JP2005330290A - 生薬材抽出物混合物、骨粗鬆症の治療または予防剤、および健康食品 - Google Patents

生薬材抽出物混合物、骨粗鬆症の治療または予防剤、および健康食品 Download PDF

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Abstract

【課題】 長期投与した場合にも従来のような副作用がなく、骨粗鬆症に対して優れた薬効を有する物質を提供する。
【解決手段】 熟地黄の水抽出物またはこれと均等な熟地黄抽出物、および骨砕補の水抽出物またはこれと均等な骨砕補抽出物、を含む破骨細胞増殖抑制活性を有する生薬材抽出物混合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熟地黄と骨砕補とから得られる生薬材抽出物混合物、ならびにこれを含む骨粗鬆症の治療または予防剤および健康食品に関する。
骨粗鬆症(osteoporosis)は、骨吸収と骨形成の均衡が崩れて発生するものであり、骨形成よりも骨吸収が過多に進行することに起因する疾患である。骨粗鬆症を患うと、骨組織の石灰が減少して骨の緻密質が薄くなり、骨髄腔が広くなる。そして、症状が進むにしたがって骨が弱くなり、小さな衝撃を受けても骨折し易い。なお、骨組織は、骨芽細胞により形成され、破骨細胞により破壊・吸収が絶え間なく繰り返される動的な組織である。
骨粗鬆症では、その症状自体よりも、骨の弱化によって容易にもたらされる各種骨折(特に大腿骨骨折や脊椎骨折)によって生活や活動が長時間制限され、健康な生活を営むことができなくなるという問題がある。加えて、高齢者の死亡原因の15%を骨粗鬆症が占めることが知られている。
ここで、骨量は、遺伝的要因、栄養摂取、ホルモンの変化、運動および生活習慣の差異など、様々な要因の影響を受ける。骨粗鬆症の原因としては、老齢、運動不足、低体重、喫煙、低カルシウム食、閉経および卵巣切除などが知られている一方で、個人差はあるが、白人よりも黒人の方が骨再吸収水準(bone resorption level)が低く、骨量が多い。また、たいてい骨量は14〜18才において最も多く、老後は1年に約1%ずつ減少する。特に女性の場合、30才以降骨減少が持続的に進行し、閉経期に入るとホルモン変化により骨減少が急激に進む。
すなわち、閉経期に入るとエストロゲンの濃度が急速に減少するが、この際、インターロイキン−7(interleukin-7;IL−7)によってB−リンパ球(B-lymphocyte)が多量に生成され、骨髄(bone marrow)にB細胞前駆体(pre-B cell)が蓄積され、これによりIL−6の量が増加して、破骨細胞の活性を増加させるため、結局骨量が減少してしまうのである。
上述のように、骨粗鬆症は、程度の差こそあれ、高齢者、特に閉経期以後の女性には避けられない症状であり、先進国では人口が高齢化するにつれ骨粗鬆症およびその治療剤に対する関心が高まってきている。また、骨疾患の治療について世界で約1,300億ドルの市場が形成されていると言われており、今後一層の拡大が予想されることから、世界的な研究機関や製薬会社では、骨疾患治療剤の開発に多額の投資を行っており、現在骨吸収抑制剤の開発が盛んに進められている。
ところが、以上のような骨粗鬆症については、過去には主に骨の無機質、すなわちカルシウムとリンの代謝異常を中心にして研究が進められてきたが、その発病機作の究明には目立った進展が見られなかった。そのようななか、現在骨粗鬆症治療剤として使用されている物質としては、ビスホスホネート製剤(アレンドロネート、エチドロネート)、ホルモン製剤(ラロキシフェン)、ビタミンD製剤、カルシトニン製剤およびカルシウム製剤などが挙げられる。
しかしながら、ビスホスホネート製剤は、吸収率が悪く服用方法が厳格な上、食道炎を誘発するおそれがある。ホルモン製剤は、一生服用しなければならず、長期投与した場合には乳癌、子宮ガン、胆石および血栓症などの副作用が起こるおそれがある。また、ビタミンD製剤は高価であり、しかも確実な効果を期待できない。カルシトニン製剤も高価であり、さらに投与方法が難解である。カルシウム製剤は、副作用は少ないが、効果が治療よりもむしろ予防に限られるという欠点がある。
以上のような骨粗鬆症は、薬物の短期投与のみでは治療することができず、薬物の長期投与が必須である。このため、薬物を長期投与した場合にも前記のような副作用がなく、優れた薬効を有する新しい物質が求められているのが実情である。
そこで、本発明は、長期投与した場合にも従来のような副作用がなく、骨粗鬆症に対して優れた薬効を有する物質を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決すべく、本発明者らは、種々の化合物や材料において熟地黄および骨砕補に着目し、これらの多様な生理活性について鋭意研究を重ねた結果、熟地黄の抽出物と骨砕補の抽出物との生薬材抽出物混合物が、毒性を有さず、破骨細胞の増殖を抑制する活性を示し、副作用なく骨粗鬆症を予防および治療するのに有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、熟地黄の水抽出物またはこれと均等な熟地黄抽出物(主要活性成分が共通する熟地黄抽出物)、および骨砕補の水抽出物またはこれと均等な骨砕補抽出物(主要活性成分が共通する骨砕補抽出物)、を含む破骨細胞増殖抑制活性を有する生薬材抽出物混合物(組成物)を提供する。
ここで、「熟地黄(Rehmanniae Radix Preparata)」とは、ゴマノハグサ科に属する薬用植物の根を蒸して乾燥することによって得られるものであり、漢方で薬材として使用されている。生のものは生地黄と呼ばれ、乾燥したものは乾地黄と呼ばれている。なかでも、酒に浸してから蒸して乾燥する過程を9回繰り返して得られるものを九地黄と言い、最も優れた薬効を有すると言われている。
