JP2005332637A - 除電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線を使用して生成した空気イオンを、小型且つ簡略な構成で効果的に帯電体に供給して、該帯電体の除電を短時間で十分に行なうことができる除電装置を提供する。
【解決手段】密封線源2を保持するの放射線放出面2aを露出させるようにして密封線源2を保持する導体からなる密封線源保持部材3を備え、少なくとも帯電体Xの除電を行なうとき、密封線源2の放射線放出面2aを帯電体Xに対向させた状態で密封線源保持部材3を電気的に接地する。
【選択図】図2

Description

本発明はα線などの放射線により空気を電離させて空気イオンを生成し、この空気イオンにより帯電体の除電を行なう除電装置に関する。
帯電体の除電を行なうために、空気を電離させる除電装置として、例えば特許文献1(特開平7−45397号公報)に見られるように、α線等の放射線源を使用するものが知られている。この除電装置は、アメリシウム241(241Am)などの放射性物質を内蔵する放射線源から放出した放射線(主にα線)によって、空気を電離させて正負の空気イオンを生成し、この生成した空気イオンのうちの、帯電体の電荷と逆極性の空気イオンによって帯電体の除電を行なうようにしたものである。
このように放射線源を使用する除電装置は、装置構成を小型で簡略なものとすることができる利点がある。また、コロナ放電式の除電装置のように、放電針からの発塵や、高圧電界の放射に伴う他の電気機器への電波障害(電気機器の誤動作など)を発生することが避けられる、などの点で利点がある。
なお、この種の除電装置で使用される放射線源は、放射性物質を密封したものであり、一般に密封線源といわれる。
特開平7−45397号公報
ところで、前記特許文献1に見られる従来の除電装置では、単に放射線源の近くで帯電体を移動させることで帯電体の除電を行い、あるいは、送風機を有する保管庫内に放射線源と帯電体を収容して、帯電体の除電を行なうようにしている。
しかしながら、放射線源からの放射線により生成される正負の空気イオンは、そのままでは単に自然拡散するだけであり、その移動速度は非常に遅い。このため、単に放射線源の近くで帯電体を移動させるようにしても、帯電体の除電を短時間で十分に行なうことができないことが多い。さらに、この種の除電装置で主に使用する放射線であるα線は、飛程距離が短く、ひいては空気イオンも放射線源に比較的近接した箇所にしか生成されないため、放射線源と帯電体との距離を短くできないような状況では、帯電体の除電を行なうことが困難となる。
また、送風機を備えた場合には、生成された空気イオンを帯電体に向かって強制送風することは可能であるが、装置構成が大型にならざるを得ないという不都合がある。また、帯電体の除電に必要な、該帯電体の電位と逆極性の空気イオンだけでなく、帯電体と同極性の空気イオンも帯電体に供給されるため、帯電体を十分に除電できない場合もある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、放射線を使用して生成した空気イオンを、小型且つ簡略な構成で効果的に帯電体に供給して、該帯電体の除電を短時間で十分に行なうことができる除電装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の除電装置の第1発明は、放射線を放出する密封線源を備え、その放射線により帯電体を除電するための空気イオンを生成する除電装置において、前記密封線源の放射線放出面を露出させるようにして該密封線源を保持する導体からなる密封線源保持部材を備え、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、前記密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で該密封線源保持部材を電気的に接地したことを特徴とするものである。
この第1発明の除電装置によれば、少なくとも帯電体の除電を行なうときに、密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で密封線源保持部材が電気的に接地されているので、密封線源保持部材と帯電体との間で電界が形成される。このため、密封線源の放射線放出面からの放射線によって該放射線放出面の前方空間(放射線放出面と帯電体との間の空間)に生成された正負の空気イオンのうち、帯電体の電位と逆極性の空気イオンは前記電界の作用により、強制的に帯電体に向かって移動される(帯電体に吸引される)。そして、この帯電体に移動した逆極性の空気イオンによって帯電体が除電される。
従って、帯電体の除電を迅速に行なうことができる。そして、この第1発明では、密封線源保持部材を、これに結線した導線などにより電気的に接地するだけで帯電体の除電を迅速に行なうことが可能であるので、除電装置の構成を小型で簡略なものとすることができる。また、帯電体の除電の進行に伴い、帯電体の電位は接地電位に近づいて、帯電体と密封線源保持部材との間の電界が弱まっていくので、帯電体の電位と逆極性の空気イオンが過剰に帯電体に供給されることもない。よって、第1発明によれば、放射線を使用して生成した空気イオンを、小型且つ簡略な構成で効果的に帯電体に供給して、該帯電体の除電を短時間で十分に行なうことができる。
