JP2005332585A - 位置決め制御方法及び位置決め制御装置 - Google Patents

位置決め制御方法及び位置決め制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエータを目標位置に位置決めする位置決め制御方法及び装置に関し、アクチュエータのベアリングの静止摩擦による位置決め精度の低下を防止する。
【解決手段】ランダム波信号(RN)を生成するステップと、アクチュエータ(3)の目標位置からの位置ずれ量を検出して、アクチュエータ(3)を目標位置に位置決めするためのサーボ制御信号(CV)を作成するステップと、トラックフォロー時に、サーボ制御信号(CV)に、ランダム波信号(RN)を加算し、制御信号を生成するステップとを有する。常に、トラックフォロー時に、ランダムな微小振動量をアクチュエータに与えて、アクチュエータのベアリングの静止状態をなくすようにしたため、アクチュエータの摩擦は、動摩擦のみとなり、制御量に対し線型な特性とすることができる。その結果、位置決め精度が向上する。ランダム波を用いているので、サーボシステムの位置決め精度を低下しない。
【選択図】図3

Description

本発明は、アクチュエータを位置決め制御する位置決め制御方法及び位置決め制御装置に関し、特に、ベアリングを有するアクチュエータをトラックに高精度に位置決めする位置決め制御方法及び位置決め制御装置に関する。
位置決め装置は、様々な装置で、広く利用されている。例えば、コンピュータの記憶装置として、利用されている磁気ディスクドライブ等のディスクドライブでは、ディスクのトラックにヘッドを位置決めするサーボ位置決めシステムを備えている。このディスクドライブの記録密度が飛躍的に増大している。この要因として、磁気ディスクドライブでは、MR(磁気抵抗)ヘッドの利用が上げられる。MRヘッドは、磁気抵抗効果により、記録された磁化状態を高感度で検出する。これにより、高い面密度が可能となる。これに伴い、ディスクのトラック幅も狭小化されている。このため、サーボシステムに、高精度の位置決め動作を要求される。
図8は、従来技術の説明図、図9は、従来技術を説明するためのボールベアリングの特性図である。
磁気ディスク装置は、磁気ディスクと、磁気ヘッドと、磁気ディスクを回転するスピンドルモータと、磁気ヘッドを移動するアクチュエータを備える。更に、磁気ヘッドを磁気ディスクのトラックに位置決めするためのサーボシステムを備える。
サーボシステムは、スピンドルモータのボールベアリングの製造精度等に起因する振動、アクチュエータがディスクから受ける風圧等の外乱に対し、ヘッドを正確に位置決めするように、動作する。ヘッドを移動するアクチュエータは、滑らかな移動を行うため、ベアリングを備えている。例えば、図8に示すように、磁気ディスク装置では、磁気ヘッドを移動するVCM(ボイスコイルモータ)からなるアクチュエータ90は、固定された軸91に、ボールベアリング92を介し、回転可能に取り付けられている。
ベアリングは、どうしても僅かながら摩擦が存在する。摩擦には、静止摩擦と動摩擦とがある。その大きさを示す摩擦係数では、静止摩擦係数が、動摩擦係数に比べはるかに大きい。
一方、磁気ディスクでは、トラックピッチが狭くなっているため、トラックフォロー時に、微小な位置決めが要求されている。しかし、サーボシステムが、アクチュエータに微小な制御量を出力しても、この静止摩擦以下の制御量(力)では、アクチュエータが移動しないことになる。即ち、図9に示すように、ベアリングに印加される力Fと、回転量の関係は、静止摩擦内では、非線型となり、静止摩擦外で線型を示す。
この事は、微小な移動量の場合には、ベアリングは非線型の特性を示す。この結果、トラックフォロー時のように、微小な移動が必要な場合には、ベアリングの非線型性により、微小な制御量を出力しても、アクチュエータは、その制御量に応じた移動量の移動を行わない。これにより、アクチュエータのトラック追従性能が低下する。
又、微小な制御量では、アクチュエータが応答しないため、ある程度エラー量が大きくならないと、アクチュエータが移動しない。これにより、エラーが累積されて始めて、アクチュエータが移動するため、移動がぎこちなくなり、オーバーラン等を発生し易い。これにより、サーボシステムの位置決め精度が低下していた。特に、急速な高トラック密度化に伴い、ベアリングの非線型性に起因する位置決め精度の低下が、顕在化されてきた。
この問題を解決するため、ボールベアリングを使用しないアクチュエータ(ボイスコイルモータ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このアクチュエータは、ナイフエッジ形状の部材と、磁石とにより軸受を構成したものである。この軸受は、基本的に点接触であり、静止摩擦を低減することができる。
