次に発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された遊技機1の正面図、図2は、遊技機1の遊技盤3の正面図、図3は、遊技盤3に取り付けられるセンター飾り5の正面図、図4は、遊技機1の背面図である。
遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠7と、この外枠7に取り付けられた内枠9とから構成されており、内枠9には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤3と、遊技盤3上に遊技球13を発射するためのハンドル15と、遊技盤3によるパチンコ遊技の結果得られた賞品である遊技球13を受ける上受け皿17と、下受け皿19とが設けられている。
遊技盤3は、図2に示すように、ほぼ中央にセンター飾り5が配設され、センター飾り5には、パチンコ遊技の進行状態に応じて興趣のある装飾図柄や特別図柄などを表示する液晶カラーモニタ141が取り付けられている。この液晶カラーモニタ141には、図33に示すように、遊技者が遊技で主に視認する図柄である装飾図柄を表示する装飾図柄表示部317と、特別図柄を表示する特別図柄表示部21等が設けられる。又、遊技盤3は、始動口25と、大入賞口27と、普通図柄表示部29とを備え、始動口25に遊技球13が入賞(以下、「スタート入賞」ともいう。)することによって、特別図柄表示部21が特別図柄の表示を開始して、特別図柄が所定の図柄になると大入賞口27を開閉する大当り遊技を提供する。
特別図柄表示部21が設けられるセンター飾り5は、図3に示すように、ワープ入口31と、ワープ出口33と、音階表示を行う音階ランプ35と、柱状表示を行うセンター柱ランプ37と、音符表示を行う音符ランプ39とを備えている。音階ランプ35は、ドランプ35A、レランプ35B、ミランプ35C、ファランプ35D、ソランプ35E、ラランプ35F、シランプ35Gから構成されている。センター柱ランプ37は、青色発光素子37Aと、赤色発光素子37Bとを内蔵し、青色発光、赤色発光、紫色発光が可能である。尚、センター飾り5の動作の説明は、後述する。
この様に遊技者から見える箇所に遊技盤3やセンター飾り5が配設される遊技機1は、遊技者から見えない背面側に、図4に示す様に、主基板41と、電源基板43と、発射制御基板45と、払出制御基板47と、賞球払出装置49と、中央ユニット53とが内枠9に取り付けられている。
又、遊技機1は、図1、及び図4に示すように、プリペイドカードユニット51が組み合わされる様に構成されている。
図5は、遊技機1の信号の流れ(矢印付き実線で示す、矢印無し実線は、接地線を示す)と電源の流れ(矢印付き太線で示す)とを示すブロック図である。
遊技機1は、図5に示すように、遊技を提供する主基板41が全ての制御の中心となるように構成されており、この主基板41には、電源基板43が電源を供給する。又、電源基板43は、受電基板55から電源の供給を受け、受電基板55は、AC24V受電端子57を経由して、外部からAC24ボルト電源の供給を受ける。
又、受電基板55は、インタフェース基板65に接続され、外部から受電したAC24ボルト電源を供給する。
この受電基板55からAC24ボルト電源の供給を受ける、電源基板43は、発射制御基板45と、払出制御基板47と、図柄制御基板59と、音声制御基板61と、ランプ制御基板63とに電源を供給する。
この構成により、遊技機1は、外部から受電したAC24ボルト電源を各部に供給して、作動させる。
外部のAC24ボルト電源に接続される受電基板55は、慣用されているコンデンサ等を用いた方法で、外部のAC24ボルト電源を供給する配線(図示を省略する)を経由して接地をとる接地回路(図示を省略する)を備えており、この接地回路は、静電気が発生したり、或いは静電気が集められてくる上部ミドルプレート板金67と、タンク69と、タンクレール板金71と、接地端子73とに接続されている。尚、詳細な説明は、省略する。
遊技機1の制御を司る機能を持った主基板41は、電源基板43から供給を受けた電源を利用して、遊技用のコンピュータチップや入力インタフェース、出力インタフェース等の電子回路チップ(図示を省略する)が後述するような機能を発揮する。
又、この機能を発揮するために、主基板41の入力インタフェース(図示を省略する)は、枠用中継端子板75を経由して賞球計数手前側スイッチ77と、賞球計数奥側スイッチ79とに接続され、これらからの信号を入力すると共に、第1種始動口スイッチ81と、下受け皿満杯スイッチ83と、補給球不足スイッチ85とに接続され、これらから信号を入力する。又、盤用中継端子板87を経由して、左普通図柄作動ゲートスイッチ89と、右普通図柄作動ゲートスイッチ91と、左袖入賞口スイッチ93と、右袖入賞口スイッチ95と、左落し入賞口スイッチ97と、右落し入賞口スイッチ99とから、信号を入力する。更に、盤用中継端子板87に接続された大入賞口用中継端子板101を経由して、特定領域スイッチ103と、カウントスイッチ105とから信号を入力する。尚、主基板41と、盤用中継端子板87と、大入賞口用中継端子板101とは、双方向通信が可能な構成を有している。
この様に入力した数々の信号に基づいて所定の演算処理を実行後、主基板41は、出力インタフェース(図示を省略する)から駆動信号を、盤用中継端子板87を経由して、普通電動役物ソレノイド107に供給すると共に、盤用中継端子板87と大入賞口用中継端子板101とを経由して、球流路切換ソレノイド109と、大入賞口ソレノイド111とに供給する。
又、主基板41は、制御及びデータ信号を払出制御基板47と、音声制御基板61と、図柄制御基板59と、ランプ制御基板63とに出力する。
尚、主基板41は、盤用外部端子板113に外部出力信号を供給する。
主基板41から制御及びデータ信号を入力する払出制御基板47は、入力インタフェース(図示を省略する)によって、主基板41からの信号を入力すると共に、球貸計数手前側スイッチ115と、球貸計数奥側スイッチ117とから信号を入力する。又、枠用中継端子板75を介して、賞球計数手前側スイッチ77と、賞球計数奥側スイッチ79とから信号を入力する。
又、払出制御基板47は、入出力インタフェース(図示を省略する)によって、払出装置基板119に接続され、この払出装置基板119に駆動信号を出力して、払出モータ121を制御する。
しかも、払出制御基板47は、入出力インタフェース(図示を省略する)によって、インタフェース基板65に接続され、このインタフェース基板65との間で、信号を送受する。
これらにより、払出制御基板47は、図4に示した賞球払出装置49によって、貸し球、及び賞球の払い出しを実行する。尚、動作の詳細な説明は、省略する。
ここで、賞球の払い出しは、主基板41からの信号に基づいて実行し、貸し球の払い出しは、インタフェース基板65からの信号に基づいて行う。
この貸し球の払い出しの信号を出力するインタフェース基板65は、図1に示した上受け皿17内に収納されている度数表示基板123と、図1、図4に示した周知のプリペイドカードユニット51とに接続され、双方向でデータ信号の送受を行う。尚、インタフェース基板65は、払出制御基板裏板金127に接続され、アース回路を共通化している。
これにより、インタフェース基板65は、プリペイドカードユニット51からの信号を払出制御基板47に送ったり、度数表示基板123に送ることで、プリペイド金額の残額表示や、貸し球動作の機能の一部を提供する。
尚、払出制御基板47は、枠用外部端子板125に接続されていると共に、この枠用外部端子板125には、内枠開放スイッチ129と、金枠開放スイッチ131とが接続されている。これにより、枠用外部端子板125は、払出制御基板47と、内枠開放スイッチ129と、金枠開放スイッチ131とから出力された信号を外部、例えばホール管理コンピュータ(図示を省略する)に出力する機能を有する。
発射制御基板45は、入力インタフェース(図示を省略する)に発射停止スイッチ133と、タッチプレート135とが接続され、駆動回路(図示を省略する)に発射モータ137が接続されている。これにより、周知の遊技球13の発射動作を提供する。
主基板41から信号を入力する図柄制御基板59は、特別図柄表示部21を提供する液晶カラーモニタ141と、普通図柄表示装置基板143とに接続され、主基板41からの信号に基づいて、これらを制御して、液晶カラーモニタ141が表示する画像を生成し、普通図柄表示部29に普通図柄を表示させる。尚、液晶カラーモニタ141に画像を表示させる制御の説明は、後述する。
同様に、主基板41から信号を入力する音声制御基板61は、スピーカ用中継端子板145を経由して、図1の上受け皿17に備えられたスピーカ147に接続されており、主基板41からの信号に基づいて、音楽や音響、アナウンス、効果音を出力する。
又、ランプ制御基板63は、飾りランプ用中継端子板149を経由して、上部内枠飾りランプ基板151と、表飾りランプ基板153とに接続されており、主基板41からの信号に基づいて、図1に示す枠大当りランプ155や枠大当りランプ157などを点灯させる。
又、ランプ制御基板63は、ランプ用中継端子板159を経由して、図2に示す左サイド飾り171等に電飾を提供する左サイドLED基板161と、左袖飾り173等に電飾を提供する左袖LED基板163と、右袖飾り175に電飾を提供する右袖LED基板165と、センター飾り5に電飾を提供するセンター飾りLED基板167とに接続されており、主基板41からの信号に基づいて、これらが電飾を行う制御信号を出力する。
又、ランプ制御基板63は、ランプ用中継端子板159と、特別図柄飾りLED基板177とを経由して、左特別図柄飾りLED基板179と、右特別図柄飾りLED基板181と、センター飾りLED基板183とに接続されており、主基板41からの信号に基づいて、センター飾り5に備えられているLED(図示を省略する)を点灯する。
尚、センター飾り5の各LEDの点灯状態の説明は、後述する。
主基板41と図柄制御基板59との間は、図6に示すように、接続されており、主基板41は、メインCPU185と、出力ポート187、189と、出力バッファ191、193とを備えており、図柄制御基板59は、入力バッファ195、197と、サブCPU199とを備えている。メインCPU185と、出力ポート187、189との間は、メインCPUバス201で接続されており、出力ポート187と出力バッファ191との間は、パラレル出力ポートバス203で接続され、メインCPU185から出力バッファ191を経由して、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)が図柄制御基板59に出力される。図柄制御基板59は、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)を入力バッファ195で入力して、サブCPU199に入力ポート205を介して入力する。
メインCPU185に接続された出力ポート189からは、コントロール信号(ZSTR)が出力バッファ193を介して、図柄制御基板59に出力される。図柄制御基板59は、コントロール信号(ZSTR)を入力バッファ197で入力して、サブCPU199のINT207に入力する。
以上に示したように、主基板41から伝送データ(ZDT0〜ZDT7)とコントロール信号(ZSTR)とが出力され、図柄制御基板59に入力される。
図7は、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)とコントロール信号(ZSTR)の説明図、図8は、コマンドの遷移図である。
図9、図12、図13、図16、図19は、主基板41から図柄制御基板59に出力されるコマンドの説明図、図10、図11、図14、図15、図17、図18、図20は、主基板41から図柄制御基板59と、音声制御基板61と、ランプ制御基板63とに出力されるコマンドの説明図である。
