JP2005330959A - ガスタービンエンジン用のフラップアセンブリ - Google Patents

ガスタービンエンジン用のフラップアセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】航空機の探知を抑えるガスタービンエンジンの分岐フラップを提供する。
【解決手段】ガスタービンエンジンの分岐フラップアセンブリ26は、ホットシート38と、ホットシート支持用の背骨構造40と、背骨構造40に固定されかつホットシート38と外部フラップ24との間の隙間を埋めるプラウ部分46と、を備える。航空機の探知を最小限に抑えるために、プラウ部分46はCMC材料から作られ、かつ、外部フラップ24の形状を補完しかつほぼ維持するような外部形状を有する。背骨構造40が熱膨張すると、プラウ部分46が移動してホットシートの後縁58とプラウ部分46との間のオフセットを最小限にするように、プラウ部分46が背骨構造40に取り付けられる。熱応力を最小限にするように構成された複数のファスナ94によって、プラウ部分46は背骨構造40に固定される。
【選択図】図3

Description

本発明はガスタービンエンジンに関し、より具体的には、ガスタービンエンジンの分岐フラップに関する。
通常のガスタービンエンジンは、極めて高い温度と振動とを特徴とする極めて苛酷な環境の下で運転する。一般的なガスタービンエンジンは流入空気を圧縮する圧縮機と、上記圧縮機から出てくる圧縮ガスを燃料と混合・燃焼させる燃焼器と、高温ガスを膨張させて、エンジンを推進させるスラストを発生させるタービンと、上記高温ガスをエンジンから流出させるエンジン排気ノズルと、を含む。従って、上記排気ノズルはエンジンから流出する極めて高い温度のガスに適応しなければならない。
軍事作戦においては、レーダ探知を回避する航空機の設計が重要な課題となっている。航空機が探知されずにいる能力は、航空機の痕跡(signature of a plane)とも呼ばれ、航空機の全体形状と航空機の製造に用いられる材料とに依存する。探知を最小限に抑えるためには、エンジン部材間の隙間を無くし、エンジンの外形に対しある程度の平滑度を実現することが望ましい。さらに、エンジンの外側表面上で金属の使用を差し控えることが望ましい。
エンジン設計において重要視すべきその他の事項は、空気のリークを防止することと、高温ガスに晒さないようにエンジン部材を断熱することである。高温ガスに耐える材料の1つに、セラミックマトリックスコンポジット(ceramic matrix composite、以下CMCと呼ぶ。)材がある。しかしながら、金属部材にCMC材部材を取り付けることは困難である。金属部材にCMC部材を取り付けるにあたっての障害の1つは、これらの材料の熱膨張が異なることである。ガスタービンエンジン内で異種の材料を取付あるいは結合させることは、これらの熱膨張特性が異なるために、通常困難である。
本発明によれば、ガスタービンエンジンの排気ノズルに設けられた分岐フラップアセンブリは、軸方向に沿って延びた、ホットシート内側部とホットシート外側部とを含んだホットシートと、上記ホットシートの径方向外側に設けられかつ上記ホットシート外側部の近傍に位置する上記ホットシート支持用の背骨構造と、上記背骨構造に固定されかつ上記ホットシートと外部フラップとの間の隙間を埋めるプラウ部分と、を備える。航空機の探知を最小限に抑えるために、上記プラウ部分はCMC材料から作られ、かつ、上記外部フラップの形状を補完しかつほぼ維持するような外部形状を有する。上記背骨構造が熱膨張すると、上記プラウ部分が移動して上記ホットシートの後縁と上記プラウ部分との間のオフセットを最小限にするように、上記プラウ部分が上記背骨構造に取り付けられる。
本発明の形態によれば、上記背骨構造は複数の開口部を含み、かつ、上記開口部の幾つかは、上記背骨構造と上記ホットシートとの間の相対移動を可能にする長穴形状を成し、これにより、上記背骨構造が熱膨張すると上記プラウ部分が軸方向に移動する。
本発明のもう一つの形態によれば、上記プラウ部分は、熱応力を最小限にするように構成された複数のファスナによって上記背骨構造に固定される。
本発明のもう一つの形態によれば、上記フラップアセンブリは、また、上記ホットシートの変形を最小限にするように上記背骨構造から上記フラップアセンブリの後縁に向かって軸方向に延びた後部サポートを含む。
本発明の上記利点や他の利点は、以下の詳細な説明に記載され、添付図面によって示された実施例を検討することでより明らかとなろう。