米国特許弟5,355,268号公報
しかしながら、従来技術では、次の問題があった。
(1) 軸受は、点接触であるため、繰り返し動作に対し、磨耗するため、その性能を長期間維持することができない。このため、寿命が短いという問題が生じていた。
(2) 又、磁力でアクチュエータを固定しているため、耐衝撃性に乏しいという問題もあった。
本発明の目的は、静止摩擦を有するベアリングを使用しても、サーボシステムの位置決め精度を向上するための位置決め制御方法及び制御装置を提供するにある。
本発明の他の目的は、特殊な軸受けを使用しないで、サーボシステムの位置決め精度を向上するための位置決め制御方法及び制御装置を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、ベアリングを有するアクチュエータを使用しても、高トラック密度化を可能とするための位置決め制御方法及び制御装置を提供するにある。
この目的の達成のため、本発明のアクチュエータを目標位置に位置決めするための位置決め制御方法において、ランダム波信号を生成するステップと、ベアリングを有するアクチュエータの目標位置からの位置ずれ量を検出して、前記アクチュエータを目標位置に位置決めするためのサーボ制御信号を作成するステップと、正規分布の前記サーボ制御信号に、前記生成されたランダム波信号を加算し、制御信号を生成するステップと、前記制御信号により、前記アクチュエータを駆動するステップとを有する。
本発明では、常に、ランダムな微小振動量をアクチュエータに与えて、アクチュエータのベアリングの静止状態をなくすようにした。これにより、アクチュエータは、動摩擦のみとなり、制御量に対し線型な特性とすることができる。その結果、位置決め精度が向上する。
サーボシステムに、常に、与えるランダムな微小制御量は、外乱(ノイズ)に相当して、位置決め精度を低下する方向に作用するが、この損失よりも、ベアリングの線型化による位置決め精度の向上の方が大きい。このため、総合の位置決め精度は、向上する。
更に、ランダム波のパワースペクトラムは、フラットである。このため、ランダム波をサーボシステムに注入しても、サーボシステムの共振点を励振する量は小さい。
その上、位置ずれ量は、正規分布をしており、ランダム波は、正規分布をしているため、正規分布同志を加算している。正規分布同志の加算結果は、単純に加算した結果より、小さくなる。従って、外乱の量(制御量)を増やすことができる。
本発明の他の形態は、前記ランダム波を生成するステップが、前記アクチュエータのベアリングの静止摩擦を打ち消すように、前記アクチュータを振動するためのランダム波を生成するステップからなる。
これにより、アクチュエータのベアリングの静止状態を、有効になくすことができる。
本発明の更に他の形態は、前記ランダム波を生成するステップは、所定周期で乱数を発生するステップからなる。
この実施の形態では、乱数を生成するため、容易にデジタル演算により、ランダム波を生成できる。
本発明の更に別の形態は、前記サーボ制御信号を生成するステップは、前記アクチュエータに設けられたヘッドが、記憶媒体のトラックの信号を読み取り、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を検出するステップと、前記位置ずれ量に応じて、前記ヘッドが前記トラックにフォローイングするためのサーボ制御信号を生成するステップとからなる。
この実施の形態では、ヘッドのトラックフォロー制御に適用したため、ベアリングを使用しても、ヘッドのトラックフォロー動作を正確に実行でき、トラックピッチが狭くなっても、トラックフォロー制御の位置決め精度が向上する。
本発明の更に別の形態は、前記サーボ制御信号を生成するステップは、更に、前記位置ずれ量に応じて、前記ヘッドを目標トラックにシークするための第2のサーボ制御信号を生成するステップと、前記サーボ制御信号を生成するステップと、前記第2のサーボ制御信号を生成するステップとを選択するステップとを有し、前記位置決め制御方法は、前記第2のサーボ制御信号を生成するステップが選択された時に、前記第2のサーボ制御信号により、前記アクチュエータを駆動するステップを更に有する。
この実施の形態では、ベアリングの静止状態の生じないシーク制御時には、ランダム波を印加しないようにしたため、サーボシステムへの不要な外乱の注入を防止できる。