熟地黄の味は甘いながらも苦く、性は温であり、血液を補い、精(生命が発生し活動するのに基本となる物質)を補充し、腰や膝の冷えや痛み、月経不調、目まいなどを治療し、髪の毛を黒くする効能があるとされている。また、熟地黄は、四物湯の主要薬材であり、各種の慢性病のうち、虚弱体質により生じる内熱、咽喉乾燥およびのどの渇きなどの症状を緩和させるために用いられる。民間療法においては、豚肉の煮汁と共に服用すると習慣性の便秘に効果があると言われている。
一方、「骨砕補(Drynaria fortunei(Kze.)J. sm.)」とは、ウラボシ科に属する多年生草である解蕨、すなわち骨砕補の根茎を乾燥して得られるものである。味は苦く、性は温であり、毒が無く、破血や止血の作用を有し、特に慢性的な神経痛を治療するのに重要な薬物であると言われている。骨砕補の主要成分としては、ヘスピリジン(hesperidin)、ナリンジン(naringin)、澱粉およびブドウ糖などがある。
上記のような本発明に係る生薬材抽出物混合物は、前記熟地黄抽出物を固形分として0.15〜15.0重量部、および前記骨砕補抽出物を固形分として0.05〜4.0重量部含むのが好ましい。
また、本発明は、上記の生薬材抽出物混合物を有効成分とする骨粗鬆症の治療または予防剤、および上記の生薬材抽出物混合物を含有する健康食品をも提供する。
本発明によれば、長期投与した場合にも従来のような副作用がなく、骨粗鬆症に対して優れた薬効を有する生薬材抽出物混合物を提供することができる。
本発明は、熟地黄の水抽出物またはこれと機能的に均等な熟地黄抽出物(主要活性成分が共通する熟地黄抽出物)、および骨砕補の水抽出物またはこれと機能的に均等な骨砕補抽出物(主要活性成分が共通する骨砕補抽出物)、を含む破骨細胞増殖抑制活性を有する生薬材抽出物混合物、ならびにこれを用いた骨粗鬆症の治療または予防剤および健康食品に関する。
なかでも、上記生薬材抽出物混合物は、前記熟地黄抽出物を固形分として0.15〜15.0重量部、および前記骨砕補抽出物を固形分として0.05〜4.0重量部含むのが好ましい。
本発明の生薬材抽出物混合物に含まれる熟地黄抽出物および骨砕補抽出物は、それぞれ熟地黄および骨砕補を、水、アルコールまたは有機溶媒(エーテル、n−ヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなど)で抽出して得られるものである。まず熟地黄および骨砕補の抽出方法について以下に説明する。
熟地黄抽出物を得るためには、熟地黄を抽出容器に入れ、例えば蒸留水を加えて、100℃で4時間熱水抽出する。前記過程を3回繰り返した後、得られた溶液を室温で冷やし、濾過紙で濾過する。そして、濾過により得られた抽出液を、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮し、凍結乾燥して熟地黄抽出物を得る。なお、ここで得られる本発明における熟地黄抽出物は固体(粉末状)であるが、すぐに水分を吸収してべたついた状態になってしまう傾向にある。このように濃縮して得られる熟地黄抽出物は、ブタノール、エチルアセテート、エタノールなどを用いて活性追跡分画法(bioassay-directed fractionation)で分離してもよい。
また、骨砕補抽出物を得るためには、熟地黄抽出物の場合と同様に、骨砕補を抽出容器に入れ、例えば蒸留水を加えて、100℃で4時間熱水抽出する。前記過程を3回繰り返した後、得られた溶液を室温で冷やし、濾過紙で濾過する。そして、濾過により得られた抽出液を、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮し、凍結乾燥して骨砕補抽出物を得る。なお、ここで得られる本発明における骨砕補抽出物は上記熟地黄抽出物と同様に固体(粉末状)である。このように濃縮して得られる骨砕補抽出物は、エタノールなどを用いて活性追跡分画法で分離してもよい。
本発明に係る生薬材抽出物混合物は、上記のようにして得られた熟地黄抽出物と骨砕補抽出物とを混合することによって得られる。熟地黄抽出物と骨砕補抽出物とを混合する方法は特に限定されず、常法により混合すればよい。
また、抽出工程に供する熟地黄および骨砕補は、例えば粉末状にあらかじめ粉砕されていてもよい。さらに、まず熟地黄と骨砕補とを混合して混合物を得、得られた混合物を上記抽出工程に供して熟地黄抽出物および骨砕補抽出物を同時に生成してもよい。したがって、例えば粉末状の熟地黄および骨砕補を混合した後、当該混合物から抽出によって本発明に係る生薬材抽出物混合物を得ることもでできる。
このようにして得られる本発明の生薬材抽出物混合物は、熟地黄抽出物および骨砕補抽出物をそれぞれ単独で使用する場合に比べ、破骨細胞の生成を顕著に抑制することができるため、骨粗鬆症の予防および治療に有効に用いることが可能である。
本発明に係る生薬材抽出物混合物は、上記の熟地黄抽出物および骨砕補抽出物に加えて、これらと同一または類似の機能を示す有効成分をさらに1種以上含有してもよい。
前記生薬材抽出物混合物は、臨床投与の際に経口または非経口で投与が可能であり、一般的な医薬品製剤の形態で使用し得る。すなわち、本発明に係る生薬材抽出物混合物は、実際の臨床投与の際に経口および非経口のいくつかの剤型で投与し得るが、製剤化する場合には、通常用いられる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤および界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使用して調製すればよい。
