JP2005329475A - 生産システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッチ処理システムにおいて、搬送の為に建物の階を積層することを無くし、空調設備にかかる負荷を低くし、設備全体にかかわる投資効果を高め、清浄度の低い空間が工場全体に広がることを無くす。
【解決手段】 この生産システムは、コンテナーを水平移動させて搬送する平面搬送システム20と、平面搬送システム20の周囲に配された処理設備10と、コンテナーと処理設備10とを気密性をもって接続するクリーンカプセル200とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外部と遮断されている清浄な空間内で内容物の移送を可能とするタンクまたはコンテナーを用いた生産システムに関する。より詳しくは、多品種の医薬品特には固形製剤製造に用いることのできるコンテナーを利用する生産システムに関する。
固形製剤を製造する分野においては、原料としての粉体、中間製品としての粉体、最終製品としての錠状粒体がコンテナーに入れられて、各種処理設備間を移送させられている。
多くの場合、コンテナーからの払い出しやコンテナーへの投入において、重力(重力落下)方式を用いている。より具体的には、コンテナーを各種処理設備の上または下の部位に配置した後に、処理設備との間を連通状態にした後に、内容物(粉体など)の出し入れをしている。
このため、コンテナーの搬送には、水平方向だけではなく垂直方向への動きが必要とされ、無人搬送台車などの水平移動手段に加え、リフト、エレベータ、スタッククレーンなどの垂直搬送手段が用いられている。
代表的な製剤生産方法が、特許文献1に開示されている。この方法を簡略に述べると次のようである。
1)原料である粉体は輸送用コンテナーで工場に入荷される。多くは工場建屋の1階に運び込まれる。
2)次いで、輸送用コンテナーは秤量のためのエリア(秤量室)に運ばれる。そこでは、輸送コンテナーを開梱して、所定量を秤量して、工場内の搬送に用いる別のコンテナーに投入する。この際に、同コンテナーは秤量室の下部に設置され、秤量室から重力によって、コンテナー上部の位置から投入される。
3)このコンテナーが次に混合機の設置されているエリア(混合室)へ搬送されて、混合機側の容器に移し替えられるか、搬送に用いたコンテナー自体を混合機に取り付けて、コンテナーを回転させ、均一な混合を実現する。
4)この後、均一な状態になった原料はさらに、別のコンテナーに投入するか、混合機に取り付けられたコンテナー自体が取り外されて、次工程である造粒・乾燥機エリア(造粒・乾燥室)に搬送される。
5)造粒・乾燥室の上部に位置する接続部位の直上にコンテナーがセットされて、所定の接続がなされた後に、均一な状態になった原料がコンテナーから造粒機へ移送される。
6)造粒・乾燥室で乾燥され大きな粒体になった中間製品は、造粒・乾燥室の直下で待機している別のコンテナーに上部から投入させられる。このコンテナーは予め、造粒・乾燥室の直下に搬送されて、所定の接続がなされた後に、造粒・乾燥室と連通させられている。
7)コンテナーに入れられた中間製品は、搬送機によって、打錠設備の上部へと送られる。
8)コンテナーは打錠設備(打錠室)の上部に搬送される。打錠室の上部には接続部位が設けられており、接続が行なわれた後にコンテナー内部の乾燥された原料は打錠機ホッパーへと重力により移送される。打錠機では、所望の大きさ、形状の錠剤に成形される。
9)打錠機で成形された錠剤は、打錠室の直下に配備され待機しているコンテナーに投入される。打錠室下部には接続部位が設けられており、この直下には別の搬送用コンテナーが予め配置され、接続部位との接続がなされた後に、打錠機で錠状にされた製品が重力により、コンテナー内部に投入される。
10)このコンテナーは、次いで、充填設備の上部に搬送される。
充填設備の上部には接続のための部位が設けられ、その真上にコンテナーがセットされる。コンテナーと所定の接続が行なわれた後に、充填装置に錠状の製品が送り込まれ、ブリスター、クリアケースなどの各種包装形態に個別に充填される。さらに、最終的な箱詰め梱包を行うための包装ラインへ送り込まれる。
以上の工程により製造されるのであるが、ここで用いられるコンテナーは移動可能な構造となっていて、さらに、コンテナーの上下部位、最低でも一方の部位には接続継手が設けられており、張りこみステーション、払い出しステーション側の接続継手とつながれる。
そして、これらのコンテナーは使い終わった後に洗浄ステーションへ運ばれ、所定の洗浄,殺菌作業が行なわれた後に再度使われることとなる。
この場合の建物は、粉体の加工処理を行う機器(処理設備)が設置されている階をクリーンエリア(Clean premises)とし、その上下の階をコンテナーが移動するテクニカルエリア(Technical storeys)として分離区分して構成されている。クリーンエリアは、一般的に清浄度の高いクリーンルーム仕様となっており、周囲のテクニカルエリアと厳密に隔離される。また、建屋の各階を結ぶエレベータ等が設置されており、そのエレベータを用いて垂直方向への移動を行い、テクニカルエリア内で平面移動する搬送台車(Satellite unit)を利用して、コンテナーを所望の位置に自動的に搬送することが可能とされている。
そして、コンテナーはテクニカルエリアを移動させられ、処理設備の上部または下部に位置された後、クリーンエリアの床部あるいは天井部を貫通して設けられている密閉可能な接続部位を介してコンテナーと加工処理設備への原料等の出し入れを行いながら、ほぼ全ての工程を自動化して製剤を製造するものである。
この製造方法では、コンテナーと加工処理設備への接続部分には、特許文献2に開示されているような接続手段が用いられている。この接続手段は接続部分を覆って接続手段内部と外部を隔離し、接続手段で隔離された外部雰囲気からの接続部分への異物混入を防止しつつ、コンテナーへの受入れ、払出を行うものである。
上記の接続手段を設けた特許文献2のコンテナーは、下部をすり鉢形状に形成し、すり鉢形状部分の最下端にオリフィスを形成し、このオリフィスの中に開閉弁を設け、漏洩が生じないように開閉弁下側のオリフィスの開口部を、移動可能なカバーで閉じた容器である。このようなコンテナーから該コンテナーの下側に位置する他の容器へ製品を移送する。ここで、該容器は、移動可能なカバーで上部のオリフィスの開口部を閉じ、この開口部の周りに密閉空間を形成する包囲体を取り付け、この包囲体に該コンテナー下部のオリフィスを挿入できる開口を形成し、この開口をカバーで気密に閉じたものである。このような構成により、コンテナーの下方の他の容器に向け重力により流出する製品を移送する際、他の容器上部の包囲体による密閉空間にコンテナー下部のオリフィスを閉じ込め、この密閉空間の中で該コンテナー下部のオリフィスのカバーと他の容器の上部のオリフィスのカバーとを外し、その後に開閉弁を開くことで、無埃の状態で、製品を重力により移すことができる。
米国特許5,946,217号明細書(図1、図18等参照) 特開平6−321360号公報(図6、図11〜図15参照)
上述した形態の生産システムでは次のような要改善点があった。
まず、特許文献1にある多数のコンテナーを用いる方式の課題を挙げる。
1)処理設備間を往来する多数のコンテナーが用いられている。これらのコンテナーの個々には、上下部位に接続の継手を有しており、しかも、その継手は周囲の環境からの影響を受けずに接続が可能となるように特殊なタイプ(例えば、特許文献2に示すタイプ)が用いられている。このため、コンテナーおよび接続継手への投資が大きい。