本発明の別の実施の形態では、前記検出ステップは、サーボゲート信号に応じて、前記ヘッドが、前記記憶媒体のトラックのサーボ信号を読み取り、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を示す位置信号を生成するステップを有し、前記サーボ制御信号を生成するステップは、前記サーボゲート信号に応じて、前記サーボ制御信号を生成するステップとからなり、前記ランダム波を発生するステップは、前記サーボゲート信号の周波数より高い周波数のランダム波を発生するステップからなる。
ランダム波の周波数を、サーボ制御信号の周波数より高くしたため、サーボ制御信号による位置決め精度に影響を与えずに、アクチュータを微小振動することができる。
図1は、本発明の一実施の態様の磁気ディスク装置の構成図、図2は、磁気ディスク装置のブロック図である。
図1に示すように、磁気ディスク6は、基板に磁気記録層を設けて構成される。スピンドルモータ5は、磁気ディスク6を支持し、且つ回転する。磁気ヘッド4は、アクチュエータ3に設けられている。磁気ヘッド4は、磁気ディスク6のデータを読み取り、データを書き込む。アクチュエータ3は、ボイスコイルモータからなる。アクチュエータ3は、磁気ヘッド4を磁気ディスク6の所望のトラックに位置付ける。
アクチュエータ3は、固定された軸8に、ボールベアリング9を介して設けられる。従って、アクチュエータ3は、固定された軸8を中心に回転可能である。又、ボールベアリング9により滑らかに回転することができる。
アクチュエータ3及びスピンドルモータ5は、ドライブベース2に設けられる。カバー1は、ドライブベース2を覆い、ドライブ内部を外部から隔離する。プリント板7は、ドライブの外部に設けられ、ドライブの制御回路を搭載する。
図2は、プリント板7に設けられた制御回路のブロック図である。
HDC(ハードディスクコントローラ)10は、ホストCPUの各種コマンドの授受、データの授受等のホストCPUとのインターフェース制御及び磁気ディスク媒体上の記録再生フォーマットを制御するための磁気ディスク装置内部の制御信号の発生等を行う。
MCU(マイクロコントローラ)11は、マイクロプロセッサ(MPU)で構成されている。MPUは、メモリに記憶されたプログラムにより、HDC10の制御、DSP12の制御、バッファ17の制御等を行う。
バッファ17は、ホストCPUよりのライトデータの一時的な記憶及び磁気ディスク媒体よりのリードデータの一時的な記憶に使用される。
DSP(デジタルシグナルプロセッサ)12は、磁気ヘッドの位置決めのためのサーボ制御を行うプロセッサで構成されている。DSP12は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、サーボ復調回路16よりの位置信号の認識、VCM駆動回路13のVCM制御電流の制御、SPM駆動回路14の駆動電流の制御を行う。
VCM駆動回路13は、磁気ヘッドを有するキャリッジを回転するためのVCM(ボイスコイルモータ)3に駆動電流を流すためのパワーアンプで構成される。このVCMが、図1のアクチュエータである。SPM駆動回路14は、磁気ディスクを回転するスピンドルモータ(SPM)5に駆動電流を流すためのパワーアンプで構成される。
リードチャネル15は、記録再生を行うための回路である。リードチャネル15は、ホストCPUよりのライトデータを磁気ディスク媒体6に記録するための変調回路、パラレルシリアル変換回路、磁気ディスク媒体6よりデータを再生するための復調回路、シリアルパラレル変換回路等を有する。
サーボ復調回路16は、磁気ディスク媒体6に記録されたサーボパターンを復調する回路であり、ピークホールド回路、あるいは積分回路等を有する。
尚、図示されていないが、ドライブHDA内には、磁気ヘッド4に記録電流を供給するライトアンプと、磁気ヘッド4よりの再生電圧を増幅するプリアンプとを内蔵したヘッドICが設けられている。
図3は、DSP12の位置決め制御ブロック図、図4は、その要部波形図である。
サーボ復調回路16は、磁気ヘッド4より読み取られたヘッド位置決めのためのサーボ信号を、位置に対応した電圧として復調する。AD(アナログ・デジタル)コンバータ18は、この位置信号を8ビットのデジタル値に変換する。DSP12は、このデジタル位置信号を読み取り、ソフトウェアで実現されたサーボ制御演算を行い、制御信号を出力する。DA(デジタル・アナログ)コンバータ19は、制御信号をアナログ電圧に変換する。VCM駆動回路13は、このアナログ電圧を増幅して、VCM3を駆動する。VCM3は、その制御量に応じて、磁気ヘッド4を移動する。