なお、前記密封線源保持部材は、一体構成のものである必要はなく、2つ以上の導体部材を互いに導通させて組み立てたものであってもよい。
この第1発明では、前記密封線源保持部材は、前記密封線源の放射線放出面の周囲に環状の導体部分を有することが望ましい(第2発明)。
この第2発明によれば、密封線源の放射線放出面の周囲にくまなく、密封線源保持部材と帯電体との間で電界が形成されるので、その電界によって、帯電体の電位と逆極性の空気イオンを効率よく帯電体に移動させることができる。
また、本発明の除電装置の第3発明は、放射線を放出する密封線源を備え、その放射線により帯電体を除電するための空気イオンを生成する除電装置において、前記密封線源の放射線放出面を被覆するように該放射線放出面に対向して設けられると共に、該放射線放出面から放出される放射線を透過させる複数の孔が形成された導体からなる被覆部材を備え、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、前記密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で該密封線源と帯電体との間に位置する前記被覆部材を電気的に接地したことを特徴とするものである。
この第3発明の除電装置によれば、少なくとも帯電体の除電を行なうときに、密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で該密封線源と帯電体との間に位置する前記被覆部材が電気的に接地されているので、該被覆部材と帯電体との間で電界が形成される。そして、この電界は、密封線源の放射線放出面の前方空間に形成される。このため、密封線源の放射線放出面からの放射線によって被覆部材と帯電体の間の空間に生成された正負の空気イオンのうち、帯電体の電位と逆極性の空気イオンの大部分は前記電界の作用により、強制的に帯電体に向かって移動される(帯電体に吸引される)。そして、この帯電体に移動した逆極性の空気イオンによって帯電体が除電される。
従って、帯電体の除電を迅速に行なうことができる。そして、この第1発明では、被覆部材を、これに結線した導線などにより電気的に接地するだけで帯電体の除電を迅速に行なうことが可能であるので、除電装置の構成を小型で簡略なものとすることができる。また、帯電体の除電の進行に伴い、帯電体の電位は接地電位に近づいて、帯電体と被覆部材との間の電界が弱まっていくので、帯電体の電位と逆極性の空気イオンが過剰に帯電体に供給されることもない。よって、第3発明によれば、放射線を使用して生成した空気イオンを、小型且つ簡略な構成で効果的に帯電体に供給して、該帯電体の除電を短時間で十分に行なうことができる。また、第3発明では、被覆部材を備えることで、密封線源保持部材の放射線放出面を機構的に保護する効果もある。
なお、第3発明では、密封線源を保持する密封線源保持部材は、密封線源の放射線放出面を被覆部材との間の空間に露出させるように構成されることはもちろんであるが、その材質は、導体部材であっても絶縁部材であってもよい。そして、密封線源保持部材が導体部材からなるときには、被覆部材と密封線源保持部材とを導通させておき、その一方を接地することで、他方も接地されるようにしてもよい。換言すれば、第1発明もしくは第2発明と、第3発明とを組み合わせてもよい。
また、第3発明では、被覆部材は、密封線源の放射線放出面から、放射線の飛程距離内で、該放射線放出面に近接配置することが、除電装置の構成を小型化する上で望ましい。
かかる第3発明では、前記被覆部材は網状部材から成ることが好適である(第4発明)。
この第4発明によれば、密封線源の放射線放出面の前方に密集するような電界を帯電体と被覆部材との間に形成できるので、帯電体にこれと逆極性の空気イオンを移動させる効果を高めることができる。なお、この第4発明では、網状の被覆部材の網目の部分が放射線を透過させる孔となる。
ところで、前記第1または第2発明では、特に、密封線源と帯電体との距離が比較的大きいと、帯電体と密封線源との間の電界が弱くなるので、帯電体の電位と逆極性の空気イオンを帯電体に向かって移動させる力が弱くなる。同様に、前記第3または第4発明では、被覆部材と帯電体との距離が比較的大きいと、帯電体と被覆部材との間の電界が弱くなるので、帯電体の電位と逆極性の空気イオンを帯電体に向かって移動させる力が弱くなる。
そこで、前記第1または第2発明では、前記帯電体の電位を検出する電位検出手段と、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、該帯電体と前記密封線源の放射線放出面との間に位置するように設けられた導体からなるイオン加速用電極部材と、該イオン加速用電極部材に正または負の直流電圧を選択的に付与する直流電圧電源とを備え、前記帯電体の除電を行なうとき、前記イオン加速用電極部材に前記電位検出手段により検出された該帯電体の電位と同極性の電圧を前記直流電圧電源から付与することにより、前記密封線源の放射線放出面から放出される放射線によって生成される空気イオンのうちの前記帯電体の電位と逆極性の空気イオンを該帯電体に向かって移動させる電界を前記イオン加速用電極部材と密封線源保持部材との間に形成するようにしてもよい(第5発明)。