経口投与のための固形製剤としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤およびカプセル剤などが挙げられる。このような固形製剤は、生薬材抽出物混合物に、少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば澱粉、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトースおよびゼラチンなどを混合して調製することができる。単純な賦形剤以外に、マグネシウムスチレートタルクのような潤滑剤なども使われる。経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、耐溶液剤、油剤およびシロップ剤などが該当するが、広く使われている単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に、 様々な賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤および保存剤なども該当し得る。
非経口投与のための製剤としては、滅菌した水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、油剤、凍結乾燥剤および坐剤などが挙げられる。非水性溶剤と懸濁溶剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルなどの植物性油、エチルオールレートなどの注射可能なエステルなどが挙げられる。坐剤の基剤としては、ウィテプソル(witepsol)、マクロゴール(macrogol)、トゥイーン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロールおよびゼラチンなどを使用し得る。
投与量は、患者の体重、年齢、性別、健康状態、食餌、投与時間、投与方法、排泄率および疾患の重篤度によってその範囲がさまざまである。一日の投与量は、生薬材抽出物混合物が200〜400mg/kgであればよく、好ましくは、300〜350mg/kgであればよい。また、一日1〜6回の投与が可能である。
ここで、本発明に係る生薬材抽出物混合物をラットに経口投与して毒性実験を行った結果、経口投与毒性試験による50%致死量(LD50)は少なくとも1g/kg以上と、安全な物質であると判断される。
本発明に係る生薬材抽出物混合物は、骨粗鬆症の予防および治療のために、単独で使用することもできるが、手術、放射線治療、ホルモン治療、化学治療および生物学的反応調節剤を使用する方法と併用して使用することができる。
また、本発明に係る生薬材抽出物混合物は、骨粗鬆症の予防・改善を目的として摂取する健康食品(飲料を含む。)に添加することができる。本発明に係る生薬材抽出物混合物を食品添加物として使用する場合、前記生薬材抽出物混合物をそのまま添加してもよく、また、他の食品や食品成分と共に使用することができ、通常の方法により適宜使用され得る。
本発明に係る健康食品の有効成分(すなわち本発明に係る生薬材抽出物混合物)の配合量は、使用目的(予防、健康維持または治療的処置)に応じて適宜決定され得る。一般的に、食品または飲料の製造時、本発明に係る生薬材抽出物混合物は、固形分として食品または飲料の原料に対して15重量%以下、好ましくは10重量%以下の量で添加される。なお、下限値は3重量%ほどでよい。また、例えば緑茶の場合は、9杯以上を一年以上飲用するのが好ましい。しかし、健康維持および衛生を目的として、または健康調節を目的として長期間にわたり摂取する場合、前記量はさらに少なくてもよく、一方、安全性の面において何ら問題がないため、上記有効成分は前記量はさらに多くてもよい。
本発明に係る生薬材抽出物混合物を含む本発明に係る健康食品(すなわち本発明に係る生薬材抽出物混合物を有効成分とする組成物)の種類は、特に限定されない。本発明に係る健康食品の例としては、肉類、ソーセージ、パン、チョコレート、キャンディ類、スナック類、菓子類、ピザ、ラーメン、その他の麺類、ガム類、アイスクリーム類を含む酪農製品、各種スープ、飲料、茶、ドリンク剤、アルコール飲料およびビタミン複合剤などが挙げられ、通常の意味での健康食品を全て含む。
本発明に係る健康食品のうちの健康飲料は、通常の飲料と同様に、色々な香味剤または天然炭水化物などを追加成分として含有し得る。上述の天然炭水化物とは、ブドウ糖、果糖などのモノサッカライド、マルトース、シュークロスなどのジサッカライド、およびデキストリン、サイクロデキストリンなどのポリサッカライド、キシリトール、ソルビトール、エリトリトールなどの糖アルコールである。甘味剤としては、タウマチン、ステビア抽出物などの天然甘味剤や、サッカリン、アスファルタムなどの合成甘味剤などが挙げられる。前記天然炭水化物の比率は、一般的に本発明の健康飲料(本発明に係る生薬材抽出物混合物を有効成分とする組成物)100ml当たり約0.01〜0.04g、好ましくは約0.02〜0.03gであればよい。
さらに、本発明に係る健康食品(本発明に係る生薬材抽出物混合物を有効成分とする組成物)は、添加剤として、種々の栄養剤、ビタミン、電解質、風味剤、着色剤、ペクチン酸およびその塩、アルギン酸およびその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使われる炭酸化剤などを含有し得る。