図1を参照すると、ガスタービンエンジン10は、中心軸17回りに位置決めされた、圧縮機12と燃焼器14とタービン16とを含む。空気18はエンジン10内を軸方向に流れる。技術的によく知られているように、空気18は圧縮機12において圧縮される。その後、燃焼器14において圧縮空気は燃料と混合し燃焼する。高温ガスはスラストを発生しながら膨張して、エンジン10を推進し、タービン16を駆動させ、そして次に圧縮機12を駆動させる。タービン16から出た排気ガスは排気ノズル20から流出する。
図2を参照すると、排気ノズル20は、上記軸17回りに周方向に設けられた複数の外部フラップ24と、これらの外部フラップから径方向内側に設けられた複数の分岐フラップ(divergent flap)26とを含む。外部フラップ24の各々は、特殊な形状を有した外部フラップ表面28を含む。分岐フラップ26の各々は前部30と後部32とを含む。この前部30は、ガスタービンエンジンに分岐フラップ26を固定するヒンジアセンブリ36を含む。分岐フラップ26は、前部30から後部32へ上記フラップ26の長さだけ伸びたホットシート38と、このホットシート38の径方向外側に設けられかつ取付手段42によりこのホットシート38に固定された背骨構造40と、分岐フラップ26の後部32に設けられ、かつ図3〜図10に示すプラウファスナアセンブリ48により上記背骨構造40に固定されたプラウ部分(plow portion)46と、をさらに含む。
図3と図4とを参照すると、本発明の好適な態様においては、ホットシート38は、セラミックマトリックスコンポジット(CMC)から作られたほぼ平坦な基材を含み、このCMCは、排気ガス18に晒されたホットシート内側部50と、背骨構造40に面したホットシート外側部52と、を含む。ホットシート内側部50とホットシート外側部52とは、前部30から後部32まで延び、かつ、ヒンジエッジ56と後縁58とを含む。好適な態様においては、上記後縁は面取りされた面60で定義される。ホットシート38は、また、図4に最もよく示されるように、複数の取付穴61を含む。上記取付穴61は、また、図11に最もよく示されるように、ホットシート内側部50内に形成された皿穴(countersink hole)62を含む。
背骨構造40は、上記ホットシート38の長さだけ延びて、上記ホットシートの形を保持する。上記好適な態様においては、背骨構造40は金属から作られる。さらに、本発明の1つの態様においては、図3に最もよく示されるように、背骨構造40は分岐フラップ26の後部32に延びた後部サポート63を含む。また、背骨構造40は複数の背骨開口部64を含む。
図5と図6とを参照すると、プラウ部分46は、プラウ外側表面68およびプラウ内側表面70とともにプラウ外側エッジ72およびプラウ内側エッジ74を有したプラウ本体66を含む。上記プラウ外側表面68と上記プラウ内側表面70は、航空機の痕跡を最小限に抑えかつ最適な空気力学的な特性が得られるような形状を有する。エンジン運転停止状態においては、図5に示すように、上記プラウ部分46はホットシート38の後縁58とは一致しない。もっと正確に言えば、上記の面取りされた面60から軸方向内側に設けられ、プラウ外側表面68と上記の面取りされた面60との間にオフセット75が生じる。また、上記ホットシート外側表面52と上記プラウ内側エッジ74との間には隙間76が生ずる。好適な態様においては、プラウ部分46はCMC材から作られる。
図6〜図10を参照すると、プラウ部分46はプラウファスナアセンブリ48により上記背骨構造に取り付けられる。好適な態様においては、上記プラウ部分46は上記背骨構造上に該プラウ部分を取り付ける取付構造77を含む。図8と図9とに最もよく示されるように、取付構造77は、該取付構造内に形成されたダブテール(dovetail 鳩尾)形スロット80と、プラウ部分内に形成されたリセス(recess)82と、を含む。上記リセス82は実質的に平坦なリセス表面83とリセス壁84とを含む。ダブテール形スロット80は、底部スロット表面85と楔スロット表面86とを含む。