同様に、前記第3または第4発明では、前記帯電体の電位を検出する電位検出手段と、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、該帯電体と前記被覆部材との間に位置するように設けられた導体からなるイオン加速用電極部材と、該イオン加速用電極部材に正または負の直流電圧を選択的に付与する直流電圧電源とを備え、前記帯電体の除電を行なうとき、前記イオン加速用電極部材に前記電位検出手段により検出された該帯電体の電位と同極性の電圧を前記直流電圧電源から付与することにより、前記密封線源の放射線放出面から放出される放射線によって生成される空気イオンのうちの前記帯電体の電位と逆極性の空気イオンを該帯電体に向かって移動させる電界を前記イオン加速用電極部材と被覆部材との間に形成するようにしてもよい(第6発明)。
これらの第5発明または第6発明によれば、帯電体の除電を行なうとき、電位検出手段により検出された帯電体の電位と逆極性の電圧をイオン加速用電極部材に直流電圧電源から付与することにより、イオン加速用電極部材と前記密封線源保持部材との間に形成される電界(第1または第2発明の場合)、あるいは、イオン加速用電極部材と前記被覆部材との間に形成される電界(第3または第4発明の場合)によって、帯電体の電位と逆極性の空気イオンを帯電体に向かって強制的に移動させることができる。従って、密封線源保持部材あるいは被覆部材と帯電体との距離が比較的大きい場合であっても、帯電体の電位と逆極性の空気イオンを効率よく帯電体に移動させて、該帯電体の除電を行なうことができ、帯電体の良好な除電効果を確保することができる。
なお、前記第5または第6発明では、前記イオン加速用電極部材は、例えば環状の導体部材により構成される。この場合、該イオン加速用電極部材は、その軸心を密封線源の放射線放出面の法線方向に向けた状態で、密封線源保持部材と帯電体との間、あるいは、被覆部材と帯電体との間に配置すればよい。
また、前記第5または第6発明では、前記直流電圧電源から前記イオン加速用電極部材に付与する電圧の大きさは、前記電位検出手段により検出される帯電体の電位の大きさと略等しい電圧であることが好適である(第7発明)。
これによれば、イオン加速用電極部材と帯電体との間で、帯電体の電位と逆極性の空気イオンが帯電体に向かって移動するのを妨げるような電界がほとんど発生しない。また、帯電体の除電の進行に伴い、該帯電体の電位が0(接地電位)に近づいていくと、イオン加速用電極部材に付与される電圧の大きさも小さくなっていくので、帯電体の電位と逆極性の空気イオンが過剰に帯電体に供給されるのを回避できる。従って、帯電体の除電を迅速に十分に行なうことができる。
本発明の第1実施形態を図1および図2を参照して説明する。図1は第1実施形態の除電装置の外観斜視図、図2は図1のII-II線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の除電装置1は、放射線源としての密封線源2と、これを保持する密封線源保持部材3とを備えている。密封線源2は、放射性物質を内蔵する板状のものであり、その外表面が金(Au)により被覆されている。より詳しくは、本実施形態における密封線源2は、下面を金(Au)で被覆した、厚さ150μmの銀製の板の上面に、放射性物質のアメリシウム241(241Am)とAuとからなる粉体マトリックスを数μmの厚さで付着させ、その付着させた粉体マトリックスの表面を厚さ2μmのAuで被覆することで板状に形成したものである。この密封線源2が放出する放射線は主にα線であり、該密封線源2の上面が放射線放出面2aとなっている。また、密封線源2の放射能は、例えば3.7MBq未満となっている。
なお、本実施形態では、密封線源2の放射性物質として、241Amを使用したが、これの代わりに、例えばポロニウム210(210Po)を使用してもよい。但し、241Amの半減期は、432.2年であり、210Poの半減期138.4日よりも十分に長いので、除電装置1の除電能力、あるいは在庫品の品質を長期間にわたって良好に保つ上では、241Amを使用する方が望ましい。
密封線源保持部材3は、密封線源2を直接的に保持する主基台4と、この主基台4を支持するケース基台5とから構成されている。
主基台4は、ステンレス鋼から成る円板状の導体部材であり、その上面中央部に形成された凹部4aに、密封線源2がその放射線放出面2aを外方(図2の上方)に開放させた状態で嵌め込まれて固着されている。
ケース基台5は、金属あるいは導電性のプラスチックから成る方形板状の導体部材であり、その内部に主基台4の格納室6が設けられている。そして、この格納室6に、密封線源2を固着した主基台4が、密封線源2の放射線放出面2aを上方に向けて収容されている。この場合、主基台4とケース基台5とは電気的に導通されている。また、ケース基台5の上面中央部には、主基台4よりも小径の開口穴7が格納室6に連通して設けられており、この開口穴7を介して密封線源2の放射線放出面2aと、主基台4の、凹部4aの周囲部分(放射線放出面2aの周囲部分)4bとが外方(図2の上方)に露出されている。