DSP12内のブロック20〜25は、DSP12の処理をブロック化したものであり、プログラムにより実現される。サーボ制御部20は、ADコンバータ18のデジタル位置信号を読み取り、周知のサーボ演算処理を行うものである。このサーボ制御部20は、ヘッド4を目標トラックに移動させるシーク制御と、そのトラックを正確にトレースするトラックフォロー制御とを選択的に行う。シーク制御では、目標トラック位置と、デジタル位置信号による現在位置との差を演算し、差に対応した速度信号(第2の制御信号)を演算する。トラックフォロー制御では、デジタル位置信号により位置ずれ量を得て、PID演算等により、位置ずれをゼロにする制御信号を演算する。
乱数波形生成処理部21は、所定の周期で乱数を発生して、所定の帯域のランダム波を生成するためのものである。乱数波形生成処理部21は、乱数発生部22に、乱数発生を指示する。乱数発生部22は、乱数(例えば、M系列の乱数)を発生する。その帯域は、乱数の発生周期の逆数の1/2の周波数となる。処理部21は、アクチュエータの移動量が充分な大きさとなる周期で、乱数発生を指示する。
アッテネータ23は、ランダム波のレベルを調整するためのものである。後述するように、位置誤差が最小となるように、処理部21の指示により、ランダム波のレベルを調整される。スイッチ24は、シーク制御時は、ランダム波の制御信号への印加を阻止して、トラックフォロー制御時にのみ、ランダム波の制御信号への印加を行うためのものである。
加算器25は、サーボ制御部20からの制御信号に、ランダム波を加算するものである。この加算結果が、サーボ制御信号として、DAコンバータ19に出力される。
図4は、各部の波形のイメージ図である。実際は、デジタル演算で実現されるため各部の出力は数値で示されるが、理解を容易にするため、アナログイメージで表現されている。
サーボゲート信号は、セクターサーボタイプの磁気ディスク媒体上に記録されたサーボ信号の場所を示すものである。サーボゲート信号は、例えば、タイマーにより与えられる。サーボゲート信号は、例えば、5.4KHzの制御信号であり、DSP12のサーボ制御部20は、サーボゲート信号のタイミングで、サーボ信号を読み取り、サーボ制御信号(VCMの制御電流)CVを演算する。この制御電流CVは、DAコンバータ19に与える2進デジタル値であるが、図4では、DAコンバータ19の出力のイメージとして示してある。又、この制御電流は、トラックフォロー制御時のものを図示している。
クロックは、ランダム波を生成するタイミングを与えるものであり、ハードウェアあるいはソフトウェアのタイマーにより作成される。生成処理部21は、このクロックを、乱数発生部22に与える。乱数発生部22は、このクロックのタイミングで、乱数を発生し、VCMに流すランダム電流RNを出力する。本実施例では、クロックの周波数は、サーボゲート信号の周波数の6倍の32.4KHzである。従って、ランダム波の帯域は、その1/2の16.2KHzである。このランダム波RNも、サーボ制御信号CVと同様に、DAコンバータ19の出力のイメージとして示してある。
このサーボ制御信号CVと、スイッチ24を介して与えられるランダム波RNとが、加算器25で加算され、VCMの制御信号(CV+RN)が得られる。
このようにして、常に、ランダムな微小振動量をアクチュエータに与えることにより、アクチュエータのベアリングの静止状態をなくすようにした。これにより、アクチュエータは、動摩擦のみとなり、制御量に対し回転量を線型な特性とすることができる。その結果、位置決め精度が向上する。
サーボシステムに、常に、与えるランダムな微小制御量は、外乱(ノイズ)に相当して、位置決め精度を低下する方向に作用するが、この損失よりも、ベアリングの線型化による位置決め精度の向上の方が大きい。このため、総合の位置決め精度は、向上する。
更に、ランダム波のパワースペクトラムは、フラットであるので、ランダム波をサーボシステムに注入しても、サーボシステムの共振点を励振する量は小さい。
また、サーボシステムの共振点にノッチフィルタ等を挿入し、加振しないようにすることもできる。フィルタの挿入位置は、VCM駆動回路、乱数発生部等が考えられる。
その上、位置ずれ量(サーボ信号)は、正規分布をしており、ランダム波は、正規分布をしているため、正規分布同志を加算している。正規分布信号同志の加算結果は、入力される第1の信号を2乗したものと、第2の信号を2乗したものを加算した加算結果を、ルートで開いて得られる。従って、正規分布信号同志の加算結果は、正規分布していない信号を単純に加算した結果より、小さくなる。従って、外乱をサーボシステムに注入しても、サーボ位置決め精度の低下を最小限に抑えることができる。