このコントロール信号(ZSTR)は、図7に示すように、通常は低レベルで、出力時は高レベルになる1ビット信号である。
又、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)は、8ビットのパラレルデータで送信されるものであって、図7に示すように、詳細を後述する1コマンドが2バイトのMODEデータと、ACTIONデータとで構成されている。
この伝送データ(ZDT0〜ZDT7)によって、装飾図柄や特別図柄などを液晶カラーモニタ141に表示するためのコマンドが送信される。尚、主基板41から、音声制御基板61と、ランプ制御基板63と、払出制御基板47とに送信される信号にも同様の伝送データ(ZDT0〜ZDT7)と、コントロール信号(ZSTR)とが用いられている。
ここで、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)と、コントロール信号(ZSTR)とによって図柄制御基板59等に送信されるコマンドとしては、図8のコマンドの遷移図に示すような特別図柄の表示用等のコマンドC1ないしC11がある。
このコマンドC1は、電源投入時に主基板41から図柄制御基板59(以下同様である。)に出力されるものであって、例えば、図9に示す様に、低確率時の特別図柄初期の指定を行うMODEがAEHで、ACTIONが00Hとからなるコマンド「AE00H」やコマンド「AE01H」が特別図柄初期設定コマンドとして出力される。続く、コマンドC2は、待機中に出力されるものであって、例えば図9に示すコマンド「AE02H」が客待ちデモンストレーション指定コマンドとして出力される。又、コマンドC3は、特別図柄の変動を開始させるために出力されるものであって、図10、図11に示す様なコマンド(具体的例の詳述及び図示は省略する。)が変動パターン特指定コマンドとして出力され、コマンドC4は、図12に示すようなコマンドが、左図柄特指定コマンドとして出力され、コマンドC5は、図13に示すようなコマンドが右図柄特指定コマンドとして出力され、コマンドC6は、特別図柄を確定停止されるために出力されるものであって、図14に示すようなコマンドが全図柄停止特指定コマンドとして出力され、コマンドC7は、はずれの場合で、かつ確率変動中又は変動時間短縮中の規定回数変動終了時に出力される図9に示すようなコマンドが確率変動終了指定コマンドとして出力され、コマンドC8は、大当り遊技を開始するまでのインターバルの開始時点に出力される図15、図16に示すようなコマンドが初回インターバル指定コマンドとして出力され、コマンドC9は、大当り遊技の開始時(大入賞口の開放時)に出力され、且つラウンドを指定するための図15に示すようなコマンドがラウンド指定コマンドとして出力され、コマンドC10は、大入賞口27の閉鎖時に出力される図15、図16に示すようなコマンドがインターバル指定コマンドとして出力され、コマンドC11は、最終回の大当り遊技の終了時に演出を行うための最終回インターバル期間の開始時に出力される図16、図17、図18に示すようなコマンドが最終回インターバル指定コマンドとして出力される。尚、遊技機1では、最終回インターバル1乃至10指定コマンドしか利用されないが、その他の最終回インターバル11乃至60指定コマンドは、遊技機1の類似機で利用されるものである。
又、この様なコマンドC1ないしC11用のコマンド以外に、図19の(A)に示すような特別図柄の保留球数を示す図柄を表示するための図柄作動記憶特指定コマンドや、図19の(B)に示すような普通図柄の保留球数を示す図柄を表示するための図柄作動記憶普指定コマンドや、図20に示すように、ランプ制御基板63にだけ出力されるコマンド「D501、D502、D503、D504、D800、D801、D901、C600、C601」が出力される。尚、各コマンドの説明は、適宜行う。又、図9ないし図20に示したコマンドは、一例である。尚、コマンドは、16進数表示であることの明示の有無に関わらず全て16進数である。
ここで、図10、11に記載される変動パターン特指定コマンド(以下、特○指定とも言う。)で行われる変動パターンについて説明する。
まず、はずれ用の変動パターンについて説明する。
図10に記載される変動パターン特1乃至32指定コマンドは、はずれ用の変動パターンを行わせるためのものである。特1乃至10指定は、リーチ変動(左右の装飾図柄を同一図柄で停止させる変動)にならない通常変動ではずれになるもので、特4,5指定は、連続予告であるオバケ連続予告の予告変動のみに利用され、特6乃至8指定は、連続予告である音階連続予告の予告変動のみに利用され、特9,10指定は、連続予告であるキャラ連続予告の予告変動のみに利用されるものである。特11乃至16指定は、単調で短めなリーチ変動であるノーマルリーチ変動ではずれになるもので、特13乃至16指定は、連続予告であるオバケ連続予告の予告変動のみに利用されるものである。特17乃至28指定は、図37(D)に示すような、キャラクタ(狼男、フランケン又はミイラ男)が出現する1ラインのスーパーリーチ変動であるシングルリーチ変動ではずれになるものである。特29,30指定は、図37(E)に示すような、キャラクタ(魔女)が出現する2ラインのスーパーリーチ変動であるダブルリーチ変動ではずれになるものである。特31,32指定は、図37(F)に示すような、キャラクタ(ドラキュラ)が出現する3ラインのスーパーリーチ変動であるトリプルリーチ変動ではずれになるものである。
次に、当り用の変動パターンについて説明する。
図11に記載される変動パターン特33乃至69指定コマンドは、当り用の変動パターンを行わせるためのものである。特33乃至35指定は、単調で短めなリーチ変動であるノーマルリーチ変動で当りになるものである。次に、特36乃至47指定は、図37(D)に示すような、キャラクタ(狼男、フランケン又はミイラ男)が出現する1ラインのスーパーリーチ変動であるシングルリーチ変動で当りになるものである。次に、特48乃至55指定は、図37(E)に示すような、キャラクタ(魔女)が出現する2ラインのスーパーリーチ変動であるダブルリーチ変動で当りになるものである。次に、特56乃至68指定は、図37(F)に示すような、キャラクタ(ドラキュラ)が出現する3ラインのスーパーリーチ変動であるトリプルリーチ変動で当りになるものである。次に、特69指定は、出現率が極めて低いプレミアムリーチ変動で、左から「ミ・ド・マ」という装飾図柄を一旦停止した後に、所定の大当り図柄を表示して当りになるものである。
このように、変動パターンには、はずれ用しかない通常変動と、はずれ用にも当り用にもあるノーマルリーチ変動と、はずれ用にも当り用にもあるスーパーリーチ変動(シングルリーチ変動、ダブルリーチ変動、及びトリプルリーチ変動)と、当り用しかないプレミアムリーチ変動と、がある。
図21は、主基板41で実行される遊技制御処理ルーチンのフローチャートである。遊技制御処理の詳細な説明は省略するが概略を以下に示す。
この遊技制御処理は、4ミリ秒毎に発生する割込信号に基づいて起動され、まず作業領域は正常かを判断する(S100)。ここでは、電源投入直後は、正常ではないと判断され、次にRAMの初期化設定処理が行われる(S110)。RAMの初期化設定処理後は、後述するS210〜S220の処理を次に図21の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
又、電源投入直後でなければ、作業領域は正常であると判断され(S100)、次にサブ基板である図柄制御基板59、ランプ制御基板63、音声制御基板61、払出制御基板47へのコマンド、及び盤用外部端子板113への外部出力信号の出力を行う出力処理が行われる(S120)。
以後、入力ポート(入力インターフェース)から入力されたデータ(信号)のチェックを行う入力処理(S130)、入賞球(入賞信号)に基づく賞品球に関するコマンドの作成を行う払出処理(S140)、SW断線・短絡エラーの検出及びその解除を行うエラー検出及び、解除処理(S150)を行う。
S150にて、エラー中であることが検出された場合には(S160)、後述するS200の外部情報作成処理に移行する。以後S210〜S220の処理を次に図21の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
次いで、エラー中でなければ(S160)、普通図柄の変動、停止に関するコマンドの作成及び普通電動役物開放の制御を行う普通図柄/普通電動役物処理(S170)、詳細を後述する特別図柄/第1種特別電動役物処理(S180)、図柄作動記憶特指定コマンド、図柄作動記憶普指定コマンド、ランプ制御基板63に送信するランプの制御に関するコマンド、及び音声制御基板63に送信する音声の制御に関するコマンドの作成を行うランプ・作動記憶・音声コマンド作成処理(S190)、変動回数情報、大当り情報、高確率状態情報を作成する外部情報作成処理(S200)を実行する。上記S100〜S200の処理は、所定時間である4ミリ秒毎に実行される。
又、リーチ判定用乱数RRND、変動パターン決定用乱数HRND、シナリオパターン決定用乱数YRND2、連続予告判定用乱数YRND1の乱数値の更新を行う変動パターン決定に関する各乱数更新処理(S210)、大当り判定用乱数TRNDの初期値を変更するための初期値決定用乱数の乱数値を更新する初期値乱数更新処理(S220)を繰り返し実行する。
ここで主な乱数について説明する。
大当り判定用乱数TRNDは、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし630の範囲の値であって、大当り判定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、大当りか否かの判定に利用され、後述するS330のスタート入賞時に取得される。又、低確率状態の時に大当りとされる乱数値は、2個設けられ、高確率状態の時に大当りと判定される乱数値は、10個設けられている。このため、低確率状態(通常状態)の大当り確率は1/315.5、高確率状態(確変状態)の大当り確率は1/63である。
大当り図柄決定用乱数ZRNDは、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし29の範囲の値であって、大当り図柄決定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、大当り図柄の決定に利用され、後述するS330のスタート入賞時に取得される。通常図柄の組合せによる大当り図柄に対する乱数値は、15個設けられ、確変図柄の組合せによる大当り図柄に対する乱数値は、15個設けられている。このため、確変図柄の組合せによる大当りの割合は1/2である。
連続予告判定用乱数YRND1は、S210と、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし238の範囲の値であって、連続予告判定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、連続予告を行うか否かを判定する際に取得され利用される。
シナリオパターン決定用乱数YRND2は、S210と、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし240の範囲の値であって、シナリオパターン決定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、シナリオパターンを決定する際に取得され利用される。