また、本発明に係る健康食品は、天然果物ジュース、果物ジュース飲料および野菜飲料の製造のための果肉を含有し得る。また、上記の添加剤は、それぞれ単独で、または混合して使用することができる。かかる添加剤の比率は、きわめて重要なことではないが、本発明に係る健康食品100重量部当たり0.01〜0.1重量部の範囲で選択されることが一般的である。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明の技術内容を明らかにするためのものに過ぎず、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
《実施例:生薬材抽出物混合物の製造》
1.熟地黄抽出物の製造
(1−1)熟地黄−水抽出分画
熟地黄100gを3L抽出容器に入れ、蒸留水1Lを加えて、100℃で4時間熱水抽出した。前記過程(蒸留水1Lを加えて100℃で4時間熱水抽出する過程)を3回繰り返した後、得られた溶液(抽出液)を室温で冷やし、濾過紙で濾過した。濾過によって得られた抽出液(濾液)は、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮し、熟地黄−水抽出分画を得た(収率:42%、凍結乾燥後固形分を測定して得られる固形分収率)。
(1−2)熟地黄−ブタノール抽出分画
上記(1−1)で得られた濃縮した熟地黄−水抽出分画(上記で熟地黄100gから抽出した固形分42gが入っている水500ml)を、1L分別漏斗に入れ、n−ブタノール400mlを加えて、内圧を除去しながら溶媒分画により上層を集めた(すなわち、分液漏斗に共に入れて振り、発生したガスをコック(stop cock)を開いて抜くことによって内圧を除去し、水で抽出した成分のうち水よりもn−ブタノールの方によく溶解する成分を水の層からn−ブタノールの層に移動させた)。この過程(n−ブタノールを入れて溶媒分画する過程)を3回繰り返してn−ブタノール分画を集め、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮して、n−ブタノールを除去した(固形分収率:2.6%)。
n−ブタノールを除去した後、蒸留水を加えて、溶解させた。なお、後述の実験に使用するブタノール抽出分画は、液全体に固形分が2.6g入っている溶液である。そして、熟地黄100gの水抽出物が42gで、当該水抽出物42gが含まれた水溶液を再度n−ブタノールで溶媒分画して得られた固形分が2.6gであり、熟地黄100gから抽出されたn−ブタノール分画の固形分が2.6%(2.6g)となる。
(1−3)熟地黄−エチルアセテート抽出分画
上記(1−1)で得られた濃縮した熟地黄−水抽出分画を、1L分別漏斗に入れ、エチルアセテート400mlを加えて、内圧を除去しながら溶媒分画して、上層を集めた。この過程を3回繰り返してエチルアセテート分画を集め、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮して、エチルアセテートを除去した(固形分収率:0.4%)。エチルアセテートを除去した後、蒸留水を加えて、溶解させた。
(1−4)熟地黄−エタノール抽出分画
上記(1−1)で得られた濃縮した熟地黄−水抽出分画にエタノール400mlを加えて、80%エタノールに調節した後、冷蔵庫で4℃を維持しつつ、一夜を放置した。翌日沈殿層を除いてエタノール水溶液を濾過した後、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮して、エタノールを除去した(固形分収率:32.8%)。エタノールを除去した後、蒸留水を加えて、溶解させた。
なお、エタノールは、水と混ざり合うため溶媒分画が不可能であった。したがって、上記のような溶媒分画を行わず、水20%およびエタノール80%を含む水溶液を冷蔵庫で一晩寝かせて当該水溶液の温度が下げ、80%存在するエタノールに対する溶質の溶解度が低下させ、エタノールに少ししか溶解しない成分を沈殿させる。この過程は、熟地黄抽出物の固形分が多すぎて製形時に困るため、固形分を減らす目的で行うのに有効である。
2.骨砕補抽出物の製造
(2−1)骨砕補−水抽出分画
骨砕補100gを3L抽出容器に入れ、蒸留水1Lを加えて、100℃で4時間熱水抽出した。前記過程を3回繰り返した後、得られた溶液を室温で冷やし、濾過紙で濾過した。前記抽出液は、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮して、骨砕補−水抽出分画を得た(固形分収率:5.8%)。
(2−2)骨砕補−エタノール抽出分画
上記(2−1)で得られた濃縮した骨砕補−水抽出分画にエタノール400mlを加えて、80%エタノールに調節した後、冷蔵庫で4℃を維持しつつ、一夜を放置した。翌日沈殿層を除いてエタノール水溶液を濾過した後、真空回転蒸発器を用いて40℃以下で減圧濃縮して、エタノールを除去した(固形分収率:1.8%)。エタノールを除去した後、蒸留水を加えて、溶解させた。
3.生薬材抽出物混合物の調合例
(3−1)熟地黄−水抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−1)で得られた熟地黄−水抽出分画0.15〜4.9重量部と、上記(2−1)で得られた骨砕補−水抽出分画0.05〜4.0重量部とを混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−2)熟地黄−ブタノール抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−2)で得られた熟地黄−ブタノール抽出分画0.5〜14.7重量部と、前記2−1)で得られた骨砕補−水抽出分画0.05〜4.