このような密封線源保持部材3の構造により、主基台4の凹部4aの周囲部分4bと、ケース基台5の開口穴7の周囲部分5aとが密封線源2の周囲に環状の導体部分4b,5aを形成している。
さらに、ケース基台5は、これに結線された導線8を介して接地されている。この場合、主基台4とケース基台5とは電気的に導通されているので、ケース基台5を接地することで、主基台4も接地されることとなる。
次に、かかる除電装置1による帯電体Xの除電作動を図2を参照して説明する。
帯電体Xの除電を行なう場合には、密封線源2の放射線放出面2aに帯電体Xを対向させる。このとき、密封線源2の放射線放出面2aから放出される放射線(主にα線)によって、放射線放出面2aの前方空間(放射線放出面2aと帯電体Xとの間の空間)の空気が電離されて、正負の空気イオンが生成される。この空気イオンの生成(空気の電離)は、主に、放射線放出面2aからのα線の飛程距離内の空間で行なわれ、その飛程距離は4cm程度である。なお、生成された空気イオンは、空間に電界が無い場合には濃度拡散によって四方に拡散するが、その濃度拡散による空気イオンの移動速度は非常に遅い。
上記のように、帯電体Xを密封線源2の放射線放出面2aに対向させたとき、密封線源保持部材3が接地されていることから、帯電体Xと密封線源保持部材3との間に、図2の実線矢印Y1の電気力線で例示する如く電界が形成される。なお、図2では、帯電体Xが正に帯電している(帯電体Xの電位が正になっている)場合を例に採って、電気力線を例示している。この場合、密封線源2の放射線放出面2aの周囲は、接地された密封線源保持部材3の環状の導体部分4b,5aとなっていることから、電界は放射線放出面2aの周囲にくまなく形成される。このため、放射線放出面2aと帯電体Xとの間の空間で生成された正負の空気イオンのうち、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンが帯電体Xと密封線源保持部材3との間の電界の作用で、円滑に帯電体Xに向かって移動し、帯電体Xの電荷を中和する。これにより、帯電体Xが除電される。
また、帯電体Xの電荷が中和されるに伴い、帯電体Xと密封線源保持部材3との間の電界が弱まるので、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンが過剰に帯電体Xに移動することが回避される。従って、帯電体Xが逆極性に帯電することが回避される。
なお、本実施形態では、密封線源保持部材3を構成する主基台4とケース基台5とを電気的に導通させるようにしたが、これらを電気的に絶縁するようにしてもよい。この場合、ケース基台5が接地されているので、このケース基台5が本発明における密封線源保持部材に相当するものとなる。
次に、本発明の第2実施形態を図3および図4を参照して説明する。図3は本実施形態の除電装置の外観斜視図、図4は図3のIV−IV線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図である。なお、本実施形態の説明では、第1実施形態と同一構成部分については、第1実施形態と同一の参照符号を用い、詳細な説明を省略する。
本実施形態の除電装置11では、網状(メッシュ状)の被覆部材12が、密封線源保持部材3のケース基台5の開口穴7の開口端を覆うようにして(結果的に密封線源2の放射線放出面2aを覆うようにして)、ケース基台5の上面に装着されている。この被覆部材12は、金属あるいは導電性のプラスチックから成る導体部材であり、その周縁部がケース基台5と電気的に導通されている。該被覆部材12の網目が放射線放出面2aから放出される放射線を透過させる孔となっている。なお、被覆部材12と放射線放出面2aとの間隔は、数mm程度であり、放射線放出面2aから放出される放射線(α線)の飛程距離(4cm程度)よりも小さなものとなっている。従って、密封線源2から放出された放射線の大部分は、被覆部材12の網目を透過する。
本実施形態の除電装置11は、以上説明した以外の構造は、第1実施形態の除電装置1と同一である。この場合、本実施形態では、密封線源保持部材3のケース基台5と被覆部材12とは電気的に導通しており、また、ケース基台5は第1実施形態と同様に導線8を介して接地されているので、被覆部材12は、ケース基台5を介して接地されていることとなる。
なお、被覆部材12に導線を結線しておき、この導線を介して被覆部材12を直接的に接地するようにしてもよい。また、本実施形態では、密封線源保持部材3のケース基台5を導体部材から構成しているが、該ケース基台5を絶縁部材から構成し、被覆部材12のみを接地するようにしてもよい。
次に、かかる除電装置11による帯電体Xの除電作動を図4を参照して説明する。
帯電体Xの除電を行なう場合には、密封線源2の放射線放出面2aに帯電体Xを対向させる。このとき、密封線源2の放射線放出面2aから放出された放射線(主にα線)によって、放射線放出面2aの前方空間(放射線放出面2aと帯電体Xとの間の空間で、主に、放射線放出面2aからのα線の飛程距離内の空間)の空気が電離されて、正負の空気イオンが生成される。