変動パターン決定用乱数HRNDは、S210と、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし250の範囲の値であって、変動パターン決定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、変動パターンを決定する際に取得され利用される。
リーチ判定用乱数RRNDは、S210と、後述するS310で4ミリ秒毎に1ずつ更新される0ないし232の範囲の値であって、リーチ判定用乱数バッファで記憶されている。この乱数値は、リーチを行うか否かを判定する際に取得され利用される。
図22は、図21のS180の詳細を示す特別図柄/第1種特別電動役物処理ルーチンのフローチャートである。
詳細の説明は省略するが、特別図柄/第1種特別電動役物処理では、まず主基板41から指定した変動パターン動作停止までなどの所要時間を設定し、減算カウントする特別図柄動作タイマ減算処理(主基板41とサブ基板との同期用)(S300)、大当り判定用乱数TRND、大当り図柄決定用乱数ZRND、リーチ判定用乱数RRND、変動パターン決定用乱数HRND、連続予告判定用乱数YRND1、シナリオパターン決定用乱数YRND2などの各バッファに記憶される乱数値を更新する特別図柄用各乱数作成処理(S310)、4ミリ秒毎にはずれ図柄決定用乱数を基にはずれ図柄を作成するはずれ図柄作成処理(S320)、スタート入賞時に保留球数4個のとき(スタート入賞が無効のとき)は、処理を終了する処理、スタート入賞時に保留球数4個未満のとき(スタート入賞が有効のとき)は、保留球数を加算し、大当り判定用乱数TRND、大当り図柄決定用乱数ZRNDの乱数値を取得して任意の保留バッファに記憶する第1種始動口入賞処理(S330)、スタート入賞時に連続予告演出を行うか否かの判定を行う連続予告演出判定処理(S335)、変動開始時に変動パターン特指定コマンドを作成する変動パターン作成処理(S340)、大入賞口入賞数、大入賞口動作タイマなどより第1種特別電動役物を制御する第1種特別電動役物制御処理(S350)が行われる。
図23は、図22のS335の詳細を示す連続予告演出判定処理ルーチンのフローチャートであり、この処理は、S330で大当り判定用乱数TRND及び大当り図柄決定用乱数ZRNDが保留バッファに新たに記憶される毎に行われるもので、有効球のスタート入賞に基づいて連続予告の演出を行うか否かを判断している。図25は、連続予告演出のシナリオパターン(大当り用)が決定されるまでの流れを示す説明図、図26は、連続予告のシナリオパターン(はずれ用)が決定されるまでの流れを示す説明図である。
先ず、新たに記憶された保留バッファの大当り判定用乱数TRNDの乱数値による振分処理を行う(S400)。この振り分けでは、図25,26の欄211に示すように、大当りか否(はずれ)かの振り分けが行われる。大当りであれば、以後図25に示す流れになり、はずれであれば、以後図26に示す流れになる。
先ず、大当りの場合を説明する。
大当りの場合には、次に欄215に示すように、新たに記憶された保留バッファの大当り図柄決定用乱数ZRNDの乱数値による振分処理を行う(S410)。ここでは、大当りの図柄が確変図柄であるか、通常図柄であるかの振り分けが行われる。
確変図柄の場合には、欄217に示すように、柱ランプ状態記憶フラグOKMNFGの値による振分処理を行うが(S420)、ここでは図中に「−」で示すように、確認(利用)しない。尚、この柱ランプ状態記憶フラグOKMNFGは、図3に示したセンター柱ランプ37の点灯色を記憶するものであって、「0」は、センター柱ランプ37が赤色点灯状態、「1」は、青色、又は紫色点灯状態にあることを示す。このセンター柱ランプ37の詳細については後述する。
次いで、欄219に示すように、連続予告記憶フラグYKKCTによる振分処理を行う(S430)。この連続予告記憶フラグYKKCTは、「0」は、連続予告未セット状態で、保留の変動には、連続予告が無いことを意味する。又、「1〜4」は、連続予告セット状態で、保留の変動に連続予告がセットされていることを意味すると共に、その数値は、連続予告に関わる残りの変動回数を意味する。例えば、「1」の場合は、既に連続予告がセットされており、次の保留に係る変動が連続予告の最終変動であることを意味している。
又、ここで「1〜4」の場合は、保留の変動で既に連続予告がセットされていることから、以後欄221、223、225、227の処理は、確認されない。つまり、連続予告がセットされているときは、新たな連続予告がセットされないようになっている。これにより、連続予告の上書きを防止し、セットされた連続予告は、必ずシナリオ通りに最後まで行われるものとなっている。
従って、ここでは、連続予告未セット状態である「0」の場合だけ、次の欄221の振分処理を行う。
この欄221では、適宜タイミングで取得した連続予告判定用乱数YRND1の乱数値による振分処理を行う(S440)。
ここでは、その乱数値が「0〜79」であるかが判断され、これ以外の「80〜238」の場合は、以後欄223、225、227の処理は、確認されない。つまり、連続予告を行わない振り分けが為される。
ここで、「0〜79」であれば、連続予告を行うと判断し、次に保留球数記憶フラグTGONUMによる振分処理を行う(S450)。この欄223では、記憶する保留球数が「0〜1」の場合には、以後欄225、227の処理は、確認されない。つまり、保留球数が1以下の場合には、保留球数が少なすぎて、複数の変動で演出を行う連続予告はできないので、連続予告を行わない振り分けが為される。
又、欄223に示すように、「2」、「3」、「4」の場合は、連続予告を行うのに十分な保留球数が有ることから、更に欄225に示すように、適宜タイミングで取得したシナリオパターン決定用乱数YRND2の乱数値による振分処理を行って(S460)、欄227に示すように、その振り分けの結果、その得た値であるオフセット値をシナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納するオフセット値の格納処理を行う(S470)。これにより、大当りで、確変図柄の場合のシナリオパターンテーブルのオフセット値が、シナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納される。尚、確変図柄の大当りを保留したときのスタート入賞に基づいて連続予告を行うと判断された場合には、オフセット値が「9ないし20」の間で設定される。
一方、欄215で通常図柄の振り分けが為された場合には(S410)、次に欄217に示すように、柱ランプ状態記憶フラグOKMNFGの値で振り分けを行い(S420)、この値が「1」の場合は、以後の欄219、221、223、225、227の処理は、確認されない。つまり、連続予告はセットされない。このように、センター柱ランプ37が青色、又は紫色点灯状態で、通常図柄の大当りを保留したときのスタート入賞に基づいて行われる連続予告の演出を行うか否かの判断については、連続予告を行わないと判断されるようになっている。つまり、センター柱ランプ37が青色、又は紫色に点灯している状態で、連続予告が発生してしまうと、確変図柄の大当りが発生する制御が行われる場合があるため、通常図柄による大当りにする場合には、通常のリーチ変動の状態からそのまま大当りになるノーマルリーチ変動の変動パターン指定コマンドが選択されるようになっている。尚、ここでは、具体的なコマンドを示しての説明は省略する。
センター柱ランプ37が赤色点灯状態の「0」の場合には、更に欄219に示すように、連続予告記憶フラグYKKCTによる振分処理を行う(S430)。
ここで「1〜4」の場合は、保留の変動で既に連続予告がセットされていることから、以後欄221、223、225、227の処理は、確認されない。つまり、連続予告がセットされているときは、新たな連続予告がセットされないようになっている。これにより、連続予告の上書きを防止し、セットされた連続予告は、必ずシナリオ通りに最後まで行われるものとなっている。
従って、ここでは、連続予告未セット状態である「0」の場合だけ、次の欄221の振分処理を行う。
この欄221では、適宜タイミングで取得した連続予告判定用乱数YRND1の乱数値による振分処理を行う(S440)。
ここでは、その乱数値が「0〜79」であるかが判断され、これ以外の「80〜238」の場合は、以後欄223、225、227の処理は、確認されない。つまり、連続予告を行わない振り分けが為される。
ここで、「0〜79」であれば、連続予告を行うと判断し、次に保留球数記憶フラグTGONUMによる振分処理を行う(S450)。
この欄223では、記憶する保留球数が「0〜1」の場合には、以後欄225、227の処理は、確認されない。つまり、保留球数が1以下の場合には、保留球数が少なすぎて、複数の変動で演出を行う連続予告はできないので、連続予告を行わない振り分けが為される。
又、欄223に示すように、「2」、「3」、「4」の場合は、連続予告を行うのに十分な保留球数が有ることから、更に欄225に示すように、適宜タイミングで取得したシナリオパターン決定用乱数YRND2の乱数値による振分処理を行って(S460)、欄227に示すように、その振り分けの結果、その得た値であるオフセット値をシナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納するオフセット値の格納処理を行う(S470)。これにより、大当りで、通常図柄の場合のシナリオパターンテーブルのオフセット値が、シナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納される。尚、通常図柄の大当りを保留したときのスタート入賞に基づいて連続予告を行うと判断された場合には、オフセット値が「12〜20」の間で設定される。
次に、はずれの場合を説明する。
S400の振り分けで、はずれとされた場合には、次に図26の欄215で示すように、大当り図柄決定用乱数ZRNDによる振り分けを行うが(S410)、ここでは図中に「−」で示すように、確認しない。これは、大当り判定用乱数TRNDがはずれであるため、大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数ZRNDの乱数値は利用されないからである。以降のS420乃至S470の処理は、上述した通常図柄の組合せによる大当りのところで説明したS420乃至470の処理と基本的な流れが同じであるため、省略する。尚、はずれを保留したときのスタート入賞に基づいて連続予告を行うと判断された場合には、オフセット値「0〜8」がシナリオパターン記憶フラグYKNFG格納される。
次に、保留の変動開始時にその保留の変動パターンが決定されるまでの流れを説明する。図24は、図22のS340の詳細を示す変動パターン作成処理ルーチンのフローチャート、図28、図29は、保留の変動開始時に変動パターン群テーブルNo.が決定されるまでの流れの説明図である。
先ず、図24に示すように、特別図柄の左右が一致するか否かによる振分処理を行う(S500)。この振分処理により、図28の欄237に示すように左右の特別図柄が一致する場合、つまり大当りの場合には、以後、図28に欄241、243、245、247、249、251、253、255で示す振分処理が行われ、図29の欄239に示すように左右の特別図柄が一致しない、つまりはずれの場合には、以後、図29に欄257、259、261、263、265、267、269、271で示す振分処理が行われる。
先ず、保留で行われる変動が大当りの場合について説明する。
欄241に示すように、連続予告記憶フラグYKKCTによる振分処理を行う(S510)。ここで、「1」以外、即ち連続予告の最終変動以外であれば、後述する柱ランプ状態記憶フラグOKMNFGによる振分処理に移行する(S560)。つまり、欄243、245、247、249は、確認せずに、柱ランプ状態記憶フラグOKMNFGによる振分処理(S560)と、特別図柄による振分処理(S570)とにより、変動パターン群テーブルNo.の決定処理を行う(S580)。