2)同一銘柄を作り続けていく場合であっても、コンテナーを次から次へと移送して取り替えて行くので、コンテナーの搬送、位置決め、接続、清浄度を維持確保するための事前操作、事後操作、切り離しなどの工程を必要とする。このために、かなりの時間を要することとなる。そのために、生産を効率的に行うことができない。さらに、コンテナーの洗浄が必要であり、その後のバリデーション管理などが必要となり、数が多い分品質管理に要する手間が大きくなる。さらに、コンテナーの保管や搬送などの運用管理の手間が増す。さらに、同一銘柄の製品を作っていくうえで、多数のコンテナーを用いて搬送しているので、その都度の接続が必要となり、製品経路の汚染の可能性が高くなる。
3)コンテナーを水平方向、垂直方向へ搬送するための搬送手段が設けられており、その搬送経路が長い。このため、管理する空調空間が大きくなる。
4)コンテナー搬送のためには、コンテナーの大きさに応じたテクニカルエリア(搬送空間)が必要であり、さらに、重力方式での粉体の出し入れを実現するうえで、処理設備の上下に搬送空間を配置する必要があるので、必然的に建物の階層が高くなる。この結果、建屋の高層化に繋がる。
5)これらの搬送空間が工場全体に広がることとなるが、搬送空間は、クリーンルームより清浄度の程度が低くて良いとはいえ、それなりに管理が必要となる。このために、空調設備の負荷が増す。
一方、特許文献2に示される特殊な構造の接続継手を、特許文献1の生産システムの接続ステーションで用いる場合は次のような問題点があった。
1)テクニカルエリアにあるコンテナー下部のオリフィスが、該コンテナーの下側のクリーンエリアにある処理設備内に付属する容器上部の包囲体に挿入されるときに、他の容器側の包囲体上部のカバーがいったん開く(特許文献2の図12参照)ので、このときに、テクニカルエリアの汚染された雰囲気の空気が包囲体内に入る。このために、コンテナーと他の容器の包囲体同士を密着させて完全に密閉した後に包囲体内部の清浄を行う必要が生じ、空気置換時間および必要風量が増大する。
2)コンテナー下部のオリフィス先端部にスライド自在なカバーが設けられており、搬送中に汚染された雰囲気から隔離するため用いられている。しかし、該カバーが一個しかないので、何らかの異常でこのシールに不具合があると汚染されることとなる危険性がある。また、スライドシールでもあり、完全なる密着気密性を確保するのが難しく、隙間部分からの外部の汚れなどが侵入して汚染されやすい。
3)クリーンエリア側にある容器の上方に向くオリフィスの先端部にもスライド自在なカバーがあり、このカバー上面と、コンテナー側のカバー下面との間を接近させた後(特許文献2の図13参照)に、ブローして埃を飛ばすのであるが、十分でないとその間に残ってしまう可能性がある。さらに、カバーとオリフィス先端の隙間からコンテナー乃至容器内部に侵入してしまう可能性がある。
4)容器の上方に向くオリフィスのカバーとコンテナーの下方に向くオリフィスのカバーとを連結して同時にスライドさせることで容器とコンテナーを連通状態にするが、同時に2つのカバーをあけるときに、短い時間ではあるが、包囲体内でコンテナー下部のオリフィスと容器上部のオリフィスが開放状態となる(特許文献2の図14参照)。このために陰圧にされた包囲体内の管理が不十分な場合には、この一瞬の開放状態になったときに、容器内部が汚染してしまう危険性もある。
昨今の製剤プラントでの多品種少量生産への移行に伴い、製品の品質管理を維持しつつ、投資と製造の効率を高めたいという要求が強まってきている。
そこで本発明は、固形製剤製造工場において、処理設備間でコンテナーを用いて内容物を移送する生産システムにおいて、
1)処理設備の上下におけるコンテナー搬送空間を可能な限り小さくして、建物の高さを低くする
2)空調にかかる負荷を低減する
3)接続ステーションにおける汚染の可能性を可能な限り小さくする
4)接続ステーションでの置換される空間容積を可能な限り小さくし、接続ステーションでの清浄度維持のための前後動作に要する時間をできる限り少なくする
ことを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、コンテナーと、このコンテナーを移動させて搬送する搬送設備と、この搬送設備の側部に配置された複数の処理設備と、各処理設備の上部と下部ならびにコンテナーの上部と下部に設けられ、コンテナーと処理設備を気密性をもって接続する接続手段と、処理設備の上方と下方に設けられ、コンテナーを配置するための空間と、を有する生産システムである。
この構成では、例えば、第1コンテナーが第1の処理設備の下方の空間に配置され、第1コンテナー上部の接続手段と第1の処理設備の下部の接続手段が気密性をもって接続され、その第1の処理設備で処理された中間製品が第1コンテナーに払出される。
次に、この第1コンテナーが搬送設備によって第2の処理設備の上方空間に搬送され、第1コンテナー下部の接続手段と第2の処理設備の上部の接続手段が気密性をもって接続され、第2の処理設備に第1コンテナー内の中間製品が投入され、所定の処理が行われる。
このような操作を各処理設備に対して繰り返すことで、最終製品を生産することができる。
なお、上記の生産システムにおける搬送設備は、コンテナーを水平方向に移動させて搬送する水平搬送システムと、処理設備の上方および下方の空間にコンテナーを移動させる昇降装置とを有する構成であってもよい。
また、前記水平搬送システムが複数段配置されており、各段の前記水平搬送システムの側部に前記複数の処理設備が横並びに隣接配置されている構成であってもよい。
また、前記処理設備の端部が自動倉庫に組み込まれており、該自動倉庫のスタッカークレーンが前記搬送設備となっている構成であってもよい。
本発明によれば、以下に記載する効果を奏する。
1)搬送設備及び処理設備が集約されているので、建屋の多層化を行わずとも製剤の製造工程を進めることが可能となり、建物の高さを低くすることができる。
2)搬送空間を小さくすることができ、移動距離を低減することができるので、生産効率が向上する。
3)空調管理エリアが低減されるので、空調負荷が低減できる。
4)設備の将来拡張、変更取替えにも容易に対応できる。
5)接続ステーションにおける汚染する可能性を極力小さくできる。
6)接続ステーションでの置換される容積が小さいので、接続後の清浄度維持のための前後動作を少なくすることができ、生産作業時間が短縮できる。
次に、図面を参照して、本発明の固形製剤生産システムの一例として多目的製剤生産システムを説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による多目的製剤生産システムの平面模式図である。図2は、図1の生産システムを組み込んだ工場建屋の断面模式図である。
本例の生産システムでは、格子状のセルに区画・分割された領域である搬送エリアが中央部分に設けられ、搬送エリアの水平方向の端部に複数の処理設備10が設置されている。
搬送エリアの各セルには、各セルに積載されたコンテナー(搬送物)を図中のx方向、y方向へ、自在に移動するための駆動機構が組み込まれている。このような搬送システムを以下では平面搬送システム20と称する。このシステムでは、搬送されるコンテナーには個別にIDが付与されており、認識システムを介して、コンテナーの追跡が可能になるようにされる。認識および追跡システムとしては、無線を用いたり、画像処理を用いたりすることができる。このような平面搬送システムは例えば、本出願人より特開平6−298320号及び特開平6−298321号で提案されている。
平面搬送システム20では、各セルの下部にモータなどの駆動装置を配置し、適宜な駆動力変換機構(例えばクラッチ機構、ギア機構)と方向変換機構(例えばギア機構)とが連結されて設置されている。各セルでは、x方向、y方向や斜め方向での移動を可能とする。搬送物の最終的な搬送方向が決まると、複数のセルを組み合わせて連結して、各セルにおいてはx方向、y方向や斜め方向に移動させ、所望の搬送経路を構成することで、搬送物を最終目的地に向かわせることができる。