上記のように、帯電体Xを密封線源2の放射線放出面2aに対向させたとき、被覆部材12および密封線源保持部材3が接地されていることから、帯電体Xと、被覆部材12および密封線源保持部材3(主にケース基台5)との間に、図4の実線矢印Y2の電気力線で例示する如く電界が形成される。なお、図4では、帯電体Xが正に帯電している(帯電体Xの電位が正になっている)場合を例に採って電気力線を例示している。この場合、特に、被覆部材12が密封線源2の放射線放出面2aの前方を覆っていることから、被覆部材12と帯電体Xとの間の電界は放射線放出面2aの正面の空間にくまなく形成される。このため、被覆部材12と帯電体Xとの間の空間で生成された正負の空気イオンのうち、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンが、主に帯電体Xと被覆部材12との間の電界の作用で、円滑に帯電体Xに向かって移動し、帯電体Xの電荷を中和する。これにより、帯電体Xが除電される。
また、帯電体Xの電荷が中和されるに伴い、帯電体Xと被覆部材12および密封線源保持部材3との間の電界が弱まるので、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンが過剰に帯電体Xに移動することが回避される。従って、帯電体Xが逆極性に帯電することが回避される。
次に、本発明の第3実施形態を図5および図6を参照して説明する。図5は本実施形態の除電装置の主要部の外観斜視図、図6は図5のVI−VI線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図である。なお、本実施形態の説明では、第1実施形態と同一構成部分については、第1実施形態と同一の参照符号を用い、詳細な説明を省略する。
本実施形態の除電装置21は、密封線源保持部材3のケース基台5の開口穴7の開口端に臨んで配置された環状のイオン加速用電極部材22を備えている。このイオン加速用電極部材22は金属の導体部材から成り、その軸心を密封線源2の放射線放出面2aの法線方向に向け、且つ、その軸心が放射線放出面2aのほぼ中心を通るように設けられている。そして、イオン加速用電極部材22は、正および負の直流電圧を選択的に発生する直流電圧電源23に接続導線24を介して接続されていると共に、密封線源保持部材3から電気的に絶縁されている。なお、イオン加速用電極部材22および密封線源保持部材3は、絶縁物からなる図示しない基台に固定支持されている。
また、除電装置21は、図6に示す如く、帯電体Xの電位を検出する電位検出手段としての電位計25を備えている。この電位計25は、帯電体Xに近接させて配置することで、静電誘導によって帯電体Xの電位に応じた電圧信号を出力するものである。なお、電位計25の検出出力は、図示しない制御装置に入力されるようになっており、その制御装置により、帯電体Xの電位を表示したり、直流電圧電源23の発生電圧を制御するようにしている。本実施形態の除電装置21は、以上説明した以外の構造は、第1実施形態と同一である。
次に、かかる除電装置21による帯電体Xの除電作動を図6を参照して説明する。
帯電体Xの除電を行なう場合には、イオン加速用電極部材22が帯電体Xと密封線源保持部材3との間に介在するようにして、密封線源2の放射線放出面2aに帯電体Xを対向させる。このとき、放射線放出面2aから放出された放射線(主にα線)によって、放射線放出面2aの前方空間(放射線放出面2aと帯電体Xとの間の空間で、主に、放射線放出面2aからのα線の飛程距離内の空間)の空気が電離されて、正負の空気イオンが生成される。
また、電位計25が帯電体Xに近接配置されて、帯電体Xの電位が該電位計25により検出される。そして、この検出された帯電体Xの電位に応じて、図示しない制御装置により、直流電圧電源23からイオン加速用電極部材22に直流電圧が付与される。この場合、イオン加速用電極部材22に付与する直流電圧は、電位計25により検出された帯電体Xの電位と同極性で、また、該電位の大きさ(絶対値)とほぼ等しい大きさの電圧である。
このとき、イオン加速用電極部材22と接地された密封線源保持部材3との間に、図6の実線矢印Y3の電気力線で例示する如く電界が形成される。なお、図6では、帯電体Xが正に帯電していて、イオン加速用電極部材22に正の直流電圧が付与されている場合を例に採って電気力線を例示している。この場合、イオン加速用電極部材22は、環状のものであるので、密封線源2の放射線放出面2aの正面は、帯電体Xに向かって開放されている。このため、放射線放出面2aの前方空間に生成された空気イオンのうち、イオン加速用電極部材22の電圧の極性(=帯電体Xの電位の極性)と逆極性の空気イオンの多くは、イオン加速用電極部材22と密封線源保持部材3との間の電界によって、帯電体Xに向かって加速された後に、イオン加速用電極部材22の内部を通過して、帯電体Xに向かって移動し、帯電体Xの電荷を中和する。これにより、帯電体Xが除電される。
また、帯電体Xの除電の進行に伴い、前記電位計25により検出される帯電体Xの電位が0に近づいていく。そして、これに応じて、図示しない制御装置により、直流電圧電源23の発生電圧(イオン加速用電極部材22に付与する直流電圧)の大きさが、帯電体Xの検出電位の大きさとほぼ同等になるように減少されていく。従って、イオン加速用電極部材22と帯電体Xとの間で、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンが帯電体Xに向かって移動するのを妨げるような電界が発生することが防止される。これにより、帯電体Xの電位と逆極性の空気イオンは帯電体Xが除電されるまで円滑に帯電体Xに向かって移動する。