従って、変動を開始する保留が大当りで、その保留が連続予告の最終変動以外の場合であって、センター柱ランプ37が赤色点灯状態であれば、欄255に示すように「22」の変動パターン群テーブルNo.が選択され、以下に示すように、この「22」の変動パターン群テーブルNo.に設定されている変動パターンの中から、変動パターン決定用乱数HRNDによって、変動パターンが決定される(S590)。
図30は、大当り用の変動パターン群テーブル273の説明図、図31は、はずれ用の変動パターン群テーブル275の説明図である。
例えば、S580によって、「22」の変動パターン群テーブルNo.が選択されると、図30に示す欄277が用いられ、S590で変動パターン決定用乱数HRND(0ないし250の乱数)によって、振り分けが行われる。ここで、「22」の変動パターン群テーブルNo.は、変動パターン特33指定ないし変動パターン特69指定の間で、251個の変動パターン決定用乱数HRNDの値に応じたものを指定する。例えば、変動パターン決定用乱数HRNDが「3」の場合には、初めの5個、つまり0ないし4個目までの間であることから、位置279に該当する変動パターン特33指定が振り分けられる。
この様に変動パターンが振り分けられると、この振り分けられた変動パターンに該当するコマンドが図21のS120の出力処理で、図柄制御基板59に図8に示すコマンドC3のタイミングで出力される。ここでは、図11に示すように、変動パターン特33指定のコマンド「A020」が出力される。尚、同様に、ランプ制御基板63には、「D020」が出力され、音声制御基板61には、「C020」が出力される。これにより、例えば、図11に示すように、図柄制御基板59によって液晶カラーモニタ141による画像の表示と、ランプ制御基板63によるランプの点灯と、音声制御基板61による音響の演出とが同期されて、ノーマルリーチ5コマの演出が行われる。つまり、センター柱ランプ37が赤色点灯状態の場合で、かつ変動を開始する保留が連続予告の最終変動でない場合に大当りする場合は、変動パターン特33指定ないし変動パターン特69指定の間で、図30の欄277に示すような振り分けで何れかが指定され、その演出が行われる。
又、変動を開始する保留が大当りで、その保留が連続予告の最終変動以外の場合であって、センター柱ランプ37が青色、又は紫色点灯状態であれば、図28の欄253によって、特別図柄が確変図柄か通常図柄であるかによる振り分けが行われ(S570)、欄255に示すように、確変図柄の場合は、「30」の変動パターン群テーブルNo.が選択され、通常図柄の場合には、「29」の変動パターン群テーブルNo.が選択される。
確変図柄で「30」の変動パターン群テーブルNo.が選択された場合には、図30の欄281に示すように、変動パターン特33指定ないし変動パターン特68指定の間で、振り分けが行われ、変動パターンが指定される。つまり、確変大当りの場合は、ノーマルリーチ変動ないしスーパーリーチ変動の別なく変動パターンが選択される。
又、通常図柄で「29」の変動パターン群テーブルNo.が選択された場合には、図30の欄283に示すように、変動パターン特33指定ないし変動パターン特35指定の間で、振り分けが行われ、ノーマルリーチ5コマ、6コマ、7コマの何れかの変動パターンが指定される。出力されるコマンドは、図11に示すとおりである。この様に、センター柱ランプ37が青色、又は紫色点灯状態で、通常大当りの場合は、ノーマルリーチ変動による大当りしか発生しないようにされている。
従って、センター柱ランプ37が青色、又は紫色点灯状態で、変動パターン特36指定ないし変動パターン特68指定の演出、例えば、キャラクタを多用した演出や、特殊なリーチ演出、その他の部材を用いた演出などが行われた場合には、必ず確変大当りになる。従って、センター柱ランプ37の発光色に重要な意味を持たせることが可能になり、遊技者に遊技の興趣を提供することが可能になる。
一方、図28の欄241の振り分けで(S510)、「1」、即ち連続予告の最終変動であるとされた場合には、シナリオパターン記憶フラグYKNFGのオフセット値による振分処理を行って(S520)、その振り分けに基づいて、そのまま欄255に示すように、変動パターン群テーブルNo.の決定処理を行う(S580)。
これにより、連続予告の最終変動を行う場合には、図27に示すように、シナリオパターンテーブル229のオフセット値「9ないし20」に対応した範囲231の欄233に示すように、「23ないし28」の最終変動パターン群テーブルNo.の何れかが選択され、これから既述した手法で変動パターンを選択する(S590)。
従って、選択される変動パターンは、図30の最終変動パターン群テーブルNo.「23ないし28」に設定されている連続予告の最終変動用のものである。例えば、最終変動パターン群テーブルNo.として、「28」が選択された場合には、変動パターン特56指定ないし変動パターン特62指定の間で選択され、図柄制御基板59に出力される。
次に、S500の処理で、左右の図柄が一致しない、つまりはずれであるとされた場合には、図29の欄239以後の欄257、259、261、263、265、267、269、271で示す振分処理が行われる。
即ち、はずれの場合には、先ず連続予告記憶フラグYKKCTによる振分処理を行う(S510)。ここで、欄257に示すように、「0」、つまり連続予告未セット状態で、保留の変動に連続予告がない場合には、現在の状態を記憶している状態記憶フラグJYOFGによる「低確率中の0、高確率中の1、時短中の2」の振分処理を行い(S540)、次いでリーチ判定用乱数RRNDによる振分処理を行う(S550)。このリーチ判定用乱数RRNDの振分割合により、時短中のはずれは、殆ど(232/233の確率)キャラクタなどの出現のない短時間の通常変動だけになる。高確率中は、227/233の確率で、キャラクタなどの出現のない短時間の通常変動だけになる。低確率中は、215/233の確率で、キャラクタなどの出現のない短時間の通常変動だけになる。以後、リーチ判定用乱数RRNDによる振り分けで、そのまま変動パターン群テーブルNo.を決定する(S580)。
例えば、欄271に示されているように、状態が低確率時に選択された変動パターン群テーブルNo.が「14」であれば、図31の欄285に示す変動パターンが選択される。ここでは、変動パターン特11、12、17ないし32指定の何れかが選択され、リーチ変動が行われる。又、図29の欄271にあるように、最終変動パターン群テーブルNo.として、「0ないし4」が選択された場合には、図31に示す欄287に示すように、変動パターン特1ないし3指定の何れかが選択され、図柄制御基板59に送信され、通常変動が行われる。これ以外は、「14、又は15」の変動パターン群テーブルNo.が選択され、図31に示すように、ノーマルリーチ変動又はスーパーリーチ変動が行われる。
一方、図29の欄257に示すように、連続予告記憶フラグYKKCTが「0」以外であると振り分けされた場合には(S510)、次に、図29の欄259の振り分けで、シナリオパターン記憶フラグYKNFGのオフセット値による振分処理を行って(S520)、次いで欄261の連続予告記憶フラグYKKCTの振り分けに基づいて、そのまま欄271に示すように、変動パターン群テーブルNo.の決定処理を行う(S580)。ここで選択される変動パターン群テーブルNo.は、欄261の連続予告記憶フラグYKKCTの値が多い範囲、例えば、位置291で示される部分で、「無」が選択されている。ここで「無」が選択された場合は、欄263の振り分けに移行し、上述した欄265、271を処理する。
これにより、「無」が選択された処理では、殆ど通常変動だけが行われる。
又、位置293で示される部分では、欄261の連続予告記憶フラグYKKCTの値が多い範囲でも「無」が選択されず、「5、7、11、又は12」の図31に示す連続予告の予告変動用(図31には、「連続途中」と記載)の変動パターン群テーブルNo.が選択されている。又、連続予告の予告変動用の変動パターン群テーブルNo.「5ないし13」では、変動パターン特4、5、6、7、8、9、10、13、14、15、16指定の何れかが選択される。これにより、はずれになる連続予告で、最終変動ではない予告変動の変動パターンでは、変動パターン特4、5、6、7、8、9、10、13、14、15、16指定の中から選択され、この内容の演出が行われる。
又、保留球数の多い範囲で選択される「無」の処理では、変動パターン群テーブルNo.「0ないし4、14、15」の何れかとなり、連続予告を表現する変動パターン特4、5、6、7、8、9、10、13、14、15、16指定以外が選択されるようになっている。
従って、連続予告セット状態であっても、保留変動の初期に0ないし2回の範囲で、「無」の処理が含まれるようになっている。つまり、遊技者が連続予告と認識しない変動が行われるようになる。
しかも、この「無」の処理と、この「無」の処理以外の連続予告演出の予告変動用の変動パターンとは、別のものが選択される様に構成されている。
従って、連続予告の演出では、保留変動の初期に連続予告を想致や推測、或いは連想させることがない「無」の演出が頻繁に行われ、その後連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出が行われて、最終変動に繋げられる。
これらにより、遊技機1の連続予告演出は、保留変動の範囲内の初期に連続予告を想致や推測、或いは連想させることのない演出が不定回行われるため、この不定回の「無」の変動パターンによる図柄の演出中に、保留球数が減少すると共に、新たに始動口25に入賞が行われて、保留球数が増加することになり、連続予告を開始すると判断した始動口25への入賞時点の保留球数とは、かけ離れた保留球数となる。しかも、この間に連続予告を開始すると判断した始動口25への入賞時点から相当の時間が経過していることになる。
これらの結果、連続予告の演出が開始されたことが想致や推測、或いは連想されたときには、どの時点で連続予告演出を行うとの判断が行われたか、つまり大当りの可能性が高い保留が行われた時点を特定することが不可能になる。
これにより、例えば、保留球数が「4」であるときに、連続予告を想致や推測、或いは連想したとしても、次の保留変動の遊技で大当りになるか、次の次の保留変動の遊技まで連続予告演出が続いて、大当りやはずれになるか、或いは最後の保留変動の遊技まで、連続予告演出が続いて、大当りかはずれになるか等は、ランダムに出現されることになる。
この結果、予告変動が開始されたら、予告変動が続いている間は、次の回の遊技で大当りになる可能性がランダムにあることになり、遊技者は予告変動が続いている間中、毎回次に大当りの発生を期待することが出来るという遊技性を享受することが可能になる。
即ち、高い遊技性を提供できるという極めて優れた効果を奏する。
又、この場合に、連続予告の途中で、連続予告を想致や推測、或いは連想させる変動パターンとして選択される変動パターン特4、5、6、7、8、9、10、13、14、15、16指定コマンドを入力した図柄制御基板59は、液晶カラーモニタ141に、連続予告の予告変動用の変動パターンの図柄演出を行う。
この連続予告の予告変動用の変動パターンの図柄演出は、次の特徴を有する。
先ず、通常用(「無」用)の変動パターン特1、2、3、11、12、17〜32指定コマンドを入力した場合とほぼ同様の通常変動やリーチ変動の図柄演出を開始する。