図7と図8とを参照すると、プラウファスナアセンブリ48は、プラウファスナ94と、ナット96と、ブラケット98とを含む。上記プラウファスナ94はベース部104と、該ベース部から延びた突出部106とを含む。上記突出部106は、遠方端108と、根元部110とを含み、上記遠方端108にはネジ山114が設けられている。ベース部104は、ほぼ台形の形状をなし、上記プラウ部分46のダブテール形スロット80に嵌合する。上記ファスナは、図9および図10に最もよく示されるように、ファスナ94の突出部106の根元部110に形成された半径部116を含む。ナット96は、上記ファスナ94の突出部106のネジ山114に固定される。ブラケット98は、第1の側部118と、リブ124が形成された第2の側部120とを含む。リブ124は、図8と図9に最も良く示されるように、上記プラウ部分46のリセス82に適合するように形成され、好適な態様においては、リブ124は、ブラケット98内部に設けられた開口部126の両側に形成される。開口部126は、上記ファスナ94の突出部106が貫通するのに適している。皿ワッシャ(Belleville washer)128は、ブラケット98とナット96との間に選択的に配設可能である。
図8〜図10を参照すると、プラウファスナ94がダブテール形スロット80内に挿入されると、ファスナ94のベース部104とダブテール形スロット80との間に隙間130(図9および図10に最もよく示される。)が生ずる。上記隙間130と半径部116とはファスナ94の熱膨張を可能にし、プラウ部分のCMC材の荷重を最小限にする。プラウファスナ94がプラウ部分の取付構造77に収まると、リブ124がリセス82に収まる。リセス82は、上記リブ124を収容するほぼ平坦なリセス表面83を含む。皿ワッシャ128は部材が熱膨張した場合に予荷重を保持する。1つの皿ワッシャ128が図示されているが、複数のワッシャを用いてもよい。
図3、図4、図11、および図12を参照すると、CMC製ホットシート38を背骨構造40に取り付ける取付手段42は、ファスナ134と、ワッシャ136と、スペーサ138と、少なくとも1つの皿ワッシャ140と、ナット142と、を含む。ファスナ134は、ヘッド部146と、複数のネジ山が付いた本体部148と、を含む。このファスナ134は、上記CMC製ホットシート38の内部に設けられた取付穴61および皿穴62を貫通する。ファスナヘッド部146は皿穴62に収まる。上記ワッシャ136は上記ホット38と背骨構造40との間に挟まれ、スペーサ138を支持する。上記スペーサ138は、円筒部分154と、該円筒部分から外側に延びたリング部156と、を含む。上記スペーサの上記円筒部分154はファスナ本体148の近傍にあり、上記リング部分156は上記背骨構造40から径方向外側に向かって延び、図6〜図12に最もよく示すように、上記リング部分156と上記背骨構造40との間にスペーサ隙間158を画定する。スペーサ138の円筒部分154の長さは、該円筒部分に設けられる上記背骨構造40の厚さより長く、上記隙間158を画定する。少なくとも1つの皿ワッシャ140が上記スペーサ138から径方向外側に設けられ、これにナット142が締め付けられることにより、ホットシート38と他の部材との間に緩みがなくややタイトフィットとなる所定の予荷重(プレロード)状態でホットシート38に全ての部材を留めることが可能となる。
図4を参照し直すと、背骨構造40は、該背骨構造40を上記ホットシート38に取り付け可能とする複数の背骨開口部64を含む。ヒンジアセンブリ36に最も近い背骨開口部64は、図11に示すように、ファスナ134の本体部分148を収容するように、実質的に円形でかつこれに合う寸法となる。その他の背骨開口部は長穴状のスロットを成し、図12に示すように、ホットシート38に対して背骨構造40を移動可能にする。従って、背骨構造40は、上記フラップ26の前部30において上記ホットシートに固定して取り付けられる。しかしながら、該背骨構造40は軸方向に自由に移動可能となり、熱膨張を受けた際に上記フラップ26の後部32に向かって移動する。
運転時には、一旦上記エンジン10が運転を開始すると、上記エンジン温度が、地上周囲温度から極めて高い温度に急速に上昇する。上記エンジンを通り抜ける上記ガス18の温度も上昇して極めて高い温度となり、大部分のガスタービン部材にとって苛酷な環境を作り出す。より具体的には、上記エンジン10が運転を開始すると、上記高温ガス18が排気ノズル20から排気され、分岐フラップ26は極めて高い温度に加熱されることになる。ホットシート38は上記エンジンを通り抜ける排気ガス18と接触する。とりわけ、このホットシート38は上記高い温度に耐えうるように設計される。上記CMC製のホットシートは極めて高い温度に晒されるが、CMCの材料物性によりこのホットシートは大幅に膨張しない。