なお、本実施形態では、密封線源2の放射線放出面2aの前方に被覆部材を備えないものを示したが、第2実施形態の除電装置11のように、網状の被覆部材12を備えるようにしてもよい。この場合には、主に、イオン加速用電極部材22と網状被覆部材12との間に形成される電界によって加速された空気イオンが帯電体Xに向かって移動して、該帯電体Xを除電することとなる。
次に、以上説明した第1〜第3実施形態の除電装置1,11,21の実施例の除電効果の試験結果について図7を参照して説明する。図7は、第1〜第3実施形態に係る除電装置1,11,21の除電効果の試験を行なうための装置構成を示している。なお、図7では、便宜上、各実施形態の除電装置1,11,21の主要部である密封線源2および密封線源保持部材3のみを記載している。
図7において、31は帯電プレートモニタであり、この帯電プレートモニタ31は、その本体部32の上面部に絶縁部材33を介して金属製(導体製)の帯電プレート34が取り付けられている。この帯電プレート34は擬似的な帯電体に相当するものである。本体部32には、帯電プレート34の電位を測定する表面電位測定器35、帯電プレート34に直流電圧を付与して、該帯電プレート34を帯電させる高電圧電源36、帯電プレート34の電位の減衰時間を計測するタイマー37などが内蔵されている。なお、実施例で用いる帯電プレートモニタ31の帯電プレート34は50mm角で、その静電容量は3.5pFである。
かかる帯電プレートモニタ31を用い、第1〜第3実施形態の各除電装置1,11,21に対して次のような試験を行なった。
第1実施形態の除電装置1の密封線源保持部材3を帯電プレート34から20mmの距離に配置し、帯電プレート34を高電圧電源36により所定の電位に帯電させた。このときの帯電電位は、+100V、−100Vの2種類である。このように帯電プレート34を帯電させた状態から、表面電位測定器35により測定される帯電プレート34の電位が+100Vから+5Vまで減衰するのに要する時間と、−100Vから−5Vまで減衰する時間とをそれぞれタイマー37により計測した。また、定常状態(帯電プレート34の電位が減衰して、ほぼ一定値になった状態)での帯電プレート34の電位をオフセット電圧として表面電位測定器35により計測した。このオフセット電圧は、除電装置が生成する正負の空気イオンの生成量のバランス(イオンバランス)の指標となるものであり、その値が0に近いほど、正負の空気イオンの生成量が均等であることを意味している。
第2実施形態の除電装置11の密封線源保持部材3を帯電プレート34から20mmの距離に配置し、実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。この場合、密封線源2の放射線放出面2aと被覆部材12との距離が2mmのものと、10mmのものとを用意し、それぞれについて、電位の減衰時間およびオフセット電圧を計測した。
[比較例1]
実施例1、2と比較するために、第1実施形態の除電装置1と同じ構造の除電装置の密封線源保持部材を、接地しない状態で帯電プレート34から20mmの距離に配置し、実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。
これらの実施例1、2および比較例1の計測結果を次の表1に示す。
Figure 2005332637
第1実施形態の除電装置1の密封線源保持部材3を帯電プレート34から40mmの距離に配置し、実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。
第2実施形態の除電装置11の密封線源保持部材3を帯電プレート34から40mmの距離に配置し、実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。この場合、密封線源2の放射線放出面2aと被覆部材12との距離が2mmのものと、10mmのものとを用意し、それぞれについて、電位の減衰時間およびオフセット電圧を計測した。
[比較例2]
実施例3、4と比較するために、第1実施形態の除電装置1と同じ構造の除電装置の密封線源保持部材を、接地しない状態で帯電プレート34から40mmの距離に配置し、実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。
これらの実施例3、4および比較例2の計測結果を次の表2に示す。
Figure 2005332637

前記表1および表2から明らかなように、帯電プレート34の電位の減衰時間は、実施例1、2では、比較例1よりも大幅に短い時間となっており、実施例3、4では、比較例2よりも大幅に短い時間となっている。このことから、前記第1実施形態および第2実施形態の如く、密封線源保持部材3や被覆部材12を接地することが、帯電体の除電を迅速に行なう上で効果的であることが判る。また、実施例2,4の試験結果を参照すると、第2実施形態の除電装置11を用いた場合の帯電プレート34の電位の減衰時間は、密封線源保持部材3と被覆部材12との距離の影響をさほど受けないことが判る。従って、第2実施形態のように被覆部材12を備える場合には、除電装置11の小型化の観点から、該被覆部材12はできるだけ密封線源2の放射線放出面2aに近いことが望ましい。