この図柄演出の終盤、つまり特別図柄を確定させる時点になったら、連続予告を想致や推測、或いは連想させる図柄演出を入れて、遊技を終了(特別図柄遊技を確定)する。尚、このように変動の最終段階で連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出としては、音階ランプ35を利用して行う音階連続予告の予告変動と、図柄を利用して行うオバケ連続予告の予告変動である。尚、演出をその他ランプ演出や音響演出で行っても良い。尚、もう1つの連続予告であるキャラ連続予告の予告変動は、変動の最終段階で演出を行うものではなく、変動の最初の段階で演出を行うものである。
従って、遊技機1の音階連続予告、又はオバケ連続予告である連続予告を想致や推測、或いは連想させる変動パターン特4、5、6、7、8、13、14、15、16指定コマンドの何れかの演出では、図柄の変動を終了する時点に連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出を入れる特徴を有する。
この様にすることで、次に開始される遊技では、遊技が開始された時点で、特別の演出を行うことなく前回と、今回の遊技とが関連した連続予告遊技であると感じさせることが可能になる。
従って、連続予告遊技が続いている演出を行う間は、この様に変動の最後に連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出を行うだけで、連続予告遊技であることの演出が可能になる。
これにより、連続予告遊技の最後に行われる最後の遊技(最終変動)は、連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出を行う必要が無くなる。つまり、連続予告の最後の遊技は、連続予告遊技専用の演出を行うことなく、連続予告遊技の締めくくりの遊技を提供することが出来る。
この結果、連続予告遊技の最後の遊技用の専用の変動パターンを用意する必要がなくなり、通常のはずれや大当りの変動パターンを利用することが出来、以下に示すように、遊技性の向上効果や、キャラクタジェネレータの製作の容易化や低容量化を図ることが出来る効果を得られるという極めて優れた効果を奏する。
つまり、連続予告遊技の最後は、連続予告の途中に比べて、演出効果をより高める必要がある。この為、演出のバリエーションを多くすることになる。又、演出をより長く、より複雑にする。従って、この演出を製作するための工数が膨大になる。しかも、作った演出のデータを収納するメモリ容量も膨大になる。
ところが、大当りやはずれの演出は、連続予告の最後に行うだけでなく、連続予告を伴わない場合にも用いられる。この為、連続予告もそれ以外の場合も演出効果を高めようとすると、両方とも、専用の演出効果を高めた変動パターンを用意して、何れの場合でも可能な限りの演出を行う必要がある。
この為、この演出を行うための画像データの作成工数や記憶容量の増大が避けられない。
しかしながら、遊技機1は、連続予告の場合の最後の演出と、連続予告を行わない場合の最後の演出とを共通化出来ることから、演出の種類を倍にしたり、演出の内容をより複雑にしたり色数を多くしたりすることが可能になり、遊技機1の遊技性をより向上することが出来るという極めて優れた効果を奏する。又、遊技性を保持したままで、演出画像の製造工数の低減や記憶容量の低減を図ることが出来るという極め優れた効果を奏する。
ここで、連続予告演出のシナリオパターンについて説明する。
図27は、シナリオパターンテーブル229の説明図である。
大当りの場合には、シナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納されるオフセット値がシナリオパターンテーブル229の範囲231に示される様に選択され、はずれの場合には、シナリオパターン記憶フラグYKNFGに格納されるオフセット値が図27に示すシナリオパターンテーブル229の範囲235に示される様に選択される。これにより、欄233に示すように、最終変動パターン群テーブルNo.によって指定される数値がは大当りの場合とはずれの場合で相違することになる。つまり、大当りと、はずれとは、相違する最終変動パターン群テーブルNo.の値が指定され、結果として、最終変動パターンが相違することになる。
又、シナリオパターンを大当りとはずれで完全に分けているため、プログラムの作成及び変動が容易なる。又、連続予告の最終変動で当りになる場合には、これに最も合致し、且つ遊技性を極めて高くすることが出来る演出の予告変動を経過して、大当りになるシナリオを提供することが出来、他方、連続変動の最終変動ではずれになる場合には、これに最も合致し、且つ遊技性を極めて高くすることが出来る演出の予告変動を提供することが可能になる。
尚、図27に示すシナリオパターンテーブル229の最終変動パターン群テーブルNo.で選択される変動パターンは、欄233に略記号「通常」で示すリーチにならない変動、「NO」で示すノーマルリーチ変動、「SP」で示すスーパーリーチ変動、「SP(キャラ)」で示すスーパーリーチ変動キャラ予告付き、「SPH」で示す発展型スーパーリーチ変動、「SPH(キャラ)」で示す発展型スーパーリーチ変動キャラ予告付き、の演出を行うものが選択される。又、1回前、2回前、3回前変動パターン群テーブルNo.の欄に略記号で記載されている「無」は、連続予告セット状態ではあるものの、連続予告演出用の変動パターン(予告変動)を選択しない意味であり、「キャラ」は、演出用のキャラクタが出現する変動パターンを選択する意味であり、「飛び出し失敗」は、オバケキャラクタの飛び出しが失敗する演出の変動パターンを選択する意味であり、「ドレミなどの音階を示すもの」は、音階ランプ35の対応するドランプ35A、レランプ35B、ミランプ35C、ファランプ35D、ソランプ35E、ラランプ35F、シランプ35Gを点灯する演出を行う変動パターンを選択する意味である。
この図27に示すシナリオパターンテーブル229により、最終の変動パターンコマンドとして「通常」を選択する場合が、2回前の予告変動を行わない「無」が設定されているシナリオパターン記憶フラグYKNFGのオフセット値が「0、2、3」で示される場合だけであることが示されている。
つまり、最終変動として通常変動が選択される場合は、2回前変動パターン群テーブルNo.に、「無」が選択される場合だけである。この構成が実現されるように構成されていることで、ガセの連続予告(予告変動)が行われるのは、単発の場合だけになり、連続予告が連続した場合には、ガセの連続予告(予告変動)が行われないようになる。
従って、ガセの連続予告が出現するものの、連続予告に対する期待感を損なわない遊技機1が提供される。
又、この遊技機1は、連続予告としてキャラ連続予告、オバケ連続予告、音階連続予告の3種類の異なる連続予告を備えている。
まず、キャラ連続予告について説明する。
図27に示すようにキャラ連続予告に関するシナリオパターンは、シナリオパターン記憶フラグYKNFGのオフセット値が「0、1、9、10、11」(以下、YKNFG「0、1」の様にも言う。)の5個が設定されており、YKNFG「0、1」の2個がはずれ用、YKNFG「9、10、11」の3個が大当り用で設定されている。
YKNFG「1、9、10、又は11」で行われる予告変動(1回前、2回前、又は3回前変動パターン群テーブルNo.「5、6」(以下、No.「5、6」の様にも言う。)にて選択される変動)及び最終変動(No.「16、17、23、又は24」にて選択される変動)は、変動の初期段階に図36(B)に示すようなキャラクタが出現する変動となっており、このキャラクタの出現演出により、複数の変動が関連性のあるものと遊技者が判断して連続予告と認識されるものとなっている。
又、YKNFG「0」は、予告変動(No.「5」にて選択される変動)は上記同様、キャラクタが出現する変動となっているが、最終変動(No.「16」にて選択される変動)が予告変動とは関連性を有さない変動、つまり、変動の初期段階でキャラクタが出現しない変動も選択されるようになっている。このため、例えば、「キャラが出現する予告変動」→「キャラが出現しない最終変動」という流れでシナリオが進行した場合、遊技者は、この「予告変動」に関連する「最終変動」が行われなかったと判断し、この「予告変動」を所謂ガセ予告変動と認識するものとなっている。つまり、このYKNFG「0」は、ガセ予告変動の演出も兼ねたものとなっている。このように連続予告セット状態でガセ予告変動を出現させるような構成にしたため、従来のように、乱数でガセ予告変動を出現させるか否かを行うもので発生していた予告変動が複数連続したにも関わらず関連する最終変動が行われないという事態を発生しないようにすることができている。
次に、オバケ連続予告について説明する。
図27に示すようにオバケ連続予告に関するシナリオパターンは、YKNFG「2、25、29」の3個が設定されており、YKNFG「2」の1個がはずれ用、YKNFG「25、29」の2個が大当り用で設定されている。
オバケ連続予告の予告変動は、変動の最終段階に図36(A)に示すオバケキャラクタが図柄の中から飛び出すオバケ飛出し成功予告変動と、変動の最終段階に図36(A)に示すオバケキャラクタが図柄の中からの飛出しに失敗するオバケ飛出し失敗予告変動の2タイプが有る。このような変動の最終段階で、次の変動との関連性を持たせるための演出を行う予告変動を採用しているため、次の変動(最終変動)で関連性を持たせるための演出を行わなくても、次の変動が関連しているものと遊技者が判断して連続変動と認識されるものとなっている。尚、詳細な説明は省略するが、オバケ連続予告のYKNFG「2」は、上記したキャラ連続予告YKNFG「0」と同様な位置付けものとなっている。
次に、音階連続予告について説明する。
図27に示すように音階連続予告に関するシナリオパターンは、YKNFG「3ないし8、15ないし20」の12個が設定されており、YKNFG「3ないし8」の6個がはずれ用、YKNFG「15ないし20」の6個が大当り用で設定されている。
音階連続予告の予告変動は、変動の最終段階に図3に示す音階ランプ35の「ド」から「ミ」まで点灯させる第1予告変動と、変動の最終段階に「ド」から「ソ」まで点灯させる第2予告変動と、変動の最終段階に「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動の3タイプが有る。このような変動の最終段階で、次の変動との関連性を持たせるための演出を行う予告変動を採用しているため、次の変動(最終変動)で関連性を持たせるための演出を行わなくても、次の変動が関連しているものと遊技者が判断して連続変動と認識されるものとなっている。尚、詳細な説明は省略するが、音階連続予告のYKNFG「3」は、上記したキャラ連続予告YKNFG「0」と同様な位置付けものとなっている。
又、「ド」から「ミ」まで点灯させる第1予告変動の次が最終変動の場合(YKNFG「3、15」の場合)は、最終変動が通常変動、又はシングルリーチ変動となり、「ド」から「ソ」まで点灯させる第2予告変動の次が最終変動の場合(YKNFG「4、6、16、18」の場合)は、最終変動がダブルリーチ変動となり、「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動の次が最終変動の場合(YKNFG「5、7、8、17、19、20」の場合)は、最終変動がトリプルリーチ変動となるように設定されている。このように、最終変動前の予告変動の内容に応じて最終変動の内容が異なるようにしている、つまり、最終変動前の予告変動の価値が複数あるため、従来のようにただ単純に予告変動の有無だけでなく、予告変動の価値にも差を設けたものとなっており、より価値の高い予告変動の出現等の思考を遊技者に新たな思考として喚起させるものとなっており、遊技の趣向が向上されている。