平面搬送システム20の構成としては、そのセルにおける部品構成、駆動方式は上記に限定されるものではなく、x方向、y方向あるいは斜め方向に搬送物を移動できるものであればよい。例えば、最近はトランサブ(旭精機工業株式会社製)という商品名で提案されているシステムであってもよい。
搬送経路をこのように配置すれば、搬送物の動線が最小限となり、結局、搬送時間が最小化されると同時に、搬送エリアが小さくなる。さらに、搬送エリアの周囲に各種処理設備を配置しているので、処理設備の将来の増加や設備仕様の変更や設備自体の取替えに対しても柔軟に対応できる。
このような平面搬送システムを採用することで、無人搬送台車AGV等の搬送手段を用いずに、任意の処理設備から他の任意の処理設備にコンテナーの搬送が可能となる。
平面搬送システム20の側方の位置(図1では周囲)に、各種の処理設備10(秤量、混合機、造粒機、乾燥機、打錠機、充填機、包装機などの他、コンテナー洗浄装置など)が配置される。これらは、一つの隔離された部屋(クリーンルーム)になっていて、処理機械はその内部に配置される。この部屋は製剤製造に要求されるクリーンな環境に維持されている。
これらの処理設備は、製造される製品の生産量、種類、大きさ、包装形態などにより、適宜選択されて組み合わされる。したがって、同一設備が所望により複数設置されてもよい。
上記の処理設備10に替えて、通常の搬送ライン(代表的にはコンベアーラインなど)を設備することができる。
この搬送ラインを例えば自動倉庫とつなげることにより、平面搬送システム20から搬送ラインを経由して、コンテナーを不図示の自動倉庫へ送り込むことができる。これにより、自動倉庫にてコンテナーの一時保管や待機が可能となる。自動倉庫と平面搬送システム20を結ぶ搬送ラインとしては、通常のコンベアーで良く、コンテナーの形状重さに応じて選定される。
本発明で自動倉庫とは、スタッカークレーンおよびそれを用いた自動倉庫システムのことで、例えばダイフク社の立体自動倉庫などがある。スタッカークレーンの構造にも各種あるが、コンテナおよび内容物の重量、必要とされる搬送速度、腕の長さなどを考慮して決められる。
これらは物流分野では広く用いられているものであるが、本出願ではコンテナを搬送し、固定側のステーションとの間で着脱を実施させる必要があるため、高い停止精度を実現できることが望まれる。このための制御方式が必要となる。
もちろん、平面搬送システムの大きさを大きくして、コンテナーの待機場所とすることも可能である。自動倉庫や待機場所の有無、設置場所等については工場の立地や製造工程等により、適宜設計することができる。
平面搬送システム20は、ユニットセル化されているので、将来の拡張が容易であり、平面搬送システム20の側方の空いているエリアに処理設備10を設けることができる。
なお、各種の処理設備10の外側には、工場運転要員が処理設備での作業を行うためのアプローチ空間通路30である通路エリアが設けられている。
また、図2に示すように、コンテナー40の下部および上部にはクリーンカプセル100が設けられ、処理設備10の上部および下部にはクリーンカプセル200が設けられている。後述するが、クリーンカプセル100、200は、クリーンルームである処理設備10内の清浄度を損わずに、テクニカルエリアにあるコンテナー40と処理設備10とを連通できるように構成された接続手段である。
各処理設備10は水平方向において同じ高さに設置されており、処理設備10の天井面とほぼ同じ高さに平面搬送システム20が設置されている。各処理設備10の上方および下方に、コンテナー40が運ばれる空間が設けられている。
処理装置10の天井部には、処理装置10の上方空間に運ばれたコンテナー40の下部のクリーンカプセル100と接続して、そのコンテナー40の内容物を処理設備10内に受け入れるためのクリーンカプセル200が設けられている。
さらに、処理設備10の床部にも、処理装置10の下方空間に運ばれたコンテナー40の上部のクリーンカプセル100と接続して、処理設備10で処理されたものを払い出すクリーンカプセル200が設けられている。なお、処理設備10の下部空間の床面とほぼ同じ高さにも平面搬送システム20が設置されている。
クリーンカプセルのある処理装置10の下部空間と上部空間の間の縦移動はリフター50によって可能になっている。図2ではリフターは一つで共通化しているが、リフターは処理設備個々に設けてもよい。
平面搬送システム20またはリフター50と、クリーンカプセルのある処理装置10の下部空間または上部空間との間の横移動は、例えばクリーンカプセルを挟み込んで両側に設置されたローラコンベアにて可能となる。
上記のようにクリーンカプセルは処理設備10に対して受入れ用と払出し用の2つが必要であるが、処理設備の種類によっては受入れ用または払出し用の1個のみをまたは3つ以上設けてもよい。
また、処理設備10の上部と下部にそれぞれ配置したクリーンカプセル200は、図2に示してあるように同一軸線にあってもよく、または、ずれていてもよく、必要に応じて選択される。
クリーンカプセル100、200は、外部とは気密的に構成される函体、その内部に収納された接続継手、接続継手の先端部位を気密的に塞ぐための機構、および函体の開口を気密的に塞ぐための機構、および外部からの駆動空気、制御信号を導入するための用役用接続継手とから構成されている。
以下に、クリーンカプセル100、200を詳細に説明する。
ここでは、コンテナー40から処理設備10に内容物を払い出す場合を代表例にして説明する。
図4に示すように、可動式タンクであるコンテナー40の底部に設けられる仕切り弁1100の延長には短管1200および配管継手1300が設けられている。配管継手1300には、コンテナー40下部のクリーンカプセル100から上方に延伸している短管112が配管継手114によって接続されている。このようにしてコンテナー40の下部に短管1200および112を介してクリーンカプセル100を取り付けて、コンテナー40とクリーンカプセル100とを連通させている。
一方、処理設備10の天井部には上方に延伸した配管2200が設けられ、その先端には配管継手2300が設けられている。配管継手2300には、クリーンカプセル200から下方に延伸している短管240が配管継手242によって接続されている。このようにして処理設備10の上部に配管240および2200を介してクリーンカプセル200を取り付けて、クリーンカプセル200と処理装置10を連通させる。
さらに、図5〜図7を参照し、コンテナー40側に配備されるクリーンカプセル100について詳述する。
函体110は、コンテナー40(または移動タンク)の下部の短管(バルブ)1200と連通する短管(ノズル)112を持っている。この短管112は、函体110の上部に函体110と気密性を持って取り付けられていて、上方へ延伸し上方へ開口しており、上部には短管1200と繋ぐための配管継手114(たとえば、代表的にはフランジ)を持つ。
短管112は函体110の内側へ延伸しており、その下端は真下方向へ開口している。
短管112の下端側の開口116には、この開口に密着して開口を遮蔽することができる可動式の蓋板118が設けられる。
この蓋板118は、紙面に垂直な方向に移動可能で、開口に相対した後に、開口縁に蓋板118が押し付けられて密着させられるように構成されている。函体110内部には、蓋板118を紙面に垂直方向に駆動させる駆動機構120およびガイド機構122が設けられている。駆動機構の代表例としては空気シリンダーである。蓋板118を開口に密着させるための駆動機構124及びガイド機構126’,126”がある。また、密着状態を作るために蓋板118にはシール部材(Oリング)127が設けられている。