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−3)熟地黄−エチルアセテート抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−3)で得られた熟地黄−エチルアセテート抽出分画0.25〜6.67重量部と、上記(2−1)で得られた骨砕補−水抽出分画0.05〜4.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−4)熟地黄−エタノール抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−4)で得られた熟地黄−エタノール抽出分画0.625〜5.0重量部と、上記(2−1)で得られた骨砕補−水抽出分画0.25〜2.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−5)熟地黄−水抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−1)で得られた熟地黄−水抽出分画0.938〜7.5重量部と、上記(2−2)で得られた骨砕補−エタノール抽出分画0.25〜4.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−6)熟地黄−ブタノール抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−2)で得られた熟地黄−ブタノール抽出分画1.25〜10.0重量部と、上記(2−2)で得られた骨砕補−エタノール抽出分画0.25〜4.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
(3−7)熟地黄−エタノール抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画の生薬材抽出物混合物
上記(1−4)で得られた熟地黄−エタノール抽出分画0.625〜5.0重量部と、上記(2−2)で得られた骨砕補−エタノール抽出分画0.25〜4.0重量部とを適切な組成比で混合し、生薬材抽出物混合物を製造した。
前記生薬材抽出物混合物は、培養液に希釈して、下記実験に使用した。すなわち、以下の実験においては、各生薬材抽出物を培養液で表に示した濃度に希釈して実験を行った。
《実験例1:本発明の生薬材抽出物混合物による破骨細胞(osteoclast)の増殖抑制作用》
本発明に係る生薬材抽出物混合物が破骨細胞の成長および活性にいかなる影響を及ぼすかを調べるために、カルシウム−ホスフェートで被膜されたプレート(OAAS, OCT Inc.)に破骨細胞前駆細胞を培養し、破骨細胞の標識酵素であるTRAP(Tartrate-resistant acid phosphatase;以下、「TRAP」と略す)の活性を分析した。
1.破骨細胞の前駆細胞の純粋分離および成熟した破骨細胞への分化誘導
マウスの骨髄細胞を分離するために、7〜9週の雄性マウスを頸部捻転で犠牲させた後、大腿骨と脛骨を無菌的に摘出し、軟組織を除去し、腸骨の両端を切断した。ついで、26G注射針を用いて一端の骨髄腔に0.1%コラゲナーゼ(Gibco)、0.05%トリプシンおよび0.5mM EDTA(Gibco)が含有された酵素溶液1mlを注射して、骨髄を取り出した。その後、30分間攪拌し、骨髄細胞を集めて、10%FBSが含有されたα−MEM(α−minimum essential medium)に24時間前培養し、未付着細胞を集めた。
そして、破骨細胞の前駆細胞となる未付着細胞をウェル当たり2×105個の細胞となるように分株し、培養した。8日間培養するあいだ(ただし、3日目、6日目に培養液を取り替え、抽出物を添加した培養液に取り替えた。)、20ng/ml大食細胞集落刺激因子(macrophage-colony stimulating factor;M-CSF, Peprotech, USA)と30ng/ml RANKL(Peprotech, USA)が含有されたα−MEMに、前記実施例の生薬材抽出物混合物を処理し、培養した(すべての実施例において、3日目、6日目に表に示した濃度に培養液を交換する過程で抽出物を同時に処理した。)。培養が終わった後、破骨細胞の生成を検査するために、細胞を固定し、TRAP染色を実施した。
2.TRAP(+)である多核細胞の形成測定
破骨細胞の形成測定は、破骨細胞の前駆細胞を、カルシウム−ホスフェートでコートしたプレート上で培養した後、TRAP(+)を示す多核細胞の数により観察した。具体的には、細胞培養後、付着細胞をPBSで洗浄した後、シートレート−アセテート−ホルムアルデヒド(citrate-acetate-formaldehyde)で5分間固定させ、ナフトール(naphthol)AS−BIホスフェート(phosphate)、ファストガーネット(fast Garnet)GBC溶液、および7mMタルトレート緩衝液(tartrate buffer、pH5)を含有する37℃アセテート緩衝液(pH5.0)に1時間培養し、TRAP染色を実施した。3つ以上の核を有するTRAP(+)多核細胞を破骨細胞とみなした。
(2−1)熟地黄−水抽出分画および骨砕補−水抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表1および図1に示す。なお、濃度は培養液に対する分画濃度である。
Figure 2005330290
表1および図1から明らかなように、熟地黄−水抽出分画を単独で処理した時、コントロール(濃度0)の増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.15、0.5、1.6、4.9μl/mlの濃度で4.0、10.0、22.5、78.3%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−水抽出分画を単独で処理した場合、各々0.05、0.15、0.44、1.33、4.0μl/mlの濃度で10.0、22.0、38.0、60.2、76.0%と破骨細胞の形成を抑制した。