しかしながら、金属製の背骨構造40はより大きな熱膨張の影響を受ける。従って、上記背骨構造40が膨張すると、上記背骨構造に固定された上記プラウ部分46はホットシート38の後縁58に向かって後方に移動する。このプラウ部分46がホットシート38の後縁58に対して移動すると、上記オフセット75が埋められ、実質的に除去される。上記背骨構造が膨張すると、図2および図6に最も良く示すように、プラウ外側表面68は上記の面取りされた面60と外部フラップ外側表面28とに対しほぼ同一平面上に位置する。極めて高い温度は、また、ホットシート38の後部32に撓みや変形を引き起こす。背骨構造40の後部サポート63は、上記ホットシート38の後縁58の変形を最小限に抑える。変形を最小限に抑えることにより、プラウ内側エッジ74とホットシート38との接触もまた最小限に抑えられる。
上記プラウファスナアセンブリ48においては、ダブテール形スロット80は、該スロット内に上記ファスナ94を保持する。リセス82は上記CMC製のシートに対して上記ファスナ94の回転や移動を防止するロック機構を付与する。ファスナ94のベース部とダブテール形スロット80との間の隙間により、上記CMC材に荷重を与えずに金属製ファスナが熱膨張することを可能にする。上記皿ワッシャは上記ナットと上記機構との間に設けられ、部材が熱膨張した際に予荷重を保持し、上記ファスナアセンブリの剛性を減少させ、上記アセンブリの熱的な締結により生ずるCMC材への応力を最小限に抑えることができる。
このプラウファスナアセンブリ48により、CMC製シートに貫通穴状の開口部を形成せずに、金属構造に該CMCシートを取り付けることが可能となる。上記機構は、航空機外側表面を特殊な材料で作り、かつ、金属製ファスナをその表面上に配設してはならないことが要求されるステルス航空機の設計ではとりわけ重要になる。さらに、この独特な取付構造により、リーク(漏れ)なく上記CMC材と金属構造との連結が実現され、穴や開口部を設ける必要が無くなる。さらに、上記ファスナ94は上記CMC製シート38の高温側50から断熱されており、従って上記ファスナの完全性が維持される。プラウファスナアセンブリ48を使用して、金属構造に任意のCMC材を結合することが可能である。本発明の1つの態様において、図5〜図8に示すように、上記プラウ部分46は上記ブラケット98を介して上記背骨構造に取り付けられる。上記ブラケット98は金属から作られ、図5や図6に示すように、リベットやボルト等の種々の一般的な締結手段160によって、その後上記背骨構造40に容易に取り付けられる。従って、上記ブラケット98は、上記CMC製シートと、上記ブラケットが一般的な締結技術によって取り付けられた他の部材と、の間の橋渡しをする。しかしながら、上記具体的な場合においては、プラウ部分は、上記背骨構造40に直接取り付けられる。
好適な態様では、上記ブラケット98はプラウ部分と背骨構造との間に設けられているが、上記プラウ部分46を上記背骨構造40に直接取り付けてもよい。しかしながら、上記ブラケット98は上記プラウ部分と上記背骨構造との間の橋渡しをするため、該ブラケットを介して、種々の一般的な取付手段により上記プラウ部分をどんな構造にでも取り付け可能となる。加えて、上記好適な態様では、上記プラウ部分ファスナアセンブリ48は、熱膨張を適応しかつ熱応力を最小限にするようにある平面上に設けられる。上記ブラケット98を上記背骨構造40に取り付ける上記締結手段160もまた、熱応力を最小限にするように上記平面に設けられる。また、長穴状のスロットを成し、上記背骨構造内に設けられた背骨開口部64により、背骨構造40は上記ホットシート38に対して熱膨張することが可能となり、これにより上記プラウ部分46が上記ホットシート38の後縁56に向かって移動可能となる。
取付手段42は、上記アセンブリに大きな締結力を付与しながらCMC材を傷つけずに該CMC材を他の種類の材料に取り付けることを可能にする。ナット142が上記ファスナ134上に締め付けられると、金属製の背骨構造40は、上記スペーサ138と上記ワッシャ134との間に閉じ込められ、上記CMC材と他の部材との間に緩みなく、タイトフィットとなる所定の予荷重の下で、全ての部材が一体に上記ホットシート38に対して締め付けられる。背骨構造40内に設けられた長穴状のスロット64により、上記取付アセンブリ42を緩ませることなく、上記ホットシートに対し上記背骨構造を移動させることが可能となる。皿ワッシャ140は予荷重を保持し、上記ファスナアセンブリの剛性を減少させることで、上記アセンブリの熱的な締結により生ずるCMC材への応力を最小限に抑えることができる。上記スペーサは、上記アセンブリの堅固な取付を維持しつつ上記背骨構造の熱膨張を許容する。