先述の短管112の開口の真下方向で、函体110に設けられている開口128がある。この開口縁に密着して遮蔽することができる可動式の蓋板130が設けられている。
この蓋板130は、紙面に垂直な方向に自在に移動可能で開口128に相対した後に、蓋板130が押し付けられて密着させられるように構成されている。蓋板130を紙面に垂直に移動させる駆動機構132およびにガイド機構133が設けられている。駆動機構の代表例としては空気シリンダーである。また、蓋板130をOリング138に密着させるための駆動機構134には空気シリンダーが用いられる。さらにガイド機構136’,136”が設けられている。また、密着状態を作るためにクリーンカプセル100の函体110の開口128の縁部にはシール部材(Oリング)138が設けられる。
函体110には内部を清浄にするための空気を給気したり排気したりするための管台(不図示)が設けられている。函体110の外縁部には、クリーンカプセル200の函体210との結合を容易ならしめるための接続ガイドピンがはまり込むためのガイド孔(図示しない)が設けられる。
また、クリーンカプセル100の函体110の外縁部には、函体110内の空気シリンダーへの駆動空気を供給するための空気コネクターの一方が設けられ、さらに、計装信号を上位の電気コントローラとの間に伝達させるための電気信号コネクターの一方が設けられている。
これらのコネクターは、クリーンカプセル200の函体210と連結する際に、クリーンカプセル200の外縁部に設けられている空気コネクターおよび電気信号コネクターと自動的に接続が可能なように配置される。
クリーンカプセル200の構造は、クリーンカプセル100とほぼ同様である。
クリーンカプセル200の函体210には、昇降可能で処理設備(例えば充填機)10と連通する配管236を持っている。この配管は、スリーブ構造を介して函体と気密性を持って取り付けられている。配管236の下端部には、伸縮可能で柔軟性ある材料(例えばポリエチレンシート)製作されている配管(シュート部)240があり、さらに配管240は、処理設備10と繋ぐための継手242(たとえば、代表的にはフランジ)を持つ。
配管236は函体210内側へ延伸しており、その上端部は函体210内部に開口する開口221が設けられている。
開口221の縁部には、シール部材(Oリング)230が設けられている。この開口縁に密着して遮蔽することができる可動式の蓋板222が設けられている。蓋板222は、紙面に垂直な方向に自在に移動可能で開口221に相対した時に、蓋板222が押し付けられて密着させられるように構成されている。蓋板222を紙面に垂直に移動させる駆動機構224およびにガイド機構226が設けられている。また、蓋板222を密着させるための駆動機構228には代表例として空気シリンダーが用いられる。
函体210の上部には、開口212が設けられている。この開口縁に密着して開口212を遮蔽することができる可動式の蓋板214が設けられる。この蓋板214は、紙面に垂直な方向に移動可能で、開口に相対した後に、開口縁に蓋板が押し付けられて密着させられるように構成されている。函体210内部には、蓋板214を紙面に垂直方向に駆動させる駆動機構216およびガイド機構218が設けられる。駆動機構の代表例としては空気シリンダーである。蓋板214を開口212に密着させるための駆動機構217及びガイド機構219’,219”がある。また、密着状態を作るために函体210の開口縁にはシール部材(Oリング)220が設けられる。
函体210の上部には、上側クリーンカプセル100の函体110と接続した時に、気密性を発現するためのシール部材231が設けられている。この下部には円筒部分232があり、その周囲には数箇所において孔部234が設けられており、この孔部234から清浄空気をブローすることで埃を吹き払ったりするために用いられる。
函体210には、配管236を昇降させる駆動機構238が設けられる。代表的には、空気シリンダーである。配管236は、駆動機構に連結する支持板237に取り付けられている。
配管236の下部には伸縮可能な配管(シュート部)240が設けられている。この配管240の下端には継手242が設けられており、処理設備10側の接続口と連通するように取り付けられる。
また、クリーンカプセル200の函体210の外縁には空気コネクターおよび電気信号コネクターが設けられていて、クリーンカプセル100の函体110への空気および電気信号の供給を可能とする。その位置は、上下の函体110,210が接続する時に自動的にコネクターがつながるように配置される。
以上説明したクリーンカプセル100、200は、次のような特徴がある。
1)函体110、210内には、テクニカルエリア(処理設備以外の搬送エリア)の雰囲気が入り込むことはなく、清浄度が常に管理された空間とすることができる。
2)中間結合部(下部函体210の上部の円筒部分232が上部函体110と密着して密閉空間部を形成している部分)は、その容量が小さく、その内部に生じている埃などをブローすることが容易となる。置換するべき空間ボリュームが小さいので、ブローする空気量が同じであっても置換に要する時間が短時間で済む。
3)さらに、函体110、210内はテクニカルエリアの雰囲気と通じることがなく、清浄度が所定の範囲に管理されているので、連通した後の空気置換が容易になり、置換時間も短くて済む。
4)上下の函体内にある管台を覆っている蓋板118,130,214,222は、スライドシール機構ではなく、蓋板を管台先端部の面に対して密着させる構造としているので、気密性が高い。
5)また、コンテナー側では、函体110自体の開口128に蓋板130が設けられているので、管台との蓋板118と二重構造となっており、安全性がより高い。
6)原料、中間製品および製品が流通する管台は陽圧管理された清浄な空間内で結合するので、安全性が高い。
なお、本発明の生産システムで製品の搬送に用いられるコンテナーとは、原料、中間製品、製品などの粉体や粒体・錠状体を外気と遮断して収納して、目的の設備に搬送するためのものであり、上部には粉体、粒体を受け入れるための受け入れ口を有し、さらに、本出願ではこの受け入れ口に密閉状態での移送を可能にするクリーンカプセルを配置しており、下部には粉体、粒体を払い出すための払い出し口を有しており、本出願ではさらに、この払い出し口に密閉状態での移送を可能にするクリーンカプセルを配置しており、コンテナ上部の胴体部分は多くは円筒形(もしくは多角形、例えば隅の丸みを持つ四角形)であるが、コンテナ下部は粉体、粒体の払い出しを容易にするために、円錐(もしくは角錘)形をなしているものである。その円錐(もしくは角錘)の先端部の角度(頂角)は粉体、粒体の性状などに応じて適宜決められる。
なお、円筒、多角形に限定するものではない。
また、円筒部および円錐部の寸法は必要量に応じて適宜決定される。粉体、粒体に対する耐圧強度および搬送における剛性を考慮して、金属製または樹脂製が用いられる。
さらに、搬送の便宜のために脚部を持つ。
このようなコンテナの代表的な例としては、東洋ハイテック社のSEMENENKO IBC SYSなどを利用できる。
コンテナーの形状は、原料、製品等を受入れ、払出しする場合の仕様を満足し、必要な機能を備えていればよく、市販の製品を用いたり所望の仕様に合うように設計したりしたものを利用することができる。
コンテナーおよび処理設備とクリーンカプセルの間に用いられる配管は、可撓性配管やステンレス等の固定配管を利用することができ、移送する原料、製品等の性状や洗浄性等から要求条件を満たすものを適宜選択することができる。