次に、例えば、保留球数4個目でYKNFG「8」の連続予告がセットされた場合、3回前(1回目)の予告変動は「ド」から「ミ」まで点灯させる第1予告変動、2回前(2回目)の予告変動は「ド」から「ソ」まで点灯させる第2予告変動、1回前(3回目)の予告変動は「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動、最終変動はトリプルリーチ変動となるように設定されている。このように、予告変動が連続するほど価値の高い予告変動が出現するものとなっているため、従来のように同じ予告変動が連続した場合とは異なり、連続したときの価値の上昇を遊技者が容易に認識できるものとなっており、遊技機の設計思想を遊技者に容易に伝えることができる遊技機となっている。
次に、例えば、保留球数4個目でYKNFG「5」の連続予告がセットされた場合、3回前(1回目)の予告変動は「無」、つまり、遊技者が予告変動とは認識できない通常と同じ手法で選択された変動、2回前(2回目)の予告変動も同様な変動、1回前(3回目)の予告変動は「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動、最終変動はトリプルリーチ変動となるように設定されている。このように、予告変動が連続しなくてもいきなり価値の高い予告変動が出現するものとなっているため、予告変動が連続しなくても遊技者は期待を持つことができ、遊技の趣向が向上されている。
又、図27に示すシナリオパターンテーブル229は、連続予告がセットされる保留球数が2個の場合、保留球数が3個の場合、又は保留球数が4個の場合の何れの場合であっても1つのテーブルで兼用されるものとなっている。詳述すると、例えば、保留球数2個目でYKNFG「8」の連続予告がセットされた場合は、1回目(1回前)の予告変動は「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動、最終変動はトリプルリーチ変動となり、保留球数4個目でYKNFG「8」の連続予告がセットされた場合は、1回目(3回前)の予告変動は「ド」から「ミ」まで点灯させる第1予告変動、2回目(2回前)の予告変動は「ド」から「ソ」まで点灯させる第2予告変動、3回目(1回前)の予告変動は「ド」から「シ」まで点灯させる第3予告変動、最終変動はトリプルリーチ変動となるようになっている。このように、連続予告がセットされる状況(保留球数)が異なっていても1つのテーブルを兼用するようにしたため、従来のように保留球数毎でテーブルを作成していたものに比べ、記憶するデータ量が削減できるだけでなく、複数の状況毎で異なる処理のプログラムを作成しなくても1つを兼用する処理のプログラムで対応することができるようになるため、プログラムの削減、及び作成の容易化を図ることができる。
次に、図柄制御基板59によって実行される表示制御処理について説明する。
図32は、図柄制御基板59によって所定時間毎に実行される表示制御処理ルーチンのフローチャートである。
この処理が起動されると、まず作業領域は正常であるかの判断を行う(S700)。この判断では、通常、電源投入時は「No」と判断され、RAMの初期化設定処理が行われる(S710)。
RAMの初期化が行われた後は、作業領域は正常であるとの判断が行われるようになり(S700)、次に生成した画像データを液晶カラーモニタ141に表示させる出力処理が行なわれ(S720)、次いで主基板41から受信したコマンドを所定の記憶領域に記憶する入力処理を行って(S730)、この入力したコマンドに基づいて、特別図柄や装飾図柄等の画像データを生成する図柄生成処理を行う(S740)。
このような図柄制御基板59で実行される表示制御処理により、図33に示すような画像295が液晶カラーモニタ141に表示されるようになっている。
次に、液晶カラーモニタ141に表示される特別図柄と装飾図柄について説明する。
液晶カラーモニタ141に表示される図33に示すような画像295は、画像295の右下に左特別図柄表示部299と右特別図柄表示部301とで構成される小さな表示領域である特別図柄表示部21と、左中右の3つの装飾図柄を表示する装飾図柄表示部317と、が設けられている。
この左特別図柄表示部299と右特別図柄表示部301とに表示される画像は、水色丸図柄303、水色三角図柄305、紫丸図柄307等の図34に示す30種類の特別図柄が表示されるようになっており、どの特別図柄を表示するかについては、図35に示す主基板41から図柄制御基板59へ送信される左右の図柄特指定コマンドによって決定されている。例えば、図35の位置309に示す左図柄特指定コマンド「A100」を図柄制御基板59が受信した場合、左特別図柄表示部299には、位置311に示す「水色丸」が表示される様に構成されている。
又、特別図柄表示部21に図34に示す同型同色の特別図柄の組合せが確定表示された場合には、大当り、つまり、第1種特別電動役物が作動するようになっており、このような同形同色の特別図柄の組み合わせである大当り図柄は、15個が通常大当り図柄、同じ数の15個が確変大当り図柄となっている。尚、この30個という合計数は、大当り図柄決定用乱数ZRNDの乱数値の数と同じに設定されており、乱数値が奇数の場合は、確変大当り図柄となる左右の図柄特指定コマンドが送信され、乱数値が偶数の場合は、通常大当り図柄となる左右の図柄特指定コマンドが送信されるようになっている。
尚、大当り図柄は、同形同色の特別図柄の組合せを示したが、異形異色の特別図柄の組合せとしても良い。又、大当りで第1種特別電動役物が作動するものを示したが、他の型式の遊技機であっても良い。
又、装飾図柄は、「ド、ミ、ソ、シ」が確変図柄、「レ、ファ、ラ」が通常図柄となっており、図36(G)に示すように、それら図柄の組合せが確変大当り図柄、通常大当り図柄となっている。
次に、図柄制御基板59が特別図柄の組合せである大当り図柄と装飾図柄の組合せである大当り図柄とを1対1で対応した形で記憶していることについて説明する。
図柄制御基板59は、図35で示すように、特別図柄の組合せである大当り図柄と装飾図柄の組合せである大当り図柄とを1対1で対応した形で記憶している。例えば、位置309に示す左図柄特指定コマンド「A100」と、位置313に示す右図柄特指定コマンド「A200」とが図柄制御基板59に入力されると、左特別図柄表示部299に位置311に示す「水色丸」が表示され、右特別図柄表示部301にも位置311に示す「水色丸」が表示されると共に、装飾図柄表示部317には、位置315に示す「レレレ」という装飾図柄の組合せの大当り図柄が停止表示されるようになっている。
このように図柄制御基板59が記憶しているのは、大当りしている遊技機が停電前後で装飾図柄の種類が変わってしまわないようにするためである。
詳述すると、従来の遊技機は、停電復帰時に左右の図柄特指定コマンドを入力すると、特別図柄の組合せである大当り図柄の種類は、停電の前後で一致(停電前が「水色丸」であれば、停電復帰後も「水色丸」である。)するが、装飾図柄の組合せである大当り図柄は、通常大当り図柄又は確変大当り図柄という類別だけが一致するものとなっていた。これは、図柄制御基板59が特別図柄の組合せである大当り図柄を通常大当り図柄又は確変大当り図柄という類別で対応した形でしか記憶していなかったからである。このため、例えば、停電前の装飾図柄の組合せである大当り図柄が確変図柄の「ドドド」で、停電復帰後の装飾図柄の組合せである大当り図柄が同じ類別の確変図柄ではあるものの「ミミミ」に変わってしまうことが考えられる。そして、「ドドド」は無定量、「ミミミ」は確変遊技終了後交換という営業形態である場合、停電前の「ドドド」ならば、遊技場の規則で、終日持ち玉遊技の無定量の権利が与えられていたのが、停電復帰後に「ミミミ」になってしまうと確変遊技の終了後に交換という権利に遊技者の権利が変わってしまい、このようなトラブル発生の原因になる可能性が考えられる。
しかしながら、遊技機1は、特別図柄の組合せである大当り図柄と装飾図柄の組合せである大当り図柄とを1対1で対応した形で記憶しているため、停電前後の特別図柄の組み合わせである大当り図柄と、装飾図柄の組み合わせである大当り図柄とが一致するものとなっており、上記した従来の遊技機で考えられるケースのような停電前後で装飾図柄の相違によって遊技者が不利益を被ることが防止される。
次に、遊技機1の再抽選演出について説明する。
再抽選演出は、装飾図柄が「レレレ」、「ファファファ」、「ラララ」の通常図柄の組合せで大当りした場合の一部において、その大当り遊技の最終回インターバルを利用して行われるようになっている。通常図柄から確変図柄に昇格成功演出を行う場合には、図17に示す最終回インターバル5乃至7指定のコマンドが主基板41から図柄制御基板59に出力され、昇格失敗演出を行う場合には、最終回インターバル2、3、9、10指定のコマンドが同様に出力されることで、異なる内容の再抽選演出が行われるようになっている。昇格成功演出の例を示すと、図柄制御基板59が図35に示す左右の図柄特指定コマンド「A119、A219」を受信した場合、図8のC6コマンド時点で特別図柄表示部21に「緑三角」の組合せを確定停止表示し、装飾図柄表示部317に「レレレ」の組合せを停止表示する。そして、大当り遊技が終了して図8のC11コマンドとして図17に示す最終回インターバル5指定のコマンドを受信すると、図38(C)ないし図38(F)に示す流れの演出が表示されて装飾図柄が「レ」から「ド」に昇格される。
尚、図35の昇格演出の有無の欄に丸印が付されている左右の図柄特指定コマンドの組合せを受信した場合には、いわゆる再抽選によって装飾図柄が通常図柄から確変図柄に昇格して確変遊技となるものを示している。又、昇格失敗演出は、図柄制御基板59が任意の割合で出現させるように制御している。
次に、様々な変動パターン等で表示される画像について説明する。
図36、図37、及び図38は、液晶カラーモニタ141に表示される様々な変動パターンで表示される画像319を表す図である。
図36(A)に示す画像319は、変動パターン特5、15、又は16指定コマンドで行われる変動パターン過程の最終段階、つまり変動が終了する直前に表示される画像で、装飾図柄の「ミ」の中からオバケの図柄321が飛出してきたところを表している。
この変動パターン特5、15、又は16指定コマンドは、図31に示すように、変動パターン群テーブルNo.が「8、又は10」の場合にのみ選択されるものであり、この変動パターン群テーブルNo.「8、又は10」が選択される場合は、図27に示すシナリオパターン記憶フラグYKNFGに記憶されているオフセット値が「12、又は14」の場合の1回前変動パターン群テーブルNo.に設定されている場合だけである。つまり、この変動パターン特5、15、又は16指定コマンドが出力された場合には、その次の変動が必ずオバケ連続予告の最終変動となり、そしてその最終変動は必ず大当りになる。従って、図柄321に示すオバケ飛出しの予告変動が発生すると、次の変動で行われるオバケ連続予告の最終変動で、必ず大当りになるため、この予告変動は、いわゆるプレミアム予告変動となっている。
次に、図36(B)に示す画像319は、変動パターン特9、18、20、37、又は39指定コマンドで行われる変動パターン過程の初期段階、つまり、変動が開始した直後に一時的に表示される画像で、キャラ(狼男)の図柄323が表示されたところを表している。
この内の通常変動である変動パターン9指定コマンドは、図31に示すように、変動パターン群テーブルNo.が「5、又は6」の場合にのみ選択されるものであり、この変動パターン群テーブルNo.が「5、又は6」が選択される場合は、図27に示すシナリオパターン記憶フラグYKNFGに記憶されているオフセット値が「0、1、9、10、又は11」の場合の1回前、2回前、又は3回前変動パターン群テーブルNo.に設定されている場合である。つまり、変動パターン9指定コマンドは、キャラ連続予告の予告変動のみに使用されるものである。