また、表1の実施例1、2と表2の実施例3、4とを比較して明らかなように、帯電プレート34の電位の減衰時間は、除電装置1,11の密封線源保持部材3と帯電プレート34との距離が40mmである場合よりも20mmである場合の方が短い時間となっている。従って、除電装置1,11により帯電体の除電を行なうとき、その除電を迅速に行なう上では、密封線源保持部材3と帯電体との距離を20mm程度に近づけて配置することが望ましい。
補足すると、第1実施形態の除電装置1については、密封線源保持部材3と帯電プレート34との距離を50mmとして、実施例1と同様の試験を行なった。このときの帯電プレート34の電位の減衰時間は、+100Vから+5Vへの減衰時間が10.3(sec)、−100Vから−5Vへの減衰時間が17.8(sec)であった。従って、密封線源保持部材3と帯電プレート34との距離が長くなるに伴い、帯電体の除電に要する時間は、急激に長くなることが判る。従って、第1実施形態の除電装置1と第2実施形態の除電装置11とは、密封線源保持部材3と帯電体Xとを比較的近づけて配置することができる場合に特に有効である。
なお、オフセット電圧については、いずれの実施例1〜4および比較例1、2についても、ほぼ0Vとなっている。これは、放射線による空気イオンの生成を行なうことで、正負の空気イオンが均等に生成されるためであると考えられる。
次に、第2実施形態の除電装置11に対し、網状の被覆部材12の線径と網目の幅(開き目)とが異なるものを4種類用意し、それぞれについて、前記実施例1〜4と同様に帯電プレート34の電位の減衰時間とオフセット電圧とを計測した。この場合、除電装置11の密封線源保持部材3と帯電プレート34との距離は20mmとし、被覆部材12と密封線源2の放射線放出面2aとの距離を2mmとした。なお、被覆部材12の材質はステンレス鋼である。
この実施例5の試験結果を表3に示す。
Figure 2005332637

表3を参照して、被覆部材12の線径および開き目が最も小さいもの(被覆部材の種類Aのもの)では、帯電プレート34の電位の減衰時間が、他のもの(被覆部材の種類B,C,Dのもの)よりも多少長くなるもものの、線径が0.47mm以上で、開き目2.07mm以上のもの(被覆部材の種類B,C,Dのもの)では、ほぼ同じように良好な除電効果が得られている。このことから、第2実施形態の除電装置11は、被覆部材12の線径や開き目が極端に小さくない限り、良好な除電効果(除電を迅速に行なうこと)が得られることが判る。
次に、前記第3実施形態の除電装置21の密封線源保持部材3を帯電プレート34から50mmの距離に配置して、前記実施例1と同様に、帯電プレート34の電位の減衰時間を計測した。但し、この場合、除電装置21のイオン加速用電極部材22に付与する直流電圧は、帯電プレート34を+100Vに帯電させたときには、+24Vの一定値に維持し、帯電プレート34を−100Vに帯電させたときには、−24Vの一定値に維持した。また、イオン加速用電極部材22と密封線源2との距離(イオン加速用電極部材22の軸心方向の距離)は、5mm、10mm、20mm、30mmの4種類を設定した。なお、イオン加速用電極部材22は、直径20mmの環状部材である。また、実施例6で計測した減衰時間は、+100V(または−100V)から+10V(または−10V)までの減衰時間である。
[比較例3]
実施例6と比較するために、第3実施形態の除電装置21からイオン加速用電極部材22を除去したもの(第1実施形態の除電装置1と同一構造のもの)の密封線源保持部材を帯電プレートから50mmの距離に配置して、前記実施例1と同様に、帯電プレート34の減衰時間を計測した。なお、この比較例3で計測した減衰時間は、実施例6と同様、+100V(または−100V)から+10V(または−10V)までの減衰時間である。
これらの実施例6および比較例3の計測結果を表4に示す。
Figure 2005332637

表4に見られるように、密封線源2からイオン加速用電極部材22までの距離が5〜20mmの範囲では、実施例6のものは、イオン加速用電極部材を備えない比較例3のものに比べて、帯電プレート部材34の電位の減衰時間を短縮できることが判る。特に、密封線源2からイオン加速用電極部材22までの距離が10mmの場合に、帯電プレート34の電位の減衰時間を比較例3のものよりも大幅に短くできる。このことから、帯電体と密封線源保持部材3の距離をあまり短くできないような場合に、第3実施形態の除電装置21の如く、イオン加速用電極部材22を備えて、このイオン加速用電極部材22に帯電体の電位と同極性の直流電圧を付与することで、帯電体の除電に要する時間を短縮できることが判る。