コンテナー40と処理設備10との間で原料あるいは製品を移送する場合の移送手段、移送方法としては、粉体輸送を中心とした分野で一般に用いられる移送方法、移送手段を用いることが可能であり、製剤製造の仕様を満たすものであれば広く利用することができる。例えば、クリーンカプセルと処理設備との間を結ぶ固定配管があり、この配管にスクリューフィーダーのような搬送手段(移送機器)が組み込まれていてもよく、または、製剤製造の仕様に適合した空気・窒素などを送入し、その圧力で原料等を移送してもよく、または、真空にして吸い出す移送方法などが使える。
当然のことながら、配管や搬送手段内部通路は洗浄性能が確保されているものとする。搬送が終了して、次の製品原料を移送する場合には、洗浄が行われて、乾燥される。
平面搬送システム20の側方には複数の処理設備10が設置されるが、将来の増設、設備能力の増強による拡張などに備えて、拡張スペースが設けられている。このようなスペースをあらかじめ設けておくことで、生産量の変化、生産する種類の変更等に伴う処理設備の変更などに柔軟に対応することが可能となる。
コンテナー40には認識用タグを取り付けて(例えば無線発信機能を持つ認識タグを取り付ける)、非接触方式にてその位置を中央制御装置、さらに搬送経路決定システムに伝えて、コンテナー40の搬送経路を決定する上での情報とすることができる。搬送経路は、周囲のコンテナー40の位置情報とかね合わせて最適化された上で決められる。
この他にも、搬送エリア、製造設備全体を画像で監視し、コンテナーの位置を確認しながら画像処理システムと連携してコンテナーの搬送経路を管理することも可能である。
次に、本実施形態の生産システムを用いた製造方法の一例について述べる。
使用するコンテナーは、その下半分はテーパー状になっていて、ホッパー機能を持つ。そして、その下部および上部にはそれぞれ開口があり、各開口には仕切弁、さらに配管があり、その先端部にはクリーンカプセル100が設けられている(図4参照)。
市場の要求に応じて製品である錠剤の大きさ、色、包装形態の違いなどがあり、それに応じて、処理に用いる機械も異なるために、段取り替えが行われることになる。
段取りは、外段取りとして、他の処理設備で作業を行っているときに、次の製品のための段取りを行うのが普通であり、このために処理設備は複数基数設置(例えば混合機を2基設置する)されるのが好ましい。
多くの製剤工場では、原料受入れの後に、開梱、秤量、混合、造粒・乾燥、打錠、充填、包装という工程を経て出荷される(図3)。
外部の原料メーカで製造された製剤原料(多くは粉体)は、容器に詰められた状態で工場に搬入され、無埃環境下の秤量室(秤量を行う処理設備10)で開梱、秤量されて、秤量室の下方空間に配置されたコンテナーに投入される。
以下の説明において、用途の異なるいくつかのコンテナーを区別するために、「コンテナー(A)」のようにコンテナーに符号を付す。これらのコンテナーは用途に応じてそれぞれ異なる構造を有することもできるが、同じ構造であってもよい。
所定の原料種を所定の量だけ投入されたコンテナー(A)は、次に均一な混合を実現するために混合室に運ばれる。混合室への搬送は、図2に示すように秤量室の下方空間にあるコンテナー(A)を下側の平面搬送システム20でリフター50に運び、リフター50で上側の平面搬送システム20に持ち上げ、この上側の平面搬送システム20で混合室の上方空間に運ぶ。
平面搬送システム20内に既に他のコンテナーが存在する場合には、コンテナー同士で衝突する可能性がある。これを防止するために、搬送経路決定システムと連動して回避動作(経路変更、一時停止等)を行う。このような目的のため、コンテナーには個別の認識タグが設けられており、たとえば、非接触方式で個別のコンテナーの位置が把握できるようになっている。このような技術は最近実用化されており、無線による通信が可能な認識タグを用いることができる。いわゆるRFID(Radio Frequency Identifying System)技術である。
これらの認識タグから非接触で、現在位置が搬送経路決定システムに伝えられると、同システムは空いている経路を判別して、経路の設定を新たに行い、その指令に基づいて、平面搬送システムの各セルを適宜な向きに設定しなおし、コンテナーを搬送する。
混合を行う処理設備10の上方空間に運ばれたコンテナー(A)に対して、処理設備10の天井部に設置されたクリーンカプセル200が上昇して、コンテナー(A)の下部のクリーンカプセル100とつながることになる。
そして、混合室側の内部におかれた真空発生装置により吸引がなされ、コンテナー(A)内部からの原料が混合室内の容器へ送られる。
ここで、クリーンカプセル100とクリーンカプセル200とが接続されて、連通状態になるまでの作用について、説明を加える(図4から図7を参照)。
処理設備10の上方空間に配置されたコンテナー40と、処理設備10側のクリーンカプセル200との相対位置関係を示したのが図4であり、コンテナー40側のクリーンカプセル100と処理設備10側のクリーンカプセル200の部分に限定して抜き出して表したのが、図5であり、クリーンカプセル100および200が向かい合って位置することになる。この状態では、位置決めは厳密である必要はなく、粗い芯あわせがなされていればよい。
<第一段階>
ついで、処理設備10側の昇降機構(図示しない)により、クリーンカプセル200が持ち上げられて、コンテナー40側のクリーンカプセル100と接続される。この際には、ガイド孔などの適切な案内機構を用いて正規の位置に位置決めされる(図6)。
この段階の接続では、クリーンカプセル200の最上部にある円筒部232の先端に設けたシール231がカプセル100の開口128の縁部の下面に押し付けられ、気密的にシールすることとなる。
函体110、210に設けられている開口128、212はそれぞれ蓋板130、214で気密的に塞がれているので、この状態で、円筒部232と蓋板130、214で閉じられる空間は、外部および函体内部とは気密的に遮断されていることになる。このようにして閉じられた空間は、今までテクニカルエリア(処理設備以外の搬送エリア)に接していた空間でもあり、一般に汚れている可能性がある。
この状態にある時に、円筒部232の側面に設けた孔234から清浄な空気を内部に吹き付ける。円筒部232には排気のための孔も適宜設けられ、処理設備側に設けられる排気ラインと連通させられる。この時の空気量を比較的に大きくすることで、空間の汚れた雰囲気を清浄空気に置換することができる。さらに、蓋板130、214がテクニカルエリア側に接している側(即ち、空間に接している部分)に付着している埃などを吹き払う。
吹き払うために必要な量は、例えば、閉じられた空間の5倍必要であるが、要求される清浄度に応じて、実験などで決定される。
<第二段階>
次に、函体110、210の開口128,212を塞いでいる蓋板130、214を開ける。このためには、蓋板130、214を押し付けている空気シリンダーなどの駆動機構134、217を作動させて蓋板130、214をシール部材138、220から離脱させる(上または下方向へシリンダーを動作させる)。さらに紙面に垂直な方向へ蓋板を移動させる。この移動のためには、空気シリンダーなどの駆動機構132、216が用いられる。
ガイド機構133、136、218、219が蓋板の垂直または水平方向の動きを円滑するために設けられている。
これらを作動させる空気等は、函体110、210に付属する継手経由で外部から供給される。
蓋板130、214を開放させた状態にあっても、シール部材231により外部との遮断がなされているので、函体110、210の内部は外部の影響を受けることが無い。ついで、製品が流れる開口116、221に気密的に密着している蓋板118、222が管路先端から離脱せられる。
蓋板118、222を離脱させるために、空気シリンダーなどの駆動機構124、228が作動させられる。