本発明のもう一つの利点は、上記プラウ部分46が上記ホットシート38と上記外部フラップ24との間の隙間を埋めることである。この特徴により、エンジンの外形全体の平滑性が確保され、上記航空機の探知が最小限に抑えられる。本発明の他の利点は、高温状態において上記オフセット75を埋めるように上記プラウ部分が上記ホットシート38に対して移動し、上記航空機の探知をさらに抑制できることである。本発明のもう一つの利点は、上記プラウ部分46がCMC材から作られることである。このCMC材から作られたプラウ部分は、航空機の痕跡を最小限に抑えることができる。本発明の上記特徴は、また、CMC材の熱膨張率と金属部材の熱膨張率との差を吸収することができる。例えば、上記背骨開口部64により、上記背骨構造40と上記ホットシート38との相対移動が可能となり、従って金属材料の熱膨張率とCMC材の熱膨張率との差を吸収し、上記プラウ部分46が上記ホットシート38の後縁56に向かって移動して小さな隙間までも極力なくし、さらに航空機の痕跡を改善することができる。本発明のもう一つの利点は上記後部63が上記ホットシート38の変形を最小限に抑えることである。また、本発明のもう一つの利点は、ブラケット98により、どんな材料にでも上記CMC製シートが取り付けられることである。
加えて、本発明により、金属部材上にCMC製プラウ部分を固定することの難しさが克服される。上記プラウファスナアセンブリ48は、エンジンの外部表面に貫通穴を形成する必要を無くし、また、金属とCMCとの熱膨張率の差を吸収する。
上記取付手段42の1つの利点は、CMC製パネルは大きな力で締結されるものの、上記CMC製パネルと上記金属構造との間の摺動が可能となることである。加えて、上記開口部内での部材のガタつきを無くし、従って、材料の劣化を抑制し、部材の耐用寿命を伸ばすことが可能となる。この締結機構は、CMC製部材を異なる材料の部材に取り付けるだけでなく、熱膨張の不整合を吸収し、正および負の圧力状態の下で上記CMC製部材を固定する。上記締結機構により、熱応力を除去するように上記CMCパネルに対し上記構造を摺動させることができる。
特定の態様と関連させて本発明を開示・説明してきたが、当業者であれば、本発明の趣旨および内容から逸脱することなく本発明の改良を想到するであろう。
ガスタービンエンジンの概略図。 図1のガスタービンエンジンの分岐フラップと外部フラップとを概略的に示す側面図。 プラウ部分の断面も併せて示した図2の分岐フラップの概略側面図。 図3の分岐フラップを概略的に示す平面図。 運転停止中のプラウ部分の断面を示す図3の分岐フラップの拡大部分図。 運転中のプラウ部分の断面を示す図3の分岐フラップの拡大部分図。 分岐フラップのホットシートをブラケットに取り付けるプラウファスナアセンブリの概略を示す分解斜視図。 ブラケットとホットシートとを結合させる図7のプラウファスナアセンブリの分解組立図。 線9−9で破断した図8のプラウファスナアセンブリを概略的に示す断面図。 線10−10で破断した図8のプラウファスナアセンブリを概略的に示す断面図。 図3および図4に示す分岐フラップの背骨構造とホットシートとを固定しかつほぼ円形の孔に貫通した取付ファスナアセンブリの断面図。 図3および図4に示す分岐フラップの背骨構造とホットシートとを固定しかつ長穴状のスロットに貫通した取付ファスナアセンブリの断面図。
符号の説明
24…外部フラップ
26…分岐フラップ
38…ホットシート
40…背骨構造
46…プラウ部分
48…プラウファスナアセンブリ
58…ホットシートの後縁
94…プラウファスナ

Claims (18)

  1. ガスタービンエンジンの排気ノズル内に設けられたフラップアセンブリであって、
    上記ガスタービンエンジン内に軸方向に沿って延びた、ホットシート内側部とホットシート外側部とを含んだホットシートと、
    上記ホットシートの径方向外側に設けられかつ上記ホットシート外側部の近傍に位置する、上記ホットシート支持用の背骨構造と、
    上記背骨構造に固定されかつ上記ホットシートと外部フラップとの間の隙間を埋めるプラウ部分と、
    を備えたフラップアセンブリ。