また、生薬材抽出物混合物として期待される破骨細胞の増殖抑制率を、熟地黄抽出物の増殖抑制率および骨砕補抽出物の増殖抑制率を除いた残りのものでの増殖抑制率を示した。したがって、前記表1の結果から、熟地黄−水抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物における破骨細胞の抑制能力が、熟地黄−水抽出分画または骨砕補−水抽出分画を単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成および活性が顕著に抑制されることが分かる。すなわち、混合した場合の増殖抑制率の値は相乗効果を示している。
特に、熟地黄−水抽出分画0.15および0.5μl/mlと、骨砕補−水抽出分画1.33および4.0μl/mlとを組み合わせて処理した場合と、熟地黄−水抽出分画1.6および4.9μl/mlと、骨砕補−水抽出分画0.05μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−2)熟地黄−ブタノール抽出分画および骨砕補−水抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表2および図2に示す。
Figure 2005330290
表2および図2から明らかなように、熟地黄−ブタノール抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.5、1.6、4.9、14.7μl/mlの濃度で15.0、30.0、50.0、97.7%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−水抽出分画を単独で処理した場合、各々0.05、0.15、0.44、1.33、4.0μl/mlの濃度で10.0、22.0、38.0、60.2、76.0%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−ブタノール抽出分画0.5μl/mlと骨砕補−水抽出分画1.33および4.0μl/mlとを 組み合わせて処理した場合と、熟地黄−ブタノール抽出分画1.6および4.9μl/mlと骨砕補−水抽出分画0.15μl/ml以上の濃度とを 組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−3)熟地黄−エチルアセテート抽出分画および骨砕補−水抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表3および図3に示す。
Figure 2005330290
表3および図3から明らかなように、熟地黄−エチルアセテート抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.25、0.74、2.22、6.67μl/mlの濃度で10.0、22.5、35.0、60.0%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−水抽出分画を単独で処理した場合、各々0.05、0.15、0.44、1.33、4.0μl/mlの濃度で10.0、22.0、38.0、60.2、76.0%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−エチルアセテート抽出分画0.25μl/mlと骨砕補−水抽出分画4.0μl/mlとを組み合わせて処理した場合、熟地黄−エチルアセテート抽出分画0.74および2.22μl/mlと骨砕補−水抽出分画0.15μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、および熟地黄−エチルアセテート抽出分画6.67μl/mlと骨砕補−水抽出分画0.05μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−4)熟地黄−エタノール抽出分画および骨砕補−水抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表4および図4に示す。
Figure 2005330290
表4および図4から明らかなように、熟地黄−エタノール抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.625、1.25、2.5、5.0μl/mlの濃度で43.86、36.70、82.81、100.0%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−水抽出分画を単独で処理した場合、各々0.25、0.5、1.0、2.0μl/mlの濃度で6.05、11.50、12.07、19.8%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−エタノール抽出分画0.625μl/mlと骨砕補−水抽出分画2.0μl/mlとを 組み合わせて処理した場合と、熟地黄−エタノール抽出分画1.25μl/mlと骨砕補−水抽出分画1.0および2.0μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−5)熟地黄−水抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表5および図5に示す。
Figure 2005330290