さらに蓋板118、222を紙面に垂直な方向へ移動させて、管路先端部を開放する。この移動のためには、空気シリンダーなどの駆動機構120、224を動作させる。
この時にあっても、函体のそれぞれに付属する清浄空気供給口(不図示)から清浄空気が供給されているので、管路内部は函体の外部であるテクニカルエリアとの遮断がなされている。
<第三段階>
さらに、配管112と配管236の先端同士を結合させる。このために、配管236が取り付けられている支持板237に連結している昇降駆動機構(代表的には空気シリンダー)238が作動させられる。配管236が昇降させられるに伴い、伸縮する配管240が追随することになる。
配管236の先端部にはシール部材230が設けられているので、配管112の端面と気密的に圧接される。気密状態を実現する押し付け力は、適宜に設計されて決定される。
この状態においても、函体内部には清浄な空気が供給されている。
管路内に製品が流れる場合においても、気密性が実現されているので、函体内部に拡散することはない。
万が一に、配管236の先端のシール部材230に不具合があり、気密状態が不満足な状況であっても、函体200の先端(上端)の円筒部232のシール部材231が外部との気密状態を維持しているので、外部に飛散することは無い(図7)。
<切り離し動作>
切り離しに際しては、上記の動作を逆に行う。
まず、配管236を下降させて、製品が流通する経路を切り離す。この際に、製品の例えば微細な粒子などがわずかながら函体内部に拡散して漏れることがありえるが、函体には清浄な空気が供給されて常時排気されているので、拡散した粒子などはこの空気の流れにて函体外部に放出される。
ついで、配管236の先端が函体200内部に収納されるので、配管236及び配管112の開口116、221を蓋板118、222で塞ぐ。
この後、函体100、200の開口128、212を蓋板130、214で塞ぐ。
これで、函体100、200同士は連通が切れることになる。
この状態にあっても、依然、函体100、200の内部に清浄な空気が供給されているので、外部との遮断が実現できる。
ついで、下側の函体200の上部についている円筒部232の側面ノズルから空気を導入して、函体の蓋板130、214が塞ぐ際にあって飛散した粒子などを再度清浄な空気にて系外へ排出する。
この後に、函体100、200同士を接続させている図示しない駆動機構を解除して、函体100、200同士を切り離す。
このようにクリーンカプセル100、200を作用させることにより、配管112、236を蓋板で塞いでいるので待機中にあっても遮断を行うことができる。
さらに、配管は函体内部に設置されており、函体内部は函体外部のテクニカルエリアと遮断されているので、製品が通過する配管を清浄な空間内で結合、切り離すことができる。
さて、前述した混合室での工程についての説明を図2でさらに進める。
混合を行う処理設備10には、コンテナー(A)から送られてくる内容物を受け入れる容器があり、この容器に原料がいったん張り込まれる。この容器は混合機に取り付けられていて、容器自体が回転させられ、内部の粉体の均一な混合が行われる。
なお、先に、処理設備10の上方空間でクリーンカプセル同士の接続を行ったコンテナー(A)は、すべての原料を処理設備側へ払い出した後に、クリーンカプセルの接続を解除して、洗浄室(洗浄を行う処理設備10)に搬送されるか、または、新たに秤量室へ搬送される。また、混合室内の容器はこの室内だけで用いられ、同一の製品を混合するのに使われるので、同一製品を製造し続ける範囲では格別な内部洗浄は必要ないが、定期的に内部を洗浄されてもよい。
均一な混合がなされた該容器内の原料は、適切な搬送設備(不図示)で、処理設備10の下部に配置された払い出しのためのクリーンカプセル200へ送られ、処理設備10の下方空間で待ち受けている別のコンテナー(B)内に、クリーンカプセル経由で送られ投入される。なお、処理設備10の下部のクリーンカプセル200は図4に示したクリーンカプセル200の状態を反転した構造とされ、処理設備側の駆動機構で、コンテナー(B)上部に設けられたクリーンカプセル100とつながる。
この作業に先だって、別のコンテナー(B)は平面搬送システム20により、混合を行う処理設備10の下方空間に運ばれて所定の手続きにより、接続が行なわれているものとする。
次いで、コンテナー(B)は下側の平面搬送システム20、リフター50および上側の平面搬送システム20を経由して、造粒・乾燥を行う処理設備10の上方空間に運ばれ、所定の位置に位置決めされる。その後に、コンテナー(B)下部のクリーンカプセル100と処理設備10側のクリーンカプセル200とが繋がれて、造粒・乾燥室内の設備に送られる。
以下では、同様にして工程が進むことになる。
造粒・乾燥室で適切に造粒・乾燥された中間製品は、造粒・乾燥室の下部に設けられているクリーンカプセル200に送られる。
それに先立って、コンテナー(C)が造粒・乾燥室の下方空間に搬送されて位置決めされる。待機しているコンテナー(C)の上部に設けられるクリーンカプセル100と、造粒・乾燥室の下部にあるクリーンカプセル200とが接続され、造粒・乾燥設備から搬送されてくる中間製品をコンテナー(C)内部に落とし込む。
次いで、コンテナー(C)は下側の平面搬送システム20、リフター50および上側の平面搬送システム20を経由して、打錠を行う処理設備10(打錠機室)の上方空間に運ばれる。
打錠機室の上方空間に搬入されたコンテナー(C)は、打錠機室の上部のクリーンカプセル200とつながり、コンテナー(C)内部に貯蔵されている中間製品が打錠機室のホッパーへ送られる。実際には打錠機側からの吸引にて搬送されてもよい。
打錠機で錠状にされた製品は、打錠機傍に置かれるバッファータンクにいったん溜められた後に、打錠機室の下部に払い出しのために設けられているクリーンカプセル200に送られ、クリーンカプセル経由でコンテナー(D)に送られることになる。これに先立ち、コンテナー(D)は、打錠機室の下方空間へ搬送され所定の位置に位置決めされる。同コンテナーに錠状にされた製品が張り込まれ、その後コンテナー(D)は、下側の平面搬送システム20、リフター50および上側の平面搬送システム20を経由して、充填包装室の上方空間へ搬送される。コンテナー(D)内の製品がクリーンカプセルを経由して充填包装室内の充填設備および包装設備に投入される。
多くの場合には、充填設備と包装設備とは連続して配置されているので、たとえばブリスターなどに充填されたもの、瓶などに詰め込まれたものなどは、引き続いて箱詰めなどの包装がなされる。
このようにして、箱詰めされた製品は平面搬送システム20によって最終的に出荷設備に送られて、適宜出荷される。
ここまで、製剤の製造工程への適用について述べてきたが、この考え方を広く適用可能である。工場内に拡散すると甚大な被害が出る可能性のある、生菌(例えば、ビール酵母菌、バイオ酵母菌、乳酸菌など)、有害有毒物質(例えば半導体業界で使われるイソシアン系ガス)、爆発性物質などの物質を扱う製造工程にも適用することも可能である。さらに、製品を外部の環境にさらすことを嫌う場合や作業員の作業環境を悪化させる恐れのある様な場合にも適用できる。例えば、臭いが工場内に放散されるのを嫌う場合などである。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態と同一の構成部品には同一符号を付して説明する。
図8は本発明の第2の実施形態による生産システムを説明する平面模式図、図9は本発明の第2の実施形態による生産システムを説明する断面模式図である。
図8及び図9を参照すると、水平搬送システム20が上下方向に複数段(本例では上段、中段、下段の3段)に重なるよう配置されている。水平搬送システム20は第1の実施形態と同様、格子状に分割、区画された複数のセルを有し、各セルにはコンテナーを図中のx方向、y方向へ、自在に移動するための駆動機構が組み込まれている。
