面材図3である。山形の突条部2の突出した寸法は、片側に15ミリメートルの高さと、15ミリメートルの幅を設ける。従って、両側だと高さも幅も30ミリメートルとなる。また、この突条部を使って図10のように擬木、ステンレススチール、アルミニウム等で強度アップを兼ねて装飾的な化粧材4を装着すると、更に高級感を演出できるのである。
製品構成の実施として、エキスパンドメタル面材図3に構成された複数の山形の突条部2と、エキスパンドメタル部1は、22センチメートルのエキスパンドメタル部1と、山形の突条部2となる平板部は9センチメートルの寸法で、エキスパンドメタル部1と平板部を交互に31センチメートルのピッチで構成して、平板部を図5、図6のようにプレス成型して表裏の無い形とするのである。そしてエキスパンドメタル面材図3、のように構成するのである。
このプレスの結果、エキスパンドメタル部1が22センチメートル、山形の突条部2の幅を3センチメートルとする。その結果、エキスパンドメタル面材図3として、薄いメッキ鋼板を使いながらも強度もあって適当に開口部もありエキスパンドメタル部1の切り込みの向きを使いながら、用途によって機能性も発揮できるので、美観性と併せて、コスト的に安くて耐蝕性にも優れた物となるのである。
この時、図5、図6のように補強の山形の突条部2の形状をS字形にすれば表裏感の無い形状にする事ができ、外観上素晴らしい物となるのである。S字形のSの字の両端末がエキスパンドメタル面材の面のほぼ中心に来るように構成するのである。図7、図8、図9のように廻り縁となる枠材3についても、表裏感の無い形状が望ましいし、エキスパンドメタルの面から前後に突出している部分を囲い込むように覆い被せるのである。また、図4のように補強の山形の突条部2の形状を、片面だけのハット形にすれば表裏感はあるものの、この凹部に化粧材を入れると見栄えの良い物となる。
1 エキスパンドメタル部
2 山形の突条部
3 廻り縁の枠材
4 化粧材
2 山形の突条部
3 廻り縁の枠材
4 化粧材
Claims (2)
- 板材に千鳥の切込みを入れて伸張したエキスパンド部と、板材の片面もしくは両面に山形の突条部を設けた部分とが、交互に3〜20ヶ所構成されていることを特徴とするエキスパンドメタル面材。
- (請求項1)のエキスパンドメタル面材において、面材の上下辺、左右辺もしくは四辺を廻り縁となる枠材で覆うように固着した事を特徴とするエキスパンドメタル柵。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004157648A JP2005334943A (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | エキスパンドメタル面材と柵 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004157648A JP2005334943A (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | エキスパンドメタル面材と柵 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005334943A true JP2005334943A (ja) | 2005-12-08 |
Family
ID=35489056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004157648A Pending JP2005334943A (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | エキスパンドメタル面材と柵 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005334943A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007315135A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd | 防風・防雪柵用の山形状孔あき金属板およびこれを使用した防風・防雪柵 |
CN102960131A (zh) * | 2012-11-23 | 2013-03-13 | 阎甡 | 栅栏网片及其配件 |
CZ306884B6 (cs) * | 2016-07-01 | 2017-08-23 | TIMELESS SOLUTION s.r.o. | Stavebnicový plotový systém a způsob jeho výroby |
JP2019520500A (ja) * | 2016-07-11 | 2019-07-18 | ロックウール インターナショナル アー/エス | 吸音ガードレールシステム |
-
2004
- 2004-05-27 JP JP2004157648A patent/JP2005334943A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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