  2. 上記プラウ部分は上記外部フラップの形状を補完しかつほぼ維持するような外部形状を有することを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  3. 航空機の探知を最小限に抑えるために、上記プラウ部分はCMC材料から作られることを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  4. 上記プラウ部分および上記ホットシートはCMC材料から作られ、かつ、上記背骨構造は金属から作られることを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  5. 上記背骨構造が熱膨張すると、上記プラウ部分が移動して上記ホットシートの後縁と上記プラウ部分との間のオフセットを最小限にするように、上記プラウ部分が上記背骨構造に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  6. 上記背骨構造は複数の開口部を含み、かつ、上記開口部の幾つかは、上記背骨構造と上記ホットシートとの間の相対移動を可能にする長穴形状を成し、これにより、上記背骨構造が熱膨張すると上記プラウ部分が軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  7. 上記プラウ部分は軸方向に移動して、上記ホットシートの後縁と上記プラウ部分との間のオフセットを最小限にすることを特徴とする請求項6に記載のフラップアセンブリ。
  8. 上記プラウ部分は複数のファスナによって上記背骨構造に固定されることを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  9. 上記複数のファスナは、熱応力を最小限にするように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のフラップアセンブリ。
  10. 上記複数のファスナは、ある平面上に配置されるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のフラップアセンブリ。
  11. 上記ホットシートの変形を最小限にするように上記背骨構造から上記フラップアセンブリの後縁に向かって軸方向に延びた後部サポートをさらに含んだ請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  12. 上記後部サポートは上記背骨構造で片持ち状に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  13. 上記フラップの上記プラウ部分に貫通穴の形成を要求することなく、上記背骨構造上に上記プラウ部分を取り付ける複数のファスナをさらに含んだ請求項1に記載のフラップアセンブリ。
  14. 上記複数のファスナの各々は、金属から作られることを特徴とする請求項13に記載のフラップアセンブリ。
  15. 上記複数のファスナと上記背骨構造との間に配置されたブラケットをさらに含んだ請求項13に記載のフラップアセンブリ。
  16. ガスタービンエンジンの排気ノズルに設けられた分岐フラップアセンブリであって、
    軸方向に沿って延びた、ホットシート内側部とホットシート外側部とを含んだホットシートと、
    上記ホットシートの径方向外側に設けられかつ上記ホットシート外側部の近傍に位置する、上記ホットシート支持用の背骨構造と、
    上記背骨構造に固定されかつCMC材料から作られるプラウ部分と、
    を備えた分岐フラップアセンブリ。
  17. ガスタービンエンジンの排気ノズルに設けられた分岐フラップアセンブリであって、
    軸方向に沿って延びた、ホットシート内側部とホットシート外側部とを含んだホットシートと、
    上記ホットシートの径方向外側に設けられかつ上記ホットシート外側部の近傍に位置する、上記ホットシート支持用の背骨構造と、
    上記背骨構造に固定され、かつ、上記ホットシートから分離し、上記ホットシートと外部フラップとの間の隙間を埋めるプラウ部分と、
    を備えた分岐フラップアセンブリ。
  18. 上記背骨構造に貫通穴を設けることなく、上記プラウ部分が該背骨構造に取り付けられることを特徴とする請求項17に記載の分岐フラップアセンブリ。
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