JP2005332686A - 非水電解液電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マグネシウムを負極活物質として用い、作動電圧が高く、かつ負荷特性が優れた非水電解液電池を提供する。
【解決手段】 マグネシウムを負極活物質として用いる非水電解液電池において、負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆する。
上記インジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金のマグネシウム表面への被覆量としては、マグネシウムに対して0.01〜2原子%であることが好ましく、マグネシウム表面をインジウム−ガリウム合金で被覆する際のインジウム−ガリウム合金中のインジウムの含有量としては、4〜30原子%が好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 マグネシウムを負極活物質として用いる非水電解液電池において、負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆する。
上記インジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金のマグネシウム表面への被覆量としては、マグネシウムに対して0.01〜2原子%であることが好ましく、マグネシウム表面をインジウム−ガリウム合金で被覆する際のインジウム−ガリウム合金中のインジウムの含有量としては、4〜30原子%が好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、非水電解液電池に関し、さらに詳しくは、マグネシウムを負極活物質とし、作動電圧が高く、かつ負荷特性が優れた非水電解液電池に関する。
非水電解液を用いた一次電池においては負極に金属リチウムを用いることが一般的である。しかしながら、リチウムは、融点が低く、高活性な金属であるため、リチウムを負極に用いた非水電解液電池では高い安全性を確保することが必要である。
これに対して、マグネシウムは、リチウムに比べて、融点が高く、また、リチウムほど高活性でないため、マグネシウムを負極活物質として用いた非水電解液電池では、上記リチウムを負極活物質として用いた非水電解液電池に比べて、安全性が高く、また、負極の体積当たりの容量をリチウムを負極活物質として用いた場合の1.8倍にすることが可能であることから、このマグネシウムを負極活物質として用いた非水電解液電池も早くから研究されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、マグネシウムを負極活物質として用いた非水電解液電池は、負極のマグネシウム表面に形成される不働態被膜のため、作動電圧が低くなり、また負荷特性が低下するという問題があった。
そこで、マグネシウムを負極活物質として用いて電池を構成するにあたり、マグネシウムをインジウム、ガリウム、タリウム、カドミウム、マンガン、コバルト、スズなどで合金化することによって、放電電圧の低さを解消し、負極の利用率を向上させることが提案されている(特許文献2参照)。
特開昭62−211861号公報
特開2000−12016号公報
本発明は、マグネシウムを負極活物質として用いる非水電解液電池における問題点を従来とは異なる手段で解決し、作動電圧が高く、かつ負荷特性が優れた非水電解液電池を提供することを目的とする。
本発明は、マグネシウムを負極活物質として用いて非水電解液電池を構成するにあたり、負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆することによって、作動電圧が高く、かつ負荷特性が優れた非水電解液電池を提供し、前記課題を解決したものである。
本発明によれば、マグネシウムを負極活物質として用いる非水電解液電池において、作動電圧を高め、かつ負荷特性を向上させることができる。
すなわち、本発明においては、負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆しているので、マグネシウム表面への不働態被膜の形成が抑制され、マグネシウム表面が活性な状態に維持される。
従って、本発明によれば、マグネシウムを負極活物質として用いて、作動電圧が高く、かつ負荷特性が優れた非水電解液電池を提供することができる。
本発明において、負極のマグネシウム表面を被覆するインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金の量としては、少なすぎると前記のようなマグネシウム表面への不働態被膜の形成を抑制する効果が充分に発現せず、また、多すぎるとそれに伴うマグネシウムの減少により放電容量が低下するので、マグネシウムに対して0.01〜2原子%であることが好ましい。