又、その他のはずれのシングルリーチ変動である変動パターン特18、20指定コマンド、大当りのシングルリーチ変動である変動パターン特37、39指定コマンドは、キャラ連続予告の最終変動等で使用されるものである。尚、図36(C)はキャラ(フランケン)の図柄325を示す画像319で、図36(D)はキャラ(ミイラ男)の図柄327を示す画像319であり、図36(B)とキャラが異なる以外は基本的な流れは同じであるため、説明は省略する。
次に、図36(E)に示す画像329は、変動パターン特30、53、54、又は55指定コマンドで行われる変動パターン過程の初期段階、つまり、変動が開始した直後に一時的に表示される画像で、キャラ(魔女)の図柄329が表示されたところを表している。
この内の変動パターン特30指定コマンドは、図31に示すように、変動パターン群テーブルNo.が「14、15、又は17」の場合に選択されるものであり、「14、又は15」は、通常変動時(連続予告未セット状態)で、かつはずれの場合に選択され、「17」は、図27に示すシナリオパターン記憶フラグYKNFGに記憶されているオフセット値が「1」の場合の最終変動パターン群テーブルNo.に設定されている場合である。つまり、変動パターン特30指定コマンドは、はずれダブルリーチ変動、キャラ連続予告の最終変動に使用されるものである。
又、変動パターン特53、54、又は55指定コマンドは、図30に示すように、変動パターン群テーブルNo.「22、24、又は30」の場合に選択されるものであり、「22」は、通常変動時で、かつ大当りの場合に選択され、「24」は、図27に示すシナリオパターン記憶フラグYKNFGに記憶されているオフセット値が「10、又は11」の場合の最終変動パターン群テーブルNo.に設定されている場合に選択され、「30」は、センター柱ランプ37が青色、又は紫色点灯状態で、かつ、確変図柄の大当りの場合に選択される。つまり、変動パターン特53、54、又は55指定コマンドは、通常時の大当りダブルリーチ変動、又はキャラ連続予告の最終変動としての大当りダブルリーチ変動に使用されるものである。尚、図36(F)はキャラ(ドラキュラ)の図柄331を示す画像319であり、図36(E)とキャラが異なる以外は基本的な流れは同じであるため、説明は省略する。
次に、図36(G)は、大当りとなる装飾図柄の組合せを示す図柄333で、確変大当り図柄は、「ド(赤)ド(赤)ド(赤)」、「ド(赤)ド(緑)ド(赤)」、「ミミミ」、「ソソソ」、「シシシ」の5種類、通常大当り図柄は、「レレレ」、「ファファファ」、「ラララ」の3種類である。尚、大当りとなる装飾図柄の組合せだけで見ると、確変大当り図柄になる割合が5/8となっており、見た目の確変大当り図柄の割合が多いため、遊技者に有利な印象を与えることができる。
図37(A)に示す図柄335は、変動開始時の態様例で、装飾図柄、及び特別図柄が変動している様子を表している。
図37(B)に示す図柄337は、装飾図柄の中央の図柄が「緑色のド」で停止した態様である。特別図柄は、変動中である。この態様が発生すると、次に図37(C)の態様に移行する。
図37(C)に示す図柄339は、図3に示す音階ランプ35を見ることを勧める表示態様である。この時点で、音階ランプ35の演出が開始される。この音階ランプ35の演出は、変動パターン特6、7、8、67、又は68指定コマンドで行われる変動パターン過程の最終段階、つまり変動が終了する直前に行われるもので、装飾図柄は停止しているが、特別図柄を変動させていることでこのような演出が可能となっている。具体的な演出内容は、変動パターン特6指定コマンドで行われる演出がドランプ35A〜ミランプ35Cまで順に点灯するもので、変動パターン特7指定コマンドで行われる演出がドランプ35A〜ソランプ35Eまで順に点灯するもので、変動パターン特8指定コマンドで行われる演出がドランプ35A〜シランプ35Gまで順に点灯するもので、変動パターン特67指定コマンドで行われる演出がドランプ35A〜音符ランプ39まで順に点灯するもので、
変動パターン特68指定コマンドで行われる演出がドランプ35A〜ミランプ35Cまで順に点灯した後消灯し、再度ドランプ35A〜音符ランプ39まで順に点灯するというものである。又、スピーカ147から音階ランプ35の点灯に同期した音階の効果音が出力される。例えば、ドランプ35Aが点灯する場合には、「ド」を表現する音階の効果音が出力される。又、変動パターン特6、7、又は8指定コマンドは、図31に示すように、
変動パターン群テーブルNo.が「11、12、又は13」の場合にのみ選択されるものであり、この変動パターン群テーブルNo.が「11、12、又は13」が選択される場合は、図27に示すシナリオパターン記憶フラグYKNFGに記憶されているオフセット値が「3乃至8、15乃至20」の場合の1回前、2回前、又は3回前変動パターン群テーブルNo.に設定されている場合である。つまり、変動パターン6、7、又は8指定コマンドは、音階連続予告の予告変動のみに使用されるものである。又、変動パターン特67、又は68指定コマンドは、通常変動時で、かつ大当りの場合に選択されるものである。尚、出現率が極めて低く、予告変動と類似した変動過程から大当りになるため、プレミアム変動となる。
図37(D)に示す図柄341は、シングルリーチ変動の一例を表す態様である。
図37(E)に示す図柄343は、ダブルリーチ変動の一例を表す態様である。
図37(F)に示す図柄345は、トリプルリーチ変動の一例を表す態様である。
図37(G)に示す図柄347は、装飾図柄の組合せが大当り図柄の「ドドド」で停止し、特別図柄の組合せが大当り図柄の「水色三角、水色三角」で確定停止した態様である。
図37(H)に示す図柄349は、図37(G)の図柄347が表示されているときに、図16に示す初回インターバル指定コマンド「AB00」を入力した場合に表示する態様である。この時点で、図40に示すように、特別図柄表示部21の左右の特別図柄351(図39参照)がレベルメータ図柄353によって置き換えられて、隠蔽されている。これにより、初回のインターバルになると特別図柄の内容が隠蔽され、これ以後、大当り遊技のラウンドが進む間も、特別図柄の画像が隠蔽され続ける。従って、初回のインターバルから以後は、装飾図柄による大当り内容の表現、例えば、確変図柄や通常図柄の別などの表現が行われ続けるが、特別図柄の表現は隠蔽され続ける。
これにより、初回のインターバルから各ラウンドの大当り遊技を終了するまで、実際は、特別図柄が確変図柄で大当りになっているにも拘わらず、装飾図柄による虚偽の通常図柄による大当りを表現することが可能になる。この様に装飾図柄による虚偽の通常図柄の表現は、最終回インターバルによる再抽選演出を可能にする。つまり、最終回インターバルになるまでは、装飾図柄によって、通常図柄による大当りであると思わせておいて、最終回インターバルになった時点で、再抽選を行って、その結果、確変図柄に格上げされた様子を見せる演出が可能になる。この様に最終回インターバルに再抽選を行う遊技性を提供することにより、大当り遊技が終了した時点で確変に格上げされる楽しみを提供でき、大当り遊技をより楽しみなものにすることが出来る。
この様に最終回インターバルで再抽選を行う演出が実効あるものにするため、特別図柄から通常図柄による大当りであるか、確変図柄による大当りであるかが知られ無いようにする必要がある。このため特別図柄を確定した後、速やかにレベルメータ図柄353で特別図柄351を隠蔽する。従って、隠蔽された特別図柄351は、見えなくなり、確変図柄で当ったのか、否かを遊技者は確認することが出来なくなる。
この様に初回インターバル指定コマンド「AB00」を入力すると、図柄制御基板59は、確定している左右の特別図柄351を、速やかにレベルメータ図柄353で隠蔽する隠蔽図柄表示処理(図示せず)を備えている。
図38(A)乃至(F)は、大当り遊技が開始されてから最終回インターバルで、確変図柄に格上げされるまでの態様を表している。
図38(A)に示す図柄355は、図15に示す開放1回目指定コマンド「AC01」を図柄制御基板59が入力した場合に示すもので、大当り遊技のラウンド1の状態で、装飾図柄が「レ」であり、通常図柄による大当り遊技の開始を表現する。
図38(B)に示す図柄357は、図15に示す開放16回目指定コマンド「AC10」を図柄制御基板59が入力した場合に示すもので、大当り遊技のラウンド16の状態を表現する。
図38(C)に示す図柄359は、図17に示す最終回インターバル5、6、又は7指定コマンドを入力した場合に示すもので、最終回インターバルの初期段階に表示される内容を表す。
図38(D)に示す図柄361は、図17に示す最終回インターバル5、6、又は7指定コマンドを入力した場合に示すもので、図38(C)の内容の次に表示されるもので、再抽選の内容を遊技者に知らせる内容を表す。この図柄361の表示中は、最終回インターバル指定コマンドに基づく再抽選演出が行われ、例えば、確変に成り上がる場合の演出は、ドランプ35A、レランプ35B、ミランプ35C、ファランプ35D、ソランプ35E、ラランプ35F、シランプ35Gが順次点灯し、最後に音符ランプ39も点灯するものである。
図38(E)に示す図柄363は、音符ランプ39の点灯に続いて、表示されるものであり、「ド」図柄が表示され、確変図柄に格上げされたことを表現する。
図38(F)に示す図柄365は、図柄363に続いて表示され、最終回インターバルの最終段階で確変遊技であることを表現する。
図38(G)に示す図柄367は、図17に示す最終回インターバル1、2、又は3指定コマンドを図柄制御基板59が入力した場合に示すもので、ドランプ35A、レランプ35B、ミランプ35C、ファランプ35D、ソランプ35E、又はラランプ35Fを順次点灯後、全ての音階ランプ35を消灯して、確変への格上げが失敗であったことを表現し、最終回インターバルの最後に終了したことを表現するものである。この図柄367は、単発の通常図柄による大当りの終了後に用いられる。
図38の(H)に示す図柄369は、図17に示す最終回インターバル8、9又は10指定コマンドを図柄制御基板59が入力した場合に、最終回インターバルの最後に表現されるものである。この図柄369によって、時短遊技が100回あることを表現する。この図柄は、確変大当り後の通常大当りの終了後に用いられる。
図39に示す画像319の下端中央には、特別図柄遊技の特別保留球数表示371が行われ、下端左には、普通図柄遊技の普通保留球数表示373が行われる。
この特別保留球数表示371は、図19(A)に示す図柄作動記憶特0ないし4指定コマンドに基づいて行われ、普通図柄遊技の普通保留球数表示373は、図19(B)に示す図柄作動記憶普0ないし4指定コマンドに基づいて行われる。又、画像319の右下には、特別図柄表示部21の左右の特別図柄351が表示されている。
次に、センター柱ランプ37で行われる演出について説明する。
図20に示すランプ制御基板63用の始動口入賞1指定コマンド「C600」と、始動口入賞2指定コマンド「C601」とは、従来用いられていなかった新たなコマンドであって、図3に示したセンター柱ランプ37の点灯状態を以下に示すように制御するために用いられる。
センター飾り5は、既述したように、通常状態であることを示す赤色点灯状態と、確変中において、特殊な状態であることを示す青色点灯状態と、確変大当りが保留内にあることを示す紫色点灯状態とを有する。この赤色点灯状態には、図20に示すランプ初期指定コマンド「D500」を図柄制御基板59が入力した場合、又は図17に示す通常図柄用コマンドの最終回インターバルランプ1ないし3指定、又は8ないし10指定コマンド「D400ないしD402、又はD407ないしD409」を入力した場合になる。
青色点灯状態には、図17及び図18に示す確変図柄用コマンドの最終回インターバルランプ4ないし7指定コマンド「D403ないしD406」を入力した場合になる。