これにより、磁気ディスク装置では、ボールベアリングを使用しても、トラックフォロー制御の位置精度が向上し、狭トラック化が可能となり、記録密度の向上を実現できる。又、低価格のボールベアリングを使用できるため、装置のコスト低減に寄与できる。
又、シーク制御時は、連続移動しているため、ベアリングの静止摩擦は問題とならない。このため、シーク制御時は、スイッチ24により、ランダム波の注入を阻止している。これにより、シーク制御時に、不要な外乱の注入を防止できる。このため、シーク性能が低下することを防止できる。勿論、シーク制御時に、ランダム波を注入しても良い。このようにすると、スイッチ24が不要となり、プログラムで実現する場合でも、プログラムの容量を削減できる。
更に、乱数を生成するため、デジタル演算により、ランダム波を容易に生成できる。又、乱数の帯域は、広い方が望ましい。図4に示したように、サーボゲートの周波数より高い周波数で乱数を発生させることにより、乱数の帯域を広くすることができる。これにより、サーボ制御信号の制御量に与える影響は小さくなる。
次に、ランダム波のレベルは、位置決め精度が最良となるように、決定することが望ましい。図5は、ランダム波のレベルと位置決め精度(位置エラー量)との関係図、図6は、ランダム波のレベル調整フロー図、図7は、位置エラー量のヒストグラム図である。
ランダム波のレベルは、アッテネータ23により、調整される。位置決め精度は、図7に示すように、位置信号(位置エラー量)のヒストグラムの標準偏差σを求めることにより、測定できる。位置信号は、サーボゲート内のサーボ信号を読み取ることによって得られ、例えば、1トラック分の位置信号をサンプル値として、標準偏差σを求めることができる。図5に示すように、この位置信号の標準偏差σは、ランダム波のレベルにより変化する。そして、位置信号の標準偏差σが最小となるランダム波のレベルが存在する。このランダム波の最適レベルを測定することにより、位置決め精度を最良とすることがてきる。
図6に示すように、ランダム波のレベルを変化して、前述したデジタル位置信号を読み取り、デジタル位置信号の標準偏差σを計算する。そして、今回の標準偏差σが、前回に設定したランダム波のレベルにおける標準偏差と比較する。今回の標準偏差σが、前回の標準偏差σより小さい場合には、更に、レベルの最良点を探すべく、ランダム波のレベルを増大して、デジタル位置信号の標準偏差の測定を行う。
一方、今回の標準偏差σが、前回の標準偏差σより大きい場合には、前回の標準偏差が最小である。従って、前回の標準偏差のレベルを最適レベルとして決定する。
この調整処理を、図3のランダム波形生成処理部21が実行する。そして、各磁気ディスク装置毎に、最適レベルが異なるため、各磁気ディスク装置毎に、調整する。又、磁気ディスク装置が、キャリブレーション時に実行することもできる。
この標準偏差σは、次の(1)式により,計算することができる。
Figure 2005332585
尚、xはサンプル値、nはサンプル数である。
このように、ランダム波を注入しても、ランダム波のレベルを調整するので、位置決め精度を最良にすることがてきる。
上述の実施の態様の他に、本発明は、次のような変形が可能である。
(1) 前述の実施の態様では、位置決め制御装置を磁気ディスクドライブのヘッド位置決め装置により説明したが、他のトラックにヘッドを位置決めする装置に適用できる。
(2) 同様に、ベアリングを有するアクチュエータを目標位置に位置決めする他の位置決め制御装置にも適用できる。
(3) サーボ制御信号に、ランダム波を加算しているが、サーボ制御部の入力の位置信号にランダム波を加算しても、同様の効果がある。又、ランダム波の代わりに、正弦波を加算することも考えられる。
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
常に、ランダムな微小振動量をアクチュエータに与えて、アクチュエータのベアリングの静止状態をなくすようにしたため、アクチュエータは、動摩擦のみとなり、制御量に対し線型な特性とすることができる。その結果、位置決め精度が向上する。サーボシステムに、常に、与えるランダムな微小制御量は、外乱(ノイズ)に相当して、トラックフォロー時の位置決め精度を低下する方向に作用するが、この損失よりも、ベアリングの線型化による位置決め精度の向上の方が大きい。このため、総合の位置決め精度は、向上する。ランダム波のパワースペクトラムは、フラットである。このため、ランダム波をサーボシステムに注入しても、サーボシステムの共振点を励振する量は小さい。その上、位置ずれ量は、正規分布をしており、ランダム波は、正規分布をしているため、正規分布同志を加算している。正規分布同志の加算結果は、単純に加算した結果より、小さくなる。従って、外乱をサーボシステムに注入しても、位置決め精度の低下を最小限に抑えることができる。