また、インジウム、ガリウム、インジウム−ガリウム合金は、それぞれ単独で用いることができるが、インジウム−ガリウム合金を用いる場合、インジウムの含有量が上記インジウム−ガリウム合金中において4〜30原子%であることが好ましい。これは、インジウムの含有量が上記範囲内にあると、合金全体が常温で液状になり、負極のマグネシウム表面を被覆することが容易に行えるようになるからである。
負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆するにあたっては、例えば、常温で液体の合金については塗布方式、固体のものについては蒸着あるいはメッキなどの手段を採用することができ、上記インジウム含有量のインジウム−ガリウム合金では、金属ハケなどを用いてマグネシウム表面に塗布することによってマグネシウム表面をインジウム−ガリウム合金で被覆することができる。このようにマグネシウム表面に塗布したインジウム−ガリウム合金が、電池内でどのような形態でマグネシウム表面を被覆しているのか現在のところ明確ではないが、マグネシウムと一部合金化してマグネシウム表面を被覆しているものと考えられる。ただし、この場合も、前記特許文献2のように全体が合金化したものとは異なり、また、マグネシウム表面のみで合金化しているので、全体が合金化したものに比べて、より効率的であると考えられる。
本発明において、上記負極の対極となる正極の活物質としては、例えば、五酸化バナジウム(V2O5)などの酸化バナジウム、三酸化モリブデン(MoO3)などの酸化モリブデン、オキシ水酸化ニッケル、二酸化マンガン、フッ化カーボン、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物などを用いることができる。
正極の導電助剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックなどを用いることができるが、主成分としてアセチレンブラックを用いることが好ましい。
正極のバインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(ディスパージョンになったものでもよいし、また、粉末状のものでもよい)、ゴム系バインダーなどを用いることができるが、粉末状のポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
正極の集電体としては、例えば、SUS316、SUS430、SUS444などのステンレス鋼からなる平織り金網、エキスパンドメタル、ラス網、パンチングメタル、箔を用いることができる。ただし、正極の作製にあたって、上記集電体は必ず必要とされるものではない。また、負極の集電体としては、例えば、ニッケルリボン、ステンレス鋼製の平織り金網、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどを用いることができる。ただし、負極の作製にあたって、上記集電体は必ず必要とされるものではない。
そして、集電体を用いる場合、その集電体に塗布する導電塗料としては、例えば、カーボンペースト、銀ペーストなどを用いることができる。
電解液としては、有機溶媒などの非水溶媒にマグネシウム塩などの電解質を溶解した非水電解液が用いられる。その電解液溶媒としては、例えば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、リン酸トリメチル、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキソランなどをそれぞれ単独で用いることができるし、また2種以上併用することもできる。そして、電解質としては、例えば、Mg(PF6 )2 、Mg(BF4 )2 、Mg(ClO4 )2 、Mg〔N(CF3 SO2 )2 〕2 などが用いられ、その濃度は0.2〜1.5mol/l程度が好ましい。
セパレータとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィドなどの不織布、微孔性フィルムなどが用いられる。
電池は、例えば、上記正極、負極、セパレータ、電解液などを電池容器と電池蓋などで形成される空間内に収容し、密閉することによって作製される。
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
まず、この実施例1の非水電解液電池に用いる正極および負極の作製、電解液の調製およびセパレータの構成について説明し、ついで電池組立について説明する。
まず、この実施例1の非水電解液電池に用いる正極および負極の作製、電解液の調製およびセパレータの構成について説明し、ついで電池組立について説明する。
正極の作製:
正極活物質としての五酸化バナジウム(V2O5)80質量部と、導電助剤としてのアセチレンブラック10質量部と、バインダーとしての粉末状ポリテトラフルオロエチレン10質量部とを混合して正極合剤を調製した。得られた正極合剤20mgを直径3.6mmの成形用金型に充填し、集電体となるSUS316製のエキスパンドメタルとともに加圧成形してペレット状の電極体を作製し、その電極体を110℃±10℃で17時間真空乾燥して正極とした。