上段と中段の水平搬送システム20には、その相対する2つの側部に沿って複数の処理設備10が並んで配置されている。つまり、横に隣接配置された複数の処理設備10が水平搬送システム20を挟むように位置する。各処理設備10の位置は水平搬送システム20の各セルに対応している。
各処理設備10の上部と下部にクリーンカプセル200が配設されている。本例では上部と下部のクリーンカプセルの位置は同一軸線上にあるが、ずれていてもよい。
水平搬送システム20の側方の、処理設備10が配置されていない部分にリフター50が配置されている。リフター50は、各段の水平搬送システム20間を連絡するものである。
使用するコンテナーは上部および下部の開口にクリーンカプセル100が取り付けられた構造である(図4参照)。
次に、本例の生産システムによる製造方法について述べる。図9に示した生産システムを例にとり、秤量、混合、造粒、打錠、包装という工程を行う場合を説明する。
外部の原料メーカで製造された製剤原料(多くは粉体)は、容器に詰められた状態で工場に搬入され、無埃環境下の秤量室(秤量を行う処理設備10)で開梱、秤量されて、秤量室の下方空間に配置されたコンテナーに投入される。
以下の説明において、用途の異なるいくつかのコンテナーを区別するために、「コンテナー(A)」のようにコンテナーに符号を付す。
所定の原料種を所定の量だけ投入されたコンテナー(A)は、次に均一な混合を実現するために混合室に運ばれる。混合室への搬送は、図9に示すように秤量室の下方空間にあるコンテナー(A)を下段の平面搬送システム20でリフター50に運び、リフター50で上段の平面搬送システム20に持ち上げ、この上段の平面搬送システム20で混合室の上方空間に運ぶ。
混合を行う処理設備10の上方空間に運ばれたコンテナー(A)に対して、処理設備10の天井部に設置されたクリーンカプセル200が上昇して、コンテナー(A)の下部のクリーンカプセル100とつながることになる。
そして、混合室側の内部に置かれた真空発生装置により吸引がなされ、コンテナー(A)内部からの原料が混合室内の容器へ送られる。
混合を行う処理設備10には、コンテナー(A)から送られてくる内容物を受け入れる容器があり、この容器に原料がいったん張り込まれる。この容器は混合機に取り付けられていて、容器自体が回転させられ、内部の粉体の均一な混合が行われる。
なお、先に、処理設備10の上方空間でクリーンカプセル同士の接続を行ったコンテナー(A)は、すべての原料を処理設備側へ払い出した後に、クリーンカプセルの接続を解除して、洗浄室(不図示)に搬送されるか、または、新たに秤量室へ搬送される。
均一な混合がなされた容器内の原料は、適切な搬送設備(不図示)で、処理設備10の下部に配置された払い出しのためのクリーンカプセル200へ送られ、処理設備10の下方空間で待ち受けている別のコンテナー(B)内に、クリーンカプセル経由で送られ投入される。
この作業に先だって、別のコンテナー(B)は中段の平面搬送システム20等により、混合を行う処理設備10の下方空間に運ばれて所定の手続きにより、接続が行なわれているものとする。
次いで、コンテナー(B)は中段の平面搬送システム20、リフター50および上段の平面搬送システム20を経由して、造粒を行う処理設備10の上方空間に運ばれ、所定の位置に位置決めされる。その後に、コンテナー(B)下部のクリーンカプセル100と処理設備10側のクリーンカプセル200とが繋がれて、造粒室内の設備に送られる。
造粒室で適切に造粒・乾燥された中間製品は、造粒室の下部に設けられているクリーンカプセル200に送られる。
それに先立って、コンテナー(C)が造粒室の下方空間に搬送されて位置決めされる。待機しているコンテナー(C)の上部に設けられるクリーンカプセル100と、造粒室の下部にあるクリーンカプセル200とが接続され、造粒設備から搬送されてくる中間製品をコンテナー(C)内部に落とし込む。
次いで、コンテナー(C)は中段の平面搬送システム20、リフター50および上段の平面搬送システム20を経由して、打錠を行う処理設備10(打錠機室)の上方空間に運ばれる。
打錠機室の上方空間に搬入されたコンテナー(C)は、打錠機室の上部のクリーンカプセル200とつながり、コンテナー(C)内部に貯蔵されている中間製品が打錠機室のホッパーへ送られる。実際には打錠機側からの吸引にて搬送されてもよい。
打錠機で錠状にされた製品は、打錠機傍に置かれるバッファータンクにいったん溜められた後に、打錠機室の下部に払い出しのために設けられているクリーンカプセル200に送られ、クリーンカプセル経由でコンテナー(D)に送られることになる。これに先立ち、コンテナー(D)は、打錠機室の下方空間へ搬送され所定の位置に位置決めされる。同コンテナーに錠状にされた製品が張り込まれ、その後コンテナー(D)は、中段の平面搬送システム20により、包装室の上方空間へ搬送される。コンテナー(D)内の製品がクリーンカプセルを経由して包装室内の包装設備に投入される。ここで箱詰めなどの包装がなされる。
このようにして、箱詰めされた製品は平面搬送システム20によって最終的に出荷設備に送られて、適宜出荷される。
この搬送ラインを例えば自動倉庫とつなげることにより、平面搬送システム20から搬送ラインを経由して、コンテナーを不図示の自動倉庫へ送り込むことができる。これにより、自動倉庫にてコンテナーの一時保管や待機が可能となる。自動倉庫と平面搬送システム20を結ぶ搬送ラインとしては、通常のコンベアーで良く、コンテナーの形状重さに応じて選定される。
本例の生産システムによれば、各処理設備10を稠密に配置してあるので、搬送空間が最小となり、その結果空調負荷が低減される。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態と同一の構成部品には同一符号を付して説明する。
図10は本発明の第3の実施形態による生産システムを説明する平面模式図、図11は本発明の第3の実施形態による生産システムを説明する断面模式図で、図10中のX−X線断面図である。
図10及び図11を参照すると、自動倉庫60の両側部に複数の処理設備10が横並びに配置されている。両側の処理設備10はその端部が自動倉庫60内に組み込まれ、自動倉庫60の搬送システム(スタッカークレーン)61を挟むように配置される。
各処理設備10の、自動倉庫60内に組み込まれている端部の上方と下方に、自動倉庫60の搬送システム(スタッカークレーン)61によってコンテナー40を配置する空間が設けられている。
コンテナー40の上部と下部にはクリーンカプセル100が設けられ、上記の空間に対応する各処理設備10の上部と下部にもクリーンカプセル200が設けられている。本例では上部と下部のクリーンカプセル200の位置は同一軸線上にあるが、ずれていてもよい。
自動倉庫60を構成する、処理設備10の上部空間より上方の階は、製品などをストックするストックエリア70や空のコンテナーを格納するコンテナー格納エリア80となっている。
処理設備の上部・下部空間、ストックエリア70やコンテナー格納エリア80などの自動倉庫60を構成する各種エリアには、各コンテナー40に設けられた認識タグ(不図示)を認識する認識手段が設けられている。この認識手段はたとえばRFID技術を用いたもので、非接触方式で個別のコンテナーの位置を把握し、物流の管理を行えるようになっている。
次に、本例の生産システムによる製造方法について述べる。図10および図11に示した生産システムを例にとり、秤量、混合、造粒、打錠、充填包装という工程を行う場合を説明する。
外部の原料メーカで製造された製剤原料(多くは粉体)は、容器に詰められた状態で工場に搬入され、無埃環境下の秤量室(秤量を行う処理設備10)で開梱、秤量されて、秤量室の下方空間に配置されたコンテナーに投入される。