表5および図5から明らかなように、熟地黄−水抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.938、1.875、3.75、7.5μl/mlの濃度で59.33、67.06、96.85、100.0%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−エタノール抽出分画を単独で処理した場合、各々0.25、0.5、1.0、2.0、4.0μl/mlの濃度で0.0、11.78、16.37、15.79、34.98%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−水抽出分画1.875μl/mlと骨砕補−エタノール抽出分画0.25および0.5μl/mlとを組み合わせて処理した場合と、熟地黄−水抽出分画3.75μl/mlと骨砕補−エタノール抽出分画0.5μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−6)熟地黄−ブタノール抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表6および図6に示す。
Figure 2005330290
表6および図6から明らかなように、熟地黄−ブタノール抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々1.25、2.5、5.0、10.0μl/mlの濃度で26.68、56.18、89.69、100.0%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−エタノール抽出分画を単独で処理した場合、各々0.25、0.5、1.0、2.0、4.0μl/mlの濃度で0.0、11.78、16.37、15.79、34.98%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−ブタノール抽出分画5.0μl/mlと骨砕補−エタノール抽出分画2.0および4.0μl/mlとを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
(2−7)熟地黄−エタノール抽出分画および骨砕補−エタノール抽出分画における破骨細胞の増殖抑制率(%)の結果を表7および図7に示す。
Figure 2005330290
表7および図7から明らかなように、熟地黄−エタノール抽出分画を単独で処理した時、コントロールの増殖抑制率を0とし、コントロールに比しTRAP陽性多核細胞の数の増殖抑制率が各々0.625、1.25、2.5、5.0μl/mlの濃度で43.86、36.70、82.81、100.00%と破骨細胞の生成を抑制した。また、骨砕補−エタノール抽出分画を単独で処理した場合、各々0.25、0.5、1.0、2.0、4.0μl/mlの濃度で0.0、11.78、16.37、15.79、34.98%と破骨細胞の形成を抑制した。
特に、熟地黄−エタノール抽出分画1.25μl/mlと骨砕補−エタノール抽出分画2.0および4.0μl/mlとを組み合わせて処理した場合、および熟地黄−エタノール抽出分画1.25および2.5μl/mlと骨砕補−エタノール抽出分画0.25μl/ml以上の濃度とを組み合わせて処理した場合、各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成が顕著に抑制された。
以上の実験結果から、本発明に係る生薬材抽出物混合物は、熟地黄抽出物および骨砕補抽出物を各々単独で処理した場合に比べて、破骨細胞の生成を顕著に抑制することが分かる。
《実験例2:ラットに対する経口投与急性毒性実験》
本発明に係る生薬材抽出物混合物の急性毒性を調べるために、下記のような方法で急性毒性実験を実施した。すなわち、実験動物として6週齢の特定病原体不在(specific pathogen-free, SPF)SD系ラットを使用して急性毒性実験を実施した。群当たり2匹ずつの動物に、前記調合例(3−1)で製造した熟地黄−水抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物を0.5%メチルセルロース溶液に懸濁したものを1g/kg/mlの容量で1回経口投与した。試験物質の投与後、動物の廃死可否、臨床症状、体重変化を観察し、血液学的検査と血液生化学的検査を実施し、剖検して目視で腹腔臓器と胸腔臓器の異常有無を観察した。
その結果、試験物質を投与したあらゆる動物において特記すべき臨床症状がなく、廃死した動物もなく、体重変化、血液検査、血液生化学検査、剖検所見などでも毒性変化は観察されなかった。したがって、本発明に係る生薬材抽出物混合物は、いずれもラットにおいて1g/kgまでも毒性変化が認められず、経口投与最小致死量(LD50)は、抽出物1g/kg以上と安全な物質であると判断された。
ここで、以下に本発明に係る生薬材抽出物混合物のための製剤例を例示する。ここでは前記調合例(3−1)で製造した熟地黄−水抽出分画および骨砕補−水抽出分画の生薬材抽出物混合物を製剤例に使用した。
《製剤例1:薬学的製剤の製造》
1.散剤の製造
生薬材抽出物混合物 2g
乳糖 1g
前記の成分を混合し、気密袋に充填して、散剤を製造した。
2.錠剤の製造
生薬材抽出物混合物 100mg
とうもろこし澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常の錠剤の製造方法により打錠して、錠剤を製造した。
3.カプセル剤の製造
生薬材抽出物混合物 100mg
とうもろこし澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常のカプセル剤の製造方法によりゼラチンカプセルに充填して、カプセル剤を製造した。