正極活物質としての五酸化バナジウム(V2O5)80質量部と、導電助剤としてのアセチレンブラック10質量部と、バインダーとしての粉末状ポリテトラフルオロエチレン10質量部とを混合して正極合剤を調製した。得られた正極合剤20mgを直径3.6mmの成形用金型に充填し、集電体となるSUS316製のエキスパンドメタルとともに加圧成形してペレット状の電極体を作製し、その電極体を110℃±10℃で17時間真空乾燥して正極とした。
負極の作製:
サイズが10mm×10mmで厚みが0.1mmのマグネシウム箔をSUS316製のエキスパンドメタルに圧着し、そのマグネシウムの表面にインジウムを25原子%含有するインジウム−ガリウム合金を塗布することによって、負極を作製した。
サイズが10mm×10mmで厚みが0.1mmのマグネシウム箔をSUS316製のエキスパンドメタルに圧着し、そのマグネシウムの表面にインジウムを25原子%含有するインジウム−ガリウム合金を塗布することによって、負極を作製した。
電解液の調製:
アセトニトリルにMg(ClO4)2を1mol/lの濃度に溶解することによって、非水電解液を調製した。
アセトニトリルにMg(ClO4)2を1mol/lの濃度に溶解することによって、非水電解液を調製した。
セパレータの構成:
サイズが15mm×15mmで厚さが0.025mmの微孔性ポリプロピレンフィルムを、サイズが15mm×15mmで厚さが0.15mmのポリプロピレン不織布2枚で挟んでセパレータを構成した。
サイズが15mm×15mmで厚さが0.025mmの微孔性ポリプロピレンフィルムを、サイズが15mm×15mmで厚さが0.15mmのポリプロピレン不織布2枚で挟んでセパレータを構成した。
電池の組立:
上記セパレータを正極と負極との間に配置して熱融着樹脂をラミネートしたアルミニウム箔製の電池容器に収容し、上記電解液を1.0ml注入し、開口部をヒートシール機により熱融着樹脂部分を熱融着させて真空(減圧)封止することによって、非水電解液電池を作製した。
上記セパレータを正極と負極との間に配置して熱融着樹脂をラミネートしたアルミニウム箔製の電池容器に収容し、上記電解液を1.0ml注入し、開口部をヒートシール機により熱融着樹脂部分を熱融着させて真空(減圧)封止することによって、非水電解液電池を作製した。
比較例1
負極のマグネシウム表面をインジウム−ガリウム合金(インジウム含有量25原子%)で被覆しなかった以外は、実施例1と同じ構成に非水電解液二次電池を作製した。
負極のマグネシウム表面をインジウム−ガリウム合金(インジウム含有量25原子%)で被覆しなかった以外は、実施例1と同じ構成に非水電解液二次電池を作製した。
上記実施例1および比較例1の電池を20℃、0.5mA/cm2の電流密度で終止電圧0.5Vまで放電させ、その放電特性を調べた。その結果を図1に示す。
図1に示すように、実施例1の電池は、比較例1の電池に比べて、作動電圧が高く、また、比較例1の電池の放電容量が1.391mAhであったのに対して、実施例1の電池の放電容量は2.890mAhであって、実施例1の電池は、比較例1の電池に比べて、0.5mA/cm2という重負荷での負荷特性が優れていた。
Claims (3)
- マグネシウムを負極活物質として用いる非水電解液電池であって、負極のマグネシウム表面をインジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金で被覆したことを特徴とする非水電解液電池。
- インジウム、ガリウムまたはインジウム−ガリウム合金の被覆量が、マグネシウムに対して0.01〜2原子%であることを特徴とする請求項1記載の非水電解液電池。
- インジウム−ガリウム合金中のインジウムの含有量が4〜30原子%である請求項1または2記載の非水電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004149886A JP2005332686A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 非水電解液電池 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016162543A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 国立大学法人山口大学 | ロタキサンネットワークポリマーを含有するポリマー電解質、及びそれを用いたマグネシウム二次電池 |
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2004
- 2004-05-20 JP JP2004149886A patent/JP2005332686A/ja not_active Withdrawn
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