以下の説明において、用途の異なるいくつかのコンテナーを区別するために、「コンテナー(A)」のようにコンテナーに符号を付す。
所定の原料種を所定の量だけ投入されたコンテナー(A)は、次に均一な混合を実現するために、混合を行う処理設備(混合室)10に運ばれる。混合室への搬送は、秤量室の下方空間にあるコンテナー(A)を搬送システム61であるスタッカークレーンの腕を伸ばして把持し、混合室の上方空間へと持ち上げて配置する。
混合を行う処理設備10の上方空間に運ばれたコンテナー(A)に対して、処理設備10の天井部に設置されたクリーンカプセル200が上方向に昇降して、コンテナー(A)の下部のクリーンカプセル100とつながることになる。
そして、混合室側の内部に置かれた真空発生装置(不図示)により吸引がなされ、コンテナー(A)内部からの原料が混合室内の容器へ送られる。
混合を行う処理設備10には、コンテナー(A)から送られてくる内容物を受け入れる容器があり、この容器に原料がいったん張り込まれる。この容器は混合機に取り付けられていて、容器自体が回転させられ、内部の粉体の均一な混合が行われる。
なお、先に、混合を行う処理設備10の上方空間でクリーンカプセル同士の接続を行ったコンテナー(A)は、すべての原料を処理設備側へ払い出した後に、クリーンカプセルの接続を解除して、洗浄室(不図示)に搬送されるか、または、新たに秤量室へ搬送される。
均一な混合がなされた容器内の原料は、適切な搬送設備(不図示)で、混合を行う処理設備10の下部に配置された払い出しのためのクリーンカプセル200へ送られ、混合を行う処理設備10の下方空間で待ち受けている別のコンテナー(B)内に、クリーンカプセル経由で送られ投入される。
この作業に先だって、別のコンテナー(B)はスタッカークレーンにより、混合を行う処理設備10の下方空間に運ばれて所定の手続きにより、接続が行なわれているものとする。
次いで、コンテナー(B)はスタッカークレーンにより、造粒を行う処理設備(造粒室)10の上方空間に運ばれ、所定の位置に位置決めされる。その後に、コンテナー(B)下部のクリーンカプセル100と造粒用の処理設備10側のクリーンカプセル200とが繋がれて、造粒用の処理設備10に送られる。
造粒用の処理設備10で適切に造粒・乾燥された中間製品は、造粒用の処理設備10の下部に設けられているクリーンカプセル200に送られる。
それに先立って、コンテナー(C)が造粒用の処理設備10の下方空間に搬送されて位置決めされる。待機しているコンテナー(C)の上部に設けられるクリーンカプセル100と、造粒用の処理設備10の下部にあるクリーンカプセル200とが接続され、造粒設備から搬送されてくる中間製品をコンテナー(C)内部に落とし込む。
次いで、コンテナー(C)はスタッカークレーンにより、打錠を行う処理設備10(打錠機室)の上方空間に運ばれる。
打錠機室の上方空間に搬入されたコンテナー(C)は、打錠機室の上部のクリーンカプセル200とつながり、コンテナー(C)内部に貯蔵されている中間製品が打錠機室のホッパーへ送られる。実際には打錠機側からの吸引にて搬送されてもよい。
打錠機で錠状にされた製品は、打錠機傍に置かれるバッファータンクにいったん溜められた後に、打錠機室の下部に払い出しのために設けられているクリーンカプセル200に送られ、クリーンカプセル経由でコンテナー(D)に送られることになる。これに先立ち、コンテナー(D)は、打錠機室の下方空間へ搬送され所定の位置に位置決めされる。同コンテナーに錠状にされた製品が張り込まれ、その後コンテナー(D)は、スタッカークレーンにより、充填包装室の上方空間へ搬送される。コンテナー(D)内の製品がクリーンカプセルを経由して充填包装室内の包装設備に投入される。ここで箱詰めなどの充填、包装がなされる。
このようにして、箱詰めされた製品はスタッカークレーンによって最終的に製品ストックエリア70に運ばれて、出荷まで保管される。
本例の生産システムによれば、自動倉庫に処理設備を組み込んだ構成であることにより、処理設備をモジュールとして考えることができ、将来の増設が容易で、フレキシブルにレイアウトすることができる。
さらに、搬送設備に汎用のスタッカークレーンを用いることができるので、搬送設備にかかる費用を削減することができる。
また、各処理設備10および搬送設備20を稠密に配置してあるので、搬送空間が最小となり、その結果空調負荷が低減される。
本発明の第1の実施形態による生産システムを説明する平面模式図である。 本発明の第1の実施形態による生産システムを採用する場合の工場の断面模式図である。 本発明の第1の実施形態による生産システムで製造する製剤プラントの製造工程例を示す工程図である。 本発明の生産システムで用いるクリーンカプセルの使用例を説明する図である。 本発明の生産システムで用いる上下のクリーンカプセル全体を示す図で、接続前の状態を示す図である。 本発明の生産システムで用いる上下のクリーンカプセルが接続されている状態を示す図である。 本発明の生産システムで用いるクリーンカプセル内で、流体通過用継手が接続されている様子を示す図である。 本発明の第2の実施形態による生産システムを説明する平面模式図である。 本発明の第2の実施形態による生産システムを採用する場合の工場の断面模式図である。 本発明の第3の実施形態による生産システムを説明する平面模式図である。 本発明の第3の実施形態による生産システムを採用する場合の工場の断面模式図である。
符号の説明
10 処理設備
20 平面搬送システム(搬送設備)
30 空間通路
40 コンテナー
50 リフター
60 自動倉庫
61 スタッカークレーン
100、200 クリーンカプセル

Claims (4)

  1. コンテナーと、
    該コンテナーを移動させて搬送する搬送設備と、
    該搬送設備の側部に配置された複数の処理設備と、
    前記処理設備の上部と下部ならびに前記コンテナーの上部と下部に設けられ、前記コンテナーと前記処理設備を気密性をもって接続する接続手段と、
    前記処理設備の上方と下方に設けられ、前記コンテナーを配置するための空間と、を有する生産システム。
  2. 前記搬送設備は、
    前記コンテナーを水平方向に移動させて搬送する水平搬送システムと、
    前記処理設備の上方および下方の空間に前記コンテナーを移動させる昇降装置とを有する、請求項1に記載の生産システム。
  3. 前記水平搬送システムが複数段配置されており、各段の前記水平搬送システムの側部に前記複数の処理設備が横並びに隣接配置されている、請求項2に記載の生産システム。
  4. 前記処理設備の端部が自動倉庫に組み込まれており、該自動倉庫のスタッカークレーンが前記搬送設備となっている、請求項1に記載の生産システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333331A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Shimizu Corp コンテナ収容液体のクリーン維持装置及びコンテナ収容液体のクリーン計量・送液システム
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JP2012229495A (ja) * 2012-08-31 2012-11-22 C Uyemura & Co Ltd 供給機
JP2020063829A (ja) * 2018-10-19 2020-04-23 東レエンジニアリング株式会社 配管接続識別システムおよび多品種製品製造システム

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