但し、密封線源2からイオン加速用電極部材22までの距離を30mmとし、イオン加速用電極部材22を密封線源2よりも帯電プレート34寄りの位置に配置した場合には、帯電プレート34の電位の減衰時間は、比較例3よりも悪化している。これは、実施例6では、イオン加速用電極部材22の電圧を+24Vまたは−24Vに一定に維持したため、特にイオン加速用電極部材22が帯電プレート34に近接している場合に、帯電プレート34の電位の大きさ(絶対値)がイオン加速用電極部材22の電圧の大きさよりも小さくなると、帯電プレート34とイオン加速用電極部材22との間で、帯電プレート34と逆極性の空気イオンの帯電プレート34への移動を妨げるように該空気イオンに作用する電界の強さが大きくなるためである。
そこで、前記第3実施形態では、前記した如く、帯電体Xの検出電位の絶対値とイオン加速用電極部材22の電位の絶対値とがほぼ等しくなるようにイオン加速用電極部材22に直流電圧を付与するようにした。このようにした場合には、イオン加速用電極部材22を密封線源2よりも帯電プレート34寄りの位置に配置しても、帯電体の電位の減衰時間を十分に短くすることができる。
本発明の第1実施形態の除電装置の外観斜視図。 図1のII-II線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図。 本発明の第2実施形態の除電装置の外観斜視図。 図1のIV−IV線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図。 本発明の第3実施形態の除電装置の主要部の外観斜視図。 図5のVI−VI線断面で示す、除電装置および帯電体の断面図。 除電装置の除電効果を試験するための装置の構成を概略的に示す図。
符号の説明
1,11,21…除電装置、2…密封線源、2a…放射線放出面、3…密封線源保持部材、4b,5a…環状の導体部分、12…被覆部材、22…イオン加速用電極部材、X…帯電体。

Claims (7)

  1. 放射線を放出する密封線源を備え、その放射線により帯電体を除電するための空気イオンを生成する除電装置において、
    前記密封線源の放射線放出面を露出させるようにして該密封線源を保持する導体からなる密封線源保持部材を備え、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、前記密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で該密封線源保持部材を電気的に接地したことを特徴とする除電装置。
  2. 前記密封線源保持部材は、前記密封線源の放射線放出面の周囲に環状の導体部分を有することを特徴とする請求項1記載の除電装置。
  3. 放射線を放出する密封線源を備え、その放射線により帯電体を除電するための空気イオンを生成する除電装置において、
    前記密封線源の放射線放出面を被覆するように該放射線放出面に対向して設けられると共に、該放射線放出面から放出される放射線を透過させる複数の孔が形成された導体からなる被覆部材を備え、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、前記密封線源の放射線放出面を帯電体に対向させた状態で該密封線源と帯電体との間に位置する前記被覆部材を電気的に接地したことを特徴とする除電装置。
  4. 前記被覆部材は網状部材から成ることを特徴とする請求項3記載の除電装置。
  5. 前記帯電体の電位を検出する電位検出手段と、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、該帯電体と前記密封線源の放射線放出面との間に位置するように設けられた導体からなるイオン加速用電極部材と、該イオン加速用電極部材に正または負の直流電圧を選択的に付与する直流電圧電源とを備え、前記帯電体の除電を行なうとき、前記イオン加速用電極部材に前記電位検出手段により検出された該帯電体の電位と同極性の電圧を前記直流電圧電源から付与することにより、前記密封線源の放射線放出面から放出される放射線によって生成される空気イオンのうちの前記帯電体の電位と逆極性の空気イオンを該帯電体に向かって移動させる電界を前記イオン加速用電極部材と密封線源保持部材との間に形成するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の除電装置。
  6. 前記帯電体の電位を検出する電位検出手段と、少なくとも前記帯電体の除電を行なうとき、該帯電体と前記被覆部材との間に位置するように設けられた導体からなるイオン加速用電極部材と、該イオン加速用電極部材に正または負の直流電圧を選択的に付与する直流電圧電源とを備え、前記帯電体の除電を行なうとき、前記イオン加速用電極部材に前記電位検出手段により検出された該帯電体の電位と同極性の電圧を前記直流電圧電源から付与することにより、前記密封線源の放射線放出面から放出される放射線によって生成される空気イオンのうちの前記帯電体の電位と逆極性の空気イオンを該帯電体に向かって移動させる電界を前記イオン加速用電極部材と被覆部材との間に形成するようにしたことを特徴とする請求項3または4記載の除電装置。
  7. 前記直流電圧電源から前記イオン加速用電極部材に付与する電圧の大きさは、前記電位検出手段により検出される帯電体の電位の大きさと略等しい電圧であることを特徴とする請求項5または6記載の除電装置。
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