本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置の構成図である。 図1の磁気ディスク装置のブロック図である。 図2の位置決め制御ブロック図である。 図3の構成の要部波形図である。 図3の構成におけるランダム波レベルの特性図である。 図3の構成におけるレベル調整処理フロー図である。 図6の処理におけるデジタル位置信号のヒストグラム図である。 従来技術の説明図である。 従来のアクチュエータの特性図である。
符号の説明
3 アクチュエータ
4 磁気ヘッド
5 スピンドルモータ
6 磁気ディスク
8 固定軸
9 ボールベアリング
12 DSP
20 サーボ制御部
22 乱数発生部
23 アッテネータ
24 スイッチ
25 加算器

Claims (4)

  1. ベアリングを有するアクチュエータを目標位置に位置決めするための位置決め制御方法において、
    フラットなパワースペクトラムを有し、正規分布のランダム波信号を生成するステップと、
    前記アクチュエータの目標位置からの位置ずれ量を検出して、前記アクチュエータを目標位置に位置決めするためのサーボ制御信号を作成するステップと、
    前記サーボ制御信号に、前記生成されたランダム波信号を加算し、制御信号を生成するステップと、
    前記制御信号により、前記アクチュエータを駆動するステップとを有し、
    前記サーボ制御信号を生成するステップは、
    前記アクチュエータに設けられたヘッドが、記憶媒体のトラックの信号を読み取り、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を検出するステップと、
    前記位置ずれ量に応じて、前記ヘッドが前記トラックにフォローイングするための正規分布のサーボ制御信号を生成するステップと、
    前記制御信号を生成するステップは、
    前記トラックフォローイング制御時に、前記サーボ制御信号に、前記生成されたランダム波信号を加算するステップからなることを
    特徴とする位置決め制御方法。
  2. 請求項1の位置決め制御方法において、
    前記検出ステップは、
    サーボゲート信号に応じて、前記ヘッドが、前記記憶媒体のトラックのサーボ信号を読み取り、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を示す位置信号を生成するステップを有し、
    前記サーボ制御信号を生成するステップは、前記サーボゲート信号に応じて、前記サーボ制御信号を生成するステップとからなり、
    前記ランダム波を生成するステップは、
    前記サーボゲート信号の周波数より高い周波数のランダム波を発生するステップからなることを
    特徴とする位置決め制御方法。
  3. ベアリングを有するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを目標位置に位置決めするための制御回路と、
    記憶媒体のトラックの信号を読み取るヘッドとを有し、
    前記制御回路は、
    前記アクチュエータの目標位置からの位置ずれ量を検出して、前記アクチュエータを目標位置に位置決めするためのサーボ制御信号を作成し、且つ前記サーボ制御信号に、フラットなパワースペクトラムを有し、正規分布のランダム波信号を加算し、前記アクチュエータの制御信号を生成するとともに、
    前記トラックフォローイング時に、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を検出し、前記位置ずれ量に応じて、前記ヘッドが前記トラックにフォローイングするための正規分布のサーボ制御信号を生成し、且つ前記サーボ制御信号に、フラットなパワースペクトラムを有し、正規分布のランダム波信号を加算するトラックフォローモードを有することを
    特徴とする位置決め制御装置。
  4. 請求項3の位置決め制御装置において、
    前記制御回路は、
    サーボゲート信号に応じて、前記ヘッドが、前記記憶媒体のトラックのサーボ信号を読み取り、前記ヘッドの前記トラックからの位置ずれ量を示す位置信号を生成し、前記サーボゲート信号に応じて、前記サーボ制御信号を生成し、前記サーボゲート信号の周波数より高い周波数のランダム波信号を前記サーボ制御信号に加算することを
    特徴とする位置決め制御装置。
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