又、この青色点灯状態から赤色点灯状態への復帰は、図10に示す変動パターンランプ(図10では「特」と記載)17ないし32指定を受信して、特別図柄の変動が終了した時点、図20に示す低確率状態ランプ指定コマンド「D501」を入力した場合、又は時短機能作動状態ランプ指定コマンド「D504」を入力した場合である。
紫色点灯状態への変更は、赤色点灯状態中に、図20に示す始動口入賞1指定コマンド「C600」を入力した時点から確変図柄用の最終回インターバルランプ4ないし7指定コマンド「D403ないしD406」を入力するまでの監視期間中に、再度始動口入賞1指定コマンド「C600」を入力した場合、又は青色点灯状態中に、始動口入賞1指定コマンド「C600」を入力した場合である。
このようにセンター柱ランプ37が赤色点灯状態、青色点灯状態、又は紫色点灯状態にされる制御が行われることで、次のような動作となる。
大当り遊技終了後の確変突入時に青色点灯を開始し、この青色点灯は、次回の大当り又ははずれとなるスーパーリーチ変動の出現で終了する。
この場合、青色点灯状態でのスーパーリーチで大当りになると、確変大当り確定になるようになっている。詳細は図23、24の処理を参照。
又、紫色点灯した場合には、保留内に確変大当りが潜伏していることが確定する。これら以外では、赤色点灯する。
これらにより、センター柱ランプ37が青色点灯状態でのスーパーリーチに重要な意味が与えられることになり、青色点灯状態であれば、通常図柄である装飾図柄であってもスーパーリーチで大当りになれば確変大当りになるため、遊技者はどの装飾図柄であっても大当りになるか否かに大きな期待を寄せることとなり、一喜一憂することになる。
従って、遊技性が向上される。
尚、本発明は、実施例の遊技機1に限定されるものではなく、様々な態様の実施が可能である。例えば、特別図柄表示部21を液晶カラーモニタ141の外に設けたり、特別図柄表示部21に表示する図柄を主基板41から直接制御するようにしても良い。又、特別図柄表示部21が表示する画像を実際の物体で作った突起などの並びや出退等で表現しても良い。又、連続予告演出として、3種類の音階連続予告、オバケ連続予告、キャラ連続予告を示したが、いずれか1つでも複数でも良く、更に他のものを設けたものでも良い。又、キャラ連続予告は、変動の初期段階でキャラクタを出現させるようにしていたが、他の連続予告と同じように、変動の最終段階でキャラクタを出現させるようにしても良く、このようにすれば、上述した種々の効果が得られるものとなる。
以上に説明した遊技機1は、図27に示すシナリオパターンテーブル229に基づいて、連続予告演出を行わない保留遊技を決める構成であることから、保留されている遊技が次々に表現されていく過程で、関連した表現を行うと判断した始動信号の入力時とは相違するときに、連続予告演出が開始され、その連続予告演出の最後で、大当りやはずれになることから、連続予告演出が開始された時点やその間は、最終の遊技が何れの遊技であるかの予測が出来なくなる。
これにより、遊技者は、連続予告演出が行われている間は、常に次の遊技が最後の遊技と思える様になり、大当りの可能性が高いという予測を持ち続けることになり、これによって、徐々に期待感を高めていったり、期待感を極めて高くするということを可能にし、結果として、遊技性の向上効果を実効有るものとすることができるという極めて優れた効果を奏する。
又、シナリオパターンテーブル229は、保留記憶数内で連続予告演出を行うようにすることから、保留記憶数を越えた範囲まで連続予告演出を行う選択が防止され、保留された遊技の範囲内で連続予告をおこなうことが可能になる。つまり、連続予告の開始時を隠蔽する通常の図柄の変動が保留記憶数の範囲内に組み込まれる。この結果、連続予告の開始時を隠蔽する機能が適切に働き、常に次の遊技が最後の遊技と思える様になり、大当りの可能性が高いという予測を持ち続けさせることが可能になる。
しかも、遊技機1は、連続予告の連続数が少なくなり過ぎることを防止することで、連続予告を想致や推測、或いは連想させる演出と、連続予告を実効あるものにする最終の変動パターンによる演出とを組にして提供することが可能になり、遊技の進行内容の複数を関連した表現にする趣旨を守ったり、より強調することが出来、関連した表現によって徐々に期待感を高めていったり、期待感を極めて高くするという遊技性を維持することができるという極めて優れた効果を奏する。
又、シナリオパターンテーブル229に基づいて、連続予告を行う範囲の変動パターン指定コマンドが決まるため、連続予告中の演出をシナリオに則った統合させたものにすることが簡単に出来、関連した表現によって徐々に期待感を高めていったり、期待感を極めて高くするという遊技性を維持することができるという極めて優れた効果を奏する。
その上、遊技機1は、連続予告の遊技の最後の遊技用の専用の変動パターンを用意する必要がなくなり、通常のはずれや大当りの変動パターンを利用することが出来、以下に示すように、遊技性の向上効果や、キャラクタジェネレータの製作の容易化や低容量化を図ることが出来る効果を得られるという極めて優れた効果を奏する。
つまり、連続予告遊技の最後は、連続予告表現の途中に比べて、演出効果をより高める必要がある。この為、演出のバリエーションを多くすることになる。又、演出をより長く、より複雑にする。従って、この演出を製作するための工数が膨大になる。しかも、作った演出のデータを収納するメモリ容量も膨大になる。
ところが、大当りやはずれの演出は、連続予告の最後に行うだけでなく、連続予告を伴わない場合にも行われる。この為、連続予告もそれ以外の場合も演出効果を高めようとすると、両方とも、専用の演出効果を高めた変動パターンを用意して、何れの場合でも可能な限りの演出を行う必要がある。
この為、この演出を行うための画像データの作成工数や記憶容量の増大が避けられない。
しかしながら、遊技機1は、連続予告の最後の演出と、連続予告を行わない場合の演出とを共通化出来ることから、演出の種類を倍にしたり、演出の内容をより複雑にしたり色数を多くしたりすることが可能になり、遊技機の遊技性をより向上することが出来るという極めて優れた効果を奏する。又、遊技性を保持したままで、演出画像の製造工数の低減や記憶容量の低減を図ることが出来るという極め優れた効果を奏する。
又、連続予告遊技が連続して発生すると、最後の遊技が必ずリーチ遊技以上の演出を提供して、ガセの予告変動を提供しなくなり、ガセの予告変動が行われる場合は、単発の予告変動だけになる。
従って、1回目の予告変動が発生した時点では、ガセの予告変動であることの疑いを持っていたとしても、予告変動が連続すると、ガセの予告変動の可能性を消去することが出来るため、ガセの予告変動は出現するものの、連続予告に対する期待感を損なわない遊技機の提供が可能になると言う極めて優れた効果を奏する。
又、図39に示す特別図柄表示部21の左右の特別図柄351を、図16に示す初回インターバル指定コマンド「AB00」を入力した場合に、図40に示すように、特別図柄表示部21の左右の特別図柄351をレベルメータ図柄353によって置き換えて、隠蔽し、これ以後、大当り遊技のラウンドが進む間も、特別図柄の画像を隠蔽し続けることが出来ることにより、初回のインターバルから以後は、装飾図柄による大当り内容の表現、例えば、確変図柄や通常図柄の別などの表現が行われ続けるが、特別図柄の表現は隠蔽され続ける。
これにより、初回のインターバルから各ラウンドの大当り遊技を終了するまで、実際は、特別図柄が確変図柄で大当りになっているにも拘わらず、装飾図柄による虚偽の通常図柄による大当りを表現することを可能にし、最終回インターバルによる再抽選演出を可能にする。つまり、最終回インターバルになるまでは、装飾図柄によって、通常図柄による大当りであると思わせておいて、最終回インターバルになった時点で、再抽選を行って、その結果、確変図柄に格上げされた様子を見せる演出が可能になる。この様に最終回インターバルに再抽選を行う遊技性を提供することにより、大当り遊技が終了した時点で確変に格上げされる楽しみを提供でき、大当り遊技をより楽しみなものにすることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
又、この様な効果は、シナリオパターンテーブル229に基づいて決定するだけで得られる。つまり、全て同じ処理の流れですみ、プログラムが容易に作成でき、又、シナリオパターンテーブル229の情報量を増やせば、プログラムを大きく変更しなくても、異なるバリエーションを容易に増やすことが出来るという効果を奏する。
又、1つのシナリオパターンテーブル229を用いるだけでよくなり、保留記憶数毎に異なるテーブルを作成するようなことが必要なくなり、記憶するデータ量の削減が出来るだけでなく、複数の状況毎で異なる処理のプログラムを作成しなくても1つを兼用する処理のプログラムで対応することが出来るようになるため、プログラムの削減、及び作成の容易化を測ることが出来る。
次に特許請求の範囲の構成と、発明の実施の形態との対応を説明する。
請求項1の始動信号は、第1種始動口スイッチ81が出力する信号、1回の遊技の進行内容を決定し、決定した1回の遊技の進行内容を複数記憶する処理は、図22の第1種始動口入賞処理(S330)が対応する。
記憶された遊技の進行内容に則った表現を記憶順に提供する処理は、S340の処理(図24に示す処理)が対応する。
上記始動信号の入力に基づいて、上記記憶された遊技の進行内容の複数を関連した表現にするかを判断する進行内容判断手段は、図23のS440が対応する。
上記進行内容判断手段が上記記憶された遊技の進行内容の複数を関連した表現にすると判断した場合に、記憶されている遊技の進行内容を関連した表現にする関連表現設定手段は、図23のS450ないしS470、図24のS500ないしS580の処理が対応する。
遊技の進行内容の複数、又は各回の遊技間を関連付ける表現を、1回の遊技の進行内容の表現が次回の遊技の進行内容の表現に変わる直前に設けるは、図27に基づくオバケ連続予告の説明内容、音階連続予告の説明内容が対応する。
請求項2の関連表現設定手段によって関連付ける表現にされる記憶されている遊技の進行内容は、関連した表現を行う複数の遊技の進行内容の内、最後に提供される遊技の進行内容を除いた範囲の遊技の進行内容であるは、図27に示すシナリオパターンテーブル229の1回前、2回前、3回前変動パターン群テーブルNo.によって、選択される(「無」以外の場合に選択される)変動パターン群テーブルNo.によって選択される変動パターン特指定コマンドが対応する。
請求項3の特別の利益を提供する表現は、大当りになる表現が対応し、特別の利益を提供する可能性が高いことの表現は、リーチを含む表現が対応し、特別の利益を提供する可能性が有ったこと、つまり大当りの抽選が行われたことの表現は、リーチを含まない遊技の表現が対応する。
この請求項は、図27に示すシナリオパターンテーブル229のオフセット値が「0、2、3」の最終変動パターン群テーブルNo.に設定されている変動パターンの中に、通常(リーチにならない)の変動パターン特指定コマンドが含まれていない場合が対応する。つまり、この様にすることで、最終の変動パターンが必ずリーチ以上の表現になる。
請求項4の遊技の進行内容の記憶数に基づいて、該記憶数の範囲内で、遊技の進行内容の複数を関連した表現にすることは、図28、図29に基づいて説明した図27のシナリオパターンテーブルに基づく処理(特にS450による振分)が対応する。
請求項5の遊技の進行内容の記憶数が所定数以下の場合には、遊技の進行内容を関連した表現にしないことは、図25、図26に示す保留数記憶フラグTGONUMが「0ないし1」の場合に、シナリオパターン記憶フラグYKNFGのオフセット値を設定しないことが対応する。