《製剤例2:食品の製造》
本発明の生薬材抽出物混合物を含む食品を次のように製造した。
1.調理用薬味の製造
本発明の生薬材抽出物混合物を20〜95重量%となるような量使用して健康増進用調理用薬味を製造した。
2.トマトケチャップおよびソースの製造
本発明の生薬材抽出物混合物が0.2〜1.0重量%となるようにトマトケチャップ又はソースに添加して、健康増進用トマトケチャップ又はソースを製造した。
3.小麦粉食品の製造
本発明の生薬材抽出物混合物0.5〜5.0重量%を小麦粉に添加し、この混合物を用いてパン、ケーキ、クッキー、クラッカーおよび麺類を製造して、健康増進用食品を製造した。
4.スープおよび肉汁(gravies)の製造
本発明の生薬材抽出物混合物0.1〜5.0重量%をスープおよび肉汁に添加して、健康増進用肉加工製品、麺類のスープおよび肉汁を製造した。
5.グラウンドビーフ(ground beef)の製造
本発明の生薬材抽出物混合物10重量%をグラウンドビーフに添加して、健康増進用グラウンドビーフを製造した。
6.乳製品(dairy products)の製造
本発明の生薬材抽出物混合物5〜10重量%を牛乳に添加し、前記牛乳を用いてバターおよびアイスクリームのような多様な乳製品を製造した。
7.禅食の製造
玄米、大麦、餅米、鳩麦を公知の方法でアルファ化させて乾燥させたものを焙煎した後、粉砕器を用いて粒度60メッシュの粉末に製造した。
黒豆、黒胡麻、荏胡麻を公知の方法で蒸して乾燥させたものを焙煎した後、粉砕器を用いて粒度60メッシュの粉末に製造した。
本発明の生薬材抽出物混合物を真空濃縮器で減圧・濃縮し、噴霧、熱風乾燥器で乾燥して得た乾燥物を、粉砕器を用いて粒度60メッシュに粉砕し、乾燥粉末を得た。
前記で製造した穀物類、種実類および生薬材抽出物混合物の乾燥粉末を次の割合で配合して製造した。
穀物類(玄米30重量%、鳩麦15重量%、大麦20重量%)、
種実類(荏胡麻7重量%、黒豆8重量%、黒胡麻7重量%)、
生薬材抽出物混合物の乾燥粉末(3重量%)、
霊芝(0.5重量%)、
地黄(0.5重量%)
《製剤例3:飲料の製造》
1.炭酸飲料の製造
砂糖5〜10%、クエン酸0.05〜0.3%、カラメル0.005〜0.02%、ビタミンC0.1〜1%の添加物を混合し、これに、79〜94%の精製水を混合してシロップを作り、前記シロップを85〜98℃で20〜180秒間殺菌して、冷却水と1:4の割合で混合した後、炭酸ガスを0.5〜0.82%注入して、本発明の生薬材抽出物混合物を含有する炭酸飲料を製造した。
2.健康飲料の製造
液状果糖0.5%、オリゴ糖2%、砂糖2%、食塩0.5%、水75%のような副材料と、生薬材抽出物混合物とを均質に配合して、瞬間殺菌を実施した後、これをガラス瓶、PET瓶など小包装容器に包装して、健康飲料を製造した。
3.野菜ジュースの製造
本発明の生薬材抽出物混合物5gをトマトまたはニンジンジュース1,000mlに加えて、健康増進用野菜ジュースを製造した。
4.果物ジュースの製造
本発明の生薬材抽出物混合物1gをリンゴまたはブドウジュース1,000mlに加えて、健康増進用果物ジュースを製造した。
本発明に係る生薬材抽出物混合物は、破骨細胞の形成および活性を効果的に抑制するため、骨粗鬆症の予防および治療に有用な医薬品および健康食品として広く利用することが可能である。
本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−水抽出分画(0.15〜4.9μl/ml)と骨砕補−水抽出分画(0.05〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−ブタノール抽出分画(0.5〜14.7μl/ml)と骨砕補−水抽出分画(0.05〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−エチルアセテート抽出分画(0.25〜6.67μl/ml)と骨砕補−水抽出分画(0.05〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−エタノール抽出分画(0.625〜5.0μl/ml)と骨砕補−水抽出分画(0.25〜2.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−水抽出分画(0.938〜7.5μl/ml)と骨砕補−エタノール抽出分画(0.25〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−ブタノール抽出分画(1.25〜10.0μl/ml)と骨砕補−エタノール抽出分画(0.25〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。 本発明の生薬材抽出物混合物[熟地黄−エタノール抽出分画(0.625〜5.0μl/ml)と骨砕補−エタノール抽出分画(0.25〜4.0μl/ml)との組み合わせ]による破骨細胞の増殖抑制率を示す図である。

Claims (4)

  1. 熟地黄の水抽出物またはこれと均等な熟地黄抽出物、および骨砕補の水抽出物またはこれと均等な骨砕補抽出物、を含む破骨細胞増殖抑制活性を有する生薬材抽出物混合物。
  2. 前記熟地黄抽出物を固形分として0.15〜15.0重量部、および前記骨砕補抽出物を固形分として0.05〜4.0重量部含む請求項1に記載の生薬材抽出物混合物。
  3. 請求項1または2記載の生薬材抽出物混合物を有効成分とする骨粗鬆症の治療または予防剤。
  4. 請求項1または2記載の生薬材抽出物混合物を含有する健康食品。

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